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Title:
CONTROL SYSTEM, OSCILLATION CONTROL DEVICE, AND CONTROL SIGNAL GENERATION METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/110331
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a control system which can implement a CPG (Central Pattern Generator) network having an excellent controllability. The control system (1) (CPG network) is formed by a plurality of oscillation control devices 5i (CPG) and one target signal generation device (3) (rhythm generator (RG)). Each of the CPGs and the RG are expressed by using the Van der Pol equation. The output waveform of the CPG and the RG has an amplitude and a cycle which are almost independently controlled by an external signal. Furthermore, the phase difference between the CPG is controlled by temporarily controlling the cycle of each CPG through a connection between the CPG and the RG which is the only connection for each of the CPGs.

Inventors:
YAMAKAWA, Takeshi (C/O National University Corporation Kyushu Institute of Technology, 1-1 Sensui-cho, Tobata-ku, Kitakyushu-sh, Fukuoka 50, 80485, JP)
山川 烈 (〒50 福岡県北九州市戸畑区仙水町1番1号 国立大学法人九州工業大学内 Fukuoka, 80485, JP)
Application Number:
JP2009/053040
Publication Date:
September 11, 2009
Filing Date:
February 20, 2009
Export Citation:
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Assignee:
National University Corporation Kyushu Institute of Technology (1-1 Sensui-cho, Tobata-ku Kitakyushu-sh, Fukuoka 50, 80485, JP)
国立大学法人九州工業大学 (〒50 福岡県北九州市戸畑区仙水町1番1号 Fukuoka, 80485, JP)
YAMAKAWA, Takeshi (C/O National University Corporation Kyushu Institute of Technology, 1-1 Sensui-cho, Tobata-ku, Kitakyushu-sh, Fukuoka 50, 80485, JP)
International Classes:
G05D19/02
Attorney, Agent or Firm:
HADATE, Koji (INSTITUTE OF SYSTEM LSI DESIGN INDUSTRY, FUKUOKA 8-33, Momochihama 3-choume,Sawara-ku, Fukuoka-shi, Fukuoka 01, 81400, JP)
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Claims:
 目標信号を生成する目標信号生成装置と制御信号を生成する複数の振動制御装置を含む制御システムであって、
 前記各振動制御装置は、
  振幅に関するパラメータ及び周期に関するパラメータに基づいて制御信号を生成する信号生成手段と、
  前記目標信号及び前記制御信号に基づいて、前記振幅に関するパラメータ又は/及び前記周期に関するパラメータを調整する調整手段、
を備える制御システム。
 前記各振動制御装置の調整手段は、他の振動制御装置により生成された制御信号とは独立である、請求項1記載の制御システム。
 i番目(iは前記振動制御装置の個数以下の自然数)の振動制御装置において、
  前記信号生成手段は、(eq1)式に基づいて信号x i を生成し、
  前記調整手段は、A i 又は/及びB i を調整する、
請求項1又は2に記載の制御システム。
 前記目標信号生成装置は、(eq4)式に基づいてi番目(iは前記振動制御装置の個数以下の自然数)の振動制御装置に対する目標信号X i を生成する、請求項1から3のいずれか記載の制御システム。
 前記調整手段は、前記目標信号と前記制御信号の位相差に基づき、前記振幅に関するパラメータ又は/及び前記周期に関するパラメータを調整する、請求項1から4のいずれかに記載の制御システム。
 前記調整手段は、前記目標信号と前記制御信号の差を計算する差分演算手段を有する、請求項1から5のいずれかに記載の制御システム。
 制御信号を生成する振動制御装置であって、
 所定の目標信号及び生成された制御信号に基づいて、新たに生成する制御信号の振幅又は/及び周期を、互いに独立に調整する調整手段、
を備える振動制御装置。
 制御信号を生成する制御信号生成方法であって、
 所定の目標信号及び生成された制御信号に基づいて、振幅に関するパラメータ又は/及び周期に関するパラメータが調整される調整ステップと、
 調整後の振幅に関するパラメータ及び周期に関するパラメータに基づいて、新たな制御信号を生成する信号生成ステップ、
を含む制御信号生成方法。
Description:
制御システム、振動制御装置及 制御信号生成方法

 本願発明は、制御システム、振動制御装 及び制御信号生成方法に関し、特に目標信 を生成する目標信号生成装置と制御信号を 成する複数の振動制御装置を含む制御シス ム等に関する。

 動物や人間などの生物の移動運動は、脊 に存在するといわれているパターン発生器 つまり神経振動子CPG(Central Pattern Generator) ットワークによって生成・制御されている いわれている。なお、以下では、CPGネット ークに含まれる複数の非線形振動子をCPGと び、CPGネットワークとCPGを区別する。

 これまで、CPGネットワークモデルとして Matsuokaモデルなど、多くのモデルが提案さ 、実機(ロボット)への応用も行われている( 特許文献1、2、3参照)。Tagaは感覚入力を介し てCPGネットワークと筋骨格系が相互引き込み を起こすことを証明し、二足歩行のシミュレ ーションを行っている。Kimuraらは、Tagaモデ を拡張し、四脚歩行ロボットを作成し、CPG ットワークの引き込み能力を利用して、不 地歩行を実現している。このように、CPGネ トワークは、生物が有する不整地歩行など 能力を説明可能なパターン発生器である。

 従来のCPGネットワークモデルは、生体内 神経の構造・活動を模擬したモデルであり 各CPGが結合荷重を介して相互結合しており 一つのCPG内に神経の疲労度や内部状態を表 神経が設計されている。

 これに対し、振動子同士の相互結合を用 ず、位相の制御が可能な位相制御法として Phaselock Techniquesが知られている。Phase-Locked loop(PLL)は、Phaselock Techniquesの具体例であり Phase Detector(PD)とLow pass Filter(LF)とVoltage Cont rolled Oscillator(VCO)から構成される。PDでは二 の信号の位相差を検出し、VCOでは必要に応 て振動子の周期を制御する。ここで、VCOか の出力信号を制御信号、目標となる信号を 標信号とすると、PLLの動作原理は、制御信 と目標信号の位相差をPDで検出し、PDの出力 号をLFを介してVCOに入力し、VCOの値がゼロ なるまでVCOにて制御信号の周期が制御され 。

 Volkovskiiらは、PLLを用いたCPGネットワーク モデルを提案している(非特許文献4参照)。こ れは、CPGモデルとしてsin関数を用いているの で、自励振動系ではないCPGネットワークモデ ルである。また、Hoppensteadtらは、PLLネットワ ークモデルを提案している(非特許文献5参照) 。これは、VCOとして正弦波関数が用いられて おり、さらに、モデルの応用としてはパター ン認識に関するものを提案している。

 また、Van der Pol(VDP)方程式は、真空管に いて発生する振動現象を説明可能な数理モ ルである(非特許文献6参照)。VDP方程式を用 たCPGネットワークがいくつか提案されてい (非特許文献7参照)。

K.Matsuoka著,“The dynamic model of binocular r ivalry,”Biological Cybernetics,Vol.49,pp.201-208,1984. G.Taga,外2名著,“Self-organized control of bipe dal locomotion by neural oscillators in unpredictable environment,”Biological Cybernetics,Vol.65,pp.147-159,19 91. H.Kimura、外2名著,“Adaptive Dynamic Walking o f a Quadruped Robot on Natural Ground Based on Biol ogical Concepts,”International Journal of Robotics Re search,Vol.26,pp.475-490,2007. A Volkovskii、外5名著,“Analog electronic mode l of the lobster pyloric central pattern generator, Journal of Physics,Conference Series,Vol.23,pp.47-57,200 5. Frank C.Hoppensteadt、外1名著,“Pattern Recogni tion Via Synchronization in Phase-Locked Loop Neural  Networks,”IEEE Transactions on neural networks,Vol.11, No.3,2000. Van der Pol著,“On relaxation oscillations,”Ph il.Mag.,No.2,pp.987-993,1926. Max S.Dutra、外2名著,“Modeling of a bipedal locomotor using coupled nonlinear oscillators of Van der Pol,”Biological Cybernetics,No.88,pp.286-292,2003.

 しかしながら、移動運動生成のためには CPGは、引き込み能力を持つ振動子(自励振動 系:二階以上の微分非線形微分方程式で表現 れる)であり、周期と振幅が制御可能である 要がある。CPGネットワークは、複数のCPGか 構成されており、CPG間の位相差が制御され 必要がある。さらに、最終的に制御された CPGの出力値は、振幅・周期が同じでなけれ ならない。

 一方、非特許文献1、2、3などに記載され 従来のCPGネットワークモデルは、高次の非 形微分方程式で表現されるCPGが結合荷重を して相互結合をしたネットワーク構造をし いる。そのため、各CPGの出力波形の制御が しく、結合荷重やネットワーク構造の設計 困難であるという問題がある。例えば、従 の結合荷重の設計は、試行錯誤や遺伝的ア ゴリズムなどのニューラルネットワークを いて行われていた。しかし、いずれの場合 、計算量・時間がかかるものであった。さ に、実機(ロボット)への搭載を考慮した場 、各CPGの出力波形の振幅・周期及びCPG間の 相差は、独立に制御できるほうが望ましい

 また、非特許文献4に記載されているよう に、PLLをCPGネットワークに応用する場合、VCO がCPGに対応する。ここで、所望の位相差を持 つ目標信号が設計可能であると仮定し、PLLを 必要な個数用意すると、任意の位相差を持つ 信号が生成制御できるので、CPGネットワーク が設計可能であるとも考えられる。しかしな がら、PDの設計方法に関して問題が生じる。 なわち、PDの設計法には、減算法と乗算法 二つがある。減算法はVCOとしてsin関数など 正弦波が用いられるのでCPGには応用できな 。乗算法はVCOとして正弦波以外に周期的な にも使用可能であるが、各振動子の振幅が れたまま位相が制御される場合があるので CPGネットワークに応用することができない

 さらに、VDPは自励振動系であり、振幅と 期がほぼ独立に制御可能なモデルである。 たがって、VDPは、CPGモデルとして適してい と考えられる。しかしながら、非特許文献7 などに記載されたモデルは、どれもVDPの特長 である、周期・振幅の制御性を保持していな いCPGネットワークである。

 そこで、本願発明は、制御性に優れたCPG ットワークを実現可能な制御システム等を 案することを目的とする。

 請求項1に係る発明は、目標信号を生成す る目標信号生成装置と制御信号を生成する複 数の振動制御装置を含む制御システムであっ て、前記各振動制御装置は、振幅に関するパ ラメータ及び周期に関するパラメータに基づ いて制御信号を生成する信号生成手段と、前 記目標信号及び前記制御信号に基づいて、前 記振幅に関するパラメータ又は/及び前記周 に関するパラメータを調整する調整手段、 備えるものである。なお、「前記振幅に関 るパラメータ又は/及び前記周期に関するパ メータを調整する」は、前記振幅に関する ラメータ及び前記周期に関するパラメータ 少なくとも一方を調整することである。以 、「又は/及び」の表現についても同様であ る。

 請求項2に係る発明は、請求項1記載の制 システムであって、前記各振動制御装置の 整手段が、他の振動制御装置により生成さ た制御信号とは独立である。

 請求項3に係る発明は、請求項1又は2に記載 制御システムであって、i番目(iは前記振動 御装置の個数以下の自然数)の振動制御装置 において、前記信号生成手段は、(eq1)式に基 いて信号x i を生成し、前記調整手段は、A i 又は/及びB i を調整するものである。

 請求項4に係る発明は、請求項1から3のいず か記載の制御システムであって、前記目標 号生成装置が、(eq4)式に基づいてi番目(iは 記振動制御装置の個数以下の自然数)の振動 御装置に対する目標信号X i を生成するものである。

 請求項5に係る発明は、請求項1から4のい れかに記載の制御システムであって、前記 整手段が、前記目標信号と前記制御信号の 相差に基づき、前記振幅に関するパラメー 又は/及び前記周期に関するパラメータを調 整するものである。

 請求項6に係る発明は、請求項1から5のい れかに記載の制御システムであって、前記 整手段が、前記目標信号と前記制御信号の を計算する差分演算手段を有するものであ 。

 請求項7に係る発明は、制御信号を生成す る振動制御装置であって、所定の目標信号及 び生成された制御信号に基づいて、新たに生 成する制御信号の振幅又は/及び周期を、互 に独立に調整する調整手段、を備えるもの ある。

 請求項8に係る発明は、制御信号を生成す る制御信号生成方法であって、所定の目標信 号及び生成された制御信号に基づいて、振幅 に関するパラメータ又は/及び周期に関する ラメータが調整される調整ステップと、調 後の振幅に関するパラメータ及び周期に関 るパラメータに基づいて、新たな制御信号 生成する信号生成ステップ、を含むもので る。

 なお、前記目標信号は、設計者により定義 れた条件を満たすように生成されたもので ってもよい。特に、請求項4にかかる発明に おいて、(eq4)の定数c i1 及びc i2 の組み合わせが所定の条件を満たすように自 動的に生成されたものであってもよい。

 また、ある振動制御装置の調整手段が、 えられた目標信号以外にも、例えば、外部 号や他の振動制御装置の制御信号に基づい 新たに生成する制御信号の振幅又は/及び周 期を調整するものであってもよい。

 さらに、本願発明を、コンピュータにお て各請求項に記載された発明を実現するた のプログラムやこのプログラムを記録する 録媒体などとして捉えてもよい。

 本願の各請求項に係る発明(以下、「本願 発明」という。)によれば、各振動制御装置 独立に振動系を持ち、ネットワーク構造に り各振動制御装置を制御可能となり、制御 に優れたCPGネットワークが実現可能となる

 さらに、本願発明により実現されるCPGネ トワークは、各CPG同士が荷重結合を介して 互結合をしておらず、例えばCPGネットワー の結合構造は歩様遷移図などをもとに一意 設計可能であり、結合荷重の設計を簡略化 ることができる。

 さらに、請求項3にあるように、VDP方程式 を用いて、VDP方程式の特徴を保持したCPGネッ トワークが構築可能となる。そのため、各CPG から出力される信号の振幅・周期・位相差を ほぼ独立に制御可能となり、これらの設計・ 制御が容易な、制御性に優れたCPGネットワー クが実現可能となる。

 さらに、請求項6にあるように、出力値の 減算処理を用いて目標信号(目標とする信号) 制御信号(制御する信号)の振幅・周期・位 を揃えることにより、CPGネットワークを実 可能となる。

 本願発明の応用としては、例えば、制御 が重要視されるロボットなどが考えられる

本願発明の実施の形態に係る制御シス ム1の概略ブロック図である。 VDP方程式の出力波形の振幅と周期を測 したシミュレーション結果を示す。 提案するCPGモデルであるCPG i 21(図1の振動制御装置5 1 、・・・、5 n に対応)のブロック図である。 四脚歩行動物の代表的な歩様の遷移図 ある。 提案するリズムジェネレータであるRG31 (図1の目標信号生成装置3に対応)のブロック である。 四種類の歩様生成のためのCPGネットワ クの構造の一例である。 本願発明の他の実施例に係る制御シス ム41の概略ブロック図である。 walkモードにおける各CPGの出力信号x i とb i の遷移を示す。 (a)はtrotモード、(b)はboundモード、(c)はgallopモ ードにおける各CPGの出力信号x i の遷移を示す図である。 walkモードにおけるパラメータAとBを調整させ た場合の各CPGの出力信号x i の遷移を示す図である。 図4に記載されたwalk、trot、bound、gallop ードより設定された条件と、生物の歩様に り得られる拘束に基づき得られる条件を同 に満たす歩様のうち、walk、trot、bound、gallop モード以外の歩様の遷移図である。 自動的に生成されたc i1 及びc i2 の組み合わせによる、(a)各CPGの出力信号x i の遷移及び(b)b i の遷移を示す。 本願発明の他の実施例に係る振動制御装置51 i (iはn以下の自然数)の概略ブロック図である 1500ステップまではRGを用いて位相差制御を行 い、1500ステップ以降は外部信号を利用した 合の(a)各CPGの出力信号x i の遷移及び(b)b i の遷移を示す。 1500ステップまではRGを用いて位相差制御を行 い、1500ステップ以降は制御信号x 2 以外の制御信号x i の総和がゼロとなるようにb i を制御した場合の(a)各CPGの出力信号x i の遷移及び(b)b i の遷移を示す図である。

符号の説明

 1 制御システム、3 目標信号生成装置、5 1 ,・・・,5 n  振動制御装置、9 1 ,・・・,9 n  調整部、11 1 ,・・・,11 n  信号生成部、21 CPG i 、23 調整部、25 VDP i 、31 RG、33 VDP R 、43 目標信号生成装置、47 1 ,・・・,47 n  振動制御装置、51 i  振動制御装置、53 i  調整部、55 i  信号生成部

 以下では、図面を参照して、本願発明の 施の形態について説明する。

 図1は、本願発明の実施の形態に係る制御 システム1の概略ブロック図である。

 制御システム1には、目標信号を生成する目 標信号生成装置3と、制御信号を生成するn個 振動制御装置5 1 、・・・、5 n が含まれる。

 本実施例においては、目標信号生成装置3及 び振動制御装置5 1 、・・・、5 n は、VDP方程式を用いて設計される。そこで、 まず、VDP方程式について説明する。

 VDP方程式は、1926年にVan der Polによって 案された、真空管内で起こる振動現象を説 する方程式である(非特許文献6参照)。VDP方 式は自励振動系(Limit cycleを持つ)である最も 単純なモデルの一つであり、(1)式によって表 わされる。

 ここで、A、Bはそれぞれパラメータであ 。εは非線形率を表し、この値が小さい範囲 (0<ε≪1)では、VDPは正弦波振動を行う。ε=0 場合、VDPは調和振動子になり、KryloffとBogoli uboffが提案した近似法(Luis A.Pipes、外1名著,“ Mathematics for engineers and physicists”,McGrawHill  Education,Third Edition,1970参照)によると、調和振 動子の解は、aとφを用いて、(2)式で表現でき る。さらに、KryloffとBogoliuboffの解法を用いて (3)式及び(4)式が得られる。

 (3)式より、VDPの出力値の振幅は、da/dt=0の ときに安定状態に落ち着き、その値はa=2Aに ることがわかる。なお、実際のシミュレー ョンでは、振幅は正確に2Aになるとは限らな い。これは、この解析が近似を用いた解法で あるからである。

 また、(4)式より、VDPの出力値の位相は時 に依存せず一定であることがわかる。

 さらに、aとφが定数のとき、(2)式より、V DPの出力波形の周期はパラメータBで制御でき ることがわかる。

 以上より、任意定数a及びφに対して、(2) と(3)式より、VDPの出力値の振幅と周期は、 れぞれAとBによって独立に制御可能であり 周期はBに反比例し、振幅は2Aになる。

 図2は、VDP方程式の出力波形の振幅と周期 を測定したシミュレーション結果を示す図で ある。ε=0.2、初期値として、x=0.5、dx/dt=0.1を いた。A=0では、VDPは減衰振動を示し、A<B 範囲でVDPは振動を続けた。図2より、VDPの出 力波形の振幅と周期は、パラメータA及びBに ってそれぞれほぼ独立に制御可能であるこ が確認できる。以上のように、VDPは自励振 系であり、振幅と周期の独立制御性を持っ いるので、制御性に優れたCPGネットワーク 設計のために有用であると考えられる。

 図1を参照して、目標信号生成装置3は、外 より与えられるパラメータA及びBに基づいて 、VDP方程式を利用して、振動制御装置5 i (iはn以下の自然数)に対する目標信号X i を生成する。各振動制御装置5 i の振幅・周期を揃えるために、目標信号X によって、各VDPの振幅・周期制御項を一律に 制御する。この処理により、外界の変化に応 じて波形を一律に制御可能なCPGネットワーク の設計が可能となる。

 振動制御装置5 i は、外部よりパラメータA及びBが与えられ、 れらを調整して得られるパラメータA i 及びB i に基づいて、(5)式により制御信号x i を生成する。信号制御装置5 i は、目標信号X i 及び生成された制御信号x i に基づいて、パラメータA i 及びB i の少なくとも一方を調整する調整部9 i と、調整部9 i による調整後のパラメータに基づいて新たに 制御信号x i を生成する信号生成部11 i を備える。

 図1において、振動制御装置5 1 、・・・、5 n は互いに独立であり、それぞれ、目標信号生 成装置3により生成された目標信号X 1 、・・・、X n を用いて制御信号を生成する。さらに、各振 動制御装置5 1 、・・・、5 n において、生成される制御信号の振幅及び周 期はほぼ独立に調整可能である。そのため、 例えば歩様を実現するにあたり、振動制御装 置を各脚に対応して設けることにより、各脚 は互いに独立に制御可能となり、さらに、二 脚、三脚など、任意の脚数に対応可能となる 。このように、例えば振動制御装置の数の変 化にも対応可能であり、本願発明によりロバ ストなシステムを実現可能である。このよう なシステムは、歩様などの動作の本質に着目 したことにより実現しえたものである。

 続いて、VDPを用いた振動制御装置5 i の設計について具体的に説明する。ただし、 より一般的に、VDPを用いた、CPGネットワーク (図1の制御システム1に対応)を構成するn個のC PG(図1の振動制御装置5 i に対応)の設計について、周期に関するパラ ータB i のみを調整する場合について具体的に説明す る。すなわち、以下の説明では、各CPGにおけ る振幅に関するパラメータA i は調整せず、外部より与えられるパラメータ Aと等しいものとする。このように、本願発 は、少なくとも周期に関するパラメータを 整するものであってもよい。

 図3は、提案するCPGモデルであるCPG i 21のブロック図である。CPG i 21は、図1の調整部9 i に対応する調整部23と、図1の信号生成部11 i に対応するVDP i 25を備える。

 i番目のCPG i のVDP方程式(VDP i )は、(6)式で表現される。

 本実施例では、VDPの特徴である振幅と周期 制御性を保持したままCPG間の位相差を制御 るために、以下の方法を用いる。まず、各C PGの出力値x i に対する所望の位相差を持つ信号を目標信号 X i とし、X i が既知であると仮定する。そして、x i とX i の位相差がゼロになるようにCPG i の周期を一時的に制御することで、CPG間の位 相差を制御する方法を考察する。

 x i とX i の差を取り、その値がゼロになるように各CPG の周期のみを制御する。この操作は(7)式のよ うに表現できる。ここで、b i はi番目のCPG i の出力波形の周期を一時的に制御するパラメ ータであり、kはx i とX i の差を周期制御にどのくらい反映させるかを 決定するための係数である。以下では、常に k=1とする。

 次に、b i を用いて、(6)式で表現されるCPG i のパラメータB i (周期に関するパラメータ)を、(8)式を用いて 御する。(8)式の物理的意味は、パラメータB が各CPGの自然周波数を表し、b i がi番目のCPG i の出力波形x i に対する目標信号X i の位相のずれを表現している。

 (7)式及び(8)式により表現される処理をx i とX i の差がなくなるまで繰り返す。この処理によ り、目標信号X i が既知の状態では、各CPGの出力値x i は目標信号X i と同位相の信号を生成することが可能になり 、結果的にCPG間の位相を制御することが可能 になる。

 続いて、VDPを用いた目標信号生成装置3( 標信号を生成する振動子であり、以下では ズムジェネレータ(RG)という。)の設計につい て具体的に説明する。

 各CPGに固有の目標信号を設定するために 、設計する歩様を定義する必要がある。本 施例では、図4に示す四脚歩行動物の代表的 な歩様信号を生成する。図4は、四脚歩行動 の代表的な歩様の遷移図である。(a)はwalkモ ド、(b)はtrotモード、(c)はboundモード、(d)はg allopモードである。図4において、LF、RF、LH、 RHは、それぞれ左前脚、右前脚、左後脚、右 脚を表す。矢印は、位相遷移方向を表し、 コールは位相が同期していることを示す。

 図4より、制御すべきCPG間の位相差は、0 π/2、π、3π/2の四種類のみであることが確認 できる。これらの位相差を表現するための目 標信号を生成する方法を考察する。

 (7)式に関して述べたとおり、目標信号の条 として、各CPGの出力値x i と目標信号X i の位相差がゼロになった後x i -X i =0になる必要がある。さらに、目標信号は、 つの波形を基準として0、π/2、π、3π/2の四 類の位相差を持つ波形を生成する必要があ 。

 リズムジェネレータを、VDP方程式を用い 設計する方法を考察する。

 図5は、提案するリズムジェネレータである RG31のブロック図である。図5において、VDP R 33はRGを構成するVDPであり、出力信号は添え のRを用いて表現する。VDP方程式を用いてRG 設計することで、VDP内で計算処理されてい x R 、τdx R /dtに±を付加し、目標信号X i とすることができる。これにより、x R を基準波形として上述の四種類の位相差が表 現可能となる。一例として、X 1 =X R 、X 2 =τdx R /dtとすると、制御後のx 1 とx 2 の位相差はπ/2となる。ただし、これはVDPが 定解を持つ範囲内で使用されることを前提 件とする。

 図5において、目標信号選択部35は、n個のCPG それぞれについて、図4の歩様遷移図に基づ 、入力された4つの信号から1つの出力値X i を選択する。各CPGには、パラメータAとBと同 値が入力され、目標信号X i として、目標信号選択部35により選択された τdx R /dtと±x R のどれか一つが用いられる。(9)式は、これを 数式で表現したものである。

 ここで、本実施例においては、c i1 、c i2 は0、-1、1のどれかの値をとる。加えて、c i1 とc i2 は必ずどちらかがゼロであり、同時にゼロに なることはないという条件を持つ。式中のτ 二つの役割を持つ。一つは、時定数でありx R とdx R /dtのどちらかで表わされるX i の次元を常にx R の次元に合わせるためである。二つ目は、x R とdx R /dtの出力波形の振幅を常に一定に保つためで ある。これは、パラメータAとBの値によって 、x R とdx R /dtの出力波形の振幅が異なる場合があり、こ の状況に対処するためである。よって、τは( 10)式によって計算される。max関数は、出力波 形x R とτdx R /dtの振幅を表現している。出力波形x R の振幅は、理論上、2Aとなる。

 RGと各CPGはどちらもVDPを用いて設計される 、各CPGは実際のロボットへ搭載するセンサ らのフィードバック信号や、目標信号X i が入力される点でRGと構造が異なる。

 なお、本実施例は、従来のCPGネットワー の相互結合・結合荷重の問題を解決するた に、Phaselock Techniquesに注目してはいるもの 、本実施例では、二つの振動子の振幅・位 を揃えるために、二つの振動子の出力値の 算を行う処理を用いている。減算処理の出 値は、目標信号と制御信号の振幅、位相が じ場合にはゼロになるが、必ずしも二つの 動子の位相差に比例していない。そのため PDではない。つまり、減算処理を用いたPhase lock TechniquesはPLLではないといえる。

 続いて、図3のCPG i 及び図5のRGを用いて、四脚歩行動物のための CPGネットワークの設計について説明する。

 図6は、四種類の歩様生成のためのCPGネッ トワークの構造の一例を示す図である。(a)は walkモード、(b)はtrotモード、(c)はboundモード (d)はgallopモードである。

 まず、RGを一個と、必要な個数(n個)のCPG 用意する。本実施例では四脚歩行のための 動運動信号の生成・制御を行うので、CPGは4 (n=4)必要となる。RGと各CPGには、振幅と周期 を決定するパラメータA及びBをそれぞれ入力 る。

 各CPGは、各脚に対応させる。本実施例では CPG 1 、CPG 2 、CPG 3 、CPG 4 を、それぞれLF、RF、LH、RHとする。

 各CPGの目標信号X i は、図4に示す歩様遷移図をもとに決定する 以下では、walkモードにおけるX i (1≦i≦n)の決定法を説明する。

 x 1 はLFに対応し、CPG間の位相を考慮する場合、 つの足の基本波形になるので、目標信号X 1 としてx R を入力する。

 x 2 、x 3 、x 4 は、それぞれRF、LF、RHに対応し、LFに比べて 相差がそれぞれπ、3π/2、π/2であるので、 れぞれ、目標信号X 2 、X 3 、X 4 として-x R 、τdx R /dt、-τdx R /dtを入力する。

 walkモードにおけるCPGネットワークを(9)式と 対応させると、c 11 =1、c 21 =-1、c 31 =0、c 41 =0、c 12 =0、c 22 =0、c 32 =1、c 42 =-1となる。同様に、trot、bound、gallopモードに 関しても、歩様遷移図をもとに一意にネット ワークが設計できる。さらに、それぞれの歩 様におけるc i1 とc i2 の値をまとめると、表1に示す通りになる。

 なお、図7は、本願発明の他の実施例に係る 制御システム41の概略ブロック図であるが、 えば図10にあるように、目標信号生成装置43 はVDR方程式に基づいて基本的な信号x R 、τdx R /dtを生成し、目標信号選択装置45 i は、信号x R 、τdx R /dtに対して、係数c i1 、c i2 を用いて(9)式にあるようにして計算を行い、 n個の振動制御装置47 i は、それぞれ、目標信号選択装置45 i により選択された信号に基づいて出力信号x i を生成するようにしてもよい。

 また、さらに他の実施例として、図7を参照 して、目標信号生成装置43は、各振動制御装 47 i に必要な信号(例えば4つの信号x R 、-x R 、τdx R /dt、-τdx R /dt)を生成し、目標信号選択装置45 i はこれらの信号から必要に応じて1つの信号 選択するものであってもよい。

 このように、目標信号生成装置(リズムジェ ネレータ)は、図7にあるように、基本的な信 を生成するものとして捉えてもよく(上記実 施例ではx R 及びτdx R /dtという2信号型)、これらの信号に対して-1 等の演算を行い、必要な信号を生成する部 も含めて捉えてもよく(上記実施例では4信号 型)、さらに、図5にあるように、各振動制御 置(CPG)に与える信号を特定する部分も含め 捉えてもよい(上記実施例ではn信号型)。

 続いて、図8、9、10を参照して、Matlabを用 いたシミュレーションにより、提案モデルの 有効性を示す。非線形微分方程式の解法とし て、4次のルンゲクッタ法を用いた。

 図8は、walkモードにおける各CPGの出力信号x i とb i の遷移を示す図である。(a)は各CPGの出力信号 x i の遷移を示し、(b)はb i の遷移を示す。ε=0.2、k=1、初期値として、x R =0.1、x 1 =0.1、x 2 =-0.5、x 3 =0.3、x 4 =0.7、dx R /dt=0.1、dx 1 /dt=0.1、dx 2 /dt=0.3、dx 3 /dt=0.3、dx 4 /dt=0.2を用いた。さらに、振幅と周波数を決 するパラメータは、A=0.5、B=1とした。b i はx i の目標信号X i との位相のずれを表している。本実験では、 b i <0.3以下をゼロとして処理した。この処理 、A、Bのパラメータによっては、x i とX i の位相が同期した後でも、(8)式中のb i が完全にゼロにならない場合があるからであ る。出力結果より、各CPGの出力波形の位相差 がπ/2となるように、各CPGの周期がb i により制御されていることがわかる。また、 各CPGの出力値が各目標信号に制御された後は 、b i は0になっていることが確認できる。

 図9は、trot、bound、gallopモードにおける各CPG の出力信号x i の遷移を示す図である。図9において、(a)はtr otモードの、(b)はboundモードの、(c)はgallopモ ドのシミュレーション結果を表す。ε、k、A B、初期値として、x R 、dx R /dt、x i とdx i /dtはwalkモードでのシミュレーション条件と じものを用いている。図9より、図4に示す歩 様遷移図と同じ位相差を持つ信号が生成・制 御されていることが確認できる。また、図8(a )、図9(a)、(b)、(c)の出力結果は、それぞれ同 パラメータAとBを用いているので、各歩様 おいて振幅と周期がそれぞれ同一の値をと ていることが確認できる。また、各モード 出力値は、CPG 1 の出力値であるx 1 を基準として所望の位相差を持つ波形(x 2 、x 3 、x 4 )が生成制御されていることが確認できる。

 図10は、walkモードにおけるパラメータAとB 調整させた場合の実験結果である。(a)はA=0.5 、B=0.6のとき、(b)はA=0.5、B=1のとき、(c)はA=0.8 、B=1のときである。ε、k、初期値として、x R 、dx R /dt、x i とdx i /dtは、上述の値をそのまま用いた。図10より ネットワーク構造においても、各CPGの出力 形の振幅・周期がそれぞれ独立に制御可能 あることが確認できる。さらに、既述のと り、VDPの出力波形の振幅はパラメータAの2 、振幅はBに反比例していることが確認でき 。このように、パラメータAとBによって出 波形の振幅と周期がそれぞれ独立に制御可 であることが確認できる。また、各信号の 期Tの測定結果は、(a)が105(steps)、(b)が62(steps) 、(c)が63(steps)であった。

 以上のように、本実施例では、CPGネット ークを構成する各CPGがLimit cycleを持ってお 、RGによってCPG間の位相差のみが制御され 。さらに、各CPGは出力値の振幅と周波数が ぼ独立に制御可能な非線形微分方程式であ VDPを用いて表現される。そのため、制御性 高いCPGネットワークの設計が可能となる。

 続いて、目標信号選択装置(図5の目標信号 択部35、図7の目標信号選択装置45 1 、・・・、45 n 参照)につき、他の実施例を説明する。

 (9)式の係数c i1 及びc i2 の組み合わせを、ある条件の下で自由に選ぶ ことにより、条件を満たす歩様を自由に切り 替えることが可能となる。そこで、代表的な 歩様(例えば、図4及び表1参照)のc i1 及びc i2 の組み合わせから、規則を見つけ、それを条 件とする。

 表1を参照して規則の例を説明する。x 1 は、基本波形として固定する(c 11 =1、c 12 =0)。表1より、c i1 の総和及びc i2 の総和はゼロである(σc i1 =σc i2 =0)。また、c i1 とc i2 の和は1又は-1である(c i1 +c i2 =1又は-1)。このことから、以下に説明するよ に、CPGネットワークにおける拘束(下記条件 1及び条件2)及び生物の歩様における拘束(条 3)に基づいて3つの条件を作成し、目標信号 択装置は、その条件のもとで、c i1 及びc i2 の組み合わせを決定する。

 第1の条件(条件1)は、すべての生成波形の総 和はゼロであることである(σc i1 =σc i2 =0)。第2の条件(条件2)は、x i とdx i /dtは同時に結合されないことである(c i1 +c i2 =1又は-1)。第3の条件(条件3)は、同側の前足と 後足は同位相になることはないことである(c 21 ≠c 41 、かつ、c 31 ≠1)。

 上記の3つの条件を全て同時に満たす歩様は 、walk、trot、bound、gallopモード(図4、表1参照) 外に、4つ存在する。表2は、walk、trot、bound gallopモード以外の4つの歩様のc i1 及びc i2 の組み合わせを示す表である。また、図11は 図4に記載されたwalk、trot、bound、gallopモー 以外の歩様の遷移図である。

 これより、上記の3つの条件を満たすパラ メータセットは8種類であり、設計者が定義 た条件歩様を満たす歩様の獲得が可能とな 。

 図12を参照して、シミュレーションにより 提案モデルの有効性を示す。実験及びシミ レーション条件は、上記の条件1・2・3を全 同時に満たすc i1 及びc i2 の組み合わせを乱数で生成することである。 ただし、乱数がとり得る値は、-1、0、1の三 類の中から選択される。CPGネットワーク構 は、1500ステップごとに乱数を発生させて変 される。

 図12は、自動的に生成されたc i1 及びc i2 の組み合わせによる、(a)各CPGの出力信号x i の遷移及び(b)b i の遷移を示す図である。横軸はステップ数を 表す。自動生成されたc i1 及びc i2 の組み合わせは、1500ステップまではgallopモ ド、1501~3000ステップは歩様4モード、3001~4500 テップはtrotモードである。図12より、指定 れた条件を満たす歩様を自動的に生成可能 あることが分かる。この条件のもと生成さ る8種類の信号は、一つの脚が動いている間 、常に他の三本脚が地面に着地しているので 、安定した移動が期待できる。よって、これ らの位相関係で制御される信号は、歩様信号 と考えることができる。

 続いて、図13~図15を参照して、多様な位 差を生成する機構について、他の実施例を 明する。以下に説明するように、このよう 位相差の生成を行うことにより、リズムジ ネレータRGで生成された基本的な信号による 位相差を微調整したり、脚数の変化に対応し たりすることが可能となる。

 図13は、本願発明の他の実施例に係る振動 御装置51 i (iはシステムにおける振動制御装置の個数n以 下の自然数)の概略ブロック図である。振動 御装置51 i は、図1の振動制御装置5 i と同様に外部のリズムジェネレータより目標 信号X i が入力される。図13において、調整部53 i には外部からの信号(外部信号)e i が入力される。また、調整部53 i には、他の振動制御装置から制御信号x 1 、・・・、x i-1 、x i+1 、・・・、x n が入力される。

 まず、調整部53 i が外部信号e i を用いて位相差を調整する場合について説明 する。本実施例では、(8)式に代えてB i =B+b i +e i を用いる。図14は、1500ステップまではRGを用 て位相差制御を行い、1500ステップ以降は外 部信号を利用した場合の(a)各CPGの出力信号x i の遷移及び(b)b i の遷移を示す図である。800~1500ステップは、b oundモードである。調整部53 i は、外部信号e i (1500~1550ステップにおいて外部信号e 2 =0.2であり、他の部分ではe i =0である。)に基づき、B i を調整する。図14より、位相差が変更されて ることが分かる。以上より、図14により、 部信号を利用することで、任意の位相差を つ波形を生成可能であることが分かる。

 次に、調整部53 i が、例えば振動制御装置の数が変更した場合 などに、他の振動制御装置の制御信号を用い て位相差を調整する場合について説明する。 (一周期×1/n)ずれ波形は、x i の総和がゼロ(σx i =0)という関係が必ず成り立つ。これにより、 (一周期×1/n)ずれの位相差を持つ波形を生成 御することが可能となる。図15は、1500ステ プまではRGを用いて位相差制御を行い、1501 テップ以降は制御信号x i の総和がゼロとなるようにb i を制御した場合の(a)各CPGの出力信号x i の遷移及び(b)b i の遷移を示す図である。1000~1500ステップは、 walkモードであり、位相差は2π/4である。ここ で、右前脚(x 2 )への信号出力部が壊れたと仮定する。この 合、制御信号を生成可能なものは、左前脚(x 1 )、左後脚(x 3 )、右後脚(x 4 )である。そこで、1500ステップ以降は、RGを いず、x 2 =0として、x i の総和がゼロとなるようにb i を制御する。これにより、位相差を2π/3とす ことができる。図15により、脚数変化にも 応可能であることが分かる。

 なお、例えば、特開2006-289602号公報には 引き込み特性を持つ振動子を用いて可動部 周期運動の制御を行うロボット装置が記載 れている。これは、位相差を揃えるもので あるが、本願発明とは、振幅と周期の独立 御性を有さない点、振動子の引き込みを利 している点(本願発明は、周期を直接制御可 )、Matsuokaモデルを信号生成部で利用してい 点で異なるものである。

 本実施例のCPGネットワークに用いられるV DPは、安定解を持つ範囲内でのみ使用される つまり、提案モデルで表現できる正弦波振 の振幅と振幅は制限されることになる。し し、実際の四脚歩行ロボットの各脚の移動 囲は機構的に決まっており、その範囲を超 て動かす必要はないので、一つのVDPで表現 能な出力波形の出力範囲と各脚の挙動範囲 対応させることでこの問題を解決できると えられる。

 また、四脚歩行動物は、walk、trot、bound、 gallopモードと歩様が遷移するに従って、歩行 スピードが速くなる。これに対し、本提案手 法は、歩様が変化しても歩行スピード(周期) 一定なので、歩様遷移が行われた場合、さ に歩行スピードを決定するためにVDP内のパ メータBを制御する必要がある。

 しかし、本実施例は、振幅と周期がほぼ 立に制御可能であり、位相差、振幅を固定 たまま、歩行スピード(周期)を制御可能で るので、歩様遷移に対処可能である。

 さらに、実際の歩行動物は、一つの脚が かに躓いたりすると、他の脚は躓いた脚に 響をうけて巧みに動きを変えながら安定し 歩行を続ける。本実施例では、各CPGは相互 合をしていないが、例えば、センサーフィ ドバックを利用する方法が有効であると考 られる。体のバランスをセンサする信号を CPGにフィードバックさせ、体のバランスに じて各CPGが、影響を及ぼしあうCPGネットワ クは有効であると考えられる。センサ等の 部装置を付加することで、例えば、歩様は 定のまま歩行周期を調節可能(移動運動の速 さを調節可能)となったり、歩様は一定のま 、例えば歩幅を広くするなど歩幅を変更し 設計者が任意にエネルギー関数を設定する とで、設計者の好みに応じた歩様を生成可 となったり、一部の脚の歩幅を変更したり 脚数の変化に対応した歩行運動生成のため 信号を生成したりすることができる。この うなことは、従来のCPGネットワークでは実 が困難であったものである。




 
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