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Title:
COMPOSITION FOR FORMING RESIST UNDERLAYER FILM AND METHOD OF FORMING RESIST PATTERN FROM THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/057458
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a composition for forming a resist underlayer film which attains a wide choice of dry-etching rates and has desired values of k and refractive index (n) at short wavelengths, such as that of an ArF excimer laser. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] The composition for forming a resist underlayer film for lithography comprises a linear polymer and a solvent, the backbone of the linear polymer having a unit structure formed by introducing 2,4-dihydroxybenzoic acid through an ester linkage and an ether linkage.

Inventors:
SAKAMOTO RIKIMARU (JP)
HIROI YOSHIOMI (JP)
ISHIDA TOMOHISA (JP)
ENDO TAKAFUMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/068774
Publication Date:
May 07, 2009
Filing Date:
October 16, 2008
Export Citation:
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Assignee:
NISSAN CHEMICAL IND LTD (JP)
SAKAMOTO RIKIMARU (JP)
HIROI YOSHIOMI (JP)
ISHIDA TOMOHISA (JP)
ENDO TAKAFUMI (JP)
International Classes:
G03F7/11; C08G59/14; H01L21/027
Domestic Patent References:
WO2006115074A12006-11-02
Foreign References:
JP2004212907A2004-07-29
JP2005321752A2005-11-17
Attorney, Agent or Firm:
HANABUSA, Tsuneo et al. (Shin-Ochanomizu UrbanTrinity 2, Kandasurugadai 3-chom, Chiyoda-ku Tokyo 62, JP)
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Claims:
線状ポリマー及び溶剤を含み、前記線状ポリマーの主鎖は2,4-ジヒドロキシ安息香酸がエステル結合及びエーテル結合を介して導入された単位構造を有するリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
下記式(1):
(式中、A 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 及びA 6 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、Qは2つの炭素原子間の2価の有機基を表し、nは単位構造の繰り返し数であって、10ないし10,000の整数を表す。)
で表される繰り返しの単位構造を有するポリマー及び溶剤を含むリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記式(1)において、Qは下記式(2):
(式中、Q 1 は炭素原子数1乃至10のアルキレン基、炭素原子数3乃至10の脂環式炭化水素を有する2価の有機基、フェニレン基、ナフチレン基またはアントリレン基を表し、前記フェニレン基、ナフチレン基及びアントリレン基は、それぞれ独立に、炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基及び炭素原子数1乃至6のアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。)
で表される請求項2に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記式(1)において、Qは下記式(3):
[式中、X 1 は下記式(4)または下記式(5)
(式中、R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1乃至6のアルキル基、炭素原子数3乃至6のアルケニル基、ベンジル基またはフェニル基を表し、前記フェニル基は、炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基及び炭素原子数1乃至6のアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよく、またはR 3 とR 4 はそれらが結合する炭素原子と一緒になって炭素原子数3乃至6の環を形成していてもよい。)を表す。]
で表される請求項2に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記式(1)において、Qは下記式(6):
(式中、R 5 は炭素原子数1乃至6のアルキル基、炭素原子数3乃至6のアルケニル基、ベンジル基またはフェニル基を表し、前記フェニル基は、炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基及び炭素原子数1乃至6のアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基で置換されていてもよい。)
で表される請求項2に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記ポリマーは下記式(7):
で表される化合物と下記式(8):
(式中、A 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 及びA 6 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基またはエチル基を表し、Qは2つの炭素原子間の2価の有機基を表す。)
で表される少なくとも1種の化合物との反応生成物である、請求項2に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記式(8)において、Qは下記式(9):
(式中、Q 1 は炭素原子数1乃至10のアルキレン基、炭素原子数3乃至10の脂環式炭化水素を有する2価の有機基、フェニレン基、ナフチレン基またはアントリレン基を表し、前記フェニレン基、ナフチレン基及びアントリレン基は、それぞれ独立に、炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基及び炭素原子数1乃至6のアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくとも一つの基で置換されていてもよい。)
で表される請求項6に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記式(8)で表される化合物は、下記式(10):
(式中、Yは炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基または炭素原子数1乃至6のアルキルチオ基を表し、mは0乃至4の整数を表し、mが2乃至4の場合、前記Yは同一であっても異なっていてもよい。)
で表される請求項6または請求項7に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記式(8)において、Qは下記式(11):
(式中、R 5 は炭素原子数1乃至6のアルキル基、炭素原子数3乃至6のアルケニル基、ベンジル基またはフェニル基を表し、前記フェニル基は、炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基、シアノ基及び炭素原子数1乃至6のアルキルチオ基からなる群から選ばれる少なくとも1つの基で置換されていてもよい。)
で表される請求項6に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
さらに架橋性化合物を含む、請求項1乃至請求項9のいずれか一に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
さらに架橋反応を促進させる化合物を含む、請求項10に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記架橋性化合物はメチロール基またはアルコキシメチル基が結合した窒素原子を2つ乃至4つ有する含窒素化合物である、請求項10に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記架橋反応を促進させる化合物はスルホン酸化合物である、請求項12に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
前記架橋反応を促進させる化合物は熱酸発生剤とスルホン酸化合物との組み合わせである、請求項11に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物。
請求項1乃至請求項14のいずれか一に記載のリソグラフィー用レジスト下層膜形成組成物を半導体基板上に塗布しベークしてレジスト下層膜を形成する工程、前記レジスト下層膜上にレジスト膜を形成する工程、前記レジスト下層膜と前記レジスト膜で被覆された半導体基板を露光する工程及び露光後に前記レジスト膜を現像する工程を含む半導体装置の製造に用いるレジストパターンの形成方法。
前記露光は、ArFエキシマレーザーを用いて行われる、請求項15に記載のレジストパターンの形成方法。
                                                                        
Description:
レジスト下層膜形成組成物及び れを用いたレジストパターンの形成方法

 本発明は、半導体装置を製造する過程の ソグラフィー工程において所望の形状のレ ストパターンを得るために、基板とその上 形成されるレジスト膜との間にレジスト下 膜を形成するのに有用な組成物に関する。 た、液浸露光装置を用いるリソグラフィー 程に適した、レジスト下層膜を形成するた の組成物に関する。レジスト膜を露光する に、反射波がそのレジスト膜へ及ぼす影響 レジスト下層膜が抑制する場合、そのレジ ト下層膜を反射防止膜と称することができ 。

 ArFエキシマレーザー(波長約193nm)を光源に 用いる、リソグラフィー工程に用いられる反 射防止膜を形成するための組成物が知られて いる(特許文献1参照)。特許文献1には、側鎖 ベンゼン環、ラクトン環、ヒドロキシアル ル基をそれぞれ独立に有する、共重合体で るアクリル樹脂を含む組成物が開示されて る。

 特許文献2には、2個または3個の2,3-エポキ シプロピル基を有するイソシアヌル酸化合物 と安息香酸化合物との反応生成物を含む反射 防止膜を形成するための組成物が開示されて いる。さらに、特許文献3には、実施例1に、 リス(2,3-エポキシプロピル)イソシアヌレー と4-ヒドロキシ安息香酸との反応生成物を む反射防止膜を形成するための組成物が開 されている。しかしながら、特許文献2、3の いずれにも2,4-ジヒドロキシ安息香酸を用い ことは記載されていない。

 その他、2,4-ジヒドロキシ安息香酸を含む、 反射防止膜を形成するための組成物が知られ ている(特許文献4参照)。その特許文献4の実 例5には、少なくとも2つのグリシジルエーテ ル構造を有する化合物としてポリグリセロー ルポリグリシジルエーテルと、芳香族化合物 として2,4-ジヒドロキシ安息香酸及び安息香 とを用いて得られる反応生成物を含む組成 が開示されている。しかしながら、2官能ジ リシジルエステル化合物と2,4-ジヒドロキシ 安息香酸の縮合重合により得られる線状ポリ マーは記載されていない。上記のような多官 能グリシジルエーテルを用いる場合、反応生 成物は主にオリゴマーであるため、高分子量 になりにくく、しかも熱安定性が低いため、 当該反応生成物を含む組成物を熱硬化させる 際に多くの昇華物が発生するという問題が、 本発明者らの研究により明らかになってきた 。

国際公開第03/017002号パンフレット

特開2005-321752号公報

米国特許出願公開第2004/0110089号明細書

特開2004-212907号公報

 レジスト下層膜上に形成されるレジスト ターンの、基板に垂直な方向の断面は、矩 形状であることが望ましい。矩形形状を得 ための手法の一つとして、レジスト下層膜 の芳香族環密度を高くすることが、本発明 発明者の経験から分かっている。しかしな ら、芳香族化合物(ベンゼン環)が多く導入 れることで、波長193nmでの減衰係数(k値)は高 くなると共に、ドライエッチング速度は遅く なる傾向にある。よって、適切なk値とエッ ング速度を保つための吸光成分の設計が重 となる。

 レジスト下層膜には、レジスト膜よりド イエッチング速度が大きい(ドライエッチン グ速度の選択比が大きい)ことが求められる しかしながら、アクリル樹脂またはメタク ル樹脂であるポリマーを含む組成物から形 されるレジスト下層膜は、ドライエッチン 速度に関して必ずしも満足できるものでは い。アクリル樹脂またはメタクリル樹脂の 鎖を構成する炭素原子同士の結合(C-C結合)は 、ドライエッチングによりその結合が容易に 分断されないためと考えられる。

 加えて、液浸リソグラフィー工程を採用 る場合、液浸露光装置の投影レンズの開口 (NA)が大きいほど、入射波の反射を制御する ために、減衰係数(k値)が高いレジスト下層膜 は望ましくなく、むしろk値が低い方が有効 考えられている。ポリマーの側鎖に導入す 芳香族化合物によって吸収波長をシフトさ て、特定の波長でのk値を低くすることがで る。例えばナフタレンは、波長193nmでのk値 低くすることができるが、波長193nmでのk値 低いレジスト下層膜は、同波長での屈折率n も低くなってしまう問題がある。ベンゼン環 の密度を低くするほど、波長193nmでのk値を低 くでき、ドライエッチング速度の選択比を大 きくすることが可能になるが、基板に垂直な 方向のレジストパターンの断面を矩形形状と することが困難となる。

 本発明は、ベンゼン環のような芳香族環 含むにもかかわらず、ドライエッチング速 の選択比が大きく、しかも、ArFエキシマレ ザーのような短波長でのk値及び屈折率nが 望の値を示すレジスト下層膜を形成するた の組成物を得ることを目的とする。また、 ジスト下層膜上のレジストパターンが所望 形状となる、レジスト下層膜を形成するた の組成物を得ることを目的とする。本発明 その組成物は、形成されるレジスト下層膜 その上に塗布されるレジストの溶剤に不溶 あること、及び形成されるレジスト下層膜 レジスト膜との間にインターミキシングが いことが条件である。

 本発明の第1の態様は、線状ポリマー及び 溶剤を含み、前記線状ポリマーの主鎖は2,4- ヒドロキシ安息香酸がエステル結合及びエ テル結合を介して導入された単位構造を有 ることを特徴とするリソグラフィー用レジ ト下層膜形成組成物である。前記線状ポリ ーの主鎖は、-C(=O)-O-で表されるエステル結 及び-O-で表されるエーテル結合を有する。 発明における線状ポリマーとは、分岐点の い直鎖状であって、枝分かれ状及び環状で る場合を含まない。また、必ずしも主鎖が 線状であることを意味しない。

 本発明の第2の態様は、下記式(1):
(式中、A 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 及びA 6 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を表し、Qは2つの炭素原子間の2 価の有機基を表し、nは単位構造の繰り返し であって、10ないし10,000の整数を表す。)
で表される繰り返しの単位構造を有するポリ マー及び溶剤を含むリソグラフィー用レジス ト下層膜形成組成物である。前記2価の有機 は、前記2つの炭素原子と直接または間接に 合する炭素原子を少なくとも1つ有する。

 前記式(1)において、Qは例えば下記式(2):
(式中、Q 1 は炭素原子数1乃至10のアルキレン基、炭素原 子数3乃至10の脂環式炭化水素を有する2価の 機基、フェニレン基、ナフチレン基または ントリレン基を表し、前記フェニレン基、 フチレン基及びアントリレン基は、それぞ 独立に、炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハ ロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルコキシ 、ニトロ基、シアノ基及び炭素原子数1乃至 6のアルキルチオ基からなる群から選ばれる なくとも一つの基で置換されていてもよい )
で表される。

 前記式(1)において、Qは例えば下記式(3):
[式中、X 1 は下記式(4)または下記式(5)
(式中、R 3 及びR 4 はそれぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1 至6のアルキル基、炭素原子数3乃至6のアル ニル基、ベンジル基またはフェニル基を表 、前記フェニル基は、炭素原子数1乃至6のア ルキル基、ハロゲン原子、炭素原子数1乃至6 アルコキシ基、ニトロ基、シアノ基及び炭 原子数1乃至6のアルキルチオ基からなる群 ら選ばれる少なくとも一つの基で置換され いてもよく、またはR 3 とR 4 はそれらが結合する炭素原子と一緒になって 炭素原子数3乃至6の環を形成していてもよい )を表す。]
で表される。

 前記式(1)で表される繰り返しの単位構造 、Qが前記式(3)で表される単位構造に加えて Qが前記式(2)で表される単位構造をさらに有 ていてもよい。

 前記式(1)において、Qは例えば下記式(6):
(式中、R 5 は炭素原子数1乃至6のアルキル基、炭素原子 3乃至6のアルケニル基、ベンジル基または ェニル基を表し、前記フェニル基は、炭素 子数1乃至6のアルキル基、ハロゲン原子、炭 素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基、 アノ基及び炭素原子数1乃至6のアルキルチ 基からなる群から選ばれる少なくとも1つの で置換されていてもよい。)
で表される。

 前記式(1)で表される繰り返しの単位構造 、Qが前記式(6)で表される単位構造に加えて Qが前記式(2)で表される単位構造をさらに有 ていてもよい。

 本発明において、アルキル基は、例えば チル基、エチル基、イソプロピル基、n-ブ ル基、シクロヘキシル基である。炭素原子 1乃至10のアルキレン基は、例えばメチレン 、エチレン基、n-プロピレン基、n-ペンチレ 基、n-オクチレン基、2-メチルプロピレン基 、1,4-ジメチルブチレン基、シクロペンチレ 基、シクロブチレン基、シクロヘキシレン 、2-メチルシクロヘキシレン基である。炭素 原子数3乃至10の脂環式炭化水素は、例えばシ クロヘキサン環、アダマンタン環である。炭 素原子数1乃至6のアルコキシ基は、例えばメ キシ基、エトキシ基、n-ペンチルオキシ基 イソプロポキシ基、シクロヘキシルオキシ である。炭素原子数1乃至6のアルキルチオ基 は、例えばメチルチオ基、エチルチオ基、n- ンチルチオ基、イソプロピルチオ基及びシ ロヘキシルチオ基である。アルケニル基は 例えば2-プロペニル基、3-ブテニル基である 。上記アルキル基、アルキレン基、アルコキ シ基及びアルキルチオ基は、直鎖状に限定さ れず、分岐構造または環状構造でもよい。ハ ロゲン原子は、例えばフッ素原子、塩素原子 、臭素原子、ヨウ素原子である。

 前記式(1)で表される繰り返しの単位構造を するポリマーは、例えば下記式(7):
で表される化合物と下記式(8):
(式中、A 1 、A 2 、A 3 、A 4 、A 5 及びA 6 は、それぞれ独立に、水素原子、メチル基ま たはエチル基を表し、Qは2つの炭素原子間の2 価の有機基を表す。)
で表される少なくとも1種の化合物との反応 成物である。

 すなわち、式(7)で表される化合物と式(8) 表される少なくとも1種類の化合物を、適切 なモル比になるよう有機溶剤へ溶解させ、エ ポキシ基を活性化させる触媒の存在のもと、 重合させることによって、前記式(1)で表され る繰り返しの単位構造を有するポリマーが得 られる。エポキシ基を活性化させる触媒とは 、例えば、エチルトリフェニルホスホニウム ブロマイドのような第4級ホスホニウム塩、 ンジルトリエチルアンモニウムクロリドの うな第4級アンモニウム塩であり、使用する (7)で表される化合物及び式(8)で表される化 物の全質量に対して0.1乃至10質量%の範囲か 適量を選択して用いることができる。重合 応させる温度及び時間は、80乃至160℃、2乃 50時間の範囲から、最適な条件を選択する とができる。

 前記式(8)において、Qは例えば下記式(9):
(式中、Q 1 は炭素原子数1乃至10のアルキレン基、炭素原 子数3乃至10の脂環式炭化水素を有する2価の 機基、フェニレン基、ナフチレン基または ントリレン基を表し、前記フェニレン基、 フチレン基及びアントリレン基は、それぞ 独立に、炭素原子数1乃至6のアルキル基、ハ ロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルコキシ 、ニトロ基、シアノ基及び炭素原子数1乃至 6のアルキルチオ基からなる群から選ばれる なくとも一つの基で置換されていてもよい )
で表される。

 前記式(8)で表される化合物は、例えば下記 (10):
(式中、Yは炭素原子数1乃至6のアルキル基、 ロゲン原子、炭素原子数1乃至6のアルコキシ 基、ニトロ基、シアノ基または炭素原子数1 至6のアルキルチオ基を表し、mは0乃至4の整 を表し、mが2乃至4の場合前記Yは同一であっ ても異なっていてもよい。)
で表される。

 前記式(8)において、Qは例えば下記式(11):
(式中、R 5 は炭素原子数1乃至6のアルキル基、炭素原子 3乃至6のアルケニル基、ベンジル基または ェニル基を表し、前記フェニル基は、炭素 子数1乃至6のアルキル基、ハロゲン原子、炭 素原子数1乃至6のアルコキシ基、ニトロ基、 アノ基及び炭素原子数1乃至6のアルキルチ 基からなる群から選ばれる少なくとも1つの で置換されていてもよい。)
で表される。

 前記式(8)で表される化合物の具体例を下記 (12)乃至(20)に示す。

 前記式(1)で表される繰り返しの単位構造 繰り返し数は、例えば10以上10,000以下の範 である。

 本発明のレジスト下層膜形成組成物に含ま る線状ポリマーの繰り返しの単位構造を、 記式(21)乃至(25)に例示する。

 式(21)で表される繰り返し単位構造を有す るポリマーは、式(7)で表される化合物と式(8) で表される化合物の具体例である式(12)で表 れる化合物を重合させて得られる。式(22)で される繰り返しの単位構造を有するポリマ は、式(7)で表される化合物と式(8)で表され 2種類の化合物(式(13)で表される化合物及び (16)で表される化合物)を重合させて得られ 。式(23)で表される繰り返しの単位構造を有 るポリマーは、式(7)で表される化合物と式( 8)で表される2種類の化合物(式(12)で表される 合物及び式(16)で表される化合物)を重合さ て得られる。式(24)で表される繰り返し単位 造を有するポリマーは、式(7)で表される化 物と式(8)で表される化合物の具体例である (19)で表される化合物を重合させて得られる 。式(25)で表される繰り返し単位構造を有す ポリマーは、式(7)で表される化合物と式(8) 表される化合物の具体例である式(20)で表さ る化合物を重合させて得られる。

 式(21)のaで表される単位構造とbで表され 単位構造のモル比は1:1である。式(22)のa'で される単位構造とa"で表される単位構造とb 表される単位構造のモル比は、(a'+a"):b=1:1の 関係を満たす。式(23)のa'で表される単位構造 とa"で表される単位構造とbで表される単位構 造のモル比は、(a'+a"):b=1:1の関係を満たす。 (24)のaで表される単位構造とbで表される単 構造のモル比は1:1である。式(25)のaで表され る単位構造とbで表される単位構造のモル比 1:1である。

 式(22)及び式(23)に関する前記モル比(a'+a"): b=1:1において、a'とa"のいずれか一方は0でも く、a'とa"のモル比は、a':a"=(1-x):x(ただし0≦x ≦1)のように表せる。a'は波長193nmの吸収に寄 与するユニットであり、一方a"は波長193nmの 収にほとんど寄与しないユニットである。 たがって、a'とa"の比率を変化させることで 波長193nmでのk値が目的の値になるように制 することができ、a'の比率を下げることで 長193nmでのk値を下げることができる。

 本発明のレジスト下層膜形成組成物に含 れる溶剤は、例えばプロピレングリコール ノメチルエーテル(PGME)、プロピレングリコ ルモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)、プ ロピレングリコールモノプロピルエーテル、 メチルエチルケトン、乳酸エチル、シクロヘ キサノン、γ-ブチロラクトン、N-メチルピロ ドン、これらの溶剤から選択された2種以上 の混合物である。そして、本発明のレジスト 下層膜形成組成物に対する溶剤の割合は、例 えば50質量%以上99.5質量%以下である。

 本発明のレジスト下層膜形成組成物に含 れる線状ポリマーは、当該レジスト下層膜 成組成物に対して、例えば0.5質量%以上30質 %以下の割合とすることができる。

 本発明のレジスト下層膜形成組成物は、 状ポリマー及び溶剤の他に、架橋性化合物( 架橋剤)を含んでもよく、さらに架橋反応を 進させる化合物を含んでもよい。溶剤を除 た成分を固形分と定義すると、その固形分 ポリマー及び、必要に応じて添加される架 性化合物、架橋反応を促進させる化合物な の添加物を含む。固形分中のポリマーの割 は、例えば70質量%以上98質量%以下である。 加物を含まない場合、固形分中のポリマー 割合は100質量%とすることができる。

 架橋性化合物は、例えばメチロール基ま はアルコキシメチル基が結合した窒素原子 2乃至4つ有する含窒素化合物であり、本発 のレジスト下層膜形成組成物に含まれるポ マーに対して、例えば1質量%以上30質量%以下 の割合で添加することができる。架橋性化合 物の具体例として、ヘキサメトキシメチルメ ラミン、テトラメトキシメチルベンゾグアナ ミン、1,3,4,6-テトラキス(メトキシメチル)グ コールウリル、1,3,4,6-テトラキス(ブトキシ チル)グリコールウリル、1,3,4,6-テトラキス( ドロキシメチル)グリコールウリル、1,3-ビ (ヒドロキシメチル)尿素、1,1,3,3-テトラキス( ブトキシメチル)尿素及び1,1,3,3-テトラキス( トキシメチル)尿素が挙げられる。

 架橋反応を促進させる化合物は、例えば ルホン酸化合物であり、熱酸発生剤とスル ン酸化合物との組み合わせでもよい。本発 のレジスト下層膜形成組成物に含まれるポ マーに対して、例えば0.1質量%以上10質量%以 下の割合で、架橋反応を促進させる化合物を 添加することができる。スルホン酸化合物の 具体例として、p-トルエンスルホン酸、トリ ルオロメタンスルホン酸、ピリジニウム-p- ルエンスルホン酸、カンファースルホン酸 5-スルホサリチル酸、4-クロロベンゼンスル ホン酸、4-ヒドロキシベンゼンスルホン酸、 ンゼンジスルホン酸、1-ナフタレンスルホ 酸及びピリジニウム-1-ナフタレンスルホン が挙げられる。熱酸発生剤の具体例として 4-アセトキシフェニルジメチルスルホニウム ヘキサフルオロアルセネート、ベンジル-4-ヒ ドロキシフェニルメチルスルホニウムヘキサ フルオロアンチモネート、4-アセトキシフェ ルベンジルメチルスルホニウムヘキサフル ロアンチモネート、ジベンジル-4-ヒドロキ フェニルスルホニウムヘキサフルオロアン モネート、4-アセトキシフェニルベンジル ルホニウムヘキサフルオロアンチモネート 3-ベンジルベンゾチアゾリウムヘキサフルオ ロアンチモネート、2,4,4,6-テトラブロモシク ヘキサジエノン、ベンゾイントシラート、2 -ニトロベンジルトシラートが挙げられる。

 本発明のレジスト下層膜形成組成物は、 面活性剤及び/または接着補助剤を含んでも よい。界面活性剤は、基板に対する塗布性を 向上させるための添加物である。ノニオン系 界面活性剤、フッ素系界面活性剤のような公 知の界面活性剤を用いることができ、本発明 のレジスト下層膜形成組成物に対して、例え ば0.01質量%以上0.2質量%以下の割合で添加する ことができる。接着補助剤は、基板またはレ ジスト膜とレジスト下層膜との密着性を向上 させることを目的とし、露光後に現像を行う 際にレジスト膜の剥離を抑制する添加物であ る。接着補助剤として、例えばクロロシラン 類、アルコキシシラン類、シラザン類、シラ ン類、複素環状化合物を用いることができ、 本発明のレジスト下層膜形成組成物に対して 、例えば0.1質量%以上2質量%以下の割合で添加 することができる。

 本発明の第3の態様は、本発明の第1また 第2の態様のレジスト下層膜形成組成物を半 体基板上に塗布しベークしてレジスト下層 を形成する工程、前記レジスト下層膜上に ジスト膜を形成する工程、前記レジスト下 膜と前記レジスト膜で被覆された半導体基 を露光する工程及び露光後に前記レジスト を現像する工程を含む半導体装置の製造に いるレジストパターンの形成方法である。 記ベークとは、ホットプレートのような加 手段を用いて、塗布された組成物を硬化さ ることである。

 本発明の第3の態様において行われる露光 は、例えばArFエキシマレーザーを用いる。ArF エキシマレーザーにかえて、EUV(波長13.5nm)ま は電子線を用いてもよい。前記“EUV”は極 紫外線の略称である。レジスト膜を形成す ためのレジストは、ポジ型、ネガ型のいず でもよい。ArFエキシマレーザー、EUVまたは 子線に感光する化学増幅型レジストを用い ことができる。

 本発明の第3の態様で用いられる半導体基 板は、代表的にはシリコンウエハーであるが 、SOI(Silicon on Insulator)基板、または砒化ガリ ウム(GaAs)、リン化インジウム(InP)、リン化ガ ウム(GaP)などの化合物半導体ウエハーを用 てもよい。酸化珪素膜、窒素含有酸化珪素 (SiON膜)、炭素含有酸化珪素膜(SiOC膜)などの 縁膜が形成された半導体基板を用いてもよ 、その場合、当該絶縁膜上にレジスト下層 形成組成物を塗布する。

 本発明のレジスト下層膜形成組成物は、 ステル結合及びエーテル結合を介して導入 れた2,4-ジヒドロキシ安息香酸誘導体を主鎖 に有する線状ポリマーを含む。例えば前記式 (1)に示す繰り返しの単位構造を有するポリマ ーを含む。そのため、芳香族環密度を低下さ せることなく、レジスト膜に対するドライエ ッチング速度の選択比が大きいレジスト下層 膜が得られる。本発明のレジスト下層膜形成 組成物に含まれる線状ポリマーの主鎖は、C-C 結合よりもドライエッチングで分断されやす いC-O結合(エステル結合とエーテル結合)を有 るため、ポリマーがアクリル樹脂またはメ クリル樹脂であるレジスト下層膜形成組成 よりも、ドライエッチング速度を高くする とができる。

 本発明のレジスト下層膜形成組成物に含 れるポリマーの原料化合物の1つである2,4- ヒドロキシ安息香酸は、分子内に2つのヒド キシル基とカルボキシル基とを有する芳香 化合物である。そして置換基の効果によっ 、通常200nm付近に極大吸収を有するベンゼ 環の吸収波長を赤外領域側にシフトさせ、 光波長である193nmにおける光吸収を小さくす ることができる。そのため、ポリマーは高い 芳香族化合物導入量の場合においても、同波 長において、従来高い値を示していたk値が 望の比較的低い値(例えば0.3以下で0を超える 値)、屈折率nが1.6を超える値を示すレジスト 層膜が得られる。したがって、本発明のレ スト下層膜形成組成物は、投影レンズの開 数(NA)が大きい液浸露光装置を用いる液浸リ ソグラフィー工程に適用できる。また、いわ ゆるドライリソグラフィー工程にも適用でき る。

 線状ポリマーの主鎖に、芳香族環である ンゼン環を有する2,4-ジヒドロキシ安息香酸 誘導体が導入されていることから、形成され るレジスト下層膜の密度を高くすることがで き、所望の形状(基板に垂直な方向の断面が 形形状)のレジストパターンを形成できる。

 本発明に係るレジスト下層膜形成組成物 、前記式(7)で表される2,4-ジヒドロキシ安息 香酸と前記式(8)で表される少なくとも1種の 合物との反応生成物を含む。前記式(8)で表 れる少なくとも1種の化合物のエポキシ基は 2,4-ジヒドロキシ安息香酸の2つのヒドロキ ル基のうち、カルボキシル基に対しパラ位 あるヒドロキシル基と優先的に反応する。 該反応生成物は、線状に伸びたポリマーで り、分子量の制御が容易である。すなわち 高分子量の化合物が得られるため、熱安定 が高く、昇華物の発生を少なくすることが きる。前記式(8)で表される少なくとも1種の 合物が、特に前記式(10)で表されるようなジ グリシジルエステルである場合、得られる反 応生成物は熱安定性が高く、形成されるレジ スト下層膜上に所望の形状のレジストパター ンが、倒壊することなく形成されやすい。

 以下、本発明について合成例及び実施例 よって具体的に説明する。ただし、本発明 下記合成例及び実施例の記載に限定される のではない。

 下記合成例1乃至合成例5に示す重量平均分 量は、ゲルパーミエーションクロマトグラ ィー(以下、GPCと略称する)による測定結果に もとづく。測定には東ソー(株)製GPC装置を用 、測定条件等は次のとおりである。
GPCカラム:Shodex〔登録商標〕・Asahipak〔登録商 標〕(昭和電工(株))
カラム温度:40℃
溶媒:N,N-ジメチルホルムアミド(DMF)
流量:0.6ml/min
標準試料:ポリスチレン(東ソー(株))

<合成例1>
 1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジ ルエステル(東京化成工業(株)製)10.00g、テレ タル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテ クス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標 EX711)9.53g、2,4-ジヒドロキシ安息香酸10.12g及 エチルトリフェニルホスホニウムブロマイ 1.22gを、プロピレングリコールモノメチル ーテル72.04gに溶解させた後、130℃で24時間反 応させ高分子化合物の溶液を得た。得られた 高分子化合物は、前記式(22)に相当し(a':a":b=1: 1:2(モル比))、GPC分析の結果、標準ポリスチレ ン換算にて重量平均分子量4,400である。

<合成例2>
 1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジ ルエステル(東京化成工業(株)製)50.00g、テレ タル酸ジグリシジルエステル(ナガセケムテ クス(株)製、商品名:デナコール〔登録商標 EX711)20.39g、2,4-ジヒドロキシ安息香酸36.15g及 びエチルトリフェニルホスホニウムブロマイ ド4.35gを、プロピレングリコールモノメチル ーテル110.90gに溶解させた後、130℃で24時間 応させ高分子化合物の溶液を得た。得られ 高分子化合物は、前記式(22)に相当し(a':a":b= 3:7:10(モル比))、GPC分析の結果、標準ポリスチ レン換算にて重量平均分子量7,500である。

<合成例3>
 1,2-シクロヘキサンジカルボン酸ジグリシジ ルエステル(東京化成工業(株)製)15.00g、モノ リルジグリシジルイソシアヌル酸((四国化成 (株)製)13.69g、2,4-ジヒドロキシ安息香酸15.18g びエチルトリフェニルホスホニウムブロマ ド1.83gを、プロピレングリコールモノメチル エーテル45.70gに溶解させた後、130℃で24時間 応させ高分子化合物の溶液を得た。得られ 高分子化合物は、前記式(23)に相当し(a':a":b= 1:1:2(モル比))、GPC分析の結果、標準ポリスチ ン換算にて重量平均分子量5,100である。

<合成例4>
 モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸(( 国化成(株)製)15.00g、2,4-ジヒドロキシ安息香 8.46g及びエチルトリフェニルホスホニウム ロマイド1.02gを、プロピレングリコールモノ メチルエーテル57.12gに溶解させた後、130℃で 24時間反応させ高分子化合物の溶液を得た。 られた高分子化合物は、前記式(21)に相当し 、GPC分析の結果、標準ポリスチレン換算にて 重量平均分子量は9,200である。

<合成例5>
 モノアリルジグリシジルイソシアヌル酸(( 国化成(株)製)15.00g、ヒドロキシ安息香酸7.45g 及びエチルトリフェニルホスホニウムブロマ イド1.00gを、プロピレングリコールモノメチ エーテル54.72gに溶解させた後、130℃で24時 反応させ高分子化合物の溶液を得た。得ら た高分子化合物は、下記式(26)に相当し、GPC 析の結果、標準ポリスチレン換算にて重量 均分子量は10,000である。

<実施例1>
 上記合成例1で得られた高分子化合物2gを有 る溶液10gにテトラメトキシメチルグリコー ウリル(日本サイテックインダストリーズ( )製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.5gと リジニウム-p-トルエンスルホン酸0.05gを混合 し、プロピレングリコールモノメチルエーテ ル35.4g及びプロピレングリコールモノメチル ーテルアセテート18.6gに溶解させ溶液とし 。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミク フィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05 μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用い てろ過して、レジスト下層膜形成組成物溶液 を調製した。

 <実施例2>
 上記合成例2で得られた高分子化合物2gを有 る溶液10gにテトラメトキシメチルグリコー ウリル(日本サイテックインダストリーズ( )製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.5gと リジニウム-p-トルエンスルホン酸0.05gを混合 し、プロピレングリコールモノメチルエーテ ル35.4g及びプロピレングリコールモノメチル ーテルアセテート18.6gに溶解させ溶液とし 。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミク フィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05 μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用い てろ過して、レジスト下層膜形成組成物溶液 を調製した。

 <実施例3>
 上記合成例3で得られた高分子化合物2gを有 る溶液10gにテトラメトキシメチルグリコー ウリル(日本サイテックインダストリーズ( )製、商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.5gと リジニウム-p-トルエンスルホン酸0.05gを混合 し、プロピレングリコールモノメチルエーテ ル35.4g及びプロピレングリコールモノメチル ーテルアセテート18.6gに溶解させ溶液とし 。その後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミク フィルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05 μmのポリエチレン製ミクロフィルターを用い てろ過して、レジスト下層膜形成組成物溶液 を調製した。

 <実施例4>
 上記合成例4で得た高分子化合物2gを有する 液10gにテトラメトキシメチルグリコールウ ル(日本サイテックインダストリーズ(株)製 商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.5gとピリ ニウム-p-トルエンスルホン酸0.05gを混合し、 プロピレングリコールモノメチルエーテル35. 4g及びプロピレングリコールモノメチルエー ルアセテート18.6gに溶解させ溶液とした。 の後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフ ルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmの ポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ 過して、レジスト下層膜形成組成物溶液を調 製した。

<比較例1>
 下記式(27)で表される共重合体をポリマーと して含み、さらに添加物として下記式(28)で される架橋剤及びピリジニウム-p-トルエン ルホン酸を含むレジスト下層膜形成組成物 液を用意した。

<比較例2>
 上記合成例5で得た高分子化合物2gを有する 液10gにテトラメトキシメチルグリコールウ ル(日本サイテックインダストリーズ(株)製 商品名:POWDERLINK〔登録商標〕1174)0.5gとピリ ニウム-p-トルエンスルホン酸0.05gを混合し、 プロピレングリコールモノメチルエーテル35. 4g及びプロピレングリコールモノメチルエー ルアセテート18.6gに溶解させ溶液とした。 の後、孔径0.10μmのポリエチレン製ミクロフ ルターを用いてろ過し、更に、孔径0.05μmの ポリエチレン製ミクロフィルターを用いてろ 過して、レジスト下層膜形成組成物溶液を調 製した。

〔レジスト溶剤への溶出試験〕
 本発明の実施例1乃至実施例4で調製された ジスト下層膜形成組成物溶液を、スピナー 用いてシリコンウエハー上に塗布(スピンコ ト)した。ホットプレート上で、205℃で1分 加熱し、レジスト下層膜(膜厚0.10μm)を形成 た。このレジスト下層膜を、レジスト溶液 溶剤である乳酸エチル及びプロピレングリ ールモノメチルエーテルに浸漬し、その溶 に不溶であることを確認した。

〔レジストとのインターミキシング試験〕
 本発明の実施例1乃至実施例4で調製された ジスト下層膜形成組成物溶液を、スピナー 用いてシリコンウエハー上に塗布した。ホ トプレート上で、205℃で1分間加熱し、レジ ト下層膜(膜厚0.10μm)を形成した。

 このレジスト下層膜の上層に、市販のレ スト溶液(例えば、JSR(株)製、商品名:AR2772JN) を、スピナーを用いて塗布した。ホットプレ ート上で、110℃で1.5分間加熱することにより レジスト膜を形成し、露光装置を用いて露光 した後、露光後加熱(PEB:Post Exposure Bake)を110 で1.5分間行った。そのレジスト膜を現像し 後、レジスト下層膜の膜厚を測定し、実施 1乃至実施例4で調製されたレジスト下層膜 成組成物溶液から得られたレジスト下層膜 レジスト膜とのインターミキシングが起こ ないことを確認した。

〔光学パラメーター試験〕
 本発明の実施例1乃至実施例4で調製された ジスト下層膜形成組成物溶液、比較例1で示 たレジスト下層膜形成組成物溶液及び比較 2で調製されたレジスト下層膜形成組成物溶 液を、それぞれスピナーを用いてシリコンウ エハー上に塗布した。ホットプレート上で、 205℃で1分間加熱し、レジスト下層膜(膜厚0.06 μm)を形成した。そして、これら6種類のレジ ト下層膜を、分光エリプソメーター(J.A.Wooll am社製、VUV-VASE VU-302)を用い、波長193nmでの屈 折率n値及び減衰係数k値を測定した。測定結 を表1に示す。

〔ドライエッチング速度の測定〕
 本発明の実施例1乃至実施例4で調製された ジスト下層膜形成組成物溶液、比較例1で示 たレジスト下層膜形成組成物溶液及び比較 2で調製されたレジスト下層膜形成組成物溶 液を、それぞれスピナーを用いてシリコンウ エハー上に塗布した。ホットプレート上で、 205℃で1分間加熱し、レジスト下層膜を形成 た。そして、日本サイエンティフィック社 、RIEシステムES401を用い、ドライエッチング ガスとしてCF 4 を使用した条件下でドライエッチング速度を 測定した。

 レジスト溶液(住友化学(株)製、商品名:PAR710 )を、スピナーを用いてシリコンウエハー上 塗布し、前述と同様の方法によりレジスト を形成した。そして日本サイエンティフィ ク社製、RIEシステムES401を用い、ドライエッ チングガスとしてCF 4 を使用した条件下でドライエッチング速度を 測定した。

 実施例1乃至実施例4及び比較例1乃至比較 2の各レジスト下層膜形成組成物溶液から得 られた6種類のレジスト下層膜と、前記住友 学(株)製レジスト溶液から得られたレジスト 膜のドライエッチング速度との比較を行った 。レジスト膜のドライエッチング速度に対す るレジスト下層膜のドライエッチング速度の 比(ドライエッチング速度の選択比)を表1に示 す。

 本発明のレジスト下層膜形成組成物より られたレジスト下層膜は、少なくとも193nm 光に対して十分に有効な屈折率(n値)と減衰 数(k値)を有し、各実施例(特に実施例1乃至実 施例3)の減衰係数は比較例1、比較例2よりも い値を示している。そして、レジスト膜に して大きなドライエッチング速度の選択比 有し、しかも各実施例のドライエッチング 度の選択比は比較例1のドライエッチング速 の選択比よりも大きい。そのため、レジス 下層膜のドライエッチングによる除去に要 る時間を短縮することができる。そして、 ジスト下層膜のドライエッチングによる除 に伴い、そのレジスト下層膜上のレジスト の膜厚が減少する好ましくない現象を抑制 ることができる。

〔レジストパターンの形成及び評価〕
 シリコンウエハー上に、本発明の実施例1乃 至実施例4で調製されたレジスト下層膜形成 成物溶液をそれぞれスピンコートし、205℃ 1分間加熱することにより、レジスト下層膜 形成される。そのレジスト下層膜上に、ArF キシマレーザー用レジスト溶液(JSR(株)製、 品名:AR2772JN)をスピンコートし、110℃で90秒 加熱を行い、ArFエキシマレーザー用露光装 (ASML社製、ASM5500/1100)を用い、所定の条件で 光する。露光後、110℃で90秒間加熱(PEB)を行 い、クーリングプレート上で室温まで冷却し 、現像及びリンス処理をし、レジストパター ンが形成される。

 目的の線幅を80nmラインアンドスペースとし 、最適露光量、最適フォーカス時のレジスト パターン寸法を測長SEMにて計測し、レジスト パターンの断面形状を断面SEMにて観察して、 目的のレジストパターンが形成されているこ とを確認することができた。