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Patent Searching and Data


Title:
COMPOSITION AND LIGHT-EMITTING ELEMENT USING THE COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/157426
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a composition comprising a compound having a saturated heterocyclic structure, in which the number of ring-constituting members containing a nitrogen atom is 5 or more, and a phosphorescence-emitting compound.

Inventors:
AKINO NOBUHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/061363
Publication Date:
December 30, 2009
Filing Date:
June 23, 2009
Export Citation:
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Assignee:
SUMITOMO CHEMICAL CO (JP)
SUMATION CO LTD (JP)
AKINO NOBUHIKO (JP)
International Classes:
H01L51/50; C08G61/12; C08K5/34; C08K5/56; C08L65/00; C09K11/06
Domestic Patent References:
WO2007060795A12007-05-31
WO2002066552A12002-08-29
WO2004020504A12004-03-11
WO2004020448A12004-03-11
WO2002066552A12002-08-29
Foreign References:
JP2008044923A2008-02-28
JPH10284253A1998-10-23
JP2004091388A2004-03-25
JP2002050483A2002-02-15
JP2002241455A2002-08-28
JPS6370257A1988-03-30
JPS63175860A1988-07-20
JPH02135359A1990-05-24
JPH02135361A1990-05-24
JPH02209988A1990-08-21
JPH0337992A1991-02-19
JPH03152184A1991-06-28
Other References:
APPLIED PHYSICS LETTERS, vol. 80, no. 13, 2002, pages 2308
NATURE, vol. 395, 1998, pages 151
APPL. PHYS. LETT., vol. 75, no. 1, 1999, pages 4
PROC. SPIE-INT. SOC. OPT. ENG., 2001, pages 4105
ORGANIC LIGHT-EMITTING MATERIALS AND DEVICESIV, pages 119
J. AM. CHEM. SOC., vol. 123, 2001, pages 4304
APPL. PHYS. LETT., vol. 71, no. 18, 1997, pages 2596
SYN. MET., vol. 94, no. 1, 1998, pages 103
SYN. MET., vol. 99, no. 2, 1999, pages 1361
ADV. MATER., vol. 11, no. 10, 1999, pages 852
INORG. CHEM., vol. 42, 2003, pages 8609
INORG. CHEM., vol. 43, 2004, pages 6513
JOURNAL OF THE SID, vol. 11/1, 2003, pages 161
See also references of EP 2309563A4
Attorney, Agent or Firm:
ASAMURA Kiyoshi et al. (JP)
Hiroshi Asamura (JP)
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Claims:
 窒素原子を含む環の構成員数が5以上の飽和複素環構造を有する化合物と、燐光発光性化合物とを含有する組成物。
 前記飽和複素環構造を有する化合物が、下記式(1-1)、(1-2)、(1-3)、(2-1)、(2-2)、(2-3)及び(2-4)からなる群から選ばれる式で表される化合物の残基を有する化合物である請求項1に記載の組成物。
(式中、R * は、水素原子又は置換基を表すか、同一の炭素原子に結合した2個のR * が一体となって=Oを表す。複数存在するR * は、同一であっても異なっていてもよい。)
 前記飽和複素環構造を有する化合物が、下記式(3)で表される化合物、又はその残基を有する化合物である請求項2に記載の組成物。
(式中、HTは前記式(1-1)、(1-2)、(1-3)、(2-1)、(2-2)、(2-3)又は(2-4)で表される化合物の残基を表す。nは1~5の整数である。nが2以上の場合、複数存在するHTは同一であっても異なっていてもよい。Y 1 及びY 2 はそれぞれ独立に、-C(R a )(R b )-、-N(R c )-、-O-、-Si(R d )(R e )-、-P(R f )-、-S-、-C(=O)-又は-C(R g )=C(R h )-を表す。R a 、R b 、R c 、R d 、R e 、R f 、R g 及びR h はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表す。m 1 及びm 2 はそれぞれ独立に、0~5の整数である。m 1 が2以上の場合、複数存在するY 1 は同一であっても異なっていてもよい。m 2 が2以上の場合、複数存在するY 2 は同一であっても異なっていてもよい。ET 1 及びET 2 はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよいアリール基又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基を表す。)
 前記ET 1 及びET 2 の少なくとも一方が、置換基を有していてもよいヘテロアリール基である請求項3に記載の組成物。
 前記置換基を有していてもよいヘテロアリール基が、アルキル基、アルコキシ基、置換基を有していてもよいアリール基、又は置換基を有していてもよいヘテロアリール基で置換されたヘテロアリール基である請求項4に記載の組成物。
 前記置換基を有していてもよいヘテロアリール基が、炭素数3~10のアルキル基、炭素数3~10のアルコキシ基、炭素数3~10のアルキル基若しくは炭素数3~10のアルコキシ基で置換されたアリール基、又は炭素数3~10のアルキル基若しくは炭素数3~10のアルコキシ基で置換されたヘテロアリール基である請求項5に記載の組成物。
 計算科学的手法により算出した、前記飽和複素環構造を有する化合物の最低三重項励起エネルギーの値が3.0eV以上である請求項1~6のいずれか一項に記載の組成物。
 計算科学的手法により算出した、前記飽和複素環構造を有する化合物の最低非占有分子軌道のエネルギーレベルの絶対値が1.5eV以上である1~7のいずれか一項に記載の組成物。
 計算科学的手法により算出した、前記飽和複素環構造を有する化合物の最高占有分子軌道のエネルギーレベルの絶対値が6.0eV以下である1~7のいずれか一項に記載の組成物。
 前記式(3)で表される化合物又はその残基を含む化合物において、ET 1 及びET 2 で表される基が、少なくとも2個のπ共役電子を有する部分構造と結合しており、ET 1 及びET 2 で表される基と該部分構造との間の2面角が20°以上である請求項3~9のいずれか一項に記載の組成物。
 前記飽和複素環構造を有する化合物の最低三重項励起エネルギーの値(ETP)と前記燐光発光性化合物の最低三重項励起エネルギーの値(ETT)とが、下記式:
 ETP > ETT (eV)
を満たす請求項1~10のいずれか一項に記載の組成物。
 前記式(1-1)、(1-2)、(1-3)、(2-1)、(2-2)、(2-3)又は(2-4)で表される化合物の残基を繰り返し単位として有する化合物が高分子化合物である請求項2~11のいずれか一項に記載の組成物。
 下記式(1-1)、(1-2)、(1-3)、(2-1)、(2-2)、(2-3)及び(2-4)からなる群から選ばれる式で表される化合物の残基と、前記燐光発光性化合物の残基とを有する高分子化合物。
(式中、R * は、水素原子又は置換基を表すか、同一の炭素原子に結合した2個のR * が一体となって=Oを表す。複数存在するR * は、同一であっても異なっていてもよい。)
 請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物又は請求項13に記載の高分子化合物を用いてなる薄膜。
 請求項1~12のいずれか一項に記載の組成物又は請求項13に記載の高分子化合物を用いてなる発光素子。
 請求項15に記載の発光素子を備えた面状光源。
 請求項15に記載の発光素子を備えた表示装置。
 請求項15に記載の発光素子を備えた照明。
Description:
組成物及び同組成物を用いてな 発光素子

 本発明は、組成物及び同組成物を用いて る発光素子に関する。

 発光素子の発光層に用いる発光材料とし 、三重項励起状態からの発光を示す化合物( 以下、「燐光発光性化合物」ということがあ る。)を発光層に用いた素子は、発光効率が いことが知られている。燐光発光性化合物 発光層に用いる場合、通常、該化合物をマ リックスに添加してなる組成物を発光材料 して用いる。マトリックスとしては、塗布 よって薄膜が形成できることから、ポリビ ルカルバゾールが使用されている(特許文献1 )。

 しかし、この化合物は、最低非占分子軌道( 以下、「LUMO」という。)が高いため、電子を 入しにくい。一方、ポリフルオレン等の共 系高分子化合物は、LUMOが低いため、これを マトリックスとして用いると、比較的容易に 低駆動電圧が実現できる。ところが、このよ うな共役系高分子化合物は、最低三重項励起 エネルギー(以下、「T 1 エネルギー」という。)が小さく、緑色より 短い波長の発光のためのマトリックスとし の使用には適さないと考えられている(特許 献2)。例えば、共役系高分子化合物である リフルオレンと三重項発光化合物とからな 発光材料(非特許文献1)は、三重項発光化合 からの発光が弱いため、発光効率が低い。

特開2002-50483号公報

特開2002-241455号公報

APPLIED PHYSICS LETTERS, 80, 13, 2308(2002)

 そこで、本発明の目的は、発光効率が優 た発光素子を作製することができる発光材 を提供することにある。

 本発明は第一に、窒素原子を含む環の構成 数が5以上の飽和複素環構造を有する化合物 と、燐光発光性化合物とを含有する組成物を 提供する。
 本発明は第二に、後述の式(1-1)、(1-2)、(1-3) (2-1)、(2-2)、(2-3)及び(2-4)からなる群から選 れる式で表される化合物の残基と、前記燐 発光性化合物の残基とを有する高分子化合 を提供する。
 本発明は第三に、前記組成物又は前記高分 化合物を用いてなる薄膜及び発光素子を提 する。
 本発明は第四に、前記発光素子を備えた面 光源、表示装置及び照明を提供する。

 本発明の組成物、高分子化合物(以下、「本 発明の組成物等」という)は、発光効率が高 。したがって、発光素子等の作製に用いた 合、発光効率が優れた発光素子が得られる のである。また、本発明の組成物等は、緑 ~青色の発光において、通常、比較的優れた 光性を有する。これは、本発明の組成物に まれる窒素原子を含む環の構成員数が5以上 の飽和複素環構造を有する化合物、本発明の 高分子化合物のT 1 エネルギーが大きいためである。

 以下、本発明について詳細に説明する。 お、本明細書において、構造式中のアルキ 基、アルコキシ基に接頭辞(t-等)が付いてい ない場合、n-を意味する。

 <組成物>
 本発明の組成物は、窒素原子を含む環の構 員数が5以上の飽和複素環構造を有する化合 物と、燐光発光性化合物とを含有する組成物 である。本明細書において、「飽和複素環構 造」とは、飽和複素環式化合物における水素 原子の一部又は全部(特には、1個又は2個)を り除いてなる基を意味する。また、本明細 において、「高分子化合物」は、同じ構造( り返し単位)が一分子中に2個以上存在する 合物を意味する。

 -飽和複素環構造を有する化合物-
 前記飽和複素環構造を有する化合物は、例 ば、下記式(1-1)、(1-2)、(1-3)、(2-1)、(2-2)、(2- 3)及び(2-4):
(式中、R * は、水素原子又は置換基を表すか、同一の炭 素原子に結合した2個のR * が一体となって=Oを表す。複数存在するR * は、同一であっても異なっていてもよい。)
からなる群から選ばれる式で表される化合物 の残基(即ち、該化合物における水素原子の 部又は全部を取り除いてなる基)を有する化 物であるが、これらの化合物の残基を少な とも二種有することが好ましい。

 前記飽和複素環構造を有する化合物が高 子化合物である場合、飽和複素環構造を高 子化合物の主鎖、側鎖若しくは末端、又は れらの組み合わせで有することができるが 主鎖及び/又は側鎖に有することが好ましい 。

 前記飽和複素環構造を有する化合物が高 子化合物である場合、前記式(1-1)、(1-2)、(1- 3)、(2-1)、(2-2)、(2-3)及び(2-4)からなる群から ばれる式で表される化合物の残基を繰り返 単位として有する高分子化合物、前記式(1-1) 、(1-2)、(1-3)、(2-1)、(2-2)、(2-3)及び(2-4)からな る群から選ばれる式で表される化合物の残基 と、芳香環を有する構造、ヘテロ原子を含有 する構成員数が5以上の複素環を有する構造 芳香族アミン構造、及び後述の式(4)で表さ る構造から選ばれる一種以上とを、各々、 り返し単位として含む高分子化合物がより ましい。

 前記式(1-1)~(2-4)中、R * で表される置換基としては、ハロゲン原子、 アルキル基、アルコキシ基、アルキルチオ基 、置換基を有していてもよいアリール基、ア リールオキシ基、アリールチオ基、アリール アルキル基、アリールアルコキシ基、アリー ルアルキルチオ基、アシル基、アシルオキシ 基、アミド基、酸イミド基、イミン残基、置 換アミノ基、置換シリル基、置換シリルオキ シ基、置換シリルチオ基、置換シリルアミノ 基、置換基を有していてもよい1価の複素環 、置換基を有していてもよいヘテロアリー 基、ヘテロアリールオキシ基、ヘテロアリ ルチオ基、アリールアルケニル基、アリー エチニル基、置換カルボキシル基、シアノ 等が挙げられ、好ましくは、アルキル基、 ルコキシ基、置換基を有していてもよいア ール基、置換基を有していてもよいヘテロ リール基である。なお、N価の複素環基(Nは1 は2)とは、複素環式化合物からN個の水素原 を取り除いた残りの原子団であり、本明細 において、同様である。なお、1価の複素環 基としては、1価の芳香族複素環基が好まし 。

 前記R * で表されるハロゲン原子としては、フッ素原 子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等が挙 げられる。

 前記R * で表されるアルキル基は、直鎖、分岐又は環 状のいずれでもよい。このアルキル基の炭素 数は、通常、1~10程度である。アルキル基と ては、メチル基、エチル基、プロピル基、 ソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、s- ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシ 基、シクロヘキシル基、ヘプチル基、オク ル基、2-エチルヘキシル基、ノニル基、デ ル基、3,7-ジメチルオクチル基、ラウリル基 トリフルオロメチル基、ペンタフルオロエ ル基、パーフルオロブチル基、パーフルオ ヘキシル基、パーフルオロオクチル基等が げられ、t-ブチル基、ペンチル基、ヘキシ 基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、デシ ル基、3,7-ジメチルオクチル基が好ましい。

 前記R * で表されるアルコキシ基は、直鎖、分岐又は 環状のいずれでもよい。このアルコキシ基の 炭素数は、通常、1~10程度である。アルコキ 基としては、メトキシ基、エトキシ基、プ ピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブ キシ基、イソブトキシ基、s-ブトキシ基、t- トキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオ シ基、シクロヘキシルオキシ基、ヘプチル キシ基、オクチルオキシ基、2-エチルヘキ ルオキシ基、ノニルオキシ基、デシルオキ 基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基、ラウリ オキシ基、トリフルオロメトキシ基、ペン フルオロエトキシ基、パーフルオロブトキ 基、パーフルオロヘキシル基、パーフルオ オクチル基、メトキシメチルオキシ基、2- トキシエチルオキシ基等が挙げられ、ペン ルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチル キシ基、2-エチルヘキシルオキシ基、デシル オキシ基、3,7-ジメチルオクチルオキシ基が ましい。

 前記R * で表されるアルキルチオ基は、直鎖、分岐又 は環状のいずれでもよい。このアルキルチオ 基の炭素数は、通常、1~10程度である。アル ルチオ基としては、メチルチオ基、エチル オ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ 、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、s-ブチ ルチオ基、t-ブチルチオ基、ペンチルチオ基 ヘキシルチオ基、シクロヘキシルチオ基、 プチルチオ基、オクチルチオ基、2-エチル キシルチオ基、ノニルチオ基、デシルチオ 、3,7-ジメチルオクチルチオ基、ラウリルチ 基、トリフルオロメチルチオ基等が挙げら 、ペンチルチオ基、ヘキシルチオ基、オク ルチオ基、2-エチルヘキシルチオ基、デシ チオ基、3,7-ジメチルオクチルチオ基が好ま い。

 前記R * で表されるアリール基は、炭素数が、通常、 6~60程度のものであり、好ましくは7~48のもの ある。アリール基としては、フェニル基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基(「C 1 ~C 12 アルコキシ」は、アルコキシ部分の炭素数が 1~12であることを意味する。以下、同様であ 。)、C 1 ~C 12 アルキルフェニル基(「C 1 ~C 12 アルキル」は、アルキル部分の炭素数が1~12 あることを意味する。以下、同様である。) 1-ナフチル基、2-ナフチル基、1-アントラセ ル基、2-アントラセニル基、9-アントラセニ ル基、ペンタフルオロフェニル基等が挙げら れ、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル基が好ましい。ここで、ア リール基とは、芳香族炭化水素から水素原子 1個を除いた残りの原子団である。この芳香 炭化水素としては、縮合環をもつもの、独 したベンゼン環又は縮合環2個以上が直接又 ビニレン基等を介して結合したものが含ま る。さらに、該アリール基は置換基を有し いてもよく、該置換基としては、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル基等が挙げられる。
 前記C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基としては、メトキシフ ェニル基、エトキシフェニル基、プロピルオ キシフェニル基、イソプロピルオキシフェニ ル基、ブトキシフェニル基、イソブトキシフ ェニル基、s-ブトキシフェニル基、t-ブトキ フェニル基、ペンチルオキシフェニル基、 キシルオキシフェニル基、シクロヘキシル キシフェニル基、ヘプチルオキシフェニル 、オクチルオキシフェニル基、2-エチルヘキ シルオキシフェニル基、ノニルオキシフェニ ル基、デシルオキシフェニル基、3,7-ジメチ オクチルオキシフェニル基、ラウリルオキ フェニル基等が挙げられる。
 前記C 1 ~C 12 アルキルフェニル基としては、メチルフェニ ル基、エチルフェニル基、ジメチルフェニル 基、プロピルフェニル基、メシチル基、メチ ルエチルフェニル基、イソプロピルフェニル 基、ブチルフェニル基、イソブチルフェニル 基、s-ブチルフェニル、t-ブチルフェニル基 ペンチルフェニル基、イソアミルフェニル 、ヘキシルフェニル基、ヘプチルフェニル 、オクチルフェニル基、ノニルフェニル基 デシルフェニル基、ドデシルフェニル基等 挙げられる。

 前記R * で表されるアリールオキシ基は、炭素数が、 通常、6~60程度のものであり、好ましくは7~48 ものである。アリールオキシ基としては、 ェノキシ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェノキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェノキシ基、1-ナフチルオキシ基 2-ナフチルオキシ基、ペンタフルオロフェ ルオキシ基等が挙げられ、C 1 ~C 12 アルコキシフェノキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェノキシ基が好ましい。
 前記C 1 ~C 12 アルコキシフェノキシ基としては、メトキシ フェノキシ基、エトキシフェノキシ基、プロ ピルオキシフェノキシ基、イソプロピルオキ シフェノキシ基、ブトキシフェノキシ基、イ ソブトキシフェノキシ基、s-ブトキシフェノ シ基、t-ブトキシフェノキシ基、ペンチル キシフェノキシ基、ヘキシルオキシフェノ シ基、シクロヘキシルオキシフェノキシ基 ヘプチルオキシフェノキシ基、オクチルオ シフェノキシ基、2-エチルヘキシルオキシフ ェノキシ基、ノニルオキシフェノキシ基、デ シルオキシフェノキシ基、3,7-ジメチルオク ルオキシフェノキシ基、ラウリルオキシフ ノキシ基等が挙げられる。
 前記C 1 ~C 12 アルキルフェノキシ基としては、メチルフェ ノキシ基、エチルフェノキシ基、ジメチルフ ェノキシ基、プロピルフェノキシ基、1,3,5-ト リメチルフェノキシ基、メチルエチルフェノ キシ基、イソプロピルフェノキシ基、ブチル フェノキシ基、イソブチルフェノキシ基、s- チルフェノキシ基、t-ブチルフェノキシ基 ペンチルフェノキシ基、イソアミルフェノ シ基、ヘキシルフェノキシ基、ヘプチルフ ノキシ基、オクチルフェノキシ基、ノニル ェノキシ基、デシルフェノキシ基、ドデシ フェノキシ基等が挙げられる。

 前記R * で表されるアリールチオ基は、炭素数が、通 常、6~60程度のものであり、好ましくは7~48の のである。アリールチオ基としては、フェ ルチオ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニルチオ基、1-ナフチルチオ基 2-ナフチルチオ基、ペンタフルオロフェニ チオ基等が挙げられ、C 1 ~C 12 アルコキシフェニルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニルチオ基が好ましい。

 前記R * で表されるアリールアルキル基は、炭素数が 、通常、7~60程度のものであり、好ましくは7~ 48のものである。アリールアルキル基として 、フェニル-C 1 ~C 12 アルキル基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキル基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキル基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキル基等が挙げられ、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキル基が好ましい。

 前記R * で表されるアリールアルコキシ基は、炭素数 が、通常、7~60程度のものであり、好ましく 7~48のものである。アリールアルコキシ基と ては、フェニルメトキシ基、フェニルエト シ基、フェニルブトキシ基、フェニルペン ロキシ基、フェニルヘキシロキシ基、フェ ルヘプチロキシ基、フェニルオクチロキシ 等のフェニル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルコキシ基等が挙げられ、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルコキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルコキシ基が好ましい。

 前記R * で表されるアリールアルキルチオ基は、炭素 数が、通常、7~60程度のものであり、好まし は7~48のものである。アリールアルキルチオ としては、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基等が挙げられ、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルチオ基が好ましい。

 前記R * で表されるアシル基は、炭素数が、通常、2~2 0程度のものであり、好ましくは2~18のもので る。アシル基としては、アセチル基、プロ オニル基、ブチリル基、イソブチリル基、 バロイル基、ベンゾイル基、トリフルオロ セチル基、ペンタフルオロベンゾイル基等 挙げられる。

 前記R * で表されるアシルオキシ基は、炭素数が、通 常、2~20程度のものであり、好ましくは2~18の のである。アシルオキシ基としては、アセ キシ基、プロピオニルオキシ基、ブチリル キシ基、イソブチリルオキシ基、ピバロイ オキシ基、ベンゾイルオキシ基、トリフル ロアセチルオキシ基、ペンタフルオロベン イルオキシ基等が挙げられる。

 前記R * で表されるアミド基は、炭素数が、通常、2~2 0程度のものであり、好ましくは2~18のもので る。アミド基としては、ホルムアミド基、 セトアミド基、プロピオアミド基、ブチロ ミド基、ベンズアミド基、トリフルオロア トアミド基、ペンタフルオロベンズアミド 、ジホルムアミド基、ジアセトアミド基、 プロピオアミド基、ジブチロアミド基、ジ ンズアミド基、ジトリフルオロアセトアミ 基、ジペンタフルオロベンズアミド基等が げられる。

 前記R * で表される酸イミド基とは、酸イミドからそ の窒素原子に結合した水素原子を1個除いて られる1価の残基を意味する。この酸イミド は、炭素数が、通常、2~60程度のものであり 、好ましくは2~48のものである。酸イミド基 しては、以下の構造式で示される基等が挙 られる。
(式中、窒素原子から延びた線は結合手を表 、Meはメチル基、Etはエチル基、n-Prはn-プロ ル基を表す。以下、同様である。)

 前記R * で表されるイミン残基とは、イミン化合物( ち、分子内に-N=C-を持つ有機化合物である。 その例としては、アルジミン、ケチミン、及 びこれらの分子中の窒素原子に結合した水素 原子が、アルキル基等で置換された化合物等 が挙げられる。)から水素原子1個を除いた1価 の残基を意味する。このイミン残基は、通常 炭素数2~20程度であり、好ましくは2~18である 具体的には、以下の構造式で示される基等 挙げられる。
(式中、i-Prはイソプロピル基、n-Buはn-ブチル 、t-Buはt-ブチル基を表す。波線で示した結 は、「楔形で表される結合」及び/又は「破 線で表される結合」であることを意味する。 ここで、「楔形で表される結合」とは、紙面 からこちら側に向かって出ている結合を意味 し、「破線で表される結合」とは、紙面の向 こう側に出ている結合を意味する。)

 前記R * で表される置換アミノ基は、アルキル基、ア リール基、アリールアルキル基及び1価の複 環基からなる群から選ばれる1個又は2個の基 で置換されたアミノ基を意味する。該アルキ ル基、アリール基、アリールアルキル基又は 1価の複素環基は、置換基を有していてもよ 。置換アミノ基の炭素数は、該置換基の炭 数を含めないで、通常、1~60程度であり、好 しくは2~48である。置換アミノ基としては、 メチルアミノ基、ジメチルアミノ基、エチル アミノ基、ジエチルアミノ基、プロピルアミ ノ基、ジプロピルアミノ基、イソプロピルア ミノ基、ジイソプロピルアミノ基、ブチルア ミノ基、イソブチルアミノ基、s-ブチルアミ 基、t-ブチルアミノ基、ペンチルアミノ基 ヘキシルアミノ基、シクロヘキシルアミノ 、ヘプチルアミノ基、オクチルアミノ基、2- エチルヘキシルアミノ基、ノニルアミノ基、 デシルアミノ基、3,7-ジメチルオクチルアミ 基、ラウリルアミノ基、シクロペンチルア ノ基、ジシクロペンチルアミノ基、シクロ キシルアミノ基、ジシクロヘキシルアミノ 、ピロリジル基、ピペリジル基、ジトリフ オロメチルアミノ基フェニルアミノ基、ジ ェニルアミノ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニルアミノ基、ジ(C 1 ~C 12 アルコキシフェニル)アミノ基、ジ(C 1 ~C 12 アルキルフェニル)アミノ基、1-ナフチルアミ ノ基、2-ナフチルアミノ基、ペンタフルオロ ェニルアミノ基、ピリジルアミノ基、ピリ ジニルアミノ基、ピリミジルアミノ基、ピ ジルアミノ基、トリアジルアミノ基フェニ -C 1 ~C 12 アルキルアミノ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルアミノ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルアミノ基、ジ(C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキル)アミノ基、ジ(C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキル)アミノ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルアミノ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルアミノ基等が挙げられる。

 前記R * で表される置換シリル基は、アルキル基、ア リール基、アリールアルキル基及び1価の複 環基からなる群から選ばれる1、2又は3個の で置換されたシリル基を意味する。置換シ ル基の炭素数は、通常、1~60程度であり、好 しくは3~48である。なお、該アルキル基、ア リール基、アリールアルキル基及び1価の複 環基は置換基を有していてもよい。置換シ ル基としては、トリメチルシリル基、トリ チルシリル基、トリプロピルシリル基、ト イソプロピルシリル基、ジメチルイソプロ ルシリル基、ジエチルイソプロピルシリル 、t-ブチルジメチルシリル基、ペンチルジメ チルシリル基、ヘキシルジメチルシリル基、 ヘプチルジメチルシリル基、オクチルジメチ ルシリル基、2-エチルヘキシル-ジメチルシリ ル基、ノニルジメチルシリル基、デシルジメ チルシリル基、3,7-ジメチルオクチル-ジメチ シリル基、ラウリルジメチルシリル基、フ ニル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリル基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルジメチルシリル基、トリフェニルシ リル基、トリ-p-キシリルシリル基、トリベン ジルシリル基、ジフェニルメチルシリル基、 t-ブチルジフェニルシリル基、ジメチルフェ ルシリル基等が挙げられる。

 前記R * で表される置換シリルオキシ基は、アルコキ シ基、アリールオキシ基、アリールアルコキ シ基及び1価の複素環オキシ基からなる群か 選ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリ オキシ基を意味する。置換シリルオキシ基 炭素数は、通常、1~60程度であり、好ましく 3~48である。該アルコキシ基、アリールオキ シ基、アリールアルコキシ基及び1価の複素 オキシ基は置換基を有していてもよい。置 シリルオキシ基としては、トリメチルシリ オキシ基、トリエチルシリルオキシ基、ト プロピルシリルオキシ基、トリイソプロピ シリルオキシ基、ジメチルイソプロピルシ ルオキシ基、ジエチルイソプロピルシリル キシ基、t-ブチルジメチルシリルオキシ基、 ペンチルジメチルシリルオキシ基、ヘキシル ジメチルシリルオキシ基、ヘプチルジメチル シリルオキシ基、オクチルジメチルシリルオ キシ基、2-エチルヘキシル-ジメチルシリルオ キシ基、ノニルジメチルシリルオキシ基、デ シルジメチルシリルオキシ基、3,7-ジメチル クチル-ジメチルシリルオキシ基、ラウリル メチルシリルオキシ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルジメチルシリルオキシ基、トリフェ ニルシリルオキシ基、トリ-p-キシリルシリル オキシ基、トリベンジルシリルオキシ基、ジ フェニルメチルシリルオキシ基、t-ブチルジ ェニルシリルオキシ基、ジメチルフェニル リルオキシ基等が挙げられる。

 前記R * で表される置換シリルチオ基は、アルキルチ オ基、アリールチオ基、アリールアルキルチ オ基及び1価の複素環チオ基からなる群から ばれる1、2又は3個の基で置換されたシリル オ基を意味する。置換シリルチオ基の炭素 は、通常、1~60程度であり、好ましくは3~48で ある。該アルコキシ基、アリールチオ基、ア リールアルキルチオ基及び1価の複素環チオ は置換基を有していてもよい。置換シリル オ基としては、トリメチルシリルチオ基、 リエチルシリルチオ基、トリプロピルシリ チオ基、トリイソプロピルシリルチオ基、 メチルイソプロピルシリルチオ基、ジエチ イソプロピルシリルチオ基、t-ブチルジメチ ルシリルチオ基、ペンチルジメチルシリルチ オ基、ヘキシルジメチルシリルチオ基、ヘプ チルジメチルシリルチオ基、オクチルジメチ ルシリルチオ基、2-エチルヘキシル-ジメチル シリルチオ基、ノニルジメチルシリルチオ基 、デシルジメチルシリルチオ基、3,7-ジメチ オクチル-ジメチルシリルチオ基、ラウリル メチルシリルチオ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルチオ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルジメチルシリルチオ基、トリフェニ ルシリルチオ基、トリ-p-キシリルシリルチオ 基、トリベンジルシリルチオ基、ジフェニル メチルシリルチオ基、t-ブチルジフェニルシ ルチオ基、ジメチルフェニルシリルチオ基 が挙げられる。

 前記R * で表される置換シリルアミノ基は、アルキル アミノ基、アリールアミノ基、アリールアル キルアミノ基及び1価の複素環アミノ基から る群から選ばれる1、2又は3個の基で置換さ たシリルアミノ基を意味する。置換シリル ミノ基の炭素数は、通常、1~60程度であり、 ましくは3~48である。該アルコキシ基、アリ ールアミノ基、アリールアルキルアミノ基及 び1価の複素環アミノ基は置換基を有してい もよい。置換シリルアミノ基としては、ト メチルシリルアミノ基、トリエチルシリル ミノ基、トリプロピルシリルアミノ基、ト イソプロピルシリルアミノ基、ジメチルイ プロピルシリルアミノ基、ジエチルイソプ ピルシリルアミノ基、t-ブチルジメチルシリ ルアミノ基、ペンチルジメチルシリルアミノ 基、ヘキシルジメチルシリルアミノ基、ヘプ チルジメチルシリルアミノ基、オクチルジメ チルシリルアミノ基、2-エチルヘキシル-ジメ チルシリルアミノ基、ノニルジメチルシリル オアミノ基、デシルジメチルシリルアミノ基 、3,7-ジメチルオクチル-ジメチルシリルアミ 基、ラウリルジメチルシリルアミノ基、フ ニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルオキシ基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルアミノ基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルキルシリルアミノ基、1-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルアミノ基、2-ナフチル-C 1 ~C 12 アルキルシリルアミノ基、フェニル-C 1 ~C 12 アルキルジメチルシリルアミノ基、トリフェ ニルシリルアミノ基、トリ-p-キシリルシリル アミノ基、トリベンジルシリルアミノ基、ジ フェニルメチルシリルアミノ基、t-ブチルジ ェニルシリルオアミノ基、ジメチルフェニ シリルアミノ基等が挙げられる。

 前記R * で表される1価の複素環基は、複素環式化合 から水素原子1個を除いた残りの原子団を意 する。1価の複素環基の炭素数は、通常、3~6 0程度であり、好ましくは3~20である。なお、1 価の複素環基の炭素数には、置換基の炭素数 は含まれない。ここで、複素環式化合物とは 、環式構造を持つ有機化合物のうち、環を構 成する元素が炭素原子だけでなく、酸素、硫 黄、窒素、燐、硼素等のヘテロ原子を環内に 含むものをいう。1価の複素環基としては、 エニル基、C 1 ~C 12 アルキルチエニル基、ピロリル基、フリル基 、ピリジル基、C 1 ~C 12 アルキルピリジル基、ピペリジル基、キノリ ル基、イソキノリル基、オキサゾリル基、チ アゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基 、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサジ アゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル 基、ピリジル基、ピリミジル基、ピリダジニ ル基、ピラジニル基、トリアジニル基、イン ドリル基、インダゾリル基、ベンゾイミダゾ リル基、ベンゾトリアゾリル基、カルバゾリ ル基、フェノキサジニル基等が挙げられる。 また、1価の複素環基は、1価の芳香族複素環 (ヘテロアリール基)であることが好ましい

 前記R * で表されるヘテロアリールオキシ基は、炭素 数が、通常、6~60程度のものであり、好まし は7~48のものである。ヘテロアリールオキシ としては、ピリジルオキシ基、C 1 ~C 12 アルコキシピリジルオキシ基、C 1 ~C 12 アルキルピリジルオキシ基、イソキノリルオ キシ基等が挙げられ、C 1 ~C 12 アルコキシピリジルオキシ基、C 1 ~C 12 アルキルピリジルオキシ基が好ましい。
 前記C 1 ~C 12 アルキルピリジルオキシ基としては、メチル ピリジルオキシ基、エチルピリジルオキシ基 、ジメチルピリジルオキシ基、プロピルピリ ジルオキシ基、1,3,5-トリメチルピリジルオキ シ基、メチルエチルピリジルオキシ基、イソ プロピルピリジルオキシ基、ブチルピリジル オキシ基、イソブチルピリジルオキシ基、s- チルピリジルオキシ基、t-ブチルピリジル キシ基、ペンチルピリジルオキシ基、イソ ミルピリジルオキシ基、ヘキシルピリジル キシ基、ヘプチルピリジルオキシ基、オク ルピリジルオキシ基、ノニルピリジルオキ 基、デシルピリジルオキシ基、ドデシルピ ジルオキシ基等が挙げられる。

 前記R * で表されるヘテロアリールチオ基は、炭素数 が、通常、6~60程度のものであり、好ましく 7~48のものである。ヘテロアリールチオ基と ては、ピリジルチオ基、C 1 ~C 12 アルコキシピリジルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルピリジルチオ基、イソキノリルチオ 基等が挙げられ、C 1 ~C 12 アルコキシピリジルチオ基、C 1 ~C 12 アルキルピリジルチオ基が好ましい。

 前記R * で表されるアリールアルケニル基は、炭素数 が、通常、8~60程度のものであり、好ましく 8~48のものである。アリールアルケニル基と ては、フェニル-C 2 ~C 12 アルケニル基(「C 2 ~C 12 アルケニル」は、アルケニル部分の炭素数が 2~12であることを意味する。以下、同様であ 。)、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 2 ~C 12 アルケニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 2 ~C 12 アルケニル基、1-ナフチル-C 2 ~C 12 アルケニル基、2-ナフチル-C 2 ~C 12 アルケニル基等が挙げられ、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 2 ~C 12 アルケニル基、C 2 ~C 12 アルキルフェニル-C 1 ~C 12 アルケニル基が好ましい。

 前記R * で表されるアリールアルキニル基は、炭素数 が、通常、8~60程度のものであり、好ましく 8~48のものである。アリールアルキニル基と ては、フェニル-C 2 ~C 12 アルキニル基(「C 2 ~C 12 アルキニル」は、アルキニル部分の炭素数が 2~12であることを意味する。以下、同様であ 。)、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 2 ~C 12 アルキニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 2 ~C 12 アルキニル基、1-ナフチル-C 2 ~C 12 アルキニル基、2-ナフチル-C 2 ~C 12 アルキニル基等が挙げられ、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル-C 2 ~C 12 アルキニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル-C 2 ~C 12 アルキニル基が好ましい。

 前記R * で表される置換カルボキシル基は、炭素数が 、通常、2~60程度のものであり、好ましくは2~ 48のものであり、アルキル基、アリール基、 リールアルキル基又は1価の複素環基で置換 されたカルボキシル基を意味する。置換カル ボキシル基としては、メトキシカルボニル基 、エトキシカルボニル基、プロポキシカルボ ニル基、イソプロポキシカルボニル基、ブト キシカルボニル基、イソブトキシカルボニル 基、s-ブトキシカルボニル基、t-ブトキシカ ボニル基、ペンチルオキシカルボニル基、 キシロキシカルボニル基、シクロヘキシロ シカルボニル基、ヘプチルオキシカルボニ 基、オクチルオキシカルボニル基、2-エチル ヘキシロキシカルボニル基、ノニルオキシカ ルボニル基、デシロキシカルボニル基、3,7- メチルオクチルオキシカルボニル基、ドデ ルオキシカルボニル基、トリフルオロメト シカルボニル基、ペンタフルオロエトキシ ルボニル基、パーフルオロブトキシカルボ ル基、パーフルオロヘキシルオキシカルボ ル基、パーフルオロオクチルオキシカルボ ル基、ピリジルオキシカルボニル基、ナフ キシカルボニル基、ピリジルオキシカルボ ル基等が挙げられる。該アルキル基、アリ ル基、アリールアルキル基及び1価の複素環 は、置換基を有していてもよい。置換カル キシル基の炭素数には、該置換基の炭素数 含まれない。

 前記飽和複素環構造を有する化合物として 、例えば、下記式(3):
(式中、HTは前記式(1-1)、(1-2)、(1-3)、(2-1)、(2-2 )、(2-3)又は(2-4)で表される化合物の残基を表 。nは1~5の整数である。nが2以上の場合、複 存在するHTは同一であっても異なっていて よい。Y 1 及びY 2 はそれぞれ独立に、-C(R a )(R b )-、-N(R c )-、-O-、-Si(R d )(R e )-、-P(R f )-、-S-、-C(=O)-又は-C(R g )=C(R h )-を表す。R a 、R b 、R c 、R d 、R e 、R f 、R g 及びR h はそれぞれ独立に、水素原子又は置換基を表 す。m 1 及びm 2 はそれぞれ独立に、0~5の整数である。m 1 が2以上の場合、複数存在するY 1 は同一であっても異なっていてもよい。m 2 が2以上の場合、複数存在するY 2 は同一であっても異なっていてもよい。ET 1 及びET 2 はそれぞれ独立に、置換基を有していてもよ いアリール基又は置換基を有していてもよい ヘテロアリール基を表す。)
で表される化合物、及びその残基(即ち、該 合物における水素原子の一部又は全部を取 除いてなる基)を有する化合物が挙げられる

 前記式(3)中、nは、好ましくは1~3の整数で あり、より好ましくは1又は2であり、特に好 しくは1である。

 前記式(3)中、m 1 及びm 2 は、好ましくは0~3の整数であり、より好まし くは0又は1である。

 一般に、化合物が大きく剛直な方が熱的安 性に優れる。本発明の組成物に含まれる前 飽和複素環構造を有する化合物においては T 1 エネルギーを大きく低下させることなく該化 合物の剛直性を維持することにより、配向性 やキャリア輸送性等へ対する悪影響を抑制す ることができる。

 前記式(3)中、ET 1 及びET 2 で表される置換基を有していてもよいアリー ル基としては、フェニル基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基(「C 1 ~C 12 アルコキシ」は、アルコキシ部分の炭素数が 1~12であることを意味する。以下、同様であ 。)、C 1 ~C 12 アルキルフェニル基(「C 1 ~C 12 アルキル」は、アルキル部分の炭素数が1~12 あることを意味する。以下、同様である。) 1-ナフチル基、2-ナフチル基、ペンタフルオ ロフェニル基等が挙げられ、フェニル基、C 1 ~C 12 アルコキシフェニル基、C 1 ~C 12 アルキルフェニル基が好ましい。

 前記式(3)中、ET 1 及びET 2 で表される置換基を有していてもよいヘテロ アリール基としては、環を構成する原子とし て炭素原子の他に、酸素原子、硫黄原子及び 窒素原子からなる群から選ばれるヘテロ原子 を含有するヘテロアリール基等が挙げられ、 例えば、チエニル基、フリル基、ピロリル基 、オキサゾリル基、チアゾリル基、イミダゾ リル基、ピラゾリル基、イミダゾリル基、ピ ラゾリル基、オキサジアゾリル基、トリアゾ リル基、テトラゾリル基、ピリジル基、ピリ ミジル基、ピリダジニル基、ピラジニル基、 トリアジニル基、インドリル基、インダゾリ ル基、ベンゾイミダゾリル基、ベンゾトリア ゾリル基、カルバゾリル基、フェノキサジニ ル基等が好ましく、ピリジル基、ピリミジル 基、ピリダジニル基、ピラジニル基、トリア ジニル基、インドリル基、インダゾリル基、 ベンゾイミダゾリル基、ベンゾトリアゾリル 基、カルバゾリル基がより好ましい。

 前記式(3)中、溶解性や最高占有軌道(以下、 「HOMO」という。)又はLUMOのエネルギーレベル の観点から、ET 1 及びET 2 の少なくとも一方が、置換基を有していても よいヘテロアリール基であることが好ましく 、アルキル基、アルコキシ基、置換基を有し ていてもよいアリール基、又は置換基を有し ていてもよいヘテロアリール基で置換された ヘテロアリール基であることがより好ましく 、炭素数3~10のアルキル基、炭素数3~10のアル キシ基、炭素数3~10のアルキル基若しくは炭 素数3~10のアルコキシ基で置換されたアリー 基、又は炭素数3~10のアルキル基若しくは炭 数3~10のアルコキシ基で置換されたヘテロア リール基であることが特に好ましい。

 前記式(3)中、R a 、R b 、R c 、R d 、R e 、R f 、R g 及びR h で表される置換基は、前記R * で表される置換基として説明し例示したもの と同じである。

 前記飽和複素環構造を有する化合物は、 の他の部分構造を含んでいてもよい。その の部分構造の種類は、それが末端に存在す か否かによって好ましいその他の部分構造 種類は異なる。

 その他の部分構造が末端に存在する場合は 安定な置換基であればよく、合成の容易さ の観点から、前記R * で表される置換基又は水素原子が好ましい。

 その他の部分構造が末端以外に存在する 合は、通常、安定な多価の基であるが、LUMO やHOMOのエネルギーレベルの点で、共役する 質の多価の基が好ましい。このような基と て、2価の芳香族基、3価の芳香族基が挙げら れる。ここで、芳香族基とは、芳香族性を示 す有機化合物から誘導される基である。その ような芳香族基としては、例えば、ベンゼン 、ナフタレン、アントラセン、ピリジン、キ ノリン、イソキノリン等の芳香環からn’個(n ’は2又は3)の水素原子を結合手に置き換えて なる基が挙げられる。

 前記飽和複素環構造を有する化合物に含ま ていてもよいその他の部分構造としては、 記式(4):
(式中、P環及びQ環はそれぞれ独立に芳香環を 示すが、P環は存在してもしなくてもよい。2 の結合手は、P環が存在する場合は、それぞ れP環又はQ環上に存在し、P環が存在しない場 合は、それぞれYを含む5員環若しくは6員環上 又はQ環上に存在する。また、前記P環、Q環、 Yを含む5員環若しくは6員環上に、アルキル基 、アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール 基、アルケニル基、アルキニル基、アリール オキシ基、アリールチオ基、アリールアルキ ル基、アリールアルコキシ基、アリールアル キルチオ基、アリールアルケニル基、アリー ルアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基、 シリル基、置換シリル基、ハロゲン原子、ア シル基、アシルオキシ基、イミン残基、アミ ド基、酸イミド基、1価の複素環基、カルボ シル基、置換カルボキシル基及びシアノ基 らなる群から選ばれる置換基を有していて よい。この置換基としては、アルキル基、 ルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基 アリールオキシ基、アリールチオ基、アリ ルアルキル基、アリールアルコキシ基、ア ールアルキルチオ基、アリールアルケニル 、アリールアルキニル基、アミノ基、置換 ミノ基、シリル基、置換シリル基、ハロゲ 原子、アシル基、アシルオキシ基、イミン 基、アミド基、酸イミド基、1価の複素環基 カルボキシル基、置換カルボキシル基及び アノ基からなる群から選ばれる置換基が好 しい。Yは、-O-、-S-、-Se-、-B(R 0 )-、-Si(R 2 )(R 3 )-、-P(R 4 )-、-P(R 5 )(=O)-、-C(R 6 )(R 7 )-、-N(R 8 )-、-C(R 9 )(R 10 )-C(R 11 )(R 12 )-、-O-C(R 13 )(R 14 )-、-S-C(R 15 )(R 16 )-、-N-C(R 17 )(R 18 )-、-Si(R 19 )(R 20 )-C(R 21 )(R 22 )-、-Si(R 23 )(R 24 )-Si(R 25 )(R 26 )-、-C(R 27 )=C(R 28 )-、-N=C(R 29 )-、又は-Si(R 30 )=C(R 31 )-を表す。R 0 及びR 2 ~R 31 はそれぞれ独立に、水素原子、アルキル基、 アルコキシ基、アルキルチオ基、アリール基 、アリールオキシ基、アリールチオ基、アリ ールアルキル基、アリールアルコキシ基、ア リールアルキルチオ基、アリールアルケニル 基、アリールアルキニル基、アミノ基、置換 アミノ基、シリル基、置換シリル基、シリル オキシ基、置換シリルオキシ基、1価の複素 基又はハロゲン原子を表す。)
で表される構造が好ましい。

 前記式中、R 0 及びR 2 ~R 31 としては、水素原子、アルキル基、アルコキ シ基、アルキルチオ基、アリール基、アリー ルオキシ基、アリールチオ基、アリールアル キル基、アリールアルコキシ基、アリールア ルキルチオ基、アリールアルケニル基、アリ ールアルキニル基、アミノ基、置換アミノ基 、シリル基、置換シリル基、シリルオキシ基 、置換シリルオキシ基、1価の複素環基、ハ ゲン原子が好ましく、アルキル基、アルコ シ基、アルキルチオ基、アリール基、アリ ルオキシ基、アリールチオ基、アリールア キル基、アリールアルコキシ基、1価の複素 基がより好ましく、アルキル基、アルコキ 基、アリール基、1価の複素環基が更に好ま しく、アルキル基、アリール基が特に好まし い。

 前記式(4)で表される構造としては、下記式( 4-1)、(4-2)又は(4-3):
(式中、A環、B環、及びC環はそれぞれ独立に 香環を示す。式(4-1)、(4-2)及び(4-3)は、それ れ、アルキル基、アルコキシ基、アルキル オ基、アリール基、アリールオキシ基、ア ールチオ基、アリールアルキル基、アリー アルコキシ基、アリールアルキルチオ基、 リールアルケニル基、アリールアルキニル 、アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置 シリル基、ハロゲン原子、アシル基、アシ オキシ基、イミン残基、アミド基、酸イミ 基、1価の複素環基、カルボキシル基、置換 ルボキシル基及びシアノ基からなる群から ばれる置換基を有していてもよい。Yは前記 と同じ意味を表す。)
で表される構造、及び下記式(4-4)又は(4-5):
(式中、D環、E環、F環及びG環はそれぞれ独立 、アルキル基、アルコキシ基、アルキルチ 基、アリール基、アリールオキシ基、アリ ルチオ基、アリールアルキル基、アリール ルコキシ基、アリールアルキルチオ基、ア ールアルケニル基、アリールアルキニル基 アミノ基、置換アミノ基、シリル基、置換 リル基、ハロゲン原子、アシル基、アシル キシ基、イミン残基、アミド基、酸イミド 、1価の複素環基、カルボキシル基、置換カ ルボキシル基及びシアノ基からなる群から選 ばれる置換基を有していてもよい芳香環を表 す。Yは前記と同じ意味を表す。)
で表される構造が挙げられる。

 前記式(4-4)及び(4-5)中、Yは、発光効率の 点から、炭素原子、窒素原子、酸素原子又 硫黄原子が好ましい。

 前記式(4-1)~(4-5)中、A環~G環で表される芳 環としては、非置換のものを一例として示 と、ベンゼン環、ナフタレン環、アントラ ン環、テトラセン環、ペンタセン環、ピレ 環、フェナントレン環等の芳香族炭化水素 ;ピリジン環、ビピリジン環、フェナントロ ン環、キノリン環、イソキノリン環、チオ ェン環、フラン環、ピロール環等の複素芳 環が挙げられる。これらの芳香環は、置換 を有していてもよい。

 前記飽和複素環構造を有する化合物に含ま ていてもよいその他の部分構造としては、 下の式で表される構造の芳香族アミン構造 挙げられる。
(式中、Ar 6 、Ar 7 、Ar 8 及びAr 9 はそれぞれ独立にアリーレン基又は2価の複 環基を示す。Ar 10 、Ar 11 及びAr 12 はそれぞれ独立にアリール基又は1価の複素 基を示す。Ar 6 ~Ar 12 は置換基を有していてもよい。x及びyはそれ れ独立に0又は1を示し、0≦x+y≦1である。)

 Ar 6 、Ar 7 、Ar 8 、Ar 9 で表されるアリーレン基とは、芳香族炭化水 素から、水素原子2個を除いた残りの原子団 ある。芳香族炭化水素としては、縮合環を つ化合物、独立したベンゼン環又は縮合環2 以上が直接又はビニレン基等を介して結合 た化合物が含まれる。

 Ar 6 、Ar 7 、Ar 8 、Ar 9 で表される2価の複素環基とは、複素環式化 物から水素原子2個を除いた残りの原子団で る。2価の複素環基の炭素数は、通常、4~60 度である。複素環式化合物とは、環式構造 持つ有機化合物のうち、環を構成する元素 炭素原子だけでなく、酸素、硫黄、窒素、 、硼素等のヘテロ原子を環内に含む化合物 意味する。2価の複素環基としては、2価の芳 香族複素環基が好ましい。

 Ar 10 、Ar 11 、Ar 12 で表されるアリール基とは、芳香族炭化水素 から水素原子1個を除いた残りの原子団であ 。芳香族炭化水素は、前述のとおりである

 Ar 10 、Ar 11 、Ar 12 で表される1価の複素環基とは、複素環式化 物から水素原子1個を除いた残りの原子団を 味する。1価の複素環基の炭素数は、通常、 4~60程度である。複素環式化合物は、前述の おりである。1価の複素環基としては、1価の 芳香族複素環基が好ましい。

 前記飽和複素環構造を有する化合物が高分 化合物である場合、該化合物のポリスチレ 換算の重量平均分子量は、成膜性の観点か 、3×10 2 以上が好ましく、3×10 2 ~1×10 7 がより好ましく、1×10 3 ~1×10 7 がさらに好ましく、1×10 4 ~1×10 7 が特に好ましい。

 前記飽和複素環構造を有する化合物は、広 発光波長領域で用いることができるが、そ ためには、好ましくは、該化合物のT 1 エネルギーの値が3.0eV以上であることが好ま く、3.2eV以上であることがより好ましく、3. 4eV以上であることがさらに好ましく、3.6eV以 であることが特に好ましい。また、通常、 限は5.0eVである。

 前記飽和複素環構造を有する化合物のHOMO のエネルギーレベルの絶対値は、6.0eV以下で ることが好ましく、5.8eV以下であることが り好ましく、5.6eV以下であることがさらに好 ましい。また、通常、下限は5.0eVである。

 前記飽和複素環構造を有する化合物のLUMO のエネルギーレベルの絶対値は、1.5eV以上で ることが好ましく、1.7eV以上であることが り好ましく、1.9eV以上であることがさらに好 ましく、2.1eV以上であること特に好ましい。 た、通常、上限は4.0eVである。

 本明細書において、各化合物のT 1 エネルギーの値、LUMOのエネルギーレベルの 、HOMOのエネルギーレベルの値は、計算科学 手法により算出した値を用いる。本明細書 おいて、計算科学的手法としては、量子化 計算プログラムGaussian03を用い、HF(Hartree-Fock )法により基底状態の構造最適化を行い、該 適化された構造において、B3P86レベルの時間 依存密度汎関数法を用いて、T 1 エネルギー及びLUMOのエネルギーレベルの値 算出する。その際、基底関数として6-31g*を いる。基底関数6-31g*を使用できない場合は LANL2DZを用いる。

 前記飽和複素環構造を有する化合物が高分 化合物であって、該高分子化合物を構成す 繰り返し単位が1種類の場合、該繰り返し単 位をAとすると、該飽和複素環式化合物を有 る化合物は、下記式:
(式中、nは重合数を表す。)
で表される。ここで、n=1、2及び3の構造に対 て、T 1 エネルギーの値、LUMOのエネルギーレベルの 、HOMOのエネルギーレベルの値を算出し、算 されたT 1 エネルギーの値、LUMOのエネルギーレベルの 、HOMOのエネルギーレベルの値を(1/n)の関数 して線形近似した場合のn=∞の値を、該高分 子のT 1 エネルギーの値、LUMOのエネルギーレベルの 、HOMOのエネルギーレベルの値と定義する。

 前記飽和複素環構造を有する化合物が高分 化合物であって、該高分子化合物を構成す 繰り返し単位が2種類以上存在する場合、組 成比を満足するすべての場合についてn=∞(こ こで、nは繰り返し単位の重合数)におけるT 1 エネルギーの値を前記と同様の方法で算出し 、その中で最低のT 1 エネルギーの値を該化合物のT 1 エネルギーの値と定義する。LUMOのエネルギ レベルの値、HOMOのエネルギーレベルの値は 最低のT 1 エネルギーの値を与える繰り返し単位におけ るn=∞の値を、該高分子化合物のLUMOのエネル ギーレベルの値、HOMOのエネルギーレベルの と定義する。本発明では、その「LUMOのエネ ギーレベルの値」及び「HOMOのエネルギーレ ベルの値」の絶対値(即ち、LUMO、HOMOのエネル ギーレベルの値が負の場合、絶対値とは当該 負の符号を取った値を意味する。)が重要で る。

 前記飽和複素環構造を有する化合物が、前 式(3)で表される化合物の残基を含む場合に 、ET 1 及びET 2 で表される基の少なくとも一方(好ましくは ET 1 及びET 2 で表される基)が、少なくとも2個のπ共役電 を有する部分構造と結合していることが好 しい。さらに、ET 1 及びET 2 で表される基が、少なくとも2個のπ共役電子 を有する部分構造と結合しており、ET 1 及びET 2 で表される基と該部分構造との間の2面角が20 °以上であることが好ましく、30°以上である ことがより好ましく、50°以上であることが らに好ましく、65°以上であることが特に好 しく、75°以上であることがとりわけ好まし い。

 また、前記飽和複素環構造を有する化合 において、芳香環、ヘテロ芳香環等の不飽 環が結合して存在する場合、あらゆる不飽 環の間の2面角が、30°以上であることが好 しく、50°以上であることがより好ましく、6 5°以上であることがさらに好ましく、75°以 であることが特に好ましい。

 ここで、本明細書において、「2面角」とは 、基底状態における最適化構造から算出され る角度を意味する。2面角は、例えば、前記 (3)では、ET 1 又はET 2 で表される基において結合位置にある炭素原 子(a 1 )とa 1 に隣接する炭素原子又は窒素原子(a 2 )、及びET 1 又はET 2 で表される基と結合している構造の結合位置 にある原子(a 3 )とa 3 に隣接する原子(a 4 )で規定される。ここで、原子(a 2 )又は原子(a 4 )が複数選択可能な場合は、すべての場合に いて2面角を算出し、その中で値が最低の値( 180°以下である)を2面角とする。原子(a 3 )及び(a 4 )は、π共役電子を有する原子であり、より好 ましくは、炭素原子、窒素原子、珪素原子、 リン原子である。本明細書においては、計算 科学的手法により求められるn=3(nは重合数)の 構造の基底状態における最適化構造(即ち、 構造の生成エネルギーが最小となる構造)か 算出する。前記飽和複素環構造を有する化 物において、前記2面角が複数存在する場合 は、すべての2面角が前記条件を満たしてい ことが好ましい。

 前記飽和複素環構造を有する化合物として 、以下の式(5-1)~(5-30)で表される化合物が挙 られる。下式(5-1)~(5-30)中、Rは水素原子又は 置換基を表す。Rで表される置換基としては ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基 アルキルチオ基、置換基を有していてもよ アリール基、アリールオキシ基、アリール オ基、アリールアルキル基、アリールアル ルオキシ基、アリールアルキルチオ基、ア ル基、アシルオキシ基、アミド基、酸イミ 基、イミン残基、置換アミノ基、置換シリ 基、置換シリルオキシ基、置換シリルチオ 、置換シリルアミノ基、置換基を有してい もよい1価の複素環基、置換基を有していて よいヘテロアリール基、ヘテロアリールオ シ基、ヘテロアリールチオ基、アリールア ケニル基、アリールエチニル基、置換カル キシル基、シアノ基が挙げられ、アルキル 、アルコキシ基、置換基を有していてもよ アリール基、置換基を有していてもよいヘ ロアリール基が好ましい。複数存在するR及 びR * は、それぞれ、同一であっても異なっていて もよい。R * は、前記と同じ意味を表す。

 前記飽和複素環構造を有する化合物として 、以下の化合物も挙げられる。
(式中、nは重合数を表す。)

 -燐光発光性化合物-
 前記燐光発光性化合物としては、三重項発 錯体等の公知の化合物が使用でき、例えば 従来から低分子系のEL発光性材料として利 されてきた化合物が挙げられる。これらは 例えば、Nature, (1998), 395, 151、Appl. Phys. Let t. (1999), 75(1), 4、Proc. SPIE-Int. Soc. Opt. Eng. (2001), 4105(Organic Light-Emitting Materials and Devi cesIV), 119、J. Am. Chem. Soc., (2001), 123, 4304、 Appl. Phys. Lett., (1997), 71(18), 2596、Syn. Met.,  (1998), 94(1), 103、Syn. Met., (1999), 99(2), 1361、 Adv. Mater., (1999), 11(10), 852、Inorg. Chem., (2003 ), 42, 8609、Inorg. Chem., (2004), 43, 6513、Journal  of the SID 11/1、161(2003)、WO2002/066552、WO2004/02 0504、WO2004/020448等に開示されている。これら 中でも、金属錯体のHOMOにおける、中心金属 の最外殻d軌道の軌道係数の2乗の和が、全原 軌道係数の2乗の和において占める割合が1/3 以上であることが、高発光効率を得る観点で 好ましく、例えば、中心金属が第6周期に属 る遷移金属である、オルトメタル化錯体等 挙げられる。

 前記三重項発光錯体の中心金属としては 通常、原子番号50以上の原子で、該錯体に ピン-軌道相互作用があり、一重項状態と三 項状態間の項間交差を起こし得る金属であ 、金、白金、イリジウム、オスミウム、レ ウム、タングステン、ユーロピウム、テル ウム、ツリウム、ディスプロシウム、サマ ウム、プラセオジム、ガドリニウム、イッ ルビウムの原子が好ましく、より好ましく 、金、白金、イリジウム、オスミウム、レ ウム、タングステンの原子であり、さらに ましくは、金、白金、イリジウム、オスミ ム、レニウムの原子であり、特に好ましく 、金、白金、イリジウム、レニウムの原子 あり、とりわけ好ましくは、白金及びイリ ウムの原子である。

 前記三重項発光錯体の配位子としては、8 -キノリノール及びその誘導体、ベンゾキノ ノール及びその誘導体、2-フェニル-ピリジ 及びその誘導体等が挙げられる。

 前記燐光発光性化合物は、溶解性の観点 ら、アルキル基、アルコキシ基、置換基を していてもよいアリール基、置換基を有し いてもよいヘテロアリール基等の置換基を する化合物であることが好ましい。さらに 該置換基は、水素原子以外の原子の総数が3 以上のであることが好ましく、5以上である とがより好ましく、7以上であることがさら 好ましく、10以上であることが特に好まし 。また、該置換基は、各配位子に少なくと 1個存在することが好ましく、該置換基の種 は、配位子毎に同一であっても異なってい もよい。

 前記燐光発光性化合物としては、例えば、 下のものが挙げられる。
(式中、tBuは、tert-ブチル基を表す。)

 本発明の組成物における前記燐光発光性 合物の含有量は、前記飽和複素環構造を有 る化合物100重量部に対して、通常、0.01~80重 量部であり、好ましくは0.1~30重量部であり、 より好ましくは0.1~15重量部であり、特に好ま しくは0.1~10重量部である。なお、本発明の組 成物において、前記飽和複素環構造を有する 化合物、前記燐光発光性化合物は、各々、一 種単独で用いても二種以上を併用してもよい 。

 本発明の組成物は、本発明の目的を損な ない範囲で、前記飽和複素環構造を有する 合物、前記燐光発光性化合物以外の任意成 を含んでいてもよい。この任意成分として 、例えば、正孔輸送材料、電子輸送材料、 化防止剤等が挙げられる。

 前記正孔輸送材料としては、有機EL素子 の発光素子の正孔輸送材料として公知の芳 族アミン、カルバゾール誘導体、ポリパラ ェニレン誘導体等が挙げられる。

 前記電子輸送材料としては、有機EL素子 の発光素子の電子輸送材料として公知のオ サジアゾール誘導体、アントラキノジメタ 及びその誘導体、ベンゾキノン及びその誘 体、ナフトキノン及びその誘導体、アント キノン及びその誘導体、テトラシアノアン ラキノジメタン及びその誘導体、フルオレ ン誘導体、ジフェニルジシアノエチレン及 その誘導体、ジフェノキノン誘導体、8-ヒド ロキシキノリン及びその誘導体の金属錯体が 挙げられる。

 本発明の組成物において、前記飽和複素環 造を有する化合物のT 1 エネルギーの値(ETP)と前記燐光発光性化合物 T 1 エネルギーの値(ETT)とが、下記式:
 ETP > ETT     (eV)
を満たすことが、高効率発光の観点から好ま しく、
 ETP > ETT+0.1 (eV)
を満たすことが、より好ましく、
 ETP > ETT+0.2 (eV)
を満たすことが、さらに好ましい。

 <高分子>
 本発明の高分子化合物は、前記式(1-1)、(1-2) 、(1-3)、(2-1)、(2-2)、(2-3)及び(2-4)からなる群 ら選ばれる式で表される化合物の残基と、 記燐光発光性化合物の残基とを有する高分 化合物である。前記燐光発光性化合物及び 記飽和複素環構造を有する化合物は、前記 成物の項で説明し例示したものと同様であ 。本発明の高分子化合物は、前記燐光発光 化合物の残基を、分子鎖の主鎖、末端、側 のいずれに有していてもよい。

 <薄膜>
 本発明の薄膜には、発光性薄膜、有機半導 薄膜等がある。これらの薄膜は、本発明の 成物等を用いてなるものである。
 本発明の薄膜は、溶液の塗布、蒸着、転写 により作製することができる。溶液の塗布 は、スピンコート法、キャスティング法、 イクログラビアコート法、グラビアコート 、バーコート法、ロールコート法、ワイア バーコート法、ディップコート法、スプレ コート法、スクリーン印刷法、フレキソ印 法、オフセット印刷法、インクジェット法 を用いればよい。

 前記溶液の調製に用いる溶媒としては、 発明の組成物等を溶解又は均一に分散でき ものが好ましい。該溶媒としては、塩素系 媒(クロロホルム、塩化メチレン、1,2-ジク ロエタン、1,1,2-トリクロロエタン、クロロ ンゼン、o-ジクロロベンゼン等)、エーテル 溶媒(テトラヒドロフラン、ジオキサン等)、 芳香族炭化水素系溶媒(トルエン、キシレン )、脂肪族炭化水素系溶媒(シクロヘキサン、 メチルシクロヘキサン、n-ペンタン、n-ヘキ ン、n-へプタン、n-オクタン、n-ノナン、n-デ カン等)、ケトン系溶媒(アセトン、メチルエ ルケトン、シクロヘキサノン等)、エステル 系溶媒(酢酸エチル、酢酸ブチル、エチルセ ソルブアセテート等)、多価アルコール及び の誘導体(エチレングリコール、エチレング リコールモノブチルエーテル、エチレングリ コールモノエチルエーテル、エチレングリコ ールモノメチルエーテル、ジメトキシエタン 、プロピレングリコール、ジエトキシメタン 、トリエチレングリコールモノエチルエーテ ル、グリセリン、1,2-ヘキサンジオール等)、 ルコール系溶媒(メタノール、エタノール、 プロパノール、イソプロパノール、シクロヘ キサノール等)、スルホキシド系溶媒(ジメチ スルホキシド等)、アミド系溶媒(N-メチル-2- ピロリドン、N,N-ジメチルホルムアミド等)が げられる。これらの溶媒は、一種単独で用 ても二種以上を併用してもよい。

 インクジェット法を用いる場合には、ヘ ドからの吐出性、ばらつき等の改善のため 、溶液中の溶媒の選択、添加剤として公知 方法を用いることができる。この場合、溶 の粘度が、25℃において1~100mPa・sであるこ が好ましい。また、あまり蒸発が著しいと ッドから吐出を繰り返すことが難しくなる 向がある。上記のような観点で、用いられ 好ましい溶媒としては、アニソール、ビシ ロヘキシル、キシレン、テトラリン、ドデ ルベンゼン等を含む単独又は混合の溶媒が げられる。一般的には、複数の溶媒を混合 る方法、組成物の溶液中での濃度を調整す 方法等によって用いた組成物に合ったイン ジェット用の溶液を得ることができる。

 <発光素子>
 次に、本発明の発光素子について説明する
 本発明の発光素子は、本発明の組成物等を いてなるものであり、通常、陽極及び陰極 らなる電極間に本発明の組成物等を含むが それらは前記薄膜の形態で発光層として含 れることが好ましい。また、発光効率、耐 性等の性能を向上させる観点から、他の機 を有する公知の層を含んでいてもよい。こ ような層としては、例えば、電荷輸送層(即 ち、正孔輸送層、電子輸送層)、電荷阻止層( ち、正孔阻止層、電子阻止層)、電荷注入層 (即ち、正孔注入層、電子注入層)、バッファ 等が挙げられる。なお、本発明の発光素子 おいて、発光層、電荷輸送層、電荷阻止層 電荷注入層、バッファ層等は、各々、一層 らなるものでも二層以上からなるものでも い。

 前記発光層は、発光する機能を有する層 ある。前記正孔輸送層は、正孔を輸送する 能を有する層である。前記電子輸送層は、 子を輸送する機能を有する層である。これ 電子輸送層と正孔輸送層を総称して電荷輸 層と言う。また、電荷阻止層は、正孔又は 子を発光層に閉じ込める機能を有する層で り、電子を輸送し、かつ正孔を閉じ込める を正孔阻止層と言い、正孔を輸送し、かつ 子を閉じ込める層を電子阻止層と言う。

 前記バッファ層としては、陽極に隣接し 導電性高分子化合物を含む層が挙げられる

 本発明の発光素子の具体例としては、以下 a)~q)の構造が挙げられる。
a)陽極/発光層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/陰極
c)陽極/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/発光層/正孔阻止層/陰極
e)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
f)陽極/電荷注入層/発光層/陰極
g)陽極/発光層/電荷注入層/陰極
h)陽極/電荷注入層/発光層/電荷注入層/陰極
i)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/陰極
j)陽極/正孔輸送層/発光層/電荷注入層/陰極
k)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電荷注 入層/陰極
l)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/陰極
m)陽極/発光層/電子輸送層/電荷注入層/陰極
n)陽極/電荷注入層/発光層/電子輸送層/電荷注 入層/陰極
o)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸 送層/陰極
p)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電荷注 入層/陰極
q)陽極/電荷注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸 送層/電荷注入層/陰極
(ここで、/は各層が隣接して積層されている とを示す。以下、同じである。なお、発光 、正孔輸送層、電子輸送層は、それぞれ独 に2層以上用いてもよい。)

 本発明の発光素子が正孔輸送層を有する 合(通常、正孔輸送層は、正孔輸送材料を含 有する)、正孔輸送材料としては公知の材料 挙げられ、例えば、ポリビニルカルバゾー 及びその誘導体、ポリシラン及びその誘導 、側鎖又は主鎖に芳香族アミンを有するポ シロキサン誘導体、ピラゾリン誘導体、ア ールアミン誘導体、スチルベン誘導体、ト フェニルジアミン誘導体、ポリアニリン及 その誘導体、ポリチオフェン及びその誘導 、ポリピロール及びその誘導体、ポリ(p-フ ニレンビニレン)及びその誘導体、ポリ(2,5- エニレンビニレン)及びその誘導体等の高分 正孔輸送材料が挙げられ、さらに、特開昭6 3-70257号公報、同63-175860号公報、特開平2-135359 号公報、同2-135361号公報、同2-209988号公報、 3-37992号公報、同3-152184号公報に記載されて る化合物も挙げられる。

 本発明の発光素子が電子輸送層を有する 合(通常、電子輸送層は、電子輸送材料を含 有する)、電子輸送材料としては公知の材料 挙げられ、例えば、オキサジアゾール誘導 、アントラキノジメタン及びその誘導体、 ンゾキノン及びその誘導体、ナフトキノン びその誘導体、アントラキノン及びその誘 体、テトラシアノアンスラキノジメタン及 その誘導体、フルオレノン誘導体、ジフェ ルジシアノエチレン及びその誘導体、ジフ ノキノン誘導体、8-ヒドロキシキノリン及び その誘導体の金属錯体、ポリキノリン及びそ の誘導体、ポリキノキサリン及びその誘導体 、ポリフルオレン及びその誘導体等が挙げら れる。

 正孔輸送層及び電子輸送層の膜厚として 、用いる材料によって最適値が異なり、駆 電圧と発光効率が適度な値となるように選 すればよいが、少なくともピンホールが発 しないような厚さが必要であり、あまり厚 と、素子の駆動電圧が高くなり好ましくな 。従って、該正孔輸送層及び電子輸送層の 厚は、例えば、1nm~1μmであり、好ましくは2n m~500nmであり、さらに好ましくは5nm~200nmであ 。

 また、電極に隣接して設けた電荷輸送層 うち、電極からの電荷注入効率を改善する 能を有し、素子の駆動電圧を下げる効果を するものは、特に電荷注入層(即ち、正孔注 入層、電子注入層の総称である。以下、同じ である。)と呼ばれることがある。

 さらに電極との密着性向上や電極からの 荷注入の改善のために、電極に隣接して前 の電荷注入層又は絶縁層(通常、平均膜厚で 0.5nm~4nmである。)を設けてもよく、また、界 の密着性向上や混合の防止等のために電荷 送層や発光層の界面に薄いバッファ層を挿 してもよい。

 積層する層の順番や数、及び各層の厚さ 、発光効率や素子寿命を勘案して適宜選択 ることができる。

 電荷注入層としては、導電性高分子化合 を含む層、陽極と正孔輸送層との間に設け れ、陽極材料と正孔輸送層に含まれる正孔 送材料との中間の値のイオン化ポテンシャ を有する材料を含む層、陰極と電子輸送層 の間に設けられ、陰極材料と電子輸送層に まれる電子輸送材料との中間の値の電子親 力を有する材料を含む層等が挙げられる。

 電荷注入層に用いる材料としては、電極 隣接する層の材料との関係で適宜選択すれ よく、ポリアニリン及びその誘導体、ポリ オフェン及びその誘導体、ポリピロール及 その誘導体、ポリフェニレンビニレン及び の誘導体、ポリチエニレンビニレン及びそ 誘導体、ポリキノリン及びその誘導体、ポ キノキサリン及びその誘導体、芳香族アミ 構造を主鎖又は側鎖に含む重合体等の導電 高分子化合物、金属フタロシアニン(銅フタ ロシアニン等)、カーボン等が挙げられる。

 絶縁層は、電荷注入を容易にする機能を するものである。前記絶縁層の材料として 、例えば、金属フッ化物、金属酸化物、有 絶縁材料等が挙げられる。前記絶縁層を設 た発光素子としては、陰極に隣接して絶縁 を設けた発光素子、陽極に隣接して絶縁層 設けた発光素子が挙げられる。

 本発明の発光素子は、通常、基板上に形 される。前記基板は、電極を形成し、有機 の層を形成する際に変化しないものであれ よく、例えば、ガラス、プラスチック、高 子フィルム、シリコン等の基板が挙げられ 。不透明な基板の場合には、反対の電極が 明又は半透明であることが好ましい。

 本発明の発光素子が有する陽極及び陰極 少なくとも一方は、通常、透明又は半透明 ある。その中でも、陽極側が透明又は半透 であることが好ましい。

 陽極の材料としては、通常、導電性の金 酸化物膜、半透明の金属薄膜等が用いられ 例えば、酸化インジウム、酸化亜鉛、酸化 ズ、及びそれらの複合体であるインジウム スズ・オキサイド(ITO)、インジウム・亜鉛 オキサイド等からなる導電性無機化合物を いて作製された膜(NESA等)や、金、白金、銀 銅等が挙げられ、ITO、インジウム・亜鉛・ キサイド、酸化スズが好ましい。その作製 法としては、真空蒸着法、スパッタリング 、イオンプレーティング法、メッキ法等が げられる。また、該陽極として、ポリアニ ン及びその誘導体、ポリチオフェン及びそ 誘導体等の有機の透明導電膜を用いてもよ 。なお、陽極を2層以上の積層構造としても い。

 陰極の材料としては、通常、仕事関数の さい材料が好ましく、例えば、リチウム、 トリウム、カリウム、ルビジウム、セシウ 、ベリリウム、マグネシウム、カルシウム ストロンチウム、バリウム、アルミニウム スカンジウム、バナジウム、亜鉛、イット ウム、インジウム、セリウム、サマリウム ユーロピウム、テルビウム、イッテルビウ 等の金属、及びそれらのうち2個以上の合金 、又はそれらのうち1個以上と、金、銀、白 、銅、マンガン、チタン、コバルト、ニッ ル、タングステン、錫のうち1個以上との合 、グラファイト又はグラファイト層間化合 等が用いられる。合金の具体例としては、 グネシウム-銀合金、マグネシウム-インジ ム合金、マグネシウム-アルミニウム合金、 ンジウム-銀合金、リチウム-アルミニウム 金、リチウム-マグネシウム合金、リチウム- インジウム合金、カルシウム-アルミニウム 金等が挙げられる。なお、陰極を2層以上の 層構造としてもよい。

 本発明の発光素子は、面状光源、表示装 (例えば、セグメント表示装置、ドットマト リックス表示装置、液晶表示装置等)、その ックライト(例えば、前記発光素子をバック イトとして備えた液晶表示装置)等として用 いることができる。

 本発明の発光素子を用いて面状の発光を るためには、面状の陽極と陰極が重なり合 ように配置すればよい。また、パターン状 発光を得るためには、前記面状の発光素子 表面にパターン状の窓を設けたマスクを設 する方法、非発光部の有機物層を極端に厚 形成し実質的に非発光とする方法、陽極若 くは陰極のいずれか一方、又は両方の電極 パターン状に形成する方法がある。これら いずれかの方法でパターンを形成し、いく かの電極を独立にON/OFFできるように配置す ことにより、数字や文字、簡単な記号等を 示できるセグメントタイプの表示素子が得 れる。更に、ドットマトリックス素子とす ためには、陽極と陰極をともにストライプ に形成して直交するように配置すればよい 複数の種類の発光色の異なる材料を塗り分 る方法や、カラーフィルター又は蛍光変換 ィルターを用いる方法により、部分カラー 示、マルチカラー表示が可能となる。ドッ マトリックス素子は、パッシブ駆動も可能 あるし、TFT等と組み合わせてアクティブ駆 してもよい。これらの表示素子は、コンピ ータ、テレビ、携帯端末、携帯電話、カー ビゲーション、ビデオカメラのビューファ ンダー等の表示装置として用いることがで る。

 さらに、前記面状の発光素子は、通常、 発光薄型であり、液晶表示装置のバックラ ト用の面状光源、照明(例えば、面状の照明 、該照明用の光源)等として好適に用いるこ ができる。また、フレキシブルな基板を用 れば、曲面状の光源、照明、表示装置等と ても使用できる。

 本発明の組成物等は、素子の作製に有用 あるだけではなく、有機半導体材料等の半 体材料、発光材料、光学材料、導電性材料( 例えば、ドーピングにより適用する。)とし 用いることもできる。したがって、本発明 組成物等を用いて、発光性薄膜、導電性薄 、有機半導体薄膜等の薄膜を作製すること できる。

 本発明の組成物等は、前記発光素子の発光 に用いられる薄膜(発光性薄膜)の作製方法 同様の方法で、導電性薄膜及び半導体薄膜 製膜、素子化することができる。半導体薄 は、電子移動度又は正孔移動度のいずれか きい方が、10 -5 cm 2 /V/秒以上であることが好ましい。また、有機 半導体薄膜は、有機太陽電池、有機トランジ スタ等に用いることができる。

 以下、本発明をさらに詳細に説明するた に実施例を示すが、本発明はこれらに限定 れるものではない。

 <実施例1>
 WO02/066552に記載の方法で合成した下記式:
で表される燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0. 05重量%)に対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-1)のTHF溶液(約1重量%)を混 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物1 0μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、36 5nmの紫外線を照射したところ、前記燐光発光 性化合物(MC-1)からの強い緑色発光が得られた ことから、前記混合物の発光効率が高いこと が認められた。
 化合物(C-1)のT 1 エネルギーの値は3.6eVであり、HOMOのエネルギ ーレベルの絶対値E HOMO は5.9eVであった。また、燐光発光性化合物(MC- 1)のT 1 エネルギーの値は2.7eVであった。
 パラメータの計算は、発明の詳細な説明に 載の計算科学的手法で行った。具体的には 化合物(C-1)に対して、HF法により構造最適化 を行った。その際、基底関数としては、6-31G* を用いた。その後、同一の基底関数を用いて 、B3P86レベルの時間依存密度汎関数法により HOMOのエネルギーレベルの値及びT 1 エネルギーの値を算出した。

 <実施例2>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-2)のTHF溶液(約1重量%)を混 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物1 0μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、36 5nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性化 合物(MC-1)からの強い緑色発光が得られたこと から、前記混合物の発光効率が高いことが認 められた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-2)のT 1 エネルギーの値は3.4eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.7eVであった。

 <実施例3>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-3)のTHF溶液(約1重量%)を混 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物1 0μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、36 5nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性化 合物(MC-1)からの強い緑色発光が得られたこと から、前記混合物の発光効率が高いことが認 められた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-3)のT 1 エネルギーの値は3.8eVであった。

 <実施例4>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-4)のTHF溶液(約1重量%)を混 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物1 0μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、36 5nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性化 合物(MC-1)からの強い緑色発光が得られたこと から、前記混合物の発光効率が高いことが認 められた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-4)のT 1 エネルギーの値は4.0eVであった。

 <実施例5>
 実施例1において、燐光発光性化合物(MC-1)に 代えて下記式:
で表される燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以 外は、実施例1と同様にして、混合物(溶液)を 調製し、得られた固体膜に254nmの紫外線を照 したところ、燐光発光性化合物(MC-2、アメ カンダイソース社製、商品名:ADS065BE)からの い発光が得られたことから、前記混合物の 光効率が高いことが認められた。
 計算科学的手法により算出した燐光発光性 合物(MC-2)のT 1 エネルギーの値は2.9eVであった。

 <実施例6>
 実施例2において、燐光発光性化合物(MC-1)に 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外は 、実施例2と同様にして、混合物(溶液)を調製 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光発 性化合物(MC-2)からの強い発光が得られたこ から、前記混合物の発光効率が高いことが められた。

 <実施例7>
 実施例3において、燐光発光性化合物(MC-1)に 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外は 、実施例3と同様にして、混合物(溶液)を調製 し、254nmの紫外線を照射したところ、燐光発 性化合物(MC-2)からの強い発光が得られたこ から、前記混合物の発光効率が高いことが められた。

 <実施例8>
 実施例4において、燐光発光性化合物(MC-1)に 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外は 、実施例4と同様にして、混合物(溶液)を調製 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光発 性化合物(MC-2)からの強い発光が得られたこ から、前記混合物の発光効率が高いことが められた。

 <実施例9>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-5)のTHF溶液(約1重量%)を混 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物1 0μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、36 5nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性化 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことから 、前記混合物の発光効率が高いことが認めら れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-5)のT 1 エネルギーの値は3.4eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.5eVであった。

 <実施例10>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-6)のTHF溶液(約1重量%)を混 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物1 0μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、36 5nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性化 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことから 、前記混合物の発光効率が高いことが認めら れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-6)のT 1 エネルギーの値は3.4eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.7eVであった。

 <実施例11>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-7)のTHF溶液(約1重量%)を混 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物1 0μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、36 5nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性化 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことから 、前記混合物の発光効率が高いことが認めら れた。

 <実施例12>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-8)のTHF溶液(約1重量%)を混 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物1 0μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、36 5nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性化 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことから 、前記混合物の発光効率が高いことが認めら れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-8)のT 1 エネルギーの値は3.8eVであった。

 <実施例13>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-9)のTHF溶液(約1重量%)を混 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物1 0μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、36 5nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性化 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことから 、前記混合物の発光効率が高いことが認めら れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-9)のT 1 エネルギーの値は3.1eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.5eVであった。

 <実施例14>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-10)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-10)のT 1 エネルギーの値は3.5eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.7eVであった。

 <実施例15>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-11)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-11)のT 1 エネルギーの値は3.6eVであった。

 <実施例16>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-12)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-12)のT 1 エネルギーの値は3.6eVであった。

 <実施例17>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-13)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-13)のT 1 エネルギーの値は3.6eVであった。

 <実施例18>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-14)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-14)のT 1 エネルギーの値は3.8eVであった。

 <実施例19>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-15)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-15)のT 1 エネルギーの値は3.6eVであった。

 <実施例20>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-16)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-16)のT 1 エネルギーの値は3.4eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.5eVであった。

 <実施例21>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-17)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-17)のT 1 エネルギーの値は3.8eVであった。

 <実施例22>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-18)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-18)のT 1 エネルギーの値は3.6eVであった。

 <実施例23>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-19)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-19)のT 1 エネルギーの値は3.6eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.5eVであった。

 <実施例24>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-20)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-20)のT 1 エネルギーの値は3.5eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.6eVであった。

 <実施例25>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-21)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの強い発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-21)のT 1 エネルギーの値は3.5eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は2.2eVであった。

 <実施例26>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-22)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの緑色発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-22)のT 1 エネルギーの値は3.7eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は2.2eVであった。

 <実施例27>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-23)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの緑色発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。

 <実施例28>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-24)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの緑色発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-24)のT 1 エネルギーの値は3.8eVであった。

 <実施例29>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-25)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの緑色発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-25)のT 1 エネルギーの値は3.6eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.9eVであった。

 <実施例30>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-26)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの緑色発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-26)のT 1 エネルギーの値は3.5eVであり、LUMOのエネルギ ーレベルの絶対値E LUMO は1.9eVであった。

 <実施例31>
 燐光発光性化合物(MC-1)のTHF溶液(0.05重量%)に 対して、約5倍重量の下記式:
で表される化合物(C-27)のTHF溶液(約1重量%)を 合し、混合物(溶液)を調製した。この混合物 10μlをスライドガラスに滴下し、風乾させる とにより、固体膜を得た。この固体膜に、3 65nmの紫外線を照射したところ、燐光発光性 合物(MC-1)からの緑色発光が得られたことか 、前記混合物の発光効率が高いことが認め れた。
 パラメータの計算は、実施例1と同様に計算 科学的手法で行った。化合物(C-27)のT 1 エネルギーの値は3.8eVであった。

 <実施例32>
 実施例9において、燐光発光性化合物(MC-1)に 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外は 、実施例9と同様にして、混合物(溶液)を調製 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光発 性化合物(MC-2)からの強い発光が得られたこ から、前記混合物の発光効率が高いことが められた。

 <実施例33>
 実施例10において、燐光発光性化合物(MC-1) 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外 、実施例10と同様にして、混合物(溶液)を調 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光 光性化合物(MC-2)からの強い発光が得られた とから、前記混合物の発光効率が高いこと 認められた。

 <実施例34>
 実施例14において、燐光発光性化合物(MC-1) 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外 、実施例14と同様にして、混合物(溶液)を調 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光 光性化合物(MC-2)からの強い発光が得られた とから、前記混合物の発光効率が高いこと 認められた。

 <実施例35>
 実施例22において、燐光発光性化合物(MC-1) 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外 、実施例22と同様にして、混合物(溶液)を調 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光 光性化合物(MC-2)からの強い発光が得られた とから、前記混合物の発光効率が高いこと 認められた。

 <実施例36>
 実施例23において、燐光発光性化合物(MC-1) 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外 、実施例23と同様にして、混合物(溶液)を調 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光 光性化合物(MC-2)からの強い発光が得られた とから、前記混合物の発光効率が高いこと 認められた。

 <実施例37>
 実施例25において、燐光発光性化合物(MC-1) 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外 、実施例25と同様にして、混合物(溶液)を調 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光 光性化合物(MC-2)からの強い発光が得られた とから、前記混合物の発光効率が高いこと 認められた。

 <実施例38>
 実施例26において、燐光発光性化合物(MC-1) 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外 、実施例26と同様にして、混合物(溶液)を調 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光 光性化合物(MC-2)からの強い発光が得られた とから、前記混合物の発光効率が高いこと 認められた。

 <実施例39>
 実施例29において、燐光発光性化合物(MC-1) 代えて燐光発光性化合物(MC-2)を用いた以外 、実施例29と同様にして、混合物(溶液)を調 し、365nmの紫外線を照射したところ、燐光 光性化合物(MC-2)からの強い発光が得られた とから、前記混合物の発光効率が高いこと 認められた。

 <比較例1>
 下記式:
(式中、nは重合数である。)
で表される高分子化合物(P-1)のn=∞における 挿値である最低三重項励起エネルギーの値T 1 (1/n=0)は2.6eVであり、最低非占分子軌道のエネ ルギーレベルの絶対値E LUMO (1/n=0)は2.1eVであり、最小の2面角は45°であっ 。
 パラメータの計算は、下記の簡略化した繰 返し単位(M-3):
を用いて、実施例1と同様にして算出した。
 次いで、高分子化合物(P-3)と燐光発光性化 物(MC-1)とからなる混合物10μlを調製し、それ をスライドガラスに滴下し、風乾させること により、固体膜を得た。これに、365nmの紫外 を照射したところ、燐光発光性化合物(MC-1) らの発光が弱かったことから、前記混合物 発光効率が低いことが認められた。

 本発明の組成物等は発光効率が優れた発 素子を作製するために用いることができる