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Patent Searching and Data


Title:
CONTROL DEVICE FOR AUTOMATIC TRANSMISSION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/119243
Kind Code:
A1
Abstract:
A strain gauge and a torque value calculating means detect a torque value that acts on a sun gear on the basis of reaction force, an input-equivalent value calculating means calculates an input torque-equivalent value based on the detected torque value, a hydraulic pressure controlling means controls the operation of a hydraulic servo on the basis of the input torque-equivalent value calculated by the input-equivalent value calculating means to thereby control an output from a start clutch. Thus, by measuring the input torque-equivalent value by using the sun gear peculiar to an automatic shift mechanism and regarding the input torque-equivalent value as an input target torque, it is possible to appropriately feed hydraulic pressure, perform FB control, and precisely control the start clutch.

Inventors:
KUBO TAKAYUKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/053597
Publication Date:
October 01, 2009
Filing Date:
February 26, 2009
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
KUBO TAKAYUKI (JP)
International Classes:
F16H61/02; F16H3/62; F16H3/66; F16H59/14; F16H59/46; F16H61/686
Foreign References:
JP2006161947A2006-06-22
JPS6283630A1987-04-17
JP2004011739A2004-01-15
JP2000110856A2000-04-18
Attorney, Agent or Firm:
CHIKASHIMA, Kazuo (JP)
近島 One husband (JP)
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Claims:
 油圧サーボにより断・接作動される発進クラッチを介して駆動源の回転を入力軸に入力する変速機構を備え、かつ該変速機構に、変速機ケースに対して固定されて前記入力軸の回転に対する反力が生じる固定ギヤを備えた、自動変速機の制御装置において、
 前記反力に基づき前記固定ギヤに作用するトルク値を検出する固定ギヤトルク検出手段と、
 前記検出されたトルク値に基づく入力トルク相当値を算出する入力相当値算出手段と、
 該入力相当値算出手段により算出された入力トルク相当値に基づき、前記油圧サーボを作動制御して前記発進クラッチからの出力を制御する発進制御手段と、を備える、
 ことを特徴とする自動変速機の制御装置。
 前記発進制御手段により制御された際の学習値を学習補正して次回の制御に反映させる学習制御手段を備えてなる、
 請求項1記載の自動変速機の制御装置。
 前記発進制御手段は、前記油圧サーボに供給する油圧の指令値に基づいて油圧を供給し、
 前記学習制御手段は、目標差回転と実差回転とから算出した学習値を算出し、前記指令値に前記学習値を加味した値としてなる、
 請求項2に記載の自動変速機の制御装置。
 前記固定ギヤトルク検出手段は、
 前記入力軸側から作用するトルクに起因する前記固定ギヤの歪みを検出する歪み検出センサと、
 該歪み検出センサによる検出結果に基づき、前記固定ギヤに作用したトルク値を算出するトルク値算出手段と、からなる、
 請求項1ないし3のいずれか1項記載の自動変速機の制御装置。
 前記変速機構は、
 前記入力軸の回転を減速した減速回転を出力し得る減速プラネタリギヤと、
 前記変速機構の出力軸に接続された出力要素を含む4つの回転要素を有するプラネタリギヤユニットと、
 該プラネタリギヤユニットの2つの回転要素のそれぞれに前記減速プラネタリギヤからの回転を入力自在にする2つの減速クラッチと、
 前記プラネタリギヤユニットの1つの回転要素に前記入力軸の回転を入力自在にする入力クラッチと、を有して、前進5速段又は6速段を達成してなり、
 前記固定ギヤは、前記減速プラネタリギヤの常時回転が固定されたギヤである、
 請求項1ないし4のいずれか1項記載の自動変速機の制御装置。
 前記減速プラネタリギヤは、前記変速機ケースに固定されたサンギヤと、前記減速回転を出力するリングギヤと、前記入力軸の回転を入力するキャリヤと、からなり、
 前記固定ギヤは前記サンギヤである、
 請求項5記載の自動変速機の制御装置。
Description:
自動変速機の制御装置

 本発明は、自動車等の車輌に搭載される 動変速機の制御装置に係り、特に、発進ク ッチを備えた自動変速機の制御装置に関す 。

 一般に、自動変速機は有段か無段かに拘 らずトルクコンバータを介してエンジン等 回転を入力するように構成されているが、 トルクコンバータは、入・出力要素間で流 伝動によって動力伝達を行うため、滑らか 伝動を可能とする反面、入・出力要素間で 生するスリップに起因して燃費効率が低下 る。そこで、トルクコンバータに代えて発 クラッチを配設し、自動変速機構に該発進 ラッチを介してエンジン回転を入力するよ に構成して、効率を上昇させ、燃費効果も 上させ得るようにした自動クラッチ制御装 が提案されている(例えば日本国特開2002-3116 6号公報参照)。

 該自動クラッチ制御装置にあっては、発 クラッチのクリープ力を発生させる際に、 ンジン回転数やクラッチのピストンストロ ク検出手段を用いて制御する。すなわち、 自動クラッチ制御装置は、エンジンの回転 態を検出するエンジン回転状態検出手段と 発進クラッチのストロークを検出するクラ チストローク検出手段と、発進クラッチを 接駆動するクラッチアクチュエータと、エ ジン回転状態検出手段から検出したエンジ 回転状態、及びクラッチストローク検出手 から検出したクラッチストロークに基づき 車輌がクリープを開始するクリープポイン を検出し、クリープポイントに到達したと 定した際にはクラッチストロークを維持す ようにクラッチアクチュエータを制御する 御手段と、を備えている。該構成により、 リープ中に制御ハンチングによって振動や 音を発生させないようにしつつ、一定のク ープ力を確保した所謂クリープ走行(エンジ ントルクの微少伝達による微速走行)を行い る。

 ところで、上記自動クラッチ制御装置を じめ、トルクコンバータを発進クラッチに えたものにあっては、クリープ力を発生さ る場合に、微少なスリップ回転状態を保持 ることが必要になるが、従来から取り付け れている入力回転センサは車輌停止状態で 入力回転が0になるため、このようなセンサ を用いるだけではフィードバック制御(以下 FB制御ともいう)の目標となる回転数の検出 困難であり、FB制御を行うことは極めて難し い。

 このような問題を解消するため、発進ク ッチの直後に回転センサを設置することで FB制御を行い、精度を向上させることも考 られるが、従来は言わば、或る一定の油圧 供給してFB制御しようとしても監視すべきも のが無い状態であり、従って、油温変化、エ ンジン回転数変化、エンジン出力変化に応じ て相対回転数だけでトルクを同一レベルに維 持することは困難であった。

 そこで本発明は、具備した変速機構に特 の固定ギヤを利用して入力トルク相当値を 定し、該入力トルク相当値に基づいて発進 ラッチを的確に制御し、発進に際して所望 出力を発生させ、スムーズな車輌発進を可 とする自動変速機の制御装置を提供するこ を目的とするものである。

 本発明は、油圧サーボ(例えば29)により断・ 接作動される発進クラッチ(4)を介して駆動源 (2)の回転を入力軸(10)に入力する変速機構(5) 備え、かつ該変速機構(5)に、変速機ケース(9 )に対して固定されて前記入力軸(10)の回転に する反力が生じる固定ギヤ(S1)を備えた、自 動変速機の制御装置(1)において、
 前記反力に基づき前記固定ギヤ(S1)に作用す るトルク値を検出する固定ギヤトルク検出手 段(16,24)と、
 前記検出されたトルク値に基づく入力トル 相当値を算出する入力相当値算出手段(42)と 、
 該入力相当値算出手段(42)により算出された 入力トルク相当値に基づき、前記油圧サーボ (例えば29)を作動制御して前記発進クラッチ(4 )からの出力を制御する発進制御手段(17)と、 備える、ことを特徴とする。

 この場合、固定ギヤトルク検出手段が、 力に基づき固定ギヤに作用するトルク値を 出し、入力相当値算出手段が、検出された ルク値に基づく入力トルク相当値を算出し 発進制御手段が、入力相当値算出手段によ 算出された入力トルク相当値に基づき、油 サーボを作動制御して発進クラッチからの 力を制御するので、具備した変速機構に特 の固定ギヤを利用して入力トルク相当値を 定し、該入力トルク相当値を入力目標トル として監視することで、油圧を適切に供給 てFB制御しつつ、発進クラッチを的確に制 することができるようになる。

 具体的には、本発明は、前記発進制御手 (17)により制御された際の学習値を学習補正 して次回の制御に反映させる学習制御手段(28 )を備えてなる、ことを特徴とする。

 この場合、学習制御手段が、制御された の学習値を学習補正して次回の制御に反映 せるので、毎回の制御での出力のバラツキ 抑えることができ、高品質な制御を実施す ことができる。

 また、本発明は、前記発進制御手段(17)は、 前記油圧サーボ(例えば29)に供給する油圧の 令値(FF値、FF値マップ)に基づいて油圧を供 し、
 前記学習制御手段(28)は、目標差回転と実差 回転とから算出した学習値(FB値)を算出し、 記指令値(例えばFF値)に前記学習値(FB値)を加 味した値としてなる、ことを特徴とする。

 この場合、発進制御手段が、油圧サーボ 供給する油圧の指令値に基づいて油圧を供 し、学習制御手段が、目標差回転と実差回 とから算出した学習値を算出し、指令値に 習値を加味した値とするので、油圧を適切 供給してFB制御しつつ、発進クラッチを的 に制御することができる。

 具体的には、本発明は、前記固定ギヤトル 検出手段は、
 前記入力軸(10)側から作用するトルクに起因 する前記固定ギヤ(S1)の歪みを検出する歪み 出センサ(24)と、
 該歪み検出センサ(24)による検出結果に基づ き、前記固定ギヤ(S1)に作用したトルク値を 出するトルク値算出手段(16)と、からなる、 とを特徴とする。

 この場合、固定ギヤトルク検出手段が、 力軸側から作用するトルクに起因する固定 ヤの歪みを検出する歪み検出センサと、該 み検出センサによる検出結果に基づき、固 ギヤに作用したトルク値を算出するトルク 算出手段とからなるので、例えば、簡単な 造で比較的廉価な歪みゲージを歪み検出セ サとして使用することができ、該歪みゲー を固定ギヤの一部に直接貼り付ける等で固 ギヤの歪みを容易に検出する構造が得られ ことで、クリープ制御に用いるトルク値の 出を、極めてシンプルな構造にて実現する とができる。

 詳細には、本発明は、前記変速機構(5)は、
 前記入力軸(10)の回転を減速した減速回転を 出力し得る減速プラネタリギヤ(SP)と、
 前記変速機構(5)の出力軸に接続された出力 素(R2)を含む4つの回転要素(S2,S3,CR2,R2)を有す るプラネタリギヤユニット(PU)と、
 該プラネタリギヤユニット(PU)の2つの回転 素(S2,S3)のそれぞれに前記減速プラネタリギ (SP)からの回転を入力自在にする2つの減速 ラッチ(C-3,C-1)と、
 前記プラネタリギヤユニット(PU)の1つの回 要素(CR2)に前記入力軸(10)の回転を入力自在 する入力クラッチ(C-2)と、を有して、前進5 段又は6速段を達成してなり、
 前記固定ギヤ(S1)は、前記減速プラネタリギ ヤ(SP)の常時回転が固定されたギヤである、 とを特徴とする。

 この場合、変速機構は、入力軸の回転を 速した減速回転を出力し得る減速プラネタ ギヤと、変速機構の出力軸に接続された出 要素を含む4つの回転要素を有するプラネタ リギヤユニットと、該プラネタリギヤユニッ トの2つの回転要素のそれぞれに減速プラネ リギヤからの回転を入力自在にする2つの減 クラッチと、プラネタリギヤユニットの1つ の回転要素に入力軸の回転を入力自在にする 入力クラッチと、を有して、前進5速段又は6 段を達成してなり、固定ギヤが、減速プラ タリギヤの常時回転が固定されたギヤであ ので、変速機ケースに固定されている固定 ヤを有して前進5速段又は6速段を達成する ヤトレーンを有する変速機構を備える際に 固定ギヤに歪み検出センサ等を取り付ける けの比較的簡単な構成により、入力トルク 化を直接的に正確に検出して、クリープ制 に活用することができる。

 更に、本発明は、前記減速プラネタリギヤ( SP)は、前記変速機ケース(9)に固定されたサン ギヤ(S1)と、前記減速回転を出力するリング ヤ(R1)と、前記入力軸(10)の回転を入力するキ ャリヤ(CR1)と、からなり、
 前記固定ギヤは前記サンギヤ(S1)である、こ とを特徴とする。

 この場合、減速プラネタリギヤが、変速 ケースに固定されたサンギヤと、減速回転 出力するリングギヤと、入力軸の回転を入 するキャリヤとからなり、固定ギヤがサン ヤであるので、変速機ケースに固定されて るサンギヤを有するギヤトレーンを有する 速機構を備える際に、サンギヤに歪み検出 ンサ等を取り付けるだけの比較的簡単な構 により、入力トルクを早く且つ正確に検出 て、クリープ制御に活用することができる

 なお、上記カッコ内の符号は、図面と対 するためのものであるが、これは発明の理 を容易にするための便宜的なものであり、 許請求の範囲の記載に何等影響を及ぼすも ではない。

本発明に係る自動変速機の制御装置に る電気制御系等を示すブロック図。 本発明を適用し得る自動変速機構を示 スケルトン図。 本自動変速機構の係合表。 本自動変速機構の速度線図。 本自動変速機構内のプラネタリギヤに えた常時固定状態のサンギヤ、及び該サン ヤに固定された歪みゲージを示す図。 油圧制御装置における油圧回路の概略 示す概略図。 本自動変速機の制御装置の作用を説明 るためのタイムチャート。 本自動変速機の制御装置の作用を説明 るためのタイムチャート。 本自動変速機の制御装置の作用を説明 るためのタイムチャート。 本自動変速機の制御装置の作用を説明 するためのフローチャート。

 以下、本発明に係る実施の形態を図1ない し図10に沿って説明する。

 まず、本発明を適用し得る自動変速機3の 概略構成について図2に沿って説明する。同 に示すように、例えばFF(フロントエンジン フロントドライブ)タイプの車輌に用いて好 な自動変速機3は、駆動源であるエンジン2( 1参照)に接続し得る該自動変速機3の入力軸8 を有しており、該入力軸8の軸方向を中心と て発進クラッチ4、及び自動変速機構(変速機 構)5を備えている。なお、符号9は、自動変速 機構5を収容する変速機ケースを示している

 本自動変速機3は、自動変速機構5におけ 複数の動力伝達経路を各係合状態により達 する摩擦係合要素であるクラッチC-1,C-2,C-3及 びブレーキB-1,B-2を有し、それら摩擦係合要 同士の掴み換えにより前進6速段の変速を達 する有段式の自動変速機である。なお、前 6速段の変速に限らず、前進5速段の変速を う自動変速機にも本発明を適用し得ること 勿論である。

 上記発進クラッチ4は、自動変速機3の入 軸8と自動変速機構5の入力軸10との間に介在 れた、多数のクラッチプレート及びクラッ ディスクを軸方向に交互に配置した湿式多 クラッチ(WSC)から構成されており、該発進 ラッチ4の入力軸10側には、ダンパ装置44が設 けられている。該ダンパ装置44は、エンジン2 の爆発振動を吸収すると共に、発進クラッチ 係合時の衝撃的回転を吸収しつつエンジン2 駆動力を自動変速機構5に良好に伝達するよ に機能する。上記発進クラッチ4が、油圧制 御装置6(図1参照)の油圧制御で係合されると 自動変速機3の入力軸8の回転が自動変速機構 5の入力軸10に伝達される。なお、上記油圧制 御装置6は、油圧サーボ(不図示)を自動変速機 構5や発進クラッチ4に対応して多数備えると に、これら油圧サーボへの油圧を切換える フトバルブも多数備えている。

 上記自動変速機構5には、入力軸10上にお て、プラネタリギヤSPと、プラネタリギヤ ニットPUとが備えられている。上記プラネタ リギヤSPは、サンギヤ(固定ギヤ)S1、キャリヤ CR1、及びリングギヤR1を備えており、該キャ ヤCR1に、サンギヤS1及びリングギヤR1に噛合 するピニオンP1を有している、いわゆるシン ルピニオンプラネタリギヤである。上記サ ギヤS1は、プラネタリギヤSPの常時回転が固 定されたギヤである。なお、上記プラネタリ ギヤSPは、入力軸10の回転を減速した減速回 を出力し得る減速プラネタリギヤを構成し いる。

 また、該プラネタリギヤユニットPUは、4 の回転要素としてサンギヤS2、サンギヤS3、 キャリヤCR2及びリングギヤR2を有し、該キャ ヤCR2に、サンギヤS2及びリングギヤR2に噛合 するロングピニオンPLと、サンギヤS3に噛合 るショートピニオンPSとを互いに噛合する形 で有している、いわゆるラビニヨ型プラネタ リギヤである。なお、上記クラッチC-3,C-1は プラネタリギヤユニットPUの2つの回転要素 あるサンギヤS2,S3のそれぞれにプラネタリギ ヤSPからの回転を入力自在にする2つの減速ク ラッチを構成する。また、上記クラッチC-2は 、プラネタリギヤユニットPUの1つの回転要素 であるキャリヤCR2に入力軸10の回転を入力自 にする入力クラッチを構成している。上記 ングギヤR2は、自動変速機構5の出力軸(不図 示)に接続された出力要素である。

 上記プラネタリギヤSPのサンギヤS1は、図 2及び図5に示すように、変速機ケース9に対し て固定され、入力軸10の回転に対する反力が じる固定ギヤ、つまり、変速機ケース9に一 体的に固定されているボス部20に接続(スプラ イン結合)されて回転が常時固定された固定 ヤを構成している。該サンギヤS1の変速機ケ ース9(つまりボス部20)に接続される軸部26に 、入力軸10側から作用するトルクに応じたサ ンギヤS1(つまり軸部26)の歪みを検出する歪み ゲージ24が、接着剤等により直接固定されて る。該歪みゲージ24は、入力軸10側から作用 するトルクに起因するサンギヤS1と変速機ケ ス9との歪み(つまりサンギヤS1の歪み)を検 する歪み検出センサを構成する。

 軸部26に固定された歪みゲージ24は、該軸 部26における反対側の部分にも同様に固定さ ており、当該軸部26の外周面に固定された2 により歪みを検出する。該歪みゲージ24は 電気接続ケーブル27を介して制御部12に接続 れている。なお、歪みゲージ24は、2個に限 ず、上記軸部26の外周面における3箇所或い 4箇所に等角度間隔で固定されていても、同 様に機能し得ることは勿論である。

 また、図2に示すように、上記リングギヤ R1は、上記入力軸10の回転と同回転(以下、「 力回転」という。)になっている。更に上記 キャリヤCR1は、上記固定されたサンギヤS1と 入力回転するリングギヤR1とにより、入力 転が減速された減速回転になると共に、ク ッチC-1及びクラッチC-3に接続されている。

 上記プラネタリギヤユニットPUのサンギ S2は、ブレーキB-1に接続されて変速機ケース 9に対して固定自在となっていると共に、上 クラッチC-3に接続され、該クラッチC-3を介 て上記キャリヤCR1の減速回転が入力自在と っている。また、上記サンギヤS3は、クラッ チC-1に接続されており、上記キャリヤCR1の減 速回転が入力自在となっている。

 更に、上記キャリヤCR2は、入力軸10の回 が入力されるクラッチC-2に接続され、該ク ッチC-2を介して入力回転が入力自在となっ おり、また、ワンウェイクラッチF-1及びブ ーキB-2に接続されて、該ワンウェイクラッ F-1を介して変速機ケース9に対して一方向の 転が規制されると共に、該ブレーキB-2を介 て回転が固定自在となっている。そして、 記リングギヤR2は、カウンタギヤ11に接続さ れており、該カウンタギヤ11は、不図示のカ ンタシャフト、ディファレンシャル装置を して不図示の駆動車輪に接続されている。

 つづいて、上記構成に基づき、自動変速 構5の作用について図2、図3及び図4に沿って 説明する。なお、図4に示す速度線図におい 、縦軸方向はそれぞれの回転要素(各ギヤ)の 回転数を示しており、横軸方向はそれら回転 要素のギヤ比に対応して示している。また、 該速度線図のプラネタリギヤSPの部分におい 、縦軸は、図4中左方側から順に、サンギヤ S1、キャリヤCR1、リングギヤR1に対応してい 。更に、該速度線図のプラネタリギヤユニ トPUの部分において、縦軸は、図4中右方側 ら順に、サンギヤS3、リングギヤR2、キャリ CR2、サンギヤS2に対応している。

 例えばD(ドライブ)レンジにおける前進1速 段(1ST)では、図3に示すように、クラッチC-1及 びワンウェイクラッチF-1が係合される。する と、図2及び図4に示すように、固定されたサ ギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によっ て減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッ チC-1を介してサンギヤS3に入力される。また キャリヤCR2の回転が一方向(正転回転方向) 規制されて、つまりキャリヤCR2の逆転回転 防止されて固定された状態になる。すると サンギヤS3に入力された減速回転が、固定さ れたキャリヤCR2を介してリングギヤR2に出力 れ、前進1速段としての正転回転がカウンタ ギヤ11から出力される。

 なお、エンジンブレーキ時(コースト時) は、ブレーキB-2を係止してキャリヤCR2を固 し、該キャリヤCR2の正転回転を防止する形 、上記前進1速段の状態を維持する。また、 前進1速段では、ワンウェイクラッチF-1によ りキャリヤCR2の逆転回転を防止し、かつ正転 回転を可能にするので、例えば非走行レンジ から走行レンジに切換えた際の前進1速段の 成を、ワンウェイクラッチF-1の自動係合に り滑らかに行うことができる。

 前進2速段(2ND)では、図3に示すように、ク ラッチC-1が係合され、ブレーキB-1が係止され る。すると、図2及び図4に示すように、固定 れたサンギヤS1と入力回転であるリングギ R1によって減速回転するキャリヤCR1の回転が 、クラッチC-1を介してサンギヤS3に入力され 。また、ブレーキB-1の係止によりサンギヤS 2の回転が固定される。すると、キャリヤCR2 サンギヤS3よりも低回転の減速回転となり、 該サンギヤS3に入力された減速回転が該キャ ヤCR2を介してリングギヤR2に出力され、前 2速段としての正転回転がカウンタギヤ11か 出力される。

 なお、この前進2速段の状態からニュート ラル制御によってクラッチC-1が解放(スリッ 状態に)された場合は、キャリヤCR2の逆転回 を阻止するワンウェイクラッチF-1によって リングギヤR2の正転回転が許容されると共 逆転回転が阻止され、車輌の後退(駆動車輪 逆転回転)が防止される、いわゆるヒルホー ルドの状態となる。

 前進3速段(3RD)では、図3に示すように、ク ラッチC-1及びクラッチC-3が係合される。する と、図2及び図4に示すように、固定されたサ ギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によっ て減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッ チC-1を介してサンギヤS3に入力される。また クラッチC-3の係合によりキャリヤCR1の減速 転がサンギヤS2に入力される。つまり、サ ギヤS2及びサンギヤS3にキャリヤCR1の減速回 が入力されるため、プラネタリギヤユニッ PUが減速回転の直結状態となり、そのまま 速回転がリングギヤR2に出力され、前進3速 としての正転回転がカウンタギヤ11から出力 される。

 前進4速段(4TH)では、図3に示すように、ク ラッチC-1及びクラッチC-2が係合される。する と、図2及び図4に示すように、固定されたサ ギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によっ て減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッ チC-1を介してサンギヤS3に入力される。また クラッチC-2の係合によりキャリヤCR2に入力 転が入力される。すると、該サンギヤS3に 力された減速回転とキャリヤCR2に入力され 入力回転とにより、上記前進3速段より高い 速回転となってリングギヤR2に出力され、 進4速段としての正転回転がカウンタギヤ11 ら出力される。

 前進5速段(5TH)では、図3に示すように、ク ラッチC-2及びクラッチC-3が係合される。する と、図2及び図4に示すように、固定されたサ ギヤS1と入力回転であるリングギヤR1によっ て減速回転するキャリヤCR1の回転が、クラッ チC-3を介してサンギヤS2に入力される。また クラッチC-2の係合によりキャリヤCR2に入力 転が入力される。すると、該サンギヤS2に 力された減速回転とキャリヤCR2に入力され 入力回転とにより、入力回転より僅かに高 増速回転となってリングギヤR2に出力され、 前進5速段としての正転回転がカウンタギヤ11 から出力される。

 前進6速段(6TH)では、図3に示すように、ク ラッチC-2が係合され、ブレーキB-1が係止され る。すると、図2及び図4に示すように、クラ チC-2の係合によりキャリヤCR2に入力回転が 力される。また、ブレーキB-1の係止により ンギヤS2の回転が固定される。すると、固 されたサンギヤS2によりキャリヤCR2の入力回 転が上記前進5速段より高い増速回転となっ リングギヤR2に出力され、前進6速段として 正転回転がカウンタギヤ11から出力される。

 後進1速段(REV)では、図3に示すように、ク ラッチC-3が係合され、ブレーキB-2が係止され る。すると、図2及び図4に示すように、固定 れたサンギヤS1と入力回転であるリングギ R1によって減速回転するキャリヤCR1の回転が 、クラッチC-3を介してサンギヤS2に入力され 。また、ブレーキB-2の係止によりキャリヤC R2の回転が固定される。すると、サンギヤS2 入力された減速回転が、固定されたキャリ CR2を介してリングギヤR2に出力され、後進1 段としての逆転回転がカウンタギヤ11から出 力される。

 なお、例えばP(パーキング)レンジ及びN( ュートラル)レンジでは、クラッチC-1、クラ チC-2、及びクラッチC-3、が解放される。す と、キャリヤCR1とサンギヤS2及びサンギヤS3 との間、即ちプラネタリギヤSPとプラネタリ ヤユニットPUとの間が切断状態となり、か 、入力軸10とキャリヤCR2との間が切断状態と なる。これにより、入力軸10とプラネタリギ ユニットPUとの間の動力伝達が切断状態と り、つまり入力軸10とカウンタギヤ11との動 伝達が切断状態となる。

 ついで、図6を参照して、油圧制御装置6に ける油圧回路の概略について説明する。該 圧回路は、2個のリニアソレノイドバルブSLS びSLUを有すると共に、自動変速機構のプラ タリギヤユニットの伝達経路を切換えて、 えば前進6速、後進1速の変速段を達成する 数の摩擦係合要素、或いは発進クラッチ4を ・接作動する複数の油圧サーボ29,30を有し いる。また、リニアソレノイドバルブSLS及 SLUの入力ポートa 1 ,a 2 にはソレノイドモジュレータ圧が供給されて おり、これらリニアソレノイドバルブの出力 ポートb 1 ,b 2 からの制御油圧がそれぞれプレッシャコント ロールバルブ31,32の制御油室31a,32aに供給され ている。プレッシャコントロールバルブ31,32 、ライン圧がそれぞれ入力ポート31b,32bに供 給されており、上記制御油圧にて調圧された 出力ポート31c,32cからの調圧が、それぞれシ トバルブ33,34を介して適宜各油圧サーボ29,30 供給される。

 なお、本油圧回路は、基本概念を示すた のものであって、各油圧サーボ29,30及びシ トバルブ33,34は、象徴的に示すものであり、 実際には、自動変速機構5や発進クラッチ4に 応して油圧サーボは多数備えられており、 れら油圧サーボへの油圧を切換えるシフト ルブも多数備えている。また、油圧サーボ3 0に示すように油圧サーボは、シリンダ35にオ イルシール36により油密状に嵌合するピスト 37を有しており、該ピストン37は、油圧室38 作用するプレッシャコントロールバルブ32 らの調圧油圧に基づき、戻しスプリング39に 抗して移動し、外側摩擦プレート40及び内側 擦材41を接触する。ここで、例えば油圧サ ボ29が発進クラッチ4に適用される場合、上 油圧サーボ30で述べたようなピストン37によ 発進クラッチ4のクラッチプレート及びクラ ッチディスクを戻しスプリング39に抗して押 して接触させるように構成される。なお、 記摩擦プレート及び摩擦材は、クラッチで してあるが、ブレーキにも同様に対応する とは勿論である。

 つづいて、本発明に係る自動変速機の制 装置1について、図1を参照して説明する。 お、図1は、本実施の形態における自動変速 の制御装置1に係る電気制御系等を示すブロ ック図である。

 本自動変速機の制御装置1は、図1に示す うに、エンジン(E/G)2からの信号、自動変速 3(自動変速機構5)の入力軸回転数センサ22及 出力軸回転数(車速)センサ23からの信号、歪 ゲージ24からの信号、アクセル開度センサ25 からの信号、ブレーキセンサ15からの信号を 力する制御部(ECU)12を備えている。入力軸回 転数センサ22は入力軸10の回転数を検出し、 た、出力軸回転数センサ23はカウンタギヤ11 後流側に設けられた不図示の出力軸の回転 を検出する。

 上記制御部12は、トルク値算出手段16、入 力相当値算出手段42、油圧制御手段(発進制御 手段)17、変速マップ18、エンジン回転数検出 段19、及び学習制御手段28を有している。な お、上記トルク値算出手段16及び歪みゲージ2 4により、反力に基づきサンギヤS1に作用する トルク値を検出する固定ギヤトルク検出手段 が構成されている。

 上記トルク値算出手段16は、歪みゲージ24 による検出結果に基づき、サンギヤS1に作用 たトルク値を算出する。即ち、トルク値算 手段16は、歪みゲージ24に電気信号を印加し 、サンギヤS1の歪みに起因して該歪みゲージ2 4から出力される電気信号を受信するように 該歪みゲージ24に電気的に接続される。そし て、該トルク値算出手段16は、歪みゲージ24 よる検出結果に基づき、サンギヤS1に作用し たトルク値を算出する。つまり、トルク値算 出手段16は、歪みゲージ24からの出力信号を 幅する不図示の増幅器を有しており、該増 器で増幅された歪みゲージ24の出力電圧に基 づいてサンギヤS1に作用するトルク値を算出( 検出)する。

 上記入力相当値算出手段42は、歪みゲー 24及びトルク値算出手段16により検出された ルク値に基づく入力トルク相当値を算出す 。即ち、該入力相当値算出手段42は、1速段( 1ST)~3速段(3RD)にあってはサンギヤ分担トルク( 図8の(i)参照)を例えば1.7985倍することで入力 ルク相当値(図8の(h)参照)を算出し、4速段(4T H)にあってはサンギヤ分担トルクを例えば6.25 倍することで入力トルク相当値を算出し、5 段(5TH)にあってはサンギヤ分担トルクを例え ば-6.76倍することで入力トルク相当値を算出 る。しかし、6速段(6TH)では、入力軸10の回 がプラネタリギヤSPを経由せずにプラネタリ ギヤユニットPUのみを経由してカウンタギヤ1 1に伝達されるため、上記トルク値に基づく 力トルク相当値の算出は不可能(0)である。

 上記油圧制御手段17は、油圧制御装置6に えられた不図示のソレノイドバルブに電気 指令を行うことで、摩擦係合要素であるク ッチC-1,C-2,C-3やブレーキB-1,B-2の各油圧サー に供給する油圧を制御し、自動変速機構5に おける摩擦係合要素であるクラッチやブレー キ同士の掴み換え変速を行う。また、該油圧 制御手段17は、油圧制御装置6に備えられた不 図示のソレノイドバルブに電気的指令を行う ことで、発進クラッチ4の油圧サーボ(図6の例 えば29)に供給する油圧を制御してクリープ制 御(制御)を実行する発進制御手段を構成する 該油圧制御手段17は、これらの制御を、歪 ゲージ24及びトルク値算出手段16により検出 れたトルク値に基づき入力相当値算出手段4 2で算出された入力トルク相当値に基づき、 算した入力目標トルク(目標入力トルク)に沿 うように、所定のスイープ勾配となるように 各油圧サーボに供給する油圧を制御する。当 該油圧制御手段17は、入力トルク目標値をア セル開度等に応じて変化させることで、ク ープ力だけでなく発進制御にも用い、アク ル開度等に対応させた良好な発進を可能に る。

 油圧制御手段17は、クリープ制御する場 、発進クラッチ4の油圧サーボ(図6の例えば29 )に供給する油圧のFF油圧(FF値)をFF値マップ( 図示)を参照して計算してFF制御を実行し、 標差回転からの偏差計算(偏差=目標差回転- 差回転)を行い、FF油圧に偏差がある際にはFB 油圧(FB値)を計算してFB制御を実行し、後述の 学習制御手段28は、該FB油圧を上記FF油圧に加 味した油圧を学習値として学習補正し、次回 のクリープ制御に反映させる。

 また、油圧制御手段17は、例えばパワー ンアップシフト変速においては、出力軸回 数センサ23により検出される自動変速機構5 出力軸(不図示)の回転数より算出される車速 と、アクセル開度センサ25により検出される クセル開度とに基づき変速マップ18を参照 、アクセル開度が所定開度以上の場合にあ てアップシフト変速点を判断した際に、油 制御装置6のソレノイドバルブ(不図示)に指 することで、自動変速機構5において摩擦係 要素同士の掴み換えを行わせ、これにより ワーオンアップシフト変速を行う。

 上記制御部12には、エンジントルク信号 含む信号がエンジン2から送られており、上 エンジン回転数検出手段19は、エンジン2か の信号に基づき、エンジン2の回転数(以下 エンジン回転数という)を検出する。

 上記学習制御手段28は、油圧制御手段17に よりクリープ制御された際の学習値(前回の ィードバック値(FB値)を加味したフィードフ ワード値(FF値))を学習補正して、次回のク ープ制御に反映させるように制御する。該 習制御手段28が、前回のFB値を加味したFF値 学習値として次回の制御時(クリープ制御時) の出力初期値とすることで、毎回の出力(ク ープ力)のバラツキを抑えることができ、高 質な制御(クリープ制御)を実施することが きる。本実施の形態では、歪みゲージ24及び トルク値算出手段16を用いた言わばトルク測 装置に発進クラッチ4を組み合わせた構成を 備えるため、該発進クラッチ4の係合力を入 トルクとして(実際には入力トルク相当値と て)測定することができ、従って、トルクに よるFB制御装置を構成することで、入力トル そのものでクリープ力の制御ができ、過度 製造品質をやや低減させる等により製造コ トを削減することも可能になる。

 ついで、本自動変速機の制御装置1の制御 について、図1、図7~図9のタイムチャート、 10のフローチャートを参照して説明する。な お、図7~図9は本自動変速機の制御装置の作用 を説明するためのタイムチャートであり、図 10は本自動変速機の制御装置の作用を説明す ためのフローチャートである。

 図7(a)はブレーキオフで且つ車輌加速状態 を示し、縦軸にトルクを、横軸にアクセルペ ダル開度(アクセル開度)をとっており、アイ リング領域(IDL領域)から、入力トルク目標 に沿ってアクセル開度に従って所要のクリ プトルク(クリープ力)を持つように、発進時 に必要なクリープ力(駆動力)を出力していく 況が示されている。また、図7(b)はブレーキ オン状態を示し、縦軸にトルクを、横軸に車 輌速度をとっており、車輌停止、再加速に備 えて、クリープ力相当の係合力で待機する状 況が示される。

 また、図8は平坦路でのクリープ発進の場 合を示し、図9は軽い登坂走行(クリープ力で 度加速しない状態)の場合を示している。図 8及び図9において、(a)はエンジン回転数の変 を示し、実線の(b)は自動変速機構5の入力軸 10の入力回転数の変化を示し、破線の(c)はカ ンタギヤ11の後流側の出力軸(不図示)の回転 数(出力回転数)の変化を示し、(d)はアクセル 度センサ25の信号の変化を示し、(e)はブレ キセンサ15の信号の変化を示し、大破線の(f) はエンジントルク相当(イナーシャ無し)の変 を示し、中破線の(g)は目標入力トルクの変 を示し、小破線の(h)は(i)のサンギヤ分担ト クを入力相当値算出手段42が1.7985倍して算 した入力トルク相当の変化を示し、(i)はサ ギヤS1の分担トルク(サンギヤ分担トルク)の 化を示し、(j)は係合させるべき発進クラッ 4に対応する油圧サーボ(図6の例えば29)への 合油圧の変化を示している。

 まず、本制御装置1を搭載した車輌の停止状 態において、例えば不図示のイグニッション スイッチがONされ、アクセルペダルが踏み込 れるまで待機する。そして、エンジン2がON 、かつブレーキペダルが踏み込まれてONし いる状態から、ブレーキペダルが解放され OFFすると(図8の時点t 1 参照)、エンジン回転数がやや上昇する(図8の (a)参照)。ここでは、油圧制御手段17の制御で クラッチC-1が係合して1速段が形成されてい ため、上記エンジン回転数の上昇に伴いエ ジントルクが上昇する。

 この際、図8の時点t 1 ~t 2 に現れるように、ブレーキOFFから発進クラッ チ4の油圧サーボに油圧が供給され、サンギ 分担トルクが作用し始める(S1)。つまり、こ 時点でピニオンP1からの反力を受けるサン ヤS1が軸部26に歪みを生じるため、該歪みが みゲージ24によって検出される。これによ 、トルク値算出手段16が、サンギヤS1の歪み 起因して歪みゲージ24から出力される電気 号を受信し、サンギヤS1に作用したトルク値 を算出し、入力相当値算出手段42が、歪みゲ ジ24及びトルク値算出手段16により検出され たトルク値に基づく入力トルク相当値を算出 する。

 また、入力相当値算出手段42で算出され 入力トルク相当値に基づき(S2)、アクセル開 センサ25の信号に基づくアクセル開度と出 軸回転数(車速)センサ23に基づく車輌速度と 基づいて入力トルク目標値(目標入力トルク )が油圧制御手段17にて計算される(S3)。

 更に、ステップS4において、油圧制御手 17が、発進クラッチ4の油圧サーボに供給す 油圧のFF油圧(FF値)をFF値マップを参照して計 算してFF制御を実行し、更に、FF油圧に偏差 ある際にはFB油圧(FB値)を計算してFB制御を実 行する。そして、ステップS5において、クリ プ制御の継続条件を満たしているか否かを 断し、満たしている場合には、学習制御手 28が、上記FB油圧を上記FF油圧に加味した油 を学習値として学習補正(S6)し、ステップS7 進む。一方、ステップS5において、クリー 制御の継続条件を満たしていない場合には 学習補正せずにステップS7に進む。なお、「 クリープ制御の継続条件」とは、ブレーキOFF 及び車輌停止0判定を行ってから、「最高車 速度が7km/h以下」、「アイドリング中である 」、「ブレーキOFF」、「入力目標トルクと検 出トルクとが±xx%以内である」旨が、予め定 られた所定時間以上継続的に検出されるこ 、である。

 そして、ステップS7では、入力トルクFB制 御の終了条件が成立したか否かを判断し、成 立していなければステップS1からの処理を繰 返し、成立していれば処理を終了する。こ で、「入力トルクFB制御の終了条件」とは 下記の「係合終了している」、「ブレーキON かつ車輌速度0」、「入力目標トルクと計測 ルク(入力トルク相当)が0」の何れかが成立 たときである。

 なお、図8を参照した上記説明に対し、図 9の例は軽い登坂(クリープ力で丁度加速しな 場合)走行時であるので、図8の丸Aで示した 分に比して回転が0になり、FB制御は極めて しい。

 その後、運転者によるアクセルペダル操 による1速段での走行中に、油圧制御手段17 、出力軸回転数センサ23により検出される 動変速機構5の出力軸の回転数から算出され 車速と、アクセル開度センサ25により検出 れるアクセル開度とに基づき変速マップ18を 参照し、アクセル開度が所定開度以上の場合 にあってアップシフト変速点と判断すると、 例えば1→2変速のパワーオンアップシフト変 を行う。

 すなわち、運転者によりアクセルが踏み まれてアクセル開度が上昇し、変速マップ1 8における1速段の領域から2速段の領域となる 変速点を越えると、該時点から所定時間経過 した時点において、油圧制御手段17により1-2 速判断がなされる。すると、油圧制御手段1 7において変速指令(フラグ)が2速段となり、1- 2変速制御が開始される。そして、所定シフ バルブの操作等の前処理のための所定時間 過後、係合側油圧及び解放側油圧の変速制 が開始される。

 ここで、発進クラッチ4を介して回転する 入力軸10の回転が、リングギヤR1からキャリ CR1に伝達されるが、ブレーキB-1の係合でサ ギヤS2が係止され、かつキャリアCR2がワンウ ェイクラッチF-1から解放される状態にて、キ ャリアCR1から、サンギヤS3、ショートピニオ PS、ロングピニオンPLを介してリングギヤR2 伝達され、該リングギヤR2からカウンタギ 11を介して出力軸に伝達されることになる。

 以上説明した本実施の形態では、歪みゲ ジ24及びトルク値算出手段16が、反力に基づ きサンギヤS1に作用するトルク値を検出し、 力相当値算出手段42が、検出されたトルク に基づく入力トルク相当値を算出し、油圧 御手段(発進制御手段)17が、入力相当値算出 段42により算出された入力トルク相当値に づき、油圧サーボ(例えば図6の29)の作動を制 御して発進クラッチ4からの出力を制御する このため、具備した自動変速機構5に特有の ンギヤS1を利用して入力トルク相当値を測 し、該入力トルク相当値を入力目標トルク して監視することで、油圧を適切に供給し FB制御しつつ、発進クラッチ4を的確に制御( リープ制御)することができる。

 ところで、トルクコンバータのストール ルクは安定しており、該トルクコンバータ クリープ力相当を目標として精度も統一し うとすると、AT油温の影響等を考慮した場 、規格内に抑え込むことは困難であるが、 発明を適用した本実施形態によれば、サン ヤS1に作用するトルクを用いて、実際のクリ ープ力からフィードバック制御を有効に行う ことができる。

 また、本実施の形態では、学習制御手段2 8が、クリープ制御された際の学習値を学習 正して次回のクリープ制御に反映させるの 、毎回のクリープ力のバラツキを抑えるこ ができ、高品質なクリープ制御を実施する とができる。

 また、本実施の形態では、油圧制御手段1 7が、油圧サーボ(例えば29)に供給する油圧の 令値(FF値、FF値マップ)に基づいて油圧を供 し、学習制御手段28が、目標差回転と実差 転とから算出した学習値(FB値)を算出し、上 指令値(FF値)に上記学習値(FB値)を加味した とするので、油圧を適切に供給してFB制御し つつ、発進クラッチ4を的確に制御すること できる。

 更に、本実施の形態では、固定ギヤトル 検出手段が、入力軸10側から作用するトル に起因するサンギヤS1の歪みを検出する歪み ゲージ24と、該歪みゲージ24による検出結果 基づき、サンギヤS1に作用したトルク値を算 出するトルク値算出手段16とからなる。この め、簡単な構造で比較的廉価な歪みゲージ2 4を歪み検出センサとして使用することがで 、該歪みゲージ24をサンギヤS1の一部に直接 り付ける等でサンギヤS1と変速機ケース9と 歪みを容易に検出する構造が得られること 、クリープ制御に用いるトルク値の検出を 極めてシンプルな構造にて実現できる。

 また、本実施の形態では、自動変速機構5 が、入力軸10の回転を減速した減速回転を出 し得るプラネタリギヤSPと、自動変速機構5 出力軸(不図示)に接続されたリングギヤR2を 含む4つの回転要素(S2,S3,CR2,R2)を有するプラネ タリギヤユニットPUと、該プラネタリギヤユ ットPUの2つの回転要素(S3,S2)のそれぞれにプ ラネタリギヤSPからの回転を入力自在にする2 つのクラッチC-1,C-3と、プラネタリギヤユニ トPUの1つの回転要素(キャリヤCR2)に入力軸10 回転を入力自在にするクラッチC-2とを有し 、前進6速段を達成する。更に、サンギヤS1 、プラネタリギヤSPの常時回転が固定され ギヤであるので、変速機ケース9に固定され いるサンギヤS1を有して前進6速段を達成す ギヤトレーンを有する自動変速機構5を備え る際に、サンギヤS1に歪み検出センサ等を取 付けるだけの比較的簡単な構成により、入 トルク変化を直接的に正確に検出して、ク ープ制御に活用することができる。なお、 進6速段の変速に限らず、変速を行う自動変 速機に本発明は適用し得る。

 更に、本実施の形態では、プラネタリギ SPが、変速機ケース9に固定されたサンギヤS 1と、減速回転を出力するリングギヤR1と、入 力軸10の回転を入力するキャリヤCR1とからな 、サンギヤS1を固定ギヤとしているので、 速機ケース9に固定されているサンギヤS1を するギヤトレーンを有する自動変速機構5に 、サンギヤS1に歪みゲージ24を取り付けるだ けの比較的簡単な構成により、入力トルクを 早く且つ正確に検出して、クリープ制御に活 用することができる。

 以上の実施の形態では、自動変速機3とし て、FFタイプの車輌に用いて好適な前進6速及 び後進1速を達成するものを例に挙げて説明 たが、これに限らず、FRタイプ(フロントエ ジン・リアドライブ)やその他のタイプの車 に用いて好適な自動変速機であっても、変 機ケースに対して常時固定されるギヤ(例え ばサンギヤ)を有するプラネタリギヤを備え タイプであれば本発明を適用することが可 である。

 また、以上の実施の形態では、変速機構 して有段の自動変速機構5を用いた例を挙げ て説明したが、これに限らず、変速機構とし てCVT(無段変速機)を用いた例にも本発明を適 可能であることは勿論である。

 本発明に係る自動変速機の変速制御装置 、乗用車、トラック、バス、農機等に搭載 れる自動変速機に用いることが可能であり 特に発進クラッチを備えた自動変速機に用 て好適である。




 
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