津田駒工業株式会社 (〒50 石川県金沢市野町5丁目18番18号 Ishikawa, 9218650, JP)
| ハウジング(3)内で回転自在に設けられると共に端部に回転駆動対象部材(4)が固定される回転軸(5)と、前記回転軸(5)に対し相対回転不能に組み付けられたクランプディスク(11)と、前記ハウジング(3)と一体のクランプ面(12)に対し前記クランプディスク(11)を押し付けて前記クランプ面(12)との協働で前記クランプディスク(11)を挟持するクランプ手段(6)とを含み、 前記クランプ手段(6)は付勢手段(10)によって前記クランプディスク(11)側へ常時付勢されて前記回転駆動対象部材(4)の割出位置を保持し、割出動作時にアンクランプ手段(13)により前記クランプ手段(6)の付勢を解除して前記回転駆動対象部材(4)を回転可能にする工作機械用の回転割出し装置(1)において、 前記クランプ手段(6)は、前記ハウジング(3)に固定される固定部(7)と、一端で前記固定部(7)に固着される弾性変形可能な支持部(8)であって前記クランプディスク(11)と対向する面を有する押圧部(9)が他端に固着された支持部(8)と、 前記支持部(8)を前記クランプディスク(11)側へ常時付勢して前記クランプディスク(11)を前記押圧部(9)により押圧された状態とする付勢手段(10)とを含むことを特徴とする工作機械用の回転割出し装置のためのクランプ装置(2)。 |
| 前記クランプ手段(6)は、前記の固定部(7)、支持部(8)及び押圧部(9)が一体的に形成されたばね部材(14)であることを特徴とする請求項1記載の工作機械用の回転割出し装置のためのクランプ装置(2)。 |
| 前記クランプ手段(6)は、前記回転軸(5)周りに円形状に存在する単一のばね部材(14)であることを特徴とする請求項2記載の工作機械用の回転割出し装置のためのクランプ装置(2)。 |
本発明は、工作機械用に用いられる回転テ ーブル装置等の回転割出し装置のためのクラ ンプ装置に関する。
特許文献1は、円テーブルが固定された回 軸を、回転軸に対し相対回転不能に組み付 られたクランプディスク(ブレーキ板)と、コ イルばね(抗縮発条)によって常時クランプデ スク側へ付勢されたクランプ手段としての ストンと、によってクランプする回転テー ル装置のクランプ機構を開示している。
上記のようなディスク式のクランプ装置に おいて、ピストンによってクランプディスク をクランプ状態、すなわち、回転不能に保持 した状態とするためには、ピストンがハウジ ング(フレーム本体)に対し相対回転不能な状 となっている必要がある。つまり、上記ピ トンは、回転軸の軸線方向(クランプディス クへの付勢方向)へ移動可能で、かつ回転軸 回転方向でハウジングに対し相対回転不能 設けられる必要がある。
このように、ピストンをハウジングに対し 回転軸の軸線方向へ変位させてクランプディ スクをクランプする形式では、ピストンに対 し回転止めのための構成を施す必要があり、 回転テーブル装置の内部構成が複雑化し、製 造コストの上昇を招く。
また、上記の回転止めの構成として、回転軸
の回転方向と交差する方向のハウジングの面
にピストンを当接させてピストンを回転軸の
軸線方向へ摺動案内するものや、ハウジング
に固定された軸をピストンに貫通させてこの
軸によりピストンを回転軸の軸線方向へ摺動
案内するもの等が考えられる。しかし、これ
らの構成の場合、長期間の使用によってピス
トンと摺動案内面との間に摩耗が生じ、ピス
トンと摺動案内面との間のがたつきが大きく
なってしまう。その結果、クランプ状態を安
定に維持することができず、特にワークの加
工時において円テーブルに力が作用すると、
割り出された角度位置に対し上記がたつき分
だけずれを生じ、割出し精度(加工精度)の低
を招いてしまう。
したがって、本発明の課題は、工作機械用 の回転割出し装置のためのクランプ装置、特 に常時クランプ型のクランプ装置において、 その構成の簡単化を図ると共に、安定した位 置決め性能を維持できるようにすることであ る。
上記の課題のもとに、本発明は、ハウジン グ(3)内で回転自在に設けられると共に端部に 回転駆動対象部材(4)が固定される回転軸(5)と 、前記回転軸(5)に対し相対回転不能に組み付 けられたクランプディスク(11)と、前記ハウ ング(3)と一体のクランプ面(12)に対し前記ク ンプディスク(11)を押し付けて前記クランプ 面(12)との協働で前記クランプディスク(11)を 持するクランプ手段(6)とを含み、前記クラ プ手段(6)は付勢手段(10)によって前記クラン プディスク(11)側へ常時付勢されて前記回転 動対象部材(4)の割出位置を保持し、割出動 時にアンクランプ手段(13)により前記クラン 手段(6)の付勢を解除して前記回転駆動対象 材(4)を回転可能にする工作機械用の回転割 し装置(1)において、前記クランプ手段(6)は 前記ハウジング(3)に固定される固定部(7)と 一端で前記固定部(7)に固着される弾性変形 能な支持部(8)であって前記クランプディス (11)と対向する面を有する押圧部(9)が他端に 固着された支持部(8)と、前記支持部(8)を前記 クランプディスク(11)側へ常時付勢して前記 ランプディスク(11)を前記押圧部(9)により押 された状態とする付勢手段(10)とを含むよう に構成している。
また、前記発明において、前記クランプ手 段(6)を、前記の固定部(7)、支持部(8)及び押圧 部(9)が一体的に形成されたばね部材(14)とし いる。
さらに、前記発明において、前記クランプ 手段(6)を、前記回転軸(5)周りに円形状に存在 する単一のばね部材(14)としている。
請求項1の発明によれば、クランプディス (11)をクランプ手段(6)により常時挟持して回 テーブルなどの回転駆動対象部材(4)の割出 置を保持し、割出動作時にアンクランプ手 (13)により前記クランプ手段(6)を解除して前 記駆動対象部材(4)を回転可能にする工作機械 用の回転割出し装置(1)において、前記クラン プ手段(6)を、工作機械用の回転割出し装置(1) のハウジング(3)に固定される固定部(7)と、一 端で前記固定部(7)に固着される弾性変形可能 な支持部(8)であって前記クランプディスク(11 )と対向する面を有する押圧部(9)が他端に固 された支持部(8)と、前記押圧部(9)を常時前 クランプディスク(11)側へ付勢して前記クラ プディスク(11)を前記押圧部(9)により押圧さ れた状態とする付勢手段(10)とを含むように 成したから、すなわち、クランプ手段(6)の 圧部(9)を含む支持部(8)が、固定部(7)を介し ハウジング(3)に固定されており、支持部(8) 弾性変形によって押圧部(9)を付勢方向に変 させる構成であるから、従来技術のピスト によりクランプディスクを挟持する方式に べて、ピストンを案内する構造や、ピスト を回転軸の回転方向に回転不能とする構造 不要となり、クランプ手段の構成を簡単な のとすることができる。また、本発明では クランプディスク(11)を押圧する押圧部(9)は 持部材(8)の弾性変形により変位し、しかも 持部材(8)はハウジング(3)に固定されている ら、クランプ手段としてピストンを採用す 方式で問題となるピストンと摺動案内面と 間のがたつきの位置決め精度に与える影響 考慮する必要がなく、長期間にわたって安 した位置決め性能(割出し装置の割出し精度 )を維持することができる。
請求項2の発明によれば、請求項1の発明に いて、前記クランプ手段(6)は、前記の固定 (7)、支持部(8)及び押圧部(9)が一体的に形成 れたばね部材(14)であり、ばね部材(14)はハ ジング(3)に固定されているから、従来のピ トン方式では別部材であったピストン(押圧 )、ピストンの案内手段、ピストンの付勢手 段を一の部材とすることにより、従来問題で あった各部材間のがたつき等を解消でき、ク ランプ手段の組付け精度が工作機械用の回転 割出し装置の位置決め精度に影響することが なくなる。
請求項3の発明によれば、請求項2の発明に いて、前記クランプ手段(6)を、回転軸(5)周 に円形状に存在する単一のばね部材(14)とし たから、クランプ手段(6)としてのばね部材(14 )が回転軸(5)周りの円周上全体に存在するこ になり、円形状の押圧部(9)がクランプディ ク(11)の全周で当接してクランプディスク(11) の全体に亘って均一に押圧力を作用させるこ とができ、良好な制動力を獲得でき、かつク ランプディスク(11)が局所的に磨耗するのを 止することができる。
1 回転割出し装置
2 クランプ装置
3 ハウジング
4 回転駆動対象部材
5 回転軸
6 クランプ手段
7 固定部
8 支持部
9 押圧部
10 付勢手段
11 クランプディスク
12 クランプ面
13 アンクランプ手段
14 ばね部材
15 回転テーブル装置
16 円テーブル
17 軸受
18 軸受スリーブ
20 ウォームホイール
21 ウォームギヤ
22 ピストン部材
23 ばね部
24 ねじ部材
25 ケース部材
26 流体ポート
27 流体流路
28 圧力室
29 固定部材
30 クランプ部材
31 圧縮スプリング
32 ピストン部材
33 クランプ部材
34 圧縮スプリング
35 固定部材
36 圧力室
37 圧力室
本発明は、工作物の角度を割り出すために 用いられる、工作機械用の回転割出し装置に 適用される。
図1は、本発明が適用される工作機械用の 転割出し装置1としての回転テーブル装置15 一実施例を示している。回転テーブル装置15 は、ベースとなるハウジング3に回転駆動対 部材4である円テーブル16が回転自在に取り けられた装置であり、インデックステーブ 、ロータリーテーブルとも呼ばれる。
回転テーブル装置15についてより詳しく説 すると、円テーブル16は、ハウジング3内で 転自在に設けられた回転軸5の一方の端部に 固定されており、回転軸5は、軸受スリーブ18 によってハウジング3に固定された軸受17に軸 支されている。
また、回転テーブル装置15は、回転テーブ 16の駆動手段として、回転軸5に固定された ォームホイール20と、ハウジング3に回転可 に支持されウォームホイール20と噛み合う ォームギヤ21と、ウォームギヤ21を回転駆動 る図示しないモータとを有している。
回転軸5の他の端部には、本発明の特徴的 部分であるクランプ装置2が設けられている クランプ装置2は、回転軸5に対し相対回転 能に組み付けられたクランプディスク11と、 ハウジング3に対し一体的に組付けられたケ ス部材25に形成されたクランプ面12と、クラ プ面12に対し前記クランプディスク11を常時 押し付けてクランプ面12との協働で前記クラ プディスク11を挟持し、円テーブル16をクラ ンプ状態とするクランプ手段6としてのばね 材14と、クランプ状態を解除するアンクラン プ手段13としてのピストン部材22とを有して る。
図2は、本発明のクランプ装置2周辺の詳細 面図であり、図3は図1におけるA-A断面図で る。本例におけるクランプ手段6としてのば 部材14は、ベローズ(蛇腹)状の形状を有して おり、回転軸5周りに円形状に存在する単一 部材である(請求項3)。ばね部材14の軸方向の 断面形状は、回転軸5側に円弧状のばね部23を 有するU字型であり、ばね部材14は、その一端 に形成された円形平面状の固定部7において 円周上の複数のねじ部材24によりハウジング 3に取り付けられており、ハウジング3に対し 対回転不能に固定されている。さらに、ば 部材14の他端には、クランプディスク11と対 向する円形平面状の押圧部9が形成されてお 、押圧部9は、回転軸5周りの円周上全体でク ランプディスク11に対し面接触可能となって る。そして、押圧部9は、弾性変形可能なば ね部23によって軸方向に変位可能に支持され かつ固定部7と連結(一体化)されている(請求 項2)。従って、本例では、上記ばね部23が、 発明(請求項1)でいう「支持部(8)」及び「付 手段(10)」に相当する。
ばね部材14は、回転軸5の軸方向に圧縮され た状態でハウジング3内に組み込まれており 撓んだばね部23の復帰力により、押圧部9を 時前記クランプディスク11側へ付勢して前記 クランプディスク11を常時押圧し、ケース部 25のクランプ面12と協働でクランプディスク 11を常時クランプする。
クランプ状態を解除するアンクランプ手段 13としてのピストン部材22は、本例ではリン 状の外形を有し、ケース部材25に形成された リング状の溝に嵌挿さており、この溝内で回 転軸5の軸線方向へ摺動変位可能となってい 。また、ハウジング3に形成された作動流体( 圧油、圧縮空気等)の流体ポート26から、ケー ス部材25に形成された流体流路27を介し、ケ ス部材25とピストン部材22との間の圧力室28 作動流体が供給されるようになっている。
そして、円テーブル16の割出動作時には、 動流体が圧力室28へ供給されることにより ピストン部材22がクランプ手段6側へ変位し 押圧部9をクランプディスク11と反対側へ押 し、ばね部23の変形を伴って押圧部9をクラ プディスク11に対する押圧力が弱められる方 向(押圧部9がクランプディスク11から離間す 方向)へ変位させる。これにより、クランプ 段6によるクランプ力が解除され、回転テー ブル装置15はアンクランプ状態となり、円テ ブル16(回転軸5)は回転可能な状態となる。 出動作後は、作動流体の供給を停止するこ により、クランプ手段6(ばね部材14)のばね部 23の復帰力によってピストン部材22が押し下 られ、再び押圧部9がクランプディスク11を 圧した状態(クランプ状態)となり、回転テー ブル16は、所望の割出位置で保持される。
なお、本例では、クランプ手段6をベロー 形のばね部材としたが、これに代えて、一 たは二以上の皿ばねを用いてもよい。また 本例では、ばね部材14を、回転軸5周りの円 全体に存在する円形状のものとしたが、図4 示すように、ベローズ形ばね、または皿ば 等を2 分割以上(図示の例は4 分割)に分割 、各分割片をハウジングに固定するように てもよい。
図5は、本発明の他の実施例を示している クランプ手段6は、実施例1のような一体的に 成形されたものに限らず、例えば、本例に示 すような複数の部材からなるものであっても よい。本例では、ハウジング3に固定される ング状の固定部材29(固定部7)に対し、先端に 押圧部9が形成された断面L字型の弾性変形可 なクランプ部材30(支持部8)が固定されてお 、このクランプ部材30が、クランプ部材30と 定部材29との間に介装された圧縮スプリン 31であって回転軸5の軸線を中心とする円周 に複数設けられた圧縮スプリング31(付勢手 10)によってクランプディスク11側へ付勢され ている。本例のように、クランプ手段6を、 数の部材から構成すれば、例えば圧縮スプ ング31をばね定数の異なるものに変更してク ランプ力の増減を図ったり、押圧部9が磨耗 た場合にクランプ部材30だけを交換すればよ い等の有利な効果が得られる。なお、複数の 部材どうしはボルトにより固定されており、 押圧部9の変位はクランプ部材30の弾性変形の みにより実現されているから、部材間にがた つき等が生じず、長期間にわたって安定した 位置決め性能(割出し装置の割出し精度)を維 することができるという利点を有する。
図6に示す例は、ピストン部材32によってク ランプ部材33をクランプディスク11側へ押圧 る構成とした実施例である。すなわち、こ 例では、ピストン部材32と、このピストン部 材32をクランプディスク側へ付勢する圧縮ス リング34とで本発明の請求項1にいう付勢手 10が構成される。
本例では、上記実施例1と同様に、ケース 材25にはリング状の溝が形成され、この溝に リング状のピストン部材32が回転軸5の軸線方 向に移動可能に嵌挿される。圧縮スプリング 34は、上記溝内でピストン部材32とケース部 25との間に介装され、回転軸5の軸線を中心 する円周上に複数設けられる。本発明の請 項1にいう固定部7に相当する固定部材35は、 ース部材25に固定され、固定部材35とピスト ン部材32との間にアンクランプ用の作動流体 供給される圧力室36が形成される。更に、 例では、ケース部材25とピストン部材32との の圧力室37に作動流体を供給可能となって り、ピストン部材32に対し、圧縮スプリング 34による付勢力(ばね力)に加え、作動流体に る付勢力(流体圧力)を作用させることができ 、クランプ力を増大させる(増し締めする)こ が出来る構成となっている。
なお、本例のクランプ手段6は、固定部7(固 定部材35)および支持部8(クランプ部材33)と、 勢手段10(ピストン部材32、圧縮スプリング34 )とは独立した部材であるが、固定部材35とク ランプ部材33とはボルトにより固定されてお 、押圧部9の変位はクランプ部材33の弾性変 のみにより実現されるから、付勢手段10に 少のがたつき等が生じても、それがクラン 部材33に影響することはない。
本発明が対象とする回転割出し装置1は、 示したウォームギヤ機構を駆動手段とする のに限らず、前述の従来技術にあるDDモータ (ダイレクト駆動モータ(直接駆動型モータ)) 駆動手段(駆動源)とするものであってもよい 。
また、回転割出し装置(回転駆動対象部材) 、実施例の回転テーブル装置(円テーブル) 限定されない。例えば、特開平5-212646号や特 開平3-178709号等に記載されているような、工 が装着されるスピンドルを回転駆動する装 (スピンドルユニット)を支持して旋回駆動 る装置(主軸ヘッド)や、スピンドルユニット を支持する主軸ヘッドを工作機械のZ軸と平 な軸線周りに回転駆動する部分(装置)を含む 。前者の場合は、スピンドルユニットが回転 駆動対象部材に相当し、後者の場合は、主軸 ヘッドが回転駆動対象部材に相当する。
本発明は、ディスクをクランプすることに より回転軸等を制動する制動装置に広く応用 できる。
