芳谷 俊英 (())
富士フイルム株式会社 (〒31 東京都港区西麻布2丁目26番30号 Tokyo, 〒1060031, JP)
YOSHITANI Toshihide (())
| セルロースに含まれる水酸基の水素原子の少なくとも一部が、短鎖アシル基及び長鎖アシル基によって置換されたセルロース誘導体。 |
| 前記短鎖アシル基が炭素数2~4の脂肪族アシル基であり、かつ前記長鎖アシル基が炭素数5~20の脂肪族鎖状アシル基である請求項1に記載のセルロース誘導体。 |
| 前記炭素数5~20の脂肪族鎖状アシル基が分岐構造を有する請求項2に記載のセルロース誘導体。 |
| 前記短鎖アシル基がプロピオニル基である請求項1~3のいずれかに記載のセルロース誘導体。 |
| 前記短鎖アシル基がアセチル基である請求項1~3のいずれかに記載のセルロース誘導体。 |
| 請求項1~5のいずれかに記載のセルロース誘導体を含有する樹脂組成物。 |
| 請求項1~5のいずれかに記載のセルロース誘導体又は請求項6に記載の樹脂組成物を成形して得られる成形体。 |
| 請求項7に記載の成形体から構成される電気電子機器用筺体。 |
本発明は、セルロース誘導体、樹脂組成 、成形体、電気電子機器用筺体に関する。
コピー機、プリンター等の電気電子機器 構成する部材には、その部材に求められる 性、機能等を考慮して、各種の素材が使用 れている。例えば、電気電子機器の駆動機 を収納し、当該駆動機を保護する役割を果 す部材(筺体)にはPC(Polycarbonate)、ABS(Acrylonitri le-butadiene-styrene)樹脂、PC/ABS等が一般的に多量 に使用されている(例えば、特許文献1参照)。 これらの樹脂は、石油を原料として得られる 化合物を反応させて製造されている。
ところで、石油、石炭、天然ガス等の化 資源は、長年月の間、地中に固定されてき 炭素を主成分とするものである。このよう 化石資源、又は化石資源を原料とする製品 燃焼させて、二酸化炭素が大気中に放出さ た場合には、本来、大気中に存在せずに地 深くに固定されていた炭素を二酸化炭素と て急激に放出することになり、大気中の二 化炭素が大きく増加し、これが地球温暖化 原因のひとつと考えられている。したがっ 、化石資源である石油を原料とするABS、PC のポリマーは、電気電子機器用部材の素材 しては、優れた特性を有するものの、化石 源である石油を原料とするものであるため 地球温暖化の防止の観点からは、その使用 の低減が望ましい。
一方、植物由来の樹脂は、元々、植物が大 中の二酸化炭素と水とを原料として光合成 応によって生成したものである。そのため 植物由来の樹脂を焼却して二酸化炭素が発 しても、その二酸化炭素は元々、大気中に った二酸化炭素に相当するものであるから 大気中の二酸化炭素の収支はプラスマイナ ゼロとなり、結局、大気中のCO 2 の総量を増加させない、という考え方がある 。このような考えから、植物由来の樹脂は、 いわゆる「カーボンニュートラル」な材料と 称されている。石油由来の樹脂に代わって、 カーボンニュートラルな材料を用いることは 、近年の地球温暖化を防止する上で急務とな っている。
このため、PCポリマーにおいて、石油由 の原料の一部としてデンプン等の植物由来 源を使用することにより石油由来資源を低 する方法が提案されている(例えば、特許文 2参照)。しかし、より完全なカーボンニュ トラルな材料を目指す観点から、さらなる 良が求められている。
本発明者らは、カーボンニュートラルな樹
として、セルロースを使用することに初め
着目した。しかし、セルロースは一般的に
可塑性を持たないため、加熱等により成形
ることが困難であり、成形加工に適さない
また、たとえ熱可塑性を付与できたとして
、耐衝撃性等の強度が大きく減衰する問題
ある。更には、破断伸度の点でも改良の余
がある。また、吸水率の低減化も必要であ
。
そこで、本発明の目的は、吸水率が低く、
好な熱可塑性、強度及び破断伸度を有し、
形加工に適したセルロース誘導体及び樹脂
成物を提供することである。
本発明者らは、セルロースの分子構造に着
し、当該セルロースを特定構造のセルロー
誘導体にすることにより、吸水率が低く、
好な熱可塑性、耐衝撃性及び破断伸度を発
することを見出し、本発明を完成するに至
た。
すなわち、上記課題は以下の手段により達
することができる。
1. セルロースに含まれる水酸基の水素原子
の少なくとも一部が、短鎖アシル基及び長鎖
アシル基によって置換されたセルロース誘導
体。
2. 前記短鎖アシル基が炭素数2~4の脂肪族ア
シル基であり、かつ前記長鎖アシル基が炭素
数5~20の脂肪族鎖状アシル基である上記1に記
のセルロース誘導体。
3. 前記炭素数5~20の脂肪族鎖状アシル基が
岐構造を有する上記2に記載のセルロース誘
体。
4. 前記短鎖アシル基がプロピオニル基であ
る上記1~3のいずれかに記載のセルロース誘導
体。
5. 前記短鎖アシル基がアセチル基である上
記1~3のいずれかに記載のセルロース誘導体。
6. 上記1~5のいずれかに記載のセルロース誘
導体を含有する樹脂組成物。
7. 上記1~5のいずれかに記載のセルロース誘
導体又は上記6に記載の樹脂組成物を成形し
得られる成形体。
8. 上記7に記載の成形体から構成される電
電子機器用筺体。
本発明のセルロース誘導体又は樹脂組成 は、優れた熱可塑性を有するため、成形体 することができる。また、本発明のセルロ ス誘導体又は樹脂組成物によって形成され 成形体は、吸水率が低く、良好な耐衝撃性 破断伸度等を有するため、耐衝撃性及び破 伸度が必要な部材、例えば、電気電子機器 筺体として好適に使用することができる。 た、植物由来の樹脂であるため、温暖化防 に貢献できる素材として、従来の石油由来 樹脂に代替できる。
本発明のセルロース誘導体は、セルロース
含まれる水酸基の水素原子の少なくとも一
が、短鎖アシル基及び長鎖アシル基によっ
置換されたセルロース誘導体である。
以下、本発明について詳細に説明する。
1.セルロース誘導体
本発明のセルロース誘導体は、セルロース(
(C 6
H 10
O 5
) n
)に含まれる水酸基の水素原子の少なくとも
部が、短鎖アシル基と長鎖アシル基に置換
れている。
すなわち、本発明のセルロース誘導体は、
記一般式(1)で表される繰り返し単位を有す
。
上記一般式(1)において、R 2
、R 3
及びR 6
は、それぞれ独立に、水素原子又は置換基を
表す。但し、R 2
、R 3
、及びR 6
の少なくとも一部が、短鎖アシル長鎖アシル
基に置換されている。
短鎖アシル基と長鎖アシル基による置換は
複数存在するR 2
、R 3
及びR 6
の一部でよいため、短鎖アシル基や長鎖アシ
ル基でないR 2
、R 3
及びR 6
は水素原子でも他の置換基であってもよい。
本発明において、短鎖アシル基とは、炭素
が比較的少なく、鎖中に酸素、硫黄などの
テロ原子を含んでよいアシル基を意味する
短鎖アシル基としては、炭素数が2~4の脂肪
アシル基が好ましく、具体的にはアセチル
、プロピオニル基、ブチリル基が好ましく
アセチル基、プロピオニル基がより好まし
。
長鎖アシル基とは、短鎖アシル基よりも炭
数が多く、鎖中に酸素、硫黄などのヘテロ
子を含んでよいアシル基を意味する。長鎖
シル基としては、耐衝撃性、及び破断伸度
観点から、炭素数5~20の脂肪族鎖状アシル基
(直鎖又は分岐構造を有する脂肪族アシル基)
好ましく、炭素数5~20の分岐構造を有する脂
肪族鎖状アシル基がより好ましい。長鎖アシ
ル基の炭素数は、耐衝撃性、及び吸湿抑制の
観点から8以上が特に好ましい。
長鎖アシル基は、具体的には2-メチルブチ
ル基、3-メチルブチリル基、n-ヘキサノイル
、2-メチルバレリル基、2-エチルブチリル基
、2-メチルヘキサノイル基、n-オクタノイル
、2-エチルヘキシル基、2-プロピルペンタノ
ル基、n-ドデカノイル基、n-ラウロイル基、
2-ブチルオクタノイル基、n-ミリストイル基
n-パルミトイル基、2-ヘキシルデカノイル基
n-ステアロイル基、イソステアロイル基、n-
アラキノイル基、などが挙げられ、好ましく
は2-エチルブチリル基、3-メチルブチリル基
2-エチルブチリル基、2-エチルヘキシル基、2
-プロピルペンタノイル基、2-ヘキシルデカノ
イル基、イソステアロイル基であり、より好
ましくは2-エチルブチリル基、2-エチルヘキ
ル基、2-プロピルペンタノイル基である。
本発明のセルロース誘導体は、短鎖アシル
が炭素数2~4の脂肪族アシル基であり、かつ
鎖アシル基が炭素数5~20の脂肪族鎖状アシル
基であることが好ましい。
本発明のセルロース誘導体は、上記のよ にβ-グルコース環の水酸基に含まれる水素 子の少なくとも一部が短鎖アシル基と長鎖 シル基によって置換されていることにより 熱可塑性を発現することができ、成形加工 適したものである。また、本発明のセルロ ス誘導体は、吸水率が低く、成形体として 優れた強度及び破断伸度を発現することが きる。更には、セルロースは完全な植物由 成分であるため、カーボンニュートラルで り、環境に対する負荷を大幅に低減するこ ができる。
なお、本発明にいう「セルロース」とは、
数のグルコースがβ-1,4-グリコシド結合によ
って重合した高分子化合物であって、セルロ
ースのグルコース環における2位、3位、6位の
炭素原子に結合している水酸基が無置換であ
るものを意味する。
また、「セルロースに含まれる水酸基」と
、セルロースのグルコース環における2位、
3位、6位の炭素原子に結合している水酸基を
す。
本発明のセルロース誘導体は、その全体の
ずれかの部分に短鎖アシル基と長鎖アシル
を含んでいればよく、同一の繰り返し単位
らなるものであってもよいし、複数の種類
繰り返し単位からなるものであってもよい
また、本発明のセルロース誘導体は、ひと
の繰り返し単位において短鎖アシル基と長
アシル基の両方を含有する必要はない。
例えば、(1)R 2
、R 3
及びR 6
の一部が短鎖アシル基で置換されている単量
体と、R 2
、R 3
及びR 6
の一部が長鎖アシル基で置換されている単量
体とから構成される重合体であってよいし、
(2)ひとつの繰り返し単位のR 2
、R 3
及びR 6
に短鎖アシル基及び長鎖アシル基の両方が置
換されている単一の単量体から構成される重
合体であってもよい。更には、(3)一般式(1)で
表される繰り返し単位であって異なる種類の
繰り返し単位が、ランダムに重合されている
重合体であってもよい。
なお、重合体の一部には、無置換の繰り返
単位(すなわち、前記一般式(1)において、R 2
、R 3
及びR 6
すべてが水素原子である繰り返し単位)を含
でいてもよいし、R 2
、R 3
及びR 6
の一部が炭化水素基などで置換されていても
よい。
炭素数5~20の長鎖アシル基の鎖状部位は、直
鎖構造及び分岐構造のいずれであってもよい
が、分岐構造を有する脂肪族からなることが
好ましく、カルボニル基のα位に分岐構造を
する脂肪族からなることがより好ましい。
れにより、ガラス転移温度(Tg)を高くするこ
とができたり、耐衝撃性等の強度を向上させ
ることができる。
従来、セルロースに長鎖アシル基を置換す
と、Tgが著しく下がると考えられていたが
本発明では剛直なグルコピラノース環を主
骨格として有しているため、従来考えられ
いたようなTgの大きな低下は見られなかった
。
分岐の脂肪族部位を有する長鎖アシル基と
ては、2-エチルブチリル基、2-エチルヘキシ
ル基、2-プロピルペンタノイル基等が特に好
しい。
短鎖アシル基及び長鎖アシル基は、さら る置換基を有していてもよい。さらなる置 基としては、例えば、ヒドロキシ基、メル プト基、ハロゲン原子(例えばフッ素原子、 塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子)、シアノ 、スルホ基、カルボキシル基、ニトロ基、 ドロキサム酸基、スルフィノ基、ヒドラジ 基、イミノ基等が挙げられる。
セルロース誘導体中の短鎖アシル基及び長
アシル基の置換位置、並びにβ-グルコース
単位当たりの短鎖アシル基及び長鎖アシル
の数(置換度)は特に限定されない。
例えば、短鎖アシル基の置換度DS A
(繰り返し単位中、β-グルコース環の2位、3位
及び6位の水酸基に対する短鎖アシル基の数)
、通常1.0程度以上、好ましくは1.5~2.5程度と
すればよい。
長鎖アシル基の置換度DS B
(繰り返し単位中、β-グルコース環のセルロ
ス構造の2位、3位及び6位の水酸基に対する
鎖アシル基の数)は通常0.1程度以上、好まし
は0.3~1.5程度とすればよい。このような範囲
の置換基とすることにより、破断伸度、脆性
等を向上させることができる。
また、セルロース誘導体中に存在する無置
の水酸基の数も特に限定されない。
水素原子の置換度DS C
(繰り返し単位中、2位、3位及び6位の水酸基
無置換である割合)は通常0.01~1.5程度、好ま
くは0.05~1.2程度とすればよい。DS C
を0.01以上とすることにより、樹脂組成物の
動性を向上させることができる。また、DS C
を1.5以下とすることにより、樹脂組成物の流
動性を向上させたり、熱分解の加速・成形時
の樹脂組成物の吸水による発泡等を抑制させ
たりできる。
なお、各置換度の総和(DS A
+DS B
+DS C
)は3である。
本発明のセルロース誘導体の分子量は、数
均分子量(Mn)が5000~500000の範囲が好ましく、1
0000~300000の範囲が更に好ましく、25000~200000の
囲が最も好ましい。また、重量平均分子量(
Mw)は、10000~100000の範囲が好ましく、20000~600000
の範囲が更に好ましく、50000~500000の範囲が最
も好ましい。分子量分布(Mw/Mn)は1.1~5.0の範囲
好ましく、1.5~3.5の範囲が更に好ましい。こ
の範囲の平均分子量とすることにより、成形
体の成形性、力学強度等を向上させることが
できる。また、この範囲異の分子量分布とす
ることにより、成形性等を向上させることが
できる。
本発明における、数平均分子量(Mn)、重量平
均分子量(Mw)及び分子量分布(Mw/Mn)の測定は、
ル・パーミエーション・クロマトグラフィ
(GPC)を用いて行うことができる。具体的に
、テトラヒドロフランを溶媒とし、ポリス
レンゲルを使用し、標準単分散ポリスチレ
の構成曲線から予め求められた換算分子量
正曲線を用いて求めることができる。
以下に具体的な短鎖アシル基及び長鎖ア ル基の組み合わせを示すが、下記に限定さ るものではない。なお、*はセルロースに含 まれる水酸基の水素原子にかわって酸素原子 に結合する部位を表す。
2.セルロース誘導体の製造方法
本発明のセルロース誘導体の製造方法は特
限定されず、セルロースを原料とし、セル
ースの水酸基の水素原子を短鎖アシル基及
長鎖アシル基によって置換することにより
造することができる。セルロースの原料と
ては特に制限はなく、例えば、綿、リンタ
、パルプ等を用いることができる。
好ましい製造方法の態様は、セルロースエ
テル(β-グルコース環の2位、3位及び6位の水
酸基の水素原子の少なくとも一部が炭化水素
基に置換されたセルロース誘導体)に、塩化
シルを、必要に応じて塩基存在下で、反応
せる工程を含むものである。
セルロースの水酸基の水素原子を短鎖アシ
基で置換する場合に使用する塩化アシルと
ては、例えば、アセチルクロライド、プロ
オニルクロライド、ブチリルクロライド等
挙げられる。好ましくは、アセチルクロラ
ド、プロピオニルクロライドであり、より
ましくはアセチルクロライドである。
長鎖アシル基で置換する場合に使用する塩
アシルとしては、例えば、2-メチルブチリ
クロライド、3-メチルブチリルクロライド、
n-ヘキサノイルクロライド、2-メチルバレリ
クロライド、2-エチルブチリルクロライド、
2-メチルヘキサノイルクロライド、n-オクタ
イルクロライド、2-エチルヘキシルクロライ
ド、2-プロピルペンタノイルクロライド、n-
ウロイルクロライド、2-ブチルオクタノイル
クロライド、n-ミリストイルクロライド、n-
ルミトイルクロライド、2-ヘキシルデカノイ
ルクロライド、n-ステアロイルクロライド、
ソステアロイルクロライド、n-アラキノイ
クロライド、などが挙げられ、好ましくは2-
エチルブチリルクロライド、3-メチルブチリ
クロライド、2-エチルブチリルクロライド
2-エチルヘキシルクロライド、2-プロピルペ
タノイルクロライド、2-ヘキシルデカノイ
クロライド、イソステアロイルクロライド
より好ましくは2-エチルブチリルクロライド
、2-エチルヘキシルクロライド、2-プロピル
ンタノイルクロライドである。
塩基としては、例えば、ピリジン、ルチ ン、ジメチルアミノピリジン、トリエチル ミン、ジエチルブチルアミン、ジアザビシ ロウンデセン、炭酸カリウム等を使用する とができる。中でも、ピリジン、ジメチル ミノピリジン等が好ましい。
そのほかの具体的な製造条件等は、常法に
うことができる。例えば、「セルロースの
典」131頁~164頁(朝倉書店、2000年)等に記載の
方法を参考にすることができる。
また、塩化アシルは市販のものを用いても
いし、カルボン酸よりハロゲン化したもの
用いてもよい。カルボン酸よりハロゲン化
る場合、ハロゲン化の手段としては第4版実
験化学講座22巻に記載の方法を参考にするこ
ができる。
3.セルロース誘導体を含む樹脂組成物及び成
体
本発明の樹脂組成物は、本発明のセルロー
誘導体を含有しており、必要に応じてその
の添加剤を含有することができる。
樹脂組成物に含まれる成分の含有割合は、
に限定されない。好ましくはセルロース誘
体を75質量%以上、より好ましくは80質量%以
、更に好ましくは80~100質量%含有する。
本発明の樹脂組成物は、本発明のセルロー
誘導体のほか、必要に応じて、フィラー、
燃剤等の種々の添加剤を含有していてもよ
。
本発明の樹脂組成物は、フィラー(強化材 )を含有してもよい。フィラーを含有するこ により、樹脂組成物によって形成される成 体の機械的特性を強化することができる。
フィラーとしては、常用のものを使用でき
。フィラーの形状は、繊維状、板状、粒状
粉末状等いずれでもよい。また、無機物で
有機物でもよい。
具体的には、無機フィラーとしては、ガラ
繊維、炭素繊維、グラファイト繊維、金属
維、チタン酸カリウムウイスカー、ホウ酸
ルミニウムウイスカー、マグネシウム系ウ
スカー、珪素系ウイスカー、ワラステナイ
、セピオライト、スラグ繊維、ゾノライト
エレスタダイト、石膏繊維、シリカ繊維、
リカ・アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒
硼素繊維、窒化硅素繊維及び硼素繊維等の
維状の無機フィラーや;ガラスフレーク、非
膨潤性雲母、カーボンブラック、グラファイ
ト、金属箔、セラミックビーズ、タルク、ク
レー、マイカ、セリサイト、ゼオライト、ベ
ントナイト、ドロマイト、カオリン、微粉ケ
イ酸、長石粉、チタン酸カリウム、シラスバ
ルーン、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム
、硫酸バリウム、酸化カルシウム、酸化アル
ミニウム、酸化チタン、酸化マグネシウム、
ケイ酸アルミニウム、酸化ケイ素、水酸化ア
ルミニウム、水酸化マグネシウム、石膏、ノ
バキュライト、ドーソナイト、白土等の板状
や粒状の無機フィラーが挙げられる。
有機フィラーとしては、ポリエステル繊 、ナイロン繊維、アクリル繊維、再生セル ース繊維、アセテート繊維等の合成繊維、 ナフ、ラミー、木綿、ジュート、麻、サイ ル、マニラ麻、亜麻、リネン、絹、ウール の天然繊維、微結晶セルロース、さとうき 、木材パルプ、紙屑、古紙等から得られる 維状の有機フィラーや、有機顔料等の粒状 有機フィラーが挙げられる。
樹脂組成物がフィラーを含有する場合、 の含有量は特に限定されないが、セルロー 誘導体100質量部に対して、通常30質量部以 、好ましくは5~10質量部である。
本発明の樹脂組成物は、難燃剤を含有して
よい。これによって、その燃焼速度の低下
は抑制といった難燃効果を向上させること
できる。
難燃剤は、特に限定されず、常用のものを
いることができる。例えば、臭素系難燃剤
塩素系難燃剤、リン含有難燃剤、ケイ素含
難燃剤、窒素化合物系難燃剤、無機系難燃
等が挙げられる。これらの中でも、樹脂と
複合時や成形加工時に熱分解してハロゲン
水素が発生して加工機械や金型を腐食させ
り、作業環境を悪化させたりすることがな
、また、焼却廃棄時にハロゲンが気散した
、分解してダイオキシン類等の有害物質の
生等によって環境に悪影響を与える可能性
少ないことから、リン含有難燃剤及びケイ
含有難燃剤が好ましい。
リン含有難燃剤としては、特に限定され ことはなく、常用のものを用いることがで る。例えば、リン酸エステル、リン酸縮合 ステル、ポリリン酸塩などの有機リン系化 物が挙げられる。
リン酸エステルの具体例としては、トリ チルホスフェート、トリエチルホスフェー 、トリブチルホスフェート、トリ(2-エチル キシル)ホスフェート、トリブトキシエチル ホスフェート、トリフェニルホスフェート、 トリクレジルホスフェート、トリキシレニル ホスフェート、トリス(イソプロピルフェニ )ホスフェート、トリス(フェニルフェニル) スフェート、トリナフチルホスフェート、 レジルジフェニルホスフェート、キシレニ ジフェニルホスフェート、ジフェニル(2-エ ルヘキシル)ホスフェート、ジ(イソプロピル フェニル)フェニルホスフェート、モノイソ シルホスフェート、2-アクリロイルオキシエ チルアシッドホスフェート、2-メタクリロイ オキシエチルアシッドホスフェート、ジフ ニル-2-アクリロイルオキシエチルホスフェ ト、ジフェニル-2-メタクリロイルオキシエ ルホスフェート、メラミンホスフェート、 メラミンホスフェート、メラミンピロホス ェート、トリフェニルホスフィンオキサイ 、トリクレジルホスフィンオキサイド、メ ンホスホン酸ジフェニル、フェニルホスホ 酸ジエチルなどを挙げることができる。
リン酸縮合エステルとしては、例えば、 ゾルシノールポリフェニルホスフェート、 ゾルシノールポリ(ジ-2,6-キシリル)ホスフェ ート、ビスフェノールAポリクレジルホスフ ート、ハイドロキノンポリ(2,6-キシリル)ホ フェート並びにこれらの縮合物などの芳香 リン酸縮合エステル等を挙げることができ 。
また、リン酸、ポリリン酸と周期律表1族 ~14族の金属、アンモニア、脂肪族アミン、芳 香族アミンとの塩からなるポリリン酸塩を挙 げることもできる。ポリリン酸塩の代表的な 塩として、金属塩としてリチウム塩、ナトリ ウム塩、カルシウム塩、バリウム塩、鉄(II) 、鉄(III)塩、アルミニウム塩など、脂肪族ア ミン塩としてメチルアミン塩、エチルアミン 塩、ジエチルアミン塩、トリエチルアミン塩 、エチレンジアミン塩、ピペラジン塩などが あり、芳香族アミン塩としてはピリジン塩、 トリアジン等が挙げられる。
また、前記以外にも、トリスクロロエチル
スフェート、トリスジクロロプロピルホス
ェート、トリス(β-クロロプロピル)ホスフ
ート)などの含ハロゲンリン酸エステル、ま
、リン原子と窒素原子が二重結合で結ばれ
構造を有するホスファゼン化合物、リン酸
ステルアミドを挙げることができる。
これらのリン含有難燃剤は、1種単独でも2
以上を組み合わせて用いてもよい。
ケイ素含有難燃剤としては、二次元又は 次元構造の有機ケイ素化合物、ポリジメチ シロキサン、又はポリジメチルシロキサン 側鎖又は末端のメチル基が、水素原子、置 又は非置換の脂肪族炭化水素基、芳香族炭 水素基で置換又は修飾されたもの、いわゆ シリコーンオイル、又は変性シリコーンオ ルが挙げられる。
置換又は非置換の脂肪族炭化水素基、芳香
炭化水素基としては、例えば、アルキル基
シクロアルキル基、フェニル基、ベンジル
、アミノ基、エポキシ基、ポリエーテル基
カルボキシル基、メルカプト基、クロロア
キル基、アルキル高級アルコールエステル
、アルコール基、アラルキル基、ビニル基
又はトリフロロメチル基等が挙げられる。
これらのケイ素含有難燃剤は1種単独でも2
以上を組み合わせて用いてもよい。
また、前記リン含有難燃剤又はケイ素含 難燃剤以外の難燃剤としては、例えば、水 化マグネシウム、水酸化アルミニウム、三 化アンチモン、五酸化アンチモン、アンチ ン酸ソーダ、ヒドロキシスズ酸亜鉛、スズ 亜鉛、メタスズ酸、酸化スズ、酸化スズ塩 硫酸亜鉛、酸化亜鉛、酸化第一鉄、酸化第 鉄、酸化第一錫、酸化第二スズ、ホウ酸亜 、ホウ酸アンモニウム、オクタモリブデン アンモニウム、タングステン酸の金属塩、 ングステンとメタロイドとの複合酸化物、 ルファミン酸アンモニウム、臭化アンモニ ム、ジルコニウム系化合物、グアニジン系 合物、フッ素系化合物、黒鉛、膨潤性黒鉛 の無機系難燃剤を用いることができる。こ らの他の難燃剤は、1種単独で用いてもよい し、2種以上を併用して用いてもよい。
本発明の樹脂組成物が難燃剤を含有する 合、その含有量は特に限定されないが、セ ロース誘導体100質量部に対して、通常30質 部以下、好ましくは2~10質量部である。この 囲とすることにより、耐衝撃性・脆性等の 上や、ペレットブロッキングの発生を抑制 きる。
本発明の樹脂組成物は、前記のセルロース
導体、フィラー及び難燃剤以外にも、本発
の目的を阻害しない範囲で、成形性・難燃
等の各種特性をより一層改善する目的で他
成分を含んでいてもよい。
他の成分としては、例えば、前記セルロー
誘導体以外のポリマー、可塑剤、安定剤(酸
化防止剤、紫外線吸収剤など)、離型剤(脂肪
、脂肪酸金属塩、オキシ脂肪酸、脂肪酸エ
テル、脂肪族部分鹸化エステル、パラフィ
、低分子量ポリオレフィン、脂肪酸アミド
アルキレンビス脂肪酸アミド、脂肪族ケト
、脂肪酸低級アルコールエステル、脂肪酸
価アルコールエステル、脂肪酸ポリグリコ
ルエステル、変成シリコーン)等が挙げられ
る。更に、染料や顔料を含む着色剤などを添
加することもできる。
前記セルロース誘導体以外のポリマーとし
は、熱可塑性ポリマー、熱硬化性ポリマー
いずれも用い得るが、成形性の点から熱可
性ポリマーが好ましい。セルロース誘導体
外のポリマーの具体例としては、低密度ポ
エチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、高
度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレ
-プロピレン共重合体、エチレン-プロピレ
-非共役ジエン共重合体、エチレン-ブテン-1
重合体、ポリプロピレンホモポリマー、ポ
プロピレンコポリマー(エチレン-プロピレ
ブロックコポリマーなど)、ポリブテン-1及
ポリ-4-メチルペンテン-1等のポリオレフィン
、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレ
ンテレフタレート及びその他の芳香族ポリエ
ステル等のポリエステル、ナイロン6、ナイ
ン46、ナイロン66、ナイロン610、ナイロン612
ナイロン6T、ナイロン12等のポリアミド、ポ
リスチレン、ハイインパクトポリスチレン、
ポリアセタール(ホモポリマー及び共重合体
含む)、ポリウレタン、芳香族及び脂肪族ポ
ケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポ
エーテルエーテルケトン、熱可塑性澱粉樹
、ポリメタクリル酸メチルやメタクリル酸
ステル-アクリル酸エステル共重合体などの
アクリル樹脂、AS樹脂(アクリロニトリル-ス
レン共重合体)、ABS樹脂、AES樹脂(エチレン系
ゴム強化AS樹脂)、ACS樹脂(塩素化ポリエチレ
強化AS樹脂)、ASA樹脂(アクリル系ゴム強化AS
脂)、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン
ビニルエステル系樹脂、無水マレイン酸-ス
チレン共重合体、MS樹脂(メタクリル酸メチル
-スチレン共重合体)、ポリカーボネート、ポ
アリレート、ポリスルホン、ポリエーテル
ルホン、フェノキシ樹脂、ポリフェニレン
ーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポ
エーテルイミド等の熱可塑性ポリイミド、
リテトラフルオロエチレン、テトラフルオ
エチレン-ヘキサフルオロプロピレン共重合
体、テトラフルオロエチレン-エチレン共重
体、テトラフルオロエチレン-パーフルオロ
ルキルビニルエーテル共重合体、ポリクロ
トリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリ
ン、テトラフルオロエチレン-ヘキサフルオ
ロプロピレン-パーフルオロアルキルビニル
ーテル共重合体などのフッ素系ポリマー、
酸セルロース、ポリビニルアルコール、不
和ポリエステル、メラミン樹脂、フェノー
樹脂、尿素樹脂、ポリイミドなどを挙げる
とができる。
また、各種アクリルゴム、エチレン-酢酸ビ
ニル共重合体、エチレン-アクリル酸共重合
及びそのアルカリ金属塩(いわゆるアイオノ
ー)、エチレン-アクリル酸アルキルエステ
共重合体(例えば、エチレン-アクリル酸エチ
ル共重合体、エチレン-アクリル酸ブチル共
合体)、ジエン系ゴム(例えば、1,4-ポリブタ
エン、1,2-ポリブタジエン、ポリイソプレン
ポリクロロプレン)、ジエンとビニル単量体
との共重合体(例えば、スチレン-ブタジエン
ンダム共重合体、スチレン-ブタジエンブロ
ック共重合体、スチレン-ブタジエン-スチレ
ブロック共重合体、スチレン-イソプレンラ
ンダム共重合体、スチレン-イソプレンブロ
ク共重合体、スチレン-イソプレン-スチレン
ブロック共重合体、ポリブタジエンにスチレ
ンをグラフト共重合させたもの、ブタジエン
-アクリロニトリル共重合体)、ポリイソブチ
ン、イソブチレンとブタジエン又はイソプ
ンとの共重合体、ブチルゴム、天然ゴム、
オコールゴム、多硫化ゴム、アクリルゴム
ニトリルゴム、ポリエーテルゴム、エピク
ロヒドリンゴム、フッ素ゴム、シリコーン
ム、その他ポリウレタン系やポリエステル
、ポリアミド系などの熱可塑性エラストマ
等が挙げられる。
更に、各種の架橋度を有するものや、各種
ミクロ構造、例えばシス構造、トランス構
等を有するもの、ビニル基などを有するも
、あるいは各種の平均粒径(樹脂組成物中に
おける)を有するものや、コア層とそれを覆
1以上のシェル層から構成され、また隣接し
った層が異種の重合体から構成されるいわ
るコアシェルゴムと呼ばれる多層構造重合
なども使用することができ、更にシリコー
化合物を含有したコアシェルゴムも使用す
ことができる。
これらのポリマーは、1種単独で用いても、
2種以上を併用してもよい。
本発明の樹脂組成物がセルロース誘導体 外のポリマーを含有する場合、その含有量 、セルロース誘導体100質量部に対して30質 部以下が好ましく、2~10質量部がより好まし 。
本発明の樹脂組成物は、可塑剤を含有し もよい。これにより、難燃性及び成形性を り一層向上させることができる。可塑剤と ては、ポリマーの成形に常用されるものを いることができる。例えば、ポリエステル 可塑剤、グリセリン系可塑剤、多価カルボ 酸エステル系可塑剤、ポリアルキレングリ ール系可塑剤及びエポキシ系可塑剤等が挙 られる。
ポリエステル系可塑剤の具体例としては アジピン酸、セバチン酸、テレフタル酸、 ソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジ ェニルジカルボン酸、ロジンなどの酸成分 、プロピレングリコール、1,3-ブタンジオー ル、1,4-ブタンジオール、1,6-ヘキサンジオー 、エチレングリコール、ジエチレングリコ ルなどのジオール成分からなるポリエステ や、ポリカプロラクトンなどのヒドロキシ ルボン酸からなるポリエステル等が挙げら る。これらのポリエステルは単官能カルボ 酸若しくは単官能アルコールで末端封鎖さ ていてもよく、またエポキシ化合物などで 端封鎖されていてもよい。
グリセリン系可塑剤の具体例としては、 リセリンモノアセトモノラウレート、グリ リンジアセトモノラウレート、グリセリン ノアセトモノステアレート、グリセリンジ セトモノオレート及びグリセリンモノアセ モノモンタネート等が挙げられる。
多価カルボン酸系可塑剤の具体例として 、フタル酸ジメチル、フタル酸ジエチル、 タル酸ジブチル、フタル酸ジオクチル、フ ル酸ジヘプチル、フタル酸ジベンジル、フ ル酸ブチルベンジルなどのフタル酸エステ 、トリメリット酸トリブチル、トリメリッ 酸トリオクチル、トリメリット酸トリヘキ ルなどのトリメリット酸エステル、アジピ 酸ジイソデシル、アジピン酸n-オクチル-n- シル、アジピン酸メチルジグリコールブチ ジグリコール、アジピン酸ベンジルメチル グリコール、アジピン酸ベンジルブチルジ リコールなどのアジピン酸エステル、アセ ルクエン酸トリエチル、アセチルクエン酸 リブチルなどのクエン酸エステル、アゼラ ン酸ジ-2-エチルヘキシルなどのアゼライン エステル、セバシン酸ジブチル、及びセバ ン酸ジ-2-エチルヘキシル等が挙げられる。
ポリアルキレングリコール系可塑剤の具 例としては、ポリエチレングリコール、ポ プロピレングリコール、ポリ(エチレンオキ サイド・プロピレンオキサイド)ブロック及 /又はランダム共重合体、ポリテトラメチレ グリコール、ビスフェノール類のエチレン キシド付加重合体、ビスフェノール類のプ ピレンオキシド付加重合体、ビスフェノー 類のテトラヒドロフラン付加重合体などの リアルキレングリコールあるいはその末端 ポキシ変性化合物、末端エステル変性化合 、及び末端エーテル変性化合物等が挙げら る。
エポキシ系可塑剤とは、一般にはエポキ ステアリン酸アルキルと大豆油とからなる ポキシトリグリセリドなどを指すが、その にも、主にビスフェノールAとエピクロロヒ ドリンを原料とするような、いわゆるエポキ シ樹脂も使用することができる。
その他の可塑剤の具体例としては、ネオ ンチルグリコールジベンゾエート、ジエチ ングリコールジベンゾエート、トリエチレ グリコールジ-2-エチルブチレートなどの脂 族ポリオールの安息香酸エステル、ステア ン酸アミドなどの脂肪酸アミド、オレイン ブチルなどの脂肪族カルボン酸エステル、 セチルリシノール酸メチル、アセチルリシ ール酸ブチルなどのオキシ酸エステル、ペ タエリスリトール、各種ソルビトール等が げられる。
本発明の樹脂組成物が可塑剤を含有する 合、その含有量は、セルロース誘導体100質 部に対して通常5質量部以下であり、0.005~5 量部が好ましく、より好ましくは0.01~1質量 である。
本発明の成形体は、本発明のセルロース誘
体又は本発明のセルロース誘導体及び添加
(好ましくはフィラー)を含む樹脂組成物を
形することにより得られる。より具体的に
、本発明のセルロース誘導体又は本発明の
ルロース誘導体及びフィラー等を含む樹脂
成物を加熱等により溶融し、各種の成形方
により成形することによって得られる。
成形方法としては、例えば、射出成形、押
出し成形、ブロー成形等が挙げられる。
加熱温度は、通常160~260℃であり、好ましく
は180~240℃である。
本発明の成形体の用途は、とくに限定さ るものではないが、例えば、電気電子機器( 家電、OA・メディア関連機器、光学用機器及 通信機器等)の内装又は外装部品、自動車、 機械部品、住宅・建築用材料等が挙げられる 。これらの中でも、優れた耐熱性及び耐衝撃 性を有しており、環境への負荷が小さい観点 から、例えば、コピー機、プリンター、パソ コン、テレビ等といった電気電子機器用の外 装部品(特に筺体)として好適に使用すること できる。
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説
するが、本発明の範囲は以下に示す具体例
限定されるものではない。
下記合成例により、実施例及び比較例に使
するセルロース誘導体を合成した。
<合成例1:プロピオニルセルロースの合成>
;
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、
下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにセ
ロース(日本製紙製:KCフロックW400)50g、ジメ
ルアセトアミド1800mLを量り取り120℃で2時間
拌した。次いでリチウムクロライド150gを添
加し更に1時間撹拌した。反応液を室温まで
した後、室温下でプロピオニルクロリド73g
下し、更に90℃で2時間撹拌した。反応溶液
水/メタノール(1/1=v/v)10Lへ激しく攪拌しなが
投入すると、白色固体が析出した。白色固
を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノー
で3回洗浄を行った。得られた白色固体を100
℃で6時間真空乾燥することにより目的のプ
ピオニルセルロース(プロピオニル置換度2.0)
を白色粉体として得た(71.8g)
<合成例2:ブチリルセルロースの合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、
下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにセ
ロース(日本製紙製:KCフロックW400)50g、ジメ
ルアセトアミド1800mLを量り取り120℃で2時間
拌した。次いでリチウムクロライド150gを添
加し更に1時間撹拌した。反応液を室温まで
した後、室温下でブチリルクロリド84g滴下
、更に90℃で2時間撹拌した。反応溶液を水/
タノール(1/1=v/v)10Lへ激しく攪拌しながら投
すると、白色固体が析出した。白色固体を
引ろ過によりろ別し、大量のメタノールで3
回洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で
6時間真空乾燥することにより目的のブチリ
セルロース(ブチリル置換度1.80)を白色粉体
して得た(77.3g)。
<合成例3:アセチルセルロース-2-エチルヘキ
サノエート(P-1)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、
下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにア
チルセルロース(ダイセル社製ジアセチルセ
ロースA:アセチル置換度2.15)80g、ピリジン100
0mlを量り取り、室温で攪拌した。ここに2-エ
ルヘキサノイルクロリド87.6gをゆっくりと
下し、3時間還流した。反応後、室温に戻し
氷冷下、メタノール200mLを加えてクエンチ
た。反応溶液をメタノール15Lへ激しく攪拌
ながら投入すると、白色固体が析出した。
色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメ
ノールで3回洗浄を行った。得られた白色固
を100℃で6時間真空乾燥することにより目的
のセルロース誘導体(P-1)を白色粉体として得
(86.9g)。
<合成例4:アセチルセルロースドデカノエー
ト(P-2)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、
下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにア
チルセルロース(ダイセル社製ジアセチルセ
ロースB:アセチル置換度2.45)80g、ピリジン100
0mlを量り取り、室温で攪拌した。ここにドデ
カノイルクロリド72.4gをゆっくりと滴下し、
に60℃で6時間攪拌した。反応後、室温に戻
、氷冷下、メタノール200mLを加えてクエン
した。反応溶液をメタノール15Lへ激しく攪
しながら投入すると、白色固体が析出した
白色固体を吸引ろ過によりろ別し、大量の
タノール溶媒で3回洗浄を行った。得られた
色固体を100℃で6時間真空乾燥することによ
り目的のセルロース誘導体(P-2)を白色粉体と
て得た(107.0g)。
<合成例5:アセチルセルロース-2-オクチルウ
ンデカノエート(P-3)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、
下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにア
チルセルロース(ダイセル社製ジアセチルセ
ロースA:アセチル置換度2.15)80g、ピリジン100
0mlを量り取り、室温で攪拌した。ここに2-オ
チルウンデカノイルクロリド163.2gをゆっく
と滴下し、更に60℃で6時間攪拌した。反応
、室温に戻し、氷冷下、メタノール200mLを
えてクエンチした。反応溶液をメタノール15
Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白色固
が析出した。白色固体を吸引ろ過によりろ
し、大量のメタノール溶媒で3回洗浄を行っ
。得られた白色固体を100℃で6時間真空乾燥
することにより目的のセルロース誘導体(P-3)
白色粉体として得た(98.4g)。
<合成例6:プロピオニルセルロース-2-エチル
ブチレート(P-4)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、
下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにプ
ピオニルセルロース(合成例1:プロピオニル
換度2.00)70g、ピリジン1000mlを量り取り、室温
で攪拌した。ここに2-エチルブチリルクロリ
70gをゆっくりと滴下し、更に60℃で6時間攪
した。反応後、室温に戻し、氷冷下、メタ
ール200mLを加えてクエンチした。反応溶液
メタノール15Lへ激しく攪拌しながら投入す
と、白色固体が析出した。白色固体を吸引
過によりろ別し、大量のメタノール溶媒で3
洗浄を行った。得られた白色固体を100℃で6
時間真空乾燥することにより目的のセルロー
ス誘導体(P-4)を白色粉体として得た(81.9g)。
<合成例7:ブチリルセルロース-3-メチルブチ
レート(P-5)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、
下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにブ
リルセルロース(合成例2:ブチリル置換度1.80)
70g、ピリジン1000mlを量り取り、室温で攪拌し
た。ここに3-メチルブチリルクロリド91.4gを
っくりと滴下し、更に60℃で6時間攪拌した
反応後、室温に戻し、氷冷下、メタノール20
0mLを加えてクエンチした。反応溶液をメタノ
ール15Lへ激しく攪拌しながら投入すると、白
色固体が析出した。白色固体を吸引ろ過によ
りろ別し、大量のメタノール溶媒で3回洗浄
行った。得られた白色固体を100℃で6時間真
乾燥することにより目的のセルロース誘導
(P-5)を白色粉体として得た(83.2g)。
<合成例8:アセチルセルロースオクタノエー
ト(P-6)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、
下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにア
チルセルロース(ダイセル社製ジアセチルセ
ロースA:アセチル置換度2.15)80g、ピリジン100
0mlを量り取り、室温で攪拌した。ここにn-オ
タノイルクロリド87.6gをゆっくりと滴下し
3時間還流した。反応後、室温に戻し、氷冷
、メタノール200mLを加えてクエンチした。
応溶液をメタノール15Lへ激しく攪拌しなが
投入すると、白色固体が析出した。白色固
を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタノー
で3回洗浄を行った。得られた白色固体を100
で6時間真空乾燥することにより目的のセル
ロース誘導体(P-6)を白色粉体として得た(88.1g)
。
<合成例9:2-エチルヘキサノイルセルロース(
H-5)の合成>
メカニカルスターラー、温度計、冷却管、
下ロートをつけた3Lの三ツ口フラスコにセ
ロース(日本製紙製:KCフロックW400)50g、ジメ
ルアセトアミド1800mLを量り取り120℃で2時間
拌した。次いでリチウムクロライド150gを添
加し更に1時間撹拌した。反応液を室温まで
した後、室温下で2-エチルヘキシルクロリド
130g滴下し、更に90℃で2時間撹拌した。反応
液を水/メタノール(1/1=v/v)10Lへ激しく攪拌し
がら投入すると、白色固体が析出した。白
固体を吸引ろ過によりろ別し、大量のメタ
ールで3回洗浄を行った。得られた白色固体
を100℃で6時間真空乾燥することによりセル
ース誘導体(H-5)(2-エチルヘキシル置換度2.12)
白色粉体として得た(113.5g)。
得られたセルロース誘導体について、数平
分子量(Mn)、重量平均分子量(Mw)、分子量分
(Mw/Mn)を表1に示す。表1には後述の比較例の
ルロース誘導体についても記載してある。
また、得られたセルロース誘導体について
短鎖アシル基の置換度DS A
、長鎖アシル基の置換度DS B
、及び水素原子の置換度DS C
は、Cellulose Communication 6,73-79(1999)に記載の方
法を利用して、 1
H-NMRにより決定した。結果は表2に記載した。
<セルロース誘導体からなる成型体の作製
物性測定>
[試験片作製]
上記で得られたセルロース誘導体(P-1)を射
成型機((株)井元製作所製、半自動射出成型
)に供給してシリンダー温度190℃、金型温度3
0℃、射出圧力1.5kgf/cm 2
にて4×10×80mmの多目的試験片(衝撃試験片)及
全長80mm、端部幅20mm、つかみ具間距離50mm、
かみ具間幅10mm、厚み2mmのダンベル状試験片(
引っ張り試験片)を成型した。
同様にセルロース誘導体(P-2)~(P-5)、比較例
してH-1(特開2002-293802号公報の実施例1に記載
アダマンチルカルボニル基を有するセルロ
スアセテート)、H-2(ダイセル社製ジアセチ
セルロースA:アセチル置換度2.15)、H-3(ダイセ
ル社製ジアセチルセルロースB:アセチル置換
2.45)、H-4(イーストマンケミカル社製:セルロ
ースアセテートプロピオネート480-20)、及び
記H-5を表2の成型条件に従って成型し、多目
試験片(衝撃試験片)及びダンベル状試験片(
っ張り試験片)を作製した。
各ポリマー成型におけるシリンダー温度は
ルトフローレートが6~9g/10minの範囲となる温
度に設定、金型温度は30℃とした。
各試験片について下記方法により評価した
結果は表2に示した。
[メルトフローレート測定]
ISO1133に準拠してMELTINDEXER(東洋精機製)にお
て荷重2kgにて測定した。
[物性測定]
得られた試験片について、下記の方法にし
がってシャルピー衝撃強度、破断伸度、及
平衡含水率を測定した。結果を表2に示す。
シャルピー衝撃強度
ISO179に準拠して、射出成型にて成型した上
多目的試験片(衝撃試験片)に入射角45±0.5°
先端0.25±0.05mmのノッチを形成し、23℃±2℃、
50%±5%RHで48時間以上保存した後、シャルピー
撃試験機(東洋精機製)によってエッジワイ
にて衝撃強度を測定した。
破断伸度
ISO527に準拠して、射出成型にて成型した上
ダンベル状試験片を23℃±2℃、50%±5%RHで48時
間以上調整した後、テンシロン(エー・アン
・デイ社製)で引っ張り速度5mm/minで引っ張り
試験を実施し、破断点での伸び(%)を計測した
。
平衡含水率(吸水率)
ASTM-D570に準拠して、上記多目的試験片の23
、65%RHでの平衡含水率をカールフィシャーに
て測定した。
平衡含水率(%)=100×(Ww-Wd)/Ww
Ww=23℃、65%RHでの多目的試験片の平衡質量、
Wd=多目的試験片の乾燥質量
表2の結果から明らかなように、本発明の セルロース誘導体から得られる試験片は、シ ャルピー衝撃強度が高く、吸水率が低く、破 断伸度が大きい。このことから、セルロース に短鎖アシル基と長鎖アシル基の双方を修飾 することによって、吸水率が低下するととも に、耐衝撃性・吸湿性・柔軟性が向上するこ とがわかる。即ち、セルロース中の水酸基を 、短鎖アシル基及び長鎖アシル基の双方で置 換することで、耐衝撃性・吸湿性・柔軟性の 鼎立という予期せぬ効果が得られたことが理 解できる。また、比較例5のH-5は、柔らかす るため、表中に「‐」で示したように、評 ができなかった。
本発明のセルロース誘導体又は樹脂組成物
、優れた熱可塑性を有するため、成形体と
ることができる。また、本発明のセルロー
誘導体又は樹脂組成物によって形成された
形体は、吸水率が低く、良好な耐衝撃性、
断伸度等を有するため、耐衝撃性及び破断
度が必要な部材、例えば、電気電子機器用
体として好適に使用することができる。ま
、植物由来の樹脂であるため、温暖化防止
貢献できる素材として、従来の石油由来の
脂に代替できる。
本発明を詳細にまた特定の実施態様を参照
て説明したが、本発明の精神と範囲を逸脱
ることなく様々な変更や修正を加えること
できることは当業者にとって明らかである
本出願は2008年10月22日出願の日本特許出願(
願2008-271958)に基づくものであり、それらの
容はここに参照して組み込まれる。
