Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
CONDENSER DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/004928
Kind Code:
A1
Abstract:
Provided is a condenser device capable of suppressing the temperature dispersion in condenser elements. The condenser device comprises condenser elements (1) having electrolytic layers (14) and a plurality of electrode elements (10) laminated through the electrolytic layers, and a case (2) for housing the condenser elements and a heat exchanging medium to be used for the heat exchange with the condenser elements. These condenser elements have openings (15) extending through the condenser elements from one end face to the other end face in the laminating direction of the condenser elements. Of the case, the upper face portions (23) positioned above the condenser elements contain slopes inclined with respect to the laminating direction of the condenser elements.

Inventors:
NAKAMURA YOSHIYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/061200
Publication Date:
January 08, 2009
Filing Date:
June 19, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
NAKAMURA YOSHIYUKI (JP)
International Classes:
H01G2/08; H01M10/613; H01G9/00; H01G11/00; H01G11/14; H01G11/18; H01G11/78; H01M10/60; H01M10/617; H01M10/625; H01M10/6556; H01M10/6562; H01M10/6567; H01M10/6568; H01M50/103
Foreign References:
JP2007018917A2007-01-25
JP2006012792A2006-01-12
JP2006128123A2006-05-18
JP2006331956A2006-12-07
JP2005191455A2005-07-14
JP2002373709A2002-12-26
JP2006156382A2006-06-15
JP2002134177A2002-05-10
JP2000255276A2000-09-19
JP2006522995A2006-10-05
JPH07122293A1995-05-12
JPH09167631A1997-06-24
JP2008159332A2008-07-10
Attorney, Agent or Firm:
MIZUNO, Katsufumi et al. (2-3 Marunouchi 2-chom, Chiyoda-ku Tokyo 05, JP)
Download PDF:
Claims:
 電解質層と、前記電解質層を介して積層された複数の電極素子とを有する蓄電素子と、
 前記蓄電素子及び、前記蓄電素子との熱交換に用いられる熱交換媒体を収容するケースとを有し、
 前記蓄電素子は、前記蓄電素子を貫通し、前記蓄電素子の積層方向における一端面から他端面に延びる開口部を有しており、
 前記ケースのうち前記蓄電素子の上方に位置する上面部が、前記蓄電素子の積層方向に対して傾斜した傾斜面を含むことを特徴とする蓄電装置。
 前記開口部が前記蓄電素子の積層方向に延びていることを特徴とする請求項1に記載の蓄電装置。
 前記蓄電素子は、第1の開口部と、前記第1の開口部よりも低い熱エネルギを有する第2の開口部とを有しており、
 前記第1の開口部の一端から前記上面部までの前記積層方向における距離が、前記第2の開口部の一端から前記上面部までの前記積層方向における距離よりも長いことを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄電装置。
 前記第1の開口部は、前記蓄電素子の積層方向と直交する面内において中心部側に位置しており、
 前記第2の開口部は、前記蓄電素子の積層方向と直交する面内において外縁部側に位置していることを特徴とする請求項3に記載の蓄電装置。
 前記ケースの上面部における厚さが略等しいことを特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載の蓄電装置。
 前記ケースの上面部は、連続した傾斜面で構成されていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載の蓄電装置。
 前記熱交換媒体は、前記ケースにおけるすべての内壁面と接触し、絶縁性を有する液体であることを特徴とする請求項1から6のいずれか1つに記載の蓄電装置。
 
Description:
蓄電装置

 本発明は、複数の電極素子が電解質層を して積層された構成を有する蓄電装置にお て、蓄電装置を効率良く冷却することがで る構造に関するものである。

 従来、二次電池から構成される電池パッ は、ハイブリッド自動車や電気自動車のバ テリとして用いられている。この二次電池 は、充放電等の際に発熱するために、この 能や寿命が低下してしまうことがある。

 そこで、電池パック内に配置された二次電 に対して冷却媒体を接触させることによっ 、二次電池を冷却させるものがある。

国際公開第98/32186号パンフレット

 しかしながら、上述したように、二次電 に冷却媒体を接触させる構成では、冷却媒 が二次電池の外表面にのみ接触しているた 、二次電池の外表面及びこの近傍の部分を 却することはできるが、内部の領域に対し は、冷却媒体が接触しないために冷却し難 なっている。

 ここで、複数の電極素子を、電解質層を して積層した構成の二次電池では、積層方 と直交する面内において、放熱性が互いに なる領域が存在する。例えば、中心部側の 域は、熱が逃げ難いため、中心部側の領域 の温度が、外周部の領域での温度よりも高 なってしまうことがある。これにより、積 方向と直交する面内において、温度分布の ラツキが生じてしまう。

 そこで、本発明の主な目的は、積層方向 直交する面内における温度分布のバラツキ 抑制することのできる蓄電装置を提供する とにある。

 本発明である蓄電装置は、電解質層と、 解質層を介して積層された複数の電極素子 を有する蓄電素子と、蓄電素子及び、蓄電 子との熱交換に用いられる熱交換媒体を収 するケースとを有し、蓄電素子は、蓄電素 を貫通し、蓄電素子の積層方向における一 面から他端面に延びる開口部を有しており ケースのうち蓄電素子の上方に位置する上 部が、蓄電素子の積層方向に対して傾斜し 傾斜面を含むことを特徴とする。

 ここで、開口部が蓄電素子の積層方向に びるように形成することができる。また、 電素子が、第1の開口部と、第1の開口部よ も低い熱エネルギを有する第2の開口部とを している場合において、第1の開口部の一端 から上面部までの積層方向における距離を、 第2の開口部の一端から上面部までの積層方 における距離よりも長くすることができる すなわち、上述した距離関係を満たすよう 、ケースの上面部に対して傾斜面を設ける とができる。

 ここで、第1の開口部は、蓄電素子の積層 方向と直交する面内において中心部側に位置 しており、第2の開口部は、蓄電素子の積層 向と直交する面内において外縁部側に位置 ている。

 一方、ケースの上面部における厚さを略 しくすることができる。また、ケースの上 部を、連続した傾斜面で構成することがで る。

 本発明によれば、蓄電素子に対して、熱 換媒体が通過する開口部を形成することに り、蓄電素子の積層方向と直交する面内に ける温度のバラツキを抑制することができ 。しかも、ケースの上面部における少なく も一部の領域に傾斜面を形成することで、 ースの内部において熱交換媒体を自然対流 よって効率良く循環させることができる。

本発明の実施例1における積層電池の概 略構成を示す斜視図である。 実施例1の積層電池の内部構成を示す断 面図である。 実施例1の変形例である積層電池の一部 の構成を示す断面図である。 実施例1におけるケースの外観斜視図 ある。 実施例1におけるケースの上面図であ 。 実施例1の電池パックにおける断面図で ある。 熱交換媒体の挙動を示す図である。 熱交換媒体の挙動を示す図である。 実施例1の変形例であるケースの外観斜 視図である。 実施例1の他の変形例であるケースの上 面図(A)及び側面図(B)である。 実施例1の他の変形例であるケースを用 いた電池パックの断面図である。

 以下、本発明の実施例について説明する

 本発明の実施例1である蓄電装置としての 電池パックについて、図1から図4Bを用いて説 明する。本実施例の電池パックは、積層電池 と、この積層電池を収容するケースとを有し ている。また、本実施例の電池パックは、車 両に搭載されている。

 まず、本実施例の電池パックにおける積 電池の構成について、図1及び図2を用いて 明する。ここで、図1は、積層電池の構成を す外観斜視図であり、図2は、積層電池の一 部の概略構成を示す断面図である。なお、図 1,2に示すX軸、Y軸及びZ軸は、互いに直交する 軸を示しており、Z軸は重力方向に相当する である。

 積層電池1は、固体電解質層14を介して複 のバイポーラ電極(電極素子)10を積層した構 成となっている。言い換えれば、積層電池1 、複数の単電池を積層した組電池である。 こで、単電池とは、固体電解質層14と、この 固体電解質層14に対してZ方向の両側に配置さ れた電極層12、13とで構成される発電要素で る。

 なお、積層される単電池の数は、適宜設 することができる。また、本実施例では、 次電池としての単電池を用いた場合につい 説明するが、電気二重層キャパシタ(コンデ ンサ)を用いた場合にも本発明を適用するこ ができる。

 集電板11のうち、一方の面には正極層(電 層)12が形成され、他方の面には負極層(電極 層)13が形成されている。この電極層12、13及 集電板11によって、バイポーラ電極10が構成 れる。電極層12、13は、インクジェット方式 等を用いることにより、集電板11上に形成す ことができる。

 ここで、積層電池1の積層方向(Z方向)にお ける両端に位置する集電板11には、一方の面 のみ電極層(正極層又は負極層)が形成され いる。また、他方の面には、後述するよう 、電流を取り出すための電極タブ(正極タブ び負極タブ)が電気的及び機械的に接続され ている。

 各電極層12、13には、正極及び負極に応じ た活物質が含まれている。また、各電極層12 13には、必要に応じて、導電剤、バインダ イオン伝導性を高めるための無機固体電解 、高分子ゲル電解質、高分子固体電解質、 加剤などが含まれる。

 例えば、ニッケル-水素電池では、正極層12 活物質として、ニッケル酸化物を用い、負 層13の活物質として、MmNi (5-x-y-z) Al x Mn y Co z (Mm:ミッシュメタル)等の水素吸蔵合金を用い ことができる。また、リチウムイオン電池 は、正極層12の活物質として、リチウム-遷 金属複合酸化物を用い、負極層13の活物質 して、カーボンを用いることができる。ま 、導電剤として、アセチレンブラック、カ ボンブラック、グラファイト、炭素繊維、 ーボンナノチューブを用いることができる

 なお、本実施例では、バイポーラ電極10 用いた場合について説明したが、これに限 ものではない。例えば、集電板の両面に正 層を形成した電極素子(正極素子)と、集電板 の両面に負極層を形成した電極素子(負極素 )とを用いることもできる。この場合には、 極層を備えた電極素子と、負極層を備えた 極素子とが、固体電解質層を介して交互に 置(積層)されることになる。

 また、集電板11は、例えば、アルミニウ 箔で形成したり、複数の金属(合金)で形成し たりすることができる。また、金属(アルミ ウムを除く)の表面にアルミニウムを被覆さ たものを集電板11として用いることもでき 。

 なお、集電板11として、複数の金属泊を り合わせた、いわゆる複合集電板を用いる ともできる。この複合集電板を用いる場合 おいては、正極用集電板の材料としてアル ニウム等を用い、負極用集電板の材料とし ニッケルや銅等を用いることができる。ま 、複合集電板としては、正極用集電板及び 極用集電板を直接、接触させたものを用い り、正極用集電板及び負極用集電板の間に 電性を有する層を設けたものを用いたりす ことができる。

 固体電解質層14には、複数の粒子からな 粒子群と、この粒子群を結着させるための 着剤とが含まれている。ここで、固体電解 層14としては、無機固体電解質や高分子固体 電解質を用いることができる。

 無機固体電解質としては、例えば、Liの窒 物、ハロゲン化物、酸素酸塩、硫化リン化 物を用いることができる。より具体的には Li 3 N、LiI、Li 3 N-LiI-LiOH、LiSiO 4 、LiSiO 4 -LiI-LiOH、Li 3 PO 4 -Li 4 SiO 4 、Li 2 SiS 3 、Li 2 O-B 2 O 3 、Li 2 O 2 -SiO 2 、Li 2 S-GeS 4 、Li 2 S-P 2 S 5 、LiI-Li 2 S-P 2 S 5 を用いることができる。

 また、高分子固体電解質としては、例え 、上記電解質と電解質の解離を行う高分子 から構成された物質、高分子にイオン解離 を持たせた物質を用いることができる。電 質の解離を行う高分子としては、例えば、 リエチレンオキサイド誘導体および、この 導体を含むポリマー、ポリプロピレンオキ イド誘導体および、この誘導体を含むポリ ー、リン酸エステルポリマーを用いること できる。なお、無機固体電解質及び高分子 体電解質を併用することもできる。

 上述した構成の積層電池1において、積層 方向と直交する面(X-Y平面を示し、以下、「 層面」という)内には、積層方向に延びる複 の開口部15が形成されている。各開口部15の 両端は、積層電池1の積層方向における両端 において、外部に露出している。すなわち 開口部15は、積層電池1を貫通している。

 ここで、開口部15の断面形状(積層面内で 形状)は、略円形に形成されている。また、 開口部15の内周面には、図2に示すように、高 分子樹脂等で構成された絶縁層15aが形成され ている。なお、開口部15の径は、後述するよ に、熱交換媒体が対流できる程度の大きさ 設定される。

 一方、図1では、複数の開口部15をX方向に 並べて配置しているが、実際には、X方向に んだ複数の開口部15がY方向にも並べて配置 れている。すなわち、X-Y平面内において、 数の開口部15がX方向の列及びY方向の列を構 するように形成されている。なお、複数の 口部15を設ける位置は、適宜設定すること できる。また、1つの開口部15を設けるだけ もよい。

 本実施例によれば、積層電池1を貫通する 開口部15を形成することにより、この開口部1 5を介して、積層電池1の外部に位置する熱交 媒体を積層電池1の内部(開口部15の内側)に くとともに、積層電池1の内部において充放 等によって発生した熱を、熱交換媒体を介 て外部に逃がすことができる。これにより 積層電池1の内部における温度上昇を抑制す ることができる。

 ここで、熱交換媒体とは、積層電池1との 熱交換によって、積層電池1の冷却に用いら る気体や液体である。この熱交換媒体は、 層電池1の外表面にも接触することで、積層 池1を冷却する。

 熱交換媒体として気体を用いる場合には 具体的には、空気や窒素ガスといったドラ ガスを用いることができる。また、熱交換 体として液体を用いる場合には、具体的に 、絶縁性の油や不活性液体を用いることが きる。ここで、絶縁性の油としては、シリ ンオイルが用いられる。また、不活性液体( 絶縁性を有する液体)としては、フッ素系不 性液体である、フロリナート、Novec HFE(hydrof luoroether)、Novec1230(スリーエム社製)を用いる とができる。

 なお、本実施例では、各開口部15が積層 向に延びているが、これに限るものではな 。すなわち、開口部15としては、積層電池1 内部を貫通するものであればよく、例えば 開口部15を積層面に対して傾斜させることが できる。この傾斜角度は、適宜設定すること ができる。

 このように構成しても、積層電池1の外部 に位置する熱交換媒体を、開口部を介して積 層電池1の内部に導くとともに、積層電池1の 部で熱交換された熱交換媒体を積層電池1の 外部に導くことができる。これにより、積層 電池1を効率良く冷却することができる。

 また、本実施例では、固体電解質層14を いた場合について説明したが、これに限る のではなく、ゲル状又は液状の電解質層を いることもできる。例えば、セパレータと ての不織布に電解液を含ませたものを用い ことができる。

 この場合には、液状の電解質等が積層電 1の外部に漏れてしまうのを防止するために 、図3に示すようにシール部材16を用いる必要 がある。具体的には、積層方向において互い に隣り合う集電板11の間に、シール部材16を 置することができる。なお、図3では、開口 15を省略して示している。

 次に、本実施例の積層電池1の製造方法に ついて説明する。

 バイポーラ電極10や固体電解質層14を構成 する材料を、インクジェット方式等を用いた 塗布によって、積層電池1を製造する場合に 、開口部15を形成する部分に、上述した材料 が塗布されないようにする。具体的には、遮 蔽部材を用いて、上述した材料が塗布されな いようにすることができる。

 一方、バイポーラ電極10や固体電解質層14 をそれぞれ形成しておき、バイポーラ電極10 び固体電解質層14を積層する場合には、バ ポーラ電極10や固体電解質層14を形成する工 において、開口部15を形成しておくことが きる。

 例えば、プレス成形によって固体電解質 14を形成する場合には、このプレス成形の に、開口部15も形成されるようにすることが できる。また、長尺状の金属箔等を切断する ことによって集電板11を形成する場合には、 の際に、開口部15に相当する部分を取り除 ておく、すなわち、切断しておくことがで る。そして、開口部15が形成された集電板11 対して、電極層12、13を構成する材料を塗布 することによって、バイポーラ電極10を得る とができる。このとき、集電板11のうち、 口部15を除く領域に対して、電極層12、13を 成する材料が塗布されることになる。

 なお、上述した積層電池1の製造方法は、 この一例であり、他の方法によっても製造す ることはできる。すなわち、開口部15が形成 れるようにすればよい。

 次に、上述した積層電池1を収容するケー スの構成について、図4A及び図4Bを用いて説 する。ここで、図4Aは、本実施例の積層電池 が収容されるケースの外観斜視図であり、図 4Bは、ケースを上方、すなわち、図4Aの矢印A 向から見たときの平面図である。

 ケース2は、底面部21と、4つの側面で構成 された側面部22と、上面部23とを有しており ケース2の内部は密閉状態となるように構成 れている。例えば、底面部21及び側面部22を 構成する容器に対して、上面部23を構成する 部材をボルト等の締結部材によって固定す ことにより、ケース2を構成することができ る。

 ケース2の内部には、上述した積層電池1 び熱交換媒体が収容される。ここで、熱交 媒体は、ケース2におけるすべての内壁面に 触するようになっている。

 なお、ケース2を上述した容器(底面部21及 び側面部22)及び蓋部材(上面部23)で構成する 合には、容器の内部に積層電池1及び熱交換 体を収容しておき、蓋部材を容器に固定す 。このとき、蓋部材の内壁面には、熱交換 体が接触していないため、蓋部材の内壁面 も熱交換媒体が接触するように、蓋部材を 器に固定した後に、熱交換媒体を補充する 具体的には、蓋部材に熱交換媒体を補充す ための穴部を形成しておき、熱交換媒体の 充後に穴部を閉じるようにすることができ 。

 一方、ケース2の上面部23は、図4Bに示す うに、4つの傾斜面23a~23dを有している。各傾 斜面23a~23dは、頂点Pから側面部22を構成する 側面に向かって延びている。

 なお、ケース2は、耐久性及び耐食性に優 れた材料で形成することが好ましく、この材 料として、具体的には、アルミ等の金属を用 いることができる。また、ケース2の外表面 なわち、熱交換媒体と接触する面とは反対 の面に対して、冷却用の気体を供給するよ にしてもよい。この気体の供給は、ファン を用いて行うことができる。さらに、ケー 2における放熱性を向上させるために、ケー 2の外表面に、突状に形成された放熱フィン を設けることもできる。

 次に、ケース2の内部に収容された熱交換 媒体の動作(流れ)について、図5を用いて説明 する。ここで、図5は、本実施例の電池パッ の断面図である。また、図5において点線で す矢印は、熱交換媒体の主な移動方向を示 ている。

 図5において、積層電池1の積層方向にお る両端には、積層電池1で発生した電流を取 出すための負極タブ17及び正極タブ18が設け られている。負極タブ17及び正極タブ18は、 述したように、積層電池1の積層方向におけ 両端に位置する集電板11に接続されている ここで、負極タブ17及び正極タブ18にも、積 電池1の開口部15に対応した位置に開口部が 成されている。

 なお、図5において、負極タブ17及び正極 ブ18の間には、上述した発電要素としての 電池1aが複数積層されている。また、負極タ ブ17及び正極タブ18は、車両に搭載された電 機器(例えば、車両の走行に用いられるモー 又は、このモータを駆動するためのインバ タ)に接続されている。

 ここで、ケース2の側面部22と積層電池1と の間には、後述する熱交換媒体の移動を確保 するための間隔が空けられている。また、ケ ース2の底面部21と積層電池1との間にも、熱 換媒体の移動を確保するための間隔が空け れている。すなわち、積層電池1は、ケース2 のすべての内壁面から離れた位置に配置され るように、支持部材(不図示)によって支持さ た状態で、ケース2の内部に収容されている 。

 積層電池1の充放電等によって積層電池1 発熱した場合には、開口部15の内側に位置す る熱交換媒体が積層電池1(単電池1a)との熱交 を行うことにより、熱を持った状態となる すなわち、積層電池1の温度上昇に応じて、 開口部15の内側に位置する熱交換媒体の温度 上昇することになる。

 熱を持った熱交換媒体は、開口部15の内 を通過して、ケース2の上面部23に向かって 動する。そして、熱交換媒体が上面部23に到 達すると、熱交換媒体の熱が上面部23に伝達 れる。また、上面部23に伝達された熱は、 池パック100の外部(大気中)に放出される。こ れにより、積層電池1(電池パック100)を冷却す ることができる。

 ここで、上面部23に到達した熱交換媒体 、上面部23との熱交換が行われることで、温 度が低下することになる。温度が低下した熱 交換媒体は、重力方向に移動(下降)すること なるが、上面部23の下方からは積層電池1と 交換された熱交換媒体(熱を持った熱交換媒 体)が上昇してくるため、温度が低下した熱 換媒体は、上面部23の斜面に沿って下降する ことになる。

 これにより、上面部23に到達した熱交換 体は、自然対流によって、ケース2の側面部2 2に向かって移動し、側面部22に沿って下降す る。そして、熱交換媒体は、ケース2の底面 21に到達し、底面部21の中心に向かって移動 る。このとき、熱交換媒体は、積層電池1に 形成された各開口部15の内側に進入するよう なる。これにより、熱交換媒体は、自然対 によってケース2の内部を循環することにな る。

 本実施例の電池パック100では、積層電池1 のうちX方向における中央部に位置する開口 15の一端と上面部23との距離(Z方向の長さ)が も長くなっているとともに、積層電池1の外 縁部に位置する開口部15の一端と上面部23と 距離が最も短くなっている。そして、積層 池1の中央部側から外縁部側に向かって、上 距離は短くなっている。

 なお、図5では、X-Z平面内における開口部 15及び上面部23の距離関係について説明する 、Y-Z平面内における開口部15及び上面部23の 離関係についても同様である。

 本実施例のように、単電池1aを積層した 層電池1の構成では、積層面内において、温 分布のバラツキが生じ易い。これは、積層 内において、放熱性が互いに異なる領域が 在するからである。例えば、積層面内にお る中心部では、外縁部よりも熱がこもりや くなり、外縁部の温度よりも高くなること ある。

 この場合、積層面内の中心部に位置する 口部15において熱交換された熱交換媒体の 度は、他の開口部15において熱交換された熱 交換媒体の温度よりも高くなる。そして、積 層面内の外縁部側に位置する開口部15におい 熱交換された熱交換媒体の温度は低くなる

 ここで、図6Aに示すように、積層電池1の 層方向における端面と略平行な上面部24(上 した上面部23に相当する)を有するケース2を 用いた場合には、ケース2の内部において熱 換媒体を自然対流によって効率良く循環さ ることができない。

 すなわち、図6Aに示す構成において、開 部15で熱交換されて上面部24に向かう熱交換 体M1は、上面部24との熱交換によって冷却さ れて下降することになる。このとき、積層電 池1からは熱を持った熱交換媒体M2が上昇して くるため、冷却されて下降する熱交換媒体M1 衝突してしまう。この場合には、熱交換媒 の自然対流が阻止され、ケース2の内部にお いて熱交換媒体を効率良く循環させることが できない。

 一方、図6Bに示すように、積層面内の中 部に位置する開口部15の一端との距離が最も 短くなるように構成された上面部25(上述した 上面部23に相当する)を有するケース2を用い 場合にも、ケース2の内部において熱交換媒 を自然対流によって効率良く循環させるこ ができない。

 すなわち、図6Bに示す構成においても、 面部25との熱交換によって冷却されて下降す る熱交換媒体M1と、熱を持って上昇する熱交 媒体M2とが衝突してしまい、熱交換媒体の 然対流が阻止されてしまう。しかも、上面 25のうち外縁部側の領域で冷却された熱交換 媒体M3が中心部に向かって移動するため、こ 熱交換媒体M3と熱交換媒体M2とが衝突してし まう。

 そこで、本実施例のようにケース2の上面 部23を構成することで、上面部23との熱交換 よって冷却された熱交換媒体のすべてを、 面部22に移動させてから底面部21に導くこと でき、ケース2の内部において熱交換媒体を 効率良く循環させることができる。これによ り、ケース2の内部に熱交換媒体を強制的に 環させるための撹拌部材(いわゆるファン)を 設ける必要がなくなり、電池パック1を小型 したり、コストを低減したりすることがで る。

 しかも、本実施例では、積層面内に複数 開口部15を設けているため、これらの開口 15を通過する熱交換媒体の冷却作用によって 、積層面内における温度分布のバラツキを抑 制することができる。

 また、本実施例では、上面部23が傾斜面 構成されているため、上面部23の外表面、す なわち、熱交換媒体と接触する面とは異なる 面に埃等が付着しても、この自重によって埃 等を落下させることができる。すなわち、埃 等は、上面部23の傾斜面に沿って移動した後 側面部22から下方に落下することになる。

 なお、ケース2の上面部23のうち、外表面 略平坦な面(X-Y平面)で構成し、内面を図4A及 び図5に示すような傾斜面とすることもでき 。この場合には、上面部23の厚み(Z方向の大 さ)がX-Y平面内の位置に応じて異なることに なる。

 本実施例では、ケース2の上面部23を図4A び図5に示すように構成しているが、これに るものではない。すなわち、傾斜面を用い ことにより、熱交換媒体を特定の方向に自 対流させてケース2の内部で循環させるもの であれば、いかなる構成であってもよい。具 体的には、ケース2を図7,8に示す構成とする とができる。

 図7に示す構成では、ケース2の上面部26を 、2つの傾斜面26a,26bで構成したものである。 のケース2の厚みは略均一である。この構成 でも、上述した本実施例の電池パック100と同 様の効果を得ることができる。

 図8に示す構成では、ケース2の上面部27を 、円錐部27a及び平坦部27bで構成したものであ る。ここで、図8中の(A)は、ケース2を上方か 見たときの正面図であり、図8中の(B)は、電 池パックの側面図である。なお、図8に示す ース2においても、この厚みは略均一である

 図8に示す構成では、ケース2を上方から たときに、円錐部27aの内側に積層電池1に設 られたすべての開口部15が位置している。 れにより、開口部15で熱交換されて上昇した 熱交換媒体は円錐部27aに到達し、円錐部27aと の熱交換によって冷却される。そして、円錐 部27aで冷却された熱交換媒体は、円錐部27aに 沿って移動してケース2の側面部に向かうこ になる。このように、図8に示す構成でも、 述した本実施例の電池パック100と同様の効 を得ることができる。

 本実施例では、積層電池1自体の放熱特性 を考慮して、ケース2の上面部23を図4Aに示す 状にしているが、これに限るものではない 例えば、電池パックの近傍に熱源(エンジン やモータ等)が配置されている場合には、熱 からの熱的影響を受けることによって、積 電池1の積層面内における温度分布にバラツ が生じることがある。すなわち、熱源側の 域(第1の領域)が、他の領域(第2の領域)より 高温になり、放熱性が悪化することがある ここでいう近傍とは、積層電池1が熱源から の熱的影響を受けやすい位置に配置されてい ることを意味する。

 この場合には、図9に示すように、ケース 2の上面部28を構成することができる。ここで 、図9は、電池パック100の概略構成を示す断 図であり、電池パック100に対して図中右側 熱源(不図示)が配置されている。なお、上述 した実施例で説明した部材と同一の部材につ いては同一符号を用いている。

 図9に示す構成では、積層電池1に設けら た複数の開口部15のうち、熱源側に最も近い 開口部15の内部に位置する熱交換媒体が最も い温度となる。そして、熱源からの距離が ざかるほど、開口部15の内部に位置する熱 換媒体の温度は低くなる。このため、図9に す構成では、熱源に最も近い開口部15の一 と上面部28との距離(Z方向の長さ)が最も長く なっている。そして、熱源から離れるにつれ て、開口部15の一端と上面部28との距離は短 なっている。

 図9に示すようにケース2を構成すれば、 9の点線で示す矢印のように、熱交換媒体を 然対流させることができ、ケース2の内部に おいて熱交換媒体を循環させることができる 。これにより、上述した本実施例と同様の効 果を得ることができる。

 一方、上述した実施例では、ケース2の上 面部を連続した傾斜面として構成しているが 、一部の領域を傾斜面として構成するだけで もよい。例えば、X-Y平面に対して傾斜する面 と、X-Y平面と略平行な面とを組み合わせて、 ケース2の上面部を構成することもできる。 の場合における上面部は、上述した上面部23 等に沿うように構成される。

 また、X-Y平面と略平行な面と、X-Z平面(又 は、Y-Z平面)と略平行な面とを組み合わせて ケース2の上面部を構成することもできる。 の場合には、ケース2の上面部が、階段状に 形成されることになる。この場合における上 面部も、上述した上面部23等に沿うように構 される。

 さらに、X-Z平面又はY-Z平面に関して、ケ ス2の上面部、具体的には、熱交換媒体と接 触する内面に曲率を持たせることもできる。 この曲率を持った面は、上述した実施例にお けるケース2の上面部(傾斜面)に沿うように形 成される。