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Title:
CLOCK SIGNAL DIVISION CIRCUIT AND METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116398
Kind Code:
A1
Abstract:
A clock signal division circuit includes a mask circuit (10) and a mask control circuit (20). The mask circuit (10) masks a clock pulse of a clock S in accordance with an inputted mask signal (50) so as to generate a clock B for output. The mask control circuit (20) generates a mask signal (50) according to communication timing information (30) indicating a communication timing of a data communication with a circuit A performed in a circuit B using the clock B, and outputs the generated signal to the mask circuit (10). In the mask signal (50), a mask timing for masking M-N clock pulses is allocated to timings of M clock pulses in which clock S is continuous, excluding the communication timing in which the data communication is performed.

Inventors:
SHIBAYAMA ATSUFUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/054150
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
March 05, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NEC CORP (JP)
SHIBAYAMA ATSUFUMI (JP)
International Classes:
H03K23/64; G06F1/08; H03K21/00
Foreign References:
JPS63151217A1988-06-23
JPH0946222A1997-02-14
Attorney, Agent or Firm:
YAMAKAWA, Masaki et al. (JP)
Masaki Yamakawa (JP)
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Claims:
 N/M(Nは正整数,MはNより大きい正整数)で規定された分周比に基づいて、入力クロック信号の連続するM個のクロックパルスのうち、M-N個分のクロックパルスをマスクすることにより、当該入力クロック信号をN/M分周した出力クロック信号を生成するクロック信号分周回路であって、
 入力されたマスク信号に応じて前記入力クロック信号のクロックパルスをマスクすることにより前記出力クロック信号を生成して出力するマスク回路と、
 前記出力クロック信号を用いる対象回路で行うデータ通信の通信タイミングを示す通信タイミング情報に基づいて、前記入力クロック信号の連続するM個のクロックパルスのタイミングのうち、当該通信タイミングを除く他のタイミングに対して、M-N個分のクロックパルスをマスクするマスクタイミングを割り当てたマスク信号を生成して前記マスク回路へ出力するマスク制御回路と
 を備えることを特徴とするクロック信号分周回路。
 請求項1に記載のクロック信号分周回路において、
 前記マスク制御回路は、前記入力クロック信号のクロックパルスをカウンタでカウントするとともに、当該カウント値が分周比分母Mに達した時点でカウント値をリセットすることにより、当該入力クロック信号に対する前記通信タイミングの相対的な位相を示すカウント値を生成し、このカウント値に基づいて前記マスク信号を生成することを特徴とするクロック信号分周回路。
 請求項2に記載のクロック信号分周回路において、
 前記マスク制御回路は、少なくとも前記通信タイミング情報および前記カウント値の組合せごとにマスクの要否を示すテーブルデータを予めテーブル回路で保持し、入力されたこれら組合せに応じて前記テーブル回路から出力されたテーブルデータを前記マスク信号として出力することを特徴とするクロック信号分周回路。
 請求項3に記載のクロック信号分周回路において、
 前記テーブル回路は、前記通信タイミング情報および前記カウント値に、分周比分母Mおよび分周比分子N加えた組合せごとにマスクの要否を示すテーブルデータを予め保持することを特徴とするクロック信号分周回路。
 請求項1に記載のクロック信号分周回路において、
 前記通信タイミング情報は、当該対象回路とデータ通信を行う相手回路での通信タイミングの位相を示す位相信号を含むことを特徴とするクロック信号分周回路。
 請求項5に記載のクロック信号分周回路において、
 前記通信タイミング情報は、前記相手回路での通信動作に用いる相手クロック信号の周波数を示す周波数信号をさらに含むことを特徴とするクロック信号分周回路。
 請求項5に記載のクロック信号分周回路において、
 前記通信タイミング情報は、前記相手回路での通信動作に用いる相手クロック信号と前記出力クロック信号との位相関係が一巡する期間の各タイミングから前記相手回路での通信タイミングを選択する通信タイミング選択情報をさらに含むことを特徴とするクロック信号分周回路。
 請求項5に記載のクロック信号分周回路において、
 前記マスク制御回路は、前記入力クロック信号のクロックパルスをカウンタでカウントするとともに、当該カウント値が分周比分母Mに達した時点でカウント値をリセットすることにより、前記入力クロック信号に対する前記通信タイミングの相対的な位相を示すカウント値を生成し、このカウント値に基づいて前記マスク信号を生成することを特徴とするクロック信号分周回路。
 N/M(Nは正整数,MはNより大きい正整数)で規定された分周比に基づいて、入力クロック信号をN/M分周した出力クロック信号を生成するクロック信号分周方法であって、
 出力クロック信号を用いる対象回路で行うデータ通信の通信タイミングを示す通信タイミング情報に基づいて、前記入力クロック信号の連続するM個のクロックパルスのタイミングのうち、当該通信タイミングを除く他のタイミングに対して、M-N個分のクロックパルスをマスクするマスクタイミングを割り当てたマスク信号を生成するマスク信号生成ステップと、
 前記マスク信号のマスクタイミングで前記入力クロック信号のクロックパルスをマスクし、マスクタイミング以外のマスクタイミングで前記入力クロック信号のクロックパルスをマスクしないことにより前記出力クロック信号を生成して出力するマスク制御ステップと
 を備えることを特徴とするクロック信号分周方法。
 請求項9に記載のクロック信号分周方法において、
 前記マスク制御ステップは、前記入力クロック信号のクロックパルスをカウンタでカウントするとともに、当該カウント値が分周比分母Mに達した時点でカウント値をリセットすることにより、当該入力クロック信号に対する前記通信タイミングの相対的な位相を示すカウント値を生成し、このカウント値に基づいて前記マスク信号を生成するステップを含むことを特徴とするクロック信号分周方法。
 請求項10に記載のクロック信号分周方法において、
 前記マスク制御ステップは、少なくとも前記通信タイミング情報および前記カウント値の組合せごとにマスクの要否を示すテーブルデータを予めテーブル回路で保持し、入力されたこれら組合せに応じて前記テーブル回路から出力されたテーブルデータを前記マスク信号として出力するステップを含むことを特徴とするクロック信号分周方法。
 請求項11に記載のクロック信号分周方法において、
 前記テーブル回路は、前記通信タイミング情報および前記カウント値に、分周比分母Mおよび分周比分子N加えた組合せごとにマスクの要否を示すテーブルデータを予め保持することを特徴とするクロック信号分周方法。
 請求項9に記載のクロック信号分周方法において、
 前記通信タイミング情報は、当該対象回路とデータ通信を行う相手回路での通信タイミングの位相を示す位相信号を含むことを特徴とするクロック信号分周方法。
 請求項13に記載のクロック信号分周方法において、
 前記通信タイミング情報は、前記相手回路での通信動作に用いる相手クロック信号の周波数を示す周波数信号をさらに含むことを特徴とするクロック信号分周方法。
 請求項13に記載のクロック信号分周方法において、
 前記通信タイミング情報は、前記相手回路での通信動作に用いる相手クロック信号と前記出力クロック信号との位相関係が一巡する期間の各タイミングから前記相手回路での通信タイミングを選択する通信タイミング選択情報をさらに含むことを特徴とするクロック信号分周方法。
 請求項13に記載のクロック信号分周方法において、
 前記マスク制御ステップは、前記入力クロック信号のクロックパルスをカウンタでカウントするとともに、当該カウント値が分周比分母Mに達した時点でカウント値をリセットすることにより、前記入力クロック信号に対する前記通信タイミングの相対的な位相を示すカウント値を生成し、このカウント値に基づいて前記マスク信号を生成するステップを含むことを特徴とするクロック信号分周方法。
Description:
クロック信号分周回路および方

 本発明は、回路技術に関し、特にクロッ 信号を任意の有理数分周比で分周する分周 路技術に関する。

 任意の周波数のクロック信号から、より い周波数のクロック信号を分周して分周す クロック信号分周回路において、分周比、 なわち分周前のクロック信号の周波数と分 後のクロック信号の周波数の比が1/M (Mは整 数)の分周回路(整数分周回路)は、カウンタを 用いて容易に実現することができる。

 一方、分周比がN/M(Nは正整数,MはNより大 い正整数)からなる有理数であっても分周が 能な分周回路が提案されている(例えば、特 開2005‐45507号公報、特開2006‐148807号公報な 参照)。これらの関連技術によれは、分周比 分子を設定する値Nを、入力クロック信号の サイクルごとに累積的に加算し、その加算結 果が分周比の分母を設定する値Mより大きく った場合には、その加算結果からMを引く、 いう動作を行い、その加算結果を参照して 力クロック信号のクロックパルスを適切に スクする(間引く)ことにより有理数分周を 現している。

 これら特開2005‐45507号公報や特開2006‐148807 号公報に記載のクロック信号分周回路は、入 力クロック信号のクロックパルスを選択的に マスクして分周することにより出力クロック 信号を生成している。しかしながら、これら クロック信号分周回路では、この出力クロッ ク信号を用いる対象回路とデータ通信を行う 相手回路の通信タイミングが考慮されていな い。
 このため、対象回路が、入力クロック信号 は異なる周波数のクロック信号で動作する 手回路とデータ通信を行う場合、特別なク ック乗せ換え回路や、特別なタイミング設 が必要となる。その結果、通信性能が低下 、消費電力、回路規模、さらには設計コス が増大するという問題点があった。

 図15および図16を参照して、上記関連技術 によるクロック信号分周回路における問題の 具体例を説明する。図15は、関連技術のクロ ク信号分周回路を用いた半導体集積回路例 ある。図16は、関連技術のクロック信号分 回路の動作を示すタイミングチャートであ 。

 図15に示すように、クロック信号分周回 は、入力する分周比設定に基づいて、クロ クSを有理数分周することでクロックBを生成 する。回路A(相手回路)と回路B(対象回路)は、 信号AoutおよびBoutを通じて互いに通信する。 号Aoutは、回路AがクロックAのタイミングで 力し、回路BがクロックBのタイミングで入 する信号である。信号Boutは、回路Bがクロッ クBのタイミングで出力し、回路AがクロックA のタイミングで入力する信号である。

 図16には、クロックSを分周比11/12~4/12で分 周して生成したクロックBが図示されている クロックBは、入力するクロックSのクロック パルスを適切にマスクすることにより生成す ることができる。例えば、分周比が9/12のク ックBは、クロックSのタイミングT0~T11にある 12個のクロックパルスのうち、タイミングT3 T8、T11にある3個のクロックパルスをマスク ることで生成している。

 ここで、クロックAの周波数はクロックSの1/ 3であるとする。すなわち、クロックAのクロ クSに対する分周比は1/3(=4/12)である。この き、クロックAとクロックBの位相関係は、ク ロックSの12サイクルで一巡する。この位相関 係が一巡する12サイクルのタイミングを、T0~T 11で示している。
 また、回路Aと回路Bは、クロックAのすべて 立ち上がりのタイミングであるタイミングT 0、T3、T6、T9、で通信するとする。すなわち 回路Aは、クロックAの立ち上がりのタイミン グであり、通信のタイミングであるタイミン グT0、T3、T6、T9で、信号Aoutを出力し、信号Bou tを入力する。

 ところが、上記関連技術のクロック信号 周回路は、異なる周波数のクロックとの通 を考慮していないため、この通信のタイミ グにおいても、クロックSのクロックパルス をマスクしてクロックBを生成してしまう場 がある。図16 の場合、通信のタイミングの ち、T3、T6、T9において、クロックSのクロッ クパルスをマスクしてクロックBを生成して る場合がある。

 具体的には、タイミングT3において、分 比が9/12の場合(91)、6/12の場合(92)、5/12の場合 (93)にクロックパルスをマスクしている。同 に、タイミングT6において、5/12の場合(94)に ロックパルスをマスクしている。同様に、 イミングT9において、分周比が7/12の場合(95) 、6/12の場合(96)、5/12の場合(97)にクロックパ スをマスクしている。

 上記の場合のように、通信のタイミング クロックSのクロックパルスをマスクしてク ロックBを生成した場合、クロックAで動作す 回路Aが信号Aoutに出力した信号を、クロッ Bで動作する回路Bが期待したタイミングで入 力できないことになる。同様に、クロックA 動作する回路Aが期待したタイミングで、ク ックBで動作する回路Bが信号Boutに信号を出 できないことになる。

 したがって、上記関連技術のクロック信 分周回路では、異なる周波数のクロックと 通信において、期待した正しい通信動作を 現するために、特別なクロック乗せ換え回 や、特別なタイミング設計が必要となる。 の結果、通信性能が低下し、消費電力、回 規模、さらには設計コストが増大するとい 問題点が発生する。

 本発明はこのような課題を解決するため ものであり、入力クロック信号とは異なる 波数のクロック信号で動作する相手回路と 間でも、通信性能を低下させずにデータ通 を行える出力クロック信号を生成すること 可能なクロック信号分周回路および方法を 供することを目的としている。

 このような目的を達成するために、本発 にかかるクロック信号分周回路は、N/M(Nは 整数,MはNより大きい正整数)で規定された分 比に基づいて、入力クロック信号の連続す M個のクロックパルスのうち、M-N個分のクロ ックパルスをマスクすることにより、当該入 力クロック信号をN/M分周した出力クロック信 号を生成するクロック信号分周回路であって 、入力されたマスク信号に応じて入力クロッ ク信号のクロックパルスをマスクすることに より出力クロック信号を生成して出力するマ スク回路と、出力クロック信号を用いる対象 回路で行うデータ通信の通信タイミングを示 す通信タイミング情報に基づいて、入力クロ ック信号の連続するM個のクロックパルスの イミングのうち、当該通信タイミングを除 他のタイミングに対して、M-N個分のクロッ パルスをマスクするマスクタイミングを割 当てたマスク信号を生成してマスク回路へ 力するマスク制御回路とを備えている。

 また、本発明にかかるクロック信号分周 法は、N/M(Nは正整数,MはNより大きい正整数) 規定された分周比に基づいて、入力クロッ 信号をN/M分周した出力クロック信号を生成 るクロック信号分周方法であって、出力ク ック信号を用いる対象回路で行うデータ通 の通信タイミングを示す通信タイミング情 に基づいて、入力クロック信号の連続するM 個のクロックパルスのタイミングのうち、当 該通信タイミングを除く他のタイミングに対 して、M-N個分のクロックパルスをマスクする マスクタイミングを割り当てたマスク信号を 生成するマスク信号生成ステップと、マスク 信号のマスクタイミングで入力クロック信号 のクロックパルスをマスクし、マスクタイミ ング以外のマスクタイミングで入力クロック 信号のクロックパルスをマスクしないことに より出力クロック信号を生成して出力するマ スク制御ステップとを備えている。

 本発明によれば、対象回路の通信タイミン では、入力クロック信号のクロックパルス マスクされずに出力クロック信号として出 される。このため、入力クロック信号とは なるクロック信号で動作する相手回路との でも、通信性能を低下させずにデータ通信 行える出力クロック信号を生成することが 能となる。
 これにより、異なる周波数のクロック信号 の通信のために、特別なタイミング設計や 別なクロック乗せ換え回路が不要となり、 電力、低面積かつ低設計コストで、クロッ 信号を有理数分周することが可能となる。

図1は、本発明の第1の実施形態にかか クロック信号分周回路の構成を示すブロッ 図である。 図2は、本発明の第1の実施形態にかか クロック信号分周回路の動作を示すタイミ グチャートである。 図3は、本発明の第2の実施形態にかか クロック信号分周回路の構成を示すブロッ 図である。 図4は、本発明の第2の実施形態にかか クロック信号分周回路の動作を示すタイミ グチャートである。 図5は、本発明の第2の実施形態にかか クロック信号分周回路の他の動作を示すタ ミングチャートである。 図6は、本発明の第2の実施形態にかか クロック信号分周回路の他の動作を示すタ ミングチャートである。 図7は、本発明の第3の実施形態にかか クロック信号分周回路の動作を示すタイミ グチャートである。 図8は、本発明の第4の実施形態にかか クロック信号分周回路の構成を示すブロッ 図である。 図9は、本発明の第4の実施形態にかか クロック信号分周回路の動作を示すタイミ グチャートである。 図10は、本発明の第1の実施例にかかる クロック信号分周回路の適用例を示す説明図 である。 図11は、本発明の第1の実施例にかかる クロック信号分周回路の動作を示すタイミン グチャートである。 図12は、本発明の第1の実施例にかかる クロック信号分周回路の他の動作を示すタイ ミングチャートである。 図13は、本発明の第2の実施例にかかる クロック信号分周回路の適用例を示す説明図 である。 図14は、本発明の第2の実施例にかかる クロック信号分周回路の動作を示すタイミン グチャートである。 図15は、関連技術のクロック信号分周 路を用いた半導体集積回路例である。 図16は、関連技術のクロック信号分周 路の動作を示すタイミングチャートである

 次に、本発明の実施形態について図面を参 して説明する。
[第1の実施形態]
 まず、図1を参照して、本発明の第1の実施 態にかかるクロック信号分周回路について 明する。図1は、本発明の第1の実施形態にか かるクロック信号分周回路の構成を示すブロ ック図である。
 図1には、クロックAで動作する回路A(相手回 路)と、クロックBで動作する回路B(対象回路) を含む半導体集積回路例が示されており、 路Bに本実施形態にかかるクロック信号分周 回路100が設けられている。

 クロック信号分周回路100は、分周比設定情 40のN/M(Nは正整数,MはNより大きい正整数)で 定された分周比に基づいて、クロックS(入力 クロック信号)の連続するM個のクロックパル のうち、M-N個分のクロックパルスをマスク ることにより、クロックSをN/Mの分周比で有 理数分周したクロックB(出力クロック信号)を 生成する回路である。
 このクロック信号分周回路100は、主な回路 して、マスク回路10とマスク制御回路20とを 含んでいる。

 マスク回路10は、入力されたマスク信号50に 応じてクロックSのクロックパルスをマスク ることによりクロックBを生成して出力する 能を有している。
 マスク制御回路20は、クロックBを用いる回 Bで行う回路Aとのデータ通信の通信タイミ グを示す通信タイミング情報30に基づいて、 クロックSの連続するM個のクロックパルスの イミングのうち、当該データ通信が行われ 通信タイミングを除く他のタイミングに対 て、M-N個分のクロックパルスをマスクする スクタイミングを割り当てたマスク信号50 マスク回路10へ出力する機能を有している。

 クロック信号分周回路100は、分周比設定 加えて、回路Bでの通信タイミングを示す通 信タイミング情報30を入力とし、この通信タ ミング情報30に基づいてクロックSを、N/M分 比で有理数分周することでクロックBを生成 する。

 回路Aと回路Bは、通信タイミング情報30に基 づく通信のタイミングで、信号AoutおよびBout 通じて互いに通信する。この例では、回路A は、クロックAの立ち上がりタイミングでラ チ回路A1を駆動して信号Aoutを出力し、回路B 、クロックBの立ち上がりタイミングでラッ チ回路B1を駆動して信号Aoutを入力する。また 、回路Bは、クロックBの立ち上がりタイミン でラッチ回路B2を駆動して信号Boutを出力し 回路Aは、立ち上がりクロックAのタイミン でラッチ回路A2を駆動して信号Boutを入力す 。
 なお、クロックS、クロックA、通信タイミ グ情報30、および分周比設定情報40について 、上位回路(図示せず)から供給されるもの する。

[第1の実施形態の動作]
 次に、図2を参照して、本発明の第1の実施 態にかかるクロック信号分周回路の動作に いて説明する。図2は、本発明の第1の実施形 態にかかるクロック信号分周回路の動作を示 すタイミングチャートである。ここでは、分 周比分母M=12、分周比分子N=11~4とし、クロッ Sを分周比11/12~4/12で分周してクロックBを生 する場合を例として説明する。

 クロック信号分周回路100には、クロックS、 位相信号31、およびクロックSに対する分周比 N/Mを示す分周比設定情報40が入力されている
 クロックSは、所定周波数の連続したクロッ クパルスからなる信号である。位相信号31は 回路Bでの通信タイミングの位相を示す通信 タイミング情報30の一例であり、図2のように 、回路Bでデータ通信が行われる通信タイミ グにおいて「1」を示し、それ以外の期間に いて「0」を示す信号を用いてもよい。分周 比設定情報40は、分周比分母Mおよび分周比分 子Nの値を示す数ビット分の並列データから り、分周比が変更されない限りこの分周比 定情報40の値は変化しない。

 クロック信号分周回路100のマスク制御回 20は、回路Bの通信タイミング情報30および 周比設定情報40に基づいて、回路Bでデータ 信が行われる通信タイミングを除く他のタ ミングにおいて、M-N個分のクロックパルス マスクするマスクタイミングを割り当てた スク信号50をマスク回路10へ出力する。

 この際、前述のように、回路Aにおいてク ロックAの立ち上がりタイミングでデータ通 が行われる場合、このタイミングを含むそ 前後のタイミングで位相信号31が「1」を示 、このタイミングが回路Aの通信タイミング なる。したがって、マスク制御回路20は、 れら通信タイミング以外のタイミング、す わち位相信号31が「0」を示すタイミングに して、クロックSのクロックパルスをマスク るマスクタイミングが割り当てられる。

 図2では、クロックAの周波数がクロックS 1/3、すなわちクロックAのクロックSに対す 分周比が1/3(=4/12)で、クロックAがクロックS 同期している場合が示されている。この際 クロックAとクロックBの位相関係は、クロッ クSの12サイクルで一巡する。図2では、この 相関係が一巡する12サイクルのタイミングが T0~T11で示されている。したがって、回路A,回 Bは、クロックAの立ち上がりタイミングに 当するタイミングT0,T3,T6,T9でデータ通信を行 うことになり、位相信号31は、これらタイミ グT0,T3,T6,T9を含むその前後のタイミングで 1」に変化する。

 したがって、マスク制御回路20は、この 相信号31が「0」を示す期間におけるクロッ Sのクロックパルスの立ち上がりタイミング すなわちタイミングT1,T2,T4,T5,T7,T8,T10,T11のい ずれかに対して、M-N個分のクロックパルスを マスクするマスクタイミングを割り当てたマ スク信号50を生成する。

 例えば、クロックSのタイミングT0~T11にあ る12個のクロックパルスのうち、T0,T3,T6,T9以 のタイミング、例えばタイミングT2に対して マスクタイミングを割り当てれば、分周比11/ 12のクロックBを生成できる。さらに、T8に対 てマスクタイミングを追加割り当てすれば 分周比10/12のクロックBを生成でき、さらにT 5に対して追加割り当てすれば、分周比の9/12 クロックBを生成でき、さらにT11に対して追 加割り当てすれば、分周比の8/12のクロックB 生成できる。

 また、T0,T3,T6,T9以外のタイミングのうち T1,T2,T5,T8,T11に対してマスクタイミングを割 当てれば、分周比7/12のクロックBを生成でき る。さらに、T7に対して追加割り当てすれば 分周比6/12のクロックBを生成でき、さらにT4 に対して追加割り当てすれば、分周比の5/12 クロックBを生成でき、さらにT10に対して追 割り当てすれば、分周比の4/12のクロックB 生成できる。

[第1の実施形態の効果]
 このように、本実施形態では、マスク制御 路20により、クロックBを用いる回路B(対象 路)で行うデータ通信の通信タイミングを示 通信タイミング情報30に基づいて、回路A(相 手回路)でデータ通信が行われる通信タイミ グを除く他のタイミングに対して、M-N個分 クロックパルスをマスクするマスクタイミ グを割り当てたマスク信号50を生成してマス ク回路10へ出力している。

 これにより、回路Bでデータ通信が行われる 通信タイミングを除く他のタイミングにおい て、クロックSからM-N個分のクロックパルス マスクされてクロックBが生成される。
 このため、回路Bでの通信タイミングでは、 クロックSのクロックパルスがマスクされな なり、回路Bでの通信タイミングには必ずク ックBにクロックパルスが出力される。これ に応じて、回路Bは、回路Aが信号Aoutに出力し た信号を、期待したタイミングで受け取るこ とができる。同様に、回路Bは、回路Aが期待 たタイミングで、信号Boutに信号を出力する ことができる。

 したがって、本実施形態にかかるクロック 号分周回路によれば、異なる周波数のクロ ク信号(クロックA)で動作する相手回路(回路 A)との間でも、通信性能を低下させずにデー 通信を行える出力クロック信号(クロックB) 生成することが可能となる。
 これにより、異なる周波数のクロック信号 の通信のために、特別なタイミング設計や 別なクロック乗せ換え回路が不要となり、 電力、低面積かつ低設計コストで、クロッ 信号を有理数分周することが可能となる。

 また、本実施形態では、マスク制御回路2 0において、分周比設定情報40に応じて、相手 回路でデータ通信が行われる通信タイミング を除く他のタイミングに対して、M-N個分のク ロックパルスをマスクするマスクタイミング を割り当てるようにしたので、例えば分周比 N/Mが11/12~4/12のうちのいずれかに変更される 合でも、回路Bの通信タイミングT0,T3、T6,T9以 外のタイミングでクロックSをマスクするこ ができる。したがって、分周比を変更する 合でも、回路AのクロックAや通信タイミング を変更する必要がなくなり、極めて柔軟に対 応することが可能となる。

 また、本実施形態では、通信タイミング 報30として、対象回路(回路B)の通信タイミ グを示す位相信号31を用いる場合を例として 説明したが、相手回路(回路A)の通信タイミン グを示す位相信号を用いてもよい。これによ り、対象回路の通信タイミングに比較して相 手回路の通信タイミングが少ない場合でも、 回路Aの通信タイミングに合わせたクロックB 自動的に生成することができる。したがっ 、通信可能なタイミングが同一ではない相 回路であっても、対象回路の通信タイミン を相手回路に合わせることが可能となる。

[第2の実施形態]
 次に、図3を参照して、本発明の第2の実施 態にかかるクロック信号分周回路について 明する。図3は、本発明の第2の実施形態にか かるクロック信号分周回路の構成を示すブロ ック図である。
 本実施形態では、第1の実施形態にかかるク ロック信号分周回路100のマスク回路10および スク制御回路20の具体例について説明する

 図3において、マスク回路10は、入力するマ ク信号50を参照して、クロックSのパルスを スクするか、あるいはマスクせずにそのま クロックBに出力するか、のいずれかを選択 する機能を有している。
 本実施形態において、このマスク回路10は ラッチ回路11とゲート回路12とから構成され いる。

 ラッチ回路11は、クロックSの立ち下りのタ ミングでマスク信号50をラッチすることで ゲート回路12に入力されるマスク信号50の遷 を、クロックSの値が「0」であるタイミン に限定する機能を有している。
 ゲート回路12は、ラッチ回路11でラッチされ たマスク信号50に基づいてクロックSをマスク する機能を有する。マスク信号50の値が「0」 の場合、クロックSをマスクする。マスク信 50の値が「1」の場合、クロックSをマスクし い。

 ラッチ回路11を設けることで、クロックB グリッチが発生することを抑制できる。タ ミング設計が容易になるという効果がある 、タイミング設計を厳密に行うことでグリ チの発生を回避する場合には、ラッチ回路1 1を省略してもよい。また、図3では、クロッ Sをマスクするゲート回路12としてAND回路が いられているが、これに限るものではない OR回路を用いてもよいし、その他、同等の 能を有する回路を用いてもよい。

 マスク制御回路20は、通信タイミング情報30 および分周比設定情報40に基づいて、クロッ Sのクロックパルスをカウントすることによ り、クロックSに対する回路Bでの通信タイミ グの相対的な位相を示すカウント値を生成 、このカウント値に基づいてマスクタイミ グを割り当てたマスク信号50を生成して出 する機能を有している。
 本実施形態において、このマスク制御回路2 0は、カウンタ21とテーブル回路22とから構成 れている。また、通信タイミング情報30は 回路Aでの通信動作に用いるクロックAの周波 数を示す周波数信号32と回路Aでの通信タイミ ングの位相を示す位相信号31とから構成され いる。なお、周波数信号32は、クロックAを 定する値を示す数ビット分の並列データか なり、クロックAが変更されない限りこの周 波数信号32の値は変化しない。また、分周比 定情報40は、複数ビットの並列ビットデー からなる、分周比分母Mと分周比分子Nとから 構成されている。

 カウンタ21は、クロックSのクロックパル をカウントするとともに、当該カウント値2 3が分周比分母Mに達した時点で、位相信号31 示す通信タイミングに合わせてカウント値 リセットすることにより、クロックSに対す 回路Aの通信タイミングの相対的な位相を示 すカウント値23を出力する機能を有している これにより、カウンタ21から、クロックAと ロックBの位相関係が一巡するサイクル数が カウント値23として出力される。

 テーブル回路22は、カウント値23、通信タ イミング情報30である周波数信号32、および 周比設定情報40である分周比分母M(41)と分周 分子N(42)の組合せ24ごとに、マスクの要否を 示すテーブルデータ25を予めテーブル形式で 持する機能と、入力されたこれら値の組合 に応じたテーブルデータをマスク信号50と て出力する機能とを有している。これによ 、テーブル回路22から、分周比分母M、分周 分子N、周波数信号32、カウント値23に応じて 、マスク回路10でクロックSのクロックパルス をマスクするか否かを制御するマスク信号50 、クロックSのクロックパルスごとに出力さ れる。

[第2の実施形態の動作]
 次に、図4を参照して、本発明の第2の実施 態にかかるクロック信号分周回路の動作に いて説明する。図4は、本発明の第2の実施形 態にかかるクロック信号分周回路の動作を示 すタイミングチャートである。
 ここでは、クロックSから分周比9/12のクロ クBを生成する場合について説明する。なお 回路Aと回路Bは、クロックAのすべての立ち がりのタイミングでデータ通信を行うもの し、クロックAがクロックSに同期しており その分周比が1/3であるものとする。

 位相信号31は、クロックAの立ち上がりのタ ミングで「1」となり、それ以外で「0」と る信号であり、クロックAの位相、すなわち 路Aと回路Bとの間の通信タイミングを示し いる。
 カウンタ21は、位相信号31が「1」となるい れかのタイミングでカウント値をリセット 、その後、クロックAとクロックBの位相関係 が一巡する12サイクル分を繰り返してクロッ Sのクロックパルスをカウントする。これに より、クロックAとクロックBの相対的な位相 係を示すカウント値23がカウンタ21から出力 される。

 図4では、カウント値23が「0」~「11」の値 をとるタイミングとタイミングT0~T11とが対応 している。すなわち、カウント値23は、タイ ングT0で「0」、タイミングT1で「1」、タイ ングT11で「11」となり、再びタイミングT0で 「0」になる。

 テーブル回路22のテーブルデータ25は、カ ウント値23、周波数信号32、分周比分母M(41)、 および分周比分子N(42)の組合せ24ごとに、ク ックSの次のサイクルのパルスをマスクする 合は「0」、マスクしない場合は「1」が予 設定されている。したがって、各時刻に入 された、カウント値23、周波数信号32、分周 分母M(41)、および分周比分子N(42)の組合せ24 応じたテーブルデータ25の値が、マスク信 50として出力される。

 図4の場合、テーブル回路22には、クロッ 信号Sの連続するM個のクロックパルスのタ ミングT0~T11に対応する組合せ24のうち、回路 Aと回路Bとの間で行うデータ通信の通信タイ ング除く他のタイミングT2、T5、T8に対応す 組合せ24に対してマスクタイミングを割り てたテーブルデータ25が予め設定されている 。また、これら以外のタイミングT0,T1,T3,T4,T6, T7,T9,T10,T11に対応する組合せ24については、非 マスクタイミングが割り当てられている。

 これにより、例えばカウント値23が「2」、 5」、「8」の場合は、テーブルデータ25とし て非マスクタイミングを示す「0」、それ以 の場合は、テーブルデータ25としてマスクタ イミングを示す「1」が、テーブル回路22から マスク信号50として出力される。
 マスク回路10は、このマスク信号50を参照し て、タイミングT2、T5、T8において、クロック Sのパルスをマスクし、それ以外のタイミン ではパルスをマスクしないで、クロックBに 力する。

 したがって、連続するM個のクロックパル スのタイミングT0~T11のうち、タイミングT0、T 3、T6、T9では、常にクロックSのクロックパル スがマスクされずクロックBとして出力され 通信タイミングではないそれ以外のタイミ グ、ここではタイミングT2、T5、T8にあるク ックパルスがマスクされてクロックBとして 力されない。

 図4では、クロックBの分周比が9/12、クロ クAの周波数がクロックSの1/3であり、クロ クAのすべての立ち上がりのタイミングで通 を行う場合の生成例を示したが、その他の 合であっても同様である。通信タイミング 報30、分周比設定情報40、およびクロックA クロックBの相対的な位相関係の組合せごと 、テーブルデータ25の値を適切に設定する とで、通信タイミングにあるクロックパル は常にマスクをせずに、それ以外の通信の イミングにないクロックパルスをマスクす ことによる任意の有理数分周を実現するこ ができる。

 また、図4では、マスク制御回路20に入力 れる、分周比分母M、分周比分子N、周波数 号32、位相信号31、などの値は一定であった 、テーブル回路22がそれらの値に対応する ーブルデータ25を保持する範囲内であれば、 適宜動作中に変更することもできる。

 また、クロックSのクロックパルスをマスク するタイミングは、通信のタイミング以外で あれば、いずれのタイミングであってもよい 。図5および図6は、本発明の第2の実施形態に かかるクロック信号分周回路の他の動作を示 すタイミングチャートである。
 例えば図5は、図2と同じ条件である、クロ クAの周波数がクロックSの1/3であり、クロッ クAのすべての立ち上がりのタイミングで通 を行う場合における、クロックSを分周比11/1 2~4/12で分周して生成したクロックBの別の生 例である。通信のタイミングではないタイ ングT1、T2、T4、T5、T7、T8、T10、T11にあるパ スのうち、図2の生成例とは別のタイミング パルスをマスクしている。

 一方、図6は、クロックAの周波数がクロ クSの1/4であり、クロックAのすべての立ち上 がりのタイミングで通信を行う場合における 、クロックSを分周比11/12~3/12で分周して生成 たクロックBの生成例である。図5の生成例 図6の生成例では、クロックAの周波数が異な り、その結果通信のタイミングも異なるが、 分周比が11/12~6/12の場合のクロックBを、同じ イミングのパルスをマスクすることで生成 ていることを特徴としている。したがって クロックAの周波数がクロックSの1/3の場合 1/4の場合とで、分周比が11/12~6/12のクロックB を生成するためのテーブルデータ25を共有で るため、テーブル回路22のハードウェア量 小さくできるという効果がある。

[第2の実施形態の効果]
 このように、本実施形態では、マスク制御 路において、入力クロック信号のクロック ルスをカウンタでカウントするとともに、 該カウント値が分周比分母Mに達した時点で カウント値をリセットすることにより、入力 クロック信号に対する通信タイミングの相対 的な位相を示すカウント値を生成し、このカ ウント値に基づいてマスクタイミングを割り 当てたマスク信号を生成するようにしたので 、カウンタという極めて簡単な回路構成で、 入力クロック信号に対する通信タイミングの 相対的な位相を導出でき、通信タイミング以 外のタイミングからマスクタイミングを正確 に割り当てることが可能となる。

 また、本実施形態では、マスク制御回路 おいて、少なくとも通信タイミング情報、 周比設定、およびカウント値の組合せごと マスクの要否を示すテーブルデータを予め ーブル回路で保持し、入力されたこれら組 せに応じてテーブル回路から出力されたテ ブルデータをマスク信号として出力するよ にしたので、テーブル回路という極めて簡 な回路構成で、通信タイミング以外のタイ ングから、入力クロック信号に対する通信 イミングの相対的な位相に応じた所望のマ クタイミングを正確に割り当てることが可 となる。

 また、本実施形態では、マスク制御回路2 0が入力するクロックBの分周比設定は、分周 の分母の値を示す分周比分母Mと、分周比の 分子の値を示す分周比分子Nから構成される したが、クロックBの分周比を設定できるも であれば、別の形式であってもよい。同様 、マスク制御回路20が入力する通信タイミ グ情報は、通信対象のクロックであるクロ クAの周波数を示す周波数信号32と、クロッ Aの位相を示す位相信号31から構成されると たが、通信タイミングを指定できるもので れば、別の形式であってもよい。また、分 比の設定や、通信タイミングの指定に不要 信号は適宜省略してもよい。例えば、クロ クAの周波数がある特定の周波数のみである 合には、テーブルデータ25をクロックAの周 数ごとに備える必要がないので、周波数信 32を省略することができる。

 また、本実施形態によるクロック信号分 回路100は、ディジタル論理回路のみで構成 れ、クロックSをマスクするか否かのいずれ かを選択して、有理数分周を実現するので、 消費電力やレイアウト面積が小さいという特 徴がある。また、アナログ回路や専用設計を 必要とする回路を使用しないので、設計・検 証コストが小さいという特徴がある。

[第3の実施形態]
 次に、図7を参照して、本発明の第3の実施 態にかかるクロック信号分周回路について 明する。図7は、本発明の第3の実施形態にか かるクロック信号分周回路の動作を示すタイ ミングチャートである。

 第1の実施形態では、回路Aと回路Bはクロ クAのすべての立ち上がりのタイミングで通 信を行うとしたが、その限りではなく、一部 のタイミングで通信を行ってもよい。本実施 形態では、通信対象のクロックの立ち上がり のタイミングのうち、一部のタイミングで通 信を行う場合について説明する。なお、本実 施形態にかかるクロック信号分周回路の構成 は、入力する信号が異なるものの、その他の 構成については第1の実施形態と同様であり ここでの詳細な説明は省略する。

 図7の例では、クロックAの周波数はクロッ Sと同じ周波数であるとし、回路Aと回路Bは クロックAの立ち上がりのタイミングのうち タイミングT0、T4、T8で通信するとする。
 この分周例においても、クロック信号分周 路100は、回路Aと回路Bの通信タイミングを す通信タイミング情報30を入力し、それに基 づいて、通信タイミングにあるクロックパル スは常にマスクをせずに、それ以外の通信の タイミングにないクロックパルスをマスクす ることで、有理数分周を実現する。具体的に は、通信タイミングであるタイミングT0、T4 T8では、常にクロックパルスをマスクせず、 それ以外の通信タイミングではないタイミン グT1、T2、T3,T5、T6、T7、T9、T10、T11のいずれか にあるクロックパルスをマスクすることで、 クロックBを生成する。

[第3の実施形態の効果]
 このように、本実施形態によれば、クロッ 信号分周回路が生成するクロックBは、回路 Aと回路Bの通信タイミングでは必ずクロック ルスが存在するので、異なる周波数のクロ クとの通信において、期待した正しい通信 作を実現するために、特別なクロック乗せ え回路や、特別なタイミング設計が不要と る。その結果、異なる周波数のクロックと 通信においても通信性能が低下せず、効率 な通信を行うことができる。さらに、分周 を変更する場合でも、それに応じて異なる 波数のクロックとの通信のタイミングを変 する必要がない。例えば、図7のクロック分 周例では、クロックBの分周比を11/12~3/12のい れに変更する場合でも、通信タイミングT0,T 4、T8を変更する必要がなく、柔軟に対応でき る。

[第4の実施形態]
 次に、図8を参照して、本発明の第4の実施 態にかかるクロック信号分周回路について 明する。図8は、本発明の第4の実施形態にか かるクロック信号分周回路の構成を示すブロ ック図であり、図3と同じまたは同等部分に 同一符号を付してある。
 本実施形態では、第3の実施形態にかかるク ロック信号分周回路100のマスク制御回路20の 体例について説明する。本実施形態にかか クロック信号分周回路100は、第2の実施形態 と比較して、マスク制御回路20のテーブル回 22の構成が異なる。その他の構成について 、図3と同様であり、ここでの詳細な説明は 略する。

 テーブル回路22は、カウント値23、通信タ イミング情報30である通信タイミング選択信 33、および分周比設定情報40である分周比分 母M(41)と分周比分子N(42)の組合せ24ごとに、マ スクの要否を示すテーブルデータ25を予めテ ブル形式で保持する機能と、入力されたこ ら値の組合せに応じたテーブルデータ25を スク信号50として出力する機能とを有してい る。これにより、テーブル回路22から、分周 分母M、分周比分子N、通信タイミング選択 号33、カウント値23に応じて、マスク回路10 クロックSのクロックパルスをマスクするか かを制御するマスク信号50が、クロックSの ロックパルスごとに出力される。

 本実施形態では、通信タイミング情報30 して、周波数信号32に替えて通信タイミング 選択信号33を用いる点が、第2の実施形態と異 なる。通信タイミング選択信号33は、回路Aで の通信動作に用いるクロックAと回路Bのクロ クBとの位相関係が一巡する期間の各タイミ ングから、回路Aでの通信タイミングを選択 るための信号であり、複数ビットの並列ビ トデータからなる。

[第4の実施形態の動作]
 次に、図9を参照して、本発明の第4の実施 態にかかるクロック信号分周回路の動作に いて説明する。図9は、本発明の第4の実施形 態にかかるクロック信号分周回路の動作を示 すタイミングチャートである。
 ここでは、クロックSから分周比9/12のクロ クBを生成する場合について説明する。なお 回路Aと回路BはタイミングT0、T3、T6、T9で通 信を行うものとし、クロックAがクロックSに 期しており、その分周比が7/12であるものと する。

 位相信号31は、クロックAとクロックBの位相 関係が一巡する間の、任意の1サイクルで「1 となり、それ以外で「0」となる信号である 。図9の場合、位相関係が一巡する12サイクル のうちの1つのサイクルでのみ「1」になる点 、図4と異なる。
 テーブル回路22は、各時刻における、カウ ト値23、通信タイミング選択信号33、分周比 母M(41)、および分周比分子N(42)の組合せ24に じたテーブルデータ25の値をマスク信号50と して出力する。

 これにより、例えばカウント値23が「2」、 5」、「8」の場合は「0」、それ以外の場合 「1」が、テーブル回路22からマスク信号50 して出力される。
 マスク回路10は、このマスク信号50を参照し て、タイミングT2、T5、T8において、クロック Sのパルスをマスクし、それ以外のタイミン ではパルスをマスクしないで、クロックBに 力する。

 このように、テーブルデータ25の値を適 に設定することで、回路Aと回路Bの通信のタ イミングであるタイミングT0、T3、T6、T9では にクロックパルスをマスクせず、それ以外 通信のタイミングではないタイミング、こ ではT2、T5、T8にあるクロックパルスをマス することで、クロックSから分周比が9/12の ロックBが生成されている。

 図9の例では、通信タイミング選択信号33 より、クロックAとクロックBの位相関係が 巡する間において、タイミングT0、T3、T6、T9 を通信タイミングとして選択されているが、 通信タイミング選択信号33を適宜変更するこ により、別のタイミングで通信することを 択することもできる。この場合でも、通信 イミング選択信号33で選択する通信タイミ グごとに、テーブルデータ25の値を適切に設 定することで、通信のタイミングにあるクロ ックパルスは常にマスクをせずに、それ以外 の通信のタイミングにないクロックパルスを マスクすることによる任意の有理数分周を実 現することができる。

[第1の実施例]
 次に、図10を参照して、本発明の各実施形 にかかるクロック信号分周回路の第1の実施 について説明する。図10は、本発明の第1の 施例にかかるクロック信号分周回路の適用 を示す説明図である。
 本発明の各実施形態では、回路Aが一定間隔 のクロックAに基づきデータ通信動作を行う 合を例として説明したが、有理数分周した ロックAに基づきデータ通信動作を行う場合 も、前述と同様にして適用できる。

 図10には、クロックAで動作する回路Aと、 クロックBで動作する回路Bを含んだ半導体集 回路の例が示されている。このうち、回路A にはクロック信号分周回路100と同様のクロッ ク信号分周回路100Aが設けられ、回路Bにはク ック信号分周回路100と同様のクロック信号 周回路100Bが設けられている。

 クロック信号分周回路100Bには、クロックB 分周比を設定する分周比設定情報B(40B)に加 て、クロックAとクロックB間の通信のタイミ ングを示す通信タイミング情報30が入力され いる。クロック信号分周回路100Bは、これら 分周比設定情報B(40B)と通信タイミング情報30 に基づいてクロックSを有理数分周すること でクロックBを生成する。
 一方、クロック信号分周回路100Aには、クロ ックAの分周比を設定する分周比設定情報A(40A )に加えて通信タイミング情報30が入力されて いる。クロック信号分周回路100Aは、これら 周比設定情報A(40A)と通信タイミング情報30と に基づいてクロックSを有理数分周すること クロックAを生成する。

 回路Aと回路Bは、通信タイミング情報30に 基づく通信のタイミングで、信号AoutおよびBo utを通じて互いに通信する。この例では、回 Aは、クロックAの立ち上がりタイミングで ッチ回路A1を駆動して信号Aoutを出力し、回 Bは、クロックBの立ち上がりタイミングでラ ッチ回路B1を駆動して信号Aoutを入力する。ま た、回路Bは、クロックBの立ち上がりタイミ グでラッチ回路B2を駆動して信号Boutを出力 、回路Aは、立ち上がりクロックAのタイミ グでラッチ回路A2を駆動して信号Boutを入力 る。

 まず、図11を参照して、第1の実施形態を例 して本実施例について説明する。
 図11は、本発明の第1の実施例にかかるクロ ク信号分周回路の動作を示すタイミングチ ートである。ここでは、クロックSを分周比 11/12~7/12で分周してクロックBを生成し、クロ クSを分周比7/12で分周してクロックAを生成 る場合を例として説明する。
 クロックAおよびクロックBのクロックSに対 る分周比分母Mはともに12であるので、クロ クAとクロックBの位相関係は、クロックSの1 2サイクルで一巡する。この位相関係が一巡 る12サイクルのタイミングを、T0~T11で示して いる。回路Aと回路Bは、分周比が7/12のときの クロックAのすべての立ち上がりのタイミン であるタイミングT0、T3、T4,T6、T7、T9、T10で 信するとする。

 クロック信号分周回路100Aおよびクロック信 号分周回路100Bは、上記通信タイミングを示 通信タイミング情報30をマスク制御回路20に 力し、マスク制御回路20において、両者間 通信タイミングにあるクロックパルスは常 マスクをせずに、それ以外の通信のタイミ グにないクロックパルスをマスクする。
 図11の例では、通信のタイミングであるタ ミングT0、T3、T4,T6、T7、T9、T10を含むその前 の通信タイミングにおいて、通信タイミン 情報30の一例である位相信号31が「1」を示 ている。

 マスク制御回路20は、これら通信タイミン 以外のタイミング、すなわち位相信号31が「 0」を示すタイミングのいずれかに対して、 ロックSのクロックパルスをマスクするマス タイミングを割り当てたマスク信号50を生 する。
 したがって、位相信号31が「0」を示す期間 おけるクロックSのクロックパルスの立ち上 がりタイミング、すなわちタイミングT1,T2,T5, T8,T11のいずれかに対して、M-N個分のクロック パルスをマスクするマスクタイミングが割り 当てられる。

 例えば、クロックSのタイミングT0~T11にある 12個のクロックパルスのうち、T0、T3、T4,T6、T 7、T9、T10以外のタイミングのうち、例えばT2 マスクタイミングを割り当てた場合、分周 11/12のクロックBを生成でき、さらにT8を追 割り当てすれば、分周比10/12のクロックBを 成できる。
 また、T0、T3、T4,T6、T7、T9、T10以外のタイミ ングのうち、T2,T5,T8にマスクタイミングを割 当てた場合、分周比9/12のクロックBを生成 き、さらにT11に対して追加割り当てすれば 分周比8/12のクロックBを生成でき、さらにT4 対して追加割り当てすれば、分周比の7/12の クロックBを生成できる。

 次に、図12を参照して、第3の実施形態を例 して本実施例について説明する。図12は、 発明の第1の実施例にかかるクロック信号分 回路の他の動作を示すタイミングチャート ある。
 ここでは、クロックSを分周比11/12~7/12で分 して生成したクロックBと、クロックSを分周 比7/12で分周して生成したクロックAとを図示 ている。回路Aと回路Bは、タイミングT0、T3 T6、T9で通信するとする。

 この例においても、クロック信号分周回 100Aおよびクロック信号分周回路100Bは、回 Aと回路Bの通信タイミングを示す通信タイミ ング情報30を入力し、それに基づいて、通信 イミングにあるクロックパルスは常にマス をせずに、それ以外の通信タイミングにな クロックパルスをマスクすることで、有理 分周を実現する。具体的には、通信タイミ グであるタイミングT0、T3、T6、T9では、常 クロックパルスをマスクせず、それ以外の 信タイミングではないタイミングT1、T2、T4,T 5、T7、T8、T10、T11のいずれかにあるクロック ルスをマスクすることで、クロックAおよび クロックBを生成できる。

 このように、本実施例は、回路Aが一定間隔 のクロックAに基づきデータ通信動作を行う 合だけでなく、有理数分周したクロックAに づきデータ通信動作を行う場合にも、前述 同様にして適用でき、前述と同様の作用効 が得られる。
 また、本実施例では、第1および第3の実施 態にかかるクロック信号分周回路の適用例 ついて説明したが、第2および第4の実施形態 にかかるクロック信号分周回路についても、 本実施例を適用することも可能であり、前述 と同様の作用効果がえられる。

[第2の実施例]
 次に、図13を参照して、本発明の各実施形 にかかるクロック信号分周回路の第2の実施 について説明する。図13は、本発明の第2の 施例にかかるクロック信号分周回路の適用 を示す説明図である。
 第1の実施例では、クロックAで動作する回 Aと、クロックBで動作する回路Bの2つの回路 互いに通信する場合について説明した。本 施例では、クロックおよび回路が3つ以上の 場合について説明する。

 図13には、クロックAで動作する回路A、ク ロックBで動作する回路B、クロックCで動作す る回路Cの3つの回路を含んだ半導体集積回路 例が示されている。このうち、回路Aにはク ロック信号分周回路100と同様のクロック信号 分周回路100Aが設けられ、回路Bにはクロック 号分周回路100と同様のクロック信号分周回 100Bが設けられ、回路Cにはクロック信号分 回路100と同様のクロック信号分周回路100Cが けられている。

 クロック信号分周回路100Aは、クロックA 分周比を設定する分周比設定Aに加えて、ク ックA、クロックB、クロックC間の通信のタ ミングを示す通信タイミング情報を入力し それらに基づいてクロックSを有理数分周す ることでクロックAを生成する。同様にクロ ク信号分周回路100Bは、クロックBの分周比を 設定する分周比設定Bに加えて、上記通信の イミングを示す通信タイミング情報を入力 、それらに基づいてクロックSを有理数分周 ることでクロックBを生成する。同様にクロ ック信号分周回路100Cは、クロックCの分周比 設定する分周比設定Cに加えて、上記通信タ イミングを示す通信タイミング情報を入力し 、それらに基づいてクロックSを有理数分周 ることでクロックCを生成する。

 回路A、回路B、回路Cは、通信タイミング 報30に基づく通信のタイミングで、相互に 信する。このうち、回路Aと回路Bは、信号Aou t0およびBout0を通じて互いに通信する。この 、回路Aは、クロックAの立ち上がりタイミン グでラッチ回路A10を駆動して信号Aout0を出力 、回路Bは、クロックBの立ち上がりタイミ グでラッチ回路B10を駆動して信号Aout0を入力 する。また、回路Bは、クロックBの立ち上が タイミングでラッチ回路B20を駆動して信号B out0を出力し、回路Aは、立ち上がりクロックA のタイミングでラッチ回路A20を駆動して信号 Bout0を入力する。

 また、回路Aと回路Cは、信号Aout1およびCou t0を通じて互いに通信する。この際、回路Aは 、クロックAの立ち上がりタイミングでラッ 回路A11を駆動して信号Aout1を出力し、回路C 、クロックCの立ち上がりタイミングでラッ 回路C10を駆動して信号Aout1を入力する。ま 、回路Cは、クロックCの立ち上がりタイミン グでラッチ回路C20を駆動して信号Cout0を出力 、回路Aは、立ち上がりクロックAのタイミ グでラッチ回路A21を駆動して信号Cout0を入力 する。

 また、回路Bと回路Cは、信号Bout1およびCou t1を通じて互いに通信する。この際、回路Bは 、クロックBの立ち上がりタイミングでラッ 回路B11を駆動して信号Bout1を出力し、回路C 、クロックCの立ち上がりタイミングでラッ 回路C11を駆動して信号Bout1を入力する。ま 、回路Cは、クロックCの立ち上がりタイミン グでラッチ回路C21を駆動して信号Cout1を出力 、回路Bは、立ち上がりクロックBのタイミ グでラッチ回路B21を駆動して信号Cout1を入力 する。

 図14は、本発明の第2の実施例にかかるク ック信号分周回路の動作を示すタイミング ャートである。この例では、クロックSを分 周比11/12~4/12で分周して生成したクロックA、 ロックB、クロックCを示している。回路A、 路B、回路Cは、タイミングT0、T3、T6、T9で通 信するものとする。

 この例においても、本発明によるクロッ 信号分周回路100A、クロック信号分周回路100 B、クロック信号分周回路100は、上記通信の イミングを示す通信タイミング情報を入力 、それに基づいて、通信のタイミングにあ クロックパルスは常にマスクをせずに、そ 以外の通信のタイミングにないクロックパ スをマスクすることで、有理数分周を実現 る。具体的には、通信のタイミングである イミングT0、T3、T6、T9では、常にクロックパ ルスをマスクせず、それ以外の通信のタイミ ングではないタイミングT1、T2、T4,T5、T7、T8 T10、T11のいずれかにあるクロックパルスを スクすることで、クロックA、クロックB、ク ロックCを生成する。

 このように、本実施例においても、クロ ク信号分周回路が生成するクロックは、通 のタイミングでは必ずクロックパルスが存 するので、異なる周波数のクロックとの通 において、期待した正しい通信動作を実現 るために、特別なクロック乗せ換え回路や 特別なタイミング設計が不要である。その 果、異なる周波数のクロックとの通信にお ても、通信性能が低下せず、効率的な通信 行うことができる。さらに、分周比を変更 る場合でも、それに応じて異なる周波数の ロックとの通信のタイミングを変更する必 がない。例えば、図14のクロック分周例で 、クロックA、クロックB、クロックCの分周 を11/12~4/12のいずれに変更する場合でも、通 タイミングT0,T3、T6,T9を変更する必要がなく 、柔軟に対応できる。

 また、本実施例では、第1の実施形態にか かるクロック信号分周回路の適用例について 説明したが、第2~第4の実施形態にかかるクロ ック信号分周回路についても、本実施例を適 用することも可能であり、前述と同様の作用 効果がえられる。

 一般的な通信機器におけるデータ通信用 ロック信号を、与えられた基準クロック信 から分周して生成するクロック信号分周回 として適用でき、特に、入力クロック信号 は異なる周波数のクロック信号で動作する 手回路との間でデータ通信を行う通信機器 最適である。