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Title:
COMPOSITION FOR RESIN AND OPTICAL LENS OBTAINED THEREFROM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/101867
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a composition for resins which comprises an inorganic compound having a sulfur atom and/or selenium atom, an episulfide compound, and a mercapto disulfide compound. The composition for resins may have a reduced viscosity to facilitate the operation of casting/polymerization and yield an optical material having an improved color tone. Furthermore provided is an optical material having a high refractive index and obtained by curing the resin composition.

Inventors:
TAKEUCHI MOTOHARU (JP)
AOKI TAKASHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/051689
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
February 02, 2009
Export Citation:
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Assignee:
MITSUBISHI GAS CHEMICAL CO (JP)
TAKEUCHI MOTOHARU (JP)
AOKI TAKASHI (JP)
International Classes:
C08G75/00; C08G75/08; G02B1/04; G02C7/00
Domestic Patent References:
WO2006123731A12006-11-23
WO2004005374A12004-01-15
Foreign References:
JP2005325274A2005-11-24
JPH0971580A1997-03-18
JPH09110979A1997-04-28
JPH09255781A1997-09-30
JP2001002783A2001-01-09
JP2004197005A2004-07-15
JP2004137481A2004-05-13
JP2006348285A2006-12-28
JP2006348286A2006-12-28
JP2006348289A2006-12-28
JP3491660B22004-01-26
Other References:
E. P. ADAMS ET AL., J. CHEM. SOC., 1960, pages 2665
See also references of EP 2243798A4
Attorney, Agent or Firm:
KOBAYASHI, Hiroshi et al. (Fukuoka Bldg. 9th Fl. 8-7 Yaesu 2-chome, Chuo-k, Tokyo 28, JP)
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Claims:
 硫黄原子および/またはセレン原子を有する(a)無機化合物、下記(1)式で表される(b)化合物および
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
下記(2)式で表される(c)化合物を含有する樹脂用組成物であって、
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、Rは、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、50~99重量部であり、前記(c)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部であることを特徴とする、前記樹脂用組成物。
 前記(a)化合物が硫黄である請求項1に記載の樹脂用組成物。
 前記(b)化合物がビス(β-エピチオプロピル)スルフィドまたはビス(β-エピチオプロピル)ジスルフィドである請求項1に記載の樹脂用組成物。
 前記(c)化合物がビス(メルカプトメチル)ジスルフィドまたはビス(ジメルカプトメチル)ジスルフィドである請求項1に記載の樹脂用組成物。
 硫黄原子および/またはセレン原子を有する(a)無機化合物と、下記(1)式で表される(b)化合物とを混合する工程と、
 該混合物を1分間~72時間、0℃~150℃で予備重合反応させる工程と、
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
 該予備重合させた混合物に、下記(2)式で表される(c)化合物を混合する工程と、を有し、
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、Rは、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、50~99重量部であり、前記(c)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部であることを特徴とする樹脂用組成物の製造方法。
 硫黄原子および/またはセレン原子を有する(a)無機化合物と、下記(1)式で表される(b)化合物と、
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
 下記(2)式で表される(c)化合物とを混合する工程と、
 該混合物を1分間~72時間、0℃~150℃で予備重合反応させる工程と、を有し
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、Rは、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、50~99重量部であり、前記(c)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部であることを特徴とする樹脂用組成物の製造方法。
 硫黄原子および/またはセレン原子を有する(a)無機化合物と、下記(1)式で表される(b)化合物と、
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
 下記(2)式で表される(c)化合物とを混合する工程と、
 該混合物を1分間~72時間、0℃~150℃で予備重合反応させる工程と、
 該予備重合させた混合物に、更に下記(2)式で表される(c)化合物を混合する工程と、を有し
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、Rは、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の添加量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、50~99重量部であり、前記(c)化合物の添加量の合計が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部であることを特徴とする樹脂用組成物の製造方法。
 更に、0.005~250torrの減圧下、1分間~24時間、0℃~100℃で脱気処理する工程を有する請求項5から7のいずれかに記載の樹脂用組成物の製造方法。
 請求項5から8のいずれかに記載の樹脂用組成物の製造方法によって得られた樹脂用組成物を重合硬化することを特徴とする光学材料の製造方法。
 請求項1から4のいずれかに記載の樹脂用組成物を含有する光学材料であって、該光学材料の屈折率が1.76以上であることを特徴とする光学材料。
 前記屈折率が1.77以上である請求項10に記載の光学材料。
 前記光学材料のアッベ数が、20~80である請求項10に記載の光学材料。
 前記光学材料の軟化点が、50~200℃である請求項10に記載の光学材料。
 前記光学材料の色調(YI値)が、0~10である請求項10に記載の光学材料。
 請求項10から14のいずれかに記載の光学材料からなる光学レンズ。
 1.76以上の屈折率を有する光学材料を製造するための組成物の使用であって、該組成物が、硫黄原子および/またはセレン原子を有する(a)無機化合物、下記(1)式で表される(b)化合物および
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
下記(2)式で表される(c)化合物を含有し、
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、Rは、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の含有量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の含有量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、50~99重量部であり、前記(c)化合物の含有量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合計を100重量部とした場合に、1~50重量部である、前記組成物の使用。
 光学レンズの製造に用いられ、予備重合および脱気処理された樹脂用組成物の粘度を10~200mPa・sの範囲に下げるための化合物の使用であって、該化合物が下記(2)式で表される化合物である、前記化合物の使用。
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、Rは、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
Description:
樹脂用組成物およびそれを含む 学レンズ

 本発明は樹脂用組成物に関し、更には、 黄原子および/またはセレン原子を有する無 機化合物を含む樹脂用組成物を使用して得ら れる屈折率およびアッベ数の高い光学材料に 関する。本発明によって得られる光学材料は 、プラスチックレンズ、プリズム、光ファイ バー、情報記録基盤、フィルター、接着剤等 の光学製品、中でも眼鏡用プラスチックレン ズに好適に使用される。

 プラスチック材料は軽量かつ靭性に富み また染色が容易であることから、各種光学 料、特に眼鏡レンズに近年多用されている 光学材料、中でも眼鏡レンズに要求される も重要な性能は、高屈折率と高アッベ数で り、高屈折率はレンズの薄肉化を可能とし 高アッベ数はレンズの色収差を低減する。 屈折率と高アッベ数を目的として、近年、 折率とアッベ数のバランスに優れたポリエ スルフィド化合物が数多く報告されている( 一例として特開平9-71580号公報、特開平9-110979 号公報、特開平9-255781号公報参照)。これらの 発明のポリエピスルフィド化合物から得られ る光学材料により、屈折率が1.7以上の高屈折 率と高アッベ数は達成されたが、さらに高屈 折率を有する材料が求められていた。

 このような背景から特開2001-2783号公報には さらに高屈折率化を志向して、硫黄原子お び/またはセレン原子を有する無機化合物を 用いた光学材料が提案されている。この場合 、特開2004-197005号公報、特開2004-137481号公報 述べられるように得られる光学材料の透明 を確保するために、該化合物の組成物の調 には予備重合反応および脱気処理が必要で る。しかし、これら予備重合反応および脱 処理工程中に組成物の粘度が上昇し、特に 黄原子および/またはセレン原子を有する無 化合物の配合量を増やして高屈折率を志向 た場合、ろ過やモールド注入などの通常の 型重合操作が困難であるとともに、得られ 材料の色調が大幅に悪化する場合があった このため、特開2006-348285号公報、特開2006-348 286号公報、特開2006-348289号公報には、SH基を1 有する化合物やジスルフィド結合を1個以上 有する化合物やNH基および/またはNH 2 基を1個以上有する化合物の添加が提案され 得られた光学材料の屈折率は1.76程度が限界 あった。

特開平9-71580号公報

特開平9-110979号公報

特開平9-255781号公報

特開2001-2783号公報

特開2004-197005号公報

特開2004-137481号公報

特開2006-348285号公報

特開2006-348286号公報

特開2006-348289号公報

 本発明が解決しようとする課題は、更なる 屈折率を有する光学材料を創出し、得られ 光学材料の色調を改善することが可能な樹 用組成物を提供することである。
 本発明者らは、このような状況に鑑み、鋭 研究を重ねた結果、下記(2)式で表される化 物が、硫黄原子および/またはセレン原子を 有する無機化合物を含む樹脂用組成物の粘度 を低下させて注型重合操作を容易にし、上記 課題を解決することができることを見出した 。

 すなわち、本発明の一実施形態は、硫黄原 および/またはセレン原子を有する(a)無機化 合物、下記(1)式で表される(b)化合物および
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
下記(2)式で表される(c)化合物を含有する樹脂 用組成物であって、
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、R 、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の添加量が、前記(a)化合物お び前記(b)化合物の合計を100重量部とした場 に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の添加 量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合 計を100重量部とした場合に、50~99重量部であ 、前記(c)化合物の添加量が、前記(a)化合物 よび前記(b)化合物の合計を100重量部とした 合に、1~50重量部であることを特徴とする、 前記樹脂用組成物である。

 本発明の樹脂用組成物は、前記(a)化合物 硫黄である態様が好ましい。また、本発明 樹脂用組成物は、前記(b)化合物がビス(β-エ ピチオプロピル)スルフィドまたはビス(β-エ チオプロピル)ジスルフィドである態様が好 ましい。更に、本発明の樹脂用組成物は、前 記(c)化合物がビス(メルカプトメチル)ジスル ィドまたはビス(ジメルカプトメチル)ジス フィドである態様が好ましい。

 本発明の別の一実施形態は、硫黄原子およ /またはセレン原子を有する(a)無機化合物と 、下記(1)式で表される(b)化合物とを混合する 工程と、
 該混合物を1分間~72時間、0℃~150℃で予備重 反応させる工程と、
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
 該予備重合させた混合物に、下記(2)式で表 れる(c)化合物を混合する工程と、を有し、
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、R 、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の添加量が、前記(a)化合物お び前記(b)化合物の合計を100重量部とした場 に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の添加 量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合 計を100重量部とした場合に、50~99重量部であ 、前記(c)化合物の添加量が、前記(a)化合物 よび前記(b)化合物の合計を100重量部とした 合に、1~50重量部であることを特徴とする樹 脂用組成物の製造方法である。

 本発明の更に別の一実施形態は、硫黄原子 よび/またはセレン原子を有する(a)無機化合 物と、下記(1)式で表される(b)化合物と、
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
 下記(2)式で表される(c)化合物とを混合する 程と、
 該混合物を1分間~72時間、0℃~150℃で予備重 反応させる工程と、を有し
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、R 、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の添加量が、前記(a)化合物お び前記(b)化合物の合計を100重量部とした場 に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の添加 量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合 計を100重量部とした場合に、50~99重量部であ 、前記(c)化合物の添加量が、前記(a)化合物 よび前記(b)化合物の合計を100重量部とした 合に、1~50重量部であることを特徴とする樹 脂用組成物の製造方法である。

 本発明の更に別の一実施形態は、硫黄原子 よび/またはセレン原子を有する(a)無機化合 物と、下記(1)式で表される(b)化合物と、
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
 下記(2)式で表される(c)化合物とを混合する 程と、
 該混合物を1分間~72時間、0℃~150℃で予備重 反応させる工程と、
 該予備重合させた混合物に、更に下記(2)式 表される(c)化合物を混合する工程と、を有
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、R 、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の添加量が、前記(a)化合物お び前記(b)化合物の合計を100重量部とした場 に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の添加 量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合 計を100重量部とした場合に、50~99重量部であ 、前記(c)化合物の添加量の合計が、前記(a) 合物および前記(b)化合物の合計を100重量部 した場合に、1~50重量部であることを特徴と する樹脂用組成物の製造方法である。

 本発明の樹脂用組成物の製造方法は、更に 0.005~250torrの減圧下、1分間~24時間、0℃~100℃ で脱気処理する工程を有する態様が好ましい 。
 本発明の更に別の一実施形態は、上記樹脂 組成物の製造方法によって得られた樹脂用 成物を重合硬化することを特徴とする光学 料の製造方法である。
 本発明の更に別の一実施形態は、上記樹脂 組成物を含有する光学材料であって、該光 材料の屈折率が1.76以上であることを特徴と する光学材料である。
 本発明の光学材料は、前記屈折率が1.77以上 である態様が好ましい。また、本発明の光学 材料は、該光学材料のアッベ数が、20~80であ 態様が好ましい。また、本発明の光学材料 、該光学材料の軟化点が、50~200℃である態 が好ましい。更に、本発明の光学材料は、 光学材料の色調(YI値)が、0~10である態様が ましい。
 本発明の更に別の一実施形態は、上記光学 料からなる光学レンズである。

 本発明の更に別の一実施形態は、1.76以上の 屈折率を有する光学材料を製造するための組 成物の使用であって、該組成物が、硫黄原子 および/またはセレン原子を有する(a)無機化 物、下記(1)式で表される(b)化合物および
(aは0~4の整数、bは0~2の整数を表す)
下記(2)式で表される(c)化合物を含有し、
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、R 、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)
 前記(a)化合物の含有量が、前記(a)化合物お び前記(b)化合物の合計を100重量部とした場 に、1~50重量部であり、前記(b)化合物の含有 量が、前記(a)化合物および前記(b)化合物の合 計を100重量部とした場合に、50~99重量部であ 、前記(c)化合物の含有量が、前記(a)化合物 よび前記(b)化合物の合計を100重量部とした 合に、1~50重量部である、前記組成物の使用 である。

 本発明の更に別の一実施形態は、光学レン の製造に用いられ、予備重合および脱気処 された樹脂用組成物の粘度を10~200mPa・sの範 囲に下げるための化合物の使用であって、該 化合物が下記(2)式で表される化合物である、 前記化合物の使用である。
(cは0または1、dは0または1、eは1~10の整数、R 、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す)

 従来、得られた光学材料の屈折率は1.76程 度が限界であったが、本発明の好ましい態様 によれば、光学材料の屈折率を1.78程度まで 上させることができるという顕著な効果を する。しかも、本発明の好ましい態様によ ば、上記(2)式で表される化合物を特定量含 させることにより、硫黄原子および/または レン原子を有する無機化合物を含む樹脂用 成物の粘度を低下させて注型重合操作を容 にするという優れた効果も有する。

 以下、本発明について更に詳細に説明する
 本発明において、硫黄原子および/またはセ レン原子を有する(a)無機化合物は、硫黄原子 および/またはセレン原子を1個以上有する全 の無機化合物を包含する。ここでいう無機 合物とは、「標準化学用語辞典」(日本化学 会編(1991)丸善)に記載されている通りとする

 (a)化合物の内、硫黄原子を有する無機化 物の具体例としては、例えば、硫黄、硫化 素、二硫化炭素、セレノ硫化炭素、硫化ア モニウム;二酸化硫黄、三酸化硫黄等の硫黄 酸化物;チオ炭酸塩、硫酸およびその塩、硫 水素塩、亜硫酸塩、次亜硫酸塩、過硫酸塩 チオシアン酸塩、チオ硫酸塩;二塩化硫黄、 化チオニル、チオホスゲン等のハロゲン化 ;硫化硼素、硫化窒素、硫化珪素、硫化リン 、硫化砒素、金属硫化物、金属水硫化物等が 挙げられる。これらの中で好ましいものは硫 黄、二硫化炭素、硫化リン、硫化セレン、金 属硫化物および金属水硫化物であり、より好 ましくは硫黄、二硫化炭素および硫化セレン であり、特に好ましくは硫黄である。

 セレン原子を有する無機化合物の具体例 しては、例えば、セレン、セレン化水素、 セレン化炭素、セレン化アンモニウム;二酸 化セレン等のセレン酸化物;セレン酸および の塩、亜セレン酸およびその塩、セレン酸 素塩、セレノ硫酸およびその塩、セレノピ 硫酸およびその塩;四臭化セレン、オキシ塩 セレン等のハロゲン化物;セレノシアン酸塩 、セレン化硼素、セレン化リン、セレン化砒 素、金属のセレン化物等が挙げられる。これ らの中で好ましいものは、セレン、二セレン 化炭素、セレン化リン、金属のセレン化物で あり、特に好ましくはセレンおよび二セレン 化炭素である。これら硫黄原子およびセレン 原子を有する無機化合物は、単独でも、2種 以上を混合して使用しても良い。 (b)化合物 は、下記(1)式で表される化合物である。

 式中、aは0~4の整数を表し、好ましくは0~2を 表す。bは0~2の整数を表し、好ましくは0~1を す。

 (b)化合物の具体例としては、例えば、ビス( β-エピチオプロピル)スルフィド、ビス(β-エ チオプロピル)ジスルフィド、ビス(β-エピ オプロピル)トリスルフィド、ビス(β-エピチ オプロピルチオ)メタン、1,2-ビス(β-エピチオ プロピルチオ)エタン、1,3-ビス(β-エピチオプ ロピルチオ)プロパン、1,2-ビス(β-エピチオプ ロピルチオ)プロパン、1,4-ビス(β-エピチオプ ロピルチオ)ブタン、ビス(β-エピチオプロピ チオエチル)スルフィドなどのエピスルフィ ド類が挙げられる。(b)化合物は単独でも、2 類以上を混合して用いても構わない。中で 好ましい具体例は、ビス(β-エピチオプロピ )スルフィドおよびビス(β-エピチオプロピ )ジスルフィドであり、最も好ましい化合物 、ビス(β-エピチオプロピル)スルフィドで る。
 上記(1)式で表される化合物の製造方法とし は、E.P.Adamsら著のJ.Chem.Soc.2665頁(1960年)、特 3491660号公報などに記載の公知の方法が挙げ られる。

 (a)化合物の混合割合は、樹脂用組成物中3 0重量%以上であることが好ましい。この割合 、30重量%未満である場合、得られた光学材 の高屈折率化が達成されない。(a)化合物の 加量は、(a)および(b)化合物の合計を100重量 とした場合、1~50重量部使用するが、好まし くは5~50重量部、より好ましくは10~45重量部、 特に好ましくは15~40重量部、最も好ましくは2 0~35重量部である。目的とする光学材料の屈 率としては、好ましくは1.72以上、より好ま くは1.74以上、更に好ましくは1.76以上、特 好ましくは1.77以上、最も好ましくは1.78以上 であり、高屈折率になるほど本発明の効果が 顕著に現れる。

 (b)化合物の添加量は、(a)および(b)化合物の 計を100重量部とした場合、50~99重量部使用 るが、好ましくは50~95重量部、より好ましく は60~90重量部、特に好ましくは65~85重量部、 も好ましくは70~80重量部である。
 (c)化合物は、下記(2)式で表される化合物で る。

 式中、cは0または1、dは0または1、eは1~10の 数、Rは、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す。芳香環としては、 えば、ベンゼン、チオフェン、ナフタレン よびこれらの誘導体等が挙げられる。
 特に、cおよびdは0であることが好ましい。e は1~5の整数であることが好ましく、1または2 あることがより好ましく、1であることが特 に好ましい。Rは、H、SHまたはCH 2 SHであることが好ましく、Hであることがより 好ましい。

 (c)化合物の具体例としては、例えば、ビ (メルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(ジ ルカプトメチル)ジスルフィド、ビス(1,2-ジ ルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(2-メル カプト-2-フェニルメチル)ジスルフィド、ビ (メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(2,2- メルカプトエチル)ジスルフィド、ビス(2,3- メルカプトプロピル)ジスルフィド、ビス(2- メルカプト-2-フェニルエチル)ジスルフィド (メルカプトメチル)(メルカプトエチル)ジス フィド、(ジメルカプトメチル)(ジメルカプ エチル)ジスルフィド、等が挙げられる。中 でも好ましい具体例は、ビス(メルカプトメ ル)ジスルフィドおよびビス(ジメルカプトメ チル)ジスルフィドであり、最も好ましい具 例は、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィド である。(c)化合物は単独でも、2種類以上を 合して用いても構わない。

 本発明者らは、(a)化合物と(b)化合物からな 樹脂用組成物の低粘度化および該組成物か 色調が良好な光学材料を得るために鋭意検 した結果、上記(2)式で表される(c)化合物を 定量添加してなる樹脂用組成物が効果的で ることを見出した。 一方、特開2004-137481号 公報などで推奨されているSH基を2個以上有す る化合物では、低粘度な樹脂用組成物が得ら れない場合があった。また、特開2006-348285号 報、特開2006-348286号公報、および特開2006-348 289号公報などで推奨されているSH基を1個有す る化合物やジスルフィド結合を1個以上有す 化合物やNH基および/またはNH 2 基を1個以上有する化合物では、低粘度な樹 用組成物が得られる場合があるが、重合硬 して得られた光学材料の色調が大幅に悪化 るという問題があった。上記従来公知の文 には、上記(2)式で表される化合物を特定量 有させることにより、硫黄原子および/また セレン原子を有する無機化合物を含む樹脂 組成物の粘度を低下させて注型重合操作を 易にするという優れた発明概念に関しては く記載されていない。また、これまでに得 れた光学材料の屈折率は1.76程度が限界であ ったが、本発明の好ましい態様では、得られ る光学材料の屈折率は1.78程度まで向上して り、驚くべきことである。

 上記(2)式で表される(c)化合物の製造方法 しては、数多ある公知のジスルフィド化合 の合成手法が適用可能である。それらの中 も、日本化学会編丸善株式会社発行、実験 学講座17有機化合物の合成I(上)、214頁(1957年 )などで一般的に知られている下記(3)式で示 れるメルカプタンの酸化反応による製造方 が簡便である。

 式中、cは0または1、dは0または1、eは1~10の 数、Rは、H、SH、CH 2 SH、または芳香環を表す。

 (c)化合物の添加量は、(a)および(b)化合物の 計を100重量部とした場合、1~50重量部使用す るが、好ましくは2~40重量部、より好ましく 3~30重量部、特に好ましくは4~25重量部、最も 好ましくは5~20重量部である。
 本発明の目的とする低粘度な樹脂用組成物 は、注型重合操作が良好に行える粘度であ ば特に制限はないが、好ましくは粘度300mPa s以下、より好ましくは粘度200mPa・s以下、 に好ましくは粘度140mPa・s以下であり、下限 は通常10mPa・s程度である。通常、粘度200mPa s以下では注型重合操作が可能であり、粘度 300mPa・sを超えると注型重合操作(ろ過:通常、 孔径0.01~10μmのフィルターを使用)が困難とな 、粘度500mPa・sを超えると注型重合操作(ろ )が不可能となる。ここで言う粘度とは、後 する実施例の欄で記載された方法で測定す ことができる。

 本発明の目的とする光学材料の良好な色調 は、外観が無色透明であれば特に制限はな が、好ましくはYI値(黄色度を表す指数、2.5m m厚)が10以下、より好ましくは5以下である。Y I値の下限値は通常0程度である。通常、YI値 5以下ではブルーイング剤などの添加により 外観を無色透明とすることが容易であるが YI値が20を超えると困難となる。ここで言う YI値とは、後述する実施例の欄で記載された 法で測定することができる。
 本発明の樹脂用組成物を用いて得られる光 材料は、耐熱性の指標である軟化点が50~200 であることが好ましく、70~200℃であること より好ましい。軟化点が50℃以上であると コーティングや染色など加熱を伴うレンズ 後加工での変形が少なく好ましい。ここで う軟化点とは、後述する実施例の欄で記載 れた方法で測定することができる。
 また、本発明の樹脂用組成物を用いて得ら る光学材料は、アッベ数が20~80であること 好ましく、30~70であることがより好ましい。 アッベ数が20以上であると、色のにじみが少 く見えやすくなることから好ましい。ここ 言うアッベ数とは、後述する実施例の欄で 載された方法で測定することができる。

 本発明の樹脂用組成物を重合硬化する際 は、必要に応じて(d)重合触媒を添加するこ ができる。重合触媒としては、アミン類、 スフィン類、第4級アンモニウム塩類、第4 ホスホニウム塩類、アルデヒドとアミン系 合物の縮合物、カルボン酸とアンモニアと 塩、ウレタン類、チオウレタン類、グアニ ン類、チオ尿素類、チアゾール類、スルフ ンアミド類、チウラム類、ジチオカルバミ 酸塩類、キサントゲン酸塩、第3級スルホニ ム塩類、第2級ヨードニウム塩類、鉱酸類、 ルイス酸類、有機酸類、ケイ酸類、四フッ化 ホウ酸類、過酸化物、アゾ系化合物、酸性リ ン酸エステル類を挙げることができる。以下 に、(d)化合物の代表的な具体例を示す。

 (1)エチルアミン、n-プロピルアミン、sec- ロピルアミン、n-ブチルアミン、sec-ブチル ミン、i-ブチルアミン、tert-ブチルアミン、 ペンチルアミン、ヘキシルアミン、ヘプチル アミン、オクチルアミン、デシルアミン、ラ ウリルアミン、ミスチリルアミン、1,2-ジメ ルヘキシルアミン、3-ペンチルアミン、2-エ ルヘキシルアミン、アリルアミン、アミノ タノール、1-アミノプロパノール、2-アミノ プロパノール、アミノブタノール、アミノペ ンタノール、アミノヘキサノール、3-エトキ プロピルアミン、3-プロポキシプロピルア ン、3-イソプロポキシプロピルアミン、3-ブ キシプロピルアミン、3-イソブトキシプロ ルアミン、3-(2-エチルヘキシロキシ)プロピ アミン、アミノシクロペンタン、アミノシ ロヘキサン、アミノノルボルネン、アミノ チルシクロヘキサン、アミノベンゼン、ベ ジルアミン、フェネチルアミン、α-フェニ エチルアミン、ナフチルアミン、フルフリ アミン等の1級アミン;エチレンジアミン、1,2 -ジアミノプロパン、1,3-ジアミノプロパン、1 ,2-ジアミノブタン、1,3-ジアミノブタン、1,4- アミノブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6- アミノヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8- ジアミノオクタン、ジメチルアミノプロピル アミン、ジエチルアミノプロピルアミン、ビ ス-(3-アミノプロピル)エーテル、1,2-ビス-(3- ミノプロポキシ)エタン、1,3-ビス-(3-アミノ ロポキシ)-2,2’-ジメチルプロパン、アミノ チルエタノールアミン、1,2-、1,3-あるいは1,4 -ビスアミノシクロヘキサン、1,3-あるいは1,4- ビスアミノメチルシクロヘキサン、1,3-ある は1,4-ビスアミノエチルシクロヘキサン、1,3- あるいは1,4-ビスアミノプロピルシクロヘキ ン、水添4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2 -あるいは4-アミノピペリジン、2-あるいは4- ミノメチルピペリジン、2-あるいは4-アミノ チルピペリジン、N-アミノエチルピペリジ 、N-アミノプロピルピペリジン、N-アミノエ ルモルホリン、N-アミノプロピルモルホリ 、イソホロンジアミン、メンタンジアミン 1,4-ビスアミノプロピルピペラジン、o-、m-、 あるいはp-フェニレンジアミン、2,4-あるいは 2,6-トリレンジアミン、2,4-トルエンジアミン m-アミノベンジルアミン、4-クロロ-o-フェニ レンジアミン、テトラクロロ-p-キシリレンジ アミン、4-メトキシ-6-メチル-m-フェニレンジ ミン、m-、あるいはp-キシリレンジアミン、 1,5-あるいは、2,6-ナフタレンジアミン、ベン ジン、4,4’-ビス(o-トルイジン)、ジアニシ ン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、2,2-(4, 4’-ジアミノジフェニル)プロパン、4,4’-ジ ミノジフェニルエーテル、4,4’-チオジアニ ン、4,4’-ジアミノジフェニルスルホン、4,4 ’-ジアミノジトリルスルホン、メチレンビ (o-クロロアニリン)、3,9-ビス(3-アミノプロピ ル)2,4,8,10-テトラオキサスピロ[5,5]ウンデカン 、ジエチレントリアミン、イミノビスプロピ ルアミン、メチルイミノビスプロピルアミン 、ビス(ヘキサメチレン)トリアミン、トリエ レンテトラミン、テトラエチレンペンタミ 、ペンタエチレンヘキサミン、N-アミノエ ルピペラジン、N-アミノプロピルピペラジン 、1,4-ビス(アミノエチルピペラジン)、1,4-ビ (アミノプロピルピペラジン)、2,6-ジアミノ リジン、ビス(3,4-ジアミノフェニル)スルホ 等の1級ポリアミン;ジエチルアミン、ジプロ ピルアミン、ジ-n-ブチルアミン、ジ-sec-ブチ アミン、ジイソブチルアミン、ジ-n-ペンチ アミン、ジ-3-ペンチルアミン、ジヘキシル ミン、オクチルアミン、ジ(2-エチルヘキシ )アミン、メチルヘキシルアミン、ジアリル アミン、ピロリジン、ピペリジン、2-、3-、4- ピコリン、2,4-、2,6-、3,5-ルペチジン、ジフェ ニルアミン、N-メチルアニリン、N-エチルア リン、ジベンジルアミン、メチルベンジル ミン、ジナフチルアミン、ピロール、イン リン、インドール、モルホリン等の2級アミ ;N,N’-ジメチルエチレンジアミン、N,N’-ジ チル-1,2-ジアミノプロパン、N,N’-ジメチル- 1,3-ジアミノプロパン、N,N’-ジメチル-1,2-ジ ミノブタン、N,N’-ジメチル-1,3-ジアミノブ ン、N,N’-ジメチル-1,4-ジアミノブタン、N,N -ジメチル-1,5-ジアミノペンタン、N,N’-ジメ ル-1,6-ジアミノヘキサン、N,N’-ジメチル-1,7 -ジアミノヘプタン、N,N’-ジエチルエチレン アミン、N,N’-ジエチル-1,2-ジアミノプロパ 、N,N’-ジエチル-1,3-ジアミノプロパン、N,N -ジエチル-1,2-ジアミノブタン、N,N’-ジエチ ル-1,3-ジアミノブタン、N,N’-ジエチル-1,4-ジ ミノブタン、N,N’-ジエチル-1,6-ジアミノヘ サン、ピペラジン、2-メチルピペラジン、2, 5-あるいは2,6-ジメチルピペラジン、ホモピペ ラジン、1,1-ジ-(4-ピペリジル)メタン、1,2-ジ-( 4-ピペリジル)エタン、1,3-ジ-(4-ピペリジル)プ ロパン、1,4-ジ-(4-ピペリジル)ブタン、テトラ メチルグアニジン等の2級ポリアミン;トリメ ルアミン、トリエチルアミン、トリ-n-プロ ルアミン、トリ-iso-プロピルアミン、トリ-1 ,2-ジメチルプロピルアミン、トリ-3-メトキシ プロピルアミン、トリ-n-ブチルアミン、トリ -iso-ブチルアミン、トリ-sec-ブチルアミン、 リ-ペンチルアミン、トリ-3-ペンチルアミン トリ-n-ヘキシルアミン、トリ-n-オクチルア ン、トリ-2-エチルヘキシルアミン、トリ-ド デシルアミン、トリ-ラウリルアミン、ジシ ロヘキシルエチルアミン、シクロヘキシル エチルアミン、トリ-シクロヘキシルアミン N,N-ジメチルヘキシルアミン、N-メチルジヘ シルアミン、N,N-ジメチルシクロヘキシルア ミン、N-メチルジシクロヘキシルアミン、N、 N-ジエチルエタノールアミン、N、N-ジメチル タノールアミン、N-エチルジエタノールア ン、トリエタノールアミン、トリベンジル ミン、N,N-ジメチルベンジルアミン、ジエチ ベンジルアミン、トリフェニルアミン、N,N- ジメチルアミノ-p-クレゾール、N,N-ジメチル ミノメチルフェノール、2-(N,N-ジメチルアミ メチル)フェノール、N,N-ジメチルアニリン N,N-ジエチルアニリン、ピリジン、キノリン N-メチルモルホリン、N-メチルピペリジン、 2-(2-ジメチルアミノエトキシ)-4-メチル-1,3,2- オキサボルナン等の3級アミン;テトラメチル エチレンジアミン、ピラジン、N,N’-ジメチ ピペラジン、N,N’-ビス((2-ヒドロキシ)プロ ル)ピペラジン、ヘキサメチレンテトラミン N,N,N’,N’-テトラメチル-1,3-ブタンアミン、 2-ジメチルアミノ-2-ヒドロキシプロパン、ジ チルアミノエタノール、N,N,N-トリス(3-ジメ ルアミノプロピル)アミン、2,4,6-トリス(N,N- メチルアミノメチル)フェノール、ヘプタメ チルイソビグアニド等の3級ポリアミン;イミ ゾール、N-メチルイミダゾール、2-メチルイ ミダゾール、4-メチルイミダゾール、N-エチ イミダゾール、2-エチルイミダゾール、4-エ ルイミダゾール、N-ブチルイミダゾール、2- ブチルイミダゾール、N-ウンデシルイミダゾ ル、2-ウンデシルイミダゾール、N-フェニル イミダゾール、2-フェニルイミダゾール、N- ンジルイミダゾール、2-ベンジルイミダゾー ル、1-ベンジル-2-メチルイミダゾール、N-(2’ -シアノエチル)-2-メチルイミダゾール、N-(2’ -シアノエチル)-2-ウンデシルイミダゾール、N -(2’-シアノエチル)-2-フェニルイミダゾール 3,3-ビス-(2-エチル-4-メチルイミダゾリル)メ ン、2-メルカプトイミダゾール、2-メルカプ ト-1-メチルイミダゾール、2-メルカプトベン イミダゾール、3-メルカプト-4-メチル-4H-1,2, 4-トリアゾール、5-メルカプト-1-メチル-テト ゾール、2,5-ジメルカプト-1,3,4-チアジアゾ ル、アルキルイミダゾールとイソシアヌー 酸の付加物、アルキルイミダゾールとホル アルデヒドの縮合物等のイミダゾール類;3,5- ジメチルピラゾール、3,5-ジ(2-ピリジル)ピラ ール、3,5-ジメチル-1-ヒドロキシメチルピラ ゾール、3,5-ジイソプロピルピラゾール、3,5- メチル-1-フェニルピラゾール、3-メチルピ ゾール、4-メチルピラゾール、N-メチルピラ ール、5-(チエニル)ピラゾール等のピラゾー ル類;1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7、1 ,5-ジアザビシクロ(4,3,0)ノネン-5、6-ジブチル ミノ-1,8-ジアザビシクロ(5,4,0)ウンデセン-7 のアミジン類;等に代表されるアミン系化合 。

(2)トリメチルホスフィン、トリエチルホス フィン、トリ-iso-プロピルホスフィン、トリ- n-ブチルホスフィン、トリ-n-ヘキシルホスフ ン、トリ-n-オクチルホスフィン、トリシク ヘキシルホスフィン、トリフェニルホスフ ン、トリベンジルホスフィン、トリス(2-メ ルフェニル)ホスフィン、トリス(3-メチルフ ェニル)ホスフィン、トリス(4-メチルフェニ )ホスフィン、トリス(ジエチルアミノ)ホス ィン、トリス(4-メチルフェニル)ホスフィン ジメチルフェニルホスフィン、ジエチルフ ニルホスフィン、ジシクロヘキシルフェニ ホスフィン、エチルジフェニルホスフィン ジフェニルシクロヘキシルホスフィン、ク ロジフェニルホスフィン等のホスフィン類

(3)テトラメチルアンモニウムクロライド、 テトラメチルアンモニウムブロマイド、テト ラメチルアンモニウムアセテート、テトラエ チルアンモニウムクロライド、テトラエチル アンモニウムブロマイド、テトラエチルアン モニウムアセテート、テトラ-n-ブチルアンモ ニウムフルオライド、テトラ-n-ブチルアンモ ニウムクロライド、テトラ-n-ブチルアンモニ ウムブロマイド、テトラ-n-ブチルアンモニウ ムヨーダイド、テトラ-n-ブチルアンモニウム アセテート、テトラ-n-ブチルアンモニウムボ ロハイドライド、テトラ-n-ブチルアンモニウ ムヘキサフルオロホスファイト、テトラ-n-ブ チルアンモニウムハイドロゲンサルファイト 、テトラ-n-ブチルアンモニウムテトラフルオ ロボーレート、テトラ-n-ブチルアンモニウム テトラフェニルボーレート、テトラ-n-ブチル アンモニウムパラトルエンスルフォネート、 テトラ-n-ヘキシルアンモニウムクロライド、 テトラ-n-ヘキシルアンモニウムブロマイド、 テトラ-n-ヘキシルアンモニウムアセテート、 テトラ-n-オクチルアンモニウムクロライド、 テトラ-n-オクチルアンモニウムブロマイド、 テトラ-n-オクチルアンモニウムアセテート、 トリメチル-n-オクチルアンモニウムクロライ ド、トリメチルデシルアンモニウムクロライ ド、トリメチルドデシルアンモニウムクロラ イド、トリメチルセチルアンモニウムクロラ イド、トリメチルラウリルアンモニウムクロ ライド、トリメチルベンジルアンモニウムク ロライド、トリメチルベンジルアンモニウム ブロマイド、トリエチル-n-オクチルアンモニ ウムクロライド、トリエチルベンジルアンモ ニウムクロライド、トリエチルベンジルアン モニウムブロマイド、トリ-n-ブチル-n-オクチ ルアンモニウムクロライド、トリ-n-ブチルベ ンジルアンモニウムフルオライド、トリ-n-ブ チルベンジルアンモニウムクロライド、トリ -n-ブチルベンジルアンモニウムブロマイド、 トリ-n-ブチルベンジルアンモニウムヨーダイ ド、n-ブチルジメチルベンジルアンモニウム ロライド、n-オクチルジメチルベンジルア モニウムクロライド、デシルジメチルベン ルアンモニウムクロライド、ドデシルジメ ルベンジルアンモニウムクロライド、セチ ジメチルベンジルアンモニウムクロライド ラウリルジメチルベンジルアンモニウムク ライド、メチルトリフェニルアンモニウム ロライド、メチルトリベンジルアンモニウ クロライド、メチルトリフェニルアンモニ ムブロマイド、メチルトリベンジルアンモ ウムブロマイド、エチルトリフェニルアン ニウムクロライド、エチルトリベンジルア モニウムクロライド、エチルトリフェニル ンモニウムブロマイド、エチルトリベンジ アンモニウムブロマイド、n-ブチルトリフェ ニルアンモニウムクロライド、n-ブチルトリ ンジルアンモニウムクロライド、n-ブチル リフェニルアンモニウムブロマイド、n-ブチ ルトリベンジルアンモニウムブロマイド、1- チルピリジニウムクロライド、1-メチルピ ジニウムブロマイド、1-エチルピリジニウム クロライド、1-エチルピリジニウムブロマイ 、1-n-ブチルピリジニウムクロライド、1-n- チルピリジニウムブロマイド、1-n-ヘキシル リジニウムクロライド、1-n-ヘキシルピリジ ニウムブロマイド、1-n-オクチルピリジニウ ブロマイド、1-n-ドデシルピリジニウムクロ イド、1-n-ドデシルピリジニウムブロマイド 、1-n-セチルピリジニウムクロライド、1-n-セ ルピリジニウムブロマイド、1-フェニルピ ジニウムクロライド、1-フェニルピリジニウ ムブロマイド、1-ベンジルピリジニウムクロ イド、1-ベンジルピリジニウムブロマイド 1-メチルピコリニウムクロライド、1-メチル コリニウムブロマイド、1-エチルピコリニ ムクロライド、1-エチルピコリニウムブロマ イド、1-n-ブチルピコリニウムクロライド、1- n-ブチルピコリニウムブロマイド、1-n-ヘキシ ルピコリニウムクロライド、1-n-ヘキシルピ リニウムブロマイド、1-n-オクチルピコリニ ムクロライド、1-n-オクチルピコリニウムブ ロマイド、1-n-ドデシルピコリニウムクロラ ド、1-n-ドデシルピコリニウムブロマイド、1 -n-セチルピコリニウムクロライド、1-n-セチ ピコリニウムブロマイド、1-フェニルピコリ ニウムクロライド、1-フェニルピコリニウム ロマイド1-ベンジルピコリニウムクロライ 、1-ベンジルピコリニウムブロマイド等の第 4級アンモニウム塩類。

(4)テトラメチルホスホニウムクロライド、テ トラメチルホスホニウムブロマイド、テトラ エチルホスホニウムクロライド、テトラエチ ルホスホニウムブロマイド、テトラ-n-ブチル ホスホニウムクロライド、テトラ-n-ブチルホ スホニウムブロマイド、テトラ-n-ブチルホス ホニウムヨーダイド、テトラ-n-ヘキシルホス ホニウムブロマイド、テトラ-n-オクチルホス ホニウムブロマイド、メチルトリフェニルホ スホニウムブロマイド、メチルトリフェニル ホスホニウムヨーダイド、エチルトリフェニ ルホスホニウムブロマイド、エチルトリフェ ニルホスホニウムヨーダイド、n-ブチルトリ ェニルホスホニウムブロマイド、n-ブチル リフェニルホスホニウムヨーダイド、n-ヘキ シルトリフェニルホスホニウムブロマイド、 n-オクチルトリフェニルホスホニウムブロマ ド、テトラフェニルホスホニウムブロマイ 、テトラキスヒドロキシメチルホスホニウ クロライド、テトラキスヒドロキシメチル スホニウムブロマイド、テトラキスヒドロ シエチルホスホニウムクロライド、テトラ スヒドロキシブチルホスホニウムクロライ 等の第4級ホスホニウム塩類。
(5)アセトアルデヒドとアンモニアの反応物、 ホルムアルデヒドとパライルイジンの縮合物 、アセトアルデヒドとパライルイジンの縮合 物、ホルムアルデヒドとアニリンの反応物、 アセトアルデヒドとアニリンの反応物、ブチ ルアルデヒドとアニリンの反応物、ホルムア ルデヒドとアセトアルデヒドとアニリンの反 応物、アセトアルデヒドとブチルアルデヒド とアニリンの反応物、ブチルアルデヒドとモ ノブチルアミンの縮合物、ブチルアルデヒド とブチリデンアニリンの反応物、ヘプトアル デヒドとアニリンの反応物、トリクロトニリ デン-テトラミンの反応物、α-エチル-β-プロ ルアクロレインとアニリンの縮合物、ホル アルデヒドとアルキルイミダゾールの縮合 等のアルデヒドとアミン系化合物の縮合物

(6)酢酸アンモニウム、安息香酸アンモニウム 、カルバミン酸アンモニウム、アンモニウム トリフルオロアセテート等のカルボン酸とア ンモニアとの塩類。
(7)アルコールとイソシアネートの反応により 得られるウレタン類。
(8)メルカプタンとイソシアネートの反応によ り得られるチオウレタン類。
(9)ジフェニルグアニジン、フェニルトリルグ アニジン、フェニルキシリルグアニジン、ト リルキシリルグアニジン、ジオルトトリルグ アニジン、オルトトリルグアニド、ジフェニ ルグアニジンフタレート、テトラメチルグア ニジン、グアニジンチオシアネート、トリフ ェニルグアニジン、アミノグアニジン硫酸塩 、1,3-ジフェニルグアニジン硫酸塩、ジカテ ールホウ酸のジオルトトリルグアニジン塩 のグアニジン類。
(10)チオカルボアニリド、ジオルトトリルチ 尿素、エチレンチオ尿素、ジエチルチオ尿 、ジブチルチオ尿素、ジラウリルチオ尿素 トリメチルチオ尿素、ジメチルエチルチオ 素、テトラメチルチオ尿素、1,3-ジフェニル- 2-チオ尿素、1-アリル-2-チオ尿素、グアニル オ尿素等のチオ尿素類。
(11)2-メルカプトベンゾチアゾール、ジベンゾ チアジルジスルフィド、2-メルカプトベンゾ アゾールのシクロヘキシルアミン塩、2-(2,4- ジニトロフェニルチオ)ベンゾチアゾール、2- (モルホリノジチオ)ベンゾチアゾール、2-(2,6- ジメチル-4-モルホリノチオ)ベンゾチアゾー 、N,N-ジエチルチオカルバモイル-2-ベンゾチ ゾリルスルフィド、1,3-ビス(2-ベンゾチアゾ リルメルカプトメチル)尿素、ベンゾチアジ ジルチオベンゾエート、2-メルカプトチアゾ リン、2-メルカプト-5-メチル-1,3,4-チアジアゾ ール、2-メルカプト-5-メチルチオ-1,3,4-チアジ アゾール、2-(モルホリノチオ)ベンゾチアゾ ル、2-メルカプトベンゾチアゾールのナトリ ウム塩、2-メルカプトベンゾチアゾールの亜 塩、ジベンゾチアジルジスルフィドと塩化 鉛の錯塩等のチアゾール類。
(12)N-シクロヘキシル-2-ベンゾチアジルスルフ ェンアミド、N-tert-ブチル-2-ベンゾチアジル ルフェンアミド、N-tert-オクチル-2-ベンゾチ ジルスルフェンアミド、N-オキシジエチレ -2-ベンゾチアジルスルフェンアミド、N,N-ジ チル-2-ベンゾチアジルスルフェンアミド、N ,N-ジイソプロピル-2-ベンゾチアジルスルフェ ンアミド、N,N-ジシクロヘキシル-2-ベンゾチ ジルスルフェンアミド等のスルフェンアミ 類。
(13)テトラメチルチウラムモノスルフィド、 トラエチルチウラムモノスルフィド、テト ブチルチウラムモノスルフィド、ジペンタ チレンチウラムモノスルフィド、テトラメ ルチウラムジスルフィド、テトラエチルチ ラムジスルフィド、テトラブチルチウラム スルフィド、N,N’-ジメチル-N,N’-ジフェニ チウラムジスルフィド、N,N’-ジエチル-N,N’ -ジフェニルチウラムジスルフィド、ジペン メチレンチウラムジスルフィド、ジペンタ チレンチウラムテトラスルフィド、環状チ ラム等のチウラム類。

(14)ジメチルジチオカルバミン酸ナトリウム ジエチルジチオカルバミン酸ナトリウム、 ブチルジチオカルバミン酸ナトリウム、ペ タメチレンジチオカルバミン酸ナトリウム シクロヘキシルエチルジチオカルバミン酸 トリウム、ジメチルジチオカルバミン酸カ ウム、ジメチルジチオカルバミン酸鉛、ジ チルジチオカルバミン酸亜鉛、ジエチルジ オカルバミン酸亜鉛、ジブチルジチオカル ミン酸亜鉛、ジフェニルジチオカルバミン 亜鉛、ジベンジルジチオカルバミン酸亜鉛 ペンタメチレンジチオカルバミン酸亜鉛、 メチルペンタメチレンジチオカルバミン酸 鉛、エチルフェニルジチオカルバミン酸亜 、ジメチルジチオカルバミン酸ビスマス、 エチルジチオカルバミン酸カドミウム、ペ タメチレンジチオカルバミン酸カドミウム ジメチルジチオカルバミン酸セレン、ジエ ルジチオカルバミン酸セレン、ジメチルジ オカルバミン酸テルル、ジエチルジチオカ バミン酸テルル、ジメチルジチオカルバミ 酸鉄、ジメチルジチオカルバミン酸銅、ジ チルジチオカルバミン酸ジエチルアンモニ ム、ジブチルジチオカルバミン酸N,N-シクロ キシルアンモニウム、ペンタメチレンジチ カルバミン酸ピペリジン、シクロヘキシル チルジチオカルバミン酸シクロヘキシルエ ルアンモニウムナトリウム、メチルペンタ チレンジチオカルバミン酸ピペコリン、ピ コリルジチオカルバミン酸ピペコリウム、N -フェニルジチオカルバミン酸亜鉛、ペンタ チレンジチオカルバミン酸亜鉛とピペリジ の錯化合物等のジチオカルバミン酸塩類。
(15)イソプロピルキサントゲン酸ナトリウム イソプロピルキサントゲン酸亜鉛、ブチル サントゲン酸亜鉛、ジブチルキサントゲン ジスルフィド等のキサントゲン酸塩類。
(16)トリメチルスルホニウムブロマイド、ト エチルスルホニウムブロマイド、トリ-n-ブ ルスルホニウムクロライド、トリ-n-ブチル ルホニウムブロマイド、トリ-n-ブチルスル ニウムヨーダイド、トリ-n-ブチルスルホニ ムテトラフルオロボーレート、トリ-n-ヘキ ルスルホニウムブロマイド、トリ-n-オクチ スルホニウムブロマイド、トリフェニルス ホニウムクロライド、トリフェニルスルホ ウムブロマイド、トリフェニルスルホニウ ヨーダイド等の第3級スルホニウム塩類。
(17)ジフェニルヨードニウムクロライド、ジ ェニルヨードニウムブロマイド、ジフェニ ヨードニウムヨーダイド等の第2級ヨードニ ム塩類。
(18)塩酸、硫酸、硝酸、燐酸、炭酸等の鉱酸 およびこれらの半エステル類。
(19)3フッ化硼素、3フッ化硼素のエーテラート 等に代表されるルイス酸類。
(20)有機酸類およびこれらの半エステル類。
(21)ケイ酸、四フッ化ホウ酸。

(22)クミルパーオキシネオデカノエート、ジ ソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ リルパーオキシジカーボネート、ジ-n-プロ ルパーオキシジカーボネート、ジミリスチ パーオキシジカーボネート、クミルパーオ シネオヘキサノエート、tert-ヘキシルパーオ キシネオデカノエート、tert-ブチルパーオキ ネオデカノエート、tert-ヘキシルパーオキ ネオヘキサノエート、tert-ブチルパーオキシ ネオヘキサノエート、2,4-ジクロロベンゾイ パーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイ 、ジクミルパーオキサイド、ジ-ter-ブチルパ ーオキサイド等のパーオキサイド類;クメン ドロパーオキサイド、tert-ブチルヒドロパー オキサイド等の過酸化物類。
(23)2,2’-アゾビス(4-メトキシ-2,4-ジメチルバ ロニトリル)、2,2’-アゾビス(2-シクロプロピ ルプロピオニトリル)、2,2’-アゾビス(2,4-ジ チルバレロニトリル)、2,2’-アゾビスイソブ チロニトリル、2,2’-アゾビス(2-メチルブチ ニトリル)、1,1’-アゾビス(シクロヘキサン-1 -カルボニトリル)、1-〔(1-シアノ-1-メチルエ ル)アゾ〕ホルムアミド、2-フェニルアゾ-4- トキシ-2,4-ジメチル-バレロニトリル2、2’- ゾビス(2-メチルプロパン)、2、2’-アゾビス( 2、4、4-トリメチルペンタン)等のアゾ系化合 類。
(24)モノ-および/またはジメチルリン酸、モノ -および/またはジエチルリン酸、モノ-および /またはジプロピルリン酸、モノ-および/また はジブチルリン酸、モノ-および/またはジヘ シルリン酸、モノ-および/またはジオクチ リン酸、モノ-および/またはジデシルリン酸 、モノ-および/またはジドデシルリン酸、モ -および/またはジフェニルリン酸、モノ-お び/またはジベンジルリン酸、モノ-および/ たはジデカノ-ルリン酸等の酸性リン酸エス テル類。

 以上、(d)化合物を例示したが、重合硬化を 現するものであれば、これら列記化合物に 定されるものではない。また、これら(d)化 物は単独でも2種類以上を混合して使用して も構わない。これらのうち好ましい具体例は 、テトラ-n-ブチルアンモニウムブロマイド、 トリエチルベンジルアンモニウムクロライド 、セチルジメチルベンジルアンモニウムクロ ライド、1-n-ドデシルピリジニウムクロライ 等の第4級アンモニウム塩、テトラ-n-ブチル スホニウムブロマイド、テトラフェニルホ ホニウムブロマイド等の第4級ホスホニウム 塩が挙げられる。これらの中で、さらに好ま しい具体例は、トリエチルベンジルアンモニ ウムクロライドおよびテトラ-n-ブチルホスホ ニウムブロマイドであり、最も好ましい具体 例は、テトラ-n-ブチルホスホニウムブロマイ ドである。
 (d)化合物の添加量は、(a)および(b)化合物の 計100重量部に対して、0.001~5重量部であり、 好ましくは0.002~5重量部であり、より好まし は0.005~3重量部である。

 樹脂用組成物を重合硬化する際に、ポット イフの延長や重合発熱の分散化などを目的 して、必要に応じて重合調整剤である(e)化 物を添加することができる。重合調整剤は 長期周期律表における第13~16族のハロゲン 物を挙げることができる。以下にこれらの 表的な具体例を示す。
(1)四塩化ケイ素、メチルトリクロロシラン、 ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロ シラン、エチルトリクロロシラン、ジエチル ジクロロシラン、トリエチルクロロシラン、 プロピルトリクロロシラン、ジプロピルジク ロロシラン、トリプロピルクロロシラン、n- チルトリクロロシラン、ジn-ブチルジクロ シラン、トリn-ブチルクロロシラン、t-ブチ トリクロロシラン、ジt-ブチルジクロロシ ン、トリt-ブチルクロロシラン、オクチルト リクロロシラン、ジオクチルジクロロシラン 、トリオクチルクロロシラン、フェニルトリ クロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、 トリフェニルクロロシラン、アリルクロロジ メチルシラン、トリクロロアリルシラン、t- チルクロロジメチルシラン、ジフェニルーt -ブチルクロロシラン、t-ブトキシクロロジフ ェニルシラン、トリメチル(2-クロロアリル) ラン、トリメチルクロロメチルシラン、n-ブ チルクロロジメチルシラン、およびこれらの 塩素の全部または一部をフッ素、臭素、ヨウ 素へ変えた化合物等のシランのハロゲン化物 。
(2)四塩化ゲルマニウム、メチルゲルマニウム トリクロライド、ジメチルゲルマニウムジク ロライド、トリメチルゲルマニウムクロライ ド、エチルゲルマニウムトリクロライド、ジ エチルゲルマニウムジクロライド、トリエチ ルゲルマニウムクロライド、プロピルゲルマ ニウムトリクロライド、ジプロピルゲルマニ ウムジクロライド、トリプロピルゲルマニウ ムクロライド、n-ブチルゲルマニウムトリク ライド、ジn-ブチルゲルマニウムジクロラ ド、トリn-ブチルゲルマニウムクロライド、 t-ブチルゲルマニウムトリクロライド、ジt- チルゲルマニウムジクロライド、トリt-ブチ ルゲルマニウムクロライド、アミルゲルマニ ウムトリクロライド、ジアミルゲルマニウム ジクロライド、トリアミルゲルマニウムクロ ライド、オクチルゲルマニウムトリクロライ ド、ジオクチルゲルマニウムジクロライド、 トリオクチルゲルマニウムクロライド、フェ ニルゲルマニウムトリクロライド、ジフェニ ルゲルマニウムジクロライド、トリフェニル ゲルマニウムクロライド、トルイルゲルマニ ウムトリクロライド、ジトルイルゲルマニウ ムジクロライド、トリトルイルゲルマニウム クロライド、ベンジルゲルマニウムトリクロ ライド、ジベンジルゲルマニウムジクロライ ド、トリベンジルゲルマニウムクロライド、 シクロヘキシルゲルマニウムトリクロライド 、ジシクロヘキシルゲルマニウムジクロライ ド、トリシクロヘキシルゲルマニウムクロラ イド、ビニルゲルマニウムトリクロライド、 ジビニルゲルマニウムジクロライド、トリビ ニルゲルマニウムクロライド、アリルトリク ロロゲルマン、ビス(クロロメチル)ジメチル ルマン、クロロメチルトリクロロゲルマン t-ブチルジメチルクロロゲルマン、カルボ シエチルトリクロロゲルマン、クロロメチ トリメチルゲルマン、ジクロロメチルトリ チルゲルマン、3-クロロプロピルトリクロロ ゲルマン、フェニルジメチルクロロゲルマン 、3-(トリクロロゲルミル)プロピオニルクロ イド、およびこれらの塩素の全部または一 をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物等 ゲルマニウムのハロゲン化物。

(3)四塩化スズ、ジエチルジクロロシラン、ジ メチルスズジクロライド、トリメチルスズク ロライド、エチルスズトリクロライド、ジエ チルスズジクロライド、トリエチルスズクロ ライド、プロピルスズトリクロライド、ジプ ロピルスズジクロライド、トリプロピルスズ クロライド、n-ブチルスズトリクロライド、 n-ブチルスズジクロライド、トリn-ブチルス ズクロライド、t-ブチルスズトリクロライド ジt-ブチルスズジクロライド、トリt-ブチル スズクロライド、アミルスズトリクロライド 、ジアミルスズジクロライド、トリアミルス ズクロライド、オクチルスズトリクロライド 、ジオクチルスズジクロライド、トリオクチ ルスズクロライド、フェニルスズトリクロラ イド、ジフェニルスズジクロライド、トリフ ェニルスズクロライド、トルイルスズトリク ロライド、ジトルイルスズジクロライド、ト リトルイルスズクロライド、ベンジルスズト リクロライド、ジベンジルスズジクロライド 、トリベンジルスズクロライド、シクロヘキ シルスズトリクロライド、ジシクロヘキシル スズジクロライド、トリシクロヘキシルスズ クロライド、ビニルスズトリクロライド、ジ ビニルスズジクロライド、トリビニルスズク ロライド、ブチルクロロジヒドロキシスズ、 ビス(2,4-ペンタジオナート)ジクロロスズ、カ ルボメトキシエチルトリクロロスズ、クロロ メチルトリメチルスズ、ジアリルジクロロス ズ、ジブチルブトキシクロロスズ、トリn-ペ チルクロロスズ、およびこれらの塩素の全 または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変え 化合物等のスズのハロゲン化物。
(4)五塩化アンチモン、メチルアンチモンテト ラクロライド、ジメチルアンチモントリクロ ライド、トリメチルアンチモンジクロライド 、テトラメチルアンチモンクロライド、エチ ルアンチモンテトラクロライド、ジエチルア ンチモントリクロライド、トリエチルアンチ モンジクロライド、テトラエチルアンチモン クロライド、ブチルアンチモンテトラクロラ イド、ジブチルアンチモントリクロライド、 トリブチルアンチモンジクロライド、テトラ ブチルアンチモンクロライド、フェニルアン チモンテトラクロライド、ジフェニルアンチ モントリクロライド、トリフェニルアンチモ ンジクロライド、テトラフェニルアンチモン クロライド、およびこれらの塩素の全部また は一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合 物等のアンチモンのハロゲン化物。
(5)塩化アルミニウム、塩化インジウム、塩化 タリウム、三塩化リン、五塩化リン、塩化ビ スマス等の塩化物およびこれらの塩素の全部 または一部をフッ素、臭素、ヨウ素へ変えた 化合物、ジフェニルクロロホウ素、フェニル ジクロロホウ素、ジエチルクロロガリウム、 ジメチルクロロインジウム、ジエチルクロロ タリウム、ジフェニルクロロタリウム、エチ ルジクロロホスフィン、ブチルジクロロホス フィン、トリフェニルホスフィンジクロライ ド、ジフェニルクロロヒ素、テトラフェニル クロロヒ素、ジフェニルジクロロセレン、フ ェニルクロロセレン、ジフェニルジクロロテ ルル等のハロゲンと炭化水素基を有する化合 物およびこれらの塩素の全部または一部をフ ッ素、臭素、ヨウ素へ変えた化合物、クロロ フェノール、ジクロロフェノール、トリクロ ロフェノール、クロロアニリン、ジクロロア ニリン、クロロニトロベンゼン、ジクロロニ トロベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベ ンゼン、トリクロロベンゼン、クロロアセト フェノン、クロロトルエン、クロロニトロア ニリン、クロロベンジルシアナイド、クロロ ベンズアルデヒド、クロロベンゾトリクロラ イド、クロロナフタレン、ジクロロナフタレ ン、クロロチオフェノール、ジクロロチオフ ェノール、メタリルクロライド、塩化ベンジ ル、塩化ベンジルクロライド、クロロ酢酸、 ジクロロ酢酸、トリクロロ酢酸、クロロコハ ク酸、シュウ酸ジクロライド、トリグリコー ルジクロライド、メタンスルホニルクロライ ド、クロロ安息香酸、クロロサリチル酸、4,5 -ジクロロフタル酸、3,5-ジクロロサリチル酸 イソプロピルクロライド、アリルクロライ 、エピクロロヒドリン、クロロメチルチイ ン、プロピレンクロロヒドリン、クロラニ 、ジクロロジシアノベンゾキノン、ジクロ フェン、ジクロロ-1,4-ベンゾキノン、ジク ロベンゾフェノン、N-クロロフタルイミド、 1,3-ジクロロ-2-プロパノール、2,3-ジクロロプ ピオン酸メチル、p-クロロベンゼンスルホ 酸、2-クロロプロピオン酸エチル、ジクロロ メタン、クロロホルム、四塩化炭素等の炭化 水素のハロゲン置換体や安息香酸クロライド 、フタル酸クロライド、イソフタル酸クロラ イド、テレフタル酸クロライド、メタクリル 酸クロライド、コハク酸クロライド、フマル 酸クロライド、ニコチン酸クロライド、クロ ロニコチン酸クロライド、オレイン酸クロラ イド、塩化ベンゾイル、クロロベンゾイルク ロライド、プロピオン酸クロライド等の酸ク ロライドに代表される有機ハロゲン化物およ びこれらの塩素の全部または一部をフッ素、 臭素、ヨウ素へ変えたその他のハロゲン化合 物等が挙げられる。

 これら(e)化合物は単独でも2種類以上を混合 して使用しても構わない。これらのうち好ま しいものはケイ素、ゲルマニウム、スズ、ア ンチモンのハロゲン化物である。より好まし いものはケイ素、ゲルマニウム、スズ、アン チモンの塩化物であり、さらに好ましくはア ルキル基を有するゲルマニウム、スズ、アン チモンの塩化物である。最も好ましいものの 具体例はジブチルスズジクロライド、ブチル スズトリクロライド、ジオクチルスズジクロ ライド、オクチルスズトリクロライド、ジブ チルジクロロゲルマニウム、ブチルトリクロ ロゲルマニウム、ジフェニルジクロロゲルマ ニウム、フェニルトリクロロゲルマニウム、 トリフェニルアンチモンジクロライドである 。
 (e)化合物の添加量は、(a)および(b)化合物の 計100重量部に対して、0.001~5重量部であり、 好ましくは0.002~5重量部であり、より好まし は0.005~3重量部である。

 本発明においては、(a)化合物と(b)化合物 混合した後、1分間~24時間、0℃~150℃で予備 合反応させることは、固体の(a)化合物をハ ドリングする際には有効な手段であり、得 れる光学材料の透明性も良好となる。この に、(a)化合物と(b)化合物の反応を促進させ 予備重合反応触媒を加えても構わない。予 重合反応触媒としては、前記した(d)化合物 挙げられるが、中でも窒素または燐原子を む化合物が好ましく、窒素または燐原子を みかつ不飽和結合を有する化合物がより好 しい。特に好ましくはイミダゾール類であ 、最も好ましくは2-メルカプト-1-メチルイ ダゾールである。予備重合反応触媒の添加 は、(a)と(b)化合物の合計を100重量部に対し 、0.001~5重量部であり、好ましくは0.002~5重量 部であり、より好ましくは0.005~3重量部であ 。

 (a)化合物と(b)化合物に、この両者の反応を 進させる予備重合反応触媒を加え、反応さ る方法を具体的に述べる。(a)化合物と(b)化 物をそれぞれ一部または全部を予備重合反 触媒の存在または非存在下、撹拌下または 撹拌下、0℃~150℃で、1分間~72時間かけて反 させ、樹脂用組成物とする。反応時間は、1 分間~72時間であり、好ましくは10分間~48時間 あり、より好ましくは30分間~24時間である 反応温度は、0℃~150℃であり、好ましくは10 ~120℃であり、より好ましくは20℃~100℃であ る。さらには、この反応により、(a)化合物を 10%以上(反応前の反応率を0%とする)反応させ おくことが好ましく、20%以上反応させてお ことがより好ましい。反応は、大気、窒素 たは酸素等の気体の存在下、常圧もしくは 減圧による密閉下、または減圧下等の任意 雰囲気下で行ってよい。また、この反応の には、(c)化合物の一部または全部、(d)化合 、(e)化合物、後述する性能改良剤として使 する組成成分の一部もしくは全部と反応可 な化合物、紫外線吸収剤などの各種添加剤 加えて行っても構わない。また、この反応 を液体クロマトグラフィーおよび/または粘 および/または比重および/または屈折率を 定することは、反応進行度を制御し、均質 樹脂用組成物とする上で好ましい。中でも 液体クロマトグラフィーおよび/または屈折 を測定する手法が高感度であることから好 しく、さらには、屈折率を測定する手法が 便であることからより好ましい。屈折率を 定する場合、リアルタイムで反応の進行状 を確認できることから、インライン型の屈 計を用いることが好ましい。
 耐酸化性、耐候性、染色性、強度、屈折率 の各種性能改良を目的として組成成分の化 物と一部もしくは全部と反応可能な化合物 添加して重合硬化することも可能である。 の場合は、反応のために必要に応じて公知 重合触媒を別途加えることができる。
 組成成分の一部もしくは全部と反応可能な 合物として、SH基を有する化合物類、エポ シ化合物類、イソ(チオ)シアネート類、カル ボン酸類、カルボン酸無水物類、フェノール 類、アミン類、ビニル化合物類、アリル化合 物類、アクリル化合物類、メタクリル化合物 類等が挙げられる。以下にこれらの代表的な 具体例を示す。

(1)ビス(2-メルカプトエチル)スルフィド、ビ (2,3-ジメルカプトプロピル)スルフィド、1,2- ス(2-メルカプトエチルチオ)エタン、2-(2-メ カプトエチルチオ)-1,3-ジメルカプトプロパ 、1,2-ビス(2-メルカプトエチルチオ)-3-メル プトプロパン、4-メルカプトメチル-1,8-ジメ カプト-3,6-ジチアオクタン、2,4-ビス(メルカ プトメチル)-1,5-ジメルカプト-3-チアペンタン 、4,8-ビス(メルカプトメチル)-1,11-ジメルカプ ト-3,6,9-トリチアウンデカン、4,7-ビス(メルカ プトメチル)-1,11-ジメルカプト-3,6,9-トリチア ンデカン、5,7-ビス(メルカプトメチル)-1,11- メルカプト-3,6,9-トリチアウンデカン、1,2,7- トリメルカプト-4,6-ジチアヘプタン、1,2,9-ト メルカプト-4,6,8-トリチアノナン、1,2,8,9-テ ラメルカプト-4,6-ジチアノナン、1,2,10,11-テ ラメルカプト-4,6,8-トリチアウンデカン、1,2 ,12,13-テトラメルカプト-4,6,8,10-テトラチアト デカン、テトラキス(4-メルカプト-2-チアブ ル)メタン、テトラキス(7-メルカプト-2,5-ジ アヘプチル)メタン、1,5-ジメルカプト-3-メ カプトメチルチオ-2,4-ジチアペンタン、3,7- ス(メルカプトメチルチオ)-1,9-ジメルカプト- 2,4,6,8-テトラチアノナン、2,5-ビス(メルカプ メチル)-1,4-ジチアン、2,5-ビス(2-メルカプト チル)-1,4-ジチアン、2,5-ビス(メルカプトメ ル)-1-チアン、2,5-ビス(2-メルカプトエチル)-1 -チアン、ビス(4-メルカプトフェニル)スルフ ド、ビス(4-メルカプトメチルフェニル)スル フィド、3,4-チオフェンジチオール、等のSH基 を有する化合物類。
(2)エチレンオキサイド、プロピレオキサイド 等のモノエポキシ化合物類、ヒドロキノン、 カテコール、レゾルシン、ビスフェノールA ビスフェノールF、ビスフェノールエーテル ハロゲン化ビスフェノールA、ノボラック樹 脂等の多価フェノール化合物とエピハロヒド リンの縮合により製造されるフェノール系エ ポキシ化合物、メタノール、エタノール、プ ロパノール、ブタノール、エチレングリコー ル、ジエチレングリコール、トリエチレング リコール、ポリエチレングリコール、プロピ レングリコール、ジプロピレングリコール、 ポリプロピレングリコール、1、3-プロパンジ オール、1、4-ブタンジオール、1、6-ヘキサン ジオール、ネオペンチルグリコール、グリセ リン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ スリトール、1、3-および1、4-シクロヘキサン ジオール、1、3-および1、4-シクロヘキサンジ メタノール、水添ビスフェノールA、ビスフ ノールA・エチレンオキサイド付加物、ビス ェノールA・プロピレンオキサイド付加物等 のアルコール化合物とエピハロヒドリンの縮 合により製造されるアルコール系エポキシ化 合物、上述のアルコールおよびフェノール化 合物とジイソシアネート等から製造されるウ レタン系エポキシ化合物、酢酸、プロピオン 酸、安息香酸、アジピン酸、セバチン酸、ド デカンジカルボン酸、ダイマー酸、フタル酸 、イソ、テレフタル酸、テトラヒドロフタル 酸、メチルテトラヒドロフタル酸、ヘキサヒ ドロフタル酸、ヘット酸、ナジック酸、マレ イン酸、コハク酸、フマール酸、トリメリッ ト酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ベンゾフ ェノンテトラカルボン酸、ナフタリンジカル ボン酸、ジフェニルジカルボン酸、アクリル 酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸等 のカルボン酸化合物とエピハロヒドリンの縮 合により製造されるグリシジルエステル系エ ポキシ化合物、エチレンジアミン、1,2-ジア ノプロパン、1,3-ジアミノプロパン、1,2-ジア ミノブタン、1,3-ジアミノブタン、1,4-ジアミ ブタン、1,5-ジアミノペンタン、1,6-ジアミ ヘキサン、1,7-ジアミノヘプタン、1,8-ジアミ ノオクタン、ビス-(3-アミノプロピル)エーテ 、1,2-ビス-(3-アミノプロポキシ)エタン、1,3- ビス-(3-アミノプロポキシ)-2,2’-ジメチルプ パン、1,2-、1,3-あるいは1,4-ビスアミノシク ヘキサン、1,3-あるいは1,4-ビスアミノメチル シクロヘキサン、1,3-あるいは1,4-ビスアミノ チルシクロヘキサン、1,3-あるいは1,4-ビス ミノプロピルシクロヘキサン、水添4,4’-ジ ミノジフェニルメタン、イソホロンジアミ 、1,4-ビスアミノプロピルピペラジン、m-、 るいはp-フェニレンジアミン、2,4-あるいは2 ,6-トリレンジアミン、m-、あるいはp-キシリ ンジアミン、1,5-あるいは、2,6-ナフタレンジ アミン、4,4’-ジアミノジフェニルメタン、4, 4’-ジアミノジフェニルエーテル、2,2-(4,4’- アミノジフェニル)プロパン、N,N’-ジメチ エチレンジアミン、N,N’-ジメチル-1,2-ジア ノプロパン、N,N’-ジメチル-1,3-ジアミノプ パン、N,N’-ジメチル-1,2-ジアミノブタン、N, N’-ジメチル-1,3-ジアミノブタン、N,N’-ジメ ル-1,4-ジアミノブタン、N,N’-ジメチル-1,5- アミノペンタン、N,N’-ジメチル-1,6-ジアミ ヘキサン、N,N’-ジメチル-1,7-ジアミノヘプ ン、N,N’-ジエチルエチレンジアミン、N,N’- ジエチル-1,2-ジアミノプロパン、N,N’-ジエチ ル-1,3-ジアミノプロパン、N,N’-ジエチル-1,2- アミノブタン、N,N’-ジエチル-1,3-ジアミノ タン、N,N’-ジエチル-1,4-ジアミノブタン、N ,N’-ジエチル-1,6-ジアミノヘキサン、ピペラ ン、2-メチルピペラジン、2,5-あるいは2,6-ジ メチルピペラジン、ホモピペラジン、1,1-ジ-( 4-ピペリジル)-メタン、1,2-ジ-(4-ピペリジル)- タン、1,3-ジ-(4-ピペリジル)-プロパン、1,4- -(4-ピペリジル)-ブタンとエピハロヒドリン 縮合により製造されるアミン系エポキシ化 物、ビス(β-エポキシプロピル)スルフィド、 ビス(β-エポキシプロピル)ジスルフィド、ビ (β-エポキシプロピルチオ)メタン、ビス(β- ポキシプロピルジチオ)メタン、1,2-ビス(β- ポキシプロピルチオ)エタン、1,3-ビス(β-エ キシプロピルチオ)プロパン、1,2-ビス(β-エ キシプロピルチオ)プロパン、1-(β-エポキシ プロピルチオ)-2-(β-エポキシプロピルチオメ ル)プロパン、1,4-ビス(β-エポキシプロピル オ)ブタン、1,3-ビス(β-エポキシプロピルチ )ブタン、1-(β-エポキシプロピルチオ)-3-(β- ポキシプロピルチオメチル)ブタン、1,5-ビ (β-エポキシプロピルチオ)ペンタン、1-(β-エ ポキシプロピルチオ)-4-(β-エポキシプロピル オメチル)ペンタン、1,6-ビス(β-エポキシプ ピルチオ)ヘキサン、1-(β-エポキシプロピル チオ)-5-(β-エポキシプロピルチオメチル)ヘキ サン、1-(β-エポキシプロピルチオ)-2-〔(2-β- ポキシプロピルチオエチル)チオ〕エタン、1 -(β-エポキシプロピルチオ)-2-[〔2-(2-β-エポキ シプロピルチオエチル)チオエチル〕チオ]エ ン、テトラキス(β-エポキシプロピルチオメ チル)メタン、1,1,1-トリス(β-エポキシプロピ チオメチル)プロパン、1,5-ビス(β-エポキシ ロピルチオ)-2-(β-エポキシプロピルチオメ ル)-3-チアペンタン、1,5-ビス(β-エポキシプ ピルチオ)-2,4-ビス(β-エポキシプロピルチオ チル)-3-チアペンタン、1-(β-エポキシプロピ ルチオ)-2,2-ビス(β-エポキシプロピルチオメ ル)-4-チアヘキサン、1,5,6-トリス(β-エポキシ プロピルチオ)-4-(β-エポキシプロピルチオメ ル)-3-チアヘキサン、1,8-ビス(β-エポキシプ ピルチオ)-4-(β-エポキシプロピルチオメチ )-3,6-ジチアオクタン、1,8-ビス(β-エポキシプ ロピルチオ)-4,5ビス(β-エポキシプロピルチオ メチル)-3,6-ジチアオクタン、1,8-ビス(β-エポ シプロピルチオ)-4,4-ビス(β-エポキシプロピ ルチオメチル)-3,6-ジチアオクタン、1,8-ビス( -エポキシプロピルチオ)-2,4,5-トリス(β-エポ シプロピルチオメチル)-3,6-ジチアオクタン 1,8-ビス(β-エポキシプロピルチオ)-2,5-ビス( -エポキシプロピルチオメチル)-3,6-ジチアオ タン、1,9-ビス(β-エポキシプロピルチオ)-5-( β-エポキシプロピルチオメチル)-5-〔(2-β-エ キシプロピルチオエチル)チオメチル〕-3,7- チアノナン、1,10-ビス(β-エポキシプロピル オ)-5,6-ビス〔(2-β-エポキシプロピルチオエ ル)チオ〕-3,6,9-トリチアデカン、1,11-ビス(β- エポキシプロピルチオ)-4,8-ビス(β-エポキシ ロピルチオメチル)-3,6,9-トリチアウンデカン 、1,11-ビス(β-エポキシプロピルチオ)-5,7-ビス (β-エポキシプロピルチオメチル)-3,6,9-トリチ アウンデカン、1,11-ビス(β-エポキシプロピル チオ)-5,7-〔(2-β-エポキシプロピルチオエチル )チオメチル〕-3,6,9-トリチアウンデカン、1,11 -ビス(β-エポキシプロピルチオ)-4,7-ビス(β-エ ポキシプロピルチオメチル)-3,6,9-トリチアウ デカン、1,3および1,4-ビス(β-エポキシプロ ルチオ)シクロヘキサン、1,3および1,4-ビス(β -エポキシプロピルチオメチル)シクロヘキサ 、ビス〔4-(β-エポキシプロピルチオ)シクロ ヘキシル〕メタン、2,2-ビス〔4-(β-エポキシ ロピルチオ)シクロヘキシル〕プロパン、ビ 〔4-(β-エポキシプロピルチオ)シクロヘキシ ル〕スルフィド、2,5-ビス(β-エポキシプロピ チオメチル)-1,4-ジチアン、2,5-ビス(β-エポ シプロピルチオエチルチオメチル)-1,4-ジチ ン、1,3および1,4-ビス(β-エポキシプロピルチ オ)ベンゼン、1,3および1,4-ビス(β-エポキシプ ロピルチオメチル)ベンゼン、ビス〔4-(β-エ キシプロピルチオ)フェニル〕メタン、2,2-ビ ス〔4-(β-エポキシプロピルチオ)フェニル〕 ロパン、ビス〔4-(β-エポキシプロピルチオ) ェニル〕スルフィド、ビス〔4-(β-エポキシ ロピルチオ)フェニル〕スルフォン、4,4’- ス(β-エポキシプロピルチオ)ビフェニル等の 含硫エポキシ化合物、3、4-エポキシシクロヘ キシル-3、4-エポキシシクロヘキサンカルボ シレート、ビニルシクリヘキサンジオキサ ド、2-(3、4-エポキシシクロヘキシル)-5、5-ス ピロ-3、4-エポキシシクロヘキサン-メタ-ジオ キサン、ビス(3、4-エポキシシクロヘキシル) ジペート等の脂環式エポキシ化合物、シク ペンタジエンエポキシド、エポキシ化大豆 、エポキシ化ポリブタジエン、ビニルシク ヘキセンエポキシド等の不飽和化合物のエ キシ化により製造されるエポキシ化合物、 ニルフェニルグリシジルエーテル、ビニル ンジルグリシジルエーテル、グリシジルメ クリレート、グリシジルアクリレート、ア ルグリシジルエーテル等の不飽和基を有す エポキシ化合物、等のエポキシ化合物類。

(3)メチルイソシアネート、エチルイソシアネ ート、プロピルイソシアネート、iso-プロピ イソシアネート、n-ブチルイソシアネート、 sec-ブチルイソシアネート、tert-ブチルイソシ アネート、ペンチルイソシアネート、ヘキシ ルイソシアネート、オクチルイソシアネート 、ドデシルイソシアネート、シクロヘキシル イソシアネート、フェニルイソシアネート、 トルイルイソシアネート等のモノイソシアネ ート類、ジエチレンジイソシアネート、テト ラメチレンジイソシアネート、ヘキサメチレ ンジイソシアネート、トリメチルヘキサメチ レンジイソシアネート、シクロヘキサンジイ ソシアネート、1,3-ビス(イソシアナトメチル) シクロヘキサン、1,4-ビス(イソシアナトメチ )シクロヘキサン、イソホロンジイソシアネ ート、2,5-ビス(イソシアナトメチル)ノルボル ネン、2,6-ビス(イソシアナトメチル)デカヒド ロナフタレン、2,5-ジイソシアナト-1,4-ジチア ン、2,5-ビス(イソシアナトメチル)-1,4-ジチア 、2,6-ビス(イソシアナトメチル)-1,4-ジチア 、リジントリイソシアネート、2,4-トリレン イソシアネート、2,6-トリレンジイソシアネ ート、o-トリジンジイソシアネート、4,4’-ジ フェニルメタンジイソシアネート、ジフェニ ルエーテルジイソシアネート、3-(2’-イソシ ネートシクロヘキシル)プロピルイソシアネ ート、トリス(フェニルイソシアネート)チオ スフェート、イソプロピリデンビス(シクロ ヘキシルイソシアネート)、2,2’-ビス(4-イソ アネートフェニル)プロパン、トリフェニル メタントリイソシアネート、ビス(ジイソシ ネートトリル)フェニルメタン、4,4’,4’’- リイソシアネート-2,5-ジメトキシフェニル ミン、3,3’-ジメトキシベンジジン-4,4’-ジ ソシアネート、1,3-フェニレンジイソシアネ ト、1,4-フェニレンジイソシアネート、4,4’ -ジイソシアナトビフェニル、4,4’-ジイソシ ナト-3,3’-ジメチルビフェニル、ジシクロ キシルメタン-4,4’-ジイソシアナト、1,1’- チレンビス(4-イソシアナトベンゼン)、1,1’- メチレンビス(3-メチル-4-イソシアナトベンゼ ン)、m-キシリレンジイソシアネート、p-キシ レンジイソシアネート、1,3-ビス(1-イソシア ネート-1-メチルエチル)ベンゼン、1,4-ビス(1- ソシアネート-1-メチルエチル)ベンゼン、1,3 -ビス(2-イソシアナト-2-プロピル)ベンゼン、2 ,6-ビス(イソシアナトメチル)ナフタレン、1,5- ナフタレンジイソシアネート、ビス(イソシ ネートメチル)テトラヒドロジシクロペンタ エン、ビス(イソシアネートメチル)ジシク ペンタジエン、ビス(イソシアネートメチル) テトラヒドロチオフェン、ビス(イソシアネ トメチル)チオフェン、2,5-ジイソシアネート メチルノルボルネン、ビス(イソシアネート チル)アダマンタン、3,4-ジイソシアネートセ レノファン、2,6-ジイソシアネート-9-セレナ シクロノナン、ビス(イソシアネートメチル) セレノファン、3,4-ジイソシアネート-2,5-ジセ レノラン、ダイマー酸ジイソシアネート、1,3 ,5-トリ(1-イソシアナトヘキシル)イソシアヌ 酸等のポリイソシアネート類、これらのポ イソシアネート類のビュレット型反応によ 二量体、これらのポリイソシアネート類の 化三量体およびこれらのポリイソシアネー 類とアルコールもしくはチオールの付加物 のイソシアネート類、さらには、上記のイ シアネート基を1分子あたり1個以上有する化 合物のイソシアネート基の全部または一部を イソチオシアネート基に変えたイソチオシア ネート類。
(4)(2)のエポキシ化合物のところで説明したエ ピハロヒドリンと反応させる相手の原料とし て例示したカルボン酸類。
(5)(2)のエポキシ化合物のところで説明したエ ピハロヒドリンと反応させる相手の原料とし て例示したカルボン酸の無水物類。
(6)(2)のエポキシ化合物のところで説明したエ ピハロヒドリンと反応させる相手の原料とし て例示したフェノール類。
(7)(2)のエポキシ化合物のところで説明したエ ピハロヒドリンと反応させる相手の原料とし て例示したアミン類。

(8)ビニルエーテル、エチルビニルエーテル、 イソブチルビニルエーテル、2-エチルヘキシ ビニルエーテル、フェニルビニルエーテル ベンジルビニルエーテル、2-クロロエチル ニルエーテル、シクロヘキシルビニルエー ル、ビニルグリシジルエーテル、ビニルア コール、メチルビニルカルビノール、エチ ングリコールモノビニルエーテル、エチレ グリコールジビニルエーテル、ジエチレン リコールモノビニルエーテル、ジエチレン リコールジビニルエーテル、テトラメチレ グリコールモノビニルエーテル、ジビニル ルフィド、ビニルエチルスルフィド、ビニ フェニルスルフィド、メチルビニルケトン ジビニルジカーボネイト、ビニルジグリコ ルカーボネイト、ビニレンカーボネイト、 酸ビニル、クロロ酢酸ビニル、プロピオン ビニル、酪酸ビニル、ヘキサン酸ビニル、2- エチルヘキサン酸ビニル、アジピン酸ジビニ ル、安息香酸ビニル、サリチル酸ビニル、ア クリル酸ビニル、メタクリル酸ビニル、ビニ ルブロマイド、ビニルアイオダイド、ビニル リン酸、ビニル尿素、スチレン、2-メチルス レン、3-メチルスチレン、4-メチルスチレン 、α-メチルスチレン、2,4,6-トリメチルスチレ ン、4-t-ブチルスチレン、スチルベン、ビニ フェノール、3-ビニルベンジルアルコール、 4-ビニルベンジルアルコール、2-(4-ビニルフ ニルチオ)エタノール、2-(3-ビニルフェニル オ)エタノール、2-(4-ビニルベンジルチオ)エ ノール、2-(3-ビニルベンジルチオ)エタノー 、1,3-ビス(4-ビニルベンジルチオ)-2-プロパ ール、1,3-ビス(3-ビニルベンジルチオ)-2-プロ パノール、2,3-ビス(4-ビニルベンジルチオ)-1- ロパノール、2,3-ビス(3-ビニルベンジルチオ )-1-プロパノール、シンナミルアルコール、 ンナムアルデヒド、1,3-ジビニルベンゼン、1 ,4-ジビニルベンゼン、トリビニルベンゼン、 ジビニルフタレート、2-クロロスチレン、3- ロロスチレン、4-クロロスチレン、3-クロロ チルスチレン、4-クロロメチルスチレン、4- アミノスチレン、3-シアノメチルスチレン、4 -シアノメチルスチレン、4-ビニルビフェニル 、2,2’-ジビニルビフェニル、4,4’-ジビニル フェニル、2,2’-ジスチリルエーテル、4,4’ -ジスチリルエーテル、2,2’-ジスチリルスル ィド、4,4’-ジスチリルスルフィド、2,2-ビ (4-ビニルフェニル)プロパン、ビス(4-ビニル ェニル)エーテル、2,2-ビス(4-ビニロキシフ ニル)プロパン等のビニル化合物類。
(9)(8)のビニル化合物類で例示した化合物のビ ニル基の一部もしくは全部がアリル基に置き 換わったアリル化合物類。
(10)メチルアクリレート、エチルアクリレー 、プロピルアクリレート、ブチルアクリレ ト、シクロヘキシルアクリレート、2-ヒドロ キシエチルアクリレート、3-ヒドロキシプロ ルアクリレート、2-ヒドロキシプロピルア リレート、3-フェノキシ-2-ヒドロキシプロピ ルアクリレート、トリメチロールプロパンモ ノアクリレート、2-ヒドロキシエチルイソシ ヌレートモノアクリレート、2-ヒドロキシ チルイソシアヌレートジアクリレート、2-ヒ ドロキシエチルシアヌレートモノアクリレー ト、2-ヒドロキシエチルシアヌレートジアク レート、エチレングリコールジアクリレー 、ジエチレングリコールジアクリレート、1 ,3-ブチレングリコールジアクリレート、トリ エチレングリコールジアクリレート、ポリエ チレングリコールジアクリレート、プロピレ ングリコールジアクリレート、1、3-プロパン ジオールジアクリレート、1,3-ブタンジオー ジアクリレート、1、4-ブタンジオールジア リレート、1,6-ヘキサンジオールジアクリレ ト、ネオペンチルグリコールジアクリレー 、ポリプロピレングリコールジアクリレー 、2-ヒドロキシ-1,3-ジアクリロキシプロパン 、2,2-ビス〔4-(アクリロキシエトキシ)フェニ 〕プロパン、2,2-ビス〔4-(アクリロキシエト キシ)シクロヘキシル〕プロパン、2,2-ビス〔4 -(2-ヒドロキシ-3-アクリロキシプロポキシ)フ ニル〕プロパン、2,2-ビス〔4-(アクリロキシ ・ジエトキシ)フェニル〕プロパン、2,2-ビス 4-(アクリロキシ・ポリエトキシ)フェニル〕 プロパン、トリメチロールプロパントリアク リレート、ペンタエリスリトールモノアクリ レート、ペンタエリスリトールジアクリレー ト、ペンタエリスリトールトリアクリレート 、ペンタエリスリトールテトラアクリレート 、ビス(2,2,2-トリメチロールエチル)エーテル ペンタアクリレート、ビス(2,2,2-トリメチロ ールエチル)エーテルのヘキサアクリレート ビス(4-アクロイルチオフェニル)スルフィド のアクリル化合物類。
(11)(10)のアクリル化合物類で例示した化合物 アクリル基の一部もしくは全部がメタクリ 基に置き換わったメタクリル化合物類。

 本発明の光学材料の製造方法において、 知の酸化防止剤、ブルーイング剤、紫外線 収剤、消臭剤、香料等の各種添加剤を加え 、得られる材料の実用性をより向上せしめ ことはもちろん可能である。また、本発明 光学材料は重合中に型から剥がれやすい場 には公知の外部および/または内部密着性改 善剤を添加し、または型から剥がれにくい場 合には公知の外部および/または内部離型性 善剤を添加して、得られる光学材料と型の 着性または離型性を向上せしめることも有 である。

 本発明の樹脂用組成物に対してあらかじ 脱気処理を行うことは、光学材料の高度な 明性を達成する面から好ましい。脱気処理 、(a)化合物、(b)化合物、(c)化合物、組成成 の一部もしくは全部と反応可能な化合物、( d)化合物、(e)化合物、各種添加剤の混合前、 合時あるいは混合後に、減圧下に行う。好 しくは、混合時あるいは混合後に、減圧下 行う。脱気処理条件は、0.001~500torrの減圧下 、1分間~24時間、0℃~100℃で行う。減圧度は、 好ましくは0.005~250torrであり、より好ましく 0.01~100torrであり、これらの範囲で減圧度を 変しても構わない。脱気時間は、好ましく 5分間~18時間であり、より好ましくは10分間~1 2時間である。脱気の際の温度は、好ましく 5℃~80℃であり、より好ましくは10℃~60℃で り、これらの範囲で温度を可変しても構わ い。脱気処理の際は、撹拌、気体の吹き込 、超音波などによる振動などによって、樹 用組成物の界面を更新することは、脱気効 を高める上で好ましい操作である。脱気処 により、除去される成分は、主に硫化水素 の溶存ガスや低分子量のメルカプタン等の 沸点物等であるが、脱気処理の効果を発現 るのであれば、特に種類は限定されない。

 本発明の光学材料の製造方法は、具体的 は以下の通りである。(a)化合物と(b)化合物 よび/または(a)化合物と(b)化合物の混合物を 予備重合反応して得られる反応物、(c)化合物 、組成成分の一部もしくは全部と反応可能な 化合物、(d)化合物、(e)化合物、密着性改善剤 または離型性改善剤、酸化防止剤、ブルーイ ング剤、紫外線吸収剤、消臭剤、香料などの 各種添加剤等は、全て同一容器内で同時に撹 拌下に混合しても、各原料を段階的に添加混 合しても、数成分を別々に混合後さらに同一 容器内で再混合しても良い。各原料および添 加剤等はいかなる順序で混合しても構わない 。さらに、各成分の2種類以上をあらかじめ 前述の方法で予備的な反応を行った後、混 しても構わない。混合にあたり、設定温度 これに要する時間等は基本的には各成分が 分に混合される条件であればよいが、過剰 温度、時間は各原料、添加剤間の好ましく い反応が起こり、さらには粘度の上昇をき し注型操作を困難にする等適当ではない。 合温度は-50℃から100℃程度の範囲で行われ べきであり、好ましい温度範囲は-30℃から70 ℃、さらに好ましいのは、-5℃から50℃であ 。混合時間は、1分から12時間、好ましくは5 から10時間、最も好ましいのは5分から6時間 程度である。必要に応じて、活性エネルギー 線を遮断して混合しても構わない。その後、 前述の方法で脱気処理を行ってもよい。注型 操作の直前に、これらの樹脂用組成物をフィ ルターで不純物等をろ過し精製することは本 発明の光学材料の品質をさらに高める上から 必要である。ここで用いるフィルターの孔径 は0.05~10μm程度であり、一般的には0.1~5μmのも のが使用され、フィルターの材質としては、 PTFEやPETやPPなどが好適に使用される。ろ過を 行わなかったり、孔径が10μmを超えるフィル ーでろ過を行った場合は、樹脂用組成物に 物が混入したり、透明性が低下したりする め、通常光学材料として使用に耐えなくな 。

 このようにして得られた樹脂用組成物は ガラスや金属製の型に注入後、電気炉や活 エネルギー線発生装置等による重合硬化を うが、重合時間は0.1~100時間、通常1~48時間 あり、重合温度は-10~160℃、通常-10~140℃であ る。重合は所定の重合温度で所定時間のホー ルド、0.1℃~100℃/hの昇温、0.1℃~100℃/hの降温 およびこれらの組み合わせで行うことができ る。また、重合終了後、材料を50から150℃の 度で5分から5時間程度アニール処理を行う は、光学材料の歪を除くために好ましい処 である。さらに必要に応じて染色、ハード ート、反射防止、防曇性、防汚性、耐衝撃 付与等の表面処理を行うことができる。

 以下、実施例により本発明を具体的に説明 るが、本発明はこれらに限定されるもので ない。なお、樹脂用組成物の粘度、得られ 硬化物(光学材料)の屈折率およびアッベ数 耐熱性および色調の評価は以下の方法で行 た。
 粘度は、B型粘度計(東機産業製、DV-II+Pro、 ーンローターCRE-40使用)を用いて、30℃で測 した。一般的に樹脂用組成物の粘度が200mPa s以下では注型重合操作でのろ過が可能であ 、粘度300mPa・sを超えるとろ過工程が困難と なり、粘度500mPa・sを超えるとろ過が不可能 なる。
 ν d =(n d -1)/(n F -n C )
 屈折率(n e )およびアッベ数(υ d )は、デジタル精密屈折計(カルニュー光学製 KPR-200)を用い、25℃で測定した。
 耐熱性は、サンプルを厚さ3mmに切り出し、0 .5mmφのピンに10gの加重を与え、30℃から10℃/ で昇温しTMA測定(セイコーインスツルメンツ 製、TMA/SS6100)を行い、軟化点を測定した。
 色調は、分光色彩計(カラーテクノシステム 製、JS555)を用いて2.5mm厚の平板の透過光でのY I値を測定した。

 原料モノマー;
 (b)化合物であるビス(β-エピチオプロピル) ルフィドまたはビス(β-エピチオプロピル)ジ スルフィドは、それぞれ特許第3491660号また E.P.Adamsら著のJ.Chem.Soc.2665頁(1960年)の製造法 従い合成した。
 即ち、ビス(β-エピチオプロピル)スルフィ は、エピクロルヒドリンと水硫化ソーダお び苛性ソーダとを反応させビス(β-エポキシ ロピル)スルフィドとし、ついでこれにチオ 尿素を反応させて合成した。ビス(β-エピチ プロピル)ジスルフィドは、3-メルカプトプ ピレンスルフィドをヨウ素で酸化し、合成 た。
 (c)化合物であるビス(メルカプトメチル)ジ ルフィドまたはビス(ジメルカプトメチル)ジ スルフィドは、日本化学会編丸善株式会社発 行、実験科学講座17有機化合物の合成I(上)、2 14頁(1957年)に記載の酸化によるジスルフィド 製造法に従い合成した。
 即ち、ビス(メルカプトメチル)ジスルフィ は、メタンジチオールをヨウ素で酸化し、 留精製し(沸点は、85-88℃/0.3torr)合成した。 ス(ジメルカプトメチル)ジスルフィドは、メ タントリチオールをヨウ素で酸化し、蒸留精 製し(沸点は、108-112℃/0.3torr)合成した。

(実施例1)
 (a)化合物として硫黄(以下、「a-1化合物」と 呼ぶ)29重量部、(b)化合物としてビス(β-エピ オプロピル)スルフィド(以下、「b-1化合物」 と呼ぶ)71重量部、(c)化合物としてビス(メル プトメチル)ジスルフィド(以下、「c-1化合物 」と呼ぶ)14重量部、を50℃でよく混合し均一 した。次いで、予備重合反応触媒として2- ルカプト-1-メチルイミダゾール0.15重量部を え50℃でよく攪拌しながら30℃に冷却しても 硫黄が析出しなくなるまで予備重合反応させ た。反応の所要時間は30分であった。その後 上記の予備重合した樹脂用組成物に、c-1化 物1重量部(合計15重量部)、(d)化合物として トラブチルホスホニウムブロマイド0.03重量 、(e)化合物としてジn-ブチルスズジクロラ ド0.1重量部を30℃で加え、よく混合し均一混 合物とした。この混合物を100torr、10分間、30 の条件下で脱気処理した。続いてこの脱気 理した樹脂用組成物を5μmのPTFE製のメンブ ンフィルターでろ過し、2枚のガラス板とガ ケットから構成される、厚さ2.5mmの平板型 ールドに注入し、30℃で10時間保持し、その 30℃から100℃まで10時間かけて100℃まで一定 速度昇温させ、最後に100℃で1時間加熱し、 合反応を完結させた。室温まで放冷した後 モールドから離型し、硬化した光学材料を た。
 脱気処理後の樹脂用組成物の粘度は100mPa・s であり、30℃、2時間経過後の樹脂用組成物の 粘度は140mPa・sであり、大きな粘度上昇は観 されなかった。得られた光学材料の屈折率 よびアッベ数は、それぞれ1.776および30であ た。TMA測定からの耐熱性(軟化点)は、120℃ 上で、色調(YI値)は8.6と低い値であった。評 結果を表1にまとめた。

(実施例2)
 c-1化合物を14重量部加えるところを19重量部 とする以外は実施例1を繰り返した。脱気処 後および2時間経過後の樹脂用組成物の粘度 得られた光学材料の屈折率およびアッベ数 耐熱性および色調の評価結果を表1に示した 。

(比較例1)
 (c)化合物を使用しない以外は実施例1を繰り 返した。脱気処理後に樹脂用組成物がゲル化 して硬化物を得ることができなかった。

(比較例2)
 (c)化合物であるc-1化合物の代わりに、SH基 2個有するビス(2-メルカプトエチル)スルフィ ド(以下、「o-1化合物」と呼ぶ)を10重量部使 する以外は実施例1を繰り返した。脱気処理 に樹脂用組成物がゲル化して硬化物を得る とができなかった。

(比較例3)
 (c)化合物であるc-1化合物の代わりに、SH基 1個有するベンジルメルカプタン(以下、「o-2 化合物」と呼ぶ)を10重量部使用する以外は実 施例1を繰り返した。脱気処理後の樹脂用組 物は粘度が220mPa・sと高く、ろ過に非常に長 時間を要した。得られた光学材料の屈折率 よびアッベ数、耐熱性および色調の評価結 を表1に示した。実施例と比較して、屈折率 が低い上に、色調も良くなかった。

(比較例4)
 (c)化合物であるc-1化合物の代わりに、ジス フィド結合を有するジフェニルジスルフィ (以下、「o-3化合物」と呼ぶ)を10重量部使用 する以外は実施例1を繰り返した。脱気処理 の樹脂用組成物は粘度が200mPa・sと高く、ろ に非常に長い時間を要した。得られた光学 料の屈折率およびアッベ数、耐熱性および 調の評価結果を表1に示した。実施例と比較 して、屈折率が低い上に、色調も良くなかっ た。

(比較例5)
 a-1化合物35重量部、b-1化合物65重量部、o-2化 合物10重量部を使用する以外は比較例3を繰り 返した。脱気処理後の樹脂用組成物は粘度が 380mPa・sと高く、ろ過に非常に長い時間を要 た。得られた光学材料の屈折率およびアッ 数、耐熱性および色調の評価結果を表1に示 た。屈折率は上がったが、色調の悪化が著 かった。

(比較例6)
 a-1化合物35重量部、b-1化合物65重量部、o-3化 合物10重量部を使用する以外は比較例4を繰り 返した。脱気処理後の樹脂用組成物は粘度が 350mPa・sと高く、ろ過に非常に長い時間を要 た。得られた光学材料の屈折率およびアッ 数、耐熱性および色調の評価結果を表1に示 た。屈折率は上がったが、色調の悪化が著 かった。

(実施例3~14)
 実施例1において、a-1化合物、b-1化合物およ びc-1化合物を下記表2に示される化合物に変 し、更に各化合物の添加量を下記表2に示さ る量に変更する以外は、実施例1と同様に樹 脂用組成物を調製し、脱気処理後および2時 経過後の樹脂用組成物の粘度、得られた光 材料の屈折率およびアッベ数、耐熱性およ 色調の評価を実施例1と同様に行う。

 本発明によれば、硫黄原子および/または セレン原子を有する無機化合物を含む樹脂用 組成物の粘度を低下させることができるので 、ろ過工程を含む注型重合操作が容易になる とともに得られる光学材料の色調が良好とな った。

 本発明は、樹脂用組成物およびそれから られる光学材料に関する。本発明の光学材 は、プラスチックレンズ、プリズム、光フ イバー、情報記録基盤、フィルター、接着 等の光学製品、中でも眼鏡用プラスチック ンズに好適に使用される。




 
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