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Title:
CASTING METHOD OF CAST-METAL PRODUCT, AND PRESSING DEVICE USED FOR THE CASTING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/133000
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a casting method of a cast-metal product which can obtain a high-quality cast-metal product by controlling the press speed of an upper cast at a press step when the upper cast is superimposed on a lower cast as a production condition of a cast-metal. The casting method casts the cast-metal product with the use of the lower cast into which a predetermined amount of molten metal required for casting the cast-metal product and the upper cast which is so pressed as to be superimposed on the lower cast to demarcate a cavity for casting the cast-metal product. The casting method controls the press speed by estimating pressure applied to the molten metal at the press step with an estimation means of the molten metal in the casts according to shape data on the upper and lower casts.

Inventors:
NODA, Yoshiyuki (1-1 Aza Hibarigaoka, Tempaku-ch, Toyohashi-shi Aichi 22, 4418122, JP)
野田 善之 (〒22 愛知県豊橋市天伯町字雲雀ヶ丘1-1 国立大学法人豊橋技術科学大学内 Aichi, 4418122, JP)
TERASHIMA, Kazuhiko (1-1 Aza Hibarigaoka, Tempaku-ch, Toyohashi-shi Aichi 22, 4418122, JP)
寺嶋 一彦 (〒22 愛知県豊橋市天伯町字雲雀ヶ丘1-1 国立大学法人豊橋技術科学大学内 Aichi, 4418122, JP)
TASAKI, Ryosuke (1-1 Aza Hibarigaoka, Tempaku-ch, Toyohashi-shi Aichi 22, 4418122, JP)
田崎 良佑 (〒22 愛知県豊橋市天伯町字雲雀ヶ丘1-1 国立大学法人豊橋技術科学大学内 Aichi, 4418122, JP)
MIYOSHI, Takanori (1-1 Aza Hibarigaoka, Tempaku-ch, Toyohashi-shi Aichi 22, 4418122, JP)
三好 孝典 (〒22 愛知県豊橋市天伯町字雲雀ヶ丘1-1 国立大学法人豊橋技術科学大学内 Aichi, 4418122, JP)
Application Number:
JP2008/056959
Publication Date:
November 06, 2008
Filing Date:
April 08, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SINTOKOGIO, LTD. (28-12, Meieki 3-chome Nakamura-ku Nagoya-shi Aichi, 02, 4500002, JP)
新東工業株式会社 (〒02 愛知県名古屋市中村区名駅三丁目28番12号 Aichi, 4500002, JP)
National University Corporation TOYOHASHI UNIVERSITY of TECHNOLOGY (1-1 Aza Hibarigaoka, Tempaku-cho Toyohashi-shi Aichi, 22, 4418122, JP)
国立大学法人豊橋技術科学大学 (〒22 愛知県豊橋市天伯町字雲雀ヶ丘1-1 Aichi, 4418122, JP)
NODA, Yoshiyuki (1-1 Aza Hibarigaoka, Tempaku-ch, Toyohashi-shi Aichi 22, 4418122, JP)
野田 善之 (〒22 愛知県豊橋市天伯町字雲雀ヶ丘1-1 国立大学法人豊橋技術科学大学内 Aichi, 4418122, JP)
TERASHIMA, Kazuhiko (1-1 Aza Hibarigaoka, Tempaku-ch, Toyohashi-shi Aichi 22, 4418122, JP)
寺嶋 一彦 (〒22 愛知県豊橋市天伯町字雲雀ヶ丘1-1 国立大学法人豊橋技術科学大学内 Aichi, 4418122, JP)
TASAKI, Ryosuke (1-1 Aza Hibarigaoka, Tempaku-ch, Toyohashi-shi Aichi 22, 4418122, JP)
田崎 良佑 (〒22 愛知県豊橋市天伯町字雲雀ヶ丘1-1 国立大学法人豊橋技術科学大学内 Aichi, 4418122, JP)
International Classes:
B22D18/08; B22C9/02; B22D18/02; B22D18/00; B22C9/02
Attorney, Agent or Firm:
YAMASAKI, Yukuzo et al. (Yamasaki & Partners, Sogo Nagatacho Bldg. 8F 11-2, Nagatacho 1-chome Chiyoda-ku Tokyo 14, 1000014, JP)
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Claims:
鋳物製品を鋳造するのに必要な所定の量の溶融金属が注入される下鋳型と、該下鋳型に重ね合わせるようにしてプレスすることにより、前記鋳物製品を鋳造するためのキャビティを画成する上鋳型とからなる鋳型を用いて鋳物製品を鋳造する鋳造方法であって、
上下鋳型の形状データに基づいて、鋳型内の溶湯の圧力推定手段を用いて、プレス工程における溶融金属に加わる圧力を推定してプレス速度を制御する鋳物製品の鋳造方法。
前記溶湯の圧力推定手段が上鋳型の降下速度をパラメータとして鋳型内の溶湯の圧力を推定するようになっていることを特徴とする請求項1記載の鋳物製品の鋳造方法。
前記鋳型内の溶湯の圧力があらかじめ設定された圧力に到達した時にプレス速度を切り替える工程を含むことを特徴とする請求項1または2記載の鋳物製品の鋳造方法。
前記上鋳型が所定の部位に溶融金属の揚がり部を有することを特徴とする請求項1または2記載の鋳物製品の鋳造方法。
前記上鋳型を前記下鋳型に重ね合わせてプレスする際に、前記上鋳型が溶融金属に接触し始めた時の前記上鋳型の位置を検出する工程と、
該上鋳型が更に降下し、上鋳型の位置が所定の位置に達したことを検出したのち、該上鋳型の降下を停止する工程
とを更に含むことを特徴とする請求項3記載の鋳物製品の鋳造方法。
前記上鋳型を前記下鋳型に重ね合わせてプレスする際に、前記上鋳型が溶融金属に接触し始めた時の上鋳型に作用する溶融金属からの反力を検出する工程と、
該上鋳型が更に降下し、上鋳型に作用する溶融金属からの反力が所定の値に到達したことを検出したのち、該上鋳型の降下を停止する工程とを更に含むことを特徴とする請求項3に記載の鋳物製品の鋳造方法。
請求項1または2記載の鋳物製品の鋳造方法に用いられるプレス装置であって、
可動フレームと、
該可動フレームに設けられる昇降手段と、
該昇降手段の昇降をガイドするガイドロッドと、
前記上鋳型の状態を検出する検出手段と、
前記溶湯の圧力推定手段を記憶し、前記可動フレーム、昇降手段および固定手段の動作を制御するとともに、該検出手段の検出データに基づいて前記昇降手段の動作を制御する制御手段
とを備えることを特徴とする鋳造用プレス装置。
前記上鋳型が所定の部位に溶融金属の揚がり部を有することを特徴とする請求項7記載の鋳造用プレス装置。
前記昇降手段によって駆動される上鋳型の降下速度が、鋳型内の溶融金属の圧力があらかじめ設定された圧力に到達する位置まで該上鋳型を降下させるための第1速度と、該鋳型内の溶融金属の圧力があらかじめ設定された圧力に到達した位置より下の領域において該上鋳型を降下させるための第2速度とに設定され、該第2速度は該第1速度より低く設定されていることを特徴とする請求項7または8記載の鋳造用プレス装置。
前記検出手段が前記下鋳型に重ね合わされる該上鋳型に作用する外力または該上鋳型の位置を検出するとともに前記制御手段に該上鋳型に作用する外力データまたは該上鋳型の位置データが記憶されていることを特徴とする請求項7または8記載の鋳造用プレス装置。
前記昇降手段によって駆動される上鋳型の降下速度が、前記上鋳型が溶融金属の液面に接触を開始する位置まで該上鋳型を降下させる第1速度と、上鋳型に加わる鋳型内の溶融金属の圧力があらかじめ設定された圧力に到達するまで上鋳型を更に降下させる第2速度と、上鋳型に加わる鋳型内の溶融金属の圧力があらかじめ設定された圧力に到達した後、上鋳型を完了位置まで降下させる第3速度とに設定され、該第2速度は該第1速度より低く、該第3速度は該第2速度より低く設定されていることを特徴とする請求項10記載の鋳造用プレス装置。
Description:
鋳物製品の鋳造方法および該鋳 方法に用いられるプレス装置

 本発明は鋳物製品の鋳造方法および該鋳 方法に用いられるプレス装置に関する。さ に詳しくは、鋳物製品を鋳造するのに必要 所定の量の溶融金属が注入される下鋳型に 鋳型を重ね合わせるようにしてプレスする とにより、鋳物製品を鋳造する鋳物製品の 造方法および該鋳造方法に用いられるプレ 装置に関する。

 従来より、鋳物の歩留まりを上げる方法 して、下鋳型に湯道なしで直接注湯を行っ 後、迅速に上・下鋳型をプレスして鋳造す 方法が取り入れられている。 このような 物の製造方法では、以下のようなプロセス 採用されている。 即ち、各種の鋳型造型法 によって造型された主型でありかつ鋳造方案 を達成するのに必要なキャビティ(湯道等)を せず鋳物製品鋳造用として必要なキャビテ だけを有する下鋳型と、各種の鋳型造型法 よって造型された主型でありかつ鋳造方案 達成するのに必要なキャビティ(湯道等)を せず前記下鋳型のキャビティとで鋳物製品 造用のキャビティを画成可能な突起部分を する上鋳型とを用いて鋳造を行う方法であ て、前記鋳物製品だけを鋳造するのに必要 量の溶融金属を前記下鋳型のキャビティ内 注入した後、前記上鋳型の突起部分を溶湯 入の前記キャビティ内に進入させて前記鋳 製品だけを鋳造するのに必要なキャビティ 画成するようにして前記上鋳型を前記下鋳 に重ね合わせるようにしてプレスする鋳造 法(砂型プレスキャスティングプロセス)が提 案されている(特許文献1参照)。

特開2005-52871号公報

 しかしながら、前記鋳造方法では、下鋳 へ溶湯を供給した後、上鋳型を重ね合わせ プレスすることで製品形状を成形する方法 あるため、プレス工程において、プレス速 が速い場合では、溶湯が砂型表面の砂粒の 間に入り込み、そのまま凝固した結果、鋳 が粗くザラザラとした状態となる。これは 込み欠陥と呼ばれており、速いプレス速度 対して溶湯の流速が遅く、鋳型内の溶湯が 圧化することによって発生する。また、プ ス速度が遅い場合では、酸化皮膜の発生に る内部欠陥が発生したり、鋳型内で溶湯が 固し、このままプレスすると鋳型形状が崩 することがある。これらより、従来では、 レス工程において、プレス速度に起因する 品欠陥の発生が問題となっているため、溶 に過大な圧力を加えず、かつ、迅速なプレ 工程を実現するためのプレス速度の制御の 立が望まれている。

 そこで、本発明は、叙上の事情に鑑み、 物の生産条件として、上鋳型を下鋳型に重 合わせてプレスする際に、プレス工程にお る上鋳型のプレス速度を制御して高い品質 鋳物製品を得ることができる鋳物製品の鋳 方法および該鋳造方法に用いられるプレス 置を提供することを目的とする。

 本発明の鋳物製品の鋳造方法は、鋳物製 を鋳造するのに必要な所定の量の溶融金属 注入される下鋳型と、該下鋳型に重ね合わ るようにしてプレスすることにより、前記 物製品を鋳造するためのキャビティを画成 る上鋳型とからなる鋳型を用いて鋳物製品 鋳造する鋳造方法であって、上下鋳型の形 データに基づいて、鋳型内の溶湯の圧力推 手段を用いて、プレス工程における溶融金 に加わる圧力を推定してプレス速度を制御 ることを特徴としている。

 また、本発明の鋳造用プレス装置は、前 鋳物製品の鋳造方法に用いられるプレス装 であって、可動フレームと、該可動フレー に設けられる昇降手段と、該昇降手段の昇 をガイドするガイドロッドと、前記上鋳型 状態を検出する検出手段と、前記溶湯の圧 推定手段を記憶し、前記可動フレーム、昇 手段および固定手段の動作を制御するとと に、該検出手段の検出データに基づいて前 昇降手段の動作を制御する制御手段とを備 ることを特徴としている。

 本発明によれば、溶湯の圧力推定手段を用 てプレス工程においてプレス時に溶融金属 加わる鋳型内の溶湯圧力が過大圧力になる にプレス速度を切り替えて溶湯圧力の過度 上昇を抑えることができるため、鋳物製品 発生する欠陥を抑え、高品質な鋳物製品を ることができる。
 また、下鋳型内へ注湯された溶湯の液面位 高さにバラツキが生じたとしても鋳型内の 湯の圧力変動を予め推定し、所望の溶湯圧 になるようにプレス速度を変更して高品質 鋳物製品を得ることができる。

 さらに、検出手段によって計測される上 型に生じる反力値から上鋳型が下鋳型内の 湯に接触したことを検出し,上鋳型の降下速 度を低速パターンへ切り替えるタイミングを 決定することで,その注湯量の変動が生じ注 された溶湯の液面高さにバラツキが生じた 合でも,高速に上鋳型を降下させるプレス工 を実施することができる。

 プレス中の、上鋳型に生じる溶湯からの反 値を検出する手段がない場合に、あらかじ 最大注湯量を見積もることで、圧力上昇を 制するためのプレス速度切替え位置が決定 きる。上記の最大注湯量とは、注湯精度に 存した製品部キャビティに対する正の誤差 積分を、製品部体積に加えた体積である。
 この出願は、日本国で2007年4月25日に出願さ れた特願2007-115456号に基づいており、その内 は本出願の内容として、その一部を形成す 。
 また、本発明は以下の詳細な説明により更 完全に理解できるであろう。しかしながら 詳細な説明および特定の実施例は、本発明 望ましい実施の形態であり、説明の目的の めにのみ記載されているものである。この 細な説明から、種々の変更、改変が、当業 にとって明らかだからである。
 出願人は、記載された実施の形態のいずれ も公衆に献上する意図はなく、開示された 変、代替案のうち、特許請求の範囲内に文 上含まれないかもしれないものも、均等論 での発明の一部とする。
 本明細書あるいは請求の範囲の記載におい 、名詞及び同様な指示語の使用は、特に指 されない限り、または文脈によって明瞭に 定されない限り、単数および複数の両方を むものと解釈すべきである。本明細書中で 供されたいずれの例示または例示的な用語( 例えば、「等」)の使用も、単に本発明を説 し易くするという意図であるに過ぎず、特 請求の範囲に記載しない。

 本発明は、鋳物製品を鋳造するのに必要な 定の量の溶融金属が注入される、たとえば 品輪郭形状の一部を呈する凹部を有する下 型と、該下鋳型に重ね合わせることにより 前記鋳物製品を鋳造するためのキャビティ 画成する、たとえば製品輪郭形状の一部を する膨出部を有する上鋳型とからなる鋳型 用いることができる。また、本発明は、上 鋳型の形状情報に基づいた溶湯の圧力推定 段を用いて、プレス工程においてプレス時 溶融金属に加わる鋳型内の圧力を推定する そして、プレス工程においてプレス時に溶 金属に加わる鋳型内の圧力が過大にならな ようにするために、所定の設定圧力に到達 るようになる上鋳型位置(速度切替位置)を 測し、当該速度切替位置において上鋳型に るプレス速度を切り替えるようにしている 前記上鋳型として、所定の部位、たとえば 出部の外周近傍に位置する嵌合部に溶融金 の揚がり部(空洞)を有する上鋳型を用いるこ とができる。
 前記下鋳型および上鋳型は、生型、シェル 、コールドボックス法鋳型または自硬性鋳 などの各種の鋳型造型法を用いて適宜造型 ることができる。また、本発明は上鋳型ま は下鋳型に中子を配置することがある。ま 、本発明の鋳型には多孔性金型も含まれる さらに、鋳型造型法は、スクイズ、ブロー クイズ、流気加圧造型法またはこれらの複 に限らず、切削、流し込み方法などの造型 法とすることができる。なお、前記鋳物製 とは、たとえば解枠後の鋳型から取り出さ た一般の鋳物素材から、湯口、湯道および などの湯口系、押湯、揚りおよびガス抜き どの鋳造方案を取り除いたものであって、 械に最終部品として取り付けられたり、単 で販売される状態のものをいい、たとえば 形のブレーキドラムや四角いケースなどで る。また、前記溶融金属とは、鉄や非鉄金 が溶解していて下鋳型に注入可能なものを う。

実施の形態1

 以下、添付図面に基づいて本発明の鋳物製 の鋳造方法および該鋳造方法に用いられる レス装置を説明する。図1に示されるように 、本発明の実施の形態1に用いられる鋳造用 レス装置1は、造型ラインに沿って取鍋傾動 式の注湯機2に対向して配置されている。こ のプレス装置1は、横方向(図1の紙面左右方向 )Yに往復移動する走行台車(図示せず)に連結 れる可動フレーム3と、該可動フレーム3に設 けられる昇降手段4と、該昇降手段4のロッド5 の先端部5aに連結される鋳型加圧板6と、該鋳 型加圧板6に立設されるガイドロッド7と、上 型F1を前記鋳型加圧板6の4辺のうち対向する 2辺から支持する、たとえば4個の固定手段8と 、溶融金属9の圧力によって上鋳型に加わる 力値を検出する検出手段10と、制御手段11と 備えている。
 前記上鋳型F1の膨出部12の外周近傍に位置す る嵌合部13に溶融金属9の揚がり部14が形成さ ている。前記揚がり部14の本数は、溶融金 の余剰分の量や、揚がり部の形状により決 され、少なくとも1個以上であれば良いが、 実施の形態1では、嵌合部13の周方向に等間 にて12個形成されている。

 前記昇降手段4は、電動式、油圧式または空 気圧式によりロッド5が昇降可能であれば、 発明において、とくに限定されるものでは く、本実施の形態1では、ロッド5の位置およ び速度を高精度に制御できる電動サーボシリ ンダが用いられている。この電動サーボシリ ンダには、ねじ機構、駆動モータおよび位置 検出器としてのロータリーエンコ-ダなどが 蔵されている。なお、このロッド5の位置お び速度を制御できる電動サーボシリンダに えて、速度のみを制御できる電動サーボシ ンダと上鋳型の位置を検出して位置決めを 御するために、リニアスケールを組み合わ て用いることもできる。
 また、前記固定手段8は、前記上鋳型F1を鋳 加圧板6に支持することができる構成であれ ば、とくに限定されるものではないが、たと えばエアシリンダなどの駆動機構と該駆動機 構の作動により回動または伸縮するクランプ 部材とから構成することができる。または、 電磁力を用いた支持構造や、吸引力を用いた 支持構造とすることもできる。
 また、前記検出手段10は、プレス時に溶融 属9の圧力によって上鋳型に加わる反力値を 出する機能を有していれば、とくに限定さ るものではなく、前記昇降手段4の種類によ り適宜選定することができる。本実施の形態 1では、昇降手段4として電動サーボシリンダ 用いられているので、前記昇降手段4のロッ ド先端部5aに設けられるロードセルが選定さ ている。
 また、前記制御手段11は、前記走行台車の 復移動の駆動回路、昇降手段4の昇降動作で る上昇速度や降下速度、停止を制御する駆 回路、固定手段8の駆動回路、これらの駆動 回路を連動して制御する回路、あらかじめ入 力される溶湯の圧力推定手段などを記憶させ るメモリなどから構成されている。
 なお、溶湯の圧力推定手段は、上下鋳型の 状データ、たとえば内径寸法および高さ寸 を含んでおり、上鋳型が溶融金属の液面位 に接触する位置情報に基づいて溶融金属の 力の変化を予測し、当該圧力が所定の上限 力を超えないように上鋳型の降下速度を切 替える速度切替位置を算出するようになっ いる。そして、この所定の上限圧力は、鋳 製品に欠陥、たとえば差込み欠陥が発生し いレベルの、あらかじめ設定された圧力を 味するものである。

 鋳造方法における迅速なプレス工程を実 するために、プレス速度の高速化が求めら ているが、高速プレスは鋳型内に急激な圧 変化を生じさせ、過大な圧力を発生させる 因になり、差込み欠陥を招くおそれがある そこで、本実施の形態では、溶湯の圧力推 手段によって、過大圧力の抑制を考慮した レス速度の制御を行うようにしている。こ で、実際の鋳型内の溶湯圧力を計測するこ が必要となるが、1400℃程度の高温溶湯に対 し、接触式圧力センサを用いることは困難で あることから、ロードセルによって上鋳型に 作用する反力値(プレス時の溶湯反力値)を計 することによって、素早く降下するプレス 度パターンを設定するようになっている。 2にプレス装置における上鋳型の降下速度を 制御するシステムの構成を示す。電動サーボ シリンダに取り付けたエンコーダにより逐次 計測される上鋳型の降下位置(上下方向位置) ータは、演算処理装置であるプログラマブ シーケンサで処理され、上鋳型の位置指令 送信される。この上鋳型の位置指令に基づ て、電動サーボシリンダを駆動させ、上鋳 の位置を制御するために、PIDコントローラ よる位置フィードバック制御が構成されて る。

 まず、本実施の形態1では、Computational Fluid Dynamics:CFD(計算流体力学)モデルを用いて、上 ・下鋳型をプレスする際の鋳型内の溶湯圧力 を解析する。計算流体力学ソフトとして、FLO W―3D(フローサイエンス社製)を用いる。この フトは、ダムの設計における放流時の流動 析や、連続鋳造における動特性解析など、 広い分野で使用されている。FLOW―3Dは、流 に対する移動障害物を再現する機能を持つ とから、プレス動作時の充填挙動解析が可 である。
 また、実機による溶湯のプレス実験を行い その際のロードセルからの反力値に対して CFD解析による鋳型内の溶湯圧力を検証する 検証にあたり、プレス工程の概略を図3に示 す。図3において、
M U :上鋳型の質量
M G :ガイドロッドの質量
M M :溶湯の重量(kg)
ρ:溶湯の密度(kg/m 3 )
γ:溶湯の粘度(Pa・s)
A:上鋳型の下面の表面積(m 2 )
Z(t):上鋳型の位置(距離)(m)
h(t):溶湯の液面位置(上鋳型の下端面と溶融金 属の表面との偏差)(m)
である。
 また、検証実験の条件を表1に示す。

 そして、検証例として、表1の条件における 、プレス実験でのロードセルの反力データと 、CFD解析での圧力値を比較する。ここで、CFD 解析による数値計算のサンプリング周期は0.0 1(s)であり、CFD解析における分割メッシュブ ックは2(mm)幅の立方体としている。CFD解析で 得られた圧力P C (Pa)とロードセルで計測される反力値F u (N)との関係は、つぎの式(1)で示される。

 比較結果を図4に示す。図4において、破線 プレス実験の結果であり、実線がCFD解析に るシミュレーション結果である。プレス実 での応答とCFD解析での応答について、勾配 急激に上昇するタイミング、すなわち、揚 り部に溶湯が進入する時刻(2.02(s))がほとん 一致している。しかし、1.9(s)付近から、解 値に対してロードセル値が50~80(N)程度大きい 。原因として、上下鋳型を正確に位置合わせ するために設けているはめ合いピン21が、嵌 部22に接触することに因ると考えられる。 た、終盤での反力値の増加量は大きく異な ている。これは、上鋳型が下鋳型に接触す ことによって上鋳型の重量分の負荷が軽減 れるからである。
 これらのことから、CFD解析から得られた反 値は、プレス実験の結果とほぼ一致してい ことがわかる。したがって、CFD解析による 湯の圧力値が実際の鋳型内の溶湯圧力を再 していることがわかる。

 前記CFD解析での溶湯の圧力値は、プレス実 の結果により信頼し得るものであることを 認したが、CFD解析はオフライン計算のため 実際での注湯量の初期液面位置のバラツキ 起因する溶湯圧力の挙動変化を予測するこ はできない。しかし、プレス工程において ロードセルの反力値データを用いて、溶湯 圧力変動を推定することは可能である。
 すなわち、ロードセルの反力値のデータか 、上鋳型の先端が溶湯に接触した時刻を特 することができ、この時刻とエンコーダに るプレス位置データを用いて、注湯された 湯の初期液面位置の推定が可能となること ら、この推定した注湯の初期液面位置から プレス速度に対する溶湯の圧力変動を推定 ることができる。
 かかるプレス速度に対する圧力変動を推定 ることにより、差込み欠陥が発生する過大 力を抑制するためのプレス速度を制御する とができる。

 そこで、これらのことから、プレス速度を 定するために溶湯の圧力推定手段を構築す 。まず、使用している鋳型の上鋳型形状は 図3に示したように、表面積Aの凸の先端に さな凸を持つ形状となっている。差込み欠 は、表面積Aの凸部の下面外側で発生するこ がわかっている。本来の鋳型形状における 線部、傾斜部および抜き勾配部を排除した 易鋳型を用いて、欠陥発生部分の圧力変化 検討する。この圧力推定手段において使用 た簡易鋳型の形状を図5に示す。図5におい 、b 1 ~b 2 、d 1 ~d 4 はそれぞれの鋳型の高さおよび直径の形状情 報を示している。また、P j (j=1、2)は、欠陥の発生しやすい箇所である。 z(t)は、降下する上鋳型の最下部が、注湯後 液体表面と接触した瞬間の位置からの上鋳 の降下変位である。h 0 は初期の溶湯高さ(液面位置)である。また、h (t)は、上鋳型の最下部から液体の最大高さを 示し、これはPj点に加わるヘッド圧を直接的 表現する。プレス速度の増加とともに、流 難さを表現する動圧が加わる。
 つぎに、鋳型形状の寸法情報に基づいた非 縮および非粘性を想定した理想流体に基づ て溶湯圧力モデルを考え、プレス時の溶湯 圧力変動を予測する。まず、上方に流動す 溶湯の先端、すなわち最大液面位置高さ部 での流速による動圧が、P j 点にも加わることが考えられることから、P j 点での圧力P b は、静圧に動圧を加えたものとなり、つぎの 式(2)で現される。

 ここで、g(m/s 2 )は重力加速度を示す。図5より、溶湯の上昇 面位置は流動路が異なる、case1:d 2 -d 1 間、case2:d 3 -d 1 間、およびcase3:d 4 の3つの流動パターンを持つことがわかる。 れぞれの液面位置の変化について、溶湯が 圧縮性流体であると仮定すると、容易につ の式(4)を得ることができる。ここで、揚が 部の本数nが12本であるため、揚がり部の数n 12である。

 また、h swl 、b 1 は、h(t)によるcase1→case2、case2→case3の切り替 え条件であり、h swl はつぎの式(5)のようになる。

 前記液面位置h(t)がh swl と等しくなったとき、式(4)はcase1からcase2に 替えられる。液面位置h(t)がb 1 に達したとき、式(4)はcase2からcase3へ切り替 られる。以上のように、プレス速度に起因 る溶湯の圧力応答は、初期溶湯高さ(充填量) と鋳型形状によって決定されることになる。

 つぎに、CFD解析ソフトのFLOW―3Dによるプレ 時の流体挙動解析に対し、鋳型内の溶湯の 力推定手段の検証を行う。
 簡易鋳型に基づいて、溶湯を理想流体と仮 して求めた流体液面位置h(t)とCFD解析の結果 での流体液面位置h(t)を比較したグラフを図6 示す。なお、図6において、破線は溶湯の圧 力推定手段に基づく流体液面位置の推定結果 であり、実線はCFD解析の結果を示している。 CFD解析の結果は、図5における測定点M h(t)i を計測している。揚がり部4箇所についての 面位置を計測し、h(t)を算出している。ここ 、プレス速度は5(mm/s)に設定している。CFD解 析による応答では重力の影響により溶湯が圧 縮されており、プロセスの終了段階において 流体液面位置が低くなっている。

 つぎに、差込み欠陥の発生部における溶湯 圧力値の変動について比較評価する。なお ここでの解析においても、先に説明した簡 鋳型を使用している。
 CFD解析では、図5におけるP 2 部分での圧力変動のみを示す。ここで、P 1 とP 2 での変動に差がないことを確認している。プ レス速度を5(mm/s)と30(mm/s)にした場合の、P 2 部分での溶湯の圧力変動を図7および図8に示 。なお、図7および図8において、破線は式(2 )を使用した溶湯の圧力推定手段による計算 果であり、実線はCFD解析の結果を示してい 。溶湯を理想流体として仮定し、溶湯の圧 推定手段により計算した圧力応答と、CFD解 の結果得られた圧力応答とがよく一致して ることがわかる。これより、式(2)を使用し 溶湯の圧力推定手段で計算された圧力値が 当であることがわかる。
 プレス工程で問題となる差込み欠陥は、プ ス速度80(mm/s)以上で発生することを既に確 している。これより速いプレス速度では、 湯が揚がり部を流動する際に、欠陥を招く 大圧力が発生するため、溶湯が揚がり部へ 入するときにプレス速度の切替えを行なう うにプレス速度の制御を行う。プレス速度 替えのためのシーケンス速度制御のフロー ャートを図9に示す。プレス速度の切替えを う、速度切替位置は、前記式(4)と式(5)を用 て算出する。

 つぎに、CFD解析による溶湯圧力の抑制シミ レーションにおける圧力抑制検証について 一例を示す。まず、第1速度としての初期プ レス速度を100(mm/s)と設定し、揚がり部への進 入位置において、プレス速度を第2速度とし の低速の10(mm/s)に切り替える。このとき、初 期液面位置(注湯量)を19.2(mm)とし、この場合 の速度切替えは、上鋳型の先端部が溶湯の 面に接触してから上型プレス(上鋳型)が垂直 方向下方へ29.90(mm)移動した位置で行うことに なる。また、鋳型内の溶湯温度を1300度と想 している。
 溶湯圧力の抑制シミュレーションの結果を 10に示す。図10中の上段は、上鋳型の降下速 度(プレス速度)を示し、下段は鋳型内の溶湯 力を示している。図10の下段の実線は、プ ス速度の切替えを行なった場合の溶湯の圧 応答であり、破線は、プレス速度の切替え 行なわなかった場合の溶湯の圧力応答であ 、プレス速度の切替えを行なった場合の方 、プレス速度の切替えを行なわなかった場 よりも圧力変動が非常に小さくなることが かる。約1.17(s)の時刻(液面検出位置)におい は、上鋳型と溶湯の表面と衝突することに って溶湯の圧力上昇が起きている。これよ 、プレス速度の切替えを行なわず、一定プ ス速度100(mm/s)で加圧した場合では、溶湯が がり部を流動する際に生じる過大圧力は30408 0(Pa)まで上昇した。図10から、溶湯が揚がり に進入する直前の位置において、プレス速 を切替えて小さくすることにより、溶湯圧 の急激な上昇を抑えることができることが かる。なお、図10において、液面検出位置と 記号Sの部分における溶湯圧力が設定圧力5(KPa )を超えているが、これは計算に起因する誤 である。
 本実施の形態1におけるプレス速度制御のブ ロック線図を図11に示す。図11において、R Fout はロードセルの反力値である。ここで、Z in は上鋳型位置の目標値、Z out は上鋳型の位置(エンコーダ値)、Mは上鋳型の 質量とガイドロッドの質量の和である。W 1 、W 2 は、つぎの式(6)によって表される変換を意味 している。

 本実施の形態1では、鋳型内の溶湯の圧力 推定手段を用いることにより、鋳型内の溶湯 圧力が過大になる前の設定位置においてプレ ス速度を所定の第1速度から第2速度に切替え ことが可能になり、高速でプレス工程を実 させることができると共に、差込み欠陥の 生を抑え、高品質な鋳物製品を得ることが きる。

実施の形態2

 つぎに、本発明にかかわる実施の形態2とし て、上鋳型の降下速度と鋳型内の溶湯圧力と の関係を用いて上鋳型の降下速度を切替える ようにした溶湯の圧力推定手段について説明 する。
 図12に示される鋳型形状をプレス成形する 合を考える。ここで、図5におけるh(t)とZ(t) e h (t)とZ h (t)に置き換えている。これにより、プレス成 形時における上鋳型先端面付近P 1 点の溶湯圧力P b (t)は,上鋳型の下端面と液体表面との偏差e h (t)を用いて、つぎの式(7)で表すことができる 。

 e h (t)=f(Z(t),h 0 )であることから、式(7)から、プレス成形前 溶湯高さh 0 と上鋳型位置Z(t)から鋳型内の溶湯圧力を得 ことができる。
 また、ロードセルによる反力値F u と溶湯圧力P b の関係は、つぎの式(8)となる。

 ここで、Aは,溶湯中の上鋳型水平面積(m 2 )を示す。mは上鋳型の段差数を示し、A i はi番目の段差における水平面積(m 2 )、P i はi番目の段差付近の圧力(Pa)となる。図12に いて、段差数はm=2となり、面積A i と圧力P i はそれぞれ式(9)と式(10)となる。

式1

式2

式3

式4

式5

式6

式7

式8

 これより、プレス成形時における上鋳型の 下速度は式(14)、(15)および式(18)を用いて、 ぎの式(19)に演算される。

 この式(19)を用いた上鋳型の降下速度を制御 するフローチャートを図13に示す。

式9

実施の形態3

 つぎに、本発明にかかわる実施の形態3を説 明する。図14は実施の形態3における上鋳型の 降下速度切替えのフローチャートを示したも のである。このフローチャートによれば、ま ず初期情報として、上鋳型の降下速度である 第1速度(V1)、上鋳型の降下速度である第2速度 (V2)、上下鋳型の形状データ、上鋳型の下面 溶湯の液面に接触する直前の上鋳型の位置(H )、差込みが発生しない溶湯の許容最大圧力( 定圧力)(P1)、プレス完了時点における上鋳 の位置、鋳型の型くずれを生じさせない上 型の位置、鋳型の型くずれを生じさせない 鋳型の加圧力(ロードセル反力値)(P2)などを 力する(ステップS1)。次に、プレス工程を開 したのち、第1速度V1により上鋳型を降下さ る(ステップS2、S3)。そして、上鋳型が所定 位置(H)に到達したのを検知した後、速度を り替えて第2速度V2により上鋳型を降下させ (ステップS4)。次に、上鋳型の先端が溶湯の 液面に接触したことを検出する(ステップS5) 、溶湯の圧力推定手段を用いて上鋳型が液 に接触した位置のデータと上下鋳型の形状 ータより鋳型内の溶湯の圧力変動を推定す 。このとき圧力変動の推定結果に基づき、 定圧力P1に達する上鋳型の位置Z1を算出する 次に、上鋳型が位置Z1に到達したのを検知 た後、上鋳型の速度を切り替えて第3速度V3 より上鋳型を降下させる(ステップS6)。そし 、所定の加圧力P2(ロードセル反力値)を検出 したのち、プレス完了位置で上鋳型の降下を 停止し、一連のプレス工程を終了する(ステ プS7~S9)。なお、第2、3速度は前記実施の形態 2における溶湯の圧力推定手段を用いて算出 てもよい。
 本実施の形態3では、前記本実施の形態2ま は実施の形態3における溶湯の圧力推定手段 用いて、前記下鋳型F2へ注湯された溶融金 9が凝固する前に、すばやく上鋳型F1を重ね わせ、プレスして鋳造品形状を転写する必 があるため、前記昇降手段4のロッド5の降下 速度が、以下のような3段階に設定される。
 (1)下鋳型F2の凹部15に注湯された溶融金属9 表面に上鋳型が接触を開始する直前の位置 で上鋳型が降下する際の第1速度と、
 (2)溶融金属9の表面に上鋳型が接触を開始す る直前の位置から鋳型内の溶融金属9の圧力 あらかじめ設定された圧力に到達する位置 で上鋳型F1を降下させる第2速度と、
 (3)該あらかじめ設定された圧力に到達する 置以降速度を切り替えて、プレス完了位置 で該上鋳型を降下させる第3速度とに設定さ れている。
  ここで、第3速度は、第2速度より遅く、第 2速度は第1速度よりも遅く設定される。
 前記検出手段10は、前記溶融金属9の圧力に って上鋳型に作用する反力値および上鋳型F 1を下鋳型F2に重ね合わせた際に上鋳型F1が下 型F2から受ける反力値(上下鋳型の見切り面 掛かる力)を検出する。
 また、本実施の形態3では、前記下鋳型F2に ね合わされた該上鋳型F1が前記溶融金属9お び該下鋳型F2から受ける反力値を前記検出 段10により検出し、該反力値を基に推定した 溶湯の所定の加圧力P2に達したことを検出し この検出信号に基づいて、該上鋳型F1の降 をプレス完了位置で停止するように前記昇 手段4の動作を制御している。

 前記上鋳型F1の所定の位置(上鋳型の降下 度が第1速度から第2速度に切替わる位置)は 上鋳型F1の膨出部12の形状や上鋳型の降下速 度の第1速度に依存して決定されるものであ 。たとえば膨出部12の表面が平坦であり、第 1速度が速い場合には、上鋳型F1の降下よる風 圧が大きくなり溶融金属9の表面が乱れ、上 鋳型F1、F2を重ね合わせるときに空気が鋳造 品内に巻き込まれる可能性があるため、上 型の降下速度が第1速度から第2速度に切替 る位置を上方に設定する必要がある。すな ち上鋳型の降下速度が第1速度から第2速度に 切替わる上鋳型の位置と溶融金属9の表面と 間隔を広げる必要がある。これに対し、第1 度が遅い場合には、溶融金属9がプレス工程 の途中で凝固し、上鋳型F1がプレス完了位置 で到達しきれなくなることもあるため、上 型の降下速度が第1速度から第2速度に切替 る上鋳型の位置と溶融金属9の表面との間隔 小さくしなければならない。したがって、 記所定の位置(上鋳型の降下速度が第1速度 ら第2速度に切替わる位置)と上鋳型の最初の 降下速度である第1速度は、あらかじめ鋳造 の形態や、溶融金属の注湯温度、溶融金属 材質を考慮して実験的に設定しておくこと 望ましい。本実施の形態では、前記鋳造品 形態としての膨出部12がピラミッド形状であ り、溶融金属の注湯温度が融点温度より100~20 0℃以上の高い温度であることから、第1速度 昇降手段4である前記電動サーボシリンダの 仕様上最高速度、たとえば約375mm/sに設定す とともに、所定の位置(上鋳型の降下速度が 1速度から第2速度に切替わる位置)を1~100mmに 設定している。

 前記所定の加圧力P2は、上下鋳型F1、F2が接 を開始し、かつ鋳型の型くずれを生じさせ い位置で上鋳型F1を停止させるために、上 型の見切り面の面積や、上下鋳型の形態、 レス速度に基づいて、あらかじめ実験によ 設定しておくことが望ましい。
 本実施の形態3では、溶融金属の温度(注湯 度)を変えて実験を行った。注湯温度が約1406 ℃の場合の加圧力曲線(上鋳型の降下距離を 軸にとり、その時の溶湯の加圧力を縦軸に った線図であり、実験的に求めたもの)によ ば、上鋳型を第2速度で降下させた後、上鋳 型が下鋳型に接触を開始した位置から加圧力 が緩やかに上昇し、上鋳型が所定の距離まで 降下した位置からほぼ直線状態で加圧力が上 昇し始める。この実験の加圧力曲線では、上 鋳型が下鋳型に接触を開始した位置から鋳型 の型くずれが生じない位置までの加圧力の差 は0.010MPaであった。なお、実験条件は、上鋳 の見切り面の面積が88842mm 2 であり、昇降手段4の降下速度として第2速度 30mm/sであった。

 つぎに、実験条件を同じにして注湯温度が 1363℃の場合の実験を行った。この実験の加 圧力曲線は、前記加圧力曲線と同様に上鋳型 を第2速度で降下させて該上鋳型が下鋳型に 触を開始した位置から以降、加圧力が緩や に上昇したのち、上鋳型が所定の距離まで 下した位置からほぼ直線状態で加圧力が上 し始めている。この実験の加圧力曲線では 上鋳型が下鋳型に接触を開始した位置から 型の型くずれが生じない位置までの加圧力 差は0.011MPaであった。したがって、注湯温度 が変わっても加圧力曲線はほぼ同様であり、 上鋳型が下鋳型に接触を開始するまでの加圧 力は上鋳型の膨出部が下鋳型内の溶湯に侵入 したときの溶湯の粘性などにより影響を受け 、上下鋳型の接触を開始する位置までの加圧 力において多少差異があるものの、上鋳型が 下鋳型に接触を開始した位置から鋳型の型く ずれが生じない位置までの加圧力はほぼ同様 な曲線を描いている。(即ち、注湯温度によ 差異はあまり見られない。)
 このため、本発明においては、注湯温度が わっても加圧力曲線は同様の特性を示して ることから、前記上鋳型が下鋳型に接触を 始した位置から鋳型の型くずれが生じない 置までの範囲内において、上鋳型が降下し 距離に基づいて上鋳型の降下を適切な位置 停止させることもできる。この場合、上鋳 の位置の検出手段として、前記ロータリー ンコーダやリニアスケールなどの位置検出 を用いることができる。

 なお、本実施の形態3では、注湯温度が変わ っても加圧力曲線は同様の特性を示している ことから、上鋳型の降下距離によってプレス 完了位置(上鋳型の停止位置)を設定すること できると述べた。すなわち、上鋳型の降下 離は下鋳型に溶融金属(溶湯)が注湯されて る状態で設定されている。しかし、この溶 有りの状態における降下距離は、上鋳型へ 湯の反力が掛かっているときの降下距離で る。このため、実際の降下距離を正確に反 していないおそれがある。また、砂型は造 圧力や、砂性状、模型形状などの変化に伴 鋳型寸法、とくに鋳型の高さに違いが生じ 。
 そこで、さらに高精度の降下距離を設定す ために、下鋳型に溶融金属がない状態で、 鋳型を下鋳型に重ね合わせる工程の上鋳型 掛かる圧力(加圧力)を測定し、所定の加圧 が掛かったときに上鋳型の降下を停止する レス完了位置としての上鋳型の降下距離を 定する。

 なお、本実施の形態では、揚がり部を有 る上鋳型について溶湯が進入する際に発生 る鋳型内の圧力が過大圧力になる前の設定 置でプレス速度を切り替えているが、本発 においては、これに限定されるものではな 、たとえば揚がり部以外に鋳物製品の形態 複雑になり、プレス中の圧力変動が起こり すい上下鋳型に対しても適用することがで る。

 この場合に、複雑な鋳型形状の場合に適 するためのプレス速度を設計する。鋳型の 状データからプレス中の圧力上昇区間を推 し、圧力変動を所望の圧力制約値以下に抑 るためのプレス速度を決定する。溶湯表面 下での溶湯の流路の変化に応じて、多段に レス速度を切替える。プレス工程の高速化 ために、上鋳型が溶湯に接する直前までは 降装置の最大出力速度を用いる。その後に 圧力制約を満足させるために、多段切替に ってプレス速度を低速側に順次切替える。

 また、これまでの実施の形態では、枠付 型を用いているが、本発明においては、こ に限定されるものではなく、たとえばバッ メタル方式の鋳型や造型後もしくは鋳型合 せ後に鋳枠から砂型を抜き出す抜枠鋳型を いることができる。なお、この鋳型合わせ に鋳枠から砂型を抜き出す抜枠鋳型を用い 場合、鋳枠と砂型を分離する抜枠手段をプ ス装置に設けるため、前記昇降手段のロッ の先端部に連結される鋳型加圧板および前 上鋳型を支持する固定手段を省くとともに ガイドロッドとして造型後の上鋳型と下鋳 を支持し、昇降手段の昇降をガイドする構 のプレス装置とすることができる。

本発明の実施の形態1にかかわる鋳造用 プレス装置の概略構成図である。 上鋳型の降下速度を制御するシステム 構成を示す図である。 プレス工程の概略図である。 CFD解析で得られた上鋳型に作用する反 とロードセルで計測される反力値との関係 示す図である。 簡易鋳型(解析上の数学モデルを与える ためのもの)の形状を示す図である。 簡易鋳型(解析上の数学モデルを与える ためのもの)における流体液面位置の変化を す図である。 プレス速度が5(mm/s)の場合における、圧 力の変動を示す図である。 プレス速度が30(mm/s)の場合における、 力の変動を示す図である。 上鋳型の降下速度切替えのためのシー ンス速度制御のフローチャートである。 上鋳型の降下速度切替えによる溶湯圧 力の抑制効果を評価するためのシミュレーシ ョン解析の結果を示す図である。 プレス装置の制御ブロック線図を示し たものである。 実施の形態2における簡易鋳型の形状 示す図である。 実施の形態2における上鋳型の降下速 を制御するフローチャートである。 実施の形態3における上鋳型の降下速 切替えのフローチャートである。