KANEKO SHOICHIRO (JP)
DE102013224712A1 | 2015-06-03 | |||
EP3115579A1 | 2017-01-11 | |||
EP2031281A2 | 2009-03-04 | |||
EP1930233A2 | 2008-06-11 | |||
EP2551158A1 | 2013-01-30 |
\¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487 13 【書類名】 請求の範囲 【請求項 1】 サスペンション (5, 6) を備える鞍乗り型車両 ( 1 0 0) の挙動を制御する制御シス テム (9 0) であって、 前記サスペンション ( 5, 6) の減衰力及び前記鞍乗り型車両 ( 1 0 0) に生じる駆動 力を制御する制御部 (9 2) を含み、 前記制御部 ( 9 2) は、 前記鞍乗り型車両 ( 1 0 0) の前輪 (3) が浮き上がるフロントリフトアップが抑制さ れるように前記鞍乗り型車両 ( 1 0 0) に生じる駆動力を調整する駆動力調整制御を実行 し、 前記サスペンション ( 5, 6) の状態が反映された物理量を用いて前記駆動力調整制御 の開始時期を制御する、 制御システム。 【請求項 2】 前記制御部 ( 9 2) は、 前記物理量に基づいて、 前記フロントリフ トアップが生じる可能性を判定し、 前記フロントリフトアップが生じる可能性が基準より高いと判定された場合に、 前記駆 動力調整制御を開始する、 請求項 1に記載の制御システム。 【請求項 3】 前記制御部 ( 9 2) は、 前記物理量に基づいて、 前記フロントリフ トアップが生じているか否かを判定し、 前記フロントリフトアップが生じていると判定された場合に、 前記駆動力調整制御を開 始する、 請求項 1に記載の制御システム。 【請求項 4】 前記制御部 ( 9 2) は、 前記物理量に基づいて、 前記フロントリフ トアップが生じる可能性を判定し、 前記フロントリフトアップが生じる可能性が基準より高いと判定された場合、 前記駆動 力調整制御を開始するよりも前に、 前記フロントリフトアップが抑制されるように前記サ スペンション (5, 6) の減衰力を調整する減衰力調整制御を実行する、 請求項 2又は 3に記載の制御システム。 【請求項 5】 前記制御部 (9 2) は、 前記物理量を用いて前記駆動力調整制御の終了時期を制御する、 請求項 1〜 4のいずれか一項に記載の制御システム。 【請求項 6】 前記制御部 ( 9 2) は、 前記物理量に基づいて、 前記フロントリフ トアップが生じる可能性を判定し、 前記フロントリフトアップが生じる可能性が基準より低いと判定された場合に、 前記駆 動力調整制御を終了する、 請求項 5に記載の制御システム。 【請求項 7】 前記制御部 ( 9 2) は、 前記物理量に基づいて、 前記フロントリフ トアップが生じているか否かを判定し、 前記フロントリフトアップが生じていないと判定された場合に、 前記駆動力調整制御を 終了する、 請求項 5に記載の制御システム。 【請求項 8】 前記制御部 (9 2) は、 前記物理量を用いて前記駆動力調整制御における駆動力の変化 度合いを制御する、 \¥02020/212831 卩(:17132020 /053487 14 請求項 1〜 7のいずれか一項に記載の制御システム。 【請求項 9】 前記物理量には、 前記サスペンション (5, 6) のス トローク量が反映されている、 請求項 1〜 8のいずれか一項に記載の制御システム。 【請求項 1 0】 前記物理量は、 前記鞍乗り型車両 ( 1 00) の重心位置である、 請求項 9に記載の制御システム。 【請求項 1 1】 前記制御部 (9 2) は、 前記駆動力調整制御において、 前記鞍乗り型車両 ( 1 00) に 生じる駆動力を前記駆動力調整制御の開始前よりも小さくする、 請求項 1〜 1 0のいずれか一項に記載の制御システム。 【請求項 1 2】 前記制御部 (9 2) は、 前記駆動力調整制御において、 前記鞍乗り型車両 ( 1 00) に 生じる駆動力を基準駆動力よりも小さい値に維持する、 請求項 1〜 1 0のいずれか一項に記載の制御システム。 【請求項 1 3】 サスペンション (5, 6) を備える鞍乗り型車両 ( 1 00) の挙動を制御する制御方法 であって、 前記サスペンション ( 5, 6) の減衰力及び前記鞍乗り型車両 ( 1 00) に生じる駆動 力は、 制御システム (90) により制御され、 前記制御方法は、 前記鞍乗り型車両 ( 1 00) の前輪 (3) が浮き上がるフロントリフトアップが抑制さ れるように前記鞍乗り型車両 ( 1 00) に生じる駆動力を調整する駆動力調整制御を実行 する実行ステップ (£ 5 1 4) と、 前記サスペンション ( 5, 6) の状態が反映された物理量を用いて前記駆動力調整制御 の開始時期を調整する調整ステップ (£ 5 1 3) と、 を含む、 制御方法。 |
1
【書類名】 明細書
【発明の名称】 制御システム及び制御方法
【技術分野】
【0 0 0 1】
この開示は、 鞍乗り型車両のフロントリフ トアップを適切に抑制することができる制御 システム及び制御方法に関する。
【背景技術】
【0 0 0 2】
モータサイクル等の鞍乗り型車両では、 他の車両と比較して、 車両の姿勢が不安定にな りやすい。 ゆえに、 鞍乗り型車両に過剰な駆動力が生じた際に、 前輪が浮き上がるフロン トリフ トアップと呼ばれる現象 (ウイ リーとも呼ばれる現象) が生じることがある。 鞍乗 り型車両の走行の安定性を向上させる観点で は、 フロントリフ トアップを抑制することが 重要である。 例えば、 フロントリフ トアップを抑制するための技術として、 特許文献 1 に 開示されているように、 フロントリフ トアップが生じているか否かを判定し、 フロント リ フ トアップが生じていると判定された場合に、 フロント リフ トアップが抑制されるように 鞍乗り型車両に生じる駆動力を調整する技術 がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0 0 0 3】
【特許文献 1】 特開 2 0 1 9 - 0 1 9 7 8 4号公報
【発明の概要】
【発明が解決しよう とする課題】
【0 0 0 4】
ところで、 特許文献 1に開示されている技術等の従来の技術では フロント リフ トアッ プが生じているか否かの判定が車輪速センサ の検出結果を用いて行われることが多かった つまり、 フロントリ フ トアップを抑制するための駆動力の制御の開 始時期が車輪速センサ の検出結果を用いて制御されることが多かっ た。 ここで、 車輪速センサの検出結果を用い たフロントリフ トアップの判定は、 例えば、 前輪の車輪速と後輪の車輪速との差に基づい て行われる。 しかしながら、 例えば、 フロントリフ トアップが生じていたとしても前輪の 車輪速と後輪の車輪速との差が生じない場合 があるので、 フロント リフ トアップが生じて いるか否かを適切に判定することが困難であ った。 ゆえに、 従来の技術では、 フロント リ フ トアップを適切に抑制することが困難であっ た。
【0 0 0 5】
本発明は、 上述の課題を背景としてなされたものであり 、 鞍乗り型車両のフロントリ フ トアップを適切に抑制することができる制御 システム及び制御方法を得るものである。 【課題を解決するための手段】
【0 0 0 6】
本発明に係る制御システムは、 サスペンションを備える鞍乗り型車両の挙動 を制御する 制御システムであって、 前記サスペンションの減衰力及び前記鞍乗り 型車両に生じる駆動 力を制御する制御部を含み、 前記制御部は、 前記鞍乗り型車両の前輪が浮き上がるフロン トリフ トアップが抑制されるように前記鞍乗り型車 両に生じる駆動力を調整する駆動力調 整制御を実行し、 前記サスペンションの状態が反映された物理 量を用いて前記駆動力調整 制御の開始時期を制御する。
【0 0 0 7】
本発明に係る制御方法は、 サスペンションを備える鞍乗り型車両の挙動 を制御する制御 方法であって、 前記サスペンションの減衰力及び前記鞍乗り 型車両に生じる駆動力は、 制 御システムにより制御され、 前記制御方法は、 前記鞍乗り型車両の前輪が浮き上がるフロ ントリ フ トアップが抑制されるように前記鞍乗り型車 両に生じる駆動力を調整する駆動力 調整制御を実行する実行ステップと、 前記サスペンションの状態が反映された物理 量を用 いて前記駆動力調整制御の開始時期を調整す る調整ステップと、 を含む。 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
2
【発明の効果】
【0 0 0 8】
本発明に係る制御システム及び制御方法では 、 サスペンシヨンの減衰力及び鞍乗り型車 両に生じる駆動力が制御される。 また、 鞍乗り型車両の前輪が浮き上がるフロントリ フ ト アップが抑制されるように鞍乗り型車両に生 じる駆動力を調整する駆動力調整制御が実行 され、 サスペンシヨンの状態が反映された物理量を 用いて駆動力調整制御の開始時期が制 御される。 それにより、 フロントリフ トアップを抑制するための駆動力の制御であ る駆動 力調整制御の開始時期をフロントリフ トアップの発生状況 (例えば、 フロント リフ トアッ プが生じる可能性又はフロントリフ トアップが発生しているか否か) に応じて適正化する ことができる。 よって、 鞍乗り型車両のフロントリフ トアップを適切に抑制することがで きる。
【図面の簡単な説明】
【0 0 0 9】
【図 1】 本発明の実施形態に係る制御システムが搭載 されるモータサイクルの概略構 成を示す模式図である。
【図 2】 本発明の実施形態に係る制御システムの機能 構成の一例を示すブロック図で ある。
【図 3】 サスペンシヨンの減衰特性について説明する ための説明図である。
【図 4】 本発明の実施形態に係る制御システムが行う 処理の流れの一例を示すフロー チャートである。
【発明を実施するための形態】
【0 0 1 0】
以下に、 本発明に係る制御システムについて、 図面を用いて説明する。 なお、 以下では、 二輪のモータサイクルに用いられる制御シス テムについて説明しているが、 本発明に係る 制御システムは、 二輪のモータサイクル以外の鞍乗り型車両 (例えば、 三輪のモータサイ クル、 バギー車、 自転車等) に用いられるものであってもよい。 なお、 鞍乗り型車両は、 ライダーが跨って乗車する車両を意味し、 スクーター等も含む。
【0 0 1 1】
また、 以下では、 モータサイクルの車輪を駆動するための動力 を出力可能な駆動源とし てエンジンが搭載されている場合を説明して いるが、 モータサイクルの駆動源としてエン ジン以外の他の駆動源 (例えば、 モータ) が搭載されていてもよく、 複数の駆動源が搭載 されていてもよい。
【0 0 1 2】
また、 以下で説明する構成及び動作等は一例であり 、 本発明に係る制御システム及び制 御方法は、 そのような構成及び動作等である場合に限定 されない。
【0 0 1 3】
また、 以下では、 同一の又は類似する説明を適宜簡略化又は省 略している。 また、 各図 において、 同一の又は類似する部材又は部分については 、 符号を付すことを省略している か、 又は同一の符号を付している。 また、 細かい構造については、 適宜図示を簡略化又は 省略している。
【0 0 1 4】
くモータサイクルの構成>
図 1〜図 3を参照して、 本発明の実施形態に係る制御システム 9 0が搭載されるモータ サイクル 1 0 0の構成について説明する。
【0 0 1 5】
図 1は、 制御システム 9 0が搭載されるモータサイクル 1 0 0の概略構成を示す模式図 である。 図 2は、 制御システム 9 0の機能構成の一例を示すブロック図である 図 3は、 サスペンシヨンの減衰特性について説明する ための説明図である。
【0 0 1 6】
モータサイクル 1 0 0は、 図 1に示されるように、 銅体 1 と、 胴体 1に旋回自在に保持 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
3
されているハンドル 2 と、 胴体 1にハンドル 2 と共に旋回自在に保持されている前輪 3 と、 胴体 1 に回動自在に保持されている後輪 4 と、 フロントサスペンション 5 と、 リアサスぺ ンション 6 と、 エンジン 6 0 とを備える。 さらに、 モータサイクル 1 0 0は、 前輪車輪速 センサ 4 3 と、 後輪車輪速センサ 4 4 と、 フロントス トロークセンサ 4 5 と、 リアス トロ ークセンサ 4 6 とを備える。 また、 モータサイクル 1 0 0は、 図 2に示されるように、 モ ータサイクル 1 0 0の挙動を制御する制御システム 9 0を備える。
【 0 0 1 7】
フロントサスペンション 5及びリアサスペンション 6は、 モータサイクル 1 0 0のサス ペンションの一例に相当し、 胴体 1 と車輪との間に介在する。 具体的には、 フロントサス ペンション 5は、 ハンドル 2 と前輪 3 とを接続するフロントフォーク 7に設けられ、 当該 フロントサスペンション 5の軸方向に沿って伸縮可能になっている。 また、 リアサスペン ション 6は、 胴体 1に搖動可能に支持され後輪 4を旋回自在に保持するスイングアーム 8 と胴体 1 とを接続し、 当該リアサスペンション 6の軸方向に沿って伸縮可能になっている。
【 0 0 1 8】
フロントサスペンション 5及びリアサスペンション 6の各サスペンションは、 具体的に は、 パネ及びダンパを備えている。 当該パネ及び当該ダンパがサスペンションの 軸方向に 沿って伸縮することによって、 路面からの振動が吸収され、 モータサイクル 1 0 0の車体 に振動が伝達されることが抑制される。 例えば、 サスペンションのダンパ内に形成されて いる作動油の流路に、 サスペンションの減衰特性 (具体的には、 各サスペンションのス ト ローク速度に対する減衰力の特性) を制御するための制御弁が設けられており、 当該制御 弁の動作が制御されることによって、 サスペンションの減衰特性が制御され、 ひいてはサ スペンションの減衰力が制御されるようにな っている。
【 0 0 1 9】
なお、 サスペンションの減衰特性は、 上記以外の他の方法 (例えば、 サスペンションの ダンパ内の作動油として磁性流体を用い、 ダンパ内に生じる磁界を制御する方法) によっ て制御されてもよい。
【0 0 2 0】
フロントス トロークセンサ 4 5は、 フロントサスペンション 5のス トローク量を検出し、 検出結果を出力する。 フロントス トロークセンサ 4 5が、 フロントサスペンション 5のス トローク量に実質的に換算可能な他の物理量 (例えば、 フロントサスペンション 5のス ト ローク加速度又はフロントサスペンション 5に掛かる力等) を検出するものであってもよ い。 フロントス トロークセンサ 4 5は、 例えば、 フロントサスペンション 5に設けられて いる。
【0 0 2 1】
リアス トロークセンサ 4 6は、 リアサスペンション 6のス トローク量を検出し、 検出結 果を出力する。 リアス トロークセンサ 4 6が、 リアサスペンション 6のス トローク量に実 質的に換算可能な他の物理量 (例えば、 リアサスペンション 6のス トローク加速度又はリ アサスペンション 6に掛かる力等) を検出するものであってもよい。 リアス トロークセン サ 4 6は、 例えば、 リアサスペンション 6に設けられている。
【0 0 2 2】
エンジン 6 0は、 モータサイクル 1 0 0の駆動源の一例に相当し、 車輪 (例えば、 後輪 4) を駆動するための動力を出力可能である。 例えば、 エンジン 6 0には、 内部に燃焼室 が形成される 1又は複数の気筒と、 燃焼室に向けて燃料を噴射する燃料噴射弁と 、 点火プ ラグとが設けられている。 燃料噴射弁から燃料が噴射されることにより 燃焼室内に空気及 び燃料を含む混合気が形成され、 当該混合気が点火プラグにより点火されて燃 焼する。 そ れにより、 気筒内に設けられたピス トンが往復運動し、 クランクシャフ トが回転するよう になっている。 また、 エンジン 6 0の吸気管には、 スロッ トル弁が設けられており、 スロ ッ トル弁の開度であるスロッ トル開度に応じて燃焼室への吸気量が変化す るようになって いる。
【 0 0 2 3】 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
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前輪車輪速センサ 4 3は、 前輪 3の車輪速 (例えば、 前輪 3の単位時間当たりの回転数 [ r p m] 又は単位時間当たりの移動距離 [1^ 111 / 11] 等) を検出する車輪速センサであ り、 検出結果を出力する。 前輪車輪速センサ 4 3が、 前輪 3の車輪速に実質的に換算可能 な他の物理量を検出するものであってもよい 。 前輪車輪速センサ 4 3は、 前輪 3に設けら れている。
【 0 0 2 4】
後輪車輪速センサ 4 4は、 後輪 4の車輪速 (例えば、 後輪 4の単位時間当たりの回転数 [ r ? 111 ] 又は単位時間当たりの移動距離 [1^ 111 / 11] 等) を検出する車輪速センサであ り、 検出結果を出力する。 後輪車輪速センサ 4 4が、 後輪 4の車輪速に実質的に換算可能 な他の物理量を検出するものであってもよい 。 後輪車輪速センサ 4 4は、 後輪 4に設けら れている。
【 0 0 2 5】
制御システム 9 0は、 モータサイクル 1 0 0における各装置の動作を制御することによ って、 モータサイクル 1 0 0の挙動を制御する。
【0 0 2 6】
制御システム 9 0は、 1つの制御装置で構成されていてもよく、 複数の制御装置で構成 されていてもよい。 また、 制御システム 9 0を構成する制御装置の一部又は全ては、 例え ば、 マイコン、 マイクロプロセッサユニッ ト等で構成されていてもよく、 ファームウェア 等の更新可能なもので構成されてもよく、 等からの指令によって実行されるプログ ラムモジュ'ール等であってもよい。
【 0 0 2 7】
制御システム 9 0は、 図 2に示されるように、 例えば、 取得部 9 1 と、 制御部 9 2 とを 備える。 なお、 制御システム 9 0が複数の制御装置で構成される場合、 取得部 9 1及び制 御部 9 2の各機能部は、 1っの制御装置に纏められていてもよく、 複数の制御装置に分か れて設けられていてもよい。 例えば、 後述するサスペンション制御部 9 2 3 と駆動制御部 9 2 13 とが、 別々の制御装置に分かれて設けられていても よい。
【0 0 2 8】
取得部 9 1は、 モータサイクル 1 0 0に搭載されている各装置から出力される情 を取 得し、 制御部 9 2へ出力する。 例えば、 取得部 9 1は、 前輪車輪速センサ 4 3、 後輪車輪 速センサ 4 4、 フロントス トロークセンサ 4 5及びリアス トロークセンサ 4 6から出力さ れる情報を取得する。
【 0 0 2 9】
制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの減衰力及びモータサイ ル 1 0 0に生じる駆動力を制御する。 制御部 9 2は、 例えば、 サスペンション制御部 9 2 3 と、 駆動制御部 9 2 13 とを含む。
【 0 0 3 0】
サスペンション制御部 9 2 3は、 フロントサスペンション 5及びリアサスペンション 6 の減衰特性を制御することによって、 フロントサスペンション 5及びリアサスペンション 6の減衰力を制御する。
【 0 0 3 1】
サスペンションの減衰力は、 具体的には、 ス トローク速度の正負 (つまり、 サスペンシ ョンのス トロークする方向) に応じた方向に生じる。 また、 サスペンションの減衰力の大 きさ (絶対値) は、 一般的に、 ス トローク速度の大きさ (絶対値) が大きいほど大きくな る。 例えば、 図 3では、 サスペンションの減衰特性として、 減衰特性 0 1, 0 2 , ¢ 3が 例示されている。 なお、 図 3では、 横軸をス トローク速度 Vとし、 縦軸を減衰力 Fとして、 各減衰特性が示されている。
【 0 0 3 2】
図 3に示される例では、 同一のス トローク速度について生じる減衰力の大きさ は、 減衰 特性 0 1, 0 2 , 0 3の順に順次小さくなっている。 ゆえに、 例えば、 サスペンションの 減衰特性を減衰特性 0 2から減衰特性 <3 1に変更することによって、 サスペンションの減 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
5
衰力を強くする (つまり、 サスペンションを硬くする) ことができる。 一方、 サスペンシ ョンの減衰特性を減衰特性 0 2から減衰特性 0 3に変更することによって、 サスペンショ ンの減衰力を弱く (つまり、 サスペンションを柔らかくする) することができる。 なお、 図 3では、 理解を容易にするために、 3つの減衰特性が離散的に示されているが、 フロン トサスペンション 5及びリアサスペンション 6の減衰特性は、 連続的に変更可能になって いてもよい。
【 0 0 3 3】
具体的には、 サスペンション制御部 9 2 3は、 モータサイクル 1 0 0のピッチング (つ まり、 車両左右方向の軸を中心に回動する方向にモ ータサイクル 1 0 0の姿勢が変化する こと) が抑制されるようにフロントサスペンション 5及びリアサスペンション 6の減衰力 を制御する。 例えば、 サスペンション制御部 9 2 3は、 フロントス トロークセンサ 4 5に より検出されるフロントサスペンション 5のス トローク量及びリアス トロークセンサ 4 6 により検出されるリアサスペンション 6のス トローク量を用いてフロントサスペンション 5及びリアサスペンション 6の減衰力を制御することによって、 モータサイクル 1 0 0の ピッチングを抑制することができる。 詳細には、 サスペンション制御部 9 2 3は、 例えば、 モータサイクル 1 0 0のピッチングが大きいほど、 フロントサスペンション 5及びリアサ スペンション 6を硬くすることによって、 モータサイクル 1 0 0のピッチンダを抑制する ことができる。
【 0 0 3 4】
駆動制御部 9 2 13は、 エンジン 6 0の各装置 (スロッ トル弁、 燃料噴射弁及び点火ブラ グ等) の動作を制御することによって、 モータサイクル 1 0 0に生じる駆動力を制御する。
【 0 0 3 5】
通常時には、 駆動制御部 9 2 13は、 ライダーのアクセル操作 (具体的には、 ハンドル 2 のアクセルグリ ップを回す操作) に応じた駆動力がモータサイクル 1 0 0に生じるように、 エンジン 6 0の各装置の動作を制御する。 一方、 駆動制御部 9 2 13は、 特定の状況下にお いて、 モータサイクル 1 0 0に生じる駆動力をライダーのアクセル操作 応じた駆動力か ら調整する制御を行う。
【 0 0 3 6】
例えば、 駆動制御部 9 2 13は、 スロッ トル開度が小さくなるようにエンジン 6 0のスロ ッ トル弁の動作を制御することにより、 吸気量を減少させて車輪に伝達される駆動力 を減 少させることができる。 また、 例えば、 駆動制御部 9 2 13は、 スロッ トル開度が大きくな るようにエンジン 6 0のスロッ トル弁の動作を制御することにより、 吸気量を増大させて 車輪に伝達される駆動力を増大させることが できる。
【 0 0 3 7】
駆動制御部 9 2 13は、 モータサイクル 1 0 0に生じる駆動力をライダーのアクセル操作 に応じた駆動力から調整する制御として、 例えば、 モータサイクル 1 0 0の加速時の車輪 の空転を抑制する トラクションコントロールを実行する。
【 0 0 3 8】
例えば、 駆動制御部 9 2 13は、 モータサイクル 1 0 0の加速時に駆動輪 (例えば、 後輪 4) のスリ ップ率 (つまり、 車速と車輪速との差を車速で除して得られる 値) が基準スリ ップ率を超えた場合に、 トラクションコントロールを実行する。 ここで、 基準スリ ップ率 は、 駆動輪にロック又はロックの可能性が生じる 程度にスリ ップ率が大きいか否かを適切 に判断し得るように設定される値であり、 車両の仕様に応じて適宜設定され得る。 なお、 駆動制御部 9 2 13は、 例えば、 前輪車輪速センサ 4 3及び後輪車輪速センサ 4 4を用いる ことによって、 スリ ップ率を推定することができる。 そして、 駆動制御部 9 2 13は、 トラ クションコントロールにおいて、 駆動輪に生じる駆動力を低下させる。
【 0 0 3 9】
ここで、 駆動制御部 9 2 13は、 モータサイクル 1 0 0に生じる駆動力をライダーのアク セル操作に応じた駆動力から調整する制御と して、 前輪 3が浮き上がるフロントリ フ トア ップが抑制されるようにモータサイクル 1 0 0に生じる駆動力を調整する駆動力調整制御 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
6
を実行する。
【 0 0 4 0】
例えば、 駆動制御部 9 2 13は、 駆動力調整制御において、 モータサイクル 1 0 0に生じ る駆動力を駆動力調整制御の開始前より も小さくする。 上述したように、 フロントリフ ト アップは、 モータサイクル 1 0 0に過剰な駆動力が生じた際に生じる。 ここで、 モータサ イクル 1 0 0に生じる駆動力を駆動力調整制御の開始前 り も小さくすることによって、 モータサイクル 1 0 0に過剰な駆動力が生じることを効果的に抑 することができる。 ゆ えに、 フロント リフ トアップを効果的に抑制することができる。
【 0 0 4 1】
また、 例えば、 駆動制御部 9 2 13は、 駆動力調整制御において、 モータサイクル 1 0 0 に生じる駆動力を基準駆動力より も小さい値に維持する。 基準駆動力は、 具体的には、 モ ータサイクル 1 0 0に生じる駆動力を増大させていく過程にお てフロントリフ トアップ が生じる際に想定される駆動力に設定される 。 ここで、 モータサイクル 1 0 0に生じる駆 動力を基準駆動力より も小さい値に維持することによって、 モータサイクル 1 0 0に過剰 な駆動力が生じることを抑制しつつ、 モータサイクル 1 0 0に生じる駆動力が過度に小さ くなることを抑制することができる。 ゆえに、 フロント リフ トアップを抑制しつつ、 モー タサイクル 1 0 0の加速性能の低下を抑制することができる
【 0 0 4 2】
上記のように、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2は、 フロント リフ トアップが抑制さ れるようにモータサイクル 1 0 0に生じる駆動力を調整する駆動力調整制御 実行する。 ここで、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映された物理 量を用いて駆動力調整制御の開始時期を制御 する。 それにより、 モータサイクル 1 0 0の フロントリフ トアップを適切に抑制することが実現される 。 このような制御システム 9 0 が行うフロント リフ トアップを抑制するための制御に関する処理 については、 後述にて詳 細に説明する。
【 0 0 4 3】
<制御システムの動作>
図 4を参照して、 本発明の実施形態に係る制御システム 9 0の動作について説明する。
【 0 0 4 4】
図 4は、 制御システム 9 0が行う処理の流れの一例を示すフローチャ トである。 具体 的には、 図 4に示される制御フローは、 制御システム 9 0の制御部 9 2により行われるフ ロント リフ トアップを抑制するための制御に関する処理 の流れに相当し、 繰り返し実行さ れる。 また、 図 4におけるステップ £ 5 1 0及びステップ £ 5 9 0は、 図 4に示される制 御フローの開始及び終了にそれぞれ対応する 。
【 0 0 4 5】
図 4に示される制御フローが開始されると、 ステップ £ 5 1 1 において、 制御部 9 2は、 フロントリフ トアップが生じる可能性が基準より高いか否 かを判定する。 フロント リフ ト アップが生じる可能性が基準より高いと判定 された場合 (ステップ £ 5 1 1 /丫£ £) 、 ステップ £ 5 1 2に進む。 一方、 フロントリ フ トアップが生じる可能性が基準以下である と判定された場合 (ステップ £ 5 1 1 / N O) 、 ステップ £ 5 1 1の処理が繰り返される。
【 0 0 4 6】
具体的には、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映され た物理量に基づいて、 フロントリ フ トアップが生じる可能性を判定する。 ここで、 フロン トリフ トアップが生じる可能性はモータサイクル 1 0 0のピッチ方向の姿勢に応じて変動 し、 モータサイクル 1 0 0のピッチ方向の姿勢はサスペンションの状 に応じて変動する。 ゆえに、 サスペンションの状態が反映された物理量に 基づいてフロントリフ トアップが生 じる可能性を判定することによって、 モータサイクル 1 0 0のピッチ方向の姿勢に応じて フロントリフ トアップが生じる可能性を適切に判定するこ とができる。
【 0 0 4 7】
ここで、 フロントリ フ トアップが生じる可能性をより適切に判定す る観点では、 制御部 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
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9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態としてサスペンシ ンのス トロー ク量が反映されている物理量に基づいて、 フロントリフ トアップが生じる可能性を判定す ることが好ましい。 例えば、 制御部 9 2は、 このような物理量として、 フロントス トロー クセンサ 4 5により検出されるフロントサスペンション 5のス トローク量及びリアス トロ ークセンサ 4 6により検出されるリアサスペンション 6のス トローク量を用いて、 フロン トリフ トアップが生じる可能性を判定することがで きる。
【0 0 4 8】
詳細には、 制御部 9 2は、 例えば、 リアサスペンション 6のス トローク量が維持されて いる一方でフロントサスペンション 5が伸び続けている場合に、 フロントリフ トアップが 生じる可能性があると判定し、 さらに、 フロントサスペンション 5のス トローク速度が速 い場合、 フロントリフ トアップが生じる可能性が高いと判定するこ とができる。
【0 0 4 9】
また、 フロントリフ トアップが生じる可能性をさらに適切に判定 する観点では、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションのス トローク量が反映されている物理量 として、 モータサイクル 1 0 0の重心位置を用いて、 フロントリフ トアップが生じる可能 性を判定することがより好ましい。 例えば、 制御部 9 2は、 フロントス トロークセンサ 4 5により検出されるフロントサスペンション 5のス トローク量及びリアス トロークセンサ 4 6により検出されるリアサスペンション 6のス トローク量に基づいてモータサイクル 1 0 0の重心位置を推定し、 推定された重心位置を用いてフロントリフト アップが生じる可 能性を判定することができる。
【0 0 5 0】
詳細には、 モータサイクル 1 0 0の自重により生じる後輪 4まわりの力のモーメントは、 モータサイクル 1 0 0の重心位置に応じて変化する。 ここで、 フロントリフトアップが生 じる可能性は、 モータサイクル 1 0 0の自重により生じる後輪 4まわりの力のモーメント に応じて変動する。 ゆえに、 モータサイクル 1 0 0の重心位置を用いてフロントリフトア ップが生じる可能性を判定することによって 、 モータサイクル 1 0 0の自重により生じる 後輪 4まわりの力のモーメントに応じてフロント フトアップが生じる可能性を適切に判 定することができる。
【0 0 5 1】
なお、 フロントリフ トアップが生じる可能性が基準より高いか否 かの判定における基準 は、 フロントリフトアップが抑制される確実性を 向上させる観点とフロントリフトアップ を抑制するための制御が不要に実行される頻 度を低減する観点とのバランスから適宜設定 され得る。 具体的には、 上記判定における基準を低く設定するほど、 フロントリフトアッ プが抑制される確実性を向上させる効果が増 大する一方で、 フロントリフ トアップを抑制 するための制御が不要に実行される頻度も増 大する。 また、 上記判定における基準を高く 設定するほど、 フロントリフトアップが抑制される確実性を 向上させる効果が減少する一 方で、 フロントリフトアップを抑制するための制御 が不要に実行される頻度も減少する。
【0 0 5 2】
ステップ £ 5 1 1で丫 £ £と判定された場合、 ステップ £ 5 1 2において、 制御部 9 2 は、 減衰力調整制御を実行する。 減衰力調整制御は、 フロントリフ トアップが抑制される ようにサスペンションの減衰力を調整する制 御である。
【0 0 5 3】
例えば、 制御部 9 2は、 減衰力調整制御において、 フロントサスペンション 5を柔らか くする。 それにより、 前輪 3を地面に追従させやすくすることができる で、 車体安定性 に寄与することができる。 なお、 減衰力調整制御は上記の例に特に限定されず 、 例えば、 状況によってはフロントサスペンション 5を硬くすることによりフロントリフトアッ が 抑制される場合もあるので、 減衰力調整制御において、 フロントサスペンション 5を硬く してもよい。
【0 0 5 4】
次に、 ステップ £ 5 1 3において、 制御部 9 2は、 フロントリフ トアップが生じる可能 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
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性が基準より高いか否かを判定する。 フロントリフ トアップが生じる可能性が基準より高 いと判定された場合 (ステップ £ 5 1 3 /丫 £ £) , ステップ 1 4に進む。 一方、 フ ロント リフ トアップが生じる可能性が基準以下であると 判定された場合 (ステップ £ 5 1 3 / N O) 、 図 4に示される制御フローは終了する。
【 0 0 5 5】
具体的には、 制御部 9 2は、 ステップ £ 5 1 1 と同様に、 モータサイクル 1 0 0のサス ペンションの状態が反映された物理量に基づ いて、 フロントリフ トアップが生じる可能性 を判定する。
【 0 0 5 6】
なお、 フロントリフ トアップが生じる可能性が基準より高いか否 かの判定における基準 は、 フロントリ フ トアップが抑制される確実性を向上させる観 点とフロントリ フ トアップ を抑制するための制御が不要に実行される頻 度を低減する観点とのバランスから適宜設定 され得る。 ここで、 ステップ £ 5 1 3の判定における基準は、 ステップ £ 5 1 1の判定に おける基準と同程度であってもよく、 異なっていても (例えば、 ステップ £ 5 1 1の判定 における基準より も高くなっていても) よい。
【 0 0 5 7】
ステップ £ 5 1 3で丫 と判定された場合、 ステップ £ 5 1 4において、 制御部 9 2 は、 駆動力調整制御を開始する。 駆動力調整制御は、 上述したように、 フロントリフ トア ップが抑制されるようにモータサイクル 1 0 0に生じる駆動力を調整する制御である。
【 0 0 5 8】
このように、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映され た物理量を用いて駆動力調整制御の開始時期 を制御する。 それにより、 前輪車輪速センサ 4 3及び後輪車輪速センサ 4 4等の車輪速センサの検出結果を用いて駆動 調整制御の開 始時期を制御する場合と比較して、 フロント リフ トアップを抑制するための駆動力の制御 である駆動力調整制御の開始時期をフロント リフ トアップの発生状況 (例えば、 図 4に示 される制御フローでは、 フロントリフ トアップが生じる可能性) に応じて適正化すること ができる。
【 0 0 5 9】
例えば、 上述したように、 図 4に示される制御フローでは、 制御部 9 2は、 モータサイ クル 1 0 0のサスペンションの状態が反映された物理 に基づいてフロントリ フ トアップ が生じる可能性を判定し、 フロントリ フ トアップが生じる可能性が基準より高いと判 定さ れた場合に、 駆動力調整制御を開始する。 それにより、 フロント リフ トアップが生じる可 能性が基準より高いことを適切に判定した上 で駆動力調整制御を開始することができる。
【0 0 6 0】
なお、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映された物理 を用いて制御 される駆動力調整制御の開始時期は、 上記の例に特に限定されない。 例えば、 制御部 9 2 は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映された物理 に基づいてフロン トリフ トアップが生じているか否かを判定し、 フロント リフ トアップが生じていると判定 された場合に、 駆動力調整制御を開始してもよい。
【0 0 6 1】
ここで、 フロントリ フ トアップが生じている場合とフロントリフ トアップが生じていな い場合とではモータサイクル 1 0 0のピッチ方向の姿勢が異なり、 モータサイクル 1 0 0 のピッチ方向の姿勢はサスペンションの状態 に応じて変動する。 ゆえに、 サスペンション の状態が反映された物理量に基づいてフロン トリフ トアップが生じるか否か判定すること によって、 モータサイクル 1 0 0のピッチ方向の姿勢に応じてフロントリフ トアップが生 じるか否かを適切に判定することができる。 よって、 モータサイクル 1 0 0のサスペンシ ョンの状態が反映された物理量に基づいてフ ロントリフ トアップが生じているか否かを判 定し、 フロント リフ トアップが生じていると判定された場合に、 駆動力調整制御を開始す ることによって、 フロントリフ トアップが生じていることを適切に判定した 上で駆動力調 整制御を開始することができる。 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
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【0 0 6 2】
ここで、 駆動力調整制御によるフロントリ フ トアップの抑制を適切に実現する観点では、 制御部 9 2はモータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映された物理 を用いて 駆動力調整制御における駆動力の変化度合い を制御することが好ましい。 例えば、 上記物 理量に基づいて判定されるフロントリ フ トアップが生じる可能性が高いほど、 駆動力調整 制御における駆動力の変化度合い (例えば、 駆動力の低下量) を大きくすることによって、 駆動力調整制御によるフロントリ フ トアップの抑制を適切に実現することができ る。
【 0 0 6 3】
次に、 ステップ £ 5 1 5において、 制御部 9 2は、 フロントリフ トアップが生じる可能 性が基準より低いか否かを判定する。 フロントリフ トアップが生じる可能性が基準より低 いと判定された場合 (ステップ £ 5 1 5 /丫 £ £) , ステップ 1 6に進む。 一方、 フ ロント リフ トアップが生じる可能性が基準以上であると 判定された場合 (ステップ £ 5 1 5 / N O) 、 ステップ £ 5 1 5の処理が繰り返される。
【 0 0 6 4】
具体的には、 制御部 9 2は、 ステップ £ 5 1 1 と同様に、 モータサイクル 1 0 0のサス ペンションの状態が反映された物理量に基づ いて、 フロントリフ トアップが生じる可能性 を判定する。
【 0 0 6 5】
なお、 フロントリフ トアップが生じる可能性が基準より低いか否 かの判定における基準 は、 フロントリフトアップが抑制される確実性を 向上させる観点とフロントリフトアップ を抑制するための制御が不要に継続されるこ とを抑制する観点とのバランスから適宜設定 され得る。 具体的には、 上記判定における基準を低く設定するほど、 フロントリフトアッ プが抑制される確実性を向上させる効果が増 大する一方で、 フロントリフ トアップを抑制 するための制御が不要に継続されることを抑 制する効果は低減する。 また、 上記判定にお ける基準を高く設定するほど、 フロントリフ トアップが抑制される確実性を向上させる効 果が減少する一方で、 フロントリフトアップを抑制するための制御 が不要に継続されるこ とを抑制する効果は増大する。 ここで、 ステップ £ 5 1 5の判定における基準は、 ステッ プ 5 1 1又はステップ £ 5 1 3の判定における基準と同程度であってもよ 、 異なって いてもよい。
【0 0 6 6】
ステップ £ 5 1 と判定された場合、 ステップ £ 5 1 6において、 制御部 9 2 は、 駆動力調整制御を終了する。
【 0 0 6 7】
このように、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映され た物理量を用いて駆動力調整制御の終了時期 を制御することが好ましい。 それにより、 前 輪車輪速センサ 4 3及び後輪車輪速センサ 4 4等の車輪速センサの検出結果を用いて駆動 力調整制御の終了時期を制御する場合と比較 して、 フロントリフ トアップを抑制するため の駆動力の制御である駆動力調整制御の終了 時期をフロントリフ トアップの発生状況 (例 えば、 図 4に示される制御フローでは、 フロントリフ トアップが生じる可能性) に応じて 適正化することができる。 よって、 モータサイクル 1 0 0のフロントリフ トアップをより 適切に抑制することができる。
【0 0 6 8】
例えば、 上述したように、 図 4に示される制御フローでは、 制御部 9 2は、 モータサイ クル 1 0 0のサスペンションの状態が反映された物理 に基づいてフロントリフ トアップ が生じる可能性を判定し、 フロントリフ トアップが生じる可能性が基準より低いと判 定さ れた場合に、 駆動力調整制御を終了する。 それにより、 フロント リフ トアップが生じる可 能性が基準より低いことを適切に判定した上 で駆動力調整制御を終了することができる。
【 0 0 6 9】
なお、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映された物理 を用いて制御 される駆動力調整制御の終了時期は、 上記の例に特に限定されない。 例えば、 制御部 9 2 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
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は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映された物理 に基づいてフロン トリフ トアップが生じているか否かを判定し、 フロント リフ トアップが生じていないと判 定された場合に、 駆動力調整制御を終了してもよい。 それにより、 フロントリ フ トアップ が生じていないことを適切に判定した上で駆 動力調整制御を終了することができる。
【 0 0 7 0】
次に、 図 4に示される制御フローは終了する。
【 0 0 7 1】
上記のように、 図 4に示される制御フローでは、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0 のサスペンションの状態が反映された物理量 に基づいてフロント リフ トアップが生じる可 能性を判定し、 フロントリフ トアップが生じる可能性が基準より高いと判 定された場合、 駆動力調整制御を開始するより も前に減衰力調整制御を実行する。 それにより、 減衰力調 整制御によってフロントリフ トアップを十分に抑制することができる状況 下において駆動 力調整制御が実行されることを回避すること ができる。 ゆえに、 駆動力調整制御が実行さ れることによるモータサイクル 1 0 0の加速性能の低下を抑制することができる
【 0 0 7 2】
く制御シスァムの効果 ñ
本発明の実施形態に係る制御システム 9 0の効果について説明する。
【 0 0 7 3】
制御システム 9 0は、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションの減衰力及びモータサイ クル 1 0 0に生じる駆動力を制御する制御部 9 2を含み、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0の前輪 3が浮き上がるフロント リフ トアップが抑制されるようにモータサイクル 1 0 0に生じる駆動力を調整する駆動力調整制御 実行する。 ここで、 制御部 9 2は、 モー タサイクル 1 0 0のサスペンションの状態が反映された物理 を用いて駆動力調整制御の 開始時期を制御する。 それにより、 前輪車輪速センサ 4 3及び後輪車輪速センサ 4 4等の 車輪速センサの検出結果を用いて駆動力調整 制御の開始時期を制御する場合と比較して、 フロントリフ トアップを抑制するための駆動力の制御であ る駆動力調整制御の開始時期を フロントリフ トアップの発生状況 (例えば、 フロントリ フ トアップが生じる可能性又はフ ロント リフ トアップが発生しているか否か) に応じて適正化することができる。 よって、 モータサイクル 1 0 0のフロントリフ トアップを適切に抑制することができる。
【 0 0 7 4】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペン ションの状態が反映された物理量に基づいて フロントリ フ トアップが生じる可能性を判定 し、 フロントリ フ トアップが生じる可能性が基準より高いと判 定された場合に、 駆動力調 整制御を開始する。 それにより、 フロントリ フ トアップが生じる可能性が基準より高いこ とを適切に判定した上で駆動力調整制御を開 始することができるので、 モータサイクル 1 0 0のフロント リフ トアップを未然に適切に抑制することができ る。
【 0 0 7 5】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペン ションの状態が反映された物理量に基づいて フロントリ フ トアップが生じているか否かを 判定し、 フロントリフ トアップが生じていると判定された場合に、 駆動力調整制御を開始 する。 それにより、 フロントリフ トアップが生じていることを適切に判定した 上で駆動力 調整制御を開始することができるので、 駆動力調整制御が実行されることによるモー タサ イクル 1 0 0の加速性能の低下を抑制しつつ、 モータサイクル 1 0 0のフロントリ フ トア ップを適切に抑制することができる。
【 0 0 7 6】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペン ションの状態が反映された物理量に基づいて フロントリ フ トアップが生じる可能性を判定 し、 フロントリ フ トアップが生じる可能性が基準より高いと判 定された場合、 駆動力調整 制御を開始するより も前に、 フロントリフ トアップが抑制されるようにサスペンション の 減衰力を調整する減衰力調整制御を実行する 。 それにより、 減衰力調整制御によってフロ \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
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ントリ フ トアップを十分に抑制することができる状況 下において駆動力調整制御が実行さ れることを回避することができるので、 駆動力調整制御が実行されることによるモー タサ イクル 1 0 0の加速性能の低下を抑制することができる 一方、 減衰力調整制御によって フロントリフ トアップを十分に抑制することが困難な状況 下においては、 駆動力調整制御 を実行することによってフロントリフ トアップを適切に抑制することができる。
【 0 0 7 7】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペン ションの状態が反映された物理量を用いて駆 動力調整制御の終了時期を制御する。 それに より、 前輪車輪速センサ 4 3及び後輪車輪速センサ 4 4等の車輪速センサの検出結果を用 いて駆動力調整制御の終了時期を制御する場 合と比較して、 フロントリフ トアップを抑制 するための駆動力の制御である駆動力調整制 御の終了時期をフロントリフ トアップの発生 状況に応じて適正化することができる。 よって、 モータサイクル 1 0 0のフロント リフ ト アップをより適切に抑制することができる。
【 0 0 7 8】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペン ションの状態が反映された物理量に基づいて フロントリ フ トアップが生じる可能性を判定 し、 フロントリ フ トアップが生じる可能性が基準より低いと判 定された場合に、 駆動力調 整制御を終了する。 それにより、 フロントリ フ トアップが生じる可能性が基準より低いこ とを適切に判定した上で駆動力調整制御を終 了することができるので、 モータサイクル 1 0 0のフロント リフ トアップをより効果的に抑制することができ る。
【 0 0 7 9】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2は、 モータサイクル 1 0 0のサスペン ションの状態が反映された物理量に基づいて フロントリ フ トアップが生じているか否かを 判定し、 フロントリフ トアップが生じていないと判定された場合に 、 駆動力調整制御を終 了する。 それにより、 フロントリ フ トアップが生じていないことを適切に判定し た上で駆 動力調整制御を終了することができるので、 駆動力調整制御が実行されることによるモー タサイクル 1 0 0の加速性能の低下を抑制しつつ、 モータサイクル 1 0 0のフロントリフ トアップを適切に抑制することができる。
【0 0 8 0】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2はモータサイクル 1 0 0のサスペンシ ョンの状態が反映された物理量を用いて駆動 力調整制御における駆動力の変化度合いを制 御する。 それにより、 駆動力調整制御における駆動力の変化度合い をフロントリフ トアッ プの発生状況に応じて適正化することができ るので、 駆動力調整制御によるフロントリフ トアップの抑制を適切に実現することができ る。
【0 0 8 1】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 物理量には、 モータサイクル 1 0 0のサスペンシ ョンのス トローク量が反映されている。 それにより、 上述したように、 フロントリ フ トア ップの発生状況 (例えば、 図 4に示される制御フローでは、 フロントリフ トアップが生じ る可能性) をより適切に判定することができる。 ゆえに、 モータサイクル 1 0 0のサスぺ ンションのス トローク量が反映されている物理量を用いて 駆動力調整制御の開始時期を制 御することによって、 駆動力調整制御の開始時期をフロント リフ トアップの発生状況に応 じて適正化することをより適切に実現するこ とができる。
【 0 0 8 2】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 物理量は、 モータサイクル 1 0 0の重心位置であ る。 それにより、 上述したように、 フロントリフ トアップの発生状況 (例えば、 図 4に示 される制御フローでは、 フロント リフ トアップが生じる可能性) をさらに適切に判定する ことができる。 ゆえに、 モータサイクル 1 0 0のサスペンションのス トローク量が反映さ れている物理量として、 モータサイクル 1 0 0の重心位置を用いて、 駆動力調整制御の開 始時期を制御することによって、 駆動力調整制御の開始時期をフロントリ フ トアップの発 生状況に応じて適正化することをさらに適切 に実現することができる。 \¥0 2020/212831 卩(:17132020 /053487
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【0 0 8 3】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2は、 駆動力調整制御において、 モータ サイクル 1 0 0に生じる駆動力を駆動力調整制御の開始前 りも小さくする。 それにより、 モータサイクル 1 0 0に過剰な駆動力が生じることを効果的に抑 することができる。 ゆ えに、 フロントリフトアップを効果的に抑制するこ とができる。
【0 0 8 4】
好ましくは、 制御システム 9 0では、 制御部 9 2は、 駆動力調整制御において、 モータ サイクル 1 0 0に生じる駆動力を基準駆動力よりも小さい に維持する。 それにより、 モ ータサイクル 1 0 0に過剰な駆動力が生じることを抑制しつつ モータサイクル 1 0 0に 生じる駆動力が過度に小さくなることを抑制 することができる。 ゆえに、 フロントリフ ト アップを抑制しつつ、 モータサイクル 1 0 0の加速性能の低下を抑制することができる
【0 0 8 5】
本発明は各実施の形態の説明に限定されない 。 例えば、 各実施の形態の全て又は一部が 組み合わされてもよく、 また、 各実施の形態の一部のみが実施されてもよい 。
【符号の説明】
【0 0 8 6】
1 胴体、 2 ハンドル、 3 前輪、 4 後輪、 5 フロントサスペンション、 6 リ アサスペンション、 7 フロントフオーク、 8 スイングアーム、 4 3 前輪車輪速セン サ、 4 4 後輪車輪速センサ、 4 5 フロントス トロークセンサ、 4 6 リアス トローク センサ、 6 0 エンジン、 9 0 制御システム、 9 1 取得部、 9 2 制御部、 9 2 3 サスペンション制御部、 9 2 b 駆動制御部、 1 0 0 モータサイクル。
Next Patent: PROCESS OF PREPARATION OF BENZIMIDAZOLE COMPOUNDS