ATSUSHI HIROAKI (JP)
DE102013200044A1 | 2014-07-03 | |||
DE102012221615A1 | 2014-05-28 |
【書類名】請求の範囲 【請求項 1】 モ―タサイクル (1 0 0) の車体挙動を制御する制御装置 (6 0) であって、 前記モ-タサイクル (1 0 0) の周囲環境に応じて生成されるトリガ情報を取得する取得部 (6 1) と、 前記モ―タサイクル (1 0 0) に自動ブレ—キ動作を実行させる制御モ―ドを、前記取得部 (6 1) で 取得される前記トリガ情報に応じて開始して、前記モ―タサイクル (1 0 0) にブレ—キカを生じさせる実 行部 (6 2) と、 を備えており、 前記取得部 (6 1) は、更に、前記モ-タサイクル (1 0 0) の運転者の運転体勢に関連する情 報である減速耐性情報を取得し、 前記実行部 (6 2) は、前記取得部 (6 1) で取得される前記減速耐性情報に応じて、前記制 御モ-ドで出力する制御指令を変化させる、 制御装置。 【請求項 2】 前記実行部 (6 2) は、前記制御モ-ドにおいて実行される前記自動ブレ-キ動作で前記モ-タサイ クル (1 0 0) に生じさせるブレ-キカを、前記取得部 (6 1) で取得される前記減速耐性情報に応 じて変ィ匕させる、 請求項 1に記載の制御装置。 【請求項 3】 前記実行部 (6 2) は、前記制御モ-ドにおいて実行される前記自動ブレ-キ動作の開始タイミング を、前記取得部 (6 1) で取得される前記減速耐性情報に応じて変化させる、 請求項 1又は 2に記載の制御装置。 【請求項 4】 前記実行部 (6 2) は、前記制御モ-ドにおいて、警告の有無又は強度を前記取得部 (6 1) で 取得される前記減速耐性情報に応じて変化させる、 請求項 1〜 3の何れか一項に記載の制御装置。 【請求項 5】 前記警告は、前記運転者に減速耐性の改善を促す警告である、 請求項 4に記載の制御装置。 【請求項 6】 前記取得部 (6 1 ) は、前記モ-タサイクル ( 1 0 0) に作用する外力を検出する外力検出装置 (4 2) の検出結果に基づいて、前記減速耐性情報を取得する、 請求項 1〜 5の何れか一項に記載の制御装置。 【請求項 7】 前記外力検出装置 (4 2) は、前記モ―タサイクル ( 1 0 0) のハンドルグリップ (2 a) の後面に 作用する外力の有無、大きさ、又は作用位置を検出するセンサ (4 2 a) を含む、 請求項 6に記載の制御装置。 【請求項 8】 前記外力検出装置 (4 2) は、前記モ-タサイクル ( 1 0 0) の前記運転者の膝を受ける箇所に 作用する外力の有無、大きさ、又は作用位置を検出するセンサ (4 2 b) を含む、 請求項 6又は 7に記載の制御装置。 【請求項 9】 前記外力検出装置 (4 2) は、前記モ―タサイクル ( 1 0 0) のシ―ト ( l a) に作用する外力の 有無、大きさ、又は作用位置を検出するセンサ (4 2 c) を含む、 請求項 6〜 8の何れか一項に記載の制御装置。 【請求項 1 0】 前記実行部 (6 2) は、前記減速耐性情報として取得される値と閾値との比較結果に応じて、前 記制御モ-ドで出力する前記制御指令を変化させる、 請求項 1〜 9の何れか一項に記載の制御装置。 【請求項 1 1】 前記取得部 (6 1) は、更に、前記モ―タサイクル (1 0 0) に生じている倒れ角に関連する車体姿 勢情報を取得し、 前記実行部 (6 2) は、前記取得部 (6 1) で取得される前記車体姿勢情報に応じて前記閾値 を変ィ匕させる、 請求項 1 0に記載の制御装置。 【請求項 1 2】 モ―タサイクル (1 0 0) 用の車体挙動制御システム (1 0) であって、 前記モ-タサイクル (1 0 0) の周囲環境を検出する周囲環境検出装置 (4 1) と、 前記モ-タサイクル (1 0 0) の車体挙動を制御する制御装置 (6 0) と、 を備えており、 更に、前記モ―タサイクル (1 0 0) に作用する外力を検出する外力検出装置 (4 2) を備えており 前記制御装置 (6 0) は、 前記周囲環境検出装置 (4 1) の検出結果に応じて生成されるトリガ情報を取得する取得部 (6 1) と、 前記モ―タサイクル (1 0 0) に自動ブレ—キ動作を実行させる制御モ―ドを、前記取得部 (6 1) で 取得される前記トリガ情報に応じて開始して、前記モ―タサイクル (1 0 0) にブレ—キカを生じさせる実 行部 (6 2) と、 を備えており、 前記取得部 (6 1) は、更に、前記外力検出装置 (4 2) の検出結果に基づいて、前記モ-タサ ィクル (1 0 0) の運転者の運転体勢に関連する情報である減速耐性情報を取得し、 前記実行部 (6 2) は、前記取得部 (6 1) で取得される前記減速耐性情報に応じて、前記制 御モ-ドで出力する制御指令を変化させる、 車体挙動制御システム。 【請求項 1 3】 請求項 1 2に記載の車体挙動制御システム (1 0) を備えている、 モータサイクル。 【請求項 14】 モ-タサイクル (1 0 0) の車体挙動を制御する制御方法であって、 前記モ-タサイクル (1 0 0) の周囲環境に応じて生成されるトリガ情報を取得する取得ステップ (S 1 0 1、 S 1 03、 S 2 0 1、 S 2 03) と、 前記モ―タサイクル (1 0 0) に自動ブレ—キ動作を実行させる制御モ―ドを、前記取得ステップ (S 1 0 1、 S 1 03、 S 2 0 1、 S 2 03) で取得される前記トリガ情報に応じて開始して、前記モ―タ サイクル (1 0 0) にブレ—キカを生じさせる実行ステップ (S 1 0 2、 S 1 04〜S 1 0 6、 S 2 0 2 、 S 2 04〜S 2 0 6) と、 を含んでおり、 前記取得ステップ (S 1 0 1、 S 1 03、 S 2 0 1、 S 2 03) では、更に、前記モ―タサイクル ( 1 0 0) の運転者の運転体勢に関連する情報である減速耐性情報が取得され、 前記実行ステップ (S 1 0 2、 S 1 04〜S 1 0 6、 S 2 0 2、 S 2 04〜S 2 0 6) では、前 記取得ステップ (S 1 0 1、 S 1 03、 S 2 0 1、 S 2 03) で取得される前記減速耐性情報に応 じて、前記制御モ-ドで出力される制御指令が変化させられる、 制御方法。 |
【発明の名称】制御装置、車体挙動制御シス テム、モ-タサイクル、及び、制御方法
【技術分野】
【0 0 0 1 J
本発明は、モ-タサイクルの車体挙動を制御 る制御装置及び制御方法と、その制御装置 備えてい る車体挙動制御システムと、その車体挙動制 御システムを備えているモ―タサイクルと、 に関する。
【背景技術】
【0 0 0 2 J
モ-タサイクル (自動二輪車又は自動三輪車) に関連する技術として、運転者の安全性を向 上させ るためのものがある。例えば、特許文献 1には、走行中のモ-タサイクルの周囲環境 (例えば、障害物、 先行車等) を検出する周囲環境検出装置の検出結果に基 づいて、モ-タサイクルの運転者へ警告を発 する運転支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0 0 0 3】
【特許文献 1】特開 2 0 0 9 _ 1 1 6 8 8 2号公報
【発明の概要】
【発明が解決しょうとする課題】
【0 0 0 4】
ところで、運転者の安全性を向上するために 、モ-タサイクルに自動ブレ-キ動作が可能な 体挙動制 御システムを適用して、その挙動が周囲環境 に応じて自動的に制御されるようにすること が有効と考えられ る。 自動ブレ—キ動作は、運転者による操作によ らずにモ―タサイクルにブレ—キカを生じさ せることで、モ―タ サイクルを自動で減速させる動作である。例 えば 4輪を有する車両等では、運転者にとって不 な自動ブ レ―キ動作が実行されても、運転者の安全が 確保される。しかしながら、モ―タサイクル では、運転者にとって 不意な自動ブレ-キ動作が実行されると、運 者の運転姿勢の減速耐性の不足に起因して 運転者の 安全を確保することが困難になりかねない。
【0 0 0 5 J
本発明は、上述の課題を背景としてなされた ものであり、モ―タサイクルの安全性を向上 させることができ る制御装置及び制御方法を得るものである。 また、本発明は、そのような制御装置を備え ている車体挙 動制御システムを得るものである。また、本 発明は、そのような車体挙動制御システムを 備えているモータサ イクルを得るものである。
【課題を解決するための手段】
【0 0 0 6 J
本発明に係る制御装置は、モ-タサイクルの 体挙動を制御する制御装置であって、前記 -タサイク ルの周囲環境に応じて生成されるトリガ情報 を取得する取得部と、前記モ-タサイクルに 動ブレ-キ動 作を実行させる制御モ―ドを、前記取得部で 取得される前記トリガ情報に応じて開始して 、前記モ―タサイ クルにブレ一キカを生じさせる実行部と、を 備えており、前記取得部は、更に、前記モ一 タサイクルの運転者 の運転体勢に関連する情報である減速耐性情 報を取得し、前記実行部は、前記取得部で取 得される 前記減速耐性情報に応じて、前記制御モ-ド 出力する制御指令を変化させる。
【0 0 0 7 J
本発明に係る車体挙動制御システムは、モ- サイクル用の車体挙動制御システムであっ 、前記モ- タサイクルの周囲環境を検出する周囲環境検 出装置と、前記モ-タサイクルの車体挙動を 御する制御 装置と、を備えており、更に、前記モ-タサ クルに作用する外力を検出する外力検出装 を備えており、 前記制御装置は、前記周囲環境検出装置の検 出結果に応じて生成されるトリガ情報を取得 する取得 部と、前記モ一タサイクルに自動ブレ一キ動 作を実行させる制御モ一ドを、前記取得部で 取得される前記ト リガ情報に応じて開始して、前記モ一タサイ クルにブレ一キカを生じさせる実行部と、を 備えており、前記取 得部は、更に、前記外力検出装置の検出結果 に基づいて、前記モ-タサイクルの運転者の 転体勢に 関連する情報である減速耐性情報を取得し、 前記実行部は、前記取得部で取得される前記 減速耐 性情報に応じて、前記制御モ-ドで出力する 御指令を変化させる。
【0 0 0 8】 本発明に係るモ-タサイクルは、上述の車体 動制御システムを備えている。
【0 0 0 9 J
本発明に係る制御方法は、モ-タサイクルの 体挙動を制御する制御方法であって、前記 -タサイク ルの周囲環境に応じて生成されるトリガ情報 を取得する取得ステップと、前記モ―タサイ クルに自動ブレ—キ 動作を実行させる制御モ―ドを、前記取得ス テップで取得される前記トリガ情報に応じて 開始して、前記 モ―タサイクルにブレ—キカを生じさせる実 行ステップと、を含んでおり、前記取得ステ ップでは、更に、前記モ -タサイクルの運転者の運転体勢に関連する 報である減速耐性情報が取得され、前記実 ステップで は、前記取得ステップで取得される前記減速 耐性情報に応じて、前記制御モ-ドで出力さ る制御指令 が変化させられる。
【発明の効果】
【0 0 1 0】
本発明に係る制御装置、車体挙動制御システ ム、モ-タサイクル、及び、制御方法では、 -タサイクル に自動ブレ—キ動作を実行させる制御モ―ド が、モ―タサイクルの周囲環境に応じて生成 されるトリガ情報に 応じて開始される。また、モ-タサイクルの 転者の運転体勢に関連する情報である減速 性情報に応じ て、その制御モ―ドで出力される制御指令が 変化させられる。そのため、運転者にとって 不意な自動ブレ—キ 動作が実行される際に、運転者の運転姿勢の 減速耐性の不足を加味しつつモ-タサイクル 減速させる ことが可能となって、モ―タサイクルの安全 性が向上する。
【図面の簡単な説明】
【0 0 1 1】
【図 1】本発明の実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの、モ-タサイ ルへの搭載状態を示 す図である。
【図 2】本発明の実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの、概略構成 示す図である。 【図 3】本発明の実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの、システム 成を示す図である。 【図 4】本発明の実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの、動作フ口- 示す図である。 【図 5】本発明の実施の形態 2に係る車体挙動制御システムの、システム 成を示す図である。 【図 6】倒れ角の定義を示す図である。
【図 7】本発明の実施の形態 2に係る車体挙動制御システムの、動作フロ- 示す図である。 【発明を実施するための形態】
【0 0 1 2 J
以下に、本発明に係る制御装置、車体挙動制 御システム、モ-タサイクル、及び、制御方 について、 図面を用いて説明する。
【0 0 1 3】
なお、以下で説明する構成及び動作等は一例 であり、本発明に係る制御装置、車体挙動制 御シス テム、モ-タサイクル、及び、制御方法は、 のような構成、動作等である場合に限定さ ない。
【0 0 1 4】
例えば、以下では、モ―タサイクルが自動二 輪車である場合を説明しているが、モ―タサ イクルが他のモ— タサイクル (自動三輪車) であってもよい。また、以下では、車輪に生 じさせるブレ—キ力が液圧制御ュニッ トを用いて制御される場合を説明しているが 、車輪に生じさせるブレ—キ力が他の機構を 用いて制御されて もよい。また、以下では、制御装置が、車輪 に生じさせるブレ一キカを制御することで自 動ブレ一キ動作を実 行する場合を説明しているが、制御装置が、 エンジンに生じさせるブレ—キカを制御する ことで自動ブレ—キ 動作を実行してもよい。また、以下では、前 輪制動機構及び後輪制動機構が、それぞれ 1つずつである 場合を説明しているが、前輪制動機構及び後 輪制動機構の少なくとも一方が複数であって もよい。また 、以下では、モ-タサイクルの前方を検出す 周囲環境検出装置が用いられ、モ-タサイク の前方に位 置する対象 (例えば、障害物、先行車等) に関して自動ブレ-キ動作が実行される場合 説明している が、モ-タサイクルの他の方向 (例えば、側方等) を検出する周囲環境検出装置が用いられ、モ -タサイ クルのその方向に位置する対象に関して自動 ブレ—キ動作が実行されてもよい。
【0 0 1 5 J
また、以下では、同一の又は類似する説明を 適宜簡略化又は省略している。また、各図に おいて、同 一の又は類似する部材又は部分については、 同一の符号を付している。また、細かい構造 については、適 宜図示を簡略化又は省略している。 【0 0 1 6 J 実施の形態 1 . 以下に、実施の形態 1に係る車体挙動制御システムについて説明 る。
【0 0 1 7 J
<車体挙動制御システムの構成 >
実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの構成につい 説明する。
図 1は、本発明の実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの、モ-タサイ ルへの搭載状態を示す 図である。図 2は、本発明の実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの、概略構成 示す図である。 図 3は、本発明の実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの、システム 成を示す図である。
【0 0 1 8】 図 1及び図 2に示されるように、車体挙動制御システム 1 0は、モ―タサイクル 1 0 0に搭載される。モ —タサイクル 1 0 0は、胴体 1と、胴体 1に旋回自在に保持されている八ンドル 2と、胴体 1に八ンドル 2 と共に旋回自在に保 ί寺されている前車侖 3と、月同体 1に回動自在に保 ί寺されている後車侖 4と、を備える。
【0 0 1 9 J 車体挙動制御システム 1 0は、例えば、第 1ブレ一キ操作部 1 1と、少なくとも第 1ブレ一キ操作部 1 1に連動して前輪 3を制動する前輪制動機構 1 2と、第 2ブレ一キ操作部 1 3と、少なくとも第 2ブレ —キ操作部 1 3に連動して後輪 4を制動する後輪制動機構 1 4と、を備える。
【0 0 2 0】 第 1ブレ一キ操作部 1 1は、八ンドル 2に設けられており、運転者の手によって操 される。第 1ブレ一キ 操作部 1 1は、例えば、ブレ—キレバ—である。第 2ブレ—キ操作部 1 3は、胴体 1の下部に設けられてお り、運転者の足によって操作される。第 2ブレ—キ操作部 1 3は、例えば、ブレ—キペダルである。
【0 0 2 1 J 前輪制動機構 1 2及び後輪制動機構 1 4のそれぞれは、ピストン (図示省略) を内蔵しているマス タシリンダ 2 1と、マスタシリンダ 2 1に付設されているリザ—バ 2 2と、月同体 1に保持され、ブレ—キパッド ( 図示省略) を有しているブレ—キキヤリバ 2 3と、ブレ—キキヤリバ 2 3に設けられているホイ—ルシリンダ 2 4 と、マスタシリンダ 2 1のブレ—キ液をホイ—ルシリンダ 2 4に流通させる主流路 2 5と、ホイ—ルシリンダ 2 4のブレ—キ液を逃がす副流路 2 6と、マスタシリンダ 2 1のブレ—キ液を副流路 2 6に供給する供給流 S各 2 7と、を備える。
【0 0 2 2 J
主流路 2 5には、込め弁 ( E V ) 3 1が設けられている。副流路 2 6は、主流路 2 5のうちの、込め 弁 3 1に対するホイ—ルシリンダ 2 4側とマスタシリンダ 2 1側との間をバイパスする。副流路 2 6には、上 流側から順に、弛め弁 ( A V ) 3 2と、アキュムレ—タ 3 3と、ポンプ 3 4と、が設けられている。主流路 2 5のうちの、マスタシリンダ 2 1側の端部と、副流路 2 6の下流側端部が接続される箇所と、の間に 、第 1弁 (U S V ) 3 5が設けられている。供給流路 2 7は、マスタシリンダ 2 1と、副流路 2 6のうち のポンプ 3 4の吸込側と、の間を連通させる。供給流路 2 7には、第 2弁 ( H S V ) 3 6が設けられて いる。
【0 0 2 3】
込め弁 3 1は、例えば、非通電状態で開き、通電状態 閉じる電磁弁である。弛め弁 3 2は、例え ば、非通電状態で閉じ、通電状態で開く電磁 弁である。第 1弁 3 5は、例えば、非通電状態で開き、 通電状態で閉じる電磁弁である。第 2弁 3 6は、例えば、非通電状態で閉じ、通電状態 開く電磁弁 である。
【0 0 2 4】
込め弁 3 1、弛め弁 3 2、アキュムレ—タ 3 3、ポンプ 3 4、第 1弁 3 5及び第 2弁 3 6等の部材と 、それらの部材が設けられ、主流路 2 5、副流路 2 6及び供給流路 2 7を構成するための流路が内部 に形成されている基体 5 1と、制御装置 ( E C U ) 6 0と、によって、液圧制御ユニット 5 0が構成され る。液圧制御ユニット 5 0は、車体挙動制御システム 1 0において、ホイ—ルシリンダ 2 4のブレ—キ液の液 圧、つまり、前輪制動機構 1 2によって前輪 3に付与されるブレーキ力及び後輪制動機構 1 4によって 後輪 4に付与されるブレ-キカを制御する機能を担 ユニットである。
【0 0 2 5 J
各部材が、 1つの基体 5 1に纏めて設けられていてもよく、また、複 の基体 5 1に分かれて設けられて いてもよい。また、制御装置 6 0は、 1つであってもよく、また、複数に分かれて てもよい。また、制御装置 6 0は、基体 5 1に取り付けられていてもよく、また、基体 5 1以外の他の部材に取り付けられていてもよ い。また、制御装置 6 0の一部又は全ては、例えば、マイコン、マ クロプロセッサユニット等で構成されても よく、また、ファ—ムウエア等の更新可能な もので構成されてもよく、また、 C P U等からの指令によって実行 されるプログラムモジュ—ル等であってもよ い。
【0 0 2 6 J
通常状態、つまり、後述される自動ブレ-キ 作が実行されない状態では、制御装置 6 0によって、込 め弁 3 1が開放され、弛め弁 3 2が閉鎖され、第 1弁 3 5が開放され、第 2弁 3 6が閉鎖される。その 状態で、第 1ブレ—キ操作部 1 1が操作されると、前輪制動機構 1 2において、マスタシリンダ 2 1のビス トン (図示省略) が押し込まれてホイ—ルシリンダ 2 4のブレ—キ液の液圧が増加し、ブレ—キキ リバ 2 3 のブレ—キパッド (図示省略) が前輪 3の口—タ 3 aに押し付けられて、前輪 3にブレ—キ力が付与される 。また、第 2ブレ—キ操作部 1 3が操作されると、後輪制動機構 1 4において、マスタシリンダ 2 1のビス トン (図示省略) が押し込まれてホイ—ルシリンダ 2 4のブレ—キ液の液圧が増加し、ブレ—キキ リバ 2 3 のブレ—キパッド (図示省略) が後輪 4の口—タ 4 aに押し付けられて、後輪 4にブレ—キ力が付与される
【0 0 2 7 J
図 1及び図 3に示されるように、車体挙動制御システム 1 0は、周囲環境検出装置 4 1及び外力 検出装置 4 2を含む各種検出装置と、入力装置 4 6と、警告装置 4 7と、を備える。各種検出装置 、入力装置 4 6、及び、警告装置 4 7は、制御装置 6 0と通信可能になっている。
【0 0 2 8】
周囲環境検出装置 4 1は、モ-タサイクル 1 0 0の周囲環境を検出する。例えば、周囲環境 出装 置 4 1は、周囲環境としてモ-タサイクル 1 0 0から前方の障害物 (例えば、構造物、横断者、横断車 等) までの距離を検出する。周囲環境検出装置 4 1が、前方の障害物までの距離に実質的に換 可 能な他の物理量を検出するものであってもよ い。周囲環境検出装置 4 1として、具体的には、モ-タサイ クル 1 0 0の前方を撮像するカメラ又は前方の障害物 での距離を検出可能な測距センサが用いら る 。周囲環境検出装置 4 1は、胴体 1の前部に設けられている。
【0 0 2 9 J また、周囲環境検出装置 4 1は、後述される制御モ-ドの開始の判定に利 されるトリガ情報を周囲 環境に応じて生成し、 トリガ情報を出力する。さらに、周囲環境検 出装置 4 1は、 トリガ情報の生成に 伴い、制御モ―ドにおいて実行される自動ブ レ—キ動作によってモ―タサイクル 1 0 0の車輪に付与されるブ レ―キ力である自動ブレ—キ力の目標値であ る目標ブレ—キカを算出し、算出結果を出力 する。
【0 0 3 0】
例えば、周囲環境検出装置 4 1は、前輪 3及び後輪 4の回転速度に基づいてモ-タサイクル 1 0 0 の車体速度を算出し、前方の障害物までの距 離及び車体速度に基づいてモ-タサイクル 1 0 0が前方 の障害物に到達するまでにかかる到達時間を 予測する。周囲環境検出装置 4 1は、到達時間が基準 時間と比較して短い場合に、 自動ブレ-キ動作として自動緊急制動動作を 行させる制御モ-ドの開始 の判定に利用されるトリガ情報を生成する。 自動緊急制動動作は、前方の障害物より手前 で停止する ために実行される自動ブレ-キ動作である。 準時間は、モ-タサイクル 1 0 0に自動緊急制動動作を実 行させた場合にモ―タサイクル 1 0 0が停止するまでにかかる時間として見積も れる時間に応じて設定さ れる。
【0 0 3 1】
この場合、周囲環境検出装置 4 1は、具体的には、 自動緊急制動動作によってモ-タサイクル 1 0 0を前方の障害物より手前で停止させること 実現し得るブレーキ力を目標ブレーキ力と て算出する。こ のような目標ブレ-キカは、例えば、モ-タサ クル 1 0 0から前方の障害物までの距離及び車体速度 基づいて算出される。
【0 0 3 2】
また、例えば、周囲環境検出装置 4 1は、後述されるォ-トクル-ズ走行モ-ドが運 者により選択さ れている日寺に、モ-タサイクル 1 0 0から先行車までの距離が距離基準値を下回 場合に、 自動ブレ-キ 動作としてォ-トクル-ズ制動動作を実行させ 制御モ-ドの開始の判定に利用されるトリガ 情報を生成す る。ォ—トクル―ズ制動動作は、モ―タサイ クル 1 0 0から先行車までの距離を距離基準ィ直に近 けるため に実行される自動ブレ—キ動作である。距離 基準値は、モ―タサイクル 1 0 0から先行車までの距離として 運転者の安全性を確保し得る値に設定される 。 【0 0 3 3】
この場合、周囲環境検出装置 4 1は、具体的には、ォ-トクル-ズ制動動作によ って先行車との衝突 を回避しつつモ―タサイクル 1 0 0から先行車までの S巨離を S巨離基準ィ直に迅速に近づけることを実現 得 るブレ—キカを目標ブレ—キ力として算出す る。このような目標ブレ—キカは、例えば、 モ―タサイクル 1 0 0か ら先行車までの距離と距離基準値との差及び 車体速度に基づいて算出される。
【0 0 3 4】
外力検出装置 4 2は、モ-タサイクル 1 0 0に作用する外力を検出し、検出結果を出力 る。外力 検出装置 4 2は、例えば、モ―タサイクル 1 0 0の八ンドルグリップ 2 aの後面に作用する外力の有無、 大きさ、作用位置等を検出する第 1センサ 4 2 aと、モ―タサイクル 1 0 0の運転者の膝を受ける筒所に 作用する外力の有無、大きさ、作用位置等を 検出する第 2センサ 4 2 bと、モ-タサイクル 1 0 0のシ- ト 1 aに作用する外力の有無、大きさ、作用位置 を検出する第 3センサ 4 2 cと、を含む。
【0 0 3 5】
第 1センサ 4 2 aは、例えば、モ―タサイクル 1 0 0の一対の八ンドルグリップ 2 aの内部又は外面に取 り付けられている歪ゲ―ジである。運転者は 、一方の八ンドルグリップ 2 aを回転させることでモ―タサイクル 1 0 0のエンジントルクを増加させる。また、運 者は、その八ンドルグリップ 2 aに手の平を押し当てつつ、 指で第 1ブレ—キ操作部 1 1を引くことで、モ―タサイクル 1 0 0の前輪 3にブレ—キカを生じさせる。また、 運転者は、他方のハンドルグリップ 2 aに手の平を押し当てつつ、指でクラッチレ — (図示省略) を引く ことで、モ―タサイクル 1 0 0のクラッチを切断 ^犬態にする。モ―タサイクル 1 0 0が減速する際においては、 運転者に進行方向に向かう力が作用する。そ のため、運転者がハンドルグリップ 2 aのうちの、モ-タサイク ル 1 0 0の進行方向に対する後ろ側の面に手の平を し当てている状態は、減速耐性が高い状態 言 える。つまり、第 1センサ 4 2 aは、運転者の運転姿勢に関連する情報であ 減速耐性情報を取得する のに好適な位置に設けられている。なお、第 1センサ 4 2 aは、モ―タサイクル 1 0 0の八ンドルグリップ 2 aの後面に作用する外力の有無、大きさ、又 作用位置を検出するものであれば、接触式 他のセンサ であってもよく、また、非接角虫式の他のセ ンサであってもよい。また、第 1センサ 4 2 aが、外力の有無、大き さ、作用位置等に実質的に換算可能な他の物 理量を検出するものであってもよい。 【0 0 3 6】
第 2センサ 4 2 bは、例えば、モ―タサイクル 1 0 0の月同体 1の両側部の運転者の膝を受ける箇所 ( 例えば、燃料タンクの側部等) の内部又は外面に取り付けられている歪ゲ- である。モ-タサイクル 1 0 0が減速する際においては、運転者に進行方 に向かう力が作用する。そのため、運転者 膝をモ-タサ ィクル 1 0 0の月同体 1に押し当てている状態は、減速耐性が高い 態と言える。つまり、第 2センサ 4 2 bは、運転者の運転姿勢に関連する情報であ 減速耐性情報を取得するのに好適な位置に けられて いる。なお、第 2センサ 4 2 bは、モ―タサイクル 1 0 0の運転者の膝を受ける箇所に作用する外力 有 無、大きさ、又は作用位置を検出するもので あれば、接角虫式の他のセンサであってもよ く、また、非接角虫式 の他のセンサであってもよい。また、第 2センサ 4 2 bが、外力の有無、大きさ、作用位置等に実 的に 換算可能な他の物理量を検出するものであっ てもよい。
【0 0 3 7】
第 3センサ 4 2 cは、例えば、モ―タサイクル 1 0 0のシ―ト 1 aの運転者が着座する領域の内部又は 外面に取り付けられている歪ゲ―ジである。 モ―タサイクル 1 0 0が減速する際においては、運転者に進行 方向に向かう力が作用する。そのため、運転 者がシ-ト 1 aに着座している状態は、減速耐性が高い状 態と言える。つまり、第 3センサ 4 2 cは、運転者の運転姿勢に関連する情報であ 減速耐性情報を 取得するのに好適な位置に設けられている。 なお、第 3センサ 4 2 cは、モ―タサイクル 1 0 0のシ―ト 1 aに作用する外力の有無、大きさ、又は作用 置を検出するものであれば、接触式の他の ンサであって もよく、また、非接角虫式の他のセンサであ ってもよい。また、第 3センサ 4 2 cが、外力の有無、大きさ、作 用位置等に実質的に換算可能な他の物理量を 検出するものであってもよい。
【0 0 3 8】
入力装置 4 6は、運転者による走行モ-ドの選択操作を受 付け、受け付けた操作に応じた信号を 出力する。入力装置 4 6は、走行モ―ドとして、少なくともォ—ト ル―ズ走行モ―ドを選択する選択操作を 受け付ける。ォ—トクル―ズ走行モ―ドは、 モ―タサイクル 1 0 0をその挙動が少なくとも部分的に自動制御 された状態で持続的に走行させる走行モ―ド である。ォ—トクル―ズ走行モ―ドでは、モ ―タサイクル 1 0 0か ら先行車までの距離が距離基準値に近づくよ うに制御される。入力装置 4 6として、例えば、レバ-、ボタ ン又はタツチパネルが用いられ得る。入力装 置 4 6は、例えば、八ンドル 2に設けられている。 【0 0 3 9】
警告装置 4 7は、音によって運転者に警告するものであ てもよく、また、表 i、によって運転者に警告す るものであってもよく、また、振動によって 運転者に警告するものであってもよく、また 、それらの組み合わせに よって警告するものであってもよい。具体的 には、警告装置 4 7は、スピ—力—、ディスプレイ、ランプ、 イブレ —タ—等であり、モ―タサイクル 1 0 0に設けられていてもよく、また、ヘルメッ 等のモ―タサイクル 1 0 0にィ寸 随する装備に設けられていてもよい。警告装 置 4 7は、運転者に減速耐性の改善を促す警告を 力す る。警告装置 4 7が出力する警告は、例えば、八ンドルグリ プ 2 aを握ることを音声又は表示によって運 転者に指示する警告、胴体 1に膝を押し当てることを音声又は表示によ て運転者に指示する警告、シ —ト 1 aに着座することを音声又は表示によって指 する警告等である。警告装置 4 7が、例えば、単な る音、単なる点灯又は点滅、単なる振動等を 、警告として出力してもよい。そのような警 告であっても、その 機能を事前に知っている運転者に対して減速 耐性の改善を促すことが可能である。
【0 0 4 0】
制御装置 6 0は、モ-タサイクル 1 0 0の車体挙動を制御する。制御装置 6 0は、例えば、取得部 6 1と、実行部 6 2と、を備える。取得部 6 1は、各種検出装置及び入力装置 4 6から出力される情 報を取得し、実行部 6 2へ出力する。実行部 6 2は、例えば、 トリガ判定部 6 2 aと、減速耐性判定 部 6 2 bと、制御指令設定部 6 2 cと、制御部 6 2 dと、を備える。
【0 0 4 1】
実行部 6 2は、 トリガ半 1J定部 6 2 aによる半 1J定結果に応じて、モ一タサイクル 1 0 0に自動ブレ一キ動 作を実行させる制御モ―ドを開始する。また 、実行部 6 2は、減速耐性判定部 6 2 bにおいて、外力検 出装置 4 2の検出結果に応じて生成される減速耐性情 が、運転者の減速耐性が低い状態で取得 される情報であると判定されると、制御指令 設定部 6 2 cに、制御モ-ドで出力されることになる制御 令を変更させる。その判定は、減速耐性情報 としての値と閾値との比較によって行われる 。制御指令設 定部 6 2 cでは、例えば、 自動ブレ—キ動作においてモ―タサイクル 1 0 0に生じさせるブレ—キカ、 自動ブ レ-キ動作の開始タイミング、運転者に発せ れる警告の有無又は強度等が設定される。 御部 6 2 d は、その設定に応じて、込め弁 3 1、弛め弁 3 2、ポンプ 3 4、第 1弁 3 5及び第 2弁 3 6等の動作 を司る制御指令を出力することにより、モ― タサイクル 1 0 0の車輪にブレ—キカを生じさせて、 自動ブレ—キ 動作を実行する。また、制御部 6 2 dは、その設定に応じて、警告装置 4 7の動作を司る制御指令を 出力することにより、運転者に減速耐性を改 善することを促す。 【0 0 4 2】 自動ブレ-キ動作が実行される状態では、制 装置 6 0によって、込め弁 3 1が開放され、弛め弁 3 2が閉鎖され、第 1弁 3 5が閉鎖され、第 2弁 3 6が開放される。その状態で、ポンプ 3 4が駆動され ると、ホイ-ルシリンダ 2 4のブレ-キ液の液圧が増加して、車輪 (前輪 3、後輪 4 ) にブレ-キ力が付与 される。
【0 0 4 3】 制御装置 6 0が記憶素子を備えており、制御装置 6 0が行う各処理において用いられる閾値等の 報が、その予め記憶素子に記憶されていても よい。
【0 0 4 4】
<車体挙動制御システムの動作 >
実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの動作につい 説明する。
図 4は、本発明の実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの、動作フロ- 示す図である。
【0 0 4 5】 制御装置 6 0は、モ―タサイクル 1 0 0の走行中において、図 4に示される動作フロ を実行する。 【0 0 4 6】
(取得ステップ) ステップ S 1 0 1において、取得部 6 1は、周囲環境検出装置 4 1の検出結果に応じて生成される トリガ情報を取得する。
【0 0 4 7】 (実行ステップ) ステップ S 1 0 2において、実行部 6 2のトリガ判定部 6 2 aは、ステップ S 1 0 1で取得されたトリガ 情報に基づいて、モ―タサイクル 1 0 0に自動ブレ—キ動作を実行させるための制 モ―ドを開始するか否か を半 1J定する。 Y e sである場合には、ステップ S 1 0 3に進み、 N oである場合には、ステップ S 1 0 1に 戻る。
【0 0 4 8】
(取得ステップ)
ステップ S 1 0 3において、取得部 6 1は、外力検出装置 4 2の検出結果に応じた減速耐性情報 を取得する。
【0 0 4 9】
(実行ステップ)
ステップ S 1 0 4において、実行部 6 2の減速耐性判定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3で取得された 減速耐性情報が、運転者の減速耐性が十分な 状態で取得される情報であるか否かを判定す る。 Y e sである場合には、ステップ S 1 0 5に進み、 N 0である場合には、ステップ S 1 0 6に進む。
【0 0 5 0】
例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3において、モ―タサイクル 1 0 0の八ンドルグリツ プ 2 aの後面に作用する外力の有無が、減速耐性 報として取得される場合には、外力が有る 合を 運転者の減速耐性が十分な状態と判定し、外 力が無い場合を運転者の減速耐性が十分では ない状 態と判定する。
【0 0 5 1 J
例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3において、モ―タサイクル 1 0 0の八ンドルグリツ プ 2 aの後面に作用する外力の大きさが、減速耐 情報として取得される場合には、外力が閾 以上 である場合を運転者の減速耐性が十分な状態 と判定し、外力が閾値より小さい場合を運転 者の減速 耐性が十分ではない状態と判定する。
【0 0 5 2 J
例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3において、モ―タサイクル 1 0 0の八ンドルグリツ プ 2 aの後面に作用する外力の作用位置が、減速 性情報として取得される場合には、基準位 に対 する作用位置のずれ量が閾値以下である場合 を運転者の減速耐性が十分な状態と判定し、 基準位置 に対する作用位置のずれ量が閾値よりも大き い場合を運転者の減速耐性が十分ではない状 態と判定す る。
【0 0 5 3】
例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3において、モ―タサイクル 1 0 0の運転者の膝を 受ける箇所に作用する外力の有無が、減速耐 性情報として取得される場合には、外力が有 る場合を運 転者の減速耐性が十分な状態と判定し、外力 が無い場合を運転者の減速耐性が十分ではな い状態と 判定する。
【0 0 5 4】
例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3において、モ―タサイクル 1 0 0の運転者の膝を 受ける箇所に作用する外力の大きさが、減速 耐性情報として取得される場合には、外力が 閾値以上で ある場合を運転者の減速耐性が十分な状態と 判定し、外力が閾値より小さい場合を運転者 の減速耐 性が十分ではない状態と判定する。
【0 0 5 5 J
例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3において、モ―タサイクル 1 0 0の運転者の膝を 受ける箇所に作用する外力の作用位置が、減 速耐性情報として取得される場合には、基準 位置に対す る作用位置のずれ量が閾値以下である場合を 運転者の減速耐性が十分な状態と判定し、基 準位置に 対する作用位置のずれ量が閾値よりも大きい 場合を運転者の減速耐性が十分ではない状態 と判定する
【0 0 5 6 J
例えば、減速耐性半 1J定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3において、モ―タサイクル 1 0 0のシ―ト 1 aに作 用する外力の有無が、減速耐性情報として取 得される場合には、外力が有る場合を運転者 の減速耐 性が十分な状態と判定し、外力が無い場合を 運転者の減速耐性が十分ではない状態と判定 する。
【0 0 5 7 J
例えば、減速耐性半 1J定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3において、モ―タサイクル 1 0 0のシ―ト 1 aに作 用する外力の大きさが、減速耐性情報として 取得される場合には、外力が閾値以上である 場合を運転 者の減速耐性が十分な状態と判定し、外力が 閾値より小さい場合を運転者の減速耐性が十 分ではな い状態と半 1J定する。
【0 0 5 8】
例えば、減速耐性半 1J定部 6 2 bは、ステップ S 1 0 3において、モ―タサイクル 1 0 0のシ―ト 1 aに作 用する外力の作用位置が、減速耐性情報とし て取得される場合には、基準位置に対する作 用位置のず れ量が閾値以下である場合を運転者の減速耐 性が十分な状態と判定し、基準位置に対する 作用位 置のずれ量が閾値よりも大きい場合を運転者 の減速耐性が十分ではない状態と判定する。
【0 0 5 9 J
(実行ステップ)
ステップ S 1 0 5において、実行部 6 2の制御指令設定部 6 2 cは、 自動ブレ—キ動作においてモ―タ サイクル 1 0 0に生じさせるブレ—キカを、通常の目標ブ —キ力に設定する。また、実行部 6 2の制御指 令設定部 6 2 cは、 自動ブレーキ動作の開始タイミングを、通常 のタイミングに設定する。また、実行部 6 2の制御指令設定部 6 2 cは、制御モ-ドにおいて生じさせる警告 (つまり、運転者に減速耐性の改 善を促す警告) の有無を、無しに設定する。実行部 6 2の制御部 6 2 dは、その設定に応じた制御指 令を出力して、液圧制御ユニット 5 0及び警告装置 4 7を動作させる。
【0 0 6 0】
(実行ステップ)
ステップ S 1 0 6において、実行部 6 2の制御指令設定部 6 2 cは、 自動ブレ—キ動作においてモ―タ サイクル 1 0 0に生じさせるブレ—キカを、通常の目標ブ —キ力よりも小さい値に設定する。また、 行部 6 2の制御指令設定部 6 2 cは、 自動ブレーキ動作の開始タイミングを、通常 のタイミングよりも遅く設 定する。また、実行部 6 2の制御指令設定部 6 2 cは、制御モ一ドにおいて生じさせる警告 (つまり、運 転者に減速耐性の改善を促す警告) の有無を、有りに設定する。実行部 6 2の制御部 6 2 dは、そ の設定に応じた制御指令を出力して、液圧制 御ユニット 5 0及び警告装置 4 7を動作させる。
【0 0 6 1 J
なお、以上では、ステップ S 1 0 3で取得される減速耐性情報に応じて、モ― サイクル 1 0 0に生じさ せるブレ-キカ及び自動ブレ-キ動作の開始タ ミングが、 2段階に切り替えられる場合を説明している 、 3段階以上に切り替えられてもよい。また、 上では、ステップ S 1 0 4の半 1J定結果に応じて警告の有無 が切り替えられる場合を説明しているが、そ の警告が有りの場合に、ステップ S 1 0 3で取得される減速 耐性情報に応じて、警告の強度が 2段階以上に切り替えられてもよい。また、 -タサイクル 1 0 0に生じ させるブレ-キ力の切り替え、 自動ブレ-キ動作の開始タイミングの切り替 、及び、警告の有無又は強度 の切り替えのうちの、一部のみが行われても よい。 【0 0 6 2 J また、以上では、ステップ S 1 0 4における半 1J定が、ステップ S 1 0 5又はステップ S 1 0 6が実施され る前段階においてのみ実施される場合を説明 しているが、ステップ S 1 0 4における半 1J定が、ステップ S 1 0 5又はステップ S 1 0 6においてモ―タサイクル 1 0 0にブレ—キカを生じさせている間において 実施され てよい。例えば、ステップ S 1 0 5においてモ―タサイクル 1 0 0にブレ—キカを生じさせている間に、ステ プ S 1 0 4が実施されて、その時点で取得される減速 性情報が、運転者の減速耐性が十分な状態 取得される情報ではないと判定される場合に 、モ―タサイクル 1 0 0に生じさせるブレ—キ力の増加が弱めら れてもよく、また、 自動ブレ—キ動作が解除されてもよく、また 、警告 (つまり、運転者に減速耐性の改善を 促す警告) が発せられてもよい。また、例えば、ステッ プ S 1 0 6においてモ―タサイクル 1 0 0にブレ—キカ を生じさせている、又は、 自動ブレ—キ動作の開始を遅延させている間 に、ステップ S 1 0 4が実施されて、 その時点で取得される減速耐性情報が、運転 者の減速耐性が十分な状態で取得される情報 であると 半 1J定される場合に、モ―タサイクル 1 0 0に生じさせるブレ—キ力が強められてもよ 、また、 自動ブレ—キ動 作が開始されてもよく、また、警告 (つまり、運転者に減速耐性の改善を促す警 告) が解除又は弱めら れてもよい。
【0 0 6 3】
<車体挙動制御システムの効果 >
実施の形態 1に係る車体挙動制御システムの効果につい 説明する。 制御装置 6 0は、モ-タサイクル 1 0 0の周囲環境に応じて生成されるトリガ情報 取得する取得部 6 1と、モ一タサイクル 1 0 0に自動ブレ一キ動作を実行させる制御モ一 を、取得部 6 1で取得されるト リガ情報に応じて開始して、モ―タサイクル 1 0 0にブレ—キカを生じさせる実行部 6 2と、を備える。また、 取得部 6 1は、更に、モ-タサイクル 1 0 0の運転者の運転体勢に関連する情報である 速耐性情報 を取得し、実行部 6 2は、取得部 6 1で取得される減速耐性情報に応じて、制御 -ドで出力する制 御指令を変化させる。そのため、運転者にと って不意な自動ブレ-キ動作が実行される際 、運転者の運 転姿勢の減速耐性の不足をカ卩味しつつモー タサイクル 1 0 0を減速させることが可能となって、モータ イク ル 1 0 0の安全性が向上する。
【0 0 6 4】
好ましくは、実行部 6 2は、制御モ―ドにおいて実行される自動ブ —キ動作でモ―タサイクル 1 0 0に 生じさせるブレ—キカを、取得部 6 1で取得される減速耐性情報に応じて変化さ る。また、好ましくは、 実行部 6 2は、制御モ一ドにおいて実行される自動ブ 一キ動作の開始タイミングを、取得部 6 1で取得 される減速耐性情報に応じて変ィ匕させる。 また、好ましくは、実行部 6 2は、制御モ―ドにおいて、警告の 有無又は強度を取得部 6 1で取得される減速耐性情報に応じて変化さ る。何れの場合であっても、モ —タサイクル 1 0 0の安全性を向上することが確実化される。
【0 0 6 5 J
好ましくは、取得部 6 1は、モ―タサイクル 1 0 0に作用する外力を検出する外力検出装置 4 2の検 出結果に基づいて、減速耐性情報を取得する 。そのため、モ-タサイクル 1 0 0の安全性を向上すること が確実化される。
【0 0 6 6 J
特に、外力検出装置 4 2が、モ-タサイクル 1 0 0の八ンドルグリップ 2 aの後面に作用する外力の有 無、大きさ、又は作用位置を検出する第 1センサ 4 2 aを含むとよい。そのような場合には、運転 が八 ンドルグリップ 2 aを適切に握っていないことで、減速耐性が 足していることを認識することが可能とな て 、モ—タサイクル 1 0 0の安全性を向上することが確実化される。
【0 0 6 7 J
特に、外力検出装置 4 2が、モ-タサイクル 1 0 0の運転者の膝を受ける箇所に作用する外力 有 無、大きさ、又は作用位置を検出する第 2センサ 4 2 bを含むとよい。そのような場合には、運転 が二 —グリップを適切に利かせていないことで、 減速耐性が不足していることを認識すること が可能となって、モ— タサイクル 1 0 0の安全性を向上することが確実化される。 【0 0 6 8】 特に、外力検出装置 4 2が、モ-タサイクル 1 0 0のシ-ト 1 aに作用する外力の有無、大きさ、又は 作用位置を検出する第 3センサ 4 2 cを含むとよい。そのような場合には、運転 が適切に着座していな いことで、減速耐性が不足していることを認 識することが可能となって、モータサイクル 1 0 0の安全性を向 上することが確実ィ匕される。
【0 0 6 9 J 好ましくは、実行部 6 2は、減速耐性情報として取得される値と閾 との比較結果に応じて、制御モ —ドで出力する制御指令を変化させる。その ため、制御装置 6 0の処理を簡素ィ匕して、スル—プットを向 上することが可能となって、モ―タサイクル 1 0 0の安全性を向上することが更に確実化され 。
【0 0 7 0】 実施の形態 2 . 以下に、実施の形態 2に係る車体挙動制御システムについて説明 る。 なお、実施の形態 1に係る車体挙動制御システムと重複又は類 する説明は、適宜簡略化又は省
B各している。
【0 0 7 1 J
<車体挙動制御システムの構成 >
実施の形態 2に係る車体挙動制御システムの構成につい 説明する。
図 5は、本発明の実施の形態 2に係る車体挙動制御システムの、システム 成を示す図である。図 6 は、倒れ角の定義を示す図である。
【0 0 7 2 J 図 5に示されるように、車体挙動制御システム 1 0は、周囲環境検出装置 4 1、外力検出装置 4 2、及び車体姿勢検出装置 4 3を含む各種検出装置と、入力装置 4 6と、警告装置 4 7と、を備え る。各種検出装置、入力装置 4 6、及び、警告装置 4 7は、制御装置 6 0と通信可能になっている。
【0 0 7 3】 車体姿勢検出装置 4 3は、モ-タサイクル 1 0 0の倒れ角に関連する情報を検出し、検出結 を出 力する。倒れ角は、図 6に示される、モ-タサイクル 1 0 0の鉛直上方向に対する口-ル方向の傾きの角 度 Θに相当する。車体姿勢検出装置 4 3が、モ―タサイクル 1 0 0の倒れ角自体を検出するものであって もよく、また、倒れ角に実質的に換算可能な 他の物理量を検出するものであってもよい。 また、車体姿勢 検出装置 4 3が、モ―タサイクル 1 0 0の倒れ角の角速度自体を検出するものであ てもよく、また、倒れ 角の角速度に実質的に換算可能な他の物理量 を検出するものであってもよい。車体姿勢検 出装置 4
3は、月同体 1に設けられている。
【0 0 7 4】
<車体挙動制御システムの動作 >
実施の形態 2に係る車体挙動制御システムの動作につい 説明する。
図 7は、本発明の実施の形態 2に係る車体挙動制御システムの、動作フロ- 示す図である。
【0 0 7 5 J 図 7に示されるステップ S 2 0 1、ステップ S 2 0 2、ステップ S 2 0 5、ステップ S 2 0 6は、図 4に 示されるステップ S 1 0 1、ステップ S 1 0 2、ステップ S 1 0 5、ステップ S 1 0 6と同様であるため、ス テツプ S 2 0 3及びステップ S 2 0 4のみについて説明する。
【0 0 7 6 J
(取得ステップ) ステップ S 2 0 3において、取得部 6 1は、外力検出装置 4 2の検出結果に応じた減速耐性情報と 、車体姿勢検出装置 4 3の検出結果に応じた車体姿勢情報と、を取 する。 【0 0 7 7 J (実行ステップ) ステップ S 2 0 4において、実行部 6 2の減速耐性判定部 6 2 bは、ステップ S 2 0 3で取得された 減速耐性情報が、運転者の減速耐性が十分な 状態で取得される情報であるか否かを、閾値 との比較 に基づいて判定する。閾値は、ステップ S 2 0 3で取得された車体姿勢情報に応じて設定さ る。 Y e sである場合には、ステップ S 2 0 5に進み、 N 0である場合には、ステップ S 2 0 6に進む。
【0 0 7 8】 例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、モ-タサイクル 1 0 0に作用する外力の大きさを閾値と比較する ことで、運転者の減速耐性が十分な状態で取 得される情報であるか否かを判定する場合に おいて、その 閾値を、車体姿勢情報として取得されるモ― タサイクル 1 0 0の倒れ角に応じて変ィ匕させる。具体的に
、倒れ角が大きいほど、閾値を大きくする 。
【0 0 7 9 J 例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、モ-タサイクル 1 0 0に作用する外力の大きさを閾値と比較する ことで、運転者の減速耐性が十分な状態で取 得される情報であるか否かを判定する場合に おいて、その 閾値を、車体姿勢情報として取得されるモ― タサイクル 1 0 0の倒れ角の角速度に応じて変化させる。具 体的には、倒れ角の角速度が大きいほど、閾 値を大きくする。
【0 0 8 0】 例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、モ-タサイクル 1 0 0に作用する外力の作用位置の基準位置か らのずれ量を閾値と比較することで、運転者 の減速耐性が十分な状態で取得される情報で あるか否かを 判定する場合において、その閾値を、車体姿 勢情報として取得されるモ―タサイクル 1 0 0の倒れ角に応 じて変ィ匕させる。具体的には、倒れ角が大 きいほど、閾値を小さくする。
【0 0 8 1】 例えば、減速耐性判定部 6 2 bは、モ-タサイクル 1 0 0に作用する外力の作用位置の基準位置か らのずれ量を閾値と比較することで、運転者 の減速耐性が十分な状態で取得される情報で あるか否かを 判定する場合において、その閾値を、車体姿 勢情報として取得されるモ―タサイクル 1 0 0の倒れ角の角 速度に応じて変ィ匕させる。具体的には、倒 れ角の角速度が大きいほど、閾値を小さくす る。
【0 0 8 2】
<車体挙動制御システムの効果 >
実施の形態 2に係る車体挙動制御システムの効果につい 説明する。
【0 0 8 3】 好ましくは、実行部 6 2は、減速耐性情報として取得される値と閾 との比較結果に応じて、制御モ —ドで出力する制御指令を変ィ匕させる。そ して、取得部 6 1は、更に、モ―タサイクル 1 0 0に生じている 倒れ角に関連する車体姿勢情報を取得し、実 行部 6 2は、取得部 6 1で取得される車体姿勢情報に 応じて閾値を変ィ匕させる。そのため、特に 、運転者の運転姿勢の減速耐性への要求が高 くなる、モ-タサ ィクル 1 0 0に大きな倒れ角又は大きな倒れ角の角速度 生じている状況においても、モータサイク 1 0 0の安全性を向上することが可能となる。
【0 0 8 4】
以上、実施の形態 1及び実施の形態 2について説明したが、本発明は各実施の形 の説明に限定 されない。例えば、各実施の形態の一部のみ が実施されてもよく、また、一方の実施の形 態の一部が他方 の実施の形態に組み合わされてもよい。また 、図 4及び図 7に示される動作フロ におけるステップの順序 が入れ替えられてもよい。
【符号の説明】
【0 0 8 5】
1 胴体、 1 a シ—ト、 2 八ンドル、 2 a 八ンドルグリップ、 3 前輪、 3 a 口—タ、 4 後輪 、 4 a 口-タ、 1 0 車体挙動制御システム、 1 1 第 1ブレ-キ操作部、 1 2 前輪制動機構、 1 3 第 2ブレ—キ操作部、 1 4 後輪制動機構、 2 1 マスタシリンダ、 2 2 リザ—バ、 2 3 ブレ —キキヤリバ、 2 4 ホイ—ルシリンダ、 2 5 主流路、 2 6 副流路、 2 7 供給流路、 3 1 込め 弁、 3 2 弛め弁、 3 3 アキュムレ—タ、 3 4 ポンプ、 3 5 第 1弁、 3 6 第 2弁、 4 1 周囲 環境検出装置、 4 2 外力検出装置、 4 2 a 第 1センサ、 4 2 b 第 2センサ、 4 2 c 第 3セ ンサ、 4 3 車体姿勢検出装置、 4 6 入力装置、 4 7 警告装置、 5 0 液圧制御ユニット、 5 1 基体、 6 0 制御装置、 6 1 取得部、 6 2 実行部、 6 2 a トリガ判定部、 6 2 b 減 速耐性判定部、 6 2 c 制御指令設定部、 6 2 d 制御部、 1 0 0 モ-タサイクル。