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Title:
COATING MATERIAL FOR FORMING GAS-BATTER LAYER AND GAS-BARRIER MULTILAYER BODY
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026672
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a coating material for forming a gas-barrier layer. The coating material contains a polyalcohol polymer, a polycarboxylic acid polymer, and a divalent or higher-valent metal compound whose surface is coated with a poorly water-soluble component, or alternatively a monovalent metal compound whose surface is coated with a poorly water-soluble component and a divalent or higher-valent metal compound. By applying this coating material over a plastic base layer, there can be obtained a gas-barrier multilayer body having a gas-barrier layer.

Inventors:
OKUZU, Takayoshi (())
大葛 貴良 (())
KUWATA, Hideki (())
桑田 秀樹 (())
YOSHIDA, Mitsuo (())
吉田 光男 (())
OKAMOTO, Junji (())
Application Number:
JP2007/066844
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 30, 2007
Export Citation:
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Assignee:
UNITIKA LTD. (50 Higashi-Hommachi 1-chome, Amagasaki-shi Hyogo, 24, 6600824, JP)
ユニチカ株式会社 (〒24 兵庫県尼崎市東本町1丁目50番地 Hyogo, 6600824, JP)
TOYO INK MANUFACTURING CO., LTD. (3-13, Kyobashi 2-chome Chuo-k, Tokyo 77, 1048377, JP)
東洋インキ製造株式会社 (〒77 東京都中央区京橋二丁目3番13号 Tokyo, 1048377, JP)
OKUZU, Takayoshi (())
大葛 貴良 (())
KUWATA, Hideki (())
桑田 秀樹 (())
YOSHIDA, Mitsuo (())
International Classes:
C09D201/06; B32B27/20; B32B27/28; B32B27/30; C09D7/12; C09D103/00; C09D123/08; C09D129/04; C09D133/02; C09D135/00; C09D201/08
Foreign References:
JPS5437099A1979-03-19
JPS5557852A1980-04-30
JPS5727927A1982-02-15
JPH06220221A1994-08-09
JPH07102083A1995-04-18
JPH07205379A1995-08-08
JPH07266441A1995-10-17
JPH0841218A1996-02-13
JPH10237180A1998-09-08
JP2001323204A2001-11-22
JP2002020677A2002-01-23
JP2002241671A2002-08-28
JP2005270907A2005-10-06
JP2005271516A2005-10-06
JP2005272758A2005-10-06
JP2005126528A2005-05-19
JP2005126539A2005-05-19
JPH02149415A1990-06-08
Other References:
See also references of EP 2058378A1
Attorney, Agent or Firm:
ITAGAKI, Takao (OX Nishihonmachi Bldg. 4th Floor, 10-10 Nishi-Hommachi 1-chome,Nishi-ku, Osaka-sh, Osaka 05, 5500005, JP)
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Claims:
ポリアルコール系ポリマーと、ポリカルボン酸系ポリマーと、表面を難水溶性の成分で被覆した2価以上の金属化合物、または表面を難水溶性の成分で被覆した1価の金属化合物及び2価以上の金属化合物とを含有することを特徴とするガスバリア層形成用塗料。
ポリアルコール系ポリマーが、ポリビニルアルコール、エチレンとビニルアルコールの共重合体、糖類のいずれかであることを特徴とする請求項1記載のガスバリア層形成用塗料。
ポリカルボン酸系ポリマーが、カルボキシル基もしくは酸無水物基と、エチレン性不飽和二重結合とを有するモノマーを重合したポリマーであり、カルボキシル基もしくは酸無水物基を含有し、かつ水酸基を含有しないものであることを特徴とする請求項1または請求項2記載のガスバリア層形成用塗料。
ポリカルボン酸系ポリマーがエチレン-マレイン酸共重合体であることを特徴とする請求項3記載のガスバリア層形成用塗料。
1価の金属化合物がアルカリ金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属からなる化合物であり、2価以上の金属化合物がアルカリ土類金属および遷移金属からなる群より選ばれる化合物であることを特徴とする請求項1記載のガスバリア層形成用塗料。
アルカリ金属が、Li、Na、及びKからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、アルカリ土類金属および遷移金属が、Mg、Ca、Zn、Cu、及びCoからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項5記載のガスバリア層形成用塗料。
金属化合物の表面を被覆する難水溶性成分が、脂肪酸エステル系の有機化合物と、リン酸エステル系等の有機化合物と、リン酸カルシウムと、水酸化アルミニウムと、硫酸バリウムとのいずれかであることを特徴とする請求項1記載のバリア層形成用塗料。
プラスチック基材層とガスバリア層とを有し、ガスバリア層は、ポリアルコール系ポリマーと、ポリカルボン酸系ポリマーと、表面を難水溶性成分で被覆した2価以上の金属化合物、または表面を難水溶性成分で被覆した1価の金属化合物及び2価以上の金属化合物とを含有するガスバリア層形成用塗料から形成されたものであることを特徴とするガスバリア性積層体。
プラスチック基材層とガスバリア層とを有し、ガスバリア層が、ポリアルコール系ポリマーとポリカルボン酸系ポリマーとを含有するバリア層形成用塗料から形成されたバリア層と、表面を難水溶性成分で被覆した2価以上の金属化合物、または表面を難水溶性成分で被覆した1価の金属化合物及び2価以上の金属化合物と、樹脂とを含有する金属化合物含有樹脂層との2層が積層されたものであることを特徴とするガスバリア性積層体。
ポリアルコール系ポリマーが、ポリビニルアルコール、エチレンとビニルアルコールの共重合体、糖類のいずれかであることを特徴とする請求項9記載のガスバリア性積層体。
ポリカルボン酸系ポリマーが、カルボキシル基もしくは酸無水物基と、エチレン性不飽和二重結合とを有するモノマーを重合したポリマーであり、カルボキシル基もしくは酸無水物基を含有し、かつ水酸基を含有しないものであることを特徴とする請求項9記載のガスバリア性積層体。
ポリカルボン酸系ポリマーがエチレン-マレイン酸共重合体であることを特徴とする請求項11記載のガスバリア性積層体。
1価の金属化合物がアルカリ金属からなる群より選ばれる少なくとも1種の金属からなる化合物であり、2価以上の金属化合物がアルカリ土類金属および遷移金属からなる群より選ばれる化合物であることを特徴とする請求項9記載のガスバリア性積層体。
アルカリ金属が、Li、Na、及びKからなる群より選ばれる少なくとも1種であり、アルカリ土類金属および遷移金属が、Mg、Ca、Zn、Cu、及びCoからなる群より選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項13記載のガスバリア性積層体。
金属化合物の粒子表面を被覆する難水溶性成分が、脂肪酸エステル系の有機化合物と、リン酸エステル系の有機化合物と、リン酸カルシウムと、水酸化アルミニウムと、硫酸バリウムとのいずれかであることを特徴とする請求項9記載のガスバリア性積層体。
Description:
ガスバリア層形成用塗料及びガ バリア性積層体

 本発明は、ガスバリア層形成用塗料及び スバリア性積層体に関する。

 ポリアミドフィルム、ポリエステルフィ ム等の熱可塑性樹脂フィルムは、強度、透 性、成形性に優れていることから、包装材 として幅広い用途に使用されている。しか 、これらの熱可塑性樹脂フィルムは、酸素 のガス透過性が大きいので、一般食品、レ ルト処理食品、化粧品、医療用品、農薬等 包装に使用した場合は、対象物を長期間保 する内に、フィルムを透過した酸素等のガ により内容物の変質が生じることがある。

 そこで、熱可塑性樹脂の表面にポリ塩化 ニリデン(以下、「PVDC」と略記する)のエマ ジョン等をコーティングしてガスバリア性 高いPVDC層を形成せしめた積層フィルムが、 食品包装等に幅広く使用されている。しかし 、PVDCは包装フィルムの廃棄後の焼却時に酸 ガス等の有機物質を発生する。このため、 年、環境への関心の高まりにともない他材 への移行が強く望まれている。

 PVDCに代わる材料として、ポリビニルアル コール(以下、「PVA」と略記する)は、有毒ガ の発生もなく、低湿度雰囲気下でのガスバ ア性も高い。しかし、湿度が高くなるにつ て急激にガスバリア性が低下するので、水 を含む食品等の包装には用いることが出来 い場合が多い。

 PVAの高湿度下でのガスバリア性の低下を 善したポリマーとして、ビニルアルコール エチレンの共重合体(以下、「EVOH」と略記 る)が知られている。しかし、高湿度でのガ バリア性を実用レベルに維持するためには チレンの共重合比をある程度高くする必要 あり、このようなポリマーは水に難溶とな 。そこで、エチレンの共重合比の高いEVOHを 用いてコーティング剤を得るためには、有機 溶媒、または水と有機溶媒との混合溶媒を用 いる必要がある。しかし、その場合は、有機 溶媒を用いることで環境問題の観点から望ま しくなく、また有機溶媒の回収工程などを必 要とするためコスト高になるという問題があ る。

 水溶性のポリマーからなる液状組成物を ィルムにコートし、高湿度下でも高いガス リア性を発現させる方法として、PVAと、ポ アクリル酸またはポリメタクリル酸の部分 和物とからなる水溶液をフィルムにコート 熱処理することにより、両ポリマーをエス ル結合により架橋する方法が提案されてい (JP-A-06-220221、JP-A-07-102083、JP-A-07-205379、JP-A-0 7-266441、JP-A-08-041218、JP-A-10-237180)。

 しかし、これらの文献に提案されている 法では、高度なガスバリア性を発現させる めには高温での加熱処理もしくは長時間の 熱処理が必要であり、したがってガスバリ 層の製造時に多量のエネルギーを要するた 環境への負荷が少なくない。

 また、高温で熱処理すると、ガスバリア を構成するPVA等の変色や分解の恐れが生じ 他、ガスバリア層を積層しているプラスチ クフィルム等の基材に皺が生じるなどの変 が生じ、包装用材料として使用できなくな 。プラスチック基材の劣化を防ぐためには 高温加熱に十分耐え得るような特殊な耐熱 フィルムを基材とする必要があり、そうす と汎用性、経済性の点で難がある。

 一方、熱処理温度が低いと、非常に長時 処理する必要があり、生産性が低下すると う問題点が生じる。

 また、PVAに架橋構造を導入することで、 記PVAをコートしたフィルムの問題点を解決 るための検討がなされている。しかし、一 的に架橋密度の増加と共にPVAフィルムの酸 ガスバリア性の湿度依存性は小さくなるが その反面PVAフィルムが本来有している乾燥 件下での酸素ガスバリア性が低下してしま 。その結果、高湿度下での良好な酸素ガス リア性を得ることは非常に困難である。

 なお、一般にポリマー分子を架橋するこ により耐水性は向上するが、ガスバリア性 酸素等の比較的小さな分子の侵入や拡散を ぐ性質であり、単にポリマーを架橋しても スバリア性が得られるとは限らない。たと ば、エポキシ樹脂やフェノール樹脂などの 次元架橋性ポリマーはガスバリア性を有し いない。

 PVAのような水溶性のポリマーを用いなが も高湿度下でも高いガスバリア性を有する スバリア性積層体を、従来よりも低温もし は短時間の加熱処理で得る方法が提案され いる(JP-A-2001-323204、JP-A-2002-020677、JP-A-2002-241 671)。これらの文献に記載されているコート は、水溶性のポリマーを用いながらも、上 の架橋コート剤の場合よりも低温もしくは 時間の加熱で、高湿度下においても従来よ も高いガスバリア性を有するガスバリア性 層体を形成し得る。

 しかし、これらの文献に記載されている ころの、加熱によってPVA中の水酸基とポリ クリル酸中もしくはエチレン-マレイン酸共 重合体中のCOOHとをエステル化反応させると う方法だけでは、ガスバリア層を形成した ィルムを高温高湿度下に長時間保存すると 水分解によりエステル結合が分解し、ガス リア性が著しく劣化する。

 このように、コート剤を加熱、硬化する けでは、より厳しい要求には応えられない

 おだやかな加熱処理によって高度なガス リア性を発現させるガスバリア性フィルム 製造方法として、ポリアルコール系ポリマ とポリカルボン酸系ポリマーとからなるガ バリア層形成用塗料の塗布を行い、短時間 熱処理を行った後、1価金属化合物及び/ま は塩基性有機化合物と、2価以上の金属化合 とを含有する水の存在下に加熱処理するこ を特徴とするガスバリア性積層体の製造方 が提案されている(JP-A-2005-270907、JP-A-2005-2715 16、JP-A-2005-272758)。これらの製造方法では、 温高湿度雰囲気下において長期間にわたり スバリア性の劣化は認められない。しかし 上記方法は、複数回の塗布、または塗布と 漬処理・乾燥のプロセスが必要であり、製 プロセスが複雑であるとともに、多量のエ ルギーを要してしまうことがある。

 ポリカルボン酸と多価金属化合物とを用 た塗液による1回の塗工で、塗膜にイオン架 橋構造を導入し高度なガスバリア性を発現さ せる方法が提案されている(JP-A-2005-126528、JP-A -2005-126539)。これらの製造方法でも、高温高 度雰囲気下において長期間にわたりガスバ ア性の劣化は認められない。しかし、これ の方法では、揮発性の塩基もしくは有機溶 を多量に用いる為、環境問題の観点から望 しくない。また揮発性の塩基もしくは有機 媒の回収工程などを必要とするため、コス 高になるという問題がある。

 本発明の課題は、水溶性のポリマーを用 ながらも高湿度下で従来よりも高いガスバ ア性を有し、高温高湿度雰囲気下において 優れたガスバリア性を維持するガスバリア 積層体を、複数回の塗布・乾燥のプロセス 用いることなく、さらに揮発性の塩基や有 溶剤などの環境に負荷をかける物質を使う となく作成できるようにすることにある。

 本発明者らは、鋭意研究の結果、特定の 成の塗料をプラスチック基材上に塗布し、 スバリア層を形成することによって、上記 題を解決出来ることを見出し、本発明に到 した。

 本発明の要旨は、次のとおりである。

 (1)ポリアルコール系ポリマーと、ポリカ ボン酸系ポリマーと、表面を難水溶性の成 で被覆した2価以上の金属化合物、または表 面を難水溶性の成分で被覆した1価の金属化 物及び2価以上の金属化合物とを含有するこ を特徴とするガスバリア層形成用塗料。

 (2)ポリアルコール系ポリマーが、ポリビ ルアルコール、エチレンとビニルアルコー の共重合体、糖類のいずれかであることを 徴とする(1)のガスバリア層形成用塗料。

 (3)ポリカルボン酸系ポリマーが、カルボ シル基もしくは酸無水物基と、エチレン性 飽和二重結合とを有するモノマーを重合し ポリマーであり、カルボキシル基もしくは 無水物基を含有し、かつ水酸基を含有しな ものであることを特徴とする(1)または(2)の スバリア層形成用塗料。

 (4)ポリカルボン酸系ポリマーがエチレン- マレイン酸共重合体であることを特徴とする (3)のガスバリア層形成用塗料。

 (5)1価の金属化合物がアルカリ金属からな る群より選ばれる少なくとも1種の金属から る化合物であり、2価以上の金属化合物がア カリ土類金属および遷移金属からなる群よ 選ばれる化合物であることを特徴とする(1) ら(4)までのいずれかのガスバリア層形成用 料。

 (6)アルカリ金属が、Li、Na、及びKからな 群より選ばれる少なくとも1種の金属であり アルカリ土類金属および遷移金属が、Mg、Ca 、Zn、Cu、及びCoからなる群より選ばれる少な くとも1種であることを特徴とする(5)のガス リア層形成用塗料。

 (7)金属化合物の表面を被覆する難水溶性 分が、脂肪酸エステル系の有機化合物と、 ン酸エステル系の有機化合物と、リン酸カ シウムと、水酸化アルミニウムと、硫酸バ ウムとのいずれかであることを特徴とする( 1)から(6)までのいずれかのガスバリア層形成 塗料。

 (8)プラスチック基材層とガスバリア層と 有し、ガスバリア層は、ポリアルコール系 リマーと、ポリカルボン酸系ポリマーと、 面を難水溶性成分で被覆した2価以上の金属 化合物、または粒子表面を難水溶性成分で被 覆した1価の金属化合物及び2価以上の金属化 物とを含有するガスバリア層形成用塗料か 形成されたものであることを特徴とするガ バリア性積層体。

 (9)プラスチック基材層とガスバリア層と 有し、ガスバリア層が、ポリアルコール系 リマーとポリカルボン酸系ポリマーとを含 するバリア層形成用塗料から形成されたバ ア層と、表面を難水溶性成分で被覆した2価 以上の金属化合物、または表面を難水溶性成 分で被覆した1価の金属化合物及び2価以上の 属化合物と、樹脂とを含有する金属化合物 有樹脂層との2層が積層されたものであるこ とを特徴とするガスバリア性積層体。

 (10)ポリアルコール系ポリマーが、ポリビ ニルアルコール、エチレンとビニルアルコー ルの共重合体、糖類のいずれかであることを 特徴とする(9)のガスバリア性積層体。

 (11)ポリカルボン酸系ポリマーが、カルボ キシル基もしくは酸無水物基と、エチレン性 不飽和二重結合とを有するモノマーを重合し たポリマーであり、カルボキシル基もしくは 酸無水物基を含有し、かつ水酸基を含有しな いものであることを特徴とする(9)のガスバリ ア性積層体。

 (12)ポリカルボン酸系ポリマーがエチレン -マレイン酸共重合体であることを特徴とす (11)のガスバリア性積層体。

 (13)1価の金属化合物がアルカリ金属から る群より選ばれる少なくとも1種の金属から る化合物であり、2価以上の金属化合物がア ルカリ土類金属および遷移金属からなる群よ り選ばれる化合物であることを特徴とする(9) のガスバリア性積層体。

 (14)アルカリ金属が、Li、Na、及びKからな 群より選ばれる少なくとも1種であり、アル カリ土類金属および遷移金属が、Mg、Ca、Zn、 Cu、及びCoからなる群より選ばれる少なくと 1種であることを特徴とする(13)のガスバリア 性積層体。

 (15)金属化合物の粒子表面を被覆する難水 溶性成分が、脂肪酸エステル系の有機化合物 と、リン酸エステル系の有機化合物と、リン 酸カルシウムと、水酸化アルミニウムと、硫 酸バリウムとのいずれかであることを特徴と する(9)のガスバリア性積層体。

 本発明のガスバリア形成用塗料によれば 高温高湿度雰囲気下でも優れたガスバリア を維持するガスバリア性積層体を作製する とが出来る。しかも、積層体の製造プロセ において、複数回の高温熱処理を施す必要 なく、また、有機溶剤や揮発性塩基を用い いものである。さらに燃焼時にダイオキシ 等の有害物質を発生することがないので、 境を汚染することがないガスバリア性積層 を提供することができる。

 以下、本発明について詳細に説明する。

 本発明のガスバリア性積層体は、プラス ック基材上にガスバリア層を形成したもの あり、ガスバリア層には二つの態様がある

 第1の態様のガスバリア層は、ポリアルコ ール系ポリマーと、ポリカルボン酸系ポリマ ーと、表面を難水溶性成分で被覆した2価以 の金属化合物、または表面を難水溶性成分 被覆した1価の金属化合物及び2価以上の金属 化合物とを含有するガスバリア層形成用塗料 から形成される。すなわち、第1の態様のガ バリア層は、一層である。第1の態様のガス リア層形成用の塗料を、以下、本発明のガ バリア層形成用塗料という。

 第2の態様は、ガスバリア層がバリア層と 金属化合物含有樹脂層との二層とから構成さ れる。バリア層は、ポリアルコール系ポリマ ーとポリカルボン酸系ポリマーとを含有する バリア層形成用塗料から形成される。以下、 第2の態様の場合に用いられるバリア層形成 塗料を第1の塗料ともいう。一方、金属化合 含有樹脂層は、表面を難水溶性成分で被覆 た2価以上の金属化合物、または表面を難水 溶性成分で被覆した1価の金属化合物及び2価 上の金属化合物と、樹脂とを含有する第2の 塗料から形成される。換言すると、第2の態 は、ポリアルコール系ポリマーとポリカル ン酸系ポリマーとのエステル架橋により形 された基本的なバリア性を担うバリア層と 該バリア層のバリア性の維持を担うための 属化合物含有樹脂層とを、二つに分けて形 したものである。金属化合物含有樹脂層は バリア層と隣接していればよく、プラスチ ク基材/金属化合物含有樹脂層/バリア層とい う積層構成を選択することも、プラスチック 基材/バリア層/金属化合物含有樹脂層という 層構成を選択することもできる。

 本発明のガスバリア層形成用塗料は、ポ アルコール系ポリマーと、ポリカルボン酸 ポリマーと、表面を難水溶性の有機成分ま は無機成分で被覆した2価以上の金属化合物 、または表面を難水溶性の有機成分または無 機成分で被覆した1価の金属化合物及び2価以 の金属化合物とを含有する塗料である。

 本発明において用いられるポリアルコー 系ポリマーは、分子内に2個以上の水酸基を 有するアルコール系重合体であり、ポリビニ ルアルコール、エチレンとビニルアルコール との共重合体、糖類などが挙げられる。

 ポリビニルアルコールのケン化度と、エ レンとビニルアルコールとの共重合体のケ 化度は、いずれも95モル%以上であることが ましく、98モル%以上であることがさらに好 しい。その平均重合度は、50~4000であること が好ましい。

 糖類としては、単糖類、オリゴ糖類及び 糖類を使用することができる。これらの糖 には、糖アルコールや各種置換体・誘導体 サイクロデキストリンのような環状オリゴ なども含まれる。これらの糖類は、水に溶 性のものが好ましい。多糖類は澱粉類を含 。本発明で使用可能な澱粉類としては、小 澱粉、トウモロコシ澱粉、モチトウモロコ 澱粉、馬鈴薯澱粉、タピオカ澱粉、米澱粉 甘藷澱粉、サゴ澱粉などの生澱粉(未変性澱 粉)や、各種の加工澱粉が挙げられる。加工 粉としては、物理的変性澱粉、酵素変性澱 、化学分解変性澱粉、化学変性澱粉、澱粉 にモノマーをグラフト重合したグラフト澱 などが挙げられる。これらの澱粉類の中で 、焙焼デキストリン等やそれらの還元性末 をアルコール化した還元澱粉糖化物等の、 に可溶性の加工澱粉が好ましい。澱粉類は 含水物であってもよい。これらの澱粉類は それぞれ単独で、或いは2種以上を組み合わ て使用することができる。

 本発明で用いられるポリカルボン酸系ポ マーとしては、カルボキシル基もしくは酸 水物基と、エチレン性不飽和二重結合とを するモノマーを重合したポリマーが挙げら る。このポリマーは、カルボキシル基もし は酸無水物基を含有し、水酸基を含有しな 。

 カルボキシル基もしくは酸無水物基と、 チレン性不飽和二重結合とを有するモノマ としては、エチレン性不飽和二重結合とし 、アクリロイル基もしくはメタクリロイル を有するものが好ましい。例えば、(メタ) クリル酸、2-カルボキシエチル(メタ)アクリ ート、ω-カルボキシ-ポリカプロラクトンモ ノアクリレート、マレイン酸、無水マレイン 酸、フマル酸、無水フマル酸、シトラコン酸 、無水シトラコン酸、イタコン酸、無水イタ コン酸等が挙げられる。なかでも、(メタ)ア リル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イ コン酸、無水イタコン酸が好ましい。

 カルボキシル基もしくは酸無水物基と、 チレン性不飽和二重結合とを有するモノマ を重合して得られるポリマーであって、上 のようにカルボキシル基もしくは酸無水物 を含有しかつ水酸基を含有しないポリマー しては、以下のものが挙げられる。すなわ 、これらカルボキシル基もしくは酸無水物 と、エチレン性不飽和二重結合とを有する ノマーをそれぞれ単独で重合して成るホモ リマーや、カルボキシル基もしくは酸無水 基と、エチレン性不飽和二重結合とを有す モノマー同士を複数共重合して得られるコ リマーや、カルボキシル基もしくは酸無水 基と、エチレン性不飽和二重結合とを有す モノマーを他のモノマーと共重合して得ら るコポリマーなどを挙げることができる。

 本発明の塗料は、ホモポリマーを2種以上 、カルボキシル基もしくは酸無水物基と、エ チレン性不飽和二重結合とを有するモノマー 同士のコポリマーを2種以上、又はカルボキ ル基もしくは酸無水物基と、エチレン性不 和二重結合とを有するモノマーと他のモノ ーとのコポリマーを2種以上、それぞれ含有 ることもできる。

 カルボキシル基もしくは酸無水物基と、 チレン性不飽和二重結合とを有するモノマ を重合して得られるポリマーであって、カ ボキシル基もしくは酸無水物基を含有しか 水酸基を含有しないポリマーとして、さら 次のものを挙げることができる。すなわち ホモポリマー及びカルボキシル基もしくは 無水物基とエチレン性不飽和二重結合とを するモノマー同士のコポリマー、ホモポリ ー及びカルボキシル基もしくは酸無水物基 エチレン性不飽和二重結合とを有するモノ ーと他のモノマーとのコポリマー、カルボ シル基もしくは酸無水物基とエチレン性不 和二重結合とを有するモノマー同士のコポ マー、カルボキシル基もしくは酸無水物基 エチレン性不飽和二重結合とを有するモノ ーと他のモノマーとのコポリマーを挙げる ともできる。

 カルボキシル基もしくは酸無水物基と、 チレン性不飽和二重結合とを有するモノマ と共重合し得る他のモノマーとしては、カ ボキシル基も水酸基も有しないモノマーで って、カルボキシル基もしくは酸無水物基 エチレン性不飽和二重結合とを有するモノ ーと共重合し得るモノマーを、適宜用いる とができる。例えば、クロトン酸、(メタ) クリル酸等の不飽和モノカルボン酸のエス ル化物であってカルボキシル基も水酸基も しないモノマー、(メタ)アクリルアミド、( タ)アクリルニトリル、スチレン、スチレン ルホン酸、ビニルトルエン、エチレンなど 炭素数2~30のα-オレフィン類、アルキルビニ ルエーテル類、ビニルピロリドン等が挙げら れる。

 本発明において、カルボキシル基もしく 酸無水物基と、エチレン性不飽和二重結合 を有するモノマーを重合して得られる、カ ボキシル基もしくは酸無水物基を含有しか 水酸基を含有しないポリマーとして、エチ ン-マレイン酸共重合体(以下、「EMA」と略 する)を、好適に用いることができる。EMAは 無水マレイン酸とエチレンとを溶液ラジカ 重合などの公知の方法で重合することによ 得られる。EMA中のマレイン酸単位は、5モル %以上が好ましく、10モル%以上がより好まし 、15モル%以上がさらに好ましく、30モル%以 が最も好ましい。

 本発明のガスバリア層形成用塗料には、 スバリア層の耐熱性や耐溶剤性を向上させ ために、架橋剤を添加することができる。

 架橋剤は、自己架橋性を有する架橋剤で よく、カルボキシル基および/または水酸基 と反応する官能基を分子内に複数個有する化 合物または多価の配位座を持つ金属錯体等で もよい。このうちイソシアネート化合物、メ ラミン化合物、尿素化合物、エポキシ化合物 、カルボジイミド化合物、ジルコニウム塩化 合物等が、優れたガスバリア性を発現させる ことができることから好ましい。具体的には 、トリレンジイソイアネート、ジフェニルメ タンイソシアネート、ポリメチレンポリフェ ニレンポリイソシアネート等の芳香族ポリイ ソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシア ネート、キシレンイソシアネート等の脂肪族 ポリイソシアネート等の多官能イソシアネー トが挙げられる。これらの架橋剤を組み合わ せて使用してもよい。

 架橋反応を促進させてガスバリア性を向 させるために、酸などの触媒を添加するこ もできる。触媒を添加すると、ポリアルコ ル系ポリマーとポリカルボン酸系ポリマー の間にエステル結合による架橋反応が促進 れ、ガスバリア性をより一層向上させるこ ができる。

 本発明のガスバリア層形成用塗料に含有 れる、表面を難水溶性成分で被覆した1価の 金属化合物及び2価以上の金属化合物につい 説明する。本発明のガスバリア層形成用塗 には、表面を難水溶性成分で被覆した1価の 属化合物及び2価以上の金属化合物が、単独 もしくは複数で含有される。同一の金属種で 異なる形態のものを複数含有させても構わな い。1価の金属化合物はアルカリ金属を構成 素として有する金属化合物であり、金属種 してはLi、Na、K、Rb、Seなどが挙げられる。1 の金属化合物を構成するアルカリ金属は、 の原子半径が小さいものほどガスバリア性 向上する。なかでもLi、Na、K、が好ましく 特にLi、Naが好ましい。2価以上の金属化合物 は、アルカリ土類金属および遷移金属を構成 元素として有する金属化合物であり、金属種 としては、Mg、Ca、Zn、Cu、Co、Fe、Ni、Al、Zrな どが挙げられる。なかでもMg、Ca、Zn、Cu、Co 好ましく、特にアルカリ土類金属であるMg、 Caが好ましい。金属化合物の形態は、金属単 を含み、酸化物、水酸化物、ハロゲン化物 炭酸塩、硫酸塩等の無機塩、カルボン酸塩 スルホン酸等の有機酸塩が挙げられる。こ らの形態の中で、酸化物、水酸化物、炭酸 が好ましい。これらは、本発明のガスバリ 層形成用塗料やガスバリア性積層体におい 、粒子形状を呈した状態で含有されている

 本発明において1価の金属化合物や2価以 の金属化合物の表面を難水溶性成分で被覆 る処理について説明する。金属化合物表面 難水溶性成分で被覆する方法は、公知のも を特に制限されず使用することができる。 えばシランカップリング剤による方法や、 肪酸エステル系有機成分、リン酸エステル 有機成分等の有機成分を金属化合物表面に 覆させる方法や、リン酸カルシウム、水酸 アルミニウム、硫酸バリウム等の無機化合 を金属化合物表面に被覆させる方法等が挙 られる。本発明においては、金属化合物の 面を有機成分によって被覆することが好ま く、特にリン酸エステル系の有機成分によ て被覆することが好ましい。

 本発明において、1価の金属化合物の表面 に難水溶性成分による被覆が施されていない 場合もしくは難水溶性成分による被覆が不十 分な場合は、1価の金属化合物がポリカルボ 酸系ポリマーのCOOH基と速やかに反応する。 に、ポリカルボン酸系ポリマーと反応した1 価の金属化合物のモル数がポリカルボン酸系 ポリマーのCOOH基のモル数に対して20モル%以 の場合は、ポリカルボン酸系ポリマーのCOOH とポリアルコール系ポリマーのOH基との反 が著しく阻害され、ガスバリア層形成用塗 としての機能が著しく低下する。2価以上の 属化合物の表面に難水溶性成分による被覆 施されていない場合もしくは被覆が不十分 場合も同様で、2価以上の金属化合物がポリ カルボン酸系ポリマーのCOOH基と速やかに反 する。その結果、ポリカルボン酸の凝集物 発生してしまい、塗剤としての塗工が不可 になることがある。

 よって、本発明においては、金属化合物 表面を難水溶性成分で被覆することで、金 化合物のガスバリア塗料中への溶出を遅ら 、金属化合物とポリカルボン酸系ポリマー COOH基との反応が速やかに進行しないように することが必要である。特に本発明において 推奨しているガスバリア層形成用塗料に含有 される金属化合物の形態は、酸化物、水酸化 物、炭酸塩であるが、これらの金属化合物の 表面に難水溶性成分による被覆が施されてい ない場合もしくは難水溶性成分による被覆が 不十分な場合は、塗料中のポリカルボン酸系 ポリマーのCOOH基が中和反応を引き起こして て塗料のpHが上昇する。ガスバリア層形成用 塗料のpHが上昇すると、ガスバリア層形成用 料としての機能がさらに著しく低下したり ポリカルボン酸の凝集物を発生したりして ガスバリア層形成用塗料としての塗工が不 能になる。このため本発明では、表面が難 溶性成分で被覆した金属化合物をポリアル ール系ポリマーとポリカルボン酸系ポリマ の混合物に添加した後、基材フィルムへの 布・乾燥が終了するまで、ガスバリア層形 用塗料のpHが上昇しないことが必要であり ガスバリア層形成用塗料を作成した後は速 かに塗布・乾燥することが好ましい。

 本発明のガスバリア層形成用塗料は、上 ポリアルコール系ポリマーと、ポリカルボ 酸系ポリマーと、表面を難水溶性成分によ て被覆した2価以上の金属化合物、または表 面を難水溶性成分によって被覆した1価の金 化合物及び2価以上の金属化合物とを含有す 塗料である。そして、この塗料をプラスチ ク基材の表面に塗布した後に熱処理するこ によって、まず、ポリアルコール系ポリマ とポリカルボン酸系ポリマーがエステル架 してガスバリア層を形成する。金属化合物 、表面を難水溶性成分によって被覆されて るので、初期のバリア性には影響をほとん 及ぼさない。本発明において金属化合物の 子表面を難水溶性成分によって被覆する理 は、上述のように金属化合物とポリカルボ 酸のCOOH基とが塗料中で反応するのを防ぎ、 ガスバリア層形成用塗料の凝集を防ぐととも に、ポリカルボン酸系ポリマー中のより多く のCOOH基を、ポリアルコール系ポリマー中のOH 基とエステル化反応させるためである。

 その後、基材の表面にガスバリア層が形 された積層体を高温高湿度条件下に保管中 、ガスバリア層中に存在する表面を難水溶 成分で被覆した金属化合物から陽イオンが 出し、これが、形成されたガスバリア層中 未反応のポリカルボン酸系ポリマーや、エ テル架橋部分から加水分解反応によって生 されたCOOH基と反応して、ガスバリア性を有 するイオン架橋を形成する。高温高湿度条件 下においては、金属化合物がガスバリア形成 層に含まれていない場合は、エステル架橋の 分解によりガスバリア層のバリア性は著しく 低下するが、金属化合物がガスバリア形成層 に含まれている場合は、前述のイオン架橋形 成によりバリア性が新たに付与されるので、 ガスバリア層のバリア性の低下を阻止するこ とができる。また、使用する難水溶性成分の 種類や金属化合物の種類によっては、バリア 性を向上させることもできる。つまり、本発 明のガスバリア層形成用塗料に含まれる、表 面を難水溶性成分で被覆した金属化合物は、 第1の態様のガスバリア層を有するガスバリ 性積層体において、形成されたガスバリア の初期の基本的なガスバリア性の発現およ 高温高湿度下に長時間保存した場合のガス リア性の維持、向上を担う成分である。後 する、第2の態様のガスバリア層を構成する 属化合物含有樹脂層に含まれる、表面を難 溶性成分で被覆した金属化合物も、同様に 能する。

 すなわち、本発明のガスバリア層形成塗 を用いることによって、高温高湿度条件下 保管中に、エステル架橋とイオン架橋とに って緻密な架橋構造を形成したガスバリア を形成することができる。

 表面を難水溶性成分によって被覆した金 化合物として1価の金属化合物のみを用いた 場合では、長期間の高温高湿度条件に保管後 、ガスバリア性を獲得することが難しい。2 以上の金属化合物との併用でのみ、有効に スバリア性を獲得できる。これは2価以上の 属化合物の場合は分子間架橋を形成するが 1価の金属化合物では分子間架橋を形成しな いため、エステル架橋が長期間の高温高湿度 条件によって分解されたときに、分子間の架 橋を形成できないためであるとみられる。

 ガスバリア層形成用塗料における、ポリ ルコール系ポリマーとポリカルボン酸系ポ マーとの配合割合は、OH基とCOOH基のモル比( OH基/COOH基)が0.01~20であることが好ましく、0.0 1~10であることがさらに好ましく、0.02~5であ ことがより好ましく、0.04~2であることが最 好ましい。

 OH基の割合が上記範囲よりも少ないと、 膜形成能が低下するおそれがある。一方、CO OH基の割合が上記範囲よりも少ないと、ポリ ルコール系ポリマーとの間に充分な架橋密 をもってエステル架橋構造を形成すること できず、高湿度雰囲気下におけるガスバリ 性を充分に発現することができないことが る。

 ガスバリア層形成用塗料における表面を 水溶性成分によって被覆した2価以上の金属 化合物の配合量、または表面を難水溶性成分 によって被覆した1価の金属化合物及び2価以 の金属化合物の合計配合量は、用いる金属 、化合物の形態、難水溶性成分の種類によ て大きく異なる。しかし、塗料中に含まれ ポリカルボン酸系ポリマーのCOOH基に対して 、2価以上の金属化合物のモル数、または1価 金属化合物及び2価以上の金属化合物の合計 のモル数が、10~1000モル%であることが好まし 、25~500モル%であることがより好しく、50~100 モル%であることが最も好ましい。

 表面を難水溶性成分で被覆した2価以上の 金属化合物の配合量、または表面を難水溶性 成分で被覆した1価の金属化合物及び2価以上 金属化合物の合計配合量が上記範囲より少 いと、金属化合物の添加によるイオン架橋 果がガスバリア性に十分に反映されにくい また金属化合物の配合量が上記範囲より多 と、ポリアルコール系ポリマーとポリカル ン酸系ポリマーとの熱処理により形成され エステル架橋を阻害し、高湿度雰囲気下に けるガスバリア性を十分に発現することが 来にくい。

 本発明のガスバリア層形成用塗料は、作 性の点から、水溶液または水分散液である とが好ましく、水溶液であることがより好 しい。したがって、ポリアルコール系ポリ ー及びポリカルボン酸系ポリマーは水溶性 ものが好ましく、表面を難水溶性成分によ て被覆した金属化合物は水分散体であるこ が好ましい。

 本発明のガスバリア層形成用塗料には、 スバリア性をより高めるために、その特性 大きく損なわない限りにおいて、無機層状 合物を添加することができる。無機層状化 物とは、単位結晶層が重なって層状構造を 成する無機化合物のことを指す。具体的に 、燐酸ジルコニウム(燐酸塩系誘導体型化合 物)、カルコゲン化物、リチウムアルミニウ 複合水酸化物、グラファイト、粘土鉱物な がある。特に溶媒中で膨潤、劈開するもの 好ましい。

 上記粘土鉱物の好ましい例としては、モ モリロナイト、バイデライト、サポナイト ヘクトライト、ソーコナイト、バーミキュ イト、フッ素雲母、白雲母、パラゴナイト 金雲母、黒雲母、レピドライト、マーガラ ト、クリントナイト、アナンダイト、緑泥 、ドンバサイト、スドーアイト、クッケア ト、クリノクロア、シャモサイト、ニマイ 、テトラシリリックマイカ、タルク、パイ フィライト、ナクライト、カオリナイト、 ロイサイト、クリソタイル、ナトリウムテ オライト、ザンソフィライト、アンチゴラ ト、ディッカイト、ハイドロタルサイトな がある。なかでも、膨潤性フッ素雲母又は ンモリロナイトが特に好ましい。

 これらの粘土鉱物は、天然に産するもの あっても、人工的に合成あるいは変性され ものであってもよく、またそれらをオニウ 塩などの有機物で処理したものであっても い。

 上記粘土鉱物の中で、膨潤性フッ素雲母 鉱物は白色度の点で最も好ましく、これは 式で示されるもので、容易に合成できるも である。

  α(MF)・β(aMgF 2 ・bMgO)・γSiO 2
(式中、Mはナトリウム又はリチウムを表し、 、β、γ、a及びbは各々係数を表し、0.1≦α≦ 2、2≦β≦3.5、3≦γ≦4、0≦a≦1、0≦b≦1、a+b= 1である)
 このような膨潤性フッ素雲母系鉱物の製造 としては、例えば、酸化珪素と酸化マグネ ウムと各種フッ化物とを混合し、その混合 を電気炉あるいはガス炉中で14000~1500℃の温 度範囲で完全に溶融し、その冷却過程で反応 容器内にフッ素雲母系鉱物を結晶成長させる 、いわゆる溶融法がある。

 また、タルクを出発物質として用い、こ にアルカリ金属イオンをインターカレーシ ンして膨潤性フッ素雲母系鉱物を得る方法 ある(JP-A-02-149415)。この方法によると、タル クに珪フッ化アルカリあるいはフッ化アルカ リを混合し、磁性ルツボ内で約700~1200℃の温 で短時間加熱処理することによって、膨潤 フッ素雲母系鉱物を得ることができる。

 この際、タルクと混合する珪フッ化アル リあるいはフッ化アルカリの量は、混合物 体の10~35質量%の範囲とすることが好ましい この範囲を外れる場合には、膨潤性フッ素 母系鉱物の生成収率が低下する。

 上記の膨潤性フッ素雲母系鉱物を得るた には、珪フッ化アルカリ又はフッ化アルカ のアルカリ金属は、ナトリウムあるいはリ ウムとすることが必要である。これらのア カリ金属は単独で用いてもよいし、併用し もよい。また、アルカリ金属のうち、カリ ムは、これを用いても膨潤性フッ素雲母系 物は得られないが、ナトリウムあるいはリ ウムと併用し、かつ限定された量であれば 膨潤性を調節する目的で用いることも可能 ある。

 膨潤性フッ素雲母系鉱物を製造する工程 おいて、アルミナを少量配合することで、 成する膨潤性フッ素雲母系鉱物の膨潤性を 整することが可能である。

 上記粘土鉱物の中で、モンモリロナイト 、次式で示されるもので、天然に産出する のを精製することにより得ることができる

  M a Si 4 (Al 2-a Mg a )O 10 (OH) 2 ・nH 2 O
(式中、Mはナトリウムのカチオンを表し、aは 0.25~0.60である。層間のイオン交換性カチオン と結合している水分子の数は、カチオン種や 湿度等の条件に応じて変わりうるので、式中 では以下における場合を含めてnH 2 Oで表す。)
 モンモリロナイトには、次式群で表される マグネシアンモンモリロナイト、鉄モンモ ロナイト、鉄マグネシアンモンモリロナイ の同型イオン置換体も存在する。本発明で これらを用いてもよい。

  M a Si 4 (Al 1.67-a Mg 0.5+a )O 10 (OH) 2 ・nH 2 O
  M a Si 4 (Fe 2-a 3+ Mg a )O 10 (OH) 2 ・nH 2 O
  M a Si 4 (Fe 1.67-a 3+ Mg 0.5+a )O 10 (OH) 2 ・nH 2 O
(式中、Mはナトリウムのカチオンを表し、aは 0.25~0.60である。)
 通常モンモリロナイトは、その層間にナト ウムやカルシウム等のイオン交換性カチオ を有するが、その含有比率は産地によって なる。本発明においては、イオン交換処理 によって層間のイオン交換性カチオンがナ リウムに置換されているものが好ましい。 た、水処理により精製したモンモリロナイ を用いることが好ましい。

 本発明のガスバリア層形成用塗料には、 の特性を大きく損なわない限りにおいて、 安定剤、酸化防止剤、強化材、顔料、劣化 止剤、耐候剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、 剤などが添加されていてもよい。

 熱安定剤、酸化防止剤及び劣化防止剤と ては、例えばヒンダードフェノール類、リ 化合物、ヒンダードアミン類、イオウ化合 、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物 るいはこれらの混合物が挙げられる。

 強化剤としては、例えばクレイ、タルク 炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイ 、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、 酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、ア ミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、 ラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜 、ゼオライト、ハイドロタルサイト、金属 維、金属ウィスカー、セラミックウィスカ 、チタン酸カリウムウィスカー、窒化ホウ 、グラファイト、ガラス繊維、炭素繊維な が挙げられる。

 本発明のガスバリア層形成用塗料を調製 る方法について説明する。

 ポリアルコール系ポリマーとポリカルボ 酸系ポリマーとを混合して、それらを含有 る水溶液を調製するに際しては、アルカリ 合物を添加することが好ましい。

 ポリカルボン酸系ポリマーは、それに含 れるカルボン酸単位が多いと、それ自身の 水性が高いので、アルカリ化合物を添加し くても水溶液にすることができる。しかし アルカリ化合物を適正量添加することによ 、ガスバリア層形成用塗料を塗布して得ら るフィルムのガスバリア性が格段に向上さ る。

 かかるアルカリ化合物としては、ポリカ ボン酸系ポリマー中のカルボキシル基を中 できるものであればよく、アルカリ金属や ルカリ土類金属の水酸化物、水酸化アンモ ウム、有機水酸化アンモニウム化合物等が げられる。このうち、塗料の安定性および 処理時に発生する臭気の観点から、アルカ 金属水酸化物が好ましい。アルカリ化合物 添加量は、ポリカルボン酸系ポリマー中のC OOH基に対して0.1~20モル%であることが好まし 。だだし、ポリカルボン酸系ポリマー中のCO OH基に対して20モル%以上のアルカリ化合物を 加するとガスバリア性が大きく低下するの 、ポリカルボン酸系ポリマー中のCOOH基に対 して0.1~10モル%であることがより好ましい。

 上記水溶液の調製は、撹拌機を備えた溶 釜等を用いて公知の方法で行えばよい。例 ば、ポリアルコール系ポリマーとポリカル ン酸系ポリマーを別々に水溶液として作成 、使用前に混合し、さらに表面処理を施し 金属化合物を添加して混合する方法が好ま い。この時、上記のアルカリ化合物をポリ ルボン酸系ポリマーの水溶液に加えておく 、その水溶液の安定性を向上させることが きる。あるいは、ポリアルコール系ポリマ とポリカルボン酸系ポリマーとを同時に溶 釜中の水に加えてもよい。この場合は、ア カリ化合物を最初に水に添加しておく方が リカルボン酸系ポリマーの溶解性がよい。

 本発明の塗料の固形分濃度は、塗装装置 乾燥・加熱装置の仕様によって適宜変更さ 得るものである。しかし、あまりに希薄な 液ではガスバリア性を発現するのに充分な みの層をコートすることが困難となり、ま 、その後の乾燥工程において長時間を要す という問題を生じやすい。他方、塗料の固 分濃度が高すぎると、均一な塗料を得にく 、塗装性に問題を生じ易い。この様な観点 ら、塗料の固形分濃度は、5~50%(質量比)の範 囲であることが好ましい。

 次に第1の態様のガスバリア層を備えたガ スバリア性積層体について詳述する。

 第1の態様のガスバリア層を備えたガスバ リア性積層体は、プラスチック基材上に、直 に又はアンカーコート層を介して、上述のガ スバリア層形成用塗料由来の第1の態様のガ バリア層が形成されたものである。

 本発明の第1の態様のガスバリア層を備え たガスバリア性積層体を構成するプラスチッ ク基材について説明する。本発明において、 プラスチック基材は、熱成形可能な熱可塑性 樹脂から押出成形、射出成形、ブロー成形、 延伸ブロー成形或いは絞り成形等の手段で製 造された、フィルム状基材の他、ボトル、カ ップ、トレイ等の各種容器形状を呈する基材 であってもよい。フィルム状であることが好 ましい。また、プラスチック基材は、単一の 層から構成されるものであってもよいし、あ るいは例えば同時溶融押出しや、その他のラ ミネーション法により得られる、複数の層か ら構成されるものであってもよい。

 プラスチック基材を構成する熱可塑性樹 としては、オレフィン系共重合体、ポリエ テル、ポリアミド、スチレン系共重合体、 化ビニル系共重合体、アクリル系共重合体 ポリカーボネート等が挙げられる。オレフ ン系共重合体、ポリエステル、ポリアミド 好ましい。

 オレフィン系共重合体としては、低-、中 -或いは高-密度ポリエチレン、線状低密度ポ エチレン、ポリプロピレン、エチレン-プロ ピレン共重合体、エチレン-ブテン-共重合体 アイオノマー、エチレン-酢酸ビニル共重合 体、エチレン-ビニルアルコール共重合体等 挙げられる。ポリエステルとしては、ポリ チレンテレフタレート、ポリブチレンテレ タレート、ポリエチレンテレフタレート/イ フタレート、ポリエチレンナフタレート等 挙げられる。ポリアミドとしては、ナイロ 6、ナイロン6,6、ナイロン6,10、メタキシリ ンアジパミド等が挙げられる。スチレン系 重合体としては、ポリスチレン、スチレン- タジエンブロック共重合体、スチレン-アク リロニトリル共重合体、スチレン-ブタジエ -アクリロニトリル共重合体(ABS樹脂)等が挙 られる。塩化ビニル系共重合体としては、 リ塩化ビニル、塩化ビニル-酢酸ビニル共重 体等が挙げられる。アクリル系共重合体と ては、ポリメチルメタクリレート、メチル タクリレート・エチルアクリレート共重合 等が挙げられる。これらの熱可塑性樹脂は 単独で使用してもよいし、2種以上を混合し 使用してもよい。これらの熱可塑性樹脂のな かで、ナイロン6、ナイロン66、ナイロン46等 ポリアミド樹脂や、ポリエチレンテレフタ ート、ポリエチレンナフタレート、ポリト メチレンテレフタレート、ポリブチレンテ フタレート、ポリブチレンナフタレート等 芳香族ポリエステル樹脂や、ポリ乳酸など 脂肪族ポリエステル樹脂や、ポリプロピレ 、ポリエチレンなどのポリオレフィン樹脂 、またはそれらの混合物が好ましく挙げら る。

 プラスチック基材の原料である熱成形可 な熱可塑性樹脂には、所望に応じて、顔料 酸化防止剤、帯電防止剤、紫外線吸収剤、 剤、防腐剤などの添加剤の1種或いは2種類 上を、樹脂100質量部当りに合計量として、0. 001~5.0質量部の範囲内で、添加することもで る。

 第1の態様のガスバリア層を備えたガスバ リア性積層体を構成するプラスチック基材が 延伸フィルムである場合は、延伸後のプラス チック基材にガスバリア層形成用塗料を塗布 した後に、加熱して、ガスバリア層を形成し てもよい。あるいは、未延伸のプラスチック 基材にガスバリア層形成用塗料を塗布し、延 伸時の熱を利用して、ガスバリア層形成を延 伸と同時に行うこともできる。

 本発明の第1の態様のガスバリア層を備え たガスバリア性積層体を用いて包装材を形成 する場合は、包装材としての強度を確保する ために、ガスバリア性積層体を構成するプラ スチック基材として、各種補強材入りのもの を使用することができる。すなわち、ガラス 繊維、芳香族ポリアミド繊維、カーボン繊維 、パルプ、コットン・リンター等の繊維補強 材や、カーボンブラック、ホワイトカーボン 等の粉末補強材や、ガラスフレーク、アルミ フレーク等のフレーク状補強材の1種類或い 2種類以上を、熱可塑性樹脂100質量部当り合 量として2~150質量部の量で配合できる。更 増量の目的で、重質乃至軟質の炭酸カルシ ム、雲母、滑石、カオリン、石膏、クレイ 硫酸バリウム、アルミナ粉、シリカ粉、炭 マグネシウム等の1種類或いは2種類以上を、 熱可塑性樹脂100質量部当り合計量として5~100 量部の量で、それ自体公知の処方に従って 合しても何ら差支えない。

 ガスバリア層形成用塗料からガスバリア を形成する際には、塗料をプラスチック基 上に直接塗布し、もしくはアンカーコート を介してその上に塗布し、その後直ちに加 処理を行って、乾燥皮膜の形成と加熱処理 同時に行うことができる。又は塗料の塗布 ドライヤー等による熱風の吹き付けや赤外 照射等により水分等を蒸発させて乾燥皮膜 形成させた後に、加熱処理を行ってもよい ガスバリア層の状態やガスバリア性等の物 に特に障害が生じない限り、工程の短縮化 を考慮すると、塗布後直ちに加熱処理を行 ことが好ましい。加熱処理方法は、特に限 されず、オーブン等の乾燥雰囲気下で加熱 理を行うことが一般的に考えられる。ある は、例えば熱ロールと接触させて加熱処理 行ってもよい。

 ガスバリア層形成用塗料をプラスチック 材に塗布する方法は、特に限定されないが グラビアロールコーティング、リバースロ ルコーティング、ワイヤーバーコーティン 、エアーナイフコーティング等の通常の方 を用いることができる。

 上記のいずれの場合においても、ガスバ ア層形成用塗料が塗布されたプラスチック 材を100℃以上の加熱雰囲気中で熱処理する とによって、ガスバリア層形成用塗料に含 されるポリアルコール系ポリマーとポリカ ボン酸系ポリマーとが架橋反応してエステ 結合が形成され、それによって水不溶性の スバリア層が形成される。

 ポリアルコール系ポリマーとポリカルボ 酸系ポリマーとの比や、添加成分の含有の 無、そして添加成分を含有する場合にはそ 含有量等によっても影響を受け得るので、 スバリア層形成の好ましい加熱処理温度は 一概には言えないが、100~300℃であることが 好ましく、120~250℃がより好ましく、140~240℃ さらに好ましく、160~220℃が特に好ましい。

 加熱処理温度が低過ぎると、ポリアルコ ル系ポリマーとポリカルボン酸系ポリマー の架橋反応を充分に進行させることができ 、充分なガスバリア性を有するガスバリア を得ることが困難になることがある。一方 加熱処理温度が高過ぎると、被膜が脆化す おそれなどがある。

 熱処理時間は、5秒間~2時間であることが 要であって、通常10秒間~30分間、好ましく 20秒間~10分間、より好ましくは30秒間~5分間 ある。

 熱処理時間が短すぎると、架橋反応を充 に進行させることができず、ガスバリア性 有するフィルムを得ることが困難になる。 方、熱処理時間が長すぎると生産性が低下 る。

 本発明においては、上記のような比較的 時間の熱処理によって、ポリアルコール系 リマーのOH基とポリカルボン酸系ポリマー COOH基との間にエステル架橋構造が形成され 、ガスバリア層が得られる。

 本発明において、アンカーコート層に使 されるコート剤としては、公知のものを特 制限を受けずに使用できる。例えばイソシ ネート系、ポリウレタン系、ポリエステル 、ポリエチレンイミン系、ポリブタジエン 、ポリオレフィン系、アルキルチタネート 等のアンカーコート剤が挙げられる。これ の中で本発明の効果を勘案すると、イソシ ネート系、ポリウレタン系、ポリエステル のアンカーコート剤が好ましく、詳細には ソシアネート化合物、ポリウレタン及びウ タンプレポリマーの1種または2種以上の混 物及び反応生成物、ポリエステル、ポリオ ル及びポリエーテルの1種または2種以上とイ ソシアネートとの混合物及び反応生成物、ま たはこれらの溶液または分散液が好ましい。

 プラスチック基材上に形成するガスバリ 層の厚みは、フィルムのガスバリア性を充 高めるためには少なくとも0.1μmより厚くす ことが望ましい。

 本発明において、プラスチック基材上に 成されたガスバリア層は、次のように機能 る。つまり、ガスバリア層が形成されたプ スチック基材を高温高湿度雰囲気下に保管 ると、ガスバリア層の中に含まれる、表面 難水溶性の有機成分または無機成分によっ 被覆した2価以上の金属化合物、または表面 を難水溶性の有機成分または無機成分によっ て被覆した1価の金属化合物及び2価以上の金 化合物から陽イオンが遊離し、これがガス リア層中のCOOH基と反応することでイオン架 橋構造をする。これにより、エステル架橋の 加水分解反応によるガスバリア性の劣化を抑 制し、高温高湿度雰囲気下に長時間の保管を しても優れたガスバリア性を有する。したが って、本発明のガスバリア層形成用塗料及び ガスバリア性積層体は、酸素ガスバリア性を 必要とする様々な分野に適用することができ 、特に食品包装用分野に好適である。

 次に、本発明の、第2の態様のガスバリア 層を備えたガスバリア性積層体について説明 する。

 第2の態様のガスバリア層は、前記したよ うにバリア層と金属化合物含有樹脂層との二 層にて構成される。すなわち、第2の態様の スバリア層は、ポリアルコール系ポリマー ポリカルボン酸系ポリマーとを含有する第1 塗料から形成されるバリア層と、該バリア と隣接するように形成された金属化合物含 樹脂層とから成る。前記金属化合物含有樹 層は、表面を難水溶性成分で被覆した2価以 上の金属化合物と樹脂とを含有するか、また は表面を難水溶性成分で被覆した1価の金属 合物及び2価以上の金属化合物と樹脂とを含 する、第2の塗料にて形成される。

 まず、バリア層について説明する。

 バリア層は、第1の塗料にて形成される。 第1の塗料は、ポリアルコール系ポリマーと リカルボン酸系ポリマーとを含有し、かつ 面を難水溶性成分で被覆した金属化合物は 有しない。換言すると、第1の塗料は、表面 難水溶性成分で被覆した金属化合物を含有 ないという点を除き、前述した第1の態様の ガスバリア層の形成に使用されるガスバリア 層形成用塗料と同様である。

 プラスチック基材に直に、又は後述する 2の塗料から形成される金属化合物含有樹脂 層を介して、上記第1の塗料を塗布し、熱処 を行うことによって、ポリアルコール系ポ マーとポリカルボン酸系ポリマーとがエス ル結合によって架橋し、バリア層が形成さ る。

 第2の態様のガスバリア層を備えたガスバ リア性積層体を構成するプラスチック基材が 延伸フィルムである場合は、延伸後のプラス チック基材に直に、又は後述する第2の塗料 ら形成される金属化合物含有樹脂層を介し 、第1の塗料を塗布した後に、加熱し、第1の 塗料由来の層中にエステル結合を生成し、バ リア層を形成してもよい。

 あるいは、未延伸のプラスチック基材を利 する場合は、延伸時の熱を利用して、エス ル結合の生成によるバリア層の形成を、延 と同時に行うこともできる。例えば、
 (i)未延伸のプラスチック基材に直に、第1の 塗料を塗布し、エステル化が進行するほどに は加熱せず、乾燥する程度にとどめ、これに もとづく形成途中のバリア層上に、後述する 第2の塗料を塗布し、第2の塗料の乾燥と形成 中のバリア層のエステル架橋と延伸とをほ 同時に行うことができる。

 (ii)もちろん、第1の塗料を塗布し、延伸 の熱を利用して、エステル結合の生成によ バリア層形成を延伸と同時に行った後、形 されたバリア層上に後述する第2の塗料を塗 して、金属化合物含有樹脂層を形成するこ もできる。

 (iii)また、後述する第2の塗料から形成さ る金属化合物含有樹脂層上にバリア層を設 る場合は、金属化合物含有樹脂層上に、第1 の塗料を塗布し、延伸時の熱を利用して、乾 燥及びエステル結合の生成によるバリア層形 成を、延伸と同時に行うこともできる。

 (iv)さらに、未延伸のプラスチック基材に 、後述する第2の塗料を塗布し、延伸時の熱 利用して、金属化合物含有樹脂層の形成を 伸とほぼ同時に行った後、形成された金属 合物含有樹脂層の上に、第1の塗料を塗布し 加熱し、ポリアルコール系ポリマーとポリ ルボン酸系ポリマーとをエステル化させる ともできる。

 高温長時間の熱処理を複数回行うとプラ チック基材の物性に影響を与える恐れがあ ので、熱処理温度は30~100℃が好ましく、よ 好ましくは50~80℃である。熱処理時間は、1 間~5分間が好ましく、より好ましくは5秒間~ 2分間である。熱処理の回数も少ない方が好 しい。この点で、上記(i)、(iii)の方法は、熱 履歴が少なく、効率的であるので好ましい。

 次に金属化合物含有樹脂層について説明 る。

 金属化合物含有樹脂層に含有される表面 理を施した金属化合物は、上述の第1の態様 のガスバリア層の形成に使用されるガスバリ ア層形成用塗料に含有される、表面を難水溶 性の有機成分または無機成分によって被覆し た金属化合物と同じものである。

 金属化合物含有樹脂層は、上記表面を難 溶性の有機成分または無機成分によって被 した金属化合物を含有した樹脂塗料である 2の塗料を、プラスチック基材の表面に、ま たはプラスチック基材上に形成されたバリア 層の表面に、またはプラスチック基材上に形 成される途中のバリア層の表面に塗布し、そ の後に熱処理することによって形成される層 である。

 金属化合物の水溶液または分散体を塗布 て熱処理する方法では、プラスチック基材 たはバリア層の表面に金属塩が析出して外 上好ましくなくなる。これに対し、上述の うに金属化合物を樹脂と混合し、樹脂塗料 して塗布した後、熱処理することで、透明 に優れたガスバリア性積層体を得ることが きる。

 金属化合物含有樹脂層に含有される金属 合物は、第2の塗料による塗膜形成後の透明 性に優れるという観点から、できるだけ微粒 子状のものを使用するのがよい。好ましくは 平均粒子径10μm以下、さらに好ましくは3μm以 下、最も好ましくは1μm以下である。

 第2の塗料を構成する樹脂について説明す る。この樹脂として、公知のウレタン樹脂、 ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、エポキシ 樹脂、アルキド樹脂、メラミン樹脂、アミノ 樹脂等種々の樹脂が挙げられる。これらのう ち、耐水性、耐溶剤性、耐熱性、硬化温度の 観点から、ウレタン樹脂、ポリエステル樹脂 、アクリル樹脂が好ましく、ウレタン樹脂が 特に好ましい。

 ウレタン樹脂は、例えば多官能イソシア ートと水酸基含有化合物との反応により得 れるポリマーである。具体的には、トリレ ジイソイアネート、ジフェニルメタンイソ アネート、ポリメチレンポリフェニレンポ イソシアネート等の芳香族ポリイソシアネ ト、または、ヘキサメチレンジイソシアネ ト、キシレンイソシアネート等の脂肪族ポ イソシアネート等の多官能イソシアネート 、ポリエーテルポリオール、ポリエステル リオール、ポリアクリレートポリオール、 リカーボネートポリオール等の水酸基含有 合物との反応により得られるウレタン樹脂 挙げることが出来る。

 第2の塗料を構成する樹脂と、表面処理が 施された金属化合物との配合割合は、用いる 金属種、化合物の形態、樹脂の種類によって 大きく異なる。しかし、樹脂固形分100質量部 に対して、金属化合物0.1~1000質量部が好まし 、より好ましくは金属化合物1~500質量部で る。金属化合物の配合量が0.1質量部以下で ると、金属化合物から溶け出した陽イオン バリア形成層中のポリカルボン酸系ポリマ と反応することにより形成される架橋構造 少なくなり、積層体のガスバリア性が低下 る。これに対し金属化合物の配合量が1000質 部を超えると、均一な塗料を得ることがで なくなることがある。

 第2の塗料中に難水溶性成分で被覆した金 属化合物を含有させる方法に、特に限定はな い。たとえば、第2の塗料を構成する樹脂成 が溶媒に溶解された溶液に表面を難水溶性 有機成分または無機成分によって被覆した 属化合物を混合する方法や、第2の塗料を構 する樹脂成分が溶媒に分散されたエマルシ ンに表面を難水溶性の有機成分または無機 分によって被覆した金属化合物を混合する 法や、熱による可塑化混合により樹脂と表 を難水溶性の有機成分または無機成分によ て被覆した金属化合物とを混合して塗料と る方法などが挙げられる。なかでも、第2の 塗料を構成する樹脂成分が溶媒に分散された エマルションに、表面を難水溶性の有機成分 または無機成分によって被覆した金属化合物 を混合する方法が、金属化合物の分散を比較 的均一にする上で好ましい。

 第1の塗料及び第2の塗料には、その特性 大きく損なわない限りにおいて、熱安定剤 酸化防止剤、強化材、顔料、劣化防止剤、 候剤、難燃剤、可塑剤、離型剤、滑剤など 添加されていてもよい。

 熱安定剤、酸化防止剤及び劣化防止剤と ては、例えばヒンダードフェノール類、リ 化合物、ヒンダードアミン類、イオウ化合 、銅化合物、アルカリ金属のハロゲン化物 るいはこれらの混合物が挙げられる。

 強化剤としては、例えばクレイ、タルク 炭酸カルシウム、炭酸亜鉛、ワラストナイ 、シリカ、アルミナ、酸化マグネシウム、 酸カルシウム、アルミン酸ナトリウム、ア ミノ珪酸ナトリウム、珪酸マグネシウム、 ラスバルーン、カーボンブラック、酸化亜 、ゼオライト、ハイドロタルサイト、金属 維、金属ウィスカー、セラミックウィスカ 、チタン酸カリウムウィスカー、窒化ホウ 、グラファイト、ガラス繊維、炭素繊維な が挙げられる。

 第2の塗料を塗布した後に熱処理すること によって、形成される金属化合物含有層の耐 水性、耐溶剤性等を向上させるために、架橋 剤を添加することもできる。

 架橋剤の添加量は、第2の塗料100質量部に 対して0.1~300質量部が好ましく、より好まし は20~100質量部である。架橋剤の添加量が0.1 量部未満では、架橋剤を添加しても、架橋 を添加しない場合に比べて顕著な架橋効果 得ることができない。一方、架橋剤の添加 が300質量部を超えると、金属化合物含有樹 層中の金属量が相対的に少なくなり、高温 湿度下に長時間保存した場合のガスバリア の維持、向上をあまり期待できない。

 架橋剤は、自己架橋性を有する架橋剤で よく、カルボキシル基および/または水酸基 と反応する官能基を分子内に複数個有する化 合物または多価の配位座を持つ金属錯体等で もよい。このうちイソシアネート化合物、メ ラミン化合物、尿素化合物、エポキシ化合物 、カルボジイミド化合物が好ましく、特にイ ソシアネート化合物が好ましい。具体的には 、トリレンジイソイアネート、ジフェニルメ タンイソシアネート、ポリメチレンポリフェ ニレンポリイソシアネート等の芳香族ポリイ ソシアネートや、ヘキサメチレンジイソシア ネート、キシレンイソシアネート等の脂肪族 ポリイソシアネート等の多官能イソシアネー トが挙げられる。これらの架橋剤を組み合わ せて使用してもよい。

 第2の塗料の濃度(=固形分)は、塗装装置や 乾燥・加熱装置の仕様によって適宜変更され 得るものである。ただし、あまりに希薄な溶 液では、バリア層との反応によってガスバリ ア性を発現するのに充分な厚みの層をコート することが困難となり、また、その後の乾燥 工程において長時間を要するという問題を生 じやすい。他方、塗料の濃度が高すぎると、 均一な塗料を得にくく、塗装性に問題を生じ 易い。この様な観点から、第2の塗料の濃度(= 固形分)は、5~50%(質量比)の範囲にすることが ましい。

 第2の塗料から金属化合物含有樹脂層を形 成する際には、プラスチック基材上に、また はバリア層が形成されたプラスチック基材の 前記バリア層上に、第2の塗料を塗布後、直 に加熱処理を行って乾燥皮膜の形成と加熱 理を行ってもよいし、又は塗布後ドライヤ 等による熱風の吹き付けや赤外線照射等に り水分等を蒸発させて乾燥皮膜を形成させ 後に、加熱処理を行ってもよい。バリア層 よび金属化合物含有層の状態や、ガスバリ 性等の物性に特に障害が生じない限り、工 の短縮化等を考慮すると、塗布後直ちに加 処理を行うことが好ましい。加熱処理方法 、特に限定されず、オーブン等の乾燥雰囲 下で加熱処理を行うことが一般的に考えら る。あるいは、例えば熱ロールと接触させ 加熱処理を行ってもよい。

 金属化合物含有樹脂層の厚みは、バリア の厚みにもよるが、バリア層との反応によ てガスバリア性を発現するためには、少な とも0.1μmより厚くすることが望ましい。

 第2の態様のガスバリア層においては、金 属化合物含有樹脂層に含まれる表面が難水溶 性成分で被覆された金属化合物が、バリア層 を構成するポリアルコール系ポリマーおよび ポリカルボン酸系ポリマーからなる組成物に 有効に作用するためには、バリア層と金属化 合物含有樹脂層とが接触していることが重要 である。このことから、第2の態様のガスバ ア層を備えたガスバリア性積層体は、プラ チック基材と、バリア形成層と、金属化合 含有層とが、その順で、または、プラスチ ク基材、金属化合物含有樹脂層、バリア形 層の順で積層されていることが必要である

 第2の態様においては、プラスチック基材 とバリア層と金属化合物含有樹脂層とが積層 された後に、高温の熱処理を1回行うだけで 高いガスバリア性を有した積層体を製造す ことが出来る。

 高温の熱処理を行うことによって、第1の 塗料中のポリアルコール系ポリマーとポリカ ルボン酸系ポリマーによるエステル架橋が行 われる。第2の塗料に架橋剤を添加した場合 、高温の熱処理を行うことによって、金属 合物含有樹脂層の樹脂の架橋反応が同時に われる。熱処理条件は、前述の第1の態様の 合と同じである。

 第2の態様における金属化合物含有樹脂層 の役割について説明する。第2の態様におい 、上記の作成方法によって作成した熱処理 後の積層体のガスバリア性は、バリア層中 ポリアルコール系ポリマーとポリカルボン 系ポリマーによるエステル架橋によって発 される。しかしながら、長期の高温高湿度 件下に保管しておくと、バリア層中のポリ ルコール系ポリマーとポリカルボン酸系ポ マーによるエステル架橋が加水分解反応に って分解されるので、バリア層単独では、 めるガスバリア性を維持することが出来な 。ところが金属化合物含有樹脂層を設ける 、長期の高温高湿度雰囲気中で金属化合物 有樹脂層中の難水溶性成分で被覆した金属 合物から陽イオンが溶け出してくる。これ の陽イオンはバリア層に移行し、ポリカル ン酸系ポリマーの未反応部分もしくは加水 解反応によって生じたCOOH基と反応して、ガ バリア性を有するイオン架橋を形成する。 のイオン架橋の形成によりバリア性が新た 付与されるので、バリア形成層のバリア性 下を阻止することができる。使用する難水 性の有機成分または無機成分による被覆処 の種類や金属化合物の種類によっては、バ ア性を向上させることもできる。つまり、 2の態様のガスバリア層を構成する金属化合 物含有樹脂層に含まれる、表面を難水溶性成 分で被覆した金属化合物は、第1の態様のガ バリア層を形成するための塗料に含まれる 表面を難水溶性成分で被覆した金属化合物 同様に、形成されたガスバリア層の初期の 本的なガスバリア性の発現および高温高湿 下に長時間保存した場合のガスバリア性の 持、向上を担う成分である。

 すなわち、第2の塗料から形成される金属 化合物含有樹脂層を、表面を難水溶性成分で 被覆した金属化合物を含有しないバリア層に 隣接することによって、高温高湿度条件下に 保管中に、エステル架橋とイオン架橋とによ って緻密な架橋構造を形成したガスバリア層 を形成することができる。

 第2の態様において金属化合物の表面に難 水溶性成分による被覆が施されていない場合 もしくは難水溶性成分による被覆が不十分な 場合を説明する。エステル架橋を形成する前 の第1の塗料の乾燥により得られる、まだエ テル架橋していない層に隣接して第2の塗料 塗工すると、ポリカルボン酸系ポリマー中 COOHと金属化合物との反応がエステル化に優 先して起こり、このためポリカルボン酸系ポ リマーとポリアルコール系ポリマーのエステ ル架橋が十分に起こらず、十分なバリア性が 得られない。また、プラスチック基材上に、 第2の塗料から形成される金属化合物含有樹 層を介して、第1の塗料から形成さえるバリ 層を設ける場合、第2の塗料中の金属化合物 の表面が難水溶性成分で被覆されていないと 、同様にポリカルボン酸系ポリマー中のCOOH 金属化合物との反応がエステル化に優先し 起こり、このためポリカルボン酸系ポリマ とポリアルコール系ポリマーのエステル架 が十分に起こらず、十分なバリア性が得ら ない。

 本発明においては、積層体の最外層とな 金属化合物含有樹脂層やバリア形成層を保 する目的で、その最外層の表面に、他の樹 層からなる保護層をさらに積層してもよい

 保護層としては、ポリウレタン系、ポリ ステル系、ポリアクリル系など公知のポリ ー群からなる樹脂層であって、積層体の最 層となる金属化合物含有樹脂層やバリア形 層との接着性が優れるものが望ましい。中 もポリウレタン系樹脂からなる被膜が特に ましい。また、このような保護層のアンチ ロッキング性を高める目的で、使用される 脂のガラス転移点は30℃以上が好ましく、70 ℃以上がさらに好ましく、100℃以上がいっそ う好ましい。

 保護層は、耐水性を高めるなどの目的に じて、公知の架橋法によって架橋されてい もよい。その架橋方法としては、シラノー 結合などによる自己架橋を利用する方法や 保護層に使用される樹脂に含まれるカルボ シル基や水酸基などの官能基と反応する基 分子内に複数個有する化合物を添加する方 などが挙げられる。このような化合物とし は、イソシアネート化合物、メラミン化合 、尿素化合物、エポキシ化合物、カルボジ ミド化合物が好ましく、イソシアネート化 物が特に好ましい。このような架橋剤の具 例は、前述のとおりである。

 保護層には、その特性を大きく損なわな 限りにおいて、熱安定剤、酸化防止剤、強 材、顔料、劣化防止剤、耐候剤、難燃剤、 塑剤、離型剤、滑剤などが添加されていて よい。保護層は、たとえば金属化合物含有 からの金属塩のブリードアウトを防ぐ目的 、フィルムのブロッキングを防ぐ目的で、 効に活用される。

 本発明のガスバリア性積層体は、第1、第 2の態様のいずれのガスバリア層を備えた場 においても、インキ層や包装袋を得るため 、接着剤を介して/または介さずに、ヒート ール層を積層することができる。

 インキ層とは、文字や図柄等を形成する めのインキにより構成される層のことをい 。インキは、特に限定されるものではない 、油性型インキ、水性型インキ、UV硬化型 の活性エネルギー硬化型インキ等がある。

 インキの構成としては、溶媒の他に、例 ば変性アルキド系樹脂、ポリビニルブチラ ル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリウ タン、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリ 化ビニル、ポリビニルアルコール、エチレ -酢酸ビニル共重合体、エチレン-ビニルア コール共重合体、エチレン-アクリル酸エチ 共重合体、塩素化ポリプロピレン等の合成 脂、ウッドロジン、重合ロジン、ロジンエ テル、セラック等の天然樹脂、セルロース ニトロセルロース、エチルセルロース、セ ロースアセテート、セルロースアセテート ロピオネートなどの繊維系、環化ゴム、塩 ゴムなどのゴム誘導体等の、従来から用い れているインキバインダーに、各種顔料、 質顔料及び可塑剤、乾燥剤、安定剤等の添 剤を加えたものが挙げられる。

 インキ層を形成する方法としては、例え オフセット印刷法、グラビア印刷法、フレ ソ印刷法、グラビアオフセット印刷法、シ クスクリーン印刷法、シール印刷法、イン ジェット印刷法等の周知の塗布方式を用い ことができる。

 ヒートシール層を積層する方法としては 接着剤を介して/または介さずに、例えば、 ウエットラミネ-ション法、ドライラミネ-シ ン法、無溶剤型ドライラミネ-ション法、押 し出しラミネ-ション法、Tダイ共押し出し成 法、共押し出しラミネ-ション法、その他等 を用いることができる。

 上記の接着剤の種類は、特に限定される のではないが、公知の水性型、溶剤型、エ ルジョン型、分散型、無溶剤型等を使用で る。さらに接着機構については、化学反応 、溶剤揮発型、熱溶融型、熱圧着型等のい れの形態でもよいものである。

 接着剤の組成としては、例えば、イソシ ネ-ト系(ウレタン系)、ポリエチレンイミン 、ポリブタジェン系、有機チタン系等のア カ-コ-ティング剤、あるいはポリウレタン 接着剤、ポリビニルアルコール系接着剤、 リエチレン-ビニルアルコール系接着剤、ポ エチレン-エチレンアクリル酸、ポリアクリ ル酸エチル、ポリアクリル酸ブチル、2-エチ ヘキシルエステル等のポリアクリル系接着 、ポリエステル系接着剤、エポキシ系接着 、ポリ酢酸ビニル系接着剤、セルロ-ス系接 着剤、ポリアミド系接着剤、ポリイミド系接 着剤、尿素樹脂、メラミン樹脂等のアミノ樹 脂系接着剤、フェノール樹脂系接着剤、エポ キシ樹脂系接着剤、反応型(メタ)アクリル系 着剤、クロロプレンゴム、ニトリルゴム、 チレン-ブタジエンゴム等のゴム系接着剤、 シリコーン系接着剤、アルカリ金属シリケー ト、低融点ガラス等からなる無機系接着剤等 がある。

 上記の中でも、特に、二液反応型のポリ レタン系接着剤や、一液反応型のイソシア ート基を末端にもつプレポリマーポリウレ ン系接着剤や、一液反応型のアクリル系接 剤は、比較的多種類のフィルムに対して接 性がよく、また、低温での反応、硬化が可 であるため生産性もよく、好適に使用する とができる。

 接着剤には、必要に応じて、酸化防止剤 紫外線吸収剤、加水分解防止剤、防黴剤、 粘剤、可塑剤、顔料、充填剤、シランカッ リング剤、表面調整剤等の添加剤を配合す ことができる。又、硬化反応を調節するた 公知の触媒、添加剤等を使用することがで る。

 これらの接着剤層を形成する方法としては 例えば、ダイレクトロールコート、リバー ロールコート、グラビア(ダイレクト)コー 、エアナイフコート、スクイズコート、ブ ードコート、コンマコート、カーテンフロ コート、キスコート、押し出しコート、そ 他の方法を挙げることができる。接着剤の ーティング量としては、0.1~10g/m 2 (乾燥状態)が好ましく、1~5g/m 2 (乾燥状態)がより好ましい。

 ヒートシール層としては、例えば、低密 ポリエチレンフィルム、中密度ポリエチレ フィルム、高密度ポリエチレンフィルム、 状低密度ポリエチレンフィルム、ポリプロ レンフィルム、エチレン-酢酸ビニル共重合 体樹脂フィルム、アイオノマ-樹脂フィルム エチレン-アクリル酸共重合体樹脂フィルム エチレン-アクリル酸エチル共重合体樹脂フ ィルム、エチレン-メタクリル酸共重合体フ ルム、エチレン-プロピレン共重合体フィル 、メチルペンテン樹脂フィルム、ポリブテ 樹脂フィルム等を使用することができる。 た、ポリエチレンまたはポリプロピレン等 ポリオレフィン系樹脂を、アクリル酸、メ クリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、 マ-ル酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸 で変性した酸変性ポリオレフィン樹脂や、ポ リ酢酸ビニル系樹脂や、ポリ(メタ)アクリル 樹脂や、ポリ塩化ビニル系樹脂等の樹脂の ィルムを使用することができる。

 以下に、実施例及び比較例を挙げて、本 明について具体的に説明する。ただし、本 明は、これらの実施例のみに限定されるも ではない。

 以下の実施例及び比較例において、酸素 スバリア性は、モコン社製の酸素バリア測 器(OX-TRAN 2/20)を用いて、温度20℃、相対湿 85%の雰囲気下における酸素ガス透過度を測 することにより評価した。測定結果から、 式により、ガスバリア層の酸素透過度を算 した。

   1/Ptotal=1/P I +1/P II
但し、
 Ptotal:測定結果
 P I :プラスチック基材の酸素透過度
 P II :ガスバリア層の酸素透過度
とした。なお、ガスバリア層がバリア形成層 と金属化合物含有層とに分かれている場合に は、
   P II =P IIA +P IIB
但し、
 P IIA :バリア形成層の酸素透過度
 P IIB :金属化合物含有層の酸素透過度
とした。

 以下の実施例および比較例において、積 体の外観は、目視で判定し、透明な場合を と評価し、白化等の外観不良が認められた 合×と評価した。

 (実施例1)
 粒子状の炭酸リチウムを攪拌機を用いて水 に分散させ、固形分10%( 質量比 )の炭酸リチウム水分散体を作成した。この 酸リチウム水分散体に、80℃に加温したステ アリン酸ナトリウムのエマルションを、炭酸 リチウム100質量部に対して1.5質量部となるよ うに添加して15~30分攪拌し、表面がステアリ 酸ナトリウムで被覆された炭酸リチウムの 分散体を得た。

 ポリビニルアルコール(クラレ社製、ポバー ル124(ケン化度99~98%、平均重合度2400))を熱水 溶解し、その後に室温に冷却することによ 、固形分10%( 質量比 )のポリビニルアルコール水溶液を得た。ま 、エチレン-無水マレイン酸共重合体(重量平 均分子量100000)のカルボキシル基の10モル%を 酸化ナトリウムによって中和して、固形分10 %(質量比)のEMA水溶液を調整した。ポリビニル アルコール水溶液のOH基とエチレン-無水マレ イン酸共重合体のCOOH基のモル比(OH基/COOH基) 0.67になるように、ポリビニルアルコール水 液とエチレン-無水マレイン酸共重合体とを 混合し、樹脂固形分10%(質量比)の混合液を得 。このときの混合溶液のpHは3.0であった。 の混合液に、脂肪酸エステル系の有機成分 用いて表面を被覆した酸化マグネシウム(協 化学工業社製、KISUMA5A)と、上記のステアリ 酸ナトリウムで被覆した炭酸リチウムとを それぞれEMA中のCOOH基に対して50モル%となる ように添加して、ガスバリア層形成用塗料を 得た。表面を上記成分で被覆した酸化マグネ シウムと炭酸リチウムを添加したガスバリア 形成塗料にpHの変化は認められず、3.0のまま あった。

 2軸延伸ナイロン6フィルム(ユニチカ社製 エンブレム、厚み15μm)上に、上記のガスバ ア層形成用塗料をグラビアロール式コータ を用いて塗布し、80℃で2分間乾燥した後、2 00℃の加熱雰囲気中で2分間乾燥及び熱処理し て、厚さ1.5μmのガスバリア層をもつガスバリ ア性フィルムを作成した。

 得られたガスバリア性フィルムの酸素透過 Ptotalと、ガスバリア層の酸素透過度P II とを測定した。また、この測定を終えたガス バリア性フィルムを50℃、湿度90%の環境に5日 間または30日間放置した後に、再度ガスバリ 性フィルム及びガスバリア層の酸素透過度 測定した。その結果を表1に示す。

 (実施例2~6)
 ガスバリア層形成用塗料中への、表面を難 溶性成分で被覆した酸化マグネシウムと炭 リチウムの添加量を、表1に示すように変更 した。表面を難水溶性成分で被覆した酸化マ グネシウムや炭酸リチウムを添加したガスバ リア形成塗料に、pHの変化は認められなかっ 。その後、実施例1と同様の方法で、ガスバ リア性フィルムを得た。得られたガスバリア 性フィルム及びガスバリア層の酸素透過度を 測定した結果を表1に示す。

 (実施例7~12)
 実施例1~6に比べ、ガスバリア層形成用塗料 に添加する、脂肪酸エステル系の有機成分 被覆された酸化マグネシウムを、リン酸エ テル系の有機成分で被覆した酸化マグネシ ム(協和化学工業社製、KISUMA5J)に変更した。 かつ、金属化合物の添加量を表1に示す量と た。それ以外は実施例1と同様にしてガスバ ア形成塗料を作成した。表面を難水溶性成 で被覆した酸化マグネシウムや炭酸リチウ を添加したガスバリア形成塗料に、pHの変 は認められなかった。その後、実施例1と同 の方法でガスバリア性フィルムを得た。得 れたガスバリア性フィルム及びガスバリア の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。

 (実施例13~18)
 炭酸カルシウムを攪拌機を用いて水中に分 させ、固形分10%( 質量比 )の炭酸カルシウム水分散体を作成した。こ 水分散体に、5%リン酸水溶液を炭酸カルシウ ムに対して3.0質量%添加し、15~30分攪拌を行っ て、リン酸カルシウムで被覆した炭酸カルシ ウムの分散体を得た。

 実施例1~12に比べ、ガスバリア層形成用塗 料中に添加する脂肪酸エステル系の有機成分 やリン酸エステル系の有機成分で被覆した酸 化マグネシウムを、上記リン酸カルシウムで 被覆した炭酸カルシウムに変更し、かつ金属 化合物の添加量を表1に示すようにした。そ 以外は実施例1と同様にしてガスバリア形成 料を作成した。表面を難水溶性成分で被覆 た炭酸カルシウムや炭酸リチウムを添加し ガスバリア形成塗料に、pHの変化は認めら なかった。その後、実施例1と同様の方法で ガスバリア性フィルムを得た。得られたガ バリア性フィルム及びガスバリア層の酸素 過度を測定した結果を表1に示す。

 (比較例1)
 ガスバリア層形成用塗料中に、表面を難水 性成分によって被覆した金属化合物を添加 なかった。それ以外は実施例1と同様にして 、ガスバリア性フィルムを得た。得られたガ スバリア性フィルム及びガスバリア層の酸素 透過度を測定した結果を表1に示す。

 (比較例2)
 ガスバリア層形成用塗料中に添加する金属 合物として、表面を難水溶性成分による被 を施していない酸化マグネシウムのみを用 た。そうしたところ、塗料のpHが3.0から6.0 上昇し、さらに塗料中に凝集物が発生した 実施例1と同様にしてガスバリア性フィルム 得ようとしたが、フィルムへの塗工が困難 あった。

 (比較例3)
 ガスバリア層形成用塗料中に添加する金属 合物として、表面に難水溶性成分による被 を施していない酸化マグネシウムと表面に 水溶性成分による被覆を施した炭酸リチウ とを用いた。そうしたところ、塗料のpHが3. 0から6.0へ上昇し、さらに塗料中に凝集物が 生した。実施例1と同様にしてガスバリア性 ィルムを得ようとしたが、フィルムへの塗 が困難であった。

 (比較例4)
 ガスバリア層形成用塗料中に添加する金属 合物を、ステアリン酸ナトリウムで被覆し 炭酸リチウムのみとした。このステアリン ナトリウムによって被覆した炭酸リチウム 添加したガスバリア形成塗料に、pHの変化 認められなかった。それ以外は実施例1と同 にして、ガスバリア性フィルムを得た。得 れたガスバリア性フィルム及びガスバリア の酸素透過度を測定した結果を表1に示す。

 表1の結果からわかるように、実施例1~18 ガスバリア性フィルムは、表面を難水溶性 分によって被覆した2価以上の金属化合物、 たは表面を難水溶性成分によって被覆した1 価の金属化合物および2価以上の金属化合物 ポリアルコール系ポリマーとポリカルボン 系ポリマーのガスバリア層形成用塗料に添 することによって、長期間の高温-高湿度の 管条件に放置しておいても酸素透過度が悪 しない、悪化の程度が小さい、もしくは高 -高湿度の保管条件に放置することによって 酸素透過度が良化するという結果になってい る。本実施例では、表面をステアリン酸ナト リウムで被覆した炭酸リチウムをガスバリア 形成塗料に添加することによって酸素透過度 の悪化程度は小さくなり、フィルムの作成条 件によっては酸素透過度がより小さくなるこ とも確認された。また、酸化マグネシウムの 表面を被覆する有機成分は脂肪酸エステル系 に比べてリン酸エステル系のほうが優れてい ることが、酸素透過度の悪化程度が小さいこ とから確認された。

 これに対し、各比較例では、次のような 題があった。

 すなわち、比較例1では表面を難水溶性成 分によって被覆した2価以上の金属化合物、 たは表面を難水溶性成分によって被覆した1 の金属化合物および2価以上の金属化合物を ポリアルコール系ポリマーとポリカルボン酸 系ポリマーのガスバリア層形成用塗料に添加 しなかったため、長期間の高温-高湿度の保 条件に放置すると酸素透過度が著しく悪化 ることが確認された。

 比較例2および3では、添加した酸化マグ シウムは表面を難水溶性成分によって被覆 たものではなかったため、塗料中のエチレ -無水マレイン酸共重合体と酸化マグネシウ が反応し、このため、ガスバリア形成塗料p Hが上昇するとともに、エチレン-無水マレイ 酸共重合体と酸化マグネシウムによる凝集 が発生し、フィルムへの塗工が困難でなっ 。

 比較例4では、表面を難水溶性の有機成分 または無機成分によって被覆した2価以上の 属化合物をポリアルコール系ポリマーとポ カルボン酸系ポリマーのガスバリア層形成 塗料に添加せずに、表面をステアリン酸ナ リウムで被覆した1価の金属化合物のみをを 加したものであったため、短期間の高温-高 湿度の保管で酸素透過度の良化が確認された が、長期間の高温高湿の保管では酸素透過度 が著しく悪化することが確認された。

 (実施例19)
 実施例1と同じ処方により、ポリビニルアル コール水溶液とエチレン-無水マレイン酸共 合体とを混合して、実施例1で得たのと同じ 形分10%(質量比)の混合液(バリア形成層を形 するための第1の塗料)を得た。

 実施例1と同じ処方により、表面をステア リン酸ナトリウムで被覆した炭酸リチウムを 得た。

 ポリウレタン(三井武田ケミカル社製、タ ケラックW605)の水分散体に、実施例1で用いた のと同じ、脂肪酸エステル系の有機成分を用 いて表面を被覆した酸化マグネシウム(協和 学工業社製、KISUMA5A)と、上記の表面をステ リン酸ナトリウムで被覆した炭酸リチウム 、純水とを添加して、樹脂固形分10%(質量比) の混合液(金属化合物含有層を形成するため 第2の塗料)を得た。このとき、表面をステア リン酸ナトリウムで被覆した炭酸リチウムと 脂肪酸エステル系有機成分で被覆した酸化マ グネシウムとが、それぞれEMA中のCOOH基に対 て50モル%となるように調整した。なお、表 を難水溶性成分で被覆した金属化合物をポ ウレタンの水分散体に添加する前後におい 、塗料中のpHの変化は確認されず、pH7.4のま であった。

 実施例1で用いたのと同じ2軸延伸ナイロ 6フィルムの表面に第2の塗料をグラビアロー ル式コーターを用いて塗布した。そして80℃ 雰囲気中で1分乾燥および熱処理して、厚さ 0.5μmの金属化合物含有層を形成した。

 次いでこの金属化合物含有層の上に第1の塗 料をグラビアロール式コーターを用いて塗布 し、200℃の熱風乾燥炉中で2分間乾燥および 処理して、厚さ0.8μmのバリア形成層を形成 た。これによって、基材となるフィルムと 属化合物含有層とバリア形成層とがこの順 で積層された積層体を得た。金属化合物含 層とバリア形成層とによって、ガスバリア が構成された。得られた積層体の酸素透過 Ptotalと、ガスバリア層の酸素透過度P II とを、積層体作成直後に測定した結果と、こ れらの酸素透過度を、積層体を50℃、湿度90% 環境に5日間または30日間放置した後に測定 た結果と、外観の目視結果とを、表2に示す 。

 (実施例20~24)
 実施例19に比べガスバリア層の金属化合物 有層における、表面を難水溶性成分で被覆 た酸化マグネシウムと炭酸リチウムの含有 を、表2に示す量に変更した。表面を難水溶 成分で被覆した酸化マグネシウムや炭酸リ ウムを添加したガスバリア形成塗料に、pH 変化は認められなかった。それ以外は実施 19と同様にして、積層体を得た。得られた積 層体及びガスバリア層の酸素透過度を測定し た結果を表2に示す。

 (実施例25~30)
 実施例19~24に比べ、金属化合物含有層中の 肪酸エステル系の有機成分で被覆した酸化 グネシウムを、リン酸エステル系の処理剤 被覆した酸化マグネシウム(協和化学工業社 、KISUMA5J)に変更し、金属化合物の含有量を 2に示すようにした。表面を難水溶性成分で 被覆した酸化マグネシウムや炭酸リチウムを 添加したガスバリア形成塗料に、pHの変化は められなかった。それ以外は実施例19と同 にして積層体を得た。得られた積層体及び スバリア層の酸素透過度を測定した結果を 2に示す。

 (実施例31~36)
 実施例13~18と同じ処方により、リン酸カル ウムで被覆した炭酸カルシウムの粉末を得 。

 実施例19~30に比べ、金属化合物含有層中 脂肪酸エステル系の有機成分で被覆した酸 マグネシウムを上記リン酸カルシウムで被 した炭酸カルシウムに変更し、かつ金属化 物の含有量を表2に示すようにした。表面を 水溶性成分で被覆した酸化マグネシウムや 酸リチウムを添加したガスバリア形成塗料 、pHの変化は認められなかった。それ以外 実施例19と同様にして積層体を得た。得られ た積層体及びガスバリア層の酸素透過度を測 定した結果を表2に示す。

 (比較例5~8)
 金属化合物含有層中の金属化合物の種類、 の表面を被覆する難水溶性成分、金属化合 の含有量を、表2に示すように変更した。そ れ以外は実施例19と同様にして積層体を得た 得られた積層体及びガスバリア層の酸素透 度を測定した結果を表2に示す。

 (比較例9)
 金属化合物含有層を形成するための第2の塗 料として、上述のステアリン酸ナトリウムで 被覆した炭酸リチウムと、上述の脂肪酸エス テル系の有機成分を用いて表面を被覆した酸 化マグネシウムとの水分散体を用い、かつポ リウレタン樹脂を含有しない混合液を用いた 。それ以外は実施例19と同様にして積層体を た。得られた積層体及びガスバリア層の酸 透過度を測定した結果を表2に示す。

 表2の結果からわかるように、実施例19~36 ガスバリア性フィルムは表面を難水溶性成 で被覆した、2価以上の金属化合物、または 1価の金属化合物および2価以上の金属化合物 含有する第2の塗料を、ポリビニルアルコー ル水溶液とエチレン-無水マレイン酸共重合 からなるガスバリア層形成用塗料である第1 塗料に積層するように塗布することによっ 、長期間の高温-高湿度の保管条件に放置し ておいても酸素透過度が悪化しない、悪化の 程度が小さい、もしくは高温-高湿度の保管 件に放置することによって酸素透過度が良 するという結果になっている。本実施例で 、表面をステアリン酸ナトリウムで被覆し 炭酸リチウムを第2の塗料に添加することに って酸素透過度の悪化程度は小さくなり、 ィルムの作成条件によっては酸素透過度が り小さくなることも確認された。また、酸 マグネシウムの表面を被覆する難水溶性成 は脂肪酸エステル系に比べてリン酸エステ 系のほうが優れていることが酸素透過度の 化程度が小さいことから確認された。

 これに対し、各比較例では、次のような 題があった。

 比較例5では、第2の塗料に、表面を難水 性成分で被覆した、2価以上の金属化合物、 たは1価の金属化合物および2価以上の金属 合物を添加しなかったため、長期間の高温- 湿度の保管条件に放置すると酸素透過度が しく悪化することが確認された。

 比較例6では、第2の塗料に添加した酸化 グネシウムの表面が難水溶性成分で被覆さ ていなかったため、第1の塗料が第2の塗料か らなる金属化合物含有層上に塗布されると、 第1の塗料が熱によるエステル架橋反応を起 す前にエチレン-無水マレイン酸共重合体と 化マグネシウムが反応してしまったため、 ステル架橋反応が進行せず酸素透過度は作 直後から悪かった。

 比較例7では、第2の塗料に添加した炭酸 チウムの表面が難水溶性成分で被覆されて なかったため、第1の塗料が第2の塗料からな る金属化合物含有層上に塗布されると、第1 塗料が熱によるエステル架橋反応を起こす にエチレン-無水マレイン酸共重合体と炭酸 チウムが反応してしまった。このため、エ テル架橋反応が進行せず酸素透過度は作成 後から悪かった。

 比較例8では、表面を難水溶性成分で被覆 した2価以上の金属化合物を第2の塗料に添加 なかった。しかしながら、表面を難水溶性 分で被覆した1価の金属化合物を添加してい たため、短期間の高温-高湿度で酸素透過度 良化が確認された。ところが、長期間の高 高湿の保管では酸素透過度が著しく悪化す ことが確認された。

 比較例9では、第2の塗料に樹脂成分を含 しなかったため塗工後の外観が悪かった。

 (実施例37)
 実施例19に比べ、2軸延伸ナイロン6フィルム 上に、バリア形成層を形成するための第1の 料をグラビアロール式コーターを用いて塗 し、80℃の熱風乾燥炉中で1分間乾燥および 処理して、厚さ0.8μmのバリア形成層を形成 た。次いで、このバリア形成層の上に、第2 塗料をグラビアロール式コーターを用いて 布し、200℃の雰囲気中で2分間乾燥および熱 処理して、厚さ0.5μmの金属化合物含有層を形 成した。

 それ以外は実施例19と同様にして、基材と るフィルムとバリア形成層と金属化合物含 層とがこの順序で積層された積層体を得た バリア形成層と金属化合物含有層とによっ 、ガスバリア層が構成された。積層体酸素 過度Ptotalと、ガスバリア層の酸素透過度P II とを測定した結果を表3に示す。

 (実施例38~54)
 金属化合物含有層中の金属化合物の種類、 の表面を被覆する難水溶性成分、金属化合 のおよび含有量を、表3に示すように変更し た。それ以外は実施例37と同様にして積層体 得た。得られた積層体及びガスバリア層の 素透過度を測定した結果を表3に示す。

 (比較例10~13)
 金属化合物含有層中の金属化合物の種類、 水溶性成分による被覆の状況、金属化合物 含有量を、表3に示すように変更した。それ 以外は実施例37と同様にして積層体を得た。 られた積層体及びガスバリア層の酸素透過 を測定した結果を表3に示す。

 (比較例14)
 金属化合物含有層を形成するための第2の塗 料として、比較例9で用いたものと同じもの 用いた。それ以外は実施例37と同様にして積 層体を得た。得られた積層体及びガスバリア 層の酸素透過度を測定した結果を表3に示す

 表3の結果からわかるように、実施例37~54 ガスバリア性フィルムは、表面を難水溶性 分で被覆した2価以上の金属化合物、または 1価の金属化合物および2価以上の金属化合物 含有する第2の塗料を、ポリビニルアルコー ル水溶液とエチレン-無水マレイン酸共重合 からなるガスバリア層形成用塗料である第1 塗料に積層するように塗布することによっ 、長期間の高温-高湿度の保管条件に放置し ておいても酸素透過度が悪化しない、悪化の 程度が小さい、もしくは高温-高湿度の保管 件に放置することによって酸素透過度が良 する、という結果になっている。これらの 施例では、表面を難水溶性成分で被覆した 酸リチウムを第2の塗料に添加することによ て酸素透過度の悪化程度は小さくなり、フ ルムの作成条件によっては酸素透過度がよ 小さくなることも確認された。また、酸化 グネシウムの表面を被覆する難水溶性成分 、脂肪酸エステル系に比べてリン酸エステ 系のほうが優れていることが、酸素透過度 悪化程度が小さいことから確認された。

 これに対し、比較例10~14では、次のよう 問題があった。

 比較例10では、第2の塗料に難水溶性成分 被覆した2価以上の金属化合物、または1価 金属化合物および2価以上の金属化合物を添 しなかったため、長期間の高温-高湿度の保 管条件に放置すると酸素透過度が著しく悪化 することが確認された。

 比較例11では、第2の塗料に添加した酸化 グネシウムに難水溶性成分による被覆がな れていなかったため、第1の塗料上に第2の 料が塗布されると、第1の塗料が熱によるエ テル架橋反応を起こす前にエチレン-無水マ レイン酸共重合体と酸化マグネシウムが反応 してしまい、エステル架橋反応が進行せず酸 素透過度は作成直後から悪かった。

 比較例12では、第2の塗料に添加した炭酸 チウムに難水溶性成分による被覆がなされ いなかったため、第1の塗料上に第2の塗料 塗布されると、第1の塗料が熱によるエステ 架橋反応を起こす前にエチレン-無水マレイ ン酸共重合体と炭酸リチウムが反応してしま い、エステル架橋反応が進行せず酸素透過度 は作成直後から悪かった。

 比較例13では、難水溶性成分で被覆した2 以上の金属化合物を第2の塗料に添加しなか った。しかしながら、難水溶性成分で被覆し た1価の金属化合物を添加していたため、短 間の高温-高湿度で酸素透過度の良化が確認 れた。ところが長期間の高温高湿の保管で 酸素透過度が著しく悪化することが確認さ た。

 比較例14では、第2の塗料に樹脂成分を含 しなかったため塗工後の外観が悪かった。