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Title:
CELLULOSE ESTER FILM, FILM-FORMING METHOD FOR THE CELLULOSE ESTER FILM, POLARIZING PLATE AND LIQUID CRYSTAL DISPLAY DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069399
Kind Code:
A1
Abstract:
The purpose of this object is to provide a cellulose ester film which satisfies the requirement 0.95 < plasticizer content of face A/plasticizer content in the side of face B <1.05 (provided that one face of the film is referred to as the face A while the other face thereof is referred to as the face B), has a high sound velocity of the film and is excellent from the viewpoints of light leakage and color shading, and a film-forming method for this cellulose ester film. The cellulose ester film as described above, which contains a cellulose ester, is characterized by satisfying the requirement 0.95 < plasticizer content of face A/plasticizer content in the side of face B <1.05 (provided that one face of the film is referred to as the face A while the other face thereof is referred to as the face B) and having a sound velocity along at least one of the film's machine direction and the transverse direction at 23°C 55%RH of from 2.0 to 2.7 km/s.

Inventors:
TAMAGAWA, Minori (Inc. 2970 Ishikawa-machi, Hachioji-sh, Tokyo 05, 1928505, JP)
Application Number:
JP2008/068906
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
October 18, 2008
Export Citation:
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Assignee:
Konica Minolta Opto, Inc. (2970, Ishikawa-machi Hachioji-sh, Tokyo 05, 1928505, JP)
コニカミノルタオプト株式会社 (〒05 東京都八王子市石川町2970番地 Tokyo, 1928505, JP)
International Classes:
C08L1/10; B29C41/24; B29C55/02; C08J5/18; C08K5/103; C08K5/5393; G02B5/30; G02F1/1335
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Claims:
セルロースエステルを含み、一方の面をA面、他方の面をB面とした時、0.95<A面における可塑剤含有量/B面側の可塑剤含有量<1.05であり、23℃55%RHにおける、少なくともフィルム搬送方向か幅手方向のどちらか一方の音速が2.0~2.7km/sであることを特徴とするセルロースエステルフィルム。
ホスホナイト構造もしくはホスファイト構造をもつリン系化合物を含むことを特徴とする請求の範囲第1項に記載のセルロースエステルフィルム。
前記セルロースエステルの総アシル基置換度が2.5~2.9、かつプロピオニル基置換度が1.0~1.5であることを特徴とする請求の範囲第1項または第2項に記載のセルロースエステルフィルム。
セルロースエステル及び添加剤を含む組成物を流動性を示す温度まで加熱溶融して溶融物とし、その後、該溶融物を流延し冷却した後、フィルムの搬送方向に下記式(1)で表される延伸速度が1000%/min~30000%/minで延伸し、請求の範囲第1項のセルロースエステルフィルムを得ることを特徴とするセルロースエステルフィルムの製膜方法。
 式(1)
 延伸速度(%/min)={(延伸後寸法/延伸前寸法)-1}×100(%)/延伸に要する時間(min)
前記フィルムの幅手方向に前記式(1)で表される延伸速度が400%/min~1500%/minで延伸することを特徴とする請求の範囲第4項に記載のセルロースエステルフィルムの製膜方法。
前記フィルムを少なくとも搬送方向か幅手方向のどちらか一方に50%~200%延伸することを特徴とする請求の範囲第4項または第5項に記載のセルロースエステルフィルムの製膜方法。
請求の範囲第1項~第3項のいずれか1項に記載のセルロースエステルフィルム、または請求の範囲第4項~第6項のいずれか1項に記載のセルロースエステルフィルムの製膜方法によって製膜されたセルロースエステルフィルムを有することを特徴とする偏光板。
請求の範囲第7項に記載の偏光板を有することを特徴とする液晶表示装置。
Description:
セルロースエステルフィルム、 ルロースエステルフィルムの製膜方法、偏 板及び液晶表示装置

 本発明は、セルロースエステルフィルム セルロースエステルフィルムの製膜方法、 光板及び液晶表示装置に関し、より詳しく 、光漏れおよび色むらに優れたセルロース ステルフィルムに関する。

 液晶表示装置は、低消費電力で、特に薄 化が可能であることから、TVやパーソナル ンピュータ等の表示装置として広く採用さ ている。液晶表示装置は液晶セルの両側に 光板を設置したもので、偏光板はよう素や 料を吸着配向させた偏光フィルムの両側を 明な樹脂層で挟み込んだ構成をしている。 の透明な樹脂層は偏光子を保護する目的を つが、セルロースエステルフィルムがこれ 適しているということで、よく使用されて る。

 近年、液晶表示装置はその普及に伴い、 なる薄型化、大型化、また高性能化が求め れてきており、それに伴って、保護フィル であるセルロースエステルフィルムにおい も、高い性能が求められている。

 特に液晶表示装置の大型化に伴い、従来 は問題とされなかった程度の色むらや光漏 という問題が顕在化し、これらの問題への 処が求められており、セルロースエステル ィルムの物性を調整することでこれらの特 を向上させる手段が模索されている。

 特許文献1では、光漏れという問題がセル ロースエステルフィルムの音速と呼ばれる物 性値と関連することに着目し、セルロースエ ステルフィルムの製膜時における残留溶媒量 とフィルム乾燥温度との関係により、フィル ムの物性値を調整することで、光漏れを抑え 、液晶表示装置の表示品位を改善するという 技術を提案している。また特許文献2ではセ ロースアシレートの置換度を特定の置換度 することで、湿度等の環境変化によるリタ デーション値の変動を小さくするという技 が提案されている。

 ところで、セルロースエステルフィルム 製造方法は溶液流延製膜法が一般的であり この方法は、セルロースエステルを例えば ロゲン系の溶媒に溶解し、支持体としての 割を持つベルトやドラム上に流延し、製膜 たあと、フィルムを支持体から剥離し、溶 を乾燥させることで得られる。

 特許文献1及び2は、溶液流延製膜法にお る製造条件を調整して、セルロースエステ フィルムの物性値を調整する技術であり、 漏れやリターデーションの変動を小さくす ことを提唱している。しかしながら、この うな製法で製造された場合、流延、乾燥時 溶媒の乾燥に伴い、フィルムに含まれる可 剤、紫外線吸収剤等の添加剤が表面に偏っ しまったり、ブリードアウトと呼ばれる添 剤の沁み出しが発生したりすることに起因 て、色むらが発生してしまうという問題が たに発生した。

 添加剤の偏りやブリードアウトによる色 らを低減させるための技術としては、例え 特許文献3には溶媒を使用せずにセルロース エステルを加熱溶融して流延するいわゆる溶 融流延製膜法によって形成されたセルロース エステルフィルムが開示されている。また、 溶融流延製膜法によりセルロースエステルフ ィルムを製造した場合は、溶媒を使用しない ため、添加剤の偏りやブリードアウトによる 色むらは低減できることがわかってきている 。しかしながら溶融流延製膜法でセルロース エステルフィルムを作る場合、特許文献1に 載されているようにフィルムの製造時の残 溶媒量とフィルム乾燥温度等によりセルロ スエステルの物性値をコントロールするこ は不可能となる。またセルロースエステル ィルムを溶融流延製膜法により製造する場 、セルロースエステルフィルムの強度や膜 の平滑性を保つために溶融粘度を低くする 要がある為、使用できるセルロースエステ 樹脂の種類も限られることとなる。その為 単に特許文献3に記載の方法で、セルロース ステルフィルムを溶融流延製膜法により製 した場合、セルロースエステルフィルムの 速が調整できず、結果として光漏れの原因 なることが判明した。更に、本発明者らの 究の結果、セルロースエステルフィルムの 速は、フィルムの強度や膜面の平滑性に影 することも判明しており、溶融流延製膜法 よって製造されたセルロースエステルフィ ムは、溶液流延製膜法で作製したセルロー エステルフィルムと比較して、膜面の凹凸 よる色むらが劣るという問題も新たに見出 れた。

 従って、液晶表示装置の大型化に伴って顕 化した光漏れ及び色むらの問題を同時に解 できる有効な手段は見出されていないのが 状であった。

特開2005-17574号公報

特開2006-30962号公報

特開2000-352620号公報

 従って本発明の目的は、一方の面をA面、 他方の面をB面とした時、0.95<A面における 塑剤含有量/B面側の可塑剤含有量<1.05であ 、フィルムの音速が高く、光漏れ及び色む に優れたセルロースエステルフィルム、及 該セルロースエステルフィルムの製膜方法 提供することにある。更に、上記セルロー エステルフィルムを有する偏光板、液晶表 装置を提供することにある。

 本発明の上記課題は以下の構成により達 される。

 1.セルロースエステルを含み、一方の面 A面、他方の面をB面とした時、0.95<A面にお ける可塑剤含有量/B面側の可塑剤含有量<1.0 5であり、23℃55%RHにおける、少なくともフィ ム搬送方向か幅手方向のどちらか一方の音 が2.0~2.7km/sであることを特徴とするセルロ スエステルフィルム。

 2.ホスホナイト構造もしくはホスファイ 構造をもつリン系化合物を含むことを特徴 する前記1に記載のセルロースエステルフィ ム。

 3.前記セルロースエステルの総アシル基 換度が2.5~2.9、かつプロピオニル基置換度が1 .0~1.5であることを特徴とする前記1または2に 載のセルロースエステルフィルム。

 4.セルロースエステル及び添加剤を含む 成物を流動性を示す温度まで加熱溶融して 融物とし、その後、該溶融物を流延し冷却 た後、フィルムの搬送方向に下記式(1)で表 れる延伸速度が1000%/min~30000%/minで延伸し、前 記1のセルロースエステルフィルムを得るこ を特徴とするセルロースエステルフィルム 製膜方法。

 式(1)
 延伸速度(%/min)={(延伸後寸法/延伸前寸法)-1} 100(%)/延伸に要する時間(min)
 5.前記フィルムの幅手方向に前記式(1)で表 れる延伸速度が400%/min~1500%/minで延伸するこ を特徴とする前記4に記載のセルロースエス ルフィルムの製膜方法。

 6.前記フィルムを少なくとも搬送方向か 手方向のどちらか一方に50%~200%延伸すること を特徴とする前記4または5に記載のセルロー エステルフィルムの製膜方法。

 7.前記1~3のいずれか1項に記載のセルロー エステルフィルム、または前記4~6のいずれ 1項に記載のセルロースエステルフィルムの 製膜方法によって製膜されたセルロースエス テルフィルムを有することを特徴とする偏光 板。

 8.前記7に記載の偏光板を有することを特 とする液晶表示装置。

 本発明によれば、一方の面をA面、他方の 面をB面とした時、0.95<A面における可塑剤 有量/B面側の可塑剤含有量<1.05であり、フ ルムの音速が高く、光漏れおよび色むらに れたセルロースエステルフィルム、及び該 ルロースエステルフィルムの製膜方法を提 することができる。更に、上記セルロース ステルフィルムを有する、生産性や視認性 優れる偏光板、液晶表示装置を提供するこ ができる。

本発明のセルロースエステルフィルム 製造方法を実施する装置の概略フローシー である。

符号の説明

 1 押出し機
 2 フィルター
 3 スタチックミキサー
 4 流延ダイ
 5 回転支持体(第1冷却ロール)
 6 挟圧回転体(タッチロール)
 7 回転支持体(第2冷却ロール)
 8 回転支持体(第3冷却ロール)
 9、11、13、14、15 搬送ロール
 10 セルロースエステルフィルム
 16 巻取り装置

 以下本発明を実施するための最良の形態 ついて詳細に説明するが、本発明はこれら 限定されるものではない。

 本発明のセルロースエステルフィルムは 請求の範囲1にある通りセルロースエステル を含み、一方の面をA面、他方の面をB面とし 時、0.95<A面における可塑剤含有量/B面側 可塑剤含有量<1.05であり、23℃55%RHにおけ 、少なくともフィルム搬送方向か幅手方向 どちらか一方の音速が2.0~2.7km/sであるセルロ ースエステルフィルムであることが特徴であ る。

 上記セルロースエステルフィルムを製膜 る方法は、請求の範囲4にある通りセルロー スエステル及び添加剤を含む組成物を流動性 を示す温度まで加熱溶融して溶融物とし、そ の後、該溶融物を流延し冷却した後、フィル ムの搬送方向に下記式(1)で表される延伸速度 が1000%/min~30000%/min、幅手方向に延伸速度が400% /min~1500%/minで延伸し、少なくともフィルム搬 方向か幅手方向のどちらか一方の音速が2.0~ 2.7km/sにすることによって得ることができる

 式(1)
 延伸速度(%/min)={(延伸後寸法/延伸前寸法)-1} 100(%)/延伸に要する時間(min)
 即ち、本発明は、上記課題に関し鋭意検討 た結果、溶融流延製膜方法で流延したフィ ムを、さらに延伸する際にその延伸速度を れまで溶液流延製膜ではフィルムが破断し しまいフィルム作製が困難だった範囲にす ことで、セルロースエステルフィルムの音 を2.0~2.7km/sの範囲に調整し、光漏れおよび むらに優れたセルロースエステルフィルム 得られることを見出し、本発明を成すに至 た次第である。

 延伸速度を調整することで、高い音速値 もったセルロースエステルフィルムが得ら る機構について、本発明者は以下のように 察している。

 即ち、同じ延伸倍率であっても延伸速度 大きくすると、フィルムにかかる荷重が高 なり、それにより高い音速値をもったセル ースエステルフィルムを得ることができる

 本発明のセルロースエステルフィルムの 速に関しては、SONIC SHEET TESTER(SST-110型、野 村商事(株)製)を用いて、23℃、55%RHの環境下24 時間放置したフィルムにおいて、同環境下で 測定して得ることができる。

 今回の測定では、フィルム面内の何点か 測定し、平均化した。

 またフィルム表面の可塑剤含有量はナイ を用いてフィルムのA面、B面から20nmほど削 取り、質量を測定した後、これをアセトン に溶解し、ここに含まれる可塑剤量をGC(ガ クロマトグラフィー)にて定量分析した。

 以下、本発明を詳細に説明する。

 〈セルロースエステル〉
 本発明に用いるセルロースエステルには特 限定はないが、炭素数2~22程度のカルボン酸 エステルであり、芳香族カルボン酸のエステ ルでもよく、特にセルロースの炭素数低級脂 肪酸エステルであることが好ましい。

 セルロースの低級脂肪酸エステルにおけ 低級脂肪酸とは炭素原子数が6以下の脂肪酸 を意味している。水酸基に結合するアシル基 は、直鎖であっても分岐してもよく、また環 を形成してもよい。更に別の置換基が置換し てもよい。

 同じ置換度である場合、前記炭素数が多 とフィルムの腰がなくなるため、炭素数と ては炭素数2~6のアシル基の中で選択するこ が好ましい。

 本発明のセルロースエステルとしては、 記式(i)及び(ii)を同時に満足するものが好ま しい。

 式(i)  2.5≦X+Y≦2.9
 式(ii)  1.0≦Y≦1.5
 式中、Xはアセチル基の置換度、Yはプロピ ニル基またはブチリル基の置換度、X+Yは総 シル基の置換度を表す。この範囲とするこ で、偏光板に貼付された際のリワーク性が に優れることが判明した。

 この中で特にセルロースアセテートプロ オネートが好ましく用いられる。アシル基 置換度の測定方法はASTM-D817-96に準じて測定 ることが出来る。

 セルロースエステルの分子量は数平均分 量(Mn)で60000~300000のものが好ましく、70000~200 000のものが更に好ましい。本発明で用いられ るセルロースエステルは重量平均分子量(Mw)/ 平均分子量(Mn)比が4.0以下であることが好ま しく、更に好ましくは1.4~2.3である。

 セルロースエステルの平均分子量及び分 量分布は、高速液体クロマトグラフィーを い測定できるので、これを用いて数平均分 量(Mn)、重量平均分子量(Mw)を算出し、その を計算することができる。

 測定条件は以下の通りである。

 溶媒:   メチレンクロライド
 カラム:  Shodex K806,K805,K803G(昭和電工(株)製 を3本接続して使用した)
 カラム温度:25℃
 試料濃度: 0.1質量%
 検出器:  RI Model 504(GLサイエンス社製)
 ポンプ:  L6000(日立製作所(株)製)
 流量:   1.0ml/min
 校正曲線: 標準ポリスチレンSTK standard ポ スチレン(東ソー(株)製)Mw=1,000,000~500迄の13サ ンプルによる校正曲線を使用した。13サンプ は、ほぼ等間隔に用いることが好ましい。

 本発明に用いられるセルロースエステル 原料のセルロースとしては、特に限定はな が、綿花リンター、木材パルプ、ケナフな を挙げることが出来る。またそれらから得 れたセルロースエステルはそれぞれ任意の 合で混合使用することが出来る。

 本発明で用いられるセルロースエステル 原料セルロースは、木材パルプでも綿花リ ターでもよく、木材パルプは針葉樹でも広 樹でもよいが、針葉樹の方がより好ましい 製膜の際の剥離性の点からは綿花リンター 好ましく用いられる。これらから作られた ルロースエステルは適宜混合して、或いは 独で使用することができる。

 例えば、綿花リンター由来セルロースエ テル:木材パルプ(針葉樹)由来セルロースエ テル:木材パルプ(広葉樹)由来セルロースエ テルの比率が100:0:0、90:10:0、85:15:0、50:50:0、 20:80:0、10:90:0、0:100:0、0:0:100、80:10:10、85:0:15 40:30:30で用いることができる。

 本発明のセルロースエステルは公知の方 で合成することが出来るが、合成されたセ ロースエステルは、精製して低分子量成分 除去したり、未酢化または低酢化度の成分 濾過で取り除くことも好ましく行われる。

 また、セルロースエステルは、セルロー エステル中の微量金属成分によっても影響 受ける。これらは製造工程で使われる水に 係していると考えられるが、不溶性の核と り得るような成分は少ない方が好ましく、 、カルシウム、マグネシウム等の金属イオ は、有機の酸性基を含んでいる可能性のあ ポリマー分解物等と塩形成することにより 溶物を形成する場合があり、少ないことが ましい。

 本発明のセルロースエステル中の残留硫 含有量は、硫黄元素換算で0.1~45ppmの範囲で ることが好ましい。これらは塩の形で含有 ていると考えられる。残留硫酸含有量が45pp mを超えると熱溶融時のダイリップ部の付着 が増加する傾向がある。また、熱延伸時や 延伸後でのスリッティングの際に破断しや くなる傾向がある。従って1~30ppmの範囲がよ 好ましい。残留硫酸含有量は、ASTM D817-96に 規定の方法により測定することができる。

 本発明のセルロースエステル中の遊離酸 有量は、1~500ppmであることが好ましい。上 の範囲であると、ダイリップ部の付着物の 加がなく、また破断しにくい。更に、本発 については、1~100ppmの範囲であることが好ま しく、更に破断しにくくなる。特に1~70ppmの 囲が好ましい。遊離酸含有量はASTM D817-96に 定の方法により測定することができる。

 合成したセルロースエステルの洗浄を、 液流延法に用いられる場合に比べて、更に 分に行うことによって、残留アルカリ土類 属含有量、残留硫酸含有量、及び残留酸含 量を上記の範囲とすることができ好ましい

 また、セルロースエステルの洗浄は、水 加えて、メタノール、エタノールのような 溶媒、或いは結果として貧溶媒であれば貧 媒と良溶媒の混合溶媒を用いることができ 残留酸以外の無機物、低分子の有機不純物 除去することができる。

 また、本発明のセルロースエステルはフィ ムにした時の輝点異物が少ないものである とが好ましい。輝点異物は、輝点の直径0.01 mm以上が200個/cm 2 以下であることが好ましく、更に100個/cm 2 以下であることが好ましく、50個/cm 2 以下であることが好ましく、30個/cm 2 以下であることが好ましく、10個/cm 2 以下であることが好ましいが、皆無であるこ とが最も好ましい。また、0.005~0.01mm以下の輝 点についても200個/cm 2 以下であることが好ましく、更に100個/cm 2 以下であることが好ましく、50個/cm 2 以下であることが好ましく、30個/cm 2 以下であることが好ましく、10個/cm 2 以下であることが好ましいが、皆無であるこ とが最も好ましい。

 〈添加剤〉
 本発明におけるセルロースエステルフィル には、フィルムに加工性を付与する可塑剤 フィルムの劣化を防止する酸化防止剤、紫 線吸収機能を付与する紫外線吸収剤、フィ ムに滑り性を付与する微粒子(マット剤)、 ィルムのリターデーションを調整するリタ デーション調整剤等を含有させても良い。

 〈可塑剤〉
 本発明に係るセルロースエステルフィルム 製造においては、フィルム形成材料中に少 くとも1種の可塑剤を含有することが好まし い。

 可塑剤とは、一般的には高分子中に添加 ることによって脆弱性を改良したり、柔軟 を付与したりする効果のある添加剤である 、本発明においては、セルロースエステル 独での溶融温度よりも溶融温度を低下させ ため、また同じ加熱温度においてセルロー エステル単独よりも可塑剤を含むフィルム 成材料の溶融粘度を低下させるために、可 剤を添加する。更に高い倍率で延伸したと に破断の発生を抑制することができる。

 また、セルロースエステルの親水性を改 し、セルロースエステルフィルムの透湿度 善するためにも添加されるため透湿防止剤 しての機能を有する。

 ここで、フィルム構成材料の溶融温度と 、該材料が加熱され流動性が発現された状 の温度を意味する。セルロースエステルを 融流動させるためには、少なくともガラス 移温度よりも高い温度に加熱する必要があ 。

 ガラス転移温度以上においては、熱量の 収により弾性率あるいは粘度が低下し、流 性が発現される。しかしセルロースエステ では高温下では溶融と同時に熱分解によっ セルロースエステルの分子量の低下が発生 、得られるフィルムの物理特性等に悪影響 及ぼすことがあるため、なるべく低い温度 セルロースエステルを溶融させる必要があ 。

 フィルム構成材料の溶融温度を低下させ ためには、セルロースエステルのガラス転 温度よりも低い融点またはガラス転移温度 もつ可塑剤を添加することで達成すること できる。

 本発明では可塑剤は単独あるいは2種以上 混合して用いることができるが、少なくとも 1種は有機酸と3価以上のアルコールが縮合し 構造を有する分子量350~1500の多価アルコー エステル系可塑剤であることが好ましい。 用することができるその他の可塑剤として 特に限定されないが、好ましくは、多価カ ボン酸エステル系可塑剤、グリコレート系 塑剤、フタル酸エステル系可塑剤、脂肪酸 ステル系可塑剤、ポリマー可塑剤、糖エス ル可塑剤等から選択される。

 可塑剤の使用量は、セルロース誘導体に して1質量%未満ではフィルムの透湿度を低 させる効果が少ないため好ましくなく、20質 量%を越えると高温耐久時のフィルムの物性 劣化するため、1~20質量%が好ましい。

 〈多価アルコールエステル系化合物〉
 本発明の有機酸は、下記一般式(1)で表され 。

 式中、R 1 ~R 5 は水素原子またはシクロアルキル基、アラル キル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基 、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、 アシル基、カルボニルオキシ基、オキシカル ボニル基、オキシカルボニルオキシ基を表し 、これらはさらに置換基を有していてよい。 Lは連結基を表し、置換または無置換のアル レン基、酸素原子、または直接結合を表す

 R 1 ~R 5 で表されるシクロアルキル基としては、炭素 数3~8のシクロアルキル基が好ましく、具体的 にはシクロプロピル、シクロペンチル、シク ロヘキシル等の基である。これらの基は置換 されていてもよく、好ましい置換基としては 、ハロゲン原子、例えば、塩素原子、臭素原 子、フッ素原子等、ヒドロキシル基、アルキ ル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基、 アラルキル基(このフェニル基にはアルキル またはハロゲン原子等によってさらに置換 れていてもよい)、ビニル基、アリル基等の ルケニル基、フェニル基(このフェニル基に はアルキル基またはハロゲン原子等によって さらに置換されていてもよい)、フェノキシ (このフェニル基にはアルキル基またはハロ ン原子等によってさらに置換されていても い)、アセチル基、プロピオニル基等の炭素 数2~8のアシル基、またアセチルオキシ基、プ ロピオニルオキシ基等の炭素数2~8の無置換の カルボニルオキシ基等が挙げられる。

 R 1 ~R 5 で表されるアラルキル基としては、ベンジル 基、フェネチル基、γ-フェニルプロピル基等 の基を表し、また、これらの基は置換されて いてもよく、好ましい置換基としては、前記 のシクロアルキル基に置換してもよい基を同 様に挙げることができる。

 R 1 ~R 5 で表されるアルコキシ基としては、炭素数1~8 のアルコキシ基が挙げられ、具体的には、メ トキシ、エトキシ、n-プロポキシ、n-ブトキ 、n-オクチルオキシ、イソプロポキシ、イソ ブトキシ、2-エチルヘキシルオキシ、もしく t-ブトキシ等の各アルコキシ基である。

 また、これらの基は置換されていてもよ 、好ましい置換基としては、ハロゲン原子 例えば、塩素原子、臭素原子、フッ素原子 、ヒドロキシル基、アルコキシ基、シクロ ルコキシ基、アラルキル基(このフェニル基 にはアルキル基またはハロゲン原子等を置換 していてもよい)、アルケニル基、フェニル (このフェニル基にはアルキル基またはハロ ン原子等によってさらに置換されていても い)、アリールオキシ基(例えばフェノキシ (このフェニル基にはアルキル基またはハロ ン原子等によってさらに置換されていても い))、アセチル基、プロピオニル基等のア ル基が、またアセチルオキシ基、プロピオ ルオキシ基等の炭素数2~8の無置換のアシル キシ基、またベンゾイルオキシ基等のアリ ルカルボニルオキシ基が挙げられる。

 R 1 ~R 5 で表されるシクロアルコキシ基としては、無 置換のシクロアルコキシ基としては炭素数1~8 のシクロアルコキシ基基が挙げられ、具体的 には、シクロプロピルオキシ、シクロペンチ ルオキシ、シクロヘキシルオキシ等の基が挙 げられる。

 また、これらの基は置換されていてもよ 、好ましい置換基としては、前記のシクロ ルキル基に置換してもよい基を同様に挙げ ことができる。

 R 1 ~R 5 で表されるアリールオキシ基としては、フェ ノキシ基が挙げられるが、このフェニル基に はアルキル基またはハロゲン原子等前記シク ロアルキル基に置換してもよい基として挙げ られた置換基で置換されていてもよい。

 R 1 ~R 5 で表されるアラルキルオキシ基としては、ベ ンジルオキシ基、フェネチルオキシ基等が挙 げられ、これらの置換基はさらに置換されて いてもよく、好ましい置換基としては、前記 のシクロアルキル基に置換してもよい基を同 様に挙げることができる。

 R 1 ~R 5 で表されるアシル基としては、アセチル基、 プロピオニル基等の炭素数2~8の無置換のアシ ル基が挙げられ(アシル基の炭化水素基とし は、アルキル、アルケニル、アルキニル基 含む。)、これらの置換基はさらに置換され いてもよく、好ましい置換基としては、前 のシクロアルキル基に置換してもよい基を 様に挙げることができる。

 R 1 ~R 5 で表されるカルボニルオキシ基としては、ア セチルオキシ基、プロピオニルオキシ基等の 炭素数2~8の無置換のアシルオキシ基(アシル の炭化水素基としては、アルキル、アルケ ル、アルキニル基を含む。)、またベンゾイ オキシ基等のアリールカルボニルオキシ基 挙げられるが、これらの基はさらに前記シ ロアルキル基に置換してもよい基と同様の により置換されていてもよい。

 R 1 ~R 5 で表されるオキシカルボニル基としては、メ トキシカルボニル基、エトキシカルボニル基 、プロピルオキシカルボニル基等のアルコキ シカルボニル基、またフェノキシカルボニル 基等のアリールオキシカルボニル基を表す。

 これらの置換基はさらに置換されていて よく、好ましい置換基としては、前記のシ ロアルキル基に置換してもよい基を同様に げることができる。

 R 1 ~R 5 で表されるオキシカルボニルオキシ基として は、メトキシカルボニルオキシ基等の炭素数 1~8のアルコキシカルボニルオキシ基を表し、 これらの置換基はさらに置換されていてもよ く、好ましい置換基としては、前記のシクロ アルキル基に置換してもよい基を同様に挙げ ることができる。

 R 1 ~R 5 のうちのいずれか同士で互いに連結し、環構 造を形成していてもよい。

 また、Lで表される連結基としては、置換ま たは無置換のアルキレン基、酸素原子、また は直接結合を表すが、アルキレン基としては 、メチレン基、エチレン基、プロピレン基等 の基であり、これらの基は、さらに前記のR 1 ~R 5 で表される基に置換してもよい基としてあげ られた基で置換されていてもよい。

 中でも、Lで表される連結基として特に好 ましいのは直接結合であり芳香族カルボン酸 である。

 また、これら本発明において可塑剤となる ステル化合物を構成する、前記一般式(1)で される有機酸としては、少なくともR 1 またはR 2 に前記アルコキシ基、アシル基、オキシカル ボニル基、カルボニルオキシ基、オキシカル ボニルオキシ基を有するものが好ましい。ま た複数の置換基を有する化合物も好ましい。

 なお本発明においては3価以上のアルコー ルの水酸基を置換する有機酸は単一種であっ ても複数種であってもよい。

 本発明における、前記一般式(1)で表され 有機酸と反応して多価アルコールエステル 合物を形成する3価以上のアルコール化合物 としては、好ましくは3~20価の脂肪族多価ア コールであり、本発明おいて3価以上のアル ールは下記一般式(2)で表されるものが好ま い。

 一般式(2) R″-(OH)m
 式中、R″はm価の有機基、mは3以上の正の整 数、OH基はアルコール性水酸基を表す。特に ましいのは、mとしては3または4の多価アル ールである。

 好ましい多価アルコールの例としては、 えば以下のようなものを挙げることができ が、本発明はこれらに限定されるものでは い。

 アドニトール、アラビトール、1,2,4-ブタ トリオール、1,2,3-ヘキサントリオール、1,2, 6-ヘキサントリオール、グリセリン、ジグリ リン、エリスリトール、ペンタエリスリト ル、ジペンタエリスリトール、トリペンタ リスリトール、ガラクチトール、イノシト ル、マンニトール、3-メチルペンタン-1,3,5- リオール、ピナコール、ソルビトール、ト メチロールプロパン、トリメチロールエタ 、キシリトール等を挙げることができる。

 特に、グリセリン、トリメチロールエタ 、トリメチロールプロパン、ペンタエリス トールが好ましい。

 一般式(1)で表される有機酸と一般式(2)で される3価以上の多価アルコールのエステル は、公知の方法により合成できる。実施例に 代表的合成例を示したが、前記一般式(1)で表 される有機酸と、一般式(2)で表される多価ア ルコールを例えば、酸の存在下縮合させエス テル化する方法、また、有機酸を予め酸クロ ライドあるいは酸無水物としておき、多価ア ルコールと反応させる方法、有機酸のフェニ ルエステルと多価アルコールを反応させる方 法等があり、目的とするエステル化合物によ り、適宜、収率のよい方法を選択することが 好ましい。

 一般式(1)で表される有機酸と一般式(2)で される3価以上の多価アルコールのエステル からなる可塑剤としては、下記一般式(3)で表 される化合物が好ましい。

 式中、R 6 ~R 20 は水素原子またはシクロアルキル基、アラル キル基、アルコキシ基、シクロアルコキシ基 、アリールオキシ基、アラルキルオキシ基、 アシル基、カルボニルオキシ基、オキシカル ボニル基、オキシカルボニルオキシ基を表し 、これらはさらに置換基を有していてよい。 R 21 は水素原子またはアルキル基を表す。

 R 6 ~R 20 のシクロアルキル基、アラルキル基、アルコ キシ基、シクロアルコキシ基、アリールオキ シ基、アラルキルオキシ基、アシル基、カル ボニルオキシ基、オキシカルボニル基、オキ シカルボニルオキシ基については、前記一般 式(1)のR 1 ~R 5 と同様の基が挙げられる。

 以下に、本発明に係わる多価アルコール ステルの具体的化合物を例示する。

 〈糖エステル可塑剤〉
 本発明のセルロースエステルフィルムは、 ラノース構造およびピラノース構造から選 れる少なくとも一種の構造が1~12個結合した 糖化合物の水酸基をエステル化した糖エステ ル可塑剤を使用することも好ましい。

 本発明に用いられる糖エステル化合物と ては、グルコース、ガラクトース、マンノ ス、フルクトース、キシロース、アラビノ ス、ラクトース、スクロース、セロビオー 、セロトリオース、マルトトリオース、ラ ィノースなどが挙げられるが、特にフラノ ス構造とピラノース構造を両方有するもの 好ましい。例としてはスクロースが挙げら る。

 本発明に用いられる糖エステル可塑剤は 糖化合物の有する水酸基の一部または全部 エステル化されているものまたはその混合 である。

 〈ポリマー可塑剤〉
 本発明のセルロースエステルフィルムはポ マー可塑剤を使用することも好ましい。

 その中でも特にアクリル系ポリマーが好 しい。具体的には、脂肪族炭化水素系ポリ ー、脂環式炭化水素系ポリマー、ポリアク ル酸エチル、ポリメタクリル酸メチル、メ クリル酸メチルとメタクリル酸-2-ヒドロキ エチルとの共重合体(例えば、共重合比1:99~9 9:1の間の任意の比率)等のアクリル系ポリマ 、ポリビニルイソブチルエーテル、ポリN-ビ ニルピロリドン等のビニル系ポリマー、メタ クリル酸メチルとN-ビニルピロリドンの共重 体(例えば、共重合比1:99~99:1の間の任意の比 率)、ポリスチレン、ポリ4-ヒドロキシスチレ ン等のスチレン系ポリマー、メタクリル酸メ チルと4-ヒドロキシスチレンの共重合体(例え ば、共重合比1:99~99:1の間の任意の比率)、ポ ブチレンサクシネート、ポリエチレンテレ タレート、ポリエチレンナフタレート等の リエステル、ポリエチレンオキシド、ポリ ロピレンオキシド等のポリエーテル、ポリ ミド、ポリウレタン、ポリウレア等が挙げ れる。数平均分子量は1,000~500,000程度が好ま く、特に好ましくは、5000~200000である。1000 下では揮発性が大きくなり、500000を超える 可塑化能力が低下する傾向があり、セルロ スエステル光学フィルムの機械的性質に悪 響を及ぼす可能性がある。これらポリマー 塑剤は1種のモノマーの繰り返し単位からな る単独重合体でも、複数のモノマーの繰り返 し構造体を有する共重合体でもよい。また、 上記ポリマーを2種以上併用して用いてもよ 。

 また表面の可塑剤量の測定法は特に限定 れないが、たとえば、ナイフなどを用いて フィルムの表面から20nmほど削って定量分析 する方法やフィルムの厚さ方向の可塑剤量を IRや原子吸光などでスキャンする方法などを いて定量したものである。

 〈酸化防止剤〉
 本発明のセルロースエステルフィルムでは 酸化防止剤として通常知られているものを 用することができる。特に、ラクトン系、 オウ系、フェノール系、二重結合系、ヒン ードアミン系、リン系化合物のものを好ま く用いることができるが、特にリン系化合 を含有することが望ましい。リン系化合物 含有することで、フィルムの着色において 明度が優れることが判明した。

 (リン系化合物)
 本発明に用いられるリン系化合物は、従来 知のものを用いることができる。好ましく ホスファイト(phosphite)、ホスホナイト(phospho nite)、ホスフィナイト(phosphinite)、または第3 ホスファン(phosphane)からなる群より選ばれる 化合物であり、例えば、特開2002-138188号、特 2005-344044号段落番号0022~0027、特開2004-182979号 段落番号0023~0039、特開平10-306175号、特開平1-2 54744号、特開平2-270892号、特開平5-202078号、特 開平5-178870号、特表2004-504435号、特表2004-530759 号、および特願2005-353229号の明細書中に記載 れているものが好ましい。更に好ましいリ 系化合物としては下記一般式(4)または(5)で されるホスホナイト化合物である。
一般式(4)  R 31 P(OR 32 ) 2
一般式(5)  (R 34 O) 2 PR 33 -R 33 P(OR 34 ) 2
 前記一般式(4)において、R 31 は置換基を有していてもよいフェニル基、ま たは置換基を有していてもよいチエニル基を 、R 32 は置換基を有していてもよいアルキル基、置 換基を有していてもよいフェニル基、または 置換基を有していてもよいチエニル基を表す 。複数のR 32 は互いに結合して環を形成してもよいが、R 32 として好ましくは置換フェニル基である。置 換フェニル基の、置換基の炭素数の合計は、 好ましくは9~14であり、より好ましくは9~11で る。

 前記、置換基としては特に制限はないが 例えば、アルキル基(例えば、メチル基、エ チル基、プロピル基、イソプロピル基、t-ブ ル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル 、ドデシル基、トリフルオロメチル基等)、 シクロアルキル基(例えば、シクロペンチル 、シクロヘキシル基等)、アリール基(例えば 、フェニル基、ナフチル基等)、アシルアミ 基(例えば、アセチルアミノ基、ベンゾイル ミノ基等)、アルキルチオ基(例えば、メチ チオ基、エチルチオ基等)、アリールチオ基( 例えば、フェニルチオ基、ナフチルチオ基等 )、アルケニル基(例えば、ビニル基、2-プロ ニル基、3-ブテニル基、1-メチル-3-プロペニ 基、3-ペンテニル基、1-メチル-3-ブテニル基 、4-ヘキセニル基、シクロヘキセニル基等)、 ハロゲン原子(例えば、フッ素原子、塩素原 、臭素原子、沃素原子等)、アルキニル基(例 えば、プロパルギル基等)、複素環基(例えば ピリジル基、チアゾリル基、オキサゾリル 、イミダゾリル基等)、アルキルスルホニル 基(例えば、メチルスルホニル基、エチルス ホニル基等)、アリールスルホニル基(例えば 、フェニルスルホニル基、ナフチルスルホニ ル基等)、アルキルスルフィニル基(例えば、 チルスルフィニル基等)、アリールスルフィ ニル基(例えば、フェニルスルフィニル基等) ホスホノ基、アシル基(例えば、アセチル基 、ピバロイル基、ベンゾイル基等)、カルバ イル基(例えば、アミノカルボニル基、メチ アミノカルボニル基、ジメチルアミノカル ニル基、ブチルアミノカルボニル基、シク ヘキシルアミノカルボニル基、フェニルア ノカルボニル基、2-ピリジルアミノカルボ ル基等)、スルファモイル基(例えば、アミノ スルホニル基、メチルアミノスルホニル基、 ジメチルアミノスルホニル基、ブチルアミノ スルホニル基、ヘキシルアミノスルホニル基 、シクロヘキシルアミノスルホニル基、オク チルアミノスルホニル基、ドデシルアミノス ルホニル基、フェニルアミノスルホニル基、 ナフチルアミノスルホニル基、2-ピリジルア ノスルホニル基等)、スルホンアミド基(例 ば、メタンスルホンアミド基、ベンゼンス ホンアミド基等)、シアノ基、アルコキシ基( 例えば、メトキシ基、エトキシ基、プロポキ シ基等)、アリールオキシ基(例えば、フェノ シ基、ナフチルオキシ基等)、複素環オキシ 基、シロキシ基、アシルオキシ基(例えば、 セチルオキシ基、ベンゾイルオキシ基等)、 ルホン酸基、スルホン酸の塩、アミノカル ニルオキシ基、アミノ基(例えば、アミノ基 、エチルアミノ基、ジメチルアミノ基、ブチ ルアミノ基、シクロペンチルアミノ基、2-エ ルヘキシルアミノ基、ドデシルアミノ基等) 、アニリノ基(例えば、フェニルアミノ基、 ロロフェニルアミノ基、トルイジノ基、ア シジノ基、ナフチルアミノ基、2-ピリジルア ミノ基等)、イミド基、ウレイド基(例えば、 チルウレイド基、エチルウレイド基、ペン ルウレイド基、シクロヘキシルウレイド基 オクチルウレイド基、ドデシルウレイド基 フェニルウレイド基、ナフチルウレイド基 2-ピリジルアミノウレイド基等)、アルコキ カルボニルアミノ基(例えば、メトキシカル ボニルアミノ基、フェノキシカルボニルアミ ノ基等)、アルコキシカルボニル基(例えば、 トキシカルボニル基、エトキシカルボニル 、フェノキシカルボニル等)、アリールオキ シカルボニル基(例えば、フェノキシカルボ ル基等)、複素環チオ基、チオウレイド基、 ルボキシル基、カルボン酸の塩、ヒドロキ ル基、メルカプト基、ニトロ基等の各基が げられる。これらの置換基は同様の置換基 よって更に置換されていてもよい。

 前記一般式(5)において、R 33 は置換基を有していてもよいフェニレン基、 または置換基を有していてもよいチエニレン 基を、R 34 は置換基を有していてもよいアルキル基、置 換基を有していてもよいフェニル基、または 置換基を有していてもよいチエニル基を表す 。複数のR 34 は互いに結合して環を形成してもよいが、R 34 として好ましくは置換フェニル基である。置 換フェニル基の、置換基の炭素数の合計は、 好ましくは9~14であり、より好ましくは9~11で る。前記置換基としては、R 32 において、述べたものと同じである。

 具体的には、一般式(4)で表されるホスホ イト化合物としては、ジメチル-フェニルホ スホナイト、ジ-t-ブチル-フェニルホスホナ ト等のジアルキル-フェニルホスホナイト類 ジフェニル-フェニルホスホナイト、ジ-(4- ンチル-フェニル)-フェニルホスホナイト、 -(2-t-ブチル-フェニル)-フェニルホスホナイ 、ジ-(2-メチル-3-ペンチル-フェニル)-フェニ ホスホナイト、ジ-(2-メチル-4-オクチル-フ ニル)-フェニルホスホナイト、ジ-(3-ブチル-4 -メチル-フェニル)-フェニルホスホナイト、 -(3-ヘキシル-4-エチル-フェニル)-フェニルホ ホナイト、ジ-(2,4,6-トリメチルフェニル)-フ ェニルホスホナイト、ジ-(2,3-ジメチル-4-エチ ル-フェニル)-フェニルホスホナイト、ジ-(2,6- ジエチル-3-ブチルフェニル)-フェニルホスホ イト、ジ-(2,3-ジプロピル-5-ブチルフェニル) -フェニルホスホナイト、ジ-(2,4,6-トリ-t-ブチ ルフェニル)-フェニルホスホナイト、等のジ- フェニル誘導体-フェニルホスホナイト類が げられる。

 また、一般式(5)で表されるホスホナイト 合物としては、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチル- ェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト テトラキス(2,5-ジ-t-ブチル-フェニル)-4,4″- フェニレンジホスホナイト、テトラキス(3,5 -ジ-t-ブチル-フェニル)-4,4″-ビフェニレンジ スホナイト、テトラキス(2,3,4-トリメチルフ ェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト、 テトラキス(2,3-ジメチル-5-エチル-フェニル)-4 ,4″-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキ ス(2,3-ジメチル-4-プロピルフェニル)-4,4″-ビ ェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,3- メチル-5-t-ブチルフェニル)-4,4″-ビフェニレ ンジホスホナイト、テトラキス(2,5-ジメチル- 4-t-ブチルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホ ホナイト、テトラキス(2,3-ジエチル-5-メチル フェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト 、テトラキス(2,6-ジエチル-4-メチルフェニル) -4,4″-ビフェニレンジホスホナイト、テトラ ス(2,4,5-トリエチルフェニル)-4,4″-ビフェニ レンジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジエチ -4-プロピルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジ スホナイト、テトラキス(2,5-ジエチル-6-ブ ルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナ ト、テトラキス(2,3-ジエチル-5-t-ブチルフェ ル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト、テ ラキス(2,5-ジエチル-6-t-ブチルフェニル)-4,4 -ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス (2,3-ジプロピル-5-メチルフェニル)-4,4″-ビフ ニレンジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジ ロピル-4-メチルフェニル)-4,4″-ビフェニレ ジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジプロピル -5-エチルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホス ホナイト、テトラキス(2,3-ジプロピル-6-ブチ フェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイ 、テトラキス(2,6-ジプロピル-5-ブチルフェ ル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト、テ ラキス(2,3-ジブチル-4-メチルフェニル)-4,4″- ビフェニレンジホスホナイト、テトラキス(2, 5-ジブチル-3-メチルフェニル)-4,4″-ビフェニ ンジホスホナイト、テトラキス(2,6-ジブチ -4-メチルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホ ホナイト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチル-3-メチ ルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイ ト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチル-5-メチルフェ ル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト、テ ラキス(2,4-ジ-t-ブチル-6-メチルフェニル)-4,4 ″-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキ (2,5-ジ-t-ブチル-3-メチルフェニル)-4,4″-ビフ ェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,5-ジ- t-ブチル-4-メチルフェニル)-4,4″-ビフェニレ ジホスホナイト、テトラキス(2,5-ジ-t-ブチ -6-メチルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホ ホナイト、テトラキス(2,6-ジ-t-ブチル-3-メチ ルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイ ト、テトラキス(2,6-ジ-t-ブチル-4-メチルフェ ル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト、テ ラキス(2,6-ジ-t-ブチル-5-メチルフェニル)-4,4 ″-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキ (2,3-ジブチル-4-エチルフェニル)-4,4″-ビフェ ニレンジホスホナイト、テトラキス(2,4-ジブ ル-3-エチルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジ スホナイト、テトラキス(2,5-ジブチル-4-エ ルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナ ト、テトラキス(2,4-ジ-t-ブチル-3-エチルフェ ニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト、テ トラキス(2,4-ジ-t-ブチル-5-エチルフェニル)-4, 4″-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキ (2,4-ジ-t-ブチル-6-エチルフェニル)-4,4″-ビ ェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,5-ジ -t-ブチル-3-エチルフェニル)-4,4″-ビフェニレ ンジホスホナイト、テトラキス(2,5-ジ-t-ブチ -4-エチルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホ ホナイト、テトラキス(2,5-ジ-t-ブチル-6-エ ルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナ ト、テトラキス(2,6-ジ-t-ブチル-3-エチルフェ ニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト、テ トラキス(2,6-ジ-t-ブチル-4-エチルフェニル)-4, 4″-ビフェニレンジホスホナイト、テトラキ (2,6-ジ-t-ブチル-5-エチルフェニル)-4,4″-ビ ェニレンジホスホナイト、テトラキス(2,3,4- リブチルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホ ホナイト、テトラキス(2,4,6-トリ-t-ブチルフ ェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナイト等 が挙げられる。

 本発明においては、一般式(5)で表される スホナイト化合物が好ましい。中でも、テ ラキス(2,4-ジ-t-ブチル-フェニル)-4,4″-ビフ ニレンジホスホナイト等の4,4″-ビフェニレ ンジホスホナイト化合物が好ましく、特に好 ましいものはテトラキス(2,4-ジ-t-ブチル-5-メ ルフェニル)-4,4″-ビフェニレンジホスホナ トが好適である。

 特に好ましいホスホナイト化合物を次に す。

 リン系化合物の含有量は、セルロースエ テル100質量部に対して、通常0.001~10.0質量部 、好ましくは0.01~5.0質量部、さらに好ましく 0.1~1.0質量部である。

 好ましい化合物として、GSY-P101(堺化学工 (株))、PEP-36((株)ADEKA)、SumilizerGP(住友化学(株 )製)が市販されている。

 また、フェノール系化合物としては、例 ば、チバ・ジャパン株式会社から、“Irganox 1076”及び“Irganox1010”が市販されている。

 〈リターデーション調整剤〉
 本発明のセルロースエステルフィルムにお てリターデーションを調整するための化合 を含有させてもよい。

 リターデーションを調整するために添加 る化合物は、欧州特許第911,656A2号明細書に 載されているような、二つ以上の芳香族環 有する芳香族化合物を使用することも出来 。

 また2種類以上の芳香族化合物を併用して もよい。該芳香族化合物の芳香族環には、芳 香族炭化水素環に加えて、芳香族性ヘテロ環 を含む。芳香族性ヘテロ環であることが特に 好ましく、芳香族性ヘテロ環は一般に不飽和 ヘテロ環である。中でも1,3,5-トリアジン環を 有する化合物が特に好ましい。

 〈着色剤〉
 本発明においては、着色剤を使用すること 好ましい。着色剤と言うのは染料や顔料を 味するが、本発明では、液晶画面の色調を 色調にする効果またはイエローインデック の調整、ヘイズの低減を有するものを指す

 着色剤としては各種の染料、顔料が使用 能だが、アントラキノン染料、アゾ染料、 タロシアニン顔料などが有効である。

 〈紫外線吸収剤〉
 本発明に用いられる紫外線吸収剤は特に限 されないが、例えばオキシベンゾフェノン 化合物、ベンゾトリアゾール系化合物、サ チル酸エステル系化合物、ベンゾフェノン 化合物、シアノアクリレート系化合物、ト アジン系化合物、ニッケル錯塩系化合物、 機粉体等が挙げられる。高分子型の紫外線 収剤としてもよい。

 〈マット剤〉
 本発明では、フィルムの滑り性を付与する めにマット剤を添加することが好ましい。

 本発明で用いられるマット剤としては、得 れるフィルムの透明性を損なうことがなく 溶融時の耐熱性があれば無機化合物または 機化合物どちらでもよく、例えば、タルク マイカ、ゼオライト、ケイソウ土、焼成珪 土、カオリン、セリサイト、ベントナイト スメクタイト、クレー、シリカ、石英粉末 ガラスビーズ、ガラス粉、ガラスフレーク ミルドファイバー、ワラストナイト、窒化 ウ素、炭化ホウ素、ホウ化チタン、炭酸マ ネシウム、重質炭酸カルシウム、軽質炭酸 ルシウム、珪酸カルシウム、珪酸アルミニ ム、珪酸マグネシウム、アルミノ珪酸マグ シウム、アルミナ、シリカ、酸化亜鉛、二 化チタン、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸 ジルコニウム、水酸化アルミニウム、水酸 カルシウム、水酸化マグネシウム、硫酸カ シウム、硫酸バリウム、炭化ケイ素、炭化 ルミニウム、炭化チタン、窒化アルミニウ 、窒化ケイ素、窒化チタン、ホワイトカー ンなどが挙げられる。これらのマット剤は 単独でも二種以上併用しても使用できる。
粒径や形状(例えば針状と球状など)の異なる 子を併用することで高度に透明性と滑り性 両立させることもできる。

 これらの中でも、セルロースエステルと 折率が近いので透明性(ヘイズ)に優れる二 化珪素が特に好ましく用いられる。二酸化 素の具体例としては、アエロジル200V、アエ ジルR972V、アエロジルR972、R974、R812、200、30 0、R202、OX50、TT600(以上日本アエロジル(株)製) 、シーホスターKEP-10、シーホスターKEP-30、シ ーホスターKEP-50(以上、株式会社日本触媒製) サイロホービック100(富士シリシア製)、ニ プシールE220A(日本シリカ工業製)、アドマフ インSO(アドマテックス製)等の商品名を有す る市販品などが好ましく使用できる。粒子の 形状としては、不定形、針状、扁平、球状等 特に制限なく使用できるが、特に球状の粒子 を用いると得られるフィルムの透明性が良好 にできるので好ましい。粒子の大きさは、可 視光の波長に近いと光が散乱し、透明性が悪 くなるので、可視光の波長より小さいことが 好ましく、更に可視光の波長の1/2以下である ことが好ましい。粒子の大きさが小さすぎる と滑り性が改善されない場合があるので、80n mから180nmの範囲であることが特に好ましい。 なお、粒子の大きさとは、粒子が1次粒子の 集体の場合は凝集体の大きさを意味する。 た、粒子が球状でない場合は、その投影面 に相当する円の直径を意味する。

 (粘度低下剤)
 本発明において、溶融粘度を低減する目的 して、水素結合性溶媒を添加することがで る。水素結合性溶媒とは、J.N.イスラエルア チビリ著、「分子間力と表面力」(近藤保、 島広行訳、マグロウヒル出版、1991年)に記載 されるように、電気的に陰性な原子(酸素、 素、フッ素、塩素)と電気的に陰性な原子と 有結合した水素原子間に生ずる、水素原子 介「結合」を生ずることができるような有 溶媒、すなわち、結合モーメントが大きく かつ水素を含む結合、例えば、O-H(酸素水素 結合)、N-H(窒素水素結合)、F-H(フッ素水素結 )を含むことで近接した分子同士が配列でき ような有機溶媒をいう。これらは、セルロ ス樹脂の分子間水素結合よりもセルロース の間で強い水素結合を形成する能力を有す もので、本発明で行う溶融流延法において 、用いるセルロース樹脂単独のガラス転移 度よりも、水素結合性溶媒の添加によりセ ロース樹脂組成物の溶融温度を低下するこ ができる、または同じ溶融温度においてセ ロース樹脂よりも水素結合性溶媒を含むセ ロース樹脂組成物の溶融粘度を低下するこ ができる。

 水素結合性溶媒としては、例えば、アル ール類:例えば、メタノール、エタノール、 プロパノール、イソプロパノール、n-ブタノ ル、sec-ブタノール、t-ブタノール、2-エチ ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノー 、ノナノール、ドデカノール、エチレング コール、プロピレングリコール、ヘキシレ グリコール、ジプロピレングリコール、ポ エチレングリコール、ポリプロピレングリ ール、メチルセロソルブ、エチルセロソル 、ブチルセロソルブ、ヘキシルセロソルブ グリセリン等、ケトン類:アセトン、メチル チルケトン等、カルボン酸類:例えば蟻酸、 酢酸、プロピオン酸、酪酸等、エーテル類: えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフ ン、ジオキサン等、ピロリドン類:例えば、N -メチルピロリドン等、アミン類:例えば、ト メチルアミン、ピリジン等、等を例示する とができる。これら水素結合性溶媒は、単 で、又は2種以上混合して用いることができ る。これらのうちでも、アルコール、ケトン 、エーテル類が好ましく、特にメタノール、 エタノール、プロパノール、イソプロパノー ル、オクタノール、ドデカノール、エチレン グリコール、グリセリン、アセトン、テトラ ヒドロフランが好ましい。さらに、メタノー ル、エタノール、プロパノール、イソプロパ ノール、エチレングリコール、グリセリン、 アセトン、テトラヒドロフランのような水溶 性溶媒が特に好ましい。ここで水溶性とは、 水100gに対する溶解度が10g以上のものをいう

 〈溶融製膜〉
 本発明における溶融製膜とは、セルロース ステル及び可塑剤などの添加剤を含む組成 を、流動性を示す温度まで加熱溶融し、そ 後、流動性のセルロースエステルを含む溶 物を流延することを溶融製膜として定義す 。

 加熱溶融する成形法は、更に詳細には、 融押出成形法、プレス成形法、インフレー ョン法、射出成形法、ブロー成形法、延伸 形法などに分類出来る。これらの中で、機 的強度及び表面精度などに優れるセルロー エステルフィルムを得るためには、溶融押 し法が優れている。

 (製膜方法)
 以下、フィルムの製膜方法について説明す 。

 (セルロースエステルと添加剤の溶融ペレッ ト製造工程)
 溶融押出に用いる複数の原材料は、通常あ かじめ混錬してペレット化しておくことが ましい。

 ペレット化は、公知の方法でよく、例え 、乾燥セルロースエステルや可塑剤、その 添加剤をフィーダーで押出機に供給し1軸や 2軸の押出機を用いて混錬し、ダイからスト ンド状に押出し、水冷または空冷し、カッ ィングすることでできる。

 原材料は、押出する前に乾燥しておくこ が原材料の分解を防止する上で重要である 特にセルロースエステルは吸湿しやすいの 、除湿熱風乾燥機や真空乾燥機で70~140℃で3 時間以上乾燥し、水分率を200ppm以下、更に100 ppm以下にしておくことが好ましい。

 添加剤は、押出機に供給する前に混合し おいてもよいし、それぞれ個別のフィーダ で供給してもよい。酸化防止剤等少量の添 剤は、均一に混合するため、事前に混合し おくことが好ましい。

 酸化防止剤の混合は、固体同士で混合し もよいし、必要により、酸化防止剤を溶剤 溶解しておき、セルロースエステルに含浸 せて混合してもよく、あるいは噴霧して混 してもよい。

 真空ナウターミキサーなどが乾燥と混合を 時にできるので好ましい。また、フィーダ 部やダイからの出口など空気と触れる場合 、除湿空気や除湿したN 2 ガスなどの雰囲気下にすることが好ましい。

 また、押出機への供給ホッパー等は保温 ておくことが吸湿防止できるので好ましい

 マット剤やUV吸収剤などは、得られたペ ットにまぶしたり、フィルム製膜時に押出 中で添加してもよい。

 押出機は、せん断力を抑え、樹脂が劣化( 分子量低下、着色、ゲル生成等)しないよう ペレット化可能でなるべく低温で加工する とが好ましい。例えば、2軸押出機の場合、 溝タイプのスクリューを用いて、同方向に 転させることが好ましい。混錬の均一性か 、噛み合いタイプが好ましい。

 ニーダーディスクは、混錬性を向上でき が、せん断発熱に注意が必要である。ニー ーディスクを用いなくても混合性は十分で る。ベント孔からの吸引は必要に応じて行 ばよい。低温であれば揮発成分はほとんど 生しないのでベント孔なしでもよい。

 ペレットの色は、黄味の指標であるb*値 -5~10の範囲にあることが好ましく、-1~8の範 にあることがさらに好ましく、-1~5の範囲に ることがより好ましい。b*値は分光測色計CM -3700d(コニカミノルタセンシング(株)製)で、 源としてD65(色温度6504K)を用い、視野角10°で 測定することができる。

 以上のようにして得られたペレットを用 てフィルム製膜を行う。もちろんペレット せず、原材料の粉末をそのままフィーダー 押し出し機に供給し、そのままフィルム製 することも可能である。

 (セルロースエステルと添加剤の溶融物をダ イから押し出す工程)
 除湿熱風や真空または減圧下で乾燥したポ マーを1軸や2軸タイプの押出し機を用いて 押し出す際の溶融温度を200~300℃程度とし、 ーフディスクタイプのフィルターなどでろ し異物を除去した後、Tダイからフィルム状 に流延し、冷却ロール上で固化させる。

 供給ホッパーから押出し機へ導入する際 真空下または減圧下や不活性ガス雰囲気下 して酸化分解等を防止することが好ましい

 押出し流量は、ギヤポンプを導入するな して安定に行うことが好ましい。また、異 の除去に用いるフィルターは、ステンレス 維焼結フィルターが好ましく用いられる。

 ステンレス繊維焼結フィルターは、ステ レス繊維体を複雑に絡み合った状態を作り した上で圧縮し接触箇所を焼結し一体化し もので、その繊維の太さと圧縮量により密 を変え、ろ過精度を調整できる。

 ろ過精度を粗、密と連続的に複数回繰り した多層体としたものが好ましい。また、 過精度を順次上げていく構成としたり、ろ 精度の粗、密を繰り返す方法をとることで フィルターのろ過寿命が延び、異物やゲル どの補足精度も向上できるので好ましい。

 ダイに傷や異物が付着するとスジ状の欠 が発生する場合がある。このような欠陥の とをダイラインとも呼ぶが、ダイライン等 表面の欠陥を小さくするためには、押し出 機からダイまでの配管には樹脂の滞留部が 力少なくなるような構造にすることが好ま い。ダイの内部やリップにキズ等が極力無 ものを用いることが好ましい。

 押し出し機やダイなどの溶融樹脂と接触 る内面は、表面粗さを小さくしたり、表面 ネルギーの低い材質を用いるなどして、溶 樹脂が付着し難い表面加工が施されている とが好ましい。具体的には、ハードクロム ッキやセラミック溶射したものを表面粗さ0 .2S以下となるように研磨したものが挙げられ る。

 可塑剤などの添加剤は、あらかじめ樹脂 混合しておいてもよいし、押し出し機の途 で練り込んでもよい。均一に添加するため 、スタチックミキサーなどの混合装置を用 ることが好ましい。

 (ダイから押し出された溶融物を冷却ロール と弾性タッチロールとの間に押圧しながら流 延する工程)
 冷却ロールと弾性タッチロールでフィルム ニップする際のタッチロール側のフィルム 度はフィルムのTg以上Tg+110℃以下にするこ が好ましい。このような目的で使用する弾 体表面を有するロールは、公知のロールが 用できる。

 また、タッチロールは挟圧回転体ともい 。タッチロールとしては、登録特許3194904号 、登録特許3422798号、特開2002-36332、特開2002-36 333などで開示されているタッチロールを好ま しく用いることができる。これらは市販され ているものを用いることもできる。

 冷却ロールからフィルムを剥離する際は 張力を制御してフィルムの変形を防止する とが好ましい。

 (延伸工程)
 本発明では、上記のようにして得られたフ ルムは冷却ロールに接する工程を通過後、 ィルムをフィルム搬送方向に下記式(1)で表 れる延伸速度が1000%/min~30000%/minで延伸する とが、フィルムの音速を所望の値に制御す 上で好ましい方法である。

 延伸に要する時間は延伸工程の距離とフ ルム搬送速度から算出し、延伸後寸法は延 前に決まった長さでしるしをつけておき、 伸後の長さを測定することで求めた。

 式(1)
 延伸速度(%/min)={(延伸後寸法/延伸前寸法)-1} 100(%)/延伸に要する時間(min)
 更に、前記フィルムの幅手方向に前記式(1) 表される延伸速度が400%/min~1500%/minで延伸す こと、前記フィルムを少なくとも搬送方向 幅手方向のどちらか一方に50%~200%延伸する とが好ましい。

 延伸倍率が小さすぎると、好ましい音速 をもつセルロースエステルフィルムを得る とが困難になり、逆に大きすぎると、フィ ムが破断してしまったり、自重に耐え切れ 、フィルムがたるんでしまう。

 延伸する方法は、公知のロール延伸機や ンターなどを好ましく用いることができる

 延伸温度は、通常フィルムを構成する樹 のTg~Tg+60℃の温度範囲で行われることが好 しい。

 フィルム構成材料のガラス転移温度Tgは ィルムを構成する材料種及び構成する材料 比率を異ならしめることにより制御できる 光学フィルムを作製する場合、Tgは110℃以上 、好ましくは125℃以上とすることが好ましい 。液晶表示装置においては、画像の表示状態 において、装置自身の温度上昇、例えば光源 由来の温度上昇によってフィルムの温度環境 が変化する。このときフィルムの使用環境温 度よりもフィルムのTgが低いと、延伸によっ フィルム内部に固定された分子の配向状態 由来するリターデーション値及びフィルム しての寸法形状に大きな変化を与えること なる。フィルムのTgが高過ぎると、フィル 構成材料をフィルム化するとき温度が高く るために加熱するエネルギー消費が高くな 、またフィルム化するときの材料自身の分 、それによる着色が生じることがあり、従 て、Tgは250℃以下が好ましい。

 また延伸工程には公知の熱固定条件、冷 、緩和処理を行ってもよく、目的とする光 フィルムに要求される特性を有するように 宜調整すればよい。

 延伸温度が低すぎると破断してしまう場 があり、高すぎると所望のリターデーショ が得られない場合がある。

 延伸は、幅手方向で制御された均一な温 分布下で行うことが好ましい。好ましくは 2℃以内、さらに好ましくは±1℃以内、特に ましくは±0.5℃以内である。

 巻き取る前に、製品となる幅に端部をス ットして裁ち落とし、巻き中の貼り付きや り傷防止のために、ナール加工(エンボッシ ング加工)を両端に施してもよい。ナール加 の方法は凸凹のパターンを側面に有する金 リングを加熱や加圧により加工することが きる。なお、フィルム両端部のクリップの 持部分は通常、フィルムが変形しており製 として使用できないので切除されて、再利 される。

 以下、その延伸方法について説明する。

 延伸は搬送方向の延伸(縦延伸)、幅手方 の延伸(横延伸)、およびこれらの組み合わせ によって実施される。縦延伸は、ロール延伸 (出口側の周速を速くした2対以上のニップロ ルを用いて長手方向に延伸)や固定端延伸( ィルムの両端を把持しこれを長手方向に次 に早く搬送して長手方向に延伸)等により行 ことができる。また横延伸は、テンター延 {フィルムの両端をチャックで把持しこれを 横方向(長手方向と直角方向)に広げて延伸}等 により行うことができる。

 これらの縦延伸と横延伸は、それぞれ単 で行ってもよく(一軸延伸)、組み合わせて ってもよい(二軸延伸)。二軸延伸の場合、縦 、横逐次で実施してもよく(逐次延伸)、同時 実施してもよい(同時延伸)。

 搬送方向の延伸の延伸速度は、1000%/min~300 00%/minが好ましく、より好ましくは5000%/min~2000 0%/min、さらに好ましくは10000%/分~20000%/minであ る。多段延伸の場合、延伸速度は各段の延伸 速度の平均値を指す。

 更に、前記フィルムの幅手方向へ前記式( 1)で表される延伸速度が400%/min~1500%/minで延伸 ることが好ましい。より好ましくは500%/min~1 400%/min、さらに好ましくは600%/分~1300%/minであ 。

 このような延伸に引き続き、縦または横 向に0%~10%緩和することも好ましい。さらに 延伸に引き続き、150℃~250℃で1秒~3分熱固定 することも好ましい。

 本発明の光学フィルムにおいては、少な とも1方向に50%~200%延伸することで、必要と れる音速範囲や、リターデーションRo及びRt hを制御することができる。ここで、Roとは面 内リターデーションを示し、面内の長手方向 MDの屈折率と幅手方向TDの屈折率との差に厚 を乗じたもの、Rthとは厚み方向リターデー ョンを示し、面内の屈折率(長手方向MDと幅 向TDの平均)と厚み方向の屈折率との差に厚 を乗じたものである。

 延伸は、例えばフィルムの搬送方向及び 手方向に対して、逐次または同時に行うこ ができる。このとき少なくとも1方向に対し ての延伸倍率が小さ過ぎると十分な位相差が 得られず、大き過ぎると延伸が困難となりフ ィルム破断が発生してしまう場合がある。

 互いに直交する2軸方向に延伸することは 、フィルムの屈折率nx、ny、nzを所定の範囲に 入れるために有効な方法である。ここで、nx はフィルム搬送MD方向の屈折率、nyとは幅手 TD方向の屈折率、nzとは厚み方向の屈折率で る。

 例えばフィルム搬送方向に延伸した場合 幅手方向の収縮が大き過ぎると、nzの値が きくなり過ぎてしまう。この場合、フィル の幅収縮を抑制、或いは幅手方向にも延伸 ることで改善できる。幅手方向に延伸する 合、幅手方向で屈折率に分布が生じること ある。この分布は、テンター法を用いた場 に現れることがあり、フィルムを幅手方向 延伸したことで、フィルム中央部に収縮力 発生し、端部は固定されていることにより じる現象で、いわゆるボーイング現象と呼 れるものと考えられる。この場合でも、フ ルム搬送方向に延伸することで、ボーイン 現象を抑制でき、幅手方向の位相差の分布 少なくできる。

 互いに直交する2軸方向に延伸することに より、得られるフィルムの膜厚変動が減少で きる。膜厚変動が大き過ぎると位相差のムラ となり、液晶ディスプレイに用いたとき着色 等のむらが問題となることがある。

 本発明のセルロースエステルフィルムの 厚変動は、±3%、さらに±1%の範囲とするこ が好ましい。

 延伸後、フィルムの端部をスリッターに り製品となる幅にスリットして裁ち落とし 後、エンボスリング及びバックロールより るナール加工装置によりナール加工(エンボ ッシング加工)をフィルム両端部に施し、巻 り機によって巻き取ることにより、セルロ スエステルフィルム(元巻き)の貼り付きや、 すり傷の発生を防止する。ナール加工の方法 は、凸凹のパターンを側面に有する金属リン グを加熱や加圧により加工することができる 。なお、フィルム両端部のクリップの把持部 分は通常、変形しており、フィルム製品とし て使用できないので、切除されて、原料とし て再利用される。

 一般的に、溶融押出しでは流延ダイの形 により、端部側の滞留時間が長くなる傾向 知られており、それによりフィルム端部の 色が促進されると考えられる。本発明では 融押出し直後のフィルム幅手方向の端部の エローインデックスYeと、フィルム中央部 のイエローインデックスYcは下式を満たすこ とが好ましく、より好ましくはYe/Ycが3.0以下 ある。Ye/Ycが5.0より大きいと、フィルム端 を切除して、原料として再利用した際に、 産したフィルムの着色が増加する。なお、 発明で端部のイエローインデックスとはフ ルム幅手方向の両端部から30mm以内での最大 と定義する。

 式 1.0≦Ye/Yc≦5.0
 光学フィルムの場合、該フィルムの厚さは 10~500μmが好ましい。特に、下限は20μm以上 好ましくは30μm以上である。上限は150μm以下 、好ましくは120μm以下である。特に好ましい 範囲は25以上~90μmである。フィルムが厚いと 偏光板加工後の偏光板が厚くなり過ぎ、ノ ト型パソコンやモバイル型電子機器に用い 液晶表示においては、特に薄型軽量の目的 適さなくなる。一方、フィルムが薄いと、 ィルムの透湿性が高くなり、偏光子を湿度 ら保護する能力が低下する傾向がある。

 (機能性層の形成)
 本発明のセルロースエステルフィルム製造 際し、延伸の前及び/または後で透明導電層 、ハードコート層、反射防止層、易滑性層、 易接着層、防眩層、バリアー層、光学補償層 等の機能性層を塗設してもよい。特に、透明 導電層、ハードコート層、反射防止層、易接 着層、防眩層及び光学補償層から選ばれる少 なくとも1層を設けることが好ましい。この 、コロナ放電処理、プラズマ処理、薬液処 等の各種表面処理を必要に応じて施すこと できる。

 (偏光板)
 本発明の偏光板について述べる。

 偏光板は一般的な方法で作製することが きる。本発明のセルロースエステルフィル をアルカリ鹸化処理し、処理したフィルム 、ヨウ素溶液中に浸漬延伸して作製した偏 膜の少なくとも一方の面に、完全鹸化型ポ ビニルアルコール水溶液を用いて貼り合わ ることが好ましい。もう一方の面にも本発 のセルロースエステルフィルムを用いても 別の光学フィルムや偏光板保護フィルムを いてもよい。本発明のセルロースエステル ィルムに対して、もう一方の面に用いられ 光学フィルムや偏光板保護フィルムは市販 セルロースエステルフィルムを用いること できる。例えば、市販のセルロースエステ フィルムとして、KC8UX、KC4UX、KC5UX、KC8UCR3、 KC8UCR4、KC8UCR5、KC8UY、KC4UY、KC10UDR、KC4FR、KC4UE KC8UE、KC8UY-HA、KC8UX-RHA、KC8UXW-RHA-C、KC8UXW-RHA-N C、KC4UXW-RHA-NC(以上、コニカミノルタオプト( )製)等が好ましく用いられる。或いは更にデ ィスコチック液晶、棒状液晶、コレステリッ ク液晶などの液晶化合物を配向させて形成し た光学異方層を有している光学補償フィルム を兼ねる光学フィルムを用いることも好まし い。例えば、特開2003-98348号記載の方法で光 異方性層を形成することができる。本発明 セルロースエステルフィルムと組み合わせ 使用することによって、平面性に優れ、安 した視野角拡大効果を有する偏光板を得る とができる。

 偏光板の主たる構成要素である偏光膜と 、一定方向の偏波面の光だけを通す素子で り、現在知られている代表的な偏光膜は、 リビニルアルコール系偏光フィルムで、こ はポリビニルアルコール系フィルムにヨウ を染色させたものと二色性染料を染色させ ものがある。偏光膜は、ポリビニルアルコ ル水溶液を製膜し、これを一軸延伸させて 色するか、染色した後一軸延伸してから、 ましくはホウ素化合物で耐久性処理を行っ ものが用いられている。該偏光膜の面上に 本発明のセルロースエステルフィルムの片 を貼り合わせて偏光板を形成する。好まし は完全鹸化ポリビニルアルコール等を主成 とする水系の接着剤によって貼り合わせる

 本発明に従い溶融流延製膜方法により製 される長尺状セルロースエステルフィルム 、長尺状の偏光膜(偏光フィルム)とアルカ ケン化処理を施して貼合することができる め、特に100m以上の長尺で生産的効果が得ら 、1500m、2500m、5000mとより長尺化する程偏光 製造の生産的効果が高まる。

 また、本発明のセルロースエステルフィ ムを用いた偏光板はリワーク性に優れるた 、偏光板収率が向上するという効果も得る とができる。

 (液晶表示装置)
 本発明のセルロースエステルフィルムを含 偏光板は、通常の偏光板と比較して高い表 品質を発現させることができる。

 本発明の偏光板は、MVA(Multi-domain Vertical  Alignment)モード、PVA(Patterned Vertical Alignment)モ ード、CPA(Continuous Pinwheel Alignment)モード、OCB (Optical Compensated Bend)モード、IPS(In-Plane Switch ing)モード等に用いることができる。

 液晶表示装置はカラー化及び動画表示用 装置として応用され、本発明により表示品 が改良され、コントラストの改善や偏光板 耐性が向上したことにより、疲れにくく忠 な動画像表示が可能となる。

 以下に実施例を挙げて本発明を具体的に 明するが、本発明はこれらに限定されるも ではない。

 実施例1
 80℃で6時間乾燥済み(水分率200ppm)のアセチ 基の置換度1.40、プロピオニル基の置換度1.30 、総アシル基置換度2.70、数平均分子量60000の セルロースアセテートプロピオネート100質量 部、一般式(1)の可塑剤No.64を8質量部、Tinuvin92 8(チバ・ジャパン株式会社製)1.5質量部、GSY-P1 01(堺化学工業株式会社製)0.25質量部、Irganox101 0(チバ・ジャパン株式会社製)0.5質量部、Sumili zerGS(住友化学株式会社製)0.2質量部、シーホ ターKEP-30(株式会社日本触媒製)0.1質量部を真 空ナウターミキサーで80℃、1Torrで3時間混合 ながら更に乾燥した。

 得られた混合物を2軸式押し出し機を用い て235℃で溶融混合しペレット化した。

 セルロースエステルフィルムの製膜は図1 に示す製造装置で行った。

 ペレット(水分率50ppm)を、1軸押出機を用 てTダイから表面温度が90℃の第1冷却ロール に溶融温度240℃でフィルム状に溶融押し出 、135μmのキャストフィルムを得た。この際 1冷却ロール上でフィルムを2mm厚の金属表面 を有する弾性タッチロールで押圧した。

 得られたフィルムをまずロール周速差を 用した延伸機によって190℃で搬送方向に70% 伸し、膜厚80μmのセルロースエステルフィ ム1を得た。

 延伸速度、延伸倍率、初期膜厚を表1のよ うに変更した以外は本発明のセルロースエス テルフィルム1と同様にして、膜厚80μmの本発 明および比較のセルロースエステルフィルム 2~14、19~22を得た。

 また幅手方向の延伸に関しては、搬送方 に延伸した後、予熱ゾーン、延伸ゾーン、 持ゾーン、冷却ゾーン(各ゾーン間には各ゾ ーン間の断熱を確実にするためのニュートラ ルゾーンも有する)を有するテンターに導入 、幅手方向に165℃で延伸した後、30℃まで冷 却し、その後クリップから開放し、クリップ 把持部を裁ち落として、フィルムを得た。

 〈セルロースエステルフィルム15の作製〉
 シーホスターKEP-30(株式会社日本触媒製)11質 量部、エタノール89質量部以上をディゾルバ で50分間攪拌混合した後、マントンゴーリ で分散をし、微粒子分散液を作製した。

 メチレンクロライド99質量部を入れた溶 タンクにアセチル基の置換度1.40、プロピオ ル基の置換度1.30のセルロースアセテートプ ロピオネート4質量部を添加し、加熱して完 に溶解させた後、これを安積濾紙(株)製の安 積濾紙No.244を使用して濾過した。濾過後のセ ルロースエステル溶液を十分に攪拌しながら 、ここに微粒子分散液を11質量部ゆっくりと 加した。更に、アトライターにて分散を行 たあと、日本精線(株)製のファインメットNF で濾過し、微粒子添加液を調製した。

 下記組成の主ドープ液を調製した。先ず 圧溶解タンクにメチレンクロライドとエタ ールを添加した。メチレンクロライドの一 (約40質量部)は予め分けておき、溶剤の入っ た加圧溶解タンクにセルロースエステルを攪 拌しながら投入した。これを加熱し、攪拌し ながら、完全に溶解し、更に可塑剤を添加、 溶解させた。これを安積濾紙(株)製の安積濾 No.244を使用して濾過し、主ドープ液を調製 た。

 主ドープ液100質量部と微粒子添加液2質量 部となるように加えて、インラインミキサー (東レ静止型管内混合機 Hi-Mixer、SWJ)で十分に 混合し、ベルト流延装置により、幅2mのステ レスバンド支持体に均一に流延した。ステ レスバンド支持体上で、残留溶媒量が110質 %になるまで溶媒を蒸発させ、ステンレスバ ンド支持体から剥離した。剥離の際に張力を かけて搬送方向に190℃、15000%/minで50%延伸し 。

 〈主ドープ液の組成〉
 メチレンクロライド                      300質量部
 エタノール                           52質量部
 セルロースエステル(アセチル基置換度1.4、 プロピオニル基置換度1.3、総アシル基置換度 2.70)                      100質量
 一般式(1)で表される可塑剤No.64              8質量部
 Tinuvin900(チバ・ジャパン株式会社製)
                                 1.2質量部
 延伸速度、延伸倍率、初期膜厚を表1のよう に変更した以外はセルロースエステルフィル ム15と同様にして、膜厚80μmのセルロースエ テルフィルム16~18を得た。また幅手方向の延 伸に関しては、搬送方向に延伸した後、テン ター部8でウェブ両端部を把持し、幅手方向 165℃で延伸した。

 これらのセルロースエステルフィルム1~22 を用い、音速、可塑剤量、色むらおよび光漏 れについて評価した。評価結果を表1に示す

 〈音速〉
 本発明のセルロースフィルムの音速に関し は、SONIC SHEET TESTER(SST-110型、野村商事(株) )を用いて、23℃、55%RHの環境下24時間放置し たフィルムにおいて同環境下で、フィルム搬 送方向及び幅手方向について測定した。

 〈可塑剤量〉
 またフィルム表面の可塑剤含有量はナイフ 用いてフィルムのA面、B面から20nmほど削り り、質量を測定した後、これをアセトン中 溶解し、ここに含まれる可塑剤量をGC(ガス ロマトグラフィー)にて定量分析した。

 〈色むら〉
 本発明のセルロースエステルフィルムを、 交状態(クロスニコル状態)に配置した2枚の 光板で挟み、一方の偏光板の外側に光源を き、光を当て、他方の偏光板の外側から目 で観察し、下記基準で色むらのランク付け した。

 ○: 光の透過はなく、全体に均一な暗視野
 △: 部分的にスジ状の明暗が認められる
 ×: 部分的に強いスジ状の明暗が認められ
 〈偏光板および液晶表示装置の作製〉
 (偏光板の作製)
 上記作製したセルロースエステルフィルム1 ~16、19~22の原反試料を使って、下記に記載す アルカリケン化処理、偏光板の作製を行っ 。

 〈アルカリケン化処理〉
  ケン化工程  2M-NaOH  50℃  90秒
  水洗工程   水        30℃  45秒
  中和工    10質量%HCl 30℃  45秒
  水洗工程   水        30℃  45秒
  ケン化処理後、水洗、中和、水洗の順に い、次いで80℃で乾燥を行った。

 〈偏光子の作製〉
 厚さ120μmの長尺ロールポリビニルアルコー フィルムを沃素1質量部、ホウ酸4質量部を む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で6倍に搬 方向に延伸して偏光子を作った。

 上記偏光子の片面に同様にケン化処理し コニカミノルタオプト(株)製KC4FR、その反対 面側に前記アルカリケン化処理した本発明の セルロースエステルフィルムを完全ケン化型 ポリビニルアルコール5%水溶液を接着剤とし 、偏光子の透過軸とフィルムの面内遅相軸 平行になるように各々貼り合わせ、乾燥し 偏光板1~16、19~22を作製した。

 (液晶表示装置の作製)
 得られた偏光板は、VA型液晶表示装置であ 富士通製15型液晶ディスプレイVL-1530Sにあら じめ貼合されていた偏光板を注意深く剥が 、もともと貼ってあった偏光板の透過軸に わせて、粘着剤を介して作製した偏光板を り付け液晶表示装置を作製した。その後、2 3℃、55%RHの環境下において、バックライトを 5時間連続点灯し、全面黒表示状態を暗室に 目視で観察して、光漏れを評価した。

 結果を表1に示す。

 〈光漏れ〉
 黒表示時の光漏れを目視で下記基準で評価 た。

 ◎:光漏れがまったくない
 ○:弱い光漏れが1~2箇所ある
 △:強い光漏れが1~2箇所ある
 ×:強い光漏れが3箇所以上ある。

 光漏れは○以上の評価であれば、実用上 題ない。

 本発明の音速値を有するセルロースエス ルフィルムは、色むら、光漏れが比較に対 改善されていることが明らかである。

 実施例2
 GSY-P101を表2のように変更した以外は本発明 セルロースエステルフィルム13と同様にし 、膜厚80μmの本発明のセルロースエステルフ ィルムを得た。

 これらのセルロースエステルフィルム13 23~25を用い、フィルムの着色について評価し た。評価結果を表2に示す。

 (着色)
 本発明のセルロースエステルフィルムを、 過光を当てた状態で目視で観察し、下記基 で着色のランク付けをした。

 ○ : 無色透明。

 ○△: わずかにフィルムに着色がみられる
 △ : ややフィルムに着色がみられる
 × : 一目で着色している。

 ホスホナイト構造もしくはホスファイト 造をもつ酸化防止剤を加えることで着色に れることが分かる。

 実施例3
 総アシル基置換度、プロピオニル基置換度 表3のように変更した以外は本発明のセルロ ースエステルフィルム13と同様にして、膜厚8 0μmの本発明のセルロースエステルフィルム 得た。

 これらのセルロースエステルフィルム13 26~33を用い、リワーク性について評価した。 評価結果を表3に示す。

 〈偏光板および液晶表示装置の作製〉
 (偏光板の作製)
 上記作製したセルロースエステルフィルム1 3、26~33の原反試料を使って、下記に記載する アルカリケン化処理、偏光板の作製を行った 。

 〈アルカリケン化処理〉
  ケン化工程  2M-NaOH  50℃  90秒
  水洗工程   水        30℃  45秒
  中和工    10質量%HCl 30℃  45秒
  水洗工程   水        30℃  45秒
  ケン化処理後、水洗、中和、水洗の順に い、次いで80℃で乾燥を行った。

 〈偏光子の作製〉
 厚さ120μmの長尺ロールポリビニルアルコー フィルムを沃素1質量部、ホウ酸4質量部を む水溶液100質量部に浸漬し、50℃で6倍に搬 方向に延伸して偏光子を作った。

 上記偏光子の片面に同様にケン化処理し コニカミノルタオプト(株)製KC4FR、その反対 面側に前記アルカリケン化処理した本発明の セルロースエステルフィルムを完全ケン化型 ポリビニルアルコール5%水溶液を接着剤とし 、偏光子の透過軸とフィルムの面内遅相軸 平行になるように各々貼り合わせ、乾燥し 偏光板13、26~33を作製した。

 (リワーク性)
 作製した偏光板を20cm×20cmの大きさの正方形 に断裁し、アクリル系接着剤を用いてガラス 基板と貼り合わせる。次いで、貼り合わせた 偏光板を角の部分から5Nの強さでガラスから がす。この作業を1種類のサンプルについて 100枚の偏光板で行い、偏光板に裂け目が入っ て、完全に剥離されなかった偏光板の枚数を 数える。リワーク性は以下の基準でランク付 けする。

 ○ :0~5枚
 ○△:6~10枚
 △ :11~15枚
 × :16枚以上
 リワーク性は△レベル以上であれば実用上 題ないが、○△レベル以上であることが好 しく、○レベルであることが特に好ましい

 本発明のセルロースエステルフィルム13 26~33は、リワーク性に優れていることが分か る。