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Patent Searching and Data


Title:
COIL AND METHOD OF MANUFACTURING COIL
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/129644
Kind Code:
A1
Abstract:
A coil (1) includes a conductive line (3), a bobbin (2) around which the conductive line (3) is wound, and lead lines (6, 7) respectively having conductive portions (6a, 7a) at their ends. The conduction portions are connected to respective ends (3a, 3b) of the conductor (3). The bobbin (2) has a flange (2d) at one end in the axial direction of the bobbin (2), and a lead line storage section (2e), which has lead storage holes (2f, 2g) storing the conductive portions (6a, 7a) of the lead lines (6, 7) and is integrated with the outer circumferential surface of the flange (2d).The lead line storage holes (2f, 2g) extend in the axial direction.

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Inventors:
MIYAZAWA YAHEI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/058184
Publication Date:
October 30, 2008
Filing Date:
April 13, 2007
Export Citation:
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Assignee:
SAN ACE CO LTD (JP)
MIYAZAWA YAHEI (JP)
International Classes:
H01F27/29; H01F5/04; H01F27/28
Foreign References:
JPS4029370Y11965-10-13
JPS5873107A1983-05-02
JPH01270211A1989-10-27
JPS63188922U1988-12-05
JPH0897031A1996-04-12
JPH09306719A1997-11-28
Attorney, Agent or Firm:
IAT WORLD PATENT LAW FIRM (Shinjuku Square Tower 22-1, Nishi-shinjuku 6-chom, Shinjuku-ku Tokyo 27, JP)
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Claims:
 導線と、上記導線が巻回されるボビンと、上記導線の端部が接続される導通部を先端側に有するリード線とを備え、
 上記ボビンは、上記ボビンの軸方向の端部に形成される鍔部と、上記リード線の上記導通部側が収納されるリード線収納孔が形成されるとともに上記鍔部の外周面に一体で形成されるリード線収納部とを備え、
 上記リード線収納孔は、上記ボビンの軸中心から外周面に向かう方向と上記軸方向とに直交する方向、または、上記軸方向に向かって形成されていることを特徴とするコイル。
 前記リード線収納部または前記鍔部に、前記導通部に接続される前の前記導線の端部を仮固定するための仮固定治具が取り付けられる治具取付部が形成されていることを特徴とする請求項1記載のコイル。
 前記治具取付部は、前記リード線収納部に形成される治具取付溝を備え、
 上記治具取付溝には、前記リード線を引き回すために、前記リード線の一部が配置されていることを特徴とする請求項2記載のコイル。
 前記導通部と前記導線の端部とが半田付けされて形成された半田付け部は、前記リード線収納孔に収納されていることを特徴とする請求項1記載のコイル。
 前記リード線収納孔は、前記軸方向で前記リード線収納部を貫通するように形成されるとともに、前記軸方向の両方向に向かって前記リード線収納孔に前記リード線が挿入可能となるように形成されていることを特徴とする請求項1記載のコイル。
 導線と、上記導線が巻回されるボビンと、上記導線の端部が接続される導通部を先端側に有するリード線とを備えるコイルの製造方法において、
 上記導線の先端部を上記ボビンに取り付けられた仮固定治具または上記ボビンに仮固定する先端部仮固定工程と、
 上記ボビンに上記導線を巻回する巻線工程と、
 上記導線の後端部を上記仮固定治具または上記ボビンに仮固定する後端部仮固定工程と、
 上記ボビンに形成される鍔部の外周面に一体で形成されるリード線収納部に上記ボビンの軸中心から外周面に向かう方向と上記軸方向とに直交する方向、または、上記軸方向に向かって形成されるとともに、上記リード線の上記導通部側が収納されるリード線収納孔に対して、上記リード線を挿通するリード線挿通工程と、
 上記仮固定治具または上記ボビンに仮固定された上記導線の端部を、上記リード線収納孔に挿通された上記導通部に取り付ける導線端部取付工程と、
 上記導通部と上記導線の端部とを半田付けする半田付け工程とを備えることを特徴とするコイルの製造方法。
 前記半田付け工程で形成された半田付け部を前記リード線収納孔に収納する収納工程を備えることを特徴とする請求項6記載のコイルの製造方法。
 前記先端部仮固定工程および前記後端部仮固定工程で、前記導線の端部は、前記仮固定治具に仮固定され、
 前記仮固定治具は、前記リード線収納部に固定される固定部と、前記軸方向に直交する方向を回転軸の方向として上記固定部に対して回動可能に構成されるとともに前記導線の端部が巻回されて仮固定される巻回ピンを備え、
 前記導線端部取付工程で、上記巻回ピンを回動させながら上記巻回ピンに巻回された前記導線の端部を取り外して、前記導通部に取り付けることを特徴とする請求項6記載のコイルの製造方法。
Description:
コイルおよびコイルの製造方法

 本発明は、コイルおよびコイルの製造方 に関する。

 従来から、絶縁性を有するボビンに導線 巻回されて形成されたコイルが知られてい 。この種のコイルの製造方法として、製造 程を簡素化することが可能なコイルの製造 法が本願発明者によって提案されている(た とえば、特許文献1および2参照)。

 特許文献1に記載されたコイルの製造方法 では、まず、ボビンに形成された鍔部に突設 されたピンに導線の先端部を巻回する。その 後、ボビンの胴部に導線を巻回し、胴部への 巻回が終了すると、鍔部に突設された他のピ ンに導線の後端部を巻回する。また、導線の 巻回が終わると導線の外周側にリード線をテ ープで固定する。その後、鍔部のピンから導 線の先端部および後端部(すなわち、導線の 部)を外して、絶縁被膜が除去されたリード の先端部へこの導線の端部を挿入して半田 けする。

 特許文献2に記載されたコイルの製造方法 では、まず、ボビンと別体に形成された樹脂 製の固定部材をボビンとともに所定の固定治 具に固定する。また、固定部材に形成された 2個の透孔に、絶縁被膜が除去され予備半田 れた2本のリード線の先端部をそれぞれ挿通 る。そして、透孔の形成箇所を加熱しなが 加圧することで、リード線の透孔への挿入 分を固定部材に固定する。また、一方のリ ド線の、固定部材から突出する先端部に導 の先端部を巻回する。その後、固定治具に 定されたボビンと固定部材とを回転させな ら、ボビンの胴部に導線を巻回する。胴部 の巻回が終了すると、他方のリード線の、 定部材から突出する先端部に導線の後端部 巻回する。その後、導線の端部とリード線 を半田付けし、また、巻回が終了した導線 外周側に固定部材をテープで固定する。

 また、特許文献2には、固定部材に形成さ れた2個の透孔に挿通される棒材を利用した イルの製造方法も開示されている。この製 方法では、まず、2個の透孔にそれぞれ棒材 挿通して、一方の棒材に導線の先端部を巻 する。その後、ボビンと固定部材とを回転 せながら、ボビンの胴部に導線を巻回し、 の後、他方の棒材に導線の後端部を巻回す 。また、その後、透孔から棒材を抜くとと に、透孔にリード線の先端部を挿通する。 孔にリード線を挿通すると、リード線の先 部に導線の端部が挿入され、その状態で、 ード線の先端部と導線の端部とを半田付け る。

 さらに、特許文献2には、ボビンの鍔部に 一体で形成された固定部材を利用したコイル の製造方法も開示されている。この場合、固 定部材は、ボビンの鍔部からボビンの径方向 外側に向かって立ち上がるように形成されて いる。透孔は、ボビンの略径方向に向かって 形成されており、リード線は、ボビンの略径 方向外側に向かってこの透孔に挿入される。 また、ボビンの径方向でコイルを小型化する ために、導線の巻回が終了し、導線の端部と リード線との半田付けが終了すると、固定部 材を折り曲げて、導線の外周側にテープで固 定する。

特公平6-80619号公報

特開平8-97031号公報

 しかしながら、特許文献1に記載のコイル の製造方法では、導線の外周側にリード線を テープで固定するため、リード線を所定の位 置に位置決めして固定する作業が煩雑となる 。また、特許文献2に記載のコイルの製造方 では、導線の外周側に固定部材をテープで 定するため、固定部材を所定の位置に位置 めして固定する作業が煩雑となる。したが て、コイルの製造工程を簡素化することは 難である。

 ここで、特許文献2に記載のように、ボビ ンの鍔部に一体で形成された固定部材を利用 すると、固定部材を所定の位置に位置決めし て固定する作業が比較的容易になる。しかし ながら、固定部材の折り曲げ作業が必要とな るため、コイルの製造工程を簡素化すること は困難である。

 そこで、本発明の課題は、製造工程の簡 化が可能となる構成を備えたコイルを提供 ることにある。また、本発明の課題は、製 工程を簡素化することができるコイルの製 方法を提供することにある。

 上記の課題を解決するため、本発明のコ ルは、導線と、導線が巻回されるボビンと 導線の端部が接続される導通部を先端側に するリード線とを備え、ボビンは、ボビン 軸方向の端部に形成される鍔部と、リード の導通部側が収納されるリード線収納孔が 成されるとともに鍔部の外周面に一体で形 されるリード線収納部とを備え、リード線 納孔は、ボビンの軸中心から外周面に向か 方向と軸方向とに直交する方向、または、 方向に向かって形成されていることを特徴 する。

 本発明のコイルでは、ボビンの鍔部の外 面に一体で形成されるリード線収納部のリ ド線収納孔に、リード線の導通部側が収納 れている。そのため、リード線収納部にお て、ボビンに対して、リード線の導通部側 容易に位置決めし、固定することが可能に る。その結果、コイルの製造工程を簡素化 ることが可能になる。

 また、本発明のコイルでは、リード線収 孔が、ボビンの軸中心から外周面に向かう 向と軸方向とに直交する方向、または、軸 向に向かって形成されている。すなわち、 ード線は、ボビンの軸中心から外周面に向 う方向と軸方向とに直交する方向、または 軸方向でリード線収納孔に挿入されている そのため、ボビンの軸中心から外周面に向 う方向で、リード線収納部を小型化するこ が可能になる。したがって、特許文献2に記 載された折り曲げ作業を行わなくても、ボビ ンの軸中心から外周面に向かう方向でコイル を小型化することが可能になる。すなわち、 本発明では、折り曲げ作業を不要とすること が可能となり、その結果、コイルの製造工程 を簡素化することが可能になる。

 本発明において、リード線収納部または 部に、導通部に接続される前の導線の端部 仮固定するための仮固定治具が取り付けら る治具取付部が形成されていることが好ま い。このように構成すると、短納期で、ユ ザのニーズに応じた柔軟な対応が可能にな 。すなわち、ボビンへの導線の巻回が終了 、治具取付部に取り付けられた仮固定治具 導線の先端部および後端部が仮固定された 態のものを在庫として保管し、その後、ユ ザからの注文に応じて、ユーザにニーズに ったリード線を選択して、以降の工程を行 ことができる。その結果、ユーザからの注 後には、リード線の取り付け以降の工程の を行えば良いため、短納期で、ユーザのニ ズに応じた柔軟な対応が可能になる。

 本発明において、治具取付部は、リード 収納部に形成される治具取付溝を備え、治 取付溝には、リード線を引き回すために、 ード線の一部が配置されていることが好ま い。このように構成すると、治具取付溝を いてリード線を引き回すことができるため コイルの構成を簡素化することができる。

 本発明において、導通部と導線の端部と 半田付けされて形成された半田付け部は、 ード線収納孔に収納されていることが好ま い。このように構成すると、絶縁性のボビ に一体で形成されたリード線収納部の内側 半田付け部を配置することができる。その め、半田付け部と導線との間の絶縁を確実 行うことができる。すなわち、半田付け部 導線との短絡を防止できる。

 本発明において、リード線収納孔は、軸 向でリード線収納部を貫通するように形成 れるとともに、軸方向の両方向に向かって ード線収納孔にリード線が挿入可能となる うに形成されていることが好ましい。この うに構成すると、リード線をボビンに向か 方向およびボビンから遠ざかる方向の両方 へ引き出すことが可能になる。そのため、 ーザのニーズに応じて、リード線の引き出 方向を設定することができ、柔軟な対応が 能になる。

 また、上記の課題を解決するため、本発 は、導線と、導線が巻回されるボビンと、 線の端部が接続される導通部を先端側に有 るリード線とを備えるコイルの製造方法に いて、導線の先端部をボビンに取り付けら た仮固定治具またはボビンに仮固定する先 部仮固定工程と、ボビンに導線を巻回する 線工程と、導線の後端部を仮固定治具また ボビンに仮固定する後端部仮固定工程と、 ビンに形成される鍔部の外周面に一体で形 されるリード線収納部にボビンの軸中心か 外周面に向かう方向と軸方向とに直交する 向、または、軸方向に向かって形成される ともに、リード線の導通部側が収納される ード線収納孔に対して、リード線を挿通す リード線挿通工程と、仮固定治具またはボ ンに仮固定された導線の端部を、リード線 納孔に挿通された導通部に取り付ける導線 部取付工程と、導通部と導線の端部とを半 付けする半田付け工程とを備えることを特 とする。

 本発明のコイルの製造方法では、リード 挿通工程で、ボビンの鍔部の外周面に一体 形成されるリード線収納部のリード線収納 に、リード線の導通部側が収納されている そのため、リード線収納部において、ボビ に対して、リード線の導通部側を容易に位 決めし、固定することが可能になる。また リード線挿通工程で、ボビンの軸中心から 周面に向かう方向と軸方向とに直交する方 、または、軸方向に向かって形成されたリ ド線収納孔にリード線を挿通している。そ ため、特許文献2に記載された折り曲げ作業 を行わなくても、ボビンの軸中心から外周面 に向かう方向でコイルを小型化することが可 能になる。すなわち、本発明では、折り曲げ 作業を不要とすることが可能になる。その結 果、コイルの製造工程を簡素化することが可 能になる。

 また、本発明のコイル製造方法では、先 部仮固定工程で、導線の先端部をボビンに り付けられた仮固定治具またはボビンに仮 定するとともに、後端部仮固定工程で、導 の後端部を仮固定治具またはボビンに仮固 している。そのため、短納期で、ユーザの ーズに応じた柔軟な対応が可能になる。す わち、後端部仮固定工程後のものを在庫と て保管し、その後、ユーザからの注文に応 て、ユーザのニーズに応じたリード線を選 して、リード線挿通工程以降の工程を行う とができる。その結果、ユーザからの注文 には、リード線挿通工程以降の工程を行え 良いため、短納期で、ユーザのニーズに応 た柔軟な対応が可能になる。

 本発明のコイルの製造方法は、半田付け 程で形成された半田付け部をリード線収納 に収納する収納工程を備えることが好まし 。このように構成すると、絶縁性のボビン 一体で形成されたリード線収納部の内側に 田付け部を配置することができ、半田付け と導線との間の絶縁を確実に行うことがで る。

 本発明のコイルの製造方法において、先 部仮固定工程および後端部仮固定工程で、 線の端部は、仮固定治具に仮固定され、仮 定治具は、リード線収納部に固定される固 部と、軸方向に直交する方向を回転軸の方 として固定部に対して回動可能に構成され とともに導線の端部が巻回されて仮固定さ る巻回ピンを備え、導線端部取付工程で、 回ピンを回動させながら巻回ピンに巻回さ た導線の端部を取り外して、導通部に取り けることが好ましい。このように構成する 、仮固定された導線の端部の取り外しが容 になる。すなわち、導線端部取付工程での 業を簡素化することができる。

 以上のように、本発明のコイルおよびコ ルの製造方法では、製造工程を簡素化する とができる。

本発明の実施の形態1にかかるコイルの 側面図である。 図1に示すコイルの平面図である。 図1のE-E方向からボビンを示す図である 。 図1のF-F断面を説明するための図である 。 図1に示すコイルの製造工程を示すフロ ーチャートである。 図5に示す治具取付工程でボビンに取り 付けられる仮固定治具を説明するための斜視 図である。 図5に示す先端部仮固定工程後の状態を 示す部分平面図である。 図5に示すリード線挿通工程後の状態を 示す図である。 図5に示す半田付け工程前の状態を示す 図である。 本発明の実施の形態2にかかるコイル 側面図である。 図10に示すコイルの平面図である。 図10のG-G方向からボビンを示す図であ 。 図10のH-H断面を説明するための図であ 。 図10に示すコイルの製造工程の一部を 明するための図である。 本発明の他の実施の形態にかかるコイ ルのリード線収納部の側面を拡大して示す拡 大図である。 本発明の他の実施の形態にかかるリー ド線収納部を示す斜視図である。

符号の説明

 1、21 コイル
 2、22 ボビン
 2d 第2鍔部(鍔部)
 2e、22e、32e リード線収納部
 2f、2g、22f、22g、32f、32g リード線収納孔
 2k、22k 治具取付部
 2n、22n 治具取付溝
 3 導線
 3a 先端部(端部)
 3b 後端部(端部)
 6、7 リード線
 6a、7a 導通部
 12、13 半田付け部
 16 仮固定治具
 17 固定部
 18 巻回ピン
 S3 先端部仮固定工程
 S4 巻線工程
 S5 後端部仮固定工程
 S9 リード線挿通工程
 S10 導線端部取付工程
 S11 半田付け工程
 S12 収納工程

 以下、本発明の実施の形態を図面に基づ て説明する。

 [実施の形態1]
 (コイルの構成)
 図1は、本発明の実施の形態1にかかるコイ 1の側面図である。図2は、図1に示すコイル1 平面図である。図3は、図1のE-E方向からボ ン2を示す図である。図4は、図1のF-F断面を 明するための図である。なお、以下の説明 は、図1の左を「左」、図1の右を「右」、図 1の上を「上」、図1の下を「下」、図1の紙面 手前を「前」、図1の紙面奥を「後(後ろ)」と する。

 実施の形態1のコイル1は、図1、図2に示す ように、絶縁性の樹脂材料で形成されるボビ ン2に導線3が巻回されて形成されたボビン付 コイルであり、DCソレノイドやステッピン モータ等の駆動用コイルとして使用される このコイル1は、ボビン2および導線3の他に 図1~図4に示すように、導線3の先端部3aが接 されるリード線6と、導線3の後端部3bが接続 れるリード線7と、コイル1の磁気回路を形 するためのフレーム8と、導線3の外周側を覆 う外装テープ10とを備えている。なお、図1で は、フレーム8の図示を省略している。

 導線3は、銅等の導電性の線材が絶縁被膜 で覆われて形成された被覆線である。この導 線3は、ボビン2を構成する後述の胴部2bに巻 されている。また、リード線6に接続される 線3の先端部3a、および、リード線7に接続さ れる導線3の後端部3bは、胴部2bの右端側から き出されている。なお、以下では、先端部3 aおよび後端部3bをまとめて表す場合には、「 端部3a、3b」と表記する。

 リード線6、7は、先端側を除いて、絶縁 膜で覆われている。リード線6、7の先端側の 絶縁被膜が除去された部分は、芯線が露出し た導通部6a、7aとなっている。図4に示すよう 、導通部6aには、先端部3aが直接巻回されて いる。導通部6aと先端部3aとは半田付けされ おり、リード線6の先端部に半田付け部12が 成されている。また、導通部7aには、後端部 3bが直接巻回されている。導通部7aと後端部3b とは半田付けされており、リード線7の先端 に半田付け部13が形成されている。

 ボビン2は、図3等に示すように、貫通孔2a が形成された鍔付の円筒状部材である。この ボビン2は、円筒状の胴部2bと、胴部2bの軸方 の一端部(左端部)に形成された円板状の第1 部2cと、胴部2bの軸方向の他端部(右端部)に 成された角板状の第2鍔部2dと、リード線6、 7の一部が収納されるリード線収納部2eとを備 えている。すなわち、胴部2bと第1鍔部2cと第2 鍔部2dとリード線収納部2eとが絶縁性の樹脂 料によって一体で形成されている。なお、 ビン2の形状は円筒形状には限定されず、角 形状であっても良い。また、第1鍔部2cは角 状に形成されても良いし、第2鍔部2dは円板 に形成されても良い。

 リード線収納部2eは、第2鍔部2dの外周面 一体で形成されている。具体的には、角板 の第2鍔部2dの上辺部分の略中心部分に、略 方体状のリード線収納部2eが樹脂成型で一体 に形成されている。また、リード線収納部2e 、第2鍔部2dの上面からわずかに突出するよ に、かつ、胴部2bの反対側(右側)へ突出する ように、第2鍔部2dの上辺部分に形成されてい る。

 リード線収納部2eには、リード線6の導通 6a側が収納されるリード線収納孔2fと、リー ド線7の導通部7a側が収納されるリード線収納 孔2gと、導線3の先端部3a側を引き回すための 内溝2hと、導線3の後端部3b側を引き回すた の案内溝2jと、後述のコイル1の製造工程に いて、導線3の端部3a、3bを仮固定するための 仮固定治具16(図6参照)が取り付けられる治具 付部2kが形成されている。

 リード線収納孔2f、2gは、前後方向に所定 の間隔をあけた状態で形成されている。また 、リード線収納孔2f、2gは、左右方向でリー 線収納部2eを貫通するように形成されている 。すなわち、リード線収納孔2f、2gは、ボビ 2の軸方向でリード線収納部2eを貫通するよ に直線状に形成されている。本形態では、 4に示すように、リード線収納孔2f、2gは、リ ード線6、7の、絶縁被膜で覆われた部分の径 り若干大きな径の円形孔であり、左方向お び右方向の両方向に向かってリード線6、7 挿通可能となるように形成されている。

 なお、リード線収納孔2f、2gは、左方向ま たは右方向の一方向のみに向かってリード線 6、7が挿通可能となるように形成されても良 。この場合には、リード線収納孔2f、2gに、 たとえば、絶縁被膜の端部が当接する段部が 形成されれば良い。

 本形態では、図2等に示すように、右方向 に向かって、リード線6、7の先端部がリード 収納孔2f、2gに挿入されている。すなわち、 導通部6a、7aがリード線収納部2eの右端面側に 配置されるように、リード線6、7がリード線 納孔2f、2gに挿入されている。なお、左方向 に向かって、リード線6、7の先端部がリード 収納孔2f、2gに挿入されても良い。すなわち 、導通部6a、7aがリード線収納部2eの左端面側 に配置されるように、リード線6、7がリード 収納孔2f、2gに挿入されても良い。

 また、図4に示すように、半田付け部12、1 3は、リード線収納孔2f、2gの内部に配置され いる。具体的には、リード線6、7の先端が ード線収納部2eの右端面から突出しないよう に、半田付け部12、13がリード線収納孔2f、2g 内部に配置されている。

 案内溝2h、2jは、図3に示すように、リー 線収納部2eの上面から窪むように形成されて いる。この案内溝2h、2jは、前後方向に所定 間隔をあけた状態で形成されている。具体 には、リード線収納孔2f、2gよりも前後方向 外側に形成されている。また、案内溝2h、2j は、左右方向の全域にわたって、リード線収 納部2eの上面側に形成されている。

 なお、第2鍔部2dの左側面には、導線3の先 端部3aを引き回すための案内溝2mが形成され いる。具体的には、案内溝2mは、図3等に示 ように、胴部2bの側方から上方向に向かって 、かつ、第2鍔部2dの左側面から窪むように形 成されている。また、案内溝2mは、案内溝2h 連なるように形成されている。

 治具取付部2kは、リード線収納部2eの上面 から窪むように形成された治具取付溝2nと、 具取付溝2nの上方に突出するように形成さ た2個の治具取付片2pとから構成されている

 治具取付溝2nは、前後方向では、リード 収納孔2f、2gの間に形成されている。具体的 は、リード線収納部2eの前後方向の略中心 置に、治具取付溝2nが形成されている。また 、治具取付溝2nは、左右方向の全域にわたっ 、リード線収納部2eの上面側に形成されて る。さらに、治具取付溝2nは、上下方向では 、リード線収納孔2f、2gよりも若干上側に形 されている。この治具取付溝2nには、コイル 1の製造工程で、ボビン2に導線3を巻回する際 に、後述の仮固定治具16が挿入される。

 2個の治具取付片2pはそれぞれ、治具取付 2nの開口部の縁から前後方向の内側へ突出 るように形成されている。この治具取付片2p は、治具取付溝2nに挿入された仮固定治具16 上面を押さえる機能を果たしている。

 上述のように、コイル1の製造工程でボビ ン2に導線3を巻回する際には、治具取付溝2n 仮固定治具16が挿入される。また、コイル1 完成した状態では、図2等に示すように、リ ド線6、7を引き回すために、治具取付溝2nに リード線6、7の一部が配置されている。すな ち、コイル1が完成した状態では、治具取付 溝2nは、リード線6、7の引き回しに利用され いる。

 本形態では、リード線収納孔2f、2gから左 方向に向かって引き出されたリード線6、7は リード線収納部2eの左方で折り返されてい 。リード線収納部2eの左方で折り返されたリ ード線6、7は、治具取付溝2n内を引き回され (通過して)右方向へ引き出されている。また 、リード線収納部2eの周囲には絶縁性の布テ プ(図示省略)が巻回されている。この布テ プによって、治具取付溝2nを通過したリード 線6、7がリード線収納部2eに確実に固定され いる。

 なお、左方向に向かって、リード線6、7 先端部がリード線収納孔2f、2gに挿入される 合には、リード線6、7は、リード線収納孔2f 、2gから右方向に向かって引き出され、リー 線収納部2eの右方で折り返される。また、 の場合には、リード線収納部2eの右方で折り 返されたリード線6、7は、治具取付溝2n内を き回されて左方向へ引き出される。また、 の場合には、リード線収納部2eから左方向へ 引き出されたリード線6、7は、絶縁性の布テ プ等によって、コイル3の外周面(具体的に 、外装テープ10の表面)に固定される。

 フレーム8は、磁性材料で形成された薄板 状部材であり、図2に示すように、略溝形状 形成された第1フレーム8aと、平板状に形成 れた第2フレーム8bとから構成されている。 1フレーム8aと第2フレーム8bとは互いにカシ 固定されている。具体的には、第1鍔部2cの 側面に第2フレーム8bが当接し、第2鍔部2dの 側面に第1フレーム8aが当接した状態で第1フ ーム8aと第2フレーム8bとが互いに固定され いる。また、第1フレーム8aと第2フレーム8b が互いに固定されることで、フレーム8は、 ビン2に固定されている。このフレーム8に って、第1鍔部2cと第2鍔部2dとの間に磁気回 が形成されている。

 外装テープ10は、絶縁性を有する材料(た えば、絶縁性の布)で形成された薄いテープ である。この外装テープ10は、胴部2bに巻回 れた導線3の全体を覆うように巻回されてい 。この外装テープ10は、導線3と、コイル1の 外部の部材との短絡を防止する機能を果たし ている。

 (コイルの製造方法)
 図5は、図1に示すコイル1の製造工程を示す ローチャートである。図6は、図5に示す治 取付工程S1でボビン2に取り付けられる仮固 治具16を説明するための斜視図である。図7 、図5に示す先端部仮固定工程S3後の状態を す部分平面図である。図8は、図5に示すリー ド線挿通工程S9後の状態を示す図である。図9 は、図5に示す半田付け工程S11前の状態を示 図である。なお、図8および図9では、図4に 示されたリード線収納部2eの断面に対応する 断面が図示されている。

 本形態のコイル1の製造工程では、ボビン 2に導線3を巻回する際に、仮固定治具16を利 する。この仮固定治具16は、図6に示すよう 、リード線収納部2eに固定される固定部17と 固定部17に回動可能に保持されるとともに 線3の端部3a、3bが巻回されて仮固定される巻 回ピン18とを備えている。

 固定部17は、扁平な直方体状の部材であ 。この固定部17は、治具取付溝2nに挿入可能 なるように形成されている。巻回ピン18は 棒状の部材である。この巻回ピン18は、固定 部17に保持される保持部18aと、保持部18aの一 から略90°折れ曲がるように形成され導線3 先端部3aが巻回される先端巻回部18bと、保持 部18aの他端から先端巻回部18bと同方向へ略90 折れ曲がるように形成され導線3の後端部3b 巻回される後端巻回部18cとから構成されて る。この巻回ピン18は、保持部18aを回転軸と して、固定部17に対して回動する。具体的に 、図7等に示すように、治具取付溝2nに固定 17が挿入された状態では、前後方向を回転 の方向として、巻回ピン18は固定部17に対し 回動する。

 以下、コイル1の製造工程を説明する。

 図5のフローチャートで示すように、まず 、仮固定治具16をリード線収納部2eに取り付 る(治具取付工程S1)。具体的には、図7に示す ように、巻回ピン18がリード線収納部2eの右 に配置されるように、右方から治具取付溝2n に固定部17を挿入する。また、先端巻回部18b 後端巻回部18cとが上方向を向くように、巻 ピン18を回動させる。なお、治具取付工程S1 後には、図7に示すように、先端巻回部18bが 内溝2hの右方に配置され、後端巻回部18cが案 内溝2jの右方に配置される。

 その後、図示を省略する自動巻線機の固 治具にボビン2を固定する(ボビン固定工程S2 )。具体的には、リード線収納部2eが上側に配 置されるように、ボビン2を固定する。その 、図7に示すように、先端巻回部18bに導線3の 先端部3aを巻回して仮固定する(先端部仮固定 工程S3)。先端巻回部18bへの先端部3aの巻回は 動巻線機によって自動で行われる。

 その後、ボビン2の胴部2bに導線3を巻回す る(巻線工程S4)。巻線工程S4では、固定治具と ともに、ボビン2が回転する。また、巻線工 S4では、胴部2bへの導線3の巻回は自動巻線機 によって自動で行われる。なお、胴部2bに導 3を巻回する際には、案内溝2h、2mを利用し 導線3を先端巻回部18bから胴部2bへ案内する

 胴部2bへの導線3の巻回が終了すると、後 巻回部18cに導線3の後端部3bを巻回して仮固 する(後端部仮固定工程S5)。後端巻回部18cへ の後端部3bの巻回も、自動巻線機によって自 で行われる。なお、後端巻回部18cに後端部3 bを巻回する際には、案内溝2jを利用して後端 部3bを胴部2bから後端巻回部18cへ案内する。

 その後、仮固定治具16が取り付けられた 態のボビン2を自動巻線機の固定治具から取 外す(ボビン取外し工程S6)。その後、胴部2b 巻回された導線3の外周面の全体を覆うよう に外装テープ10を巻回する(外装テープ巻回工 程S7)。この外装テープ巻回工程S7では、導線3 の外周面への外装テープ10の巻回は自動機に って自動で行われる。

 その後、フレーム8をボビン2に固定する( レーム固定工程S8)。具体的には、第2鍔部2d 右側面に第1フレーム8aが当接するまで、第1 フレーム8aを右方からボビン2に嵌め込み、そ の後、第1鍔部2cの左側面に第2フレーム8bを当 接させた状態で、第1フレーム8aと第2フレー 8bとをカシメ固定する。フレーム固定工程S8 は、ボビン2へのフレーム8の固定は、自動 によって行われる。

 その後、リード線6、7をリード線収納孔2f 、2gに挿通する(リード線挿通工程S8)。具体的 には、図8に示すように、導通部6a、7aがリー 線収納部2eの右端面から突出するように、 方向に向かって、リード線6、7の先端部をリ ード線収納孔2f、2gに挿通する。

 その後、図9に示すように、先端巻回部18b に巻回された先端部3aを先端巻回部18bから取 外してリード線6の導通部6aに取り付けると もに、後端巻回部18cに巻回された後端部3b 後端巻回部18cから取り外してリード線7の導 部7aに取り付ける(導線端部取付工程S10)。こ の導線端部取付工程S10では、治具取付溝2nに 入された固定部17を右方向へ抜き取りなが 、かつ、巻回ピン18を図6の反時計方向へ回 させながら(すなわち、先端巻回部18bおよび 端巻回部18cを左側に倒しながら)、先端部3a 先端巻回部18bから抜き取り、後端部3bを後 巻回部18cから抜き取る。また、その後、先 部3aを導通部6aに挿通し、後端部3bを導通部6a に挿通する。なお、導線端部取付工程S10での 作業は人手によって行われる。また、本形態 では、導通部6a、7aには予め、予備半田がさ ている。

 その後、先端部3aと導通部6aを半田付けす るとともに、後端部3bと導通部7aを半田付け る(半田付け工程S11)。この半田付け工程S11で 、半田付け部12、13が形成される。また、こ 半田付け工程S11で、導線3の絶縁被膜が破れ 導線3と導通部6a、7aとが電気的に導通する

 その後、リード線6、7を左側に引っ張っ 、半田付け部12、13をリード線収納孔2f、2gに 収納する(収納工程S12)。具体的には、図4に示 すように、リード線6、7の右端がリード線収 部2eの右端から突出しないように、半田付 部12、13をリード線収納孔2f、2gに収納する。

 その後、リード線6、7の引き回しを行う( ード線引き回し工程S13)。具体的には、リー ド線収納孔2f、2gから左方向に向かって引き されたリード線6、7を、リード線収納部2eの 方で折り返し、その後、治具取付溝2n内に 置して右方向へ引き出す。また、リード線 き回し工程S13では、リード線6、7の引き回し を行った後に、リード線収納部2eの周囲に絶 性の布テープを巻回する。この布テープの 回が終わると、コイル1の製造工程が終了す る。

 (本形態の主な効果)
 以上説明したように、本形態では、第2鍔部 2dの外周面に一体で形成されたリード線収納 2eのリード線収納孔2f、2gに、リード線6、7 導通部6a、7a側が収納されている。そのため リード線収納部2eにおいて、ボビン2に対し 、リード線6、7の導通部6a、7a側を容易に位 決めし、固定することができる。その結果 コイル1の製造工程を簡素化することが可能 になる。

 また、本形態では、リード線収納孔2f、2g が、ボビン2の軸方向(すなわち、左右方向)に 形成されており、リード線6、7が、ボビン2の 軸方向に向かってリード線収納孔2f、2gに挿 されている。そのため、上下方向でリード 収納部2eを小型化することができる。したが って、上述の特許文献2に記載された折り曲 作業を行わなくても、上下方向でコイル1を 型化することができる。すなわち、本形態 は、折り曲げ作業が不要となり、その結果 コイル1の製造工程を簡素化することができ る。

 本形態では、リード線収納部2eに形成さ た治具取付溝2nに、リード線6、7を引き回す めに、リード線6、7の一部が配置されてい 。そのため、別途、リード線6、7を引き回す ための構成を設けることなく、治具取付溝2n 用いてリード線6、7を引き回すことができ ため、コイル1の構成を簡素化することがで る。

 本形態では、前後方向に所定の間隔をあ た状態で形成されたリード線収納孔2f、2gに 、半田付け部12、13が収納されている。すな ち、半田付け部12、13は、絶縁性の樹脂材料 形成されたリード線収納部2eの内部に配置 れている。そのため、半田付け部12と半田付 け部13との間の絶縁、および、半田付け部12 13と導線3との間の絶縁を確実に行うことが きる。すなわち、半田付け部12と半田付け部 13との短絡、および、半田付け部12、13と導線 3との短絡を防止することができる。また、 ード線収納部2eによって、半田付け部12、13 外部の衝撃から保護することが可能になる

 本形態では、リード線収納部2eに、導通 6a、7aに接続される前の導線3の端部3a、3bを 固定するための仮固定治具16が取り付けられ る治具取付部2kが形成されている。また、先 部仮固定工程S3で、導線3の先端部3aを仮固 治具16に仮固定するとともに、後端部仮固定 工程S5で、導線3の後端部3bを仮固定治具16に 固定している。そのため、短納期で、ユー のニーズに応じた柔軟な対応が可能になる すなわち、フレーム固定工程S8後のものを在 庫として保管し、その後、ユーザからの注文 に応じたリード線6、7を選択して、リード線 通工程S9以降の工程を行うことができる。 の結果、ユーザからの注文後には、リード 挿通工程S9以降の工程を行えば良いため、短 納期で、ユーザのニーズに応じた柔軟な対応 が可能になる。

 また、本形態では、リード線収納孔2f、2g は、左右方向でリード線収納部2eを貫通する うに形成されるとともに、左右方向の両方 に向かってリード線6、7が挿通可能となる うに形成されている。そのため、本形態の うに、リード線6、7を右方向に向かって引き 出すことができるとともに、リード線6、7を 方向に向かって引き出すこともできる。し がって、短納期で、ユーザのニーズに応じ 柔軟な対応が可能になる。すなわち、フレ ム固定工程S8後のものを在庫として保管し その後、ユーザからの注文に応じて、リー 線6、7を右方向へ引き出すか左方向へ引き出 すかを決定して、リード線挿通工程S9以降の 程を行うことができる。その結果、ユーザ らの注文後には、リード線挿通工程S9以降 工程を行えば良いため、コイル1を短納期で 入することが可能となる。

 また、本形態では、リード線挿通工程S9 りも前の工程である外装テープ巻回工程S7で 、仮固定治具16に導線3の端部3a、3bを仮固定 た状態で、外装テープ10を巻回している。す なわち、リード線6、7が取り付けられていな 状態で、外装テープ10を巻回している。そ ため、リード線6、7が外装テープ10の巻回作 の支障にならない。したがって、外装テー 10の巻回作業を自動で行うことができ、外 テープ10の巻回作業の作業効率を上げること ができる。また、フレーム固定工程S8におい 、リード線6、7が取り付けられていない状 で、フレーム8をボビン2に固定している。そ のため、ボビン2へのフレーム8の固定を自動 行うことができ、フレーム8の固定作業の作 業効率を上げることができる。

 本形態では、導線端部取付工程S10で、治 取付溝2nに挿入された固定部17を右方向へ抜 き取りながら、かつ、巻回ピン18を回動させ がら、先端部3aを先端巻回部18bから抜き取 、後端部3bを後端巻回部18cから抜き取ってい る。そのため、仮固定された導線3の端部3a、 3bの取り外しが容易になる。すなわち、導線 部取付工程S10での作業を簡素化することが きる。

 [実施の形態2]
 図10は、本発明の実施の形態2にかかるコイ 21の側面図である。図11は、図10に示すコイ 21の平面図である。図12は、図10のG-G方向か ボビン22を示す図である。図13は、図10のH-H 面を説明するための図である。図14は、図10 に示すコイル21の製造工程の一部を説明する めの図である。

 実施の形態2にかかるコイル21では、ボビ 22の構成が上述のボビン2の構成と相違する 具体的には、リード線収納部22eの構成が上 のリード線収納部2eの構成と相違する。し がって、以下では、この相違点を中心に実 の形態2にかかるコイル21の構成およびその 造方法を説明する。なお、図10~図14では、実 施の形態1と共通する構成については、同一 符号を付している。また、以下の説明では 実施の形態1と共通する構成については、そ 説明を簡略化または省略する。また、図10 は、フレーム8の図示を省略している。

 実施の形態2のボビン22は、上述のボビン2 と同様に、貫通孔2aが形成された鍔付の円筒 部材である。このボビン22は、胴部2bと、胴 部2bの左端部に形成された第1鍔部2cと、胴部2 bの右端部に形成された第2鍔部2dと、リード 6、7の一部が収納されるリード線収納部22eと を備えている。すなわち、胴部2bと第1鍔部2c 第2鍔部2dとリード線収納部22eとが絶縁性の 脂材料によって一体で形成されている。

 リード線収納部22eは、第2鍔部2dの外周面 一体で形成されている。具体的には、第2鍔 部2dの上辺部分の略中心部分に、ブロック状 リード線収納部22eが樹脂成型で一体に形成 れている。本形態のリード線収納部22eは、 11に示すように、上下方向から見た形状が T形状となるように形成されている。また、 ード線収納部22eは、第2鍔部2dの上面からわ かに突出するように、かつ、胴部2bの反対 (右側)へ突出するように、第2鍔部2dの上辺部 分に形成されている。

 リード線収納部22eには、リード線6の導通 部6a側が収納されるリード線収納孔22fと、リ ド線7の導通部7a側が収納されるリード線収 孔22gと、導線3の先端部3a側を引き回すため 案内溝22hと、導線3の後端部3b側を引き回す めの案内溝22jと、仮固定治具16が取り付け れる治具取付部22kが形成されている。なお 治具取付部22kは、上述の治具取付溝2nと同様 に形成された治具取付溝22nと、上述の治具取 付片2pと同様に形成された治具取付片22pとか 構成されている。

 リード線収納孔22fは、図12等に示すよう 、治具取付溝22nからリード線収納部22eの後 面に向かってリード線収納部22eを貫通する うに形成されている。リード線収納孔22gは 治具取付溝22nからリード線収納部22eの前端 に向かってリード線収納部22eを貫通するよ に形成されている。すなわち、リード線収 孔22f、22gは、ボビン22の軸中心から外周面に 向かう方向(すなわち、ボビン22の径方向)と ビン22の軸方向とに直交する方向である前後 方向に直線状に形成されている。また、リー ド線収納孔22f、22gは、リード線収納部22eの左 端側に形成されている。リード線収納孔2f、2 gと同様に、リード線収納孔22f、22gは、リー 線6、7の、絶縁被膜で覆われた部分の径より 若干大きな径の円形孔である。

 本形態では、図11等に示すように、治具 付溝22nからリード線収納部22eの後端面に向 って、リード線6の先端部がリード線収納孔2 2fに挿入されている。すなわち、導通部6aが ード線収納部22eの後端面側に配置されるよ に、リード線6がリード線収納孔22fに挿入さ ている。また、治具取付溝22nからリード線 納部22eの前端面に向かって、リード線7の先 端部がリード線収納孔22gに挿入されている。 すなわち、導通部7aがリード線収納部22eの前 面側に配置されるように、リード線7がリー ド線収納孔22gに挿入されている。

 また、図13に示すように、半田付け部12、 13は、リード線収納孔22f、22gの内部に配置さ ている。具体的には、リード線6の先端がリ ード線収納部22eの後端面から突出しないよう に、半田付け部12がリード線収納孔22fの内部 配置され、リード線7の先端がリード線収納 部22eの前端面から突出しないように、半田付 け部13がリード線収納孔22gの内部に配置され いる。

 案内溝22h、22jは、リード線収納部22eの左 面から窪むように形成されている。この案 溝22h、22jは、リード線収納孔22f、22gよりも 側に形成されている。また、案内溝22h、22j 、リード線収納部22eの前後方向の端部にそ ぞれ形成されている。なお、第2鍔部2dの左 面には、上述の案内溝2mに相当する案内溝22 mが形成されている。この案内溝22mは、案内 22hに連なるように形成されている。

 実施の形態1と同様に、コイル21が完成し 状態では、図11等に示すように、リード線6 7を引き回すために、治具取付溝22nにリード 線6、7の一部が配置されている。本形態では リード線収納孔22fから前方向に向かって引 出されたリード線6は、治具取付溝22n内で右 方向に向かって略90°に折り曲げられている また、リード線収納孔22gから後ろ方向に向 って引き出されたリード線7は、治具取付溝2 2n内で右方向に向かって略90°に折り曲げられ ている。治具取付溝22n内で略90°に折り曲げ れたリード線6、7は、治具取付溝2n内を引き されて右方向へ引き出されている。

 なお、リード線収納孔22f、22gから引き出 れたリード線6、7は、治具取付溝22n内で左 向に向かって略90°に折り曲げられ、左方向 引き出されても良い。この場合には、リー 線収納孔22f、22gは、リード線収納部22eの右 側に形成されることが好ましい。また、実 の形態1と同様に、リード線収納部22eの周囲 には絶縁性の布テープ(図示省略)が巻回され おり、この布テープによって、治具取付溝2 2nを通過したリード線6、7がリード線収納部22 eに確実に固定されている。

 以上のように構成されたコイル21は、実 の形態1のコイル1と同様の製造工程を経て製 造される。

 すなわち、まず、実施の形態1と同様に、 仮固定治具16をリード線収納部22eに取り付け (治具取付工程S1)。この治具取付工程S1後に 、図14に示すように、先端巻回部18bがリー 線収納部22eの後端面の右方に配置され、後 巻回部18cがリード線収納部22eの前端面の右 に配置される。なお、図14に示すように、実 施の形態2では、固定部17がリード線収納孔22f 、22gを塞がないように、固定部17を治具取付 22nに挿入する。

 その後、実施の形態1と同様に、自動巻線 機の固定治具にボビン22を固定する(ボビン固 定工程S2)。その後、先端巻回部18bに先端部3a 巻回して仮固定し(先端部仮固定工程S3)、胴 部2bに導線3を巻回する(巻線工程S4)。胴部2bに 導線3を巻回する際には、案内溝22h、22mを利 して導線3を先端巻回部18bから胴部2bへ案内 る。胴部2bへの導線3の巻回が終了すると、 端巻回部18cに後端部3bを巻回して仮固定する (後端部仮固定工程S5)。後端巻回部18cに後端 3bを巻回する際には、案内溝22jを利用して後 端部3bを胴部2bから後端巻回部18cへ案内する

 その後、仮固定治具16が取り付けられた 態のボビン22を自動巻線機の固定治具から取 り外し(ボビン取外し工程S6)、胴部2bに巻回さ れた導線3の外周面の全体を覆うように外装 ープ10を巻回する(外装テープ巻回工程S7)。 の後、フレーム8をボビン22に固定する(フレ ム固定工程S8)。

 その後、リード線6、7をリード線収納孔22 f、22gに挿通する(リード線挿通工程S8)。具体 には、図14に示すように、リード線6の導通 6aがリード線収納部22eの後端面から突出す ように、治具取付溝22nからリード線収納部22 eの後端面に向かって、リード線6の先端部を ード線収納孔22fに挿通する。同様に、リー 線7の導通部7aがリード線収納部22eの前端面 ら突出するように、治具取付溝22nからリー 線収納部22eの前端面に向かって、リード線7 の先端部をリード線収納孔22gに挿通する。

 その後、実施の形態1と同様に、先端巻回 部18bに巻回された先端部3aを先端巻回部18bか 取り外して導通部6aに取り付けるとともに 後端巻回部18cに巻回された後端部3bを後端巻 回部18cから取り外して導通部7aに取り付ける( 導線端部取付工程S10)。

 その後、先端部3aと導通部6aを半田付けす るとともに、後端部3bと導通部7aを半田付け る(半田付け工程S11)。その後、リード線6を 側に引っ張って、半田付け部12をリード線収 納孔22fに収納し、リード線7を後側に引っ張 て、半田付け部13をリード線収納孔22gに収納 する(収納工程S12)。具体的には、図13に示す うに、リード線6の先端がリード線収納部22e 後端面から突出しないように、また、リー 線7の先端がリード線収納部22eの前端面から 突出しないように、半田付け部12、13をリー 線収納孔22f、22gに収納する。

 その後、リード線6、7の引き回しを行う( ード線引き回し工程S13)。具体的には、治具 取付溝22nに向かって引き出されたリード線6 7を、右方向に向かって略90°に折り曲げ、そ の後、治具取付溝22n内に配置して右方向へ引 き出す。また、リード線引き回し工程S13では 、リード線6、7の引き回しを行った後に、リ ド線収納部22eの周囲に絶縁性の布テープを 回する。この布テープの巻回が終わると、 イル21の製造工程が終了する。

 以上のように、実施の形態2にかかるコイ ル21でも、実施の形態1のコイル1と同様の効 を得ることができる。たとえば、本形態で 、主な効果として実施の形態1と同様に以下 効果を得ることができる。

 本形態では、リード線収納孔22f、22gに、 ード線6、7の導通部6a、7a側が収納されてい ため、リード線収納部22eにおいて、ボビン2 2に対して、リード線6、7の導通部6a、7a側を 易に位置決めし、固定することができる。 の結果、コイル21の製造工程を簡素化するこ とができる。また、本形態では、リード線収 納孔22f、22gが前後方向に直線状に形成されて おり、リード線6、7が前後方向でリード線収 孔22f、22gに挿入されているため、上下方向 リード線収納部22eを小型化することができ 。したがって、上述の特許文献2に記載され た折り曲げ作業を行わなくても、上下方向で コイル21を小型化することができる。すなわ 、本形態では、折り曲げ作業が不要となる その結果、コイル21の製造工程を簡素化す ことができる。

 [他の実施の形態]
 上述した実施の形態1では、リード線6、7の 端がリード線収納部2eの右端面から突出し いように、半田付け部12、13がリード線収納 2f、2gに収納されている。また、上述した実 施の形態2では、リード線6の先端がリード線 納部22eの後端面から突出しないように、半 付け部12がリード線収納孔22fに収納され、 ード線7の先端がリード線収納部22eの前端面 ら突出しないように、半田付け部13がリー 線収納孔22gに収納されている。すなわち、 田付け部12、13はリード線収納孔2f、2g、22f、 22gに完全に収納されている。この他にもたと えば、半田付け部12、13の一部がリード線収 孔2f、2g、22f、22gに収納されなくても良い。

 また、上述した形態では、半田付け部12 13がリード線収納孔2f、2g、22f、22gに収納さ ているが、半田付け部12、13は、リード線収 孔2f、2g、22f、22gに収納されなくても良い。 たとえば、図15に示すように、半田付け部13 、リード線収納孔2gに収納されずに、リード 線収納部2eの左端面から突出していても良い この場合には、コイル1、21の製造工程にお て、収納工程S12を省略することができる。 た、この場合には、リード線引き回し工程S 13で、半田付け部12、13も絶縁性の布テープで 覆うように、リード線収納部2e、22eの周囲に テープを巻回すれば良い。

 なお、上述した実施の形態1において、半 田付け部12、13がリード線収納孔2f、2gに収納 れない場合であって、かつ、リード線6、7 、リード線収納孔2f、2gから右方向に向かっ 引き出され、リード線収納部2eの右方で折 返され、治具取付溝2n内を引き回されて左方 向へ引き出される場合には、導通部6a、7aが 上側に向かって折り曲げられていても良い また、この場合には、導通部6a、7aが左側に かってそのまま突出しても良い。

 上述した実施の形態1では、治具取付溝2n 、上下方向において、リード線収納孔2f、2g よりも若干上側に形成されている。この他に もたとえば、図15に示すように、上下方向に いて、治具取付溝2nがリード線収納孔2f、2g 同じ位置に形成されても良い。すなわち、 ード線6、7のリード線収納孔2f、2gへの収納 分と、リード線6、7の治具取付溝2nへの配置 部分とが同じ高さに並列に配置されても良い 。

 上述した実施の形態では、仮固定治具16 端部3a、3bを仮固定している。この他にもた えば、リード線収納部2e、22eあるいは第2鍔 2dに直接、テープ等で端部3a、3bを仮固定し も良い。また、リード線収納部2e、22eに仮 定用のピンを取り付けて、このピンに端部3a 、3bを巻回して仮固定しても良い。この場合 は、リード線収納部2e、22eに仮固定用のピ を挿入するピン挿入孔を形成しても良いし リード線収納孔2f、2g、22f、22gにピンを挿入 ても良い。リード線収納孔2f、2g、22f、22gに ピンを挿入する場合には、リード線挿通工程 S9以前に、リード線収納孔2f、2g、22f、22gから ピンを抜き取れば良い。また、この場合には 、実施の形態2において、リード線収納孔22f 22gに1本のピンを挿入しても良い。

 なお、仮固定用のピンに、端部3a、3bを巻 回する場合には、仮固定用のピンとリード線 6、7の導通部6a、7aとを半田付けしても良い。 すなわち、仮固定用のピンから端部3a、3bを り外すことなく、仮固定用のピンと導通部6a 、7aとを半田付けしても良い。

 上述した形態では、治具取付部2k、22kが ード線収納部2e、22eに形成されている。この 他にもたとえば、リード線収納部2e、22eの形 箇所以外の第2鍔部2dの所定箇所に治具取付 が形成されても良い。

 上述した形態では、リード線挿通工程S9 前に、フレーム固定工程S8を行っているが、 フレーム固定工程S8は、リード線挿通工程S9 降に行っても良い。たとえば、リード線引 回し工程S13の後にフレーム固定工程S8を行っ ても良い。

 上述した形態では、先端部仮固定工程S3 おいて、先端巻回部18bへの先端部3aの巻回が 自動巻線機によって自動で行われ、後端部仮 固定工程S5において、後端巻回部18cへの後端 3bの巻回が自動巻線機によって自動で行わ ている。この他にもたとえば、先端巻回部18 bへの先端部3aの巻回および後端巻回部18cへの 後端部3bの巻回が手作業で行われても良い。

 上述した形態では、収納工程S12で、半田 け部12、13をそのままリード線収納孔2f、2g 22f、22gに収納している。この他にもたとえ 、収納工程S12で、半田付け部12、13に接着剤( たとえば、樹脂系の接着剤)を塗布するとと に、接着剤が硬化する前に、半田付け部12、 13をリード線収納孔2f、2g、22f、22gに収納して も良い。この場合には、接着剤がリード線収 納孔2f、2g、22f、22gの内部で硬化するため、 ード線収納部2e、22eの強度を高めることがで きる。また、リード線6、7の抜け強度を高め ことができる。

 上述した実施の形態2では、リード線収納 部22eは、図11に示すように、上下方向から見 形状が略T形状となるように形成されており 、リード線収納部22eの一部が第2鍔部2dよりも 右側へ突出している。この他にもたとえば、 図16に示すように、第2鍔部2dの上面に形成さ 、溝部32nの前後方向両側に配置される2個の 略直方体状のブロックからリード線収納部32e が構成されても良い。すなわち、リード線収 納部32eの一部が第2鍔部2dよりも右側へほとん ど突出しない(または、全く突出しない)よう 、リード線収納部32eが形成されても良い。 の場合、リード線収納部32eには、リード線6 の導通部6a側が収納されるリード線収納孔32f 、リード線7の導通部7a側が収納されるリー 線収納孔32gとが形成されている。また、溝 32nを利用して、リード線6、7は引き回され 。なお、この場合には、仮固定治具16を使用 せずに、リード線収納孔32f、32gに仮固定用の ピンを固定し、このピンに端部3a、3bを巻回 て仮固定するのが好ましい。