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Title:
CERMET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/146856
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a cermet excellent in thermal shock resistance and fracture resistance. Specifically disclosed is a cermet (1) which is obtained by binding hard particles (2) with a binder phase (3) which is composed of at least one of Co and Ni. The hard particles (2) are composed of one or more of carbides, nitrides and carbonitrides of one or more metals selected from group 4, 5 and 6 metals of the periodic table. In this cermet (1), there exists a joint portion (6) wherein the hard particles (2) are joined together through a binder phase layer (5) having a thickness of 0.1-3 nm, thereby forming a neck portion (4).

Inventors:
TOKUNAGA TAKASHI (JP)
Application Number:
JP2008/059836
Publication Date:
December 04, 2008
Filing Date:
May 28, 2008
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Assignee:
KYOCERA CORP (JP)
TOKUNAGA TAKASHI (JP)
International Classes:
C22C29/04; B23B27/14
Foreign References:
JPH04157132A1992-05-29
Other References:
See also references of EP 2154259A4
None
Attorney, Agent or Firm:
HASEGAWA, Tsuyoshi et al. (Fushimi-ku Kyoto-shi, Kyoto 01, JP)
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Claims:
周期表第4、5および6族金属のうちの1種以上の炭化物、窒化物および炭窒化物の1種以上の硬質粒子を、CoおよびNiの少なくとも1種の結合相にて結合してなるサーメットにおいて、0.1~3nm厚みの結合相層を介して前記硬質粒子同士がネック部を形成して連結した箇所が存在しているサーメット。
断面組織の顕微鏡写真において観察される複数の前記硬質粒子の外周総長さL p に対して、前記ネック部に介在している結合相層の総長さL ct の比(L ct /L p )が0.1以上である請求項1記載のサーメット。
前記硬質粒子の平均粒径が0.1~0.9μmである請求項1記載のサーメット。
前記硬質粒子の内部にTiN微粒子が存在している請求項1記載のサーメット。
RuまたはReを0.1~5質量%の割合で含有する請求項1記載のサーメット。
Mnを、結合相中に0.5~1質量%で、硬質相中に0.004~0.01質量%で含有することを特徴とする請求項1記載のサーメット。
Description:
サーメット

 本発明は、切削工具部材、耐摩耗性工具 材等に適する靱性と硬度をともに備えたサ メットに関するものである。

 耐摩耗性工具や切削工具用合金として用 られるサーメットは、TiCNを主成分とする硬 質粒子をCoやNiの結合相にて結合した構造か なるものが多用されている。かかるサーメ トは硬質粒子間を結合相にて結合した構成 らなるものが知られている。例えば、特許 献1では、低硬度の結合相を強化してサーメ トの耐摩耗性を高めるために結合相中に侵 型金属炭化物の結晶粒を分布させた構造と たサーメットが記載されている。

 また、従来のサーメットの他の構成として 硬質相は硬質粒子同士が連続的に繋がった いわゆる硬質粒子の骨格構造(スケルトン構 造)を構成し、結合相はこの硬質相のスケル ン構造の空隙を埋めるように存在したもの 知られている。このスケルトン構造におい は、硬質粒子の連結部には結合相が介在し かった。そのために、サーメットはクラッ の伝播に対して抵抗力がなくて脆く、切削 具として用いた場合には苛酷な切削条件で 削すると欠損が発生していた。そこで、特 文献2では、原料粉末として表面を結合相で 覆した硬質粒子の原料粉末を用いること、 よび混合工程を経ることなく、圧力のかか 方向性の少ない静水圧(CIP)法や条件をコン ロールしたプレス成形法等の成形方法を用 て成形体を作製することを採用した。これ よって、原料粉末中に被覆された結合相層 剥離しない成形体を作製できた。そのため 、これを焼成することによって、結合相が 質粒子の周囲に均一に存在した焼結体を作 でき、抗折力および断続切削による工具寿 の向上が見られたことが記載されている。

特開平11-50181号公報

特開平4-157132号公報

 しかしながら、上記特許文献1、2に記載 れるようなサーメットでは、いずれも硬質 子同士が焼結し難くてネック部の成長が阻 される場合があった。このような場合にお ては、サーメットの硬度および塑性変形性 低くて、切削工具としての耐摩耗性や耐欠 性に劣るものであった。また、逆に、硬質 子同士の焼結が進んでネック部が成長した 合にはネック部が硬質粒子で連続的に繋が た脆いスケルトン構造となってしまい、サ メットの耐欠損性が悪いという問題があっ 。

 本発明は上記課題に対し、サーメットの 塑性変形性および耐欠損性の向上を図るこ を目的とする。

 本発明のサーメットは、周期表第4、5お び6族金属のうちの1種以上の炭化物、窒化物 および炭窒化物の1種以上の硬質粒子を、Coお よびNiの少なくとも1種の結合相にて結合して なるサーメットにおいて、0.1~3nm厚みの結合 層を介して前記硬質粒子同士がネック部を 成して連結した箇所が存在しているもので る。

 ここで、上記構成において、断面組織の顕 鏡写真において観察される複数の前記硬質 子の外周総長さL p に対して、前記ネック部に介在している結合 相層の総長さL ct の比(L ct /L p )が0.1以上であることが望ましい。

 なお、上記構成において、前記硬質粒子の 均粒径が0.1~0.9μmであることが望ましい。ま た、前記硬質粒子の内部にTiN微粒子が存在し ていることが望ましい。さらに、上記構成に おいて、RuまたはReを0.1~5質量%の割合で含有 ることが望ましい。 また、Mnを、結合相中 0.5~1質量%で、硬質相中に0.004~0.01質量%で含 することが望ましい。

 本発明のサーメットによれば、0.1~3nm厚み の結合相層を介して前記硬質粒子同士がネッ ク部を形成して連結した箇所が存在している 。これによって、サーメットの耐塑性変形性 が高く、かつ耐欠損性を高めることができる 。

 ここで、断面組織の顕微鏡写真において観 される複数の前記硬質粒子の外周総長さL p に対して、前記ネック部に介在している結合 相層の総長さL ct の比(L ct /L p )が0.1以上であることによって、サーメット 耐塑性変形性と靭性をともに高く維持でき 。

 また、前記硬質粒子の平均粒径が0.1~0.9μm であることが、サーメットの硬度を高める点 で望ましい。

 さらに、前記硬質粒子の内部にTiN微粒子 存在していることが、サーメットの靭性を らに高める点で望ましい。

 また、RuまたはReを0.1~5質量%の割合で含有 することが望ましい。これによって、結合相 を強化してクラックの進展を抑制できる。ま た、高温においても硬質粒子の連結状態に生 じるずれを小さくできる。これらよって、耐 塑性変形性および耐欠損性を高めることがで きる。

 さらに、本発明のサーメットによれば、R uまたはReの一部または全部に代えてMnを含有 せてもよい。Mnの含有量は、結合相中に0.5~1 質量%で、硬質相中に0.004~0.01質量%で含有する ことが、サーメットの靭性が向上する点で望 ましい。

 本発明のサーメット(以下、単にサーメッ トと略す。)について、その任意箇所につい の透過型電子顕微鏡写真(TEM像)である図1(a) 基に説明する。なお、図1(b)は従来のサーメ トの一例についての透過型電子顕微鏡写真( TEM像)である。図2は図1(a)の要部拡大写真であ る。図3は、図2の点a、点b、点cについて、エ ルギー分散型X線分析(EDS)による組成分析結 を示すチャートである。

 図1~3によれば、本発明のサーメット1は、 周期表第4、5および6族金属のうちの1種以上 炭化物、窒化物および炭窒化物の1種以上の 質粒子2を、CoおよびNiの少なくとも1種の結 相3にて結合してなる。そして、0.1~3nm厚み 結合相層5を介して硬質粒子2同士がネック部 4を形成して連結した箇所(以下、連結部6と称 す。)が存在している。

 これによって、硬質粒子2間が強固に連結 されるとともに、硬質粒子2間での衝撃吸収 も高い。その結果、サーメット1の硬度およ 耐塑性変形性が高く、かつ耐欠損性を高め ことができる。

 すなわち、硬質粒子2間の連結状態が悪く てネック部4を形成しない場合には、サーメ ト1の硬度および耐塑性変形性が低下する。 た、ネック部4に結合相層5が存在しないか 存在しても結合相層5の厚みが0.1nmより薄い 合には、ネック部4における衝撃吸収力が弱 。逆に、結合相層5の厚みが3nmより厚い場合 には、サーメット1の硬度が低下して耐摩耗 が低下する。しかも、高温で力が加わると 質粒子2間の連結状態にずれが生じてしまい ーメット1の表面が塑性変形してしまうおそ れがある。

 なお、本発明におけるネック部4とは、隣接 する硬質粒子2(図1の2a、2b)のうちの小さいほ の硬質粒子2(2a)において、硬質粒子2(2a)内に 引き得る最長の線分長さL a (以後、長径と称す。L a 、L b はそれぞれ硬質粒子2a、2bの長径を示し、L a ≦L b である。)に対して、硬質粒子2同士(2a、2b)が する長さL c の比(L c /L a )が0.3以上である箇所を指す。また、ネック 4に結合相層5が存在するか否かについては、 図2に示すようにネック部4の顕微鏡でネック 4を拡大して観察を行い、図3に示すように 結合相層5の位置(点b)の組成を透過型電子顕 鏡(TEM)に付随のエネルギー分散型X線分析(EDS )にて測定する。この場合、硬質粒子2の位置( 点a、点c)の組成に比較してCoやNiの結合相の ーク強度が高くなるので、結合相層5が存在 るか否かを確認することができる。なお、 bでの組成分析においては、分析する領域が 狭いために結合相層5に隣接する硬質粒子2の 分も検出されている。

 また、図3から明らかなとおり、Ruは点a、 cの硬質粒子2よりも点bの結合相層5中に多く 在していることがわかる。これによって、 合相層5が強化されて高温になっても変形し くく、サーメット1の耐塑性変形性に寄与し ている。

 ここで、断面組織の顕微鏡写真において観 される複数の硬質粒子2の外周総長さL p に対して、ネック部4に介在している結合相 の総長さL ct の比(L ct /L p )が0.1(10%)以上、望ましくは0.3~0.5(30~50%)である ことによって、サーメット1の硬度と靭性を もに高く維持できる点で望ましい。なお、 発明における測定に際しては顕微鏡写真中 存在する任意10個の硬質粒子2について測定 る。具体的には、硬質粒子2が10~15個ぐらい 察される程度の倍率の顕微鏡写真を撮り、 の顕微鏡写真中に存在する任意10個の硬質粒 子2について、10個の硬質粒子2の外周総長さL p を算出するとともに、隣接する硬質粒子との 間でネック部4を形成している硬質粒子2につ ては顕微鏡でネック部4を拡大して観察を行 い結合相層5が存在するか否かを確認する。

 また、硬質粒子2の平均粒径が0.1~0.9μmで ることが、サーメットの硬度を高める点で ましい。

 さらに、硬質粒子2の内部にTiN微粒子(図 せず。)が存在していることによって、サー ット1の靭性をさらに高めることができる。

 また、サーメット1中にはRuまたはReを0.1~5 質量%の割合で含有することで、結合相を強 してクラックの進展を抑制できるとともに 高温においても硬質粒子の連結状態に生じ ずれを小さくできる。これによって耐塑性 形性および耐欠損性を高めることができる

 さらに、上記RuまたはReの一部または全部 をMnに代えて含有させても、サーメットの耐 性変形性および耐欠損性の向上を図ること できる。このとき、Mnの含有量は、結合相 に0.5~1質量%で、硬質相中に0.004~0.01質量%であ ることが望ましい。これによって、サーメッ トの焼結性が改善される。そして、靭性を維 持したまま硬度が向上する。その結果、例え ば切削工具として用いた場合には、切削工具 としての耐摩耗性が向上する。

 このとき、結合相3の含有量が5質量%以上 あると靱性がよくて耐欠損性が高い。また 結合相3の含有量が15質量%以下であるとサー メット1の耐摩耗性および耐塑性変形性が高 。よって、結合相3の含有比率は5~15質量%で ることが望ましい。

 なお、顕微鏡にて断面組織観察した場合 硬質粒子2の少なくとも一部が芯部と周辺部 の有芯構造粒子になっていることが望ましい 。かかる有芯構造粒子をなす硬質粒子2は、 成長制御効果を有し、サーメット1が微細で 一な組織となる。また、結合相3との濡れ性 に優れるために、サーメット1の高強度化に 与する。

 また、サーメット1中の炭素量は、硬度お よび耐熱衝撃性を高めるとともに、良好な表 面状態を達成する点で、6~9質量%、特に6.5~7.5 量%であることが望ましい。

 なお、本発明のサーメットによれば、切 工具、掘削工具、刃物等の工具等の各種用 へ応用可能である。とりわけ、すくい面と げ面との交差稜線部に形成された切刃を被 削物に当てて切削加工する切削工具として いた場合には上述した優れた効果を発揮す ことができる。もちろん、他の用途に用い 場合であっても優れた機械的信頼性を有す ものである。

 (製造方法)
 次に、本発明のサーメットの製造方法につ て説明する。

  まず、原料粉末を調合し混合する。

  原料粉末として、TiCN粉末と、TiN粉末、W 、Mo、Ta、VおよびNbのうちの1種以上の金属元 を含有する炭化物粉末、窒化物粉末、炭窒 物粉末の少なくとも1種の原料粉末と、Co粉 およびNi粉末の少なくとも一方とを混合し 混合粉末を調整する。

 この時、各原料粉末のマイクロトラック による平均粒径について、TiCN粉末が2μm以 、特に0.05~1.5μmであり、Co粉末および/または Ni粉末の平均粒径は2μm以下、特に0.05~1.5μmで ることが望ましい。これによって、サーメ トの焼結性を高めることができる。さらに 、結合金属原料粉末として、CoおよびNiを所 定の比率で含有する固溶体粉末を用いること が、さらに焼結性を高める点で望ましい。な お、他の原料粉末の平均粒径は0.05~3μmである ことが望ましい。

 そして、この混合粉末にバインダーを添 して、プレス成形、押出成形、射出成形等 公知の成形方法によって所定形状に成形す 。

 次に、本発明によれば、下記の条件にて 成することにより、上述した所定の形状、 イズ、密度のTiN微粒子を硬質粒子中に析出 分散させることができる。

 焼成条件としては、Mnを添加しない場合 は、(a)窒素分圧200~900kPaの雰囲気下にて、1100 ~1200℃の第1の焼成温度から1300℃~1400℃の第2 焼成温度までを0.1℃/分~3℃/分昇温し、(b)次 で、前記第2の焼成温度に到達した時点で、 焼成炉内の雰囲気ガスを真空引きして真空雰 囲気を維持するか、または真空引きした後に 焼成炉へのガスの出入りを遮断した自生雰囲 気(窒素分圧2kPa以下とする。)とした中で、前 記第2の焼成温度から1450~1600℃の第3の焼成温 まで5℃/分~15℃/分で昇温して、(c)(b)の雰囲 を維持した状態で焼成温度にて1~2時間保持 、(d)窒素分圧0.01~100kPaの雰囲気下にて降温 る、(a)~(d)の条件にて行うことが、上述した 造のサーメットを作製できる点で望ましい

 一方、Mnを添加する場合の焼成条件は、(a’ )真空中にて室温から1200℃まで昇温する工程 (b’)真空中にて1200℃から1330~1380℃の焼成温 度(温度T 1 と称す)まで0.1~2℃/分の昇温速度r 1 で昇温する工程、(c’)温度T 1 にて焼成炉内の雰囲気を30~2000Paの不活性ガス 雰囲気に切り替えて温度T 1 から1450~1600℃の焼成温度(温度T 2 と称す)まで4~15℃/分の昇温速度r 2 で昇温する工程、(d’)30~2000Paの不活性ガス雰 囲気中のまま温度T 2 にて0.5~2時間保持する工程、(e’)この焼成温 に保ったまま炉内の雰囲気を真空に変えて らに30~60分間保持する工程、(f’)温度T 2 から1100℃まで冷却速度5~15℃/分で真空冷却す る工程、(g’)1100℃に下がった時点で不活性 スを0.1MPa~0.9MPaのガス圧で導入して急速冷却 る工程の(a’)~(g’)の工程を順に行う焼成パ ターンにて焼成する。

 表1に示すTiCN粉末、TiN粉末、ZrC粉末、VC粉末 、TaC粉末、MoC粉末、NbC粉末、WC粉末、Ni粉末 Co粉末、NiとCoの固溶体粉末、上記TiCN粉末の 面にCoとNiとの混合メッキを施した粉末を用 いて表1に示すような成分組成に配合した。 に、これをステンレス製ボールミルと超硬 ールを用いて、水にて湿式混合し、パラフ ンを3質量%添加、混合した後、この混合粉末 を200MPaでCNMG120408にプレス成形した。そして 真空中、1200℃(第1の焼成温度)までを10℃/分 昇温し、次に焼成炉内を表2のガス圧p 1 まで高めて1300℃(第2の焼成温度)までを0.8℃/ で昇温し、さらに焼成炉内を真空または自 雰囲気で表2のガス圧p 2 として表2に示す焼成温度(第3の焼成温度)ま 8℃/分で昇温し、この焼成温度で1時間焼成 、冷却する表2の条件で焼成した。

 得られた焼結体表面をダイヤモンド砥石に って加工し、下記条件にて切削性能を評価 た。また、各試料について透過型電子顕微 (TEM)観察を行い、硬質粒子について観察し 硬質粒子間のネック部形成の有無、および ック部形成部における結合相層の有無を確 した。結果は表2または3に示した。
切削条件1(耐摩耗性試験)
 切削速度:250m/分
 送り  :0.25mm/rev(+0.05mm/rev)
 切込み :2.0mm
 被削材 :SCM435
 切削状態:湿式(エマルジョン)
 評価項目:逃げ面における摩耗量が0.2mmに達 るまでの切削時間(分)
切削条件2(耐欠損性試験)
 切削速度:150m/分
 送り  :0.05mm/rev(+0.05mm/rev)
 切込み :2.0mm
 被削材 :S45C
 切削状態:湿式(エマルジョン)
 評価項目:欠損に至るまでの衝撃回数(回)

 表1~3より、1200℃~1300℃までの焼成雰囲気に いて窒素分圧200kPa以下の試料No.12、および 成温度が1600℃より高い試料No.16では、ネッ 部は見られるもののネック部に結合相層が 成されず、耐欠損性が劣るものであった。 た、CoおよびNiの含有量が多い試料No.13では 硬度および塑性変形性が低くて耐摩耗性が 下した。さらに、1200℃~1300℃までの焼成雰 気において窒素分圧900kPaを超える試料No.14、 1300℃~焼成温度までの焼成雰囲気において窒 分圧2kPaを超える試料No.17では、結合相層の みが3nmを超えてしまい耐摩耗性が悪化した また、焼成温度が1500℃より低い試料No.15、 よび表面にCoとNiの複合メッキを施したTiCN 料粉末を用いた試料No.18では、L c /L a が0.3以上のネック部が形成されず、耐摩耗性 、耐塑性変形性および耐欠損性とも低いもの であった。

 これに対して、本発明に従った結晶組織 有する試料No.1~11では、いずれも耐摩耗性、 耐塑性変形性および耐欠損性とも良好な特性 であった。

 表4に示す原料粉末を用いて表4に示すよ な成分組成に配合し、実施例1と同様に混合 プレス成形し、表5の焼成条件以外は実施例 1と同じ条件で焼成してサーメットを得た。 られたサーメットを実施例1と同様に加工し 切削性能を評価した。また、各試料につい 透過型電子顕微鏡(TEM)観察を行い、硬質粒 について観察し、硬質粒子間のネック部形 の有無、およびネック部形成部における結 相層の有無を確認した。結果は表6に示した

 表4~6から明らかなとおり、(b)工程の焼成 囲気が真空ではなくて不活性ガス雰囲気で り、かつ(e)工程を経ずに焼成した試料No.22 は、切削評価において耐摩耗性および耐欠 性がともに低下した。これに対して、本発 に従った結晶組織を有する試料No.19~21では、 いずれも耐摩耗性、耐塑性変形性および耐欠 損性とも良好な特性であった。

(a)は本発明のサーメットの任意箇所に ける透過型電子顕微鏡写真(TEM像)であり、(b )は従来のサーメットの任意箇所における透 型電子顕微鏡写真(TEM像)である。 図1(a)の要部拡大写真である。 図2の点a、点b、点cについて、X線分散 光分析による組成分析結果を示すチャート ある。

符号の説明

1:サーメット(サーメット)
2(2a、2b):硬質粒子
3:結合相
4:ネック部
5:結合相層
6:連結部