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Title:
CONTACT LENS CASE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/069216
Kind Code:
A1
Abstract:
Contact lens case (10) has first communication hole (24) made in recessed portion (21) of first member (20) and has second communication hole (38) made in recessed portion (21) of second member (30). Accordingly, in the stages of plasma treatment and corona discharge, appropriate surface treatment can be carried out on a contact lens disposed in accommodation space (S). Further, in the event of introduction of a treating liquid for hydration treatment or cleaning treatment or a treating liquid containing a hydrophilic monomer for graft copolymerization in the accommodation space after the surface treatment, the hydration treatment, cleaning treatment and copolymerization reaction can be appropriately carried out. Even in the distribution stage, the contact lens case (10) can be utilized by hermetically closing by means of a sheet the contact lens case (10) in the state of accommodating a contact lens in the accommodation space (S) thereof.

Inventors:
TANAKA MASAYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/073095
Publication Date:
June 04, 2009
Filing Date:
November 29, 2007
Export Citation:
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Assignee:
MENICON CO LTD (JP)
TANAKA MASAYOSHI (JP)
International Classes:
B65D81/22; A45C11/04; B65D43/22
Foreign References:
JPH0736128U1995-07-04
JPH02121725U1990-10-03
JPS6111330U1986-01-23
JP2002306227A2002-10-22
JP2004105563A2004-04-08
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori (Ohmiya-cho 2-chome Gifu-sh, Gifu 31, JP)
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Claims:
 凹部、及び該凹部に設けられて外部と連通する第1連通孔を有する第1部材と、
 前記凹部に対応する凸部、及び該凸部に設けられて外部と連通する第2連通孔を有する第2部材と、
 前記凹部と凸部とが重ね合わされた状態で前記第1部材及び第2部材をロックするとともに該ロックの解除が可能なロック手段とを備え、
 前記凹部と凸部とが重ね合わされた状態で前記凹部と凸部との間にコンタクトレンズを収納する収納空間が形成されることを特徴とするコンタクトレンズケース。
 前記第1部材の第1連通孔及び第2部材の第2連通孔の少なくともいずれか一方が1つ以上設けられており、コンタクトレンズが前記収納空間に収納された状態で、コンタクトレンズの表面処理と処理液の通過とが可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載のコンタクトレンズケース。
 前記凸部の基端部の周縁には、コンタクトレンズの周縁部を収納可能な周溝が形成されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のコンタクトレンズケース。
 前記凸部の周面において、前記凸部の頂点と前記周溝との間には、前記凸部を周回する段部が形成されていることを特徴とする請求項3に記載のコンタクトレンズケース。
 前記コンタクトレンズケースは、前記第1部材及び第2部材を開閉自在に連結するヒンジを更に備え、
 前記ロック手段は、第1部材及び第2部材において前記凹部又は凸部を挟んでヒンジの反対側に位置する各部位の少なくともいずれか一方に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のコンタクトレンズケース。
 前記コンタクトレンズケースは複数の前記ロック手段を備え、各ロック手段は第1部材又は第2部材に設けられていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載のコンタクトレンズケース。
 前記第1部材の凹部と第2部材の凸部とが重ね合わされた状態で、前記収納空間にコンタクトレンズが収納されるとともに前記第1部材及び第2部材がシートで密封されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載のコンタクトレンズケース。
 前記収納空間には保存液が更に収納されていることを特徴とする請求項7に記載のコンタクトレンズケース。
Description:
コンタクトレンズケース

 本発明は、コンタクトレンズを収納した 態で製造工程と流通過程とに供されること できるコンタクトレンズケースに関する。

 従来、コンタクトレンズケースとしては 特許文献1~6に開示されたコンタクトレンズ ースが挙げられる。特許文献1に開示された コンタクトレンズケースは、2枚のシートに 面球面状を有する凹面と凸面とがそれぞれ けられた使い捨てパッケージとして構成さ ている。コンタクトレンズケースの凹面に エンボス加工が施され、前記凹面と凸面と 間の収納空間にコンタクトレンズが収納さ ている。

 特許文献2に開示されたコンタクトレンズ ケースは、コンタクトレンズの携帯及び消毒 に用いられるケースとして提案されている。 このケースでは、底部を有する容器に、孔を 有するかごがヒンジを介して連結されている 。かごと底部との間にコンタクトレンズが挟 まれた状態で、消毒液が容器に入れられて蓋 がされることにより、コンタクトレンズが洗 浄及び消毒される。

 特許文献3に開示されたコンタクトレンズ ケースでは、凹部を有するケースに、凸部を 有する蓋体が開閉自在に取着される。蓋体が ケースに取付けられた状態で、蓋体とケース との間の収納空間にコンタクトレンズが収納 される。この状態で、ケースに設けられた注 入口から洗浄処理又は水和処理を行う水性処 理液がケースに注入され、同じくケースに設 けられた排水口から前記水性処理液が排出さ れる。特許文献3に係るコンタクトレンズケ スは製造工程においてのみ使用され、流通 程では使用されない。洗浄処理及び水和処 は、例えばコンタクトレンズに残留した未 応モノマー等の不純物の除去、又はコンタ トレンズへの含水を目的とした処理である

 特許文献4に開示されたコンタクトレンズ ケースでは、容器にキャップが着脱自在に取 付けられる。前記キャップは、コンタクトレ ンズを保持するレンズ保持バスケットを備え ている。レンズ保持バスケットは多孔性を有 しており、容器内に収納された消毒液は、レ ンズ保持バスケットに保持されたコンタクト レンズを消毒する。

 特許文献5に開示されたコンタクトレンズ ケースでは、透孔を備えたレンズ支持部を有 する上部成形品と処理液収納部を有する下部 成形品とが上下に積み重ねられることにより 容器が形成されている。上部成形品には上キ ャップが嵌合される。下部成形品に設けられ て廃棄孔を兼用する液充填孔には、下キャッ プが嵌合される。コンタクトレンズはレンズ 支持部に支持されるとともに、液充填孔から 充填された消毒薬液により消毒される。

 特許文献6に開示されたコンタクトレンズ ケースは、凹部を有する樹脂製のケースと、 該ケースに対して取り外し可能に形成された 樹脂製の蓋とから構成されている。前記蓋は 外部と連通する貫通孔を有し、該孔には導管 が取付けられている。この導管から処理液が 導入されることにより、ケース内に収納され たコンタクトレンズの洗浄処理及び水和処理 が行われる。処理が終了した後にコンタクト レンズを収納した状態のケースが流通過程に 供されるときは、前記蓋とともに、或いは蓋 が取り外された状態でケースがシールされる 。

 一般に、表面が親水性を示すコンタクト ンズは、その装用感がよくて眼への負担が ない。そのため、ソフトコンタクトレンズ びハードコンタクトレンズの表面に親水性 付与するための処理が行われている。

 このレンズの表面に親水性を付与するた の処理として、特許文献7ではソフトコンタ クトレンズの表面に所定条件下でプラズマ処 理を行うことが提案されている。レンズの表 面に親水性を付与するためのその他の処理と して、特許文献8及び特許文献9では、ハード ンタクトレンズの表面にプラズマ処理又は ロナ放電処理を行った後、親水性モノマー レンズの表面にグラフト共重合させること 提案されている。

 ソフトコンタクトレンズでは、特許文献3 及び特許文献6で開示されているように、ソ トコンタクトレンズが所定の形状に作製さ た後、未反応モノマー等の不純物の除去を 的として水和処理及び洗浄処理が行われて る。

 ハードコンタクトレンズでは、特許文献8 及び特許文献9で開示されているように、前 親水性モノマーがレンズの表面にグラフト 合した後に、未反応モノマーの除去のため 洗浄処理が行われている。

 上記のように、コンタクトレンズの製造 程を構成するプラズマ処理、又はコロナ放 処理、並びに水和処理、又は洗浄処理の各 程を、コンタクトレンズが共通のコンタク ンズケースに収納された状態で行うことが きれば、工程毎にコンタクトレンズを保持 る保持手段が異なる場合に比して便利であ とともにコストを低減することができる。 らには、前記製造工程及び流通過程の両方 おいて同じコンタクトレンズケースを使用 ることができれば、さらなるコスト低減を 待することができる。

 ところが、特許文献1に係るコンタクトレ ンズケースは、単にコンタクトレンズそのも のを包装するためのパッケージであることか ら流通過程のみに適した構成を有しており、 製造工程に供されるための構造を有していな い。具体的には、特許文献1においては、一 のシートでコンタクトレンズが収納された 態では、プラズマ処理又はコロナ放電処理 行うことができないとともに水和処理、或 は洗浄処理も行うことはできない。

 特許文献2に係るコンタクトレンズケース では、かごと容器の底部との間にコンタクト レンズが収納される。このケースがプラズマ 処理又はコロナ放電処理の工程で使用される と、容器の底部には外部と連通する孔がない ことから、コンタクトレンズの表面を均一に 処理することが困難である。又、上述したよ うに容器の底部には外部と連通する孔がない ことから、水和処理又は洗浄処理の場合にも 、容器の底部に対向するレンズの表面に十分 に洗浄液等が接することができず、水和及び 洗浄が困難となる。

 特許文献3に係るコンタクトレンズケース では、凹部を有するケースに注入口と排水口 とが設けられていることから、製造工程にお いて水和処理を行うことができる。しかしな がら、注入口及び排水口はケース内に収納さ れたコンタクトレンズと離間して設けられる とともに蓋体には外部と連通する孔がないこ とから、コンタクトレンズが収納された状態 でプラズマ処理又はコロナ処理を行うことは 困難である。

 特許文献4に係る多孔性のレンズ保持バス ケットは、その表面及び裏面のそれぞれに多 孔性のレンズカバーが取付けられ、レンズ保 持バスケットの表面及び裏面と各レンズカバ ーとの間にそれぞれコンタクトレンズが収納 される。しかし、この構成では、一対のコン タクトレンズによりレンズ保持バスケットの 多孔性が損なわれる。従って、このようにレ ンズ保持バスケットとレンズカバーとの間に 一対のコンタクトレンズが収納された状態で 、プラズマ処理又はコロナ放電処理が行われ ると、各コンタクトレンズの互いに対向する 表面に良好な表面処理を行うことは困難であ る。

 特許文献5では、上部形成品と下部成形品 との間にコンタクトレンズが収納される。こ の状態でプラズマ処理又はコロナ放電処理が 行われると、下部成形品に設けられた液充填 孔がコンタクトレンズを収納する空間領域か ら離間していることから、コンタクトレンズ の表面処理を良好に行うことができない。

 特許文献6では、製造工程と流通過程とに 供される共通容器が提案されている。しかし 、特許文献6で想定されている製造工程は、 和処理又は洗浄処理である。すなわち、特 文献6のコンタクトレンズケースの構成は、 体の一部に導管を取付けるための貫通孔は けられてはいるものの、凹部を有するケー には孔が設けられておらず、プラズマ処理 はコロナ放電処理を行うための構成に適し ものではない。

 特許文献10には、所定条件下でソフトコン クトレンズにプラズマ処理を行い、親水性 高い表面を形成することが開示されている

特開2005-234576号公報

特開平6-205706号公報

特開2001-100162号公報

特表2001-525942号公報

特開2002-233541号公報

特開2002-221696号公報

特開2002-116415号公報

特開平2-220024号公報

特開平6-122779号公報

特公昭63-40293号公報

 本発明の目的は、製造工程での水和処理 又は洗浄処理、並びにプラズマ処理又はコ ナ放電処理で使用されることができるとと に流通過程にも供されることができるコン クトレンズケースを提供することにある。

 本発明の一態様では、凹部、及び該凹部 設けられて外部と連通する第1連通孔を有す る第1部材と、前記凹部に対応する凸部、及 該凸部に設けられて外部と連通する第2連通 を有する第2部材と、前記凹部と凸部とが重 ね合わされた状態で前記第1部材及び第2部材 ロックするとともに該ロックの解除が可能 ロック手段とを備えるコンタクトレンズケ スが提供される。前記凹部と凸部とが重ね わされた状態で、前記凹部と凸部との間に 、コンタクトレンズを収納する収納空間が 成される。 この構成では、第1部材の凹部 第1連通孔が形成されるとともに第2部材の 部に第2連通孔が形成されることにより、プ ズマ処理又はコロナ放電が行われると、収 空間に位置するコンタクトレンズの表面処 を良好に行うことができる。本願において 面処理とは、プラズマ処理又はコロナ放電 理のようにコンタクトレンズの表面に親水 を付与するための処理のことをいう。

 又、表面処理が行われた後、水和処理又 洗浄処理のための処理液、或いはグラフト 重合を行うための親水性モノマーを含んだ 理液が収納空間に導入される場合、水和処 又は洗浄処理、或いは共重合反応が好適に われる。このため、製造工程において、収 空間に位置するコンタクトレンズが共通の ンタクトレンズケースで保持された状態で 記各処理を行うことができる。又、製造時 前記表面処理、水和処理等の各種処理が終 した後、コンタクトレンズケースの収納空 にコンタクトレンズが収納された状態のま 、コンタクトレンズをシートで密閉するこ により、流通過程でもこのコンタクトレン ケースを使用することができる。

 好ましくは、前記第1部材の第1連通孔及 第2部材の第2連通孔の少なくともいずれか一 方が1つ以上設けられており、コンタクトレ ズが前記収納空間に収納された状態で、該 ンタクトレンズの表面処理と処理液の通過 が可能に構成されている。この構成では、 ラズマ処理等の表面処理、水和処理、又は 浄処理を良好に行うことができる。

 好ましくは、前記凸部の基端部の周縁に 、コンタクトレンズの周縁部を収納可能な 溝が形成されている。この構成では、周溝 にコンタクトレンズの周縁部が周溝に収納 れることにより、コンタクトレンズを保持 ることができる。

 好ましくは、前記凸部の周面において、 記凸部の頂点と前記周溝との間には、前記 部を周回する段部が形成されている。この 成を有するコンタクトレンズケースは、以 の理由により水和処理がされるソフトコン クトレンズに適している。即ち、ソフトコ タクトレンズの水和処理前では、ソフトコ タクトレンズの周縁部が前記段部に当接す 。水和処理後にはコンタクトレンズが膨潤 て大きくなり、該コンタクトレンズの周縁 が周溝に収納される。

 好ましくは、前記コンタクトレンズケー は、前記第1部材及び第2部材を開閉自在に 結するヒンジを更に備えている。この場合 前記ロック手段は、第1部材及び第2部材にお いて前記凹部又は凸部を挟んでヒンジの反対 側に位置する各部位の少なくともいずれか一 方に設けられている。この構成では、凹部と 凸部とが重ね合わされて第1部材と第2部材と 閉じられた状態がロック手段によりロック れていると、コンタクトレンズがコンタク レンズケース内に収納された保持状態がロ クされる。

 この状態では、コンタクトレンズが第1部 材と第2部材とにより守られており、コンタ トレンズの型くずれを防止することができ 。又、第1部材が凹部を有するとともに第2部 材が凸部を有することから、これらの部材の 剛性が高められ、外部からの圧力からコンタ クトレンズを保護することができる。

 好ましくは、前記コンタクトレンズケー は複数の前記ロック手段を備え、各ロック 段は第1部材又は第2部材に設けられている この構成では、各ロック手段のロックの解 により、第1部材及び第2部材が互いに解放さ れてコンタクトレンズの出し入れが可能にな る。

 好ましくは、前記第1部材の凹部と第2部 の凸部とが重ね合わされた状態で、前記収 空間にコンタクトレンズが収納されるとと に前記第1部材及び第2部材がシートで密封さ れている。この構成では、第1部材と第2部材 が互いに重ね合わされた状態でシートによ て密封されているコンタクトレンズケース 流通過程に供することができる。

 好ましくは、前記収納空間には保存液が に収納されている。この構成では、収納空 に保存液が収納されることにより、ソフト ンタクトレンズの含水状態を保持した状態 コンタクトレンズケースを流通過程に供す ことができる。

本発明を具体化した第1実施形態に係る コンタクトレンズケースが閉じた状態を示す 斜視図である。 コンタクトレンズケースが開いた状態 示す斜視図である。 コンタクトレンズケースが閉じた状態 示す断面図である。 コンタクトレンズケースが密閉された 態を示す斜視図である。 第2実施形態に係るコンタクトレンズケ ースが閉じた状態を示す斜視図である。 コンタクトレンズケースが開いた状態 示す斜視図である。 (a)は第3実施形態に係るコンタクトレン ズケースが閉じた状態でロックされた状態を 示す斜視図であり、(b)はコンタクトレンズケ ースのロックが解除された状態を示す斜視図 であり、(c)はコンタクトレンズケースが開い た状態を示す斜視図である。 (a)はロック手段のロック状態を示す断 図であり、(b)はロック手段のロックが解除 れた状態を示す断面図である。 コンタクトレンズケースの別例を示す 視図である。 コンタクトレンズケースの別例を示す 斜視図である。

 以下、本発明を具体化した第1実施形態の 使い捨てのコンタクトレンズケースを図1~図4 を参照して説明する。以下の説明では、コン タクトレンズケースを単にケースという。

 図1及び図2に示すように、ケース10では、 第1部材20と第2部材30とがヒンジ40を介して互 に開閉自在に連結されている。第1部材20は 椀状を有する凹部21と、該凹部21の周囲から 張り出して形成された四角平板状を有するフ ランジ22とを備え、合成樹脂から形成されて る。第2部材30は、椀状凸部31と、該凸部31の 周囲から張り出して形成された四角平板状を 有するフランジ32とを備え、前記合成樹脂に り形成されている。本実施形態のケース10 材質は、ポリプロピレン、ポリエチレン等 プラスチック系樹脂が好ましいが、特に限 されない。第1部材20及び第2部材30は、それ の一側辺に設けられたヒンジ40を介して一体 に形成されている。フランジ22,32は本実施形 では平板状に形成されているが、互いに当 する面が密接可能であれば、フランジ22,32 形状は平板状に限定されない。又、フラン 22,32は本実施形態では四角形状に形成されて いるが、フランジ22,32の形状は特に限定され 、三角形、多角形、円形、又は楕円形でも い。

 凹部21の内面である椀状を有する凹面23は 、図3に示すように、第1部材20と第2部材30と 閉じた状態では、凸部31の内面である凸面33 受け入れて重ね合わせ可能に構成されてい 。閉じた状態とは、図3に示すように、フラ ンジ22,32が互いに当接した状態をいう。又、 いた状態とは、第1部材20及び第2部材30のフ ンジ22,32が互いに離間した状態をいう。

 第1部材20と第2部材30とが閉じた状態では 図3に示すように、凸面33と凹面23との間に ンタクトレンズの収納空間Sが形成される。 納空間Sの大きさ、即ち凸面33と凹面23との 離は、0.1~3.0mmの範囲が好ましく、0.2~1.5mmの 囲がより好ましく、0.2~0.5mmの範囲が最も好 しい。

 図2,図3に示すように、凸面33は、凸部31の 頂部に配置されている頂部側凸面34と、凸部3 1の周縁部に配置されて頂部側凸面34を周回す る周縁部側凸面35とに区分されている。頂部 凸面34と周縁部側凸面35との間には、凸部31 周回する段部36が形成されている。この段 36には含水前のソフトコンタクトレンズCL1の 周縁部が図3に示すように係止されることか 、段部36は、含水前のソフトコンタクトレン ズCL1の凸部31に対する位置決め可能に構成さ ている。

 周縁部側凸面35の下端、すなわち、凸部31 の基端部の周縁とフランジ32との間には、円 状を有する周溝37が形成されている。周溝37 は、前記段部36の径よりも大きい径を有して る。前記段部36に位置決めされた含水前の フトコンタクトレンズCL1が含水した場合、 なわち膨潤した場合には、二点鎖線で示さ るようにソフトコンタクトレンズCL1の周縁 が周溝37内に収納される。

 第1部材20の凹部21には、外部と連通する 数の第1連通孔24が形成されている。第1連通 24の形状は、第1実施形態では、コーナーが ールを備えた略四角形状を有している。第2 部材30の凸部31の頂部には、外部と連通する1 の第2連通孔38が形成されている。本実施形 では1つの第2連通孔38が形成されているが、 第1連通孔24と同様に複数の第2連通孔38が形成 されてもよい。又、第1連通孔24の個数が1個 変更されてもよい。

 第2部材30のフランジ32において、ヒンジ40 が設けられた一側片に隣接する一対の側片の 縁部には、一対の突起32aが、凸部31の突出方 と同方向へ突出されるとともに前記一対の 片が延びる方向に延出されている。第1部材 20と第2部材30とが閉じた状態では、一対の突 32aにより、フランジ22においてヒンジ40を有 する一側片に隣接する一対の側片20aの、両側 片20aを通る方向への動きが規制される。

 フランジ32において、凸部31を挟んでヒン ジ40を有する一側片の反対側に位置する側片 略半分の部位には、突片39が側片が延びる 向に延出されるとともに突起32aの突出方向 同方向へ突出されている。第1部材20のフラ ジ22において、凹部21を挟んでヒンジ40を有 る一側片の反対側に位置する側片には、図1 示すように突片25が側片が延びる方向に延 されるとともに前記突起32aの突出方向と同 向へ突出されている。突片25は、凹部21を挟 でヒンジ40を有する一側片の反対側に位置 る側片において、第1部材20と第2部材30とが じた状態となったときに第2部材30の突片39と 重ならない略半分の部位に設けられている。 突片25、39は、第1部材20と第2部材30とが閉じ 状態となったときに閉じた状態をロックす ために、両突片25、39の互いに対向する面同 が圧接するように形成されている。両突片2 5,39の互いに対向する面同士の圧接を解除す べく、使用者がこの両突片25,39を離間させる とロックが解除される。このように、突片25 び突片39は、第1部材20及び第2部材30を閉じ 状態にロックする。そのため、突片25及び突 片39は、ロックが解除可能なロック手段Lに相 当する。

 さて、上記のように構成されたケース10 作用を説明する。説明の便宜上、ケース10の 収納空間S内には、所定の形状に作製された 水前のソフトコンタクトレンズCL1が収納さ ている。ソフトコンタクトレンズCL1の表面 プラズマ処理が行われる場合、例えば、特 文献10に記載の条件下でプラズマ処理が行わ れることから、ソフトコンタクトレンズCL1に 親水性の高い表面を形成することができる。 この場合、ケース10は閉じた状態であること ら、図3の実線で示す位置に位置決めされた ソフトコンタクトレンズCL1は、ケース10内に 持される。そして、第1連通孔24及び第2連通 孔38が収納空間Sに対応した位置に設けられて いることから、プラズマ処理により、ソフト コンタクトレンズCL1に親水性の高い表面が好 適に形成される。このプラズマ処理は例示で あって、特許文献10の条件以外の他の公知の 件でプラズマ処理が行われてもよいし、コ ナ放電処理が行われてもよい。

 上記のようにしてソフトコンタクトレン CL1に親水性の高い表面が形成された後、水 処理及び洗浄処理が行われる。この場合に いても、ソフトコンタクトレンズCL1は閉じ 状態のケース10内に保持されている。この 和処理及び洗浄処理は、そのための処理液 収納空間Sに対応した位置に設けられた第1連 通孔24及び第2連通孔38を通過し、或いは循環 ることにより行われる。前記水和処理及び 浄処理により、ソフトコンタクトレンズCL1 図3の二点鎖線で示すように膨潤し、周縁部 が周溝37内に収納されて保持される。

 この後、図示しない保存液が、第1連通孔 24及び第2連通孔38を介して収納空間S内に充填 される。この場合、第1連通孔24又は第2連通 38のいずれか一方がシートで覆われた後、他 方の連通孔から保存液が注入される。この後 、保存液が注入された連通孔が一枚のシート で覆われる。そして、図4に示すように、ケ スは、第1部材と第2部材とをそれぞれ覆うよ うに配置された一対のシート50の周辺がヒー シール等で溶着或いは接着されることによ 密封される。

 前記シート50として、例えばポリオレフ ン、ポリスチレン(PS)、ポリ塩化ビニル(PVC) 又はポリ塩化ビニリデン(PVDC)からなる層、 び無機蒸着ポリエチレンテレフタレート(PET) からなる層が挙げられる。ポリオレフィンと して、例えばポリエチレン(PE)及びポリプロ レン(PP)が挙げられる。無機蒸着PETとして、 えばアルミナ蒸着PET、シリカ蒸着PET、及び ルミニウム蒸着PETが挙げられる。図4では、 第1部材を覆うシート50のみが図示されている 。

 このように、ソフトコンタクトレンズCL1 収納したケース10が一対のシート50で密封さ れることから、ケース10は流通過程に供され ことができる。本実施形態ではソフトコン クトレンズCL1がケース10内に保持されるが ソフトコンタクトレンズCL1の代わりにRGPで るハードコンタクトレンズ、すなわち、酸 透過性ハードコンタクトレンズがケース10内 に保持されてもよい。以下の説明において、 酸素透過性ハードコンタクトレンズを単にハ ードコンタクトレンズという。ケース10内に 持されるハードコンタクトレンズは、該ハ ドコンタクトレンズの周縁部が周溝37内に 納される大きさを有している。

 この場合、例えば、特許文献8又は特許文 献9に記載の条件下でプラズマ処理が行われ 後、親水性モノマーのグラフト共重合が行 れ、閉じた状態のケース10内に保持されたハ ードコンタクトレンズの表面に親水性が付与 される。このプラズマ処理が行われる場合、 位置決めされたハードコンタクトレンズは、 閉じた状態のケース10内に保持される。第1連 通孔24及び第2連通孔38が収納空間Sに対応した 位置に設けられていることから、プラズマ処 理により、ハードコンタクトレンズに親水性 の高い表面が好適に形成される。このプラズ マ処理は例示であって、他の公知の条件でプ ラズマ処理又はコロナ放電処理が行われても よい。

 上記のようにして、ハードコンタクトレ ズに親水性の高い表面が形成された後に洗 処理が行われる。この場合においても、ハ ドコンタクトレンズは閉じた状態のケース1 0内に保持されている。この洗浄処理は、該 浄処理のための処理液が収納空間Sに対応し 位置に設けられた第1連通孔24及び第2連通孔 38を通過して、或いは循環することにより行 れる。前記洗浄処理により、ハードコンタ トレンズの表面に残留した未反応モノマー 洗浄される。

 この後、ケース10は、第1部材20と第2部材3 0とをそれぞれ覆うように配置された一対の ート50の周辺がヒートシール等で溶着或いは 接着されることにより、図4に示すように密 される。

 さて、上記のように構成された第1実施形 態では、第1部材20の凹部21に第1連通孔24が形 されるとともに第2部材30の凸部31に第2連通 38が形成されることから、プラズマ処理又 コロナ放電により、収納空間Sに位置するコ タクトレンズの表面処理を良好に行うこと できる。又、表面処理が行われた後、水和 理又は洗浄処理のための処理液、或いはグ フト共重合を行うための親水性モノマーを んだ処理液が収納空間に導入される場合、 1部材20の凹部21に第1連通孔24が形成される ともに第2部材30の凸部31に第2連通孔38が形成 されることから、水和処理、洗浄処理、及び 共重合反応を好適に行うことができる。

 このため、製造工程において、収納空間S に位置するコンタクトレンズが共通のケース 10で保持された状態で前記各処理を行うこと できる。又、製造時の前記表面処理、水和 理等の各種処理が終了した後、ケース10の 納空間Sにコンタクトレンズが収納された状 のまま、ケース10をシート50で密閉すること により、流通過程でもこのケース10を使用す ことができる。

 本実施形態では、第1部材20及び第2部材30 おける第1連通孔24及び第2連通孔38の少なく もいずれか一方が1つ以上形成されており、 コンタクトレンズが収納空間Sに配置された 態で、該コンタクトレンズの表面処理と処 液の通過とが可能である。このため、プラ マ処理等の表面処理、水和処理、及び洗浄 理を良好に行うことができる。

 凸部31の基端部の周縁には、コンタクト ンズの周縁部を収納可能な周溝37が形成され ている。そのため、周溝37内にコンタクトレ ズの周縁部が収納されることにより、コン クトレンズを保持することができる。

 又、本実施形態では、凸部31の周面にお て、凸部31の頂点と周溝37との間に、凸部31 周回する段部36が形成されている。そのため 、ソフトコンタクトレンズCL1の水和処理前に はソフトコンタクトレンズCL1の周縁部が段部 36に当接し、水和処理後にはソフトコンタク レンズCL1が膨潤して大きくなり、該ソフト ンタクトレンズCL1の周縁部が周溝37に収納 れて保持される。このため、本実施形態に るケース10は、水和処理が施されるソフトコ ンタクトレンズCL1に適した構成を有する。

 本実施形態では、第1部材20と第2部材30と ヒンジ40を介して開閉自在に連結されてい 。ロック手段を構成する突片25及び突片39は 第1部材20と第2部材30とにおいて、凹部21及 凸部31を挟んでヒンジ40の反対側に位置する 位にそれぞれ設けられている。このため、 部21と凸部31とが重ね合わされて第1部材20と 第2部材30とが閉じた状態が突片25,39によりロ クされることにより、コンタクトレンズが ース10内に収納されて保持される。

 この状態では、コンタクトレンズは第1部 材20と第2部材30とにより守られており、コン クトレンズの型くずれを防止することでき 。又、第1部材20が凹部21を有するとともに 2部材30が凸部31を有することから、第1部材20 及び第2部材30の剛性が高められ、外部からの 圧力からコンタクトレンズを保護することが できる。

 本実施形態では、第1部材20の凹部21と第2 材30の凸部31とが重ね合わされた状態で、収 納空間Sにコンタクトレンズが収納され、第1 材20及び第2部材30の両部材が一対のシート50 で密封される。このため、第1部材20と第2部 30とが互いに重ね合わされてシートで密封さ れた状態でケース10を流通過程に供すること できる。

 さらに、本実施形態のケース10では、一 のシート50で密封された状態で収納空間Sに 存液が収納されることにより、ソフトコン クトレンズの含水状態を保持した状態でケ ス10を流通過程に供することができる。

 次に、第2実施形態のケース10を図5及び図 6を参照して説明する。第2実施形態を含めた 下に説明する各実施形態では、第1実施形態 の構成と同一の構成又は第1実施形態の構成 相当する構成については第1実施形態と同一 符号を付してその説明を省略し、第1実施形 態と異なる構成を中心に説明する。

 第2実施形態に係るケース10では、第1実施 形態に係るケース10と異なり、図5及び図6に すように第2部材30の凸部31において第1実施 態に係る段部が省略されているとともに凸 31に複数の第2連通孔38が設けられている。

 このように形成されたケース10は、段部 備えていないことから、特にハードコンタ トレンズを収納した状態で、プラズマ処理 の表面処理、グラフト共重合、洗浄処理に 用される。又、第2実施形態においても第1実 施形態と同様に、閉じた状態のケース10がシ ト50により密封されて流通過程に供される

 次に、第3実施形態のケース10を図7(a)から図 8(b)を参照して説明する。
 第3実施形態のケース10では、第1実施形態に 係るケース10と異なり、複数の第2連通孔38が けられ、第1実施形態に係る段部が省略され 、且つ第1実施形態に係る各突片が省略され ロック手段として下記の構成が採用されて る。

 具体的には、第2部材30において、凸部31 挟んでヒンジ40が設けられた一側片の反対側 に位置する側端部に四角孔状を有する透孔60 形成され、同透孔60にロック手段Lが設けら ている。

 ロック手段Lは、透孔60において、互いに 向する部位間に架設されたロック部材61に り構成されている。ロック部材61は板状に形 成されている。図8(a)及び図8(b)に示すように ロック部材61の両端部は、前記透孔60の互い に対向する部位と薄肉部62を介して一体に連 されている。ロック部材61は、透孔60内で折 れ曲がり可能に構成されている。ロック部材 61は、図8(a)に示すように透孔60の上部の略全 を覆うように配置されている。このように て、透孔60はロック部材61の作動許容空間を 形成する。透孔60は本実施形態では長方形を しているが、透孔60の形状は特に限定され 、作動許容空間を形成する形状であればよ 。

 ロック部材61では、その長手方向の中間 61aにおいて透孔60に対向する端部が切り欠か れることにより中間部61aが薄肉に形成されて おり、ロック部材61は透孔60に向かって折れ がり可能に構成されている。従って、ロッ 部材61は、図8(a)に示すように中間部61aが折 曲がっていない直線状態と、図8(b)に示すよ に中間部61aが折れ曲がった状態の2つの状態 を選択可能である。ロック部材61の長手方向 おける両端面の上部には、各端面に対向す 突起32aに向かって突出された突部63がそれ れ形成されている。

 第1部材20において、第1部材20と第2部材30 が閉じた際にロック部材61と対向する端部 は、ロック部材61が嵌合する嵌合孔70が形成 れている。第3実施形態では、図7(a)に示す うに第1部材20において嵌合孔70を有する端部 は、第1部材20と第2部材30とが閉じた状態にお いて、第2部材30の端部よりも外方へ突出する ことが好ましい。このように、第1部材20と第 2部材30とが閉じた状態において、第1部材20の 嵌合孔70を有する端部が第2部材30の端部より 外方へ突出していると、突出した端部を使 者が指で引っかけることにより、第1部材20 第2部材30とを容易に開くことができる。

 前記嵌合孔70において、ロック部材61の各 突部63と対向する各側面の下部には突部71が 成されており、ロック部材61が直線状態とな った際、突部71とロック部材61の突部63とが係 止可能に構成されている。この突部71とロッ 部材61の突部63とが係止された状態を、本実 施形態ではロック状態という。又、この突部 71とロック部材61の突部63との係止が解除され た状態、すなわち、図8(b)に示すようにロッ 部材61が折れ曲がった状態をロックの解除状 態という。又、第3実施形態においても第1実 形態と同様に、閉じた状態のケース10がシ トにより密封されて流通過程に供される。

 さて、第3実施形態に特有の作用を説明する 。
 第1部材20と第2部材30とが閉じた状態を保持 るためには、図7(a)及び図8(a)に示すように ック部材61を直線状態とする。この状態では 、ロック部材61の一対の突部63が第1部材20の 突部71に係止することからロック状態が維持 される。このロック状態では、使用者が第1 材20を第2部材30から開放しようとしても第1 材20を開放することができない。

 使用者がロック部材61を透孔60に向かって 押圧し、図7(b)及び図8(b)に示すようにロック 材61の中間部61aを折り曲げると、ロック部 61の突部63と突部71との係止が解除されてロ ク部材61のロック状態が解除される。この状 態で、図7(c)に示すように使用者が第1部材20 第2部材30とを開放する。

 第3実施形態では、凹部21と凸部31とが重 合わされて第1部材20と第2部材30とが閉じら た状態がロック部材61によりロックされてい ると、コンタクトレンズがケース10内に収納 れた保持状態を維持することができる。

 本発明の実施形態は前記各実施形態に限定 れるものではなく、各実施形態を下記のよ に変更することも可能である。
 図9に示すように、第3実施形態において、 ンジが省略されて第1部材20の長手方向にお る両端部が第2部材30から外方へ突出するよ にして配置され、第2部材30の長手方向にお る両端部に第3実施形態と同様の構成を有す ロック部材61が設けられてもよい。この場 、第1部材20には、各ロック部材61が嵌合する 一対の嵌合孔70が設けられている。このよう 構成においても、第3実施形態と同様の作用 及び効果を実現することができる。ロック手 段Lが第1部材20及び第2部材30において複数の 位に設けられていると、各ロック手段Lのロ クの解除により、第1部材20及び第2部材30が いに解放されてコンタクトレンズの出し入 が可能となる。

 第3実施形態では作動許容空間が透孔60内 設けられている。しかしながら、ロック部 61が作動可能な空間領域を構成する手段は 孔に限定されず、側端部の端面に開口を有 る切り欠きでもよい。

 第3実施形態において、ロック手段Lを構 するロック部材61が第2部材30ではなく第1部 20に設けられ、作動許容空間を有する透孔60 は切り欠きが第1部材20ではなく第2部材30に けられてもよい。

 第1実施形態の第1連通孔24の形状は限定さ れるものではなく、例えば図10に示すように 1連通孔24の形状を網目状に形成してもよい




 
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