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Title:
COMPOUND, ELECTROLYTIC SOLUTION ADDITIVE, ELECTROLYTIC SOLUTION, ELECTROCHEMICAL DEVICE, LITHIUM ION SECONDARY BATTERY, AND MODULE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175513
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is an electrolytic solution which can reduce the resistance of an electrochemical device and can improve the cycle characteristics thereof. This compound is expressed by a general formula (1). (In the general formula (1), R101~R103 are an organic group which have 1~6 carbon(s) individually. The organic group can have at least one type of an organic group selected from a group consisting of a hetero atom and an unsaturated bond, and can be a straight chain, a branched chain, or have a ring.)

Inventors:
HIDAKA TOMOYA (JP)
YAMAZAKI SHIGEAKI (JP)
TANI AKINORI (JP)
KUWAJIMA YOSHIKO (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/007604
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 26, 2020
Export Citation:
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Assignee:
DAIKIN IND LTD (JP)
International Classes:
C07F19/00; C07F7/18; C07F9/09; H01G11/64; H01M10/052; H01M10/0567
Domestic Patent References:
WO2016006607A12016-01-14
WO2010016521A12010-02-11
WO2016006607A12016-01-14
WO2010016521A12010-02-11
Foreign References:
US20120082903A12012-04-05
KR101701881B12017-02-02
US20030211383A12003-11-13
JPH08222270A1996-08-30
JP2002100405A2002-04-05
JPH04506726A1992-11-19
JPH08507407A1996-08-06
JPH10294131A1998-11-04
JPH1135765A1999-02-09
JPH1186630A1999-03-30
JP2004301934A2004-10-28
JPH097896A1997-01-10
Other References:
YAMAGUCHI KAZUO, KAMIMURA TAKASHI, HATA TSUJIAKI: "A method for the preparation of unesterified acyl phosphates via stannyl phosphate intermediates", JOURNAL OF THE AMERICAN CHEMICAL SOCIETY, vol. 102, no. 13, 1 June 1980 (1980-06-01), pages 4534 - 4536, XP009529994, ISSN: 0002-7863, DOI: 10.1021/ja00533a047
Attorney, Agent or Firm:
YASUTOMI & ASSOCIATES (JP)
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Claims:
〇 2020/175513 221 卩(:170? 2020 /007604 請求の範囲

求項 1 ] 下記一般式 ( 1) :

[化 1 ]

(—般式 (1) 中、 は、 独立に、 炭素数 1〜 6の有機 基であり、 へテロ原子及び不飽和結合からなる群より選択される少な くとも 1種を有してもよく、 直鎖状でも、 分岐鎖状でも、 環を有して もよい。 ) で表される化合物。

[請求項 2] 請求項 1記載の化合物を含む電解液用添加剤。

[請求項 3] 請求項 1記載の化合物を含む電解液。

[請求項 4] 前記化合物の含有量は、 前記電解液に対し、 〇. 0 1〜 1 0質量%で ある請求項 3記載の電解液。

[請求項 5] 更に、 下記一般式 (2 1 八) 及び (2 1 巳) で表される化合物からな る群より選択される少なくとも 1種の化合物 (2 1) を含む請求項 3 又は 4記載の電解液。

一般式 (2 1 八) :

[化 2]

独立に、 炭素数 1〜 1 〇の有機基であり、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選択さ れる少なくとも 1種を有してもよく、 環を有してもよい。 ) 一般式 (2 1 巳) : 〇 2020/175513 222 卩(:170? 2020 /007604

[化 3]

(一般式 (2 1 巳) 中、 [¾ 2〇3〜[¾ 25は、 独立に、 炭素数 1〜 1 〇 の有機基であり、 へテロ原子及び不飽和結合からなる群より選択され る少なくとも 1種を有してもよく、 環を有してもよい。 )

[請求項 6] 化合物 (2 1) の含有量は、 前記電解液に対し、 〇. 0 0 1〜 5 . 0 質量%である請求項 5記載の電解液。

[請求項 7] 請求項 3〜 6のいずれかに記載の電解液を備える電気化学デバイス。

[請求項 8] 請求項 3〜 6のいずれかに記載の電解液を備えるリチウムイオンニ次 電池。

[請求項 9] 請求項 7記載の電気化学デバイス、 又は、 請求項 8記載のリチウムイ オンニ次電池を備えるモジュール。

Description:
\¥0 2020/175513 1 ?<:17 2020 /007604 明 細 書

発明の名称 :

化合物、 電解液用添加剤、 電解液、 電気化学デバイス、 リチウムイオンニ 次電池及びモジュール

技術分野

[0001 ] 本開示は、 化合物、 電解液用添加剤、 電解液、 電気化学デバイス、 リチウム イオンニ次電池及びモジュールに関する。

背景技術

[0002] 近年の電気製品の軽量化、 小型化にともない、 高いエネルギー密度をもつリ チウムイオンニ次電池等の電気化学デ/《イ の開発が進められている。 また 、 リチウムイオンニ次電池等の電気化学デバイ スの適用分野が拡大するにつ れて特性の改善が要望されている。 特に今後、 車載用にリチウムイオンニ次 電池が使われた場合、 電池特性の改善はますます重要となる。

[0003] 特許文献 1 には、 (〇 3 〇1 ~ 1 2 〇) 2 2 1- I等のリン酸塩を含む電解液が 記載されている。

[0004] また、 特許文献 2には、 特定の有機ケイ素化合物と、 フッ素含有アルカリ金 属塩とを含む非水電解液が記載されている。

先行技術文献

特許文献

[0005] 特許文献 1 :国際公開第 2 0 1 6 / 0 0 6 6 0 7号

特許文献 2 :国際公開第 2 0 1 0 / 0 1 6 5 2 1号

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0006] 本開示は、 新規な化合物を提供することを目的とする。

また、 本開示は、 電気化学デバイスの抵抗を低減することがで き、 また、 サ イクル特性を向上させることができる電解液 用添加剤及び電解液、 並びに、 \¥0 2020/175513 2 卩(:17 2020 /007604

それらを備える電気化学デバイスを提供す ることも目的とする。

課題を解決するための手段

[0007] 本開示は、 下記一般式 ( 1) :

[化 1 ]

独立に、 炭素数 1〜 6の有機基であり 、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくとも 1種を有 してもよく、 直鎖状でも、 分岐鎖状でも、 環を有してもよい。 ) で表される 化合物に関する。

[0008] 本開示は、 上記化合物を含む電解液用添加剤にも関する 。

[0009] 本開示は、 上記化合物を含む電解液にも関する。

[0010] 上記化合物の含有量は、 上記電解液に対し、 〇. 0 1〜 1 0質量%であるこ とが好ましい。

[001 1 ] 上記電解液は、 更に、 下記一般式 (2 1 八) 及び (2 1 巳) で表される化合 物からなる群より選択される少なくとも 1種の化合物 (2 1) を含むことが 好ましい。

一般式 (2 1 八) :

[化 2]

立に、 炭素数 1〜 1 〇の有機 基であり、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくとも 1種を有してもよく、 環を有してもよい。 )

一般式 (2 1 巳) : \¥0 2020/175513 3 卩(:17 2020 /007604

[化 3]

、 炭素数 1〜 1 〇の有機基 であり、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくとも 1 種を有してもよく、 環を有してもよい。 )

[0012] 化合物 (2 1) の含有量は、 上記電解液に対し、 〇. 0 0 1〜 5 . 0質量% であることが好ましい。

[0013] 本開示は、 上記電解液を備える電気化学デバイスにも関 する。

[0014] 本開示は、 上記電解液を備えるリチウムイオンニ次電池 にも関する。

[0015] 本開示は、 上記電気化学デバイス、 又は、 上記リチウムイオンニ次電池を備 えるモジュ _ ルにも関する。

発明の効果

[0016] 本開示によれば、 新規な化合物を提供することができる。

また、 電気化学デバイスの抵抗を低減することがで き、 また、 サイクル特性 を向上させることができる電解液用添加剤及 び電解液、 並びに、 それらを備 える電気化学デバイスを提供することもでき る。

発明を実施するための形態

[0017] 以下、 本開示を具体的に説明する。

[0018] 本開示は、 下記一般式 (1) :

[化 4]

独立に、 炭素数 1〜 6の有機基であり 、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくとも 1種を有 〇 2020/175513 4 卩(:170? 2020 /007604

してもよく、 直鎖状でも、 分岐鎖状でも、 環を有してもよい。 ) で表される 化合物 (以下、 化合物 (1) ともいう) に関する。

[0019] —般式 (1) 中、 独立に、 炭素数 1〜 6の有機基である。

上記有機基の炭素数は、 5以下であることが好ましく、 4以下であることが より好ましく、 3以下であることが更に好ましい。

[0020] は、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少な くとも 1種を有してもよい。

[0021 ] における上記へテロ原子としては、 酸素原子 (〇) 、 硫黄原子 (3) 、 窒素原子 (1\1) 、 ケイ素原子 (3 丨) 、 リン原子 ( ) 、 ホウ素原 子 (巳) 、 ハロゲン原子等が挙げられる。 好ましくは、 酸素原子、 硫黄原子 、 窒素原子又はケイ素原子であり、 より好ましくは、 酸素原子、 窒素原子又 はケイ素原子であり、 更に好ましくは、 酸素原子又は窒素原子であり、 特に 好ましくは、 酸素原子である。

[¾ 1 1 [¾ 1 3 は、 エ—テル結合 (-〇-) を有してもよい。

[0022] における上記不飽和結合は、 炭素一炭素間の不飽和結合であっ てもよく、 炭素ーヘテロ原子間の不飽和結合であっても よく、 ヘテロ原子一 ヘテロ原子間の不飽和結合であってもよい。 また、 二重結合であってもよく 、 三重結合であってもよい。

上記不飽和結合としては、 〇 =〇、 〇º〇、 〇 =〇、 〇= 1\1、 〇º 1\1、 〇= 3、 3 = 0等が挙げられ、 〇 =〇、 〇º 1\1が好ましい。

[0023] は、 直鎖状でも、 分岐鎖状でも、 環を有してもよい。

上記環は、 芳香環であってもよく、 非芳香環であってもよい。 また、 上記環 は、 複素環であってもよい。 また、 上記環は、 3〜 6員環であってよい。 環を有さないことが好ましい。

[0024] としては、 炭素数 1〜 6のアルキル基、 炭素数 1〜 6のアルコ キシ基、 炭素数 2〜 6のアルケニル基、 フエニル基、 炭素数 3〜 6のトリア ルキルシリル基が好ましく、 炭素数 1〜 4のアルキル基、 炭素数 1〜 4のア ルコキシ基がより好ましく、 炭素数 1〜 4のアルキル基が更に好ましい。 〇 2020/175513 5 卩(:170? 2020 /007604

上記アルキル基、 上記アルコキシ基及び上記アルケニル基は、 置換基を有し てもよい。 上記置換基としては、 例えば、 シアノ基が挙げられる。

また、 の合計炭素数は 3〜 1 8であり、 3〜 9であることが好 ましく、 3〜 6であることがより好ましい。

また、 の少なくとも 2つは、 炭素数 1〜 2のアルキル基である ことが好ましい。

また、 一般式 (1) における 2つの〇 3 丨 [¾ 101 102 103 基は、 同一であ ることが好ましい。

[0025] 化合物 (1) としては、 例えば、 下記式で表される化合物が例示できる。

\¥0 2020/175513 卩(:170? 2020 /007604

[化 5]

[0026] 化合物 ( 1 ) としては、 なかでも、 下記式で表される化合物が好ましい。

\¥0 2020/175513 卩(:170? 2020 /007604

[化 6]

[0027] 化合物 (1) としては、 下記式で表される化合物が最も好ましい。

[化 7]

[0028] 化合物 (1) は、 電解液成分として、 特に好適に利用し得る。 その他、 固体 電池の電解質や各種アクチユエータ及び、 反応媒体、 有機合成の触媒等の機 能性化合物等としても利用し得る。

電解液成分としての化合物 ( 1) の使用も、 好適な態様の 1つである。

[0029] 化合物 (1) は、 例えば、 下記一般式 (1 1) :

[化 8]

〇 2020/175513 8 卩(:170? 2020 /007604

(一般式 (1 1) 中、 [¾ 101 ~[¾ 103 は、 上記と同じ。 [¾ 104 は、 炭素数 1〜 6のアルキルシリル基であり、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくとも 1種を有してもよく、 直鎖状でも、 分岐鎖状でも、 環を 有してもよい。 ) で表される化合物 (1 1) とフッ素原子を含まないリチウ ム塩化合物とを反応させて、 一般式 (1) で表される化合物 (1) を得るエ 程 ( ) を含む製造方法 (第 1の製造方法) により、 好適に製造できる。

[0030] —般式 (1 1) における 一般式 (1) における

0 3 と同一である。

[0031] —般式 (1 1) 中、 炭素数 1〜 6のアルキルシリル基である。

上記アルキルシリル基の炭素数は、 3以上であることが好ましい。

[0032] は、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくとも 1 種を有してもよい。 上記へテロ原子及び上記不飽和結合としては 、 一般式 (

1) における

様のものが例示できる。

1 4 において、 炭素原子に結合した水素原子がハロゲン原子 に置換されてい てもよい。

エ—テル結合 (_〇_) 又はチオエーテル結合 (一 3_) を有して もよい。

[0033] は、 直鎖状でも、 分岐鎖状でも、 環を有してもよい。

上記環としては、 一般式 (1) における

同様のものが例示できる。

環を有さないことが好ましい。

[0034] 一般式 (1 1) における

ことが好ましい。

[0035] 化合物 (1 1) は、 目的の化合物 (1) に応じて選択することができ、 化合

例えば、 リン酸トリス (トリメチルシリル) 、 リン酸トリス (トリエチルシ リル) 、 リン酸トリス ( 1: -プチルジメチルシリル) 等が挙げられるが、 こ 〇 2020/175513 9 卩(:170? 2020 /007604

れらに限定されない。

[0036] 上記リチウム塩化合物は、 フッ素原子を含まない。 上記リチウム塩化合物と しては、 酢酸リチウム、 リチウムジイソプロピルアミ ド等が挙げられるが、 これらに限定されない。 上記リチウム塩化合物は、 1種を単独で、 又は 2種 以上を混合して用いることができる。

[0037] 工程 ( ) における上記リチウム塩化合物の量は、 化合物 (1 1) に対して 、 〇. 1 ~ 4 . 0モル当量であることが好ましい。 上記量は、 〇. 8モル当 量以上であることがより好ましく、 1 . 0モル当量以上であることが更に好 ましい。 上記量は、 また、 3 . 0モル当量以下であることがより好ましい。

[0038] 工程 ( ) の反応は、 溶媒中で実施してよい。 上記溶媒としては、 有機溶媒 が好ましく、 ホルムアミ ド、 アセトニトリル、 ヘキサン、 テトラヒドロフラ ン等が挙げられるが、 これらに限定されない。 上記溶媒は、 1種を単独で、 又は 2種以上を混合して用いることができる。

[0039] 工程 (八) の反応の温度としては、 〇〜 5 0 °〇が好ましく、 1 〇〜 3 0 °〇が より好ましい。

[0040] 工程 (八) の反応の時間としては、 〇. 5〜 3 0時間が好ましく、 1〜 1 0 時間がより好ましい。

[0041 ] 第 1の製造方法においては、 化合物 (1) を析出及び濾別する等の方法によ り、 工程 ( ) で得られた化合物 (1) を回収する工程を適宜実施してもよ い。

[0042] 化合物 (1) は、 また、 下記一般式 (1

[化 9]

上記と同じ。 ) で表される化合物 (

1 1) と水とを反応させて、 下記一般式 (1 2) 〇 2020/175513 10 卩(:170? 2020 /007604

[化 10]

上記と同じ。 ) で表される化合物 ( 1 2) を得る工程 (巳 1) 、 及び、

化合物 (1 2) とフッ素原子を含まないリチウム塩化合物と を反応させて、 一般式 (1) で表される化合物 (1) を得る工程 (巳 2) を含む製造方法 ( 第 2の製造方法) によっても、 好適に製造できる。

[0043] 化合物 (1 1) については、 第 1の製造方法において述べたとおりである。

[0044] 工程 (巳 1) における水の量は、 化合物 (1 1) に対して、 〇. 1〜 4 . 0 モル当量であることが好ましい。 上記量は、 〇. 8モル当量以上であること がより好ましい。 上記量は、 また、 1 . 5モル当量以下であることがより好 ましい。

[0045] 工程 (巳 1) の反応は、 溶媒中で実施してよい。 上記溶媒としては、 有機溶 媒が好ましく、 ホルムアミ ド、 アセトニトリル、 ヘキサン、 テトラヒドロフ ラン等が挙げられるが、 これらに限定されない。 上記溶媒は、 1種を単独で 、 又は 2種以上を混合して用いることができる。

[0046] 工程 (巳 1) の反応の温度としては、 〇〜 5 0 °〇が好ましく、 1 〇〜 3 0 °〇 がより好ましい。

[0047] 工程 (巳 1) の反応の時間としては、 〇. 5〜 3 0時間が好ましく、 1〜 1

0時間がより好ましい。

[0048] 工程 (巳 2) におけるフッ素原子を含まないリチウム塩化 合物としては、 第

1の製造方法において使用し得る上記リチウ 塩化合物と同様の化合物が例 示できる。

[0049] 工程 (巳 2) における上記リチウム塩化合物の量は、 化合物 (1 2) に対し て、 〇. 1 ~ 4 . 0モル当量であることが好ましい。 上記量は、 〇. 8モル 当量以上であることがより好ましく、 1 . 0モル当量以上であることが更に 〇 2020/175513 1 1 卩(:170? 2020 /007604

好ましい。 上記量は、 また、 3 . 0モル当量以下であることがより好ましい

[0050] 工程 (巳 2) の反応は、 溶媒中で実施してよい。 上記溶媒としては、 工程 ( 巳 1) において例示したのと同様の溶媒を例示する ことができる。

工程 (巳 2) において、 工程 (巳 1) で使用した溶媒と同じ溶媒を使用して よい。

[0051 ] 工程 (巳 2) の反応の温度としては、 〇〜 5 0 °〇が好ましく、 1 〇〜 3 0 °〇 がより好ましい。

[0052] 工程 (巳 2) の反応の時間としては、 〇. 5〜 3 0時間が好ましく、 1〜 1

0時間がより好ましい。

[0053] 第 2の製造方法においては、 化合物 (1) を析出及び濾別する等の方法によ り、 工程 (巳 2) で得られた化合物 (1) を回収する工程を適宜実施しても よい。

[0054] 本開示は、 化合物 (1) を含む電解液用添加剤にも関する。

本開示の電解液用添加剤は、 電解液に添加することにより、 リチウムイオン 二次電池等の電気化学デバイスの抵抗を低減 することができ、 また、 電気化 学デバイスのサイクル特性 (例えば、 サイクル後の容量維持率) を向上させ ることができる。

[0055] 化合物 (1) については、 上述したとおりである。

本開示の添加剤において、 化合物 (1) は、 1種を単独で用いてもよく、 2 種以上を併用してもよい。

[0056] 本開示の添加剤において、 化合物 (1) の含有量は、 上記添加剤に対し、 9 〇〜 1 0 0質量%であってよく、 9 5〜 1 0 0質量%であってもよい。

[0057] 本開示の電解液用添加剤は、 電解液に対する化合物 (1) の含有量が 0 . 0

1〜 1 〇質量%となるように、 電解液に添加されることが好ましい。 化合物 (1) の含有量が上記範囲となるように上記添加剤 を添加することによって 、 電気化学デバイスの抵抗を一層低減すること ができ、 また、 サイクル特性 を一層向上させることができる。 \¥0 2020/175513 12 卩(:17 2020 /007604

上記含有量としては、 上記電解液に対して、 〇. 0 5質量%以上がより好ま しく、 〇. 1 〇質量%以上が更に好ましい。 また、 5 . 0質量%以下がより 好ましく、 3 . 0質量%以下が更に好ましく、 2 . 0質量%以下が特に好ま しい。

[0058] 本開示は、 化合物 (1) を含む電解液にも関する。

本開示の電解液は、 リチウムイオンニ次電池等の電気化学デバイ スの抵抗を 低減することができ、 また、 電気化学デバイスのサイクル特性 (例えば、 サ イクル後の容量維持率) を向上させることができる。

[0059] 化合物 (1) については、 上述したとおりである。

本開示の電解液において、 化合物 (1) は、 1種を単独で用いてもよく、 2 種以上を併用してもよい。

[0060] 本開示の電解液において、 化合物 (1) の含有量は、 上記電解液に対して、 〇. 0 1〜 1 0質量%であることが好ましい。 化合物 (1) の含有量が上記 範囲であることによって、 電気化学デバイスの抵抗を一層低減すること がで き、 また、 サイクル特性を一層向上させることができる 。

化合物 (1) の含有量としては、 上記電解液に対して、 〇. 0 5質量%以上 がより好ましく、 〇. 1 〇質量%以上が更に好ましい。 また、 5 . 0質量% 以下がより好ましく、 3 . 0質量%以下が更に好ましく、 2 . 0質量%以下 が特に好ましい。

[0061 ] 本開示の電解液は、 更に、 下記一般式 (2 1 八) 及び (2 1 巳) で表される 化合物からなる群より選択される少なくとも 1種の化合物 (2 1) を含むこ とが好ましい。 これにより、 電気化学デバイスの抵抗を一層低減すること が でき、 また、 サイクル特性を一層向上させることができる 。

一般式 (2 1 八) :

[化 1 1 ]

〇 2020/175513 13 卩(:170? 2020 /007604

(一般式 (2 1 ) 中、 独立に、 炭素数 1〜 1 〇の有機 基であり、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくとも 1種を有してもよく、 環を有してもよい。 )

一般式 (2 1 巳) :

[化 12]

に、 炭素数 1〜 1 〇の有機基 であり、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくとも 1 種を有してもよく、 環を有してもよい。 )

[0062] 化合物 (2 1) は、 一般式 (2 1 八) で表される化合物 (2 1 八) 、 及び、 一般式 (2 1 巳) で表される化合物 (2 1 巳) からなる群より選択される少 なくとも 1種である。

[0063] 化合物 (2 1 八) は、 一般式 (2 1 八) :

[化 13]

で表される。

[0064] 一般式 (1 ) 中、 [¾ 2〇1及び[¾ 2。2は、 独立に、 炭素数 1〜 1 〇の有機基で ある。

上記有機基の炭素数は、 9以下であることが好ましい。

[0065] は、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少 なくとも 1種を有してもよい。

[0066] [¾ 2 0 1 及び [¾ 2 0 2 における上記へテロ原子としては、 酸素原子 (〇) 、 硫黄原 子 (3) 、 窒素原子 (1\1) 、 ケイ素原子 (3 丨) 、 リン原子 ( ) 、 ホウ素 〇 2020/175513 14 卩(:170? 2020 /007604

原子 (巳) 、 ハロゲン原子等が挙げられる。 好ましくは、 酸素原子、 硫黄原 子又は窒素原子であり、 より好ましくは、 酸素原子又は窒素原子であり、 更 に好ましくは、 酸素原子である。

2 0 1 及び [¾ 2 0 2 は、 エーテル結合 (一〇一) を有してもよい。

[0067] 炭素一炭素間の不飽和結合であ ってもよく、 炭素ーヘテロ原子間の不飽和結合であっても よく、 ヘテロ原子 —ヘテロ原子間の不飽和結合であってもよい 。 また、 二重結合であってもよ く、 三重結合であってもよい。

上記不飽和結合としては、 〇 =〇、 〇º〇、 〇 =〇、 〇= 1\1、 〇º 1\1、 〇= 3、 3 = 0等が挙げられる。

[0068] 環を有してもよい。 [¾ 2 0 1 及び [¾ 2 0 2 が炭素数 5〜 1 0 の有機基である場合は、 環を有することが好ましい。

上記環は、 芳香環であってもよく、 非芳香環であってもよい。 また、 上記環 は、 複素環であってもよい。

上記環は、 3〜 6員環であることが好ましく、 5〜 6員環であることがより 好ましく、 6員環であることが更に好ましい。

上記環は、 一般式 (2 1 八) におけるイミダゾール環の窒素原子に直接結 合 することが好ましい。

[0069] エーテル結合を有してもよい炭素数 1〜 1 0のア ルキル基、 置換基を有してもよい炭素数 5〜 1 0のシクロアルキル基、 置換 基を有してもよい炭素数 5〜 1 0のシクロアルケニル基、 置換基を有しても よい炭素数 5〜 1 0のアリール基が好ましく、 エーテル結合を有してもよい 炭素数 1〜 4のアルキル基、 置換基を有してもよい炭素数 5〜 1 0のシクロ アルキル基、 置換基を有してもよい炭素数 5〜 1 0のアリール基がより好ま しく、 炭素数 1〜 4のアルキル基、 置換基を有してもよいシクロヘキシル基 、 置換基を有してもよいフエニル基が更に好ま しい。

[0070] 上記シクロアルキル基、 上記シクロアルケニル基又は上記アリール基 が有し てもよい置換基としては、 エーテル結合を有してもよい炭素数 1〜 5のアル 〇 2020/175513 15 卩(:170? 2020 /007604

キル基が好ましく、 エーテル結合を有してもよい炭素数 1〜 2のアルキル基 がより好ましく、 メチル基 (<31 ~ 1 3 ) が更に好ましい。

の少なくとも一方がメチル基であることが好 ましく、 [¾ 201 及び[¾ 202 の一方 がメチル基であり、 他方がエチル基、 プロピル基又はプチル基であることが 好ましい。

[0072] 化合物 (2 1 八) としては、 例えば、 下記式で表される化合物が例示できる

[化 14]

\¥0 2020/175513 16 卩(:17 2020 /007604

[化 18]

[0073] 化合物 (2 1 八) としては、 なかでも、 下記式で表される化合物が好ましい

[化 20]

〇 2020/175513 17 卩(:170? 2020 /007604

[化 23]

[0074] 化合物 (2 1 ) としては、 下記式で表される化合物が特に好ましい。

[化 24]

[0075] 化合物 (2 1 八) は、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を併用してもよ い。

[0076] 化合物 (2 1 八) は、 例えば、 下記一般式:

[化 27]

201

202

(式中、 [¾ 2 0 1 及び[¾ 2 0 2 は上記のとおり) で示されるイミダゾリウムクロラ 〇 2020/175513 18 卩(:170? 2020 /007604

イ ドと、 リチウムビス (オキサレート) ボレートとを反応させる工程を含む 製造方法により、 好適に製造できる。

[0077] 上記反応は、 溶媒中で実施できる。 上記溶媒としては、 有機溶媒が好ましく 、 非芳香族炭化水素溶媒、 芳香族炭化水素溶媒、 ヶトン溶媒、 ハロゲン化炭 化水素溶媒、 エーテル溶媒、 エステル溶媒、 二トリル溶媒、 スルホキシド系 溶媒及びアミ ド溶媒等が挙げられる。 具体的には、 ペンタン、 ヘキサン、 へ プタン、 オクタン、 シクロヘキサン、 デカヒドロナフタレン、 -デカン、 イソドデカン、 トリデカン等の非芳香族炭化水素溶媒;ベン ゼン、 トルエン 、 キシレン、 テトラリン、 ベラトロール、 ジエチルベンゼン、 メチルナフタ レン、 ニトロベンゼン、 〇—ニトロトルエン、 メシチレン、 インデン、 ジフ エニルスルフィ ド等の芳香族炭化水素溶媒; アセトン、 メチルエチルケトン 、 メチルイソプチルケトン、 アセトフエノン、 プロピオフエノン、 ジイソブ チルケトン、 イソホロン等のケトン溶媒;ジクロロメタン 、 四塩化炭素、 ク ロロホルム、 クロロベンゼン等のハロゲン化炭化水素溶媒 ;ジエチルエーテ ル、 テトラヒドロフラン、 ジイソプロピルエーテル、 メチル 1:—プチルエー テル、 ジオキサン、 ジメ トキシエタン、 ジグライム、 フエネトール、 1 , 1 -ジメ トキシシクロヘキサン、 ジイソアミルエーテル等のエーテル溶媒;酢 酸エチル、 酢酸イソプロピル、 マロン酸ジエチル、 3 -メ トキシー3 -メチ ルプチルアセテート、 アーブチロラクトン、 エチレンカーボネート、 プロピ レンカーボネート、 炭酸ジメチル、 《—アセチルー· ^—ブチロラクトン等の エステル溶媒; アセトニトリル、 ベンゾニトリル等のニトリル溶媒;ジメチ ルスルホキシド、 スルホラン等のスルホキシド系溶媒;及び 1\1 , 1\1—ジメチ ルホルムアミ ド、 1\1 , 1\1 _ジメチルアセトアミ ド、 1\1 _メチルピロリ ドン、 1 , 3—ジメチルー 2—イミダゾリジノン、 1\1 , 1\1 _ジメチルアクリルアミ ド、 1\1 , 1\1 _ジメチルアセトアセトアミ ド、 1\1 , 1\1 _ジエチルホルムアミ ド 、 1\1 , 1\! -ジエチルアセトアミ ド等のアミ ド溶媒等が挙げられる。

上記溶媒は、 1種を単独で、 又は 2種以上を混合して用いることができる。

[0078] 上記反応の温度としては、 〇〜 5 0 ° 〇が好ましく、 1 0〜 3 0 ° 〇がより好ま 〇 2020/175513 19 卩(:170? 2020 /007604

しい。

[0079] 上記反応の時間としては、 1〜 5 0時間が好ましく、 1 0〜 3 0時間がより 好ましい。

[0080] 上記製造方法は、 更に、 イオン交換工程、 濾過工程、 濃縮工程等の工程を含 んでもよい。

[0081 ] 化合物 (2 1 巳) は、 一般式 (2 1 巳) :

[化 28]

で表される。

[0082] 一般式 (2 1 巳) 中、 独立に、 炭素数 1〜 1 〇の有機基で ある。

上記有機基の炭素数は、 8以下であることが好ましく、 6以下であることが より好ましく、 5以下であることが更に好ましい。

[0083] は、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少な くとも 1種を有してもよい。

[0084] 酸素原子 (〇) 、 硫黄原子

(3) 、 窒素原子 (1\!) 、 ケイ素原子 (3 丨) 、 リン原子 ( ) 、 ホウ素原 子 (巳) 、 ハロゲン原子等が挙げられる。 好ましくは、 酸素原子、 硫黄原子 又は窒素原子であり、 より好ましくは、 酸素原子又は窒素原子であり、 更に 好ましくは、 酸素原子である。

エ—テル結合 (一〇一) を有してもよい。

[0085] における上記不飽和結合は、 炭素一炭素間の不飽和結合であっ てもよく、 炭素ーヘテロ原子間の不飽和結合であっても よく、 ヘテロ原子一 ヘテロ原子間の不飽和結合であってもよい。 また、 二重結合であってもよく 、 三重結合であってもよい。 〇 2020/175513 20 卩(:170? 2020 /007604

上記不飽和結合としては、 〇 =〇、 〇º〇、 〇 =〇、 〇= 1\1、 〇º 1\1、 〇= 3、 3 = 0等が挙げられ、 〇 =〇、 〇=〇が好ましい。

[0086] [¾ 2〇3〜[¾ 2〇5は、 環を有してもよい。 上記環は、 芳香環であってもよく、 非芳香環であってもよい。 また、 上記環 は、 複素環であってもよい。 また、 上記環は、 3〜 6員環であってよい。 ^ 2 3 〜[¾ 2 5 は、 環を有さないことが好ましい。

[0087] としては、 炭素数 1〜 1 〇のアルキル基、 炭素数 2 〜 1 〇のア ルケニル基、 炭素数 6〜 1 0のアリール基が好ましく、 炭素数 1〜 6のアル キル基がより好ましい。

上記アルキル基、 上記アルケニル基及び上記アリール基は、 エーテル結合や 置換基を有してもよい。 上記置換基としては、 例えば、 アルケニル基、 アシ ル基、 アリール基挙げられ、 ビニル基、 アセチル基、 フエニル基、 トリル基 が好ましい。

[0088] は、 炭素数 1〜 1 0のアルキル基、 炭素数 2〜 1 〇のアルケニル基又は 炭素数 6〜 1 0のアリール基であることが好ましく、 炭素数 1〜 6のアルキ ル基であることがより好ましく、 炭素数 1〜 5のアルキル基であることが更 に好ましく、 炭素数 2〜 5のアルキル基であることが更により好まし 、 炭 素数 3〜 5のアルキル基であることが特に好ましい。

炭素数 1〜 2のアルキル基であることが好ましく、 メチ ル基 (〇1 ~ 1 3 ) であることがより好ましい。

[0089] 化合物 (2 1 巳) としては、 例えば、 下記式で表される化合物が例示できる

[<b30]

\¥0 2020/175513 22 卩(:17 2020 /007604

[化 35]

[0090] 化合物 (2 1 巳) としては、 なかでも、 下記式で表される化合物が好ましい \¥0 2020/175513 23 卩(:17 2020 /007604

[化 40]

[0091 ] 化合物 (2 1 巳) は、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を併用してもよ い。

[0092] 化合物 (2 1) は、 下記式で表される化合物からなる群より選択 される少な くとも 1種であることが好ましい。

[化 42]

〇 2020/175513 24 卩(:170? 2020 /007604

[化 45]

[0093] 化合物 (2 1) は、 下記式で表される化合物からなる群より選択 される少な くとも 1種であることが特に好ましい。

[化 48]

\¥0 2020/175513 25 ?01/1?2020/007604

[化 50]

[0094] 本開示の電解液において、 化合物 (2 1) の含有量は、 上記電解液に対して 、 〇. 0 0 1〜 5 . 0質量%であることが好ましい。 化合物 (2 1) の含有 量が上記範囲であることによって、 電気化学デバイスの抵抗を一層低減する ことができ、 また、 サイクル特性を一層向上させることができる 。

化合物 (2 1) の含有量としては、 上記電解液に対して、 〇. 0 1質量%以 上がより好ましく、 0 . 1質量%以上が更に好ましく、 〇 . 5質量%以上が 特に好ましい。 また、 3 . 0質量%以下がより好ましく、 2 . 0質量%以下 が更に好ましく、 1 . 5質量%以下が特に好ましい。

[0095] 本開示の電解液は、 また、 下記一般式 (2 1 八_ 1) で 表されるカチオンからなる群より選択される 少なくとも 1種のカチオン (2 1 - 1) 、 並びに、 ビス (オキサラト) ボレートアニオンを含むことも好ま しい。 これにより、 電気化学デバイスの抵抗を一層低減すること ができ、 ま た、 サイクル特性を一層向上させることができる 。

一般式 (2 1 八_ 1) : 〇 2020/175513 26 卩(:170? 2020 /007604

[化 53]

独立に、 炭素数 1 1 〇の 有機基であり、 へテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なく とも 1種を有してもよく、 環を有してもよい。 )

独立に、 炭素数 1 1 〇の有 機基であり、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくと も 1種を有してもよく、 環を有してもよい。 )

[0096] カチオン (2 1 - 1) は、 一般式 (2 1 八一 1) で表されるカチオン (2 1 八一 1) 、 及び、 一般式 (2 1 巳一 1) で表されるカチオン (2 1 巳一 1) からなる群より選択される少なくとも 1種である。

[0097] カチオン (2 1 八一 1) は、 一般式 (2 1 八一 1) :

[化 55]

で表される。

[0098] 一般式 独立に、 炭素数 1〜 1 0の有 機基であり、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくと も 1種を有してもよく、 環を有してもよい。 〇 2020/175513 27 卩(:170? 2020 /007604

—般式 (2 1 八一 1 ) における しては、 —般式 (2 1 八) について説明したのと同様の基が挙げられ、 好ましい例も同様である。

[0099] カチオン (2 1 八一 1 ) としては、 例えば、 下記式で表されるカチオンが例 示できる。

[化 56]

[0100] カチオン (2 1 八一 1 ) としては、 なかでも、 下記式で表されるカチオンが 好ましい。 〇 2020/175513 28 卩(:170? 2020 /007604

[化 60]

[0101 ] カチオン (2 1 八一 1) は、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を併用し てもよい。

[0102] カチオン (2 1 巳一 1) は、 一般式 (2 1 巳一 1)

[化 62]

で表される。

[0103] 一般式 独立に、 炭素数 1〜 1 0の有機 基であり、 ヘテロ原子及び不飽和結合からなる群より選 択される少なくとも 1種を有してもよく、 環を有してもよい。

—般式 (2 1 巳一 1) における 一般式 (2 1 巳) に ついて説明したのと同様の基が挙げられ、 好ましい例も同様である。

[0104] カチオン (2 1 巳一 1) としては、 例えば、 下記式で表されるカチオンが例 示できる。 [ib63]

\¥02020/175513 30 卩(:17 2020 /007604

[化 69]

[0105] カチオン (2 1 巳一 1 ) としては、 なかでも、 下記式で表されるカチオンが 好ましい。 \¥02020/175513 卩(:170? 2020 /007604

[化 74]

[0106] カチオン (2 1 巳一 1) は、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を併用し てもよい。

[0107] カチオン (2 1 - 1) は、 下記式で表されるカチオンからなる群より選 択さ れる少なくとも 1種であることが好ましい。

[化 76]

\¥02020/175513 32 卩(:17 2020 /007604

[化 79]

[0108] ビス (オキサラト) ボレートアニオンは下記式:

[化 80]

で示されるアニオンである。

[0109] カチオン (2 1 — 1) の含有量 (3) と、 ビス (オキサラト) ボレートアニ オンの含有量 (匕) とのモル比 (3/13) は、 0. 001〜 20であること が好ましい。 モル比 (3/13) が上記範囲であることによって、 電気化学デ バイスの抵抗を一層低減することができ、 また、 サイクル特性を一層向上さ せることができる。

モル比 (3/13) としては、 〇. 01以上がより好ましく、 〇. 1以上が更 に好ましく、 〇. 5以上が更により好ましく、 〇. 9以上が特に好ましい。 また、 1 5以下がより好ましく、 1 0以下が更に好ましく、 5. 0以下が更 により好ましく、 2. 0以下が殊更に好ましく、 1. 1以下が特に好ましい

[0110] 上記カチオン (2 1 — 1) の含有量は、 上記電解液に対して〇. 0005〜

1 5質量%であることが好ましい。

[0111] カチオン (2 1 — 1) 、 ビス (オキサラト) ボレートアニオンの含有量は 液体クロマトグラフィーにより測定できる。

[0112] 上述した各イオンを与えるイオン源としては 、 各イオンを含む化合物であり 、 かつ電解液を構成する溶媒に可溶な化合物を 用いることができる。 上記イ オン源は、 それぞれ、 1種又は 2種以上を用いることができる。 〇 2020/175513 33 卩(:170? 2020 /007604

[0113] カチオン (2 1 - 1) のイオン源としては、 上述した化合物 (2 1) 、 カチ オン (2 1 — 1) と対アニオン (但し、 ビス (オキサラト) ボレートアニオ ンを除く) とからなる化合物が挙げられる。

上記対アニオンとしては、 6 -、 ( 3〇 2 ) 、 (〇 3 3〇 2 2 _

、 〇 I 〇 4 _、 〇 I -、 巳 4 -等が挙げられ、 6 -、 (〇 3 3〇 2 ) 、 巳 4 -がより好ましく、 (〇 3 3〇 2 2 -、 巳 4 -が特に好ましい。

[0114] ビス (オキサラト) ボレートアニオンのイオン源としては、 上述した化合物 (2 1) 、 ビス (オキサラト) ボレートアニオンと対カチオン (但し、 カチ オン (2 1 - 1) を除く) とからなる化合物が挙げられる。

上記対カチオンとしては、 !_ 丨 +、 アンモニウムカチオン、 ピリジニウムカチ オン、 ピロリジニウムカチオン、 ピベリジニウムカチオン等が挙げられ、 な かでも !_ 丨 +が好ましい。

[0115] 電気化学デバイスの抵抗を一層低減すること ができ、 また、 サイクル特性を —層向上させることができる点で、 カチオン (2 1 — 1) 及びビス (オキサ ラト) ボレートアニオンの両方のイオン源として、 化合物 (2 1) を使用す ることが好ましい。

[0116] 本開示の電解液は、 溶媒を含むことが好ましい。

[0117] 上記溶媒は、 力ーボネート及びカルボン酸エステルからな る群より選択され る少なくとも 1種を含むことが好ましい。

[0118] 上記力ーボネートは、 環状力ーボネートであってもよいし、 鎖状力ーボネー 卜であつてもよい。

[0119] 上記環状力ーボネートは、 非フッ素化環状力ーボネートであってもよい し、 フッ素化環状力ーボネートであってもよい。

[0120] 上記非フッ素化環状力ーボネートとしては、 非フッ素化飽和環状力ーボネー 卜が挙げられ、 炭素数 2〜 6のアルキレン基を有する非フッ素化飽和ア キ レンカーボネートが好ましく、 炭素数 2〜 4のアルキレン基を有する非フッ 素化飽和アルキレンカーボネートがより好ま しい。

[0121] なかでも、 上記非フッ素化飽和環状力ーボネートとして は、 誘電率が高く、 〇 2020/175513 34 卩(:170? 2020 /007604

粘度が好適となる点で、 エチレンカーボネート、 プロピレンカーボネート、 シスー 2 , 3—ペンチレンカーボネート、 シスー 2 , 3—ブチレンカーボネ —卜、 2 , 3—ペンチレンカーボネート、 2 , 3—ブチレンカーボネート、 1 , 2—ペンチレンカーボネート、 1 , 2—ブチレンカーボネート及びプチ レンカーボネートからなる群より選択される 少なくとも 1種が好ましい。

[0122] 上記非フッ素化飽和環状力ーボネートは、 1種を単独で用いてもよく、 2種 以上を任意の組み合わせ及び比率で併用して もよい。

[0123] 上記非フッ素化飽和環状力ーボネートが含ま れる場合、 上記非フッ素化飽和 環状力ーボネートの含有量は、 上記溶媒に対して 5〜 9 0体積%であること が好ましく、 1 0〜 6 0体積%であることがより好ましく、 1 5〜 4 5体積 %であることが更に好ましい。

[0124] 上記フッ素化環状力ーボネートは、 フッ素原子を有する環状力ーボネートで ある。 フッ素化環状力ーボネートを含む溶媒は、 高電圧下でも好適に使用す ることができる。

なお、 本明細書において 「高電圧」 とは、 4 . 2 V以上の電圧をいう。 また 、 「高電圧」 の上限は 4 . 9 Vが好ましい。

[0125] 上記フッ素化環状力ーボネートは、 フッ素化飽和環状力ーボネートであって もよいし、 フッ素化不飽和環状力ーボネートであっても よい。

[0126] 上記フッ素化飽和環状力ーボネートは、 フッ素原子を有する飽和環状カーボ ネートであり、 具体的には、 下記一般式 (八) :

[0127] [化 81 ]

(式中、 X 1 〜 X 4 は同じか又は異なり、 それぞれ一 1 ~ 1、 一〇1 ~ 1 3 、 一〇 2 1 ~ 1 5 , _ 、 エーテル結合を有してもよいフッ素化アルキ ル基、 又は、 エーテル結 〇 2020/175513 35 卩(:170? 2020 /007604

合を有してもよいフッ素化アルコキシ基を 表す。 ただし、 X 1 〜 X 4 の少なく とも 1つは、 _ 、 エーテル結合を有してもよいフッ素化アルキ ル基、 又は 、 エーテル結合を有してもよいフッ素化アルコ キシ基である。 ) で示される 化合物が挙げられる。 上記フッ素化アルキル基とは、 _〇 3 、 一〇 2 1 ~ 1、 _〇 1 ~ 1 2 等である。

[0128] 上記フッ素化飽和環状力ーボネートを含むと 、 本開示の電解液を高電圧リチ ウムイオンニ次電池等に適用した場合電解液 の耐酸化性が向上し、 安定で優 れた充放電特性が得られる。

なお、 本明細書中で 「エーテル結合」 は、 _〇一で表される結合である。

[0129] 誘電率、 耐酸化性が良好な点から、 X 1 〜 X 4 の 1つ又は 2つが、 ー 、 エー テル結合を有してもよいフッ素化アルキル基 、 又は、 エーテル結合を有して もよいフッ素化アルコキシ基であることが好 ましい。

[0130] 低温での粘性の低下、 引火点の上昇、 更には電解質塩の溶解性の向上が期待 できることから、 X 1 〜 X 4 は、 一1 ~ 1、 ー 、 フッ素化アルキル基 (3) 、 エ —テル結合を有するフッ素化アルキル基 (13) 、 又は、 フッ素化アルコキシ 基 (〇) であることが好ましい。

[0131 ] 上記フッ素化アルキル基 (3) は、 アルキル基が有する水素原子の少なくと も 1つをフッ素原子で置換したものである。 フッ素化アルキル基 (3) の炭 素数は、 1〜 2 0が好ましく、 1〜 1 7がより好ましく、 1〜 7が更に好ま しく、 1〜 5が特に好ましい。

炭素数が大きくなりすぎると低温特性が低下 したり、 電解質塩の溶解性が低 下したりするおそれがあり、 炭素数が少な過ぎると、 電解質塩の溶解性の低 下、 放電効率の低下、 更には粘性の増大等がみられることがある。

[0132] 上記フッ素化アルキル基 (3) のうち、 炭素数が 1のものとしては、 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 2 1 ~ 1 -、 〇 3 -が挙げられる。 特に、 〇 2 1 ~ 1 -又は〇 3 -が高温 保存特性上好ましく、 〇 3 —が最も好ましい。

[0133] 上記フッ素化アルキル基 (3) のうち、 炭素数が 2以上のものとしては、 下 記一般式 ( 8 _ 1) : 〇 2020/175513 36 卩(:170? 2020 /007604 & 1 _ 2 - ( 8 - 1 )

(式中、 はフッ素原子を有していてもよい炭素数 1以上のアルキル基;

32 はフッ素原子を有していてもよい炭素数 1〜 3のアルキレン基;ただし 、 及び の少なくとも一方はフッ素原子を有している ) で示されるフ ッ素化アルキル基が、 電解質塩の溶解性が良好な点から好ましく例 示できる

なお、 [¾ 31 及び[¾ 32 は、 更に、 炭素原子、 水素原子及びフッ素原子以外の、 その他の原子を有していてもよい。

[0134] フッ素原子を有していてもよい炭素数 1以上のアルキル基である。

しては、 炭素数 1〜 1 6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ま い。 の炭素数としては、 1〜 6がより好ましく、 1〜 3が更に好ましい

[0135] として、 具体的には、 直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基として、 〇1 ~ 1 3 - 、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 !!,〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、

[0136] [化 82]

[0137] 等が挙げられる。

[0138] また、 がフッ素原子を有する直鎖状のアルキル基で ある場合、 〇 3 -、 〇 3 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 -、 〇 3 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 1 ~ 1 2 -、 0 3〇 2 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 2 -、 〇 3 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇 2〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3〇 2 2 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、

3 2 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇 2〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 -. 〇 3 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 \¥02020/175513 37 卩(:17 2020 /007604 2〇 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 〇 2〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 - 、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2〇 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 FCl·\ 2-s 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 2 〇 2 -、 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 2 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 2〇 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 〇 丨 〇 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 〇 丨 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 〇 1 〇 2 〇 〇 1 〇 1 ~ 1 2 -、 HC FC I C F 2 C FC I C F 2 CH 2 -等が挙げ られる。

[0139] また、 がフッ素原子を有する分岐鎖状のアルキル基 である場合、

[0140] [化 83]

1

[0141] 〇 2020/175513 38 卩(:170? 2020 /007604

[化 84]

[0142] 等が好ましく挙げられる。 ただし、 〇1 ~ 1 3 -や〇 3 -という分岐を有してい ると粘性が高くなりやすいため、 その数は少ない ( 1個) かゼロであること がより好ましい。

[0143] はフッ素原子を有していてもよい炭素数 1〜 3のアルキレン基である。

は、 直鎖状であってもよく、 分岐鎖状であってもよい。 このような直鎖 状又は分岐鎖状のアルキレン基を構成する最 小構造単位の一例を下記に示す 。 3 2 はこれらの単独又は組合せで構成される 。

[0144] ( I ) 直鎖状の最小構造単位:

- 0 1 ~ 1 2 % _ 〇1 ~ 1 ー、 一〇 2 _ 、 一〇 〇 丨 一、 一〇〇

I 2

[0145] ( \ \ ) 分岐鎖状の最小構造単位:

[0146] \¥02020/175513 39 卩(:17 2020 /007604

[化 85]

[0147] なお、 以上の例示のなかでも、 塩基による脱 1 ~ 1〇 丨反応が起こらず、 より安 定なことから、 0 I を含有しない構成単位から構成されることが 好ましい。

[0148] 直鎖状である場合には、 上述した直鎖状の最小構造単位のみからな るものであり、 なかでも一〇1 ~ 1 2 —、 一〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 —又は一〇 2 —が好まし い。 電解質塩の溶解性をより一層向上させること ができる点から、 — 又は一〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 —がより好ましい。

[0149] は、 分岐鎖状である場合には、 上述した分岐鎖状の最小構造単位を少な くとも 1つ含んでなるものであり、 一般式一 (〇乂 3 乂 - ()( 3 は |_|、 F、 〇 1 ~ 1 3 又は〇 3 ; 乂匕は〇 1 ~ 1 3 又は〇 3 〇 ただし、 X 15 が〇 3 の場合、 1 ~ 1又は〇1 ~ 1 3 である) で表されるものが好ましく例示できる。 これらは特に電 解質塩の溶解性をより一層向上させることが できる。

[0150] 好ましいフッ素化アルキル基 (3) としては、 例えば〇 3 2 —、 1 ~ 1〇 2 2 -、 1 ~ 1 2 〇 〇 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 -、 〇 3 〇 1 ~ ^ -、 〇 1 ~ 1 3 2 -、 〇 3 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 -、 1 ~ 1 2 〇 〇 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 2〇 2 -、

[0151] 〇 2020/175513 40 卩(:170? 2020 /007604

[化 86]

[0153] 等が挙げられる。

[0154] 上記エーテル結合を有するフッ素化アルキル 基 (13) は、 エーテル結合を有 するアルキル基が有する水素原子の少なくと も 1つをフッ素原子で置換した ものである。 上記エーテル結合を有するフッ素化アルキル 基 (13) は、 炭素 数が 2〜 1 7であることが好ましい。 炭素数が多過ぎると、 上記フッ素化飽 和環状力ーボネートの粘性が高くなり、 また、 フッ素含有基が多くなること \¥02020/175513 41 卩(:17 2020 /007604

から、 誘電率の低下による電解質塩の溶解性低下や 、 他の溶剤との相溶性の 低下がみられることがある。 この観点から上記エーテル結合を有するフッ 素 化アルキル基 (6) の炭素数は 2〜 1 0がより好ましく、 2〜 7が更に好ま しい。

[0155] 上記エーテル結合を有するフッ素化アルキル 基 (13) のエーテル部分を構成 するアルキレン基は直鎖状又は分岐鎖状のア ルキレン基でよい。 そうした直 鎖状又は分岐鎖状のアルキレン基を構成する 最小構造単位の一例を下記に示 す。

[0156] ( I ) 直鎖状の最小構造単位:

- 01~1 2 % _ 〇 1~1 ー、 一〇 _ 、 丨 一、 一〇 〇 丨 一、 - 00

I 2

[0157] ( \ \ ) 分岐鎖状の最小構造単位:

[0159] アルキレン基は、 これらの最小構造単位単独で構成されてもよ く、 直鎖状 (

I ) 同士、 分岐鎖状 ( \ \ ) 同士、 又は、 直鎖状 い ) と分岐鎖状 ( \ \ ) との組み合わせにより構成されてもよい。 好ましい具体例は、 後述する。

[0160] なお、 以上の例示のなかでも、 塩基による脱 1 ~ 1〇 丨反応が起こらず、 より安 定なことから、 0 I を含有しない構成単位から構成されることが 好ましい。

[0161] 更に好ましいエーテル結合を有するフッ素化 アルキル基 (13) としては、 - 〇 2020/175513 42 卩(:170? 2020 /007604

般式 ( 13 _ 1) :

- (〇 [¾4) 01 - (b- ^ )

(式中、 はフッ素原子を有していてもよい、 好ましくは炭素数 1〜 6のア ルキル基; はフッ素原子を有していてもよい、 好ましくは炭素数 1〜 4の アルキレン基; n 1は 1〜 3の整数;ただし、 の少なくとも 1つ はフッ素原子を有している) で示されるものが挙げられる。

[0162] 及び としては以下のものが例示でき、 これらを適宜組み合わせて、 上 記一般式 (1〇_ 1) で表されるエーテル結合を有するフッ素化ア ルキル基 ( b) を構成することができるが、 これらのみに限定されるものではない。

[0163] (1) としては、 一般式: 乂。 3 〇_ ( ) 〇 2 - (3つの X。は同じか又 は異なりいずれも 1 ~ 1又は ; 5 は炭素数 1〜 5のフッ素原子を有していても よいアルキレン基; 门 2は0又は1) で表されるアルキル基が好ましい。

[0164] n 2が 0の場合、 しては、 〇1 ~ 1 3 -、 〇 3 -、 1 ~ 1〇 2 -及び1 ~ 1 2 〇 ー が挙げられる。

[0165] 门 2が 1の場合の具体例としては、 が直鎖状のものとして、 〇 3 〇1 ~ 1 2 - 、 〇 3 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 2 -、 〇 3 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 C F 3 C F 2 CH 2 CH 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 2〇 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 2 -、 〇 3 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3〇 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 2〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 2 2 〇1 ~ 1 2〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇1 ~ 1 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 2 2 -、 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 3 〇 2020/175513 43 卩(:170? 2020 /007604

2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 3 2 〇1 ~ 1 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 2 -、 〇1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 3 2 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 3 2 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 CH 3 CH 2〇 2 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 —、 CH 3 C F 2 CH 2 C F 2 CH 2 CH 2 —等が例示で きる。

[0168] 等が挙げられる。

[0169] ただし、 〇1 ~ 1 3 -や〇 3 -という分岐を有していると粘性が高くなり すい ため、 3 が直鎖状のものがより好ましい。

[0170] (2) 上記一般式 (匕一 1) の一 (〇 [¾ 4 ) -において、 n 1は1 ~3の整 数であり、 好ましくは 1又は 2である。 なお、 n 1 =2又は 3のとき、 は 同じでも異なっていてもよい。

[0171] の好ましい具体例としては、 次の直鎖状又は分岐鎖状のものが例示できる \¥02020/175513 44 卩(:17 2020 /007604

[0172] 直鎖状のものとしては、 一〇1 ~ 1 ー、 一〇 2 、 一〇1 _ 1 2 〇1 _ 1 2 -、 _〇 2 〇 1 ~ 1 2 -、 一〇 2 2 -、 一〇 1 ~ 1 2 2 -、 一CH 2 CH 2 CH 2 -、 _〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 2 -、 -〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 -〇 1 ~ 1 2 2 2 -、 _〇 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 -〇 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 -〇 2 〇1 ~ 1 2 2 -、 -〇

[0173] 分岐鎖状のものとしては、

[0174] [化 90]

[0175] 等が挙げられる。

[0176] 上記フッ素化アルコキシ基 (〇) は、 アルコキシ基が有する水素原子の少な くとも 1つをフッ素原子で置換したものである。 上記フッ素化アルコキシ基 (〇) は、 炭素数が 1〜 1 7であることが好ましい。 より好ましくは、 炭素 数·!〜 6である。

[0177] 上記フッ素化アルコキシ基 (〇) としては、 一般式: 乂%〇_ ( ) 〇 3 -〇

数 1〜 5のフッ素原子を有していてもよいアルキレ 基; n 3は 0又は 1 ; ただし 3つの X 6 のいずれかはフッ素原子を含んでいる) で表されるフッ素化 〇 2020/175513 45 卩(:170? 2020 /007604

アルコキシ基が特に好ましい。

[0178] 上記フッ素化アルコキシ基 (〇) の具体例としては、 上記一般式 (3— 1) における として例示したアルキル基の末端に酸素原子 が結合したフッ素化 アルコキシ基が挙げられる。

[0179] 上記フッ素化飽和環状力ーボネートにおける フッ素化アルキル基 (3) 、 エ —テル結合を有するフッ素化アルキル基 (13) 、 及び、 フッ素化アルコキシ 基 (〇) のフッ素含有率は 1 0質量%以上が好ましい。 フッ素含有率が低過 ぎると、 低温での粘性低下効果や引火点の上昇効果が 充分に得られないおそ れがある。 この観点から上記フッ素含有率は 1 2質量%以上がより好ましく 、 1 5質量%以上が更に好ましい。 上限は通常 7 6質量%である。

フッ素化アルキル基 (3) 、 エーテル結合を有するフッ素化アルキル基 (匕 ) 、 及び、 フッ素化アルコキシ基 (〇) のフッ素含有率は、 各基の構造式に 基づいて、 { (フッ素原子の個数 X 1 9) /各基の式量} X I 0 0 (%) に より算出した値である。

[0180] また、 誘電率、 耐酸化性が良好な点からは、 上記フッ素化飽和環状力ーボネ —卜全体のフッ素含有率は 1 0質量%以上が好ましく、 1 5質量%以上がよ り好ましい。 上限は通常 7 6質量%である。

なお、 上記フッ素化飽和環状力ーボネートのフッ素 含有率は、 フッ素化飽和 環状力ーボネートの構造式に基づいて、 { (フッ素原子の個数 X 1 9) /つ ッ素化飽和環状力ーボネートの分子量} X 1 0 0 (%) により算出した値で ある。

[0181 ] 上記フッ素化飽和環状力ーボネートとしては 、 具体的には、 例えば、 以下が 挙げられる。

[0182] X I 〜乂 4 の少なくとも 1つがー であるフッ素化飽和環状力ーボネートの具 体例として、

[0183] \¥0 2020/175513 46 卩(:170? 2020 /007604

[化 91 ]

等が挙げられる。 これらの化合物は、 耐電圧が高く、 電解質塩の溶解性も良 好である。

[0184] 他に、

[0185] [化 92]

[0186] 等も使用できる。

[0187] X 1 〜 X 4 の少なくとも 1つがフッ素化アルキル基 (3) であり、 かつ残りが 全て一 ! !であるフッ素化飽和環状力ーボネートの具 例としては、

[0188] [fb93]

[0189]

[fb94]

O

o A o

1 I

CH 3 CF 2 . CH . CH,

o o A o

CF 3 C F 2 C F 2 - CH-CH 2 ,

o A o

HC F 2 CF 2 CF 2 - CH-CH 2 ,

[0190] \¥0 2020/175513 49 卩(:17 2020 /007604

[化 95]

[0191 ] 等が挙げられる。

[0192] X 1 〜 X 4 の少なくとも 1つが、 エーテル結合を有するフッ素化アルキル基 (

6) 、 又は、 フッ素化アルコキシ基 (〇) であり、 かつ残りが全て一 1 ~ 1であ るフッ素化飽和環状力ーボネートの具体例と しては、

[0193]

IAb96]

[0194] IAb97]

[0195] Hb98]

o o Ao

H C F 2 C F 2 C F g C F 2 C H 2 - O C H 2 - C H - C H 2 ,

O c F 3 O A O

CF 3 CF 2 CF 2- OCFCH 2- OCH 2- CH-CH 2 ,

[0196] Hb99]

[0197] [fbi øø]

[0198] [<bi0i]

〇 2020/175513 56 卩(:170? 2020 /007604

[0199] 等が挙げられる。

[0200] なかでも、 上記フッ素化飽和環状力ーボネートとしては 、 以下の化合物のい ずれかであることが好ましい。

[0201 ] [化 102]

[0202] \¥02020/175513 57 卩(:17 2020 /007604

[化 103]

[0203] 上記フッ素化飽和環状力ーボネートとしては 、 その他にも、 I r 3 n 3 -4 , 5—ジフルオロー 1 , 3—ジオキソランー 2—オン、 5- (1 , 1 —ジフ ルオロェチル) _4, 4—ジフルオロー 1 , 3—ジオキソランー 2—オン、

4 -メチレンー 1 , 3 -ジオキソランー 2 -オン、 4 -メチルー 5 -トリフ ルオロメチルー 1 , 3—ジオキソランー 2—オン、 4—ェチルー 5—フルオ 口一 1 , 3—ジオキソランー 2—オン、 4—ェチルー 5, 5—ジフルオロー 1 , 3—ジオキソランー 2—オン、 4—ェチルー 4, 5—ジフルオロー 1 ,

3—ジオキソランー 2—オン、 4—ェチルー 4, 5, 5—トリフルオロー 1 , 3—ジオキソランー 2—オン、 4, 4—ジフルオロー 5—メチルー 1 , 3 —ジオキソランー 2—オン、 4—フルオロー 5—メチルー 1 , 3—ジオキソ ランー 2—オン、 4—フルオロー 5—トリフルオロメチルー 1 , 3—ジオキ ソランー 2 -オン、 4, 4 -ジフルオロー 1 , 3 -ジオキソランー 2 -オン 〇 2020/175513 58 卩(:170? 2020 /007604

等が挙げられる。

[0204] 上記フッ素化飽和環状力ーボネートとしては 、 なかでも、 フルオロエチレン 力 _ボネ _卜、 ジフルオロエチレンカーボネート、 トリフルオロメチルエチ レンカーボネート (3 , 3 , 3—トリフルオロプロピレンカーボネート) 、 2 , 2 , 3 , 3 , 3—ペンタフルオロプロピルエチレンカーボ ートがより 好ましい。

[0205] 上記フッ素化不飽和環状力ーボネートは、 不飽和結合とフッ素原子とを有す る環状力ーボネートであり、 芳香環又は炭素一炭素二重結合を有する置換 基 で置換されたフッ素化エチレンカーボネート 誘導体が好ましい。 具体的には 、 4 , 4—ジフルオロー 5—フエニルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフ ルオロー 4—フエニルエチレンカーボネート、 4—フルオロー 5—フエニル エチレンカーボネート、 4—フルオロー 5—ビニルエチレンカーボネート、

4—フルオロー 4—フエニルエチレンカーボネート、 4 , 4—ジフルオロー 4—ビニルエチレンカーボネート、 4 , 4—ジフルオロー 4—アリルエチレ ンカーボネート、 4—フルオロー 4—ビニルエチレンカーボネート、 4—フ ルオロー 4 , 5—ジアリルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4 —ビニルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4 , 5—ジビニルエ チレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4 , 5—ジアリルエチレンカー ボネート等が挙げられる。

[0206] 上記フッ素化環状力ーボネートは、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を 任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい 。

[0207] 上記フッ素化環状力ーボネートが含まれる場 合、 上記フッ素化環状力ーボネ —卜の含有量は、 上記溶媒に対して 5〜 9 0体積%であることが好ましく、

1 0〜 6 0体積%であることがより好ましく、 1 5〜 4 5体積%であること が更に好ましい。

[0208] 上記鎖状力ーボネートは、 非フッ素化鎖状力ーボネートであってもよい し、 フッ素化鎖状力ーボネートであってもよい。

[0209] 上記非フッ素化鎖状力ーボネートとしては、 例えば、 〇! ~ 1 3 〇(3〇〇(3 1 ~ 1 3 ( \¥02020/175513 59 卩(:17 2020 /007604

ジメチルカーボネート : 1\/1〇 、 01 ~ 1 3 01 ~ 1 2 〇0〇〇 01 ~ 1 2 01 ~ 1 3 (ジエチ ルカーボネート : 巳〇 、 01 ~ 1 3 01 ~ 1 2 〇0〇〇 01 ~ 1 3 (エチルメチルカーボ ネート : 巳1\/1〇 、 01 ~ 1 3 〇0〇〇01 ~ 1 2 01 ~ 1 2 01 ~ 1 3 (メチルプロピルカーボ ネート) 、 メチルブチルカーボネート、 エチルプロピルカ _ボネ _卜、 エチ ルブチルカーボネート、 ジプロピルカーボネート、 ジブチルカーボネート、 メチルイソプロピルカ _ボネ _卜、 メチルー 2—フエニルフエニルカーボネ —卜、 フエニルー 2—フエニルフエニルカーボネート、 トランス _2, 3 - ペンチレンカーボネート、 トランス _2, 3—ブチレンカーボネート、 エチ ルフエニルカーボネート等の炭化水素系鎖状 力ーボネートが挙げられる。 な かでも、 エチルメチルカ _ ボネ _ 卜、 ジエチルカ _ ボネ _ 卜及びジメチルカ —ボネートからなる群より選択される少なく とも 1種であることが好ましい

[0210] 上記非フッ素化鎖状力ーボネートは、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上 を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよ い。

[0211] 上記非フッ素化鎖状力ーボネートが含まれる 場合、 上記非フッ素化鎖状力一 ボネートの含有量は、 上記溶媒に対して 1 0〜 90体積%であることが好ま しく、 40〜 85体積%であることがより好ましく、 50〜 80体積%であ ることが更に好ましい。

[0212] 上記フッ素化鎖状力ーボネートは、 フッ素原子を有する鎖状力ーボネートで ある。 フッ素化鎖状力ーボネートを含む溶媒は、 高電圧下でも好適に使用す ることができる。

[0213] 上記フッ素化鎖状力ーボネートとしては、 一般式 (巳) :

(巳)

(式中、 は、 炭素数 1〜 7のフッ素化アルキル基であり、 は、 炭素 数 1〜 7のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル である。 ) で示される 化合物を挙げることができる。

[0214] [¾干 2 は、 炭素数 1〜 7のフッ素化アルキル基であり、 炭素数 1〜 7 のフッ素原子を含んでいてもよいアルキル基 である。 〇 2020/175513 60 卩(:170? 2020 /007604

上記フッ素化アルキル基は、 アルキル基が有する水素原子の少なくとも 1つ をフッ素原子で置換したものである。 7 がフッ素原子を含むアルキル基であ る場合、 フッ素化アルキル基となる。

低粘性である点で、 炭素数が 1〜 7であることが好ましく 、 1〜 2であることがより好ましい。

炭素数が大きくなりすぎると低温特性が低下 したり、 電解質塩の溶解性が低 下したりするおそれがあり、 炭素数が少な過ぎると、 電解質塩の溶解性の低 下、 放電効率の低下、 更には粘性の増大等がみられることがある。

[0215] 炭素数が 1のフッ素化アルキル基としては、 〇 1 ~ 1 2 —、 〇 3 — 等が挙げられる。 特に、 〇 -又は〇 3 -が高温保存特性上好ましい。

[0216] 炭素数が 2以上のフッ素化アルキル基としては、 下記一般式 ( _ 1) :

2 - ( 一 1)

(式中、 はフッ素原子を有していてもよい炭素数 1以上のアルキル基; のアルキレン基;ただし 、 している) で示されるフ ッ素化アルキル基が、 電解質塩の溶解性が良好な点から好ましく例 示できる なお、 [¾ 及び[¾ 62 は、 更に、 炭素原子、 水素原子及びフッ素原子以外の、 その他の原子を有していてもよい。

[0217] フッ素原子を有していてもよい炭素数 1以上のアルキル基である。

しては、 炭素数 1〜 6の直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基が好ま い 。 の炭素数としては、 1〜 3がより好ましい。

[0218] として、 具体的には、 直鎖状又は分岐鎖状のアルキル基として、 0 N 3 - 、 〇 3 -、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、

[0219] 〇 2020/175513 61 卩(:170? 2020 /007604

[化 104]

[0220] 等が挙げられる。

[0221] また、 がフッ素原子を有する直鎖状のアルキル基で ある場合、 0 3 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3〇 2 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 2 -、 〇 3 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇 2〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3〇 2 2 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇1 ~ 1 2 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、

3 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇 2〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 2〇 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 〇 2〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 - 、 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2〇 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 FCl·\ 2-s 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 2 〇 2 -、 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 2 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 2〇 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 〇 1 ~ 1 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 〇 丨 〇 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 〇 丨 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 〇 1 〇 2 〇 〇 1 〇 1 ~ 1 2 -、 HC FC I C F 2 C FC I C F 2 CH 2 -等が挙げ られる。 \¥0 2020/175513 62 卩(:17 2020 /007604

[0222] また、 がフッ素原子を有する分岐鎖状のアルキル基 である場合、 [0223] [化 1 05]

〇—

;;!

〇—

3 〇 2020/175513 63 卩(:170? 2020 /007604

[0225] 等が好ましく挙げられる。 ただし、 〇1 ~ 1 3 -や〇 3 -という分岐を有してい ると粘性が高くなりやすいため、 その数は少ない ( 1個) かゼロであること がより好ましい。

[0226] はフッ素原子を有していてもよい炭素数 1〜 3のアルキレン基である。

は、 直鎖状であってもよく、 分岐鎖状であってもよい。 このような直鎖 状又は分岐鎖状のアルキレン基を構成する最 小構造単位の一例を下記に示す

〇« 3

— ( - ¢3。 1 4~、 — ( 0 0 1

[0230] なお、 以上の例示のなかでも、 塩基による脱 1 ~ 1〇 丨反応が起こらず、 より安 定なことから、 0 I を含有しない構成単位から構成されることが 好ましい。

[0231 ] は、 直鎖状である場合には、 上述した直鎖状の最小構造単位のみからな るものであり、 なかでも一〇1 ~ 1 2 —、 一〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 —又は一〇 2 —が好まし い。 電解質塩の溶解性をより一層向上させること ができる点から、 又は一〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 —がより好ましい。

[0232] は、 分岐鎖状である場合には、 上述した分岐鎖状の最小構造単位を少な \¥02020/175513 64 卩(:17 2020 /007604

くとも 1つ含んでなるものであり、 一般式一 (〇乂 3 乂 - F、 〇 1 ~ 1 3 又は〇 3 ; 乂匕は〇 1 ~ 1 3 又は〇 3 〇 ただし、 X 15 が〇 3 の場合、 1 ~ 1又は〇1 ~ 1 3 である) で表されるものが好ましく例示できる。 これらは特に電 解質塩の溶解性をより一層向上させることが できる。

[0233] 好ましいフッ素化アルキル基としては、 具体的には、 例えば、 〇 3 2 - 、 1 ~ 1〇 2 2 -、 1 ~ 1 2 〇 〇 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 2 3

H F -、 〇 3 〇 1 ~ 1 -、 〇 〇 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 -、 1 ~ 1 2 〇 〇 2 2 -、 〇 1 ~ 1 3 2 〇 2 _ 、 — €€

[0234] [化 108]

3 3

」^ H

〇〇—

3 3 H H〇—

〇 〇— H 3

H H H〇 F 〇〇—

〇〇 〇 〇〇—— 3

°

3

2

[0235] \¥02020/175513 65 卩(:170? 2020 /007604

[化 109]

3

0 3— 0 0

〇 ?

<3 ? 3

[0236] 等が挙げられる。

[0237] なかでも、 干 2 7 のフッ素化アルキル基としては、 〇 3 -、 〇 3 2 -、 (〇 3 2 〇1 ~ 1 -、 〇 3 ? 〇1 ~ 1 2 -、 〇 5 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇 〇1 ~ 1 2 - 、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇 1 ~ 1〇 2 〇1 ~ 1 2 -、 C F l·\ 2 - s 2 1 ~ 1- が好ましく、 難燃性が高く、 レート特性や耐酸化性が良好な点から、 〇 3 〇 1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇 1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 -、 C F l·\ 2-s 2 1 ~ 1- がより好ましい。

[0238] のアルキル基で ある。 低粘性である点で、 炭素数が 1〜 4であることが好ましく、 1 〜 3であることがより好ましい。

[0239] 上記フッ素原子を含まないアルキル基として は、 例えば、 〇1 ~ 1 3 —、 〇1 ~ 1 3

1 ~ 1 2 -、 (〇1 ~ 1 3 ) 〇 3 1 ~ 1 7 -等が挙げられる。 なかでも、 粘度が低く

、 レート特性が良好な点から、 〇1 ~ 1 3 —、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 —が好ましい。

[0240] 上記フッ素化鎖状力ーボネートは、 フッ素含有率が 1 5〜 70質量%である ことが好ましい。 フッ素含有率が上述の範囲であると、 溶剤との相溶性、 塩 の溶解性を維持することができる。 上記フッ素含有率は、 20質量%以上が より好ましく、 30質量%以上が更に好ましく、 35質量%以上が特に好ま しく、 60質量%以下がより好ましく、 50質量%以下が更に好ましい。

なお、 本開示においてフッ素含有率は、 上記フッ素化鎖状力ーボネートの構 造式に基づいて、 〇 2020/175513 66 卩(:170? 2020 /007604

{ (フッ素原子の個数 X 1 9) /フッ素化鎖状力ーボネートの分子量} X 1 〇〇 (%)

により算出した値である。

[0241] 上記フッ素化鎖状力ーボネートとしては、 低粘性である点で、 以下の化合物 のいずれかであることが好ましい。

[0242] [化 110]

[0243] 上記フッ素化鎖状力ーボネートとしては、 メチル 2, 2, 2—トリフルオロ 〇 2020/175513 67 卩(:170? 2020 /007604

エチルカーボネート ( 3 〇1 ~ 1 2 〇〇〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 3 ) が特に好ましい。

[0244] 上記フッ素化鎖状力ーボネートは、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を 任意の組み合わせ及び比率で併用してもよい 。

[0245] 上記フッ素化鎖状力ーボネートが含まれる場 合、 上記フッ素化鎖状力ーボネ —卜の含有量は、 上記溶媒に対して 1 〇〜 9 0体積%であることが好ましく 、 4 0〜 8 5体積%であることがより好ましく、 5 0〜 8 0体積%であるこ とが更に好ましい。

[0246] 上記カルボン酸エステルは、 環状カルボン酸エステルであってもよいし、 鎖 状カルボン酸エステルであってもよい。

[0247] 上記環状カルボン酸エステルは、 非フッ素化環状カルボン酸エステルであっ てもよいし、 フッ素化環状カルボン酸エステルであっても よい。

[0248] 上記非フッ素化環状カルボン酸エステルとし ては、 非フッ素化飽和環状カル ボン酸エステルが挙げられ、 炭素数 2〜 4のアルキレン基を有する非フッ素 化飽和環状カルボン酸エステルが好ましい。

[0249] 炭素数 2〜 4のアルキレン基を有する非フッ素化飽和環 カルボン酸エステ ルの具体的な例としては、 -プロピオラクトン、 アーブチロラクトン、 £ -カプロラクトン、 5 -バレロラクトン、 《メチルー· ^ -ブチロラクトンが 挙げられる。 なかでも、 アーブチロラクトン、 5 -バレロラクトンがリチウ ムイオン解離度の向上及び負荷特性向上の点 から特に好ましい。

[0250] 上記非フッ素化飽和環状カルボン酸エステル は、 1種を単独で用いてもよく 、 2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用 てもよい。

[0251 ] 上記非フッ素化飽和環状カルボン酸エステル が含まれる場合、 上記非フッ素 化飽和環状カルボン酸エステルの含有量は、 上記溶媒に対して〇〜 9 0体積 %であることが好ましく、 〇. 0 0 1〜 9 0体積%であることがより好まし く、 1〜 6 0体積%であることが更に好ましく、 5〜 4 0体積%であること が特に好ましい。

[0252] 上記鎖状カルボン酸エステルは、 非フッ素化鎖状カルボン酸エステルであっ てもよいし、 フッ素化鎖状カルボン酸エステルであっても よい。 上記溶媒が 〇 2020/175513 68 卩(:170? 2020 /007604

上記鎖状カルボン酸エステルを含む場合、 電解液の高温保存後の抵抗増加を —層抑制することができる。

[0253] 上記非フッ素化鎖状カルボン酸エステルとし ては、 例えば、 酢酸メチル、 酢 酸エチル、 酢酸プロピル、 酢酸プチル、 プロピオン酸メチル、 プロピオン酸 エチル、 プロピオン酸プロピル、 プロピオン酸ブチル、 6 「 1: -プチルプ ロビオネート、 3 ㊀〇—ブチルプロビオネー 卜、 3 ㊀〇—ブチルプチレート、 ブチルプチレート、 ピロリン酸メチル 、 ピロリン酸エチル、 ㊀ 「 ーブチルホルメート、 ㊀ 「 ーブチルアセ

シルビバレート、 11—プロピルホルメート、 11—プロピルアセテート、 11 - プチルホルメート、 プチルビバレート、 n _オクチルビバレート、 エチ ル 2— (ジメ トキシホスホリル) アセテート、 エチル 2— (ジメチルホスホ リル) アセテート、 エチル 2— (ジエトキシホスホリル) アセテート、 エチ ル 2— (ジエチルホスホリル) アセテート、 イソプロピルプロビオネート、 イソプロピルアセテート、 エチルホルメート、 エチル 2—プロビニルオギザ レート、 イソプロピルホルメート、 イソプロピルプチレート、 イソプチルホ ルメ _ 卜、 イソブチルプロピオネ _ 卜、 イソブチルブチレ _ 卜、 イソブチル アセテート等が挙げられる。

[0254] なかでも、 酢酸プチル、 プロピオン酸メチル、 プロピオン酸エチル、 プロピ オン酸プロピル、 プロピオン酸ブチルが好ましく、 特に好ましくはプロピオ ン酸エチル、 プロピオン酸プロピルである。

[0255] 上記非フッ素化鎖状カルボン酸エステルは、 1種を単独で用いてもよく、 2 種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用し てもよい。

[0256] 上記非フッ素化鎖状カルボン酸エステルが含 まれる場合、 上記非フッ素化鎖 状カルボン酸エステルの含有量は、 上記溶媒に対して〇〜 9 0体積%である ことが好ましく、 〇. 0 0 1〜 9 0体積%であることがより好ましく、 1〜 6 0体積%であることが更に好ましく、 5〜 4 0体積%であることが特に好 ましい。 〇 2020/175513 69 卩(:170? 2020 /007604

[0257] 上記フッ素化鎖状カルボン酸エステルは、 フッ素原子を有する鎖状カルボン 酸エステルである。 フッ素化鎖状カルボン酸エステルを含む溶媒 は、 高電圧 下でも好適に使用することができる。

[0258] 上記フッ素化鎖状カルボン酸エステルとして は、 下記一般式:

(式中、 [¾ 31 及び[¾ 32 は、 互いに独立に、 炭素数 1〜 4のフッ素原子を含ん でいてもよいアルキル基であり、 [¾ 31 及び[¾ 32 の少なくとも一方はフッ素原 子を含む。 ) で示されるフッ素化鎖状カルボン酸エステル が、 他溶媒との相 溶性や耐酸化性が良好な点から好ましい。

[0259] [¾ 31 及び[¾ 32 としては、 例えばメチル基 (一〇1 ~ 1 3 ) 、 エチル基 (一〇1 ~ 1 2

1 ~ 1 3 ) 、 プロピル基 (_〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 3 ) 、 イソプロピル基 (一〇1 ~ 1 (〇1 ~ 1 3 2 ) 、 ノルマルブチル基 (一〇1 ~ 1 2 〇1 _ 1 2 〇1 _ 1 2 〇1 _ 1 3 ) 、 夕ーシャリーブチル 基 (一〇 (〇1 ~ 1 3 3 ) 等の非フッ素化アルキル基; 一〇 3 、 一〇 2 1 ~ 1、 一 C F l·\ 2s -〇 2 3 、 -〇 2 2 1 ~ 1、 -〇 2 〇 1 ~ 1 2 、 -〇1 ~ 1 2 3

-〇1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 、 一〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 3 、 一CH 2 CH 2 C F 2 H、 一〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 、 -C F (0 F 3 2s -C F (〇 2 1 ~ 1) 2 、 -C F (0 F ^ 2 ) 2、 — (〇 3 ) 2、 — (〇 2、 — (〇 1 ~ 1 2 ) _〇 (〇〇 1 ~ 1 3 ) 〇 3 、 -〇 2 2 2 3 、 -〇 2 2 2 2 1 ~ 1 、 -〇 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 、 -〇 1 ~ 1 2 2 2 3 、 -〇 1 ~ 1 2 2 〇 2〇 2 1 ~ 1、 -〇 1 ~ 1 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 、 -〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 2 3 、 -〇 1 ~ 1 2 一〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1 2 、 一〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 3 、 一〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 2 1 ~ 1、 一〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 、 -C F (〇 3 ) 〇 2 3 、 -C F (〇 2 1 ~ 1) 〇 2 3 、 -C F (〇 1 ~ 1 2 ) C F 2 0 F 3% -C F (0 F 3 ) 〇 2 2 1 ~ 1、 -C F (0 F 3 ) 〇 2 〇 1 ~ 1 2 、 一〇

〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 、 一 (〇 3 ) 〇 2 3 、 一 (〇 2 1 ~ 1) 〇 2 3 〇 2020/175513 70 卩(:170? 2020 /007604

、 -〇 1 ~ 1 (〇 1 ~ 1 2 ) 〇 2 3 、 -〇 1 ~ 1 (〇 3 ) 〇 2 2 1 ~ 1、 -〇 1 ~ 1 ( 〇 3 ) 〇 2 〇 1 ~ 1 2 、 一〇 !! (〇 3 ) 〇 1 ~ 1 2 3 、 一〇 !! (〇 3 ) 〇 1 ~ 1 2

2 1 ~ 1、 -〇1 ~ 1 (〇 3 ) 〇1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 、 _〇 2 〇 (〇 3 ) 〇 3 、 - 〇 2 〇 (〇 2 1 ~ 1) 〇 3 、 -〇 2 〇 (〇 1 ~ 1 2 ) 〇 3 、 -〇 2 〇 (〇 3 ) 〇 2 1 ~ 1、 -〇 2 〇 (〇 3 ) C F l·\ 2s -〇1 ~ 1 2 〇 (〇 3 ) 〇 3 、 -〇1 ~ 1 2 〇 (〇 2 1 ~ 1) 〇 3 、 -〇1 ~ 1 2 〇 (〇 1 ~ 1 2 ) 〇 3 、 - 〇1 ~ 1 2 〇 (〇 3 ) 〇 2 1 ~ 1、 -〇1 ~ 1 2 〇 (〇 3 ) C F l·\ 2s -〇!^ (〇 3 ) 〇 3 、 -〇!^ (〇 2 1 ~ 1) 〇 3 、 -〇!^ (〇 1 ~ 1 2 ) 〇 3 、 -〇!^ (〇 3 ) 〇 2 1 ~ 1、 -〇!^ (〇 3 ) C F l·\ 2s - 〇 2 〇 1 ~ 1 (〇 3 ) 〇 3 、 -〇 2 〇 1 ~ 1 (〇 2 1 ~ 1) 〇 3 、 -〇 2 〇 1 ~ 1 ( C F l·\ 2 ) 〇 3 、 -〇 2 〇1 ~ 1 (〇 3 ) 〇 2 1 ~ 1、 -〇 2 〇1 ~ 1 (〇 3 ) 〇 1 ~ 1 2 、 一〇 (〇 3 3 、 一〇 (〇 2 1 ~ 1) 3 、 一〇 (C F l·\ 2 3 等のフッ素 化アルキル基等が挙げられる。 なかでもメチル基、 エチル基、 一0 3 、 一〇 21 ~ 1、 一〇 2 3 、 一〇 1 ~ 1 2 3 、 一〇 ^^〇 、 一〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2

〇 1 ~ 1 2 が他溶媒との相溶性、 粘度、 耐酸化性が良好な点から特に好まし い。

[0260] 上記フッ素化鎖状カルボン酸エステルの具体 例としては、 例えば 0 3 〇 1 ~ 1 2 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 3 (3, 3, 3 -トリフルオロプロピオン酸メチル) 、 1 ~ 1〇 2〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 3 (ジフルオロ酢酸メチル) 、 1 ~ 1〇 2 〇 (=〇) 〇〇 2 1 ~ 1 5 (ジフルオロ酢酸エチル) 、 〇 3 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 3 、 〇 3 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 2 2 5 、 〇 3 〇 (=〇) 〇CH 2 C F 2 C F 2 H (トリフ ルオロ酢酸 2, 2, 3, 3 -テトラフルオロプロピル) 、 〇 3 〇 (=〇) 〇 〇1 ~ 1 2 3 、 〇 3 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 (〇 3 ) ペンタフルオロ酪酸エチル 、 ペンタフルオロプロピオン酸メチル、 ペンタフルオロプロピオン酸エチル 、 ヘプタフルオロイソ酪酸メチル、 トリフルオロ酪酸イソプロピル、 トリフ ルオロ酢酸エチル、 トリフルオロ酢酸 ㊀ 「 ーブチル、 トリフルオロ酢酸 门ーブチル、 テトラフルオロー 2 - (メ トキシ) プロピオン酸メチル、 酢酸 20/175513 71 卩(:170? 2020 /007604

2, 2 -ジフルオロエチル、 酢酸 2, 2, 3, 3 -テトラフルオロプロピル 、 〇1 ~ 1 3 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 2 3 (酢酸 2, 2, 2 -トリフルオロエチル) 、 酢酸 1 1 ~ 1, 1 1 ~ 1-ヘプタフルオロブチル、 4, 4, 4 -トリフルオロ酪酸メ チル、 4, 4, 4 -トリフルオロ酪酸エチル、 3, 3, 3 -トリフルオロプ ロピオン酸エチル、 3, 3, 3 -トリフルオロプロピオン酸 3, 3, 3 トリ フルオロプロピル、 3 - (トリフルオロメチル) 酪酸エチル、 2, 3, 3,

3 -テトラフルオロプロピオン酸メチル、 2, 2 -ジフルオロ酢酸プチル、

2, 2, 3, 3 -テトラフルオロプロピオン酸メチル、 2 - (トリフルオロ メチル) 一3, 3, 3—トリフルオロプロピオン酸メチル、 ヘプタフルオロ 酪酸メチル等の 1種又は 2種以上が例示できる。

なかでも〇 3 〇1 ~ 1 2 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 3 、 1 ~ 1〇 2 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 3 、 1 ~ 1〇 2 〇 (=〇) 〇〇 2 1 ~ 1 5 、 〇 3 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 2 2 5 、 〇 3 〇 (=〇) 〇 CH 2 C F 2 C F 2 H、 〇 3 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 2 3 、 〇 3 〇 (=〇) 〇〇 1 ~ 1 (〇 3 2 、 ペンタフルオロ酪酸エチル、 ペンタフルオロプロピオン酸メ チル、 ペンタフルオロプロピオン酸エチル、 ヘプタフルオロイソ酪酸メチル 、 トリフルオロ酪酸イソプロピル、 トリフルオロ酢酸エチル、 トリフルオロ 酢酸 6 「 1: -プチル、 トリフルオロ酢酸 -ブチル、 テトラフルオロー 2 - (メ トキシ) プロピオン酸メチル、 酢酸 2, 2 -ジフルオロエチル、 酢酸 2, 2, 3, 3—テトラフルオロプロピル、 〇1 ~ 1 3 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 2 3 、 酢酸 1 1 ~ 1, 1 1 ~ 1-ヘプタフルオロブチル、 4, 4, 4 -トリフルオロ酪酸メ チル、 4, 4, 4 -トリフルオロ酪酸エチル、 3, 3, 3 -トリフルオロプ ロピオン酸エチル、 3, 3, 3 -トリフルオロプロピオン酸 3, 3, 3 -卜 リフルオロプロピル、 3 - (トリフルオロメチル) 酪酸エチル、 2, 3, 3 , 3 -テトラフルオロプロピオン酸メチル、 2, 2 -ジフルオロ酢酸プチル 、 2, 2, 3, 3 -テトラフルオロプロピオン酸メチル、 2 - (トリフルオ ロメチル) 一3, 3, 3—トリフルオロプロピオン酸メチル、 ヘプタフルオ 口酪酸メチルが、 他溶媒との相溶性及びレート特性が良好な点 から好ましく 、 〇 3 〇1 ~ 1 2 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 3 、 1 ~ 1〇 2 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 3 、 1 ~ 1〇 2 〇 ( 〇 2020/175513 72 卩(:170? 2020 /007604

=〇) 〇〇 2 1 ~ 1 5 、 〇1 ~ 1 3 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 2 3 がより好ましく、 1 ~ 1〇 2 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 3 、 1 ~ 1〇 2 〇 (=〇) 〇〇 2 1 ~ 1 5 、 〇1 ~ 1 3 〇 (=〇) 〇〇1 ~ 1 2 〇 3が特に好ましい。

[0261] 上記フッ素化鎖状カルボン酸エステルは、 1種を単独で用いてもよく、 2種 以上を任意の組み合わせ及び比率で併用して もよい。

[0262] 上記フッ素化鎖状カルボン酸エステルが含ま れる場合、 上記フッ素化鎖状力 ルボン酸エステルの含有量は、 上記溶媒に対して 1 〇〜 90体積%であるこ とが好ましく、 40〜 85体積%であることがより好ましく、 50〜 80体 積%であることが更に好ましい。

[0263] 上記溶媒は、 上記環状力ーボネート、 上記鎖状力ーボネート及び上記鎖状力 ルボン酸エステルからなる群より選択される 少なくとも 1種を含むことが好 ましく、 上記環状力ーボネートと、 上記鎖状力ーボネート及び上記鎖状カル ボン酸エステルからなる群より選択される少 なくとも 1種とを含むことがよ り好ましい。 上記環状力ーボネートは、 飽和環状力ーボネートであることが 好ましい。

上記の組成の溶媒を含有する電解液は、 電気化学デバイスの高温保存特性や サイクル特性を一層向上させることができる 。

[0264] 上記溶媒が上記環状力ーボネートと、 上記鎖状力ーボネート及び上記鎖状力 ルボン酸エステルからなる群より選択される 少なくとも 1種とを含む場合、 上記環状力ーボネートと、 上記鎖状力ーボネート及び上記鎖状カルボン 酸エ ステルからなる群より選択される少なくとも 1種とを合計で、 1 〇〜 1 00 体積%含むことが好ましく、 30〜 1 00体積%含むことがより好ましく、

50〜 1 00体積%含むことが更に好ましい。

[0265] 上記溶媒が上記環状力ーボネートと、 上記鎖状力ーボネート及び上記鎖状力 ルボン酸エステルからなる群より選択される 少なくとも 1種とを含む場合、 上記環状力ーボネートと、 上記鎖状力ーボネート及び上記鎖状カルボン 酸エ ステルからなる群より選択される少なくとも 1種との体積比としては、 5/ 95〜 95/5が好ましく、 1 0/90以上がより好ましく、 1 5/85以 \¥02020/175513 73 卩(:17 2020 /007604

上が更に好ましく、 20/80以上が特に好ましく、 90/1 0以下がより 好ましく、 60/40以下が更に好ましく、 50/50以下が特に好ましい

[0266] 上記溶媒は、 また、 上記非フッ素化飽和環状力ーボネート、 上記非フッ素化 鎖状力ーボネート及び上記非フッ素化鎖状カ ルボン酸エステルからなる群よ り選択される少なくとも 1種を含むことも好ましく、 上記非フッ素化飽和環 状力ーボネートと、 上記非フッ素化鎖状力ーボネート及び上記非 フッ素化鎖 状カルボン酸エステルからなる群より選択さ れる少なくとも 1種とを含むこ とがより好ましい。 上記の組成の溶媒を含有する電解液は、 比較的低電圧で 使用される電気化学デバイスに好適に利用で きる。

[0267] 上記溶媒が上記非フッ素化飽和環状力ーボネ ートと、 上記非フッ素化鎖状力 —ボネート及び上記非フッ素化鎖状カルボン 酸エステルからなる群より選択 される少なくとも 1種とを含む場合、 上記非フッ素化飽和環状力ーボネート と、 上記非フッ素化鎖状力ーボネート及び上記非 フッ素化鎖状カルボン酸エ ステルからなる群より選択される少なくとも 1種とを合計で、 5〜 1 00体 積%含むことが好ましく、 20〜 1 00体積%含むことがより好ましく、 3 〇〜 1 00体積%含むことが更に好ましい。

[0268] 上記電解液が上記非フッ素化飽和環状力ーボ ネートと、 上記非フッ素化鎖状 力ーボネート及び上記非フッ素化鎖状カルボ ン酸エステルからなる群より選 択される少なくとも 1種とを含む場合、 上記非フッ素化飽和環状力ーボネー 卜と、 上記非フッ素化鎖状力ーボネート及び上記非 フッ素化鎖状カルボン酸 エステルからなる群より選択される少なくと も 1種との体積比としては、 5 /95〜 95/5が好ましく、 1 0/90以上がより好ましく、 1 5/85 以上が更に好ましく、 20/80以上が特に好ましく、 90/1 0以下がよ り好ましく、 60/40以下が更に好ましく、 50/50以下が特に好まし い。

[0269] 上記溶媒は、 また、 上記フッ素化飽和環状力ーボネート、 上記フッ素化鎖状 力ーボネート及び上記フッ素化鎖状カルボン 酸エステルからなる群より選択 〇 2020/175513 74 卩(:170? 2020 /007604

される少なくとも 1種を含むことも好ましく、 上記フッ素化飽和環状カーボ ネートと、 上記フッ素化鎖状力ーボネート及び上記フッ 素化鎖状カルボン酸 エステルからなる群より選択される少なくと も 1種とを含むことがより好ま しい。 上記の組成の溶媒を含有する電解液は、 比較的低電圧で使用される電 気化学デバイスだけでなく、 比較的高電圧で使用される電気化学デバイス に も好適に利用できる。

[0270] 上記溶媒が上記フッ素化飽和環状力ーボネー トと、 上記フッ素化鎖状カーボ ネート及び上記フッ素化鎖状カルボン酸エス テルからなる群より選択される 少なくとも 1種とを含む場合、 上記フッ素化飽和環状力ーボネートと、 上記 フッ素化鎖状力ーボネート及び上記フッ素化 鎖状カルボン酸エステルからな る群より選択される少なくとも 1種とを合計で、 5〜 1 0 0体積%含むこと が好ましく、 1 0〜 1 0 0体積%含むことがより好ましく、 3 0〜 1 0 0体 積%含むことが更に好ましい。

[0271 ] 上記溶媒が上記フッ素化飽和環状力ーボネー トと、 上記フッ素化鎖状カーボ ネート及び上記フッ素化鎖状カルボン酸エス テルからなる群より選択される 少なくとも 1種とを含む場合、 上記フッ素化飽和環状力ーボネートと、 上記 フッ素化鎖状力ーボネート及び上記フッ素化 鎖状カルボン酸エステルからな る群より選択される少なくとも 1種との体積比としては、 5 / 9 5〜 9 5 / 5が好ましく、 1 0 / 9 0以上がより好ましく、 1 5 / 8 5以上が更に好ま しく、 2 0 / 8 0以上が特に好ましく、 9 0 / 1 0以下がより好ましく、 6 0 / 4 0以下が更に好ましく、 5 0 / 5 0以下が特に好ましい。

[0272] また、 上記溶媒として、 イオン液体を用いることもできる。 「イオン液体」 とは、 有機カチオンとアニオンとを組み合わせたイ オンからなる液体である

[0273] 有機カチオンとしては、 特に限定されないが、 例えば、 ジアルキルイミダゾ リウムカチオン、 トリアルキルイミダゾリウムカチオン等のイ ミダゾリウム イオン;テトラアルキルアンモニウムイオン ; アルキルピリジニウムイオン ;ジアルキルピロリジニウムイオン;及びジ ルキルピペリジニウムイオン 〇 2020/175513 75 卩(:170? 2020 /007604 が挙げられる。

[0274] これらの有機カチオンのカウンターとなるア ニオンとしては、 特に限定され ないが、 例えば、 アニオン、 3 (C 2 F 5 3 アニオン、 3 (〇 3) 3 アニオン、 巳 4アニオン、 巳 2 (〇 3 2 アニオン、 巳 3 (〇 3 ) アニオン、 ビスオキサラトホウ酸アニオン、 (〇 2 4 2 アニオン、 丁干 (トリフルオロメタンスルホニル) アニオン、 干 (ノナフルオロブタンス ルホニル) アニオン、 ビス (フルオロスルホニル) イミ ドアニオン、 ビス ( トリフルオロメタンスルホニル) イミ ドアニオン、 ビス (ペンタフルオロエ タンスルホニル) イミ ドアニオン、 ジシアノアミンアニオン、 ハロゲン化物 アニオンを用いることができる。

[0275] 上記溶媒は、 非水溶媒であることが好ましく、 本開示の電解液は、 非水電解 液であることが好ましい。

上記溶媒の含有量は、 電解液中 70〜 99. 999質量%であることが好ま しく、 80質量%以上がより好ましく、 92質量%以下がより好ましい。

[0276] 本開示の電解液は、 更に、 以下の化合物 (5) を含んでもよい。 化合物 (5 ) としては、 下記式:

[化 111]

で示されるリチウムビス (オキサラト) ボレート (!_ 丨 巳〇巳) 、

下記式: \¥0 2020/175513 76 卩(:17 2020 /007604

[化 1 12]

で示されるリチウムジフルオロオキサラトホ スファナイ ト (!_ 丨 0 〇 ) 、 下記式:

[化 1 13]

で示されるリチウムテトラフルオロオキサラ トホスファナイ ト (!_ 丨 丁 〇 P) . 下記式:

[化 1 14]

で示されるリチウムビス (オキサラト) ジフルオロホスファナイ ト等が挙げ られる。

[0277] 化合物 (5) としては、 また、 リチウムビス (マロナト) ボレート、 リチウ ムジフルオロ (マロナト) ボレート、 リチウムビス (メチルマロナト) ボレ —卜、 リチウムジフルオロ (メチルマロナト) ボレート、 リチウムビス (ジ メチルマロナト) ボレート、 リチウムジフルオロ (ジメチルマロナト) ボレ —卜等も挙げられる。 〇 2020/175513 77 卩(:170? 2020 /007604

[0278] 化合物 (5) としては、 また、 リチウムトリス (オキサラト) ホスフエート 、 リチウムトリス (マロナト) ホスフエート、 リチウムジフルオロビス (マ ロナト) ホスフエート、 リチウムテトラフルオロ (マロナト) ホスフエート 、 リチウムトリス (メチルマロナト) ホスフエート、 リチウムジフルオロビ ス (メチルマロナト) ホスフエート、 リチウムテトラフルオロ (メチルマロ ナト) ホスフエート、 リチウムトリス (ジメチルマロナト) ホスフエート、 リチウムジフルオロビス (ジメチルマロナト) ホスフエート、 リチウムテト ラフルオロ (ジメチルマロナト) ホスフエート等も挙げられる。

[0279] 化合物 (5) としては、 また、 1_ 1 八 I (〇 2 4 2 、 1_ 1 八 I 2 (〇 2 4 ) 等も挙げられる。

[0280] 中でも、 リチウムビス (オキサラト) ボレート、 リチウムトリス (オキサラ 卜) ホスフエート、 リチウムジフルオロビス (オキサラト) ホスフエート、 リチウムテトラフルオロ (オキサラト) ホスフエートが、 入手の容易さや安 定な被膜状の構造物の形成に寄与することが できる点から、 より好適に用ぃ られる。

化合物 (5) としては、 リチウムビス (オキサラト) ボレートが特に好まし ぃ。

[0281 ] 化合物 (5) の含有量としては、 より一層の優れたサイクル特性が得られる ことから、 上記溶媒に対して、 〇. 0 0 1質量%以上が好ましく、 0 . 0 1 質量%以上がより好ましく、 1 〇質量%以下が好ましく、 3質量%以下がよ り好ましぃ。

[0282] 本開示の電解液は、 更に、 電解質塩 (但し、 化合物 (1) 、 (2 1) 及び (

5) を除く) を含むことが好ましぃ。 上記電解質塩としては、 リチウム塩、 アンモニウム塩、 金属塩のほか、 液体状の塩 (イオン性液体) 、 無機高分子 型の塩、 有機高分子型の塩等、 電解液に使用することができる任意のものを 用ぃることができる。

[0283] リチウムイオンニ次電池用電解液の電解質塩 としては、 リチウム塩が好まし い。 20/175513 78 卩(:170? 2020 /007604

上記リチウム塩として任意のものを用いる ことができ、 具体的には以下のも のが挙げられる。 例えば、 1_ 1 6 、 L \ B F ^ 1_ 1 〇 1 〇 4 、 1_ 1 八 1

I、 1_ 1 巳 1_ 1 〇 1、 1_ 1 巳 10 〇 1 10 、 1_ 1 2 3 6 、 L \ 2 P F 〇 3 、 1_ 丨 ?〇 2 2 等の無機リチウム塩;

1_ 1 〇 5 等のタングステン酸リチウム類;

1 ~ 1〇〇 2 1_ し 〇1 ~ 1 3 〇〇 2 1_ 丨、 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 1_ 丨、 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 1_ 丨、 〇 3〇〇 2 1_ し 〇 3 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 1_ 丨、 〇 3 2 〇〇 2 1_ 丨、 〇 3 2 〇 2〇〇 2 1_ し 〇 3 2 2 2 〇〇 2 1_ 1等のカルボン酸リチウム塩 類;

3〇 3 1_ 丨、 〇1 ~ 1 3 3〇 3 1_ 丨、 〇1 ~ 1 2 3〇 3 1_ 丨、 〇1 ~ 1 2 3〇 3 1_ 丨、 〇 33〇 3 1_ し 〇 3 2 3〇 3 1_ 1、 〇 3 2 2 3〇 3 1_ 1、 〇 3 〇 2〇 2 2 3〇 3 1_ 丨、 リチウムメチルサルフエート、 リチウムエチルサ ルフエート (〇 2 1 ~ 1 5 〇3〇 3 1_ 丨) 、 リチウム 2, 2, 2—トリフルオロエチ ルサルフエート等の 3 =〇基を有するリチウム塩類;

1_ 丨 ( 〇〇) 2 、 1_ 丨 ( 〇〇) ( 3〇 2 ) 、 し 丨 ( 3〇 2 2

1_ 1 ( 3〇 2 ) (〇 3 3〇 2 ) 、 し 1 (〇 3 3〇 2 2 、 1_ I (〇 2 5 3〇 2 2 、 リチウムビスパーフルオロエタンスルホニル イミ ド、 リチウム 環状 1 , 2 -パーフルオロエタンジスルホニルイミ ド、 リチウム環状 1 , 3 -パーフルオロプロパンジスルホニルイミ ド、 リチウム環状 1 , 2 -エタン ジスルホニルイミ ド、 リチウム環状 1 , 3 -プロパンジスルホニルイミ ド、 リチウム環状 1 , 4 -パーフルオロブタンジスルホニルイミ ド、 !_ 丨 1\1 (〇 33〇 2 ) ( 3〇 2 ) 、 !_ I (〇 3 3〇 2 ) (〇 3 7 3〇 2 ) 、 !_ I 1\1 (

類;

1_ 1 〇 ( 3〇 2 3 、 1- 1 〇 (〇 3 3〇 2 3 、 1_ 1 〇 (〇 2 5 3〇 2 3 等 のリチウムメチド塩類;

その他、 式: 1_ 丨 (0^ 2 +1 6-3 (式中、 8は〇〜 5の整数であり 〇 2020/175513 79 卩(:170? 2020 /007604

、 nは 1〜 6の整数である) で表される塩 (例えば !_ I 3 (〇 2 5 ) 3、

1_ 1 ? 3 (〇 3 3 、 1_ 1 ? 3 い 5 〇 -〇 7 3 、 1_ 1 ? い 3 〇 -〇 3 7 ) 、 1- 1 4 (〇 3 ) 2、 1- 1 4 (〇/ 5 2 ) 、 L \ P F 4 ( 〇 3 3〇 2 2 、 1_ 1 4 (〇 2 5 3〇 2 2 、 1_ 1 巳 3 3 、 1 - 1 巳 3 〇/ 5 、 1_ 1 巳 3 7 、 1_ 1 巳 (〇 3 ) 2、 1- 1 巳 (〇 5 ) 2 、 1_ 1 巳 2 (〇 3 3〇 2 ) 2、 1- 1 巳 2 (〇 2 5 3〇 2 2 等の含フッ素有 機リチウム塩類、 1- 1 3〇1\1、 1_ 1 巳 (〇1\1) 4 、 1_ 1 巳 (〇 6 1 ~ 1 5 4 、 1_ 1 2 (〇 2 0 4 ) 、 1_ 1 (<3 2 4 3 、 (匕は〇〜 3の整数 ) 等が挙げられる。

[0284] 中でも、 1_ 1 6 、 1_ 1 巳 4 、 1_ 1 3匕 6 、 L \ 7 a F ^ 1_ 1 〇 2 2 、 3〇 3 1_ し 〇 3 3〇 3 1_ し 1_ 1 ( 3〇 2 2 、 1_ 1 ( 3〇 2 ) (〇 3 3〇 2 ) 、 1_ 1 (〇 3 3〇 2 2 、 1_ 1 (〇 2 5 3〇 2 2 、 リチ ウム環状 1 , 2 -パーフルオロエタンジスルホニルイミ ド、 リチウム環状 1

, 3—パーフルオロプロパンジスルホニルイミ ド、 !_ 丨 〇 ( 3〇 2 3 、 し I 〇 (〇 3 3〇 2 3 、 !_ I 〇 (〇 2 5 3〇 2 3 、 I - I 巳 3 3 、 !_ I 巳 3〇 2 5 、 !_ I 3 (〇 3 3 、 !_ I 3 (〇 2 5 ) 3等が出力特性やハ イレート充放電特性、 高温保存特性、 サイクル特性等を向上させる効果があ る点から特に好ましく、 1_ 丨 6 、 1_ 丨 ( 3〇 2 2 及び 1_ 丨 巳 4 から なる群より選択される少なくとも 1種のリチウム塩が最も好ましい。

[0285] これらの電解質塩は単独で用いても、 2種以上を併用してもよい。 2種以上 を併用する場合の好ましい一例は、 !_ 丨 6 と !_ 丨 巳 4 との併用や、 !_ I 6と、 1_ 丨 ?〇 2 2 、 〇 2 1 ~ 1 5 〇3〇 3 1_ 丨又は 3〇 3 1_ 丨 との併用であ り、 高温保存特性、 負荷特性やサイクル特性を向上させる効果が ある。

[0286] この場合、 電解液全体 1 00質量%に対する !_ 丨 巳 4 、 !_ 丨 〇 2 2 、 〇 2

1 ~ 1 5 〇3〇 3 1_ 丨又は 3〇 3 1_ 丨の配合量に制限は無く、 本開示の効果を著し く損なわない限り任意であるが、 本開 の電解液に対して、 通常、 〇 . 〇 1 質量%以上、 好ましくは〇. 1質量%以上であり、 また、 通常 30質量%以 下、 好ましくは 20質量%以下、 より好ましくは 1 0質量%以下、 更に好ま 〇 2020/175513 80 卩(:170? 2020 /007604

しくは 5質量%以下である。

[0287] また、 他の一例は、 無機リチウム塩と有機リチウム塩との併用で あり、 この 両者の併用は、 高温保存による劣化を抑制する効果がある。 有機リチウム塩 としては、 〇 3 3〇 3 !_ し !_ I ( 3〇 2 2 、 !_ I ( 3〇 2 ) (〇 330 2 ) 、 !_ I (〇 3 3〇 2 ) し I (〇 2 5 3〇 2 2 、 リチウム環 状 1 , 2 -パーフルオロエタンジスルホニルイミ ド、 リチウム環状 1 , 3 - パーフルオロプロパンジスルホニルイミ ド、 !_ 丨 〇 ( 3〇 2 3 、 !_ 丨 〇 ( 〇 3 50 2 3 、 1_ 1 〇 (〇 5 30 2 3 、 1_ 1 巳 3 3 、 1_ 1 巳 3 2 5 、 1_ 1 3 (〇 3 3 、 1_ 1 3 (〇 2 5 3 等であるのが好ましい。 この場合には、 電解液全体 1 〇〇質量%に対する有機リチウム塩の割合は 、 好ましくは〇. 1質量%以上、 特に好ましくは〇. 5質量%以上であり、 ま た、 好ましくは 30質量%以下、 特に好ましくは 20質量%以下である。

[0288] 電解液中のこれらの電解質塩の濃度は、 本開示の効果を損なわない限り特に 制限されない。 電解液の電気伝導率を良好な範囲とし、 良好な電池性能を確 保する点から、 電解液中のリチウムの総モル濃度は、 好ましくは〇. 3〇1〇 1 /1 -以上、 より好ましくは〇. 4〇1〇 丨 /1_以上、 更に好ましくは 0. 5 、 、 〇 丨 /1_以下、 より好ましく は 2. 更に好ましくは 2. 0〇1〇 丨 /1_以下である。

[0289] リチウムの総モル濃度が低すぎると、 電解液の電気伝導率が不十分の場合が あり、 _方、 濃度が高すぎると、 粘度上昇のため電気伝導度が低下する場合 があり、 電池性能が低下する場合がある。

[0290] 電気二重層キャパシタ用電解液の電解質塩と しては、 アンモニウム塩が好ま しい。

上記アンモニウム塩としては、 以下 (丨 丨 3) ~ (丨 丨 6) が挙げられる。

( 1 1 3) テトラアルキル 4級アンモニウム塩

—般式 ( I 1 3) :

[0291] \¥0 2020/175513 81 卩(:17 2020 /007604

[化 1 15]

異なり、 いずれも炭素数 1 〜 6のエーテル結合を含んでいてもよいアルキ 基; X -はアニオン) で示されるテトラアルキル 4級アンモニウム塩が好ましく例示できる。 また 、 このアンモニウム塩の水素原子の一部又は全 部がフッ素原子及び/又は炭 素数 1〜 4の含フッ素アルキル基で置換されているも も、 耐酸化性が向上 する点から好ましい。

[0292] 具体例としては、 一般式 (丨 I 3 _ 1) :

[0293] [化 1 16]

( ( |\| @ X 0 ⑴ 3 - 1)

(式中、 及び X -は前記と同じ; X及び Vは同じか又は異なり〇〜 4の整数で、 かつ X +ソ = 4)

で示されるテトラアルキル 4級アンモニウム塩、 一般式 (丨 丨 3 - 2) :

[0294] [化 1 17]

素数 1〜 6の 2価の炭 化水素基 は炭素数 1〜 4のアルキル基; 2は 1又は 2 ; X -はアニオン )

で示されるアルキルエーテル基含有トリアル キルアンモニウム塩、

等が挙げられる。 アルキルエーテル基を導入することにより、 粘性の低下を 〇 2020/175513 82 卩(:170? 2020 /007604

図ることができる。

[0295] アニオン X-は、 無機アニオンでも有機アニオンでもよい。 無機アニオンとし ては、 例えば八 I 〇 I 4 -、 巳 4 -、 6 -、 八 3 6 -、 丁 3 6 -、 I -、 3 匕 6 -が挙げられる。 有機アニオンとしては、 例えばビスオキサラトボレー トアニオン、 テトラフルオロオキサラトホスフエートアニ オン、 ジフルオロ ビスオキサラトフォスフエートアニオン、 〇 3 〇〇〇-、 〇 3 3〇 3 -、 (〇 33〇 2 2 -、 (〇 2 5 3〇 2 2 1\1_等が挙げられる。

[0296] これらのうち、 耐酸化性やイオン解離性が良好な点から、 巳 4 -、 6 -、 八 3 6 -、 3匕 6 _が好ましい。

[0297] テトラアルキル 4級アンモニウム塩の好適な具体例としては

、 巳 1: 4 1\1〇 1 〇 4 、 巳 1: 4 6 、 巳 1: 4 八 3 6 、 巳 1: 4 36 6 、 º I 41\|〇 3 3〇 3 、 巳 4 (〇 3 3〇 2 2 、 巳 4 !'''1〇 4 9 3〇 3 、 巳 1: 3 |\/|6 4 、 巳 1: 3 1\/161\1〇 1 〇 4 、 巳 1: 3 1\/16 ? 6 、 巳 1: 3 1\/16 八 3 6、 巳 1: 3 1\/16 36 6 、 巳 1: 3 1\/161\1〇 3 3〇 3 、 巳 1: 3 1\/16 (〇 3 3〇 2) 2 1\1、 巳 1: 3 1\/161\1〇 4 9 3〇 3 を用いればよく、 特に、 巳 1: 4 4 、 巳 1: 4 6 、 巳 1: 4 36 6 、 巳 1: 4 八 3 6 、 巳 1: 3 1\/16 巳 4 、 1\1, -ジエチルー 1\1 -メチルー 1\1- (2 -メ トキシエチル) アンモニウム塩等が 挙げられる。

[0298] (丨 丨 匕) スピロ環ビビロリジニウム塩

[0299] [化 118]

異なり、 いずれも炭素数 1〜 4のアルキ ル基; X -はアニオン; n 1は〇〜 5の整数; n 2は〇〜 5の整数) 〇 2020/175513 83 卩(:170? 2020 /007604

で示されるスピロ環ビビロリジニウム塩、 一般式 (丨 丨 匕一2)

[0300] [化 119]

いずれも炭素数 1〜 4のアル キル基; X -はアニオン; n 3は〇〜 5の整数; n 4は〇〜 5の整数) で示されるスピロ環ビビロリジニウム塩、 又は、 一般式 (丨 丨 匕一3) :

[0301] [化 120]

いずれも炭素数 1〜 4のアル キル基; X -はアニオン; n 5は〇〜 5の整数; n 6は〇〜 5の整数) で示されるスピロ環ビビロリジニウム塩が好 ましく挙げられる。 また、 この スピロ環ビビロリジニウム塩の水素原子の一 部又は全部がフッ素原子及び/ 又は炭素数 1〜 4の含フッ素アルキル基で置換されているも も、 耐酸化性 が向上する点から好ましい。

[0302] アニオン X-の好ましい具体例は、 (丨 丨 3) の場合と同じである。 なかでも 、 解離性が高く、 高電圧下での内部抵抗が低い点から、 巳 4 —、 6 —、 (〇 3 3〇 2 2 1\!-又は (〇 2 5 3〇 2 2 1\!-が好ましい。

[0303] スピロ環ビビロリジニウム塩の好ましい具体 例としては、 例えば、 〇 2020/175513 84 卩(:170? 2020 /007604

[化 121 ]

等が挙げられる。

[0304] このスピロ環ビビロリジニウム塩は溶媒への 溶解性、 耐酸化性、 イオン伝導 性の点で優れている。

[0305] ( I I 〇) イミダゾリウム塩

—般式 (丨 丨 <=) :

[0306] [化 122]

いずれも炭素数 1〜 6のアル キル基; X -はアニオン)

で示されるイミダゾリウム塩が好ましく例示 できる。 また、 このイミダゾリ 〇 2020/175513 85 卩(:170? 2020 /007604

ウム塩の水素原子の一部又は全部がフッ素 原子及び/又は炭素数 1〜 4の含 フッ素アルキル基で置換されているものも、 耐酸化性が向上する点から好ま しい。

[0307] アニオン X -の好ましい具体例は、 (丨 丨 3) と同じである。

[0308] 好ましい具体例としては、 例えば

[0309] [化 123]

等が挙げられる。

[0310] このイミダゾリウム塩は粘性が低く、 また溶解性が良好な点で優れている。

[031 1 ] (丨 丨 〇〇 : 1\1 -アルキルピリジニウム塩

—般式 (丨 丨 ) :

[0312] [化 124]

はアニオン)

で示される 1\1 -アルキルピリジニウム塩が好ましく例示で る。 また、 この 1\1 _アルキルピリジニウム塩の水素原子の一部 は全部がフッ素原子及び/ 又は炭素数 1〜 4の含フッ素アルキル基で置換されているも も、 耐酸化性 が向上する点から好ましい。

[0313] アニオン X -の好ましい具体例は、 (丨 丨 3) と同じである。

[0314] 好ましい具体例としては、 例えば

[0315] 〇 2020/175513 86 卩(:170? 2020 /007604

[化 125]

等が挙げられる。

[0316] この 1\1_アルキルピリジニウム塩は粘性が低く、 また溶解性が良好な点で優 れている。

[0317] ( I 丨 ㊀) 1\1, 1\1 -ジアルキルピロリジニウム塩

—般式 (丨 丨 ㊀) :

[0318] [化 126]

173

X 0 ( )

(式中、 [¾ 173 及び[¾ 183 は同じか又は異なり、 いずれも炭素数 1〜 6のアル キル基; X -はアニオン)

で示される 1\1, 1\!-ジアルキルピロリジニウム塩が好ましく 示できる。 ま た、 この 1\1, 1\1_ジアルキルピロリジニウム塩の水素原子 一部又は全部が フッ素原子及び/又は炭素数 1〜 4の含フッ素アルキル基で置換されている ものも、 耐酸化性が向上する点から好ましい。 〇 2020/175513 87 VCTI3P2^2Qml6Q4

[0319] アニオン X -の好ましい具体例は、 (丨 丨 3) と同じである。

[0320] 好ましい具体例としては、 例えば

[0321 ] [化 127]

[0322] [fb128]

〇 2020/175513 89 卩(:170? 2020 /007604

等が挙けられる。

[0323] この 1\1, 1\1_ジアルキルピロリジニウム塩は粘性が低 、 また溶解性が良好 な点で優れている。

[0324] これらのアンモニウム塩のうち、 ( I I 3) 、 ( I I 匕) 及び ( I I 〇) が 溶解性、 耐酸化性、 イオン伝導性が良好な点で好ましく、 更には

[0325] [化 129]

(式中、 IV! 6はメチル基; 巳 Iはエチル基; X -、 X、 Vは式 (丨 1 3- 1) と同じ)

が好ましい。

[0326] また、 電気二重層キャパシタ用電解質塩として、 リチウム塩を用いてもよい 〇 リチウム塩としては、 例えば、 1_ 1 6 、 1_ 1 巳 4 、 ( 3〇 2 ) 〇 2020/175513 90 卩(:170? 2020 /007604

更に容量を向上させるために、 マグネシウム塩を用いてもよい。 マグネシウ ム塩としては、 例えば、 IV! 9 (0 I 0 4 2 ^ 9 (〇〇〇 2 1 ~ 1 5 2 等が好まし

[0327] 電解質塩が上記アンモニウム塩である場合、 濃度は、 〇. 7モル/リッ トル 以上であることが好ましい。 〇. 7モル/リッ トル未満であると、 低温特性 が悪くなるだけでなく、 初期内部抵抗が高くなってしまうおそれがあ る。 上 記電解質塩の濃度は、 〇. 9モル/リッ トル以上であることがより好ましい 上記濃度の上限は、 低温特性の点で、 2. 0モル/リッ トル以下であること が好ましく、 1. 5モル/リッ トル以下であることがより好ましい。

上記アンモニウム塩が、 4フッ化ホウ酸トリエチルメチルアンモニウ (丁 巳1\/1八巳 4 ) の場合、 その濃度は、 低温特性に優れる点で、 〇. 7〜 1. 5 モル/リッ トルであることが好ましい。

また、 4フッ化ホウ酸スピロビビロリジニウム (3巳?巳 4 ) の場合は、 0 . 7~2. 0モル/リッ トルであることが好ましい。

[0328] 本開示の電解液は、 一般式 (2) :

[化 130]

(式中、 X 21 は少なくとも 1 ~ 1又は〇を含む基、 n 2 1は 1〜 3の整数、 丫 21 及び 21 は、 同じか又は異なり、 少なくとも 1 ~ 1、 〇、 〇又は を含む基、 n 22は0又は1、 丫 21 及び はお互いに結合して環を形成してもよい。 ) で示される化合物 (2) を更に含むことが好ましい。 上記電解液が化合物 ( 2) を含むと、 高温で保管した場合でも、 容量保持率が一層低下しにくく、 ガスの発生量が更に増加しにくい。 〇 2020/175513 91 卩(:170? 2020 /007604

[0329] 门 2 1が 2又は 3の場合、 2つ又は 3つの X 21 は同じであっても異なってい てもよい。

21 及び 21 が複数存在する場合、 複数存在する丫 21 及び 21 は同じであっ ても異なっていてもよい。

[0330] X 21 としては、 一〇丫 21 21— (式中、 丫 及び は上記のとおり) 又は

Cy2 cz (式中、 丫 21 及び は上記のとおり) で示される基が 好ましい。

[0331] 丫 21 としては、 1 ~ 1-、 ー、 〇1 ~ 1 3 -、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 -、 〇 3 2 -、 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -及び〇 3 2 2 -からなる群 より選択される少なくとも 1種が好ましい。

2 1 としては、 1 ~ 1-、 ー、 〇1 ~ 1 3 -、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 -、 〇 3 2 -、 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -及び〇 3 2 2 -からなる群 より選択される少なくとも 1種が好ましい。

[0332] 又は、 丫 21 及び 21 は、 お互いに結合して、 不飽和結合を含んでもよく、 芳 香族性を有していてもよい炭素環又は複素環 を形成することができる。 環の 炭素数は 3〜 20が好ましい。

[0333] 次いで、 化合物 (2) の具体例について説明する。 なお、 以下の例示におい て 「類縁体」 とは、 例示される酸無水物の構造の _ 部を、 本開示の趣旨に反 しない範囲で、 別の構造に置き換えることにより得られる酸 無水物を指すも ので、 例えば複数の酸無水物からなる二量体、 三量体及び四量体等、 又は、 置換基の炭素数が同じではあるが分岐鎖を有 する等構造異性のもの、 置換基 が酸無水物に結合する部位が異なるもの等が 挙げられる。

[0334] 5員環構造を形成している酸無水物の具体例 しては、 無水コハク酸、 メチ ルコハク酸無水物 (4 -メチルコハク酸無水物) 、 ジメチルコハク酸無水物 (4, 4 -ジメチルコハク酸無水物、 4, 5 -ジメチルコハク酸無水物等)

、 4, 4, 5 -トリメチルコハク酸無水物、 4, 4, 5, 5 -テトラメチル コハク酸無水物、 4 -ビニルコハク酸無水物、 4, 5 -ジビニルコハク酸無 水物、 フエニルコハク酸無水物 (4 -フエニルコハク酸無水物) 、 4, 5 - 〇 2020/175513 92 卩(:170? 2020 /007604

ジフエニルコハク酸無水物、 4 , 4 -ジフエニルコハク酸無水物、 無水シト ラコン酸、 無水マレイン酸、 メチルマレイン酸無水物 (4 -メチルマレイン 酸無水物) 、 4 , 5 -ジメチルマレイン酸無水物、 フエニルマレイン酸無水 物 (4 -フエニルマレイン酸無水物) 、 4 , 5 -ジフエニルマレイン酸無水 物、 イタコン酸無水物、 5 -メチルイタコン酸無水物、 5 , 5 -ジメチルイ タコン酸無水物、 無水フタル酸、 3 , 4 , 5 , 6—テトラヒドロフタル酸無 水物等、 及びそれらの類縁体等が挙げられる。

[0335] 6員環構造を形成している酸無水物の具体例 しては、 シクロへキサンジカ ルボン酸無水物 (シクロヘキサンー 1 , 2 -ジカルボン酸無水物等) 、 4 - シクロヘキセンー 1 , 2 -ジカルボン酸無水物、 無水グルタル酸、 無水グル タコン酸、 2—フエニルグルタル酸無水物等、 及びそれらの類縁体等が挙げ られる。

[0336] その他の環状構造を形成している酸無水物の 具体例としては、 5—ノルボル ネンー2 , 3 -ジカルボン酸無水物、 シクロペンタンテトラカルボン酸二無 水物、 ピロメリッ ト酸無水物、 無水ジグリコール酸等、 及びそれらの類縁体 等が挙げられる。

[0337] 環状構造を形成するとともに、 ハロゲン原子で置換された酸無水物の具体例 としては、 モノフルオロコハク酸無水物 (4 -フルオロコハク酸無水物等)

、 4 , 4 -ジフルオロコハク酸無水物、 4 , 5 -ジフルオロコハク酸無水物 、 4 , 4 , 5 -トリフルオロコハク酸無水物、 トリフルオロメチルコハク酸 無水物、 テトラフルオロコハク酸無水物 (4 , 4 , 5 , 5 -テトラフルオロ コハク酸無水物) 、 4 -フルオロマレイン酸無水物、 4 , 5 -ジフルオロマ レイン酸無水物、 トリフルオロメチルマレイン酸無水物、 5 -フルオロイタ コン酸無水物、 5 , 5—ジフルオロイタコン酸無水物等、 及びそれらの類縁 体等が挙げられる。

[0338] 化合物 (2) としては、 なかでも、 無水グルタル酸、 無水シトラコン酸、 無 水グルタコン酸、 無水イタコン酸、 無水ジグリコール酸、 シクロへキサンジ カルボン酸無水物、 シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物、 4 -シクロ 〇 2020/175513 93 卩(:170? 2020 /007604 ヘキセンー 1 , 2 -ジカルボン酸無水物、 3 , 4 , 5 , 6 -テトラヒドロフ タル酸無水物、 5 -ノルボルネンー2 , 3 -ジカルボン酸無水物、 フエニル コハク酸無水物、 2 -フエニルグルタル酸無水物、 無水マレイン酸、 メチル マレイン酸無水物、 トリフルオロメチルマレイン酸無水物、 フエニルマレイ ン酸無水物、 無水コハク酸、 メチルコハク酸無水物、 ジメチルコハク酸無水 物、 トリフルオロメチルコハク酸無水物、 モノフルオロコハク酸無水物、 テ トラフルオロコハク酸無水物等が好ましく、 無水マレイン酸、 メチルマレイ ン酸無水物、 トリフルオロメチルマレイン酸無水物、 無水コハク酸、 メチル コハク酸無水物、 トリフルオロメチルコハク酸無水物、 テトラフルオロコハ ク酸無水物がより好ましく、 無水マレイン酸、 無水コハク酸が更に好ましい

[0339] 化合物 (2) は、 一般式 (3) :

[0340] [化 131 ]

(式中、 乂3 1〜乂34は、 同じか又は異なり、 少なくとも 1~1、 〇、 〇又は を 含む基) で示される化合物 (3) 、 及び、 一般式 (4) :

[0341 ] [化 132]

(式中、 X 4 1 及び X 4 2 は、 同じか又は異なり、 少なくとも 1 ~ 1、 〇、 〇又は を含む基) で示される化合物 (4) からなる群より選択される少なくとも 1 種であることが好ましい。

[0342] X 3 1 〜 X 3 4 としては、 同じか又は異なり、 アルキル基、 フッ素化アルキル基 、 アルケニル基及びフッ素化アルケニル基から なる群より選択される少なく 〇 2020/175513 94 卩(:170? 2020 /007604

とも 1種が好ましい。 X 31 〜 X 34 の炭素数は、 1〜 1 0が好ましく、 1〜 3 がより好ましい。

[0343] X 31 〜 X 34 としては、 同じか又は異なり、 1 ~ 1-、 ー、 〇1 ~ 1 3 -、 CH 3 CH 2 -、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 -、 〇 3 2 -、 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -及び〇 3〇 2 2 -からなる群より選択される少なくとも 1種がより好ましい。

[0344] X 及び X 42 としては、 同じか又は異なり、 アルキル基、 フッ素化アルキル 基、 アルケニル基及びフッ素化アルケニル基から なる群より選択される少な くとも 1種が好ましい。 X 41 及び X 42 の炭素数は、 1〜 1 0が好ましく、 1 〜 3がより好ましい。

[0345] X 41 及び X 42 としては、 同じか又は異なり、 1 ~ 1-、 ー、 〇1 ~ 1 3 -、 〇1 ~ 1 3

1 ~ 1 2 -、 〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 -、 〇 3 2 -、 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -及び 〇 3 2 2 -からなる群より選択される少なくとも 1種がより好ましい

[0346] 化合物 (3) は、 以下の化合物のいずれかであることが好まし い。

[0347] [化 133]

[0348] 化合物 (4) は、 以下の化合物のいずれかであることが好まし い。

[0349] 〇 2020/175513 95 卩(:170? 2020 /007604

[化 134]

[0350] 上記電解液は、 高温で保管した場合でも、 容量保持率が一層低下しにくく、 ガスの発生量が更に増加しにくいことから、 上記電解液に対して、 0. 00 01〜 1 5質量%の化合物 (2) を含むことが好ましい。 化合物 (2) の含 有量としては、 〇. 01〜 1 0質量%がより好ましく、 〇. 1〜 3質量%が 更に好ましく、 〇. 1〜 1. 〇質量%が特に好ましい。

[0351] 上記電解液が化合物 (3) 及び (4) の両方を含む場合、 高温で保管した場 合でも、 容量保持率が一層低下しにくく、 ガスの発生量が更に増加しにくい ことから、 上記電解液は、 上記電解液に対して、 〇. 08〜 2. 50質量% の化合物 (3) 及び〇. 02〜 1. 50質量%の化合物 (4) を含むことが 好ましく、 〇. 80〜 2. 50質量%の化合物 (3) 及び〇. 08〜 1. 5 〇質量%の化合物 (4) を含むことがより好ましい。

[0352] 本開示の電解液は、 下記一般式 (1 3) 、 (1 匕) 及び (1 〇) で表される 二トリル化合物からなる群より選択される少 なくとも 1種を含んでもよい。

[化 135]

、 、 独立して、 水素原子、 シアノ基 (〇1\!) 、 ハロゲン原子、 アルキル基、 又は、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子 \¥0 2020/175513 96 卩(:17 2020 /007604

(式中、 は、 水素原子、 ハロゲン原子、 アルキル基、 アルキル基の少なく とも一部の水素原子をハロゲン原子で置換し た基、 又は、 1\1〇_[¾。 1 _乂。 1 - ([¾ はアルキレン基、 X。 1 は酸素原子又は硫黄原子を表す。 ) で表され る基を表す。 及び は、 それぞれ独立して、 水素原子、 ハロゲン原子、 アルキル基、 又は、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子をハ ロゲン原子 で置換した基を表す。 111は 1〜 1 0の整数を表す。 )

[化 137]

それぞれ独立して、 シアノ基 (〇1\1) を 含む基、 水素原子 (1 ~ 1) 、 ハロゲン原子、 アルキル基、 又は、 アルキル基の 少なくとも一部の水素原子をハロゲン原子で 置換した基を表す。 ただし、

、 くとも 1つはシアノ基を含む基である。 丨 は 1 〜 3の整数を表す。 )

これにより、 電気化学デバイスの高温保存特性を向上させ ることができる。 上記ニトリル化合物を単独で用いてもよく、 2種以上を任意の組み合わせ及 び比率で併用してもよい。

[0353] 上記一般式 (1 3) において、 は、 それぞれ独立して、 水素原子

、 シアノ基 (〇1\1) 、 ハロゲン原子、 アルキル基、 又は、 アルキル基の少な くとも一部の水素原子をハロゲン原子で置換 した基である。

ハロゲン原子としては、 例えば、 フッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素 〇 2020/175513 97 卩(:170? 2020 /007604

原子が挙げられる。 中でもフッ素原子が好ましい。

アルキル基としては、 炭素数 1〜 5のものが好ましい。 アルキル基の具体例 としては、 メチル基、 エチル基、 プロピル基、 イソプロピル基、 プチル基、 イソプチル基、 I 6 「 I -ブチル基等が挙げられる。

アルキル基の少なくとも一部の水素原子をハ ロゲン原子で置換した基として は、 上述したアルキル基の少なくとも一部の水素 原子を上述したハロゲン原 子で置換した基が挙げられる。

及び がアルキル基、 又は、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子を ハロゲン原子で置換した基である場合は、 &と とが互いに結合して環構 造 (例えば、 シクロヘキサン環) を形成していてもよい。

及び は、 水素原子又はアルキル基であることが好まし い。

[0354] 上記一般式 (1 3) において、 nは 1〜 1 0の整数である。 门が 2以上であ る場合、 门個の & は全て同じであってもよく、 少なくとも一部が異なってい てもよい。 についても同様である。 は、 1〜 7の整数が好ましく、 2〜 5の整数がより好ましい。

[0355] 上記一般式 (1 3) で表される二トリル化合物としては、 ジニトリル及び卜 リカルボニトリルが好ましい。

ジニトリルの具体例としては、 マロノニトリル、 スクシノニトリル、 グルタ ロニトリル、 アジポニトリル、 ピメロニトリル、 スべロニトリル、 アゼラニ トリル、 セバコニトリル、 ウンデカンジニトリル、 ドデカンジニトリル、 メ チルマロノニトリル、 エチルマロノニトリル、 イソプロピルマロノニトリル 、 ㊀ 「 1: _プチルマロノニトリル、 メチルスクシノニトリル、 2 , 2—ジ メチルスクシノニトリル、 2 , 3—ジメチルスクシノニトリル、 2 , 3 , 3 —トリメチルスクシノニトリル、 2 , 2 , 3 , 3—テトラメチルスクシノニ トリル、 2 , 3—ジエチルー 2 , 3—ジメチルスクシノニトリル、 2 , 2 - ジエチルー 3 , 3—ジメチルスクシノニトリル、 ビシクロヘキシルー 1 , 1 —ジカルボニトリル、 ビシクロヘキシルー 2 , 2—ジカルボニトリル、 ビシ クロヘキシルー 3 , 3—ジカルボニトリル、 2 , 5—ジメチルー 2 , 5—へ 〇 2020/175513 98 卩(:170? 2020 /007604

キサンジカルボニトリル、 2, 3—ジイソプチルー 2, 3—ジメチルスクシ ノニトリル、 2, 2—ジイソプチルー 3, 3—ジメチルスクシノニトリル、

2—メチルグルタロニトリル、 2, 3—ジメチルグルタロニトリル、 2, 4 —ジメチルグルタロニトリル、 2, 2, 3, 3—テトラメチルグルタロニト リル、 2, 2, 4, 4—テトラメチルグルタロニトリル、 2, 2, 3, 4 - テトラメチルグルタロニトリル、 2, 3, 3, 4—テトラメチルグルタロニ トリル、 1 , 4—ジシアノペンタン、 2, 6—ジシアノヘプタン、 2, 7 - ジシアノオクタン、 2, 8—ジシアノノナン、 1 , 6—ジシアノデカン、 1

, 2—ジジアノベンゼン、 1 , 3—ジシアノベンゼン、 1 , 4—ジシアノべ ンゼン、 3, 3’ _ (エチレンジオキシ) ジプロピオニトリル、 3, 3’ _ (エチレンジチオ) ジプロピオニトリル、 3, 9—ビス (2—シアノエチル ) -2, 4, 8, 1 0 -テトラオキサスピロ [5, 5] ウンデカン、 ブタン 二トリル、 フタロニトリル等を例示できる。 これらのうち、 特に好ましいの はスクシノニトリル、 グルタロニトリル、 アジポニトリルである。

また、 トリカルボニトリルの具体例としては、 ペンタントリカルボニトリル 、 プロパントリカルボニトリル、 1 , 3, 5 -ヘキサントリカルボニトリル 、 1 , 3, 6—ヘキサントリカルボニトリル、 ヘプタントリカルボニトリル , 1 , 2, 3 -プロパントリカルボニトリル、 1 , 3, 5 -ペンタントリカ ルボニトリル、 シクロヘキサントリカルボニトリル、 トリスシアノエチルア ミン、 トリスシアノエトキシプロパン、 トリシアノエチレン、 トリス (2— シアノエチル) アミン等が挙げられ特に好ましいものは、 1 , 3, 6 -ヘキ サントリカルボニトリル、 シクロヘキサントリカルボニトリルであり、 最も 好ましいものはシクロヘキサントリカルボニ トリルである。

[0356] 上記一般式 (1 13) において、 は、 水素原子、 ハロゲン原子、 アルキル基 、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子をハ ロゲン原子で置換した基、 又 は、 1\1〇一[¾。 1 -乂。 1 - ([¾ はアルキレン基、 X。 1 は酸素原子又は硫黄原 子を表す。 ) で表される基であり、 及び は、 それぞれ独立して、 水素 原子、 ハロゲン原子、 アルキル基、 又は、 アルキル基の少なくとも一部の水 〇 2020/175513 99 卩(:170? 2020 /007604

素原子をハロゲン原子で置換した基である 。

ハロゲン原子、 アルキル基、 及び、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子 をハロゲン原子で置換した基については、 上記一般式 (1 3) について例示 したものが挙げられる。

上記 N(3 - - X。 1 -における はアルキレン基である。 アルキレン基 としては、 炭素数 1〜 3のアルキレン基が好ましい。

及び は、 それぞれ独立して、 水素原子、 ハロゲン原子、 アルキル 基、 又は、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子をハ ロゲン原子で置換し た基であることが好ましい。

8。、 及び の少なくとも 1つは、 ハロゲン原子、 又は、 アルキル基の少 なくとも一部の水素原子をハロゲン原子で置 換した基であることが好ましく 、 フッ素原子、 又は、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子をフ ッ素原子 で置換した基であることがより好ましい。

及び がアルキル基、 又は、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子を ハロゲン原子で置換した基である場合は、 6 6 とが互いに結合して環構 造 (例えば、 シクロヘキサン環) を形成していてもよい。

[0357] 上記一般式 (1 匕) において、

る場合、 は全て同じであってもよく、 少なくとも一部が異なってい てもよい。 についても同様である。 は、 2〜 7の整数が好ましく、 2〜 5の整数がより好ましい。

[0358] 上記一般式 (1 匕) で表される二トリル化合物としては、 アセトニトリル、 プロピオニトリル、 プチロニトリル、 イソプチロニトリル、 パ ' レロニトリル 、 イソバレロニトリル、 ラウロニトリル、 3—メ トキシプロピオニトリル、

2—メチルプチロニトリル、 トリメチルアセトニトリル、 ヘキサンニトリル 、 シクロペンタンカルボニトリル、 シクロヘキサンカルボニトリル、 フルオ ロアセトニトリル、 ジフルオロアセトニトリル、 トリフルオロアセトニトリ ル、 2—フルオロプロピオニトリル、 3—フルオロプロピオニトリル、 2 ,

2—ジフルオロプロピオニトリル、 2 , 3—ジフルオロプロピオニトリル、 〇 2020/175513 100 卩(:170? 2020 /007604

3 , 3—ジフルオロプロピオニトリル、 2 , 2 , 3—トリフルオロプロピオ 二トリル、 3 , 3 , 3—トリフルオロプロピオニトリル、 3 , 3’ ーオキシ ジプロピオニトリル、 3 , 3’ ーチオジプロピオニトリル、 ペンタフルオロ プロピオニトリル、 メ トキシアセトニトリル、 ベンゾニトリル等が例示でき る。 これらのうち、 特に好ましいのは、 3 , 3 , 3 -トリフルオロプロピオ 二トリルである。

[0359] 上記一般式 (1 〇) において、 [¾ 及び[^は、 それぞれ独立して 、 シアノ基 (〇1\!) を含む基、 水素原子、 ハロゲン原子、 アルキル基、 又は 、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子をハ ロゲン原子で置換した基であ る。

ハロゲン原子、 アルキル基、 及び、 アルキル基の少なくとも一部の水素原子 をハロゲン原子で置換した基については、 上記一般式 (1 3) について例示 したものが挙げられる。

シアノ基を含む基としては、 シアノ基のほか、 アルキル基の少なくとも一部 の水素原子をシアノ基で置換した基が挙げら れる。 この場合のアルキル基と しては、 上記一般式 (1 3) について例示したものが挙げられる。

[¾ 、 はシアノ基を含む基である。 好 ましくは、 [¾ 及び 1 のうち少なくとも 2つがシアノ基を含む基 であることであり、 より好ましくは、

ことである。 水 素原子であることが好ましい。

[0360] 上記一般式 (1 〇) において、 丨 は 1〜 3の整数である。 丨が 2以上である 場合、 丨個の ^は全て同じであってもよく、 少なくとも一部が異なっていて もよい。 についても同様である。 丨 は、 1〜 2の整数が好ましい。

[0361] 上記一般式 (1 〇) で表される二トリル化合物としては、 3—ヘキセンジニ トリル、 ムコノニトリル、 マレオニトリル、 フマロニトリル、 アクリロニト リル、 メタクリロニトリル、 クロトノニトリル、 3 -メチルクロトノニトリ ル、 2—メチルー 2—ブテンニトリル、 2—ペンテンニトリル、 2—メチル 〇 2020/175513 101 卩(:170? 2020 /007604

_ 2—ペンテンニトリル、 3—メチルー 2—ペンテンニトリル、 2—ヘキセ ンニトリル等が例示され、 3—ヘキセンジニトリル、 ムコノニトリルが好ま しく、 特に 3—ヘキセンジニトリルが好ましい。

[0362] 上記二トリル化合物の含有量は、 電解液に対して〇. 2〜 7質量%であるこ とが好ましい。 これにより、 電気化学デバイスの高電圧での高温保存特性 、 安全性を一層向上させることができる。 上記二トリル化合物の含有量の合計 の下限は〇. 3質量%がより好ましく、 〇. 5質量%が更に好ましい。 上限 は 5質量%がより好ましく、 2質量%が更に好ましく、 〇. 5質量%が特に 好ましい。

[0363] 本開示の電解液は、 イソシアナト基を有する化合物 (以下、 「イソシアネー 卜」 と略記する場合がある) を含んでもよい。 上記イソシアネートとしては 、 特に限定されず、 任意のイソシアネートを用いることができる 。 イソシア ネートの例としては、 モノイソシアネート類、 ジイソシアネート類、 トリイ ソシアネート類等が挙げられる。

[0364] モノイソシアネート類の具体例としては、 イソシアナトメタン、 イソシアナ トエタン、 1 —イソシアナトプロパン、 1 —イソシアナトブタン、 1 —イソ シアナトペンタン、 1 —イソシアナトヘキサン、 1 —イソシアナトヘプタン 、 1 —イソシアナトオクタン、 1 —イソシアナトノナン、 1 —イソシアナト デカン、 イソシアナトシクロヘキサン、 メ トキシカルボニルイソシアネート 、 エトキシカルボニルイソシアネート、 プロポキシカルボニルイソシアネー 卜、 ブトキシカルボニルイソシアネート、 メ トキシスルホニルイソシアネー 卜、 エトキシスルホニルイソシアネート、 プロポキシスルホニルイソシアネ —卜、 ブトキシスルホニルイソシアネート、 フルオロスルホニルイソシアネ —卜、 メチルイソシアネート、 プチルイソシアネート、 フエニルイソシアネ —卜、 2—イソシアナトエチルアクリレート、 2—イソシアナトエチルメタ クリレート、 エチルイソシアネート等が挙げられる。

[0365] ジイソシアネート類の具体例としては、 1 , 4 -ジイソシアナトブタン、 1 , 5—ジイソシアナトペンタン、 1 , 6—ジイソシアナトヘキサン、 1 , 7 〇 2020/175513 102 卩(:170? 2020 /007604

—ジイソシアナトヘプタン、 1 , 8—ジイソシアナトオクタン、 1 , 9—ジ イソシアナトノナン、 1 , 1 0—ジイソシアナトデカン、 1 , 3—ジイソシ アナトプロペン、 1 , 4—ジイソシアナトー 2—ブテン、 1 , 4—ジイソシ アナトー 2—フルオロブタン、 1 , 4—ジイソシアナト _ 2, 3—ジフルオ ロブタン、 1 , 5—ジイソシアナトー 2—ペンテン、 1 , 5—ジイソシアナ 卜一 2—メチルペンタン、 1 , 6—ジイソシアナトー 2—ヘキセン、 1 , 6

—ジイソシアナト _ 3—ヘキセン、 1 , 6—ジイソシアナト _ 3—フルオロ ヘキサン、 1 , 6—ジイソシアナト _ 3, 4—ジフルオロヘキサン、 トルェ ンジイソシアネート、 キシレンジイソシアネート、 トリレンジイソシアネー 卜、 1 , 2—ビス (イソシアナトメチル) シクロヘキサン、 1 , 3—ビス ( イソシアナトメチル) シクロヘキサン、 1 , 4—ビス (イソシアナトメチル ) シクロヘキサン、 1 , 2—ジイソシアナトシクロヘキサン、 1 , 3—ジイ ソシアナトシクロヘキサン、 1 , 4—ジイソシアナトシクロヘキサン、 ジシ クロヘキシルメタンー 1 , 1’ ージイソシアネート、 ジシクロヘキシルメタ ンー2, 2, ージイソシアネート、 ジシクロヘキシルメタンー 3, 3, ージ イソシアネート、 ジシクロヘキシルメタンー 4, 4’ ージイソシアネート、 イソホロンジイソシアネート、 ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプタンー 2, 5 - ジイルビス (メチル =イソシアネート) 、 ビシクロ [2. 2. 1 ] ヘプタン

— 2, 6—ジイルビス (メチル =イソシアネート) 、 2, 4, 4—トリメチ ルヘキサメチレンジイソシアナート、 2, 2, 4—トリメチルヘキサメチレ ンジイソシアナート、 ヘキサメチレンジイソシアネート、 1 , 4—フェニレ ンジイソシアネート、 オクタメチレンジイソシアネート、 テトラメチレンジ イソシアネート等が挙げられる。

[0366] トリイソシアネート類の具体例としては、 1 , 6, 1 1 -トリイソシアナト ウンデカン、 4 -イソシアナトメチルー 1 , 8 -オクタメチレンジイソシア ネート、 1 , 3, 5—トリイソシアネートメチルベンゼン、 1 , 3, 5—卜 リス (6—イソシアナトへキサー 1 —イル) 一 1 , 3, 5—トリアジンー 2 , 4, 6 3 ! ~ 1, 5 ! ~ 1) —トリオン、 4— (イソシアナトメチル) 才 〇 2020/175513 103 卩(:170? 2020 /007604

クタメチレンニジイソシアネート等が挙げ られる。

[0367] 中でも、 1 , 6—ジイソシアナトヘキサン、 1 , 3—ビス (イソシアナトメ チル) シクロヘキサン、 1 , 3 , 5—トリス (6—イソシアナトへキサー 1 -イル) 一 1 , 3 , 5 -トリアジンー 2 , 4 , 6 3 1 ~ 1 , 5 1 ~ 1) -卜 リオン、 2 , 4 , 4—トリメチルヘキサメチレンジイソシアナ ト、 2 , 2 , 4—トリメチルヘキサメチレンジイソシアナ トが、 工業的に入手し易い ものであり、 電解液の製造コストが低く抑えられる点で好 ましく、 また技術 的な観点からも安定な被膜状の構造物の形成 に寄与することができ、 より好 適に用いられる。

[0368] イソシアネートの含有量は、 特に限定されず、 本開示の効果を著しく損なわ ない限り任意であるが、 電解液に対して、 好ましくは〇. 0 0 1質量%以上 、 1 . 〇質量%以下である。 イソシアネートの含有量がこの下限以上であ る と、 非水系電解液二次電池に、 十分なサイクル特性向上効果をもたらすこと ができる。 また、 この上限以下であると、 非水系電解液二次電池の初期の抵 抗増加を避けることができる。 イソシアネートの含有量は、 より好ましくは 0 . 0 1質量%以上、 更に好ましくは 0 . 1質量%以上、 特に好ましくは 0 . 2質量%以上、 また、 より好ましくは〇. 8質量%以下、 更に好ましくは 〇. 7質量%以下、 特に好ましくは〇. 6質量%以下である。

[0369] 本開示の電解液は、 環状スルホン酸エステルを含んでもよい。 環状スルホン 酸エステルとしては、 特に限定されず、 任意の環状スルホン酸エステルを用 いることができる。 環状スルホン酸エステルの例としては、 飽和環状スルホ ン酸エステル、 不飽和環状スルホン酸エステル、 飽和環状ジスルホン酸エス テル、 不飽和環状ジスルホン酸エステル等が挙げら れる。

[0370] 飽和環状スルホン酸エステルの具体例として は、 1 , 3 -プロパンスルトン 、 1 —フルオロー 1 , 3—プロパンスルトン、 2—フルオロー 1 , 3—プロ パンスルトン、 3—フルオロー 1 , 3—プロパンスルトン、 1 —メチルー 1 , 3—プロパンスルトン、 2—メチルー 1 , 3—プロパンスルトン、 3—メ チルー 1 , 3—プロパンスルトン、 1 , 3—ブタンスルトン、 1 , 4—ブタ 〇 2020/175513 104 卩(:170? 2020 /007604

ンスルトン、 1 —フルオロー 1 , 4—ブタンスルトン、 2—フルオロー 1 ,

4—ブタンスルトン、 3—フルオロー 1 , 4—ブタンスルトン、 4—フルオ 口一 1 , 4 -ブタンスルトン、 1 -メチルー 1 , 4 -ブタンスルトン、 2- メチルー 1 , 4—ブタンスルトン、 3—メチルー 1 , 4—ブタンスルトン、

4—メチルー 1 , 4—ブタンスルトン、 2, 4—ブタンスルトン等が挙げら れる。

[0371] 不飽和環状スルホン酸エステルの具体例とし ては、 1 —プロペンー 1 , 3— スルトン、 2—プロペンー 1 , 3—スルトン、 1 —フルオロー 1 —プロペン — 1 , 3—スルトン、 2—フルオロー ·! —プロペンー 1 , 3—スルトン、 3 —フルオロー 1 —プロペンー 1 , 3—スルトン、 1 —フルオロー 2—プロべ ンー 1 , 3—スルトン、 2—フルオロー 2—プロペンー 1 , 3—スルトン、

3—フルオロー 2—プロペンー 1 , 3—スルトン、 1 —メチルー 1 —プロべ ン _ 1 , 3—スルトン、 2—メチルー 1 —プロペンー 1 , 3—スルトン、 3 —メチルー 1 —プロペンー 1 , 3—スルトン、 1 —メチルー 2—プロペンー 1 , 3—スルトン、 2—メチルー 2—プロペンー 1 , 3—スルトン、 3—メ チルー 2—プロペンー 1 , 3—スルトン、 1 —ブテンー 1 , 4—スルトン、

2—ブテンー 1 , 4—スルトン、 3—ブテンー 1 , 4—スルトン、 1 —フル オロー 1 —ブテンー 1 , 4—スルトン、 2—フルオロー 1 —ブテンー 1 , 4 —スルトン、 3—フルオロー 1 —ブテンー 1 , 4—スルトン、 4—フルオロ _ 1 —ブテンー 1 , 4—スルトン、 1 —フルオロー 2—ブテンー 1 , 4—ス ルトン、 2—フルオロー 2—ブテンー 1 , 4—スルトン、 3—フルオロー 2 —ブテンー 1 , 4—スルトン、 4—フルオロー 2—ブテンー 1 , 4—スルト ン、 1 , 3—プロペンスルトン、 1 —フルオロー 3—ブテンー 1 , 4—スル トン、 2—フルオロー 3—ブテンー 1 , 4—スルトン、 3—フルオロー 3— ブテンー 1 , 4—スルトン、 4—フルオロー 3—ブテンー 1 , 4—スルトン 、 1 —メチルー 1 —ブテンー 1 , 4—スルトン、 2—メチルー 1 —ブテンー 1 , 4—スルトン、 3—メチルー 1 —ブテンー 1 , 4—スルトン、 4—メチ ルー 1 —ブテンー 1 , 4—スルトン、 1 —メチルー 2—ブテンー 1 , 4—ス 〇 2020/175513 105 卩(:170? 2020 /007604

ルトン、 2—メチルー 2—ブテンー 1 , 4—スルトン、 3—メチルー 2—ブ テンー 1 , 4—スルトン、 4—メチルー 2—ブテンー 1 , 4—スルトン、 1 —メチルー 3—ブテンー 1 , 4—スルトン、 2—メチルー 3—ブテンー 1 ,

4—スルトン、 3—メチルー 3—ブテンー 1 , 4—スルトン、 4—メチルー 3 -ブテンー 1 4 -スルトン等が挙げられる。

[0372] 中でも、 1 , 3—プロパンスルトン、 1 —フルオロー 1 , 3—プロパンスル トン、 2—フルオロー 1 , 3—プロパンスルトン、 3—フルオロー 1 , 3— プロパンスルトン、 1 —プロペンー 1 , 3—スルトンが、 入手の容易さや安 定な被膜状の構造物の形成に寄与することが できる点から、 より好適に用い られる。 環状スルホン酸エステルの含有量は、 特に限定されず、 本開示の効 果を著しく損なわない限り任意であるが、 電解液に対して、 好ましくは〇. 0 0 1質量%以上、 3 . 0質量%以下である。

[0373] 環状スルホン酸エステルの含有量がこの下限 以上であると、 非水系電解液二 次電池に、 十分なサイクル特性向上効果をもたらすこと ができる。 また、 こ の上限以下であると、 非水系電解液二次電池の製造コストの増加を 避けるこ とができる。 環状スルホン酸エステルの含有量は、 より好ましくは 0 . 0 1 質量%以上、 更に好ましくは〇. 1質量%以上、 特に好ましくは〇. 2質量 %以上、 また、 より好ましくは 2 . 5質量%以下、 更に好ましくは 2 . 0質 量%以下、 特に好ましくは 1 . 8質量%以下である。

[0374] 本開示の電解液は、 更に、 重量平均分子量が 2 0 0 0〜 4 0 0 0であり、 末 端に一〇1 ~ 1、 一〇〇〇〇 1 ~ 1、 又は、 一〇〇〇 1 ~ 1を有するポリエチレンオキシ ドを含有してもよい。

このような化合物を含有することにより、 電極界面の安定性が向上し、 電気 化学デ/《イスの特性を向上させることがで る。

上記ポリエチレンオキシドとしては、 例えば、 ポリエチレンオキシドモノオ —ル、 ポリエチレンオキシドカルボン酸、 ポリエチレンオキシドジオール、 ポリエチレンオキシドジカルボン酸、 ポリエチレンオキシドトリオール、 ポ リエチレンオキシドトリカルボン酸等が挙げ られる。 これらは単独で使用し 〇 2020/175513 106 卩(:170? 2020 /007604

てもよいし、 2種以上を併用してもよい。

なかでも、 電気化学デバイスの特性がより良好となる点 で、 ポリエチレンオ キシドモノオールとポリエチレンオキシドジ オールの混合物、 及び、 ポリエ チレンカルボン酸とポリエチレンジカルボン 酸の混合物であることが好まし い。

[0375] 上記ポリエチレンオキシドの重量平均分子量 が小さすぎると、 酸化分解され やすくなるおそれがある。 上記重量平均分子量は、 3000〜 4000がよ り好ましい。

上記重量平均分子量は、 ゲルパーミエーシヨンクロマトグラフィー (〇 〇 ) 法によるポリスチレン換算により測定するこ とができる。

[0376] 上記ポリエチレンオキシドの含有量は、 電解液中 1 X 1 0_ 6 〜 1 X I 0_ 2 〇 丨 /1< 9であることが好ましい。 上記ポリエチレンオキシドの含有量が多 すぎると、 電気化学デバイスの特性を損なうおそれがあ る。

上記ポリエチレンオキシドの含有量は、 5 X 1 0-^〇 丨 /1< 9 以上である ことがより好ましい。

[0377] 本開示の電解液は、 添加剤として、 更に、 フッ素化飽和環状力ーボネート、 不飽和環状力ーボネート、 過充電防止剤、 その他の公知の助剤等を含有して いてもよい。 これにより、 電気化学デバイスの特性の低下を抑制するこ とが できる。

[0378] フッ素化飽和環状力ーボネートとしては、 上述した一般式 (八) で示される 化合物が挙げられる。 なかでも、 フルオロエチレンカーボネート、 ジフルオ ロエチレンカーボネート、 モノフルオロメチルエチレンカーボネート、 トリ フルオロメチルエチレンカーボネート、 2, 2, 3, 3, 3—ペンタフルオ ロプロピルエチレンカーボネート (4— (2, 2, 3, 3, 3—ペンタフル オロープロピル) 一 [1 , 3] ジオキソランー 2—オン) が好ましい。 フッ 素化飽和環状力ーボネートは、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を任意 の組み合わせ及び比率で併用してもよい。

[0379] 上記フッ素化飽和環状力ーボネートの含有量 は、 上記電解液に対して、 〇. 〇 2020/175513 107 卩(:170? 2020 /007604

0 0 1〜 1 0質量%であることが好ましく、 〇. 0 1〜 5質量%であること がより好ましく、 〇. 1〜 3質量%であることが更に好ましい。

[0380] 不飽和環状力ーボネートとしては、 ビニレンカーボネート類、 芳香環又は炭 素 _炭素二重結合又は炭素 _炭素三重結合を有する置換基で置換された チ レンカーボネート類、 フエニルカーボネート類、 ビニルカーボネート類、 ア リルカーボネート類、 カテコールカーボネート類等が挙げられる。

[0381 ] ビニレンカーボネート類としては、 ビニレンカーボネート、 メチルビニレン 力ーボネート、 4 , 5—ジメチルビニレンカーボネート、 フエニルビニレン 力ーボネート、 4 , 5—ジフエニルビニレンカーボネート、 ビニルビニレン 力ーボネート、 4 , 5—ジビニルビニレンカーボネート、 アリルビニレンカ —ボネート、 4 , 5—ジアリルビニレンカーボネート、 4—フルオロビニレ ンカーボネート、 4—フルオロー 5—メチルビニレンカーボネート、 4—フ ルオロー 5—フエニルビニレンカーボネート、 4—フルオロー 5—ビニルビ ニレンカーボネート、 4—アリルー 5—フルオロビニレンカーボネート、 エ チニルエチレンカーボネート、 プロパルギルエチレンカーボネート、 メチル ビニレンカーボネート、 ジメチルビニレンカーボネート等が挙げられ る。

[0382] 芳香環又は炭素一炭素二重結合又は炭素一炭 素三重結合を有する置換基で置 換されたエチレンカーボネート類の具体例と しては、 ビニルエチレンカーボ ネート、 4 , 5—ジビニルエチレンカーボネート、 4—メチルー 5—ビニル エチレンカーボネート、 4—アリルー 5—ビニルエチレンカーボネート、 エ チニルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジエチニルエチレンカーボネート、

4—メチルー 5—エチニルエチレンカーボネート、 4—ビニルー 5—エチニ ルエチレンカーボネート、 4—アリルー 5—エチニルエチレンカーボネート 、 フエニルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフエニルエチレンカーボネー 卜、 4—フエニルー 5—ビニルエチレンカーボネート、 4—アリルー 5—フ エニルエチレンカーボネート、 アリルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジア リルエチレンカーボネート、 4—メチルー 5—アリルエチレンカーボネート 、 4—メチレンー 1 , 3—ジオキソランー 2—オン、 4 , 5—ジメチレンー 〇 2020/175513 108 卩(:170? 2020 /007604

1 , 3—ジオキソランー 2—オン、 4—メチルー 5—アリルエチレンカーボ ネート等が挙げられる。

[0383] なかでも、 不飽和環状力ーボネートとしては、 ビニレンカーボネート、 メチ ルビニレンカーボネート、 4 , 5—ジメチルビニレンカーボネート、 ビニル ビニレンカーボネート、 4 , 5—ビニルビニレンカーボネート、 アリルビニ レンカーボネート、 4 , 5—ジアリルビニレンカーボネート、 ビニルエチレ ンカーボネート、 4 , 5—ジビニルエチレンカーボネート、 4—メチルー 5 —ビニルエチレンカーボネート、 アリルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジ アリルエチレンカーボネート、 4—メチルー 5—アリルエチレンカーボネー 卜、 4—アリルー 5—ビニルエチレンカーボネート、 エチニルエチレンカー ボネート、 4 , 5—ジエチニルエチレンカーボネート、 4—メチルー 5—エ チニルエチレンカーボネート、 4—ビニルー 5—エチニルエチレンカーボネ —卜が好ましい。 また、 ビニレンカーボネート、 ビニルエチレンカーボネー 卜、 エチニルエチレンカーボネートは更に安定な 界面保護被膜を形成するの で、 特に好ましく、 ビニレンカーボネートが最も好ましい。

[0384] 不飽和環状力ーボネートの分子量は、 特に制限されず、 本開示の効果を著し く損なわない限り任意である。 分子量は、 好ましくは、 5 0以上、 2 5 0以 下である。 この範囲であれば、 電解液に対する不飽和環状力ーボネートの溶 解性を確保しやすく、 本開示の効果が十分に発現されやすい。 不飽和環状力 —ボネートの分子量は、 より好ましくは 8 0以上であり、 また、 より好まし くは 1 5 0以下である。

[0385] 不飽和環状力ーボネートの製造方法は、 特に制限されず、 公知の方法を任意 に選択して製造することが可能である。

[0386] 不飽和環状力ーボネートは、 1種を単独で用いても、 2種以上を任意の組み 合わせ及び比率で併用してもよい。

[0387] 上記不飽和環状力ーボネートの含有量は、 特に制限されず、 本開示の効果を 著しく損なわない限り任意である。 上記不飽和環状力ーボネートの含有量は 、 電解液 1 0 0質量%中〇. 〇〇 1質量%以上が好ましく、 より好ましくは 〇 2020/175513 109 卩(:170? 2020 /007604

〇. 0 1質量%以上、 更に好ましくは〇. 1質量%以上である。 また、 上記 含有量は、 5質量%以下が好ましく、 より好ましくは 4質量%以下、 更に好 ましくは 3質量%以下である。 上記範囲内であれば、 電解液を用いた電気化 学デバイスが十分なサイクル特性向上効果を 発現しやすく、 また、 高温保存 特性が低下し、 ガス発生量が多くなり、 放電容量維持率が低下するといった 事態を回避しやすい。

[0388] 不飽和環状力ーボネートとしては、 上述のような非フッ素化不飽和環状力一 ボネートの他、 フッ素化不飽和環状力ーボネートも好適に用 いることができ る。

フッ素化不飽和環状力ーボネートは、 不飽和結合とフッ素原子とを有する環 状力ーボネートである。 フッ素化不飽和環状力ーボネートが有するフ ッ素原 子の数は 1以上があれば、 特に制限されない。 中でもフッ素原子が通常 6以 下、 好ましくは 4以下であり、 1個又は 2個のものが最も好ましい。

[0389] フッ素化不飽和環状力ーボネートとしては、 フッ素化ビニレンカーボネート 誘導体、 芳香環又は炭素一炭素二重結合を有する置換 基で置換されたフッ素 化エチレンカーボネート誘導体等が挙げられ る。

[0390] フッ素化ビニレンカーボネート誘導体として は、 4 -フルオロビニレンカー ボネート、 4—フルオロー 5—メチルビニレンカーボネート、 4—フルオロ — 5—フエニルビニレンカーボネート、 4—アリルー 5—フルオロビニレン 力ーボネート、 4—フルオロー 5—ビニルビニレンカーボネート等が挙げら れる。

[0391 ] 芳香環又は炭素一炭素二重結合を有する置換 基で置換されたフッ素化エチレ ンカーボネート誘導体としては、 4—フルオロー 4—ビニルエチレンカーボ ネート、 4—フルオロー 4—アリルエチレンカーボネート、 4—フルオロー 5 -ビニルエチレンカーボネート、 4—フルオロー 5—アリルエチレンカー ボネート、 4 , 4—ジフルオロー 4—ビニルエチレンカーボネート、 4 , 4 —ジフルオロー 4—アリルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4 —ビニルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4—アリルエチレン 〇 2020/175513 1 10 卩(:170? 2020 /007604

力ーボネート、 4—フルオロー 4 , 5—ジビニルエチレンカーボネート、 4 —フルオロー 4 , 5—ジアリルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロ - 4 , 5—ジビニルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4 , 5 - ジアリルエチレンカーボネート、 4—フルオロー 4—フエニルエチレンカー ボネート、 4—フルオロー 5—フエニルエチレンカーボネート、 4 , 4—ジ フルオロー 5—フエニルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4— フエニルエチレンカーボネート等が挙げられ る。

[0392] なかでも、 フッ素化不飽和環状力ーボネートとしては、 4—フルオロビニレ ンカーボネート、 4—フルオロー 5—メチルビニレンカーボネート、 4—フ ルオロー 5—ビニルビニレンカーボネート、 4—アリルー 5—フルオロビニ レンカーボネート、 4—フルオロー 4—ビニルエチレンカーボネート、 4 - フルオロー 4—アリルエチレンカーボネート、 4—フルオロー 5—ビニルエ チレンカーボネート、 4—フルオロー 5—アリルエチレンカーボネート、 4 , 4—ジフルオロー 4—ビニルエチレンカーボネート、 4 , 4—ジフルオロ _ 4—アリルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4—ビニルエチ レンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4—アリルエチレンカーボネート 、 4—フルオロー 4 , 5—ジビニルエチレンカーボネート、 4—フルオロー 4 , 5—ジアリルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4 , 5—ジ ビニルエチレンカーボネート、 4 , 5—ジフルオロー 4 , 5—ジアリルエチ レンカーボネートが、 安定な界面保護被膜を形成するので、 より好適に用い られる。

[0393] フッ素化不飽和環状力ーボネートの分子量は 、 特に制限されず、 本開示の効 果を著しく損なわない限り任意である。 分子量は、 好ましくは、 5 0以上で あり、 また、 5 0 0以下である。 この範囲であれば、 電解液に対するフッ素 化不飽和環状力ーボネートの溶解性を確保し やすい。

[0394] フッ素化不飽和環状力ーボネートの製造方法 は、 特に制限されず、 公知の方 法を任意に選択して製造することが可能であ る。 分子量は、 より好ましくは 1 0 0以上であり、 また、 より好ましくは 2 0 0以下である。 〇 2020/175513 1 1 1 卩(:170? 2020 /007604

[0395] フッ素化不飽和環状力ーボネートは、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上 を任意の組み合わせ及び比率で併用してもよ い。 また、 フッ素化不飽和環状 力ーボネートの含有量は、 特に制限されず、 本開示の効果を著しく損なわな い限り任意である。 フッ素化不飽和環状力ーボネートの含有量は 、 通常、 電 解液 1 0 0質量%中、 好ましくは〇. 0 0 1質量%以上、 より好ましくは 0 . 0 1質量%以上、 更に好ましくは〇. 1質量%以上であり、 また、 好まし くは 5質量%以下、 より好ましくは 4質量%以下、 更に好ましくは 3質量% 以下である。 この範囲内であれば、 電解液を用いた電気化学デバイスが十分 なサイクル特性向上効果を発現しやすく、 また、 高温保存特性が低下し、 ガ ス発生量が多くなり、 放電容量維持率が低下するといった事態を回 避しやす い。

[0396] 本開示の電解液は、 三重結合を有する化合物を含んでいてもよい 。 分子内に 三重結合を 1つ以上有している化合物であれば特にその 類は限定されない

三重結合を有する化合物の具体例としては、 例えば、 以下の化合物が挙げら れる。

1 —ペンチン、 2—ペンチン、 1 —ヘキシン、 2—ヘキシン、 3—ヘキシン 、 1 —ヘプチン、 2—ヘプチン、 3—ヘプチン、 1 —オクチン、 2—オクチ ン、 3—オクチン、 4—オクチン、 1 —ノニン、 2—ノニン、 3—ノニン、

4—ノニン、 1 —ドデシン、 2 -ドデシン、 3—ドデシン、 4—ドデシン、

5 -ドデシン、 フエニルアセチレン、 1 -フエニルー 1 -プロピン、 1 -フ エニルー 2—プロピン、 1 —フエニルー 1 —ブチン、 4—フエニルー 1 —ブ チン、 4—フエニルー 1 —ブチン、 1 —フエニルー 1 —ペンチン、 5—フエ ニルー 1 —ペンチン、 1 —フエニルー 1 —ヘキシン、 6—フエニルー 1 —へ キシン、 ジフエニルアセチレン、 4—エチニルトルエン、 ジシクロヘキシル アセチレン等の炭化水素化合物;

[0397] 2—プロピニルメチルカーボネート、 2—プロピニルエチルカーボネート、

2—プロピニルプロピルカーボネート、 2—プロピニルプチルカーボネート 〇 2020/175513 1 12 卩(:170? 2020 /007604

、 2—プロピニルフェニルカーボネート、 2—プロピニルシクロヘキシルカ —ボネート、 ジ _ 2—プロビニルカーボネート、 1 —メチルー 2—プロビニ ルメチルカーボネート、 1 , 1 —ジメチルー 2—プロピニルメチルカーボネ —卜、 2—プチニルメチルカーボネート、 3—プチニルメチルカーボネート 、 2—ペンチニルメチルカーボネート、 3—ペンチニルメチルカーボネート 、 4—ペンチニルメチルカーボネート等のモノ ーボネート ; 2—ブチンー 1 , 4—ジオールジメチルジカーボネート、 2—ブチンー 1 , 4—ジオール ジェチルジカーボネート、 2—ブチンー 1 , 4—ジオールジプロピルジカー ボネート、 2—ブチンー 1 , 4—ジオールジブチルジカーボネート、 2—ブ チンー 1 , 4—ジオールジフェニルジカーボネート、 2—ブチンー 1 , 4 - ジオールジシクロヘキシルジカーボネート等 のジカーボネート ;

[0398] 酢酸 2 -プロピニル、 プロピオン酸 2 -プロピニル、 酪酸 2 -プロピニル、 安息香酸 2—プロビニル、 シクロヘキシルカルボン酸 2—プロビニル、 酢酸 1 , 1 —ジメチルー 2—プロピニル、 プロピオン酸 1 , 1 —ジメチルー 2— プロピニル、 酪酸 1 , 1 -ジメチルー 2 -プロピニル、 安息香酸 1 , 1 -ジ メチルー 2 -プロピニル、 シクロヘキシルカルボン酸 1 , 1 -ジメチルー 2 -プロピニル、 酢酸 2 -プチニル、 酢酸 3 -プチニル、 酢酸 2 -ペンチニル 、 酢酸 3 -ペンチニル、 酢酸 4 -ペンチニル、 アクリル酸メチル、 アクリル 酸ェチル、 アクリル酸プロピル、 アクリル酸ビニル、 アクリル酸 2 -プロべ ニル、 アクリル酸 2 -ブテニル、 アクリル酸 3 -ブテニル、 メタクリル酸メ チル、 メタクリル酸ェチル、 メタクリル酸プロピル、 メタクリル酸ビニル、 メタクリル酸 2 -プロべニル、 メタクリル酸 2 -ブテニル、 メタクリル酸 3 -ブテニル、 2 -プロピン酸メチル、 2 -プロピン酸ェチル、 2 -プロピン 酸プロピル、 2 -プロピン酸ビニル、 2 -プロピン酸 2 -プロべニル、 2 - プロピン酸 2 -ブテニル、 2 -プロピン酸 3 -ブテニル、 2 -プチン酸メチ ル、 2 -ブチン酸ェチル、 2 -ブチン酸プロピル、 2 -ブチン酸ビニル、 2 -ブチン酸 2 -プロべニル、 2 -ブチン酸 2 -ブテニル、 2 -ブチン酸 3 - ブテニル、 3 -ブチン酸メチル、 3 -ブチン酸ェチル、 3 -ブチン酸プロピ 〇 2020/175513 1 13 卩(:170? 2020 /007604

ル、 3 -ブチン酸ビニル、 3 -ブチン酸 2 -プロべニル、 3 -ブチン酸 2 - ブテニル、 3 -ブチン酸 3 -ブテニル、 2 -ペンチン酸メチル、 2 -ペンチ ン酸ェチル、 2 -ペンチン酸プロピル、 2 -ペンチン酸ビニル、 2 -ペンチ ン酸 2 -プロべニル、 2 -ペンチン酸 2 -ブテニル、 2 -ペンチン酸 3 -ブ テニル、 3 -ペンチン酸メチル、 3 -ペンチン酸ェチル、 3 -ペンチン酸プ ロピル、 3 -ペンチン酸ビニル、 3 -ペンチン酸 2 -プロべニル、 3 -ペン チン酸 2 -ブテニル、 3 -ペンチン酸 3 -ブテニル、 4 -ペンチン酸メチル 、 4 -ペンチン酸ェチル、 4 -ペンチン酸プロピル、 4 -ペンチン酸ビニル 、 4 -ペンチン酸 2 -プロべニル、 4 -ペンチン酸 2 -ブテニル、 4 -ペン チン酸 3 -ブテニル等のモノカルボン酸ェステル、 フマル酸ェステル、 トリ メチル酢酸メチル、 トリメチル酢酸ェチル;

[0399] 2—ブチンー 1 , 4—ジオールジアセテート、 2—ブチンー 1 , 4—ジオー ルジプロビオネート、 2—ブチンー 1 , 4—ジオールジブチレート、 2—ブ チンー 1 , 4—ジオールジベンゾェート、 2—ブチンー 1 , 4—ジオールジ シクロヘキサンカルボキシレート、 ヘキサヒドロべンゾ [ 1 , 3 , 2 ] ジオ キサチオランー 2—オキシド ( 1 , 2—シクロヘキサンジオール、 2 , 2 - ジオキシドー 1 , 2—オキサチオランー 4—イルアセテート、 2 , 2—ジオ キシドー 1 , 2—オキサチオランー 4—イルアセテート等のジカルボン酸ェ ステル;

[0400] シュウ酸メチル 2 -プロピニル、 シュウ酸ェチル 2 -プロピニル、 シュウ酸 プロピル 2 -プロピニル、 シュウ酸 2 -プロビニルビニル、 シュウ酸アリル 2 -プロピニル、 シュウ酸ジー 2 -プロピニル、 シュウ酸 2 -プチニルメチ ル、 シュウ酸 2 -プチニルェチル、 シュウ酸 2 -プチニルプロピル、 シュウ 酸 2 -プチニルビニル、 シュウ酸アリル 2 -プチニル、 シュウ酸ジー2 -ブ チニル、 シュウ酸 3 -ブチニルメチル、 シュウ酸 3 -ブチニルェチル、 シュ ウ酸 3 -プチニルプロピル、 シュウ酸 3 -プチニルビニル、 シュウ酸アリル 3 -プチニル、 シュウ酸ジー 3 -プチニル等のシュウ酸ジェステル;

[0401 ] メチル (2—プロビニル) (ビニル) ホスフインオキシド、 ジビニル (2— 〇 2020/175513 1 14 卩(:170? 2020 /007604

プロピニル) ホスフインオキシド、 ジ (2—プロピニル) (ビニル) ホスフ インオキシド、 ジ (2—プロべニル) 2 (—プロピニル) ホスフインオキシ ド、 ジ (2—プロビニル) (2—プロべニル) ホスフインオキシド、 ジ (3 —ブテニル) (2—プロビニル) ホスフインオキシド、 及びジ (2—プロピ ニル) (3—ブテニル) ホスフインオキシド等のホスフインオキシド ; [0402] メチル (2 -プロべニル) ホスフイン酸 2 -プロピニル、 2 -ブテニル (メ チル) ホスフイン酸 2 -プロピニル、 ジ (2 -プロべニル) ホスフイン酸 2 —プロピニル、 ジ (3—ブテニル) ホスフイン酸 2—プロピニル、 メチル ( 2—プロべニル) ホスフイン酸 1 , 1 —ジメチルー 2—プロビニル、 2—ブ テニル (メチル) ホスフイン酸 1 , 1 —ジメチルー 2—プロピニル、 ジ (2 -プロべニル) ホスフイン酸 1 , 1 -ジメチルー 2 -プロピニル、 及びジ ( 3—ブテニル) ホスフイン酸 1 , 1 —ジメチルー 2—プロピニル、 メチル ( 2—プロビニル) ホスフイン酸 2—プロべニル、 メチル (2—プロビニル) ホスフイン酸 3 -ブテニル、 ジ (2 -プロピニル) ホスフイン酸 2 -プロべ ニル、 ジ (2—プロピニル) ホスフイン酸 3—ブテニル、 2—プロピニル ( 2 -プロべニル) ホスフイン酸 2 -プロべニル、 及び 2 -プロピニル (2 - プロべニル) ホスフイン酸 3 -ブテニル等のホスフイン酸エステル;

[0403] 2 -プロべニルホスホン酸メチル 2 -プロピニル、 2 -ブテニルホスホン酸 メチル (2—プロビニル) 、 2—プロべニルホスホン酸 (2—プロビニル) (2—プロべニル) 、 3—ブテニルホスホン酸 (3—ブテニル) (2—プロ ピニル) 、 2—プロべニルホスホン酸 ( 1 , 1 —ジメチルー 2—プロピニル ) (メチル) 、 2—ブテニルホスホン酸 ( 1 , 1 —ジメチルー 2—プロビニ ル) (メチル) 、 2—プロべニルホスホン酸 ( 1 , 1 —ジメチルー 2—プロ ピニル) (2 -プロべニル) 、 及び 3 -ブテニルホスホン酸 (3 -ブテニル ) (1 , 1 —ジメチルー 2—プロビニル) 、 メチルホスホン酸 (2—プロピ ニル) (2—プロべニル) 、 メチルホスホン酸 (3—ブテニル) (2—プロ ピニル) 、 メチルホスホン酸 ( 1 , 1 —ジメチルー 2—プロビニル) (2— プロべニル) 、 メチルホスホン酸 (3—ブテニル) (1 , 1 —ジメチルー 2 〇 2020/175513 1 15 卩(:170? 2020 /007604

—プロビニル) 、 エチルホスホン酸 (2—プロビニル) (2—プロべニル)

、 エチルホスホン酸 (3―ブテニル) (2—プロピニル) 、 エチルホスホン 酸 (1 , 1 -ジメチルー 2 -プロピニル) (2 -プロべニル) 、 及びエチル ホスホン酸 (3—ブテニル) (1 , 1 —ジメチルー 2—プロピニル) 等のホ スホン酸エステル;

[0404] リン酸 (メチル) (2 -プロべニル) (2 -プロビニル) 、 リン酸 (エチル ) (2 -プロべニル) (2 -プロビニル) 、 リン酸 (2 -ブテニル) (メチ ル) (2 -プロビニル) 、 リン酸 (2 -ブテニル) (エチル) (2 -プロピ ニル) 、 リン酸 (1 , 1 -ジメチルー 2 -プロピニル) (メチル) (2 -プ 口ぺニル) 、 リン酸 (1 , 1 -ジメチルー 2 -プロピニル) (エチル) (2 -プロべニル) 、 リン酸 (2 -ブテニル) (1 , 1 -ジメチルー 2 -プロピ ニル) (メチル) 、 及びリン酸 (2 -ブテニル) (エチル) (1 , 1 -ジメ チルー 2 -プロピニル) 等のリン酸エステル;

[0405] これらのうち、 アルキニルオキシ基を有する化合物は、 電解液中でより安定 に負極被膜を形成するため好ましい。

[0406] 更に、 2—プロピニルメチルカーボネート、 ジ _ 2—プロビニルカーボネー 卜、 2 -ブチンー 1 , 4 -ジオールジメチルジカーボネート、 酢酸 2 -プロ ピニル、 2—ブチンー 1 , 4—ジオールジアセテート、 シュウ酸メチル 2— プロピニル、 シュウ酸ジー 2 -プロピニル等の化合物が保存特性向上の点 ら特に好ましい。

[0407] 上記三重結合を有する化合物は、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を任 意の組み合わせ及び比率で併用してもよい。 本開示の電解液全体に対する三 重結合を有する化合物の配合量に制限は無く 、 本開示の効果を著しく損なわ ない限り任意であるが、 本開示の電解液に対して、 通常〇. 0 1質量%以上 、 好ましくは 0 . 0 5質量%以上、 より好ましくは 0 . 1質量%以上、 また 、 通常 5質量%以下、 好ましくは 3質量%以下、 より好ましくは 1質量%以 下の濃度で含有させる。 上記範囲を満たした場合は、 出力特性、 負荷特性、 サイクル特性、 高温保存特性等の効果がより向上する。 〇 2020/175513 1 16 卩(:170? 2020 /007604

[0408] 本開示の電解液においては、 電解液を用いた電気化学デバイスが過充電等 の 状態になった際に電池の破裂 ·発火を効果的に抑制するために、 過充電防止 剤を用いることができる。

[0409] 過充電防止剤としては、 ビフェニル、 〇—夕ーフェニル、 夕ーフェニル 、 _ターフェニル等の無置換又はアルキル基で 換されたターフェニル誘 導体、 無置換又はアルキル基で置換された夕ーフヱ ニル誘導体の部分水素化 物、 シクロヘキシルベンゼン、 1: _プチルベンゼン、 1: _アミルベンゼン、 ジフェニルエーテル、 ジベンゾフラン、 ジフェニルシクロヘキサン、 1 , 1 , 3—トリメチルー 3—フェニルインダン、 シクロペンチルベンゼン、 シク ロヘキシルベンゼン、 クメン、 1 , 3—ジイソプロピルベンゼン、 1 , 4— ジイソプロピルベンゼン、 1: _ブチルベンゼン、 1: _アミルベンゼン、 1: _ ヘキシルベンゼン、 アニソール等の芳香族化合物; 2—フルオロビフェニル 、 4—フルオロビフェニル、 〇—シクロヘキシルフルオロベンゼン、 _シ クロヘキシルフルオロベンゼン、 〇—シクロヘキシルフルオロベンゼン、 —シクロヘキシルフルオロベンゼンフルオロ ベンゼン、 フルオロトルエン、 ベンゾトリフルオリ ド等の上記芳香族化合物の部分フッ素化物; 2 , 4—ジ フルオロアニソール、 2 , 5—ジフルオロアニソール、 1 , 6—ジフルオロ アニソール、 2 , 6—ジフルオロアニソール、 3 , 5—ジフルオロアニソー ル等の含フッ素アニソール化合物; 3—プロピルフェニルアセテート、 2 - エチルフェニルアセテート、 ベンジルフェニルアセテート、 メチルフェニル アセテート、 ベンジルアセテート、 フェネチルフェニルアセテート等の芳香 族アセテート類;ジフェニルカーボネート、 メチルフェニルカーボネート等 の芳香族力ーボネート類、 トルエン、 キシレン等のトルエン誘導体、 2—メ チルビフェニル、 3—メチルビフェニル、 4—メチルビフェニル、 〇—シク ロヘキシルビフェニル等の無置換又はアルキ ル基で置換されたビフェニル誘 導体等が挙げられる。 中でも、 ビフェニル、 アルキルビフェニル、 ターフェ ニル、 ターフェニルの部分水素化体、 シクロヘキシルベンゼン、 1: _プチル ベンゼン、 ーアミルベンゼン、 ジフェニルエーテル、 ジベンゾフラン等の 〇 2020/175513 1 17 卩(:170? 2020 /007604

芳香族化合物、 ジフェニルシクロヘキサン、 1 , 1 , 3—トリメチルー 3— フェニルインダン、 3—プロピルフェニルアセテート、 2—エチルフェニル アセテート、 ベンジルフェニルアセテート、 メチルフェニルアセテート、 ベ ンジルアセテート、 ジフェニルカーボネート、 メチルフェニルカーボネート 等が好ましい。 これらは 1種を単独で用いても、 2種以上を併用してもよい 。 2種以上併用する場合は、 特に、 シクロヘキシルベンゼンと 1: _プチルべ ンゼン又は 1;—アミルベンゼンとの組み合わせ、 ビフェニル、 アルキルビフ ェニル、 ターフェニル、 ターフェニルの部分水素化体、 シクロヘキシルベン ゼン、 I -ブチルベンゼン、 I -アミルベンゼン等の酸素を含有しない芳香 族化合物から選ばれる少なくとも 1種と、 ジフェニルエーテル、 ジベンゾフ ラン等の含酸素芳香族化合物から選ばれる少 なくとも 1種を併用するのが過 充電防止特性と高温保存特性のバランスの点 から好ましい。

[0410] 本開示に使用する電解液には、 カルボン酸無水物 (但し、 化合物 (2) を除 く) を用いてもよい。 上記カルボン酸無水物としては、 下記一般式 (6) で 表される化合物が好ましい。 カルボン酸無水物の製造方法は、 特に制限され ず、 公知の方法を任意に選択して製造することが 可能である。

[041 1 ] [化 138]

0 0

#人 0人 #

(一般式 (6) 中、 はそれぞれ独立に、 置換基を有していてもよ い、 炭素数 1以上 1 5以下の炭化水素基を表す。 )

[0412] は、 一価の炭化水素基であれば、 その種類は特に制限されない。

例えば、 脂肪族炭化水素基であっても芳香族炭化水素 基であってもよく、 脂 肪族炭化水素基と芳香族炭化水素基とが結合 したものであってもよい。 脂肪 族炭化水素基は、 飽和炭化水素基であってもよく、 不飽和結合 (炭素 _炭素 二重結合又は炭素一炭素三重結合) を含んでいてもよい。 また、 脂肪族炭化 水素基は、 鎖状であっても環状であってもよく、 鎖状の場合は、 直鎖状であ 〇 2020/175513 118 卩(:170? 2020 /007604

っても分岐鎖状であってもよい。 更には、 鎖状と環状とが結合したものであ ってもよい。 なお、 [¾ 61 及び[¾ 62 は互いに同一であってもよく、 異なってい てもよい。

[0413] また、 その置換基の種類は 、 本開示の趣旨に反するものでない限り特に制 限されないが、 例としてはフ ッ素原子、 塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子等のハロゲン原子が挙げられ、 好ましくはフッ素原子である。 又はロゲン原子以外の置換基として、 エステ ル基、 シアノ基、 カルボニル基、 エーテル基等の官能基を有する置換基等も 挙げられ、 好ましくはシアノ基、 カルボニル基である。 [¾ 61 62 の炭化水 素基は、 これらの置換基を一つのみ有していてもよく 、 二つ以上有していて もよい。 二つ以上の置換基を有する場合、 それらの置換基は同じであっても よく、 互いに異なっていてもよい。

[0414] [¾ 62 の各々の炭化水素基の炭素数は、 通常 1以上であり、 また通常 1

5以下、 好ましくは 1 2以下、 より好ましくは 1 0以下、 更に好ましくは 9 以下である。 [¾ 61 と[¾ 62 とが互いに結合して二価の炭化水素基を 形成してい る場合は、 その二価の炭化水素基の炭素数が、 通常 1以上であり、 また通常 1 5以下、 好ましくは 1 3以下、 より好ましくは 1 0以下、 更に好ましくは 8以下である。 尚、 [¾ 61

有する場合は、 その置換基も含めた 6 \

たしていることが好ましい。

[0415] 次いで、 上記一般式 (6) で表わされる酸無水物の具体例について説明 する 。 なお、 以下の例示において 「類縁体」 とは、 例示される酸無水物の構造の 一部を、 本開示の趣旨に反しない範囲で、 別の構造に置き換えることにより 得られる酸無水物を指すもので、 例えば複数の酸無水物からなる二量体、 三 量体及び四量体等、 又は、 置換基の炭素数が同じではあるが分岐鎖を有 する 等構造異性のもの、 置換基が酸無水物に結合する部位が異なるも の等が挙げ られる。

[0416] まず、 [¾ 61 、 〇 2020/175513 119 卩(:170? 2020 /007604

[0417] 62 が鎖状アルキル基である酸無水物の具体 例としては、 無水酢酸、 プロピオン酸無水物、 ブタン酸無水物、 2 -メチルプロピオン酸無水物、 2 , 2 -ジメチルプロピオン酸無水物、 2 -メチルブタン酸無水物、 3 -メチ ルブタン酸無水物、 2, 2 -ジメチルブタン酸無水物、 2, 3 -ジメチルブ タン酸無水物、 3, 3 -ジメチルブタン酸無水物、 2, 2, 3 -トリメチル ブタン酸無水物、 2, 3, 3 -トリメチルブタン酸無水物、 2, 2, 3, 3 -テトラメチルブタン酸無水物、 2 -エチルブタン酸無水物等、 及びそれら の類縁体等が挙げられる。

[0418] 62 が環状アルキル基である酸無水物の具体 例としては、 シクロプロ パンカルボン酸無水物、 シクロペンタンカルボン酸無水物、 シクロヘキサン カルボン酸無水物等、 及びそれらの類縁体等が挙げられる。

[0419] [¾ 61 、 [¾ 62 がアルケニル基である酸無水物の具体例 としては、 アクリル酸無 水物、 2 -メチルアクリル酸無水物、 3 -メチルアクリル酸無水物、 2 , 3 -ジメチルアクリル酸無水物、 3, 3 -ジメチルアクリル酸無水物、 2, 3 , 3 -トリメチルアクリル酸無水物、 2 -フエニルアクリル酸無水物、 3- フエニルアクリル酸無水物、 2, 3 -ジフエニルアクリル酸無水物、 3, 3 -ジフエニルアクリル酸無水物、 3 -ブテン酸無水物、 2 -メチルー 3 -ブ テン酸無水物、 2, 2 -ジメチルー 3 -ブテン酸無水物、 3 -メチルー 3- テン酸無水物、 2 -メチルー 3 -メチルー 3 -ブテン酸無水物、 2, 2 -ジ メチルー 3 -メチルー 3 -ブテン酸無水物、 3 -ペンテン酸無水物、 4 -ぺ ンテン酸無水物、 2 -シクロペンテンカルボン酸無水物、 3 -シクロペンテ ンカルボン酸無水物、 4—シクロペンテンカルボン酸無水物等、 及びそれら の類縁体等が挙げられる。

[0420] [¾ 62 がアルキニル基である酸無水物の具体例 としては、 プロピン酸無 水物、 3 -フエニルプロピン酸無水物、 2 -ブチン酸無水物、 2 -ペンチン 酸無水物、 3—プチン酸無水物、 3—ペンチン酸無水物、 4 -ペンチン酸無 水物等、 及びそれらの類縁体等が挙げられる。

[0421] 安息香酸無水物 〇 2020/175513 120 卩(:170? 2020 /007604

、 4—メチル安息香酸無水物、 4—エチル安息香酸無水物、 4_ 6 「 1: _ プチル安息香酸無水物、 2—メチル安息香酸無水物、 2, 4, 6—トリメチ ル安息香酸無水物、 1 -ナフタレンカルボン酸無水物、 2 -ナフタレンカル ボン酸無水物等、 及びそれらの類縁体等が挙げられる。

[0422] また、 がハロゲン原子で置換された酸無水物の例と して、 主にフ ッ素原子で置換された酸無水物の例を以下に 挙げるが、 これらのフッ素原子 の一部又は全部を塩素原子、 臭素原子、 ヨウ素原子に置換して得られる酸無 水物も、 例示化合物に含まれるものとする。

としては、 フルオロ酢酸無水物、 ジフルオロ酢酸無水物、 トリフルオロ酢酸 無水物、 2 -フルオロプロピオン酸無水物、 2, 2 -ジフルオロプロピオン 酸無水物、 2 , 3 -ジフルオロプロピオン酸無水物、 2 , 2 , 3 -トリフル オロプロピオン酸無水物、 2 , 3 , 3 -トリフルオロプロピオン酸無水物、 2, 2, 3, 3 -テトラプロピオン酸無水物、 2, 3, 3, 3 -テトラプロ ピオン酸無水物、 3 -フルオロプロピオン酸無水物、 3, 3 -ジフルオロプ ロピオン酸無水物、 3, 3, 3 -トリフルオロプロピオン酸無水物、 パーフ ルオロプロピオン酸無水物等、 及びそれらの類縁体等が挙げられる。

としては、 2 -フルオロシクロペンタンカルボン酸無水物 3 -フルオロシ クロペンタンカルボン酸無水物、 4 -フルオロシクロペンタンカルボン酸無 水物等、 及びそれらの類縁体等が挙げられる。

しては、 2 -フルオロアクリル酸無水物、 3 -フルオロアクリル酸無水物、 2, 3 -ジフルオロアクリル酸無水物、 3, 3 -ジフルオロアクリル酸無水 物、 2, 3, 3 -トリフルオロアクリル酸無水物、 2 - (トリフルオロメチ ル) アクリル酸無水物、 3 - (トリフルオロメチル) アクリル酸無水物、 2 , 3 -ビス (トリフルオロメチル) アクリル酸無水物、 2, 3, 3 -トリス (トリフルオロメチル) アクリル酸無水物、 2 - (4 -フルオロフエニル) 〇 2020/175513 121 卩(:170? 2020 /007604

アクリル酸無水物、 3 - (4 -フルオロフエニル) アクリル酸無水物、 2,

3 -ビス (4 -フルオロフエニル) アクリル酸無水物、 3, 3 -ビス (4- フルオロフエニル) アクリル酸無水物、 2 -フルオロー 3 -ブテン酸無水物 、 2, 2 -ジフルオロー 3 -ブテン酸無水物、 3 -フルオロー 2 -ブテン酸 無水物、 4 -フルオロー 3 -ブテン酸無水物、 3, 4 -ジフルオロー 3 -ブ テン酸無水物、 3 , 3 , 4—トリフルオロ _ 3—ブテン酸無水物等、 及びそ れらの類縁体等が挙げられる。

[0426] [¾ 61 62 がハロゲン原子で置換されたアルキニル 基である酸無水物の例と しては、 3 -フルオロー 2 -プロピン酸無水物、 3 - (4 -フルオロフエニ ル) 一2 -プロピン酸無水物、 3- (2, 3, 4, 5, 6 -ペンタフルオロ フエニル) 一2 -プロピン酸無水物、 4 -フルオロー 2 -ブチン酸無水物、 4, 4 -ジフルオロー 2 -ブチン酸無水物、 4, 4, 4 -トリフルオロー 2 -プチン酸無水物等、 及びそれらの類縁体等が挙げられる。

ては、 4 -フルオロ安息香酸無水物、 2, 3, 4, 5, 6 -ペンタフルオロ 安息香酸無水物、 4 _トリフルオロメチル安息香酸無水物等、 及びそれらの 類縁体等が挙げられる。

[0428] [¾ 61 62 がエステル、 二トリル、 ケトン、 エーテル等の官能基を有する置 換基を有している酸無水物の例としては、 メ トキシギ酸無水物、 エトキシギ 酸無水物、 メチルシュウ酸無水物、 エチルシュウ酸無水物、 2—シアノ酢酸 無水物、 2—オキソプロピオン酸無水物、 3—オキソブタン酸無水物、 4— アセチル安息香酸無水物、 メ トキシ酢酸無水物、 4ーメ トキシ安息香酸無水 物等、 及びそれらの類縁体等が挙げられる。

[0429] 続いて、

[0430] [¾ 61 、 [¾ 62 としては上に挙げた例、 及びそれらの類縁体の全ての組み合わせ が考えられるが、 以下に代表的な例を挙げる。

[0431] 鎖状アルキル基同士の組み合わせの例として は、 酢酸プロピオン酸無水物、 酢酸ブタン酸無水物、 ブタン酸プロピオン酸無水物、 酢酸 2—メチルプロピ 〇 2020/175513 122 卩(:170? 2020 /007604

オン酸無水物、 等が挙げられる。

[0432] 鎖状アルキル基と環状アルキル基の組み合わ せの例としては、 酢酸シクロぺ ンタン酸無水物、 酢酸シクロヘキサン酸無水物、 シクロペンタン酸プロピオ ン酸無水物、 等が挙げられる。

[0433] 鎖状アルキル基とアルケニル基の組み合わせ の例としては、 酢酸アクリル酸 無水物、 酢酸 3—メチルアクリル酸無水物、 酢酸 3 _ブテン酸無水物、 アク リル酸プロピオン酸無水物、 等が挙げられる。

[0434] 鎖状アルキル基とアルキニル基の組み合わせ の例としては、 酢酸プロピン酸 無水物、 酢酸 2 _ブチン酸無水物、 酢酸 3 _ブチン酸無水物、 酢酸 3 _フエ ニルプロピン酸無水物プロピオン酸プロピン 酸無水物、 等が挙げられる。

[0435] 鎖状アルキル基とアリール基の組み合わせの 例としては、 酢酸安息香酸無水 物、 酢酸 4 _メチル安息香酸無水物、 酢酸 1 _ナフタレンカルボン酸無水物 、 安息香酸プロピオン酸無水物、 等が挙げられる。

[0436] 鎖状アルキル基と官能基を有する炭化水素基 の組み合わせの例としては、 酢 酸フルオロ酢酸無水物、 酢酸トリフルオロ酢酸無水物、 酢酸 4 _フルオロ安 息香酸無水物、 フルオロ酢酸プロピオン酸無水物、 酢酸アルキルシュウ酸無 水物、 酢酸 2 -シアノ酢酸無水物、 酢酸 2 -オキソプロピオン酸無水物、 酢 酸メ トキシ酢酸無水物、 メ トキシ酢酸プロピオン酸無水物、 等が挙げられる

[0437] 環状アルキル基同士の組み合わせの例として は、 シクロペンタン酸シクロへ キサン酸無水物、 等が挙げられる。

[0438] 環状アルキル基とアルケニル基の組み合わせ の例としては、 アクリル酸シク ロペンタン酸無水物、 3 -メチルアクリル酸シクロペンタン酸無水物 3 - ブテン酸シクロペンタン酸無水物、 アクリル酸シクロヘキサン酸無水物、 等 が挙げられる。

[0439] 環状アルキル基とアルキニル基の組み合わせ の例としては、 プロピン酸シク ロペンタン酸無水物、 2—プチン酸シクロペンタン酸無水物、 プロピン酸シ クロヘキサン酸無水物、 等が挙げられる。 〇 2020/175513 123 卩(:170? 2020 /007604

[0440] 環状アルキル基とアリール基の組み合わせの 例としては、 安息香酸シクロぺ ンタン酸無水物、 4 _メチル安息香酸シクロペンタン酸無水物、 安息香酸シ クロヘキサン酸無水物、 等が挙げられる。

[0441 ] 環状アルキル基と官能基を有する炭化水素基 の組み合わせの例としては、 フ ルオロ酢酸シクロペンタン酸無水物、 シクロペンタン酸トリフルオロ酢酸無 水物、 シクロペンタン酸 2 -シアノ酢酸無水物、 シクロペンタン酸メ トキシ 酢酸無水物、 シクロへキサン酸フルオロ酢酸無水物、 等が挙げられる。

[0442] アルケニル基同士の組み合わせの例としては 、 アクリル酸 2 -メチルアクリ ル酸無水物、 アクリル酸 3 -メチルアクリル酸無水物、 アクリル酸 3 -ブテ ン酸無水物、 2—メチルアクリル酸 3—メチルアクリル酸無水物、 等が挙げ られる。

[0443] アルケニル基とアルキニル基の組み合わせの 例としては、 アクリル酸プロピ ン酸無水物、 アクリル酸 2—ブチン酸無水物、 2—メチルアクリル酸プロピ ン酸無水物、 等が挙げられる。

[0444] アルケニル基とアリール基の組み合わせの例 としては、 アクリル酸安息香酸 無水物、 アクリル酸 4—メチル安息香酸無水物、 2—メチルアクリル酸安息 香酸無水物、 等が挙げられる。

[0445] アルケニル基と官能基を有する炭化水素基の 組み合わせの例としては、 アク リル酸フルオロ酢酸無水物、 アクリル酸トリフルオロ酢酸無水物、 アクリル 酸 2—シアノ酢酸無水物、 アクリル酸メ トキシ酢酸無水物、 2—メチルアク リル酸フルオロ酢酸無水物、 等が挙げられる。

[0446] アルキニル基同士の組み合わせの例としては 、 プロピン酸 2 -ブチン酸無水 物、 プロピン酸 3—ブチン酸無水物、 2—ブチン酸 3—ブチン酸無水物、 等 が挙げられる。

[0447] アルキニル基とアリール基の組み合わせの例 としては、 安息香酸プロピン酸 無水物、 4 -メチル安息香酸プロピン酸無水物、 安息香酸 2 -プチン酸無水 物、 等が挙げられる。

[0448] アルキニル基と官能基を有する炭化水素基の 組み合わせの例としては、 プロ 〇 2020/175513 124 卩(:170? 2020 /007604

ピン酸フルオロ酢酸無水物、 プロピン酸トリフルオロ酢酸無水物、 プロピン 酸 2—シアノ酢酸無水物、 プロピン酸メ トキシ酢酸無水物、 2—ブチン酸フ ルオロ酢酸無水物、 等が挙げられる。

[0449] アリール基同士の組み合わせの例としては、 安息香酸 4 -メチル安息香酸無 水物、 安息香酸 1 —ナフタレンカルボン酸無水物、 4—メチル安息香酸 1 — ナフタレンカルボン酸無水物、 等が挙げられる。

[0450] アリール基と官能基を有する炭化水素基の組 み合わせの例としては、 安息香 酸フルオロ酢酸無水物、 安息香酸トリフルオロ酢酸無水物、 安息香酸 2—シ アノ酢酸無水物、 安息香酸メ トキシ酢酸無水物、 4ーメチル安息香酸フルオ 口酢酸無水物、 等が挙げられる。

[0451 ] 官能基を有する炭化水素基同士の組み合わせ の例としては、 フルオロ酢酸卜 リフルオロ酢酸無水物、 フルオロ酢酸 2—シアノ酢酸無水物、 フルオロ酢酸 メ トキシ酢酸無水物、 トリフルオロ酢酸 2—シアノ酢酸無水物、 等が挙げら れる。

[0452] 上記の鎖状構造を形成している酸無水物のう ち好ましくは、 無水酢酸、 プロ ピオン酸無水物、 2 -メチルプロピオン酸無水物、 シクロペンタンカルボン 酸無水物、 シクロヘキサンカルボン酸無水物等、 アクリル酸無水物、 2 -メ チルアクリル酸無水物、 3 -メチルアクリル酸無水物、 2 , 3 -ジメチルア クリル酸無水物、 3 , 3 -ジメチルアクリル酸無水物、 3 -ブテン酸無水物 、 2 -メチルー 3 -ブテン酸無水物、 プロピン酸無水物、 2 -ブチン酸無水 物、 安息香酸無水物、 2 -メチル安息香酸無水物、 4 -メチル安息香酸無水 物、 4 _ 1 6 「 1—ブチル安息香酸無水物、 トリフルオロ酢酸無水物、 3 , 3 , 3 -トリフルオロプロピオン酸無水物、 2 - (トリフルオロメチル) ア クリル酸無水物、 2 - (4 -フルオロフエニル) アクリル酸無水物、 4 -フ ルオロ安息香酸無水物、 2 , 3 , 4 , 5 , 6—ペンタフルオロ安息香酸無水 物、 メ トキシギ酸無水物、 エトキシギ酸無水物、 であり、 より好ましくは、 アクリル酸無水物、 2 -メチルアクリル酸無水物、 3 -メチルアクリル酸無 水物、 安息香酸無水物、 2 -メチル安息香酸無水物、 4 -メチル安息香酸無 〇 2020/175513 125 卩(:170? 2020 /007604

水物、 4 t r t _ブチル安息香酸無水物、 4 _フルオロ安息香酸無水物 、 2 , 3 , 4 , 5 , 6 -ペンタフルオロ安息香酸無水物、 メ トキシギ酸無水 物、 エトキシギ酸無水物である。

[0453] これらの化合物は、 適切にリチウムオキサラート塩との結合を形 成して耐久 性に優れる皮膜を形成することで、 特に耐久試験後の充放電レート特性、 入 出力特性、 インピーダンス特性を向上させることができ る観点で好ましい。

[0454] なお、 上記カルボン酸無水物の分子量に制限は無く 、 本開示の効果を著しく 損なわない限り任意であるが、 通常 9 0以上、 好ましくは 9 5以上であり、 一方、 通常 3 0 0以下、 好ましくは 2 0 0以下である。 カルボン酸無水物の 分子量が上記範囲内であると、 電解液の粘度上昇を抑制でき、 かつ皮膜密度 が適正化されるために耐久性を適切に向上す ることができる。

[0455] また、 上記カルボン酸無水物の製造方法にも特に制 限は無く、 公知の方法を 任意に選択して製造することが可能である。 以上説明したカルボン酸無水物 は、 本開示の非水系電解液中に、 何れか 1種を単独で含有させてもよく、 2 種以上を任意の組み合わせ及び比率で併有さ せてもよい。

[0456] また、 本開示の電解液に対する上記カルボン酸無水 物の含有量に特に制限は 無く、 本開^^の効果を著しく損なわない限り任意で るが、 本開^^の電解液 に対して、 通常〇. 0 1質量%以上、 好ましくは〇. 1質量%以上、 また、 通常 5質量%以下、 好ましくは 3質量%以下の濃度で含有させることが望ま しい。 カルボン酸無水物の含有量が上記範囲内であ ると、 サイクル特性向上 効果が発現しやすくなり、 また反応性が好適であるため電池特性が向上 しや すくなる。

[0457] 本開示の電解液には、 公知のその他の助剤を用いることができる。 その他の 助剤としては、 ペンタン、 ヘプタン、 オクタン、 ノナン、 デカン、 シクロへ プタン、 ベンゼン、 フラン、 ナフタレン、 2—フエニルビシクロヘキシル、 シクロヘキサン、 2 , 4 , 8 , 1 0 -テトラオキサスピロ [ 5 . 5 ] ウンデ カン、 3 , 9—ジビニルー 2 , 4 , 8 , 1 0—テトラオキサスピロ [ 5 . 5 ] ウンデカン等の炭化水素化合物; 〇 2020/175513 126 卩(:170? 2020 /007604

フルオロベンゼン、 ジフルオロベンゼン、 ヘキサフルオロベンゼン、 ベンゾ トリフルオライ ド、 モノフルオロベンゼン、 1 —フルオロー 2—シクロヘキ シルベンゼン、 1 —フルオロー 4— ㊀ 「 1: _プチルベンゼン、 1 —フルオ 口一 3—シクロヘキシルベンゼン、 1 —フルオロー 2—シクロヘキシルベン ゼン、 フッ素化ビフエニル等の含フッ素芳香族化合 物;

エリスリタンカーボネート、 スピロービスージメチレンカーボネート、 メ ト キシエチルーメチルカーボネート等の力ーボ ネート化合物;

ジオキソラン、 ジオキサン、 2 , 5 , 8 , 1 1 —テトラオキサドデカン、 2 , 5 , 8 , 1 1 , 1 4 -ペンタオキサペンタデカン、 エトキシメ トキシエタ ン、 トリメ トキシメタン、 グライム、 エチルモノグライム等のエーテル系化 合物;

ジメチルケトン、 ジエチルケトン、 3 -ペンタノン等のケトン系化合物;

2 -アリル無水コハク酸等の酸無水物;

シュウ酸ジメチル、 シュウ酸ジエチル、 シュウ酸エチルメチル、 シュウ酸ジ (2 -プロビニル) 、 シュウ酸メチル 2 -プロピニル、 コハク酸ジメチル、 グルタル酸ジ (2 -プロビニル) 、 ギ酸メチル、 ギ酸エチル、 ギ酸 2 -プロ ピニル、 2—ブチンー 1 , 4—ジイルジホルメート、 メタクリル酸 2—プロ ピニル、 マロン酸ジメチル等のエステル化合物;

アセトアミ ド、 1\! _メチルホルムアミ ド、 1\1 , 1\1 _ジメチルホルムアミ ド、 1\1 , 1\! -ジメチルアセトアミ ド等のアミ ド系化合物;

硫酸エチレン、 硫酸ビニレン、 亜硫酸エチレン、 フルオロスルホン酸メチル 、 フルオロスルホン酸エチル、 メタンスルホン酸メチル、 メタンスルホン酸 エチル、 ブスルファン、 スルホレン、 ジフエニルスルホン、 1\1 , 1\1 _ジメチ ルメタンスルホンアミ ド、 1\1 , 1\1 _ジエチルメタンスルホンアミ ド、 ビニル スルホン酸メチル、 ビニルスルホン酸エチル、 ビニルスルホン酸アリル、 ビ ニルスルホン酸プロパルギル、 アリルスルホン酸メチル、 アリルスルホン酸 エチル、 アリルスルホン酸アリル、 アリルスルホン酸プロパルギル、 1 , 2

—ビス (ビニルスルホニロキシ) エタン、 無水プロパンジスルホン酸、 無水 〇 2020/175513 127 卩(:170? 2020 /007604

スルホ酪酸、 無水スルホ安息香酸、 無水スルホプロピオン酸、 無水エタンジ スルホン酸、 メチレンメタンジスルホネート、 メタンスルホン酸 2 -プロピ ニル、 ペンテンサルファイ ト、 ペンタフルオロフエニルメタンスルホネート 、 プロピレンサルフエート、 プロピレンサルファイ ト、 プロパンサルトン、 プチレンサルファイ ト、 ブタンー 2 , 3—ジイルジメタンスルホネート、 2 —ブチンー 1 , 4—ジイルジメタンスルホネート、 ビニルスルホン酸 2—プ ロピニル、 ビス ( 2—ビニルスルホニルエチル) エーテル、 5―ビニルーへ キサヒドロー 1 , 3 , 2—ベンゾジオキサチオールー 2—オキシド、 2 - ( メタンスルホニルオキシ) プロピオン酸 2—プロピニル、 5 , 5—ジメチル - 1 , 2—オキサチオランー 4—オン 2 , 2—ジオキシド、 3—スルホープ ロピオン酸無水物トリメチレンメタンジスル ホネート 2 -メチルテトラヒド ロフラン、 トリメチレンメタンジスルホネート、 テトラメチレンスルホキシ ド、 ジメチレンメタンジスルホネート、 ジフルオロエチルメチルスルホン、 ジビニルスルホン、 1 , 2—ビス (ビニルスルホニル) エタン、 エチレンビ ススルホン酸メチル、 エチレンビススルホン酸エチル、 エチレンサルフエー 卜、 チオフエン 1 —オキシド等の含硫黄化合物;

1 —メチルー 2—ピロリジノン、 1 —メチルー 2—ピペリ ドン、 3—メチル — 2—オキサゾリジノン、 1 , 3—ジメチルー 2—イミダゾリジノン及び —メチルスクシンイミ ド、 二トロメタン、 ニトロエタン、 エチレンジアミン 等の含窒素化合物;

亜リン酸トリメチル、 亜リン酸トリエチル、 亜リン酸トリフエニル、 リン酸 トリメチル、 リン酸トリエチル、 リン酸トリフエニル、 メチルホスホン酸ジ メチル、 エチルホスホン酸ジエチル、 ビニルホスホン酸ジメチル、 ビニルホ スホン酸ジエチル、 ジエチルホスホノ酢酸エチル、 ジメチルホスフィン酸メ チル、 ジエチルホスフィン酸エチル、 トリメチルホスフィンオキシド、 トリ エチルホスフィンオキシド、 リン酉愛ビス (2 , 2—ジフルオロエチル) 2 , 2 , 2—トリフルオロエチル、 リン酉愛ビス (2 , 2 , 3 , 3—テトラフルオ ロプロピル) 2 , 2 , 2—トリフルオロエチル、 リン酉愛ビス (2 , 2 , 2— 20/175513 128 卩(:170? 2020 /007604

トリフルオロェチル) メチル、 リン酉愛ビス (2 , 2 , 2—トリフルオロェチ ル) ェチル、 リン酉愛ビス (2 , 2 , 2—トリフルオロェチル) 2 , 2—ジフ ルオロェチルリン酸ビス (2 , 2 , 2 -トリフルオロェチル) 2 , 2 , 3 ,

3—テトラフルオロプロピル、 リン酸トリブチル、 リン酉愛トリス (2 , 2 ,

2 -トリフルオロェチル) 、 リン酸トリス ( 1 , 1 , 1 , 3 , 3 , 3 -ヘキ サフルオロプロパンー 2 -イル) 、 リン酸トリオクチル、 リン酸 2 -フェニ ルフェニルジメチル、 リン酸 2—フェニルフェニルジェチル、 リン酸 (2 , 2 , 2—トリフルオロェチル) (2 , 2 , 3 , 3—テトラフルオロプロピル ) メチル、 メチル 2— (ジメ トキシホスホリル) アセテート、 メチル 2 _ ( ジメチルホスホリル) アセテート、 メチル 2— (ジェトキシホスホリル) ア セテート、 メチル 2— (ジェチルホスホリル) アセテート、 メチレンビスホ スホン酸メチル、 メチレンビスホスホン酸ェチル、 ェチレンビスホスホン酸 メチル、 ェチレンビスホスホン酸ェチル、 プチレンビスホスホン酸メチル、 プチレンビスホスホン酸ェチル、 酢酸 2 -プロピニル 2 - (ジメ トキシホス ホリル) 、 酢酸 2 -プロピニル 2 - (ジメチルホスホリル) 、 酢酸 2 -プロ ピニル 2 - (ジェトキシホスホリル) 、 酢酸 2 -プロピニル 2 - (ジェチル ホスホリル) 、 リン酸トリス (トリメチルシリル) 、 リン酸トリス (トリェ チルシリル) 、 リン酉愛トリス (トリメ トキシシリル) 、 亜リン酉愛トリス (卜 リメチルシリル) 、 亜リン酉愛トリス (トリェチルシリル) 、 亜リン酉愛トリス (トリメ トキシシリル) 、 ポリリン酸トリメチルシリル等の含燐化合物 ; ホウ酸トリス (トリメチルシリル) 、 ホウ酸トリス (トリメ トキシシリル) 等の含ホウ素化合物;

ジメ トキシアルミノキシトリメ トキシシラン、 ジェトキシアルミノキシトリ ェトキシシラン、 ジプロポキシアルミノキシトリェトキシシラ ン、 ジブトキ シアルミノキシトリメ トキシシラン、 ジブトキシアルミノキシトリェトキシ シラン、 チタンテトラキス (トリメチルシロキシド) 、 チタンテトラキス ( トリェチルシロキシド) 、 テトラメチルシラン等のシラン化合物; 等が挙げられる。 これらは 1種を単独で用いても、 2種以上を併用してもよ 〇 2020/175513 129 卩(:170? 2020 /007604

い。 これらの助剤を添加することにより、 高温保存後の容量維持特性やサイ クル特性を向上させることができる。

上記その他の助剤としては、 なかでも、 含燐化合物が好ましく、 リン酸トリ ス (トリメチルシリル) 、 亜リン酸 (トリストリメチルシリル) がより好ま しい。

[0458] その他の助剤の配合量は、 特に制限されず、 本開示の効果を著しく損なわな い限り任意である。 その他の助剤は、 電解液 1 〇〇質量%中、 好ましくは、 〇. 0 1質量%以上であり、 また、 5質量%以下である。 この範囲であれば 、 その他助剤の効果が十分に発現させやすく、 高負荷放電特性等の電池の特 性が低下するといった事態も回避しやすい。 その他の助剤の配合量は、 より 好ましくは〇. 1質量%以上、 更に好ましくは〇. 2質量%以上であり、 ま た、 より好ましくは 3質量%以下、 更に好ましくは 1質量%以下である。

[0459] 本開示の電解液は、 本開示の効果を損なわない範囲で、 環状及び鎖状カルボ ン酸エステル、 エーテル化合物、 窒素含有化合物、 ホウ素含有化合物、 有機 ケイ素含有化合物、 不燃 (難燃) 化剤、 界面活性剤、 高誘電化添加剤、 サイ クル特性及びレート特性改善剤、 スルホン系化合物等を添加剤として更に含 有してもよい。

[0460] 上記環状カルボン酸エステルとしては、 その構造式中の全炭素原子数が 3〜

1 2のものが挙げられる。 具体的には、 ガンマプチロラクトン、 ガンマバレ ロラクトン、 ガンマカプロラクトン、 イプシロンカプロラクトン、 3 -メチ ルーアーブチロラクトン等が挙げられる。 中でも、 ガンマプチロラクトンが リチウムイオン解離度の向上に由来する電気 化学デバイスの特性向上の点か ら特に好ましい。

[0461 ] 添加剤としての環状カルボン酸エステルの配 合量は、 通常、 溶媒 1 0 0質量 %中、 好ましくは 0 . 1質量%以上、 より好ましくは 1質量%以上である。 この範囲であると、 電解液の電気伝導率を改善し、 電気化学デバイスの大電 流放電特性を向上させやすくなる。 また、 環状カルボン酸エステルの配合量 は、 好ましくは 1 0質量%以下、 より好ましくは 5質量%以下である。 この 〇 2020/175513 130 卩(:170? 2020 /007604

ように上限を設定することにより、 電解液の粘度を適切な範囲とし、 電気伝 導率の低下を回避し、 負極抵抗の増大を抑制し、 電気化学デバイスの大電流 放電特性を良好な範囲としやすくする。

[0462] また、 上記環状カルボン酸エステルとしては、 フッ素化環状カルボン酸エス テル (含フッ素ラクトン) も好適に用いることができる。 含フッ素ラクトン としては、 例えば、 下記式 (〇) :

[0463] [化 139]

[0464] (式中、 X 15 〜 X 20 は同じか又は異なり、 いずれも一1 ~ 1、 ー 、 -0 1 , - 〇1 ~ 1 3 又はフッ素化アルキル基;ただし、 X 15 〜 X 20 の少なくとも 1つはフッ 素化アルキル基である)

で示される含フッ素ラクトンが挙げられる。

[0465] X 15 〜 X 20 におけるフッ素化アルキル基としては、 例えば、 一〇 1 ~ 1 2 、 一〇

21 ~ 1、 _〇 3 、 -〇1 ~ 1 2 3 、 -〇 2 3 、 -〇1 ~ 1 2 2 3 、 -〇 (〇 3 2 等が挙げられ、 耐酸化性が高く、 安全性向上効果がある点から _〇1 ~ 1 2 3 、 _〇1 ~ 1 2 2 3 が好ましい。

[0466] X 15 〜 X 20 の少なくとも 1つがフッ素化アルキル基であれば、 一1 ~ 1、 ー 、

—〇 丨、 一 01 ~ 1 3 又はフッ素化アルキル基は、 X 15 〜 X 2 ◦の 1箇所のみに置換 していてもよいし、 複数の箇所に置換していてもよい。 好ましくは、 電解質 塩の溶解性が良好な点から 1〜 3箇所、 更に好ましくは 1〜 2箇所である。

[0467] フッ素化アルキル基の置換位置は特に限定さ れないが、 合成収率が良好なこ とから、 X 17 及び/又は X 18 が、 特に X 17 又は X 18 がフッ素化アルキル基、 なかでも _〇1 ~ 1 2 3 、 _〇1 ~ 1 2 2 3 であることが好ましい。 フッ素化 アルキル基以外の XI 5〜乂 2 。は、 _|_|、 _F、 _〇 丨又は〇 1~1 3 であり、 特に 電解質塩の溶解性が良好な点から _ 1 ~ 1が好ましい。 \¥02020/175513 131 卩(:17 2020 /007604

[0468] 含フッ素ラクトンとしては、 上記式で示されるもの以外にも、 例えば、 下記 式 ⑼ :

[0469] [化 140]

[0470] (式中、 八及び巳はいずれか一方が〇乂 226 X 227 (X 226 及び X 227 は同じ か又は異なり、 いずれも _!!、 _ 、 -0 I , _〇 3 、 _〇1 ~ 1 3 又は水素原 子がハロゲン原子で置換されていてもよくへ テロ原子を鎖中に含んでいても よいアルキレン基) であり、 他方は酸素原子; 干 12 はエーテル結合を有し ていてもよいフッ素化アルキル基又はフッ素 化アルコキシ基; X 221 及び X 22 2 は同じか又は異なり、 いずれも _1 ~ 1、 _ 、 _〇 丨、 _〇 3 又は〇1 ~ 1 3 ; 乂 2 23 〜 X 225 は同じか又は異なり、 いずれも一 1 ~ 1、 ー 、 一〇 丨又は水素原子 がハロゲン原子で置換されていてもよくへテ ロ原子を鎖中に含んでいてもよ いアルキル基; 1·! = 0又は 1)

で示される含フッ素ラクトン等も挙げられる 。

[0471] 式 (0) で示される含フッ素ラクトンとしては、 下記式 (巳) :

[0472] [化 141]

[0473] (式中、 八、 巳、 [¾干 12 、 X 221 、 X 222 及び X 223 は式 (0) と同じである で示される 5員環構造が、 合成が容易である点、 化学的安定性が良好な点か ら好ましく挙げられ、 更には、 八と巳の組合せにより、 下記式 ( ) : \¥02020/175513 132 ?01/1?2020/007604

[0474] [化 142]

[0475] (式中、 [^干 12 、 X 221 、 X 222 、 X 223 、 X 226 及び X 227 は式 (0) と同じ である)

で示される含フッ素ラクトンと、 下記式 (◦) :

[0476] [化 143]

[0477] (式中、 61= 1 2、 乂 22 1、 乂 222、 乂 223、 乂 226及び乂 227は式 (〇) と同じ である)

で示される含フッ素ラクトンがある。

[0478] これらのなかでも、 高い誘電率、 高い耐電圧といった優れた特性が特に発揮 できる点、 そのほか電解質塩の溶解性、 内部抵抗の低減が良好な点で本開示 における電解液としての特性が向上する点か ら、

[0479]

2020/175513 133 卩(:170? 2020 /007604

[化 144]

等が挙けられる。

フッ素化環状カルボン酸エステルを含有させ ることにより、 イオン伝導度の 向上、 安全性の向上、 高温時の安定性向上といった効果が得られる 。

[0480] 上記鎖状カルボン酸エステルとしては、 その構造式中の全炭素数が 3〜 7の ものが挙げられる。 具体的には、 酢酸メチル、 酢酸エチル、 酢酸一 _プロ ピル、 酢酸イソプロピル、 酢酸一 1·!—ブチル、 酢酸イソブチル、 酢酸一 1: _ プチル、 プロピオン酸メチル、 プロピオン酸エチル、 プロピオン酸一 -プ ロピル、 プロピオン酸イソプチル、 プロピオン酸一 -プチル、 メチルプチ レート、 プロピオン酸イソブチル、 プロピオン酸ー ーブチル、 酪酸メチル 〇 2020/175513 134 卩(:170? 2020 /007604

、 酪酸エチル、 酪酸一 _プロピル、 酪酸イソプロピル、 イソ酪酸メチル、 イソ酪酸エチル、 イソ酪酸一门 _プロピル、 イソ酪酸イソプロピル等が挙げ られる。

[0481 ] 中でも、 酢酸メチル、 酢酸エチル、 酢酸一 11 -プロピル、 酢酸一 -ブチル 、 プロピオン酸メチル、 プロピオン酸エチル、 プロピオン酸一 -プロピル 、 プロピオン酸イソプロピル、 酪酸メチル、 酪酸エチル等が粘度低下による イオン伝導度の向上の点から好ましい。

[0482] 上記エーテル化合物としては、 炭素数 2〜 1 0の鎖状エーテル、 及び炭素数

3〜 6の環状エーテルが好ましい。

炭素数 2〜 1 0の鎖状エーテルとしては、 ジメチルエーテル、 ジエチルエー テル、 ジー n _ブチルエーテル、 ジメ トキシメタン、 メ トキシエトキシメタ ン、 ジエトキシメタン、 ジメ トキシエタン、 メ トキシエトキシエタン、 ジエ トキシエタン、 エチレングリコールジー _プロピルエーテル、 エチレング リコールジー n _ブチルエーテル、 ジエチレングリコール、 ジエチレングリ コールジメチルエーテル、 ペンタエチレングリコール、 トリエチレングリコ —ルジメチルエーテル、 トリエチレングリコール、 テトラエチレングリコー ル、 テトラエチレングリコールジメチルエーテル 、 ジイソプロピルエーテル 等が挙げられる。

[0483] また、 上記エーテル化合物としては、 フッ素化工ーテルも好適に用いること ができる。

上記フッ素化工ーテルとしては、 下記一般式 (丨) :

[^”一〇^” ( I)

(式中、 チ 3 及び チ 4 は同じか又は異なり、 炭素数 1〜 1 0のアルキル基 又は炭素数 1〜 1 〇のフッ素化アルキル基である。 ただし、 及び [¾干 4 の少なくとも一方は、 フッ素化アルキル基である。 )

で表されるフッ素化工ーテル (丨) が挙げられる。 フッ素化工ーテル ( I) を含有させることにより、 電解液の難燃性が向上するとともに、 高温高電圧 での安定性、 安全性が向上する。 〇 2020/175513 135 卩(:170? 2020 /007604

[0484] 上記一般式 (丨) においては、

〜 1 0のフッ素化アルキル基であればよいが、 電解液の難燃性及び高温高電 圧での安定性、 安全性を一層向上させる観点から、 が、 とも に炭素数 1〜 1 〇のフッ素化アルキル基であることが好まし い。 この場合、 互いに異なっていてもよい。

又は異なり、

ッ素化アルキル基であり、 かつ、 チ 4 が炭素数 2〜 6のフッ素化アルキル基 であることがより好ましい。

が低下し、 他の溶媒との相溶性にも悪影響が出始め、 また粘度が上昇するた めレート特性が低減する。

は 3のとき、 沸点及びレート特性に優れる点で有利である 。

[0486] 上記フッ素化工ーテル (丨) は、 フッ素含有率が 40〜 75質量%であるこ とが好ましい。 この範囲のフッ素含有率を有するとき、 不燃性と相溶性のバ ランスに特に優れたものになる。 また、 耐酸化性、 安全性が良好な点からも 好ましい。

上記フッ素含有率の下限は、 45質量%がより好ましく、 50質量%が更に 好ましく、 55質量%が特に好ましい。 上限は 70質量%がより好ましく、

66質量%が更に好ましい。

なお、 フッ素化工ーテル ( I) のフッ素含有率は、 フッ素化工ーテル ( I) の構造式に基づいて、 { (フッ素原子の個数 X 1 9) /フッ素化工ーテル ( I) の分子量} X I 〇〇 (%) により算出した値である。

[0487] 例えば、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇 1 ~ 1〇 2 -、 1 ~ 1〇 2〇 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 〇 3 〇 1 ~ 1〇 2 〇1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 2 -、 1 ~ 1〇 2 2 2 〇 1 ~ 1 2 - 、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 〇1 ~ 1 2 -、 1 ~ 1〇 2 〇 (〇 3 ) 〇1 ~ 1 2 -等が挙げられ る。 また、 例えば、 _〇1 ~ 1 2 2 3 、 一〇 2 〇 1 ~ 1〇 〇 2020/175513 136 卩(:170? 2020 /007604

、 _〇1 ~ 1 2 2 〇 1 ~ 1〇 3 、 -〇 2 2 2 2 1 ~ 1、 -〇1 ~ 1 2 2 〇 2〇 2 1 ~ 1、 -〇 1 ~ 1 2 〇 1 ~ 1 2 2 2 1 ~ 1、 -〇 1 ~ 1 2 〇 (〇 3 ) 〇 2 1 ~ 1、 -〇 2 2 1 ~ 1、 -CH 2 C F 2 H % -〇 2 〇1 ~ 1 3 等が挙げられる。

[0488] 上記フッ素化工ーテル (丨) の具体例としては、 例えば 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 〇 〇 2 2 1 ~ 1、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 2 1 ~ 1、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2〇 1 ~ 1〇 3 、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 〇 1 ~ 1〇 3 、 〇 6 13 〇〇1 ~ 1 3 、 〇 6 1 3 〇〇 2 1 ~ 1 5 、 〇 8 1 7 〇〇 1 ~ 1 3 、 〇 8 1 7 〇〇 2 1 ~ 1 5 、 〇 3 〇 1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 (〇1 ~ 1 3 ) 〇〇 2 〇 1 ~ 1〇 3 、 HC F 2 C F 2 〇CH (〇 2 1 ~ 1 5 2 、 1 ~ 1〇 2〇 2 〇〇 4 1 ~ 1 9 、 HC F 2 C F 2 OCH 2 CH (〇 2 1 ~ 1 5 2 、 1 ~ 1〇 2 2 〇 CH 2 CH (〇1 ~ 1 3 2 等が挙げられる。

[0489] なかでも、 片末端又は両末端に1 ~ 1〇 2 _又は〇 3 〇 1 ~ 1_を含むものが分 極性に優れ、 沸点の高いフッ素化工ーテル (丨) を与えることができる。 フ ッ素化工ーテル (丨) の沸点は、 67〜 1 20°〇であることが好ましい。 よ り好ましくは 80°〇以上、 更に好ましくは 90°〇以上である。

[0490] このようなフッ素化工ーテル (丨) としては、 例えば、 〇 3 〇1 ~ 1 2 〇〇 2

1 ~ 1〇 3 、 〇 3 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 〇 1 ~ 1〇 3 、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2〇 1 ~ 1〇 3 、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 〇〇1 ~ 1 2 2 2 1 ~ 1、 〇 3 〇 1 ~ 1〇 2〇1 ~ 1 2 〇〇 2 〇 1 ~ 1〇 3 、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 2 1 ~ 1、 〇 3 〇 F 2 CH 2 〇C F 2 C F 2 H等の 1種又は 2種以上が挙げられる。

なかでも、 高沸点、 他の溶媒との相溶性や電解質塩の溶解性が良 好な点で有 利なことから、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 〇 1 ~ 1〇 3 (沸点 1 06°〇) 、 〇 3〇 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 〇 1 ~ 1〇 3 (沸点 82。〇) 、 1 ~ 1〇 2 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2〇 2 1 ~ 1 (沸点 92°〇 及び C F 3 C F 2 CH 2 〇C F 2 C F 2 H (沸点 68 °0 からなる群より選択される少なくとも 1種であることが好ましく、 1 ~ 1〇 2〇 2 〇1 ~ 1 2 〇〇 2 〇 1 ~ 1〇 3 (沸点 1 06 °〇) 及び 1 ~ 1〇 2 2 〇 1 ~ 1 2 〇〇 ^〇 ^!·! (沸点 92°〇) からなる群より選択される少なくとも 1種で あることがより好ましい。 〇 2020/175513 137 卩(:170? 2020 /007604

[0491] 炭素数 3〜 6の環状エーテルとしては、 1 , 2 -ジオキサン、 1 , 3 -ジオ キサン、 2—メチルー 1 , 3—ジオキサン、 4—メチルー 1 , 3—ジオキサ ン、 1 , 4—ジオキサン、 メタホルムアルデヒド、 2—メチルー 1 , 3—ジ オキソラン、 1 , 3—ジオキソラン、 4—メチルー 1 , 3—ジオキソラン、

2 - (トリフルオロエチル) ジオキソラン 2, 2, —ビス (トリフルオロメ チル) 一 1 , 3 -ジオキソラン等、 及びこれらのフッ素化化合物が挙げられ る。 中でも、 ジメ トキシメタン、 ジエトキシメタン、 エトキシメ トキシメタ ン、 エチレングリコールー _プロピルエーテル、 エチレングリコールジー 门 _ブチルエーテル、 ジエチレングリコールジメチルエーテル、 クラウンエ —テルが、 リチウムイオンへの溶媒和能力が高く、 イオン解離度を向上させ る点で好ましく、 特に好ましくは、 粘性が低く、 高いイオン伝導度を与える ことから、 ジメ トキシメタン、 ジエトキシメタン、 エトキシメ トキシメタン である。

[0492] 上記窒素含有化合物としては、 二トリル、 含フッ素二トリル、 カルボン酸ア ミ ド、 含フッ素カルボン酸アミ ド、 スルホン酸アミ ド及び含フッ素スルホン 酸アミ ド、 アセトアミ ド、 ホルムアミ ド等が挙げられる。 また、 1 -メチル -2 -ピロリジノン、 1 -メチルー 2 -ピペリ ドン、 3 -メチルー 2 -オキ サジリジノン、 1 , 3—ジメチルー 2—イミダゾリジノン及び 1\1_メチルス クシンイミ ド等も使用できる。 ただし、 上記一般式 (1 3) 、 い 及び ( 1 〇) で表される二トリル化合物は上記窒素含有化 合物に含めないものと する。

[0493] 上記ホウ素含有化合物としては、 例えば、 トリメチルボレート、 トリエチル ボレート等のホウ酸エステル、 ホウ酸エーテル、 及び、 ホウ酸アルキル等が 挙げられる。

[0494] 上記有機ケイ素含有化合物としては、 例えば、 (〇1 ~ 1 3 4 -3 1 , (〇1 ~ 1 3 ) 3-3 1 -3 1 (〇1 ~ 1 3 3 、 シリコンオイル等が挙げられる。

[0495] 上記不燃 (難燃) 化剤としては、 リン酸エステルやホスファゼン系化合物が 挙げられる。 上記リン酸エステルとしては、 例えば、 含フッ素アルキルリン 〇 2020/175513 138 卩(:170? 2020 /007604

酸エステル、 非フッ素系アルキルリン酸エステル、 アリールリン酸エステル 等が挙げられる。 なかでも、 少量で不燃効果を発揮できる点で、 含フッ素ア ルキルリン酸エステルであることが好ましい 。

[0496] 上記ホスファゼン系化合物は例えば、 メ トキシペンタフルオロシクロトリホ スファゼン、 フエノキシペンタフルオロシクロトリホスフ ァゼン、 ジメチル アミノペンタフルオロシクロトリホスファゼ ン、 ジエチルアミノペンタフル オロシクロトリホスファゼン、 エトキシペンタフルオロシクロトリホスファ ゼン、 エトキシヘプタフルオロシクロテトラホスフ ァゼン等が挙げられる。

[0497] 上記含フッ素アルキルリン酸エステルとして は、 具体的には、 特開平 1 1 —

233 1 4 1号公報に記載された含フッ素ジアルキルリ 酸エステル、 特開 平 1 1 - 283669号公報に記載された環状のアルキルリン 酸エステル、 又は、 含フッ素トリアルキルリン酸エステル等が挙 げられる。

[0498] 上記不燃 (難燃) 化剤としては、 (〇1 ~ 1 3 〇) 3 =〇、 (〇 3 〇1 ~ 1 2 〇) 3 =〇、 (1 ~ 1〇 2 〇 1 ~ 1 2 〇) 3 =〇、 (〇 3 2 〇 1 ~ 1 2 3 =〇、 (1 ~ 1〇 2〇 2 〇1 ~ 1 2 3 =〇等が好ましい。

[0499] 上記界面活性剤としては、 カチオン性界面活性剤、 アニオン性界面活性剤、 非イオン性界面活性剤、 両性界面活性剤のいずれでもよいが、 サイクル特性 、 レート特性が良好となる点から、 フッ素原子を含むものであることが好ま しい。

[0500] このようなフッ素原子を含む界面活性剤とし ては、 例えば、 下記式 (30)

(式中、 [¾干 5 は炭素数3~ 1 0のエーテル結合を含んでいてもよい含フッ アルキル基; 1\/1 +は !_ 丨 +、 N 3+, [<+又は 1\11 ~ 1 ^ 3 + は同じか又は異 なり、 いずれも 1 ~ 1又は炭素数が 1〜 3のアルキル基) である)

で表される含フッ素カルボン酸塩や、 下記式 (40) :

[¾干 6 3〇 3 -|\/1+ (40)

(式中、 [¾干 6 は炭素数3~ 1 0のエーテル結合を含んでいてもよい含フッ 〇 2020/175513 139 卩(:170? 2020 /007604

アルキル基; 1\/1 +は 1_ 丨 +、 N 3+, [<+又は 1\11 ~ 1 ^ 3 + は同じか又は異 なり、 いずれも !!又は炭素数が 1〜 3のアルキル基) である)

で表される含フッ素スルホン酸塩等が好まし い。

[0501] 上記界面活性剤の含有量は、 充放電サイクル特性を低下させずに電解液の 表 面張力を低下させることができる点から、 電解液中〇. 01〜 2質量%であ ることが好ましい。

[0502] 上記高誘電化添加剤としては、 例えば、 スルホラン、 メチルスルホラン、 · ^ -ブチロラクトン、 ァ_バレロラクトン等が挙げられる。

[0503] 上記サイクル特性及びレート特性改善剤とし ては、 例えば、 酢酸メチル、 酢 酸エチル、 テトラヒドロフラン、 1 , 4 -ジオキサン等が挙げられる。

[0504] また、 本開示の電解液は、 更に高分子材料と組み合わせてゲル状 (可塑化さ れた) のゲル電解液としてもよい。

[0505] かかる高分子材料としては、 従来公知のポリエチレンオキシドやポリプロ ピ レンオキシド、 それらの変性体 (特開平 8— 222270号公報、 特開 20 02— 1 00405号公報) ;ポリアクリレート系ポリマー、 ポリアクリロ 二トリルや、 ポリフッ化ビニリデン、 フッ化ビニリデンーヘキサフルオロプ ロピレン共重合体等のフッ素樹脂 (特表平 4— 506726号公報、 特表平 8-507407号公報、 特開平 1 0— 294 1 3 1号公報) ;それらフッ 素樹脂と炭化水素系樹脂との複合体 (特開平 1 1 _35765号公報、 特開 平 1 1 -86630号公報) 等が挙げられる。 特には、 ポリフッ化ビニリデ ン、 フッ化ビニリデンーヘキサフルオロプロピレ ン共重合体をゲル電解質用 高分子材料として用いることが望ましい。

[0506] そのほか、 本開示の電解液は、 特願 2004— 301 934号明細書に記載 されているイオン伝導性化合物も含んでいて もよい。

[0507] このイオン伝導性化合物は、 式 (1 01) :

八一 ⑼ 一巳 (1 01)

[式中、 0は式 (201) :

- (〇 1) 八巳) 一 (八巳) ?一 (V) (201) 〇 2020/175513 140 卩(:170? 2020 /007604

(式中、 0 1は、 式 ( 2 8) :

[0508] [化 145]

[0509] (式中、 干は架橋性官能基を有していてもよい含フッ 素エーテル基; は チと主鎖を結合する基又は結合手)

で示される側鎖に含フッ素エーテル基を有す るエーテル単位;

八巳は、 式 ( 2匕) :

[0510] [化 146]

[051 1 ] (式中、 チ 3は水素原子、 架橋性官能基を有していてもよいフッ素化ア ル キル基 と主鎖を結合する基又は結合手)

で示される側鎖にフッ素化アルキル基を有す るエーテル単位;

八巳は、 式 ( 2〇) :

[0512] [化 147]

[0513] (式中、 1 3 は水素原子、 架橋性官能基を有していてもよいアルキル基 、 架 橋性官能基を有していてもよい脂肪族環式炭 化水素基又は架橋性官能基を有 していてもよい芳香族炭化水素基;

手)

で示されるエーテル単位;

丫は、 式 (2 一 1) 〜 (2 一 3) :

[0514] 〇 2020/175513 141 卩(:171? 2020 /007604

[化 148]

[0515] の少なくとも 1種を含む単位;

门は〇〜 2 0 0の整数; 01は〇〜 2 0 0の整数; は〇〜 1 0 0 0 0の整数 ; 9は 1〜 1 0 0の整数;ただし n + 01は 0ではなく、 0 1、 八巳、 八巳 及び丫の結合順序は特定されない) ;

八及び巳は同じか又は異なり、 水素原子、 フッ素原子及び/又は架橋性官能 基を含んでいてもよいアルキル基、 フッ素原子及び/又は架橋性官能基を含 んでいてもよいフエニル基、 一〇〇〇 1 ~ 1基、 ([¾は水素原子又はフッ 素原子及び/又は架橋性官能基を含んでいて よいアルキル基) 、 エステル 基又は力ーボネート基 (ただし、 口の末端が酸素原子の場合は _ C〇〇H基 、 一〇[¾、 エステル基及び力ーボネート基ではない) ]

で表される側鎖に含フッ素基を有する非晶性 含フッ素ポリエーテル化合物で ある。

[0516] 本開示の電解液は、 スルホン系化合物を含んでもよい。 スルホン系化合物と しては、 炭素数 3〜 6の環状スルホン、 及び炭素数 2〜 6の鎖状スルホンが 好ましい。 1分子中のスルホニル基の数は、 1又は 2であることが好ましい \¥0 2020/175513 142 卩(:17 2020 /007604

[0517] 環状スルホンとしては、 モノスルホン化合物であるトリメチレンスル ホン類 、 テトラメチレンスルホン類、 ヘキサメチレンスルホン類;ジスルホン化合 物であるトリメチレンジスルホン類、 テトラメチレンジスルホン類、 へキサ メチレンジスルホン類等が挙げられる。 中でも誘電率と粘性の観点から、 テ トラメチレンスルホン類、 テトラメチレンジスルホン類、 ヘキサメチレンス ルホン類、 ヘキサメチレンジスルホン類がより好ましく 、 テトラメチレンス ルホン類 (スルホラン類) が特に好ましい。

[0518] スルホラン類としては、 スルホラン及び/又はスルホラン誘導体 (以下、 ス ルホランも含めて 「スルホラン類」 と略記する場合がある。 ) が好ましい。 スルホラン誘導体としては、 スルホラン環を構成する炭素原子上に結合し た 水素原子の 1以上がフッ素原子やアルキル基で置換され ものが好ましい。

[0519] 中でも、 2—メチルスルホラン、 3—メチルスルホラン、 2—フルオロスル ホラン、 3—フルオロスルホラン、 2 , 2—ジフルオロスルホラン、 2 , 3 —ジフルオロスルホラン、 2 , 4—ジフルオロスルホラン、 2 , 5—ジフル オロスルホラン、 3 , 4—ジフルオロスルホラン、 2—フルオロー 3—メチ ルスルホラン、 2—フルオロー 2—メチルスルホラン、 3—フルオロー 3— メチルスルホラン、 3—フルオロー 2—メチルスルホラン、 4—フルオロー 3—メチルスルホラン、 4—フルオロー 2—メチルスルホラン、 5—フルオ 口一 3—メチルスルホラン、 5—フルオロー 2—メチルスルホラン、 2—フ ルオロメチルスルホラン、 3—フルオロメチルスルホラン、 2—ジフルオロ メチルスルホラン、 3—ジフルオロメチルスルホラン、 2—トリフルオロメ チルスルホラン、 3—トリフルオロメチルスルホラン、 2—フルオロー 3— (トリフルオロメチル) スルホラン、 3—フルオロー 3— (トリフルオロメ チル) スルホラン、 4—フルオロー 3— (トリフルオロメチル) スルホラン 、 3—スルホレン、 5—フルオロー 3— (トリフルオロメチル) スルホラン 等がイオン伝導度が高く入出力が高い点で好 ましい。

[0520] また、 鎖状スルホンとしては、 ジメチルスルホン、 ェチルメチルスルホン、 〇 2020/175513 143 卩(:170? 2020 /007604

ジェチルスルホン、 _プロピルメチルスルホン、 _プロピルェチルスル ホン、 ジ _ _プロピルスルホン、 イソプロピルメチルスルホン、 イソプロ ピルェチルスルホン、 ジイソプロピルスルホン、 _ブチルメチルスルホン 、 ブチルェチルスルホン、 _ ブチルメチルスルホン、 ーブチルェチ ルスルホン、 モノフルオロメチルメチルスルホン、 ジフルオロメチルメチル スルホン、 トリフルオロメチルメチルスルホン、 モノフルオロェチルメチル スルホン、 ジフルオロェチルメチルスルホン、 トリフルオロェチルメチルス ルホン、 ペンタフルオロェチルメチルスルホン、 ェチルモノフルオロメチル スルホン、 ェチルジフルオロメチルスルホン、 ェチルトリフルオロメチルス ルホン、 パーフルオロェチルメチルスルホン、 ェチルトリフルオロェチルス ルホン、 ェチルペンタフルオロェチルスルホン、 ジ (トリフルオロェチル) スルホン、 パーフルオロジェチルスルホン、 フルオロメチルー _プロピル スルホン、 ジフルオロメチルー _プロピルスルホン、 トリフルオロメチル _ _プロピルスルホン、 フルオロメチルイソプロピルスルホン、 ジフルオ ロメチルイソプロピルスルホン、 トリフルオロメチルイソプロピルスルホン 、 トリフルオロェチルー _プロピルスルホン、 トリフルオロェチルイソプ ロピルスルホン、 ペンタフルオロェチルー _プロピルスルホン、 ペンタフ ルオロェチルイソプロピルスルホン、 トリフルオロェチルー —ブチルスル ホン、 トリフルオロェチルー 1; _プチルスルホン、 ペンタフルオロェチルー 门ーブチルスルホン、 ペンタフルオロェチルー ーブチルスルホン等が挙げ られる。

[0521 ] 中でも、 ジメチルスルホン、 ェチルメチルスルホン、 ジェチルスルホン、 门 —プロピルメチルスルホン、 イソプロピルメチルスルホン、 _ブチルメチ ルスルホン、 _ブチルメチルスルホン、 モノフルオロメチルメチルスルホ ン、 ジフルオロメチルメチルスルホン、 トリフルオロメチルメチルスルホン 、 モノフルオロェチルメチルスルホン、 ジフルオロェチルメチルスルホン、 トリフルオロェチルメチルスルホン、 ペンタフルオロェチルメチルスルホン 、 ェチルモノフルオロメチルスルホン、 ェチルジフルオロメチルスルホン、 〇 2020/175513 144 卩(:170? 2020 /007604

エチルトリフルオロメチルスルホン、 エチルトリフルオロエチルスルホン、 エチルペンタフルオロエチルスルホン、 トリフルオロメチルー —プロピル スルホン、 トリフルオロメチルイソプロピルスルホン、 トリフルオロエチル _ _プチルスルホン、 トリフルオロエチルー 1: _プチルスルホン、 トリフ ルオロメチルー —ブチルスルホン、 トリフルオロメチルー ーブチルスル ホン等がイオン伝導度が高く入出力が高い点 で好ましい。

[0522] スルホン系化合物の含有量は、 特に制限されず、 本開示の効果を著しく損な わない限り任意であるが、 上記溶媒 1 〇〇体積%中、 通常〇. 3体積%以上 、 好ましくは〇. 5体積%以上、 より好ましくは 1体積%以上であり、 また 、 通常 4 0体積%以下、 好ましくは 3 5体積%以下、 より好ましくは 3 0体 積%以下である。 スルホン系化合物の含有量が上記範囲内であ れば、 サイク ル特性や保存特性等の耐久性の向上効果が得 られやすく、 また、 非水系電解 液の粘度を適切な範囲とし、 電気伝導率の低下を回避することができ、 非水 系電解液二次電池の入出力特性や充放電レー ト特性を適正な範囲とすること ができる。

[0523] 本開示の電解液は、 出力特性向上の観点から、 添加剤として、 フルオロリン 酸リチウム塩類 (但し、 !_ 丨 ^を除く) 及び 3 = 0基を有するリチウム塩 類からなる群より選択される少なくとも 1種の化合物 (7) を含むことも好 ましい。

なお、 添加剤として化合物 (7) を使用する場合、 上述した電解質塩として は、 化合物 (7) 以外の化合物を使用することが好ましい。

[0524] 上記フルオロリン酸リチウム塩類としては、 モノフルオロリン酸リチウム (

!_ I 〇 3 ) 、 ジフルオロリン酸リチウム (!_ I 〇 2 2 ) 等が挙げられる 上記 3 =〇基を有するリチウム塩類としては、 モノフルオロスルホン酸リチ ウム ( 3〇 3 1_ 1) 、 メチル硫酸リチウム (〇1 ~ 1 3 〇3〇 3 1_ 1) 、 エチル硫 酸リチウム (〇 2 1 ~ 1 5 〇3〇 3 1_ 1) 、 2, 2, 2 -トリフルオロエチル硫酸リ チウム等が挙げられる。 〇 2020/175513 145 卩(:170? 2020 /007604

化合物 (7) としては、 中でも、 1_ 1 ?〇 2 2 、 3〇 3 1_ し 〇 2 1 ~ 1 5 〇3〇 31_ 丨が好ましい。

[0525] 化合物 (7) の含有量は、 上記電解液に対し、 〇. 001〜 20質量%であ ることが好ましく、 〇. 01〜 1 5質量%であることがより好ましく、 〇.

1〜 1 〇質量%であることが更に好ましく、 〇. 1〜 7質量%であることが 特に好ましい。

[0526] 本開示の電解液には必要に応じて、 更に他の添加剤を配合してもよい。 他の 添加剤としては、 例えば、 金属酸化物、 ガラス等が挙げられる。

[0527] 本開示の電解液は、 添加剤として、 不飽和環状力ーボネート、 化合物 (2)

、 二トリル化合物、 フッ素化飽和環状力ーボネート、 3 = 0基を有するリチ ウム塩、 スルファミン酸リチウム化合物、 フルオロリン酸リチウム塩 (但し 、 !_ 丨 ^を除く) 、 及び、 リン酸又は亜リン酸シリルエステル化合物か ら なる群より選択される少なくとも 1種を含むことが好ましい。 これらの添加 剤を含むことにより、 電気化学デバイスの抵抗を一層低減すること ができ、 また、 サイクル特性を一層向上させることができる 。

上記添加剤は、 不飽和環状力ーボネート、 化合物 (3) 、 化合物 (4) 、 _ 般式 (1 8) で表される二トリル化合物、 フッ素化飽和環状力ーボネート、 アルキル硫酸リチウム化合物、 スルホン酸リチウム化合物、 下記一般式 (3 1) で表されるスルファミン酸リチウム化合物、 ジフルオロリン酸リチウム (!_ I 〇 2 2 ) 、 及び、

、 は独立に炭素数 1〜 4のアルキル基) で表されるリン酸又は亜リン酸 シリルエステル化合物からなる群より選択さ れる少なくとも 1種であること が好ましく、

ビニレンカーボネート、 ビニルエチレンカーボネート、 無水コハク酸、 無水 マレイン酸、 アジポニトリル、 フルオロエチレンカーボネート、 ジフルオロ エチレンカーボネート、 〇 2 1 ~ 1 5 〇3〇 3 1_ し 3〇 3 1_ し (〇1 ~ 1 3 〇1 ~ 1 2 ) 2 3〇 3 1_ し (〇 3 〇1 ~ 1 2 2 3〇 3 1_ 1、 (〇 3 〇1 ~ 1 2 ) (〇1 ~ 1 3 ) 3〇 3 1_ し (〇1\1〇1 ~ 1 2 2 3〇 3 1_ し 1_ 1 P0 2 F リン酉愛トリス (卜 20/175513 146 卩(:170? 2020 /007604

リメチルシリル) 、 リン酸トリス (トリエチルシリル) 、 リン酸トリス ( 6 「 1: _プチルジメチルシリル) 、 亜リン酉愛トリス (トリメチルシリル) 、 亜リン酉愛トリス (トリエチルシリル) 、 及び、 亜リン酉愛トリス ( 1 6 「 1: - プチルジメチルシリル) からなる群より選択される少なくとも 1種であるこ とが更に好ましい。

上記添加剤としては、 下記一般式 (3 1) で表されるスルフアミン酸リチウ ム化合物が特に好ましい。

上記添加剤の含有量は、 電解液に対し、 〇. 0 0 1〜 5 . 0質量%であるこ とが好ましい。 より好ましくは〇. 0 1質量%以上、 更に好ましくは 0 . 1 質量%以上、 特に好ましくは〇. 5質量%以上であり、 また、 より好ましく は 3 . 0質量%以下、 更に好ましくは 2 . 0質量%以下、 特に好ましくは 1 . 5質量%以下である。

一般式 (3 1) :

[化 149]

互いに独立に、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいア ルキル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルケ ニル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルキニ ル基又は一つ以上の水素原子がフッ素原子に 置換されていてもよいアリール 基、 n 1 0 1は 0以上の整数であり、 1 0 1は 0又は 1である。 ) で示さ れる基、

炭素数 1〜 7のアルキル基、 〇 2020/175513 147 卩(:170? 2020 /007604

炭素数 2〜 7のアルケニル基、

炭素数 2〜 7のアルキニル基、

炭素数 6〜 1 5のアリール基、

-30 2 X 101 (X 101 は、 一 1 ~ 1、 ー 、 又は、 一つ以上の水素原子がフッ素 原子に置換されていてもよいアルキル基であ る。 ) 、

— 3〇 3 乂1〇2 (乂〗〇2は、 — |_|、 — F、 又は、 一つ以上の水素原子がフッ素 原子に置換されていてもよいアルキル基であ る。 ) 、 又は、

もよい炭素数 2〜 7の炭化水素基である置換基であって、

上記置換基はそれらの構造中に一つ以上の 2〜 6価のへテロ原子を含んでい てもよく、 一つ以上の水素原子がフッ素原子又は炭素数 〇〜 7の官能基に置 換されていてもよい。 )

[0528] 以下に、 上記一般式 (3 1) で表されるスルファミン酸リチウム化合物 (化 合物 (3 1) ) について説明する。

[0529] 化合物 (3 1) は、 一般式 (3 1) :

[化 150]

111 2/

^

で表される。

[0530] —般式 (3 1) 中、 して、

_ 1-1、

- 、

互いに独立に、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいア ルキル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルケ ニル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルキニ ル基又は一つ以上の水素原子がフッ素原子に 置換されていてもよいアリール 〇 2020/175513 148 卩(:170? 2020 /007604

基、 n 1 01は 0以上の整数であり、 1 01は 0又は 1である。 ) で示さ れる基、

炭素数 1〜 7のアルキル基、

炭素数 2〜 7のアルケニル基、

炭素数 2〜 7のアルキニル基、

炭素数 6〜 1 5のアリール基、

— 3〇 2 101 (X 101 は、 一 1 ~ 1、 ー 、 又は、 一つ以上の水素原子がフッ素 原子に置換されていてもよいアルキル基であ る。 ) 、

— 3〇 3 102 (X 102 は、 一 1 ~ 1、 ー 、 又は、 一つ以上の水素原子がフッ素 原子に置換されていてもよいアルキル基であ る。 ) 、 又は、

もよい炭素数 2〜 7の炭化水素基である置換基であって、

上記置換基はそれらの構造中に一つ以上の 2〜 6価のへテロ原子を含んでい てもよく、 一つ以上の水素原子がフッ素又は炭素数〇〜 7の官能基に置換さ れていてもよい。

なお、 上記の各置換基の炭素数は、 上記官能基の炭素数も含めた炭素数を意 味する。

[0531] 上記置換基は、 _1 ~ 1、 _ 、 上記の式: 一〇 一 (3 丨 [¾ 1 13 2 〇) 〇 101 -3 I [¾ 1 14 3 で示される基、 上記アルキル基、 上記アルケニル基、 上記アル キニル基、 上記アリール基、 上記一 3〇 2 101 、 上記一 3〇 3 102 、 又は、 上記炭化水素基を示している。

上記置換基は、 それらの構造中に一つ以上の 2〜 6価のへテロ原子を含んで いてもよく、 一つ以上の水素原子がフッ素又は炭素数〇〜 7の官能基に置換 されていてもよい。

上記置換基が有していてもよい官能基として は、 例えば、 フエニル基、 アニ シル基、 ベンジル基、 シアノ基、 トリアルキルシリル基 (アルキル基の炭素 数は 1〜 4であることが好ましい。 ) 、 一 3〇 2 103 (X 103 は、 一1 ~ 1、 一 、 又は、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルキ 〇 2020/175513 149 卩(:170? 2020 /007604

ル基である。 ) 、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよい 炭素数 1〜 7のアルキル基、 炭素数 1〜 7の飽和複素環基、 又は、 炭素数 1 〜 7のアルコキシ基が好ましい。 上記 X 1 0 3 におけるアルキル基の炭素数は、 例えば、 1〜 1 0である。

[0532] 1 1 2 において、 アルキル基は直鎖状でも分岐状でも環状でも よく、 炭素数は 1〜 1 0が好ましく、 1〜 7がより好ましい。 アルキル基は 、 炭素に結合する水素原子がフッ素原子に置換 されたフルオロアルキル基で あってもよいし、 炭素に結合する水素原子が上記の官能基に置 換されたもの であってもよい。

[0533] 1 1 2 において、 アルケニル基は直鎖状でも分岐状でも環状で もよく、 炭素数は 2〜 1 0が好ましく、 2〜 7がより好ましい。 アルケニル 基は、 炭素に結合する水素原子がフッ素原子に置換 されたフルオロアルキレ ン基であってもよいし、 炭素に結合する水素原子が上記の官能基に置 換され たものであってもよい。

[0534] 1 1 2 において、 アルキニル基は直鎖状でも分岐状でも環状で もよく、 炭素数は 2〜 1 0が好ましく、 2〜 7がより好ましい。 アルキニル 基は、 炭素に結合する水素原子がフッ素原子に置換 されたフルオロアルキニ ル基であってもよいし、 炭素に結合する水素原子が上記の官能基に置 換され たものであってもよい。

アリール基は炭素数が 6〜 7であることが好 ましい。 アリール基は、 炭素に結合する水素原子がフッ素原子に置換 された フルオロアリール基であってもよいし、 炭素に結合する水素原子が上記の官 能基に置換されたものであってもよい。

([¾ 1 1 1 4 は、 互いに独立に、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置 換されていてもよいアルキル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換さ れていてもよいアルケニル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルキニル基又は一つ以上の水 素原子がフッ素原子に置換され 〇 2020/175513 150 卩(:170? 2020 /007604

ていてもよいアリール基、 门 1 0 1は 0以上の整数であり、 1 0 1は 0又 は 1である。 ) で示される基であってもよい。

1 1 4 において、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルキル基は、 炭素数が 1〜 1 0であることが好ましく、 1〜

7であることがより好ましい。

—つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルケニル基及び アルキニル基は、 炭素数が 2〜 1 0であることが好ましく、 2〜 7であるこ とがより好ましい。

—つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアリール基は、 炭 素数が 6〜 8であることが好ましく、 6〜 7であることがより好ましい。 上記式において、 n 1 0 1は 0以上の整数であり、 2 0 0 0以下が好ましく 、 〇〜 1 0 0の整数であることがより好ましく、 〇〜 1 0の整数であること が更に好ましい。

以上の水素原子がフッ素原子に置換されてい てもよいアルキル基である。 ) であってもよい。 上記一 3〇 2 1 0 1 基におけるアルキル基の炭素数は 1〜 1 0が好ましく、 1〜 7がより好ましい。

以上の水素原子がフッ素原子に置換されてい てもよいアルキル基である。 ) であってもよい。 上記一 3〇 3 1 0 2 基におけるアルキル基の炭素数は 1〜 1 0が好ましく、 1〜 7がより好ましい。

プロピル 基、 丨 ープロピル基、 1-1 _ブチル基、 丨 ーブチル基、 3㊀〇 _ブチル基、 ㊀ 「 ーブチル基、 ペンチル基、 丨 ーペンチル基、 ネオペンチル基、 3 6 0 —ペンチル基、 3—ペンチル基、 ヘキシル基等の鎖 状アルキル基;シクロペンチル基、 シクロヘキシル基、 ノルボルナニル基、

1 —アダマンチル基等の環状アルキル基; ビニル基、 1 —プロべニル基、 2 —プロべニル基 (アリル基) 、 2—ブテニル基、 1 , 3—ブタジェニル基等 〇 2020/175513 151 卩(:170? 2020 /007604

のアルケニル基; エチニル基、 1 —プロピニル基、 2—プロピニル基、 2 - プチニル基等のアルキニル基; トリフルオロメチル基、 2 , 2 , 2—トリフ ルオロエチル基、 1 , 1 , 2 , 2 -テトラフルオロエチル基、 ペンタフルオ ロエチル基、 2 , 2 , 3 , 3 , 3—ペンタフルオロプロピル基、 1 , 1 , 2 , 3 , 3 , 3—ヘキサフルオロプロピル基、 ヘプタフルオロプロピル基等の ハロゲン化アルキル基; 1 —フルオロビニル基、 2—フルオロアリル基等の ハロゲン化アルケニル基;シアノメチル基等 の官能基を有するアルキル基、

3—ピロリジノプロピル基等の飽和複素環 を有するアルキル基; アルキル 置換基、 アルコキシ置換基等を有していてもよいフエ ニル基等のアリール基 ; フエニルメチル基、 フエニルエチル基等のアラルキル基; トリメチルシリ ル基等のトリアルキルシリル基; トリメチルシロキシ基等のトリアルキルシ ロキシ基; フルオロスルホニル基、 トリフルオロメタンスルホニル基、 ペン タフルオロエタンスルホニル基等のスルホニ ル基等が例示されるが、 これら に限定されるものではない。

[0540] また、

合、 例えば、 一般式 (2) 中の窒素原子 (1\1) と、

リジノ基、 ピペリジノ基等の環状アミノ基を形成してい てもよいし、 ヘテロ 原子を含む 4—モルホリノ基、 スクシンイミジル基、 マレイミジル基のよう な含へテロ環状アミノ基を形成していてもよ い。 これらは、 炭素に結合する —つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいし、 炭素に結合す る水素原子が上記の官能基に置換されたもの であってもよい。 また、 環状構 造中に二重結合又は三重結合を含んでいても よい。

[0541 ] 上記置換基は 2〜 6価のへテロ原子を含んでいてもよい。 ヘテロ原子として は、 酸素原子 (〇) 、 硫黄原子 (3) 、 窒素原子 (1\1) 、 ケイ素原子 (3 1 ) 、 リン原子 ( ) 、 ホウ素原子 (巳) 等が挙げられる。 より好ましくは、 酸素原子、 硫黄原子又は窒素原子である。

[0542] 炭素数 1〜 7のアルキル基であることが好ましく、 炭素 数 1〜 5のアルキル基であることがより好ましく、 炭素数 1〜 4のアルキル 〇 2020/175513 152 卩(:170? 2020 /007604

基であることが更に好ましい。

これらのアルキル基は、 構造中に一つ以上の 2〜 6価のへテロ原子を含んで いてもよく、 一つ以上の水素原子がフッ素原子又は炭素数 〇〜 6 (好ましく は〇〜 4、 より好ましくは〇〜 3) の官能基に置換されていてもよい。 上記へテロ原子としては、 酸素原子、 硫黄原子又は窒素原子が好ましく、 酸 素原子又は窒素原子がより好ましく、 窒素原子が更に好ましい。

上記アルキル基は、 エーテル結合 (_〇_) を含んでもよい。

上記官能基としては、 シアノ基が好ましい。

[0543] 化合物 (3 1) としては、 例えば、 下記式で表される化合物が例示できる。

[<b151]

[<b152]

Lit 153]

Mb 154]

[fb155]

[<b156]

Hlbl 57]

[<b158]

〇 2020/175513 161 卩(:170? 2020 /007604

[化 159]

[0544] なお、 本明細書中で、 IV! 6はメチル基、 巳 1:はエチル基、 ^ - 9 Vはノルマ ルプロピル基、 丨 一 「はイソプロピル基を表し、 n— [ リはノルマルプチ ル基、 I —巳リは I 3—巳リは 3 6。 - ブチル基、 1; —巳 リは I 6 「 1: -プチル基、 丁 IV! 3はトリメチルシリル基、 丁巳 0 IV! 3は 6 〇 2020/175513 162 卩(:170? 2020 /007604

「 1: _プチルジメチルシリル基を表す。 また、 下記のように記載する場合、 ベンゼン環を構成するいずれの炭素原子に が結合していてもよく、 例えば 、 〇—、 01—及び 一のいずれの位置に を有していてもよい。

[化 161 ]

なお、 本明細書中の化合物の例示は、 当該化合物の幾何異性体 (存在する場 合) も含むものとし、 記載した具体例に限定されるものではない。

[0545] 化合物 (3 1) としては、 なかでも、 下記式で表される化合物が好ましい。

\¥0 2020/175513 163 卩(:17 2020 /007604

[化 162]

[0546] 化合物 (3 1) としては、 下記式で表される化合物がより好ましい。 \¥02020/175513 164 卩(:17 2020 /007604

[化 163]

[0547] 化合物 (3 1) としては、 下記式で表される化合物が更に好ましい。

[化 164]

[0548] 化合物 (3 1) は、 下記一般式 (3 1 3) で表される化合物 (以下、 化合物 (3 1 3) ともいう) であってもよい。

一般式 (3 1 3) :

[化 165]

して、

_ 1-1、 〇 2020/175513 165 卩(:170? 2020 /007604

_ 、

互いに独立に、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいア ルキル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルケ ニル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルキニ ル基又は一つ以上の水素原子がフッ素原子に 置換されていてもよいアリール 基、 n 1 01は 0以上の整数であり、 1 01は 0又は 1である。 ) で示さ れる基、

炭素数 1〜 7のアルキル基、

炭素数 2〜 7のアルケニル基、

炭素数 2〜 7のアルキニル基、

炭素数 6〜 1 5のアリール基、

— 3〇 2 101 (X 101 は、 一 1 ~ 1、 ー 、 又は、 一つ以上の水素原子がフッ素 原子に置換されていてもよいアルキル基であ る。 ) 、 又は、

— 3〇 3 102 (X 102 は、 一 1 ~ 1、 ー 、 又は、 一つ以上の水素原子がフッ素 原子に置換されていてもよいアルキル基であ る。 ) である置換基であって、 上記置換基はそれらの構造中に一つ以上の 2〜 6価のへテロ原子を含んでい てもよく、 一つ以上の水素原子がフッ素又は炭素数〇〜 7の官能基に置換さ れていてもよい。

但し、 [¾ 201 及び [¾ 202 の少なくとも一方はー である。 )

[0549] —般式 (3 1 3) において、

ことが必要である。

—般式 (3 1 3) における 01 及び 02 としての上記一〇 〇 (3 1 1 13 2 〇) 〇 101 -3 I [¾ 1 14 3 、 上記アルキル基、 上記アルケニル基、 上記ア ルキニル基、 上記アリール基、 上記一 3〇 2 101 及び上記一 3〇 3 102 とし ては、 一般式 (3 1) における られる。

[0550] 化合物 (3 1 3) としては、 例えば、 下記式で表される化合物が例示できる \¥0 2020/175513 166 卩(:17 2020 /007604

[化 166]

[0551 ] 化合物 (3 1 3) としては、 なかでも、

[化 167]

が好ましい。

[0552] 化合物 (3 1) (但し、 化合物 (3 1 を除く) は、 例えば、 下記一般式

[化 168]

(式中、 X 1 1 1 はフッ素、 塩素、 臭素又はヨウ素である) で表される化合物 ( 3) と下記一般式 (匕) :

[化 169]

) で表される化合物 (匕) とを反応 させて一般式 (3 1) で表される化合物 (3 1) を得る工程 (1) を含む製 造方法 (以下、 第 1の製造方法ともいう) により、 好適に製造できる。 〇 2020/175513 167 卩(:170? 2020 /007604

[0553] 一般式 (3) における X I は、 フッ素、 塩素、 臭素又はヨウ素であり、 原料 化合物の入手容易性や反応性の観点で、 塩素が好ましい。

[0554] 化合物 (匕) の具体例としては、 1級アミンであれば、

[化 170]

等が挙げられ、 \¥0 2020/175513 168 卩(:17 2020 /007604

2級アミンであれば、

[化 171 ]

\¥0 2020/175513 169 卩(:17 2020 /007604

[化 172]

等が挙げられる。

[0555] 工程 (1) における化合物 (匕) の使用量は、 化合物 (3) に対して 1 . 0 〇 2020/175513 170 卩(:170? 2020 /007604

モル倍以上が好ましく、 1. 1モル倍以上がより好ましく、 1. 5モル倍以 上が更に好ましい。 上限は特に限定されないが、 通常、 3. 0モル倍以下で あり、 2. 5モル倍以下が好ましく、 2. 2モル倍以下がより好ましい。

[0556] 工程 (1) の反応は、 塩基 (但し、 上記化合物 (匕) を除く。 ) の存在下に 実施することが好ましい。 上記塩基としてはアミン類 (但し、 上記化合物 ( b) を除く。 ) 、 無機塩基等が挙げられる。

上記アミン類としては、 例えば、 トリエチルアミン、 トリ (门ープロピル) アミン、 トリ ( _プチル) アミン、 ジイソプロピルエチルアミン、 シクロ ヘキシルジメチルアミン、 ピリジン、 ルチジン、 ア _コリジン、 1\1, 1\1_ジ メチルアニリン、 1\1_メチルピぺリジン、 1\1_メチルピロリジン、 1\1_メチ ルモルホリン、 1 , 8 -ジアザビシクロ [5. 4. 0] -7 -ウンデセン ( 0巳11) 、 1 , 5 -ジアザビシクロ [4. 3. 0] -5 -ノネン、 1 , 4- ジアザビシクロ [2. 2. 2] オクタン (〇八巳〇〇) 、 4 -ジメチルアミ ノビリジン (01\/1八 ) 、 プロトンスポンジ等が挙げられる。

上記無機塩基としては、 例えば、 水酸化リチウム、 水酸化カリウム、 水酸化 ナトリウム、 水酸化カルシウム、 炭酸リチウム、 炭酸ナトリウム、 炭酸カリ ウム、 炭酸水素ナトリウム、 炭酸水素カリウム、 炭酸セシウム、 炭酸水素セ シウム、 炭酸水素リチウム、 フッ化セシウム、 フッ化カリウム、 フッ化ナト リウム、 塩化リチウム、 臭化リチウム等が挙げられる。

上記塩基としては、 なかでも、 上記アミン類が好ましい。 上記アミン類とし てはトリエチルアミン又はピリジンが好まし い。

上記塩基は、 常温で固体であってもよいし、 液体であってもよい。 固体であ る場合には、 溶媒に溶かして使用することができる。

[0557] 上記塩基を併用する場合、 上記塩基と化合物 ( ) の使用量の合計が、 化合 物 (3) の使用量に対して、 2. 0モル倍以上が好ましく、 2. 1モル倍以 上がより好ましく、 2. 2モル倍以上が更に好ましい。 上限は特に限定され ないが、 通常、 4. 0モル倍以下であり、 3. 0モル倍以下が好ましく、 2 . 6モル倍以下がより好ましい。 このとき、 上記塩基と化合物 (13) の比率 〇 2020/175513 171 卩(:170? 2020 /007604

は、 塩基:化合物 (匕) が 0. 01 : 〇. 99〜〇. 60 : 0. 40の範囲 内であることが好ましく、 〇. 40 : 0. 60〜〇. 55 : 0. 45の範囲 内であることがより好ましく、 〇. 45 : 0. 55〜〇. 50 : 0. 50の 範囲内であることが更に好ましい。

[0558] 工程 (1) における温度は、 上記反応が進行するものであれば限定されな い が、 例えば、 1 00 ° 〇以下が好ましく、 50 ° 〇以下がより好ましく、 30 ° 〇 以下が更に好ましい。 また、 一 50 ° 〇以上が好ましく、 一 30 ° 〇以上がより 好ましく、 _ 1 0 ° 〇以上が更に好ましい。 上記温度であれば副反応が進行し にくく、 効率よく反応を進行させることができる。

[0559] 工程 (1) の反応は溶媒中で行うことができる。 溶媒としては非水溶媒が好 ましい。 例えば、 化合物 (3) 及び ( と反応性の低い非水溶媒が好まし い。

また、 化合物 (3) 及び (匕) が溶解する非水溶媒が好ましい。 例えば、 室 温における化合物 (3) の溶解度が〇. 1質量%以上が好ましく、 1質量% 以上がより好ましく、 5質量%以上が更に好ましい。

また、 室温における化合物 (匕) の溶解度が〇. 1質量%以上が好ましく、

1質量%以上がより好ましく、 5質量%以上が更に好ましい。

また、 目的の化合物 (3 1) に残留しにくいことから、 上記溶媒の沸点は、 常圧にて 300 °〇以下が好ましく、 200 °〇以下がより好ましく、 1 50 °〇 以下が更に好ましい。

[0560] 上記溶媒として具体的には、 酢酸メチル、 酢酸エチル、 メタンスルホン酸エ チル、 エタンスルホン酸メチル等の鎖状エステル類 ;炭酸ジメチル、 炭酸エ チルメチル、 炭酸ジエチル等の鎖状炭酸エステル類;エチ レンカーボネート 、 プロピレンカーボネート、 フルオロエチレンカーボネート等の環状炭酸 エ ステル類;酢酸メチル、 酢酸エチル、 プロピオン酸メチル等の鎖状カルボン 酸エステル類;ジクロロメタン、 1 , 2 -ジクロロエタン、 クロロホルム、 四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジエ チルエーテル、 エチルメチルエ —テル、 I 6 「 I -ブチルメチルエーテル、 ジメ トキシエタン等の鎖状エー 〇 2020/175513 172 卩(:170? 2020 /007604

テル類;テトラヒドロフラン、 1 , 3 -ジオキサン、 1 , 4 -ジオキサン等 の環状エーテル類; アセトニトリル、 プロピオニトリル等の鎖状ニトリル類 ;更に、 ラクトン類、 ケトン類、 アルデヒド類、 アミ ド類、 炭化水素系溶媒 等が挙げられる。 化合物 (3) 及び化合物 (匕) との相溶性、 沸点、 入手容 易性の観点から、 炭酸ジメチル、 炭酸エチルメチル、 炭酸ジエチル、 アセト 二トリル、 ジクロロメタン、 又は、 クロロホルムが好ましく、 炭酸ジメチル 、 アセトニトリルがより好ましい。 これらの非水溶媒は単独で用いても組み 合わせてもよい。 また、 プロトン性溶媒であっても、 化合物 (3) 、 化合物 (b) 及び化合物 (3 1) と反応しない高級アルコール類等であれば用 いる ことができる。

[0561 ] 工程 (1) における非水溶媒の化合物 (3) に対する比率は特に限定されな いが、 例えば、 重量比で 1 0 0倍以下が好ましく、 5 0倍以下がより好まし く、 2 5倍以下が更に好ましい。 また、 重量比で 2倍以上が好ましく、 3倍 以上がより好ましく、 5倍以上が更に好ましい。 上記範囲にあると、 未反応 の化合物 (3) が析出しにくく、 より容易に製造することができる。

[0562] 工程 (1) は、 例えば、 化合物 (匕) の溶液を攪拌しながら化合物 (3) を 滴下する方法であってもよく、 化合物 (3) の溶液に化合物 (匕) を滴下す る方法でもよい。 化合物 (3) 又は化合物 (匕) を滴下する場合、 化合物 ( a) 又は化合物 (匕) を希釈してもよい。

[0563] 第 1の製造方法は、 更に、 一般式 (〇) :

[化 173]

(式中、 X 1 1 1 はフッ素、 塩素、 臭素又はヨウ素である) で表される化合物 ( 〇) とリチウム源とを反応させて下記一般式 (3) : 〇 2020/175513 173 卩(:170? 2020 /007604

[化 174]

(式中、 X 1 1 1 はフッ素、 塩素、 臭素又はヨウ素である) で表される化合物 ( 3) を得る工程 (2) を含むことも好ましい。

[0564] 一般式 (〇) における X 1 1 1 は、 フッ素、 塩素、 臭素又はヨウ素であり、 原料 である化合物 (〇) の入手容易性や反応性の観点で、 塩素が好ましい。

[0565] 工程 (2) におけるリチウム源は、 フッ化リチウム、 塩化リチウム、 臭化リ チウム、 ヨウ化リチウム、 水素化リチウム、 门 _ブチルリチウム、 3 6 0 - プチルリチウム、 I 6 「 I _プチルリチウム、 水酸化リチウム又は金属リチ ウムであることが好ましく、 フッ化リチウム、 塩化リチウム、 臭化リチウム 又はヨウ化リチウムであることがより好まし く、 塩化リチウムが更に好まし い。

[0566] 工程 (2) におけるリチウム源の使用量は、 化合物 (〇) に対して 1 . 5モ ル倍以下が好ましく、 1 . 2モル倍以下がより好ましく、 1 . 0モル倍以下 が更に好ましい。 下限は特に限定されないが、 通常、 〇. 5 0モル倍以上で あり、 0 . 8 0モル倍以上が好ましく、 0 . 9 0モル倍以上がより好ましい

[0567] 工程 (2) における温度は、 上記反応が進行するものであれば限定されな い が、 例えば、 1 5 0 °〇以下が好ましく、 1 2 0 °〇以下がより好ましく、 9 0 °〇以下が更に好ましい。 また、 _ 2 0 °〇以上が好ましく、 0 °〇以上がより好 ましく、 2 0 ° 〇以上が更に好ましい。 上記温度であれば副反応が進行しにく く、 効率よく反応を進行させることができる。

[0568] 工程 (2) の反応は溶媒の非存在下でも行うことが可能 であるが、 溶媒中で 行うこともできる。 用いる溶媒としては非水系溶媒であれば特に 限定されず 、 更に非プロトン性溶媒であることがより好ま しい。 例えば、 化合物 (〇) と反応性の低い非プロトン性溶媒が好ましい 。 〇 2020/175513 174 卩(:170? 2020 /007604

また、 化合物 (〇) が溶解する非プロトン性溶媒が好ましい。 例えば、 室温 における化合物 (〇) の溶解度が〇. 1質量%以上が好ましく、 1質量%以 上がより好ましく、 5質量%以上が更に好ましい。

また、 目的の化合物 (3 1) に残留しにくいことから、 上記溶媒の沸点は、 常圧にて 3 0 0 °〇以下が好ましく、 2 0 0 °〇以下がより好ましく、 1 5 0 °〇 以下が更に好ましい。

[0569] 上記溶媒として具体的には、 酢酸メチル、 酢酸エチル、 メタンスルホン酸エ チル、 エタンスルホン酸メチル等の鎖状エステル類 ;炭酸ジメチル、 炭酸エ チルメチル、 炭酸ジエチル等の鎖状炭酸エステル類;エチ レンカーボネート 、 プロピレンカーボネート、 フルオロエチレンカーボネート等の環状炭酸 エ ステル類;酢酸メチル、 酢酸エチル、 プロピオン酸メチル等の鎖状カルボン 酸エステル類;ジクロロメタン、 1 , 2 -ジクロロエタン、 クロロホルム、 四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジエ チルエーテル、 エチルメチルエ —テル、 I 6 「 I -ブチルメチルエーテル、 ジメ トキシエタン等の鎖状エー テル類;テトラヒドロフラン、 1 , 3 -ジオキサン、 1 , 4 -ジオキサン等 の環状エーテル類; アセトニトリル、 プロピオニトリル等の鎖状ニトリル類 ;更に、 ラクトン類、 ケトン類、 アルデヒド類、 アミ ド類、 炭化水素系溶媒 等が挙げられる。 化合物 (〇) やリチウム源との相溶性、 沸点、 入手容易性 の観点から、 炭酸ジメチル、 炭酸エチルメチル、 又は、 炭酸ジエチル、 アセ トニトリル、 ジクロロメタン、 又は、 クロロホルムが好ましく、 炭酸ジメチ ル、 アセトニトリルがより好ましい。 これらの非水溶媒は単独で用いても組 み合わせてもよい。 また、 プロトン性溶媒であっても、 化合物 (〇) 、 化合 物 (3) と反応しない高級アルコール類等であれば用 いることができる。

[0570] 工程 (2) において、 非水溶媒の化合物 (〇) に対する比率は特に限定され ないが、 例えば、 体積比で 1 0 0倍以下が好ましく、 5 0倍以下がより好ま しく、 2 5倍以下が更に好ましい。 また、 体積比で 1倍以上が好ましく、 3 倍以上がより好ましく、 5倍以上が更に好ましい。 上記範囲にあると、 得ら れる化合物 (〇) が析出しにくく、 より容易に製造することができる。 〇 2020/175513 175 卩(:170? 2020 /007604

[0571 ] 工程 (2) は、 化合物 (〇) の溶液を攪拌しながらリチウム源を投入して 行 うものであってもよいし、 リチウム源を溶媒中に溶解又は懸濁させなが ら化 合物 (〇) を滴下するものであってもよい。 滴下する場合、 化合物 (〇) を 希釈してもよい。 溶媒非存在下であれば、 化合物 (〇) にリチウム源を投入 してもよいし、 リチウム源に化合物 (〇) を投入してもよい。 上記リチウム 源は単体として用いてもよく、 溶液として用いてもよい。

[0572] 第 1の製造方法において、 工程 (2) は工程 (1) の前に実施する。 工程 (

2) と工程 (1) との間に、 工程 (2) で得られた化合物 (3) を溶媒中か ら回収する工程を含んでいてもよく、 更に再結晶等の精製工程を含んでもよ い。

工程 (2) と工程 (1) とを同じ溶媒中で連続して行う場合には上記 の回収 する工程や精製工程は不要である。

[0573] また、 第 1の製造方法は、 工程 (1) の後に、 工程 (1) で得られた化合物 (3 1) を溶媒中から回収する工程を含んでいてもよ く、 更に 1 ~ 1調整や再 結晶等の精製工程を含んでもよい。

[0574] 化合物 (3 1) (但し、 化合物 (3 1 を除く) は、 一般式 (〇) :

[化 175]

(式中、 X 1 1 1 はフッ素、 塩素、 臭素又はヨウ素である) で表される化合物 ( 〇) と一般式 (〇1) :

[化 176]

1 1

/し

(式中、 1 1 及び 1 2 は上記と同じ) で表される化合物 (〇〇 とを反応さ せて一般式 (3 1) で表される化合物 (3 1) を得る工程 (3) を含む製造 〇 2020/175513 176 卩(:170? 2020 /007604

方法 (以下、 第 2の製造方法ともいう) によっても、 好適に製造できる。

[0575] 一般式 (〇) における Xは、 フッ素、 塩素、 臭素又はヨウ素であり、 原料で ある化合物 (〇) の入手容易性や反応性の観点で、 塩素が好ましい。

(匕) 及び (3 1) と同じもの が挙げられ、 化合物 ( ) の塩基性が低下し、 化合物 (〇) との反応熱が低 減するという点で、 電子求引性の置換基を有する置換基であるこ とが好まし い。 電子求引性の置換基としては、 フッ素化アルキル基、 フッ素化アルケニ ル基、 フッ素化アルキニル基、 スルホニル基、 シアノ基又はシアノメチル基 が特に好ましい。

[0577] 上記電子求引性基として具体的には、 トリフルオロメチル基、 2 , 2 , 2— トリフルオロエチル基、 ペンタフルオロエチル基、 2 , 2 , 3 , 3 , 3—ぺ ンタフルオロプロピル基、 ヘプタフルオロプロピル基、 フルオロスルホニル 基、 トリフルオロメタンスルホニル基、 2 , 2 , 2 -トリフルオロエタンス ルホニル基、 ペンタフルオロエタンスルホニル基、 2 , 2 , 3 , 3 , 3—ぺ ンタフルオロプロパンスルホニル基、 ヘプタフルオロプロパンスルホニル基 、 シアノ基、 シアノメチル基等が例示されるが、 これらに限定されるもので はない。

[0578] 化合物 (〇〇 の具体例としては、

\¥0 2020/175513 177 卩(:17 2020 /007604

[化 177]

[0579] 工程 (3) における化合物 (〇〇 の使用量は、 化合物 (〇) に対して〇. 7 モル倍以上が好ましく、 〇. 8モル倍以上がより好ましく、 〇. 9モル倍以 上が更に好ましい。 上限は特に限定されないが、 通常、 2 . 0モル倍以下で あり、 1 . 5モル倍以下が好ましく、 1 . 1モル倍以下がより好ましい。

[0580] 工程 (3) における温度は、 上記反応が進行するものであれば限定されな い が、 例えば、 2 0 0 °〇以下が好ましく、 1 7 0 °〇以下がより好ましく、 1 5 0 °〇以下が更に好ましい。 また、 0 °〇以上が好ましく、 2 0 °〇以上がより好 ましく、 5 0 ° 〇以上が更に好ましい。 上記温度であれば効率よく反応を進行 させることができる。

[0581 ] 工程 (3) の反応は溶媒中で行うことができる。 溶媒としては非水溶媒が好 ましい。 例えば、 化合物 (〇) 、 化合物 (¢0 及び化合物 (3 1) と反応性 の低い非水溶媒が好ましい。 〇 2020/175513 178 卩(:170? 2020 /007604

また、 化合物 (〇) 及び (¢0 が溶解する非水溶媒が好ましい。 例えば、 室 温における化合物 (〇) の溶解度が〇. 1質量%以上が好ましく、 1質量% 以上がより好ましく、 5質量%以上が更に好ましい。

また、 室温における化合物 (¢0 の溶解度が〇. 1質量%以上が好ましく、

1質量%以上がより好ましく、 5質量%以上が更に好ましい。

また、 本開示の製造方法で得られるスルファミン酸 リチウムに残留しにくい ことから、 上記溶媒の沸点は、 常圧にて 3 0 0 °〇以下が好ましく、 2 0 0 °〇 以下がより好ましく、 1 5 0 °〇以下が更に好ましい。

[0582] 上記溶媒として具体的には、 酢酸メチル、 酢酸エチル、 メタンスルホン酸エ チル、 エタンスルホン酸メチル等の鎖状エステル類 ;炭酸ジメチル、 炭酸エ チルメチル、 炭酸ジエチル等の鎖状炭酸エステル類;エチ レンカーボネート 、 プロピレンカーボネート、 フルオロエチレンカーボネート等の環状炭酸 エ ステル類;酢酸メチル、 酢酸エチル、 プロピオン酸メチル等の鎖状カルボン 酸エステル類;ジクロロメタン、 1 , 2 -ジクロロエタン、 クロロホルム、 四塩化炭素等のハロゲン化炭化水素類;ジエ チルエーテル、 エチルメチルエ —テル、 I 6 「 I -ブチルメチルエーテル、 ジメ トキシエタン等の鎖状エー テル類;テトラヒドロフラン、 1 , 3 -ジオキサン、 1 , 4 -ジオキサン等 の環状エーテル類; アセトニトリル、 プロピオニトリル等の鎖状ニトリル類 ;更に、 ラクトン類、 ケトン類、 アルデヒド類、 アミ ド類、 炭化水素系溶媒 等が挙げられる。 化合物 (〇) と化合物 (¢0 との相溶性、 沸点、 入手容易 性の観点から、 炭酸ジメチル、 炭酸エチルメチル、 炭酸ジエチル、 アセトニ トリル、 又は、 ジエチルエーテルが好ましく、 炭酸ジメチル、 アセトニトリ ル、 又は、 ジエチルエーテルがより好ましい。 これらの非水溶媒は単独で用 いても組み合わせてもよい。 また、 プロトン性溶媒であっても、 化合物 (〇 ) 、 化合物 (¢0 及び化合物 (3 1) と反応しない高級アルコール類等であ れば用いることができる。

[0583] 工程 (3) における非水溶媒の化合物 (〇) に対する比率は特に限定されな いが、 例えば、 体積比で 1 0 0倍以下が好ましく、 5 0倍以下がより好まし \¥0 2020/175513 179 卩(:17 2020 /007604

く、 2 5倍以下が更に好ましい。 また、 体積比で 1倍以上が好ましく、 3倍 以上がより好ましく、 5倍以上が更に好ましい。 上記範囲にあると、 副反応 が進行しにくく、 より容易に製造することができる。

[0584] 工程 (3) は、 例えば、 化合物 (〇) の溶液を攪拌しながら化合物 (¢0 を 滴下する方法であってもよく、 化合物 (¢0 の溶液に化合物 (〇) を滴下す る方法でもよい。 化合物 (〇) 又は化合物 (〇〇 を滴下する場合、 化合物 ( 〇) 又は化合物 (¢0 を希釈してもよい。

[0585] 第 2の製造方法は、 工程 (3) の後に、 工程 (3) で得られた化合物 (3 1 ) を溶媒中から回収する工程を含んでいてもよ く、 更に ! !調整や再結晶等 の精製工程を含んでもよい。

[0586] 化合物 (3 1) (但し、 化合物 (3 1 3) を除く) は、 下記一般式 (6) : [化 178]

101

(式中、 1〇1はフッ素、 塩素、 臭素又はヨウ素であり、 [¾ 1 1 1及び[¾ 1 1 2は 上記と同じ。 ) で表される化合物 (㊀) と水を反応させて、 下記一般式 (干 ) :

[化 179]

1 1 1 0

II

3— 0^1

^112 / II

(式中、 で表される化合物 (チ) を得る工程 (4) と、 上記一般式 (チ) で表される化合物 (チ) とリチウム源とを反応 させて一般式 (3 1) で表される化合物 (3 1) を得る工程 (5) を含む製 造方法 (以下、 第 3の製造方法ともいう) によっても、 好適に製造できる。 [0587] 一般式 ( 6 ) 及び (干) において、 上述した第 1及び第

2の製造方法と同じである。 〇 2020/175513 180 卩(:170? 2020 /007604

[0588] 一般式 (6) において、 は、 フッ素、 塩素、 臭素又はヨウ素であり、 塩 素であることが好ましい。

[0589] 上記工程 (4) は、 例えば、 反応容器中に水を導入し、 導入された水中に一 般式 (6) で示される化合物を添加することで行うこと ができる。 水の量は 特に限定されるものではなく、 化合物 (㊀) に対してモル比で 1当量以上を 用いればよい。 また氷を加えて氷水としても良い。

[0590] 上記工程 (4) における温度は、 上記反応が進行するものであれば限定され ないが、 例えば、 〇〜 2 0 ° 〇で実施することが好ましい。

[0591 ] 工程 (5) におけるリチウム源は、 水酸化リチウム、 水素化リチウム又は金 属リチウムであることが好ましく、 水酸化リチウムがより好ましい。

[0592] 工程 (5) におけるリチウム源の使用量は、 化合物 (干) に対して 1 . 5モ ル倍以下が好ましく、 1 . 2モル倍以下がより好ましく、 1 . 1モル倍以下 が更に好ましい。 下限は特に限定されないが、 通常、 〇. 5 0モル倍以上で あり、 〇. 8 0モル倍以上が好ましく、 1 . 0モル倍以上がより好ましい。

[0593] 工程 (5) における温度は、 上記反応が進行するものであれば限定されな い が、 例えば、 1 5 0 °〇以下が好ましく、 1 2 0 °〇以下がより好ましく、 9 0 °〇以下が更に好ましい。 また、 _ 2 0 °〇以上が好ましく、 0 °〇以上がより好 ましく、 2 0 ° 〇以上が更に好ましい。 上記温度であれば副反応が進行しにく く、 効率よく反応を進行させることができる。

[0594] 工程 (5) の反応は溶媒中で行うことができる。 溶媒としては例えば、 化合 物 (チ) 及びリチウム源が溶解する溶媒が好ましい。 例えば、 室温における 化合物 (チ) の溶解度が〇 . 1質量%以上が好ましく、 1質量%以上がより 好ましく、 5質量%以上が更に好ましい。

[0595] 上記溶媒として具体的には、 水又はアルコール類が好ましく、 水とアルコー ル類の混合溶媒であってもよい。 上記アルコール類としては特に限定されな いが、 メタノール、 エタノール、 イソプロピルアルコール等を採用できる。

[0596] 工程 (5) は、 例えば、 化合物 (チ) に、 溶媒にリチウム源を溶解させた溶 液を添加し、 攪拌してもよく、 溶媒に溶解させたリチウム源に化合物 (干) 〇 2020/175513 181 卩(:170? 2020 /007604

を添加しても良い。 化合物 (チ) そのまま用いてもよく、 任意の溶媒に溶解 させても良い。 この場合、 攪拌の時間は特に限定されないが、 例えば、 〇.

1〜 2 4時間である。

[0597] 第 3の製造方法は、 工程 (5) で得られた化合物 (3 1) を回収する工程を 含んでいてもよく、 更に 1 ~ 1調整や再結晶等の精製工程を含んでも い。 [0598] 化合物 (3 1 3) 、 及び、 化合物 (3 1) のうち

オロ化された (上記 して記載した置換基の 1 ~ 1が全て に置 換された) 化合物 (3 1 匕) は、 例えば、 下記一般式 (9) :

[化 180]

互いに独立に、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいア ルキル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルケ ニル基、 一つ以上の水素原子がフッ素原子に置換され ていてもよいアルキニ ル基又は一つ以上の水素原子がフッ素原子に 置換されていてもよいアリール 基、 n 1 0 1は 0以上の整数であり、 1 0 1は 0又は 1である。 ) で示さ れる基、

炭素数 1〜 7のアルキル基、

炭素数 2〜 7のアルケニル基、

炭素数 2〜 7のアルキニル基、

炭素数 6〜 1 5のアリール基、

— 3〇 2 1 0 1 (X 1 0 1 は、 一 1 ~ 1、 ー 、 又は、 一つ以上の水素原子がフッ素 原子に置換されていてもよいアルキル基であ る。 ) 、 又は、

— 3〇 3 1 0 2 (X 1 0 2 は、 一 1 ~ 1、 ー 、 又は、 一つ以上の水素原子がフッ素 〇 2020/175513 182 卩(:170? 2020 /007604

原子に置換されていてもよいアルキル基で ある。 ) である置換基であって、 上記置換基はそれらの構造中に一つ以上の 2〜 6価のへテロ原子を含んでい てもよく、 一つ以上の水素原子がフッ素又は炭素数〇〜 7の官能基に置換さ れていてもよい。

但し、 [¾ 21 1 及び[¾ 212 の少なくとも一方は一つ以上の水素原子 を有する。 ) で表される化合物 (9) とリチウム源とフッ素ガスを含む混合ガスと を反応 させて、 化合物 (3 1 3) 又は化合物 (3 1 匕) を得る工程 (6) を含む製 造方法 (以下、 第 4の製造方法ともいう) により、 好適に製造できる。

[0599] —般式 (9) における 1 1 及び 12 としての上記一〇 01 - (3 丨 13 2〇) „ 1 1 -3 I [¾ 1 14 3 、 上記アルキル基、 上記アルケニル基、 上記アルキ ニル基、 上記アリール基、 上記一 3〇 2 101 及び上記一 3〇 3 102 としては 、 一般式 (3 1) における られる。

但し、 [¾ 21 1 及び[¾ 212 の少なくとも一方は一つ以上の水素原子 を有すること が必要である。

[0600] 上記工程 (6) は、 例えば、 反応容器中に溶媒を導入し、 導入された溶媒中 に化合物 (9) とリチウム源を添加し、 そこに任意の濃度のフッ素ガスを含 む混合ガスをバプリングすることで行うこと ができる。 水の量は特に限定さ れるものではなく、 化合物 (9) に対して質量比で 1. 〇〜 1 00倍用いる ことが好ましい。

[0601] 上記工程 (6) における温度は、 副反応を抑制するために、 〇〜 5 ° 〇で実施 することが好ましい。

[0602] 工程 (6) におけるリチウム源は、 水酸化リチウム、 水素化リチウム又は金 属リチウムであることが好ましく、 水酸化リチウムがより好ましい。

[0603] 工程 (6) におけるフッ素ガスを含む混合ガスは、 フッ素ガスと不活性ガス とを任意の濃度で混合した混合ガスとして使 用できる。 フッ素ガスの濃度は 、 反応の制御が行いやすく、 効率的に反応を進行させられるという点で、 混 合ガス中の体積比で 1. 〇〜 20%が好ましい。

[0604] 上記不活性ガスとしてはアルゴン等の希ガス や窒素ガス等を用いることがで 〇 2020/175513 183 卩(:170? 2020 /007604

き、 窒素ガスが好ましい。

[0605] 工程 (6) におけるリチウム源の使用量は、 化合物 (9) に対して 1 . 5モ ル倍以下が好ましく、 1 . 2モル倍以下がより好ましく、 1 . 1モル倍以下 が更に好ましい。 下限は特に限定されないが、 通常、 〇. 5 0モル倍以上で あり、 〇. 8 0モル倍以上が好ましく、 1 . 0モル倍以上がより好ましい。

[0606] 工程 (6) の反応は溶媒中で行うことができる。 溶媒としては例えば、 化合 物 (9) 及びリチウム源が溶解する溶媒が好ましい。 例えば、 室温における 化合物 (9) の溶解度が〇. 1質量%以上が好ましく、 1質量%以上がより 好ましく、 5質量%以上が更に好ましい。

[0607] 上記溶媒として具体的には、 水又はアルコール類が好ましく、 水がより好ま しい。

[0608] 工程 (6) の反応時間としては、 化合物 (9) が十分にフッ素化される時間 であれば特に限定されないが、 〇. 1〜 7 2時間が好ましく、 〇. 1 ~ 2 4 時間がより好ましく、 〇. 5〜 1 2時間が更に好ましい。

[0609] 第 4の製造方法は、 工程 (6) で得られた化合物 (3 1 3) 又は化合物 (3

1 匕) を回収する工程を含んでいてもよく、 更に 1 ~ 1調整や再結晶等の精製 工程を含んでもよい。

[0610] 本開示の電解液は、 化合物 (2 1) 及び化合物 (3 1) からなる群より選択 される少なくとも 1種を含むことが好ましい。

化合物 (2 1) 及び化合物 (3 1) の好適な含有量は、 上述したとおりであ る。

[061 1 ] 本開示の電解液は、 フッ化水素 (1 ~ 1 ) の含有量が 1〜 1 0 0 0 〇1であ ることが好ましい。 1 ~ 1 を含有することにより、 上述した添加剤の被膜形成 を促進させることができる。 1 ~ 1 の含有量が少なすぎると、 負極上での被膜 形成能力が下がり、 電気化学デバイスの特性が低下する傾向があ る。 また、

1 ~ 1 含有量が多すぎると、 1 ~ 1 の影響により電解液の耐酸化性が低下する傾 向がある。 本開示の電解液は、 上記範囲の 1·! を含有しても、 電気化学デバ イスの高温保存性回復容量率を低下させるこ とがない。 〇 2020/175513 184 卩(:170? 2020 /007604

1 ~ 1 の含有量は、 5 01以上がより好ましく、 1 0 01以上が更に好ま しく、 2 0 以上が特に好ましい。 1 ~ 1 の含有量はまた、 2 0 0 以下がより好ましく、 1 0 0 以下が更に好ましく、 8 0 以下が 更により好ましく、 5 0 〇1以下が特に好ましい。

1 ~ 1 の含有量は、 中和滴定法により測定することができる。

[0612] 本開示の電解液は、 上述した成分を用いて、 任意の方法で調製するとよい。

[0613] 本開示の電解液は、 例えば、 リチウムイオンニ次電池、 リチウムイオンキャ パシタ、 ハイブリッ ドキャパシタ、 電気二重層キャパシタ等の電気化学デバ イスに好適に適用することができる。 以下、 本開示の電解液を用いた非水系 電解液電池について説明する。

上記非水系電解液電池は、 公知の構造を採ることができ、 典型的には、 イオ ン (例えばリチウムイオン) を吸蔵 ·放出可能な正極及び負極と、 上記本開 示の電解液とを備える。 このような本開示の電解液を備える電気化学 デバイ スもまた、 本開示の一つである。

[0614] 電気化学デバイスとしては、 リチウムイオンニ次電池、 リチウムイオンキャ パシタ、 キャパシタ (ハイブリッ ドキャパシタ、 電気二重層キャパシタ) 、 ラジカル電池、 太陽電池 (特に色素増感型太陽電池) 、 リチウムイオンー次 電池、 燃料電池、 各種電気化学センサー、 エレクトロクロミック素子、 電気 化学スイッチング素子、 アルミニウム電解コンデンサ、 タンタル電解コンデ ンサ等が挙げられ、 リチウムイオンニ次電池、 リチウムイオンキャパシタ、 電気二重層キャパシタが好適である。

上記電気化学デバイスを備えるモジュールも 本開示の一つである。

[0615] 本開示はまた、 本開示の電解液を備えるリチウムイオンニ次 電池にも関する 上記リチウムイオンニ次電池は、 正極、 負極、 及び、 上述の電解液を備える ことが好ましい。

[0616] <正極>

正極は、 正極活物質を含む正極活物質層と、 集電体とから構成される。 〇 2020/175513 185 卩(:170? 2020 /007604

[0617] 上記正極活物質としては、 電気化学的にリチウムイオンを吸蔵 ·放出可能な ものであれば特に制限されないが、 例えば、 リチウム含有遷移金属複合酸化 物、 リチウム含有遷移金属リン酸化合物、 硫黄系材料、 導電性高分子等が挙 げられる。 なかでも、 正極活物質としては、 リチウム含有遷移金属複合酸化 物、 リチウム含有遷移金属リン酸化合物が好まし く、 特に、 高電圧を産み出 すリチウム含有遷移金属複合酸化物が好まし い。

[0618] リチウム含有遷移金属複合酸化物の遷移金属 としては V、 丁 し 〇 「、

、 6、 〇〇、 1\1 し 〇リ等が好ましく、 具体例としては、 1_ 丨 〇〇〇 2 等の リチウム · コバルト複合酸化物、 1_ 丨 1\1 丨 〇 2 等のリチウム ·ニッケル複合酸 化物、 ンガン複 合酸化物、 これらのリチウム遷移金属複合酸化物の主体 となる遷移金属原子 の一部を 3、 [<、 巳、 、 八 1、 丁 1、 V、 〇 1% 1\/1门、 6、 〇〇、 1_ し 1\1 し 〇リ、 门、 1\/1 9 、 03, 、 1\/1〇、 3门、 等 の他の元素で置換したもの等が挙げられる。 置換されたものの具体例として

I 0. 45〇 〇 0· 1 0八 I 0 45 〇 2、 し ) ^ 1^ ! 8 ^ I 〇 2 〇 4、 し ) ^ 1^ ! 5 ^ I

〇. 5 4 等が挙げられる。

[0619] なかでも、 上記リチウム含有遷移金属複合酸化物として は、 高電圧にした場 合でもエネルギー密度が高い !_ 丨 1\1 丨 〇. 5 〇〇〇. 1\/1门 0 3 2 、 〇〇. 2 1^1 〇 2 2 が好ましい。 なかでも、 4.

4 V以上の高電圧の場合は

[0620] また、 なかでも、 上記リチウム含有遷移金属複合酸化物として は、 高容量な リチウムイオンニ次電池を提供できる点から 、 1- 丨 |\| 丨 〇. 〇 0 . 2 1\/1 〇.

2 が好ましい。

[0621] リチウム含有遷移金属リン酸化合物の遷移金 属としては、 V、 丁 し 〇 「、 〇 2020/175513 186 卩(:170? 2020 /007604

IV! 6、 〇〇、 1\1 し 〇リ等が好ましく、 具体例としては、 例えば、 1_ 1 6 4 、 1_ 1 3 62 ( 〇 4 3 、 〇ァ等のリン酸鉄類、 1- I 〇〇 〇 4 等のリン酸コバルト類、 これらのリチウム遷移金属リン酸化合物 の主体となる遷移金属原子の _ 部を八 丨、 丁 丨、 V、 〇 「、 ㊀、 〇

で置換したもの等が挙げられる。

[0622] 上記リチウム含有遷移金属複合酸化物として は、 例えば、

式: 1_ 1 3 1\/1门 2-13 1\/1\〇 4 (式中、 〇. 5 ; !^】は 6

、 〇〇、 1\1 丨、 〇リ、 2.1^ % 八 丨、 〇 「、 V、 丁 丨、 1\/19、 03 3 「、 巳、 03, 丨 n、 3 丨及び よりなる群から選ばれる少なくとも 1種 の金属) で表されるリチウム ·マンガンスピネル複合酸化物、

式: !_ I 1\1 I ! _^ 2 〇0 2 (式中、 0£〇£0. 5 ; 1\/1 2 は 6、 〇〇、 1\/1门

、 丨 门、 3 丨及び◦ 6よりなる群から選ばれる少なくとも 1種の金属) で表 されるリチウム ·ニッケル複合酸化物、 又は、

式: !_ I 0〇 ! _^^0 2 (式中、 0£ £0. 5 ; 1\/1 3 は 6、 1\1 し 1\/1门

、 丨 门、 3 丨及び◦ 6よりなる群から選ばれる少なくとも 1種の金属) で表 されるリチウム · コバルト複合酸化物が挙げられる。

[0623] なかでも、 エネルギー密度が高く、 高出力なリチウムイオンニ次電池を提供

ましい。

[0624] その他の上記正極活物質として、 1_ 丨 6 4 、 1_ 丨 1\1 丨 〇. 8 〇〇〇. 2 2

M n〇 3 等が挙げられる。

[0625] 上記硫黄系材料としては、 硫黄原子を含む材料が例示でき、 単体硫黄、 金属 硫化物、 及び、 有機硫黄化合物からなる群より選択される少 なくとも 1種が 〇 2020/175513 187 卩(:170? 2020 /007604

好ましく、 単体硫黄がより好ましい。 上記金属硫化物は金属多硫化物であっ てもよい。 上記有機硫黄化合物は、 有機多硫化物であってもよい。

[0626] 上記金属硫化物としては、 !- 丨 (0<父£ 8) で表される化合物; 1_ 1 2

3 , (0<父£ 8) で表される化合物; 丁 丨 3 2 や1\/1〇 3 2 等の二次元層状構造 をもつ化合物;一般式 IV! 6 X IV!〇 6 3 8 (IV! 6 は 匕, 八 9 , 〇リをはじめとす る各種遷移金属) で表される強固な三次元骨格構造を有するシ ユブレル化合 物等が挙げられる。

[0627] 上記有機硫黄化合物としては、 力ーボンスルフイ ド化合物等が挙げられる。

[0628] 上記有機硫黄化合物は、 力ーボン等の細孔を有する材料に坦持させて 、 炭素 複合材料として用いる場合がある。 炭素複合材料中に含まれる硫黄の含有量 としては、 サイクル性能に一層優れ、 過電圧が更に低下することから、 上記 炭素複合材料に対して、 1 0〜 9 9質量%が好ましく、 2 0質量%以上がよ り好ましく、 3 0質量%以上が更に好ましく、 4 0質量%以上が特に好まし く、 また、 8 5質量%以下がより好ましい。

上記正極活物質が上記硫黄単体の場合、 上記正極活物質に含まれる硫黄の含 有量は、 上記硫黄単体の含有量と等しい。

[0629] 導電性高分子としては、 ドーピング型の導電性高分子や n _ドーピング 型の導電性高分子が挙げられる。 導電性高分子としては、 ポリアセチレン系 、 ポリフエニレン系、 複素環ポリマー、 イオン性ポリマー、 ラダー及びネッ トワーク状ポリマー等が挙げられる。

[0630] また、 正極活物質にリン酸リチウムを含ませると、 連続充電特性が向上する ので好ましい。 リン酸リチウムの使用に制限はないが、 前記の正極活物質と リン酸リチウムを混合して用いることが好ま しい。 使用するリン酸リチウム の量は上記正極活物質とリン酸リチウムの合 計に対し、 下限が、 好ましくは 〇. 1質量%以上、 より好ましくは〇. 3質量%以上、 更に好ましくは〇.

5質量%以上であり、 上限が、 好ましくは 1 0質量%以下、 より好ましくは 8質量%以下、 更に好ましくは 5質量%以下である。

[0631 ] また、 上記正極活物質の表面に、 これとは異なる組成の物質が付着したもの 〇 2020/175513 188 卩(:170? 2020 /007604

を用いてもよい。 表面付着物質としては酸化アルミニウム、 酸化ケイ素、 酸 化チタン、 酸化ジルコニウム、 酸化マグネシウム、 酸化カルシウム、 酸化ホ ウ素、 酸化アンチモン、 酸化ビスマス等の酸化物、 硫酸リチウム、 硫酸ナト リウム、 硫酸カリウム、 硫酸マグネシウム、 硫酸カルシウム、 硫酸アルミニ ウム等の硫酸塩、 炭酸リチウム、 炭酸カルシウム、 炭酸マグネシウム等の炭 酸塩、 炭素等が挙げられる。

[0632] これら表面付着物質は、 例えば、 溶媒に溶解又は懸濁させて該正極活物質に 含浸添加、 乾燥する方法、 表面付着物質前駆体を溶媒に溶解又は懸濁さ せて 該正極活物質に含浸添加後、 加熱等により反応させる方法、 正極活物質前駆 体に添加して同時に焼成する方法等により該 正極活物質表面に付着させるこ とができる。 なお、 炭素を付着させる場合には、 炭素質を、 例えば、 活性炭 等の形で後から機械的に付着させる方法も用 いることもできる。

[0633] 表面付着物質の量としては、 上記正極活物質に対して質量で、 下限として好 ましくは〇. 1 以上、 より好ましくは 1 以上、 更に好ましくは 1 0 以上、 上限として、 好ましくは 2 0 %以下、 より好ましくは 1 0 %以下、 更に好ましくは 5 %以下で用いられる。 表面付着物質により、 正極 活物質表面での電解液の酸化反応を抑制する ことができ、 電池寿命を向上さ せることができるが、 その付着量が少なすぎる場合その効果は十分 に発現せ ず、 多すぎる場合には、 リチウムイオンの出入りを阻害するため抵抗 が増加 する場合がある。

[0634] 正極活物質の粒子の形状は、 従来用いられるような、 塊状、 多面体状、 球状 、 楕円球状、 板状、 針状、 柱状等が挙げられる。 また、 一次粒子が凝集して 、 二次粒子を形成していてもよい。

[0635] 正極活物質のタツプ密度は、 通常 1 . 5 9 /〇 3 以上、 好ましくは 2 . 0 9 以上、 最も好ましくは 3 . 0

9 /〇 3 以上である。 正極活物質のタツプ密度が上記下限を下回る と正極活 物質層形成時に、 必要な分散媒量が増加すると共に、 導電材ゃ結着剤の必要 量が増加し、 正極活物質層への正極活物質の充填率が制約 され、 電池容量が 〇 2020/175513 189 卩(:170? 2020 /007604

制約される場合がある。 タップ密度の高い金属複合酸化物粉体を用い ること により、 高密度の正極活物質層を形成することができ る。 タップ密度は一般 に大きいほど好ましく特に上限はないが、 通常 4 . 以下、 好まし くは 4 . である。

なお、 本開示では、 タップ密度は、 正極活物質粉体 5〜 1 0 9 を 1 〇 丨の ガラス製メスシリンダーに入れ、 ストローク約 2 で 2 0 0回タップし た時の粉体充填密度 (タップ密度) として求める。

[0636] 正極活物質の粒子のメジアン径 5 0 (—次粒子が凝集して二次粒子を形成 している場合には二次粒子径) は好ましくは〇. 3 以上、 より好ましく は〇. 5 以上、 更に好ましくは〇. 8 以上、 最も好ましくは 1 . 0 以上であり、 また、 好ましくは 3 0 以下、 より好ましくは 2 7 〇! 以下、 更に好ましくは 2 5 以下、 最も好ましくは 2 2 以下である。 上記下限を下回ると、 高タップ密度品が得られなくなる場合があり 、 上限を 超えると粒子内のリチウムの拡散に時間がか かるため、 電池性能の低下をき たしたり、 電池の正極作成、 即ち活物質と導電材やバインダー等を溶媒で ス ラリー化し、 薄膜状に塗布する際に、 スジを引く等の問題を生ずる場合があ る。 ここで、 異なるメジアン径 5 0をもつ上記正極活物質を 2種類以上混 合することで、 正極作成時の充填性を更に向上させることが できる。

[0637] なお、 本開示では、 メジアン径 5 0は、 公知のレーザー回折/散乱式粒度 分布測定装置によって測定される。 粒度分布計として I 巳 社製 1_八 _ 9 2 0を用いる場合、 測定の際に用いる分散媒として、 〇. 1質量%ヘキ サメタリン酸ナトリウム水溶液を用い、 5分間の超音波分散後に測定屈折率 1 . 2 4を設定して測定される。

[0638] _次粒子が凝集して二次粒子を形成している 合には、 上記正極活物質の平 均一次粒子径としては、 好ましくは〇. 0 5 以上、 より好ましくは〇.

1 以上、 更に好ましくは〇. 2 以上であり、 上限は、 好ましくは 5 以下、 より好ましくは 4 以下、 更に好ましくは 3 以下、 最も好 ましくは 2 以下である。 上記上限を超えると球状の二次粒子を形成し 難 〇 2020/175513 190 卩(:170? 2020 /007604

く、 粉体充填性に悪影響を及ぼしたり、 比表面積が大きく低下するために、 出力特性等の電池性能が低下する可能性が高 くなる場合がある。 逆に、 上記 下限を下回ると、 通常、 結晶が未発達であるために充放電の可逆性が 劣る等 の問題を生ずる場合がある。

[0639] なお、 本開示では、 一次粒子径は、 走査電子顕微鏡 (3巳 IV!) を用いた観察 により測定される。 具体的には、 1 0 0 0 0倍の倍率の写真で、 水平方向の 直線に対する一次粒子の左右の境界線による 切片の最長の値を、 任意の 5 0 個の一次粒子について求め、 平均値をとることにより求められる。

[0640] 正極活物質の巳巳丁比表面積は、 好ましくは〇. 1 以上、 より好まし くは〇. 2 2 / 9以上、 更に好ましくは〇. 3 2 / 9以上であり、 上限は 好ましくは 5 0 01 2 / 9以下、 より好ましくは 4 0 2/ 9以下、 更に好まし くは 3 0 2 / 9以下である。 巳巳丁比表面積がこの範囲よりも小さいと電 池 性能が低下しやすく、 大きいとタップ密度が上がりにくくなり、 正極活物質 層形成時の塗布性に問題が発生しやすい場合 がある。

[0641 ] なお、 本開示では、 巳巳丁比表面積は、 表面積計 (例えば、 大倉理研社製全 自動表面積測定装置) を用い、 試料に対して窒素流通下 1 5 0 ° ◦で 3 0分間 、 予備乾燥を行なった後、 大気圧に対する窒素の相対圧の値が〇. 3となる ように正確に調整した窒素ヘリウム混合ガス を用い、 ガス流動法による窒素 吸着巳日丁 1点法によって測定した値で定義される。

[0642] 本開示のリチウムイオンニ次電池が、 ハイブリッ ド自動車用や分散電源用の 大型リチウムイオンニ次電池として使用され る場合、 高出力が要求されるた め、 上記正極活物質の粒子は二次粒子が主体とな ることが好ましい。

上記正極活物質の粒子は、 二次粒子の平均粒子径が 4 0 以下で、 かつ、 平均一次粒子径が 1 以下の微粒子を、 〇. 5〜 7 . 0体積%含むもので あることが好ましい。 平均一次粒子径が 1 以下の微粒子を含有させるこ とにより、 電解液との接触面積が大きくなり、 電極と電解液との間でのリチ ウムイオンの拡散をより速くすることができ 、 その結果、 電池の出力性能を 向上させることができる。 〇 2020/175513 191 卩(:170? 2020 /007604

[0643] 正極活物質の製造法としては、 無機化合物の製造法として一般的な方法が用 いられる。 特に球状ないし楕円球状の活物質を作成する には種々の方法が考 えられるが、 例えば、 遷移金属の原料物質を水等の溶媒中に溶解な いし粉砕 分散して、 攪拌をしながら 1 ~ 1を調節して球状の前駆体を作成回収し これ を必要に応じて乾燥した後、 1- 丨 〇1 ~ 1、 1_ 丨 2 〇〇 3 、 1- 丨 1\1〇 3 等の1_ 丨源を 加えて高温で焼成して活物質を得る方法等が 挙げられる。

[0644] 正極の製造のために、 前記の正極活物質を単独で用いてもよく、 異なる組成 の 2種以上を、 任意の組み合わせ又は比率で併用してもよい 。 この場合の好 ましい組み合わせとしては、 1- 丨 〇〇0 2 と 1- 丨 |\| 丨 〇. 3 3 0〇 0 3 3 1^1 |^ 0 . 3 3 2 等の 1_ 丨 IV! n 2 4 若しくはこの IV! nの一部を他の遷移金属等で置換したも のとの組み合わせ、 あるいは、 1_ 丨 〇〇〇 2 若しくはこの〇〇の一部を他の遷 移金属等で置換したものとの組み合わせが挙 げられる。

[0645] 上記正極活物質の含有量は、 電池容量が高い点で、 正極合剤の 5 0〜 9 9 .

5質量%が好ましく、 8 0〜 9 9質量%がより好ましい。 また、 正極活物質 の、 正極活物質層中の含有量は、 好ましくは 8 0質量%以上、 より好ましく は 8 2質量%以上、 特に好ましくは 8 4質量%以上である。 また上限は、 好 ましくは 9 9質量%以下、 より好ましくは 9 8質量%以下である。 正極活物 質層中の正極活物質の含有量が低いと電気容 量が不十分となる場合がある。 逆に含有量が高すぎると正極の強度が不足す る場合がある。

[0646] 上記正極合剤は、 更に、 結着剤、 増粘剤、 導電材を含むことが好ましい。

上記結着剤としては、 電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して 安全な材 料であれば、 任意のものを使用することができ、 例えば、 ポリェチレン、 ポ リプロピレン、 ポリェチレンテレフタレート、 ポリメチルメタクリレート、 芳香族ポリアミ ド、 キトサン、 アルギン酸、 ポリアクリル酸、 ポリイミ ド、 セルロース、 二トロセルロース等の樹脂系高分子; 3巳 (スチレン · ブタ ジェンゴム) 、 イソプレンゴム、 ブタジェンゴム、 フッ素ゴム、 巳 (ア クリロニトリル · ブタジェンゴム) 、 ェチレン · プロピレンゴム等のゴム状 高分子;スチレン · ブタジェン ·スチレンブロック共重合体又はその水素添 〇 2020/175513 192 卩(:170? 2020 /007604

加物; 巳 0 1\/1 (ェチレン · プロピレン ·ジェン三元共重合体) 、 スチレン -ェチレン · ブタジェン ·スチレン共重合体、 スチレン ·イソプレン ·スチ レンブロック共重合体又はその水素添加物等 の熱可塑性ェラストマー状高分 子;シンジオタクチックー 1 , 2 -ポリブタジェン、 ポリ酢酸ビニル、 ェチ レン 酢酸ビニル共重合体、 プロピレン · « -オレフィン共重合体等の軟質 樹脂状高分子;ポリフッ化ビニリデン、 ポリテトラフルオロェチレン、 フッ 化ビニリデン共重合体、 テトラフルオロェチレン ·ェチレン共重合体等のフ ッ素系高分子; アルカリ金属イオン (特にリチウムイオン) のイオン伝導性 を有する高分子組成物等が挙げられる。 これらは、 1種を単独で用いても、

2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併 してもよい。

[0647] 結着剤の含有量は、 正極活物質層中の結着剤の割合として、 通常〇. 1質量 %以上、 好ましくは 1質量%以上、 更に好ましくは 1 . 5質量%以上であり 、 また、 通常 8 0質量%以下、 好ましくは 6 0質量%以下、 更に好ましくは 4 0質量%以下、 最も好ましくは 1 0質量%以下である。 結着剤の割合が低 すぎると、 正極活物質を十分保持できずに正極の機械的 強度が不足し、 サイ クル特性等の電池性能を悪化させてしまう場 合がある。 一方で、 高すぎると 、 電池容量や導電性の低下につながる場合があ る。

[0648] 上記増粘剤としては、 カルボキシメチルセルロース、 メチルセルロース、 ヒ ドロキシメチルセルロース、 ェチルセルロース、 ポリビニルアルコール、 酸 化スターチ、 リン酸化スターチ、 カゼイン、 ポリビニルピロリ ドン及びこれ らの塩等が挙げられる。 1種を単独で用いても、 2種以上を任意の組み合わ せ及び比率で併用してもよい。

[0649] 活物質に対する増粘剤の割合は、 通常〇. 1質量%以上、 好ましくは 0 . 2 質量%以上、 より好ましくは〇. 3質量%以上であり、 また、 通常 5質量% 以下、 好ましくは 3質量%以下、 より好ましくは 2質量%以下の範囲である 。 この範囲を下回ると、 著しく塗布性が低下する場合がある。 上回ると、 正 極活物質層に占める活物質の割合が低下し、 電池の容量が低下する問題や正 極活物質間の抵抗が増大する問題が生じる場 合がある。 〇 2020/175513 193 卩(:170? 2020 /007604

[0650] 上記導電材としては、 公知の導電材を任意に用いることができる。 具体例と しては、 銅、 ニッケル等の金属材料、 天然黒鉛、 人造黒鉛等の黒鉛 (グラフ ァイ ト) 、 アセチレンブラック、 ケッチエンブラック、 チヤンネルブラック 、 ファーネスブラック、 ランプブラック、 サーマルブラック等の力ーボンブ ラック、 二ードルコークス、 力ーボンナノチューブ、 フラーレン、 〇〇 等の無定形炭素等の炭素材料等が挙げられる 。 なお、 これらは、 1種を単独 で用いてもよく、 2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用 てもよい。 導電材は、 正極活物質層中に、 通常〇. 0 1質量%以上、 好ましくは 0 . 1 質量%以上、 より好ましくは 1質量%以上であり、 また、 通常 5 0質量%以 下、 好ましくは 3 0質量%以下、 より好ましくは 1 5質量%以下含有するよ うに用いられる。 含有量がこの範囲よりも低いと導電性が不十 分となる場合 がある。 逆に、 含有量がこの範囲よりも高いと電池容量が低 下する場合があ る。

[0651 ] スラリーを形成するための溶媒としては、 正極活物質、 導電材、 結着剤、 並 びに必要に応じて使用される増粘剤を溶解又 は分散することが可能な溶媒で あれば、 その種類に特に制限はなく、 水系溶媒と有機系溶媒のどちらを用い てもよい。 水系溶媒としては、 例えば、 水、 アルコールと水との混合媒等が 挙げられる。 有機系溶媒としては、 例えば、 ヘキサン等の脂肪族炭化水素類 ;ベンゼン、 トルエン、 キシレン、 メチルナフタレン等の芳香族炭化水素類 ;キノリン、 ピリジン等の複素環化合物; アセトン、 メチルエチルケトン、 シクロへキサノン等のケトン類;酢酸メチル 、 アクリル酸メチル等のエステ ル類;ジエチレントリアミン、 1\1 , 1\1 -ジメチルアミノプロピルアミン等の アミン類;ジエチルエーテル、 プロピレンオキシド、 テトラヒドロフラン ( T H F) 等のエーテル類; 1\1 -メチルピロリ ドン 、 ジメチルホル ムアミ ド、 ジメチルアセトアミ ド等のアミ ド類;ヘキサメチルホスファルア ミ ド、 ジメチルスルホキシド等の非プロトン性極性 溶媒等が挙げられる。

[0652] 正極用集電体の材質としては、 アルミニウム、 チタン、 タンタル、 ステンレ ス鋼、 ニッケル等の金属、 又は、 その合金等の金属材料;力ーボンクロス、 〇 2020/175513 194 卩(:170? 2020 /007604

力ーボンべーパー等の炭素材料が挙げられ る。 なかでも、 金属材料、 特にァ ルミニウム又はその合金が好ましい。

[0653] 集電体の形状としては、 金属材料の場合、 金属滔、 金属円柱、 金属コイル、 金属板、 金属薄膜、 エキスパンドメタル、 パンチメタル、 発泡メタル等が挙 げられ、 炭素材料の場合、 炭素板、 炭素薄膜、 炭素円柱等が挙げられる。 こ れらのうち、 金属薄膜が好ましい。 なお、 薄膜は適宜メッシュ状に形成して もよい。 薄膜の厚さは任意であるが、 通常 1 以上、 好ましくは 3 以 上、 より好ましくは 5 以上、 また、 好ましくは 1 0 0 以下、 より好ましくは 5〇 以下である。 薄膜がこの範囲よりも薄い と集電体として必要な強度が不足する場合が ある。 逆に、 薄膜がこの範囲よ りも厚いと取り扱い性が損なわれる場合があ る。

[0654] また、 集電体の表面に導電助剤が塗布されているこ とも、 集電体と正極活物 質層の電気接触抵抗を低下させる観点で好ま しい。 導電助剤としては、 炭素 や、 金、 白金、 銀等の貴金属類が挙げられる。

[0655] 集電体と正極活物質層の厚さの比は特には限 定されないが、 (電解液注液直 前の片面の正極活物質層の厚さ) / (集電体の厚さ) の値が 2 0以下である ことが好ましく、 より好ましくは 1 5以下、 最も好ましくは 1 0以下であり 、 また、 〇. 5以上が好ましく、 より好ましくは〇. 8以上、 最も好ましく は 1以上の範囲である。 この範囲を上回ると、 高電流密度充放電時に集電体 がジュール熱による発熱を生じる場合がある 。 この範囲を下回ると、 正極活 物質に対する集電体の体積比が増加し、 電池の容量が減少する場合がある。

[0656] 正極の製造は、 常法によればよい。 例えば、 上記正極活物質に、 上述した結 着剤、 増粘剤、 導電材、 溶媒等を加えてスラリー状の正極合剤とし、 これを 集電体に塗布し、 乾燥した後にプレスして高密度化する方法が 挙げられる。

[0657] 上記高密度化は、 ハンドプレス、 口ーラープレス等により行うことができる 。 正極活物質層の密度は、 好ましくは 1 . 5 9 /〇 3 以上、 より好ましくは 以上であり、 また、 好ま しくは 5 以下、 より好ましくは 4 . 5 以下、 更に好まし 〇 2020/175513 195 卩(:170? 2020 /007604 の範囲である。 この範囲を上回ると集電体/活物質界面 付近への電解液の浸透性が低下し、 特に高電流密度での充放電特性が低下し 高出力が得られない場合がある。 また下回ると活物質間の導電性が低下し、 電池抵抗が増大し高出力が得られない場合が ある。

[0658] 本開示の電解液を用いる場合、 高出力かつ高温時の安定性を高める観点から 、 正極活物質層の面積は、 電池外装ケースの外表面積に対して大きくす るこ とが好ましい。 具体的には、 二次電池の外装の表面積に対する正極の電極 面 積の総和が面積比で 1 5倍以上とすることが好ましく、 更に 4 0倍以上とす ることがより好ましい。 電池外装ケースの外表面積とは、 有底角型形状の場 合には、 端子の突起部分を除いた発電要素が充填され たケース部分の縦と横 と厚さの寸法から計算で求める総面積をいう 。 有底円筒形状の場合には、 端 子の突起部分を除いた発電要素が充填された ケース部分を円筒として近似す る幾何表面積である。 正極の電極面積の総和とは、 負極活物質を含む合剤層 に対向する正極合剤層の幾何表面積であり、 集電体箔を介して両面に正極合 剤層を形成してなる構造では、 それぞれの面を別々に算出する面積の総和を いう。

[0659] 正極板の厚さは特に限定されないが、 高容量かつ高出力の観点から、 芯材の 金属箔厚さを差し引いた合剤層の厚さは、 集電体の片面に対して下限として 、 好ましくは 1 0 以上、 より好ましくは 2〇 以上で、 また、 好まし くは 5 0 0 以下、 より好ましくは 4 5 0 以下である。

[0660] また、 上記正極板の表面に、 これとは異なる組成の物質が付着したものを 用 いてもよい。 表面付着物質としては酸化アルミニウム、 酸化ケイ素、 酸化チ タン、 酸化ジルコニウム、 酸化マグネシウム、 酸化カルシウム、 酸化ホウ素 、 酸化アンチモン、 酸化ビスマス等の酸化物、 硫酸リチウム、 硫酸ナトリウ ム、 硫酸カリウム、 硫酸マグネシウム、 硫酸カルシウム、 硫酸アルミニウム 等の硫酸塩、 炭酸リチウム、 炭酸カルシウム、 炭酸マグネシウム等の炭酸塩 、 炭素等が挙げられる。

[0661 ] <負極> 〇 2020/175513 196 卩(:170? 2020 /007604

負極は、 負極活物質を含む負極活物質層と、 集電体とから構成される。

[0662] 負極材料としては、 電気化学的にリチウムイオンを吸蔵 ·放出可能なもので あれば、 特に制限はない。 具体例としては、 炭素材料、 合金系材料、 リチウ ム含有金属複合酸化物材料、 導電性高分子等が挙げられる。 これらは、 1種 を単独で用いてもよく、 また 2種以上を任意に組み合わせて併用してもよ

[0663] 上記負極活物質としては、 様々な熱分解条件での有機物の熱分解物や人 造黒 鉛、 天然黒鉛等のリチウムを吸蔵 ·放出可能な炭素質材料;酸化錫、 酸化ケ イ素等のリチウムを吸蔵 ·放出可能な金属酸化物材料; リチウム金属;種々 のリチウム合金; リチウム含有金属複合酸化物材料等を挙げる ことができる 。 これらの負極活物質は、 2種以上を混合して用いてもよい。

[0664] リチウムを吸蔵 ·放出可能な炭素質材料としては、 種々の原料から得た易黒 鉛性ピッチの高温処理によって製造された人 造黒鉛若しくは精製天然黒鉛、 又は、 これらの黒鉛にピッチその他の有機物で表面 処理を施した後炭化して 得られるものが好ましく、 天然黒鉛、 人造黒鉛、 人造炭素質物質並びに人造 黒鉛質物質を 4 0 0〜 3 2 0 0 °〇の範囲で 1回以上熱処理した炭素質材料、 負極活物質層が少なくとも 2種類以上の異なる結晶性を有する炭素質か な り、 かつ/又はその異なる結晶性の炭素質が接す 界面を有している炭素質 材料、 負極活物質層が少なくとも 2種以上の異なる配向性の炭素質が接する 界面を有している炭素質材料、 から選ばれるものが、 初期不可逆容量、 高電 流密度充放電特性のバランスがよくより好ま しい。 また、 これらの炭素材料 は、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併 用してもよい。

[0665] 上記の人造炭素質物質並びに人造黒鉛質物質 を 4 0 0〜 3 2 0 0 °〇の範囲で

1回以上熱処理した炭素質材料としては、 石炭系コークス、 石油系コークス 、 石炭系ピッチ、 石油系ピッチ及びこれらピッチを酸化処理し たもの、 二一 ドルコークス、 ピッチコークス及びこれらを一部黒鉛化した 炭素剤、 ファー ネスブラック、 アセチレンブラック、 ピッチ系炭素繊維等の有機物の熱分解 〇 2020/175513 197 卩(:170? 2020 /007604

物、 炭化可能な有機物及びこれらの炭化物、 又は炭化可能な有機物をベンゼ ン、 トルエン、 キシレン、 キノリン、 1·! _ヘキサン等の低分子有機溶剤に溶 解させた溶液及びこれらの炭化物等が挙げら れる。

[0666] 上記負極活物質として用いられる金属材料 (但し、 リチウムチタン複合酸化 物を除く) としては、 リチウムを吸蔵 ·放出可能であれば、 リチウム単体、 リチウム合金を形成する単体金属及び合金、 又はそれらの酸化物、 炭化物、 窒化物、 ケイ化物、 硫化物若しくはリン化物等の化合物のいずれ であっても よく、 特に制限されない。 リチウム合金を形成する単体金属及び合金と して は、 1 3族及び 1 4族の金属 ·半金属元素を含む材料であることが好まし 、 より好ましくはアルミニウム、 ケイ素及びスズ (以下、 「特定金属元素」 と略記) の単体金属及びこれら原子を含む合金又は化 合物である。 これらは 、 1種を単独で用いてもよく、 2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用 してもよい。

[0667] 特定金属元素から選ばれる少なくとも 1種の原子を有する負極活物質として は、 いずれか 1種の特定金属元素の金属単体、 2種以上の特定金属元素から なる合金、 1種又は 2種以上の特定金属元素とその他の 1種又は 2種以上の 金属元素とからなる合金、 並びに、 1種又は 2種以上の特定金属元素を含有 する化合物、 及びその化合物の酸化物、 炭化物、 窒化物、 ケイ化物、 硫化物 若しくはリン化物等の複合化合物が挙げられ る。 負極活物質としてこれらの 金属単体、 合金又は金属化合物を用いることで、 電池の局容童化が可能であ る。

[0668] また、 これらの複合化合物が、 金属単体、 合金又は非金属元素等の数種の元 素と複雑に結合した化合物も挙げられる。 具体的には、 例えばケイ素やスズ では、 これらの元素と負極として作動しない金属と の合金を用いることがで きる。 例えば、 スズの場合、 スズとケイ素以外で負極として作用する金属 と 、 更に負極として動作しない金属と、 非金属元素との組み合わせで 5〜 6種 の元素を含むような複雑な化合物も用いるこ とができる。

[0669] 具体的には、 3 丨単体、 3 丨 巳 4 、 3 丨 巳 6 、 1\/1 9 2 3 し 1\1 丨 2 3 し 7 \ 3 〇 2020/175513 198 卩(:170? 2020 /007604

I 2% 1\/1〇 3 丨 2 、 0〇 3 I 2% 1^ 1 3 1 2 、 033 I 2% 〇 「 3 丨 2 、 〇リ 6 3 し 63 丨 2 、 1\/1 丨 2 、 1\163 丨 2 、 I 33 I 2 3 丨 2 、 \^/3 丨 2

I 〇あるいはスズ単体、 3门 3 1 〇 3 、 1_ 1 3门〇、 IV! 9 2 3门、 3门〇„ (0 < £2) が挙げられる。

また、 3 丨又は 3 nを第一の構成元素とし、 それに加えて第 2、 第 3の構成 元素を含む複合材料が挙げられる。 第 2の構成元素は、 例えば、 コバルト、 鉄、 マグネシウム、 チタン、 バナジウム、 クロム、 マンガン、 ニッケル、 銅 、 亜鉛、 ガリウム及びジルコニウムのうち少なくとも 1種である。 第 3の構 成元素は、 例えば、 ホウ素、 炭素、 アルミニウム及びリンのうち少なくとも 1種である。

特に、 高い電池容量及び優れた電池特性が得られる ことから、 上記金属材料 として、 ケイ素又はスズの単体 (微量の不純物を含んでよい) 、 3 I 0. (0 < £ 2) 、 3门〇„ (0£ £ 2) 、 〇複合材料、

_〇複合材料、 3 n -0〇 _ 0複合材料、 3 n -N I _ 0複合材料が好まし い。

[0670] 負極活物質として用いられるリチウム含有金 属複合酸化物材料としては、 リ チウムを吸蔵 ·放出可能であれば、 特に制限されないが、 高電流密度充放電 特性の点からチタン及びリチウムを含有する 材料が好ましく、 より好ましく はチタンを含むリチウム含有複合金属酸化物 材料が好ましく、 更にリチウム とチタンの複合酸化物 (以下、 「リチウムチタン複合酸化物」 と略記) が好 ましい。 すなわち、 スピネル構造を有するリチウムチタン複合酸 化物を、 電 解液電池用負極活物質に含有させて用いると 、 出力抵抗が大きく低減するの で特に好ましい。

[0671] 上記リチウムチタン複合酸化物としては、 一般式:

!_ I ,丁 I 〇 4

[式中、 IV!は、 N 3、 、 〇〇、 八 1、 6、 丁 し 1\/1 9 、 〇 1% G a s 0 リ、 n及び 匕からなる群より選ばれる少なくとも 1種の元素を表わす。 〇 2020/175513 199 卩(:170? 2020 /007604

で表される化合物であることが好ましい。

上記組成の中でも、

( I ) 1. 2£父£ 1. 4、 1. 5 £ V £ 1. 7、 2 = 0

( I \ ) 〇. 9£父£ 1. 1、 1. 9 £2. 1、 å = 0

( I I I ) 0. 7£父£〇. 9、 2. 1 £ V £ 2. 3、 2 = 0

の構造が、 電池性能のバランスが良好なため特に好まし い。

[0672] 上記化合物の特に好ましい代表的な組成は、 (丨 ) では !_ 丨 4/3 丁 丨 5/3 4 、 ( 1 1 ) では !_ 1 1 丁 1 2 4 、 ( 1 1 1 ) では!- 1 4/5 丁 1 1 1/5 4 である 。 また、 ¹0の構造については、 例えば、

ましいものとして挙げられる。

[0673] 上記負極合剤は、 更に、 結着剤、 増粘剤、 導電材を含むことが好ましい。

[0674] 上記結着剤としては、 上述した、 正極に用いることができる結着剤と同様の ものが挙げられる。 負極活物質に対する結着剤の割合は、 〇. 1質量%以上 が好ましく、 〇. 5質量%以上が更に好ましく、 〇. 6質量%以上が特に好 ましく、 また、 20質量%以下が好ましく、 1 5質量%以下がより好ましく 、 1 〇質量%以下が更に好ましく、 8質量%以下が特に好ましい。 負極活物 質に対する結着剤の割合が、 上記範囲を上回ると、 結着剤量が電池容量に寄 与しない結着剤割合が増加して、 電池容量の低下を招く場合がある。 また、 上記範囲を下回ると、 負極電極の強度低下を招く場合がある。

[0675] 特に、 3巳 に代表されるゴム状高分子を主要成分に含有 する場合には、 負 極活物質に対する結着剤の割合は、 通常〇. 1質量%以上であり、 〇. 5質 量%以上が好ましく、 〇. 6質量%以上が更に好ましく、 また、 通常 5質量 %以下であり、 3質量%以下が好ましく、 2質量%以下が更に好ましい。 ま た、 ポリフッ化ビニリデンに代表されるフッ素系 高分子を主要成分に含有す る場合には負極活物質に対する割合は、 通常 1質量%以上であり、 2質量% 以上が好ましく、 3質量%以上が更に好ましく、 また、 通常 1 5質量%以下 であり、 1 〇質量%以下が好ましく、 8質量%以下が更に好ましい。 〇 2020/175513 200 卩(:170? 2020 /007604

[0676] 上記増粘剤としては、 上述した、 正極に用いることができる増粘剤と同様の ものが挙げられる。 負極活物質に対する増粘剤の割合は、 通常〇. 1質量% 以上であり、 〇. 5質量%以上が好ましく、 〇. 6質量%以上が更に好まし く、 また、 通常 5質量%以下であり、 3質量%以下が好ましく、 2質量%以 下が更に好ましい。 負極活物質に対する増粘剤の割合が、 上記範囲を下回る と、 著しく塗布性が低下する場合がある。 また、 上記範囲を上回ると、 負極 活物質層に占める負極活物質の割合が低下し 、 電池の容量が低下する問題や 負極活物質間の抵抗が増大する場合がある。

[0677] 負極の導電材としては、 銅やニッケル等の金属材料; グラファイ ト、 カーボ ンブラック等の炭素材料等が挙げられる。

[0678] スラリーを形成するための溶媒としては、 負極活物質、 結着剤、 並びに必要 に応じて使用される増粘剤及び導電材を溶解 又は分散することが可能な溶媒 であれば、 その種類に特に制限はなく、 水系溶媒と有機系溶媒のどちらを用 いてもよい。

水系溶媒としては、 水、 アルコール等が挙げられ、 有機系溶媒としては 1\1 - メチルピロリ ドン ( 1\/1 ?) 、 ジメチルホルムアミ ド、 ジメチルアセトアミ ド、 メチルエチルケトン、 シクロへキサノン、 酢酸メチル、 アクリル酸メチ ル、 ジエチルトリアミン、 1\1 , 1\1 _ジメチルアミノプロピルアミン、 テトラ ヒドロフラン (丁1 ~ 1 ) 、 トルエン、 アセトン、 ジエチルエーテル、 ジメチ ルアセトアミ ド、 ヘキサメチルホスファルアミ ド、 ジメチルスルホキシド、 ベンゼン、 キシレン、 キノリン、 ピリジン、 メチルナフタレン、 ヘキサン等 が挙げられる。

[0679] 負極用集電体の材質としては、 銅、 ニッケル又はステンレス等が挙げられる 。 なかでも、 薄膜に加工しやすいという点、 及び、 コストの点から銅箔が好 ましい。

[0680] 集電体の厚さは、 通常 1 以上、 好ましくは 5 以上であり、 通常 1 0 〇 以下、 好ましくは 5〇 以下である。 負極集電体の厚さが厚すぎる と、 電池全体の容量が低下し過ぎることがあり、 逆に薄すぎると取扱いが困 〇 2020/175513 201 卩(:170? 2020 /007604

難になることがある。

[0681 ] 負極の製造は、 常法によればよい。 例えば、 上記負極材料に、 上述した結着 剤、 増粘剤、 導電材、 溶媒等を加えてスラリー状とし、 集電体に塗布し、 乾 燥した後にプレスして高密度化する方法が挙 げられる。 また、 合金材料を用 いる場合には、 蒸着法、 スバッタ法、 メッキ法等の手法により、 上述の負極 活物質を含有する薄膜層 (負極活物質層) を形成する方法も用いられる。

[0682] 負極活物質を電極化した際の電極構造は特に 制限されないが、 集電体上に存 在している負極活物質の密度は、 1 9 〇 - 3 以上が好ましく、 1 . 2 9 · 〇 、 以上が特に好ましく、 また、 2 . 2 9 が好ましく、 2 . 1 9 以下がより好ましく、

2 . 0 9 · 〇 以下が更に好ましく、 1 . 9 9 以下が特に好まし い。 集電体上に存在している負極活物質の密度が 、 上記範囲を上回ると、 負 極活物質粒子が破壊され、 初期不可逆容量の増加や、 集電体/負極活物質界 面付近への電解液の浸透性低下による高電流 密度充放電特性悪化を招く場合 がある。 また、 上記範囲を下回ると、 負極活物質間の導電性が低下し、 電池 抵抗が増大し、 単位容積当たりの容量が低下する場合がある 。

[0683] 負極板の厚さは用いられる正極板に合わせて 設計されるものであり、 特に制 限されないが、 芯材の金属箔厚さを差し引いた合剤層の厚さ は通常 1 5 以上、 好ましくは 2 0 以上、 より好ましくは 3〇 以上、 また、 通常 3 0 0 以下、 好ましくは 2 8 0 以下、 より好ましくは 2 5 0 以 下が望ましい。

[0684] また、 上記負極板の表面に、 これとは異なる組成の物質が付着したものを 用 いてもよい。 表面付着物質としては酸化アルミニウム、 酸化ケイ素、 酸化チ タン、 酸化ジルコニウム、 酸化マグネシウム、 酸化カルシウム、 酸化ホウ素 、 酸化アンチモン、 酸化ビスマス等の酸化物、 硫酸リチウム、 硫酸ナトリウ ム、 硫酸カリウム、 硫酸マグネシウム、 硫酸カルシウム、 硫酸アルミニウム 等の硫酸塩、 炭酸リチウム、 炭酸カルシウム、 炭酸マグネシウム等の炭酸塩 等が挙げられる。 \¥0 2020/175513 202 卩(:17 2020 /007604

[0685] <セパレ _夕>

本開示のリチウムイオンニ次電池は、 更に、 セパレータを備えることが好ま しい。

上記セパレータの材質や形状は、 電解液に安定であり、 かつ、 保液性に優れ ていれば特に限定されず、 公知のものを使用することができる。 なかでも、 本開示の電解液に対し安定な材料で形成され た、 樹脂、 ガラス繊維、 無機物 等が用いられ、 保液性に優れた多孔性シート又は不織布状の 形態の物等を用 いるのが好ましい。

[0686] 樹脂、 ガラス繊維セパレータの材料としては、 例えば、 ポリエチレン、 ポリ プロピレン等のポリオレフィン、 芳香族ポリアミ ド、 ポリテトラフルオロエ チレン、 ポリエーテルスルホン、 ガラスフィルター等を用いることができる 。 ポリプロピレン/ポリエチレン 2層フィルム、 ポリプロピレン/ポリエチ レン/ポリプロピレン 3層フィルム等、 これらの材料は 1種を単独で用いて もよく、 2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用 てもよい。 なかでも 、 上記セパレータは、 電解液の浸透性やシャッ トダウン効果が良好である点 で、 ポリエチレン、 ポリプロピレン等のポリオレフィンを原料と する多孔性 シート又は不織布等であることが好ましい。

[0687] セパレータの厚さは任意であるが、 通常 1 以上であり、 5 以上が好 ましく、 8 以上が更に好ましく、 また、 通常 5 0 以下であり、 4 0 以下が好ましく、 3 0 以下が更に好ましい。 セパレータが、 上記範 囲より薄過ぎると、 絶縁性や機械的強度が低下する場合がある。 また、 上記 範囲より厚過ぎると、 レート特性等の電池性能が低下する場合があ るばかり でなく、 電解液電池全体としてのエネルギー密度が低 下する場合がある。

[0688] 更に、 セパレータとして多孔性シートや不織布等の 多孔質のものを用いる場 合、 セパレータの空孔率は任意であるが、 通常 2 0 %以上であり、 3 5 %以 上が好ましく、 4 5 %以上が更に好ましく、 また、 通常 9 0 %以下であり、

8 5 %以下が好ましく、 7 5 %以下が更に好ましい。 空孔率が、 上記範囲よ り小さ過ぎると、 膜抵抗が大きくなってレート特性が悪化する 傾向がある。 〇 2020/175513 203 卩(:170? 2020 /007604

また、 上記範囲より大き過ぎると、 セパレータの機械的強度が低下し、 絶縁 性が低下する傾向にある。

[0689] また、 セパレータの平均孔径も任意であるが、 通常〇. 5 以下であり、 〇. 2 以下が好ましく、 また、 通常〇. 0 5 以上である。 平均孔径 が、 上記範囲を上回ると、 短絡が生じ易くなる。 また、 上記範囲を下回ると 、 膜抵抗が大きくなりレート特性が低下する場 合がある。

[0690] 一方、 無機物の材料としては、 例えば、 アルミナや二酸化ケイ素等の酸化物 、 窒化アルミや窒化ケイ素等の窒化物、 硫酸バリウムや硫酸カルシウム等の 硫酸塩が用いられ、 粒子形状若しくは繊維形状のものが用いられ る。

[0691 ] 形態としては、 不織布、 織布、 微多孔性フィルム等の薄膜形状のものが用い られる。 薄膜形状では、 孔径が〇. 0 1 ~ 1 、 厚さが 5〜 5 0 のも のが好適に用いられる。 上記の独立した薄膜形状以外に、 樹脂製の結着剤を 用いて上記無機物の粒子を含有する複合多孔 層を正極及び/又は負極の表層 に形成させてなるセパレータを用いることが できる。 例えば、 正極の両面に 9 0 %粒径が 1 未満のアルミナ粒子を、 フッ素樹脂を結着剤として多孔 層を形成させることが挙げられる。

[0692] <電池設計>

電極群は、 上記の正極板と負極板とを上記のセパレータ を介してなる積層構 造のもの、 及び上記の正極板と負極板とを上記のセパレ ータを介して渦巻き 状に捲回した構造のもののいずれでもよい。 電極群の体積が電池内容積に占 める割合 (以下、 電極群占有率と称する) は、 通常 4 0 %以上であり、 5 0 %以上が好ましく、 また、 通常 9 0 %以下であり、 8 0 %以下が好ましい。

[0693] 電極群占有率が、 上記範囲を下回ると、 電池容量が小さくなる。 また、 上記 範囲を上回ると空隙スペースが少なく、 電池が高温になることによって部材 が膨張したり電解質の液成分の蒸気圧が高く なったりして内部圧力が上昇し 、 電池としての充放電繰り返し性能や高温保存 等の諸特性を低下させたり、 更には、 内部圧力を外に逃がすガス放出弁が作動する 場合がある。

[0694] 集電構造は、 特に制限されないが、 本開示の電解液による高電流密度の充放 〇 2020/175513 204 卩(:170? 2020 /007604

電特性の向上をより効果的に実現するには 、 配線部分や接合部分の抵抗を低 減する構造にすることが好ましい。 この様に内部抵抗を低減させた場合、 本 開示の電解液を使用した効果は特に良好に発 揮される。

[0695] 電極群が上記の積層構造のものでは、 各電極層の金属芯部分を束ねて端子に 溶接して形成される構造が好適に用いられる 。 一枚の電極面積が大きくなる 場合には、 内部抵抗が大きくなるので、 電極内に複数の端子を設けて抵抗を 低減することも好適に用いられる。 電極群が上記の捲回構造のものでは、 正 極及び負極にそれぞれ複数のリード構造を設 け、 端子に束ねることにより、 内部抵抗を低くすることができる。

[0696] 外装ケースの材質は用いられる電解液に対し て安定な物質であれば特に制限 されない。 具体的には、 ニッケルめっき鋼板、 ステンレス、 アルミニウム又 はアルミニウム合金、 マグネシウム合金等の金属類、 又は、 樹脂とアルミ箔 との積層フィルム (ラミネ _トフィルム) が用いられる。 軽童化の観点から 、 アルミニウム又はアルミニウム合金の金属、 ラミネートフィルムが好適に 用いられる。

[0697] 金属類を用いる外装ケースでは、 レーザー溶接、 抵抗溶接、 超音波溶接によ り金属同士を溶着して封止密閉構造とするも の、 若しくは、 樹脂製ガスケッ 卜を介して上記金属類を用いてかしめ構造と するものが挙げられる。 上記ラ ミネートフィルムを用いる外装ケースでは、 樹脂層同士を熱融着することに より封止密閉構造とするもの等が挙げられる 。 シール性を上げるために、 上 記樹脂層の間にラミネートフィルムに用いら れる樹脂と異なる樹脂を介在さ せてもよい。 特に、 集電端子を介して樹脂層を熱融着して密閉構 造とする場 合には、 金属と樹脂との接合になるので、 介在する樹脂として極性基を有す る樹脂や極性基を導入した変成樹脂が好適に 用いられる。

[0698] 本開示のリチウムイオンニ次電池の形状は任 意であり、 例えば、 円筒型、 角 型、 ラミネート型、 コイン型、 大型等の形状が挙げられる。 なお、 正極、 負 極、 セパレータの形状及び構成は、 それぞれの電池の形状に応じて変更して 使用することができる。 〇 2020/175513 205 卩(:170? 2020 /007604

[0699] また、 正極、 負極、 及び、 上述の電解液を備え、 上記正極は、 正極集電体及 び正極活物質を含む正極活物質層を備えてお り、 上記正極活物質は、 M n を 含むことを特徴とするリチウムイオンニ次電 池も、 好適な態様の一つである 。 IV! n を含む正極活物質を含む正極活物質層を 備えることから、 上記リチウ ムイオンニ次電池は、 高温保存特性により一層優れる。

[0700] 上記 IV! nを含む正極活物質としては、 ェネルギー密度が高く、 高出力なリチ ウムイオンニ次電池を提供できる点から、 L I M n ^ I 〇. 5 4 、 1- 1

[0701 ] また、 上記 IV! nを含む正極活物質としては、 高容量なリチウムイオンニ次電 !_ I 1\1 I 〇. 8 〇〇

[0702] 上記正極活物質の、 正極活物質層中の含有量は、 好ましくは 8 0質量%以上 、 より好ましくは 8 2質量%以上、 特に好ましくは 8 4質量%以上である。 また上限は、 好ましくは 9 9質量%以下、 より好ましくは 9 8質量%以下で ある。 正極活物質層中の正極活物質の含有量が低い と電気容量が不十分とな る場合がある。 逆に含有量が高すぎると正極の強度が不足す る場合がある。

[0703] 上記正極活物質層は、 更に、 導電材、 増粘剤及び結着剤を含んでもよい。

[0704] 上記結着剤としては、 電極製造時に使用する溶媒や電解液に対して 安全な材 料であれば、 任意のものを使用することができ、 例えば、 ポリフッ化ビニリ デン、 ポリテトラフルオロェチレン、 ポリェチレン、 ポリプロピレン、 3巳 (スチレン · ブタジェンゴム) 、 イソプレンゴム、 ブタジェンゴム、 ェチ レンーアクリル酸共重合体、 ェチレンーメタクリル酸共重合体、 ポリェチレ ンテレフタレート、 ポリメチルメタクリレート、 ポリイミ ド、 芳香族ポリア ミ ド、 セルロース、 ニトロセルロース、 (アクリロニトリルーブタジ ェンゴム) 、 フッ素ゴム、 ェチレンープロピレンゴム、 スチレン · ブタジェ ン スチレンブロック共重合体又はその水素添加 物、 巳 0 IV! (ェチレン · プロピレン ·ジェン三元共重合体) 、 スチレン ·ェチレン · ブタジェン ·ェ チレン共重合体、 スチレン ·イソプレン ·スチレンブロック共重合体又はそ 〇 2020/175513 206 卩(:170? 2020 /007604

の水素添加物、 シンジオタクチックー 1 , 2 -ポリブタジェン、 ポリ酢酸ビ ニル、 ェチレン ·酢酸ビニル共重合体、 プロピレン · « -オレフイン共重合 体、 フッ素化ポリフッ化ビニリデン、 テトラフルオロエチレン ·エチレン共 重合体、 アルカリ金属イオン (特にリチウムイオン) のイオン伝導性を有す る高分子組成物等が挙げられる。 なお、 これらの物質は、 1種を単独で用い てもよく、 2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用 てもよい。

[0705] 結着剤の含有量は、 正極活物質層中の結着剤の割合として、 通常〇. 1質量 %以上、 好ましくは 1質量%以上、 更に好ましくは 1 . 5質量%以上であり 、 また、 通常 8 0質量%以下、 好ましくは 6 0質量%以下、 更に好ましくは 4 0質量%以下、 最も好ましくは 1 0質量%以下である。 結着剤の割合が低 すぎると、 正極活物質を十分保持できずに正極の機械的 強度が不足し、 サイ クル特性等の電池性能を悪化させてしまう場 合がある。 一方で、 高すぎると 、 電池容量や導電性の低下につながる場合があ る。

[0706] 上記増粘剤としては、 カルボキシメチルセルロース、 メチルセルロース、 ヒ ドロキシメチルセルロース、 エチルセルロース、 ポリビニルアルコール、 酸 化スターチ、 リン酸化スターチ、 カゼイン及びこれらの塩等が挙げられる。

1種を単独で用いても、 2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用 ても よい。

[0707] 活物質に対する増粘剤の割合は、 通常〇. 1質量%以上、 好ましくは 0 . 2 質量%以上、 より好ましくは〇. 3質量%以上であり、 また、 通常 5質量% 以下、 好ましくは 3質量%以下、 より好ましくは 2質量%以下の範囲である 。 この範囲を下回ると、 著しく塗布性が低下する場合がある。 上回ると、 正 極活物質層に占める活物質の割合が低下し、 電池の容量が低下する問題や正 極活物質間の抵抗が増大する問題が生じる場 合がある。

[0708] 上記導電材としては、 公知の導電材を任意に用いることができる。 具体例と しては、 銅、 ニッケル等の金属材料、 天然黒鉛、 人造黒鉛等の黒鉛 (グラフ ァイ ト) 、 アセチレンブラック等の力ーボンブラック、 二ードルコークス等 の無定形炭素等の炭素材料等が挙げられる。 なお、 これらは、 1種を単独で 〇 2020/175513 207 卩(:170? 2020 /007604

用いてもよく、 2種以上を任意の組み合わせ及び比率で併用 てもよい。 導 電材は、 正極活物質層中に、 通常〇. 0 1質量%以上、 好ましくは 0 . 1質 量%以上、 より好ましくは 1質量%以上であり、 また、 通常 5 0質量%以下 、 好ましくは 3 0質量%以下、 より好ましくは 1 5質量%以下含有するよう に用いられる。 含有量がこの範囲よりも低いと導電性が不十 分となる場合が ある。 逆に、 含有量がこの範囲よりも高いと電池容量が低 下する場合がある

[0709] 上記正極集電体は、 高温保存特性がより一層改善することから、 弁金属又は その合金で構成されていることが好ましい。 上記弁金属としては、 アルミニ ウム、 チタン、 タンタル、 クロム等が挙げられる。 上記正極集電体は、 アル ミニウム又はアルミニウムの合金で構成され ていることがより好ましい。

[0710] 上記リチウムイオンニ次電池は、 高温保存特性がより一層改善することから 、 上記正極集電体と電気的に接続されている部 分のうち電解液と接触する部 分についても、 弁金属又はその合金で構成されていることが 好ましい。 特に 、 電池外装ケース、 及び、 上記電池外装ケースに収容されるリード線や 安全 弁等のうち正極集電体と電気的に接続されて いて、 かつ非水電解液と接触す る部分は、 弁金属又はその合金で構成することが好まし い。 弁金属又はその 合金により被覆したステンレスを使用しても よい。

[071 1 ] 上記正極の製造方法は、 上述したとおりであり、 例えば、 上記正極活物質に 、 上述した結着剤、 増粘剤、 導電材、 溶媒等を加えてスラリー状の正極合剤 とし、 これを上記正極集電体に塗布し、 乾燥した後にプレスして高密度化す る方法が挙げられる。

[0712] 上記負極の構成は上述したとおりである。

[0713] 本開示のリチウムイオンニ次電池を備えるモ ジュールも本開示の一つである

[0714] 上記電気二重層キャパシタは、 正極、 負極、 及び、 上述の電解液を備えてい てよい。

上記電気二重層キャパシタでは、 正極及び負極の少なくとも一方は分極性電 〇 2020/175513 208 卩(:170? 2020 /007604

極であり、 分極性電極及び非分極性電極としては特開平 9 - 7 8 9 6号公報 に詳しく記載されている以下の電極が使用で きる。

[0715] 本開示で用いる活性炭を主体とする分極性電 極は、 好ましくは大比表面積の 不活性炭と電子伝導性を付与する力ーボンブ ラック等の導電剤とを含むもの である。 分極性電極は種々の方法で形成することがで きる。 例えば、 活性炭 粉末と力ーボンブラックとフエノール系樹脂 を混合し、 プレス成形後不活性 ガス雰囲気中及び水蒸気雰囲気中で焼成、 賦活することにより、 活性炭と力 —ボンブラックからなる分極性電極を形成で きる。 好ましくは、 この分極性 電極は集電体と導電性接着剤等で接合する。

[0716] また、 活性炭粉末、 力ーボンブラック及び結合剤をアルコールの 存在下で混 練してシート状に成形し、 乾燥して分極性電極とすることもできる。 この結 合剤には、 例えばポリテトラフルオロエチレンが用いら れる。 また、 活性炭 粉末、 力ーボンブラック、 結合剤及び溶媒を混合してスラリーとし、 このス ラリーを集電体の金属箔にコートし、 乾燥して集電体と一体化された分極性 電極とすることもできる。

[0717] 活性炭を主体とする分極性電極を両極に用い て電気二重層キャパシタとして もよいが、 片側に非分極性電極を用いる構成、 例えば、 金属酸化物等の電池 活物質を主体とする正極と、 活性炭を主体とする分極性電極の負極とを組 合 せた構成、 リチウムイオンを可逆的に吸蔵、 離脱しうる炭素材料を主体とす る負極、 又はリチウム金属やリチウム合金の負極と、 活性炭を主体とする分 極性の正極とを組合せた構成も可能である。

[0718] また、 活性炭に代えて又は併用して、 力ーボンブラック、 グラフアイ ト、 膨 張黒鉛、 ポーラスカーボン、 力ーボンナノチユーブ、 力ーボンナノホーン、 ケッチエンブラック等の炭素質材料を用いて もよい。

[0719] 非分極性電極としては、 好ましくはリチウムイオンを可逆的に吸蔵、 離脱し うる炭素材料を主体とするものとし、 この炭素材料にリチウムイオンを吸蔵 させたものを電極に使用する。 この場合、 電解質にはリチウム塩が使用され る。 この構成の電気二重層キャパシタによれば、 更に高い 4 Vを超える耐電 〇 2020/175513 209 卩(:170? 2020 /007604

圧が得られる。

[0720] 電極の作製におけるスラリーの調製に用いる 溶媒は結合剤を溶解するものが 好ましく、 結合剤の種類に合わせ、 1\1—メチルピロリ ドン、 ジメチルホルム アミ ド、 トルエン、 キシレン、 イソホロン、 メチルエチルケトン、 酢酸エチ ル、 酢酸メチル、 フタル酸ジメチル、 エタノール、 メタノール、 ブタノール 又は水が適宜選択される。

[0721 ] 分極性電極に用いる活性炭としては、 フエノール樹脂系活性炭、 やしがら系 活性炭、 石油コークス系活性炭等がある。 これらのうち大きい容量を得られ る点で石油コークス系活性炭又はフエノール 樹脂系活性炭を使用するのが好 ましい。 また、 活性炭の賦活処理法には、 水蒸気賦活処理法、 溶融 < 0 ! ~ 1賦 活処理法等があり、 より大きな容量が得られる点で溶融 < 0 ! !賦活処理法に よる活性炭を使用するのが好ましい。

[0722] 分極性電極に用いる好ましい導電剤としては 、 力ーボンブラック、 ケッチエ ンブラック、 アセチレンブラック、 天然黒鉛、 人造黒鉛、 金属ファイバ、 導 電性酸化チタン、 酸化ルテニウムが挙げられる。 分極性電極に使用する力一 ボンブラック等の導電剤の混合量は、 良好な導電性 (低い内部抵抗) を得る ように、 また多すぎると製品の容量が減るため、 活性炭との合計量中 1〜 5 〇質量%とするのが好ましい。

[0723] また、 分極性電極に用いる活性炭としては、 大容量で低内部抵抗の電気二重 層キャパシタが得られるように、 平均粒径が 2〇 以下で比表面積が 1 5 0 0〜 3 0 0 0 の活性炭を使用するのが好ましい。 また、 リチウムイ オンを可逆的に吸蔵、 離脱しうる炭素材料を主体とする電極を構成 するため の好ましい炭素材料としては、 天然黒鉛、 人造黒鉛、 黒鉛化メソカーボン小 球体、 黒鉛化ウィスカ、 気層成長炭素繊維、 フルフリルアルコール樹脂の焼 成品又はノボラック樹脂の焼成品が挙げられ る。

[0724] 集電体は化学的、 電気化学的に耐食性のあるものであればよい 。 活性炭を主 体とする分極性電極の集電体としては、 ステンレス、 アルミニウム、 チタン 又はタンタルが好ましく使用できる。 これらのうち、 ステンレス又はアルミ 〇 2020/175513 210 卩(:170? 2020 /007604

ニウムが、 得られる電気二重層キャパシタの特性と価格 の両面において特に 好ましい材料である。 リチウムイオンを可逆的に吸蔵、 離脱しうる炭素材料 を主体とする電極の集電体としては、 好ましくはステンレス、 銅又はニッケ ルが使用される。

[0725] また、 リチウムイオンを可逆的に吸蔵、 離脱しうる炭素材料にあらかじめリ チウムイオンを吸蔵させるには、 ( 1) 粉末状のリチウムを、 リチウムイオ ンを可逆的に吸蔵、 離脱しうる炭素材料に混ぜておく方法、 (2) リチウム イオンを可逆的に吸蔵、 離脱しうる炭素材料と結合剤により形成され た電極 上にリチウム箔を載せ、 電極と電気的に接触させた状態で、 この電極をリチ ウム塩を溶かした電解液中に浸潰することに よりリチウムをイオン化させ、 リチウムイオンを炭素材料中に取り込ませる 方法、 (3) リチウムイオンを 可逆的に吸蔵、 離脱しうる炭素材料と結合剤により形成され た電極をマイナ ス側に置き、 リチウム金属をプラス側に置いてリチウム塩 を電解質とする非 水系電解液中に浸潰し、 電流を流して電気化学的に炭素材料中にリチ ウムを イオン化した状態で取り込ませる方法がある 。

[0726] 電気二重層キャパシタとしては、 卷回型電気二重層キャパシタ、 ラミネート 型電気二重層キャパシタ、 コイン型電気二重層キャパシタ等が一般に知 られ ており、 上記電気二重層キャパシタもこれらの形式と することができる。

[0727] 例えば卷回型電気二重層キャパシタは、 集電体と電極層の積層体 (電極) か らなる正極及び負極を、 セパレータを介して巻回して巻回素子を作製 し、 こ の卷回素子をアルミニウム製等のケースに入 れ、 電解液、 好ましくは非水系 電解液を満たしたのち、 ゴム製の封口体で封止して密封することによ り組み 立てられる。

[0728] セパレータとしては、 従来公知の材料と構成のものが使用できる。 例えば、 ポリエチレン多孔質膜、 ポリテトラフルオロエチレン、 ポリプロピレン繊維 やガラス繊維、 セルロース繊維の不織布等が挙げられる。

[0729] また、 公知の方法により、 電解液とセパレータを介してシート状の正極 及び 負極を積層したラミネート型電気二重層キャ パシタや、 ガスケッ トで固定し 〇 2020/175513 21 1 卩(:170? 2020 /007604

て電解液とセパレータを介して正極及び負 極をコイン型に構成したコイン型 電気二重層キャパシタとすることもできる。

[0730] 本開示の電解液は、 ハイブリッ ド自動車用や分散電源用の大型リチウムイオ ンニ次電池用や、 電気二重層キャパシタ用の電解液として有用 である。 実施例

[0731 ] 次に本開示を実施例を挙げて説明するが、 本開示はかかる実施例のみに限定 されるものではない。

[0732] 合成例 1 (化合物 (八_ 1) の合成)

ホルムアミ ド溶媒中でリン酸トリス (トリメチルシリル) に対してモル比で 1 . 3 0になるように酢酸リチウムを加え室温で 1 . 5時間攪拌した。 アセ トニトリルを過剰に加え、 室温で数時間攪拌し、 固体を析出させた。 析出し た固体を濾別し、 アセトニトリルを用いて数度洗浄し、 室温で減圧乾燥し、 下記式で表される化合物 ( 一 ·!) を得た。

[化 181 ]

[0733] 合成例 2 (化合物 (八_ 2) の合成)

ホルムアミ ド溶媒中でリン酸トリストリエチルシリルに 対してモル比で 1 .

0 0になるように酢酸リチウムを加え室温で数 間攪拌した。 アセトニトリ ルを過剰に加え、 室温で数時間攪拌し、 固体を析出させた。 析出した固体を 濾別し、 アセトニトリルを用いて数度洗浄し、 室温で減圧乾燥し、 下記式で 表される化合物 (八_ 2) を得た。 \¥0 2020/175513 212 卩(:17 2020 /007604

[化 182]

[0734] 合成例 3 (化合物 (八_ 3) の合成)

テトラヒドロフラン溶媒にリン酸トリス 1: -プチルジメチルシリルを溶解さ せ、 1 . 0 0当量の水を添加し室温で数時間攪拌した。 〇 (〇3 い巳 1_| |\/1 6 2 2 (〇1 ~ 1) が生成していることを 3 1 1\/^で確認し、 〇1 ~ 1基と 1_ 1 が当量となるようリチウムジイソプロピルア ミ ドを添加し、 室温で数時間攪 拌した。 テトラヒドロフランと同量のヘキサンを加え て攪拌し、 その後エバ ポレーターを用いて濃縮し、 析出した固体を濾別した。 その後、 室温で減圧 乾燥し、 下記式で表される化合物 ( _ 3) を得た。

[化 183]

[0735] 合成例 4 (化合物 (八_ 3) の合成)

ホルムアミ ド溶媒中でリン酸トリス ーブチルジメチルシリルに対してモル 比で 1 になるように酢酸リチウムを加え室温で数時 間攪拌した。 アセトニト リルを過剰に加え、 室温で数時間攪拌し、 固体を析出させた。 析出した固体 を濾別し、 アセトニトリルを用いて数度洗浄し、 室温で減圧乾燥し、 化合物 (八一 3) を得た。

[0736] 合成例 5

<ジエチルスルファミン酸リチウムの合成>

反応容器に塩化リチウム (3 . 0 9 , 7 1 〇 丨) 、 ジメチルカーボネー 〇 2020/175513 213 卩(:170? 2020 /007604

卜 ( 60011_) を加え、 そこにクロロスルホン酸 (9. 1 9 , 78〇1111〇 1 ) を滴下した。 この溶液を 80 ° 〇で 1時間撹拌した後冷却して室温に戻し、 ジエチルアミン (6. 2 9 , 85〇1〇1〇 丨) とトリエチルアミン (8. 69 , 85 〇 I) の混合溶液を氷水浴下で滴下した (反応液温度上昇 5〜 1 〇 ° 〇, 滴下時間 5〜 1 0分) 。 この溶液を室温で 1時間撹拌した後、 ろ過、 ジクロロメタン洗浄して目的の粗ジエチルス ルファミン酸リチウム (9. 1 9) を得た。 得られた粗ジエチルスルファミン酸リチウム (2. 〇 9) をメ タノール そこへジメチルカーボネート 加えて体積が半分になるまで減圧濃縮した。 再度ジメチルカーボネート 7 1-を加えて減圧濃縮し、 固体が析出したところで減圧濃縮を停止して ろ過、 ジメチルカーボネート洗浄して目的のジエチ ルスルファミン酸リチウム ( 0 . 99 , 601010 丨、 卜ータル収率 38%) を得た。

[化 184]

[0737] 合成例 6

<ビス (2, 2, 2 -トリフルオロエチル) スルファミン酸リチウムの合成

>

反応容器に塩化リチウム (1. 〇 9, 24〇1111〇 丨) 、 ジメチルカーボネー 卜 (35〇11_) を加え、 そこにクロロスルホン酸 ( 3. 09 , 26〇1111〇 I ) を滴下した。 この溶液を 80 ° 〇で 1時間撹拌した後冷却して室温に戻し、 ビス (2, 2, 2 -トリフルオロエチル) アミン (1 0. 3 9 ,

I) を氷水浴下で滴下した (反応液温度上昇〇〜 5 ° 〇、 滴下時間約 5分) 。 この溶液を室温で 1時間撹拌した後、 トリエチルアミン ( 6. 09) 、 ジク ロロメタン (50〇11_) を加えてさらに 1 日撹拌した。 得られた反応混合物 をろ過、 ジクロロメタン洗浄して目的のビス (2, 2, 2—トリフルオロエ チル) スルファミン酸リチウム (3. 4 9 , 1 3〇1〇1〇 丨、 卜ータル収率 5 \¥02020/175513 214 卩(:17 2020 /007604

4%) を得た。

[化 185]

[0738] 合成例 7

<メチル 2, 2, 2 -トリフルオロエチルスルファミン酸リチウ の合成> 反応容器に塩化リチウム (1. 〇 9, 24〇1111〇 丨) 、 ジメチルカーボネー 卜 (35〇11_) を加え、 そこにクロロスルホン酸 ( 3. 09 , 26〇1111〇 I ) を滴下した。 この溶液を 80 ° 〇で 1時間撹拌した後冷却して室温に戻し、 メチル 2, 2, 2—トリフルオロエチルアミン (6. 4 9 , 57〇1〇1〇 I) を氷水浴下で滴下した (反応液温度上昇〇〜 5 ° 〇、 滴下時間約 5分) 。 この 溶液を室温で 1時間撹拌した後、 トリエチルアミン ( 6. 09) 、 ジクロロ メタン (50 !_) を加えてさらに 1 日撹拌した。 得られた反応混合物をろ 過、 ジクロロメタン洗浄して目的のメチル 2, 2, 2—トリフルオロエチル スルファミン酸リチウム (2. 39 , 1 2〇1〇1〇 丨、 卜ータル収率 49%) を得た。

[化 186]

[0739] 合成例 8

<ビス (シアノメチル) スルファミン酸リチウムの合成>

反応容器に塩化リチウム (1. 〇 9, 24〇1111〇 丨) 、 ジメチルカーボネー 卜 (35〇11_) を加え、 そこにクロロスルホン酸 ( 3. 09 , 26〇1111〇 I ) を滴下した。 この溶液を 80 ° 〇で 1時間撹拌した後冷却して室温に戻し、 ビス (シアノメチル) アミン (5. 4 9 , 57〇1〇1〇 丨) をアセトニトリル (30〇!_) に溶解させた混合溶液を氷水浴下で滴下した (反応液温度上昇 〇 2020/175513 215 卩(:170? 2020 /007604

5〜 1 〇 、 滴下時間 5〜 1 0分) 。 この溶液を室温で 1時間撹拌した後、 トリエチルアミン (6 . 〇 9) 、 ジクロロメタン (5 0〇1 1_) を加えてさら に 1 日撹拌した。 得られた反応混合物をろ過、 ジクロロメタン洗浄して目的 のビス (シアノメチル) スルファミン酸リチウム (3 . 9 9 , 2 2〇1〇1〇 I 、 卜ータル収率 9 1 %) を得た。

[化 187]

[0740] (電解液の調製)

実施例 1〜 5 6及び比較例 1〜 2

エチレンカーボネート (巳〇) 、 エチルメチルカーボネート (巳1\/1〇) 及び ジメチルカーボネート (口1\/1〇) を体積比が 3 0 / 4 0 / 3 0となるように 混合し、 この混合物に!- 丨 ^を 1 . 0モル/リッ トルの濃度となるように 添加して基本電解液とした。 更にこの基本電解液に、 表 1及び 2に記載の各 成分を、 表 1及び 2に記載の量添加して、 非水電解液を得た。

なお、 電解液の調製において、 化合物 (八一3) は、 合成例 3で得たものを 使用した。

[0741] (アルミラミネート型リチウムイオンニ次電 池の作製)

[正極の作製]

正極活物質としての!- I N I 〇. 8 0〇〇. ^ n〇. ! 0 2 ( 1\/1〇) 9 3質量%と 、 導電材としてのアセチレンブラック 3質量%と、 結着剤としてのポリフッ 化ビニリデン ( V ) 4質量%とを、 1\1—メチルピロリ ドン溶媒中で混 合して、 スラリー化した。 得られたスラリーを、 予め導電助剤を塗布した厚 さ 1 5 のアルミ箔の片面に塗布して、 乾燥し、 プレス機にて口ールプレ スしたものを、 活物質層のサイズとして幅 5 及び幅

5〇! 01、 長さ 9〇!〇!の未塗工部を有する形状に切り出して 正極とした。

[0742] [負極の作製] 〇 2020/175513 216 卩(:170? 2020 /007604

炭素質材料 (グラファイ ト) 9 8質量部に、 増粘剤及びバインダーとして、 カルボキシメチルセルロースナトリウムの水 性デイスパージョン (カルボキ シメチルセルロースナトリウムの濃度 1質量%) 1質量部及びスチレンーブ タジェンゴムの水性デイスパージョン (スチレンーブタジェンゴムの濃度 5 〇質量%) 1質量部を加え、 デイスパーザーで混合してスラリー化した。 得 られたスラリーを厚さ 1 〇 の銅箔に塗布して乾燥し、 プレス機で圧延し たものを、 活物質層のサイズとして幅 5 2 〇1、 長さ 3 2 111 111、 及び幅 5 、 長さ 9〇!〇!の未塗工部を有する形状に切り出して 負極とした。

[0743] [アルミラミネートセルの作製]

上記の正極を厚さ 2 0 〇!の微孔性ポリェチレンフイルム (セパレータ) を 介して正極と負極を対向させ、 上記で得られた非水電解液を注入し、 上記非 水電解液がセパレータ等に充分に浸透した後 、 封止し予備充電、 ェージング を行い、 リチウムイオンニ次電池を作製した。

[0744] (電池特性の測定)

[サイクル特性試験]

上記で製造したリチウムイオンニ次電池を、 板で挟み加圧した状態で、 2 5 °〇において、 1 〇に相当する電流で 4 . 2 Vまで定電流一定電圧充電 (以下 、 〇〇/〇 充電と表記する。 ) (〇. 1 〇カッ ト) した後、 1 〇の定電流 で 3 Vまで放電し、 これを 1サイクルとして、 3サイクル目の放電容量から 初期放電容量を求めた。 ここで、 1 〇とは電池の基準容量を 1時間で放電す る電流値を表し、 例えば、 〇. 2〇とはその 1 / 5の電流値を表す。 再度サ イクルを行い、 2 0 0サイクル後の放電容量を測定した。 初期放電容量に対 する 2 0 0サイクル後の放電容量の割合を求め、 これをサイクル容量維持率 (%) とした。 比較例 1の値を 1 として算出した。

(2 0 0サイクル後の放電容量) ÷ (初期放電容量) X 1 0 0 =容量維持率

(%)

結果を表 1及び 2に示す。

[0745] [ I V抵抗の評価] 〇 2020/175513 217 卩(:170? 2020 /007604

初期放電容量の評価が終了した電池を、 2 5 ° 〇にて、 1 <3の定電流で初期放 電容量の半分の容量となるよう充電した。 これを 1 . 〇〇で放電させ、 その 1 〇秒時の電圧を測定した。 放電時の電圧の降下から抵抗を算出し、 丨 抵 抗とした。 比較例 1の値を 1 として算出した。

結果を表 1及び 2に示す。

[0746] [表 1 ]

\¥0 2020/175513 218 卩(:17 2020 /007604

[表 2]

[0747] 表中の略号は以下のとおりである。

八一 1 :

[化 188]

八一2 : \¥0 2020/175513 219 卩(:17 2020 /007604

[化 189]

00120 3

〇 : ビニレンカーボネート

巳〇 : フルオロエチレンカーボネート

V £ 0 : ビニルエチレンカーボネート

0 V 0 V I 〇1 巳〇 巳 : [<b193]