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Patent Searching and Data


Title:
COMPOUND, CARBON DIOXIDE ABSORPTION/RELEASE AGENT, METHOD FOR COLLECTING CARBON DIOXIDE, AND APPARATUS FOR COLLECTING CARBON DIOXIDE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175711
Kind Code:
A1
Abstract:
This compound is represented by formula (1). L1 and L2 each independently denote an alkyl group having 1-20 carbon atoms, an alkoxy group having 1-20 carbon atoms, NH2, NHR3, NR3R4, an ester group, a carboxyl group, an amide group, a cyano group, a nitro group, a halogen atom, an acyl group, CF3, O(CH2)lOCH3, a carbamate group or an aryl group. l denotes 1 or 2. R1 and R2 each independently denote a divalent hydrocarbon group having 1-10 carbon atoms, and at least one hydrogen atom in the divalent hydrocarbon group may be substituted with an alkyl group, an aryl group, an ester group, a carboxyl group, an amide group, a cyano group, a nitro group, a halogen atom, an acyl group, CF3, O(CH2)lOCH3, a carbamate group or an alkoxy group. R3 and R4 each independently denote an alkyl group, an aryl group, an acyl group, an ester group, an alkylsulfonyl group or an arylsulfonyl group. R5 and R6 each independently denote a hydrogen atom, an alkyl group having 1-20 carbon atoms or an aryl group. n+m ≥ 1.

Inventors:
IMAHORI TATSUSHI (JP)
MOTOYAMA RYO (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/008552
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 28, 2020
Export Citation:
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Assignee:
UNIV TOKYO SCIENCE FOUND (JP)
International Classes:
C07C245/08; B01D53/14; B01J20/22; B01J20/34
Domestic Patent References:
WO2009001804A12008-12-31
Foreign References:
JP2003146944A2003-05-21
JP2003146944A2003-05-21
JP2015529550A2015-10-08
JP2019036824A2019-03-07
Other References:
LINDA LIEN, DOMINIC C. J. JAIKARAN, ZHIHUA ZHANG, G. ANDREW WOOLLEY: "Photomodulated Blocking of Gramicidin Ion Channels", JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY, vol. 118, no. 48, 1 January 1996 (1996-01-01), pages 12222 - 12223, XP055846028, ISSN: 0002-7863, DOI: 10.1021/ja962217s
YOUNGHEE LEE, ERIC SHEPARD, JENNIFER SMITH, DAVID M. DOOLEY, LAWRENCE M. SAYRE: "Catalytic Turnover of Substrate Benzylamines by the Quinone-Dependent Plasma Amine Oxidase Leads to H2O2-Dependent Inactivation: Evidence for Generation of a Cofactor-Derived Benzoxazole", BIOCHEMISTRY, vol. 40, no. 3, 1 January 2001 (2001-01-01), pages 822 - 829, XP055846029, ISSN: 0006-2960, DOI: 10.1021/bi002118y
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CATTANI-SCHOLZ, ANNA ET AL., CHEMBIOCHEM, vol. 2, 2001, pages 542 - 549, XP032852693
DAVID PEARSON, ANDREW D. ABELL: "Photoswitch inhibitors of α-chymotrypsin—increased substitution and peptidic character in peptidomimetic boronate esters", ORGANIC & BIOMOLECULAR CHEMISTRY, vol. 4, no. 5, 1 January 2006 (2006-01-01), pages 3618 - 3625, XP055846031, DOI: 10.1039/B609320P
MARTA KAMENJICKI, IGOR K. LEDNEV, SANFORD A. ASHER: "Photoresponsive Azobenzene Photonic Crystals", JOURNAL OF PHYSICAL CHEMISTRY PART B, vol. 108, no. 34, 1 August 2004 (2004-08-01), pages 12637 - 12639, XP055846032, ISSN: 1520-6106, DOI: 10.1021/jp047500p
GEHAD ZEYAT , KAROLA RÜCK-BRAUN: "Building photoswitchable 3,4'-AMPB peptides: Probing chemical ligation methods with reducible azobenzene thioesters", BEILSTEIN J. ORG. CHEM, vol. 8, 18 June 2012 (2012-06-18), pages 890 - 896, XP055846035, DOI: 10.3762/bjoc.8.101
CHEM. MATER., vol. 30, 2018, pages 3429 - 3437
See also references of EP 3932903A4
Attorney, Agent or Firm:
TAIYO, NAKAJIMA & KATO (JP)
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Claims:
〇 2020/175711 57 2020 /008552

請求の範囲

[請求項 1] 式 (1) で示される化合物。

[化 1]

(式 (1) 中、 !_ 1及び 1_2はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 20のア ルキル基、 炭素数 1〜 20のアルコキシ基、

4、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ基、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3、 〇 (〇1~12) , 00 N3. カルバメ -卜基又はアリール基を表す。 ただし、 丨 は 1又は 2を示す。

及び はそれぞれ独立に、 〇〜 4の整数を示す。

はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 1 0の 2価の炭化水素 基を表し、 前記 2価の炭化水素基の水素原子の少なくとも一つがアル キル基、 アリール基、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ 基、 ニトロ基、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3、 〇 (〇1~12) , 00 1~13、 又はカルバメート基又はアルコキシ基で置換されていてもよい アルキル基、 アリール基、 アシル 基、 エステル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基 を表す。

はそれぞれ独立に、 水素原子、 又は炭素数 1〜 20の アルキル基、 又はアリール基を表す。 \¥02020/175711 58 卩(:17 2020 /008552

门及び 01はそれぞれ独立に、 〇〜 5の整数を示す。 ただし、 n +m ³ 1である。 )

[請求項 2] 下記化合物 (1 _ 1) 〜下記化合物 (1 _9) からなる群から選択 される少なくとも 1種である請求項 1 に記載の化合物。

[化 2]

(1-9}

(化合物 (1 — 1) 及び化合物 (1 _9) 中、 1-1及び 1_2はそれぞ れ独立に、 炭素数 1〜 6のアルキル基、 炭素数 1〜 6のアルコキシ基 、 [¾3[¾4、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド 基、 シアノ基、 ニトロ基、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3、 〇 (〇 1~12) , 00 N3. カルバメート基又はアリール基を表す。 ただし、 I は 1又は 2を示す。

アルキル基、 アリール基、 アシル 基、 エステル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基 を表す。 ) 〇 2020/175711 59 卩(:171? 2020 /008552

[請求項 3] 下記化合物 (2_ 1) 〜下記化合物 (2_5) からなる群から選択 される少なくとも 1種である請求項 1 に記載の化合物。

[化 3]

(2-4) (2-5)

(化合物 (2— 1) 〜化合物 (2— 3) 中、 1_1及び 1_2はそれぞれ 独立に、 炭素数 1〜 20のアルキル基、 炭素数 1〜 20のアルコキシ 基、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ基、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3、 〇 ( 〇1~12) , 00 N3. カルバメート基又はアリール基を表す。 ただし、 丨 は 1又は 2を示す。

アルキル基、 アリール基、 アシル 基、 エステル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基 を表す。 )

[請求項 4] 請求項 1〜請求項 3のいずれか一項に記載の化合物を含む二酸化炭 素吸収 放出剤。 〇 2020/175711 60 2020 /008552

[請求項 5] 請求項 4に記載の二酸化炭素吸収 ·放出剤を用いて二酸化炭素を収 集する二酸化炭素収集方法。

[請求項 6] 前記二酸化炭素吸収 ·放出剤を溶媒に浸潰させる工程と、

二酸化炭素を含む流体を前記浸漬後の前記二酸化炭素吸収 ·放出剤 に接触させる工程と、

を含む請求項 5に記載の二酸化炭素収集方法。

[請求項 7] 更に、

前記二酸化炭素吸収 ·放出剤に波長 300 400 の紫外 線、 太陽光または擬似太陽光を照射し、 吸収された二酸化炭素を前記 二酸化炭素吸収 ·放出剤から放出する工程を含む請求項 6に記載の二 酸化炭素収集方法。

[請求項 8] 更に、

前記二酸化炭素吸収 ·放出剤に波長 400 570 の可視 光を照射、 または溶液中室温で一定時間放置し、 前記二酸化炭素吸収 -放出剤を二酸化炭素の吸収が可能な状態にする工程を含む請求項 7 に記載の二酸化炭素収集方法。

[請求項 9] 前記溶媒は、 クロロホルム、 トルエン、 アセトニトリルからなる群 から選択される少なくとも 1種である請求項 6〜請求項 8のいずれか _項に記載の二酸化炭素収集方法。

[請求項 10] 請求項 4に記載の二酸化炭素吸収 ·放出剤と、

前記二酸化炭素吸収 ·放出剤に対して、 太陽光、 擬似太陽光、 波長 300 4001^ 111の紫外光及び波長 400 57011 111の 可視光の少なくとも 1つを照射する照射装置と、

を備えた二酸化炭素収集装置。

[請求項 11] 更に、

前記二酸化炭素吸収 ·放出剤に二酸化炭素を含む流体を供給する供 給装置を備えた請求項 1 0に記載の二酸化炭素収集装置。

Description:
\¥0 2020/175711 1 ?01/^2020/008552

明 細 書

発明の名称 :

化合物、 二酸化炭素吸収 ·放出剤、 二酸化炭素収集方法及び二酸化炭素収 集装置

技術分野

[0001 ] 本開示は、 新規な化合物、 新規な化合物を含む二酸化炭素吸収 ·放出剤、 それを用いた二酸化炭素収集方法及び二酸化 炭素収集装置に関する。

背景技術

[0002] 近年、 地球温暖化が進み、 気候変動による地球規模の災害が多数引き起 こ されている。 そうした中、 国際的な気候変動枠組条約締約国会議 (<3〇 ) において、 温暖化要因となる温室効果ガスの削減、 とりわけ影響の大きい二 酸化炭素の削減が国際公約として取り上げら れ、 二酸化炭素排出量を減らす 取り組みが世界規模で鋭意進められているが 、 削減目標の達成は難航してい る。 そこで、 排出量を減らすのではなく、 排出された二酸化炭素を収集し貯 留する技術が重要になってきている。 二酸化炭素発生源から二酸化炭素を直 接収集するためのガス吸着剤や、 それらを用いた収集 ·貯留システムが盛ん に研究され、 一部実証段階にまで開発が進められている。

例えば、 国際公開第 2 0 0 9 / 0 0 1 8 0 4号では、 化学吸収技術として イソプロピルアミノエタノール及びピぺラジ ンを含有する水溶液を用い、 二 酸化炭素吸収後に 7 0 °〇以上に加熱して二酸化炭素を放出できる している また、 排出される二酸化炭素の大部分は、 化石炭素資源を燃料や化学原料 として使用することで最終的に排出されるが 、 産業革命以降、 膨大な化石炭 素資源が継続的に使用されてきたことで、 大気中の二酸化炭素が大幅に増加 し続けているとともに、 化石炭素資源の枯渴が危惧されている。 地球温暖化 を防ぐために二酸化炭素を削減するだけでな く、 炭素資源の最終的な廃棄物 である二酸化炭素を炭素資源とみなし、 燃料や化学原料として利用可能な物 20/175711 2 卩(:171? 2020 /008552

質に変換する技術が求められ、 近年研究開発が進められている。

二酸化炭素を収集 ·貯留し、 炭素資源として利用する技術を実践するため には、 二酸化炭素の削減と資源化を目的としている ため、 二酸化炭素の収集 -貯留、 収集した二酸化炭素の放出の各工程を二酸化 炭素を排出しない工程 とし、 二酸化炭素を増やさない技術として確立する 必要があるが、 各工程に おけるエネルギー使用が問題となる。 二酸化炭素の収集あるいは放出工程は 、 通常、 加熱や減圧等の操作が必要であり、 電力等の化石燃料由来のエネル ギーを含むエネルギーを使用した場合、 間接的に二酸化炭素を排出してしま う。

二酸化炭素を排出しない二酸化炭素の収集 ·放出技術の開発に向けて、 再 生可能エネルギーである光エネルギーを使用 した技術が開発されている。 再 生可能エネルギーの使用によって、 間接的な二酸化炭素排出を回避できる。 例えば、 特表 2 0 1 5 - 5 2 9 5 5 0号公報では、 多孔質属有機構造体 (IV! 〇 ) によるガスの物理吸着技術に 1\/!〇 構成有機分子の光構造変換を組み 合わせることで、 光エネルギーを利用したガス吸収 ·放出技術が実現されて いる。 1\/1〇 は中心金属と有機配位子からなり、 それらが周期的に結合して 結晶質で多孔質の配列となっている重要な種 類の三次元結晶の多孔質材料で あって、 ガス (水素、 二酸化炭素、 メタン) を捕捉することができる。 さら に紫外光照射による光構造変化にて孔質内か らガスを放出し、 再生できると している。

7では、 二酸化炭素の固相アミン吸収剤 (メソポーラスシリカ担持アミンニ 酸化炭素吸収剤) に紫外光 ·可視光照射によって構造変換するアゾベン ン を組み合わせることで、 光エネルギーを利用した二酸化炭素収集 ·放出技術 が実現されている。 アミン部で二酸化炭素を吸収させ、 紫外光照射にてアミ ン部近傍のアゾベンゼン部の光構造変化を誘 起して、 二酸化炭素を放出でき るとしている。 また、 二酸化炭素放出後、 可視光照射にて二酸化炭素吸収が 回復する。 \¥02020/175711 3 卩(:17 2020 /008552 発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0003] 二酸化炭素の削減と資源化に向けて、 二酸化炭素を収集 ·貯留し、 収集し た二酸化炭素を有価化学物質に変換するため に放出する二酸化炭素収集 ·放 出技術の開発が進められているが、 各工程において、 二酸化炭素を排出しな い技術の開発は達成されていない。

国際公開第 2009/001 804号に示すような二酸化炭素の化学吸収 法は、 一般的に二酸化炭素吸着速度が速く、 かつ混合ガス中においても二酸 化炭素を選択的に捕捉しやすいという利点が ある。 しかしながら、 吸収した 二酸化炭素を放出する段階で加熱工程が必要 となるため、 放出のための新た な熱エネルギー供給の負荷が生じる。 熱エネルギーを電力によって供給する 場合、 一般に化石燃料による発電が含まれるため、 間接的な二酸化炭素の排 出を伴う。 また、 熱エネルギーを火力発電所等の排熱で賄うこ とも可能であ るが、 利用できる場所が制限されてしまう。

-方、 特表 201 5 -529550号公報 IV! 3 6

201 8, 30, 3429-3437のように、 二酸化炭素の放出に熱 エネルギーを用いず、 再生可能エネルーである光エネルギーを用い ることで 、 二酸化炭素の排出を抑えた技術も開発されて いる。 しかしながら、 1\/1〇 による物理吸着を利用した特表 201 5 -529550号公報に記載の方法 は、 二酸化炭素の吸着工程において圧力制御が必 要であり、 圧力制御に使用 する電力の発電過程で二酸化炭素が排出され てしまう。 物理吸着法は一般に 化学吸収法に比べ二酸化炭素収集能力が低く 、 二酸化炭素の吸着に圧力制御 が必要である。 また、 物理吸着は担体の多孔質構造に依るところが 大きく、 ガス流を捕捉することはできてもガス流の中 から目的となるガスを選択的に 捕捉することが困難であることも問題となる 。

また、 〇 6〇1. 1\/13 6 1^. 201 8, 30, 3429— 34

37に記載の方法は、 選択的な二酸化炭素吸収を実現し、 固体アミン吸収剤 による二酸化炭素の化学吸収と二酸化炭素吸 収剤近傍の光構造変換による二 〇 2020/175711 卩(:171? 2020 /008552

酸化炭素の放出を組み合わせた技術である が、 二酸化炭素吸収に圧力制御が 行われており、 物理吸着法と同様に二酸化炭素収集過程にお いて電力を必要 とする。 電力消費によって、 間接的に二酸化炭素を排出してしまう。

再生可能エネルギーである光エネルギーを利 用した二酸化炭素収集 ·放出 技術の開発が行われているものの、 現時点では電力等の化石炭素資源由来の エネルギーを含むエネルギーを使用する工程 を含み、 間接的に二酸化炭素を 排出してしまう技術となっている。 常温常圧下、 化石燃料由来のエネルギー を使用せずに二酸化炭素の収集 ·放出を実現する技術の開発は達成されてい ない。

[0004] 本開示の課題は、 新規な化合物を提供することである。

本開示の別の課題は、 低環境負荷 (例えば、 常温常圧下、 再生可能エネル ギーを用いて) 、 かつ二酸化炭素の吸収及び放出を繰り返し行 える二酸化炭 素吸収 ·放出剤を提供することである。

本開示の別の課題は、 低環境負荷 (例えば、 常温常圧下、 再生可能エネル ギーを用いて) 、 かつ二酸化炭素を繰り返し吸収及び放出可能 な二酸化炭素 収集方法、 及び二酸化炭素収集装置の提供することであ る。

なお、 本開示の二酸化炭素吸収 ·放出剤による二酸化炭素の吸収 ·放出と は、 化学的な吸収 ·放出を示す。 ここで、 二酸化炭素の吸収とは、 例えば二 酸化炭素が二酸化炭素吸収 ·放出剤に対して結合することをいい、 二酸化炭 素の放出とは、 例えば二酸化炭素と二酸化炭素吸収 ·放出剤との結合が切れ ることをいう。

課題を解決するための手段

[0005] 本発明者らは上記に鑑み、 鋭意検討した結果、 特定構造を有する化合物を 光照射のみ、 あるいは光照射と室温加熱条件によって構造 を可逆的に変化さ せることで、 繰り返し二酸化炭素を吸収 ·放出することが可能であることを 見出した。

前記課題を解決するための具体的な手段には 、 以下の態様が含まれる。

< 1 > \¥02020/175711 5 卩(:171? 2020 /008552

式 ( 1) で示される化合物。

[0006] [化 1]

[0007] (式 (1) 中、 1_ 1 及び 1_ 2 はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 20のアルキル基 、 炭素数 1〜 20のアルコキシ基、 エステル基 、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ基、 ハロゲン原子、 アシル基 、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) , 00 N 3 . カルバメート基又はアリール基を表す。 た だし、 丨 は 1又は 2を示す。

及び はそれぞれ独立に、 〇〜 4の整数を示す。

及び はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 1 0の 2価の炭化水素基を表し 、 前記 2価の炭化水素基の水素原子の少なくとも一 がアルキル基、 アリー ル基、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ基、 ハロゲ ン原子、 アシル基、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) , 00 N 3 . 又はカルバメート基又は アルコキシ基で置換されていてもよい。

3 及び 4 はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アリール基、 アシル基、 エス テル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基を表す。

及び はそれぞれ独立に、 水素原子、 又は炭素数 1〜 20のアルキル 基、 又はアリール基を表す。

门及び はそれぞれ独立に、 〇〜 5の整数を示す。 ただし、 n+m³ 1で ある。 )

[0008] <2> 〇 2020/175711 6 卩(:171? 2020 /008552

下記化合物 (1 _ 1) 〜下記化合物 (1 _9) からなる群から選択される 少なくとも 1種である < 1 >に記載の化合物。

[0009] [化 2]

(1-9)

[0010] (化合物 (1 — 1) 及び化合物 (1 _9) 中、 !_ 1 及び 1_ 2 はそれぞれ独立に 、 炭素数 1〜 6のアルキル基、 炭素数 1〜 6のアルコキシ基、

3 、 [¾ 3 4 、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ基、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) , 00 N 3 . カルバメート基又 はアリール基を表す。 ただし、 丨 は 1又は 2を示す。

3 及び 4 はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アリール基、 アシル基、 エス テル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基を表す。 )

[0011] <3>

下記化合物 (2_ 1) 〜下記化合物 (2_5) からなる群から選択される \¥02020/175711 7 卩(:17 2020 /008552

少なくとも 1種である< 1>に記載の化合物。

[0013] (化合物 (2_ 1) 〜化合物 (2_3) 中、 1_ 1 及び 1_ 2 はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 20のアルキル基、 炭素数 1〜 20のアルコキシ基、 N H エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ基 、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) 丨〇〇^^、 カルバメート基 又はアリール基を表す。 ただし、 丨 は 1又は 2を示す。

3 及び 4 はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アリール基、 アシル基、 エス テル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基を表す。 )

[0014] <4>

<1>〜< 3>のいずれか一項に記載の化合物を含む二 化炭素吸収 ·放 出剤。 〇 2020/175711 8 卩(:171? 2020 /008552

[0015] <5>

<4 >に記載の二酸化炭素吸収 ·放出剤を用いて二酸化炭素を収集する二 酸化炭素収集方法。

[0016] <6>

前記二酸化炭素吸収 ·放出剤を溶媒に浸潰させる工程と、

二酸化炭素を含む流体を前記浸漬後の前記二 酸化炭素吸収 ·放出剤に接触 させる工程と、

を含む < 5 >に記載の二酸化炭素収集方法。

[0017] <7>

更に、 前記二酸化炭素吸収 ·放出剤に波長 300 400 の紫外 線、 太陽光または擬似太陽光を照射し、 吸収された二酸化炭素を前記二酸化 炭素吸収 ·放出剤から放出する工程を含む <6 >に記載の二酸化炭素収集方 法。

[0018] <8>

更に、 前記二酸化炭素吸収 ·放出剤に波長 400 570 の可視 光を照射、 または溶液中室温で一定時間放置し、 前記二酸化炭素吸収 ·放出 剤を二酸化炭素の吸収が可能な状態にする工 程を含む < 7 >に記載の二酸化 炭素収集方法。

[0019] <9>

前記溶媒は、 クロロホルム、 トルエン、 アセトニトリルからなる群から選 択される少なくとも 1種である <6>~<8>のいずれか 1つに記載の二酸 化炭素収集方法。

[0020] < 1 0>

<4 >に記載の二酸化炭素吸収 ·放出剤と、

前記二酸化炭素吸収 ·放出剤に対して、 太陽光、 擬似太陽光、 波長 300 57011 111の可視光の少な くとも 1つを照射する照射装置と、 を備えた二酸化炭素収集装置。

[0021] < 1 1 > 〇 2020/175711 9 卩(:171? 2020 /008552

更に、 前記二酸化炭素吸収 ·放出剤に二酸化炭素を含む流体を供給する 給装置を備えた<1 〇>に記載の二酸化炭素収集装置。

発明の効果

[0022] 本開示によれば、 新規な化合物を提供することができる。

本開示の別の態様によれば、 低環境負荷 (例えば、 常温常圧下、 再生可能 エネルギーを用いて) 、 かつ二酸化炭素の吸収及び放出を繰り返し行 える二 酸化炭素吸収 ·放出剤を提供することができる。

本開示の別の態様によれば、 低環境負荷 (例えば、 常温常圧下、 再生可能 エネルギーを用いて) 、 かつ二酸化炭素を繰り返し吸収及び放出可能 な二酸 化炭素収集方法、 及び二酸化炭素収集装置を提供することがで きる。

図面の簡単な説明

[0023] [図 1]非分散型赤外線吸収法 (N 0 I [¾) に使用する装置の模式図である。

[図 2]非分散型赤外線吸収法 (N 0 I [¾) による二酸化炭素濃度計の測定結果 である。

[図 3]本実施形態の二酸化炭素吸収 ·放出剤を繰り返し使用したときの、 非分 散型赤外線吸収法による二酸化炭素濃度計の 測定結果である。

[図 4]本実施形態の一例である二酸化炭素収集 置である。

発明を実施するための形態

[0024] 以下、 本発明の一例である実施形態について説明す る。 本発明は、 以下の 実施形態に何ら限定されるものではなく、 本開示の目的の範囲内において、 適宜変更を加えて実施することができる。

[0025] [化合物]

本開示の化合物は、 下記式 (1) で示される化合物からなる。

[0026] 〇 2020/175711 10 2020 /008552

[化 4]

[0027] 式 (1) 中、 1_ 1 及び 1_ 2 はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 2 0のアルキル基 、 炭素数 1〜 2 0のアルコキシ基、 エステル基 、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ基、 ハロゲン原子、 アシル基 、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) , 0 0 N 3 . カルバメート基又はアリール基を表す。 た だし、 丨 は 1又は 2を示す。

及び はそれぞれ独立に、 〇〜 4の整数を示す。

及び はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 1 0の 2価の炭化水素基を表し 、 前記 2価の炭化水素基の水素原子の少なくとも一 がアルキル基、 アリー ル基、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ基、 ハロゲ ン原子、 アシル基、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) , 0 0 N 3 . 又はカルバメート基又は アルコキシ基で置換されていてもよい。

3 及び 4 はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アリール基、 アシル基、 エス テル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基を表す。

及び はそれぞれ独立に、 水素原子、 又は炭素数 1〜 2 0のアルキル 基、 又はアリール基を表す。

门及び はそれぞれ独立に、 〇〜 5の整数を示す。 ただし、 n + m ³ 1で ある。

[0028] 式 (1) 中、 !_ 1 又は !_ 2 で表される炭素数 1〜 2 0のアルキル基の炭素数 としては、 1〜 6が好ましく、 1〜 3がより好ましく、 1又は 2が更に好ま 〇 2020/175711 1 1 卩(:171? 2020 /008552

しく、 1が特に好ましい。

[0029] 式 (1) 中、 !_ 1 又は !_ 2 で表される炭素数 1〜 2 0のアルコキシ基の炭素 数として、 1〜 6が好ましく、 1〜 3がより好ましく、 1又は 2が更に好ま しく、 1が特に好ましい。

[0030] 式 (1) 中、 (アミノ基) 、

4 のうち、 (アミノ基) 、 が好ましく、 (アミノ基) がより好ましい。

また、 及び はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アリール基、 アシル基 、 エステル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基である。 アルキル基としては炭素数 1〜 6であるものが好ましく、 炭素数 1〜 3であ るものがより好ましく、 炭素数 1又は 2であるものが更に好ましく、 炭素数 1であるものが特に好ましい。 また、 アリール基としては炭素数 6〜 3 0で あるものが好ましく、 炭素数 6〜 2 0であるものがより好ましい。 また、 ア シル基としては炭素数 1〜 6であるものが好ましく、 炭素数 1〜 3であるも のがより好ましい。 また、 エステル基としては炭素数 1〜 6であるものが好 ましく、 炭素数 1〜 3であるものがより好ましい。 また、 アルキルスルホニ ル基としては、 炭素数 1〜 6であるものが好ましく、 炭素数 1〜 3であるも のがより好ましく、 炭素数 1又は 2であるものが更に好ましく、 炭素数 1で あるものが特に好ましい。 また、 アリールスルホニル基としては、 炭素数 6 〜 3 0であるものが好ましく、 炭素数 6〜 2 0であるものがより好ましい。

[0031 ] 式 (1) 中、 !_ 1 又は 1_ 2 で表されるエステル基の炭素数としては 、 炭素数

1〜 6であるものが好ましく、 炭素数 1〜 3であるものがより好ましい。

[0032] 式 (1) 中、 1_ 1 又は 1_ 2 で表されるアシル基の炭素数としては、 炭素数 1 〜 6であるものが好ましく、 炭素数 1〜 3であるものがより好ましい。

[0033] 式 ( 1) 中、 !_ 1 又は 1_ 2 で表される〇 (〇 1 ~ 1 2 ) ,〇〇 1 ~ 1 3 の I として、 1又 は 2を示す。

[0034] 式 (1) 中、 1_ 1 又は 1_ 2 で表されるアリール基としては、 炭素数 6〜 3 0 であるものが好ましく、 炭素数 6〜 2 0であるものがより好ましい。 〇 2020/175711 12 卩(:171? 2020 /008552

[0035] 式 (1) 中、 1_ 1 及び 1_ 2 はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 6のアルキル基、 炭素数 1〜 6のアルコキシ基、 エステル基、 ア ミ ド基、 ニトロ基、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) 丨〇〇^^

、 又はアリール基であることが好ましく、 炭素数 1〜 6のアルキル基、 炭素 数 1〜 6のアルコキシ基、 ることがより 好ましく、 炭素数 1〜 3のアルキル基であることが更に好ましく、 メチル基 であることが特に好ましい。

[0036] 式 (1) 中、 及び 9はそれぞれ独立に、 〇〜 3の整数を示すことが好ま しく、 〇〜 2の整数がより好ましく、 0又は 1が更に好ましい。

[0037] 式 (1) 中、 はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 1 0の 2価の炭化 水素基を表し、 前記 2価の炭化水素基の水素原子の少なくとも一 がアルキ ル基、 アリール基、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 二卜 口基、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) , 0 0 N 3 . カルバメー 卜基又はアルコキシ基で置換されていてもよ く、 無置換のメチレン基 (一〇 ^\ 2 ~ ) または無置換のエチレン基 (一〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -) であることが好ましく 、 無置換のメチレン基であることがより好まし い。

[0038] 式 (1) 中、 はそれぞれ独立に、 水素原子、 又は炭素数 1〜 3 のアルキル基であることが好ましく、 水素原子、 又は炭素数 1〜 2のアルキ ル基であることがより好ましく、 水素原子又はメチル基であることが更に好 ましい。

[0039] 式 (1) 中、 门及び〇1はそれぞれ独立に、 〇〜 3の整数を示すことが好ま しく、 〇〜 2の整数を示すことがより好ましい。 また、 n及び の合計は、

4以下であることが好ましい。

[0040] 式 ( 1) で表される化合物の具体例としては、 下記式 ( 1 _ 1) 〜下記式 (1 - 9) で表される化合物 (以下、 それぞれ、 化合物 (1 _ 1) 〜化合物 (1 - 9) ともいう) が挙げられるが、 式 (1) で表される化合物は、 これ らの具体例には限定されない。

これらのうち、 化合物 ( 1 _ 1) 、 化合物 ( 1 _ 3) 、 又は化合物 ( 1 — 〇 2020/175711 13 卩(:171? 2020 /008552

8) が好ましく、 化合物 ( 1 _ 1) 、 又は化合物 ( 1 _ 3) 、 がより好まし く、 化合物 ( 1 _ 1) が特に好ましい。

[0041] [化 5]

[0042] 化合物 (1 — 1) 及び化合物 (1 _9) 中、 !_ 1 及び 1_ 2 はそれぞれ独立に 、 炭素数 1〜 20のアルキル基、 炭素数 1〜 20のアルコキシ基、

3 4 、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ 基、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) , 00 N 3 . カルバメート 基又はアリール基を表す。 ただし、 丨 は 1又は 2を示す。

3 及び 4 はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アリール基、 アシル基、 エス テル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基を表す。

すなわち、 化合物 (1 — 1) 及び化合物 (1 —9) 中の 1_ 1 及び 1_ 2 は、 式 (1) 中の !_ 1 及び 1_ 2 と同義であり、 その好ましい態様も同様である。 〇 2020/175711 14 卩(:171? 2020 /008552

[0043] 式 ( 1 _ 1) で表される化合物の具体例としては、 下記式 ( 1 _ 1 _ 1) 〜下記式 (1 _ 1 _9) で表される化合物 (以下、 それぞれ、 化合物 (1 — 1 - 1) 〜化合物 (1 - 1 -9) ともいう) が挙げられるが、 式 ( 1 - 1) で表される化合物は、 これらの具体例には限定されない。

これらのうち、 化合物 (1 _ 1 _ 1) 、 化合物 (1 _ 1 _2) 、 化合物 ( 1 - 1 -7) 又は化合物 ( 1 _ 1 _ 8) が好ましく、 化合物 ( 1 _ 1 _ 1)

、 又は化合物 ( 1 _ 1 _ 2) がより好ましく、 化合物 ( 1 _ 1 _ 1) が特に 好ましい。

[0044]

\¥02020/175711 15 卩(:171? 2020 /008552

[化 6]

[0045] 式 ( 1 - 1 - 1) 〜式 ( 1 - 1 - 6) 中、 IV! 6はメチル基を表す。 また、 式 (1 — 1 —7) 〜式 (1 — 1 — 9) 中、 巳 はエチル基を表す。

[0046] 式 ( 1 _ 9) で表される化合物の具体例としては、 下記式 ( 1 _ 9 _ 1) 〜下記式 (1 _9_8) で表される化合物 (以下、 それぞれ、 化合物 (1 — 9 - 1) 〜化合物 (1 -9-8) ともいう) が挙げられるが、 式 (1 -9) で表される化合物は、 これらの具体例には限定されない。 \¥02020/175711 16 卩(:17 2020 /008552

これらのうち、 化合物 (1 _9_ 1) 、 化合物 (1 —9— 2) . 化合物 (

1 -9-4) 又は化合物 ( 1 _ 9 _ 5) が好ましく、 化合物 ( 1 - 9 - 1) 、 又は化合物 ( 1 _ 9 _ 2) がより好ましく、 化合物 ( 1 _ 9— 1) が特に 好ましい。

[0047] [化 7]

[0048] 式 ( 1 — 9— 1) 〜式 ( 1 — 9— 5) 中、 IV!㊀はメチル基を表す。 また、 〇 2020/175711 17 卩(:171? 2020 /008552 式 ( 1 — 9— 6) 〜式 ( 1 — 9— 8) 中、 巳 はエチル基を表す。

[0049] 更に、 式 (1) で表される化合物の具体例としては、 下記式 (2_ 1) 〜 下記式 (2_5) で表される化合物 (以下、 それぞれ、 化合物 (2_ 1) 〜 化合物 (2-5) ともいう) が挙げられるが、 式 (1) で表される化合物は 、 これらの具体例には限定されない。

[0050] [化 8]

(2-4) (2-5)

[0051] 化合物 (2— 1) 〜化合物 (2— 3) 中、 !_ 1 及び 1_ 2 はそれぞれ独立に、 炭素数 1〜 20のアルキル基、 炭素数 1〜 20のアルコキシ基、 NH [¾ 3 、 [¾ 3 4 、 エステル基、 カルボキシ基、 アミ ド基、 シアノ基、 ニトロ基 、 ハロゲン原子、 アシル基、 〇 3 、 〇 (〇1 ~ 1 2 ) , 00 N 3 . カルバメート基 又はアリール基を表す。 ただし、 丨 は 1又は 2を示す。

3 及び 4 はそれぞれ独立に、 アルキル基、 アリール基、 アシル基、 エス 〇 2020/175711 18 卩(:171? 2020 /008552

テル基、 アルキルスルホニル基、 又はアリールスルホニル基を表す。

すなわち、 化合物 (2— 1) 〜化合物 (2— 3) 中の 1_ 1 及び 1_ 2 は、 式 ( 1) 中の !_ 1 及び 1_ 2 と同義であり、 その好ましい態様も同様である。

[0052] 式 (2_ 1) で表される化合物の具体例としては、 下記式 (2_ 1 _ 1) 〜下記式 (2_ 1 _9) で表される化合物 (以下、 それぞれ、 化合物 (2—

1 - 1) 〜化合物 (2- 1 -9) ともいう) が挙げられるが、 式 (2 - 1) で表される化合物は、 これらの具体例には限定されない。

これらのうち、 化合物 (2_ 1 _ 1) 、 化合物 (2_ 1 _2) 、 化合物 (

2- 1 -7) 又は化合物 ( 2 _ 1 _ 8) が好ましく、 化合物 ( 2 _ 1 _ 1)

、 又は化合物 ( 2 _ 1 _ 2) がより好ましく、 化合物 ( 2 _ 1 _ 1) が特に 好ましい。

[0053] [化 9]

[0054] 式 ( 2 - 1 - 1) 〜式 ( 2 - 1 - 6) 中、 IV! 6はメチル基を表す。 また、 式 ( 2— 1 — 7) 〜式 (2— 1 — 9) 中、 巳 はエチル基を表す。

[0055] 式 (2_2) で表される化合物の具体例としては、 下記式 (2_2_ 1) 〜下記式 (2_2_9) で表される化合物 (以下、 それぞれ、 化合物 (2— 2- 1) 〜化合物 (2-2-9) ともいう) が挙げられるが、 式 (2-2) \¥02020/175711 19 卩(:17 2020 /008552

で表される化合物は、 これらの具体例には限定されない。

これらのうち、 化合物 (2_2_ 1) 、 化合物 (2_2_2) . 化合物 ( 2-2-7) 又は化合物 (2_2_8) が好ましく、 化合物 (2 - 2 - 1) 、 又は化合物 (2_2_2) がより好ましく、 化合物 (2— 2— 1) が特に 好ましい。

[0056] [化 10]

(2-2-5) {2-2-6;

228 229

[0057] 式 (2-2- 1) 〜式 (2-2-6) 中、 IV! 6はメチル基を表す。 また、 式 (2— 2— 7) 〜式 (2— 2— 9) 中、 巳 1:はエチル基を表す。

[0058] 式 (2_3) で表される化合物の具体例としては、 下記式 (2_3_ 1) 〜下記式 (2_3_9) で表される化合物 (以下、 それぞれ、 化合物 (2— 3- 1) 〜化合物 (2-3-9) ともいう) が挙げられるが、 式 (2-3) で表される化合物は、 これらの具体例には限定されない。

これらのうち、 化合物 (2_3_ 1) 、 化合物 (2_3_2) 、 化合物 ( 2-3-7) 又は化合物 (2_3_8) が好ましく、 化合物 (2— 3— 1)

、 又は化合物 ( 2 _ 3 _ 2) がより好ましく、 化合物 ( 2 _ 3 _ 1) が特に 好ましい。

[0059] \¥02020/175711 20 卩(:17 2020 /008552

[化 11]

[0060] 式 (2-3- 1) 〜式 (2-3-6) 中、 IV! 6はメチル基を表す。 また、 式 (2— 3— 7) 〜式 (2— 3— 9) 中、 巳 1:はエチル基を表す。

[0061] 式 (2_4) で表される化合物の具体例としては、 下記式 (2_4_ 1) 〜下記式 (2_4_6) で表される化合物 (以下、 それぞれ、 化合物 (2— 4- 1) 〜化合物 (2-4-6) ともいう) が挙げられるが、 式 (2-4) で表される化合物は、 これらの具体例には限定されない。

これらのうち、 化合物 (2_4_ 1) 、 化合物 (2_4_2) 、 化合物 ( 2-4-5) 又は化合物 (2_4_6) が好ましく、 化合物 (2— 4— 1)

、 又は化合物 (2_4_2) がより好ましく、 化合物 (2— 4— 1) が特に 好ましい。

[0062] 〇 2020/175711 21 卩(:171? 2020 /008552

[化 12]

(2-4-5) (2-4-6)

[0063] 式 (2-4- 1) 〜式 (2-4-6) 中、 〇1\/16はメ トキシ基を表す。

[0064] 式 (2_5) で表される化合物の具体例としては、 下記式 (2_5_ 1) 〜下記式 (2_5_6) で表される化合物 (以下、 それぞれ、 化合物 (2— 5- 1) 〜化合物 (2-5-6) ともいう) が挙げられるが、 式 (2-5) で表される化合物は、 これらの具体例には限定されない。

これらのうち、 化合物 (2_5_ 1) 、 化合物 (2_5_2) 、 化合物 ( 2-5-5) 又は化合物 ( 2 - 5 - 6) が好ましく、 化合物 ( 2 - 5 - 1)

、 又は化合物 (2— 5 _6) がより好ましく、 化合物 (2— 5 _6) が特に 好ましい。

[0065] [化 13]

[0066] 式 (2-5- 1) 〜式 (2-5-6) 中、 Meはメチル基を表す。

[0067] 式 (1) で示される化合物は、 例えば 3 -アミノー 4 -メチル安息香酸メ チノレ (Me t h y I J— A m i n o— 4— me t h y I b e n z o a t e ) を出発原料として、 アゾカップリング反応、 及び官能基変換 (エステルの 還元と続く光延反応、 脱保護) することにより合成することができる。

[0068] [二酸化炭素吸収 ·放出剤]

本開示の二酸化炭素吸収 ·放出剤は、 上記式 (1) で示される化合物 (以 下、 「化合物 (1) 」 ともいう) を含む。 この構成とすることにより、 低環 境負荷で (例えば、 常温常圧下、 再生可能エネルギーを用いて) 、 かつ繰り 返し使用可能な二酸化炭素吸収 ·放出剤となる。 本開示の二酸化炭素吸収 · 放出剤は、 次の知見により見出された。

[0069] 本開示の化合物は、 光照射 (可視光照射、 及び紫外光照射) によって可逆 的に構造が変化する。 また、 本開示の化合物は、 光照射 (紫外光照射) と室 温程度の熱との組み合わせによっても可逆に 構造が変化する。 具体的には、 〇 2020/175711 23 卩(:171? 2020 /008552

1 r 3 n 3 _アゾベンゼン体である化合物 ( 1) に紫外光が照射されると、 化合物 (1) は〇 丨 3 -アゾベンゼン体へと変化し、 次に、 〇 丨 3 -アゾベ ンゼン体である化合物 (1) に可視光が照射されると、 化合物 (1) は 1 「 また、 〇 丨 3—ア ゾベンゼン体から 1: 「 3 3 _アゾベンゼン体の異性化は、 室温程度の温度 で溶液中放置することでも変化すると考えら れる。 この場合の溶液とは、 例 えばメタノール等が挙げられる。

この分子構造の変化を利用することで、 従来使用されていた高温の熱エネ ルギーのような環境負荷の高いエネルギーを 必要とせず、 環境負荷の低い再 生可能エネルギー (光エネルギー) で、 二酸化炭素への親和性を変化させる 化合物を開発した。

特に、 可視光照射あるいは溶液 (メタノール) 中室温で放置されることで 調整された化合物 (1) の分子構造は、 溶媒 (クロロホルム) 中において、 二酸化炭素を効率的に吸収し、 貯蔵可能な固体を与える。 その固体とは、 例 えば、 溶媒中において貯蔵可能な固体として析出す るものである。 この固体 あるいはその懸濁液 (クロロホルム溶媒) に紫外光を照射することで、 固体 は別の構造 (〇 丨 3 -アゾベンゼン体) となることで溶媒 (クロロホルム) に溶解し、 二酸化炭素を放出すると考えられる。 また、 再度可視光を照射あ るいはメタノール溶液中、 室温で放置することで二酸化炭素を吸収可能 な構 造 ( ゾべンゼン体) となる。

したがって、 本開示の二酸化炭素吸収 ·放出剤は、 再生可能エネルギーで ある光エネルギーのみを加えることで、 二酸化炭素の吸収と放出を繰り返し 実現することができる。

[0070] (用途)

本開示の二酸化炭素吸収 ·放出剤は、 二酸化炭素を必要あるいは不要とし ているあらゆる場面で使用することが可能で ある。

本開示の二酸化炭素吸収 ·放出剤は、 二酸化炭素を吸収させたまま固体と して運搬することが可能であるため、 任意の場所に移動し、 少量分散化活用 〇 2020/175711 24 卩(:171? 2020 /008552

あるいは集合化大量活用など活用のバリエ ーシヨンを増すことができる。 例 えば農作物を栽培するビニールハウス等の二 酸化炭素を必要としている場所 へ二酸化炭素を供給することができる。

[0071 ] [二酸化炭素収集方法]

本開示の二酸化炭素収集方法は、 上述した二酸化炭素吸収 ·放出剤を用い て二酸化炭素を収集する。 本開示の二酸化炭素収集方法は、 低環境負荷で、 かつ二酸化炭素を繰り返し吸収及び放出する ことができる。

[0072] 本開示の二酸化炭素収集方法は、 具体的には以下の工程を含むことが好ま しい。

1) 二酸化炭素吸収 ·放出剤を溶媒に浸潰させる工程 (以下、 「工程 1」 と もぃう) 。

2) 二酸化炭素を含む流体を前記浸潰後の前記二 酸化炭素吸収 ·放出剤に接 触させる工程 (以下、 「工程 2」 ともいう) 。

3) 上記工程 2の後、 二酸化炭素吸収 ·放出剤に波長 3 0 0 n m〜 4 0 0 n の紫外線、 太陽光または擬似太陽光を照射し、 吸収された二酸化炭素を前 記二酸化炭素吸収 ·放出剤から放出する工程 (以下、 「工程 3」 ともいう)

4) 上記工程 3の後、 二酸化炭素吸収 ·放出剤に波長 4 0 0 n m〜5 7 0 n の可視光を照射、 または溶液中室温で一定時間放置し、 前記二酸化炭素吸 収 ·放出剤を二酸化炭素の吸収が可能な状態に る工程 (以下、 「工程 4」 ともぃう) 。

[0073] 工程 1の前に、 二酸化炭素吸収 ·放出剤を二酸化炭素の吸収が可能な状態 とするために、 二酸化炭素吸収 ·放出剤に可視光を照射、 または溶液中室温 で一定時間放置して調整する工程を含んでい てもよい。

工程 1で使用される溶媒は、 特に限定されるものではない。

溶媒としては、 クロロホルム、 トルエン、 アセトニトリルからなる群から 選択される少なくとも 1種であることが好ましく、 クロロホルムが特に好ま しい。 〇 2020/175711 25 卩(:171? 2020 /008552

[0074] 工程 2では、 二酸化炭素を含む流体を溶媒に浸潰後の二酸 化炭素吸収 ·放 出剤に接触させることで、 二酸化炭素を二酸化炭素吸収 ·放出剤に吸収させ ることができる。 流体を二酸化炭素吸収 ·放出剤に接触させる方法は特に限 定されるものではなく、 公知の方法により接触させることができる。

また、 工程 2と工程 3との間には、 二酸化炭素を二酸化炭素吸収 ·放出剤 に吸収させたままの状態で貯蔵する工程を有 していてもよい。 貯蔵する態様 は特に限定されるものではないが、 二酸化炭素が吸収した二酸化炭素吸収 · 放出剤を乾燥させた後、 二酸化炭素吸収 ·放出剤を容器に入れて常温で貯蔵 することも可能である。

[0075] 工程 3では、 二酸化炭素吸収 ·放出剤に波長 3 0 0 n 〜4 0 0 n の紫 外線、 太陽光または擬似太陽光を照射する。 波長 3 0 0 4 0 0 1^ 111の 紫外線、 太陽光または擬似太陽光を照射することで、 二酸化炭素を吸収して いた二酸化炭素吸収 ·放出剤の構造が変化し、 吸収していた二酸化炭素が放 出されるものと考えらえる。 二酸化炭素吸収 ·放出剤からの吸収していた二 酸化炭素の放出は、 二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギー である太陽 光を照射することで放出することが好ましい 。

なお、 工程 3では、 二酸化炭素吸収 ·放出剤から放出された二酸化炭素を 回収する工程を更に含んでいてもよい。 二酸化炭素の回収は、 公知の方法に より回収することができる。

[0076] 工程 4では、 二酸化炭素吸収

視光を照射、 または溶液中、 室温で _ 定時間放置する。

7 0 の可視光を照射、 または溶液中、 室温で一定時間放置することで、 二酸化炭素の放出が可能となっている状態の 二酸化炭素吸収 ·放出剤の構造 が変化し、 再び二酸化炭素の吸収が可能な状態となる。

工程 4で使用される溶液は、 特に限定されるものではない。 溶液としては 、 例えばメタノール等が挙げられる。

なお、 室温とは、 2 5 ° 〇のことを示す。 室温で一定時間放置する場合は、

1分以上 2 4時間以下放置することが好ましく、 3 0分以上 5時間以下放置 〇 2020/175711 26 卩(:171? 2020 /008552

することがより好ましい。

[0077] [二酸化炭素収集装置]

本開示の二酸化炭素収集装置は、 上述した二酸化炭素吸収 ·放出剤と、 前 記二酸化炭素吸収 ·放出剤に対して太陽光、 疑似太陽光、 波長 300 n m〜 4001^ 01の紫外線及び波長 400 570 01の可視光の少なくとも

1つを照射する照射装置と、 を備える。

二酸化炭素収集装置は、 前記二酸化炭素吸収 ·放出剤に二酸化炭素を含む 流体を供給する供給装置を備えていてもよい し、 二酸化炭素吸収 ·放出剤に 二酸化炭素を吸収させたままの状態で二酸化 炭素吸収 ·放出剤を貯蔵する貯 蔵設備を備えていてもよいし、 更に、 二酸化炭素が吸収した二酸化炭素吸収 -放出剤から二酸化炭素を回収するための回 装置を備えていてもよい。 また、 二酸化炭素収集装置に備えられる各装置それ ぞれには、 二酸化炭素 を検出するための検出装置を設けることも可 能である。 検出装置としては、 二酸化炭素の検出が可能であるものであれば その態様は特に限定されるもの ではなく、 例えば、 ガスクロマトグラフィ、 非分散型赤外線吸収法による二 酸化炭素濃度計等が挙げられる。

また、 疑似太陽光とは、 光源の 1つであり、 ソーラーシミュレータともい う。 疑似太陽光のスペクトルは、 晴天時の屋外における太陽光と同等である 本開示の二酸化炭素収集装置は、 再生可能エネルギーを使用することで、 低環境負荷であり、 かつ二酸化炭素を繰り返し吸収及び放出が可 能である。

[0078] 二酸化炭素を含む流体を供給する供給装置は 、 二酸化炭素吸収 ·放出剤に 流体を接触させるためのものである。 流体が二酸化炭素吸収 ·放出剤に接触 し得るように流体を供給できるものであれば 特に限定されるものでなく、 例 えばボンプやエアコンプレツサ等が挙げられ る。

[0079] 太陽光、 疑似太陽光、 波長 300 n m〜 400 n の紫外線及び波長 40

0 n m〜 570 n の可視光の少なくとも 1つを照射する照射装置は、 二酸 化炭素吸収 ·放出剤に対して光の照射が可能であるもの あればその態様は 特に限定されるものではなく、 例えば力ーボンアーク灯、 水銀蒸気アーク灯 、 超高圧水銀灯、 高圧水銀灯及びキセノンランプ、 メタルハイ ドライ ドラン プ、 発光ダイオード ( l i ght em i tt i ng d i ode : L E D ) 、 太陽等が挙げられ る。 照射装置は、 単数又は複数いずれであってもよく、 疑似太陽光、 紫外線 及び可視光の全てを照射可能な照射装置を用 いてもよいし、 照射装置として 、 疑似太陽光照射装置と紫外線照射装置と可視 光照射装置とを併用してもよ い。

[0080] なお、 上記の太陽光を照射する装置とは、 例えば太陽光を取込むことが可 能な採光口が挙げられ、 太陽光を取り込みかつその太陽光が二酸化炭 素吸収 放出剤に照射可能であればその態様は特に限 定されるものではない。

[0081 ] 二酸化炭素吸収 ·放出剤を貯蔵する貯蔵設備は、 二酸化炭素吸収 ·放出剤 に二酸化炭素が吸収させたままの状態で保管 するための設備であり、 その態 様は特に限定されるものでなく、 二酸化炭素の吸収を行った場所を貯蔵設備 としてもよいし、 また、 二酸化炭素吸収 ·放出剤の運搬が可能な場所であれ ば、 いずれの場所に設けられていてもよいもので ある。

また、 二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収 ·放出剤は、 濾過された後 、 二酸化炭素吸収 ·放出剤を固体の状態で貯蔵してもよく、 固体状態で保存 することが好ましい。 つまり、 貯蔵設備として、 貯蔵効率向上の観点から、 二酸化炭素吸収 ·放出剤が固体の状態で貯蔵を可能にする濾 装置付き貯蔵 設備が好ましい。

[0082] 二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収 ·放出剤から二酸化炭素を回収する ための回収装置は、 二酸化炭素吸収 ·放出剤から放出された二酸化炭素を回 収するためのもので、 その態様は特に限定されるものでない。

[0083] 以下、 本実施形態の二酸化炭素収集装置の一例を図 4に示す。

図 4に示す二酸化炭素収集装置 1 0 0は、 供給装置 1 1 と、 二酸化炭素吸 収 放出剤入り容器 1 3と、 照射装置 1 5と、 回収装置 1 7とを備えている 供給装置 1 1は、 環境室 1 9内に二酸化炭素を含む流体を供給すること 〇 2020/175711 28 卩(:171? 2020 /008552

できる。 また、 二酸化炭素吸収 ·放出剤入り容器 1 3には、 二酸化炭素吸収 -放出剤と溶媒が収納されている。

照射装置 1 5は、 必要に応じて紫外線と可視光、 太陽光又は擬似太陽光を 切り替え、 照射することができる装置である。 また、 回収装置 1 7は、 二酸 化炭素吸収 ·放出剤から放出された二酸化炭素を回収す ための装置である

[0084] 二酸化炭素収集装置 1 00では、 供給装置 1 1から二酸化炭素を含む流体 が環境室 1 9内に供給されると、 二酸化炭素吸収 ·放出剤は選択的に二酸化 炭素を吸収する。 二酸化炭素吸収 ·放出剤に吸収された二酸化炭素は貯蔵可 能であるため、 このまま二酸化炭素吸収 ·放出剤入り容器 1 3で貯蔵しても よいし、 別の貯蔵設備 (図示しない) へ運搬させ、 貯蔵してもよい。 また、 二酸化炭素を吸収させた二酸化炭素吸収 ·放出剤は、 濾過された後、 二酸化 炭素吸収 ·放出剤を固体の状態で貯蔵してもよい。

[0085] 次に、 照射装置 1 5から二酸化炭素を吸収させた後の二酸化炭 吸収 ·放 出剤入り容器 1 3 (二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収 ·放出剤の懸濁液 が入っている) に向けて紫外線が照射されると、 二酸化炭素吸収 ·放出剤入 り容器 1 3内の二酸化炭素を吸収した二酸化炭素吸収 ·放出剤から二酸化炭 素が二酸化炭素吸収 ·放出剤入り容器 1 3外へ放出される。 放出された二酸 化炭素は、 回収装置 1 7によって回収することができる。 そして、 照射装置 1 5から二酸化炭素吸収 ·放出剤入り容器 1 3に向けて可視光が照射される と、 二酸化炭素吸収 ·放出剤入り容器 1 3内の二酸化炭素吸収 ·放出剤は二 酸化炭素の吸収が可能な状態に戻る。

実施例

[0086] 以下、 本発明の一例である実施態様を、 実施例を挙げてさらに具体的に説 明する。 ただし、 これら各実施例は、 本発明を制限するものではない。

また、 例えば、 上記式で示される化合物 (1 _ 1 _ 1) について、 化合物 (1 — 1 — 1) の 「 3 11 3—アゾべンゼン体を 「 「 3 11 3 (1 — 1 — 1 ) 」 と示し、 化合物 (1 — 1 — 1) の〇 丨 5—アゾべンゼン体を 「〇 丨 5 ( \¥02020/175711 29 卩(:17 2020 /008552

1 — 1 — 1) 」 と示す。

[0087] IV! スペクトルは、 巳 1 〇 3 1 门一八 八1\1〇巳 0 乂-400

1\1〇巳 400 スペクトル計で測定した。

スぺクトルは、 ブロードバンドプロトンデカツプリングを用 いて記録した。 残存する〇1 ~ 1〇 丨 3 ピーク又はテトラメチルシランを〇〇〇 丨 3 中において 1 1 ~ 1 - 及び 13 〇一 1\/|[¾のための内部基準として使用した。 化学シフトは 5 ( 01) 値で表示し、 結合定数はヘルツ で表示する。

以下の略号を使用する : 3 = 3 1 门 9 1 61:, 〇1 =〇1〇 1 | 13 1 61:, 01= 1111| 1 1: 1 1 6 1:, !〇 「 3 = 1〇 1" 08〇1 3 1 门 9 1 6 1:, 及ひ〇! 〇! =

〇1 〇 1 >| 13 丨 6 — 〇1 〇 1 >| 13 丨 6 I .

[0088] <実施例 1 >

以下に示す合成経路に従って、 本開示の化合物 ( 「化合物 (1 一 1 一 1) 」 ともいう) を得た。 以下の合成経路は、 化合物 (2) を出発原料として、 最終的に化合物 を得る合成経路を示している。

[0089] [化 14]

〇 2020/175711 30 卩(:171? 2020 /008552

[0090] _化合物 (3) の合成一

3—八〇1 1 门〇— 4— 0161: 117 I 匕㊀门:〇 (2) 」 ともいう, 5001119, 3. 03〇1111〇 1 , 八 , !·! 0. ) を 30001 丨ナス型フラスコに計量し、 ジク ロロメタン (8. 2801 I) を加え、 撹拌した。 別の 1 0001 I三角フラス コに〇 (登録商標) (3742019, 6. 06〇1111〇 1) を計量し 、 水 (37〇1 I) を加え撹拌した。 この水溶液を初めの溶液に加え、 3時間 激しく撹拌した。 その後、 分液漏斗に移して水層を分離し、 有機層を 1 !\!塩 酸、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、 水、 飽和食塩水で洗浄した後、 硫酸ナ トリウムを加え乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過して取り除き、 溶媒を留去 して化合物 (3) (橙色, 固体, 537. 2 9 ) を粗収率 99%で得た。 化合物 (3) はこれ以上精製せず、 そのまま化合物 (4) の合成に用いた。

[0091] _化合物 (4) の合成一

合成した化合物 匕

61^ 2〇 3 6 (2, 4 1 1 〇! , 2. 49|11111〇 1) と酢酸 (22. I) を加え、 45 ° 〇で 2日間撹拌したところ、 橙色固体が析出した。 この固 体を吸引ろ過し、 水で洗浄することで化合物 4 (橙色, 固体, 583. 4 9) を収率 60% (二段階収率) で得た。

[0092] 1 1 ~ 1- 1\/^ (4001\/11 ~ 12, 000 I 3 ) 5 ( 〇〇 : 2. 81 ,

61 ~ 1) , 3. 94 , 61 ~ 1) , 7. 43 , 21 ~ 1, 」 =8. 01·^) ,

2, 1 1 7. 2, 1 28. 7, 1 3 1. 4, 1 3 1. 5, 1 43. 4, 1 5 〇. 7 , 1 66. 9

[0093] _化合物 (5) の合成一

化合物 (4) (5 1 2. 4〇19, 1. 53〇1111〇 1) を 1 00〇1 1ナス型 フラスコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水丁1 ~ 1 (20m I ) を加え、 一 78°Cまで冷却し、 D i i s o b u t y l a l u m i n u m H y d r i d e (1. 0M TH F溶液, 7. 7 m l ) を滴下し た。 一 78°Cから 0°Cまで昇温させ、 0°Cで 3時間撹拌した。 その後、 1 N 塩酸を加えて、 p Hを 3. 0に調整した。 常温になるまで静置し分液漏斗に 移してテトラヒドロフラン (TH F) で抽出した後、 有機層を硫酸ナトリウ ムで乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過して取りのぞき、 溶媒を留去した。 得 られた固体をジクロロメタンで洗浄すること で、 化合物 (5) (橙色, 固体 , 360. 8 m g) を収率 85 %で得た。

[0094] 1 H - N M R (400MH z, DMS〇-d 6 ) 8 (p pm) : 2. 67 ( s , 6 H) , 4. 53 (d, 4 H, J = 5. 8 H z) , 5. 26 (t , 2 H , J = 5. 8 H z) , 7. 39 (s, 4 H) , 7. 54 (s, 2 H)

13 C-NMR (1 00MH z, DMS〇-d 6 ) 8 (p pm) : 1 7. 0, 62. 4, 1 1 3. 4, 1 29. 2, 1 3 1. 1 , 1 35. 7, 1 4 1. 1 , 1 50. 2

[0095] _化合物 (6) の合成一

化合物 (5) (1 50. Om g, 0. 56mmo l ) とトリフエニルホス フイン (35 1. 5 m g , 1. 34mmo l ) 、 P h t h a l i m i d e ( 1 97. 2m g, 1. 34mmo l ) を 1 00 m lナス型フラスコに計量し 、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水 TH F (8mL) を加え 、 0°Cに冷却し、 D i i s o p r o p y l A z o d i c a r b o x y I a t e (0. 705 m I , 1. 34 m m o I ) を滴下し、 0°Cから常温まで昇 温した後、 5時間撹拌した。 撹拌後、 析出した固体をろ取し、 TH Fで洗浄 して化合物 (6) (橙色, 固体, 273. 3 m g) を収率 92 %で得た。

[0096] 1 H-NMR (400MH z, C DC I 3 ) S (p pm) : 2. 66 (s,

6 H) , 4. 86 (s, 4 H) , 7. 27 (d, 2 H) , J = 8. 49 H z , 7. 4 1 (d d, 2 H, J = 7. 82, 1. 79 H z) , 7. 62 (d ,

2 H, J = 1. 65 H z) , 7. 40 (d d, 2 H, J = 5. 45, 3. 0 3 H z) , 7. 84 (d d, 4 H, J = 5. 4 1 , 3. 08 H z) 〇 2020/175711 32 卩(:171? 2020 /008552

13 〇一_[¾ (1 001\/11·^, 000 I 3 ) 5 ( 〇〇 : 1 7. 5, 4 1 . 4, 1 1 6. 1 , 1 23. 5, 1 30. 8, 1 3 1. 8, 1 32. 3, 1 34. 1 , 1 34. 8, 1 37. 9, 1 5 1. 1 , 1 68. 2

[0097] _化合物 (1 - 1 - 1) の合成一

化合物 (6) (288. 8〇19, 〇. 55〇1111〇 1) を 30〇1 1二径ナス 型フラスコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下、 エタノール (2 . 9〇! I) を加えた。 室温で㊀ (1 46 I , 2. 1 9 〇 丨) を滴下した後、 還流させながら 3日間撹拌した。 常温 まで放冷した後、 分液漏斗に移して水を加え、 ジクロロメタンで抽出した。 次ぃで、 有機層に 1 !\1塩酸を加え、 分液漏斗で抽出操作を行なった。 得られ た水層に水酸化ナトリウム水溶液を加えて塩 基性 ( 1 ~ 1= 1 2) にした後、 分液漏斗に移してジクロロメタンで抽出し、 硫酸ナトリウムで乾燥した。 硫 酸ナトリウムをろ過して取りのぞき、 溶媒を留去し、 残渣をカラムクロマト グラフィー (メタノール: アンモニア水 =25 : 1) に付し、 化合物 (1 - 1 - 1) (橙色, 固体, 1 07. 7 9 ) を 74 %で得た。

[0098] 1: 「 3门 3—アゾベンゼン体 ( 1 _ 1 _ 1)

1 1 ~ 1- 1\/^ (4001\/11 ~ 12, 00 3 〇〇) 5 ( 〇〇 : 2. 7 1 ( 3 , 61 ~ 1) , 3. 82 , 41 ~ 1) , 7. 35 , 21 ~ 1, 」 =7. 841·^) 6

. 3, 1 1 5. 7, 1 3 1. 1 , 1 32. 6, 1 37. 8, 1 42. 0, 1 52. 4

[0099] 〇 I 3—アゾベンゼン体 ( 1 _ 1 _ 1)

1 | ~ 1- 1\/^ (4001\/11 ~ 12, 00 3 〇〇) 5 ( 〇〇 : 2. 3 1 (3,

6 ! ~ 1) , 3. 48 , 4 !·!) , 6. 2 1 , 2 ! ~ 1) , 7. 07 , 2

1 ~ 1, 」 =7. 75) , 7. 1 9 , 21 ~ 1, 」 =7. 78)

. 9, 1 1 6. 8, 1 27. 9, 1 30. 7, 1 32. 1 , 1 4 1. 8, 1 54. 4

[0100] [00 2 吸着評価]

1: 「 3门 3 -アゾベンゼン体である化合物 ( 1 - 1 - 1) (以下、 「 「 门 3 (1 — 1 — 1) 」 ともいう。 5〇. 〇〇! ) を 50〇1 1ナス型フラス コに計量し、 セプタムを取りつけた後、 シリンジでクロロホルム (6. I) を加え、 超音波を用いて完全に溶解させた。 シリンジ針を取り付けた〇 〇 2 (99. 9%, 〇. 451_) 風船で、 この溶液に〇〇 2 をパブリングした ところ、 橙色の固体が析出した。 固体を吸引濾過によってろ取し、 室温で 2 日間減圧乾燥をした後、 乾燥した固体を元素分析で解析した。 結果を表 1 に 示す。

[0101] [表 1]

[0102] 表 1 より、 実測値と予測値との一致をみると、 得られた固体は、 t r a n s ( 1 - 1 - 1) と C〇 2 が 1 : 1で結合した分子に相当することが分かる。

[0103] [C0 2 放出評価]

t r a n s (1 - 1 - 1) の C〇 2 吸着体 (析出固体) を一定量 ( x [m g ] ) N MRチューブに加え、 減圧乾燥した。 アルゴン雰囲気下、 重クロロホ ルム (0. 6m l) を加え、 超音波を当てて懸濁液とした。 この懸濁液に、 UV照射装置 (30. 4 mW/c m 2 , 365 n m, ランプハウス: US H I 〇 O p t i c a l Mo d u l eX 〇 PM2-502 HQ, 電源装置: 〇 2020/175711 34 卩(:171? 2020 /008552

巳八一 1 ~ 1502 , 適合ランプ: — 5003〇2, 熱線吸収フィルター : 1 ~ 1八 ー 503— 301 ~ 1, 紫外線透過可視吸収フィルター

503-36 II) を用いて II V光 (365 n〇〇 を 1. 5 照射した後、 1 1 ~ 1 — 1\/|[¾測定を行った。

[0104] II V光を照射すると、 t r a〇 3 (1 — 1 — 1 ) の 0〇 2 付加体が重クロロ ホルムに溶解した。 また、 1 1 ~ 1- 1\/^からは1 r a n s (1 - 1 - 1 ) と〇 I ーアゾベンゼン体である化合物 ( 1 - 1 - 1 ) (以下、 「〇 丨 3 ( 1 - 1 - 1 ) 」 ともいう) のピークが観測された。 t r a n s (1 - 1 - 1 ) の 〇〇 2 吸着体 (重クロロホルムに不溶の固体) 、 〇 丨 3 (1 — 1 — 1 ) の〇〇 2吸着体が観察されなかったため、 · t (1 — 1 — 1 ) の<3〇 2 吸着体 から <30 2 が放出され、 系外に出ていったものと推定される。

[0105] (重量変化による〇〇 2 吸着効率の算出)

「 31^ 3 (1 — 1 — 1 ) を 30〇1 丨バイヤル瓶に計量し、 重量を測定し た。 そこへクロロホルム を加え、 エアー (〇〇 2 濃度:約 500 、 湿度:約 5%) または〇〇 2 (99. 9%、 〇. 451_、 風船と針を用 いる) をパブリングした。 溶媒を留去し、 減圧乾燥を行ってから再度重量を 測定し、 00 2 導入前後の重量を比較した。

[0106] —エアーバブリングー

(1 - 1 - 1 ) を 1 1. 32 9用いた時、 エアーパプリング の前後で重量が〇. 58 9 増加した。 増分を吸着された〇〇 2 とし、 以下の 計算式から吸収効率を求めた。

[0107] 吸収効率 (%) ={ (重量増加分/ (<3〇 2 の分子量) ) / 「 3 n 3 (

1 — 1 — 1 ) の重量/ 「 31^ 3 (1 — 1 — 1 ) の分子量) } X 1 00 = { ( 〇. 58/44. 01 ) / ( 1 1. 32/268. 36) )X 1 00 = 3 1. 2%= 30%

[0108] —〇〇 2 バブリングー

t r a n s (1 - 1 - 1 ) を 1 1. 02 9 用いた時、 〇〇 2 バブリングの 前後で重量が 1. 88 9 増加した。 増分を吸着された〇〇 2 とし、 以下の計 〇 2020/175711 35 卩(:171? 2020 /008552

算式から吸収効率を求めた。

[0109] 吸収効率 (%) = ({ (重量増加分/ (<3〇 2 の分子量) ) / ( r a 〇 3 ( 1 — 1 — 1) の重量/ 「 31^ 3 (1 — 1 — 1) の分子量) } X 1 00 ={

( 1. 88/44. 01) / ( 1 1. 02/268. 36) )X 1 00= 1 0 4%= 1 00%

[0110] (N 0 I (非分散型赤外線吸収法) を用いた 00 2 放出効率の算出)

図 1 に非分散型赤外線吸収法に使用する装置の模 式図を示した。 図 1 に示 すように、 上部と側面に 1 ヶ所ずつバルブを取り付けたデシケーター ([¾ 0-250, 八3 〇 巳, 6. 5 !_) に、 0 I 二酸化炭素濃度計 (◦ 〇一 02, 〇〇父干〇父) を入れ、 上部のバルブとバブラーをゴムホース ( 内径 6111111, 30〇〇!) で繫いだ。

共栓試験管 (内径 1 5〇! 01, 全高 1 3〇〇1) に (1 — 1 — 1) の〇〇 2 吸着体 (22 9 ) を計量し、 摺合付三方コックを取りつけて密封し た。

デシケーター側面のバルブと三方コックをゴ ムホース (25〇〇〇 で繫ぎ 、 シリンジを用いて試験管にクロロホルム (1 丨) を加えた。 スターラー で撹拌しながら、 上記と同様の II V照射装置を使用して II V光 (365 n m ) を照射した。 二酸化炭素濃度計の値を 1 〇分ごとに記録した。 測定結果は 図 2に示すとおりである。

[0111] 図 2より、 t r a n s ( 1 _ 1 _ 1) の〇〇 2 吸着体は II V光が照射される ことにより、 0〇 2 を放出していることが分かる。 図 2の測定結果より、 放出 された〇〇 2 量は、 80. 2 であることが分かる。

なお、 図 2中の 「1 00%」 とは、 〇〇 2 吸着体が吸着している〇〇 2 を 1 〇〇 %放出した場合の測定結果の予測値を示す。 また、 図 2中の 「リ 〇 干 干」 とは、 紫外光照射によって二酸化炭素が放出されな い基準線を表して おり、 紫外光照射なし、 かつ I 「 3 n 3 ( 1 - 1 - 1) の<3〇 2 吸着体なし条 件 (クロロホルムのみ条件) での二酸化炭素濃度の推移 (測定結果) を示す 〇 2020/175711 36 卩(:171? 2020 /008552

[0112] ここで、 〇〇 2 の放出効率は以下のようにして算出され る。 X の1 r a n 3 ( 1 - 1 - 1 ) の<3〇 2 吸着体を用いた時に、 二酸化炭素濃度計の値 がソ [ ] 上昇した時、 以下の計算式によって放出された<3〇 2 の物質量 を見積もり、 〇〇 2 放出効率を計算した。

[0113] 〇〇 2 放出効率 (%) = (放出された〇〇 2 の物質量) / ^ r a n s (1 - 1 - 1 ) の〇〇 2 吸着体の物質量) X 1 00 = { (V X 1 0 _ 6 Xデシケータ —の容量 (!_) ) /22. 4) } / {X/ 1 000/ ( I r a n s (1 - 1 - 1 ) の〇〇 2 吸着体の分子量) } X I 00= { (7X 1 0- 6 X6. 5) /2 2. 4) } / (X/ 1 000/3 1 2. 37) X 1 00

[0114] 上記の結果から 22. Om gのt r a n s ( 1 _ 1 _ 1 ) の<3〇 2 吸着体を 用いた時に、 8〇. 2 〇1の〇〇 2 濃度上昇がみられたため、 上記の式から 〇〇 2 の放出効率を求めると以下のようになる 。

〇〇 2 放出効率 (%) = [ { (8〇. 2X 1 0- 6 X6. 5) /22. 4) } / { 1 7. 8/1 000/3 1 2. 37) ] X 1 〇 0 = 40. 8% 4 1 %

[0115] 実施例 1で得られた化合物 ( 1 _ 1 _ 1 ) について、 上記の測定結果を表

2に示す。

[0116] (二酸化炭素吸収 ·放出剤を繰り返し使用したときの〇〇 2 放出効率の算出) 二酸化炭素吸収 ·放出剤を繰り返し使用したときの<30 2 の放出効率の算出 は、 以下の工程により測定した。 下記の工程八) 〜工程巳) の操作を行った ときを 1回目とし、 その後、 工程〇) 〜工程口) の操作を行ったときを 2回 目とした。 結果を図 3に示す。

工程八) : 〇〇 2 吸着体である 1: 「 3门 3 ( 1 — 1 — 1 ) 、 及びクロロホル ムを入れた試験管を、 図 1 と同様の測定装置に取り付けた。 その後、 II V光 (365 n m) を照射しながら、 〇〇 2 濃度を 1 〇分置きに記録した。 工程巳) :測定終了後、 装置から試験管を取り外し、 クロロホルムを留去 してからメタノールを加えて完全に固体を溶 解させた

工程〇) : メタノールを留去した後、 クロロホルムを加えて、 〇〇 2 をバブ 〇 2020/175711 37 卩(:171? 2020 /008552

リングした。

工程 0) : クロロホルムを留去した後、 図 1 と同様の測定装置へ取り付け 、 クロロホルムをシリンジで計量し加えた。 II V光を照射しながら〇〇 2 濃度 を 1 0分置きに測定した。

[0117] 図 3より、 t r a n s ( 1 _ 1 _ 1) の〇〇 2 吸着体は II V光が照射される ことにより、 〇〇 2 を放出していることが分かる。 図 3の測定結果より、 1回 目に放出された〇〇 2 量は 70. 2 〇1であり、 2回目に放出された〇〇 2 量は 8〇. 2 であり、 両者は同程度であるため、 本実施形態の二酸化 炭素吸収 ·放出剤は、 繰り返し使用しても〇〇 2 の放出効率が低下しないこと がわかる。

なお、 図 3中の 「1 00%」 とは、 〇〇 2 吸着体が吸着している〇〇 2 を 1 00%放出した場合の測定結果の予測値を示す。

[0118] <実施例 2>

以下に示す合成経路に従って、 化合物 (1 _3) を作製した以外は、 実施 例 1 と同様の操作を行った。 以下の合成経路は、 化合物 (7) を出発原料と して、 最終的に化合物 (1 _3) を得る合成経路を示している。 結果を表 2 に^^す。

[0119]

〇 2020/175711 38 卩(:171? 2020 /008552

[化 15]

[0120] _化合物 (8) の合成一

市販の IV! 61: 117 1 4—八01 1 门〇 66112〇 31 6 (以下、 「化合物

(7) 」 ともいう, 500〇1 9 , 3. 3 1 〇1〇1〇 1 , 丁〇 1) を 300 1 ナス型フラスコに計量し、 ジクロロメタン (9. 1 〇1 I) を加え、 撹拌した 。 別の 1 00〇11_三角フラスコに〇父〇 1^ 6 (登録商標) (4067〇! 9 ,

6. 62〇!〇!〇 丨) を計量し、 水 (4 1 〇! 丨) を加え携拌した。 この水溶液 を初めの溶液に加え、 6時間激しく撹拌した。 その後、 分液漏斗に移して水 層を分離し、 有機層を 1 !\1塩酸、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、 水、 飽和 食塩水で洗浄した後、 硫酸ナトリウムを加え乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ 過して取り除き、 溶媒を留去して化合物 (8) (橙色, 固体, 533.

9) を粗収率 98%で得た。 化合物 (8) はこれ以上精製せず、 そのまま化 合物 (9) の合成に用いた。

[0121] _化合物 (9) の合成一

合成した化合物 (8) に1\/161: 117 I 4—八01 1

(化合物 (7) , 407. 2019, 2. 69〇1〇1〇 1) と酢酸 (23. 8 I) を加え、 45 ° Cで 2日間撹拌したところ、 橙色固体が析出した。 この固 体を吸引ろ過し、 水で洗浄することで化合物 (9) (橙色, 固体, 797.

5 m g) を収率 9 1 % (二段階収率) で得た。

[0122] _化合物 (1 0) の合成一

化合物 (9) (797. 5 m g, 2. 95 mmo l) を 1 00 m lナス型 フラスコに計量し、 真空乾燥したのち、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水 TH F (29. 5 m l) を加え、 一 78°Cまで冷却し、 D i i s o b u t y l a l u m i n u m H y d r i d e ( 1. 0 M TH F溶液, 1 4. 8m l) を滴下した。 一 78 ° Cから 0 ° Cまで昇温させ、 0 ° Cで 3時間撹拌した。 その 後、 1 N塩酸を加えて、 p Hを 3. 0に調整した。 常温になるまで静置し、

T H Fで抽出後、 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ 過して取りのぞき、 溶媒を留去した。 得られた固体をジクロロメタンで洗浄 することで、 化合物 (1 0) (橙色, 固体, 438. 2 m g) を収率 6 1 % で得た。

[0123] _化合物 (1 1) の合成一

化合物 (1 0) (438. 2m g, 1. 81 mmo l) とトリフエニルホ スフイン (1 1 38. 3 m g , 4. 34mmo l) 、 P h t h a l i m i d e (638. 5 m g, 4. 34mmo I) を 1 00 m lナス型フラスコに計 量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水 TH F (26. 2m I) を加え、 0°Cに冷却し、 D i i s o p r o p y l A z o d i c a r b o x y l a t e (2. 28m l , 4. 34 m m o I) を滴下し、 0°Cから常 温まで昇温した後、 2日間撹拌した。 撹拌後、 析出した固体をろ取し、 TH Fで洗浄して化合物 (1 1) (橙色, 固体, 87 1. 5 m g) を収率 96% で得た。

[0124] —化合物 (1 _3) の合成一

化合物 (1 1) (259. 4〇19, 〇. 52〇1111〇 1) を 30〇1 1ニロナ ス型フラスコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下、 エタノール ( 2. 8〇! I) を加えた。 室温で (1 39 \¥02020/175711 40 卩(:17 2020 /008552

1, 2. 08 〇 丨) を滴下した後、 還流させながら 3日間撹拌した。 常 温まで放冷した後、 分液漏斗に移して水を加え、 ジクロロメタンで抽出した 。 次ぃで、 有機層に 1 !\1塩酸を加え、 分液漏斗で抽出操作を行なった。 得ら れた水層に水酸化ナトリウム水溶液を加えて 塩基性 ( 1 ~ 1= 1 2) にした後 、 分液漏斗に移してジクロロメタンで抽出し、 硫酸ナトリウムで乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過して取り除き、 溶媒を留去した後、 得られた残渣をへ キサンで洗浄することで化合物 (1 —3) (橙色, 固体, 58. 3 9 ) を 47 %で得た。

[0125] 1: 「 3门 3 _アゾベンゼン体 ( 1 _ 3)

一 !^ (4001\/11·^, 000 I 3 ) 5 ( 〇〇 : 3. 96 , 41 ~ 1) , 7. 46 , 41 ~ 1, 」 =8. 321·^) , 7. 89 , 41 ~ 1, 」 =8· 361-1 å)

[0126] <比較例 1 >

以下に示す合成経路に従って、 化合物 (1 4) を作製した以外は、 実施例 1 と同様の操作を行った。 結果を表 2に示す。

[0127] [化 16]

[0128] _化合物 (1 2) の合成一

化合物 (4) の合成は、 既述と同様に、 化合物 (2) を出発原料として合 成を行った。

そして、 化合物 (4) (2. 81 4 g, 8. 62mmo l ) を 1 00 m l ナス型フラスコに計量し、 TH F (27 m l ) を加えた。 撹拌しながら 1 N の N aOH ( 1 73 m L) を滴下した後、 還流させながら 1 6時間撹拌した 。 常温まで放冷し、 1 N塩酸で p H = 2以下となるまで酸性にした。 析出し た固体をろ取し、 水で洗浄して化合物 (1 2) (赤色、 固体, 2. 26 g) を収率 88 %で得た。

[0129] 1 H - N M R (400MH z, DMS〇-d 6) 8 (p pm) : 2. 76 ( s , 6 H) , 7. 59 (d, 2 H, J = 7. 93 H z) , 8. 01 (d, 2 H, J = 7. 92 H z) , 8. 1 1 (s, 2 H)

[0130] _化合物 (1 3) の合成一

化合物 (1 2) (364. 9m g, 1. 32mmo l ) を 1 00 m l二径 ナス型フラスコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下、 トルエン ( 1 5. 2m l ) を加えた。 室温で B e n z y l a I c o h o I (0. 28 5 m l , 2. 74mmo l ) 、 T r i e t h y l am i n e ( 0. 38m l , 2. 73mmo l ) 、 D i p h e n y l p h o s p h o r y l A z i d e (0. 59m l , 2. 73 m m o I ) を加えた後、 還流させながら 1 6時 間撹拌した。 析出した固体をろ取し、 ジクロロメタンとメタノールで洗浄し て化合物 (1 3) (橙色, 固体, 402. Om g) を収率 60 %で得た。

[0131] 1 H-NMR (400MH z, C DC I 3 ) S (p pm) : 2. 68 (s,

6 H) , 5. 2 1 (s, 4 H) , 6. 68 (b r s, 2 H) , 7. 25-7 . 43 (m, 1 2 H) , 7. 5 1 -7. 59 (m, 4 H)

[0132] _化合物 (1 4) の合成一

化合物 (1 3) (402. Om g, 0. 79mmo l ) を 300 m lナス 型フラスコに計量し、 飽和水酸化カリウムエタノール溶液 (67. 8m l ) を加え、 還流させながら 1 8時間撹拌した。 常温まで放冷し、 N H 4 C I水溶 〇 2020/175711 42 卩(:171? 2020 /008552

液で中和した。 エタノールを留去した後、 分液漏斗に移し、 ジクロロメタン で抽出した。 得られた有機層を水で洗浄し、 硫酸ナトリウムで乾燥した。 硫 酸ナトリウムをろ過して取り除き、 溶媒を留去した。 残渣をカラムクロマト グラフィー (ヘキサン:酢酸エチル =4 : 1) に付し、 化合物 (1 4) (赤

, 2. 501·^) , 6. 98 , 21 ~ 1, 」 =2. 471·^) , 7. 1 2 ( 1 21 ~ 1, 」 =8. 091·^) , 7. 26 , 21 ~ 1)

[0134] [表 2]

[0135] 表 2より、 実施例で得られた化合物は、 二酸化炭素の吸着能及び放出能が あることが分かった。 一方、 比較例で得られた化合物は、 実施例に比べ、 二 酸化炭素の吸着能及び放出能は劣っていた。

[0136] <実施例 3>

以下に示す合成経路に従って、 化合物 (1 _2) を作製した以外は、 実施 例 1 と同様の操作を行った。 以下の合成経路は、 化合物 (1 2) を出発原料 として、 最終的に化合物 (1 _2) を得る合成経路を示している。 結果を表 3に示す。

[0137] [化 17]

[0138] _化合物 (1 3) の合成一

市販の IV! 61: 117 1 3—八01 1 门〇 66112〇 31 6 (以下、 「化合物

(1 2) 」 ともいう, 500〇1 9 , 1. 65〇1〇1〇 1 , 丁〇 1) を 1 00〇1 Iナス型フラスコに計量し、 ジクロロメタン (4. SmL) を加え、 撹拌し た。 別の 1 00111 I三角フラスコに〇父〇 1^ 6 (登録商標) ( 2028〇! 9 , 3. 30〇!〇!〇 丨) を計量し、 水 ( 20〇! 丨) を加え携拌した。 この水溶 液を初めの溶液に加え、 3時間激しく撹拌した。 その後、 分液漏斗に移して 水層を分離し、 有機層を 1 !\!塩酸、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、 水、 飽 和食塩水で洗浄した後、 硫酸ナトリウムを加え乾燥した。 硫酸ナトリウムを ろ過して取り除き、 溶媒を留去して化合物 (1 3) (橙色, 固体, 272. 4 9 ) を粗収率 99%で得た。 化合物 (1 3) はこれ以上精製せず、 その まま化合物 (1 4) の合成に用いた。

[0139] _化合物 (1 4) の合成一

合成した化合物 (1 3) に Me t h y l 3— Am i n o b e n z o a t e (化合物 (1 2) , 205. 5 m g , 1. 36mmo l) と酢酸 (1 2. Om l) を加え、 室温で 6日間撹拌したところ、 橙色固体が析出した。 この 固体を吸引ろ過し、 水で洗浄することで化合物 (1 4) (橙色, 固体, 3 1 3. 3 m g) を収率 77% (二段階収率) で得た。

[0140] _化合物 (1 5) の合成一

化合物 (1 4) (3 1 3. 3 m g , 1. 05 mmo l) を 1 00 m lナス 型フラスコに計量し、 真空乾燥したのち、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水 T H F (1 0. 5 m l) を加え、 一 78°Cまで冷却し、 D i i s〇 b u t y I a l u m i n u m H y d r i d e ( 1. 0 M TH F溶液, 4. 2m l) を滴下した。 一 78 ° Cから 0 ° Cまで昇温させ、 0 ° Cで 3時間撹拌した。 その 後、 1 N塩酸を加えて、 p Hを 3. 0に調整した。 常温になるまで静置し、 分液漏斗に移して TH Fで抽出後、 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。 硫 酸ナトリウムをろ過して取りのぞき、 溶媒を留去して、 化合物 (1 5) (橙 色, 固体, 1 89. Om g) を収率 78 %で得た。

[0141] _化合物 (1 6) の合成一

化合物 (1 5) (1 89. Om g, 0. 78mmo l) とトリフエニルホ スフイン (490. 5 m g , 1. 87 mmo l) 、 P h t h a l i m i d e (275. 1 m g, 1. 87 mmo l) を 1 00 m lナス型フラスコに計量 し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水 TH F (1 1. 3m I ) を加え、 0°Cに冷却し、 D i i s o p r o p y l A z o d i c a r b o x y l a t e (0. 98m l , 1. 87 m m〇 I) を滴下し、 0°Cから常温 まで昇温した後、 5時間撹拌した。 撹拌後、 析出した固体をろ取し、 TH F で洗浄して化合物 (1 6) (橙色, 固体, 283. 7 m g) を収率 73 %で 得た。

[0142] —化合物 (1 _2) の合成一

化合物 (1 6) (283. 7〇19, 〇. 57〇1〇1〇 1) を 30〇1 1ニロナ ス型フラスコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下、 エタノール ( 3. 001 I) を加えた。 室温で (1 52 \¥02020/175711 45 卩(:17 2020 /008552

1, 2. 28 〇 丨) を滴下した後、 還流させながら 3日間撹拌した。 常 温まで放冷した後、 分液漏斗に移して水を加え、 ジクロロメタンで抽出した 。 次いで、 有機層に 1 !\1塩酸を加え、 分液漏斗で抽出操作を行なった。 得ら れた水層に水酸化ナトリウム水溶液を加えて 塩基性 ( 1 ~ 1= 1 2) にした後 、 分液漏斗に移してジクロロメタンで抽出し、 硫酸ナトリウムで乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過して取り除き、 溶媒を留去した後、 得られた残渣をシ リカゲルカラムクロマトグラフィーに付し、 化合物 (1 -2) (橙色, 固体 , 92. を 67%で得た。

[0143] 1: 「 3门 3 _アゾベンゼン体 ( 1 _ 2)

一 !^ (4001\/11·^, 000 I 3 ) 5 ( 〇〇 : 3. 99 , 41 ~ |) , 7. 44 (〇1, 41 ~ 1) , 7. 80 , 21 ~ 1, 」 =7. 641·^)

, 7. 87 , 2

13 〇- [¾ 000 I 3 ) 5 ( 〇1) : 45. 3, 1 1

3. 7, 1 20. 9, 1 28. 3, 1 28. 7, 1 43. 5, 1 5 1. 9 [0144] <実施例 4>

以下に示す合成経路に従って、 化合物 (2_ 1 _ 1) を作製した以外は、 実施例 1 と同様の操作を行った。 以下の合成経路は、 実施例 1で合成した化 合物 (5) を出発原料として、 最終的に化合物 (2_ 1 _ 1) を得る合成経 路を示している。 結果を表 3に示す。

[0145] [化 18]

[0146] _化合物 (1 7) の合成一

化合物 (5) (250. 〇〇! , 〇. 925〇1111〇 I) とモレキユラーシ

—ブス 4八 (7501119) を 50〇1 丨ニロナス型フラスコに計量し、 減圧乾 燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水丁1 ~ 1 (4. 2 1_) を加え、 ア ルゴン雰囲気下、 p y r i d i n i u m c h I o r o c h r o c h r om a t e (PCC) (599. 2 m g , 2. 78 mm o I) を加え、 90°Cで 4. 5時間加熱還流した。 反応終了後、 反応溶液を放冷し、 セライ トろ過し た後、 ろ液の溶媒を減圧留去した。 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ィー (ヘキサン:酢酸エチル =2 : 1) に付し、 化合物 (1 7) (橙色, 固 体, 222. Om g) を収率 90 %で得た。

[0147] —化合物 (2_ 1 _ 1) の合成一

化合物 (1 7) (1 98. 4 m g , 0. 747 mmo l) を 1 00 m l二 ロナス型フラスコに計量し、 真空乾燥したのち、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水メタノール ( 7. 7 m l) を加え、 室温で m e t h l am i n e (2 . 0M メタノール溶液, 0. 747 m l) を加えて 4時間撹拌した。 その 後、 アルゴン雰囲気下、 室温で s o d i u m b o r o h y d r i d eを加 え、 終夜撹拌した。 水 (〇. 74m l) を加えて反応を停止し、 分液漏斗に 移して酢酸ェチルと飽和食塩水を加えて抽出 操作を行なった後、 有機層を硫 酸ナトリウムで乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過して取りのぞき、 溶媒を留 去して、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール: アンモ ニア水 = 1 00 : 1) に付し、 化合物 (2- 1 - 1) (橙色, 固体, 1 88 . 6 m g) を収率 85 %で得た。

[0148] t r a n s _アゾベンゼン体 (2 _ 1 _ 1)

1 H - N M R (400MH z, C D C I 3 ) S (p pm) : 2. 47 ( s ,

6 H) , 2. 7 1 (s, 6 H) , 3. 77 (s, 4 H) , 7. 29 (d, 2 H, J = 7. 79 H z) , 7. 33 (d d, 2 H, J = 7. 79、 1. 63 H z) , 7. 52 (s, 2 H)

[0149] <実施例 5>

以下に示す合成経路に従って、 化合物 (2— 3— 1) を作製したこと、 及 び実施例 1 と同様の 「C〇 2 放出評価」 は行なわず (すなわち、 重量による二 酸化炭素の放出効率の算出を行わず) 、 吸収及び放出の二段階の工程での二 酸化炭素の放出効率を、 N D I R (非分散型赤外線吸収法) を用いた C〇 2 放 〇 2020/175711 47 卩(:171? 2020 /008552

出量測定から算出して、 二酸化炭素の吸収 ·放出能を評価した以外は、 実施 例 1 と同様の操作を行った。 以下の合成経路は、 実施例 1で合成した化合物 (5) を出発原料として、 最終的に化合物 (2_3_ 1) を得る合成経路を 示している。 結果を表 3に示す。

上記の吸収及び放出の二段階の工程での二酸 化炭素の放出効率の算出方法 について、 以下、 詳細に説明する。

[0150] (N 0 I (非分散型赤外線吸収法) を用いた、 吸収及び放出の二段階のエ 程での二酸化炭素の放出効率の算出)

化合物 (2_3_ 1) の二酸化炭素吸収実験において析出した二酸 化炭素 吸収固体を吸引濾過によって取り出さず、 続けて II V照射による二酸化炭素 の放出実験を行い、 N 0 I (非分散型赤外線吸収法) を用いた〇0 2 放出量 の測定結果から吸収及び放出の二段階の工程 での二酸化炭素の放出効率を算 出した。 算出方法は他の実施例の二酸化炭素の放出効 率と同様である。 また 、 化合物 (2-3- 1) による二酸化炭素吸収とは無関係に、 溶媒 (クロロ ホルム) 中に二酸化炭素が残存し、 リ V照射による二酸化炭素の放出実験に おいて二酸化炭素放出量が増加してしまうこ とが懸念されたため、 二酸化炭 素吸収実験後、 一旦溶媒を留去し、 新たにクロロホルムを加えて懸濁液とし 、 リ 照射による二酸化炭素の放出実験を行った。

[0151] [化 19]

〇 2020/175711 48 卩(:171? 2020 /008552

[0152] _化合物 (1 8) の合成一

1 0 丨ナシ型フラスコにトリフエニルホスフイン (484. 1

. 8501010 I) を計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱 水· GH F (7. を加え、 トリフエニルホスフインの丁 1 ~ 1 溶液と した。 また、 化合物 (5) (200. 〇. 740〇1〇1〇 I) と四臭 化炭素 (6 1 3. 1. 85〇1111〇 丨) を 20〇1 丨ナス型フラスコに 計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした後、 脱水丁1 ~ 1 (7. 2 3 I) を加えた。 この溶液に、 先に調製したトリフエニルホスフインの丁 1 ~ 1 溶液を加え、 室温で 24時間撹拌した。 撹拌後、 析出した固体をろ取し、 丁1 ~ 1 で洗浄した。 得られた固体をシリカゲルカラムクロマトグ ラフイー ( ヘキサン:酢酸エチル =50 : 1) に付し、 得られた化合物を氷冷したヘキ サンで洗浄することで、 化合物 (1 8) (橙色, 固体, 2 1 2. 5 9 ) を 収率 73 %で得た。

[0153] _化合物 (1 9) の合成一

化合物 (1 8) (1 50. 〇. 378〇1〇1〇 1) と炭酸カリウム

(1 25. 4〇19, 〇. 9071111110 1) を 20〇1 1ニロナス型フラスコに 計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水アセトニトリル ( 1. 4 1_) を加えて撹拌し、 トリメチルシリルシアニド (〇. 1 4 1 ,

1. 1 2 〇 丨) を加え、 90°〇で 24時間加熱還流した。 その後、 常温 まで放冷し、 21\1水酸化ナトリウム水溶液を加えて希釈し 。 分液漏斗に移 してトルエンで抽出し、 有機層を 1 1\1水酸化ナトリウム水溶液で洗浄後、 硫 酸ナトリウムで乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過して取りのぞき、 溶媒を留 去して、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフイー (ヘキサン:酢酸エチ ル =9 : 1) に付し、 化合物 (1 9) (橙色, 固体, 7 1. 6 9 ) を収率 66%で得た。

[0154] —化合物 (2_3_ 1) の合成一

化合物 (1 9) (74〇19, 〇. 256〇1111〇 1) を 1 0111 1ナシ型フラ スコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水丁1 ~ 1 (2 〇 2020/175711 49 卩(:171? 2020 /008552

. 0^ \ ) を加え、 丁1 ~ 1 溶液とした。 減圧乾燥後、 アルゴン雰囲気下とし た 1 〇〇 丨ナス型フラスコにヨウ化サマリウム 0. 1 1\/1丁1 ~ 1 溶液 (30 . 7 I , 3. 07〇1〇1〇 丨, シグマーアルドリッチ) を加えた。 この溶液 に、 先に調製した化合物 (1 9) の· GH 溶液を室温で加え、 撹拌し、 次い でトリエチルアミン (2. 1 8. 43〇1〇1〇 1) と水 (〇. 1 6 6〇1 丨, 1 8. 43〇1111〇 丨) を加え、 20分間激しく携拌した。 その後、 空気をバプリングして過剰量のヨウ化サマリ ウムを酸化させ、 ジクロロメタ ンと水酸化ナトリウム水溶液を加えて反応溶 液を希釈した。 分液漏斗に移し てジクロロメタンで抽出し、 有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液で洗浄後 、 硫酸ナトリウムで乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過して取りのぞき、 溶媒を 留去して、 残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール: アン モニア水 = 1 0 : 1) に付し、 化合物 (2-3 - 1) (橙色, 固体, 64.

を収率 85%で得た。

[0155] 1: 「 3门 3 _アゾベンゼン体 (2 _ 3 _ 1)

1 1 ~ 1- 1\/^ (4001\/11 ~ 12, 00 3 〇〇) 5 ( 〇〇 : 2. 69 (3, 61 ~ 1) , 2. 78 (1: , 41 ~ 1, 」 =6. 841·^) , 2. 99 (1: , 41 ~ 1,

. 8, 43. 5, 1 1 6. 1 , 1 3 1. 2, 1 3 1. 4, 1 35. 8, 1 3 8. 1 , 1 5 1. 1

[0156] <実施例 6>

以下に示す合成経路に従って、 化合物 (2_4_ 1) を作製した以外は、 実施例 1 と同様の操作を行った。 以下の合成経路は、 化合物 (20) を出発 原料として、 最終的に化合物 (2_4_ 1) を得る合成経路を示している。 結果を表 3に示す。

[0157] 〇 2020/175711 50 卩(:171? 2020 /008552

[化 20]

[0158] _化合物 (2 1) の合成一

市販の 3—八01 I 1^ 0— 4— 016

㊀ (以下、 「化合物 (20) 」 ともいう, 250〇! , 1. 38〇1111〇 1 , 丁〇 丨) を 1 0001 丨ナス型フラスコに計量し、 ジクロロメタン (3. 8 1_) を加え、 携拌した。 また、 別の 1 00〇1 丨三角フラスコに〇 X〇 ㊀ (登録商標) (1 7001119, 2. 76〇1111〇 1) を計量し、 水 ( 1 6 7 I) を加え撹拌した。 この水溶液を初めの溶液に加え、 室温で 5時間激し く撹拌した。 その後、 分液漏斗に移して水層を分離し、 有機層を 1 !\!塩酸、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、 水、 飽和食塩水で洗浄した後、 硫酸ナトリ ウムを加え乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過して取り除き、 溶媒を留去して 化合物 (2 1) (橙色, 固体, 2 1 8. 4〇! 9) を粗収率 88%で得た。 化 合物 (2 1) はこれ以上精製せず、 そのまま化合物 (22) の合成に用いた

[0159] _化合物 (22) の合成一

合成した化合物 (2 1) に1\/161: 117 I 3—八〇1 1 !·!〇— 4— 0161: 11 o x y b e n z o a t e (化合物 (20) , 1 70. 3 m g , 0. 93mm 〇 I) と酢酸 (8. 2m l) を加え、 室温で 2日間撹拌したところ、 橙色固 体が析出した。 この固体を吸引ろ過し、 水で洗浄することで化合物 (22) (橙色, 固体, 280. 6 m g) を収率 70% (二段階収率) で得た。

[0160] _化合物 (23) の合成一

化合物 (22) (280. 6m g, 0. 78mmo l) を 1 00 m lナス 型フラスコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水 TH F (7. 8m l) を加え、 一 78°Cまで冷却し、 D i i s o b u t y l a l u m i n u m H y d r i d e ( 1. 0 M TH F溶液, 3. 9m l) を滴 下した。 一 78°Cから 0°Cまで昇温させ、 0°Cで 1 8時間撹拌した。 その後 、 1 N塩酸を加えて、 p Hを 3. 0に調整した。 常温になるまで静置し、 分 液漏斗に移して TH Fで抽出後、 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。 硫酸 ナトリウムをろ過して取りのぞき、 溶媒を留去して、 得られた固体をジクロ ロメタンで洗浄することで、 化合物 (23) (橙色, 固体, 1 94. 6m g ) を収率 82 %で得た。

[0161] _化合物 (24) の合成一

化合物 (23) (1 94. 6m g, 0. 64 mm〇 I) とトリフエニルホ スフイン (405. 5 m g , 1. 55 mmo l) 、 P h t h a l i m i d e (227. 5 m g, 1. 55 mmo l) を 1 00 m lナス型フラスコに計量 し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水 TH F (9. 3m l) を加え、 0°Cに冷却し、 D i i s o p r o p y l A z o d i c a r b o x y l a t e (0. 766 m I , 1. 55 m m〇 I) を滴下し、 0°Cから常温 まで昇温した後、 5時間撹拌した。 撹拌後、 析出した固体をろ取し、 TH F で洗浄して化合物 (24) (橙色, 固体, 263. 9 m g) を収率 73 %で 得た。

[0162] —化合物 (2_4_ 1) の合成一

化合物 (24) (595. 1. 06〇1111〇 1) を 30〇1 1ニロナ ス型フラスコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下、 エタノール ( 〇 2020/175711 52 卩(:171? 2020 /008552

5. 6〇! I) を加えた。 室温で (283 1 , 4. 2 〇 丨) を滴下した後、 昇温し、 還流させながら 3日間撹拌し た。 常温まで放冷した後、 分液漏斗に移して水を加え、 ジクロロメタンで抽 出した。 次ぃで、 有機層に 1 1\1塩酸を加え、 分液漏斗で抽出操作を行なった 。 得られた水層に水酸化ナトリウム水溶液を加 えて塩基性 ( 1 ~ 1= 1 2) に した後、 分液漏斗に移してジクロロメタンで抽出し、 硫酸ナトリウムで乾燥 した。 硫酸ナトリウムをろ過して取り除き、 溶媒を留去した後、 得られた残 渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー (メタノール: アンモニア水 =2 5 : 1) に付し、 化合物 ( 2 - 4 - 1) (橙色, 固体, 1 7〇. 6 9) を 56 %で得た。

[0163] 1: 「 3门 3 _アゾベンゼン体 (2 _4 _ 1)

一 !^ (4001\/11·^, 000 I 3 ) 5 ( 〇〇 : 3. 85 , 41 ~ 1) , 4. 02 , 61 ~ 1) , 7. 05 , 21 ~ 1, 」 =8. 481·^)

, 7. 40 21 ~ 1, 」 =8. 48, 2. 281·^) , 7. 57 ,

21 ~ 1, 」 =2. 241·^)

[0164] <実施例 7>

以下に示す合成経路に従って、 化合物 (2_5_6) を作製した以外は、 実施例 1 と同様の操作を行った。 以下の合成経路は、 化合物 (7) を出発原 料として、 最終的に化合物 (2_5_6) を得る合成経路を示してぃる。 結 果を表 3に示す。

[0165]

\¥02020/175711 53 ?01/^2020/008552

[化 21]

[0166] _化合物 (8) の合成一

実施例 2と同様な方法で化合物 (7) から化合物 (8) を合成した。 化合 物 (7) (250〇1 9 , 1. 65〇1〇1〇 1 , 丁〇 1) を 1 00 1ナス型フ

I) を加え、 撹拌した。 別の 1 標) (2028019, 3. 30

I) を計量し、 水 (1 9. 901 I) を加え携拌した。 この水溶液を初 めの溶液に加え、 3時間激しく撹拌した。 その後、 分液漏斗に移して水層を 分離し、 有機層を 1 !\!塩酸、 飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、 水、 飽和食塩 水で洗浄した後、 硫酸ナトリウムを加え乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過し て取り除き、 溶媒を留去して化合物 (8) (橙色, 固体, 264. 9〇! 9 ) を粗収率 97%で得た。 化合物 (8) はこれ以上精製せず、 そのまま化合物 (25) の合成に用いた。

[0167] _化合物 (25) の合成一

合成した化合物 (8) に化合物 (2) (250. 〇〇! , 1. 6501010

I) と酢酸 (8. 〇 I) を加え、 室温で 6日間撹拌したところ、 橙色固体 が析出した。 この固体を吸引ろ過し、 水で洗浄することで化合物 (25) ( 橙色, 固体, 285. m g) を収率 57% (二段階収率) で得た。

[0168] _化合物 (26) の合成一

化合物 (25) (285. 7 m g , 0. 9 1 mmo l) を 1 00 m lナス 型フラスコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水 TH F (9. 1 m l) を加え、 一 78°Cまで冷却し、 D i i s o b u t y l a l u m i n u m H y d r i d e ( 1. 0 M TH F溶液, 3. 6m l) を滴 下した。 一 78°Cから 0°Cまで昇温させ、 0°Cで 3時間撹拌した。 その後、

1 N塩酸を加えて、 p Hを 3. 0に調整した。 常温になるまで静置し、 分液 漏斗に移して TH Fで抽出後、 有機層を硫酸ナトリウムで乾燥した。 硫酸ナ トリウムをろ過して取りのぞき、 溶媒を留去して、 化合物 (26) (橙色, 固体, 1 80. 6 m g) を収率 77%で得た。

[0169] _化合物 (27) の合成一

化合物 (26) (1 80. 6m g, 0. 70 mm〇 I) とトリフエニルホ スフイン (440. 6 m g , 1. 68mmo l) 、 P h t h a l i m i d e (247. 1 m g, 1. 68mmo l) を 1 00 m lナス型フラスコに計量 し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下とした。 脱水 TH F (1 0. 1 m I ) を加え、 0°Cに冷却し、 D i i s o p r o p y l A z o d i c a r b o x y l a t e (0. 880 m l , 1. 68 m m〇 I) を滴下し、 0 °Cから常 温まで昇温した後、 5時間撹拌した。 撹拌後、 溶媒を留去し、 得られた残渣 をシリカゲルカラムクロマトグラフイー (ヘキサン:酢酸エチル = 2 : 1) に付し、 化合物 (27) (橙色, 固体, 208. 3 m g) を 57 %で得た。

[0170] —化合物 (2_5_6) の合成一

化合物 (24) (208. 3m g, 0. 40 mmo l) を 30m lニロナ ス型フラスコに計量し、 減圧乾燥した後、 アルゴン雰囲気下、 エタノール ( 2. 1 m l) を加えた。 室温で e t h y l e n e d i am i n e (1 07. 〇 丨, 1. 6 Ommo I) を滴下した後、 昇温し、 還流させながら 3日間 撹拌した。 常温まで放冷した後、 分液漏斗に移して水を加え、 ジクロロメタ 〇 2020/175711 55 卩(:171? 2020 /008552

ンで抽出した。 次ぃで、 有機層に 1 1\1塩酸を加え、 分液漏斗で抽出操作を行 なった。 得られた水層に水酸化ナトリウム水溶液を加 えて塩基性 ( 11= 1 1) にした後、 分液漏斗に移してジクロロメタンで抽出し、 硫酸ナトリウム で乾燥した。 硫酸ナトリウムをろ過して取り除き、 溶媒を留去した後、 得ら れた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフ ィー (メタノール: アンモニア 水 = 1 00 : 1) に付し、 化合物 (2-5-6) (橙色, 固体, 4 1.

9) を 40%で得た。

[0171] 1: 「 3门 3 _アゾベンゼン体 (2 _ 5 _ 6)

一 !^ (4001\/11·^, 000 I 3 ) 5 ( 〇〇 : 2. 69 , 31 ~ 1) , 3. 89 , 21 ~ 1) , 3. 96 , 21 ~ 1) , 7. 3 1 -7. 3 2 (〇1, 21 ~ 1) , 7. 45 , 21 ~ 1, 」 =8. 281·^) , 7. 58

. 1 , 46. 2, 1 1 3. 8, 1 23. 1 , 1 27. 7, 1 29. 6, 1 3 1. 4, 1 36. 5, 1 4 1. 7, 1 46. 2, 1 50. 7, 1 52. 0 [0172] [表 3]

[0173] -表 3の説明一

上記のとおり、 実施例 5のみ、 二酸化炭素の吸収能及び放出能の評価方法 が他の実施例及び比較例と異なるため、 実施例 5で得られた放出効率の値は 厂※」 印を付している。

[0174] 表 3より、 実施例で得られた化合物は、 二酸化炭素の吸収能及び放出能が あることが分かった。

[0175] 次に、 実施例 1で得られた化合物 ( 1 _ 1 _ 1) を使用して、 疑似太陽光 を使用したときの co 2 放出効率について評価を行なった。 具体的な評価方法 は、 以下に示すとおりである。

[0176] (擬似太陽光による C 0 2 放出効率評価)

二酸化炭素の放出に、 ソーラーシュミレーター (AM 1. 5, 365 n m , ランプハウス: US H I O O p t i c a l Mo d u l eX MS - 3 5 A A A , 適合ラ、ノブ ' UXL-500SX2) を使用して擬似太陽光を照 射した以外は、 上記 UV照射による N D I R (非分散型赤外線吸収法) を用 いた C〇 2 放出効率の算出と同様の操作を行った。

[0177] 上記の方法により評価を行なった結果、 実施例 1で得られた化合物 (1 _

1 — 1) の擬似太陽光による C〇 2 放出効率は、 29%であった。

以上より、 実施例 1で得られた化合物は、 疑似太陽光を利用して、 二酸化 炭素の吸収及び放出が可能な化合物であるこ とがわかる。

[0178] 201 9年 2月 28日に出願された日本国特許出願 201 9— 03682

4の開示はその全体が参照により本明細書 取り込まれる。

本明細書に記載された全ての文献、 特許出願、 及び技術規格は、 個々の文 献、 特許出願、 及び技術規格が参照により取り込まれること が具体的かつ個 々に記された場合と同程度に、 本明細書中に参照により取り込まれる。