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Title:
CENTRIFUGAL FAN AND METHOD OF REDUCING NOISE OF CENTRIFUGAL FAN
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/130891
Kind Code:
A8
Abstract:
A centrifugal fan is, within an outer shell, provided with an electric motor to which an impeller is connected, a casing for surrounding the impeller and having formed in one face thereof a bell-mouth-shaped suction opening, a bell-mouth-shaped orifice concentric with the suction opening and provided with a suction opening having a diameter equivalent to that of the suction opening, projections arranged in a resonance space surrounded by the orifice, the casing, and the outer shell, and recesses formed between the projections. The construction reduces noise of a wide frequency range produced by the centrifugal fan.

Inventors:
MA DONGBIN (CN)
MORIOKA MASAMITSU
SHIRAHAMA SEIJI
Application Number:
PCT/JP2009/001819
Publication Date:
March 11, 2010
Filing Date:
April 21, 2009
Export Citation:
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Assignee:
PANASONIC ECO SYS GUANGDONG CO (CN)
PANASONIC CORP (JP)
MA DONGBIN (CN)
MORIOKA MASAMITSU
SHIRAHAMA SEIJI
International Classes:
F04D29/44; F04D29/66; G10K11/16
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (IMP Building3-7, Shiromi 1-chome,Chuo-k, Osaka-shi Osaka 01, JP)
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Claims:
 開口部を備える外郭と、
 外郭内にて回転可能に支持された羽根車と、
 羽根車を回転駆動する電動機と、
 第1の吸込み口を有し、羽根車の周囲を囲むように外郭内に配置されたケーシングと、
 ケーシングの第1の吸込み口との間に隙間を有するように外郭の開口部に配置され、外郭の開口部とケーシングの第1の吸込み口とを連通させる第2の吸込み口を有するベルマウス状のオリフィスとを備え、
 第1の吸込み口と第2の吸込み口との間の隙間を通じて第1の吸込み口と連通されて、第1の吸込み口から放出される騒音を共鳴消音する共鳴空間が、オリフィス、ケーシング、および外郭を画定壁として画定され、共鳴空間の画定壁に複数の突起部が設けられている、遠心送風機。
 複数の突起部は、各々の形成位置において共鳴空間の画定壁面に対して傾斜された傾斜面を有し、
 1つの突起部の傾斜面と、この1つの突起部に隣接する別の1つの突起部の傾斜面とが互いに接続されて、それぞれの傾斜面により両突起部間に凹部が形成されている、請求項1に記載の遠心送風機。
 凹部におけるそれぞれの傾斜面の接続部分の角度が鋭角である、請求項2に記載の遠心送風機。
 突起部は、その頂部に平坦面を有する、請求項2に記載の遠心送風機。
 突起部は、その高さおよび幅に対してその奥行きが長い形状を有する、請求項2に記載の遠心送風機。
 その奥行き方向を平行にして複数の突起部が配列された複数の突起部群が、隣接する突起部群同士の奥行き方向が互いに交差するように配置されている、請求項5に記載の遠心送風機。
 その奥行き方向を平行にして複数の突起部が配列された複数の突起部群が、各々の奥行き方向が異なるように配置されている、請求項5に記載の遠心送風機。
 複数の突起部の間に形成される複数の凹部が、画定壁面沿いに延在するように形成され、羽根車の径方向、周方向および軸方向の少なくとも1つの方向に対して、それぞれの凹部の延在方向が異なるように配列されている、請求項5に記載の遠心送風機。
 複数の突起部の形状が同じであり、複数の突起部の間に形成される複数の凹部の形状が同じである、請求項1から8のいずれか1つに記載の遠心送風機。
 突起部の形状が複数種類あり、複数の突起部の間に形成される凹部の形状が複数種類ある、請求項1から8のいずれか1つに記載の遠心送風機。
 共鳴空間内において、オリフィス上に複数の突起部が設けられている、請求項1から8のいずれか1つに記載の遠心送風機。
 複数の突起部は、オリフィス、ケーシング、または外郭の画定壁と一体的に形成されている、請求項1から8のいずれか1つに記載の遠心送風機。
 突起部は、画定壁に着脱可能に設置されている、請求項1から8のいずれか1つに記載の遠心送風機。
 突起部が、吸音材にて形成されている、請求項13に記載の遠心送風機。
 突起部はその内部を空洞として形成され、この空洞と共鳴空間とを連通する孔部が突起部に形成されている、請求項1から8のいずれか1つに記載の遠心送風機。
 開口部を備える外郭と、外郭内にて回転可能に支持された羽根車と、第1の吸込み口を有し、羽根車の周囲を囲むように外郭内に配置されたケーシングと、ケーシングの第1の吸込み口との間に隙間を有するように外郭の開口部に配置され、外郭の開口部とケーシングの第1の吸込み口とを連通させる第2の吸込み口を有するベルマウス状のオリフィスとを備える遠心送風機において、第1の吸込み口と第2の吸込み口との間の隙間を通じて第1の吸込み口と連通され、オリフィス、ケーシング、および外郭を画定壁として画定される共鳴空間内に、羽根車の回転駆動に伴ってケーシングにて発生した騒音の音波を第1の吸込み口と第2の吸込み口との間の隙間を通じて入射させ、
 共鳴空間内にて入射された騒音の音波のレベルを気柱共鳴により低減させるとともに、共鳴空間内にて騒音の音波を乱反射させることにより騒音の音波のレベルを低減させる、遠心送風機の騒音低減方法。
Description:
遠心送風機および遠心送風機の 音低減方法

 本発明は、換気送風機器等に使用される 心送風機、および遠心送風機の運転により じる騒音を低減する遠心送風機の騒音低減 法に関する。

 従来、この種の遠心送風機は、遠心送風 などに用いられ、ベルマウス状の吸込み口 有する吸込ケーシングとは別のオリフィス 外郭の一面の開口に備えたものが知られて る(例えば、特許文献1参照)。

 以下、この従来の遠心送風機100について 10を参照しながら説明する。

 図10に示すように、遠心送風機100は、一 を開口した外郭101と、この外郭101内の天面10 2に回転可能に支持された羽根車103と、天面10 2に固定され、羽根車103を回転駆動する電動 104と、羽根車103の周囲を取り囲むスクロー ケーシング105と、吸込み口106を有する吸込 ーシング107とを備えている。さらに、遠心 風機100は、吸込ケーシング107と所定の間隙h 隔て吸込み口106より同等あるいは小さな吸 孔108を有するオリフィス109を備えている。 リフィス109は、吸込ケーシング107の下端110 オリフィス109の端部111とを間隙寸法iを隔て て設けられる。これにより、吸込ケーシング 107の下端110とオリフィス109の端部111との間の 入口部115を通じて吸込み口106と連通された共 鳴空間112が、外郭101、スクロールケーシング 105、およびオリフィス109により画定されてい る。また、遠心送風機100は、このオリフィス 109の一面に配置されたグリル113と、外郭101の 一側面に設けた吐出口114とを備えている。

 このような従来の遠心送風機100の構成に いて、羽根車103が回転すると、吸込空気は リル113からオリフィス109の吸込孔108を通り 吸込ケーシング107の吸込み口106より羽根車1 03に入り羽根車103により昇圧され、スクロー ケーシング105の内部を通り吐出口113より吐 される。このとき、羽根車103で昇圧される に発生する回転騒音や、スクロールケーシ グ105を通る際に発生する渦による乱流騒音 、スクロールケーシング105内で発生した騒 の音波が吸込み口106から放射され、その一 は間隙寸法iの入口部115から共鳴空間112に入 射する。入射した騒音の音波のうち、共鳴空 間112の容積や形状によって特定される周波数 の騒音の音波は、共鳴空間112内で気柱共鳴が おき、音波レベルが低減されて共鳴消音され る。

日本国特許第3279834号公報

 このような従来の遠心送風機では、共鳴 音効果により概ね1kHz以下の比較的低周波の 騒音を減音できるが、乱流起因の騒音など概 ね1kHz以上の比較的高周波の騒音の減音効果 低い。そのため、遠心送風機の送風量が多 場合など高周波の騒音が主体的な場合に騒 の低減量が小さいという課題がある。した って、遠心送風機においては、高周波域の 音効果を高め、低周波から高周波までの広 周波数範囲で騒音を低減することが要求さ ている。

 本発明は、このような従来の課題を解決 るものであり、遠心送風機において、高周 域の減音効果を高め、低周波から高周波ま の広い周波数範囲で騒音を低減することが き、騒音を低減する遠心送風機を提供する とを目的としている。

 上記目的を達成するために、本発明は以 のように構成する。

 本発明の第1態様によれば、開口部を備え る外郭と、外郭内にて回転可能に支持された 羽根車と、羽根車を回転駆動する電動機と、 第1の吸込み口を有し、羽根車の周囲を囲む うに外郭内に配置されたケーシングと、ケ シングの第1の吸込み口との間に隙間を有す ように外郭の開口部に配置され、外郭の開 部とケーシングの第1の吸込み口とを連通さ せる第2の吸込み口を有するベルマウス状の リフィスとを備え、第1の吸込み口と第2の吸 込み口との間の隙間を通じて第1の吸込み口 連通されて、第1の吸込み口から放出される 音を共鳴消音する共鳴空間が、オリフィス ケーシング、および外郭を画定壁として画 され、共鳴空間の画定壁に複数の突起部が けられている、遠心送風機を提供する。

 本発明の第2態様によれば、複数の突起部 は、各々の形成位置において共鳴空間の画定 壁面に対して傾斜された傾斜面を有し、1つ 突起部の傾斜面と、この1つの突起部に隣接 る別の1つの突起部の傾斜面とが互いに接続 されて、それぞれの傾斜面により両突起部間 に凹部が形成されている、第1態様に記載の 心送風機を提供する。

 本発明の第3態様によれば、凹部における それぞれの傾斜面の接続部分の角度が鋭角で ある、第2態様に記載の遠心送風機を提供す 。

 本発明の第4態様によれば、突起部は、そ の頂部に平坦面を有する、第2態様に記載の 心送風機を提供する。

 本発明の第5態様によれば、突起部は、そ の高さおよび幅に対してその奥行きが長い形 状を有する、第2態様に記載の遠心送風機を 供する。

 本発明の第6態様によれば、その奥行き方 向を平行にして複数の突起部が配列された複 数の突起部群が、隣接する突起部群同士の奥 行き方向が互いに交差するように配置されて いる、第5態様に記載の遠心送風機を提供す 。

 本発明の第7態様によれば、その奥行き方 向を平行にして複数の突起部が配列された複 数の突起部群が、各々の奥行き方向が異なる ように配置されている、第5態様に記載の遠 送風機を提供する。

 本発明の第8態様によれば、複数の突起部 の間に形成される複数の凹部が、画定壁面沿 いに延在するように形成され、羽根車の径方 向、周方向および軸方向の少なくとも1つの 向に対して、それぞれの凹部の延在方向が なるように配列されている、第5態様に記載 遠心送風機を提供する。

 本発明の第9態様によれば、複数の突起部 の形状が同じであり、複数の突起部の間に形 成される複数の凹部の形状が同じである、第 1態様から第8態様のいずれか1つに記載の遠心 送風機を提供する。

 本発明の第10態様によれば、突起部の形 が複数種類あり、複数の突起部の間に形成 れる凹部の形状が複数種類ある、第1態様か 第8態様のいずれか1つに記載の遠心送風機 提供する。

 本発明の第11態様によれば、共鳴空間内 おいて、オリフィス上に複数の突起部が設 られている、第1態様から第8態様のいずれか 1つに記載の遠心送風機を提供する。

 本発明の第12態様によれば、複数の突起 は、オリフィス、ケーシング、または外郭 画定壁と一体的に形成されている、第1態様 ら第8態様のいずれか1つに記載の遠心送風 を提供する。

 本発明の第13態様によれば、突起部は、 定壁に着脱可能に設置されている、第1態様 ら第8態様のいずれか1つに記載の遠心送風 を提供する。

 本発明の第14態様によれば、突起部が、 音材にて形成されている、第13態様に記載の 遠心送風機を提供する。

 本発明の第15態様によれば、突起部はそ 内部を空洞として形成され、この空洞と共 空間とを連通する孔部が突起部に形成され いる、第1態様から第8態様のいずれか1つに 載の遠心送風機を提供する。

 本発明の第16態様によれば、開口部を備 る外郭と、外郭内にて回転可能に支持され 羽根車と、第1の吸込み口を有し、羽根車の 囲を囲むように外郭内に配置されたケーシ グと、ケーシングの第1の吸込み口との間に 隙間を有するように外郭の開口部に配置され 、外郭の開口部とケーシングの第1の吸込み とを連通させる第2の吸込み口を有するベル ウス状のオリフィスとを備える遠心送風機 おいて、第1の吸込み口と第2の吸込み口と 間の隙間を通じて第1の吸込み口と連通され オリフィス、ケーシング、および外郭を画 壁として画定される共鳴空間内に、羽根車 回転駆動に伴ってケーシングにて発生した 音の音波を第1の吸込み口と第2の吸込み口 の間の隙間を通じて入射させ、共鳴空間内 て入射された騒音の音波のレベルを気柱共 により低減させるとともに、共鳴空間内に 騒音の音波を乱反射させることにより騒音 音波のレベルを低減させる、遠心送風機の 音低減方法を提供する。

 本発明の遠心送風機では、ケーシングの 1の吸込み口と連通された共鳴空間が備えら れ、この共鳴空間内に複数の突起部を設けた 構成が採用されている。このような構成が採 用されていることにより、共鳴空間内に入射 した騒音の音波に対して、気柱共鳴により音 波レベルを低減させることができるとともに 、複数の突起部により乱反射を生じさせて音 波レベルを低減させることができる。したが って、気柱共鳴と乱反射との2つの作用によ 、遠心送風機の運転に伴って生じた騒音の 周波域の減音効果を高め、低周波から高周 までの広い周波数範囲で騒音を低減するこ ができる。

 また、本発明の遠心送風機の騒音低減方 によれば、遠心送風機のケーシングの第1の 吸込み口と連通された共鳴空間に、遠心送風 機の運転により生じた騒音を入射させて、共 鳴空間内にて入射された騒音の音波レベルを 気柱共鳴により低減させることができる。そ れとともに、共鳴空間内にて騒音の音波を乱 反射させることにより音波レベル低減させる ことができる。したがって、気柱共鳴と乱反 射との2つの作用により、遠心送風機の運転 伴う騒音の高周波域の減音効果を高め、低 波から高周波までの広い周波数範囲で騒音 低減することができる。

 本発明のこれらの態様と特徴は、添付され 図面についての好ましい実施形態に関連し 次の記述から明らかになる。この図面にお ては、
本発明の第1実施形態にかかる遠心送 機の模式断面図であり、 図1Aの遠心送風機のX部分の拡大図であ り、 本発明の第1実施形態のオリフィスの 式斜視図であり、 図2AのオリフィスにおけるA-A断面図で り、 本発明の第1実施形態の遠心送風機にお ける突起及び窪みの形状を示す模式斜視図で あり、 本発明の第1実施形態の遠心送風機にお ける騒音の低減効果を示す図であり、 本発明の第1実施形態の変形例にかかる オリフィスの模式斜視図であり、 本発明の第1実施形態の変形例にかかる 遠心送風機の模式断面図であり、 本発明の第2実施形態のオリフィスの 式斜視図であり、 図7AのオリフィスにおけるB-B線断面図 あり、 本発明の第3実施形態のオリフィスの模 式斜視図であり、 本発明の第4実施形態の遠心送風機に ける突起及び窪みを示す模式断面図であり 本発明の第4実施形態の遠心送風機に いて、突起内に空洞を構成する例を示す模 図であり、 従来の遠心送風機を示す模式断面図で ある。

 本発明の記述を続ける前に、添付図面に いて同じ部品については同じ参照符号を付 ている。

 以下に、本発明にかかる実施の形態を図 に基づいて詳細に説明する。

(第1実施形態)
 本発明の第1の実施形態にかかる遠心送風機 1の模式断面図を図1Aに示し、図1AのX部分の部 分拡大図を図1Bに示す。図1Aに示すように、 えば、天井埋込型換気扇として用いられる 心送風機1は、下面に開口2を備えた外郭3内 、回転軸4を中心に回動可能に多翼型の羽根 5を連結した電動機6と、羽根車5の周囲を囲 、開口にベルマウス状の吸込み口7(第1の吸 み口)を有し、かつ側壁8に吐出口9を有する ーシング10とを備えている。ケーシング10の 吐出口9は外郭3の一側面に設けられた吐出開 11を介して、吐出アダプタ12と連通している 。外郭3の下面の外周にはフランジ部13があり 、フランジ部13に備えた穴14を通して、ねじ で天井材15に外郭3が固定され、天井に配さ 屋外に連通するダクト16が、吐出アダプタ12 介して吐出口9に接合されている。

 また、ケーシング10の吸込み口7と同心円 ベルマウス状の吸込み口17(第2の吸込み口) 備えるオリフィス18が、外郭3の開口2に配置 れている。すなわち、外郭3の開口2は、オ フィス18の吸込み口17を通して、ケーシング1 0の吸込み口7と連通されている。また、図1A よび図1Bに示すように、オリフィス18の端部2 0はケーシング10の吸込み口7の下面から間隙 法jを隔てて位置しており、オリフィス18と ーシング10との間に間隙部(隙間)21が形成さ ている。

 また、オリフィス18の外周には、オリフ ス18、ケーシング10、および外郭3のそれぞれ を画定壁として、これらに囲まれて画定され た共鳴空間19が形成されている。この共鳴空 19は、オリフィス18とケーシング10との間の 隙部21を通じて、ケーシング10の吸込み口7 連通されている。

 また、共鳴空間19内には、画定壁上に複 の突起(突起部)22が形成されており、隣接す 突起22の間には、窪み(凹部)23が形成されて る。ここで、オリフィス18の模式斜視図を 2Aに示し、図2Aのオリフィス18におけるA-A線 面図を図2Bに示す。図2Aおよび図2Bに示すよ に、オリフィス18の共鳴空間19内部側には、 数の突起22および窪み23が連続に形成されて いる。また、本第1実施形態では、それぞれ 突起22とオリフィス18は一体成型された一つ 部品である。また、突起22は平面視にてそ 幅よりも奥行き方向(平面における一方向)に 長い形状を有している。また、このような奥 行き方向に長い形状を有する突起22は、その 行き方向を平行として3本一組で配列された 複数の突起群(突起部群)30としてオリフィス18 上に配置されており、図2Aに示すように、隣 する突起群30同士の奥行き方向が互いに略 交するように配列されている。

 ここで、突起22の拡大図を図3に示す。図3 に示すように突起22は、突起高さho(図示Z方向 の高さ)に対して突起奥行きL(図示Y方向の長 )が長い形状を有している。また、突起22は その奥行き方向(Y方向)に垂直な断面形状(XZ 面形状)が台形となっている。突起22の頂部 平坦面31とされており、幅aを有する頂部平 面31が、下方に向かうに従い幅cだけ両側に がるように、突起22の両側面(X方向の両側面) に、Z方向に対して傾斜された傾斜面32が形成 されている。また、その奥行き方向が互いに 平行に配置された2つの突起22の間には、2つ 傾斜面32により略V字形状断面を有する窪み23 が形成されている。窪み23の上部の開口幅はb であり、Z方向下方側へ向かうほど徐々に狭 なり、2つの傾斜面32が窪み角度αで交わる。 なお、窪み角度αは鋭角である。

 次に、このような構成を有する遠心送風 1において、羽根車5の回転駆動により生じ 騒音を、共鳴空間19および共鳴空間19内に設 られた複数の突起22により低減させる作用 ついて説明する。遠心送風機1において、電 機6により羽根車5が回転すると、吸込空気 本体開口2からオリフィス18の吸込み口17を通 り、ケーシング10の吸込み口7より羽根車5に り、羽根車5により昇圧され、ケーシング10 内部を通り、吐出アダプタ12よりダクト16に 出され、屋外に排出される。

 この時、羽根車5で昇圧される際に発生す る回転騒音や、ケーシング10の内部を通る際 発生する渦による乱流騒音や、ケーシング1 0内で共鳴により増幅された騒音の音波が、 込み口7から下方に放射される。ケーシング1 0の吸込み口7から放射された騒音の音波の一 はオリフィス18の端部20とケーシング10との で構成される間隙部21から共鳴空間19へ入射 する。入射した音波の一部は共鳴空間19内部 壁面(画定壁面)での固定端反射によって逆 相音波となり間隙部21へ戻る。これにより、 吸込み口7から放射される音波の一部を打ち す気柱共鳴による共鳴消音が起こるため、 音の音波レベルを低減することができる。 お、打ち消される音波の周波数は、間隙部21 から反射が起こる位置までの音波の経路距離 によって決まる。さらに、共鳴空間19内に突 22が多数存在するため、共鳴空間19内に入射 した音波が多数の突起22により反射を起こし すく、さらに間隙部21と突起22の距離も様々 であるため、様々な周波数の騒音を低減する ことができる。

 また、突起22へ衝突した音波の一部は、 の入射角によっては、反射した後、隣り合 突起22へ向かい、その後も反射を繰り返し続 ける乱反射によって窪み23内でエネルギーが 減されるため、騒音を低減することができ 。

 また、それぞれの窪み23が略V字形状の断 を有するように隣接する突起22が連続的に 列され、さらに窪み23の幅が狭く設定されて いる。これにより、窪み23に入射した音波が り多くの回数反射され、乱反射を生じさせ ことができ、減音効果が強く働き騒音を低 できる。例えば、突起高さhoと窪み開口幅b に関して、ho≧bという関係であることが好 しい。

 また、突起22は、突起22の奥行き方向に垂 直な断面形状が台形であり、突起22により形 される窪み23の形状が下方側へ向かうほど 々に狭くなっている。そのため、窪み23に入 射した音波が乱反射され、音波が窪み23の下 側に進むほど反射が発生する時間間隔が短 なる。これにより、反射の回数が増え減音 果が強く働くため、騒音を低減できる。例 ば、突起22の断面形状の台形について、突 高さhoと傾斜面32の幅cに関して、ho≧cという 関係であることが好ましい。

 なお、突起22の断面形状を三角形として 同様の効果が期待できる。ただし、突起22の 断面形状を台形とすることにより、傾斜面32 角度を最適な角度に保持しながら、突起22 頂部平坦面31の幅aを調整することで、窪み23 の容積を調整することができる。気柱共鳴に よる共鳴消音の実現のためには、共鳴空間19 最適な容積に設定する必要があり、容積の 適化のためには、窪み23の容積を調整する 要がある。そのため、突起22の断面形状を台 形とすることで、共鳴空間19の容積の最適化 ための調整を容易に行うことが可能となる なお、窪み23を形成する突起22の傾斜面は平 坦な面として形成される場合だけでなく、傾 斜面を曲面としても同様の効果が期待できる 。

 また、窪み23の窪み角度αを鋭角とするこ とにより、窪み23に対して入射角が浅い音波 対しても乱反射が発生しやすくなるため、 音効果が得られやすくなり、騒音を効果的 低減できる。

 また、突起22が、突起22の高さ及び幅に対 して奥行きが長い形状であるため、突起22に り形成される窪み23がスリット状となる。 のため、突起23の奥行き方向及びスリット方 向(すなわち、Y方向(図3参照))に対する入射角 が浅い(小さい)音波に対しても乱反射を発生 せることができる。その結果、減音効果が られやすくなり、騒音を低減できる。例え 、突起奥行きL、突起高さho、突起先端幅aに 関して、L>1.5hoまたはL>1.5aという関係で ることが好ましい。

 また、それぞれの突起22の形状を同じと 、それぞれの突起22により形成される窪み23 形状をそれぞれ同じとする場合には、窪み2 3での乱反射によって減音される音波の周波 が窪み23の形状に依存するため、特定の周波 数に対して減音効果が強く働き、騒音が低減 できる。

 また、間隙部21から共鳴空間19内に進入す る音波は、オリフィス18の端部20(図1Aおよび 1B参照)により、共鳴空間19内においてオリフ ィス18側へ回折する傾向がある。そのため、 波がオリフィス18に衝突する可能性が高く る。したがって、オリフィス18上に複数の突 起22および窪み23を形成することにより、音 を効果的に窪み23内に入射させて、窪み23に る減音作用により騒音を低減できる。

 また、図2Aに示すように、突起22とオリフ ィス18とが一体成型された一つの部品として 成されていることにより、部品数を増やす となく複数の突起22および窪み23を共鳴空間 19内に備えることができる。なお、例えば、 2Bに示すように、オリフィス18の断面形状を 一方向抜きの金型で製作できる形状とするこ とにより、製造が容易であり、製造コストを 抑えることができる。

 また、突起22が3本一組で構成された複数 突起群30を縦横交互に配列する構成を採用 ることにより、1個の突起群30により平行に 列されたスリット状の窪み23を最大4本形成 ることができる。スリット状の窪み23の長手 方向に対し垂直に近い方向の音波ほど窪み23 よる乱反射の発生率が高くなるという特性 あり、突起22を例えば4本以上一組にするこ により、さらにその特性が強くなる。また スリット状の窪み23の長手方向に対し平行 近い音波は乱反射の発生率が比較的低いが オリフィス18に4本一組の窪み23の集合を形成 する突起群30を縦横交互に配列することによ 、隣り合う集合同士で発生率の低さを補う とができる。したがって、窪み23による乱 射を効果的に発生させて、減音効果を得る とができる。

 本第1実施形態に遠心送風機1において、 えば、外郭3の内寸を264mm角、高さを195mm、羽 根車5の直径を183.5mm、吸込み口7の内径Diを152m m、吸込み口17の内径Doを152mm、間隙寸法jを5mm し、突起高さhoを20mm、突起頂部平坦面幅aを 14mm、突起奥行きLを66mm、窪み角度αを41°とし た実施例の遠心送風機と、突起22が設けられ いない(その他の条件は実施例と同じ)比較 の遠心送風機との騒音特性値のグラフを図4 示す。実線は突起22及び窪み23を備える実施 例の遠心送風機の騒音特性値であり、点線は 突起および窪みを備えない比較例の遠心送風 機の騒音特性値である。図4から明らかなよ に、実施例の騒音特性は、様々な周波数の 圧レベルが低減しており、特に1kHz~1.4kHzと2.6 kHz~3.4kHzの比較的高周波域での減音が、比較 に比して顕著であることが判る。よって、 第1実施形態の遠心送風機の構成を採用する とにより、オーバーオールで1dBの騒音低減 果が得られることを確認できた。

 なお、図5に示すように、それぞれの突起 群30の突起22の奥行き方向が、羽根車5の径方 に平行な方向および直交する方向から傾斜 れた方向に配置されるように、それぞれの 起群30を配置させるようにすることもでき 。このような構成においても上述の構成と 様な効果が期待できる。なお、このような 斜された方向の傾斜角度は任意の角度を採 することができる。

 また、図1の遠心送風機1の構成では、共 空間19内においてオリフィス18上に複数の突 22が形成されるような場合について説明し が、このような場合に代えて、図6に示すよ に、オリフィス18上に加えて、外郭3上およ ケーシング10上にも突起22が形成されるよう な構成を採用することもできる。このような 構成を採用することにより、気柱共鳴及び乱 反射による減音がより発生しやすくなるため 、さらなる減音効果が得られ、効果的に騒音 を低減できる。

 本第1実施形態によれば、気柱共鳴による 減音効果および乱反射により減音効果を併用 することにより、高周波域の減音効果を高め 、低周波から高周波までの広い周波数範囲で 騒音を低減することができる遠心送風機が得 られる。

(第2実施形態)
 次に、本発明の第2の実施形態にかかる遠心 送風機について説明する。以下の説明におい て、上記第1実施形態と同じ構成部材には同 参照番号を付して、その説明を省略する。 第2実施形態の遠心送風機が備えるオリフィ 18の模式斜視図を図7Aに示し、図7Aのオリフ ス18におけるB-B線断面図を図7Bに示す。

 図7Aにおいて、オリフィス18の共鳴空間19 内部側に複数の突起22が不連続に、すなわ 突起22の側面が隣接する突起22の側面と直接 続されないように備えられており、それぞ の突起22の間には、隣接するそれぞれの突 22の側面と底面とにより形成された窪み23が えられている。また、突起22とオリフィス18 は一体成型された一つの部品として形成され ている。また、個々の突起22は、その形状が いに異なっており、複数種類の形状を有す 突起22が設けられている。そのため、突起22 によって形成される窪み23の形状も複数種類 在する。例えば、図7Bの断面図に示すよう 、複数の突起22がそれぞれの側面が直接的に 接続されることなく、間隔を空けて不連続に 設けられている。さらに、羽根車5の径方向 関してそれぞれの窪み23が任意間隔に配列さ れている。また、それぞれの窪み23が、その リット状の長手方向が様々な方向となるよ に配置されている。

 このような本第2実施形態の突起22および み23の配置構成を採用することにより、間 部21から進入した騒音の音波が共鳴空間19内 での回折や反射により様々な方向となるよ な場合であっても、そのスリット状の長手 向を様々な方向として、それぞれの窪み23 配置されているため、様々な方向の音波に しても減音効果が得られ、騒音を低減する とができる。

 また、窪み23での乱反射によって減音さ る音波の周波数は窪み23の形状に依存するた め、突起22の形状が複数種類であり、突起22 より形成される窪み23の形状が複数種類であ る構成が採用されている。このような構成に より、上記第1実施形態の構成に比べて、様 な周波数において減音効果が得られ、より い周波数範囲において騒音を低減できる。 お、それぞれの突起22および窪み23は、その 手方向が、羽根車5の径方向、周方向および 軸方向の少なくともいずれか1つに対して異 るように配列されていれば、様々な方向の 波に対しての減音効果を得ることができる

 本第2実施形態によれば、気柱共鳴による 減音効果および乱反射により減音効果を併用 して、高周波域の減音効果を高め、低周波か ら高周波までの広い周波数範囲で騒音を低減 することができる遠心送風機が得られる。

(第3実施形態)
 次に、本発明の第3の実施形態にかかる遠心 送風機について説明する。以下の説明におい て、上記第1実施形態と同じ構成部材には同 参照番号を付して、その説明を省略する。 第3実施形態の遠心送風機が備えるオリフィ 18の模式斜視図を図8に示す。

 図8に示すように、オリフィス18の共鳴空 19の内部側には、図2Aに示す上記第1実施形 の突起22の配列と同様に、同一形状の突起22 一組の突起群30として、複数の突起群30が縦 横交互に配置されている。上記第1実施形態 は、このような複数の突起群30が、オリフィ ス18と一体的に形成されている構成が採用さ ていたが、本第3実施形態では突起群30が着 可能なユニット24として構成されている点 おいて、上記第1実施形態とは異なる構成が 用されている。具体的には、ユニット24(突 群30に相当)は、その奥行き方向を平行に配 された突起22を3本備え、これらの突起22に り形成されるスリット状の窪み23を奥行き方 向に平行に2本備えている。オリフィス18の共 鳴空間19内部側に、複数のユニット24が、隣 するユニット24同士の奥行き方向が交差する ように縦横任意に配置されている。また、そ れぞれのユニット24はオリフィス18とねじ等 固定手段によって固定されるため、オリフ ス18から着脱可能である。

 このような構成が採用されていることに り、それぞれのユニット24の配置構成を様 な形態にすることが可能となり、1種類の形 のユニット24で様々な窪み23の配列を作り出 すことができる。また、ユニット24が着脱可 であるため、窪み23の配列を変更すること より減音できる周波数が調整可能である。

 なお、ユニット24をグラスウール等の吸 材とすることにより、窪み23での乱反射によ るエネルギーの漸減がより強くなるため減音 効果が強く働き、騒音が低減できる。

 本第3実施形態によれば、気柱共鳴による 減音効果および乱反射により減音効果を併用 して、高周波域の減音効果を高め、低周波か ら高周波までの広い周波数範囲で騒音を低減 することができるとともに、低減される騒音 の周波数が調整可能である遠心送風機が得ら れる。

(第4実施形態)
 次に、本発明の第4の実施形態にかかる遠心 送風機について説明する。以下の説明におい て、上記第1実施形態と同じ構成部材には同 参照番号を付して、その説明を省略する。 第4実施形態の遠心送風機に設けられた突起2 2および窪み23の構造を示す模式断面図を図9A よび図9Bに示す。

 図9Aに示すように、本第4実施形態の突起2 2は、例えば板厚1mmでその内部が空洞25となっ ており、さらに突起先端面26上に例えばφ1.5mm の孔27を備えている。また、突起22は、空洞25 を容積部、孔27を喉部とするヘルムホルツ共 構造を形成している。このような突起22の 造は、例えば図9Bに示すように、オリフィス 18を薄板で成型してそれぞれの突起22の上面 形成し、このオリフィス18の図示下方側から 板パーツ28を取付けることにより、それぞれ 突起22の内部に容易に空洞25を形成すること ができる。

 このような本第4実施形態の構成では、窪 み23による減音に加え、その内部が空洞25と れ、さらに孔27が形成されている。これによ り、ヘルムホルツ共鳴構造による共鳴消音が 付加されるため、さらなる減音効果が得られ 、騒音が低減できる。

 したがって、本第4実施形態によれば、高 周波域の減音効果を高め、低周波から高周波 までの広い周波数範囲で騒音を低減すること ができる遠心送風機が得られる。

 なお、上記様々な実施形態のうちの任意 実施形態を適宜組み合わせることにより、 れぞれの有する効果を奏するようにするこ ができる。

 本発明は、高周波域の減音効果を高め、 周波から高周波までの広い周波数範囲で騒 を低減することができ、騒音を低減する遠 送風機を提供するものであり、空調機器や 気送風機器に利用可能である。

 本発明は、添付図面を参照しながら好ま い実施形態に関連して充分に記載されてい が、この技術の熟練した人々にとっては種 の変形や修正は明白である。そのような変 や修正は、添付した請求の範囲による本発 の範囲から外れない限りにおいて、その中 含まれると理解されるべきである。

 2008年4月22日に出願された日本国特許出願 No.2008-111032号の明細書、図面、及び特許請求 範囲の開示内容は、全体として参照されて 明細書の中に取り入れられるものである。