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Patent Searching and Data


Title:
CONTROL APPARATUS, ALIGNING APPARATUS, CONTROL METHOD AND MEASURING APPARATUS
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/110599
Kind Code:
A1
Abstract:
A control apparatus is provided with an input value generating means for generating a control input value for controlling shift of an object shifting with rolling friction; a correcting means, which sets, as a spring force model, a frictional force of the rolling friction generated when the object shifts, and corrects a control input value based on a transmission coefficient of the model; and a setting means which sets as a variable value, a natural length of a spring in the spring force model. The control apparatus controls shift of the object in accordance with the corrected control input value.

Inventors:
FUJIMOTO HIROSHI (JP)
ASAUMI HIROYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/054307
Publication Date:
September 11, 2009
Filing Date:
March 06, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NAT UNIV CORP YOKOHAMA NAT UNI (JP)
NIKON CORP (JP)
FUJIMOTO HIROSHI (JP)
ASAUMI HIROYOSHI (JP)
International Classes:
G05D3/12; G01M13/02; G05B13/02; G05D17/02
Domestic Patent References:
WO2007105527A12007-09-20
Attorney, Agent or Firm:
SHIGA, Masatake et al. (JP)
Masatake Shiga (JP)
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Claims:
 転がり摩擦を伴って移動する対象物を移動制御する制御装置であって、
 前記対象物を移動制御するための制御入力値を生成する入力値生成手段と、
 前記対象物の移動時に発生する前記転がり摩擦の摩擦力をばね力としてモデル化し、該モデルの伝達関数に基づき前記制御入力値を補正する補正手段と、
 前記ばね力のモデルにおけるばねの自然長を可変値として設定する設定手段と、を備え、
 前記補正された制御入力値に従って前記対象物を移動制御する制御装置。
 前記設定手段は、前記ばねの長さに応じてばねの自然長を設定する、請求項1に記載の制御装置。
 前記設定手段は、前記ばねの伸びが所定の閾値に達すると伸びがその閾値を超えることなく一定となるように該ばねの自然長を設定する、請求項2に記載の制御装置。
 前記入力値生成手段は、
 前記対象物の目標位置に基づき制御入力値を生成するフィードフォワード制御手段と、
 前記対象物の目標位置と前記ばねの長さとの差分に基づき制御入力値を生成するフィードバック制御手段と、
 を備える請求項1から請求項3のいずれか1の項に記載の制御装置。
 請求項1から請求項4のいずれか1の項に記載の制御装置と、前記対象物を移動させる駆動手段を有するステージ装置と、を備えた位置決め装置。
 前記駆動手段は、ボールねじにより前記対象物を移動させるように構成されている請求項5に記載の位置決め装置。
 前記対象物の位置を前記ばねの長さとして計測する計測手段を更に備える請求項5又は請求項6に記載の位置決め装置。
 転がり摩擦を伴って移動する対象物を移動制御する制御方法であって、
 前記対象物を移動制御するための制御入力値を生成する過程と、
 前記対象物の移動時に発生する前記転がり摩擦の摩擦力をばね力としてモデル化し、該モデルの伝達関数に基づき前記制御入力値を補正する過程と、
 前記ばね力のモデルにおけるばねの自然長を可変値として設定する過程と、を備え、
 前記補正された制御入力値に従って前記対象物を移動制御する制御方法。
 前記ばねの自然長は、前記ばねの長さに応じて設定される請求項8に記載の制御方法。
 前記ばねの自然長は、前記ばねの伸びが所定の閾値に達すると伸びがその閾値を超えることなく一定となるように設定される請求項9に記載の制御方法。
 前記制御入力値を生成する過程は、
 前記対象物の目標位置に基づくフィードフォワード制御により前記制御入力値を生成する過程と、
 前記対象物の目標位置と前記ばねの長さとの差分に基づくフィードバック制御により前記制御入力値を生成する過程と、
 の少なくとも一方を備える請求項8から請求項10のいずれか1の項に記載の制御方法。
 前記対象物は、ボールねじにより移動させるように構成されている請求項8から請求項11のいずれか1の項に記載の制御方法。
 転がり摩擦を伴って移動する対象物の摩擦特性を計測する計測装置であって、
 前記対象物の移動時に発生する前記転がり摩擦の摩擦力を検出する摩擦力検出手段と、
 前記対象物の移動によって生じる変位量を検出する変位量検出手段と、
 前記対象物の移動時に発生する前記転がり摩擦の摩擦力を自然長が可変なばねのばね力としてモデル化し、該モデルの伝達関数に基づいて、前記検出された摩擦力と変位量とから対象物の摩擦特性を算出する演算手段と、
 を備える計測装置。
 転がり摩擦を伴って移動する対象物を移動制御する制御装置であって、
 前記対象物を移動制御するための制御入力値を生成する入力値生成手段と、
 前記対象物の移動時に発生する前記転がり摩擦の摩擦力をばねの自然長を可変値としたばね力として表した第1のモデルの伝達関数に基づいて、前記入力値生成手段が生成した制御入力値から前記転がり摩擦に対する該制御入力値の補正値を生成する補正値生成手段と、
 を備え、
 前記補正値生成手段が生成した補正値によって補正された制御入力値に従って前記対象物を移動制御する制御装置。
 前記補正値生成手段は、
 前記入力値生成手段が生成した制御入力値から前記対象物の応答を表す第2のモデルの伝達関数に基づいて前記対象物の位置情報を算出し、該算出した位置情報から前記第1のモデルの伝達関数に基づいて前記対象物の前記補正値を生成する請求項14に記載の制御装置。
 前記入力値生成手段は、
 前記対象物の目標位置に基づき制御入力値を生成するフィードフォワード制御手段と、
 前記対象物の目標位置と前記対象物の位置との差分に基づき制御入力値を生成するフィードバック制御手段と、
 を備える請求項14又は請求項15に記載の制御装置。
 前記フィードバック制御手段は、
 前記対象物の移動時の外乱を監視し、該監視した外乱に基づき前記制御入力値を補正する外乱補正手段をさらに備える請求項14から請求項16のいずれか1の項に記載の制御装置。
 請求項14から請求項17のいずれか1の項に記載の制御装置と、前記対象物を移動させる駆動手段を有するステージ装置と、を備えた位置決め装置。
 前記駆動手段は、ボールねじにより前記対象物を移動させるように構成されている請求項18に記載の位置決め装置。
 前記対象物の位置を計測する計測手段をさらに備える請求項18又は請求項19に記載の位置決め装置。
 転がり摩擦を伴って移動する対象物を移動制御する制御方法であって、
 前記対象物を移動制御するための制御入力値を生成する過程と、
 前記対象物の移動時に発生する前記転がり摩擦の摩擦力をばねの自然長を可変値としたばね力として表した第1のモデルの伝達関数に基づいて、前記生成した制御入力値から前記転がり摩擦に対する該制御入力値の補正値を生成する過程と、
 を備え、
 前記生成した補正値によって補正された制御入力値に従って前記対象物を移動制御する制御方法。
 前記補正値を生成する過程は、
 前記生成した制御入力値から前記対象物の応答を表す第2のモデルの伝達関数に基づいて前記対象物の位置情報を算出し、該算出した位置情報から前記第1のモデルの伝達関数に基づいて前記対象物の前記補正値を生成する請求項21に記載の制御方法。
 前記制御入力値を生成する過程は、
 前記対象物の目標位置に基づくフィードフォワード制御により前記制御入力値を生成する過程と、
 前記対象物の目標位置と前記対象物の位置との差分に基づくフィードバック制御により制御入力値を生成する過程と、
 の少なくとも一方を備える請求項21又は請求項22に記載の制御方法。
 前記フィードバック制御は、
 前記対象物の移動時の外乱を監視し、該監視した外乱に基づき前記制御入力値を補正する過程をさらに備える請求項21から請求項23のいずれか1の項に記載の制御方法。
 前記対象物は、ボールねじにより移動させるように構成されている請求項21ら請求項24のいずれか1の項に記載の制御方法。
Description:
制御装置、位置決め装置、制御 法、及び計測装置

 本発明は、対象物を移動制御する制御装置 位置決め装置、及び制御方法、並びに対象 の摩擦特性を計測する計測装置に関する。
 本願は、2008年3月6日に出願された特願2008-05 6860号、及び2008年7月31日に出願された特願2008 -198548号に基づき優先権を主張し、その内容 ここに援用する。

 ボールねじ駆動ステージは、ステージ上 対象物を精密に位置決めする機構として工 機械や露光装置等に広く利用されており、 年、位置決め精度の向上や位置決めの高速 に対する要求が大きくなっている。この要 に応えるため、例えば、PTC(Perfect Tracking Co ntrol:完全追従制御)や非特許文献1に開示され いる学習制御と呼ばれる制御方式を用いた ィードフォワード補償器によって、目標値 の追従特性を向上させる手法がとられてい 。

 ボールねじ駆動ステージを始めとする転 りガイドを用いたボールねじ機構には、ボ ルねじ部やガイド部等の転がり要素が弾性 形することに起因して転がり摩擦が発生す 。この転がり摩擦の特性は、微小変位領域 は、図9のようなヒステリシスを持った非線 形ばね特性(非線形摩擦)を示すことが知られ いる(例えば非特許文献2参照)。このような 線形摩擦を生じさせる対象物のモデルとし 、従来、転がり摩擦モデルと呼ばれるモデ が利用されている。図9を参照して、転がり 摩擦モデルの概要を説明する。

 図9において、横軸はステージの変位y、 軸は発生する摩擦力Fである。系の状態が図 のA点にあると仮定する。この状態から変位 yが増加すると、変位yと摩擦力Fは図中の曲線 C1に沿って変化していく。B点まで達した時に ステージの移動方向が反転すると、変位yと 擦力Fは図中の曲線C2に沿ってA点まで変化す 。ステージが移動する幅が小さい場合は、 のように曲線C1及びC2に沿ってA点とB点の間 系の状態が遷移することになる。ステージ 移動する幅が大きくなって、変位yの増加に よって摩擦力Fがある所定の値Fc(クーロン摩 力)まで増加すると(C点)、以降、変位yの増加 に拘らず摩擦力は一定値Fcを保ったまま、系 状態はC点→D点と変化する。D点まで達した にステージの移動方向が反転すると、変位y の減少に伴って系の状態は曲線C4に沿ってD点 からA点まで変化する。A点での摩擦力はクー ン摩擦力Fcであり、その後も変位yが減少す ば、摩擦力は一定値Fcを保ったまま系の状 はA点→E点と変化する。また、C点でステー の移動方向が反転した場合には、曲線C3に沿 って系の状態はC点からA点まで変化する。

 また、この転がり摩擦モデルの非線形ばね 性(非線形摩擦)を装置への適用が容易なVNLS( 可変自然長ばね:Variable Natural Length Spring)に ってモデル化して、上記非線形摩擦を補償 る方法が提案されている(例えば非特許文献 3参照)。
H. Asaumi, H. Fujimoto、“Proposal on Precise  Positioning Control of Ball Screw Stage Based on ILC  with PTC”、Papers of Technical Meeting on IIC、I EE、2007年、IIC-07-128、pp.145-151 T. Koizumi, O. Kuroda、“Analysis of Damped Vi bration of a System with Rolling Friction -Rolling F riction Depends on the Displacement-”、Journal of J apanese Society of Tribologists、1990年、pp.435-439 H. Asaumi, H. Fujimoto、“Proposal on nonlinear  friction compensation based on variable natural leng th spring model”、Papers of Technical Meeting on I IC、IEE、2008年、IIC-08-48、pp.75-80

 しかしながら、上述したフィードフォワ ド制御を行う手法では、ステージ移動中の 渡状態における特性向上に効果はあるもの 、ステージが整定領域に達して動きが収束 る状態となった際の特性を向上させること できないという問題がある。

 また、上述した転がり摩擦モデルに基づ 制御方法では、ステージの移動方向の反転 検出し、その反転時の対象物の位置を用い 制御を行う。移動方向反転の検出には、図1 0Aに示すように、変位yを微分して得られる移 動速度vがゼロになることを検出する方法を いる。しかしながら、実際に測定で求まる 号に図10Bのようにノイズがのってしまうと 移動方向の反転を正しく検出することがで ない(移動方向が反転したと判定される点が 数存在する)ため反転時の位置を知ることが できず、精確な制御を行うことが困難、ある いは制御アルゴリズムが複雑になるという問 題がある。

 本発明の目的は、対象物を移動制御する 際し簡易な構成で整定領域においても高精 な制御を行うことが可能な制御装置を提供 ることにある。

 本発明の一実施形態は、転がり摩擦を伴 て移動する対象物を移動制御する制御装置 あって、前記対象物を移動制御するための 御入力値を生成する入力値生成手段と、前 対象物の移動時に発生する前記転がり摩擦 摩擦力をばね力としてモデル化し、該モデ の伝達関数に基づき前記制御入力値を補正 る補正手段と、前記ばね力のモデルにおけ ばねの自然長を可変値として設定する設定 段と、を備え、前記補正された制御入力値 従って前記対象物を移動制御する制御装置 ある。

 上記制御装置であって、前記設定手段は 前記ばねの長さに応じてばねの自然長を設 することができる。

 また、上記制御装置であって、前記設定 段は、前記ばねの伸びが所定の閾値に達す と伸びがその閾値を超えることなく一定と るように該ばねの自然長を設定することが きる。

 また、上記制御装置であって、前記入力 生成手段は、前記対象物の目標位置に基づ 制御入力値を生成するフィードフォワード 御手段と、前記対象物の目標位置と前記ば の長さ(即ち対象物の位置)との差分に基づ 制御入力値を生成するフィードバック制御 段と、を備えることができる。

 また、本発明の一実施形態は、上記制御 置と、前記対象物を移動させる駆動手段を するステージ装置と、を備えた位置決め装 である。

 また、上記位置決め装置であって、前記 動手段は、ボールねじにより前記対象物を 動させるように構成され得る。

 また、上記位置決め装置であって、前記 象物の位置を前記ばねの長さとして計測す 計測手段を更に備えることができる。

 本発明の一実施形態は、転がり摩擦を伴 て移動する対象物を移動制御する制御方法 あって、前記対象物を移動制御するための 御入力値を生成する過程と、前記対象物の 動時に発生する前記転がり摩擦の摩擦力を ね力としてモデル化し、該モデルの伝達関 に基づき前記制御入力値を補正する過程と 前記ばね力のモデルにおけるばねの自然長 可変値として設定する過程と、を備え、前 補正された制御入力値に従って前記対象物 移動制御する制御方法である。

 上記制御方法であって、前記ばねの自然 は、前記ばねの長さに応じて設定され得る

 また、上記制御方法であって、前記ばね 自然長は、前記ばねの伸びが所定の閾値に すると伸びがその閾値を超えることなく一 となるように設定され得る。

 また、上記制御方法であって、前記制御 力値を生成する過程は、前記対象物の目標 置に基づくフィードフォワード制御により 記制御入力値を生成する過程と、前記対象 の目標位置と前記ばねの長さとの差分に基 くフィードバック制御により前記制御入力 を生成する過程と、の少なくとも一方を備 ることができる。

 また、上記制御方法であって、前記対象 は、ボールねじにより移動させるように構 され得る。

 本発明の一実施形態は、転がり摩擦を伴 て移動する対象物の摩擦特性を計測する計 装置であって、前記対象物の移動時に発生 る前記転がり摩擦の摩擦力を検出する摩擦 検出手段と、前記対象物の移動によって生 る変位量を検出する変位量検出手段と、前 対象物の移動時に発生する前記転がり摩擦 摩擦力を自然長が可変なばねのばね力とし モデル化し、該モデルの伝達関数に基づい 、前記検出された摩擦力と変位量とから対 物の摩擦特性を算出する演算手段と、を備 る計測装置である。

 本発明の一実施形態は、転がり摩擦を伴 て移動する対象物を移動制御する制御装置 あって、前記対象物を移動制御するための 御入力値を生成する入力値生成手段と、前 対象物の移動時に発生する前記転がり摩擦 摩擦力をばねの自然長を可変値としたばね として表した第1のモデルの伝達関数に基づ いて、前記入力値生成手段が生成した制御入 力値から前記転がり摩擦に対する該制御入力 値の補正値を生成する補正値生成手段と、を 備え、前記補正値生成手段が生成した補正値 によって補正された制御入力値に従って前記 対象物を移動制御する制御装置である。

 また、上記制御装置であって、前記補正 生成手段は、前記入力値生成手段が生成し 制御入力値から前記対象物の応答を表す第2 のモデルの伝達関数に基づいて前記対象物の 位置情報を算出し、該算出した位置情報から 前記第1のモデルの伝達関数に基づいて前記 象物の前記補正値を生成することができる

 また、上記制御装置であって、前記入力 生成手段は、前記対象物の目標位置に基づ 制御入力値を生成するフィードフォワード 御手段と、前記対象物の目標位置と前記対 物の位置との差分に基づき制御入力値を生 するフィードバック制御手段と、を備える とができる。

 また、上記制御装置であって、前記フィ ドバック制御手段は、前記対象物の移動時 外乱を監視し、該監視した外乱に基づき前 制御入力値を補正する外乱補正手段をさら 備えることができる。

 本発明の一実施形態は、上記制御装置と 前記対象物を移動させる駆動手段を有する テージ装置と、を備えた位置決め装置であ 。

 また、上記位置決め装置であって、前記 動手段は、ボールねじにより前記対象物を 動させるように構成され得る。

 また、上記位置決め装置であって、前記 象物の位置を計測する計測手段をさらに備 ることができる。

 本発明の一実施形態は、転がり摩擦を伴 て移動する対象物を移動制御する制御方法 あって、前記対象物を移動制御するための 御入力値を生成する過程と、前記対象物の 動時に発生する前記転がり摩擦の摩擦力を ねの自然長を可変値としたばね力として表 た第1のモデルの伝達関数に基づいて、前記 生成した制御入力値から前記転がり摩擦に対 する該制御入力値の補正値を生成する過程と 、を備え、前記生成した補正値によって補正 された制御入力値に従って前記対象物を移動 制御する制御方法である。

 上記制御方法であって、前記補正値を生 する過程は、前記生成した制御入力値から 記対象物の応答を表す第2のモデルの伝達関 数に基づいて前記対象物の位置情報を算出し 、該算出した位置情報から前記第1のモデル 伝達関数に基づいて前記対象物の前記補正 を生成することができる。

 また、上記制御方法であって、前記制御 力値を生成する過程は、前記対象物の目標 置に基づくフィードフォワード制御により 記制御入力値を生成する過程と、前記対象 の目標位置と前記対象物の位置との差分に づくフィードバック制御により制御入力値 生成する過程と、の少なくとも一方を備え ことができる。

 また、上記制御方法であって、前記フィ ドバック制御は、前記対象物の移動時の外 を監視し、該監視した外乱に基づき前記制 入力値を補正する過程をさらに備えること できる。

 また、上記制御方法であって、前記対象 は、ボールねじにより移動させるように構 され得る。

 本発明の一実施形態では、従来の転がり 擦モデルのように移動方向の反転を検出す 必要がないので、制御アルゴリズムを簡易 ものとすることができる。前記ばねの自然 は、対象物の位置を計測することにより求 るので、整定領域の特性を向上させること できる。このように、本発明の一実施形態 よれば、簡易な構成で整定領域においても 精度な制御を行うことが可能である。

 また、本発明の一実施形態によれば、従 のVNLSモデルを採用した制御系においては必 要となっていた当該制御系の再設計が必要な いため、制御アルゴリズムを簡易なものとす ることができる。また、非線形摩擦を補償し ているため、高精度な制御を行うことが可能 である。

VNLSモデルの説明図である。 VNLSモデルの説明図である。 実際に測定した対象物の動特性とVNLSモ デルに従う動特性とを対比して示した図であ る。 本発明の一実施形態による制御装置が 置決め制御を行う対象とする対象物のモデ 図である。 本発明の一実施形態による制御装置の ロック図である。 多重VNLSモデルの動特性を示した図であ る。 外乱推定部(外乱オブザーバ)のブロッ 図である。 本発明の他の実施形態による制御装置 ブロック図である。 本発明の一実施形態による制御装置の ロック図である。 転がり摩擦の非線形ばね特性を示す図 ある。 転がり摩擦モデルで利用される移動 向反転の検出方法を説明する図である。 転がり摩擦モデルで利用される移動 向反転の検出方法を説明する図である。 露光装置の構成を示す概略図である。 露光装置の一部の構成を示す断面図で ある。

符号の説明

 1…制御装置 2,12…ばね自然長設定部 3,13 …制御入力値補正部 4,14…FF制御部 5…FB制 部 6~8…加算部 9…対象物 10…外乱推定部  101…制御装置 102…摩擦補償部 103…FF(フィ ドフォワード)制御部 104…FB(フィードバッ )制御部 105…第1フィルタ部 106…第2フィル 部 107~110…加算部 111…対象物 121…対象物 数式モデル 122…ばね伸び算出部 123…補正  PST…プレートステージ(物体、ステージ)、1 010…露光装置、1011…主制御装置(駆動信号生 装置)、1011a…制御装置(駆動制御装置、ステ ージ制御装置)、1016…リニアモータ(第1アク ュエータ)、1056…サーボモータ(第2アクチュ ータ)

発明を実施するための形態

 以下、図面を参照しながら本発明の実施形 について詳しく説明する。
 本発明の一実施形態では、以下に詳述するV NLSモデルと称するモデルを新たに導入して位 置決め制御の対象物をモデル化する。対象物 は、後述の図3のようにモデル化される。本 明の一実施形態による制御装置は、VNLSモデ におけるばねの自然長を可変値として更新 、この更新された自然長のばねに基づくVNLS モデルの伝達関数を用いて対象物を制御する 、という制御アルゴリズムを採用している。

 図1A及び1Bは、VNLS(可変自然長ばね:Variable Na tural Length Spring)モデルの説明図である。VNLS デルでは、転がり摩擦を伴って移動する対 物の摩擦力を、以下に説明するようなばね とみなしてモデル化する。図1は、このばね 力を生じさせるばねの特性を表しており、図 1Aは、ばねの長さy,ばねの自然長y 0 ,及びばねの伸びy-y 0 の時間変化を示し、図1Bは、ばねの長さyに応 じて可変に設定されるばねの自然長y 0 の状態を示している。また、図1Bに対応する ばねの自然長y 0 を与える式を式(1a)~(1c)に示す。

 ここで、x l はばねの伸びの最大値、y 0h は対象物の移動方向が反転した時点でのばね の自然長(初期値=0)である。ばねの長さyは、 象物の実位置として計測される物理量であ 、ばねの先端の位置とみなしてもよい。ま 同様に、ばねの自然長y 0 は、ばねの長さが自然長となった時のばねの 先端の位置とみなすことができる。なお、ば ねの長さyとばねの自然長y 0 は、ばねの先端の位置の代わりに、例えば、 ボールねじ駆動ステージのステージ位置(位 の被測定点)として設定してもよい。

 まず、初期状態のA点では、ばねの長さ及び 自然長ともに値がゼロ(y=y 0 =0)であるとする。対象物が移動してばねが伸 びる(ばねの長さyが増加する)と、ばねの伸び y-y 0 が最大値x l に達するまでは式(1c)の条件が成り立ち、ば の自然長はy 0 =y 0h (=0(初期値))となる。即ち、ばねの自然長y 0 は初期状態のままで変化しない。このとき、 図1Bに示すように、ばねの状態(yとy 0 の関係)はy軸(横軸)に沿ってA点からB点まで遷 移し、ばねの全長は伸びるがその自然長y 0 は0のままである。また、図1Aにおいては、ば ねの自然長y 0 は変化せず、ばねの伸びy-y 0 が増加しながらA点からB点まで変化する。

 ばねの伸びy-y 0 が最大値x l に達し(B点)、更にそれ以上ばねが伸びようと すると、式(1a)の条件が成り立ち、ばねの自 長はy 0 =y-x l で表される。即ち、ばねが伸びの最大値x l を超えて伸びようとした場合には、ばねの長 さyの増加に応じてばねの自然長y 0 が増加する。このとき、図1Bでは、ばねの自 長y 0 は直線BCに沿って増加していく。つまり、ば の全長は増加していくが、その増加分はば の自然長y 0 の増加によるものとみなされ、ばねの伸びy-y 0 は一定値x l を維持することになる。したがって、図1Aの 段の図に示されるように、ばねの伸びはB点 での値と同じままで時間変化せず、グラフは 時間軸(横軸)と平行な直線を描く。この状況 、対象物の移動方向が反転するまで、即ち 図1Aにおいてばねの長さyの曲線がピーク位 に達する(C点)まで、継続する。

 その後、対象物の移動方向が反転してばね 長さyが減少し始めるが、ばねの自然長y 0 の値は式(1c)の条件から移動方向反転時点の であるy 0h (=C点での値)を維持する。即ち、C点でのばね 自然長y 0h が新たなy 0 の値として更新される。その結果、ばねの自 然長y 0 は一定値となるので、図1Bにおいてばねの状 は、C点を通るy軸(横軸)に平行な直線CDに沿 て遷移する。また、図1Aにおいては、下段 図に示すばねの伸びy-y 0 は、上段の図に示すyの減少に伴ってC点からD 点へ向かって右下がりに減少する。

 ばねの長さyが減少していくと、あるところ で長さyがC点での自然長y 0 =y 0h よりも短くなり、ばねが縮んだ状態になる。 更にばねの長さyが減少してばねの伸びy-y 0 が最小値-x l に達し(D点)、それ以上ばねが縮もうとすると 、式(1b)が成り立ち、ばねの自然長はy 0 =y+x l となる。即ち、ばねが伸びの最小値-x l を超えて縮もうとした場合は、ばねの長さy 減少に応じてばねの自然長y 0 が減少する。このとき、図1Bでは、ばねの自 長y 0 は直線DEに沿って減少していく。つまり、ば の全長は減少していくが、その減少分はば の自然長y 0 の減少によるものとみなされ、ばねの伸びy-y 0 は一定値-x l を維持することになる。したがって、図1Aの 段の図に示されるように、ばねの伸びはD点 での値と同じままで時間変化せず、グラフは 時間軸(横軸)と平行な直線を描く。この状況 、対象物の移動方向が再度反転するまで、 ち、図1Aにおいてばねの長さyの曲線が下限 ピーク位置に達する(E点)まで、継続する。

 以降、同様にして、E点からF点までは式(1c) 条件が成り立つので、ばねの自然長y 0 は、移動方向反転時であるE点での自然長の y 0h をとって一定になる。F点を過ぎた後も同様 、上述したモデルに従ってばねの状態が変 していく。

 したがって、移動方向反転の前後において ばねの自然長y 0 はその反転時の値y 0h を保持しておくだけで求めることができる。

 式(2)は、VNLSモデルにおいて、ばね力(摩 力)Fを与える式である。

 ここで、K f はばね定数、D f は粘性係数、τ f は擬似微分器の時定数である。

 このように、VNLSモデルでは、ばねの自然長 y 0 を式(1a)~(1c)に従って随時更新して可変値とし て扱っている。したがって、VNLSモデルに基 く後述する制御アルゴリズムは、転がり摩 モデルのように対象物の移動方向反転を検 する必要がないため、制御装置への実装が 易な簡単なアルゴリズムとすることができ 。

 図2は、実際に測定した対象物の動特性とVNL Sモデルに従う動特性とを対比して示した図 ある。VNLSモデルの動特性は、実際の動特性 合うように式(1a)~(1c)及び式(2)のパラメータx l ,K f ,D f f をフィッティングにより求めたものである。 具体的には、図2に示す実際の動特性の場合 各パラメータの値は、
x l =x c /5=4[μm]
K f =Fc/x l =2750[N・m]D f =4.69[Ns/m]
τ f =1[ms]
と求められる。

 次に、本発明の一実施形態による制御装 が位置決め制御を行う対象とする対象物の デルを図3に示す。本実施形態において、対 象物は、転がり摩擦を伴うボールねじで駆動 されるステージであって、通常の剛体運動方 程式に従う剛体モデルで表される部分と、非 線形摩擦を生じさせる上述したVNLSモデルで される部分と、からなる。このようなボー ねじ駆動ステージは、ステージ上の制御対 を精密に位置決めする機構として工作機械 露光装置等で用いることができるものであ 。このモデルを数式で表したものが次の式(3 )である。

 ここで、図3及び式(3)において、τは制御 置から対象物に与える力(制御入力値)、yは 測される対象物の実位置(制御出力値)、Jは 体モデルにおける回転駆動機構(モータやカ ップリングやねじ)で作られる慣性モーメン と並進機構(ステージ)の質量を換算した回転 軸まわりの慣性モーメントの合計、Dは剛体 デルにおける粘性係数、dは外乱(対象物に加 わる外力と対象物のモデル化誤差とを含む) である。

 図3及び式(3)のモデルは、本実施形態の制御 装置が位置決め制御する対象物を一般的に表 したものである。この一般化したモデルは、 対象物の変位量であるyが大きい(|y|>>x l )粗動領域では、伝達関数が式(4)で表される 常の剛体モデルになる。

 また、対象物の変位量が小さい(|y|<x l )微動領域では、上述した図1A及び1Bの説明か y 0 =0であるので、伝達関数は次式(5)で表すこと できる。

 さて、上式(3)において、対象物へ与える制 入力値τを次の式(6)のように補正すること 考える。但し、τ 0 は補正前の制御入力値である。

 このような補正を行うと、上述した本実 形態における一般化した対象物のモデルを す式(3)は、次式(7)のようになる。

 ここで、補正前の制御入力値τ 0 に対して、次式(8)で表されるようなフィード フォワード制御とフィードバック制御を行う 。但し、rは目標位置であり、式(8)の右辺第1 はフィードフォワード制御に対応し、第2項 はフィードバック制御に対応する。式(8)の補 償を施すことで、目標位置r及び外乱rから実 置yまでの伝達関数は式(9)のようになる。

 したがって、外乱が存在しない理想環境 で式(8)の補償を行うと、式(9)より、y=r、即 、目標位置rから実位置yまでの伝達関数は1 なり、位置決め誤差のない高精度な制御を 現することができる。外乱dが存在する場合 には、式(8)の右辺第2項のフィードバック制 を機能させることで、高精度な位置決めが 能である。これは、外乱dは低周波成分を多 含むがフィードバック制御系のゲインは低 波領域で小さいため、式(9)の右辺第2項に起 因する外乱dの影響は無視できる程度に小さ なるからである。このように、VNLSモデルに れば、上述した式(6)のように制御入力値を 正することによって、非常に高精度な位置 めをすることが可能である。なお、式(7)か 分かるように、式(6)の補正により粗動領域 微動領域も見かけ上の伝達関数は同じにな ので、制御アルゴリズムも同一である。

 次に、以上説明したVNLSモデルの制御アル ゴリズムを実行する制御装置の構成を説明す る。図4は、本発明の一実施形態による制御 置のブロック図である。

 図4において、制御装置1は、ばね自然長 定部2と、制御入力値補正部3と、FF(フィード フォワード)制御部4と、FB(フィードバック)制 御部5と、加算部6~8と、を有している。

 ばね自然長設定部2は、図示しない位置セン サによって計測した対象物9の実位置yを入力 して、式(1a)~(1c)に従ってばねの自然長y 0 を随時更新し、更新後のy 0 の値を制御入力値補正部3に出力する。前記 置センサとしては、エンコーダや干渉計等 使用することができる。

 制御入力値補正部3は、ばね自然長設定部2 ら入力されるばねの自然長y 0 に次式(10)の伝達関数C f (s)を乗算し、その結果を加算部6へ出力する これにより、制御入力値補正部3は補正前の 御入力値τ 0 を上述した式(6)のように補正する。

 FF制御部4は、対象物9を位置決めする目標位 置rを入力とし、上述した式(8)の右辺第1項に 当する次式(11)の伝達関数C FF (s)をrに乗算してその結果を加算部8へ出力す 。

 FB制御部5は、対象物9を位置決めする目標位 置rと前記位置センサから得られた実位置yの 分r-yを入力とし、次式(12)の伝達関数C FB (s)をr-yに乗算してその結果を加算部8へ出力 る。

 但し、上式(10)~(12)において、各パラメータ 図2の実際の動特性に対して求めたパラメー タを用い、
J=0.133[kg・m]
D=0.150[Ns/m]
τ fb =10[ms]
とする。

 以上、図面を参照してこの発明の一実施 態について詳しく説明してきたが、具体的 構成は上述のものに限られることはなく、 の発明の要旨を逸脱しない範囲内において 々な設計変更等をすることが可能である。

 例えば、式(10)~(12)に示した伝達関数は一 であり、本発明はこれらに限定されるもの はない。式(10)~(12)の伝達関数に代えて、適 、他の伝達関数を用いることができる。

 また、図2のVNLSモデルにおいて、モデルの 性を実際の動特性により近づけるために、VN LSモデルを多数組み合わせた、次の式(13a)~(13c )及び式(14)で表されるように複数個のばねで 成される多重VNLSモデル(多重数(ばねの個数) :n)を適用することもできる。この場合は、図 5に示すように、多重VNLS(Multi-VNLS)モデルの動 性が実際の動特性と良く合うので、位置決 の精度を更に向上させることができる。こ で、yは各ばねの先端の実位置であり、例え ば対象物の実位置に相当する。また、y i はばねの長さが自然長となった時の各ばねの 先端の位置(各ばねの自然長)、y ih は対象物の移動方向が反転した時点での各ば ねの自然長、x li は各ばねの伸びの最大値、である。

 また、本実施形態では、ボールねじで駆 されるステージを例にとって説明したが、 れに限定されるものではない。例えば、リ アモータで駆動力を生成し、ボールベアリ グでガイドされるように構成されたステー においても、ステージは転がり摩擦を伴っ 移動をすることになり、本発明を適用する とが可能である。

 また、VNLSモデルに基づいて外乱dを推定 ることによって、以下に説明するようによ 高性能な制御装置を実現することもできる 上述した式(3)をdについて解くと次式(15)が得 られる。

 ここで、式(15)の右辺の第1項は上述の式(11) 伝達関数C FF (s)に相当し、第2項は上述の式(10)の伝達関数C f (s)に相当している。この式(15)に従って計算 た値dを次式(16)で与えられる時定数τのロー スフィルタに通すことで、式(17)のように外 乱dの推定値d’が得られる。

 したがって、図6のようにばね自然長設定 部12と制御入力値補正部13とFF制御部14とから る外乱推定部(外乱オブザーバ)10を用いて、 対象物の実位置yから推定外乱d’を推定しフ ードバック制御する場合、対象物のモデル 次式(18)で表される。

 図7は、図6の外乱推定部10を組み合わせた 制御装置のブロック図である。式(18)では外 dにハイパスフィルタがかかっているので、 乱抑圧特性が向上する。そのため、図7の制 御装置はより高性能な位置決めが可能である 。

 更に、転がり摩擦を伴って移動する対象 の摩擦特性を計測する計測装置に本発明を 用することが可能である。この計測装置は 例えば、ボールねじで駆動されるステージ の対象物の移動時に発生する転がり摩擦の 擦力を検出する摩擦力検出手段と、対象物 移動によって生じる変位量を検出する変位 検出手段と、転がり摩擦の摩擦力を自然長 可変なばねのばね力としてモデル化し、該 デルの伝達関数に基づいて、前記検出され 摩擦力と変位量とから対象物の摩擦特性を 出する演算手段と、を備えている。ここで 摩擦特性として、ボールねじが発生するト クとステージの変位との関係を求めること するが、それに限定されるものではない。

 摩擦力検出手段は、ボールねじを駆動す モータのモータ電流を電流測定器によって 定してトルク値に換算するものであるが、 れに限定されない。例えば、ステージを駆 するボールねじに取り付けられたトルク計 ロードセル等の他の計測手段からトルク値 求めるようにしてもよい。変位量検出手段 しては、例えば、ステージの位置を測定す ように構成されたレーザ干渉計を用いても いし、ボールねじの回転量を測定してステ ジの変位量に換算するためのエンコーダを いてもよいが、これらに限定されるもので ない。演算手段は、式(1a)~(1c)及び式(2)のVNLS モデルに従って、これらの式の各パラメータ を同定することで、対象物の摩擦特性(トル とステージの変位との関係)を算出するもの ある。

 このように構成された計測装置では、ス ージを移動する際に発生する転がり摩擦の 擦力は、VNLSモデルに基づくばね力としてモ デル化されている。このとき、従来のように ステージの移動方向の反転位置を検出する必 要がないため計測装置への実装が容易なこと から、モデル化した結果を容易に検証するこ とが可能となる。

 ここで、上述したように、外乱が存在しな 理想環境下で式(8)の補償を行うと、式(9)よ 、y=r、即ち、目標位置rから実位置yまでの 達関数は1となり、位置決め誤差のない高精 な制御を実現することができる。外乱dが存 在する場合には、式(8)の右辺第2項のフィー バック制御を次式(19)の伝達関数C FB1 (s)に基づいて機能させることで、高精度な位 置決めが可能である。これは、外乱dは低周 成分を多く含むがフィードバック制御系の インは低周波領域で大きいため、式(9)の右 第2項に起因する外乱dの影響は無視できる程 度に小さくなるからである。このように、VNL Sモデルによれば、上述した式(6)のように制 入力値を補正することによって、非常に高 度な位置決めをすることが可能である。な 、式(7)から分かるように、式(6)の補正によ 粗動領域も微動領域も見かけ上の伝達関数 同じになるので、制御アルゴリズムも同一( り替える必要がない)となる。

 以下、VNLSモデルを用いた制御装置の別の 構成を説明する。図8は、本発明の一実施形 による制御装置のブロック図である。本実 形態において、制御装置は、VNLSモデルによ て位置決め制御の対象物をモデル化し、対 物を制御する制御入力値から、該VNLSモデル の伝達関数を用いて該制御入力値を補正する という制御アルゴリズムを採用している。

 図8において、制御装置101は、摩擦補償部 102と、FF(フィードフォワード)制御部103と、FB (フィードバック)制御部104と、第1フィルタ部 105と、第2フィルタ部106と、加算部107~110と、 ら構成される。

 FF制御部103は、対象物111を位置決めする目 位置r(ここで、目標位置r自身は目標位置生 装置等の別の装置で生成されるものとする) 入力とし、次式(20)の伝達関数P r -1 (s)をrに乗算してその結果を加算部108へ出力 る。

 なお、このFF制御部103は、上述した図3の対 物のモデルにおいて対象物の変位量であるy が大きい(|y|>>x l )粗動領域を示す式(4)で表される通常の剛体 デルの逆モデルによって構成されたフィー フォワード補償器を備えている。なお、前 の伝達関数Prのrは、対象物が剛体モデルで ることを表すもので、剛体(rigid)の頭文字のr を添えて表記したものである。

 FB制御部104は、対象物111を位置決めする目 位置rと図示しない位置センサによって計測 た対象物111の実位置yとの差分r-yを入力とし 、次式(21)の伝達関数C FB (s)をr-yに乗算してその結果を加算部108へ出力 する。

 なお、このFB制御部104は、PD(比例,微分)補 償器で構成されたフィードバック補償器を備 えている。前記位置センサとしては、エンコ ーダや干渉計等を使用することができるが、 特に限定されるものではない。

 式(21)において、K p は比例ゲイン、K d は微分ゲイン、τ d は微分器の時定数である。

 第1フィルタ部105と第2フィルタ部106は、 者合わせてフィードバック補償器として動 する。また、このフィードバック補償器は 対象物111への外乱を除去する外乱オブザー の機能を有する。この外乱オブザーバは、 記位置センサから得られた実位置yを入力と て、上述した通常の剛体モデルの逆モデル 表す伝達関数と次式(22)に示す1次外乱オブ ーバのフィルタ係数Q(s)とに基づいて、対象 111の外乱を除去するための制御入力を計算 、得られた値を加算部110へ出力する。

 ここで、τは低域通過フィルタ(LPF)の時定 数である。

 また、第1フィルタ部105のフィルタは次式 (23)で表され、第2フィルタ部106のフィルタは 式(24)で表される。

 以上の構成により、対象物111の外乱の影 を抑制することが可能となる。

 摩擦補償部102は、加算部108から出力され 対象物111を制御する補正前の制御入力値か 後述する方法で補正値を算出し、加算部110 出力する。摩擦補償部102は、対象物数式モ ル121と、ばね伸び算出部122と、補正部123と から構成される。

 対象物数式モデル121は、加算部108から出力 れた補正前の制御入力値から、上述したVNLS モデルにおいて対象物の変位量であるyが大 い(|y|>>x l )粗動領域で表される通常の剛体モデルを示 式(4)の伝達関数P r (s)に基づいて対象物111の位置yを算出し、そ 結果をばね伸び算出部122へ出力する。即ち 目標位置rからFF制御部103とFB制御部104により 求められた制御入力値から上述の式(7)の一般 化した補正後の対象物モデルを用いて対象物 111の実位置yを推測する。なお、上述のよう 外乱が存在しない理想環境下では、目標位 rから実位置yまでの伝達関数は1であるため y=rである。

 ばね伸び算出部122は、対象物数式モデル121 よって推測された対象物111の位置yの値から VNLSモデルの式(1)に基づいてばねの伸びy-y 0 を算出し、その結果を補正部123へ出力する。

 補正部123は、ばね伸び算出部122から入力さ たばねの伸びy-y 0 に次式(25)の伝達関数F n (s)を乗算してVNLSモデルにおけるばね力(摩擦 )Fを算出し、その結果を加算部110へ出力す 。これにより、摩擦補償部102は補正前の制 入力値から算出されたばね力(摩擦力)を補正 値とした補正を行う。すなわち、上述の式(2) に表されるVNLSモデルにおけるばね力(摩擦力) Fを補正値とする。

 但し、上式(19)~(25)において、各パラメータ 図2の実際の動特性に対して求めたパラメー タを用い、
J=0.133[kg・m]
D=0.150[Ns/m]
D f =4.69[Ns/m]
K f =Fc/x l =2750[N/m]x l =4[μm]
τ f =1[ms]
τ fb =10[ms]
とする。
 また、閉ループ極を-100[rad/s]としたときの 式(21)の各パラメータ値は、
K p =133.3[N/m]
K d =2.52[N/m]
τ d =1.4[ms]
とする。
 また、上式(22)に示した1次外乱オブザーバ 用いる低域通過フィルタ(LPF)の時定数は、
τ=3[ms]
とする。

 上記に述べたとおり、本発明の一実施形 によれば、粗動モデルに対して設計した通 の位置決め制御系に対して、VNLSモデルによ る摩擦補償の機能を並列に追加する構成のみ で構成されるため、簡易に全制御領域で高精 度な位置決め制御を行うことが可能となる。

 従来において、通常の位置決め制御系は 制御量が比較的大きい領域(粗動領域)の対 部の数式モデル(粗動モデル)を基に設計する が、VNLSモデルに基づく制御方法は、制御量 比較的小さな領域(微動領域)の対象物の数式 モデルを基に計算する必要があった。そのた め、摩擦補償器を追加する場合に制御系を再 設計する必要があった。また従来において、 非線形摩擦補償は、粗動領域でハイゲインの フィードバック制御を行うため、粗動領域で フィードバック制御系が不安定になる可能性 があった。

 本実施形態によれば、対象物を移動制御 るに際し、制御系を再設計することなく、 制御領域で高精度な位置決め制御を行うこ が可能な制御装置が提供可能である。

 次に、ボールねじ駆動装置を備え、この ールねじ駆動装置に上記の位置決め制御系 適用させた例として露光装置1010について説 明する。図11は、露光装置1010の構成を示す概 略図である。この露光装置1010は、液晶表示 子パターンが形成されたマスクMと、第1ステ ージとしてのプレートステージPSTに保持され た基板(及び物体)としてのガラスプレート(以 下、「プレート」という)Pとを、投影光学系P Lに対して第1方向、すなわち所定の走査方向( ここでは、図11のX軸方向(紙面内左右方向)と る)に沿って同一速度で同一方向に相対走査 し、マスクMに形成されたパターンをプレー P上に転写する等倍一括転写型の液晶用走査 露光装置である。

 この露光装置1010は、露光用照明光ILによ マスクM上の所定のスリット状照明領域(図11 のY軸方向(紙面直交方向)に細長く延びる長方 形の領域または円弧状の領域)を照明する照 系IOP、パターンが形成されたマスクMを保持 てX軸方向に移動する第2ステージとしての スクステージMST、マスクMの上記照明領域部 を透過した露光用照明光ILをプレートPに投 する投影光学系PL、本体コラム1012、前記本 コラム1012への床からの振動を除去するため の除振台(図示せず)、及び前記両ステージMST PSTを制御する主制御装置(ステージ制御装置 )1011等を備えている。主制御装置1011は、例え ば、図8に記載されたブロック図で表される 御装置を含んでおり、露光装置1010が備える ールねじ駆動装置に関しては、前述のよう 制御方法を適用させる。ボールねじ駆動装 部分の説明は後述する。

 前記照明系IOPは、例えば特開平9-320956号 報に開示されたように、光源ユニット、シ ッタ、2次光一形成光学系、ビームスプリッ 、集光レンズ系、視野絞り(ブラインド)、 び結像レンズ系等(いずれも図示省略)から構 成され、次に述べるマスクステージMST上に載 置され保持されたマスクM上の上記スリット 照明領域を均一な照度で照明する。

 マスクステージMSTは、不図示のエアパッ によって、本体コラム1012を構成する上部定 盤1012aの上面の上方に数μm程度のクリアラン を介して浮上支持されており、駆動機構1014 によってX軸方向に駆動される。

 マスクステージMSTを駆動する駆動機構1014 としては、ここではリニアモータが用いられ ているので、以下、この駆動機構をリニアモ ータ1014と呼ぶ。このリニアモータ1014の固定 1014aは、上部定盤1012aの上部に固定され、X 方向に沿って延設されている。また、リニ モータ1014の可動子1014bはマスクステージMST 固定されている。また、マスクステージMST X軸方向の位置は、本体コラム1012に固定され たマスクステージ位置計測用レーザ干渉計( 下、「マスク用干渉計」という)1018によって 投影光学系PLを基準として所定の分解能、例 ば数nm程度の分解能で常時計測されている このマスク用干渉計1018で計測されるマスク テージMSTのX軸位置情報S3は、主制御装置(駆 動制御装置、ステージ制御装置)1011に供給さ るようになっている。

 投影光学系PLは、本体コラム1012の上部定 1012aの下方に配置され、本体コラム1012を構 する保持部材1012cによって保持されている 投影光学系PLとしては、ここでは等倍の正立 正像を投影するものが用いられている。従っ て、照明系IOPからの露光用照明光ILによって スクM上の上記スリット状照明領域が照明さ れると、その照明領域部分の回路パターンの 等倍像(部分正立像)がプレートP上の前記照明 領域に共役な被露光領域に投影されるように なっている。なお、例えば、特開平7-57986号 報に開示されるように、投影光学系PLを、複 数組の等倍正立の投影光学系ユニットで構成 しても良い。

 さらに、本実施形態では、プレートPのZ 向位置を計測する不図示の焦点位置検出系 例えばCCDなどから構成されるオートフォー スセンサ(図示せず)が投影光学系PLを保持す 保持部材1012cに固定されている。この焦点 置検出系からのプレートPのZ位置情報が主制 御装置1011に供給されており、主制御装置1011 は例えば、走査露光中にこのZ位置情報に基 づいてプレートPのZ位置を投影光学系PLの結 面に一致させるオートフォーカス動作を実 するようになっている。

 プレートステージPSTは、投影光学系PLの 方に配置され、不図示のエアパッドによっ 、本体コラム1012を構成する下部定盤1012bの 面の上方に数μm程度のクリアランスを介し 浮上支持されている。このプレートステー PSTは、駆動機構としてのリニアモータ1016に ってX軸方向に駆動される。

 このリニアモータ1016の固定子1016aは、下 定盤1012bに固定され、X軸方向に沿って延設 れている。また、リニアモータ1016の可動部 としての可動子1016bはプレートステージPSTの 部に固定されている。プレートステージPST 、前記リニアモータ1016の可動子1016bが固定 れた移動テーブル1022と、この移動テーブル 1022上に搭載されたY駆動機構1020と、このY駆 機構1020の上部に設けられたY可動子1020aとを えている。

 前記プレートテーブル1019のX軸方向の位 は、本体コラム1012に固定されたプレート用 渉計1025によって投影光学系PLを基準として 所定の分解能、例えば数nm程度の分解能で 時計測されている。このプレート用干渉計10 25としては、ここでは、X軸方向に直交するY 方向(図1における紙面直交方向)に所定距離L け離れた2本のX軸方向の測長ビームをプレ トテーブル1019に対して照射する2軸干渉計が 用いられており、各測長軸の計測値が主制御 装置1011に供給されている。

 このプレート用干渉計1025の各測長軸の計 測値をX1、X2とすると、X=(X1+X2)/2によりプレー トテーブル1019のX軸方向の位置を求め、θ=(X1- X2)/Lによりプレートテーブル1019のZ軸回りの 転量を求めることができるが、以下の説明 おいては、特に必要な場合以外は、プレー 用干渉計1025から上記のXがプレートテーブル 1019のX位置情報S1として出力されるものとす 。

 本実施形態においては、リニアモータ1016 とY駆動機構1020とによって第1アクチュエータ を構成するものとするが、X方向に駆動する めの構成だけを前記第1アクチュエータとし もよいし、Y方向に駆動するための構成だけ を前記第1アクチュエータとしてもよい。

 図12は、レベリングユニット1050の構成を す図である。各レベリングユニット1050はそ れぞれ同一の構成となっているので、そのう ちの1つを例に挙げてその構成を説明する。

 レベリングユニット1050は、Y可動子1020a上 に設けられたカム部材1051、ガイド部材1052、 ム移動機構1053及び支持部材1054と、プレー テーブル1019側に設けられたベアリング部材1 055とを含んで構成されている。

 カム部材1051は、断面視台形に形成された 部材であり、下面1051aが水平方向に平坦な面 なっている。カム部材1051の当該下面1051aは ガイド部材1052に支持されている。カム部材 1051の上面1051bは、水平面に対して傾斜して設 けられた平坦面である。カム部材1051の一方 側面1051cには、ネジ穴1051dが形成されている ガイド部材1052は、支持部材1054上にカム部 1051に沿って設けられており、図中左右方向 延在している。

 カム移動機構1053は、サーボモータ1056と ボールネジ1057と、連結部材1058とを含んで構 成されている。サーボモータ1056は、制御装 1011aからの信号に基づいて軸部材1056aを回転 せるようになっている。この軸部材1056aは ここでは例えば図中左右方向に延在してい 。ボールネジ1057は、連結部材1058を介してサ ーボモータ1056の軸部材1056aに連結されており 、軸部材1056aの回転が伝達されるようになっ いる。このボールネジ1057は、図中左右方向 (サーボモータ1056の回転軸の軸方向と同一方 )にネジ部が設けられており、当該ネジ部が カム部材1051の側面1051cに形成されたネジ穴105 1dに螺合されている。軸部材1056a及びボール ジ1057は、支持部材1054の突出部1054a及び1054b よってそれぞれ支持されている。

 このカム移動機構1053は、サーボモータ105 6の回転によってボールネジ1057が回転し、ボ ルネジ1057の回転によって当該ボールネジ105 7に螺合されたカム部材1051がガイド部材1052に 沿って図中左右方向に移動するようになって いる。

 ベアリング部材1055は、図中下側に半球状 に形成された部分1055aを有し、当該半球状の 分1055aの下面1055bがカム部材1051の上面1051bに 当接するように設けられている。カム部材105 1が移動することで、ベアリング部材1055の下 1055bとカム部材1051の上面1051bとの当接位置 変化するようになっており、当該上面1051bと の当接位置が変化することによって下面1055b Z方向上の位置が変化するようになっている 。この位置の変化によってプレートテーブル 1019のZ方向の位置が微調節されるようになっ いる。

 プレートテーブル1019のZ方向上の位置に しては、検出装置1059によって検出可能にな ている。この検出装置1059についても、プレ ートテーブル1019に対して複数、例えば3つ設 られている。各検出装置1059は、例えば光セ ンサ1059aと、被検出部材1059bとを含んで構成 れており、光センサ1059aによって被検出部材 1059bの位置を検出することで、被検出部材1059 bのZ方向の位置を検出するようになっている また、光センサ1059aは、Y可動子1020a上に設 られた突出部1020bに固定されている。したが って、当該検出装置1059は、Y可動子1020aの上 1020cを基準としたときのプレートテーブル101 9の位置や姿勢等を検出可能となっている。 の検出装置1059によって検出された位置情報 、主制御装置1011に送信されるようになって いる。

 主制御装置1011は、前述のように、例えば 、図8のブロック図で表される制御装置を含 でおり、前述のようなボールネジ1057の制御( サーボモータ1056の回転の制御)を行う。例え 、検出装置1059の検出結果は図8における変 量yに反映されるので、図8における目標位置 rとこの検出結果から得られる位置とが一致 るように、サーボモータ1056の駆動信号が主 御装置1011(1011a)から出力される。この場合 ボールネジ1057の駆動対象はプレートテーブ 1019(あるいはテーブル1019に載置されるガラ プレート露光面のZ位置)であるが、図8にお る対象物としては、プレートテーブル1019と してもよいし、カム移動機構1053あるいはレ リングユニット1050全体として設定すること 可能である。また、図8の対象物数式モデル 121は、ボールネジ1057の特性等に基づいて設 することができる。

 また、プレートテーブル1019の一端は、弾 性部材1060によってY可動子1020a上の突出部1020d に接続されている。弾性部材1060は、一端が 定部材1060aによってプレートテーブル1019の 部1019bに固定されており、他端が固定部材106 0bによって突出部1020dに固定されている。こ 弾性部材1060によって、プレートテーブル1019 がX方向及びY方向へ移動するのを抑えつつ、Z 方向に対しての移動を許容できるようになっ ている。

 以上のような構成により、プレートステ ジPSTは、プレートテーブル1019に保持されて いるプレートPの所定の露光すべき領域が投 光学系PLによる露光領域に位置するように、 移動テーブル1022(リニアモータ1016の可動子) X方向に移動(X位置の位置決め)させ、さらに 動テーブル1022に対してY可動子1020をY方向に 移動(Y位置の位置決め)させることができる。 このとき、プレートPのθz方向の位置を調整 きるようにしてもよい。さらに、レベリン ユニット1050(第2アクチュエータ)により、前 オートフォーカスセンサの検出結果を基に プレートPのZ位置がジャストフォーカス(投 光学系PLの結像点と一致)となるように、プ ートテーブル1019をY可動子1020aに対してZ方 、θx方向、およびθy方向に移動させる(Z位置 、θx方向、およびθy方向の位置決め)ことが きる。

 なお、露光装置1010においては、ボールね じ駆動部がレベリングユニット1050に用いら た例について説明したがこれに限定される のではない。例えば、リニアモータに代え 、マスクステージMSTやプレートステージPST X軸方向やY軸方向に移動させる駆動装置(Y駆 機構等)として用いることも可能である。ま た、露光装置としては液晶用の露光装置に限 定されるものではなく、半導体製造用の露光 装置や有機EL、薄膜磁気ヘッド、撮像素子(CCD 等)、マクロマシン及びDNAチップなどを製造 るための露光装置にも広く適用できる。

 また、ボールねじ駆動部は、ステージを 動するものに限定されるものではない。例 ば、ステージに代えて、工作機械用ロボッ の移動アームや搬送ロボットに用いること でき、その駆動制御に本実施形態の制御方 を適用させてもよい。

 なお、法令で許容される限りにおいて、 述の各実施形態及び変形例で引用した全て 文献の開示を援用して本文の記載の一部と る。

 なお、上述のように本発明の実施形態を 明したが、本発明は上述した全ての構成要 を適宜組み合わせて用いる事が可能であり また、一部の構成要素を用いない場合もあ 。