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Patent Searching and Data


Title:
COLD PUNCHED RETAINER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/129916
Kind Code:
A1
Abstract:
A cold punched retainer envisaged increase of rollers in number and in their diameter, in which the roller is kept from falling away from a pocket in the retainer by means of a stopper on a flange in combination with a pillar, without drawing upon a recess on a circular end of the roller. The retainer punched is easier in dimensioning of an inside circular periphery of the pocket and in evenness on sides of the flange. The stopper (5) is made out of a bent end of the flange (4) lying between adjacent pockets (3, 3). The stoppers (5, 5) corresponding in location to the pillars (2, 2) across the pocket (3) is bent by plastic working to interfere with an outside circular surface of the roller (1) by a gap (g). The stoppers (5, 5) are resiliently distorted to get pushed away from each other by squeezing the roller (1) into the pocket (3) obliquely from the side of any one of the pillars (2, 2) and also from the side of the flange (4), so that the roller (1) eventually fits into the pocket (3).

Inventors:
MAEDA TAKESHI (JP)
MAEDA HIROYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/055110
Publication Date:
October 30, 2008
Filing Date:
March 19, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NTN TOYO BEARING CO LTD (JP)
NAKANISHI METAL WORKS CO (JP)
MAEDA TAKESHI (JP)
MAEDA HIROYUKI (JP)
International Classes:
F16C33/54
Foreign References:
JPS5438750U1979-03-14
JPS50121144U1975-10-03
JPS4415450Y11969-07-04
JPS4514966Y11970-06-24
JPS50125651U1975-10-15
Attorney, Agent or Firm:
KAMADA, Bunji et al. (Nipponbashi 1-chomeChuo-ku, Osaka-sh, Osaka 73, JP)
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Claims:
 ころセットのピッチ径の円周から内外一方に外れた位置に各柱があり、ポケットを形成する両柱がころの一方への抜けを規制するようになっており、一端側の環状部に、内外他方に曲げたフランジが形成されており、そのフランジに、前記ころの他方への抜けを規制する抜止めが形成されている打抜き保持器において、
 前記抜止めが、前記フランジの周方向で各ポケット間の先端部分から延びる曲げ片からなり、前記両柱に対応する位置関係の両抜止めが、前記ころの外周部に前記ピッチ径の円周よりも他方から隙間をもって重なるように塑性曲げされており、前記両抜止めの間が前記ころを前記両柱よりも他方から押し込むことで弾性的に広げられ、当該ころが前記ポケットに入ることを特徴とする打抜き保持器。
 前記フランジが、その周方向で前記両抜止め間の先端部分から延びる突片を有しており、各突片に、前記ころの端面を前記ピッチ径の円周よりも他方で接触する接触部が形成されている請求項1に記載の打抜き保持器。
Description:
打抜き保持器

 この発明は、ころセットを保持する保持 に関し、特に、金属板のプレス加工による 体成形品である打抜き保持器に関する。

 従来から、ころ軸受の組立ての都合上、 ろセットを保持器に保持させた状態で一ま めに取り扱えるようにしている。この種の 持器には、ポケットに入れたころの抜け止 構造が設けられる。

 打抜き保持器の場合は、図5(a)、(b)に示すよ うに、ころ51のセットのピッチ径の円周から 外一方に外れた位置に各柱52がある。ポケ ト53を形成する両柱52、52の周方向間隔は、 ろ51の最大直径より小さくなっており、ころ 51の内外一方への抜けが規制されるようにな ている(特許文献1、2)。
 上述のように、各柱52をピッチ径の円周か 内外一方に外せば、周方向に隣り合うころ の広がったところに各柱52を位置させること ができ、ひいては、ころ本数やころ径を増す ことができる利点もある。

 また、打抜き保持器の一端側の環状部に 内外他方に曲げたフランジ54を形成し、そ フランジ54に、ころ51の他方への抜けを規制 る抜止め55を形成し、ポケット53にころ51が った状態では、抜止め55が、ころ端面に形 された凹部56内に入り込み、ころ51の内外他 への抜けを凹部内面との引っ掛かりで規制 るようになっている。

 図5の例では、抜止め55が、ポケット53の打 きにおいてフランジ54の内周となる部分を切 り落として突片状に形成されている。
 また、前掲の特許文献2の打抜き保持器は、 フランジ側面を板厚方向に突き出して突起状 の抜止めが形成されている。

特開平5-157116号公報

特開平2-180314号公報

 しかしながら、上述の従来例の打抜き保持 は、ころ51の端面に抜止め55を係合させるた めの凹部56を形成する必要があり、ころ51の 工コストが高くなる。特に、球面ころや円 ころは、ころの両端面が対称の関係になり 組み込み性を考えて各端面に凹部を形成す ことが求められるので、より加工コストが くなってしまう。
 また、高負荷用軸受のように、ころ51の剛 上、ころ51の端面に深い凹部56を形成できな 場合、抜止め55は、浅く形成された凹部56に 入り込ませるため、小さくなる。自動調心こ ろ軸受のようにミスアライメントの生じ得る 条件下では、抜止め55ところ51との接触が起 り得る。小さな抜止め55は、摩耗で規制が効 かなくなることも早く、軸受の分解点検で保 持器を抜き出した際にころ抜けの恐れがある 。

 また、図5の従来例のように、ポケット53 打抜きで抜止め部分を形成すると、ポケッ 内周の寸法出しが難しくなり、前掲の特許 献2のように、フランジ側面を突き出して抜 止めを形成すると、フランジ側面の他の部分 の平面度を得ることが難しくなる。

 そこで、この発明の課題は、ころ本数や ろ径の増大を図りつつ、打抜き保持器のポ ットからのころ抜けを、ころの端面の凹部 頼ることなくフランジの抜止めと柱とで規 すると共に、ポケット内周の寸法出しやフ ンジ側面の平面度を容易に得られるように ることである。

 上述の課題を達成するため、この発明は、 ろセットのピッチ径の円周から内外一方に れた位置に各柱があり、ポケットを形成す 両柱がころの一方への抜けを規制するよう なっており、一端側の環状部に、内外他方 曲げたフランジが形成されており、そのフ ンジに、前記ころの他方への抜けを規制す 抜止めが形成されている打抜き保持器を前 としている。
 従来例で述べたように、柱を利用してころ けを規制すると共に、ころ本数等の増大を ることができるからである。

 この発明は、上述の前提において、前記抜 めが、前記フランジの周方向で各ポケット の先端部分から延びる曲げ片からなる構成 採用により、フランジ先端部分から延びる げ片を塑性曲げするだけで、抜止めをころ ットのピッチ径よりも他方に形成すること できるようにした。
 したがって、ポケットの打抜き縁に抜止め 突出せず、ポケット内周の寸法出しが容易 得られる。また、フランジ側面を突き出す ともなく、フランジ側面の平面度も容易に られる。

 各抜止めは、前記フランジの周方向で各 ケット間の先端部分から延びる曲げ片から るため、それぞれ対応する位置関係の柱の 方上の空間に収まる。したがって、各抜止 が、ころ本数等に影響を及ぼすことはない

 ここで、この発明は、前記両柱に対応す 位置関係の両抜止めが、前記ころの外周部 前記ピッチ径の円周よりも他方から隙間を って重なるように塑性曲げされた構成の採 により、ポケット内のころが他方へ抜けよ としても、両抜止め間に当該ころの外周部 引っ掛かり、その他方への抜けが規制され ようにした。すなわち、ころの他方への抜 規制は、前記両抜止めのみで行われる。し がって、ころの端面の凹部に頼ることなく ランジの抜止めでころの他方への抜け規制 行われる。

 抜止めがころの外周部に隙間をもって重 るため、運転中に、抜止めところとの接触 避けられる。

 上述のように、ころ本数等の増大を図る は、各柱が、ピッチ径の円周から外れる程 い。結果的に、前記両柱の間は、ころの最 外径に比して狭くなり、ころを両柱の間に 方から他方に押し通してポケットに入れる とができなくなる。このため、この発明の 成においては、両柱よりも他方からころを ケットに入れることになる。前記抜止めは 予め塑性曲げされており、しかも抜止めと ての機能上、ころをポケットに入れる際に 渉する位置にある。

 そこで、この発明は、前記両抜止めの間 前記ころを前記両柱よりも他方から押し込 ことで弾性的に広げられ、当該ころが前記 ケットに入る構成を採用した。抜止めは、 性的に、すなわち弾性変形の範囲内にある り、ころがポケットに入ると、弾性回復で 記の塑性曲げの形状に戻る。したがって、 ろ入れ後に、ころとの隙間調整が不要であ 。

 上述のように、この発明は、上記構成の 用により、ころ本数やころ径の増大を図り つ、打抜き保持器のポケットからのころ抜 を、ころの端面の凹部に頼ることなくフラ ジの抜止めと柱とで規制すると共に、ポケ ト内周の寸法出しやフランジ側面の平面度 容易に得ることができる。

aは実施形態に係る打抜き保持器のポケ ット部分をころ中心を含む軸方向に垂直な断 面で示した部分拡大断面図、bは実施形態に る打抜き保持器のポケット部分をころ中心 含む軸方向に平行な断面で示した部分拡大 面図 図1の打抜き保持器を備えた自動調心こ ろ軸受の縦断面図 aは図1の打抜き保持器を斜め外方から した部分拡大斜視図、bは図1の打抜き保持器 を斜め内方から示した部分拡大斜視図、cはb 下から示した底面図 aは図1のポケットにころを入れる準備 置を軸方向に平行な断面で示す作用図、bはa のb-b線の断面を示した作用図 aは従来例の打抜き保持器の部分拡大縦 断面図、bはaの打抜き保持器を斜め外方から した部分拡大斜視図

符号の説明

1 ころ
2 柱
3 ポケット
4 フランジ
4a 対面部
5 抜止め
6 第2のフランジ
7 突片
7a 接触部
11、12 軌道輪

 以下、この発明の一実施形態を添付図面に づいて説明する。
 図1乃至図3に示すように、この実施形態に る打抜き保持器は、かご形とされ、自動調 ころ軸受の内外の軌道輪11、12間にころ1のセ ットを一対で組み込むことを目的としたもの になっている。

 この打抜き保持器は、ころ1のセットのピ ッチ径の円周(以下、この円周を単にPCDと呼 )から内外一方に外れた位置に各柱2があり、 ポケット3を形成する両柱2、2がころ1の一方 の抜けを規制するようになっており、一端 の環状部に、内外他方に曲げたフランジ4が 成されており、そのフランジ4に、ころ1の 方への抜けを規制する抜止め5が形成されて るものである。

 この打抜き保持器は、金属板からなり、 えば、鋼板を素材としてプレス加工により 造される。

 ころ1は、内外の軌道輪11、12の球面軌道 対応する球面ころとなっている。

 各柱2は、軸受に組み込まれた状態でころ 1の中心軸に沿うように傾斜している。ポケ ト3を形成する両柱2、2(以下、単に両柱2、2 呼ぶ)の周方向端部は、転動するころ1の外周 部を受けるように面押し加工されている。そ れら両柱2、2の周方向端部間の間隔は、ころ1 の最大直径より小さくなっており、ポケット 3からのころ1の内方への抜けが規制されてい 。ころ公転方向側に位置する柱2の周方向端 部は、ころ1の外周部を受け、これにより、 抜き保持器が径方向成分の力を受けて径方 に案内される。なお、各柱2は、転動するこ 1が各柱2に乗り上げることがないようにな ている。

 この打抜き保持器において、各柱2をPCDの 内方に位置させたのは、外方に位置させた場 合と比して、転動する各ころ1の外周部と各 2の周方向端部との接触で打抜き保持器が受 る径方向成分の力が大きくなり、これによ 、打抜き保持器が径方向に案内され易くな からである。各柱2の強度を優先する場合は 、各柱2を外方に位置させてより大きな円周 に位置させることにより、同じころ本数等 しながら柱2の周方向幅を増すことができる

 フランジ4は、内外の軌道輪11、12間に、 軌道のころ1のセットを保持する打抜き保持 が組み込まれた状態で、それら打抜き保持 の軸受幅中央側に位置している。打抜き保 器は、それぞれのころセットに押されて生 る軸方向変位を互いのフランジ4、4の対面 4a、4aが接触することにより規制し合うよう なっている。

 抜止め5は、周方向でフランジ4の各ポケ ト3、3間に位置する先端部分から延びる曲げ 片から構成されている。前記両柱2、2に対応 る位置関係の両抜止め5、5(以下、単に両抜 め5、5と呼ぶ)は、ポケット3に入ったころ1 外周部にPCDよりも他方から隙間gをもって重 るように塑性曲げされている。ポケット3内 のころ1が他方へ抜けようとしても、両抜止 5、5間に当該ころ1の外周部が引っ掛かり、 の他方への抜けが規制される。

 各抜止め5は、フランジ4の先端部分から延 る曲げ片をポケット3に近づけるように
塑性曲げするだけなので、フランジ4、4の対 部4a、4aの平面度を容易に得ることができ、 これらの接触の支障にならない。

 両抜止め5、5は、内外の軌道輪11、12間に み込まれた状態で、ころ1の外周部に隙間g もって重なる。このため、軸受運転中にお る両抜止め5、5ところ1との接触が避けられ 。

 各抜止め5は、それぞれ対応する位置関係 の柱2の他方上の空間に収まる。したがって 各抜止め5が、ころ本数等に影響を及ぼすこ はない。

 前記両抜止め5、5の間は、ころ1を、両柱2 、2の他方かつフランジ4の側方から斜めに傾 て押し込むことで弾性的に広げられ、これ より、当該ころ1がポケット3に入るように っている。

 より具体的には、図4(a)、(b)に示すように、 先ず、ころ1を、フランジ4側のころ端面上の ろ中心軸が両抜止め5、5より内方に位置す 傾斜姿勢とし、両抜止め5、5の内方に、これ ら5、5間より広いころ1の外周部分を差し込む 。このとき、ころ1は、ポケット3の小径側の 状部のエッジE1上に載り、フランジ4側のこ 端面が、フランジ4のエッジE2に当る状態と る。この状態であれば、フランジ4と反対側 のころ端面をころ中心軸方向に押すことがで きる。
 このようにころ1を押せば、図4(a)(b)中に一 鎖線で示すように、ころ1は、エッジE1上を ランジ4側に滑り、フランジ4側のころ端面が 、エッジE2上を外方に滑る。すなわち、ころ1 は、エッジE2との間に外方への滑りを生じな ら、そのエッジE2を中心として回転し、傾 が次第に浅くなる。その結果、両抜止め5、5 の内方に位置するころ1の外周部分が、両抜 め5、5を次第に外方へ押し上げて弾性変形さ せる。これにより、両抜止め5、5間の周方向 隔は、弾性的に押し広げられる。
 ころ1が上述の滑り回転をすることに伴い、 フランジ4と反対側のころ端面が次第にエッ E1に近づき、やがて、フランジ4と反対側の ろ端面がエッジE1を通過すると、図4中に二 鎖線で示すように、ころ1は、両柱2、2で受 られ、ポケット3に入った状態となる。この め、ころ1は、内方へ抜け出ない。このとき 、両抜止め5、5は、弾性回復しており、ころ1 を外方へ抜け止めする。

 自動調心ころ軸受の組み立てにおいては、 2に示すように、内方の軌道輪11と打抜き保 器ところ1のセットとがアッセンブリ化され る。
 そのアッセンブリでは、各ポケット3内の各 ころ1が、両柱2、2及び両抜止め5、5で内外へ 抜けが規制されている。したがって、図2中 に二点鎖線で示すように、アッセンブリの中 心軸が外方の軌道輪12の中心軸と交差するよ に外方の軌道輪12の内方に位置させた状態 し、その状態からアッセンブリを寝かせて 方の軌道輪12の中心軸に一致させる、いわゆ る返し(腹戻し)作業を終えるまで、打抜き保 器からころ1が外れることはない。

 なお、この実施形態のように、打抜き保 器、ころ1、内方の軌道輪11をアッセンブリ した状態で外方の軌道輪12に組み込む場合 PCDの外方に柱2があると、内方の軌道輪11が 魔をして、ころ1の組込みができない。これ 避ける目的もあって、柱2をPCDの内方に位置 させている。

 この打抜き保持器のフランジ4は、図1乃 図3に示すように、その周方向で両抜止め5、 5間に位置する先端部分から延びる突片7を有 ている。各突片7に、ポケット3に入ったこ 1の端面をPCDよりも他方で接触する接触部7a 形成されている。

 上述のように、自動調心ころ軸受の運転 、ころ1がスキュー挙動を示すと、各突片7 接触部7aがころ1の端面と接触する。このと 、その突片7を有する打抜き保持器側のフラ ジ4は、相手側の打抜き保持器のフランジ4 支持される。このため、各突片7の接触部7a 、ころ1のスキュー挙動に抗することができ 傾きを抑える案内作用を奏する。したがっ 、この自動調心ころ軸受では、案内方の軌 輪や中つばが省略されている。

 なお、突片7は、フランジ4の先端部分か 他方に向けて延びており、その先端部をポ ット側に段差を付けるプレス加工により、 触部7aが形成されている。したがって、接触 部7aは、簡単に形成することができ、フラン 4、4の対面部4a、4aの平面度を容易に得るこ ができ、これらの接触の支障にならない。

 また、突片7は、本来、抜止め5となる曲 片の形成と同時に金属板から切り落とされ 部分を利用して形成することになり、素材 有効利用を図ることができる。

 また、突片7が両抜止め5、5間にあり、抜 め5を曲げて形成された隙間は接触部7aの潤 剤の浸入路になる。このため、接触部7aと ろ1の端面間の潤滑が促進される。

 上述のように、この打抜き保持器において 、内方の軌道輪、打抜き保持器、ころのア センブリ化を前提にするため、柱をPCDより 内方に位置させ、大径側の環状部に外方に げたフランジを形成したが、外方の軌道輪 打抜き保持器、ころをアッセンブリ化する 合は、柱をPCDよりも外方に位置させ、フラ ジを内方に曲げればよい。
 また、フランジは、大径側の環状部ではな 、小径側の環状部に形成することも可能で る。この場合、打抜き保持器の軸方向変位 、第2のフランジ6同士の接触で規制し合う うにすることができる。
 また、この発明に係る打抜き保持器は、球 ころの他に、円錐ころ、円筒ころ等で構成 れるころセットの保持にも適用することが きる。