株式会社IHI (〒10 東京都江東区豊洲三丁目1番1号 Tokyo, 1358710, JP)
| 昇降駆動されるスライドに取り付けられた上金型と下金型との間で被加工物をプレス成型する時に、前記上金型または前記スライドとの間に被加工物を挟んだ状態で、前記スライドと共に下降する可動部を有するダイクッション装置の制御装置であって、 プレス成型中に前記スライドまたは前記可動部の速度を検出し、この検出速度を出力する速度検出部と、 前記検出速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御する動作制御部と、 プレス成型中の各時点における、予め分かっているかまたは予め推測されたスライドの予測加減速値に応じて、該各時点で前記検出速度を補正する補正部と、を備え、 前記動作制御部は、前記検出速度が前記補正部により補正された時に、該補正された検出速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御する、ことを特徴とするダイクッション装置の制御装置。 |
| 前記予測加減速値を反映するように設定した補正パターンを記憶する記憶部を備え、 該補正パターンは、プレス成型中において時間の経過に従って値が進行する変数と、前記検出速度の補正度合いとの関係を定めたものであり、前記変数の各値における前記補正度合いは、当該各値における前記予測加減速値に応じて定められており、 前記変数を検出し、この検出変数を出力する変数検出部を備え、 前記補正部は、前記補正パターンと前記検出変数とに基づいて前記検出速度を補正する、ことを特徴とする請求項1に記載のダイクッション装置の制御装置。 |
| 前記検出速度が前記補正部により補正される量は、前記予測加減速値に制御の通信遅れ時間または応答遅れ時間を乗じた値の大きさである、ことを特徴する請求項1または2に記載のダイクッション装置の制御装置。 |
| 前記補正部は、前記検出速度の補正を開始する時に、前記検出速度の補正量を次第に増加させ、または、前記検出速度の補正を終了する時に、前記検出速度の補正量を次第にゼロまで減少させる、ことを特徴とする請求項1、2または3に記載のダイクッション装置の制御装置。 |
| 昇降駆動されるスライドに取り付けられた上金型と下金型との間で被加工物をプレス成型する時に、前記上金型または前記スライドとの間に被加工物を挟んだ状態で、前記スライドと共に下降する可動部を有するダイクッション装置の制御方法であって、 プレス成型中に前記スライドまたは前記可動部の速度を検出し、 前記検出した速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御し、 プレス成型中の各時点における、予め分かっているかまたは予め推測されたスライドの予測加減速値に応じて、該各時点で前記検出速度を補正し、 前記検出速度が前記補正部により補正された時に、該補正された検出速度に基づいて、前記ダイクッション装置の動作を制御する、ことを特徴とするダイクッション装置の制御方法。 |
発明の技術分野
本発明は、昇降駆動されるスライドに取り
けられた上金型と下金型との間で被加工物
プレス成型する時に、上金型またはスライ
との間に被加工物を挟んだ状態で、スライ
と共に下降する可動部を有するダイクッシ
ン装置の制御装置と制御方法に関する。
関連技術の説明
ダイクッション装置は、上金型と下金型と
間で被加工物をプレス成型するプレス機械
設けられ、プレス成型時に被加工物のしわ
さえを行う。ダイクッション装置の可動部
、上金型(またはスライド)との間に、被加
物における加工領域の周辺部を挟み込み、
の状態で、可動部が上金型(またはスライド)
にクッション力を作用させながら被加工物が
プレス成型されることで、被加工物のしわ押
さえがなされる。
ダイクッション装置の動作制御は、目標ク
ション力とクッション力の検出値とに基づ
て、目標のクッション力が得られるように
われる。ダイクッション装置が油圧シリン
を用いたものである場合には、目標油圧値
油圧シリンダの油圧検出値との偏差を求め
この偏差に基づき、油圧シリンダへの油圧
給経路に設けたサーボ弁の開度を制御する(
例えば、下記特許文献1、2)。
この制御において、スライドの速度を検出
、このスライド速度検出値を制御に用いる
とで、目標クッション力への追従性を向上
せることができる。
図1は、従来例において、スライドの加減速
期間で制御精度が低下することを示す図であ
る。ここで、図1(A)は、プレス角θとスライド
速度Vの関係図であり、aはプレス成形開始時
、bはプレス成形終了時点、すなわち下死点
である。さらに図1(B)は、プレス角θと油圧値
Pの関係図であり、破線cは目標油圧値、実線d
は実際の油圧値である。また、油圧値Pはク
ション力に比例する。
スライド速度検出値を用いた動作制御では
サーボプレスの動作に追従できない場合が
る。すなわちサーボプレスでは、スライド
サーボモータで昇降駆動するため、プレス
型中にスライドの加減速を急激に行うこと
できる。そのため通常、スライド速度Vを検
出した時点から、このスライド速度検出を用
いた制御によるダイクッション装置の応答動
作までに時間差が生じる。この時間差の間に
、プレス成型中にスライド速度Vが急激に加
速されると、目標油圧値P(目標クッション力
)への追従性が低下する。例えば、ダイクッ
ョン装置が上記のように油圧シリンダを用
たものである場合には、図1に示すように、
標油圧値cに実際の油圧値dが追従できなく
り、目標油圧値(目標クッション力)への追従
性が低下する。
このように、従来は、スライドの急激な加
速期間において、ダイクッション装置の制
精度が悪化してしまう問題点があった。
そこで、本発明の目的は、スライドの急激
加減速期間において、ダイクッション装置
制御精度を高く維持できるダイクッション
置の制御装置と制御方法を提供することに
る。
なお、本発明と同様の目的を狙った文献と
て特許文献3があるが、本発明の課題を解決
する手段は特許文献3のものとは異なる。
上記目的を達成するため、本発明によると
昇降駆動されるスライドに取り付けられた
金型と下金型との間で被加工物をプレス成
する時に、前記上金型または前記スライド
の間に被加工物を挟んだ状態で、前記スラ
ドと共に下降する可動部を有するダイクッ
ョン装置の制御装置であって、
プレス成型中に前記スライドまたは前記可
部の速度を検出し、この検出速度を出力す
速度検出部と、
前記検出速度に基づいて、前記ダイクッシ
ン装置の動作を制御する動作制御部と、
プレス成型中の各時点における、予め分か
ているかまたは予め推測されたスライドの
測加減速値に応じて、該各時点で前記検出
度を補正する補正部と、を備え、
前記動作制御部は、前記検出速度が前記補
部により補正された時に、該補正された検
速度に基づいて、前記ダイクッション装置
動作を制御する、ことを特徴とするダイク
ション装置の制御装置が提供される。
上記構成では、プレス成型中の各時点にお
る予測加減速値に応じて、該各時点で前記
出速度を補正し、該補正された検出速度に
づいて、前記ダイクッション装置の動作を
御するので、スライドの加減速の大きさに
因するダイクッション装置の制御誤差を無
しまたは低減することが可能になる。
従って、スライドの急激な加減速期間にお
て、ダイクッション装置の制御精度を高く
持することが可能になる。
しかも、各時点の予測加減速値は、既知で
るか、またはプレス機械の運転条件などか
予め推測したものであるので、リアルタイ
でスライドの加減速値を演算・検出するこ
なく、スライドの加減速の大きさに起因す
ダイクッション装置の制御誤差を無くしま
は低減することが可能になる。
本発明の好ましい実施形態によると、前記
測加減速値を反映するように設定した補正
ターンを記憶する記憶部を備え、
該補正パターンは、プレス成型中において
間の経過に従って値が進行する変数と、前
検出速度の補正度合いとの関係を定めたも
であり、前記変数の各値における前記補正
合いは、当該各値における前記予測加減速
に応じて定められており、
前記変数を検出し、この検出変数を出力す
変数検出部を備え、
前記補正部は、前記補正パターンと前記検
変数とに基づいて前記検出速度を補正する
上記構成では、記憶部に記憶される補正パ
ーンを、プレス成型中において時間の経過
従って値が進行する変数と、前記検出速度
補正度合いとの関係として定める。この補
パターンでは、前記変数の各値における前
補正度合いは、当該各値における前記予測
減速値に応じて定められているので、この
うな補正パターンと、変数検出部による検
変数とに基づいて、前記検出速度を補正す
ことで、前記検出速度が予測加減速値に応
て補正される。
なお、前記変数は、前記スライドもしくは
記可動部の位置もしくは移動量を示す変数
または、プレス成型時における所定の基準
からの経過時間であってよい。
本発明の好ましい実施形態によると、前 検出速度が前記補正部により補正される量 、前記予測加減速値に制御の通信遅れ時間 たは応答遅れ時間を乗じた値の大きさであ 。
上記構成では、前記検出速度が前記補正 により補正される量は、前記予測加減速値 制御の通信遅れ時間または応答遅れ時間を じた値の大きさであるであるので、通信遅 時間または応答遅れ時間の間にスライド速 が急激に増減することによるスライド検出 度の誤差を無くしまたは低減できる。これ より、ダイクッション装置の制御精度をさ に高く維持できる。
また、本発明の好ましい実施形態による 、前記補正部は、前記検出速度の補正を開 する時に、前記検出速度の補正量を次第に 加させ、または、前記検出速度の補正を終 する時に、前記検出速度の補正量を次第に ロまで減少させる。
上記構成では、前記検出速度の補正を開 する時に、前記検出速度の補正量を次第に 加させるので、検出速度の補正により検出 度が不連続的に増加することが無くなる。 れにより、補正開始時に、ダイクッション 置によるクッション力のオーバーシュート 防止できる。また、前記検出速度の補正を 了する時に、前記検出速度の補正量を次第 ゼロまで減少させるので、検出速度の補正 より検出速度が不連続的に減少することが くなる。これにより、補正終了時に、ダイ ッション装置によるクッション力のアンダ シュートを防止できる。
上記目的を達成するため、本発明によると
昇降駆動されるスライドに取り付けられた
金型と下金型との間で被加工物をプレス成
する時に、前記上金型または前記スライド
の間に被加工物を挟んだ状態で、前記スラ
ドと共に下降する可動部を有するダイクッ
ョン装置の制御方法であって、
プレス成型中に前記スライドまたは前記可
部の速度を検出し、
前記検出した速度に基づいて、前記ダイク
ション装置の動作を制御し、
プレス成型中の各時点における、予め分か
ているかまたは予め推測されたスライドの
測加減速値に応じて、該各時点で前記検出
度を補正し、
前記検出速度が前記補正部により補正され
時に、該補正された検出速度に基づいて、
記ダイクッション装置の動作を制御する、
とを特徴とするダイクッション装置の制御
法が提供される。
上記方法では、プレス成型中の各時点にお
る予測加減速値に応じて、該各時点で前記
出速度を補正し、該補正された検出速度に
づいて、前記ダイクッション装置の動作を
御するので、スライドの加減速の大きさに
因するダイクッション装置の制御誤差を無
しまたは低減することが可能になる。
従って、スライドの急激な加減速期間にお
て、ダイクッション装置の制御精度を高く
持することが可能になる。
しかも、各時点の予測加減速値は、既知で
るか、またはプレス機械の運転条件などか
予め推測したものであるので、リアルタイ
でスライドの加減速値を検出することなく
スライドの加減速の大きさに起因するダイ
ッション装置の制御誤差を無くしまたは低
することが可能になる。
[発明の効果]
上述した本発明によると、スライドの急激
加減速期間において、ダイクッション装置
制御精度を高く維持できる。
以下、本発明を実施するための最良の実 形態を図面に基づいて説明する。なお、各 において共通する部分には同一の符号を付 、重複した説明を省略する。
図2は、本発明によるダイクッション装置の
制御装置の構成図である。この図において、
ダイクッション装置5はプレス機械3に設けら
ている。
プレス機械3は、この図に示すように、プレ
ス成型を行うために変換機構9を駆動するサ
ボモータ7と、サーボモータ7の回転を昇降運
動に変換する変換機構9(例えば、クランク軸)
、変換機構9に連結され昇降駆動されるスラ
ド11と、スライド11の下面に取り付けられた
金型13と、上金型13の下方に設けられた下金
型15と、下金型15が取り付けられるボルスタ17
と、ボルスタ17を支持するベッド19と、を備
る。
ダイクッション装置5は、上金型13と下金型1
5との間で被加工物1をプレス成型する時に、
金型13またはスライド11との間に被加工物1
挟んだ状態で、スライド11と共に下降する可
動部21を有する。これにより、プレス成型時
、上金型13またはスライド11と可動部21との
に圧力を発生させ、これらの間に挟み込ま
た被加工物1のしわ押さえがなされる。
図2の例では、ダイクッション装置5は油圧
リンダを用いたものであり、可動部21は、被
加工物1が積載されるブランクホルダ21aと、
ランクホルダ21aを支持するクッションピン21
bと、クッションピン21bを支持するクッショ
パッド21cと、クッションパッド21cに上向き
荷重を作用させる油圧シリンダ(のピストン
ッド)21dを有する。プレス成型時に、これら
ブランクホルダ21a、クッションピン21b、クッ
ションパッド21cおよび油圧シリンダ(のピス
ンロッド)21dは、スライド11側にクッション
を作用させながら一体となって昇降する。
また、ダイクッション装置5は、可動部21が
金型13またはスライド11にクッション力を作
用させるように可動部21を動作させる駆動装
23を有する。駆動装置23は、例えば、図2の
に対応させる場合には、油圧シリンダへの
圧を供給する油圧源(図示せず)と、油圧シリ
ンダと油圧源とを接続する油圧供給経路(図
せず)と、この油圧供給経路に設けた制御弁(
サーボ弁:図示せず)とを有する。しかし、本
明はこれに限定されず、他の適切な構成を
つ駆動装置23を用いてもよい。
ダイクッション装置5の制御装置10は、図2 に示すように、速度検出部25、動作制御部27 補正部29、記憶部31および変数検出部35を備 る。
速度検出部25は、プレス成型中の各時点に
いて、スライド11または可動部21の速度を検
し、その検出速度を出力する。速度検出部2
5は、スライド11と可動部21のいずれの速度を
出してもよい。プレス成型中はスライド11
可動部21は被加工物1と一体となって下降す
からである。
速度検出部25は、図2の例では、変換機構9の
回転角を検出するプレスエンコーダ35から時
刻々と出力される変換機構9の回転角の検出
値と、内部に記憶した速度変換テーブル(ま
は近似式)に基づいてスライド11の速度を検
する。この場合、例えば、速度検出部25は、
変換機構9の回転角の検出値を時間微分して
転速度を算出し、この回転速度を変換機構9
寸法などを考慮した前記速度変換テーブル(
または近似式)に適用してスライド11の速度を
算出してよい。
しかし、本発明では、速度検出部25はこの
成に限定されず、プレスエンコーダ35の代わ
りにリニアセンサを用いたものや、スライド
11の速度を直接検出する速度センサなど、他
適切なものを速度検出部25として用いるこ
ができる。
なお、図2では、プレスエンコーダ35は、プ
ス角を検出する。プレス角は、スライド11
上死点から下死点まで下降し再び上死点ま
上昇するプレス成型の1サイクルの間に、0度
から360度まで変化し、次のプレス成型サイク
ルでは再び0度から360度まで変化する。なお
このプレス成型の1サイクル中に、サーボモ
タ7が一時的に逆回転する場合には、プレス
角度が一時的に減少するが、そうでなければ
、プレス成型の1サイクルにおいてプレス角
は0度から360度まで増加する。
動作制御部27は、速度検出部25から出力され
るスライドの検出速度に基づいて、ダイクッ
ション装置5(即ち、駆動装置23)の動作を制御
る。
本実施形態では、動作制御部27は、検出速
、目標クッション力および検出クッション
に基づいて、ダイクッション装置5の動作を
御する。即ち、動作制御部27は、目標クッ
ョン力および検出クッション力(即ち、クッ
ョン力の検出値)に基づいて、これら両者を
比較し検出クッション力が目標クッション力
に追従するように制御を行う、と共に、検出
速度に応じてクッション力の偏差が小さくな
るように制御を行う。これにより、スライド
の速度が変化しても、実際のクッション力を
目標クッション力に追従させるようにする。
例えば、動作制御部27は目標クッション力
検出クッション力との差に所定のゲインを
じた値を動作指令値として出力するが、検
速度が大きいほど当該ゲインを小さくして
よい。このような動作指令値が駆動装置23に
入力され、この動作指令値に応じて駆動装置
23が動作する。
駆動装置23は、ダイクッション装置5が油圧
リンダを用いたものである場合には、上述
ように、油圧源と、油圧シリンダと油圧原
を接続する油圧供給経路と、油圧供給経路
設けた制御弁とを有するものであってよい
この場合、検出クッション力は、油圧シリ
ダの油圧の検出値であってもよく、前記動
指令値は、サーボ弁に入力されてサーボ弁
開度の制御するものであってよい。従って
動作指令値が大きいほど、サーボ弁の開度
大きくなるように制御されてよい。
なお、目標クッション力は、一定であって
よく、プレス角やスライドストロークに応
て変化してもよい。目標クッション力が一
である場合には、動作制御部27は、検出速
、目標クッション力および検出クッション
に基づいて、クッション力が一定(目標クッ
ョン力)になるようにダイクッション装置5
動作を制御する。
本実施形態によると、動作制御部27は、後
のように補正部29により検出速度が補正され
る時には、補正された検出速度に基づいてダ
イクッション装置5の動作を制御する。
補正部29は、プレス成型中の各時点におけ
、予め分かっているかまたは予め推測され
スライド11の予測加減速値に応じて、各時点
で変換機構9の回転角の検出速度を補正する
本実施形態では、予測加減速値を反映した
述の補正パターンに基づいて検出速度を補
する。
図2では、補正部29は、後述するようにプレ
エンコーダ35からの検出プレス角と補正パ
ーンとに基づいて、速度補正値を出力する
正量演算部29aと、補正量演算部29aからの速
補正値を速度検出部25からの検出速度に加算
した値を補正した検出速度として出力する補
正量加算部29bとを有する。
図3(A)~(E)は、それぞれ、プレス角θに対する
設定スライド速度値Va、スライド速度の検出
Vb、スライドの予測加減速値Vc、速度補正値
Vd、補正された検出速度値Veを示している。
3(A)において、aはプレス成形開始時点、bは
レス成形終了時点、すなわち下死点である
また、図3(B)において、eは通信遅れである。
図2において、記憶部31は、前記補正パター
を記憶する。この補正パターンは、例えば
3(C)に示す予測加減速値Vcを反映するように
定した図3(D)に示す速度補正値Vdであってよ
。
図3(A)~(D)において、横軸は、プレス成型中
おいて時間の経過に従って値が進行する変
を示している。この例では、変数は、スラ
ド11の位置を示す上述のプレス角θを示して
る。一方、図3(A)~(D)において、縦軸は、そ
ぞれ、設定スライド速度値Va、検出速度Vb(即
ち、スライド速度の検出値)、予測加減速値Vc
、速度補正値Vd、補正された検出速度Veを示
ている。
図3(A)は、予め設定されるスライド11の設 速度パターンを示す。この設定速度パター は、スライド11の速度制御に使用される。 えば、サーボモータ制御装置(図示せず)が、 プレス角の検出値を図3(A)の速度パターンに 用することで得られるスライド速度値を目 速度値として、サーボモータ7の回転速度を 御する。この際、サーボモータ制御装置が スライド速度の検出値と目標速度値とに基 いて、スライド速度が目標速度値に追従す ようにサーボモータ7への供給電流・電力を 制御する。なお、図3(A)において、プレス成 開始時点aは、スライド11が下降してきて、 金型13が被加工物1に接触した時点、または 上金型13またはスライド11と可動部12とが互 に力を作用し始める時点である。また、プ ス成型終了時点bは、スライド11がプレス成 中に下降して下死点に到達した時点である 図3(A)では、スライド11は、順に、一定速度 動(0~θ1)、等加速度運動(θ1~θ2)、一定速度運 (θ2~θ3)、等加速度運動(θ3~θ4)、一定速度運 (θ4~360度)を行う。
図3(B)は、速度検出部25が検出した速度検 値Vbを示す。図3(B)の検出速度値Vbのグラフ 、図3(A)の速度パターンから制御の通信遅れe だけ遅れている。
図3(C)の縦軸は、予測加減速値Vcを示して る。図3(C)に示す予測加減速値Vcのパターン 、図3(A)の速度パターンから定まる。なお、 予測加減速値Vcは、図3(A)におけるスライドの 加速期間では、正であり、図3(A)におけるス イドの減速期間では、負である。
図3(D)は、前記予測加減速値のパターンを反
映するように設定した補正パターンを示す。
図3(D)において、変数(プレス角)の各値にお
る補正度合い(速度補正値Vd)は、当該各値に
おける前記予測加減速値Vcに応じて定められ
いる。即ち、前記変数の各値において、図3
(D)の補正度合い(速度補正値Vd)は、図3(C)の予
加減速値Vcと比例関係にあってよい。
しかし、好ましくは、図3(D)の補正パターン
では、加速が開始される時点(プレス角)付近
は、当該時点から速度補正値Vdがプレス角θ
の進行に伴い次第に増加し、減速が開始され
る時点(プレス角)付近でも、当該時点から速
補正値Vdがプレス角θの進行に伴い次第にゼ
ロまで減少する。これにより、補正部29は、
出速度の補正を開始する時に、検出速度の
正量を次第に増加させ、または、検出速度
補正を終了する時に、検出速度の補正量を
第にゼロまで減少させる。
また、本実施形態では、図3(D)における変数
(プレス角)の各値での速度補正値Vdは、図3(C)
おける変数の当該各値での予測加減速値Vc
、予め見積もった制御の通信遅れ時間また
応答遅れ時間を乗じた値である。通信遅れ
間は、例えば、速度検出部25がスライド11の
度を検出してから、この検出速度に基づい
動作制御部27が駆動装置23を制御するまでの
時間であってよい。応答遅れ時間は、例えば
、速度検出部25がスライド11の速度を検出し
から、この検出速度値を用いた制御による
イクッション装置5の応答までの時間であり
前記通信遅れ時間も含んでよい。
図3(E)は、補正部29により補正された検出 度Veを示している。即ち、図3(E)において、 レス角の各値における補正された検出速度V eは、該各値における図3(B)の検出速度Vbと該 値における図3(D)の速度補正値Vdとを加算し ものである。
図2において、変数検出部35は、プレス成 中に前記変数(プレス角)を検出する。この では、変数検出部35は、プレス角を検出する プレスエンコーダであってよい。変数検出部 35が検出した検出変数は補正部29に入力され 補正部29は、補正パターンと検出変数とに基 づいて、図3(D)が示す速度補正値を算出し、 の速度補正値を検出速度に加算することで 検出速度を補正する。
図4は、本発明によるダイクッション装置の
制御方法を示すフローチャートである。
以下、この図に基づいて上述の制御装置10
よるダイクッション装置5の制御方法を説明
る。
ステップS1では、速度検出部25が、プレス成
型中の各時点で、上述のようにスライド11(ま
たは可動部21)の速度を検出する。この例では
、ステップS1-1にて、プレスエンコーダ35がプ
レス角を検出し、ステップS1-2にて、検出し
プレス角に基づいて上述のようにスライド
速度を算出し、これを検出速度として出力
る。
ステップS2では、動作制御部27は、前記検出
速度に基づいて、上述のようにダイクッショ
ン装置5の動作を制御する。この例では、ス
ップS2-1にて、動作制御部27は、プレス成型
の各時点で、前記検出速度、上述の検出ク
ション力および目標クッション力に基づい
動作指令値を算出し、ステップS2-2にてこの
作指令値を駆動装置に出力する。
ステップS3では、プレス成型中の各時点に
けるスライド11の予測加減速値に応じて、該
各時点で前記検出速度を補正する。例えば、
図4に示すように、ステップS3-1で、予測加減
値を反映した上述の補正パターンを予め作
し記憶部31に記憶しておく。プレス成型時
は、ステップS3-2で、補正量演算部29aがプレ
角検出値を補正パターンに適用して、速度
正値を算出する。ステップS3-3で、補正量加
算部29bは、補正量演算部29aが算出した速度補
正値を検出速度に加算して検出速度を補正し
、補正した検出速度を動作制御部27に出力す
。
プレス成型時に、上述のように検出速度が
正された時には、前記のステップS2では、
作制御部27は、前記補正された検出速度に基
づいて、ダイクッション装置5の動作を制御
る。
上述した本発明によるダイクッション装置5
の制御装置10と方法では、プレス成型中の各
点における予測加減速値に応じて、該各時
で前記検出速度を補正し、該補正された検
速度に基づいて、ダイクッション装置5の動
作を制御するので、スライド11の加減速の大
さに起因するダイクッション装置5の制御誤
差を無くしまたは低減することが可能になる
。
従って、スライド11の急激な加減速期間に
いて、ダイクッション装置5の制御精度を高
維持することが可能になる。
しかも、各時点の予測加減速値は、既知で
るか、またはプレス機械3の運転条件などか
ら予め推測したものであるので、リアルタイ
ムでスライド11の加減速値を検出することな
、スライド11の加減速の大きさに起因する
イクッション装置5の制御誤差を無くしまた
低減することが可能になる。
また、記憶部31に記憶される補正パター を、プレス成型中において時間の経過に従 て値が進行するプレス角と、前記検出速度 補正度合い(速度補正値)との関係として定め る。この補正パターンでは、前記プレス角の 各値における前記補正度合いは、当該各値に おける前記予測加減速値に応じて定められて いるので、このような補正パターンと、変数 検出部35による検出変数(プレス角)とに基づ て、前記検出速度を補正することで、前記 出速度が予測加減速値に応じて補正される
前記検出速度が補正部29により補正され 量は、前記予測速度値に制御の通信遅れ時 または応答遅れ時間を乗じた値の大きさで るであるので、通信遅れ時間または応答遅 時間の間にスライド速度が急激に増減する とによるスライド検出速度の誤差を無くし たは低減できる。これにより、ダイクッシ ン装置5の制御精度をさらに高く維持できる
上記構成では、前記検出速度の補正を開 する時に、前記検出速度の補正量(図3(D)の 度補正値)を次第に増加させるので、検出速 の補正により検出速度が不連続的に増加す ことが無くなる。これにより、補正開始時 、ダイクッション装置5によるクッション力 のオーバーシュートを防止できる。また、前 記検出速度の補正を終了する時に、前記検出 速度の補正量(図3(D)の速度補正値)を次第にゼ ロまで減少させるので、検出速度の補正によ り検出速度が不連続的に減少することが無く なる。これにより、補正終了時に、ダイクッ ション装置5によるクッション力のアンダー ュートを防止できる。
本発明は上述した実施の形態に限定され 、本発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変 を加え得ることは勿論である。
例えば、上述の実施形態では、補正パタ ンにおける変数は、プレス角であったが、 発明はこれに限定されない。例えば、補正 ターンにおける変数は、プレス角以外の、 ライド11もしくは可動部21の位置もしくは移 動量を示す変数、または、プレス成型時にお ける所定の基準時からの経過時間であってよ い。この場合、変数検出部は、プレス角以外 の前記変数(スライド11の位置もしくは移動量 を示す変数、または、基準時からの経過時間 など)を検出する。
また.速度検出部25は、プレスエンコーダ3 5からの検出プレス角を図3(A)の設定速度パタ ンに適用して、スライド11の速度を検出す ように構成されていてもよい。
