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Patent Searching and Data


Title:
CLIP
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/093496
Kind Code:
A1
Abstract:
A clip which can be engaged with a mounting hole with a relatively small insertion force and which can be drawn out for reuse. The clip has a flange (16) making contact with the front face of the mounting hole, a stem (24) extending downward from the rear face of the flange (16), a pair of elastic engaging sections (26, 26) extending so as to spread obliquely upward from the head end of the stem (24) toward the flange (16), and expansion restricting means (28, 30) which, when the elastic engaging sections (26) deflect inward a predetermined angle, allows the elastic engaging sections (26) to deflect further inward and engage with the stem (24) or the flange (16). The elastic engaging sections (26) deflect further inward from the position of the engagement effected by the expansion restricting means (28, 30), pass through the mounting hole (13), and expand again on the rear face side of the mounting hole (13) to engage with the mounting hole (13).

Inventors:
KOIKE TAKASHI (JP)
YONEOKA AKIRA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/050292
Publication Date:
July 30, 2009
Filing Date:
January 13, 2009
Export Citation:
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Assignee:
PIOLAX INC (JP)
KOIKE TAKASHI (JP)
YONEOKA AKIRA (JP)
International Classes:
F16B19/00
Foreign References:
JPH0290408U1990-07-18
JPH0741026U1995-07-21
JP2003023722A2003-01-24
JPS6073914U1985-05-24
JPH0227009U1990-02-22
JPH024008U1990-01-11
JPS55135216A1980-10-21
Attorney, Agent or Firm:
MATSUI, Shigeru (Ginza Todoroki Bldg. 16-5, Ginza 8-chome, Chuo-k, Tokyo 61, JP)
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Claims:
 取付孔の表面に当接するフランジ部と、
 該フランジ部裏面から垂下するステム部と、
 該ステム部先端部から前記フランジ部に向けて斜め上方に広がるように延出された少なくとも一対の弾性係合片と、
 該弾性係合片が内側に所定角度撓んだとき、更に内側へ撓むことを許容しつつ、前記ステム部又は前記フランジ部に係合させる拡開規制手段とを備え、
 前記弾性係合片は、前記拡開規制手段による係合位置より更に内側に撓んで前記取付孔を通過し、前記取付孔の裏面側で再び拡開して前記取付孔に係合するように構成されていることを特徴とするクリップ。
 前記弾性係合片が内側に撓むとき該弾性係合片の一側が移動する面に沿って、前記ステム部側から突片が延出されており、前記拡開規制手段は、前記突片及び前記弾性係合片の一方に形成された係合凹部と、該係合凹部に係合するように前記突片及び前記弾性係合片の他方に形成された係合突起とで構成されている請求項1記載のクリップ。
 前記係合凹部は、前記突片に設けられた貫通孔からなり、前記係合突起は、前記弾性係合片の一側から前記突片側に突設されている請求項2記載のクリップ。
 前記貫通孔内周には、前記弾性係合片側の縁部から前記貫通孔内にせり出す引掛け部が設けられ、前記係合突起は、前記貫通孔内周に係合して前記弾性係合片の拡開を規制する第1係合面と、前記引掛け部に係合して前記弾性係合片の拡径方向に対してほぼ直交する方向にずれるのを規制する第2係合面とを有している請求項3記載のクリップ。
 前記拡開規制手段は、前記フランジから延出された係合壁と、前記弾性係合片との間に形成されている請求項1記載のクリップ。
 前記ステム部は、その軸心に対して外径方向に突設された4つのリブからなり、
 隣り合うリブとリブとの間に、4つの前記弾性係合片がそれぞれ配置されており、
 前記拡開規制手段は、前記リブ及び前記弾性係合片の一方に形成された係合凹部と、該係合凹部に係合するように前記リブ及び前記弾性係合片の他方に形成された係合突起とで構成されている請求項1記載のクリップ。
 前記ステム部から前記弾性係合片に向けてステム部側第1突部が形成され、前記弾性係合片から前記ステム部に向けて係合片側第1突部が形成されていて、前記ステム部側第1突部と前記係合片側第1突部とは、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付孔に挿入するときには、前記ステム部の軸方向に位置がずれることによって互いに当接せず、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付孔から引き抜く力が作用したときには、前記弾性係合片の曲がりによる短縮化によって互いに当接するように構成されている請求項1~6のいずれか1つに記載のクリップ。
 前記ステム部の前記ステム部側第1突部よりも前記ステム部の先端側に、前記弾性係合片に向けてステム部側第2突部が形成され、前記弾性係合片の前記係合片側第1突部よりも前記弾性係合片の基端側に、係合片側第2突部が形成されており、前記弾性係合片を内側に撓ませたとき、前記係合片側第2突部が前記ステム部側第2突部よりも前記ステム部の基端側に配置されると共に、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付孔から強制的に引き抜こうとするときには、前記弾性係合片の曲がりによる短縮化によって前記係合片側第2突部が前記ステム部側第2突部に当接するように構成されている請求項7記載のクリップ。
 前記係合片側第2突部と前記ステム部側第2突部との当接面は、前記クリップの外径方向に向けて、次第に前記ステム部の基部側に傾くように形成された傾斜面をなしている請求項8記載のクリップ。
Description:
クリップ

 本発明は、被取付部材の取付孔の表面に 接するフランジ部と、該フランジ部裏面か 垂下するステム部と、該ステム部先端部の 方向に対向する位置から前記フランジ部に けて斜め上方に広がるように延出された一 の弾性係合片とを有し、取付孔に前記ステ 部及び弾性係合片を挿入することにより、 性係合片が内側に撓んで取付孔を通過し、 付孔の裏面側で係合するように構成された リップに関する。

 自動車や電気機器の内部に組付けられる 品類をボディや機器本体のパネル部分に止 けたり、或いはこのパネル部分に他のパネ を接面状に止め付けるような場合に、合成 脂で成形されたクリップが使用されている

 このようなクリップとして、例えば下記 許文献1には、頭部と、該頭部の下面から垂 設する係止脚とを有し、該係止脚をパネルの 透孔に押し入れることによってパネルに止着 するようにした合成樹脂製の止め具にあって 、前記係止脚は前記頭部の下面中央部から真 直に垂設し、その中心部から外に向けて放射 状に突き出す4つの突片を長さ方向に沿って け、且つこれら4つの突片の各先端相互を結 実質的な外径を前記パネルの透孔の直径よ 小さくする軸芯部と、該軸芯部の前記4つの 突片の間に配置し、且つ該突片とそれぞれ所 要の間隔をおくと共にそれぞれの上端部を前 記軸芯部の基部若しくは前記頭部の下面に、 またそれぞれの下端部を前記軸芯部の脚端に 各接合して前記軸芯部と一体にする4つの弾 係止片とから構成し、且つ前記4つの弾性係 片は長さの途中の外側面にそれぞれ膨出部 形成し、該各膨出部を繋ぐ実質的直径を前 パネルの透孔の直径を超える大きさにして 透孔を通過する際の縮径時には各弾性係止 を前記突片との間隔を利用して突片間に後 させ前記中心部方向に撓めて縮径し、また 止時には弾性復元力により前記突片間から り出させて前記膨出部を前記パネルの透孔 縁に掛け止め係止するようにしてなる止め が開示されている。

 また、下記特許文献2には、取付板に対し 、その表裏に貫通して形成されている取付孔 を利用して所定の被取付部材を装着するため に使用するクリップであって、前記取付孔に 挿入される係合部と、前記被取付部材に組み 付けられる組付部とを備え、前記係合部は、 その径方向へ弾性的に撓むことができる複数 個の係合片によって構成されているとともに 、係合部の基端側における各係合片の外面に は取付孔に係合部が挿入された状態を規定の 耐荷重で保持する保持部分があり、また前記 の各係合片の外形が、係合部の挿入時におい て各係合片が取付孔の内周に接触して撓み始 めることに伴い、この接触開始位置から前記 保持部分の直前位置を含む任意の位置までの 範囲において各係合片の外面と取付孔の内周 面とのなす当接角度が0度に向かって漸減す ような徐変面になっているクリップが開示 れている。

 更に、下記特許文献3には、頭部と、首部と 、脚部とを有し、脚部は、首部の下端面から 延出した支柱と、この支柱の先端から首部方 向にやや斜めに伸びた一対の弾性係止脚とか らなり、弾性係止脚の先端部に係合段部が形 成されたクリップが開示されている。

特許第3450342号公報

特開2001-182725号公報

特開2006-138466号公報

 しかしながら、上記特許文献1及び特許文 献2に示されるクリップは、弾性係止片の上 部が軸芯部又は頭部の下面に接合され、弾 係止片の下端部が軸芯部の脚端に接合され 構造をなすので、取付孔へ挿入する際に内 に撓みにくくなり、大きな挿入力が必要と れると共に、スライド型等が必要となるの 金型が複雑となるという欠点があった。

 また、上記特許文献3に示されるクリップ は、金型は比較的簡単となるが、取付孔に係 合固定した後、引き抜いて再使用しようとす ると、引き抜き時に弾性係止脚が変形してし まうので、再使用困難となるという問題点が あった。

 したがって、本発明の目的は、比較的低 挿入力で取付孔へ係合させることができ、 き抜いて再使用することも可能なクリップ 提供することにある。

 上記目的を達成するため、本発明の第1は 、取付孔の表面に当接するフランジ部と、該 フランジ部裏面から垂下するステム部と、該 ステム部先端部から前記フランジ部に向けて 斜め上方に広がるように延出された少なくと も一対の弾性係合片と、該弾性係合片が内側 に所定角度撓んだとき、更に内側へ撓むこと を許容しつつ、前記ステム部又は前記フラン ジ部に係合させる拡開規制手段とを備え、前 記弾性係合片は、前記拡開規制手段による係 合位置より更に内側に撓んで前記取付孔を通 過し、前記取付孔の裏面側で再び拡開して前 記取付孔に係合するように構成されているこ とを特徴とするクリップを提供するものであ る。

 上記発明によれば、クリップの弾性係合 及びステム部を取付孔に挿入していくと、 性係合片が取付孔内周に圧接されて内側に む。そして、弾性係合片が所定角度内側に むと、拡開規制手段によって、弾性係合片 ステム部又はフランジ部に係合するが、更 内側に撓むことが許容されているため、取 孔を通過し、取付孔の裏面側で再び拡開し 取付孔に係合する。

 この場合、弾性係合片は、下端部のみを テム部に連結されているので、比較的弱い で内側に撓むことができ、取付孔に挿入し 係合させるときの挿入力を小さくして、挿 しやすくすることができる。

 また、何らかの必要により、クリップを 付孔から引き抜く場合には、弾性係合片が 開規制手段によって所定角度以上開くこと 規制されているため、弾性係合片が外側に いてしまうことなく、内側に撓んで取付孔 ら抜き出すことができる。このため、弾性 合片の変形が防止され、クリップを再使用 ることができる。

 本発明の第2は、前記第1の発明において 前記弾性係合片が内側に撓むとき該弾性係 片の一側が移動する面に沿って、前記ステ 部側から突片が延出されており、前記拡開 制手段は、前記突片及び前記弾性係合片の 方に形成された係合凹部と、該係合凹部に 合するように前記突片及び前記弾性係合片 他方に形成された係合突起とで構成されて るクリップを提供するものである。

 上記発明によれば、突片によってステム の補強ができ、また、取付孔に係合固定し 状態で、弾性係合片の少なくとも突片側へ 動きを規制することができる。

 本発明の第3は、前記第2の発明において 前記係合凹部は、前記突片に設けられた貫 孔からなり、前記係合突起は、前記弾性係 片の一側から前記突片側に突設されている リップを提供するものである。

 上記発明によれば、薄い板厚の突片でも 係合突起が貫通孔に挿入されることにより しっかりと係合させることができる。

 本発明の第4は、前記第3の発明において 前記貫通孔内周には、前記弾性係合片側の 部から前記貫通孔内にせり出す引掛け部が けられ、前記係合突起は、前記貫通孔内周 係合して前記弾性係合片の拡開を規制する 1係合面と、前記引掛け部に係合して前記弾 係合片の拡径方向に対してほぼ直交する方 にずれるのを規制する第2係合面とを有して いるクリップを提供するものである。

 上記発明によれば、弾性係合片の拡開方 の規制と、拡開方向に対して直交する方向 規制とを同時に行うことができるので、取 孔に係合固定した状態での弾性係合片の変 を防止でき、様々な方向に力が作用しても けてしまうことを防止できる。

 本発明の第5は、前記第1の発明において 前記拡開規制手段は、前記フランジから延 された係合壁と、前記弾性係合片との間に 成されているクリップを提供するものであ 。

 上記発明によれば、フランジから延出さ た係合壁に弾性係合片が係合する構成とし ので、拡開規制手段を簡単に設けることが きる。

 本発明の第6は、前記第1の発明において 前記ステム部は、その軸心に対して外径方 に突設された4つのリブからなり、隣り合う ブとリブとの間に、4つの前記弾性係合片が それぞれ配置されており、前記拡開規制手段 は、前記リブ及び前記弾性係合片の一方に形 成された係合凹部と、該係合凹部に係合する ように前記リブ及び前記弾性係合片の他方に 形成された係合突起とで構成されているクリ ップを提供するものである。

 上記発明によれば、ステム部の4つのリブ 間に、4つの弾性係合片が配置されているの 、この4つの弾性係合片が、取付孔の周縁に 較的バランスよく係合する。その結果、ク ップの周方向のどの位置から、こじり力が 用したとしても、クリップのガタ付きを抑 して、安定して係合させることができる。

 本発明の第7は、前記第1~6のいずれか1つ 発明において、前記ステム部から前記弾性 合片に向けてステム部側第1突部が形成され 前記弾性係合片から前記ステム部に向けて 合片側第1突部が形成されていて、前記ステ ム部側第1突部と前記係合片側第1突部とは、 記ステム部及び前記弾性係合片を前記取付 に挿入するときには、前記ステム部の軸方 に位置がずれることによって互いに当接せ 、前記ステム部及び前記弾性係合片を前記 付孔から引き抜く力が作用したときには、 記弾性係合片の曲がりによる短縮化によっ 互いに当接するように構成されているクリ プを提供するものである。

 上記発明によれば、ステム部側第1突部と 係合片側第1突部とは、ステム部及び弾性係 片を取付孔に挿入するときには、ステム部 軸方向に位置がずれることによって互いに 接しないので、弾性係合片の内側への撓み 規制されることなく縮径して、スムーズに 付孔に挿入することができる。また、取付 に係合した状態で、ステム部及び弾性係合 を取付孔から引き抜く力が作用したときに 、弾性係合片の曲がりによる短縮化によっ 互いに当接するので、弾性係合片の内側へ 撓みが規制され、抜け止め力を向上させる とができる。

 本発明の第8は、前記第7の発明において 前記ステム部の前記ステム部側第1突部より 前記ステム部の先端側に、前記弾性係合片 向けてステム部側第2突部が形成され、前記 弾性係合片の前記係合片側第1突部よりも前 弾性係合片の基端側に、係合片側第2突部が 成されており、前記弾性係合片を内側に撓 せたとき、前記係合片側第2突部が前記ステ ム部側第2突部よりも前記ステム部の基端側 配置されると共に、前記ステム部及び前記 性係合片を前記取付孔から強制的に引き抜 うとするときには、前記弾性係合片の曲が による短縮化によって前記係合片側第2突部 前記ステム部側第2突部に当接するように構 成されているクリップを提供するものである 。

 上記発明によれば、ステム部及び弾性係 片を取付孔から強制的に引き抜こうとする き、弾性係合片の曲がりによる短縮化によ て係合片側第2突部がステム部側第2突部に 接するので、弾性係合片のそれ以上の曲が が抑制され、クリップを取付孔から引き抜 たときの弾性係合片の損傷をできるだけ少 くすることができる。

 本発明の第9は、前記第8の発明において 前記係合片側第2突部と前記ステム部側第2突 部との当接面は、前記クリップの外径方向に 向けて、次第に前記ステム部の基部側に傾く ように形成された傾斜面をなしているクリッ プを提供するものである。

 上記発明によれば、ステム部及び弾性係 片を取付孔から強制的に引き抜こうとする き、弾性係合片の曲がりによる短縮化によ て係合片側第2突部がステム部側第2突部に 接し、該当接面が上記傾斜面をなしている とにより、前記弾性係合片を内側に閉じさ る力として作用するので、弾性係合片のそ 以上の曲がりが抑制され、クリップを取付 からスムーズにかつ弾性係合片の損傷をで るだけ少なくして引き抜くことができる。

 本発明のクリップによれば、弾性係合片 、下端部のみをステム部に連結されている で、比較的弱い力で内側に撓むことができ 取付孔に挿入して係合させるときの挿入力 小さくして、挿入しやすくすることができ 。また、何らかの必要により、クリップを 付孔から引き抜く場合には、弾性係合片が 開規制手段によって所定角度以上開くこと 規制されているため、弾性係合片が外側に いてしまうことなく、内側に撓んで取付孔 ら抜き出すことができ、弾性係合片の変形 防止されるので、クリップを再使用するこ ができる。

 以下、本発明によるクリップの実施形態 説明する。

 図1~9には、本発明によるクリップの第1実 施形態が示されている。図1に示すように、 のクリップ10は、トリムボード11を車体パネ 12の取付孔13に固定するために用いられる。

 クリップ10は、上方から第1フランジ部14 第2フランジ部15、第3フランジ部16を有し、 れらのフランジ部によって頭部17が構成され ている。図2を併せて参照すると、第1フラン 部14、第2フランジ部15及び第3フランジ部16 、それぞれ首部18によって連結されており、 第2フランジ部15の周縁には下方に向かって傾 斜したテーパ面15aが設けられている。これら のフランジ部の内、車体パネル12に当接する 下部の第3フランジ部16が、本発明における ランジ部を構成している。

 最下部の第3フランジ部16の下面には、脚 19が設けられている。一方、トリムボード11 には、下面から垂設された少なくとも一対の 側壁20,20と、この側壁20の下端部に設けられ 底壁21とによって、枠体部22が形成されてい 。底壁21には、挿入溝23が形成されており、 その奥方は拡径部23aとなっている。

 クリップ10は、首部18を挿入溝23に挿入さ て、第1フランジ部14を枠体部22内に挿入さ 、第1フランジ部14と第2フランジ部15とで底 21を挟み込むことにより、トリムボード11に り付けられる。このとき、第2フランジ部15 テーパ面15aにより、第1フランジ部14の挿入 しやすくなり、首部18が挿入溝23の拡径部23a に嵌合することによって、クリップ10の抜け めがなされるようになっている。

 こうして、トリムボード11にクリップ10を 装着した後、脚部19を車体パネル12の取付孔13 に挿入することにより、脚部19が取付孔13に 合して、トリムボード11が車体パネル12に固 されるようになっている。

 更に、図3を併せて参照すると、脚部19は 第3フランジ部16の下面中央からほぼ板状を して垂設されたステム部24を有している。 テム部24の下端には、円錐体の頂部を曲面状 にした形状の先端部25が形成されている。先 部25の基端面25aは、ステム部24の下端から円 板状に広がっている。

 この基端面25aの前記ステム部24を挟んで 方向に対向する2箇所から、弾性係合片26,26 第3フランジ部16に向けて斜め上方に広がる うに延出されている。各弾性係合片26は、外 径側に最も突出した突出部26aと、この突出部 26aから内径側に傾斜した係合段部26bと、この 係合段部26bの上端から弾性係合片26の延出方 に向けて突出された取付孔挿入部26cとを有 ている。

 また、弾性係合片26の上端部には、ステ 部24側に向けて延出された内径側突出部26dが 設けられている。また、弾性係合片26が内側 撓むとき、該弾性係合片26の一側が移動す 面に沿って、ステム部24側から各弾性係合片 26に向けて、突片27がそれぞれ延出されてい 。各突片27の上部には貫通孔28が設けられて る。貫通孔28の内周には、弾性係合片26の縁 部から突片27の面沿いに貫通孔28内にせり出 引掛け部29が設けられている。

 一方、弾性係合片26には、突片27側に向け て係合突起30が形成されている。図6に示すよ うに、係合突起30には弾性係合片26の内側角 に相当する部分にテーパ面30aが形成されて る。また、外径側には貫通孔28の内周に係合 する第1係合面30bが設けられている。また、 片27の突出方向先端部には、係合突起30のテ パ面30aと同じ方向に傾斜したテーパ面32が 成されている。更に、図8に示すように、突 27の外周面33は、脚部19が取付孔13に係合し 状態で、取付孔13の内周に適合する円弧状を なしている。同様にステム部24の両側面34も 取付孔13の内周に適合する位置に配置されて いる。また、図5,7に示すように、係合突起30 突出側の下端には、前記突片27の引掛け部29 に係合する爪部31が突設されている。

 なお、この実施形態においては、貫通孔2 8と係合突起30とが、本発明における拡径規制 手段をなしている。

 次に、このクリップ10の使用方法につい 説明する。

 クリップ10の使用に際しては、トリムボ ド11の枠体部22に前述した方法で、クリップ1 0を装着する。そして、クリップ10の脚部19を 車体パネル12の取付孔13に挿入する。すると 、一対の弾性係合片26が、取付孔13の内周に 圧されて内側に撓む。このとき、弾性係合 26のテーパ面30aが、突片27のテーパ面32に当 し、図6中の想像線で示すように、弾性係合 26が幅方向に撓んで、テーパ面32を乗り越え 、係合突起30が貫通孔28に嵌合する。

 また、このとき図7に示すように、係合突 起30から下方に突出された爪部31は、突片27の 貫通孔28の内周に形成された引掛け部29を乗 越えて、貫通孔28において引掛け部29の側方 嵌り込む。その結果、弾性係合片26は、図6 第1係合面30bが貫通孔28の内周に係合するの 、弾性係合片26の外径側への移動が規制さ ると共に、図7の第2係合面31aが引き掛け部29 係合するので、弾性係合片26の拡径方向に してほぼ直交する方向にずれるのが規制さ る。

 そして、弾性係合片26は、上記の状態か 図8の想像線で示すように、更に内径側に撓 ことができるようになっている。すなわち 脚部19を取付孔13に更に押し込むことにより 、図8の想像線で示すように、弾性係合片26が 更に内側に撓み、突出部26aが取付孔13の内周 通過することができる。こうして、弾性係 片26の突出部26aが取付孔13を通過すると、弾 性係合片26は再び外径側に拡張し、図9に示す ように、係合段部26bが取付孔13の裏面側に係 する。なお、第3フランジ部16は、車体パネ 12の表面側に当接し、弾性係合片26の係合段 部26bとの間に、車体パネル12を挟持する。第3 フランジ部16は、スカート状に広がるパッド をなすため、車体パネル12の表面に弾性的 密着し、クリップ10をがたつきなく車体パネ ル12に固定する。

 こうして、クリップ10及び枠体部22を介し て、トリムボード11を車体パネル12に取り付 ることができる。

 なお、この実施形態では、ステム部24の 端部に曲面状をなして先細とされた先端部25 が設けられているので、車体パネル12の取付 13内周に加工時のバリ等が残っていたとし も、脚部19の挿入抵抗を増大させることなく 、比較的容易に挿入することができる。

 また、弾性係合片26は、それらの下端部 ステム部24の下端部に、先端部25を介して連 された構造をなすので、比較的弱い力で内 に撓むことができ、脚部19の挿入抵抗を小 くすることができる。こうして、クリップ10 を固定した状態では、図7に示すように、ス ム部24の両側面34と、弾性係合片26の外周と 突片27の外周面33とが、取付孔13の内周に当 するため、取付孔13に対してがたつきなく固 定され、横方向の外力が作用しても、弾性係 合片26の変形が防止されて、十分な固定力を 与することができる。

 次に、トリムボード11の内側の内部配線 修理等により、トリムボード11を車体パネル 12から取り外す必要が生じた場合について説 する。

 この場合には、トリムボード11を外側に っ張って、クリップ10の脚部19を、車体パネ 12の取付孔13から強制的に引き抜くことにな る。このとき、クリップ10においては、図6に 示すように、弾性係合片26の係合突起30が、 片27の貫通孔28に係合し、外径側への移動を 止されているので、弾性係合片26が外側に いてしまうことが抑制されて、係合段部26b 傾斜面に沿って内側に撓み、突出部26aを取 孔13に通過させて、脚部19を引き抜くことが きる。

 こうして、弾性係合片26が内側に撓むだ で、脚部19が引き抜かれるので、引き抜き時 の損傷を防止することができ、再びトリムボ ード11を車体パネル12に固定する際に、クリ プ10を再使用することができる。

 図10~13には、本発明によるクリップの第2 施形態が示されている。なお、前記実施形 と実質的に同一部分には同符号を付してそ 説明を省略することにする。

 このクリップ40は、弾性係合片26を内側に 撓めたとき、係合させて所定角度以上の拡開 を規制する手段が、前記実施形態と異なって いる。

 図10及び図11に示すように、このクリップ 40は、ステム部24の両側に周方向に沿ってそ ぞれ反対方向に突出された突出リブ41を有し ている。図13に示すように、クリップ40を取 孔13に係合固定した状態で、突出リブ41の外 面41aは、取付孔13の内周に沿った円弧形状 なしている。

 また、第3フランジ部16の下面には係合壁4 2が所定長さで突設されている。図13に示すよ うに、係合壁42は、弾性係合片26の一側に重 り合うように、周方向に対向して2箇所に設 られている。係合壁42は、ステム部24とほぼ 平行な内側面42aと、取付孔13の内周に沿った 状の外側面42bと、内径側に向けて斜めに傾 したテーパ面42cとで囲まれた断面形状をな ている。

 一方、弾性係合片26の上端部の一側には 突出部43が設けられている。そして、突出部 43の内側面角部には、第3フランジ部16から伸 る係合壁42に係合する爪部44が突設されてい る。爪部44の内側面にはテーパ面44aが形成さ 、係合壁42のテーパ面42cと摺接して、弾性 合片26を内側に撓ませたときに、爪部44が係 壁42にスムーズに係合するようにされてい 。

 弾性係合片26の上端部の他側部には、切 部45が設けられており、弾性係合片26を内側 撓めたとき、係合壁42がこの切欠部45を通っ て、爪部44に係合するようになっている。

 この実施形態においても、図13に示すよ に、弾性係合片26は、爪部44が係合壁42に係 した状態から、更に内径側に撓むことがで るようになっている。したがって、クリッ 40の脚部19を、車体パネル12の取付孔13に押し 込むことにより、弾性係合片26が図13に示す 態から更に内側に撓んで、突出部26aが取付 13を通過し、再び弾性係合片26が拡径して、 合段部26bが取付孔13の裏面側に係合して、 リップ40が車体パネル12に固定されるように っている。

 そして、前述したような理由により、ク ップ40を取付孔13から引き抜く必要が生じた 場合には、クリップ40が装着されたトリムボ ド等を引っ張ることにより、弾性係合片26 再び内側に撓んで損傷することなく引き抜 ことができる。すなわち、この実施形態に いても、挿入時に内側に撓んだ弾性係合片26 が、爪部44と係合壁42との係合により、所定 度以上拡開することを規制されるため、引 抜き力に対して弾性係合片26が外側に広がっ てしまうことがなく、スムーズに内側に撓ん で取付孔13を通過できるからである。

 なお、この実施形態においては、係合壁4 2と爪部44とが、本発明における拡径規制手段 をなしている。

 図14~16には、本発明によるクリップの第3 施形態が示されている。なお、前記実施形 と実質的に同一部分には同符号を付してそ 説明を省略することにする。

 このクリップ50においては、ステム部24の 両面から弾性係合片26の一側に向けて、それ れ突片51が延出されている。突片51の先端部 には、対応する弾性係合片26の一側に向けて 係合突起52が突設されている。係合突起52の 先端部には、テーパ面52aが形成されている( 16(b)参照)。一方、弾性係合片26の対応する一 側には、内径側に向けて突出部53が形成され おり、この突出部53の突片51側に係合凹部54 形成されている。

 したがって、弾性係合片26を図14及び図15 示した状態から内側に撓ませると、係合突 52のテーパ面52aが突出部53に当接して、弾性 係合片26を幅方向にやや撓ませた後、係合突 52が弾性係合片26の係合凹部54に係合する。 うして、係合突起52が係合凹部54に係合する ことにより、弾性係合片26はその角度以上の 径側への拡開を規制される。この状態が図1 6に示されている。なお、図16に示す状態から 、弾性係合片26は更に内側に撓むことができ ため、弾性係合片26の突出部26aが取付孔13を 通過して、取付孔13の裏面側に26bを係合させ ことができる。

 このクリップ50においても、何らかの理 により、クリップ50を取付孔13から引き抜く 要が生じた場合には、クリップ50を引っ張 ことにより、係合突起52と係合凹部54の係合 より拡開を規制された弾性係合片26が、内 に撓んで損傷することなく、取付孔13から抜 き出すことができる。

 なお、この実施形態においては、係合凹 54と係合突起52とが、本発明における拡径規 制手段をなしている。また、この実施形態で は、弾性係合片26側に係合凹部54を設け、突 51側に係合突起52を設けたが、弾性係合片26 に係合突起を設け、突片51側に係合凹部を設 けてもよい。

 このように、本発明のクリップによれば 弾性係合片26がその下端部のみをステム部24 に連結されているので、取付孔13に挿入する の挿入力を比較的小さくすることができ、 た、何らかの必要によりクリップを取付孔1 3から引き抜く場合には、前述したそれぞれ 係合手段により所定角度以上の拡開を規制 れているため、弾性係合片が外側に開くこ なく内側に撓んで、取付孔13から損傷するこ となく抜き出すことができる。したがって、 抜き出したクリップを再使用することができ る。

 図17~19には、本発明によるクリップの第4 施形態が示されている。なお、前記実施形 と実質的に同一部分には同符号を付してそ 説明を省略することにする。

 このクリップ60は、ステム部24の形状及び 弾性係合片26の個数が、前記第1~3の実施形態 異なっている。すなわち、このクリップ60 おけるステム部24は、図18(b)に示すように、 の軸心C1に対して、軸心C1を通る面と平行な 面に沿って外径方向に突設された、4つのリ 61から構成されている。各リブ61の厚さ中心C 2は、前記ステム部24の軸心C1に対して偏倚し いる。また、隣り合うリブ61どうしは、90度 の角度でそれぞれ配置されている。そして、 周方向に隣り合うリブ61とリブ61との間に、4 の弾性係合片26がそれぞれ配置されている

 更に、各リブ61の、ステム部軸心C1に対す る偏倚方向とは反対側の面であって、その上 部側(軸方向基端部側)に係合壁62が突設され いる。また、この係合壁62の下方に、押え壁 63がほぼ直交して突設されている。これらの 合壁62及び押え壁63の内側部分が係合凹部65 なしている(図17,18(a)参照)。この係合壁62の 側先端部には、リブ61の突出方向に向かっ 次第に高さが低くなるテーパ面62aが形成さ ている(図18(b)参照)。

 一方、各弾性係合片26の上端部には、対 するリブ61側に向けて、係合突起67が突設さ ている(図18(b)参照)。

 したがって、図18(a),(b)に示す状態から、4 つの弾性係合片26をそれぞれ内径側に撓ませ と、係合壁62のテーパ面62aに、係合突起67の テーパ面67aが押圧されて、弾性係合片26を幅 向にやや撓ませた後、係合凹部65内に係合 起67が入り込んで、係合凹部65内面の係合壁6 2に係合突起67が係合する。この状態が、図19( a),(b)に示されている。

 こうして、係合突起67が係合凹部65に係合 することにより、各弾性係合片26の外径側へ 移動が規制される。また、係合突起67が係 凹部65に係合した、図19(a),(b)に示す状態では 、弾性係合片26は更に内径側に撓むことが可 となっている。そのため、各弾性係合片26 突出部26aが、車体パネル12の取付孔13を通過 て、取付孔13の裏面側に26bを、4つの弾性係 片26をそれぞれ係合させることができる(図1 9(b)想像線参照)。

 そして、この実施形態では、ステム部24 4つのリブ61間に、4つの弾性係合片26が配置 れているので、これら4つの弾性係合片26を 取付孔13の裏側周縁に比較的バランスよく係 合させることができるようになっている。そ の結果、クリップ60の周方向のどの位置から こじり力が作用したとしても、クリップ60 ガタ付きを効果的に抑制することができ、 リップ60を取付孔13に安定して係合させるこ ができる。

 また、このクリップ60においても、取付 13から引き抜く場合には、クリップ60を引っ ることにより、弾性係合片26が損傷するこ なく内径側に撓んで、取付孔13から抜き出す ことができる。

 なお、この実施形態においては、係合凹 65と係合突起67とが、本発明における拡径規 制手段をなしている。また、この実施形態で は、弾性係合片26側に係合突起67を設け、リ 61側に係合凹部65を設けたが、弾性係合片26 に係合凹部を設け、リブ61側に係合突起を設 けてもよい。更に、係合凹部は、貫通した孔 をなしていてもよい。

 図20~24には、本発明によるクリップの第5 施形態が示されている。なお、前記実施形 と実質的に同一部分には同符号を付してそ 説明を省略することにする。

 このクリップ70は、基本的には図1~9に示 第1実施形態のクリップ10と同様の構造をな ており、ステム部24及び弾性係合片26の両者 、複数の突部が設けられている点で異なっ いる。

 すなわち、ステム部24の基端側(上端部側) の両面から、一対の弾性係合片26,26に向けて ステム部側第1突部71,71がそれぞれ突設され 更に一対の弾性係合片26,26の先端部(上端部 )の内面側から、前記ステム部24の両面に向 て、係合片側第1突部72,72がそれぞれ突設さ ている。なお、前記係合片側第1突部72は、 1実施形態のクリップ10における内径側突出 26dに相当するものであるが、便宜上別符号 付して説明する。

 また、図22に示すように、ステム部24及び 弾性係合片26を取付孔13に挿入すると、取付 13の内周に弾性係合片26の外側面が押圧され 内径側に撓むと共に、軸方向にやや伸びる うになる。一方、図24に示すように、取付 13の裏側周縁に弾性係合片26が係合した状態 、クリップ70に引き抜き力が作用すると、 付孔13の裏側周縁に弾性係合片26の係合段部2 6bが押圧されて、弾性係合片26が軸方向に圧 されるようにやや湾曲して、その延出長さ 若干短くなる。

 そして、ステム部側第1突部71と係合片側 1突部72とは、ステム部24及び弾性係合片26を 取付孔13に挿入するときには、弾性係合片26 伸長によってステム部24の軸方向に位置がず れるため、互いに当接せず(図22参照)、ステ 部24及び弾性係合片26を、取付孔13から引き く力が作用したときには、弾性係合片26の曲 がりによる短縮化によって互いに当接するよ うに構成されている(図24参照)。なお、この 施形態では、ステム部24及び弾性係合片26を 付孔13に挿入するときに、弾性係合片26の伸 長によって、ステム部側第1突部71と係合片側 第1突部72とが互いに当接しない構成としたが 、ステム部側第1突部71と係合片側第1突部72と を予めステム部24の軸方向にずらしてラップ ないように配置してもよい。

 更に、ステム部24の、ステム部側第1突部7 1よりも先端側(下端部側)の両面から、一対の 弾性係合片26,26に向けて斜め上方かつ外方に ステム部側第2突部73,73がそれぞれ突設され おり、また、一対の弾性係合片26,26の、係 片側第1突部72よりも基端側(ここでは弾性係 片26の延出長さのほぼ中間位置)の内面側か 、前記ステム部24に向けて、斜め下方かつ 方に係合片側第2突部74,74がそれぞれ突設さ ている。

 そして、ステム部側第2突部73と係合片側 2突部74とは、弾性係合片26を内側に撓ませ ときに、係合片側第2突部74が、ステム部側 2突部73よりも、ステム部24の基端側に配置さ れると共に(図22,23参照)、ステム部24及び弾性 係合片26を、取付孔13から強制的に引き抜こ とするときには、弾性係合片26の曲がりによ る短縮化によって、係合片側第2突部74がステ ム部側第2突部73に当接するように構成されて いる(図24参照)。

 また、上記のように、弾性係合片26が曲 ったとき、係合片側第2突部74の下面(ステム 側第2突部73側の面)と、ステム部側第2突部73 の上面(係合片側第2突部74側の面)とが互いに 接するようになっている。これらの面が本 明における「当接面」をなしている。この 接面75は、クリップ70の外径方向に向けて、 次第にステム部24の基部側に傾くように形成 れた傾斜面をなしている。

 上記構造をなすクリップ70の一対の弾性 合片26,26を、内径側にそれぞれ撓ませると、 前述した第1実施形態のクリップ10と同様に、 係合突起30が貫通孔28に係合して、弾性係合 26の外径側への移動が規制されると共に、更 に内径側に撓むことが可能なように保持され る。

 そして、ステム部24及び弾性係合片26を取 付孔13に挿入していくと、図22に示すように 取付孔13内周に弾性係合片26が押圧されて内 側に撓むと共に、軸方向にやや伸長しつつ 入される。このとき、このクリップ70では ステム部側第1突部71と係合片側第1突部72と 互いに当接しないように構成されているの 、弾性係合片26の内側への撓みが規制される ことなく縮径して、スムーズに取付孔13に挿 することができる。

 弾性係合片26の突出部26aが取付孔13を通過 すると、弾性係合片26が再び外径側に拡開し 、図23に示すように、係合段部26bが取付孔13 の裏面側に係合して、クリップ70が取付孔13 固定される。

 上記のように、取付孔13に弾性係合片26が 係合した状態で、クリップ70のステム部24及 弾性係合片26に、予期しない引き抜き力が作 用すると、取付孔13の裏側周縁に弾性係合片2 6の係合段部26bが押圧されて、弾性係合片26が 内方にやや曲って短縮化されるが、このとき 、ステム部側第1突部71の外側面に、係合片側 第1突部72の内側面が当接して、弾性係合片26 内側への撓みが規制されるようになってい (図24参照)。その結果、弾性係合片26の抜け め力を向上させることができるので、クリ プ70に予期しない引き抜き力が作用しても 取付孔13にクリップ70をしっかりと固定した 態に維持することができる。

 ところで、修理等の理由により、クリッ 70を取付孔13から取外す場合には、ステム部 24及び弾性係合片26を、図24の矢印に示すうよ うに、取付孔13から強い引き抜き力で強制的 引き抜く。この場合、前述したように弾性 合片26の曲がりにより短縮化によって、係 片側第2突部74がステム側第2突部73に当接す ので、弾性係合片26のそれ以上の曲りが抑制 され、クリップ70を取付孔13から引き抜いた きの弾性係合片26の損傷をできるだけ少なく することができる。

 また、このとき、係合片側第2突部74とス ム部側第2突部73との当接面75は、クリップ70 の外径方向に向けて、次第にステム部24の基 側に傾くように形成された傾斜面をなして るので、クリップ70に作用している引き抜 力が、弾性係合片26を内側に閉じさせる力と して作用する。その結果、弾性係合片26の外 への曲りを、より効果的に抑制することが き、クリップ70を取付孔13からスムーズにか つ弾性係合片26の損傷を、より少なくして引 抜くことができる。

 なお、この第5実施形態においては、前記 第1実施形態と同様に、貫通孔28と係合突起30 が、本発明における拡径規制手段をなして る。

本発明の第1実施形態によるクリップを 用いて、トリムボードを車体パネルに固定す る状態を示す説明図である。 同クリップの一部を切欠いて示す斜視 である。 (a)は同クリップの正面図、(b)は同クリ プの側面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片を内 に撓ませステム部の突片に係合させた状態 おける、一部を切欠いて示す斜視図である 図4の状態における同クリップを示し、 (a)は正面図、(b)は側面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片をス ム部の突片に係合させる状態を示す説明図 ある。 図5におけるB-B矢示線に沿った断面図で ある。 図5におけるA-A矢示線に沿った断面図で ある。 同クリップを用いて、トリムボードを 体パネルに固定した状態を示す断面図であ 。 本発明の第2実施形態によるクリップ 一部を切欠いて示す斜視図である。 (a)は同クリップの正面図、(b)は同クリ ップの側面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片をフ ランジ部から伸びる係合壁に係合させた状態 を示し、(a)は正面図、(b)は側面図である。 図12におけるC-C矢示線に沿った断面図 ある。 本発明の第3実施形態によるクリップ 一部を切欠いて示す斜視図である。 (a)は同クリップの正面図、(b)は同クリ ップの側面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片をス テム部の突片に係合させた状態を示し、(a)は 正面図、(b)は(a)のD-D矢示線に沿った断面図で ある。 本発明の第4実施形態によるクリップ 一部を切欠いて示す斜視図である。 (a)は同クリップの正面図、(b)は(a)のE-E 矢示線に沿った断面図である。 同クリップにおいて、弾性係合片を内 側に撓ませ、ステム部の係合凹部に係合させ た状態を示し、(a)は正面図、(b)は(a)のF-F矢示 線に沿った断面図である。 本発明の第5実施形態によるクリップ 一部を切欠いて示す斜視図である。 同クリップの正面図である。 同クリップを取付孔に挿入する状態を 示す説明図である。 同クリップを用いて、トリムボードを 車体パネルに固定した状態を示す説明図であ る。 同クリップを取付孔から引き抜く状態 を示す説明図である。

符号の説明

10,40,50,60,70 クリップ
13 取付孔
16 フランジ部(第3フランジ部)
25 先端部
26 弾性係合片
27,51 突片
28 貫通孔
29 引掛け部
30,52 係合突起
54 係合凹部
61 リブ
65 係合凹部
67 係合突起
71 ステム部側第1突部
72 係合片側第1突部
73 ステム部側第2突部
74 係合片側第2突部