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Patent Searching and Data


Title:
COLOR FILTER, METHOD FOR PRODUCING THE SAME, AND SOLID-STATE IMAGING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/051234
Kind Code:
A1
Abstract:
A pattern of a color filter is formed by forming a layer (16) containing an oxide of at least one metal selected from Ti, Ta, Zn and Zr on a supporting body (12), forming a colored layer (18) on the layer containing a metal oxide, and then removing a part of the colored layer by dry etching. Consequently, there is obtained a color filter which is characterized in that a layer containing an oxide of at least one metal selected from Ti, Ta, Zn and Zr is formed on a supporting body, and a colored layer is formed through the layer containing a metal oxide. Also disclosed is a solid-state imaging device (10) comprising such a color filter.

Inventors:
KIKUCHI TOMOYUKI (JP)
YOSHIBAYASHI MITSUJI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068878
Publication Date:
April 23, 2009
Filing Date:
October 17, 2008
Export Citation:
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Assignee:
FUJIFILM CORP (JP)
KIKUCHI TOMOYUKI (JP)
YOSHIBAYASHI MITSUJI (JP)
International Classes:
G02B5/20; H01L27/14; H04N9/07
Foreign References:
JPH02151804A1990-06-11
JPS52136525A1977-11-15
JPH10177102A1998-06-30
JPS52115120A1977-09-27
JPS63208803A1988-08-30
JP2001314761A2001-11-13
JP2001166126A2001-06-22
JP2002348664A2002-12-04
JPH085816A1996-01-12
Attorney, Agent or Firm:
NAKAJIMA, Jun et al. (NAKAJIMA & KATO Seventh Floor, HK-Shinjuku Bldg., 3-17, Shinjuku 4-chome, Shinjuku-k, Tokyo 22, JP)
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Claims:
 支持体上に、Ti、Ta、Zn、及びZrから選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含む層が設けられており、前記金属酸化物を含む層を介して着色層が形成されていることを特徴とするカラーフィルタ。
 前記金属酸化物を含む層の厚さが、0.2μm以下であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
 前記金属酸化物を含む層が、アモルファス状のTiO 2 層であることを特徴とする請求項1に記載のカラーフィルタ。
 前記金属酸化物を含む層が、アモルファス状のTiO 2 層であることを特徴とする請求項2に記載のカラーフィルタ。
 支持体上に、Ti、Ta、Zn、及びZrから選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含む層を形成する工程と、
 前記金属酸化物を含む層上に着色層を形成する工程と、
 前記着色層の一部をドライエッチングして除去することによりカラーフィルタのパターンを形成する工程と、
を含むことを特徴とするカラーフィルタの製造方法。
 前記金属酸化物を含む層を、Ti、Ta、Zn、及びZrから選ばれる少なくとも一種の金属を含む金属アルコキシドから得られた前駆体ポリマーと、溶剤とを含む組成物を用いて、ゾルゲル法により形成することを特徴とする請求項5に記載のカラーフィルタの製造方法。
 請求項1に記載のカラーフィルタを備えていることを特徴とする固体撮像装置。
 請求項2に記載のカラーフィルタを備えていることを特徴とする固体撮像装置。
 請求項3に記載のカラーフィルタを備えていることを特徴とする固体撮像装置。
 請求項4に記載のカラーフィルタを備えていることを特徴とする固体撮像装置。
Description:
カラーフィルタ及びその製造方 並びに固体撮像装置

 本発明は、カラーフィルタ及びその製造 法並びに固体撮像装置に関し、特にドライ ッチング法を用いて好適に製造することが きるカラーフィルタに関する。

 近年、固体撮像素子の高画素化が顕著と り、それに伴い画素サイズの縮小化が進ん いる。また、画素サイズが縮小するにつれ 、撮像素子に組み込まれる画素の大きさは すます縮小されている。画素の縮小化にと ない、撮像素子の基本性能の一つである受 感度は低下するため、より受光素子に集光 せる技術が必要となる。

 そのため、色分離、色シェーディング特 、混色防止などのデバイス特性の維持のた 、カラーフィルタに求められる性能として 薄膜化、矩形化、及び各フィルタ間にオー ーラップがないことなどが要求されてきて る。

 従来、カラーフィルタの製造方法として フォトリソグラフィ法(フォトリソ法)が多 用いられてきた。フォトリソ法は、基板上 着色硬化性組成物等の感放射線性組成物を 布し乾燥させて塗膜を形成し、該塗膜をパ ーン露光・現像・ベーキングすることによ て着色画素を形成し、この操作を各色ごと 繰り返し行ってカラーフィルタを作製する 法である。フォトリソ法は、その工程が半 体製造のフォトリソプロセスに準じている 、初期投資の抑制が可能であり、また、フ トリソプロセスの高精度な露光、重ね合わ 精度などにより、カラーフィルタを作製す のに好適な方法として広く利用されている

 しかし、フォトリソ法によりカラーフィ タを作製する場合、感光性組成物を用いる め、光開始剤、モノマーなどの感光性硬化 分のほかにアルカリ可溶性の樹脂を含有さ る必要がある。そのため、全固形分中の着 剤の含有量が低くなり、結果として膜厚が くなるデメリットがある。光硬化性成分を むと、0.7μm以下のカラーフィルタの膜厚を 現することが困難であった。結果として、 の透過率と色シェーディングを悪化させ、 色が発生しやすい原因となる。

 さらに、フォトリソ法の解像度が光の回 限界に近づくにつれカラーフィルタの形状 矩形でなくなる傾向がある。例えば、第1の カラーフィルタが形成された支持体に、第2 カラーフィルタを形成した形態では、第1の ラーフィルタ上に第2のカラーフィルタがオ ーバーラップして混色不良をもたらし易いと いった問題もある。

 上述のような問題点を克服するために、ド イエッチングによりカラーフィルタをパタ ニングする方法が提案されている(例えば、 特許文献1参照)。

特開2006-222291号公報

 ドライエッチング法を用いたカラーフィル の製造においては、所定のカラーフィルタ 不要部と、その下層の平坦化層をエッチン するため、図3に示すように各カラーフィル タ18,20間で膜厚が不均一に形成されてしまう いう問題がある。
 また、通常、オーバーエッチング処理が必 であり、支持体12のダメージ(削れ)が発生す る傾向がある。図4A~図4Cは、ドライエッチン によりカラーフィルタを形成する工程を概 的に示している。例えば、支持体12上の着 層18をドライエッチングにより除去して所定 のパターンを形成する場合(図4A)、着色層18を 除去した領域の支持体12の一部までもが削ら 、段差32が発生してしまう場合がある(図4B) このように支持体12に段差32が発生すると、 着色層18の厚みにバラツキが生じたり(図4C)、 平坦性が悪化して色分離性能の低下を招きや すい。このように、ドライエッチング法を適 用すると、エッチングによる下地の削れや、 膜厚の不均一性、色分離性悪化などの問題が ある。

 また、エッチング終点検出後に支持体上 ら残渣を除去するためにオーバーエッチン 処理を行う場合がある。その際、支持体上 有機膜が存在すると、オーバーエッチング 理を行う場合に、支持体のダメージの発生 回避することは困難である。

 特に、カラーフィルタの矩形形状を作製す ため、異方性のドライエッチングとしてフ 素系ガスを用い、SOGなどのSiO 2 系の透明膜をカラーフィルタの下層に導入し た場合でも、エッチング耐性が乏しく、支持 体(下地)の一部が削れてしまい、各着色層間 膜厚が不均一に形成されやすいという問題 ある。

 本発明は上記問題点に鑑みてなされたも であり、ドライエッチング法を適用して製 する場合でも、下地の削れが抑制され、着 層の厚みの均一性が高いカラーフィルタ及 その製造方法、並びにそのカラーフィルタ 備えた固体撮像装置を提供することを目的 する。

 上記目的を達成するため、本発明では以 のカラーフィルタ及びその製造方法並びに 体撮像装置が提供される。

<1> 支持体上に、Ti、Ta、Zn、及びZrから ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含 層が設けられており、前記金属酸化物を含 層を介して着色層が形成されていることを 徴とするカラーフィルタ。
<2> 前記金属酸化物を含む層の厚さが、0 .2μm以下であることを特徴とする<1>に記 のカラーフィルタ。
<3> 前記金属酸化物を含む層が、アモル ァス状のTiO 2 層であることを特徴とする<1>又は<2> に記載のカラーフィルタ。
<4> 支持体上に、Ti、Ta、Zn、及びZrから ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含 層を形成する工程と、
 前記金属酸化物を含む層上に着色層を形成 る工程と、
 前記着色層の一部をドライエッチングして 去することによりカラーフィルタのパター を形成する工程と、
を含むことを特徴とするカラーフィルタの製 造方法。
<5> 前記金属酸化物を含む層を、Ti、Ta、 Zn、及びZrから選ばれる少なくとも一種の金 を含む金属アルコキシドから得られた前駆 ポリマーと、溶剤とを含む組成物を用いて ゾルゲル法により形成することを特徴とす <4>に記載のカラーフィルタの製造方法
<6> <1>~<3>のいずれかに記載のカ ラーフィルタを備えていることを特徴とする 固体撮像装置。

 本発明によれば、ドライエッチング法を 用して製造する場合でも、下地の削れが抑 され、着色層の厚みの均一性が高いカラー ィルタ及びその製造方法、並びにそのカラ フィルタを備えた固体撮像装置を提供する とができる。

本発明に係るカラーフィルタを備えた 体撮像装置の構成の一例を示す概略図であ 。 本発明に係るカラーフィルタを製造す る工程(パターニング後の状態)を示す図であ 。 本発明に係るカラーフィルタを製造す る工程(ドライエッチング後の状態)を示す図 ある。 本発明に係るカラーフィルタを製造す る工程(2色目の着色層を形成した状態)を示す 図である。 ドライエッチング法を用いて製造され 従来の固体撮像装置の一例を示す概略図で る。 ドライエッチング法によりカラーフィ ルタを製造する従来の工程(パターニング後 状態)を示す図である。 ドライエッチング法によりカラーフィ ルタを製造する従来の工程(ドライエッチン 後の状態)を示す図である。 ドライエッチング法によりカラーフィ ルタを製造する従来の工程(2色目の着色層を 成した状態)を示す図である。

 以下、添付の図面を参照しながら、本発明 ついて具体的に説明する。
 本発明者らは、ドライエッチング法により ラーフィルタを製造する技術について鋭意 究を重ねたところ、支持体上に特定の金属 化物層を形成し、前記金属酸化物を含む層 介して着色層を形成することで、ドライエ チングによる支持体の剥離を効果的に抑制 ることができることを見出し、さらに研究 重ねて本発明の完成に至った。

 図1は、本発明に係るカラーフィルタを有 する固体撮像装置の一実施形態を示している 。この固体撮像装置10は、半導体基板(支持体 )12の片面にフォトダイオード14が配列して形 されており、基板12の反対側の面にはTi、Ta Zn、及びZrから選ばれる金属の酸化物を含む 層16が形成されている。金属酸化物層16の上 は、各フォトダイオード14に対応して2色の 色層(カラーフィルタ)18,20が基板12の面内で 互に現れるように形成されている。さらに 各色の着色層18,20を覆って平坦化する平坦化 層22と、平坦化層22上に着色層18,20の形成領域 に対応するようにマイクロレンズ24が設けら ている。

 このような本発明に係るカラーフィルタを えた固体撮像装置10は、特にドライエッチ グ法を適用して製造する場合に好適である 以下、本発明に係るカラーフィルタ及びそ を備えた固体撮像装置10の製造方法について 具体的に説明する。
 図2A~図2Cは、本発明に係るカラーフィルタ 製造する方法の工程の一部を示している。

[金属酸化物層形成工程]
 まず、支持体12上に、Ti、Ta、Zn、及びZrから 選ばれる少なくとも一種の金属の酸化物を含 む層16を設ける。なお、支持体12は用途に応 て選択すればよく、例えば、固体撮像装置 製造する場合は半導体基板を、液晶表示装 を製造する場合はガラス基板を用いること できる。
 支持体12上に金属酸化物層16を形成する方法 は特に限定されず、例えば、蒸着法、スパッ タリング法、CVD法、塗布方法を用いたゾルゲ ル法により形成することができる。支持体12 に形成する金属酸化物層16は、光触媒作用 不活性である点で、アモルファス状の金属 化物層が好ましく、特にアモルファス状のTi O 2 層であることが好ましい。例えば、Ti、Ta、Zn 、及びZrから選ばれる一種の金属を含む金属 ルコキシドから得られた前駆体ポリマーと 溶剤とを含む組成物を用いて、ゾルゲル法 金属酸化物層16を形成する。これにより支 体12上にアモルファス状の金属酸化物からな る層を形成することができる。なお、上記金 属酸化物のうちの2種以上の金属酸化物を含 層を形成してもよい。

 ゾルゲル法は、前記の前駆体ポリマー(金属 アルコキシド誘導体)を基板12上に塗布し、乾 燥工程で加水分解反応が促進し、更に加熱工 程で脱水縮合して金属酸化物が形成される方 法である。
 ゾルゲル法で用いる前躯体ポリマーは、一 式 M(OR 1 ) a 又はR 2 b M(OR 3 ) c で表され、これらの部分加水分解物及び縮合 物から選ばれる1種以上の金属アルコキシド 導体を主成分とし、これを有機溶媒に溶解 て製造される。Mは、Ti、Ta、Zn、及びZrから ばれる金属原子であり、好ましくはTiである 。R 1 、R 2 、R 3 はそれぞれ独立に炭素数1~8のアルキル基であ り、メチル基、エチル基、イソプロピル基、 n-ブチル基、イソブチル基、n-アミル基、オ チル基があげられる。aはMの価数であり、b cはそれぞれ1以上の整数でb+cがMの価数であ 。このような前駆体ポリマーは市場で入手 ることができ、例えば、ラサ工業(株)社製、 商品名:TI-44、VR7、(株)高純度化学研究所社製 商品名:SYM-TI05、SYM-ZR04、SYM-ZN20などがある。

 有機溶媒は、前記の前駆体ポリマーが可溶 あり、支持体12に影響を及ぼさないものが ばれる。具体的には、メタノール、エタノ ル、1-プロパノール、2-プロパノール、1-ブ ノール、2-ブタノールなどのアルコール類、 酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル類、 その他エーテル類やケトン類が挙げられる。 有機溶媒は、上述の1種単独でもよく、2種以 の混合であってもよい。
 有機溶媒は、通常70質量%以上、好ましくは8 0~99.9質量%となるようにする。一方、前駆体 リマー等の固形分の濃度としては、30質量% 下、好ましくは0.01~20質量%である。

 金属酸化物層16は、上記の前駆体ポリマ と溶剤を含む組成物を、支持体12上に直接ま たは他の層を介して塗布し、その後乾燥して 塗布膜を形成した後、加熱処理を施すことで 形成することができる。

 前駆体ポリマーと溶剤を含む組成物を支持 12上に塗布する方法としては、回転塗布、 リット塗布、流延塗布、ロール塗布等の塗 方法を採用することができる。
 金属酸化物層16の具体的な厚さが、好まし は0.01μm~0.20μm、より好ましくは0.05μm~0.10μm なるように塗布膜を形成する。金属酸化物 16の厚さが0.01μm以上であれば、後述のドラ エッチングによる支持体12へのダメージをよ り確実に抑制することができ、一方、0.20μm 下であれば、金属酸化物層16による光透過率 の低下を効果的に抑制することができる。
 更に、金属酸化物層16は、可視領域の光に して透明であり、屈折率が1.7~2.0であること 好ましく、より好ましくは1.7~1.9である。金 属酸化物層16は、反射及び干渉の影響が最小 になる程度の膜厚と屈折率で形成されるこ が望ましい。

 塗布膜の加熱処理は、塗布後の乾燥と同 に行ってもよく、また、塗布乾燥後に別途 硬化の工程を設けてもよい。この加熱処理 、オーブン、ホットプレートなど公知の加 手段を用い、具体的には130℃~400℃、好まし くは150℃~280℃の条件下で、10秒~3時間、より ましくは60秒~60分の範囲で行うことができ 。但し、生産性を考慮すると硬化に要する 間は短時間であるほど好ましい。

 加熱処理の温度、及び時間によって、金属 化物層16の結晶化度を制御することができ 。金属酸化物層16の結晶化度は、具体的には 10%以下、好ましくは3%以下の結晶化度で形成 る。
 金属酸化物層16の結晶化度が10%以下であれ 、光触媒作用が不活性となり、例えば、支 体12と金属酸化物層16との間に有機層が形成 れている場合でも、密接する有機層の劣化 抑制することが可能となる。

[着色層形成工程]
 支持体12上に金属酸化物層16を形成した後、 金属酸化物層16上に着色層18を形成する。
 着色層18はカラーフィルタの画素を構成す 。着色層18は、着色剤を含有する硬化性組成 物によって形成されることが好ましい。前記 硬化性組成物としては、着色光硬化性組成物 及び非感光性の着色熱硬化性組成物を挙げる ことができ、分光特性の観点から、非感光性 の着色熱硬化性組成物を用いて着色層18を形 することが好ましい。

(A)着色光硬化性組成物
 本発明で用いることができる着色光硬化性 成物は、少なくとも着色剤と光硬化性成分 含むものである。この内「光硬化性成分」 しては、フォトリソ法に通常用いられる光 化性組成物であり、バインダー樹脂(アルカ リ可溶性樹脂等)、感光性重合成分(光重合成 ノマー等)、光重合開始剤等を少なくとも含 む組成物を用いることができる。
 着色光硬化性組成物については、例えば、 開2005-326453号公報の段落番号0017~0064に記載 事項を好適に適用することができる。

 本発明における着色層形成工程は、上記 着色光硬化性組成物を、予め支持体12上に けた金属酸化物層16上に塗布し、その後乾燥 して塗布膜を形成する工程(塗膜形成工程)と 加熱処理を施す工程(ポストベーク工程)と を含むことができる。

(B)着色熱硬化性組成物
 本発明においては、前記したように、非感 性の着色熱硬化性組成物を用いて着色層18 形成することができる。本発明における非 光性の着色熱硬化性組成物は、着色剤と、 硬化性化合物と、を含み、全固形分中の前 着色剤濃度が50質量%以上100質量%未満である とが好ましい。

-着色剤-
 本発明に用いることができる着色剤は特に 定されず、従来公知の種々の染料や顔料を1 種又は2種以上混合して用いることができる

 本発明に用いることができる顔料として 、従来公知の種々の無機顔料または有機顔 を挙げることができる。また、無機顔料で れ有機顔料であれ、光透過率が高いことが ましいことを考慮すると、平均粒子径がな べく小さい顔料の使用が好ましく、ハンド ング性等も考慮すると、上記顔料の平均粒 径は、0.01μm~0.1μmが好ましく、0.01μm~0.05μm より好ましい。

 本発明において好ましく用いることがで る顔料として、以下のものを挙げることが きるが、これらに限定されるものではない

C.I.ピグメント・イエロー11,24,108,109,110,138,139, 150,151,154,167,180,185;
C.I.ピグメント・オレンジ36,71;
C.I.ピグメント・レッド122,150,171,175,177,209,224,2 42,254,255,264;
C.I.ピグメント・バイオレット19,23,32;
C.I.ピグメント・ブルー15:1,15:3,15:6,16,22,60,66;
C.I.ピグメント・ブラック1

 本発明において着色剤が染料である場合 は、熱硬化性樹脂組成物中に均一に溶解し 非感光性の熱硬化性着色樹脂組成物を得る とができる。

 本発明において着色剤として使用できる 料は特に制限はなく、カラーフィルタ用と て公知の染料が使用できる。

 化学構造としては、ピラゾールアゾ系、 ニリノアゾ系、トリフェニルメタン系、ア トラキノン系、アンスラピリドン系、ベン リデン系、オキソノール系、ピラゾロトリ ゾールアゾ系、ピリドンアゾ系、シアニン 、フェノチアジン系、ピロロピラゾールア メチン系、キサテン系、フタロシアニン系 ペンゾピラン系、インジゴ系等の染料が使 できる。

 本発明における着色熱硬化性組成物の全 形分中の着色剤含有率は特に限定されるも ではないが、好ましくは50質量%以上100質量% 未満であり、55質量%以上90質量%以下がより好 ましい。50質量%以上とすることでカラーフィ ルタとして適度な色度を得ることができる。 また、100質量%未満とすることで光硬化を充 に進めることができ、膜としての強度低下 抑制することができる。

-熱硬化性化合物-
 本発明で使用可能な熱硬化性化合物として 、加熱により膜硬化を行えるものであれば に限定はなく、例えば、熱硬化性官能基を する化合物を用いることができる。前記熱 化性化合物としては、例えば、エポキシ基 メチロール基、アルコキシメチル基および シロキシメチル基から選ばれる少なくとも1 つの基を有するものが好ましい。

 更に好ましい熱硬化性化合物としては、( a)エポキシ化合物、(b)メチロール基、アルコ シメチル基およびアシロキシメチル基から ばれる少なくとも1つの置換基で置換された 、メラミン化合物、グアナミン化合物、グリ コールウリル化合物またはウレア化合物、(c) メチロール基、アルコキシメチル基およびア シロキシメチル基から選ばれる少なくとも1 の置換基で置換された、フェノール化合物 ナフトール化合物またはヒドロキシアント セン化合物、が挙げられる。中でも、前記 硬化性化合物としては、多官能エポキシ化 物が特に好ましい。

 着色熱硬化性組成物中における前記熱硬 性化合物の総含有量としては、素材により なるが、該硬化性組成物の全固形分(質量) 対して、0.1~50質量%が好ましく、0.2~40質量%が より好ましく、1~35質量%が特に好ましい。

-各種添加物-
 本発明における着色熱硬化性組成物には、 要に応じて、各種添加物、例えば、バイン ー、硬化剤、硬化触媒、溶剤、充填剤、前 以外の高分子化合物、界面活性剤、密着促 剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、凝集防止 、分散剤、等を配合することができる。

~バインダー~
 前記バインダーは、顔料分散液調製時に添 する場合が多く、アルカリ可溶性を必要と ず、有機溶剤に可溶であればよい。

 前記バインダーとしては、線状有機高分 重合体で、有機溶剤に可溶であるものが好 しい。このような線状有機高分子重合体と ては、側鎖にカルボン酸を有するポリマー 例えば、特開昭59-44615号、特公昭54-34327号、 特公昭58-12577号、特公昭54-25957号、特開昭59-53 836号、特開昭59-71048号の各公報に記載されて るような、メタクリル酸共重合体、アクリ 酸共重合体、イタコン酸共重合体、クロト 酸共重合体、マレイン酸共重合体、部分エ テル化マレイン酸共重合体等が挙げられ、 た同様に側鎖にカルボン酸を有する酸性セ ロース誘導体が有用である。

 これら各種バインダーの中でも、耐熱性 観点からは、ポリヒドロキシスチレン系樹 、ポリシロキサン系樹脂、アクリル系樹脂 アクリルアミド系樹脂、アクリル/アクリル アミド共重合体樹脂が好ましく、現像性制御 の観点からは、アクリル系樹脂、アクリルア ミド系樹脂、アクリル/アクリルアミド共重 体樹脂が好ましい。

 前記アクリル系樹脂としては、ベンジル(メ タ)アクリレート、(メタ)アクリル酸、ヒドロ キシエチル(メタ)アクリレート、(メタ)アク ルアミド等から選ばれるモノマーからなる 重合体、例えばベンジルメタアクリレート/ タアクリル酸、ベンジルメタアクリレート/ ベンジルメタアクリルアミドのような各共重 合体、KSレジスト-106(大阪有機化学工業(株)製 )、サイクロマーPシリーズ(ダイセル化学工業 (株)製)等が好ましい。
 これらのバインダー中に前記着色剤を高濃 に分散させることで、下層等との密着性を 与でき、これらはスピンコート、スリット ート時の塗布面状にも寄与している。

~硬化剤~
 熱硬化性化合物としてエポキシ樹脂を使用 る場合、硬化剤を添加することが好ましい エポキシ樹脂の硬化剤は種類が非常に多く 性質、樹脂と硬化剤の混合物との可使時間 粘度、硬化温度、硬化時間、発熱などが使 する硬化剤の種類によって非常に異なるた 、硬化剤の使用目的、使用条件、作業条件 どによって適当な硬化剤を選ばねばならな 。前記硬化剤に関しては垣内弘編「エポキ 樹脂(昇晃堂)」第5章に詳しく解説されてい 。前記硬化剤の例を挙げると以下のように る。
 触媒的に作用するものとしては、第三アミ 類、三フッ化ホウ素-アミンコンプレックス 、エポキシ樹脂の官能基と化学量論的に反応 するものとして、ポリアミン、酸無水物等; た、常温硬化のものとして、ジエチレント アミン、ポリアミド樹脂、中温硬化のもの 例としてジエチルアミノプロピルアミン、 リス(ジメチルアミノメチル)フェノール;高 硬化の例として、無水フタル酸、メタフェ レンジアミン等がある。また化学構造別に るとアミン類では、脂肪族ポリアミンとし はジエチレントリアミン;芳香族ポリアミン してはメタフェニレンジアミン;第三アミン としてはトリス(ジメチルアミノメチル)フェ ール;酸無水物としては無水フタル酸、ポリ アミド樹脂、ポリスルフィド樹脂、三フッ化 ホウ素-モノエチルアミンコンプレックス;合 樹脂初期縮合物としてはフェノール樹脂、 の他ジシアンジアミド等が挙げられる。

 これら硬化剤は、加熱によりエポキシ基 反応し、重合することによって架橋密度が がり硬化するものである。薄膜化のために 、バインダー、硬化剤とも極力少量の方が ましく、特に硬化剤に関しては熱硬化性化 物に対して好ましくは35質量%以下、より好 しくは30質量%以下、さらに好ましくは25質 %以下である。

~硬化触媒~
 本発明において高い着色剤濃度を実現する めには、前記硬化剤との反応による硬化の 、主としてエポキシ基同士の反応による硬 が有効である。このため、硬化剤は用いず 硬化触媒を使用することもできる。前記硬 触媒の添加量としてはエポキシ当量が150~200 程度のエポキシ樹脂に対して、質量基準で1/1 0~1/1000程度、好ましくは1/20~1/500程度、さらに 好ましくは1/30~1/250程度のわずかな量で硬化 せることが可能である。

~溶剤~
 本発明における着色熱硬化性組成物は各種 剤に溶解された溶液として用いることがで る。本発明における着色熱硬化性組成物に いられるそれぞれの溶剤は、各成分の溶解 や着色熱硬化性組成物の塗布性を満足すれ 基本的に特に限定されない。例えば、金属 化物層を形成する際に使用する前出の有機 媒が挙げられる。

~分散剤~
 前記分散剤は顔料の分散性を向上させるた に添加することができる。前記分散剤とし は、公知のものを適宜選定して用いること でき、例えば、カチオン系界面活性剤、フ 素系界面活性剤、高分子分散剤等が挙げら る。
 これらの分散剤としては、多くの種類の化 物が用いられるが、例えば、フタロシアニ 誘導体(市販品EFKA-745(エフカ社製))、ソルス ース5000(日本ルーブリゾール社製);オルガノ シロキサンポリマーKP341(信越化学工業(株)製) 、(メタ)アクリル酸系(共)重合体ポリフローNo .75、No.90、No.95(共栄社化学(株)製)、W001(裕商( )製)等のカチオン系界面活性剤;ポリオキシ チレンラウリルエーテル、ポリオキシエチ ンステアリルエーテル、ポリオキシエチレ オレイルエーテル、ポリオキシエチレンオ チルフェニルエーテル、ポリオキシエチレ ノニルフェニルエーテル、ポリエチレング コールジラウレート、ポリエチレングリコ ルジステアレート、ソルビタン脂肪酸エス ル等のノニオン系界面活性剤;W004、W005、W017 (裕商(株)製)等のアニオン系界面活性剤;EFKA-46 、EFKA-47、EFKA-47EA、EFKAポリマー100、EFKAポリマ ー400、EFKAポリマー401、EFKAポリマー450(以上森 下産業(株)製)、ディスパースエイド6、ディ パースエイド8、ディスパースエイド15、デ スパースエイド9100(サンノプコ(株)製)等の高 分子分散剤;ソルスパース3000、5000、9000、12000 、13240、13940、17000、24000、26000、28000などの各 種ソルスパース分散剤(日本ルーブリゾール 製);アデカプルロニックL31、F38、L42、L44、L61 、L64、F68、L72、P95、F77、P84、F87、P94、L101、P1 03、F108、L121、P-123(旭電化(株)製)およびイソ ットS-20(三洋化成(株)製)が挙げられる

 前記分散剤は、単独で用いてもよくまた2 種以上組み合わせて用いてもよい。前記分散 剤の本発明における着色熱硬化性組成物中の 添加量は、通常、顔料100質量部に対して0.1~50 質量部程度が好ましい。

~その他の添加剤~
 本発明における非感光性の着色硬化性組成 には、必要に応じて各種添加剤を更に添加 ることができる。各種添加剤の具体例とし は、例えば、上記特開2005-326453号公報に記 の各種添加剤を挙げることができる。

 本発明における着色層18は、例えば、上記 着色熱硬化性組成物を支持体12の金属酸化物 層16上に塗布し、乾燥して形成することがで る。具体的には、例えば、溶剤を含んだ本 明における着色熱硬化性組成物を、支持体1 2の金属酸化物層16上に回転塗布、スリット塗 布、流延塗布、ロール塗布等の塗布方法によ り塗布して着色層18を形成することができる
 着色層18の厚さとしては、カラーフィルタ しての機能と薄膜化の観点から、0.005μm~0.9μ mが好ましく、0.05μm~0.8μmがより好ましく、0.1 μm~0.7μmが更に好ましい。

 本発明における着色層形成工程は、加熱 程(ポストベーク工程であってもよい)を更 含むことが好ましい。具体的には、支持体12 上に設けた金属酸化物層16上に前記着色熱硬 性組成物を塗布して塗布膜を形成した後、 熱工程により、該塗布膜を熱硬化させて着 層18を形成することができる。前記加熱工 は塗布後の乾燥と同時であってもよく、ま 塗布乾燥後に別途熱硬化の工程を設けても い。前記加熱工程は、オーブン、ホットプ ートなど公知の加熱手段を用い、好ましく 130℃~300℃、更に好ましくは150℃~280℃、特に 好ましくは170℃~260℃の条件下で、好ましく 10秒~3時間、更に好ましくは30秒~2時間、特に 好ましくは60秒~60分の範囲で行なうことがで る。但し、生産性を考慮すると硬化に要す 時間は短時間であるほど好ましい。

[ドライエッチング工程]
 次に、前記着色層18の一部をドライエッチ グして除去することによりカラーフィルタ パターンを形成する。具体的には、フォト ジスト層をマスクとしてドライエッチング 理を施すことにより、着色層18の露出してい る部分が除去され、着色層18を所望の形状(例 えば、矩形)に加工することができる。

‐フォトレジスト層の形成‐
 前記のように支持体12上に金属酸化物層16及 び着色層18を順次積層した後、着色層18上に ォトレジスト層(感光性樹脂層)26を形成する 具体的には、前記着色層18上にポジ型又は ガ型の感光性樹脂組成物を塗布し、これを 燥させることでフォトレジスト層26が形成さ れる。このフォトレジスト層26の形成におい は、更にプリベーク処理を行うことが好ま い。

 前記ポジ型又はネガ型の感光性樹脂組成物 しては、例えば、特開2007-11324号公報の段落 番号0112~0117に記載の事項を本発明においても 好適に適用することができる。
 前記ポジ型の感光性樹脂組成物としては、 外線(g線、i線)、エキシマー・レーザー等を 含む遠紫外線、電子線、イオンビームおよび X線等の放射線に感応するポジ型フォトレジ ト用に好適なポジ型レジスト組成物が使用 きる。前記放射線のうち、前記感光性樹脂 成物の層を露光するものとしては、g線、i線 が好ましく、中でもi線露光が好ましい。

 前記感光性樹脂組成物の塗布方法として 、既述の塗布方法、すなわち、回転塗布、 リット塗布、流延塗布、ロール塗布等を好 に用いることができる。また、前記フォト ジスト層26の厚さとしては、ドライエッチ グ時のマスクとして機能を発揮させ、ドラ エッチング後は容易に除去する観点から、0. 01μm~3μmが好ましく、0.1μm~2.5μmがより好まし 、0.15μm~2μmが更に好ましい。

‐画像形成(パターニング)‐
 前記フォトレジスト層26をパターン様に除 することにより、前記着色層18上に画像を形 成する。ここで着色層18は、単一の着色層か 構成されるものであっても、2種以上の着色 層から構成されるものであってもよい。

 例えば、金属酸化物層16上に既に形成し 着色層(第1の着色層)18とは異なる第2の着色 20を形成する場合には、第2の着色層20を形成 する領域において第1の着色層18が露出するよ うにフォトレジスト層26の一部を除去する(図 2A)。この場合、前記フォトレジスト層26を、 望のパターン、例えば第2の着色層20を金属 化物層16上に形成する領域に対応するパタ ン様に露光し、現像液で現像してエッチン 用マスク(パターン画像)を形成することがで きる。

 前記フォトレジスト層26の露光は、所定( 像様)のマスクパターンを介して、ポジ型又 はネガ型の感光性樹脂組成物に、g線、h線、i 線等、好ましくはi線で露光を施すことによ て行うことができる。

 前記現像液としては、着色剤を含む着色 18には影響を与えず、ポジレジストの露光 およびネガレジストの未硬化部を溶解する のであればいかなるものも用いることがで る。具体的には、種々の有機溶剤の組合せ アルカリ性の水溶液を用いることができる

 このような画像形成工程により、図2Aに示 たように、前記パターン様に第1の着色層18 表面(金属酸化物層16と接する側とは反対側 面)の一部が露出することになる。一方、第1 の着色層18のうち、第2の着色層20を金属酸化 層16上に形成する領域以外の部分はフォト ジスト層26で被覆された状態となっている。
 このフォトレジスト層26をマスクとして用 、第2の着色層20を金属酸化物層16上に形成す ることで、第1の着色層18によって構成される 画素に加えて、更にもう1種類の画素を形成 ることができる。マスク材となるフォトレ スト層26は微細化が可能であり、かつ矩形性 を有しているため、本発明の製造方法によっ て製造されるカラーフィルタの各画素を微細 かつ矩形に形成することができる。

‐ドライエッチング‐
 次に、フッ素系ガスを用いたドライエッチ グ法により前記第1の着色層18の露出部分を 去し、第2の着色層20を形成する領域に対応 たパターン様に金属酸化物層16を露出させ (図2B)。すなわち、金属酸化物層16上に形成 た着色層18のうち、フォトレジスト層26で覆 れていない領域はドライエッチングによっ 除去され、第2の着色層20を形成する領域に 応した箇所のみが金属酸化物層16が露出し 状態となる。このとき、支持体12と着色層18 の間に介在する金属酸化物層16が、エッチ グを自動的に停止する役割を担い、支持体12 の削れを効果的に抑制する。

 カラーフィルタの矩形形状を形成するため は、異方性エッチングが求められ、特にフ 素系ガスが用いられる。前記フッ素系ガス しては公知のフッ素系ガスを使用できるが 下記式(I)で表わされるフッ素系化合物のガ であることが好ましい。
   C n H m F l          式(I)
〔式中、nは1~6を表し、mは0~13を表し、lは1~14 表す。〕

 前記式(I)で表されるフッ素系ガスとしては 例えば、CF 4 、C 2 F 6 、C 3 F 8 、C 2 F 4 、C 4 F 8 、C 4 F 6 、C 5 F 8 、CHF 3 の群からなる少なくとも1種を挙げることが きる。本発明におけるフッ素系ガスは、前 群の中から1種のガスを選択して用いること でき、また2種以上のガスを組合せて用いる こともできる。
 本発明におけるフッ素系ガスは、被エッチ グ部分の矩形性維持の観点から、CF 4 、C 2 F 6 、C 4 F 8 、及びCHF 3 の群から選ばれる少なくとも1種であること 好ましく、CF 4 及び/又はC 2 F 6 であることがより好ましく、CF 4 であることが特に好ましい。

 前記金属酸化物層16の、フッ素系ガスのエ チングレートは、通常、1~10nm/minである。
 フッ素系ガスを用いたドライエッチング条 は、例えば以下の条件を採用することがで る。
 ガス:CF 4   流量100~300sccm
    O 2    流量10~100sccm
 出力:300~600W
 圧力:1~4Pa
 ドライエッチング装置((株)日立ハイテクノ ジーズ製)

 前記フッ素系ガスと酸素ガスを混合する とにより、ラジカル反応を促進させ、エッ ングレートを稼ぐことができる。フッ素系 スと酸素ガスの含有比率(フッ素系ガス/酸 ガス)を流量比で表し、2/1~8/1とすることが好 ましい。前記範囲内とすることにより、エッ チング処理時におけるフォトレジスト層側壁 へのエッチング生成物の付着を防止でき、ま た、後述するフォトレジスト層除去工程にお いて、フォトレジスト層26の剥離が容易にな 。中でも特に、被エッチング部分の矩形性 維持しながらエッチング生成物のフォトレ スト側壁への再付着の防止の点で、フッ素 ガスと酸素ガスとの含有比率が2/1~6/1である ことが好ましく、3/1~5/1であることが特に好 しい。

 前記フッ素系ガスと酸素ガスの混合ガスは エッチングプラズマの分圧コントロール安 性、及び被エッチング形状の垂直性を維持 る観点から、前記フッ素系ガス及び酸素ガ に加え、他のガスとしてさらに、ヘリウム( He)、ネオン(Ne)、アルゴン(Ar)、クリプトン(Kr) 、キセノン(Xe)などの希ガス、塩素原子、フ 素原子、臭素原子等のハロゲン原子を含む ロゲン系ガス(例えば、CCl 4 、CClF 3 、AlF 3 、AlCl 3 等)、N 2 、CO、及びCO 2 の群から選ばれる少なくとも1種を含むこと 好ましく、Ar、He、Kr、N 2 、及びXeの群から選ばれる少なくとも1種を含 むことがより好ましく、He、Ar、及びXeの群か ら選ばれる少なくとも1種を含むことが更に ましい。
 但し、エッチングプラズマの分圧コントロ ル安定性、及び被エッチング形状の垂直性 維持することが可能である場合は、フッ素 ガス及び酸素ガスのみを含む混合ガスを使 してもよい。
 前記フッ素系ガス及び酸素ガスに加えて、 んでいてもよい他のガスの含有量は、酸素 スを1としたときの流量比で25以下であるこ が好ましく、10以上20以下であることがより 好ましく、14以上18以下であることが特に好 しい。

 本発明におけるエッチング工程においては 下記手法により事前にエッチング処理時間 求めておくことが好ましい。
 1)エッチング工程におけるエッチングレー (nm/min.)を算出する。
 2)上記で算出したエッチングレートより、 ッチング工程にて所望の厚さをエッチング るのに要する処理時間を算出する。

 前記エッチングレートは、例えば、エッチ グ時間と残膜の関係を採取することによっ 算出することができる。また、エンドポイ ト検出によってドライエッチング処理時間 管理してもよい。
 本発明におけるエッチング処理時間として 、10分以内でエッチング処理を行うことが ましく、7分以内で処理することがより好ま い。なお、金属酸化物層16がエッチングス ッパーとして機能するため、着色層18の露出 部分を除去するために上記のようにして算出 したエッチング処理時間を多少超えてドライ エッチングを行っても、支持体12のダメージ 防ぐことができる。

 本発明におけるエッチング工程は、チャン ーの内部圧力が2.0~6.0Paであることが好まし 、4.0~5.0Paであることより好ましい。チャン ーの内部圧力が前記範囲であることにより ターンの矩形性が良好になり、エッチング 生じた副生成物のフォトレジスト層26への 着を抑制することができる。
 チャンバーの内部圧力は、例えば、エッチ グガスの流量とチャンバーの減圧度を適宜 御することによって調整することができる

 本発明におけるエッチング工程においては 前記支持体12の温度が30℃以上100℃以下であ ることが好ましい。これにより、エッチング 処理時におけるフォトレジスト層側壁へのエ ッチング副生成物の付着をより抑制すること ができ、後述するフォトレジスト層除去工程 におけるフォトレジスト層26の剥離をより容 にすることができる。中でも特に、被エッ ング部分の矩形性維持と、エッチング副生 物のフォトレジスト層側壁への再付着抑制 観点から、前記支持体温度が30℃~80℃であ ことがより好ましく、40℃~60℃であることが 特に好ましい。
 エッチング工程においては、例えば、ウエ ステージの温度を30℃以上100℃以下に制御 ることで、前記支持体12の温度を30℃以上100 以下とすることができる。

 エッチング工程におけるドライエッチング 条件は着色層の材質や層厚等によって異な が、上記条件以外の好ましい条件について 下説明する。
 1)ガス流量としては、1500mL/min(0℃、1013hPa)以 下が好ましく、500~1000mL/min(0℃、1013hPa)がより 好ましい。
 2)高周波としては、400kHz、60MHz、13.56MHz、2.45 GHz等から選択可能であり、50~2000W、好ましく 100~1000WのRFパワーで処理できる。
 3)ソースパワー(RF)とバイアスの関係として 、RFパワー/アンテナバイアス/基板バイアス (ウエハバイアス)がそれぞれ、600~1000W/300~500W/ 150~250Wであることが好ましく、より好ましく 700~900W/350~450/200Wである。

 本発明におけるエッチング工程は、オー ーエッチング処理工程を含むことが好まし 。オーバーエッチング処理を行うことで、 ッチング残渣を、パターンの矩形性を維持 たまま効率よく除去することができ、且つ 金属酸化物層16の存在によって支持体12のダ メージの発生をより効果的に抑制することが できる。

 前記オーバーエッチング処理は、前記エ チング工程と同様にフッ素系ガスと酸素ガ の混合ガスを用いることができる。

 前記オーバーエッチング処理は、オーバ エッチング時間を設定して行うことが好ま い。オーバーエッチング時間は任意に設定 きるが、フォトレジストのエッチング耐性 被エッチングパターンの矩形性維持の点で 着色層18を除去するドライエッチング処理 合計処理時間の、30%以下であることが好ま く、5~25%であることがより好ましく、15~20%で あることが特に好ましい。

‐フォトレジスト層の除去‐
 ドライエッチング後、残存するフォトレジ ト層26を専用の剥離液や溶剤によって除去 る。
 フォトレジスト層26の除去は、フォトレジ ト層26上に、剥離液または溶剤を付与してフ ォトレジスト層26を除去可能な状態にする工 と、前記フォトレジスト層26を洗浄水を用 て除去する工程と、を含むことが好ましい
 フォトレジスト層26上に、剥離液または溶 を付与して、除去可能な状態にする工程と ては、例えば、剥離液または溶剤を、少な ともフォトレジスト層26上に付与し、所定の 時間停滞させるパドル現像工程を挙げること ができる。剥離液または溶剤を停滞させる時 間としては、特に制限はないが、数十秒から 数分であることが好ましい。

 また、洗浄水を用いてフォトレジスト層26 除去する工程としては、例えば、スプレー またはシャワー式の噴射ノズルから、フォ レジスト層26に洗浄水を噴射して、フォトレ ジスト層26を除去する工程を挙げることがで る。
 洗浄水としては、純水を好ましく用いるこ ができる。
 また、噴射ノズルとしては、その噴射範囲 に支持体全体が包含される噴射ノズルや、 動式の噴射ノズルであってその可動範囲が 持体全体を包含する噴射ノズルを挙げるこ ができる。噴射ノズルが可動式の場合、フ トレジスト層26を除去する工程中に支持体 心部から支持体端部までを2回以上移動して 浄水を噴射することで、より効果的にフォ レジスト層26を除去することができる。

 前記剥離液は一般的には有機溶剤を含有す が、無機溶媒を更に含有してもよい。有機 剤としては、例えば、1)炭化水素系化合物 2)ハロゲン化炭化水素系化合物、3)アルコー 系化合物、4)エーテルまたはアセタール系 合物、5)ケトンまたはアルデヒド系化合物、 6)エステル系化合物、7)多価アルコール系化 物、8)カルボン酸またはその酸無水物系化合 物、9)フェノール系化合物、10)含窒素化合物 11)含硫黄化合物、12)含フッ素化合物が挙げ れる。
 本発明における剥離液としては、含窒素化 物を含有することが好ましく、非環状含窒 化合物と環状含窒素化合物とを含むことが り好ましい。

 非環状含窒素化合物としては、水酸基を有 る非環状含窒素化合物であることが好まし 。具体的には例えば、モノイソプロパノー アミン、ジイソプロパノールアミン、トリ ソプロパノールアミン、N-エチルエタノー アミン、N,N-ジブチルエタノールアミン、N- チルエタノールアミン、モノエタノールア ン、ジエタノールアミン、トリエタノール ミンなどが挙げられ、好ましくはモノエタ ールアミン、ジエタノールアミン、トリエ ノールアミンであり、より好ましくはモノ タノールアミン(H 2 NCH 2 CH 2 OH)である。

 環状含窒素化合物としては、イソキノリ 、イミダゾール、N-エチルモルホリン、ε- プロラクタム、キノリン、1,3-ジメチル-2-イ ダゾリジノン、α-ピコリン、β-ピコリン、 -ピコリン、2-ピペコリン、3-ピペコリン、4- ペコリン、ピペラジン、ピペリジン、ピラ ン、ピリジン、ピロリジン、N-メチル-2-ピ リドン、N-フェニルモルホリン、2,4-ルチジ 、2,6-ルチジンなどが挙げられ、好ましくは N-メチル-2-ピロリドン、N-エチルモルホリン であり、より好ましくはN-メチル-2-ピロリド (NMP)である。

 本発明における剥離液は、非環状含窒素化 物と環状含窒素化合物とを含むことが好ま いが、中でも、非環状含窒素化合物として モノエタノールアミン、ジエタノールアミ 及びトリエタノールアミンから選ばれる少 くとも1種と、環状含窒素化合物として、N- チル-2-ピロリドン及びN-エチルモルホリン ら選ばれる少なくとも1種とを含むことがよ 好ましく、モノエタノールアミンとN-メチ -2-ピロリドンとを含むことが更に好ましい
 前記非環状含窒素化合物の含有量が、剥離 100質量部に対して、9質量部以上11質量部以 であって、環状含窒素化合物の含有量が65 量部以上70質量部以下であることが望ましい 。
 また本発明における剥離液は、非環状含窒 化合物と環状含窒素化合物の混合物を純水 希釈したものであることが好ましい。

 本発明におけるフォトレジスト層除去工 においては、着色層18上に形成されたフォ レジスト層26が除去されていればよく、着色 層18の側壁にエッチング生成物であるデポ物 付着している場合であっても、該デポ物が 全に除去されていなくてもよい。ここで、 ポ物とは、エッチング生成物が着色層18の 壁に付着し堆積したものを表わす。

‐他の着色層の形成‐
 本発明のカラーフィルタの製造方法におい は、フォトレジスト層26の除去後、上記の うにして支持体12上にパターン様に、着色層 18と、金属酸化物層16が露出した部分とが形 される。次いで、この金属酸化物層16の露出 部分において、図2Cに示すように、金属酸化 層16上に既に形成されている着色層18とは異 なる着色層20を形成することで、例えば、2色 の着色層18,20を備えたカラーフィルタ28を製 することができる。例えば、着色層20を形成 するための着色硬化性組成物を用い、着色層 18の形成と同様の方法により全面に付与して 化させた後、ドライエッチング、研磨等を すことで、再度着色層18を露出させる。こ により、2色の着色層18,20が基板12の面内で交 互に現れるように形成される。
 更に、異なるパターン様で前記したフォト ジスト層形成工程からフォトレジスト層除 工程までをこの順に行い、次いで、金属酸 物層16が露出した部分に新たに着色層を形 することで、例えば3色のカラーフィルタを 造することもできる。

‐平坦化層及びマイクロレンズの形成‐
 図1に示すような固体撮像装置10を製造する 合には、所定のパターンでカラーフィルタ 形成した後、カラーフィルタアレイの着色 18,20上に、公知の方法により、平坦化層22を 形成し、さらにその上にマイクロレンズ24を 成する。なお、平坦化層22は、アクリル系 エポキシ系、ポリイミド系などの透明な樹 を用いて、スピンコートで形成することが きる。また、マイクロレンズ24は、アクリル 樹脂、フェノール樹脂などを用いて、スピン コート、及びリフロー処理により形成するこ とができる。これにより図1に示したような 成の固体撮像装置10を作製することができる 。

 以上のような方法によれば、下地の削れ 抑制され、且つ膜厚均一性が高く、矩形で り、さらに色再現性がよいカラーフィルタ2 8及びそれを備えた固体撮像装置10を提供する ことができる。

 以下、本発明の実施例及び比較例につい 説明するが、本発明はこれらの実施例に限 されるものではない。

<実施例1>
‐金属酸化物層形成工程‐
 酸化チタン前躯体ポリマー(ラサ工業社製、 商品名:TI-44)を酢酸ブチルに溶解して固形分5% とした溶液を調整し、シリコンウェハ上にス ピンコーター(東京エレクトロン社製、Mark8) て、2ml滴下、回転数2000rpmで塗布し、200℃、1 0分間でポストベークを実施し、膜厚0.1μmの 属酸化物層を形成した。

‐着色層形成工程‐
 顔料含有熱硬化性組成物(着色熱硬化性組成 物)「SG-5000L」(富士フイルムエレクトロニク マテリアルズ社製)を用意し、前記金属酸化 層上にスピンコーター(東京エレクトロン社 製、Mark8)にて、膜厚が0.8μmの塗布膜となるよ うに塗布した。次いで、ホットプレートを使 用して220℃で5分間の加熱を行い、塗布膜を 化させて着色層を形成した。前記顔料含有 硬化性組成物により形成された着色層の膜 は0.6μmであった。

‐フォトレジスト層形成工程‐
 次に、前記SG-5000Lを用いて形成した着色層 に、ポジ型フォトレジスト「FHi622BC」(富士 イルムエレクトニクスマテリアルズ社製)を ピンコーター(東京エレクトロン社製、Mark8) にて塗布し、100℃、2分間の加熱処理を行い 膜厚0.8μmとなるようにフォトレジスト層を 成した。

‐画像形成(パターニング)工程‐
 次に、REDのフィルタアレイに対応する領域 、i線ステッパー(キヤノン社製、FPA3000i5+)に て250mJ/cm 2 のパターン露光を行い、110℃、1分間の加熱 理を実施後、現像液「FHD-5」(富士フイルム レクトロマテリアルズ社製)で1分間の現像処 理を行った。その後、120℃で2分間のポスト ーク処理を実施してREDのフィルタアレイを 成すべき領域のフォトレジスト層を除去し 1.5μm×1.5μmサイズのアイランドパターンを形 成した。

‐ドライエッチング工程‐
 次いで、ドライエッチング装置(日立ハイテ クノロジーズ社製、U621)にて、RFパワー:800W、 アンテナバイアス:400W、ウェハバイアス:200W チャンバーの内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃ 混合ガスのガス種及び流量をCF 4 :200mL/min、O 2 :50mL/min、Ar:800mL/minとし、117秒のエッチング処 理を実施した。さらに、オーバーエッチング 処理として、全エッチング時間の20%の23秒を 記エッチング条件でエッチング処理を行っ 。

‐フォトレジスト層除去工程‐
 次にフォトレジスト剥離液「MS-230C」(富士 イルムエレクトロニクスマテリアルズ社製) 使用して120秒の剥離処理を実施して、フォ レジストの除去を行った。
 以上のようにして、カラーフィルターパタ ンを形成して、単色のカラーフィルタを作 した。

<実施例2>
 実施例1における金属酸化物層形成工程にお いて、高純度化学研究所社製、酸化チタン前 躯体ポリマー(商品名:SYM-Ti05)を酢酸ブチルに 解し、固形分4%の溶液をシリコンウェハ上 スピンコーター(東京エレクトロン社製、Mark 8)にて、2ml滴下、回転数1700rpmで塗布し、200℃ 、10分間で、ポストベークを実施し、膜厚0.1 mの金属酸化物層を形成した。
 その他の工程の条件は実施例1と同様にして 、単色のカラーフィルタを形成した。

金属酸化物層:酸化チタンを含む
エッチング条件
 ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジ ーズ社製、U621)
 RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウェ バイアス:200W
 チャンバー内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃
 混合ガスのガス種及び流量:
  CF 4 :200mL/min、O 2 :50mL/min、Ar:800mL/min

<実施例3>
 前記実施例1における金属酸化物層形成工程 において、高純度化学研究所社製、酸化亜鉛 前躯体ポリマー(商品名:SYM-ZrO 2 )の固形分1.6%の溶液をシリコンウェハ上にス ンコーター(東京エレクトロン社製、Mark8)に て、2ml滴下、回転数3500rpmで塗布し、200℃、10 分間で、ポストベークを実施し、膜厚0.1μmの 金属酸化物層を形成した。
 その他の工程条件は実施例1と同様にして、 単色のカラーフィルタを形成した。

金属酸化物層:酸化亜鉛を含む
エッチング条件
 ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジ ーズ社製、U621)
 RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウェ バイアス:200W
 チャンバー内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃
 混合ガスのガス種及び流量:
  CF 4 :200mL/min、O 2 :50mL/min、Ar:800mL/min

<実施例4>
 実施例1における金属酸化物層形成工程にお いて、高純度化学研究所社製、酸化ジルコニ ア前躯体ポリマー(商品名:SYM-ZN20)の固形分2.2% の溶液をシリコンウェハ上にスピンコーター (東京エレクトロン社製、Mark8)にて、2ml滴下 回転数3000rpmで塗布し、200℃、10分間で、ポ トベークを実施し、膜厚0.1μmの金属酸化物 を形成した。
 その他の工程条件は実施例1と同様にして、 単色のカラーフィルタを形成した。

金属酸化物層:酸化ジルコニアを含む
エッチング条件
 ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジ ーズ社製、U621)
 RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウェ バイアス:200W
 チャンバー内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃
 混合ガスのガス種及び流量:
  CF 4 :200mL/min、O 2 :50mL/min、Ar:800mL/min

<実施例5>
 前記実施例1における金属酸化物層形成工程 において、高純度化学研究所社製、酸化タン タル前躯体ポリマー(商品名:SYM-TA05)の固形分1 0.6%の溶液に酢酸ブチルを加えて固形分5%に調 整し、シリコンウェハ上にスピンコーター( 京エレクトロン社製、Mark8)にて、2ml滴下、 転数2000rpmで塗布し、200℃、10分間で、ポス ベークを実施し、膜厚0.1μmの金属酸化物層 形成した。
 その他の工程条件は実施例1と同様にして、 単色のカラーフィルタを形成した。

金属酸化物層(下地層):酸化タンタルを含む
エッチング条件
 ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジ ーズ社製、U621)
 RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウェ バイアス:200W
 チャンバー内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃
 混合ガスのガス種及び流量:
  CF 4 :200mL/min、O 2 :50mL/min、Ar:800mL/min

<比較例1>
 実施例1における金属酸化物層形成工程にお いて、ラサ工業社製、メチルシロキサン系SOG (商品名T-11)をシリコンウェハ上にスピンコー ター(東京エレクトロン社製、Mark8)にて、回 数2000rpmで塗布し、200℃、10分間で、ポスト ークを実施し、膜厚0.1μmのSiO 2 層を形成した。
 その他の工程条件は実施例1と同様にして、 単色のカラーフィルタを形成した。
金属酸化物層:SiO 2
エッチング条件
 ドライエッチング装置(日立ハイテクノロジ ーズ社製、U621)
 RFパワー:800W、アンテナバイアス:400W、ウェ バイアス:200W
 チャンバー内部圧力:4.0Pa、基板温度:50℃
 混合ガスのガス種及び流量:
  CF 4 :200mL/min、O 2 :50mL/min、Ar:800mL/min

‐評価‐
 実施例1~5および比較例1で作製したカラーフ ィルタについて、下地(金属酸化物層)の削れ 着色層の密着性及び剥離液の耐性(耐溶剤性 )を評価した。
 

<下地の削れ>
 実施例1~5および比較例1で作製したカラーフ ィルタについて、顕微鏡による着色層の表面 観察(倍率100倍)、走査型電子顕微鏡(SEM)によ 着色層表面及び、エッチング領域表面観察( 率3万倍)により評価した。評価は以下の基 に従って行った。評価結果を表1に示す。
~評価基準~
○:下地削れが見られない。
△:僅かに削れが見られるが、実用上許容で る範囲である。
×:下地に削れが見られ、実用範囲を超えるも のである。

<密着性>
 実施例1~5および比較例1で作製したカラーフ ィルタについて、顕微鏡による着色層の表面 観察(倍率100倍)、碁盤の目テープ剥離試験に り評価した。評価は以下の基準に従って行 た。評価結果を表1に示す。
~評価基準~
○:密着性良好
△:僅かに剥がれが見られるが、実用上許容 きる範囲である。
×:剥がれが見られ、実情範囲を超えるもので ある。

<フォトレジスト層除去の剥離液の耐性(耐 剤性)>
 実施例1~5および比較例1で作製したカラーフ ィルタについて、顕微鏡による着色層の表面 観察(倍率100倍)、触針式膜厚計による膜減り で評価した。剥離液として、フォトレジス 剥離液「MS-230C」を用いた。評価は以下の基 準に従って行った。評価結果を表1に示す。
~評価基準~
○:溶剤に溶けない。
△:僅かに溶解が見られるが、実用上許容で る範囲である。
×:溶剤に溶解し膜減りし、実用範囲を超える ものである。


 

 表1に示す結果から、実施例1~5及び比較例 1は、着色層の密着性及び耐溶剤性は実用許 範囲以上であったが、比較例1では下地の削 が見られ、実用範囲を超えていたのに対し 実施例1~5では下地の削れは見られなかった