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Title:
COLD-CATHODE IONIZATION GAUGE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/019765
Kind Code:
A1
Abstract:
A cold-cathode ionization gauge which is easily discharged and has only a small time lag between the time when it is applied with a high voltage and the time when it is discharged and current starts to flow therein, and has no directionality to be considered in installing an anode and thereby allows an easy replacement of the anode. The cold-cathode ionization gauge includes a tubular cathode (23) arranged in a space which communicates with a chamber for measuring the pressure, a rod-like anode (5) disposed in the internal space of the tubular cathode (23), and magnetic means (25a, 25b) which form a magnetic field nearly perpendicular to an electric field between the anode (5) and cathode (23) and causes discharge between the anode (5) and cathode (23). The anode (5) is formed with a screw portion (5b) in the end part and is disposed inside the space of the tube of the cathode (23).

Inventors:
CHIBA TAKAHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/065503
Publication Date:
February 12, 2009
Filing Date:
August 08, 2007
Export Citation:
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Assignee:
DIAVAC LTD (JP)
CHIBA TAKAHIRO (JP)
International Classes:
G01L21/34
Foreign References:
JP2007155669A2007-06-21
JP2002296243A2002-10-09
JP2007218619A2007-08-30
JPH0922678A1997-01-21
Attorney, Agent or Firm:
KINOSHITA, Shigeru (11-1 Ekimaehoncho,Kawasaki-ku,Kawasaki-shi, Kanagawa 07, JP)
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Claims:
 筒状の陰極と、前記筒状の陰極の内部空間に配置された棒状の陽極と、前記陽極と陰極との間の電界にほぼ直交する磁界を形成し、前記陽極と陰極との間に放電を起こす磁性手段とを備えた冷陰極電離真空計において、
 前記陽極の先端部に凹凸部が形成され、前記凹凸部は陰極の筒内の空間に配置されていることを特徴とする冷陰極電離真空計。
 前記凹凸部は螺子部であることを特徴とする請求項1記載の冷陰極電離真空計。
 前記陽極の全長が28mm以上30mm以下であり、その先端部に3mm以上10mm以下の螺子部が形成されていることを特徴とする請求項2に記載の冷陰極電離真空計。
 筒状の陰極と、前記筒状の陰極の内部空間に配置された棒状の陽極と、前記陽極と陰極との間の電界にほぼ直交する磁界を形成し、前記陽極と陰極との間に放電を起こす磁性手段とを備えた冷陰極電離真空計において、
 前記陽極の両端に螺子部が形成され、前記陽極の一端の螺子部はコネクタに電気的に接続されると共に、他端の螺子部は陰極の筒内の空間に配置されていることを特徴とする冷陰極電離真空計。
 前記陽極の両端に形成された螺子部の長さは同一寸法であり、かつ前記両端の螺子部には同一ピッチの螺子が形成されていることを特徴する請求項4記載の冷陰極電離真空計。
 前記陽極の全長が28mm以上30mm以下であり、その先端部に3mm以上10mm以下の螺子部が形成されていることを特徴とする請求項4又は請求項5のいずれかに記載の冷陰極電離真空計。
Description:
冷陰極電離真空計

 本発明は、冷陰極電離真空計に関し、特 、陽極の交換が可能な冷陰極電離真空計に する。

 一般に、高真空状態の気体の圧力を計測 る真空計として、冷陰極電離真空計(CCG)が く使用されており、この冷陰極電離真空計 は、ペニング真空計、マグネトロン真空計 倒置型マグネトロン真空計等、様々な形式 ものがある。

 この冷陰極電離真空計の構成を、ペニング 空計を例にとって、図5に基づいて説明する 。
 図に示すように、この冷陰極電離真空計21 チャンバー30に取り付けられたペニング真空 計であって、この真空計21は、エンクロージ 22内に、陰極23と、筒状の陰極23により囲ま た棒状の陽極24と、エンクロージャ22の外側 の磁気手段(磁石25a及び25b)と、前記陽極24に 圧を印加する電源26と、陽極24を流れる電流 測定する電流計27とを有している。
 なお、前記チャンバー30、エンクロージャ22 、陰極23は、接地(アース)されている。

 この冷陰極電離真空計21の動作、原理につ て簡単に説明する。
 まず、自然放射線等により陰極23よりと陽 24の空間に初期電子が生成され、その電子が 磁石25a,25bの磁界の磁力線に巻きつくような 旋運動し、最後に陽極24に捕集される。この とき、該電子が気体と衝突し、電離イオンを 生成する。そして、この電離イオンを陽極24 収集し、その電流値を電流計27によって測 し、該電流値から圧力が測定される。

 ところで、この冷陰極電離真空計において 陰極と陽極との間に高電圧を印加しても放 が生じないことがあり、また放電が生じて 、冷陰極電離真空計に対して高電圧をかけ 時刻と、放電して電流が流れ始める時刻と 間には時間の遅れが生ずることがあった。 の遅れは、気体の圧力によって変わり、標 的な真空計では、10 -3 Paの圧力下で数秒間、10 -8 Paの圧力下で数時間である。このように、低 力下における放電開始時の遅れは、許容し たい長さであり、測定の効率化を阻害する のであった。

 また、従来の冷陰極電離真空計は、電源に 続されたコネクタと陽極とが一体に形成さ ていたため、陽極が放電により消耗した際 コネクタごと交換する必要があり、交換費 が嵩むという課題があった。この課題は陽 をコネクタに対して螺合させ、着脱自在に り付けることによって解決することができ 。
 しかしながら、棒状の陽極の一端にコネク と螺合する螺子部を形成した場合、前記螺 部側をコネクタと螺合させなければならず 陽極の取り付けを困難なものにしていた。

 本発明者等は、上記した課題について鋭 検討し、陽極の表面に凹凸が形成されてい 場合、陽極の表面が滑らかな場合に比べて 電が生じやすく、また冷陰極電離真空計に して高電圧をかけた時刻と、放電して電流 流れ始める時刻との間の時間の遅れが小さ ことを知見した。そしてまた、前記凹凸を 子部の山谷で形成することにより、陽極の り付けの方向性を解決できることを知見し 本発明を完成するに至った。

 本発明は、前記したように放電が生じや く、また冷陰極電離真空計に対して高電圧 かけた時刻と、放電して電流が流れ始める 刻との間の時間の遅れが小さく、更に、陽 の取り付けの方向性がなく、容易に陽極を 換することができる冷陰極電離真空計を提 することを目的とする。

 上記目的を達成するためになされた本発明 かかる冷陰極電離真空計は、筒状の陰極と 前記筒状の陰極の内部空間に配置された棒 の陽極と、前記陽極と陰極との間の電界に ぼ直交する磁界を形成し、前記陽極と陰極 の間に放電を起こす磁性手段とを備えた冷 極電離真空計において、前記陽極の先端部 凹凸部が形成され、前記凹凸部は陰極の筒 の空間に配置されていることを特徴として る。
 このように、陽極の先端部分に凹凸部が形 されているため、放電が生じやすく、また 陰極電離真空計に対して高電圧をかけた時 と、放電して電流が流れ始める時刻との間 時間の遅れが小さく、測定を効率的に行な ことができる。

 ここで、前記凹凸部は螺子部であること 望ましい。このように螺子部を形成するこ により、螺子の山谷によって容易に凹凸部 形成することができる。

 また、上記目的を達成するためになされ 本発明にかかる冷陰極電離真空計は、圧力 測定するチャンバーと連通した空間に設け れた筒状の陰極と、前記筒状の陰極の内部 間に配置された棒状の陽極と、前記陽極と 極との間の電界にほぼ直交する磁界を形成 、前記陽極と陰極との間に放電を起こす磁 手段とを備えた冷陰極電離真空計において 前記陽極の両端に螺子部が形成され、前記 極の一端の螺子部はコネクタに電気的に接 されると共に、他端の螺子部は陰極の筒内 空間に配置されていることを特徴としてい 。

 このように、前記陽極の両端には螺子部が 成されているため、いずれか一端に形成さ た螺子部をコネクタに螺合することによっ 、陽極をコネクタに取り付けることができ 陽極の取り付け方向の制約を解消できる。
 しかも、陽極の他端部の螺子部は、陰極の 内の空間に配置されているため、放電が生 やすく、また冷陰極電離真空計に対して高 圧をかけた時刻と、放電して電流が流れ始 る時刻との間の時間の遅れが小さい。

 ここで、前記陽極の両端に形成された螺子 の長さは同一寸法であり、かつ前記両端の 子部には同一ピッチの螺子が形成されてい ことが望ましい。
 尚、前記陽極の両端に形成された螺子部の さが異なる場合には、いずれの螺子部も、 なくともコネクタと螺合する螺子部以上の さに形成するのが好ましい。

 また、前記陽極の全長が28mm以上30mm以下 あり、その先端部に3mm以上10mm以下の螺子部 形成されていることが望ましい。

 本発明の冷陰極電離真空計によれば、放電 生じ易く、また冷陰極電離真空計に対して 電圧をかけた時刻と、放電して電流が流れ める時刻との間の時間の遅れが小さいとい 効果を奏するものである。
 また、本発明の冷陰極電離真空計によれば 陽極の取り付けの方向性がなく、容易に陽 を交換することができるという効果を奏す ものである。

本発明にかかる冷陰極電離真空計を示 概略構成図である。 図1の冷陰極電離真空計に用いられてい る陽極の側面図である。 基準圧力に対する出力電圧の測定を説 するための概略図である。 基準圧力に対する出力電圧の特性図で る。 従来の冷陰極電離真空計を示す概略構 図である。

符号の説明

 1   冷陰極電離真空計
 2   ケース
 3a  回路基板
 3b  回路基板
 3c  回路基板
 4   カソード板
 5   陽極
 5a  螺子部
 5b  螺子部
 6   コネクタ
 22  エンクロージャ
 23  陰極
 25a 磁石
 25b 磁石

 本発明の実施形態を図1乃至図2に基づい 説明する。ここで、図1は、本発明にかかる 陰極電離真空計を示す概略構成図、図2は、 図1に用いられている陽極の側面図である。 お、図5に示された部材と同一あるいは該部 に相当する部材は、同一の符号を付するこ によって、その詳細な説明は省略する。

 本発明にかかる冷陰極電離真空計1は、図2 示すように、前記陽極の先端部に凹凸部で る螺子部5bが形成されている点に特徴を有し 、また陽極5の両端部に螺子部5a,5bが形成され ている点に特徴を有している。
 この陽極5の一端の螺子部5aは、図1に示すコ ネクタ6の螺子部(図示せず)に螺合し、取り付 けられる。そして、陽極5はコネクタ6に対し 電気的に接続される。一方、陽極5の他端の 螺子部5bは、フィードスルー(電流導入端子)13 を介して陰極23の筒内の空間に配置される。

 この陽極5及び陰極23はエンクロージャ22 に配置され、このエンクロージャ22には、フ ランジ7及び前記フランジ7に取り付けられた 助圧力センサとしてのピラニ真空計8が設け られている。尚、図1中、符号7aは前記フラン ジ7を固定するために螺子である。

 また、前記コネクタ6は、回路基板3c、3b、3a を介して、コネクタ9bに電気的に接続されて る。更に、このコネクタ9bは図示しないが 来と同様に前記陽極5に電圧を印加する電源2 6に接続され、更に前記電源26は陽極5を流れ 電流を測定する電流計27に接続されている。
 更にまた、このエンクロージャ22は、カソ ド板4を介して基板3cに接続され、接地され いる。尚、これら回路基板3a,3b,3cは基板保持 部材10によって保持され、ケース2内に収容さ れている。

 また、このケース2の背面には、前記した コネクタ9bのほか、スイッチ9a、電源のオン- フを表示するLED9cが設けられている。更に 図中の符号11は回路基板3a,3bを接続するコネ タ、符号12は回路基板3b、3cを接続するコネ タである。

 更に、前記陽極5について、図2に基づいて 述する。
 図に示すように、陽極5の両端には螺子部5a, 5bが形成され、その長さA,Bは同一寸法に形成 れている。またこの螺子部5a,5bに形成され 螺子は同一のピッチに形成されている。
 このように、前記陽極5の両端に形成された 螺子部5a,5bの長さA,Bが同一寸法であり、かつ の螺子ピッチが同一である場合には、陽極5 をコネクタ6に取り付ける際、陽極5の取り付 の方向性はなく、螺子部5a,5bのいずれかを ネクタ6に螺合させれば良く、容易に取り付 ることができる。

 また、前記陽極5の両端に形成された螺子部 5a,5bは、陽極5をコネクタ6に対して確実に取 付けるため、コネクタ6に形成される螺子部( 図示せず)の長さよりも長く形成されている
 更に、前記陽極5の両端に形成された螺子部 5a、5bの長さA、Bが異なる場合には、いずれの 螺子部5a、5bも、少なくともコネクタ6と螺合 るのに充分な長さが必要である。

 具体的には、コネクタに形成された螺子 が3mmであるとき、前記陽極5全長Lが28mm以上3 0mm以下であり、その先端部に3mm以上10mm以下 螺子部5a,5bが形成されているのが好ましい。 また、螺子部5a,5bの螺子ピッチとしては1.6mm 度が好ましい。

 尚、上記実施形態にあっては、ピラニ真 計8は補助圧力センサであるため、必ずしも 設ける必要はない。

(実施例1)
 次に、図1に示した冷陰極電離真空計に種々 の陽極を用いて放電実験を行なった。
 まず、陽極の直径1.6mm、材質としてモリブ ンを用い、陽極を作成した。
 陽極として全長Lが27mm、28mm、29mm、30mm、31mm 陽極を複数本用意し、陽極のコネクタと接 される端部に、コネクタとの接続のため、 ッチ1.6mm、長さ3mmの螺子部を形成した。ま 、陽極の他端部に、螺子部を形成しない場 、ピッチ1.6mmとし長さ3mm、5mm、10mmの螺子部 形成した。尚、前記螺子部はISOメートル螺 で形成した。

 このようにして形成された陽極を冷陰極電 真空計に装着して放電実験を行なった。こ 放電実験は、チャンバー内の圧力を5.0・10 -6 Paとし、陽極に3KVの電圧を印加し、夫々の電 印加時から放電開始字までの時間を測定し 。ここで、電圧印加時から5分経過後におい ても放電が開始しない場合には、放電が生じ ないこととした。そして、各陽極について、 この放電実験を5回行なった。
 尚、この冷陰極電離真空計の陰極の材質はS US304であり、その内径は,28mmのものを用いて 験を行なった。
 以下の表1に放電実験の結果を示す。

 表1中、×は、電圧印加後、5分以内に放電 が生じなかった場合を示している。また、△ は、5回の放電実験において、電圧印加後、5 以内に放電が生じた場合と、生じなかった 合があることを示している。○は4分以内に 放電が生じた場合を示している。◎は、2分 内に放電が生じた場合を示している。*◎は1 分以内に放電が生じた場合を示している。

 この表1からわかるように、陽極の先端部 に螺子部を形成した場合、陽極の先端部に螺 子部が形成されていない場合に比べて、放電 が生じやすいことが認められた。また、前記 陽極の全長Lが28mm以上31mm以下であり、その先 端部に3mm以上10mm以下の螺子部が形成されて る場合には、4分以内に放電が生じることが められた。

(実施例2)
 また、実施例1において用いた陽極を用いて 、圧力ッ出力電圧特性を検証した。
 陽極としては、実施例1と同様に、直径1.6mm 材質としてモリブデンを用いた陽極を作成 た。また、陽極の全長Lは、27mm、28mm、29mm、 30mm、31mmとし、陽極のコネクタと接続される 部に、コネクタとの接続のため、ピッチ1.6m m、長さ3mmの螺子部を形成し、陽極の他端部 は、ピッチ1.6mmとし長さ3mmの螺子部を形成し た。尚、前記螺子部はISOメートル螺子で形成 した。
 このようにして形成された陽極を、図3に示 す冷陰極電離真空計1に装着して、圧力ッ出 電圧特性を検証した。ここで、チャンバー30 内の基準圧力は図示しない圧力計で測定し、 また電源として直流電源3kvを用い、陰極23の 流を電流測定回路で測定した。この測定電 はログアンプに入力され、ログアンプの電 出力(v)の結果と、基準圧力(Pa)の結果をグラ フ化し、その関係を調べた。この結果を図4 示す。
 尚、図4中、符号Aが全長31mmの陽極、符号Bが 全長30mmの陽極、符号Cが全長29mmの陽極、符号 Dが全長28mmの陽極、符号Eが全長27mmの陽極の 合を示している。

 図4に示すように、全長27mmの陽極の場合(符 Eの場合)、ポイントbにおいて基準圧力に対 る出力電圧が安定せず、乱れる部分を有し いることが判明した。また、全長31mmの陽極 の場合(符号Aの場合)は、ポイントaにおいて 準圧力に対する出力電圧が安定せず、乱れ 部分を有していることが判明した。このよ な陽極を用いて測定した場合、適正な圧力 を得ることができないため、好ましくない
 一方、全長28mm乃至30mmの陽極は、基準圧力 対する出力電圧が安定しており、出力電圧 ら適正な圧力値を得ることができる。

 以上のように、放電特性の観点からは、前 陽極の全長が28mm以上31mm以下であることが ましく、一方、圧力ッ出力電圧特性の観点 らすれば、前記陽極の全長が28mm以上30mm以下 であることが好ましい。
 したがって、両者を考慮すると、前記陽極 全長が28mm以上30mm以下であり、その先端部 3mm以上10mm以下の螺子部が形成されているこ が望ましい。