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Patent Searching and Data


Title:
COCCIDIOSIS CONTROL AGENT AND FEED CONTAINING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/139468
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is an agent for controlling coccidiosis in an animal, which is characterized by comprising a cashew nut shell oil and/or anacardic acid and at least one member selected from vitamin A, vitamin B, vitamin C, vitamin D and vitamin E.

Inventors:
NAGASHIMA KYO (JP)
MOCHIZUKI MASAMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059067
Publication Date:
November 19, 2009
Filing Date:
May 15, 2009
Export Citation:
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Assignee:
IDEMITSU KOSAN CO (JP)
NAGASHIMA KYO (JP)
MOCHIZUKI MASAMI (JP)
International Classes:
A61K36/18; A23K1/00; A23K1/14; A23K1/16; A23K1/175; A61K31/07; A61K31/192; A61K31/355; A61K31/375; A61K31/51; A61K31/592; A61K31/60; A61K45/00; A61P33/02
Foreign References:
JP2001151675A2001-06-05
JPH08231410A1996-09-10
JP2006141270A2006-06-08
JPH0347043A1991-02-28
JPS61280239A1986-12-10
JP2003238400A2003-08-27
Other References:
AKIRA CHAZONO ET AL.: "Arushu Vitamin-zai no Renzoku Toyo ga Niwatori Coccidium Jinko Kansen Niwatori no Zotai to Byohen ni Oyobosu Koka", ANIMAL HUSBANDRY, vol. 32, no. 7, 1978, pages 862 - 866
TAKAKO MURANO ET AL.: "Niwatori Coccidium-byo to Sogo Vitamin-zai no Toyo Jiki no Kankei ni Tsuite", BULLETIN OF THE CHIBA PREFECTURAL LIVESTOCK EXPERIMENT STATION, no. 7, 1983, pages 13 - 18
RYO OGAWA ET AL.: "Kuroge Washu Gyu no Funbenchu Coccidial Oocyst-su no Zoka ni Kansuru Yoin", NAGASAKI-KEN KACHIKU HOKEN EISEI GYOSEKI HAPPYOKAI SHUROKU, vol. 46, 2004, pages 35 - 38
JUN'YA TSUNEOKA ET AL.: "Kuroge Washu Hiiku Gyu ni Okeru Coccidium-byo Taisaku", NAGASAKI-KEN KACHIKU HOKEN EISEI GYOSEKI HAPPYOKAI SHUROKU, vol. 45, 2003, pages 51 - 54
H.S.RIREHOI ET AL.: "Shiryo Eiyoso ni yoru Coccidium Bogyo no Kanosei n-3 Shibosan ga Ichibu no Coccidium Yokusei ni Koka", THE NIWATORI-NO- KENKYU, vol. 75, no. 12, 2000, pages 59
Attorney, Agent or Firm:
KAWAGUCHI, Yoshiyuki et al. (JP)
Yoshiyuki Kawaguchi (JP)
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Claims:
カシューナッツ殻油及び/又はアナカルド酸類と共に、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、及びビタミンEから選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする動物のコクシジウム症防除剤。
さらにカルシウム塩類及びマグネシウム塩類から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項1に記載のコクシジウム症防除剤。
前記動物が反芻動物である、請求項1または2に記載のコクシジウム症防除剤。
請求項1~3のいずれか1項に記載のコクシジウム症防除剤を含有することを特徴とする、飼料添加剤。
請求項4に記載の飼料添加剤を含有することを特徴とする、飼料。
さらに、メイズ、マイロ、ふすま、米ぬか、大豆粕、トウモロコシ粉、米粉、及び大豆粉から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする、請求項5に記載の飼料。
請求項5または6に記載の飼料を摂取させることを特徴とする、動物の飼育方法。
カシューナッツ殻油及び/又はアナカルド酸類、並びにビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、及びビタミンEから選ばれる少なくとも1種を投与することを特徴とする、動物の治療方法。
動物のコクシジウム症防除剤の製造における、カシューナッツ殻油及び/又はアナカルド酸類、並びにビタミンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、及びビタミンEから選ばれる少なくとも1種の使用。
Description:
コクシジウム症防除剤およびそ を含有する飼料

 本発明は、カシューナッツ殻油及び/又は アナカルド酸とビタミン類を含有する動物用 コクシジウム症防除剤、飼料添加剤、飼料並 びにこれらを用いた飼育方法に関する。本発 明は、さらに、カシューナッツ殻油及び/又 アナカルド酸とビタミン類に加えて、カル ウム塩類またはマグネシウム塩類を含有す 動物用コクシジウム症防除剤、飼料添加剤 飼料並びにこれらを用いた飼育方法に関す 。

 動物のコクシジウム症は、原生動物寄生虫 感染であり、オーシスト(子虫の集合のカプ セル)の経口的摂取によって感染する。腸管 病変、下痢、食欲不振、廃絶、体重減少な の症状を呈し、死亡に至るケースも有る。 た、コクシジウム症になると腸内の微生物 ローラが崩れ、さらに、病原性細菌との混 感染により、特に下痢は重症化する。これ より体力が消耗し、免疫力が低下すること より壊疽性腸炎(腸管内層の細菌性感染であ て、消化管の種々の領域の腸管内層の壊死 もたらす)にかかりやすくなる。
 反芻動物のコクシジウム症は、アイメリア ボビス(Eimeria bovis)、アイメリア・ツェルニ (E. zuernii)、アイメリア・アブルネンシス(E.  auburnensis)、アイメリア・エリプソイダリス(E.  ellipsoidalis)、アイメリア・アルロインギ(E.  arloingi)、アイメリア・オヴィナ(E. ovina)等に り引き起こされる事が知られている。
 一方、鶏のコクシジウム症は、アイメリア テネラ(Eimeria tenella)、アイメリア・アセル リナ(E. acervulina)、アイメリア・ネカトリッ クス(E. necatrix)、アイメリア・ブルネッテイ( E. brunetti)、アイメリア・マキシマ(E. maxima) アイメリア・ミバティ(E. mivati)、アイメリ ・ミティス(E. mitis)、アイメリア・プレコッ クス(E. precox)、アイメリア・ハガニ(E. hagani) 等により引き起こされ、七面鳥ではアイメリ ア・メレアグリミティス(E. meleagrimitis)、ア メリア・アデノイデス(E. adenoides)、アイメ ア・ガロパボニス(E. gallopovonis)等により引 起こされることが知られている。
 上記から明らかなように、反芻動物と、鶏 七面鳥とでは寄生するアイメリア属原虫の 類が異なり、アイメリア属原虫の寄生は宿 特異性が顕著であり、反芻動物に寄生する 類は他の鳥類や動物には寄生することはな 。

 従来は、動物のコクシジウム症の予防や治 に際して、抗生物質(サリノマイシン等のポ リエーテル系抗生物質等)、合成抗菌剤(サル ァ剤等)からなる化学療法剤及びワクチン等 の生物学的製剤が主に使用されてきた。しか しながら、抗生物質や化学療法剤では副作用 の発現、薬剤への耐性獲得による効果の減退 等の問題がある。又、ワクチンの場合は予防 のみであり治療には使用できなかった。しか も、それらの薬剤を投与した動物の肉や卵等 を人間が食用とする場合には、動物体内に残 留した薬剤の人体への移行の問題があり、そ の使用量や投与期間に厳しい制限が必要であ った。
 このため、抗生物質、合成抗菌剤、ワクチ 等における上記したような問題がなく、安 性が高く且つ抗コクシジウム効果に優れる クシジウム症の予防又は軽減剤が求められ おり、カシューナッツ殻油及び/又はその主 成分であるアナカルド酸類を有効成分とした 一連のコクシジウム症軽減剤(特許文献1-3)が 案されている。しかしながら、その効果は 分なものではなく、さらなる効果の向上が められていた。

特開2003-238400号公報

特開2001-151675号公報

特開平8-231410号公報

 本発明の目的は、安全性に優れ、副作用 どの問題がなく、しかも薬剤への耐性獲得 よる効果の減退などが生じず、コクシジウ 症に対して高い予防および治療効果を示す コクシジウム組成物、それを含有する動物 飼料、および該抗コクシジウム組成物や飼 を用いる動物のコクシジウム症の予防また 治療方法を提供することである。

 本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意 究を行った結果、カシューナッツ殻油及び/ またはアナカルド酸類と共に、ビタミン類を 併用すると、動物のコクシジウム症の予防お よび治療により一層の効果があり、特に、反 芻動物ではその傾向は顕著であることを見出 した。
 本発明者らは、また、カシューナッツ殻油 び/またはアナカルド酸類とビタミン類に加 えて、カルシウム塩類及びマグネシウム塩類 から選ばれる少なくとも1種を併用すると、 物のコクシジウム症の予防および治療によ 一層の効果があり、特に、反芻動物ではそ 傾向は顕著であることを見出した。
 本発明者らはさらに、カシューナッツ殻油 び/またはアナカルド酸類、ビタミン類、カ ルシウム塩類を含むコクシジウム症防除剤に 加えて、メイズ、マイロ、ふすま、米ぬか、 及び大豆粕から選ばれる少なくとも1種を有 成分として含有する飼料が、動物のコクシ ウム症の予防および治療に一層効果があり 特に、反芻動物ではその傾向は顕著である とを見出した。
 本発明者らは、このようにして本発明を完 するに至った。

 すなわち、本発明は以下のとおりである。
(1)カシューナッツ殻油及び/又はアナカルド 類と共に、ビタミンA、ビタミンB、ビタミン C、ビタミンD、及びビタミンEから選ばれる少 なくとも1種を含有することを特徴とする動 のコクシジウム症防除剤。
(2)さらにカルシウム塩類及びマグネシウム塩 類から選ばれる少なくとも1種を含有するこ を特徴とする、(1)に記載のコクシジウム症 除剤。
(3)前記動物が反芻動物である、(1)または(2)に 記載のコクシジウム症防除剤。
(4)(1)~(3)のいずれか1項に記載のコクシジウム 防除剤を含有することを特徴とする、飼料 加剤。
(5)(4)に記載の飼料添加剤を含有することを特 徴とする、飼料。
(6)さらに、メイズ、マイロ、ふすま、米ぬか 、大豆粕、トウモロコシ粉、米粉、及び大豆 粉から選ばれる少なくとも1種を含有するこ を特徴とする、(5)に記載の飼料。
(7)(5)または(6)に記載の飼料を摂取させること を特徴とする、動物の飼育方法。
(8)カシューナッツ殻油及び/又はアナカルド 類、並びにビタミンA、ビタミンB、ビタミン C、ビタミンD、及びビタミンEから選ばれる少 なくとも1種を投与することを特徴とする、 物の治療方法。
(9)動物のコクシジウム症防除剤の製造におけ る、カシューナッツ殻油及び/又はアナカル 酸類、並びにビタミンA、ビタミンB、ビタミ ンC、ビタミンD、及びビタミンEから選ばれる 少なくとも1種の使用。

 本発明のコクシジウム症防除剤、これを 有する飼料添加剤、飼料により、動物のコ シジウム症を軽減することができる。また 本発明のコクシジウム症防除剤、これを含 する飼料添加剤、飼料により、動物の増体 量及び成長の改善が期待できる。

 本発明の動物のコクシジウム症防除剤は カシューナッツ殻油及び/又はアナカルド酸 類と共に、ビタミンA、ビタミンB、ビタミンC 、ビタミンD、及びビタミンEから選ばれる少 くとも1種を含有することを特徴とする。

 本発明に用いるカシューナッツ殻油は、 シューナッツ ツリー(Anacardium occidentale L.) の実の殻に含まれる油状の液体である。カシ ューナッツ殻油は、その成分として、アナカ ルド酸、カルダノール、カルドールを含むも のである。

 本発明において使用されるカシューナッツ 油は、カシューナッツの殻を圧搾すること より抽出した植物油として得ることができ 。また、本発明において使用されるカシュ ナッツ殻油は、加熱または抽出により、例 ば、カシューナッツ殻を乾留又は溶剤抽出 て得ることもできる。さらに、本発明にお て使用されるカシューナッツ殻油は、特開 8-231410号公報に記載されている方法によっ 、例えば、溶剤抽出法や加熱法によって得 ことができる。
 本発明において使用されるカシューナッツ 油は、その他にも加熱殺菌処理油、カシュ ナッツの殻を粉砕・破砕して得られたもの あってもよい。
 本発明において使用されるカシューナッツ 油は、市販品を用いることもできる。

 本発明のコクシジウム症防除剤中のカシュ ナッツ殻油の含有量は、好ましくは10質量%~ 100質量%、より好ましくは15質量%~100質量%、さ らに好ましくは20質量%~100質量%である。10質 %以上であれば所定量の防除剤で抗コクシジ ム効果を奏することができる。
 また、本発明の防除剤を飼料中に含有させ 用いるときは、飼料中のカシューナッツ殻 の含有量が、好ましくは0.02質量%~4.0質量%、 より好ましくは0.04質量%~2.0質量%、さらに好 しくは0.06質量%~1.0質量%となるようにすれば い。0.02質量%以上であれば所定量の飼料で コクシジウム効果を奏することができ、4.0 量%以下であれば飼料組成に影響を与えない で好ましい。
 本発明において使用されるカシューナッツ 油は、油分を含有するカシューナッツの殻 そのまま、又はこれを粉砕・破砕して用い もよいが、含有しているカシューナッツ殻 (CNSL)に換算して(カシューナッツ殻にはCNSL 30%含まれている)、コクシジウム症防除剤、 料中の含有量を上記範囲内とすればよい。

 本発明において使用されるアナカルド酸 としては、天然物アナカルド酸、合成アナ ルド酸、それらの誘導体が挙げられる。ま 、市販のアナカルド酸を用いてもよい。ア カルド酸類は、特開平8-231410号公報に記載 れるように、カシューナッツの殻を有機溶 で抽出処理して得られたカシューナッツ油 、例えば、シリカゲルカラムクロマトグラ ィーを用いてn-ヘキサン、酢酸エチルおよび 酢酸の混合溶媒の比率を変えて溶出すること によって得ることができる(特開平3-240721号公 報、特開平3-240716号公報など)。このようなア ナカルド酸類は、カシューナッツ殻油と同様 の含有量で、コクシジウム症防除剤、飼料に 含めることができる。

 本発明のコクシジウム症防除剤は、ビタ ンA、ビタミンB、ビタミンC、ビタミンD、ビ タミンEの少なくとも1種を含有するものであ 、これらのビタミンのコクシジウム症防除 における濃度としては、コクシジウムのオ シスト500~5000個/mlを含む生理食塩水に対し 、好ましくは1~1,000質量ppm、より好ましくは3 ~300質量ppm、さらに好ましくは10~100質量ppmで る。ただし、1質量ppm以上であれば所定量の 除剤で抗コクシジウム効果を奏することが きる。本発明の飼料に含有させる場合にも 同様の濃度とすればよい。

 本発明のコクシジウム症防除剤は、さら カルシウム塩類を含んでいてもよい。カル ウム塩類としては、炭酸カルシウム、重炭 カルシウム、リン酸カルシウム、亜リン酸 ルシウム、脂肪酸カルシウム、乳酸カルシ ムが挙げられるが、これらに限定されない これらのカルシウム塩類のコクシジウム症 除剤中の濃度としては、コクシジウムのオ シスト500~5000個/mlを含む生理食塩水に対し 、好ましくは0.1~10質量%、より好ましくは0.2~ 5質量%、さらに好ましくは0.4~2質量%である。 だし、0.1質量%以上であれば所定量の防除剤 で抗コクシジウム効果を奏することができる 。本発明の飼料に含有させる場合にも、同様 の濃度とすればよい。

 本発明のコクシジウム症防除剤は、さら マグネシウム塩類を含んでいてもよい。マ ネシウム塩類としては、酸化マグネシウム 硫酸マグネシウム、炭酸マグネシウム、塩 マグネシウムが挙げられるが、これらに限 されない。これらのコクシジウム症防除剤 に含まれる濃度としては、コクシジウムの ーシスト500~5000個/mlを含む生理食塩水に対 て、好ましくは0.1~10質量%、より好ましくは0 .2~5質量%、さらに好ましくは0.4~2質量%である ただし、0.1質量%以上であれば所定量の防除 剤で抗コクシジウム効果を奏することができ る。本発明の飼料に含有させる場合にも、同 様の濃度とすればよい。

 本発明のコクシジウム症防除剤の対象と る動物は、好ましくは、牛、山羊、羊など 反芻動物、および鶏、七面鳥などの鳥であ が、これらに限定されない。なお、本発明 おいて、防除とは予防および治療を含むも である。

 本発明のコクシジウム症防除剤の対象とな 鶏のコクシジウム症を引き起こす菌として 、アイメリア・テネラ(Eimeria tenella)、アイ リア・アセルブリナ(E. acervulina)、アイメリ ア・ネカトリックス(E. necatrix)、アイメリア ブルネッテイ(E. brunetti)、アイメリア・マ シマ(E. maxima)、アイメリア・ミバティ(E. miv ati)、アイメリア・ミティス(E. mitis)、アイメ リア・プレコックス(E. precox)、アイメリア・ ハガニ(E. hagani)等が挙げられ、七面鳥のコク シジウム症を引き起こす菌としては、アイメ リア・メレアグリミティス(E. meleagrimitis)、 イメリア・アデノイデス(E. adenoides)、アイ リア・ガロパボニス(E. gallopovonis)等が挙げ れる。
 牛のコクシジウム症を引き起こす菌として 、アイメリア・ボビス(Eimeria bovis)、アイメ リア・ツェルニ(E. zuernii)、アイメリア・ア ルネンシス(E. auburnensis)、アイメリア・エリ プソイダリス(E. ellipsoidalis)、アイメリア・ ルロインギ(E. arloingi)、アイメリア・オヴィ ナ(E. ovina)等が挙げられる。

 本発明のコクシジウム症防除剤の剤形は に制限されず、例えば粉末、液体、固体、 剤、カプセル剤、乳剤など任意の形態とす ことができる。本発明のコクシジウム症防 剤は、カシューナッツ殻油、ビタミン類、 よび必要に応じて任意成分を混合し、製剤 することにより製造することができる。な 、剤形の形態によっては、前記したカシュ ナッツ殻の粉砕・破砕物、或いは何らの処 もしないでカシューナッツ殻をそのまま他 任意成分と混合させて本発明のコクシジウ 症防除剤とすることができる。さらに、他 任意成分と混合させず、粉砕・破砕物その のまたはカシューナッツ殻そのものと、ビ ミンA~Eのみを、飼料添加剤、さらには飼料 することもできる。

 本発明の飼料添加剤は、ペットフード、 ット用サプリメント(以下、飼料という。) 用いられる他の飼料成分と混合して、飼料 することができる。飼料の種類や、カシュ ナッツ殻油以外の成分は、特に制限されな 。飼料は、好ましくは反芻動物用である。

 本発明の飼料は、飼料添加剤をそのまま 料成分に添加し、混合して製造することが きる。この際、粉末状、固形状の飼料添加 を用いる場合は、混合を容易にするために 料添加剤を液状又はゲル状の形態にしても い。この場合は、水、大豆油、菜種油、コ ン油などの植物油、液体動物油、ポリビニ アルコールやポリビニルピロリドン、ポリ クリル酸などの水溶性高分子化合物を液体 体として用いることができる。また、飼料 におけるカシューナッツ殻油の均一性を保 ために、アルギン酸、アルギン酸ナトリウ 、キサンタンガム、カゼインナトリウム、 ラビアゴム、グアーガム、タマリンド種子 糖類などの水溶性多糖類を配合することも ましい。

 本発明の飼料は、メイズ、マイロ、ふす 、米ぬか、大豆粕、トウモロコシ粉、米粉 大豆粉などを含んでもよい。これらの飼料 の濃度としては、好ましくは1~90質量%、よ 好ましくは5~75質量%、さらに好ましくは10~50 量%である。1質量%以上なら抗コクシジウム 果を奏することができ、90質量%以下であれ 飼料としての性能を維持できるので好まし 。

 本発明の飼料は、また、反芻動物の成長 進に有効な成分、栄養補助成分、保存安定 を高める成分等の任意成分をさらに含むも であってもよい。このような任意成分とし は、例えば、エンテロコッカス類、バチル 類、ビフィズス菌類、ラクトバチルス菌類 の生菌剤;アミラーゼ、リパーゼ等の酵素; 化コリン、イノシトール、葉酸等のビタミ ;塩化カリウム、クエン酸鉄、リン酸塩類等 ミネラル;DL-アラニン、DL-メチオニン、塩酸 L-リジン等のアミノ酸;フマル酸、酪酸、乳酸 、酢酸及びそれらの塩類等の有機酸;エトキ キン、ジブチルヒドロキシトルエン等の抗 化剤;プロピオン酸、プロピオン酸ナトリウ 等の防カビ剤;CMC、カゼインナトリウム、ポ リアクリル酸ナトリウム等の粘結剤;グリセ ン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エス ル等の乳化剤;アスタキサンチン、カンタキ ンチン等の色素;各種エステル、エーテル、 ケトン類等の着香料が挙げられる。

 本発明の飼料を摂取させる動物の種類は、 ましくは反芻動物である。例えば、本発明 飼料は、牛、ヤギ、羊などの反芻動物の飼 に好適である。摂取させる飼料の量は、動 の種類、体重、年齢、性別、健康状態、飼 の成分などにより適宜調節することができ このとき飼料に含まれるカシューナッツナ ツ殻油及び/又はアナカルド酸類が好ましく は0.005~500g/頭・日、より好ましくは0.05~100g/頭 ・日、さらに好ましくは0.5~50g/頭・日である
 飼料を摂取させる方法及び飼育する方法は 動物の種類に応じて、通常用いられる方法 とることができる。

 以下、本発明の実施例を説明するが、本 明はかかる実施例に限定されるものではな 。

 本発明のコクシジウム症防除剤または飼料
 カシュー・トレーディング(株)より、カシ ーナッツの殻を入手した。殻を圧搾抽出す 事によりカシューナッツ殻油(CNSL)を得た。CN SLを乳化させるために界面活性剤であるBREDOL6 94をパシフィックサイエンス(株)より入手し 。
 以下の実施例において、ビタミンA(実施例1) 、ビタミンB(実施例2)、ビタミンC(実施例3)、 タミンD(実施例4)、もしくはビタミンE(実施 5)と、または、ビタミンEおよび炭酸カルシ ム(実施例6)、リン酸カルシウム(実施例7)、 しくは酸化マグネシウム(実施例8)と、CNSLお よびBREDOL694を組み合わせて本発明のコクシジ ウム症防除剤とするか、あるいは、ビタミン E、炭酸カルシウム、およびふすま(実施例9) 米ぬか(実施例10)、大豆粕(実施例11)もしくは トウモロコシ粉(実施例12)と、CNSLおよびBREDOL6 94を組み合わせて本発明の飼料として使用し 。

 コクシジウム防除試験
 Eimeria zuerniiに自然感染した牛下痢便をあつ め、オーシストを実体顕微鏡下で分離し、生 理食塩水で洗浄した。直径9cmのシャーレに生 理食塩水5mlを加え、洗浄したオーシストを200 0個/mlとなるように投入した。なお、何も加 ないシャーレを対照区とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%加えた区を 較例1とした。
 BREDOL694を0.5質量%とビタミンAを100質量ppm加 た区を比較例2とした。
 BREDOL694を0.5質量%とビタミンBを100質量ppm加 た区を比較例3とした。
 BREDOL694を0.5質量%とビタミンCを100質量ppm加 た区を比較例4とした。
 BREDOL694を0.5質量%とビタミンDを100質量ppm加 た区を比較例5とした。
 BREDOL694を0.5質量%とビタミンEを100質量ppm加 た区を比較例6とした。
 BREDOL694を0.5質量%と炭酸カルシウムを1質量% えた区を比較例7とした。
 BREDOL694を0.5質量%とリン酸カルシウムを1質 %加えた区を比較例8とした。
 BREDOL694を0.5質量%と酸化マグネシウムを1質 %加えた区を比較例9とした。
 BREDOL694を0.5質量%とふすまを20質量%加えた区 を比較例10とした。
 BREDOL694を0.5質量%と米ぬかを20質量%加えた区 を比較例11とした。
 BREDOL694を0.5質量%と大豆粕を20質量%加えた区 を比較例12とした。
 BREDOL694を0.5質量%とトウモロコシ粉を20質量% 加えた区を比較例13とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンA を100質量ppm加えた区を実施例1とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンB を100質量ppm加えた区を実施例2とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンC を100質量ppm加えた区を実施例3とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンD を100質量ppm加えた区を実施例4とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンE を100質量ppm加えた区を実施例5とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンE を100質量ppmと炭酸カルシウムを1質量%加えた を実施例6とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンE を100質量ppmとリン酸カルシウムを1質量%加え 区を実施例7とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンE を100質量ppmと酸化マグネシウムを1質量%加え 区を実施例8とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンE を100質量ppmと炭酸カルシウムを1質量%、ふす を20質量%加えた区を実施例9とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンE を100質量ppmと炭酸カルシウムを1質量%、米ぬ を20質量%加えた区を実施例10とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンE を100質量ppmと炭酸カルシウムを1質量%、大豆 を20質量%加えた区を実施例11とした。
 CNSLを0.5質量%とBREDOL694を0.5質量%とビタミンE を100質量ppmと炭酸カルシウムを1質量%、トウ ロコシ粉を20質量%加えた区を実施例12とし 。
 シャーレは37℃で7日間静置し適時観察を行 た。7日後に実体顕微鏡下で観察し、オーシ ストの個数の測定、細胞壁の変形や溶解の状 態を観察した。
 結果を表1に示す。

 実施例1~5に示すように、CNSLとビタミンA、B C、DまたはEを組み合わせる事により比較例 比べ明らかにEimeria zuerniiのオーシスト数が 減少した。
 実施例6~8に示すように、CNSLとビタミンEの み合わせに、炭酸カルシウム、リン酸カル ウム、または酸化マグネシウムをさらに組 合わせる事により比較例に比べ明らかにEimer ia zuerniiのオーシスト数の減少と、残ったオ シストの溶解変形が観察された。
 実施例9~12に示すように、CNSLとビタミンEと 酸カルシウムの組み合わせに、さらにふす 、米ぬか、大豆粕、またはトウモロコシ粉 組み合わせる事により比較例に比べEimeria z uerniiのオーシスト数の大幅な減少と、残った オーシストの高い溶解変形が観察された。

 本発明のコクシジウム症防除剤、これを む添加剤、および飼料により、動物(特に、 反芻動物)のコクシジウム症を防除すること できる。