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Patent Searching and Data


Title:
CLEANING TOOL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/022615
Kind Code:
A1
Abstract:
A cleaning tool of a glove type having a cleaning part on at least one side. It comprises: a cleaning part composed of a first fibrous member, a soap sheet, and a second fibrous member arranged in this order from the skin contact side; and a hollow part into which a hand or fingers are to be inserted. The cleaning tool can be used in the state of being attached to a hand or fingers. It can be forcibly brought into contact with the skin of, e.g., the body or face to clean the skin.

Inventors:
NAKAMURA KOJI (JP)
PAUCHET BERNARD (FR)
GUIMARD MICHEL (FR)
Application Number:
PCT/JP2008/064180
Publication Date:
February 19, 2009
Filing Date:
August 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TAIKI CORP LTD (JP)
NAKAMURA KOJI (JP)
PAUCHET BERNARD (FR)
GUIMARD MICHEL (FR)
International Classes:
A47K7/03
Domestic Patent References:
WO2006124043A22006-11-23
Foreign References:
JP2002165723A2002-06-11
JPH067594U1994-02-01
US20020142027A12002-10-03
JP3059161U1999-07-02
JP3040094U1997-08-05
JP2001212023A2001-08-07
JP2008154732A2008-07-10
JP2005514970A2005-05-26
US6267975B12001-07-31
Attorney, Agent or Firm:
KODAMA, Yoshihiro et al. (17-2 Sotokanda 2-chome, Chiyoda-k, Tokyo 21, JP)
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Claims:
 洗浄部を有する洗浄用具であって、該洗浄部は、第1繊維部材、石鹸シート及び第2繊維部材を備えることを特徴とする洗浄用具。
 上記第1繊維部材が通水性繊維部材であり、第2繊維部材が厚み方向の圧縮回復性と水平方向の伸長回復性を有する三次元網目構造の繊維部材であることを特徴とする請求項1に記載の洗浄用具。
 上記第2繊維部材が、疎水性繊維を50重量%以上含有することを特徴とする請求項1又は2に記載の洗浄用具。
 上記石鹸シートが、水溶性であり、該シートが洗浄剤と、保湿剤、皮膚保護剤、ビタミン類、栄養剤、抗酸化剤、角質剥離剤、タンニング剤、サンスクリーン剤、ヘアケア剤、抗菌剤、抗アクネ剤から選ばれる1種又は2種以上の成分を含有することを特徴とする請求項1~3のいずれか1項に記載の洗浄用具。
 上記洗浄用具が、パッド状に成形されたものであることを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載の洗浄用具。
 パッド状に成形されたものが、キルティング状又は点状にシールされてなることを特徴とする請求項5に記載の洗浄用具。
上記洗浄用具が、少なくとも一面に洗浄部を有し、袋タイプの洗浄用具であって、肌に触れる側から第1繊維部材、石鹸シート及び第2繊維部材よりなる洗浄部並びに手指挿入空所部を備えることを特徴とする洗浄用具。
 上記洗浄用具が、洗浄部、手指挿入空所部及び支持シートによりなることを特徴とする請求項7に記載の洗浄用具。
 上記洗浄用具が、洗浄部、手指挿入空所部及び他の洗浄部よりなることを特徴とする請求項7に記載の洗浄用具。
 上記洗浄用具が、手指挿入空所部を除いて積層構造であることを特徴とする請求項7~9のいずれか1項に記載の洗浄用具。
 上記洗浄用具が、シース状、ミトン状又はグローブ状に成形されてなることを特徴とする請求項7~10のいずれか1項に記載の洗浄用具。
 手指の挿入空所部に、手指の移動防止壁を設けたことを特徴とする請求項7~11のいずれか1項に記載の洗浄用具。
 指を袋の一部より抜き出す開口部を設けることによって洗浄時に該洗浄用具の移動を防止する構造であることを特徴とする請求項7~12のいずれか1項に記載の洗浄用具。
 上記洗浄部の内側(手指接触面側)に、さらに繊維部材及び/又は非通水性フィルムが配置されてなることを特徴とする請求項7~13のいずれか1項に記載の洗浄用具。
前記洗浄部が、キルティング状又は点状にシールされてなることを特徴とする請求項7~14のいずれか1項に記載の洗浄用具。
Description:
洗浄用具

 本発明は、手指の挿入可能な手袋タイプの 浄用具に関する。
 また、本発明は、洗浄用具が、パッド状に 形された洗浄用具に関する。
 本発明は、手や指に装着して使用できる洗 用具であって、身体や顔面等の皮膚に接触 て皮膚を洗浄する洗浄用具に関する。

 従来、不織布等の繊維基材に洗浄剤を乾燥 態で保持し、使用時に水を洗浄剤に湿潤さ るシートタイプの洗浄用具は公知であり、 浴時の身体洗浄用又は洗顔用として使用さ てきている。
 例えば、米国特許公報第6267975号(特許文献1) には、繊維部材を少なくとも二層積層した基 材の表面上又は層間部に、クレンジング剤を 配置した使い捨てタイプのシート状皮膚洗浄 用具が開示されている。また、米国特許公開 公報US2002/0142027号(特許文献2)には、2枚の繊維 部材の間に、洗浄成分を水溶性高分子基剤中 に配合した組成物を接着性成分として配置し た構造の皮膚洗浄用具について開示されてい る。さらに、国際公開公報WO2006/124043号(特許 献3)には、2枚の繊維部材の間にセルロース 維層を配置した積層基材に、クレンジング 成物を含浸し、乾燥した皮膚洗浄用具が開 されている。

米国特許公報第6267975号

米国特許公開公報US2002/0142027号

国際公開公報WO2006/124043号

 上記従来技術の米国特許公報第6267975号で は、基材の第1繊維部材と第2繊維部材に使用 るシートの嵩高性と柔軟性が互いに相異な ように設計され、具体的態様では、第1繊維 部材及び/又は第2繊維部材の外側表面にスキ ケア成分を配合した洗浄剤を塗布又は含浸 て乾燥させたものであるが、製造時に乾燥 程が必要で、煩雑な上に、物品としても有 洗浄剤量が少なく、使用時に泡立ちが持続 ず、使用面に問題があった。

 また、第1繊維部材と第2繊維部材の間に洗 剤粉末を挿入した構造のものでも、粉末は 散し易く工程ロスがあり、粉末の故に面上 均一に配置することが難しく、シート間に 入したときに製品の輸送時に粉が偏在化し り、繊維シート間隙から漏出しやすい等の 題点を有していた。
 次に、米国特許公開公報US2002/0142027号では 洗浄剤がポリビニルアルコール、ポリビニ ピロリドン等の水溶性高分子中に配合され 水で濡らして使用すると、高分子の溶解と もに洗浄剤が徐徐に溶出するものであるが 洗浄剤が高分子との相互作用で泡立ち不良 なりやすく、溶解後の高分子が皮膚面に粘 し、除去が困難となり、使用時にも高分子 溶解すると、シート全体にコシがなくなり 洗浄し難いという問題があった。

 また、国際公開公報WO2006/124043号は、水湿潤 型の積層タイプの洗浄用具であるが、中間層 のセルロース繊維層は、湿潤時に圧縮される と復元性がなくなって洗浄剤が溶出しても泡 立ちが悪く、コシがなくなり、洗浄効果に限 界があった。
 このように、従来技術の水湿潤タイプの洗 用具では、保管性、輸送性、使用時の泡立 、泡立ちの持続性又はシートのコシの持続 等に問題があった。
 また、このような洗浄用具の製造面でも煩 な工程を要し、製品のコストアップの要因 なっていた。
 本発明はかかる技術課題を解決するべく鋭 研究の結果、製造性に優れ、安価で、使用 に優れ、持続的に高い洗浄効果を有する洗 用具を見出した。

 本発明は、上記課題を解決するために、以 の構成を基本とするものである。
(1)洗浄部を有する洗浄用具であって、該洗浄 部は第1繊維部材、石鹸シート及び第2繊維部 を備えることを特徴とする洗浄用具。
(2)上記第1繊維部材が通水性繊維部材であり 第2繊維部材が厚み方向の圧縮回復性と水平 向の伸長回復性を有する三次元網目構造の 維部材であることを特徴とする(1)に記載の 浄用具。
(3)上記第2繊維部材が、疎水性繊維を50重量% 上含有することを特徴とする(1)又は(2)に記 の洗浄用具。
(4)上記石鹸シートが、水溶性であり、該シー トが洗浄剤と、保湿剤、皮膚保護剤、ビタミ ン類、栄養剤、抗酸化剤、角質剥離剤、タン ニング剤、サンスクリーン剤、ヘアケア剤、 抗菌剤、抗アクネ剤から選ばれる1種又は2種 上の成分を含有することを特徴とする(1)~(3) のいずれか1項に記載の洗浄用具。
(5)上記洗浄用具が、パッド状に成形されたも のであることを特徴とする上記(1)~(4)のいず か1項に記載の洗浄用具。
(6)パッド状に成形されたものが、キルティン グ状又は点状にシールされてなることを特徴 とする(1)~(5)のいずれか1項に記載の洗浄用具
(7)上記洗浄用具が、少なくとも一面に洗浄部 を有し、袋タイプの洗浄用具であって、肌に 触れる側から第1繊維部材、石鹸シート及び 2繊維部材よりなる洗浄部並びに手指挿入空 部を備えることを特徴とする洗浄用具。
(8)上記洗浄用具が、洗浄部、手指挿入空所部 及び支持シートよりなることを特徴とする(7) に記載の洗浄用具。
(9)上記洗浄用具が、洗浄部、手指挿入空所部 及び他の洗浄部よりなることを特徴とする(7) に記載の洗浄用具。
(10)上記洗浄用具が、手指挿入空所部を除い 積層構造であることを特徴とする(7)~(9)のい れか1項に記載の洗浄用具。
(11)上記洗浄用具が、シース状、ミトン状ま はグローブ状に成形されてなることを特徴 する(7)~(10)のいずれか1項に記載の洗浄用具
(12)手指の挿入空所部に、手指の移動防止壁 設けたことを特徴とする上記(7)~(11)のいずれ か1項に記載の洗浄用具。
(13)指を袋の一部より抜き出す開口部を設け ことによって洗浄時に該洗浄用具の移動を 止する構造であることを特徴とする(7)~(12)の いずれか1項に記載の洗浄用具。
(14)上記洗浄部の内側(手指接触面側)に、さら に繊維部材及び/又は非通水フィルムが配置 れてなることを特徴とする(1)~(13)のいずれか 1項に記載の洗浄用具。
(15)上記洗浄部が、キルティング状又は点状 シールされてなることを特徴とする(7)~(14)の いずれか1項に記載の洗浄用具。

 本発明の洗浄用具は、積層構造のもので、 り扱いに便利で、携帯可能である。
 本発明の洗浄用具は、洗浄剤成分を含む石 シートが直接的に外面に露出していない積 構造であるので、使用(湿潤)前には洗浄剤 分が外部に漏れ出したり、偏在がないので 保管性、輸送性に優れる。
 また、洗浄剤成分として、石鹸シートを用 ているので、粉末石鹸と違って、取り扱い 容易で、柔軟性、フレキシビリテイを有し おり、積層構造とすることが可能で、製品 しては柔軟な洗浄用具を得ることができる
 本発明の洗浄用具は、外側面に繊維部材を 置しているので、使用時に外層の繊維部材 から水を湿潤させると、石鹸シートは水へ 溶解性に優れるために直ぐに使用可能状態 なる上に、石鹸が一気に溶解して系外へ流 することなく、少しずつ溶解し、洗浄作用 持続性に優れる。
 また、石鹸シートは、外側(皮膚接触面)の 1繊維部材の内側に配置するので、第1繊維部 材を通過した水に溶解した洗浄成分は第1繊 部材を通過して外側方向へ移動する。また 石鹸シートの内側(手指の接触面側)には、三 次元網目構造を有し、厚み方向ならびに水平 方向への変形に対する復元性を有する第2繊 部材を配置しているので、網目内に存在す 空気が、繊維部材の変形・回復の繰り返し よる協働的ポンピング効果により、泡立ち はフォーミングを促進し、生じた泡も長時 安定に存在する。
 本発明の洗浄用具の積層構造は、例えば、 指を挿入可能な袋状に成形した場合では、 鹸シートを含む洗浄部を片側に有するタイ (以下、「片側タイプ」という)と、両側に するタイプ(以下、「両側タイプ」という)と があるが、片側タイプでは、第1繊維部材、 鹸シート及び第2繊維部材又は適宜の保護部 並びに裏側支持部材が積層され、両側タイ では、2つの洗浄部が手指挿入空所部を挟ん で対称的に配置され、第2繊維部材又は適宜 保護部材同士が内側で相対する積層体とな ていて、積層体の形成時に外層の第1繊維部 をキルティング加工等により凹凸部分を設 ることにより、皮膚面に当てたときに第1繊 維素材の表面凹凸によって皮膚の古い角質を 落とし、落ちにくい皮脂汚れ等でも簡単に洗 浄することができる。
 また、本発明の袋状の洗浄用具は、シース 、ミトン状、グローブ状等を呈しているの 、手や指に装着して使用でき、作業性が良 、顔面等凹凸が存在する部位であってもき 細かな洗浄が可能となり、入浴中やシャワ 時に簡単に手軽に身体洗浄、顔面洗浄等を うことができる。
 さらに、本発明の洗浄用具の製造プロセス は、石鹸分をシート状として取り扱うので 積層、シールの工程を連続的に行うことが きるので、製造法の効率化を図れる。また 体を扱う場合に比べ、工程ロスを大幅に低 できるメリットがある。

本発明の片側タイプの透視平面図 図1の使用する側からみた平面図 片側タイプの断面図 図3の拡大断面図 両側タイプの透視平面図 図5の断面図 図1の別例 図5の別例 本発明のパッド状タイプの洗浄用具 図9の変形例

符号の説明

1  石鹸シート
2  第1繊維部材
3  第2繊維部材
4  保護部材(適宜)
5  周縁シール部
6  指
7  裏側支持部材
8  移動防止壁
9  親指開口部
11 キルティング凸部
12 キルティング凹部
13 手指挿入空所部
14 キルティング
20 手指挿入開口部

 本発明の好ましい実施の形態について、以 に具体的に説明する。
 本発明の洗浄用具は、第1繊維部材、石鹸シ ート及び第2繊維部材を備えた洗浄用具であ 、一つの好ましい実施態様では、手や指を 入するための手指挿入のための空所部を形 するように、洗浄部の周縁部をシールした 状の洗浄用具であり、シース状、手袋状、 るいはミトン状のものである。また、別の ましい実施態様では、これらの部材を備え 定の形状に成形したパッド状の洗浄用具で る。

 また、洗浄部は、少なくとも一面側が洗浄 を有し、この洗浄部は、肌に触れる側から 1繊維部材、石鹸シート及び第2繊維部材よ なり、さらに手指挿入空所部よりなってお 、使用時に手や指を空所部に挿入して温水 に湿潤させた後、顔、腕、脚、ボディ全体 の洗浄の必要な個所に当接して擦りながら 立て洗浄するものである。
 また、本発明の洗浄用具の積層構造は、片 タイプでも両側タイプでも石鹸シートを含 洗浄部を皮膚に接触して使用するという点 は何ら変わりはない。

 本発明の洗浄用具の袋状のタイプを、図面 説明すると、図1は片側タイプの透視平面図 、図2は使用面(洗浄部側)からみた平面図、図 3は図1のA-Aの断面、図4はその拡大断面図(キ ティングは図示せず)、図5は両側タイプの透 視平面図、図6は図5のB-Bの断面をそれぞれ示 。また、図7は図1の片側タイプ(別例)の透視 平面図、図8は同様に図5の両側タイプ(別例) 透視平面図を示す。
 図9は、パッド状の概念断面図、図10はその 形例である。
 なお、図9、図10では、理解しやすいように ッドの端部を捲り上げた状態の斜視図とし いるが、現実にはシートは全面的に一体化 ている。

 図1~図4に示す片側タイプは、積層構造の洗 部10と裏側支持部材7の積層構造からなり、 の中間に手指挿入のための空所部13を形成 、この空所部に手や指を挿入して手指を固 して使用する。
 両側タイプの場合は、洗浄部10同士を対向 て積層してその中間部に空所13を形成してい るので、手指を挿入して使用する。
 上述するように洗浄部10は石鹸シート1の両 に第1繊維部材2及び第2繊維部材3を配置し、 必要に応じて保護部材4から構成されている 手指挿入空所部13を介して裏側支持部材を配 置する。図中、5は周縁シール部、6は指、8は 、袋の移動抑止壁、20は手指挿入開口部をそ ぞれ示す。
 また、図5及び図6に示す両側タイプは、洗 部10を手指挿入空所部13の両側に配置するこ により、洗浄用具を装着したままで、容易 所定の部位の表側と裏側の洗浄が効率的に えるようになる。
 図4では、洗浄部を構成する第1繊維部材2、 鹸シート1及び第2繊維部材3からなる積層構 体、適宜の繊維シートや非通水性のフィル 等の保護部材4の構造が示されているが、平 面的には、図2に示すように格子模様のキル ィングによる凹凸構造とするのが洗浄に効 的である。
 なお、11はキルティングで形成した凸部、12 はキルティングで形成した凹部である。
 パッド状タイプの洗浄シートは図9及び図10 表すが、石鹸シート1と第1繊維部材2及び第2 繊維部材3は、キルティング14又は点状(図示 ず)に一体化されている。

 図1、図3、図5及び図6にある符号8は、手指 移動防止壁であるが、これは本発明の洗浄 具に手指を挿入して皮膚面に接触し、左右 上下に力を入れて摺擦したときに、単なる 間であれば、手指が移動して皮膚面を擦っ ときに力がこもらなくなるが、移動防止壁6 設けることによって、力強く擦ることがで る。
 この壁6は、片側タイプのときは、内側(手 接触面)に配置した第2繊維部材3(場合によっ は、保護部材4)と裏側支持部材7との間を連 するために適宜の指の間に設ける。連結は 両側タイプのときは第2繊維部材3(場合によ ては、保護部材4)同士をのり代を設けて固 してもよいし、特別の部片を用いることな 手指空所部同士の一部を直接的に固定する うにして設けてもよい。
 また、上記移動防止壁と同様に洗浄具の移 を防止して洗浄用具を力強く擦ることので るように、図7に示すように親指相当部分9 開口して親指を外側に突き出す構造とする ともできる。勿論、上記親指開口部9は単独 設けてもよいし、上記移動防止壁と併存さ てもよい。図8は、両面タイプのものである から、裏返して使用できるように、袋の両側 に親指開口部9を設けた例である。親指以外 指を突き出すことができるように開口部を けることもできる。

 次に、本発明の洗浄用具の洗浄部を構成す 各素材について説明する。
(石鹸シート)
 石鹸シート1は、製造工程を合理化するため と、粉末使用の場合の飛散による工程ロスと 散布不均一性を防止するため、粉末状石鹸に 代えて、薄いシート状として中間層に配置す るものである。
 石鹸シートは、製造時において積層、シー 加工をやりやすくするために、また使用時 おいてソフト感を保持するために柔軟性、 曲性を有することが好ましく、引張試験法( 温度20℃、湿度60%RH条件下で、引張間隔(掴み 隔)30mm、引張速度6mm/分)で破断伸度が1%~10%程 度の範囲にあることが好ましい。
 特にグリセリン等の多価アルコール類、ポ エチレングリコール、ポリプロピレングリ ールのようなポリアルキレングリコール類 デキストリン、ソルビトール等の糖類を可 成分として配合すると、フレキシビリティ 発現するので好ましい。
 また、柔軟性、屈曲性の点では、ポリビニ アルコール、ポリビニルピロリドン、ポリ クリル酸類、アルギン酸又はその塩、セル ース誘導体のような水溶性高分子を配合す ことも好ましい。

 本発明の洗浄用具の使用時には、通常は温 に浸し、湿潤状態で洗浄に供するが、石鹸 ート1は水溶性であり、起泡性、泡の持続性 に優れるものであれば、洗浄剤の素材を問う ものではない。
 好ましい洗浄剤としては、炭素数が12~18程 、さらに好ましくは炭素数14程度の高級脂肪 酸アルカリ金属塩を主成分として配合してお くことにより、泡立ち性と、泡の持続性が良 好となり、皮膚刺激性が小さいので好適であ る。
 さらに、該石鹸シートに、任意の保湿剤、 膚保護剤、各種ビタミン成分、栄養剤、抗 化剤、クエン酸、酒石酸などα―ヒドロキ 酸系角質剥離剤、タンニング剤、サンスク ーン剤、ヘアケア剤、サリチル酸のような アクネ剤、銀ゼオライト、可溶性銀ガラス ような抗菌剤、植物オイルなどの油性成分 ら選ばれる1種又は2種以上の成分等のスキン ケア成分を洗浄成分とともに配合しておくと 、皮膚洗浄とともに所望のスキンケアを行う ことができる。さらに、香料類、着色成分を 加えることもできる。
 例えば、洗浄成分と抗アクネ剤を配合した 鹸シートを内蔵した洗浄用具を顔面に使用 ると顔面の皮脂、老廃物を洗浄できるのと 時に、ニキビや吹き出もののケアをするこ ができる。このように洗浄成分と任意のス ンケア成分の1種又は2種以上を組み合わせ ことで、高い洗浄効果とスキンケア効果と 同時に発現せしめることが可能となる。
 石鹸シートの厚みは、取り扱い性、洗浄持 性を考慮して0.1mm~3mm程度のものであればよ 。

(第1繊維部材)
 第1繊維部材2は、石鹸シート1を保護するた と、石鹸シートを直接肌に接触させること 避け、湿潤時に水を内部に誘導することに って石鹸分を水に溶解し、溶解した石鹸分 一気に外部に流出しないように流出性を制 するために設けている。このような機能を するものであれば、素材は限定されるもの はなく、公知の織物、編物、不織布を使用 ることができる。材料の入手性とコスト的 不織布が好ましい。
 第1繊維部材2の目付(単位面積当たりのシー 重量)は、30g/m 2 ~120g/m 2 、さらに好ましくは50g/m 2 ~100g/m 2 程度が適当である。繊維素材シートを構成す る素材としては、ポリエステル、ポリアミド 、ポリオレフィン、アクリル類等の合成繊維 の他、レーヨン、コットン、麻、絹等の親水 性素材を使用することもできる。
 また、ポリ乳酸のような生分解性ポリマー ら形成される繊維あるいはその混合物の不 布が好ましい。
 使用時に洗浄部の表面となる第1繊維部材に 、エンボス等の手法で粗面を形成するように しておくと、角質、皮脂汚れ等の除去効果が 高くなるので好ましい。また、汚れ成分をト ラップできるように開孔部を設けておくと一 層好ましい。上記のようにキルティング状に シールすることでも凹凸と溝部分が形成され るので洗浄効果を高めることができる。

(第2繊維部材)
 第2繊維部材3は、洗浄用具を湿潤状態で使 するときに洗浄中の擦過動作時の泡立ちを 進するためと、皮膚面へのクッション性、 当て感を良くするために設ける。
 洗浄時の擦過動作中においては、洗浄面に 行な面内のせん断応力と、これに垂直な方 での圧縮応力とが加わる。
 前者のせん断応力は、単純な直線的往復モ ドのみならず、使用者の洗浄の仕方によっ 円状、楕円状、スパイラル状、あるいはリ ージュ図形等の運動モードに伴う応力も発 する。洗浄効果を高めるためには泡立ちを くすることが必要であり、石鹸が溶解した に気泡を供給し、洗浄時に気泡を供給し続 るために上記応力に対する復元力が必要と るが、シート構造体内部に気泡の発生源と る十分な空隙部を有し、厚み方向とこれに 直な水平面内での応力変形に対する回復性 あるいは三次元的な変形に対する追随性と 該変形に対する弾性回復性を具備するシー であれば、格別、限定されるものではない 例えば、厚み方向の圧縮弾性については、J IS-L1018に準拠した試験法で測定した圧縮弾性 が、80%以上、より好ましくは85%以上、さら 好ましくは、90%以上であると泡立ち性の点 都合が良い。
 このような特性を有するシート構造体とし 、好ましくは、厚み方向の圧縮回復性と水 方向への伸長回復性を有する三次元網目構 の繊維部材が適当である。このような繊維 材を使用すると、顔面の目鼻周りのように 凸の激しい部位であっても、凹凸形状への 従性もよく、デッドスペースとなりやすい 位でも洗浄効果を一層高めることができる
 また、このような繊維部材を用いることに り、洗浄用具を構成する各部材間のシール 度を高めることができ、使用時に層間剥離 起こる虞を低減することができ、湿潤状態 の実用強度を高めることができる。

 第2繊維部材3は、三次元網目状不織布を好 しく使用でき、泡の形成(フォーミング)と持 続効果の点で、通常の不織布を使用する場合 より優れた特長を発揮するものであればよい 。このような三次元状網目構造を付与するた めに不織布ウエブを構成する繊維を部分的に 接合し、結節点を設けるようにするとよい。 結節点の形成には熱的ポイント接着等の手法 を好ましく採用できる。また、不織布の他、 上記のような構造を有すれば、織物、編物を 繊維部材として使用することもできる。
 さらに、上記繊維部材の変形性と回復性を 長せしめるために、構成繊維が直線状であ よりも、ケン縮構造、ジグザグ構造、波型 造等の二次元的、あるいは三次元的形状を する繊維から形成されるシートであること さらに好ましい。このようなシートはバル ー性も有するものであり、石鹸液からのフ ーミング効果とフォームの持続性に顕著な 果を奏する。また、この目的で伸縮性を有 る繊維を使用することも好ましい。

 第2繊維部材3の目付は、30g/m 2 ~300g/m 2 、さらに好ましくは40g/m 2 ~250g/m 2 程度が適当である。また、部材の厚みは、2mm ~10mm、好ましくは3mm~8mm位が好適である。
 第2繊維部材を構成する素材は、ポリエステ ル、ポリウレタン、ポリアミド、ポリオレフ ィン、アクリル類等の疎水性合成繊維の他、 レーヨン、コットン、麻、絹等の親水性素材 を併用することもできる。
 上記の第2繊維部材は、湿潤時でも"ヘタリ" 生じないように、好ましくは疎水性繊維を5 0重量%以上配合しておくのが好ましい。
 また、環境への配慮としてポリ乳酸のよう 生分解性ポリマーから形成される繊維も好 しく使用できる。

 上述するように第2繊維部材3を石鹸シート 内側(手指接触面側)に設けることで、溶解し た石鹸分を泡立て、形成されたフォームをポ ンピング作用により外側へ効率よく移動させ ることが可能となる。
 このように、石鹸シート1と、第2繊維部材3 の相乗作用によって、さらに泡立ち性と、 立ちの長期持続性が一層高められ、洗浄効 の増進に著しい効果を発揮するものである また、種々のスキンケア成分を石鹸シート 配合したとき、効率的に皮膚表面を洗浄で るし、さらにはマッサージ効果によって効 よく経皮吸収させることができる。
 本発明で使用する石鹸シートは、第1繊維部 材、第2繊維部材と同じサイズ、形状とする ともできるし、これより小さいサイズとす こともできる。例えば、シース状の洗浄用 を形成する場合、シース状に形成した第1繊 部材、第2繊維部材より小さく、帯状に成形 した石鹸シートを使用することもできる。

 さらに、上記積層構造の洗浄部の内側(手指 接触面側)に、装着感を良くするために、適 、保護部材4,例えば、繊維部材及び/又は非 水フィルム層を追加的に積層することがで る。
 ここで使用する繊維部材は、何ら素材、構 的に限定されるものではない。
 特に非通水フィルム層を内側(手指接触面側 )に設けることで、洗浄作業中にも手や指に 鹸分が付着してヌルヌルする不快感や、洗 作業中に洗浄用具が手や指から脱離する可 性を低減することができる。
 好ましい保護部材としては、不織布に遮水 ィルムをラミネートした積層シートを使用 ることもできる。この場合、遮水フィルム が最も内側となるように配置する。
 このような内側層を設ける場合、上記の第1 繊維部材2、石鹸シート1、第2繊維部材3とと に積層し、その周縁部をシールする。
 上述の第1繊維部材2、石鹸シート1、第2繊維 部材3をキルティングシールされた部位は厚 が小さくなり、凹部12を形成する。格子状の キルティング模様以外に、点状シールなど任 意の幾何学的形状にシールすることもできる し、手指挿入空所部を残して外周縁部のみを シールすることもできる。逆にキルティング によってシールされなかった部分は凸部11を 成する。このようなシール部は、縫製、熱 ール、超音波シールなど公知の方法で設け ことができる。
 次に、別の好ましい実施態様であるパッド の洗浄用具について、図9、10を例にとって 明する。
 この実施態様では、平面視が円形状又は楕 形状のパッド状洗浄用具である。皮膚に接 せしめる側から第1繊維部材、石鹸シート、 第2繊維部材の順に三層に積層され、キルテ ング状となるように略格子状に全ての層が ールされている。この図のように第1繊維部 と第2繊維部材との間に、石鹸シートを挿入 した三層構造のものを使用することもできる が、第2繊維部材の外側にさらに別の繊維部 (支持シート)を積層することもできる。シー ルのやり方は、キルティング状又はドット状 以外に、円周の周縁部のみをシールすること もできる。
 平面状は、円形に限定されるものではなく 楕円形、長方形、正方形など任意の幾何学 形状とすることができる。
 この実施態様で使用する各部材は、上記で 明したシート材から選定すればよい。さら 、パッド状の洗浄用具を手指で持ちやすく るために、適宜の持ち手を設けることもで る。