Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
CONTAINER STERILIZATION APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/081868
Kind Code:
A1
Abstract:
This invention provides a container sterilization apparatus which can prevent the conversion of nitrogen oxide, produced upon exposure of the inside of an irradiation chamber (30) to an electron beam, to nitric acid. An electron beam irradiation apparatus (28) on its irradiation face (an irradiation window (29a) with a window foil (29b) mounted thereon) is directed to a container (2) transferred by a container transfer apparatus (24). An electron beam is applied to this container (2) for sterilization. An irradiation chamber (30) is provided so as to surround the irradiation face of the electron beam irradiation apparatus (28) and the container (2) to be irradiated with the electron beam. A sterile room (32) is provided on the outlet side of the irradiation chamber (30), and dry air supply means (80) for supplying dry sterile air into the irradiation chamber (30) is connected to the irradiation chamber (30). The conversion of nitrogen oxide to nitric acid is suppressed by dehumidifying the inside of the irradiation chamber (30) for electron beam irradiation, and, consequently, the corrosion of metallic parts can be prevented.

Inventors:
NISHINO YUKINOBU (JP)
NISHI TOKUO (JP)
YAMAMOTO YUKIHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/075125
Publication Date:
July 10, 2008
Filing Date:
December 27, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
SHIBUYA KOGYO CO LTD (JP)
NISHINO YUKINOBU (JP)
NISHI TOKUO (JP)
YAMAMOTO YUKIHIRO (JP)
International Classes:
B65B55/08; B65B55/02; B65B55/04
Foreign References:
JP2006518689A2006-08-17
JPH09222500A1997-08-26
JP2003054521A2003-02-26
JPS61226050A1986-10-07
JP2006199377A2006-08-03
US20060159583A12006-07-20
JP2005329140A2005-12-02
JPS5217469B11977-05-16
JP2005335724A2005-12-08
JPH09222500A1997-08-26
JPS5217469A1977-02-09
JPH0889562A1996-04-09
Other References:
See also references of EP 2100814A4
Attorney, Agent or Firm:
AIKAWA, Mamoru (1-4-11 Higashikanda,Chiyoda-k, Tokyo 31, JP)
Download PDF:
Claims:
 電子線照射装置(28)と、容器搬送装置(24)と、この容器搬送装置(24)を設けた殺菌室(18)とを備え、電子線照射装置(28)の照射面(29b)を容器搬送装置(24)による容器(2)の搬送経路に向けて配置し、殺菌室(18)内で搬送される容器(2)に電子線を照射して殺菌する容器殺菌装置において、
 前記電子線照射装置(28)の照射面(29b)と照射対象の容器(2)を取り囲み、容器(2)の入口(30a)と出口が開口された照射室(30)を殺菌室(18)内に設けるとともに、この照射室(30)に、無菌乾燥気体を供給する気体供給手段(80)を設けて、照射室(30)内を乾燥状態に維持することを特徴とする容器殺菌装置。
 前記照射室(30)の出口に連通し、殺菌が終了した容器(2)の搬送経路を覆う排出室(32)と、この排出室(32)の圧力を制御する圧力制御手段を設け、排出室(32)内の圧力を前記照射室(30)よりも高く維持することを特徴とする請求項1に記載の容器殺菌装置。
 前記照射室(32)の壁面の容器入口(30a)と出口を除いた位置に、開閉手段(30c)によって開閉可能な開放部(30b)を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の容器殺菌装置。
 前記容器搬送装置(24)が、多数の容器保持手段を連設して無端状に形成した容器搬送体(24a)と、この無端状の容器搬送体が掛け回されて容器保持手段を循環移送させる複数の移送回転体(24b、24c)とを備え、移送回転体(24b、24c)の周回経路に容器(2)の排出位置(C)を設定し、この排出位置(C)を設定した移送回転体(24b、24c)の周縁部分が照射室(30)を通過するように構成したこと特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の容器殺菌装置。
 前記照射室(30)内における電子線照射装置(28)の照射面(29b)の正面に対向して配置され、照射された電子線を受けるビームコレクタ(30e)と、ビームコレクタ(30e)を冷却する冷却手段とを備え、電子線の照射により加熱されるビームコレクタ(30e)を、殺菌室(18)内の温度を下回らない範囲で冷却することを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の容器殺菌装置。
Description:
容器殺菌装置

 本発明は、電子線照射装置から搬送中の 器に電子線を照射して殺菌を行う容器殺菌 置に関するものである。

 電子線を用いた殺菌装置で、被殺菌物に 子線を照射すると窒素酸化物が生成される さらに、空気中に水分があるとこの窒素酸 物は水に溶解して硝酸になる。硝酸は腐食 を有しているため、殺菌装置の寿命を低下 せることになる。電子線による殺菌装置を 期間使用するためには定期的な部品交換が 要であり、ランニングコストが高くなって まう。また、腐食に強い特殊材料を使用す ば、コスト高になってしまうという問題が った。そこで、電子線の照射室に乾燥した スを供給することにより、窒素酸化物の生 を防止するようにした電子線照射装置がす に提案されている(特開平9-222500号公報参照) 。

 前記特許文献1に記載された発明は、コンベ ヤ等の搬送手段によって照射室内を搬送され ている被照射物に電子線を照射する電子線照 射装置であって、照射室内の雰囲気中の水分 量を低減させるために、乾燥装置を通したガ スを照射室内に供給している。

特開平9-222500号公報

 前記特許文献1の発明の構成では、照射室 内を搬送され、電子線を照射される被照射物 に向かって乾燥ガスを噴射するようになって いる。この発明の照射室は、被照射物を搬送 する広い空間になっており、この空間内の被 照射物に向けて乾燥ガスを噴射するので、空 間全体に拡散してしまい効率が悪いという問 題があった。

  本発明は、前記課題を解決するために されたもので、照射室内を乾燥状態に維持 ることができ、窒素酸化物から硝酸が生成 れることを抑制することができる容器殺菌 置を提供することを目的とするものである

 本発明は、電子線照射装置と、容器搬送 置と、この容器搬送装置を設けた殺菌室と 備え、電子線照射装置の照射面を容器搬送 置による容器の搬送経路に向けて配置し、 菌室内で搬送される容器に電子線を照射し 殺菌する容器殺菌装置において、前記電子 照射装置の照射面と照射対象の容器を取り み、容器の入口と出口が開口された照射室 殺菌室内に設けるとともに、この照射室に 無菌乾燥気体を供給する気体供給手段を設 て、照射室内を乾燥状態に維持することを 徴とするものである。

 また、請求項2に記載の発明は、前記照射 室を設けた構成において、前記照射室の出口 に連通し、殺菌が終了した容器の搬送経路を 覆う排出室と、この排出室の圧力を制御する 圧力制御手段を設け、排出室内の圧力を前記 照射室よりも高く維持することを特徴とする ものである。

 さらに、請求項3に記載の発明は、前記照 射室を設けた構成において、前記照射室の壁 面の容器入口と出口を除いた位置に、開閉手 段によって開閉可能な開放部を設けたことを 特徴とするものである。

 また、請求項4に記載の発明は、前記照射 室を設けた構成において、前記容器搬送装置 が、多数の容器保持手段を連設して無端状に 形成した容器搬送体と、この無端状の容器搬 送体が掛け回されて容器保持手段を循環移送 させる複数の移送回転体とを備え、移送回転 体の周回経路に容器の排出位置を設定し、こ の排出位置を設定した移送回転体の周縁部分 が照射室を通過するように構成したこと特徴 とするものである。

 また、請求項5に記載の発明は、前記照射 室を設けた構成において、前記照射室内にお ける電子線照射装置の照射面の正面に対向し て配置され、照射された電子線を受けるビー ムコレクタと、ビームコレクタを冷却する冷 却手段とを備え、電子線の照射により加熱さ れるビームコレクタを、殺菌室内の温度を下 回らない範囲で冷却することを特徴とするも のである。

 本発明の容器殺菌装置は、電子線照射装 の照射面と電子線の照射対象である容器と 取り囲む照射室を形成し、この狭い空間内 無菌乾燥気体を供給するようにしたので、 子線の照射が行われる照射室内の雰囲気を めて効率よく乾燥状態に維持することがで るという利点がある。

図1は本発明の一実施例に係る電子線殺 菌装置を備えた容器充填システムの全体の構 成を示す平面図である。(実施例1) 図2はエアブロー装置の要部を示す正面 図である。 図3は照射室の構成を示す斜視図である 。 図4は第2の実施例に係る容器殺菌装置 要部の平面図である。(実施例2)

符号の説明

  2  容器
 24  容器搬送装置
 28  電子線照射装置
 29b 照射面(窓箔)
 30  照射室
 30a 照射室の容器入口
 30b 照射室の開放部
 32  排出室
 80  気体供給手段(ドライエア供給手段)

 本発明は、電子線照射装置の照射面を、 器搬送装置による容器の搬送経路に向けて 置するとともに、前記照射面と照射対象の 器とを取り囲み、かつ、容器の入口と出口 有する照射室を形成し、この照射室に無菌 燥気体を供給する気体供給手段を接続する いう構成にしたことよって、電子線の照射 より生成される窒素酸化物が、水分と反応 て硝酸になることを抑制するという目的を 成する。

 以下、図面に示す実施例により本発明を 明する。この実施例に係る容器殺菌装置に いて殺菌され液体等の内容物が充填される 器2はペットボトルである(図2参照)。この容 器2はエア搬送コンベヤ4によって連続的に搬 され、インフィードスクリュー6によって所 定の間隔に切り離されつつ導入チャンバー内 に搬入される。導入チャンバーは2つのチャ バー(第1導入チャンバー8と第2導入チャンバ 10)に分かれており、各チャンバー8、10内に れぞれ、容器保持手段(図示せず)を備えた ータリホイール(第1ロータリホイール12と第2 ロータリホイール14)が配置されている。これ ら導入チャンバー8、10内に搬入された容器2 、各導入チャンバー8、10内のロータリホイ ル12、14に順次受け渡されて回転搬送される 前記エア搬送コンベヤ4から第1導入チャン ー8内へ容器2が搬入される部分のチャンバー 壁面には、容器2が通過可能な開口(図示せず) が形成され、また、第1ロータリホイール12か ら第2ロータリホイール14への受渡部の仕切壁 16には、容器2の受け渡しが可能な開口(図示 ず)が形成されている。

 第2導入チャンバー10に続いて、容器2を電 子線の照射によって殺菌する際に、X線(制動X 線)や電子線が外部に漏れないように遮蔽す 鉛製壁面から成る殺菌ボックス(殺菌室)18が 置されている。この殺菌ボックス18内は、 給ホイール20が配置されている入口側の供給 室22と、供給ホイール20から受け取った容器2 搬送するとともに上下を反転させる容器搬 装置24が設けられたメイン室26と、電子線照 射装置28の前面側に位置し、搬送される容器2 が電子線の照射を受ける照射室30と、この照 室30の出口側(図1の右側)に連続して設けら 、電子線の照射によって殺菌された容器2を 菌状態を維持したまま下流側に送る排出室3 2に区画されている。

 殺菌ボックス18の壁面の、第2導入チャン ー10のロータリホイール14から供給室22内の 給ホイール20へ容器2の受け渡しを行う部分 は、容器2が通過可能な開口(図示せず)が形 されている。第2ロータリホイール14から容 2を受け取った供給ホイール20は、メイン室2 6の容器搬送装置24に容器2を引き渡す。供給 22とメイン室26との間の仕切壁34にも、容器2 受け渡しが可能な開口(図示せず)が形成さ ている。

 メイン室26に設置された容器搬送装置24は 、詳細な図示および説明は省略するが、多数 の容器保持手段としての容器グリッパが連続 して設けられた無端状の容器搬送体である容 器保持帯24aと、この無端状の容器保持帯24aが 掛け回されて容器グリッパを循環搬送させる 移送回転体として2つのスプロケット24b、24c 備えている。各容器グリッパは、上下一対 容器保持部を有しており、同時に2個の容器2 を保持して搬送するとともに、搬送方向に沿 った軸線を中心に180°回転して反転すること できる。そして、この容器搬送装置24は、 器グリッパが両スプロケット24bと24cの間で 線的に移送される直線経路と、各スプロケ ト24b、24cに沿って周回される周回経路から 成され、一方のスプロケット24cから他方の プロケット24bへ至る直線経路に反転位置Aが 定され、容器2を1周搬送する間に1回反転さ て容器2の上下を入れ替えるようになってい る。一方のスプロケット24cの周回経路には、 容器グリッパの移送方向で下流側に容器2の 給位置Bが設定され、上流側に排出位置Cが設 定されており、一つの容器2は、供給位置Bで 方の容器保持部に保持されて2周搬送され、 その間に2回上下が反転され、供給時の状態 戻った後、排出位置Cから排出室32の受け渡 ホイール36に引き渡される。前記第1導入チ ンバー8、第2導入チャンバー10、供給室22お びこのメイン室26内は、外部から殺菌前の容 器2が導入され搬送されているので、外部よ も陽圧に管理されているが完全な無菌状態 維持されてはいない。

 鉛製の殺菌ボックス18に隣接して電子線 射装置28が配置されている。この電子線照射 装置28は、容器2に電子線を照射する照射ユニ ット29を備えており、載置台38上に載置され 移動できるようになっている。電子線照射 置28の構成は周知であるので図示および詳細 な説明は省略するが、照射ユニット29内の真 中でフィラメントを加熱して熱電子を発生 せ、高電圧によって電子を加速して高速の 子線ビームにしてから、照射窓29aに取り付 たTi等の窓箔29bを通して大気中に取り出し 被処理物(容器2)に電子線を当てて殺菌等の 理を行う装置である。

 この実施例では、電子線照射装置28を載 した載置台38はレール38a上を移動可能になっ ており、殺菌ボックス18に対して接近、離隔 せることができる。この容器充填システム 運転する際には、載置台38を殺菌ボックス18 に接近させ、照射ユニット29の照射窓29aを殺 ボックス18の壁面に形成された開口18aに一 させて、これら両者18、29を連結する。殺菌 ックス18の内部に、前記照射ユニット29が取 り付けられている開口18aを囲むようにして照 射室30が設けられている。前記容器搬送装置2 4はスプロケット24bからスプロケット24cへ至 直線経路が照射室30を貫通しており、この貫 通する部分に照射位置Dが設定され、容器グ ッパに保持された2本の容器2は、上下に垂直 な状態でこの照射室30内を通過し、各容器2は 、電子線照射装置28から電子線の照射を受け 殺菌される。

 照射室30の入口側と出口側の壁面には容 グリッパに保持された上下2本の容器2が通過 可能な開口(図示せず)が形成されている。こ 照射室30の出口側の壁面に連続して排出室32 が形成されている。容器搬送装置24の一方の プロケット(図1の右側のスプロケット24c)は 排出室32の内部に入り込んだ状態で設置さ ている。容器グリッパに保持されて上下位 で1回ずつ2回の電子線照射を受けた容器2は 排出室32内で、容器グリッパの下方に位置す る容器保持部からこの排出室32に設置された け渡しホイール36に引き渡される。排出室32 は、スプロケット24cの回転を妨げずに、照射 室30の出口側の開口から受け渡しホイール36 での容器搬送装置24の搬送経路、および受け 渡しホイール36の搬送経路を、メイン室26お び供給室22から区画する仕切壁32aと、この仕 切り壁32aと対向し受け渡しホイール36の上下 間から区画する仕切壁32b、および殺菌ボッ ス18の床面と天面とで取り囲んで覆ってい 。この排出室32以降の各チャンバーは、電子 線の照射により殺菌された容器2の処理を行 ので、無菌状態が維持されている。なお、 らに照射室30の出口側の開口から受け渡しホ イール36までの容器搬送装置24の搬送経路を 容器2の搬送を妨げないようにして上方の搬 空間と下方の搬送空間とに仕切壁を設けて 画し、受け渡しホイール36の搬送経路につ ても、容器2を受け取る下方の搬送空間と連 させて上方の搬送空間とは仕切壁により区 するようにしても良い。この場合には、下 の搬送空間と受け渡しホイール36の搬送経 を取り囲む空間が排出室32となる。

 殺菌ボックス18内の最も下流側に位置し いる排出室32に隣接して中間チャンバー40が 置されている。そして、この中間チャンバ 40の下流側に、フィラ(充填手段)42を収容し チャンバー(充填室)44が設置されている。中 間チャンバー40内には、容器保持手段46a(図2 照)を備えたロータリホイール(ネックホイー ル)46が設けられており、このネックホイール 46が前記排出室32内の受け渡しホイール36から 受け取った容器2を、回転搬送した後、フィ 42が設置されたチャンバー44内の供給ホイー 48に引き渡す。

 中間チャンバー40内のネックホイール46に 円周方向等間隔で設けられている各容器保持 手段46aの上方に、図2に示すように、それぞ エア噴射ノズル50が設置されており、これら ネックホイール46、容器保持手段46aおよびエ 噴射ノズル50等によりエアブロー装置52が構 成されている。エアブロー装置52は、前記容 保持手段46aによって容器2のネック部に形成 されたフランジ2aの下面側を支持して回転搬 する間に、前記エア噴射ノズル50から容器2 に無菌エアを吹き込む。このように、前記 子線照射装置28から電子線の照射を受けて 菌された容器2の内部に無菌エアを吹き込む とにより、電子線の照射によって発生した ゾンを容器2内から排気させる。なお、この ネックホイール46に容器2を引き渡す受け渡し ホイール36および、ネックホイール46から容 2を受け取る下流側の供給ホイール48には、 れぞれ容器2のフランジ2aの上方をグリップ るグリッパ55(図2中に想像線で示す)が設けら れている。

 エアブロー装置52でエアブローが済んだ 器2は、フィラ42が設置されたチャンバー44内 の入口側に配置されている供給ホイール48に け渡された後、フィラ42に供給される。供 ホイール48から容器2を受け取ったフィラ42は 、この容器2を保持して回転搬送する間に液 等の内容物の充填を行う。充填が終了した 器2は、フィラ42のチャンバー44に隣接して配 置されているキャッパ54用のチャンバー56内 搬入される。このキャッパ54用のチャンバー 56内の入口側には、フィラ42から容器2を受け ってキャッパ54にこの容器2を引き渡す中間 イール58が配置されている。また、キャッ 54の下流側には、キャッピングが終了した容 器2を排出コンベヤ60に引き渡す排出ホイール 62が設けられている。

 この容器充填システムでは、エア搬送コ ベヤ4によって搬送されてきた容器2が、殺 ボックス18内で電子線照射装置28から電子線 照射を受けて殺菌された後、フィラ42で内 物が充填され、キャッパ54でキャッピングが 行われ、その後、排出コンベヤ60によって排 されて次の工程に送られる。なお、殺菌ボ クス18内の排出室32に配置された受け渡しホ イール36から中間チャンバー40のロータリホ ール46に容器2を受け渡す位置、中間チャン ー40内のロータリホイール46からフィラ42の 置されたチャンバー44内の供給ホイール48へ 器2を受け渡す位置、フィラ42からキャッパ5 4の設置されたチャンバー56内の中間ホイール 58に容器2を受け渡す位置等のチャンバー壁面 には、それぞれ容器2が通過可能な開口が形 されている。また、殺菌ボックス18の各開口 にはシャッタが備えられており、連通する他 のチャンバー内を洗浄する際に閉鎖して水滴 や湿気の流入を防止するようになっている。

 前記第1の導入チャンバー8と、鉛製の殺 ボックス18のメイン室26およびキャッパ54の けられたチャンバー56には、それぞれ排気ブ ロア64、66、68が接続されて各チャンバー8、26 、56内のエアを排出できるようになっている また、エアブロー装置52が設置されている 間チャンバー40と、フィラ42が設置されてい チャンバー44には、それぞれ加圧エアの供 手段70、72がフィルター74、76を介して接続さ れており、各チャンバー40、44内に無菌エア 供給できるようになっている。これら各排 ブロア64、66、68、加圧エア供給手段70、72お びこれらの排気量と給気量を制御する制御 置(図示せず)によって圧力制御手段が構成 れており、この圧力制御手段によって、前 各チャンバー8、10、22、26、32、40、44、56内 圧力を制御できるようになっている。

 この実施例では、電子線の照射により容 2の殺菌を行う照射室30を含む殺菌ボックス1 8と、フィラ42が設置されたチャンバー44との に配置されている中間チャンバー40内が最 高圧になるようにコントロールされている そして、フィラ42の設置されているチャンバ ー44内は、中間チャンバー40と同圧かあるい やや低い圧力になっている。このフィラ42が 設置されたチャンバー44の下流側の、キャッ 54が設置されているチャンバー56は、フィラ 42のチャンバー44よりも低圧になっている。 方、中間チャンバー40よりも上流側の、殺菌 ボックス18内の排出室32は、中間チャンバー40 よりも低圧であり、さらに、照射室30、メイ 室26は排出室32よりも低圧になっている。ま た、メイン室26よりもさらに上流側の供給室2 2、第2導入チャンバー10および第1導入チャン ー8は、外部よりは陽圧であるが上流側に向 かうほど次第に低い圧力になるように制御さ れている。なお、請求項1および請求項2に記 した殺菌室は、殺菌ボックス18を指してい が、中間チャンバー40は、この殺菌ボックス 18内で最も高い圧力に維持されている下流側 排出室32よりも高圧となるようにコントロ ルされている。さらに、前記照射室30には、 ドライエア供給手段80の吹き出し口が接続さ ており、乾燥した無菌エアを供給できるよ になっている。

 以上の構成に係る容器殺菌装置の作動に いて説明する。この充填システムで殺菌さ 、内容物が充填される容器2はペットボトル であり、エア搬送コンベヤ4によって、ネッ 部に形成されたフランジ2aの下面側を支持さ れ、後方からエアを吹き付けられて搬送され る。エア搬送コンベヤ4によって搬送されて た容器2は、第1導入チャンバー8内に入り、 ンフィードスクリュー6によって一定の間隔 切り離されて、第1ロータリホイール12の容 保持手段に引き渡される。さらに、容器2は 、第1ロータリホイール12によって回転搬送さ れた後、第2導入チャンバー10内の第2ロータ ホイール14に引き渡される。

 容器2は第2ロータリホイール14から、鉛製 の殺菌チャンバー18の供給室22内に設置され 供給ホイール20に引き渡され、供給ホイール 20の容器保持手段に保持されて回転搬送され 、容器搬送装置24のグリッパに引き渡され 。グリッパは上下二つの容器保持部を有し おり、その下側の容器保持部に保持された 器2は、グリッパが反転することにより上方 移動して倒立した状態になる。倒立した容 グリッパがスプロケット24bの周囲を回転移 して照射室30に入る。照射室30には、その外 側に配置されている電子線照射装置28から電 線が照射されるようになっており、搬送さ ているこの容器2は、照射ユニット29の照射 (窓箔29b)の前方を通過する間に、電子線が 射されて殺菌される。

 1回目の電子線の照射を終えた容器2は、 射室30を抜け出した後、排出室32内を移動し スプロケット24cの周囲を回転移動して再び 給ホイール20からの容器供給位置Bに戻る。 回下側の容器保持部がこの供給ホイール20 ら受け取った容器2は、反転して上方に移動 ており、下方に位置している他方の容器保 部が供給ホイール20から容器2を受け取る。 の後、グリッパが再度反転して、上下が入 替わり、前回上方で電子線の照射を受けた 器2が下側に移動し、電子線の照射を受けて いない面が容器搬送装置24の回転移動方向の 側を向く。再び照射室30に入ると、すでに1 目の照射を受けた容器2は前回とは逆側から 2回目の電子線の照射を受けて内外面全域が 菌される。また、同時に他方の新たに保持 れた上方の容器2は1回目の照射を受ける。

 照射室30で2回目の電子線の照射を受けて 外面全体が殺菌された容器2は、排出室32内 受け渡しホイール36に引き渡され、さらに 次の中間チャンバー40内のネックホイール46 引き渡されて鉛製の殺菌ボックス18から排 される。中間チャンバー40内に設置されたネ ックホイール46の容器保持手段46aに保持され 容器2は、回転搬送される間に上方のエア噴 射ノズル50から内部に無菌エアが吹き込まれ 電子線の照射により生成されて内部に残留 ていたオゾンが排出される。

 中間チャンバー40のネックホイール46に保 持された容器2は、次のフィラ42を収容したチ ャンバー44内に設置された供給ホイール48に け渡しが行われ、その後、この供給ホイー 48からフィラ42に供給される。フィラ42で回 搬送される間に内容物が充填された容器2は 中間ホイール58によってフィラ42から取り出 され、次のキャッパ54が配置されたチャンバ 56内に搬入される。チャンバー56内に搬入さ れた容器2は、中間ホイール58からキャッパ54 受け渡されてキャッピングが行われた後、 出ホイール62を介して排出コンベヤ60上に排 出されて次の工程に送られる。

 前記照射室30には、ドライエア供給手段80 が接続されており、このドライエア供給手段 80から乾燥した無菌エアを供給できるように っている。前述のように電子線を照射する 窒素酸化物が生成され、照射環境内に水分 あると、この窒素酸化物は水に溶解して硝 になり、容器搬送装置24の金属部等を腐食 せるおそれがある。そこで、殺菌ボックス18 内に照射室30を設けて、この照射室30内にド イエアを送り込んで乾燥状態を維持するこ により、硝酸の発生を阻止し、前記各部の 食が起こらないようにしている。特に、こ 実施例では、電子線照射装置28の照射面、つ まり窓箔29bが取り付けられている照射窓29aの 前面を通過する照射対象の容器2の周囲だけ 照射室30に収容して取り囲んでいる。そして 、この照射室30は、容器搬送装置24により搬 される容器2の入口30a(図3参照)と出口(図示せ ず)となる開口を除いて、殺菌ボックス18の床 面から天面まで続く壁面により構成されてお り、入口、出口の開口は容器2の通過に必要 小限であって殺菌時には通過する容器2でほ 塞がれることから、狭くしかも比較的閉鎖 の高い空間に乾燥エアを供給するので、こ 電子線が照射される空間内を効率よく乾燥 せることができる。なお、照射室30に供給 る乾燥気体としては、露点が-30~40℃程度の 燥度の高い気体を用いる。また、空気(大気) を乾燥し無菌化して使用するのでランニング コストを安価に抑えることができる。

 さらに、電子線による殺菌装置において 電子線の照射によって生じるX線やオゾンを 用いて殺菌装置自体を殺菌することがすでに 知られている(特公昭52-17469号公報、特開平8-8 9562号公報等参照)。

 しかしながらこの実施例の構成では、容 2に電子線を照射して殺菌を行う部分を照射 室30として壁面で囲んであるので、電子線や 子線の照射により発生したX線やオゾンが殺 菌ボックス18内の全域には充分に行き渡らな 。そこで、図3に示すように、照射室30の両 壁、つまり、容器搬送装置24によって搬送 れる容器2が照射室30に搬入される入口30aと 出される出口が形成されている壁面の、前 入口30aと出口を除いた部分を開放部30bにし あり(出口側の開放部は図示せず)、この開放 部30bを開閉手段(扉)30cによって開閉できるよ にしている。これら両側の扉30cは、それぞ 開閉用エアシリンダ30dによって開閉される この扉30cを開放すれば、殺菌効果を有する 子線や電子線の照射によって発生したX線や オゾンを殺菌ボックス18内全体に行き渡らせ ことが可能である。この実施例に係る構成 は、照射室30の内部およびこの照射室30内を 通過する容器搬送装置24は、容器2の殺菌時に 直接電子線の照射を受けて殺菌されるが、殺 菌ボックス18内のその他の部分は、電子線が 射されないので、容器2の殺菌作業の終了後 等に定期的に、または、必要に応じて開閉用 エアシリンダ30dを作動させて、両側壁の開放 部30bの扉30cを開いた状態で、電子線照射装置 28から電子線を照射させて電子線やX線および オゾンを開放部30bから外部に流出させて殺菌 ボックス18内に充分に行き渡らせることによ 殺菌を行う。なお、この場合も硝酸の発生 防ぐため、電子線の照射前に扉30cを開いて 放部30bを開放状態として、ドライエア供給 段80からドライエアを供給し、これを照射 30から流出させて殺菌ボックス18内を乾燥状 とし、さらに、ドライエアの供給を継続し 状態で電子線の照射を行う。

 電子線照射装置28の照射窓29aの正面にこ と対向する照射室30の壁面(図1の下側の壁30e 内面側)は、電子線の照射を受ける金属製の ビームコレクタとして配置されており、この ビームコレクタによって、照射された電子線 や発生したX線を遮蔽して背後への不必要な 射を防いでいる。なお、ビームコレクタは 容器2の殺菌中に電子線が直接照射され続け 加熱され非常に高温になるため冷却する必 がある。そのため、ビームコレクタとして 能する照射室30の壁30eの内部には、冷却手 として冷却水を流通させるための配管が全 的に埋め込まれて、壁30eの全域を水冷でき ようになっている。そこで、本実施例では 配管が内蔵されていることで開放部を形成 きない電子線照射装置28の照射窓29aの正面の 壁30eを避けて、これら照射窓29aや壁30eに対す る両側壁に開放部30bを形成している。また、 このように照射された電子線を金属製のビー ムコレクタに衝突させることで、制動X線を 果的に発生させることができる。さらに、 ームコレクタは、冷却する温度によっては 30eの内外面に結露を生じさせる可能性があ 硝酸発生の原因となるため、殺菌ボックス18 内の温度を下回らない範囲で冷却するように している。なお、電子線の照射時においては 殺菌ボックス18内の温度は40℃程度に上昇す が、冷却水としては環境温度に近い常温(15~2 5℃)付近のものであればビームコレクタは50~6 0℃程度に冷却されて冷やしすぎることもな 、また、電子線を照射せずに温度上昇のな 状態でも結露が生じることがない。

 図4は、前記実施例の変形例を示すもので 、殺菌ボックス18内の照射室130の構成が前記 施例と異なっている。なお、その他の構成 同一なので、同一の部分には同一の符号を して説明を省略し、相違する部分について け説明する。すなわち、前記容器搬送装置2 4の構成において直に容器2と接触する各容器 リッパについては、無端状に形成した容器 持帯24aに設けられ、循環移送されて照射室1 30を通過する毎に電子線が照射されて殺菌さ るため、容器2の殺菌作業中は清浄性を保つ ことができるが、その他の構成部分について は殺菌作用が及びにくい。特に、容器2の供 位置B,排出位置Cが設定されているスプロケ ト24cは、受け渡しホイール36と隣接し、周縁 部分は無菌状態に維持される排出室32にも入 込むため、高い清浄度が要求されるが、外 から容器2を供給する供給ホイール20とも隣 するため汚染される危険性も高い、そこで この実施例では、照射室130のサイズを容器2 の搬送方向に沿って拡大している。例えば、 図4中に実線130Aで示すように、照射室130Aの容 器出口が形成されている壁面を排出室32側に 長する。このときには排出室32が照射室130A 延長分だけ後退していることは言うまでも い。このように照射室130Aを延長することに より、容器搬送装置24のスプロケット24cの周 部分を照射室130A内に入り込ませることで、 供給位置Bで供給ホイール20および供給室22の 囲気に接近したスプロケット24cの周縁部分 、回転に伴って照射室130Aを通過するように 構成され、通過の間に電子線やX線の影響が ぶことで殺菌作用が生じ清浄化されるとと に、汚染の進行を阻止することができる。 の後、照射室130Aを通過するとすぐに排出室3 2に入り排出位置Cに至るため、仮に供給位置B 付近でスプロケット24cの周縁部分に雑菌や汚 染物質が付着する危険性があっても、排出室 32に持ち込まれることが防止され、排出室32 よびそれ以降のチャンバー内が汚染される とがない。また、図4中に破線130Bで示すよう に、入口が形成された壁面を上流側に移動し て照射室130Bを延長しても良い。この場合に 、別のスプロケット24bの周縁部分を照射室13 0B内に入り込ませて殺菌作用を生じさせるこ ができる。さらに、入口側の壁面と出口側 壁面をともに移動させて、照射室を上流側 下流側の両方に延長するようにしても良い( 130Aと130Bとをあわせた状態)。この場合には、 両方のスプロケット24b、24cの周縁部分に対し て殺菌作用を生じさせることができる。