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Title:
CONTROL DEVICE FOR CONTINUOUSLY VARIABLE TRANSMISSION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/116319
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a control device for controlling a continuously variable transmission of a vehicle. The control device comprises an inhibitor switch for outputting a signal according to the operation position of a shift lever, a primary pulley rotation speed sensor for detecting the rotation speed of a primary pulley of the continuously variable transmission, to output pulse signals, a clutch application deciding unit for deciding, if the shift lever is at a running position, whether or not the clutch is changed from an applied state to an unapplied state, a first hydraulic pressure control unit for reducing the hydraulic pressure of the clutch in an open control from a first predetermined hydraulic pressure, if the shift lever is in the running position and if the clutch is changed from the applied state to the unapplied state, a first clutch hydraulic pressure detecting unit for detecting the first hydraulic pressure of the clutch at the time when the pulse signals are outputted in the open control, a second hydraulic pressure control unit for holding the hydraulic pressure of the clutch at a second hydraulic pressure, which is determined by subtracting a second predetermined hydraulic pressure from the first hydraulic pressure, after the hydraulic pressure of the clutch was reduced by the open control, a deviation calculating unit for calculating a first deviation between the second hydraulic pressure and a reference hydraulic pressure, and a first predetermined hydraulic pressure correcting unit for correcting the first predetermined hydraulic pressure on the basis of the first deviation.

Inventors:
TANAKA HIROYASU
WAKAYAMA HIDESHI
ARISAWA SHINICHI
TAGAMI KOUTAROU
SEKIGUCHI SHOICHI
Application Number:
PCT/JP2009/051178
Publication Date:
September 24, 2009
Filing Date:
January 26, 2009
Export Citation:
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Assignee:
JATCO LTD (JP)
TANAKA HIROYASU
WAKAYAMA HIDESHI
ARISAWA SHINICHI
TAGAMI KOUTAROU
SEKIGUCHI SHOICHI
International Classes:
F16H61/00; F16D48/02; F16H59/10; F16H59/42; F16H59/68; F16H61/662
Foreign References:
JP2005282798A2005-10-13
JP2005282797A2005-10-13
JP2004100920A2004-04-02
Attorney, Agent or Firm:
HASHIMOTO, Takeshi et al. (JP)
Hashimoto 剛 (JP)
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Claims:
 プライマリプーリと、セカンダリプーリと、前記プライマリプーリと前記セカンダリプーリとに巻き掛けられ、溝幅に応じてプーリとの接触半径が変化するベルトとを備えた無段変速機と、
 エンジンと前記プライマリプーリとの間に介装され、前記エンジンから前記プライマリプーリへ伝達されるトルクを調整可能なクラッチと、を備える車両の前記無段変速機を制御する無段変速機の制御装置において、
 シフトレバーの操作位置に応じた信号を出力するインヒビタスイッチと、
 前記プライマリプーリの回転速度を検出し、パルス信号を出力するプライマリプーリ回転速度センサと、
 前記シフトレバーが走行位置にある場合に、前記クラッチを締結状態から非締結状態へ変更するかどうか判定するクラッチ締結判定部と、
 前記シフトレバーが走行位置にあり、かつ前記クラッチを前記締結状態から前記非締結状態へ変更する場合に、前記クラッチの油圧を第1所定油圧からオープン制御で減少させる第1油圧制御部と、
 前記オープン制御中にパルス信号を出力した時の前記クラッチの第1油圧を検出する第1クラッチ油圧検出部と、
 前記オープン制御で前記クラッチの油圧を減少させた後に、前記クラッチの油圧を、前記第1油圧から第2所定油圧を減算した第2油圧に保持する第2油圧制御部と、
 前記第2油圧と基準油圧との第1偏差を算出する偏差算出部と、
 前記第1偏差に基づいて、前記第1所定油圧を補正する第1所定油圧補正部と、を備える無段変速機の制御装置。
 前記第2油圧制御部は、前記プライマリプーリ回転速度センサによってパルス信号が出力されてから第1所定時間後に、前記クラッチの油圧を前記第2油圧に保持する請求項1に記載の無段変速機の制御装置。
 前記クラッチを前記締結状態から前記非締結状態へ変更する場合に、前記オープン制御を開始してから第2所定時間の間は、前記プライマリプーリ回転速度センサによるパルス信号の出力を中止するパルス信号出力中止部を備える請求項1または2に記載の無段変速機の制御装置。
 前記プライマリプーリ回転速度センサによってパルス信号が出力されてから前記第1所定時間後の前記クラッチの第3油圧を検出する第2クラッチ油圧検出部を備え、
 前記第2油圧制御部は、前記第3油圧と前記第2油圧との第2偏差と、所定値と、を比較し、前記第2偏差が前記所定値よりも大きい場合には、前記オープン制御を開始してから、前記第1所定時間および前記第2所定時間よりも大きい第3所定時間経過した後に前記クラッチの油圧を前記第2油圧に保持する請求項1から3のいずれか一つに記載の無段変速機の制御装置。
Description:
無段変速機の制御装置

 本発明は無段変速機の制御装置に関する のである。

発明の背景

 従来、無段変速機において、シフトレン がDレンジなどの走行レンジに保持された状 態での車両停止中に、前進(あるいは後進)ク ッチ及び前後進切替用クラッチを解放して シフトレンジがNレンジにあるのと同様の状 態としてエンジンの駆動負荷を低減してアイ ドル回転として停車時の燃費を向上する、い わゆるアイドルニュートラル制御(Nアイドル 御)を行うものがある。

 この制御では、Nアイドル制御の開始に際 して、走行レンジでは係合状態にあった前進 クラッチを、予め設定された所定スリップ量 とするために、前進クラッチの油圧を低減し 、所定スリップ量を実現する。

 しかし、Nアイドル制御を開始し、前進ク ラッチの油圧をオープン制御によって減少さ せる場合に、油圧系のバラツキや前進クラッ チの経時変化や、組み付け誤差のバラツキに よって、出荷時にATCUに記憶されている油圧 令値の基準値(ノミナル値)のままでは、Nア ドル制御を開始した場合に、前進クラッチ 油圧が所定の油圧とならず、予め設定され 所定スリップ量とならないおそれがある。

 このような問題を解決するために、特許文 1では、タービン回転速度センサを用いて、 クラッチが所定スリップ量付近まで操作され たと判定するものが開示されている。

特開2000-304127号公報

発明の概要

 しかし、上記の発明では、クラッチの入 回転速度を検出するタービン回転速度セン が必要となる。そのため、コストの上昇、 量の増加、さらにはセンサを設置すること よってレイアウトの自由度が低下する、と った問題点がある。

 また、タービン回転速度を検出するセン がない場合には、クラッチのスリップ量を 確に検出することができず、正確なNアイド ル制御を行うことができない、といった問題 点がある。

 本発明はこのような問題点を解決するた に発明されたもので、クラッチ入力回転速 を検出するセンサや、タービン回転速度を 出するセンサを用いずに、Nアイドル制御を 可能とし、コストを削減し、重量を減少させ 、およびレイアウトの自由度を向上すること を目的とする。

 本発明は、プライマリプーリと、セカン リプーリと、前記プライマリプーリと前記 カンダリプーリとに巻き掛けられ、溝幅に じてプーリとの接触半径が変化するベルト を備えた無段変速機と、エンジンとプライ リプーリとの間に介装され、エンジンから ライマリプーリへ伝達されるトルクを調整 能なクラッチと、備える車両を制御する車 の制御装置において、シフトレバーの操作 置に応じた信号を出力するインヒビタスイ チと、プライマリプーリの回転速度を検出 、パルス信号を出力するプライマリプーリ 転速度センサと、シフトレバーが走行位置 ある場合に、クラッチを締結状態から非締 状態へ変更するかどうか判定するクラッチ 結判定部と、シフトレバーが走行位置にあ 、かつクラッチを締結状態から非締結状態 変更する場合に、クラッチの油圧を第1所定 油圧からオープン制御で減少させる第1油圧 御部と、オープン制御中にパルス信号を出 した時のクラッチの第1油圧を検出する第1ク ラッチ油圧検出部と、オープン制御でクラッ チの油圧を減少させた後に、クラッチの油圧 を、第1油圧から第2所定油圧を減算した第2油 圧に保持する第2油圧制御部と、第2油圧と基 油圧との第1偏差を算出する偏差算出部と、 第1偏差に基づいて、第1所定油圧を補正する 1所定油圧補正部と、を備えることを特徴と する。

本発明の実施形態のVベルト式無段変速 機の概略構成図である。 本発明の実施形態のNアイドル制御を説 明するフローチャートである。 本発明の実施形態のNアイドル制御を行 う場合のタイムチャートである。

詳細な説明

 本発明の実施形態のパワートレインにつ て、図1の概略構成図を用いて説明する。

 図1において、パワートレインは、エンジ ン1に連結された前後進切り換え機構4と、前 進切り換え機構4の出力軸に連結された無段 変速機5を主体に構成され、無段変速機5は、 対の可変プーリとして入力軸側のプライマ プーリ10と、出力軸13に連結されたセカンダ リプーリ11とを備え、これら一対の可変プー 10、11はVベルト(ベルト)12によって連結され いる。なお、出力軸13はアイドラギアやデ ファレンシャルギアを介して駆動輪14に連結 される。また、前後進切り換え機構4の入力 と、エンジン1との間には、トルクコンバー などの発進要素(図示せず)が介装される。

 前後進切り換え機構4は、エンジン1側と ライマリプーリ10との動力伝達経路を切り換 える遊星歯車40、前進クラッチ(クラッチ)41及 び後退クラッチ(クラッチ)42から構成され、 両の前進時には前進クラッチ41を締結し、車 両の後退時には後退クラッチ42を締結し、中 位置(ニュートラルやパーキング)では前進 ラッチ41及び後退クラッチ42を共に解放する

 これら前進クラッチ41、後退クラッチ42は 、コントロールユニット20からの指令に応じ 前進クラッチ41と後退クラッチ42に所定油圧 の作動油を供給するクラッチ圧調整装置30に って締結状態の制御が行われる。

 なお、クラッチ圧調整装置30は、油圧ポ プ15からの油圧を元圧として前進クラッチ41 び後退クラッチ42への供給油圧を調整する また、油圧ポンプ15は、前後進切り換え機構 4の入力側などに連結されてエンジン1に駆動 れる。

 コントロールユニット20は、車速センサ21 からの車速信号、シフトレバー17に応動する ンヒビタスイッチ22からのレンジ信号、エ ジン1(またはエンジン制御装置)からのエン ン回転速度信号、プライマリプーリ回転速 センサ23からのプライマリプーリ10の回転速 信号等の運転状態及び運転操作に基づいて 油圧指令値を決定してクラッチ圧調整装置3 0へ指令する。なお、インヒビタスイッチ22は 、前進(Dレンジ)、中立位置=ニュートラル(Nレ ンジ)、後退(Rレンジ)のいずれか一つを選択 る例を示す。

 クラッチ圧調整装置30は、この油圧指令 に応じて前進クラッチ41及び後退クラッチ42 の供給油圧を調整して前進クラッチ41と後 クラッチ42の締結または解放を行う。

 これら前進クラッチ41及び後退クラッチ42 の締結は排他的に行われ、前進時(レンジ信 =Dレンジ)では、前進クラッチ圧を供給して 進クラッチ41を締結させる一方、後退クラッ チ圧をドレンに接続して後退クラッチ42を解 する。後退時(レンジ信号=Rレンジ)では、前 進クラッチ圧をドレンに接続して前進クラッ チ41を解放させる一方、後退クラッチ圧を供 して後退クラッチ42を締結させる。また、 立位置(レンジ信号=Nレンジ)では、前進クラ チ圧と後退クラッチ圧をドレンに接続し、 進クラッチ41及び後退クラッチ42を共に解放 させる。

 なお、無段変速機5の変速比やVベルト12の 接触摩擦力は、コントロールユニット20から 指令に応動する油圧コントロールユニット( 図示せず)によって制御される。

 プライマリプーリ10の回転速度を検出す プライマリプーリ回転速度センサ23は、プラ イマリプーリ10に取り付けられた出力ギヤ(不 図示)に対面する。出力ギアの外周には等間 で歯が形成されている。このため、プライ リプーリ回転速度センサ23で検出される出力 波形は、一定車速では等ピッチのパルス状と なる。つまり、プライマリプーリ回転速度セ ンサ23は、プライマリプーリ10の回転と同期 たパルス信号を出力するパルスセンサで構 される。

 シフトレバー17の位置が走行位置であるD ンジ(Rレンジ)であり、車両が停車している 合には、停車時の燃費を向上させるために 前進クラッチ41および後退クラッチ42を解放 して、エンジンの駆動負荷を低減し、エンジ ンの回転速度をアイドル回転速度と同等の回 転速度とする、アイドルニュートラル制御(N イドル制御)を行う。Nアイドル制御は、前 クラッチ41または後退クラッチ42の回転速度 検出し、その回転速度に基づいて行われる のがあるが、前進クラッチ41または後退ク ッチ42の回転速度を検出するセンサを設けて いない無段変速機では、前進クラッチ41また 後退クラッチ42の回転速度の変化に基づい ニュートラル状態を検出することができな 。

 そこで本発明は、プライマリプーリ10の 転速度を検出するプライマリプーリ回転速 センサ23のパルス信号を用いてニュートラル 状態、つまり前進クラッチ41または後退クラ チ42が非締結の状態にあることを検出する 具体的には例えば、前進クラッチ41がトルク 伝達を行っている状態から減圧して所定のト ルク容量となったときに、前進クラッチ41の 締結部材側(例えば、ドライブシャフト)に 達トルクによる捩り変形分の戻りが生じ、 ライマリプーリ回転速度センサ23がこれを検 出し、パルス信号をコントロールユニット20 出力する。コントロールユニット20は、入 されたパルス信号に基づいて、前進クラッ 41がトルクの伝達を開始する油圧であるトル ク伝達ポイントを学習する。なお、ドライブ シャフトが捩れ及び捩れ分の戻りを生じても タイヤが回転することはない。

 次に、Nアイドル制御開始時の制御につい て図2のフローチャートを用いて説明する。

 ステップS1では、Nアイドルフラグがonと ったかどうか判定する。Nアイドルフラグは シフトレバー17の位置がDレンジであり、ブ ーキペダルが踏み込まれており、アクセル ダルが踏み込まれておらず、プライマリプ リ10が非回転状態(車速0km/h)である場合にon なる。そして、Nアイドルフラグがonである 合には、ステップS2へ進み、Nアイドルフラ がoffである場合には、本制御を終了する(ス ップS1がクラッチ締結判定手段またはクラ チ締結判定部を構成する)。

 ステップS2では、前進クラッチ41の油圧を 予め設定された初期油圧(ノミナル値、第1所 油圧)とし、初期油圧から、オープン制御に よって前進クラッチ41の油圧を減少させる。 お、後述するステップS12によって油圧補正 が算出された場合には、初期油圧に油圧補 値を加算して補正し、補正された値から、 ープン制御によって前進クラッチ41の油圧 減少させる。これによって、前進クラッチ41 の締結力は徐々に小さくなる。なお、油圧補 正値が負の値である場合には、補正された値 は初期油圧よりも小さくなる(ステップS2が第 1油圧制御手段または第1油圧制御部、第1所定 油圧補正手段または第1所定油圧補正部を構 する)。

 ステップS3では、前進クラッチ41の油圧を 、オープン制御によって減少させてからの時 間t1のカウントを開始する。

 ステップS4では、時間t1が予め設定された 所定時間(第2所定時間)T1となったかどうか判 する。そして、時間t1が所定時間T1となった 場合にはステップS5へ進む。所定時間T1は、 ライマリプーリ回転速度センサ23によるパル ス信号の誤検出を防ぐための時間である。所 定時間T1の間は、プライマリプーリ回転速度 ンサ23によるパルス信号は出力されない(ス ップS3、4がパルス信号出力中止手段または ルス信号出力中止部を構成する)。

 ステップS5では、プライマリプーリ回転 度センサ23によってパルス信号が出力された かどうか判定する。前進クラッチ41が締結し 状態から、前進クラッチ41の油圧を減少さ ることで、前進クラッチ41の締結力は小さく なり、前進クラッチ41とプライマリプーリ10 を連結するドライブシャフトの捩り変形分 戻ることで、プライマリプーリ10が回転する 。ここでは、このドライブシャフトの捩り変 形分の戻りによって生じるプライマリプーリ 10の回転を、プライマリプーリ回転速度セン 23によって検出する。これによって、前進 ラッチ41が解放されたことを検出することが できる。

 ステップS6では、プライマリプーリ回転 度センサ23によって、パルス信号が出力され た時の前進クラッチ41の油圧(第1油圧)を検出 、プライマリプーリ回転速度センサ23によ て、パルス信号が出力されてからの時間t2の カウントを開始する(ステップS6が第1クラッ 油圧検出手段または第1クラッチ油圧検出部 構成する)。

 ステップS7では、時間t2が所定時間(第1所 時間)T2となったかどうか判定する。そして 時間t2が所定時間T2となった場合にはステッ プS8へ進む。所定時間T2は、オープン制御に って前進クラッチ41の油圧を減少させている 場合に、プライマリプーリ回転速度センサ23 よってパルス信号が出力された後に、Nアイ ドル制御時の基準油圧となるまでの時間であ り、予め実験などによって求められた時間で ある。

 ステップS8では、プライマリプーリ回転 度センサ23によってパルス信号が出力されて から、所定時間T2が経過すると、オープン制 によって減少した前進クラッチ41の油圧(第3 油圧)を検出する(ステップS8が第2クラッチ油 検出手段または第2クラッチ油圧検出部を構 成する)。

 ステップS9では、ステップS8によって検出 した油圧と、ステップS6によって検出したプ イマリプーリ回転速度センサ23によってパ ス信号を検出した時の前進クラッチ41の油圧 よりも所定油圧(第2所定油圧)低い油圧(第2油 )と、の偏差(第2偏差)を算出し、その偏差と 所定値とを比較する。そして、算出した偏差 が所定値よりも大きい場合には、ステップS10 へ進み、算出した偏差が所定値よりも小さい 場合には、ステップS11へ進む。

 所定油圧は、予め実験などによって設定 れた油圧である。ステップS6においてプラ マリプーリ回転速度センサ23によって出力さ れたパルス信号は、前進クラッチ41が解放さ る時に生じるものである。そのため、ステ プS6においてプライマリプーリ回転速度セ サ23によってパルス信号が出力された時の油 圧よりも所定油圧低くすると、前進クラッチ 41は確実に解放される。つまり、所定油圧は 前進クラッチ41の油圧を、前進クラッチ41が 確実に解放することができる油圧にするため の油圧である。

 所定値は、マイナスの値であり、プライ リプーリ回転速度センサ23によってパルス 号が出力されてから所定時間T2が経過した場 合に、前進クラッチ41の油圧が十分に低くな ていると判定する値である。算出した偏差 所定値よりも小さい、つまり、マイナスの 向に大きい値となっている場合には、所定 間T2が経過した前進クラッチ41の油圧が、N イドル制御における前進クラッチ41の油圧よ りも十分に低くなっている。

 ステップS10では、時間t1が所定時間T3とな ったかどうか判定する。そして、時間t1が所 時間T3となった場合には、ステップS11へ進 。所定時間T3は、予め設定された時間であり 、所定時間T1、および所定時間T2よりも大き 値であり、オープン制御によって確実に前 クラッチ41の油圧が、Nアイドル制御時の前 クラッチ41の油圧よりも低くなる時間である 。

 ステップS1~10によって、Nアイドル制御を 始するための、Nアイドル開始制御を行う。

 ステップS11では、前進クラッチ41の油圧 、プライマリプーリ回転速度センサ23によっ てパルス信号が出力された時の前進クラッチ 41の油圧よりも所定油圧低い油圧に設定して Nアイドル制御を開始する。Nアイドル制御 は、プライマリプーリ回転速度センサ23によ ってパルス信号が出力された時の前進クラッ チ41の油圧よりも所定油圧低い油圧で前進ク ッチ41を保持する。前進クラッチ41の油圧を 、プライマリプーリ回転速度センサ23によっ パルス信号が出力された時の前進クラッチ4 1の油圧よりも、所定油圧低い油圧とするこ で、前進クラッチ41はNアイドル制御を行っ いる間、前進クラッチ41を確実に解放する油 圧に設定される(ステップS11が第2油圧制御手 または第2油圧制御部を構成する)。

 ステップS9、10によって、Nアイドル制御 開始する直前の前進クラッチ41の油圧は、N イドル制御中の前進クラッチ41の油圧よりも 十分に低い油圧となっており、ステップS11に おいて、Nアイドル制御を開始する場合には 前進クラッチ41への油圧指令は、油圧を高く する指令となる。そのため、油圧指令値に対 するヒステリシスによって生じる実際の油圧 変化の遅れを抑制し、Nアイドル制御を確実 行うことができ、燃費を向上することがで る。

 ステップS12では、ステップS9によって設 した油圧と、予め設定されたNアイドル制御 おける基準油圧(ノミナル値)と、の偏差を 出し、油圧補正量として記憶する。ここで 憶した油圧補正量を、次回制御時のステッ S2において、Nアイドル開始制御における初 油圧に加算する補正を行い、その補正され 油圧からオープン制御によって、前進クラ チ41の油圧を減少させる(ステップS12が偏差 出手段または偏差算出部を構成する)。

 以上の制御によって、前進クラッチ41ま は後退クラッチ42の回転速度を検出するセン サを用いずに、Nアイドル制御を行うことが きる。

 なお、この実施形態では、ステップS11に いて、前進クラッチ41の油圧を、プライマ プーリ回転速度センサ23によってパルス信号 が出力された時の前進クラッチ41の油圧より 所定油圧低い油圧に設定して、Nアイドル制 御を開始したが、この油圧と基準油圧とを比 較し、油圧差が所定油圧差よりも大きい場合 に、プライマリプーリ回転速度センサ23によ てパルス信号が出力された時の前進クラッ 41の油圧よりも所定油圧低い油圧に設定し 、Nアイドル制御を開始してもよい。この場 には、油圧差が所定油圧差よりも小さい場 には、基準油圧によってNアイドル制御を開 始する。

 次に本発明を用いてNアイドル開始制御を 行った場合の前進クラッチ41の油圧変化につ て図3のタイムチャートを用いて説明する。

 時間s1において、Nアイドルフラグがonと ると、Nアイドル開始制御を行い、前進クラ チ41を初期油圧、または初期油圧を油圧補 量によって補正した油圧からオープン制御 よって油圧を減少させる。なお、図3におい 、初期油圧から減少させた場合の油圧を破 で示す。時間s1から所定時間T1が経過するま では、プライマリプーリ回転速度センサ23に るパルス信号の出力が中止される。

 時間s2において、時間s1から所定時間T1経 すると、プライマリプーリ回転速度センサ2 3によって、パルス信号が出力されているか うか判定を開始する。

 時間s3において、プライマリプーリ回転 度センサ23によってパルス信号が出力される と、現在の前進クラッチ41の油圧を検出する

 時間s4において、プライマリプーリ回転 度センサ23によってパルス信号が出力されて から所定時間T2が経過すると、Nアイドル開始 制御を終了する。そして、前進クラッチ41の 圧をプライマリプーリ回転速度センサ23に ってパルス信号が出力された時の前進クラ チ41の油圧よりも所定油圧低い油圧として、 Nアイドル制御を開始する。

 ここで油圧補正量が算出された場合には Nアイドル制御における前進クラッチ41の油 は、予め設定されたNアイドル制御における 基準油圧(ノミナル値)よりも、油圧補正量だ 減少(増加)した油圧となる。

 なお、この実施形態では、シフトレバー1 7がDレンジである場合について説明したが、 フトレバー17がRレンジである場合にも、上 制御を行うことが可能である。また、Lレン ジ、Sレンジ、2レンジなどを備えている場合 も、上記制御を行うことが可能である。

 本発明の実施形態の効果について説明す 。

 プライマリプーリ回転速度センサ23によ て、Nアイドル開始制御中にパルス信号が出 された場合に、その時の前進クラッチ41の 圧を算出する。そして、Nアイドル制御中に 、Nアイドル開始制御中にパルス信号が出力 された時の油圧から所定油圧低い油圧となる ように、前進クラッチ41の油圧を保持する。 らに、Nアイドル開始制御中にパルス信号が 出力された時の油圧から所定油圧低い油圧と 、Nアイドル制御中の油圧として、予め設定 れた基準油圧との偏差を算出し、その偏差 基づいて、Nアイドル開始制御を行う際の初 油圧を補正する。これによって、シフトレ ーが走行レンジにあり、クラッチが締結状 から非締結状態へ変更する場合に、プライ リプーリ回転速度センサから出力されるパ ス信号を用いることでクラッチが締結状態 ら非締結状態へ変更されたことを正確に検 することで、Nアイドル制御を正確に行うこ とができる。さらに、前進クラッチ41または 退クラッチ42の回転速度を検出するセンサ 設けていない場合でも、Nアイドル制御を可 とし、コストの削減、重量の減少、および イアウトの自由度を向上することができる また、Nアイドル開始制御時のパルス信号が 出力されるまでの時間を適切にすることがで き、Nアイドル開始制御で必要な時間を短縮 ることができ、燃費を向上することができ 。

 プライマリプーリ回転速度センサ23によ てパルス信号が出力されてから所定時間T2経 過後に、Nアイドル開始制御を終了し、Nアイ ル制御を開始するので、Nアイドル開始制御 を行う時間を安定した時間とすることができ 、また、Nアイドル開始制御からNアイドル制 へ移行する場合に、前進クラッチ41の締結 ョックを低減することができる。

 Nアイドル開始制御を開始してから、所定 時間T1の間は、プライマリプーリ回転速度セ サ23によるパルス信号の出力を行わないこ で、プライマリプーリ回転速度センサ23によ るパルス信号の誤検出を防ぐことができ、N イドル制御を正確に開始することができる

 所定時間T2経過後の前進クラッチ41の油圧 と、Nアイドル制御時の油圧と、の偏差が所 値よりも大きい場合には、Nアイドル開始制 から所定時間T3経過するまでオープン制御 継続し、その後Nアイドル制御を開始するこ で、Nアイドル制御を開始する場合に、前進 クラッチ41の油圧が上昇する制御とする。こ によって、油圧指令値に対するヒステリシ によって生じる実際の油圧変化の遅れを抑 し、Nアイドル制御を確実に行うことができ 、燃費を向上することができる。

 本発明は上記した実施形態に限定される のではなく、その技術的思想の範囲内でな うるさまざまな変更、改良が含まれること 言うまでもない。