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Title:
CONTROLLER FOR AUTOMATIC TRANSMISSION AND METHOD FOR CONTROLLING AUTOMATIC TRANSMISSION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028222
Kind Code:
A1
Abstract:
An ECU performs in-neutral control when a first clutch is put into a semi-engagement state based on the execution of the neutral control. Further, during the in-neutral control, the ECU detects an engine revolution Ne and an input shaft revolution Nc1 (steps S21 and S22), while detecting a pre-hydraulic-variation differential revolution Nb (steps S23 and S24). Subsequently, the ECU depressurizes the operating hydraulic pressure for a hydraulic servo by a first hydraulic pressure D1 when detected pre-hydraulic-variation differential revolution speed Nb exceeds a first differential revolution threshold KN1 (step S29).

Inventors:
IWASE MASAKATSU (JP)
TSUTSUI HIROSHI (JP)
KODAMA SHINGO (JP)
KANG YONGSONG (JP)
KAMEYAMA TATSUROU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/054218
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
March 07, 2008
Export Citation:
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Assignee:
AISIN AW CO (JP)
IWASE MASAKATSU (JP)
TSUTSUI HIROSHI (JP)
KODAMA SHINGO (JP)
KANG YONGSONG (JP)
KAMEYAMA TATSUROU (JP)
International Classes:
F16H61/20; F16H59/40; F16H59/42; F16H59/68; F16H61/686
Foreign References:
JPH07293687A1995-11-07
JPS60220260A1985-11-02
JP2006001338A2006-01-05
JP2003156143A2003-05-30
JP2004353750A2004-12-16
JP2000205395A2000-07-25
Attorney, Agent or Firm:
ONDA, Hironori (Ohmiya-cho 2-chome Gifu-sh, Gifu 31, JP)
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Claims:
 車両に搭載された原動機の回転を変速機構に伝達するための回転伝達機構と、該回転伝達機構から伝達された回転を断・接制御するための入力クラッチとを備える自動変速機の制御装置であって、
 車両が停止状態である場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させ、係合状態にあった該入力クラッチを半係合状態にするニュートラル制御を実行する制御手段を備え、該制御手段は、前記ニュートラル制御中において前記入力クラッチの半係合状態を維持するインニュートラル制御を実行する自動変速機の制御装置において、
 前記回転伝達機構の入力側回転数と出力側回転数との差回転を検出する差回転検出手段をさらに備え、
 前記制御手段は、前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチの半係合状態を維持するために該入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持するための制御が開始された状態で、前記差回転検出手段によって検出された差回転が予め設定された差回転閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる自動変速機の制御装置。
 前記制御手段は、前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチに対する流体圧が一定圧で保持するための制御が開始された状態で前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定する前に、前記差回転検出手段によって検出された差回転が予め設定された差回転閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
 前記差回転検出手段は、前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御が開始されてからの差回転を初期差回転として検出すると共に、前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御の実行に基づき前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定された時点から予め設定された所定周期毎の差回転を安定後差回転として検出するようになっており、
 前記制御手段は、前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定した後に、前記差回転検出手段によって検出された安定後差回転が前記差回転閾値を超えると共に、前記初期差回転と前記安定後差回転との減算結果が前記差回転閾値よりも小さい値に予め設定された変化量閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
 前記差回転検出手段は、前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御が開始されてからの差回転を初期差回転として検出すると共に、前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御の実行に基づき前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定された時点から予め設定された所定周期毎の差回転を安定後差回転として検出するようになっており、
 前記制御手段は、
 前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定する前に、前記差回転検出手段によって検出された差回転が前記差回転閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を第1の態様で減圧させる一方、
 前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定した後に、前記差回転検出手段によって検出された安定後差回転が前記差回転閾値を超えると共に、前記初期差回転と前記安定後差回転との減算結果が前記差回転閾値よりも小さい値に予め設定された変化量閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を第2の態様で減圧させる請求項1に記載の自動変速機の制御装置。
 前記第1の態様は、前記第2の態様に基づき前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる場合に比して、該流体圧の減圧量が多くなるように設定されている請求項4に記載の自動変速機の制御装置。
 前記入力クラッチに対して流体圧を発生させるための流体の温度を検出するための温度検出手段をさらに備え、
 前記制御手段は、前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御が実行中であると共に前記温度検出手段によって検出された流体の温度が予め設定された温度閾値よりも高温である場合において、前記差回転検出手段によって検出された差回転が前記差回転閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる請求項1~請求項4のうち何れか一項に記載の自動変速機の制御装置。
 車両に搭載された原動機の回転を変速機構に伝達するための回転伝達機構と、該回転伝達機構から伝達された回転を断・接制御するための入力クラッチとを備える自動変速機の制御方法であって、
 車両が停止状態である場合に、係合状態にある前記入力クラッチを半係合状態にするニュートラル制御を実行させるための自動変速機の制御方法において、
 車両が停止状態である場合に、係合状態にある前記入力クラッチを半係合状態すべく前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させるリリース制御を実行するリリースステップと、
 該リリースステップの実行後に前記入力クラッチが半係合状態であるか否かを確認し、該入力クラッチが半係合状態にあることが確認された場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持させるインニュートラル制御を実行するインニュートラルステップと、
 前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御の実行中に前記回転伝達機構の入力側回転数と出力側回転数との差回転を検出し、該検出結果が予め設定された差回転閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる流体圧減圧ステップと
 を有する自動変速機の制御方法。
 前記流体圧減圧ステップには、前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御が開始された状態で前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定される前の差回転が前記差回転閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる差回転流体圧減圧ステップが含まれている請求項7に記載の自動変速機の制御装置。
 前記流体圧減圧ステップには、
 前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御が開始されてから前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定される前の差回転が前記差回転閾値以下である場合には、該差回転を初期差回転に設定する一方、前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定される前の差回転が前記差回転閾値を超えた場合には、前記差回転流体圧減圧ステップの実行後に検出された差回転を初期差回転に設定する初期差回転設定ステップと、
 該初期差回転設定ステップの実行後、前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態なったと判定された時点から予め設定された所定周期毎に検出された差回転を安定後差回転に設定する安定後差回転設定ステップと、
 該安定後差回転設定ステップにて設定した安定後差回転が前記差回転閾値を超えると共に、前記初期差回転と前記安定後差回転との減算結果が前記差回転閾値よりも小さい値に予め設定された変化量閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる変化量流体圧減圧ステップと
 が含まれている請求項8に記載の自動変速機の制御方法。
 前記流体圧減圧ステップには、
 前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御が開始されてから前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定される前の差回転が前記差回転閾値以下である場合には、該差回転を初期差回転に設定する一方、前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態になったと判定される前の差回転が前記差回転閾値を超えた場合にも、該差回転を初期差回転に設定する初期差回転設定ステップと、
 該初期差回転設定ステップの実行後、前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態なったと判定された時点から予め設定された所定周期毎に検出された差回転を安定後差回転に設定する安定後差回転設定ステップと、
 該安定後差回転設定ステップにて設定した安定後差回転が前記差回転閾値を超えると共に、前記初期差回転と前記安定後差回転との減算結果が前記差回転閾値よりも小さい値に予め設定された変化量閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる変化量流体圧減圧ステップと
 が含まれている請求項8に記載の自動変速機の制御方法。
 前記流体圧減圧ステップには、
 前記インニュートラル制御中において前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御が開始された状態で検出された差回転を初期差回転に設定する初期差回転設定ステップと、
 該初期差回転設定ステップの実行後、前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧に保持する制御の実行に基づき前記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定状態なったと判定された時点から予め設定された所定周期毎に検出された差回転を安定後差回転に設定する安定後差回転設定ステップと、
 該安定後差回転設定ステップにて設定した安定後差回転が前記差回転閾値を超えると共に、前記初期差回転と前記安定後差回転との減算結果が前記差回転閾値よりも小さい値に予め設定された変化量閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧させる変化量流体圧減圧ステップと
 が含まれている請求項7に記載の自動変速機の制御方法。
Description:
自動変速機の制御装置及び自動 速機の制御方法

 本発明は、自動変速機の制御装置及び自 変速機の制御方法に関する。

 一般に、車両には、エンジンの回転が伝 される自動変速機が搭載されている。この うな自動変速機には、回転伝達機構として トルクコンバータと変速機構とが設けられ おり、該変速機構には、エンジンからトル コンバータを介して伝達された回転を断・ するための入力クラッチが設けられている この入力クラッチは、自動変速機のレンジ 前進走行レンジ(以下、「Dレンジ」という )である場合には係合状態とされる一方、ニ ートラルレンジ(以下、「Nレンジ」という )である場合には解放状態とされるようにな ている。

 そのため、車両の停止時に自動変速機の ンジがDレンジである場合には、自動変速機 のレンジがNレンジである場合に比して入力 ラッチが係合状態であるためにトルクコン ータで生じる負荷が大きくなり、結果とし 、車両の燃費の悪化を招いていた。そこで 近時では、車両の燃費の向上を図ることが きる装置として、例えば特許文献1に記載さ るような自動変速機の制御装置(以下、「従 来制御装置」という。)が提案されている。

 この従来制御装置は、車両が停止状態で ると判断した場合に、係合状態にある入力 ラッチを半係合状態にするためのニュート ル制御を実行するようになっている。すな ち、従来制御装置は、入力クラッチに対す 油圧を該入力クラッチが半係合状態になる 前の油圧まで減圧させるリリース制御を実 した後、インニュートラル制御を実行する このインニュートラル制御中において、従 制御装置は、入力クラッチに対する油圧を 少変動させつつ、トルクコンバータのエン ン側となる入力側回転数と入力クラッチ側 なる出力側回転数との差回転の変化量を検 する。そして、差回転の変化量が予め設定 れた所定範囲内にある場合に、従来制御装 は、入力クラッチが実際に半係合状態にあ と判定し、入力クラッチに対する油圧を一 圧に保持するようになっている。そのため 車両停止時では、入力クラッチが半係合状 で維持されるため、トルクコンバータで生 る負荷が低減される結果、車両の燃費が向 していた。

 ところで、インニュートラル制御の実行 基づき入力クラッチが半係合状態になった 否かは、差回転の単位時間当りの変化量が 定閾値範囲内であるか否かに基づき判定さ る。そのため、インニュートラル制御が開 された時点では、ニュートラル制御が実行 れる毎に差回転の大きさが異なる可能性が る。したがって、インニュートラル制御中 おいて、差回転が比較的大きい場合には、 回転が比較的小さい場合に比して半係合状 にある入力クラッチにて発生する発熱量が くなってしまい、入力クラッチの耐久性が 下してしまうおそれがあった。

 また、インニュートラル制御中において入 クラッチに対する油圧が一定圧に保持され 該油圧が実際に安定状態であるとしても、 回転が徐々に大きくなってしまうことがあ 。このような場合、差回転が大きくなるに れて入力クラッチにて発生する発熱量が徐 に多くなってしまい、結果として、入力ク ッチの耐久性が低下してしまうおそれがあ た。

特開2001-165289号公報(段落番号[0048]、図8)

 本発明は、このような事情に鑑みてなさ たものであり、その目的は、車両停止時の ュートラル制御中において、入力クラッチ て発生する発熱量を低減させ、入力クラッ の耐久性の低下を抑制できる自動変速装置 制御装置及び自動変速機の制御方法を提供 ることにある。

 上記目的を達成するために、本発明の自 変速機の制御装置は、車両に搭載された原 機の回転を変速機構に伝達するための回転 達機構と、該回転伝達機構から伝達された 転を断・接制御するための入力クラッチと 備える自動変速機の制御装置であって、車 が停止状態である場合に、前記入力クラッ に対する流体圧を減圧させ、係合状態にあ た該入力クラッチを半係合状態にするニュ トラル制御を実行する制御手段を備え、該 御手段は、前記ニュートラル制御中におい 前記入力クラッチの半係合状態を維持する ンニュートラル制御を実行する自動変速機 制御装置において、前記回転伝達機構の入 側回転数と出力側回転数との差回転を検出 る差回転検出手段をさらに備え、前記制御 段は、前記インニュートラル制御中におい 前記入力クラッチの半係合状態を維持する めに該入力クラッチに対する流体圧を一定 に保持するための制御が開始された状態で 前記差回転検出手段によって検出された差 転が予め設定された差回転閾値を超えた場 に、前記入力クラッチに対する流体圧を減 させることを要旨とする。

 本発明の自動変速機の制御装置は、前記 御手段は、前記インニュートラル制御中に いて前記入力クラッチに対する流体圧が一 圧で保持するための制御が開始された状態 前記入力クラッチに対する流体圧が実際に 定状態になったと判定する前に、前記差回 検出手段によって検出された差回転が予め 定された差回転閾値を超えた場合に、前記 力クラッチに対する流体圧を減圧させるこ が好ましい。

 本発明の自動変速機の制御装置は、前記 回転検出手段は、前記インニュートラル制 中において前記入力クラッチに対する流体 を一定圧に保持する制御が開始されてから 差回転を初期差回転として検出すると共に 前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧 保持する制御の実行に基づき前記入力クラ チに対する流体圧が実際に安定状態になっ と判定された時点から予め設定された所定 期毎の差回転を安定後差回転として検出す ようになっており、前記制御手段は、前記 力クラッチに対する流体圧が実際に安定状 になったと判定した後に、前記差回転検出 段によって検出された安定後差回転が前記 回転閾値を超えると共に、前記初期差回転 前記安定後差回転との減算結果が前記差回 閾値よりも小さい値に予め設定された変化 閾値を超えた場合に、前記入力クラッチに する流体圧を減圧させることが好ましい。

 本発明の自動変速機の制御装置は、前記 回転検出手段は、前記インニュートラル制 中において前記入力クラッチに対する流体 を一定圧に保持する制御が開始されてから 差回転を初期差回転として検出すると共に 前記入力クラッチに対する流体圧を一定圧 保持する制御の実行に基づき前記入力クラ チに対する流体圧が実際に安定状態になっ と判定された時点から予め設定された所定 期毎の差回転を安定後差回転として検出す ようになっており、前記制御手段は、前記 力クラッチに対する流体圧が実際に安定状 になったと判定する前に、前記差回転検出 段によって検出された差回転が前記差回転 値を超えた場合に、前記入力クラッチに対 る流体圧を第1の態様で減圧させる一方、前 記入力クラッチに対する流体圧が実際に安定 状態になったと判定した後に、前記差回転検 出手段によって検出された安定後差回転が前 記差回転閾値を超えると共に、前記初期差回 転と前記安定後差回転との減算結果が前記差 回転閾値よりも小さい値に予め設定された変 化量閾値を超えた場合に、前記入力クラッチ に対する流体圧を第2の態様で減圧させるこ が好ましい。

 本発明の自動変速機の制御装置は、前記 1の態様は、前記第2の態様に基づき前記入 クラッチに対する流体圧を減圧させる場合 比して、該流体圧の減圧量が多くなるよう 設定されていることが好ましい。

 本発明の自動変速機の制御装置は、前記 力クラッチに対して流体圧を発生させるた の流体の温度を検出するための温度検出手 をさらに備え、前記制御手段は、前記イン ュートラル制御中において前記入力クラッ に対する流体圧を一定圧に保持する制御が 行中であると共に前記温度検出手段によっ 検出された流体の温度が予め設定された温 閾値よりも高温である場合において、前記 回転検出手段によって検出された差回転が 記差回転閾値を超えた場合に、前記入力ク ッチに対する流体圧を減圧させることが好 しい。

 一方、本発明の自動変速機の制御方法は 車両に搭載された原動機の回転を変速機構 伝達するための回転伝達機構と、該回転伝 機構から伝達された回転を断・接制御する めの入力クラッチとを備える自動変速機の 御方法であって、車両が停止状態である場 に、係合状態にある前記入力クラッチを半 合状態にするニュートラル制御を実行させ ための自動変速機の制御方法において、車 が停止状態である場合に、係合状態にある 記入力クラッチを半係合状態すべく前記入 クラッチに対する流体圧を減圧させるリリ ス制御を実行するリリースステップと、該 リースステップの実行後に前記入力クラッ が半係合状態であるか否かを確認し、該入 クラッチが半係合状態にあることが確認さ た場合に、前記入力クラッチに対する流体 を一定圧に保持させるインニュートラル制 を実行するインニュートラルステップと、 記インニュートラル制御中において前記入 クラッチに対する流体圧を一定圧に保持す 制御の実行中に前記回転伝達機構の入力側 転数と出力側回転数との差回転を検出し、 検出結果が予め設定された差回転閾値を超 た場合に、前記入力クラッチに対する流体 を減圧させる流体圧減圧ステップとを有す ことを要旨とする。

 本発明の自動変速機の制御方法は、前記 体圧減圧ステップには、前記インニュート ル制御中において前記入力クラッチに対す 流体圧を一定圧に保持する制御が開始され 状態で前記入力クラッチに対する流体圧が 際に安定状態になったと判定される前の差 転が前記差回転閾値を超えた場合に、前記 力クラッチに対する流体圧を減圧させる差 転流体圧減圧ステップが含まれていること 好ましい。

 本発明の自動変速機の制御方法は、前記 体圧減圧ステップには、前記インニュート ル制御中において前記入力クラッチに対す 流体圧を一定圧に保持する制御が開始され から前記入力クラッチに対する流体圧が実 に安定状態になったと判定される前の差回 が前記差回転閾値以下である場合には、該 回転を初期差回転に設定する一方、前記入 クラッチに対する流体圧が実際に安定状態 なったと判定される前の差回転が前記差回 閾値を超えた場合には、前記差回転流体圧 圧ステップの実行後に検出された差回転を 期差回転に設定する初期差回転設定ステッ と、該初期差回転設定ステップの実行後、 記入力クラッチに対する流体圧が実際に安 状態なったと判定された時点から予め設定 れた所定周期毎に検出された差回転を安定 差回転に設定する安定後差回転設定ステッ と、該安定後差回転設定ステップにて設定 た安定後差回転が前記差回転閾値を超える 共に、前記初期差回転と前記安定後差回転 の減算結果が前記差回転閾値よりも小さい に予め設定された変化量閾値を超えた場合 、前記入力クラッチに対する流体圧を減圧 せる変化量流体圧減圧ステップとが含まれ いることが好ましい。

 本発明の自動変速機の制御方法は、前記 体圧減圧ステップには、前記インニュート ル制御中において前記入力クラッチに対す 流体圧を一定圧に保持する制御が開始され から前記入力クラッチに対する流体圧が実 に安定状態になったと判定される前の差回 が前記差回転閾値以下である場合には、該 回転を初期差回転に設定する一方、前記入 クラッチに対する流体圧が実際に安定状態 なったと判定される前の差回転が前記差回 閾値を超えた場合にも、該差回転を初期差 転に設定する初期差回転設定ステップと、 初期差回転設定ステップの実行後、前記入 クラッチに対する流体圧が実際に安定状態 ったと判定された時点から予め設定された 定周期毎に検出された差回転を安定後差回 に設定する安定後差回転設定ステップと、 安定後差回転設定ステップにて設定した安 後差回転が前記差回転閾値を超えると共に 前記初期差回転と前記安定後差回転との減 結果が前記差回転閾値よりも小さい値に予 設定された変化量閾値を超えた場合に、前 入力クラッチに対する流体圧を減圧させる 化量流体圧減圧ステップとが含まれている とが好ましい。

 本発明の自動変速機の制御方法は、前記 体圧減圧ステップには、前記インニュート ル制御中において前記入力クラッチに対す 流体圧を一定圧に保持する制御が開始され 状態で検出された差回転を初期差回転に設 する初期差回転設定ステップと、該初期差 転設定ステップの実行後、前記入力クラッ に対する流体圧を一定圧に保持する制御の 行に基づき前記入力クラッチに対する流体 が実際に安定状態なったと判定された時点 ら予め設定された所定周期毎に検出された 回転を安定後差回転に設定する安定後差回 設定ステップと、該安定後差回転設定ステ プにて設定した安定後差回転が前記差回転 値を超えると共に、前記初期差回転と前記 定後差回転との減算結果が前記差回転閾値 りも小さい値に予め設定された変化量閾値 超えた場合に、前記入力クラッチに対する 体圧を減圧させる変化量流体圧減圧ステッ とが含まれていることが好ましい。

本実施形態の自動変速機を示すスケル ン図。 各変速段における各クラッチ及び各ブ ーキの作動表。 第1クラッチの係脱制御に関係する部分 の油圧制御回路を示す模式図。 電気的構成を示すブロック図。 ニュートラル制御処理ルーチンを説明 るフローチャート。 インニュートラル制御処理ルーチンを 明するフローチャート(前半部分)。 インニュートラル制御処理ルーチンを 明するフローチャート(後半部分)。 インニュートラル制御中において作動 圧が変動するタイミングを示すタイミング ャート。 インニュートラル制御中において作動 圧が変動するタイミングを示すタイミング ャート。

 本発明を車両に搭載される自動変速機の制 装置及び自動変速機の制御方法に具体化し 一実施形態を図1~図9に従って説明する。
 図1に示すように、本実施形態の自動変速機 11は、前進5段後進1段の自動変速機である。 の自動変速機11は、動力伝達方向における上 流側となるエンジン(原動機)10側から下流側 なる駆動輪側に向けて順に配置された、回 伝達機構としてのトルクコンバータ12、3速 変速機構13、3速副変速機構14及びディファレ ンシャル機構15を備えている。そして、これ 各機構12,13,14,15は、トランスミッションケ ス16内にそれぞれ収納されている。このトラ ンスミッションケース16内には、エンジン10 から延設されたクランクシャフト10aと整列 て配置された、第1軸(以下、「入力軸」と示 す。)17、該入力軸17と平行な第2軸(以下、「 ウンタ軸」と示す。)18及び第3軸19(左右の前 の車軸であって、「左右前車軸19l、19r」と す。)が回転自在に支持されている。また、 トランスミッションケース16の外側には、図 しないバルブボディが設けられている。

 トルクコンバータ12内には、クランクシ フト10aに連結されたポンプインペラ21、ステ ータ22及びタービン23が設けられている。そ て、エンジン10(クランクシャフト10a)の回転 基づきポンプインペラ21が回転した場合に 該回転がトルクコンバータ12内の流体として の作動油を介してタービン23に伝達されるこ により、エンジン10の回転が3速主変速機構1 3に伝達されるようになっている。また、ト クコンバータ12内には、ロックアップクラッ チ24が設けられている。このロックアップク ッチ24が係合した場合には、該ロックアッ クラッチ24を介してポンプインペラ21とター ン23とが機械的に接続される。そのため、 の場合、エンジン10の回転が、作動油を介す ることなく3速主変速機構13に伝達されるよう になっている。

 3速主変速機構13は、シンプルプラネタリ ヤ30及びダブルピニオンプラネタリギヤ31を 有するプラネタリギヤユニット32を備えてい 。シンプルプラネタリギヤ30は、サンギヤS1 、リングギヤR1、及びこれら各ギヤS1,R1に噛 するピニオンP1を支持する共通キャリヤCRを えた構成とされている。一方、ダブルピニ ンプラネタリギヤ31は、サンギヤS2、リング ギヤR2、及びシンプルプラネタリギヤ30の構 要素でもある共通キャリヤCRを備えた構成と されている。この共通キャリヤCRは、サンギ S2に噛合するピニオンP1aとリングギヤR2に噛 合するピニオンP2とを、該各ピニオンP1a,P2が 互に噛合した状態で支持している。

 そして、エンジン10の回転がトルクコン ータ12を介して伝達される入力軸17は、プラ タリギヤユニット32に対し、入力クラッチ しての第1クラッチC1を介してシンプルプラ タリギヤ30のリングギヤR1に連結し得ると共 、第2クラッチC2を介してサンギヤS1に連結 得る。また、ダブルピニオンプラネタリギ 31のサンギヤS2は、第1ブレーキB1にて直接係 し得ると共に、第1ワンウェイクラッチF1を して第2ブレーキB2にて係止し得る。また、 ブルピニオンプラネタリギヤ31のリングギ R2は、第3ブレーキB3及び第2ワンウェイクラ チF2にて係止し得る。そして、共通キャリヤ CRは、3速主変速機構13の出力部材であるカウ タドライブギヤ33に連結されている。

 3速副変速機構14は、第1シンプルプラネタ リギヤ36、第2シンプルプラネタリギヤ37及び 力ギヤ35を備え、これら各ギヤ35,36,37は、カ ウンタ軸18の軸線方向における一方側(図1で 右側)から他方側(図1では左側)に向けて順に 置されている。第1シンプルプラネタリギヤ 36は、リングギヤR3、サンギヤS3及びピニオン P3を備えた構成とされ、リングギヤR3には、3 主変速機構13のカウンタドライブギヤ33に噛 合するカウンタドリブンギヤ38が連結されて る。また、サンギヤS3は、カウンタ軸18に回 転自在に支持されると共に、ピニオンP3は、 ウンタ軸18に一体に連結されたフランジか なるキャリヤCR3に支持されている。このキ リヤCR3は、UDダイレクトクラッチC3のインナ ブに連結されている。

 第2シンプルプラネタリギヤ37は、サンギ S4、リングギヤR4及びピニオンP4を備えた構 とされている。サンギヤS4は、第1シンプル ラネタリギヤ36のサンギヤS4に連結されると 共に、リングギヤR4は、カウンタ軸18に連結 れている。そして、第1シンプルプラネタリ ヤ36のキャリヤCR3と各サンギヤS3,S4との間に は、UDダイレクトクラッチC3が配置され、各 ンギヤS3,S4は、バンドブレーキからなる第4 レーキB4にてそれぞれ係止し得る。さらに、 ピニオンP4は、キャリヤCR4に支持され、該キ リヤCR4は、第5ブレーキB5にて係止し得る。

 なお、上述した各ブレーキB1~B5及び第2ワン ェイクラッチF2は、トランスミッションケ ス16の内側面にそれぞれ取着されている。
 ディファレンシャル機構15は、3速副変速機 14の出力ギヤ35に噛合するリングギヤ39を備 ている。そして、出力ギヤ35側からリング ヤ39を介して伝達された回転は、左右に分岐 されて左右前車軸19l,19rにそれぞれ伝達され ようになっている。

 次に、自動変速機11の動作について図1及び 2に基づき以下説明する。
 前進走行レンジ(以下、「Dレンジ」という )において変速段が第1速(1ST)である場合、第1 クラッチC1、第5ブレーキB5及び第2ワンウェイ クラッチF2がそれぞれ係合状態になる。する 、ダブルピニオンプラネタリギヤ31のリン ギヤR2及び第2シンプルプラネタリギヤ37のキ ャリヤCR4は、それぞれ停止状態になる。この 場合、入力軸17の回転は、第1クラッチC1を介 てシンプルプラネタリギヤ30のリングギヤR1 に伝達される。そして、シンプルプラネタリ ギヤ30のリングギヤR1の正方向への回転は、 ングギヤR2が停止状態であるために、ダブル ピニオンプラネタリギヤ31にて大幅に減速さ て共通キャリヤCRに伝達される。このよう 、大幅に減速された正方向への回転(以下、 減速回転」という。)が共通キャリヤCRに伝 される場合、3速主変速機構13が第1速状態に あるという。そして、この減速回転は、カウ ンタドライブギヤ33及びカウンタドリブンギ 38を介して第1シンプルプラネタリギヤ36の ングギヤR3に伝達される。すると、第5ブレ キB5によって第2シンプルプラネタリギヤ37の キャリヤCR4が停止状態になるため、リングギ ヤR3の減速回転は、3速副変速機構14によって に減速される。このように、第5ブレーキB5 係合状態であることに起因して3速主変速機 構13から伝達された回転が更に減速される場 、3速副変速機構14が第1速状態にあるという 。そして、3速副変速機構14によって更に減速 された減速回転は、出力ギヤ35を介してディ ァレンシャル機構15側(即ち、駆動輪)に伝達 される。すなわち、3速主変速機構13の第1速 態と3速副変速機構14の第1速状態とが組み合 されることにより、自動変速機11全体とし 、第1速が得られる。なお、第1速でのエンジ ンブレーキ時には、第3ブレーキB3が作動する 。

 Dレンジにおいて第1速から第2速(2ND)に変 する場合、第1クラッチC1及び第5ブレーキB5 係合状態がそれぞれ維持されると共に、第2 レーキB2及び第1ワンウェイクラッチF1がそ ぞれ係合状態になる。一方、第2ワンウェイ ラッチF2が非係合状態になる。すると、ダ ルピニオンプラネタリギヤ31のサンギヤS2は 第2ブレーキB2及び第1ワンウェイクラッチF1 よって停止状態になる。そのため、入力軸1 7から第1クラッチC1を介して伝達されたリン ギヤR1の回転は、シンプルプラネタリギヤ30 よって減速され、正方向への減速回転とし 共通キャリヤCRに伝達される。このように ングギヤR1の回転をシンプルプラネタリギヤ 30で減速する場合、3速主変速機構13が第2速状 態にあるという。また、3速副変速機構14は、 第1速状態にある。そして、3速主変速機構13 第2速状態と3速副変速機構14の第1速状態とが 組み合わされることにより、自動変速機11全 として、第2速が得られる。なお、第2速の ンジンブレーキ時には、第1ブレーキB1が係 される。

 Dレンジにおいて第2速から第3速(3RD)に変 する場合、第1クラッチC1、第2ブレーキB2及 第1ワンウェイクラッチF1の係合状態がそれ れ維持されると共に、第4ブレーキB4が係合 態になる。一方、第5ブレーキB5が非係合状 になる。すなわち、3速主変速機構13の状態 、第2速状態にある。そして、3速主変速機構 13にて減速された減速回転は、カウンタドラ ブギヤ33及びカウンタドリブンギヤ38を介し て第1シンプルプラネタリギヤ36のリングギヤ R3に伝達される。すると、この減速回転は、 4ブレーキB4によって第1シンプルプラネタリ ギヤ36のリングギヤR3が停止状態であるため 更に減速された状態で出力ギヤ35を介してデ ィファレンシャル機構15側に伝達される。こ ように、第4ブレーキB4が係合状態であるこ に起因して、3速主変速機構13から伝達され 回転を更に減速する場合、3速副変速機構14 第2速状態にあるという。すなわち、3速主 速機構13の第2速状態と3速副変速機構14の第2 状態とが組み合わされることにより、自動 速機11全体として、第3速が得られる。なお 第3速のエンジンブレーキ時には、第1ブレ キB1が係合される。

 Dレンジにおいて第3速から第4速(4TH)に変 する場合、第1クラッチC1、第2ブレーキB2及 第1ワンウェイクラッチF1の係合状態が維持 れると共に、UDダイレクトクラッチC3が係合 態になる。一方、第4ブレーキB4が非係合状 になる。すなわち、3速主変速機構13は、第2 速状態である。また、3速副変速機構14は、リ ングギヤR3と各サンギヤS3,S4が連結し、各シ プルプラネタリギヤ36,37が一体回転する直結 状態になる。このような3速副変速機構14の状 態を、第3速状態という。そのため、3速主変 機構13の第2速状態と3速副変速機構14の第3速 状態とが組み合わされることにより、自動変 速機11全体として、第4速が得られる。なお、 第4速のエンジンブレーキ時には、第1ブレー B1が係合される。

 Dレンジにおいて第4速から第5速(5TH)に変 する場合、第1クラッチC1及びUDダイレクトク ラッチC3の係合状態がそれぞれ維持されると に、第2クラッチC2が係合状態になる。一方 第2ブレーキB2及び第1ワンウェイクラッチF1 非係合状態になる。すると、3速主変速機構 13は、入力軸17の回転がシンプルプラネタリ ヤ30のリングギヤR1及びサンギヤS1に伝達さ 、シンプルプラネタリギヤ30及びダブルピニ オンプラネタリギヤ31が一体回転する直結状 になる。このような3速主変速機構13の状態 第3速状態という。また、3速副変速機構14は 、第3速状態である。そのため、3速主変速機 13の第3速状態と3速副変速機構14の第3速状態 とが組み合わされることにより、自動変速機 11全体として、第5速が得られる。

 なお、後進走行レンジ(以下、「Rレンジ という。)である場合は、車両の車体速度(以 下、「車速」と略記する。)が「7km/h」(時速7 ロメータ)以上であるか否かによって切替え られる。すなわち、「7km/h」以上で前進惰走 ている場合は、ニュートラルレンジ(以下、 「Nレンジ」という。)と同様に、3速主変速機 構13が自由回転状態になる。一方、車速が「7 km/h」未満の実質的に車両が停止状態にある 合は、第2クラッチC2、第3ブレーキB3及び第5 レーキB5がそれぞれ係合状態になる。する 、エンジン10の回転は、第2クラッチC2を介し てサンギヤS1に伝達される。そして、サンギ S1の回転は、リングギヤR2が停止状態である ためにダブルピニオンプラネタリギヤ31にて 幅に減速され、このように大幅に減速され 逆転方向への回転(以下、「逆回転」という 。)としてキャリヤCRに伝達される。すると、 キャリヤCRの逆回転は、第1速状態である3速 変速機構14に伝達される(即ち、減速される) そのため、出力ギヤ35からは、減速された 回転が出力される。

 次に、自動変速機11の油圧制御回路につい 図1及び図3に基づき以下説明する。なお、図 3では、第1クラッチC1の係脱に関係する部分 み図示している。
 図3に示すように、調圧機構としての油圧制 御回路40は、オイルポンプ41を備え、該オイ ポンプ41には、マニュアルバルブ42、プライ リレギュレータバルブ43及びモジュレータ ルブ44が接続されている。このモジュレータ バルブ44には、リニアソレノイド弁45,46が接 されており、リニアソレノイド弁45にはコン トロールバルブ47が接続されている。このコ トロールバルブ47には、第1クラッチC1の係 を制御するための油圧サーボC-1が接続され いる。

 そして、オイルポンプ41の駆動に基づき 生した作動油圧は、プライマリレギュレー バルブ43によってライン圧に調圧された後に 、マニュアルバルブ42及びモジュレータバル 44にそれぞれ供給される。すると、モジュ ータバルブ44ではライン圧が減圧され、該減 圧されたライン圧が、各リニアソレノイド弁 45,46の入力ポート45a,46aに供給される。このよ うにライン圧が供給された各リニアソレノイ ド弁45,46では、それぞれの通電態様に対応し 制御油圧が生成される。そして、リニアソ ノイド弁45で生成された制御油圧は、出力 ート45bを介してコントロールバルブ47に出力 されると共に、リニアソレノイド弁46で生成 れた制御油圧は、出力ポート46bを介してプ イマリレギュレータバルブ43に出力される

 また、コントロールバルブ47には、その 力ポート47aを介してマニュアルバルブ42から ライン圧が供給され、該ライン圧は、ポート 47bに入力されるリニアソレノイド弁45からの 御油圧に基づき往復動するスプール47cによ 調圧され、ポート47dから油圧サーボC-1に供 される。すなわち、リニアソレノイド弁45 通電に対応して油圧サーボC-1に供給される 動油圧が調圧されることにより、C1クラッチ の係脱に関する制御が行われる。

 次に、自動変速機11の駆動を制御する制御 置としての電子制御装置(以下、「ECU」とい 。)について図4に基づき以下説明する。
 図4に示すように、ECU50は、入力側インター ェース(図示略)と、出力側インターフェー (図示略)と、CPU51、ROM52及びRAM53などを備えた デジタルコンピュータと、各機構を駆動させ るための駆動回路とを主体として構成されて いる。ECU50の入力側インターフェースには、 ンジン10(クランクシャフト10a)の回転数を検 出するためのエンジン回転数センサSE1、入力 軸17の回転数を検出するための入力軸回転数 ンサSE2、油圧サーボC-1内の作動油の油温を 出するための油温センサSE3が電気的に接続 れている。また、入力側インターフェース は、図示しないブレーキペダルが踏込み操 された場合に「オン」信号を出力するブレ キスイッチSW1、車速を検出するための車速 ンサSE4及び自動変速機11のシフトレンジを 出するためのシフトポジションセンサSE5が 気的に接続されている。

 一方、ECU50の出力側インターフェースに 、各リニアソレノイド弁45,46が電気的に接続 されている。そして、ECU50は、各種センサSE1~ SE5及びブレーキスイッチSW1からの各種入力信 号に基づき、各リニアソレノイド弁45,46の駆 を個別に制御するようになっている。

 デジタルコンピュータにおいて、ROM52に 、各リニアソレノイド弁45,46を個別に制御す るための各種の制御プログラム(後述するニ ートラル制御処理等)及び各種閾値(後述する 第1差回転閾値、油温閾値、第2差回転閾値、 3差回転閾値、安定確認時間、設定時間等) どが記憶されている。また、RAM53には、車両 の図示しないイグニッションスイッチの「オ ン」中に適宜書き換えられる各種の情報(後 するエンジン回転数、入力軸回転数、差回 、油圧変動前差回転、油温、油圧変動後差 転、安定後差回転、第1タイマ、第2タイマ等 )などがそれぞれ記憶されるようになってい 。

 次に、本実施形態のECU50が実行する各制 処理ルーチンのうち車両の停止中にニュー ラル制御を実行するためのニュートラル制 処理ルーチンについて図5、図6及び図7に示 フローチャート、及び図8及び図9に示すタイ ミングチャートに基づき以下説明する。なお 、ニュートラル制御とは、自動変速機11のレ ジがDレンジであると共に車両が停止状態で ある場合に、トルクコンバータ12から伝達さ た回転を断・接制御するための第1クラッチ C1を半係合状態にするための制御である。

 さて、ECU50は、シフトポジションセンサSE 5からの入力信号に基づき自動変速機11のレン ジがDレンジであると共にブレーキスイッチSW 1が「オン」である場合において、車速セン SE4からの入力信号に基づき車速がほぼ「0(零 )km/h」であるときにニュートラル制御処理ル チンを実行する。そして、このニュートラ 制御処理ルーチンにおいて、ECU50は、リリ ス制御を実行する(ステップS10)。この点で、 本実施形態では、ECU50が、制御手段として機 する。また、ステップS10が、リリースステ プに相当する。

 具体的には、ECU50は、油圧制御回路40(各 ニアソレノイド弁45,46)の駆動を制御するこ により、油圧サーボC-1に供給される作動油 (即ち、第1クラッチC1に対する油圧)を減圧さ せる。すると、図8及び図9に示すタイミング ャートに示すように、油圧サーボC-1に供給 れる作動油圧Pc1の減圧に対応して、第1クラ ッチC1の係合力が徐々に弱くなることにより 入力軸17に加わる負荷が徐々に低減される すなわち、入力軸回転数センサSE2からの入 信号に基づきECU50が検出する入力軸17の回転 (以下、「入力軸回転数」という。)Nc1は、 々に上昇する。なお、ニュートラル制御中 、図示しないアクセルペダルが踏込み操作 れないため、エンジン回転数センサSE1から 入力信号に基づきECU50が検出するエンジン10 回転数(以下、「エンジン回転数」という。 )Neは、一定回転数になる。

 上記のようにリリース制御が継続される 、エンジン回転数Neと入力軸回転数Nc1との (以下、「速度比」という。)e(=Nc1/Ne)は、徐 に大きくなっていく。そして、作動油圧Pc1 徐々に減圧されると、図8の第1タイミングt1 示すように、入力軸17に加わる負荷が急激 低下することにより、速度比eの単位時間当 の変化量が一気に増加する。この速度比eの 単位時間当りの変化量が予め設定された所定 閾値以上であった場合、ECU50は、第1クラッチ C1が半係合直前の状態になったと判定し、リ ース制御を完了する。なお、第1クラッチC1 半係合状態とは、第1クラッチC1を滑らせる 態にして該第1クラッチC1にて発生する摩擦 を低下させると共に、作動油圧Pc1を少しだ 増圧させることにより第1クラッチC1を速や に係合状態にすることが可能な状態のこと ある。

 そして、ECU50は、第1クラッチC1の半係合 態を維持するためのインニュートラル制御( 6及び図7にて詳述する。)を実行する(ステッ プS11)。この点で、本実施形態では、ステッ S11が、インニュートラルステップに相当す 。

 続いて、ECU50は、インニュートラル制御 完了した場合、半係合状態にある第1クラッ C1を係合状態にするためのアプライ制御を 行する(ステップS12)。具体的には、ECU50は、 圧制御回路40の駆動を制御することにより 油圧サーボC-1に対する作動油圧Pc1を増圧さ 、第1クラッチC1が係合状態になったと判定 た時点で作動油圧Pc1を保持させる。その後 ECU50は、ニュートラル制御処理ルーチンを終 了する。

 次に、上述したインニュートラル制御(ス テップS11)を実行するためのインニュートラ 制御処理ルーチンについて図6及び図7に示す フローチャート、及び図8及び図9に示すタイ ングチャートに基づき以下説明する。

 さて、インニュートラル制御処理ルーチ において、ECU50は、第1クラッチC1が実際に 係合状態にあるか否かを確認するためのス ロークエンド確認処理を、所定時間(例えば 10秒」)の間、実行する(ステップS20)。具体 には、ECU50は、図8のタイミングチャートに すように、油圧サーボC-1に対する作動油圧Pc 1を第2油圧D2(例えば「5kPa(キロパスカル)」)だ け増圧させ、その後、作動油圧Pc1を第2油圧D2 だけ減圧させるべく油圧制御回路40の駆動を 御する。すると、このような作動油圧Pc1の 動に少し遅れて、エンジン回転数Neと入力 回転数Nc1との差回転Nは、少しだけ小さくな た後に、元通りの差回転まで大きくなるよ に変動する。ECU50は、上記のような作動油 Pc1の変動を間欠的に4回実行し、5回目に作動 油圧Pc1を第2油圧D2だけ増圧した後に、ストロ ークエンド確認処理を完了し、油圧サーボC-1 に対する作動油圧Pc1を一定圧に保持すべく油 圧制御回路40の駆動を制御する。

 なお、ストロークエンド確認処理は、上 したように、インニュートラル制御の開始 より第1クラッチC1が実際に半係合状態にな たか否かを、作動油圧Pc1を変動(図8参照)さ た場合の差回転Nの変化量に基づき判断する 処理である。そこで、第1クラッチC1が半係合 状態であることを確認し続けるために、イン ニュートラル制御中において、ストロークエ ンド確認処理を実行し続ける方法が考えられ る。しかしながら、このように構成した場合 、インニュートラル制御中、作動油圧Pc1が間 欠的に変動し続けることになる。すると、こ の作動油圧Pc1の変動が、車両に伝わってしま う可能性があり、車両振動を抑制する点であ まり好ましくない。そのため、本実施形態で は、ストロークエンド確認処理は、リリース 制御後において第1クラッチC1が実際に半係合 状態であるか否かを確認できる程度の時間( 述した所定時間)の間、実行されるようにな ている。

 続いて、ECU50は、エンジン回転数センサSE 1からの入力信号に基づきトルクコンバータ12 の入力側回転数としてのエンジン回転数Neを 出し(ステップS21)、入力軸回転数センサSE2 らの入力信号に基づきトルクコンバータ12の 出力側回転数としての入力軸回転数Nc1を検出 する(ステップS22)。そして、ECU50は、ステッ S21にて検出したエンジン回転数Neからステッ プS22にて検出した入力軸回転数Nc1を減算し、 該減算結果を差回転Nとして検出する(ステッ S23)。したがって、本実施形態では、ECU50が 差回転検出手段として機能する。なお、ス ップS21及びステップS22は、図8のタイミング チャートに示すように、油圧サーボC-1に対す る作動油圧Pc1の変動に起因して入力軸回転数 Nc1が変動する前に実行される。

 続いて、ECU50は、ステップS23にて検出し 差回転Nを油圧変動前差回転Nbに設定する(ス ップS24)。この油圧変動前差回転Nbは、後述 るステップS28又はステップS29にて作動油圧P c1が減圧される直前の差回転であって、作動 圧Pc1が実際に安定状態になる前の差回転で る。そして、ECU50は、油温センサSE3からの 力信号に基づき油圧サーボC-1内の作動油の 温Tfを検出する(ステップS25)。したがって、 実施形態では、ECU50が、温度検出手段とし 機能する。続いて、ECU50は、ステップS24にて 設定した油圧変動前差回転Nbが予め設定され 第1差回転閾値KN1(本実施形態では「70rpm」) 超えたか否かを判定する(ステップS26)。この 第1差回転閾値KN1は、半係合状態にある第1ク ッチC1にて発生する摩擦力(即ち、発熱量)が 大きいか(多いか)否かを判断するための基準 であって、実験やシミュレーションなどに って予め設定される。なお、油圧変動前差 転Nbが第1差回転閾値KN1以上である場合、第1 クラッチC1での発熱量が大きいため、ニュー ラル制御を実行しても、第1クラッチC1の耐 性の低下の抑制に十分に貢献できない可能 がある。

 ステップS26の判定結果が否定判定(Nb≦KN1) である場合、ECU50は、その処理を後述するス ップS28に移行する。一方、ステップS26の判 結果が肯定判定(Nb>KN1)である場合、ECU50は 、ステップS25にて検出した油温Tfが予め設定 れた温度閾値としての油温閾値KTf(本実施形 態では「80°」)よりも高温であるか否かを判 する(ステップS27)。なお、後述するステッ S29で実行される制御処理により、作動油の 温Tfが一定温度領域である場合には所望する 効果を得ることができる一方で、一定温度領 域外では油温Tfの相違に基づく作動油の特性 変化に起因して所望する効果を得ることが きないおそれがある。そして、ステップS27 判定結果が否定判定(Tf≦KTf)である場合、ECU 50は、その処理を後述するステップS28に移行 る。一方、ステップS27の判定結果が肯定判 (Tf>KTf)である場合、ECU50は、その処理を後 述するステップS29に移行する。

 ステップS28において、ECU50は、油圧サー C-1に対する作動油圧Pc1を第2油圧D2だけ減圧 せるべく、油圧制御回路40の駆動を制御する (図9参照)。すなわち、作動油圧Pc1は、第2の 様で減圧される。その後、ECU50は、その処理 を後述するステップS30-1に移行する。

 ステップS29において、ECU50は、油圧サー C-1に対する作動油圧Pc1を第2油圧D2よりも大 な第1油圧D1(例えば「8kPa」)だけ減圧させる く油圧制御回路40の駆動を制御する。すなわ ち、ステップS29では、作動油圧Pc1が第2の態 とは異なる第1の態様で減圧される。したが て、本実施形態では、ステップS29が、流体 減圧ステップに含まれる差回転流体圧減圧 テップに相当する。なお、第1油圧D1は、ス ップS26の判定結果が肯定判定になるような 態で作動油圧Pc1を減圧しても、第1クラッチ C1の半係合状態が維持されるような値に予め 定されている。

 作動油圧Pc1が第1油圧D1だけ減圧されると 図8のタイミングチャートに示すように、第 1クラッチC1にて発生する摩擦力が大幅に小さ くなる結果、入力軸回転数Nc1が高くなる。す なわち、差回転Nは、小さくなる。その後、EC U50は、その処理を次のステップS30-1に移行す 。

 ステップS30-1において、ECU50は、第1タイ T1をカウントアップさせる。そして、ECU50は ステップS30-1にてカウントアップした第1タ マT1が予め設定された安定確認時間KT1(例え 「2秒」)以上であるか否かを判定する(ステ プS30-2)。この安定確認時間KT1は、図8及び図 9に示す第2タイミングt2で油圧サーボC-1に対 る作動油圧Pc1の減圧処理が実行されてから 際の作動油圧Pc1の変動が落ち着くまでにか る時間であって、実験やシミュレーション どによって予め設定される。なお、第1タイ T1が安定確認時間KT1以上になった時点では 実際の作動油圧Pc1が安定状態になっている

 ステップS30-2の判定結果が否定判定(T1<K T1)である場合、ECU50は、ステップS30-2の判定 果が肯定判定になるまでステップS30-1,S30-2の 各処理を繰り返し実行する。なお、ステップ S30-1,S30-2の各処理が繰り返し実行されている に、ブレーキスイッチSW1が「オフ」になっ 場合、ECU50は、第1タイマT1を「0(零)」にリ ットした後、インニュートラル制御処理ル チンを強制的に終了する。

 一方、ステップS30-2の判定結果が肯定判 (T1≧KT1)である場合、ECU50は、初期差回転と ての油圧変動後差回転Naを設定する(ステッ S30-3)。具体的には、ステップS28が実行され 場合、ECU50は、ステップS24にて設定した油圧 変動前差回転Nbを油圧変動後差回転Naに設定 る。一方、ステップS29が実行された場合、EC U50は、ステップS29の実行後に入力軸回転数セ ンサSE2からの入力信号に基づき入力軸回転数 Nc1を新たに検出する。そして、ECU50は、新た 検出した入力軸回転数Nc1をステップS21にて 出したエンジン回転数Neから減算し、該減 結果を油圧変動後差回転Naに設定する。この 油圧変動後差回転Naは、ステップS28又はステ プS29の実行後に設定された差回転である。 の点で、本実施形態では、ステップS30-3が 流体圧減圧ステップに含まれる初期差回転 定ステップとして機能する。

 続いて、ECU50は、ステップS24にて設定し 油圧変動前差回転NbとステップS30-3にて設定 た油圧変動後差回転Naとの差の絶対値が予 設定された第2差回転閾値KN2(本実施形態では 「50rpm」)以下であるか否かを判定する(ステ プS31)。この第2差回転閾値KN2は、インニュー トラル制御が開始されてから油圧サーボC-1に 対する作動油圧Pc1が安定状態にあるか否かを 判断するための基準値であって、実験やシミ ュレーションなどによって予め設定される。 ステップS31の判定結果が否定判定((Nb-Na)の絶 値>KN2)である場合、ECU50は、作動油圧Pc1が 安定していないと判断し、その処理を前述し たステップS20に移行する。

 一方、ステップS31の判定結果が肯定判定( (Nb-Na)の絶対値≦KN2)である場合、ECU50は、第2 イマT2をカウントアップさせる(ステップS34) 。そして、ステップS34にてカウントアップし た第2タイマT2が安定確認時間KT1よりも長時間 に予め設定された設定時間KT2(例えば「30秒」 )以上であるか否かを判定する(ステップS35)。 この判定結果が否定判定(T2<KT2)である場合 ECU50は、ステップS35の判定結果が肯定判定 なるまでステップS34,S35の各処理を繰り返し 行する。なお、ステップS34,S35の各処理が繰 り返し実行されている間に、ブレーキスイッ チSW1が「オフ」になった場合、ECU50は、各タ マT1,T2を「0(零)」にそれぞれリセットした 、インニュートラル制御処理ルーチンを強 的に終了する。

 一方、ステップS35の判定結果が肯定判定( T2≧KT2)以上である場合、ECU50は、各タイマT1,T 2をそれぞれ「0(零)」にリセットする(ステッ S36)。続いて、ECU50は、入力軸回転数センサS E2からの入力信号に基づき入力軸回転数Nc1を たに検出する。そして、ECU50は、新たに検 した入力軸回転数Nc1をステップS21にて検出 たエンジン回転数Neから減算し、該減算結果 を安定後差回転Nsに設定する(ステップS37)。 の点で、本実施形態では、ステップS37が、 体圧減圧ステップに含まれる安定後差回転 定ステップに相当する。

 続いて、ECU50は、ステップS37にて設定し 安定後差回転Nsが第1差回転閾値KN1を超えた 否かを判定する(ステップS38)。この判定結果 が否定判定(Ns≦KN1)である場合、ECU50は、その 処理を後述するステップS42に移行する。一方 、ステップS38の判定結果が肯定判定(Ns>KN1) ある場合、ECU50は、ステップS37にて設定し 安定後差回転NsとステップS30-3にて検出した 圧変動後差回転Naとの差(変化量)の絶対値が 第1差回転閾値KN1よりも小さい値に予め設定 れた第3差回転閾値(変化量閾値)KN3を超えた 否かを判定する(ステップS39)。この第3差回 閾値KN3は、油圧制御回路40の駆動に基づき入 力軸回転数Nc1を高くすることが可能な最小値 (本実施形態では「20rpm」)であって、実験や ミュレーションなどによって予め設定され 。

 ステップS39の判定結果が否定判定((Ns-Na) 絶対値≦KN3)である場合、ECU50は、その処理 後述するステップS42に移行する。一方、ス ップS39の判定結果が肯定判定((Ns-Na)の絶対値 >KN3)である場合、ECU50は、ステップS25にて 出した油温Tfが油温閾値KTfよりも高温である か否かを判定する(ステップS40)。この判定結 が否定判定(Tf≦KTf)である場合、ECU50は、そ 処理を後述するステップS42に移行する。

 一方、ステップS40の判定結果が肯定判定( Tf>KTf)である場合、ECU50は、油圧サーボC-1に 対する作動油圧Pc1を第2油圧D2だけ減圧させる べく油圧制御回路40の駆動を制御する(ステッ プS41)。この点で、本実施形態では、ステッ S41が、流体圧減圧ステップに含まれる変化 流体圧減圧ステップに相当する。このよう ステップS41の処理が実行されると、図9の第3 タイミングt3に示すように、第1クラッチC1で 摩擦力が低下することにより、入力軸回転 Nc1が第3差回転閾値と同程度だけ高くなる。

 続いて、ECU50は、ブレーキスイッチSW1が オフ」であるか否かを判定する(ステップS42) 。この判定結果が否定判定(SW1=「オン」)であ る場合、ECU50は、車両の停止状態が継続され と判断し、その処理を前述したステップS34 移行する。一方、ステップS42の判定結果が 定判定(SW1=「オフ」)である場合、ECU50は、 ンニュートラル制御処理ルーチンを終了す 。

 従って、本実施形態では、以下に示す効果 得ることができる。
 (1)インニュートラル制御中においてエンジ 回転数Neと入力軸回転数Nc1との差回転N(即ち 、油圧変動前差回転Nb)が第1差回転閾値KN1を えた場合には、第1クラッチC1にて発生する 擦力が比較的大きいため、第1クラッチC1に 発生する発熱量が多くなってしまう。その め、このような場合には、油圧サーボC-1に する作動油圧Pc1(第1クラッチC1に対する作動 圧)を更に減圧させることにより、第1クラ チにて発生する摩擦を低減させる。したが て、車両停止時のニュートラル制御中にお て、第1クラッチC1にて発生する発熱量を低 させ、第1クラッチC1の耐久性の低下を抑制 きる。

 (2)また、作動油圧Pc1を更に減圧させるこ により、トルクコンバータ12の負荷を低減 きる。そのため、車両停止時におけるエン ン10の燃費の向上に確実に貢献できると共に 、車両停止時における車両の振動の低減に貢 献できる。

 (3)また、上記のように油圧サーボC-1に対 る作動油圧Pc1を減圧しても、第1クラッチC1 半係合状態が維持される。そのため、その にアプライ制御が実行された場合に、第1ク ラッチC1を、該第1クラッチC1が完全に解放状 にある場合に比して速やかに係合状態にす ことができる。

 (4)一般に、インニュートラル制御中でも エンジン回転数Neと入力軸回転数Nc1との差 転Nが徐々に大きくなってしまうことがある そこで、本実施形態では、インニュートラ 制御中において、油圧サーボC-1に対する作 油圧Pc1が安定した時点での差回転Nが油圧変 動後差回転Naに設定される。その後、油圧サ ボC-1に対する作動油圧Pc1が安定したと判定 れた時点から設定時間KT2(所定周期)毎に差 転Nが検出され、該検出結果が安定後差回転N sに設定される。そして、安定後差回転Nsが第 1差回転閾値KN1を超えると共に、油圧変動後 回転Naと安定後差回転Nsとの減算結果の絶対 が第3差回転閾値KN3を超えた場合には、第1 ラッチC1での摩擦力が大きくなってきたと判 断し、油圧サーボC-1に対する作動油圧Pc1を減 圧させる。したがって、車両停止時にニュー トラル制御を実行することにより、第1クラ チC1にて発生する発熱量の低減に貢献できる 。

 (5)油圧サーボC-1に対する作動油圧Pc1が安 状態になったと判定される前において差回 N(即ち、油圧変動前差回転Nb)が第1差回転閾 KN1を超えた場合には、油圧サーボC-1に対す 作動油圧Pc1が第2油圧D2よりも減圧量の多い 1油圧D1だけ減圧される。そのため、インニ ートラル制御が開始された状態で油圧変動 差回転Nbが比較的高い場合には、第1の態様 油圧サーボC-1に対する作動油圧Pc1が減圧さ ることにより、第1クラッチC1にて発生する 熱量を確実に低減できる。

 (6)一方、油圧サーボC-1に対する作動油圧P c1が安定状態になったと判定された後で、安 後差回転Nsが第1差回転閾値KN1を超えると共 、油圧変動後差回転Naと安定後差回転Nsとの 減算結果の絶対値が第3差回転閾値KN3を超え 場合には、油圧サーボC-1に対する作動油圧Pc 1を少しだけ減圧させれば、第1クラッチC1で 摩擦力を十分に低下させることが可能であ 。そのため、この場合には、第1油圧D1より 減圧量の少ない第2油圧D2だけ減圧される。 たがって、このような場合においても第1油 D1だけ作動油圧Pc1を減圧させる場合とは異 り、必要最低限度だけ作動油圧Pc1を減圧す ことにより第1クラッチC1で高くなってきた 擦力を低減することができる。

 (7)一般に、作動油の油温Tfが比較的高い 合の差回転Nの大きさと油圧サーボC-1に対す 作動油圧Pc1との関係は、油温Tfによって作 油の特性が変化してしまうため、作動油の 温Tfが比較的低い場合の差回転Nの大きさと 圧サーボC-1に対する作動油圧Pc1との関係と なる。そこで、本実施形態では、差回転Nの きさと油圧サーボC-1に対する作動油圧Pc1と 関係がほぼ同一である場合(即ち、Tf>KTfで ある場合)にのみ、インニュートラル制御中 の油圧サーボC-1に対する作動油圧Pc1の調圧 御が実行される。そのため、油圧サーボC-1 対する作動油圧Pc1の調圧制御が実行される とにより、所望する効果を確実に得ること できる。

 (8)また、作動油の油温Tfが比較的低い(例 ば、Tf=「30°」である)場合、第1クラッチC1 て発生する摩擦力が大きいとしても、該摩 に基づき発生した熱は、作動油に放熱され 。そのため、作動油の油温Tfが比較的低い場 合には、作動油圧Pc1を減圧しなくても、第1 ラッチC1にて発生した熱が第1クラッチC1に蓄 積されることを抑制できる。

 (9)本実施形態では、ステップS29の処理が 行された場合には、該ステップS29の処理後 新たに検出された差回転Nが油圧変動後差回 転Na(初期差回転)に設定される。そのため、 の後の変化量流体圧減圧ステップ(ステップS 41)の実行タイミングを、差回転流体圧減圧ス テップ(ステップS29)の実行後の差回転を基準 するため、より正確なタイミングに設定で る。

 なお、本実施形態は以下のような別の実施 態に変更してもよい。
 ・実施形態において、油温閾値KTfは、「80° 」以外の任意の値(例えば「70°」)であっても よい。

 ・実施形態において、ステップS30-3では 各ステップS28,S29のうち何れの処理が実行さ た場合であっても、ステップS24で設定した 圧変動前差回転Nbを油圧変動後差回転Na(即 、初期差回転)に設定してもよい。このよう 構成すると、ステップS29の処理の実行後に 出された差回転Nを油圧変動後差回転Naに設 する場合とは異なり、その後のステップS41 実行により、作動油圧Pc1が第1クラッチC1を 係合状態で維持可能な油圧領域よりも低く ってしまうことを抑制できる。すなわち、 1クラッチC1が解消状態になってしまうこと 抑制できる。

 ここで、第1クラッチC1が解消状態になっ しまうと、以下に示すような問題点が発生 るおそれがある。すなわち、差回転Nをある 目標値まで大きくさせる場合には、解消状態 にある第1クラッチC1を半係合状態に戻すべく 、第1クラッチC1に対する作動油圧Pc1を増圧さ せる必要がある。そして、第1クラッチC1が半 係合状態になった場合には、この際の振動が 車体を通じて運転手に伝わってしまうおそれ がある。また、第1クラッチC1が半係合状態に なったことが確認できてから、第1クラッチC1 に対する作動油圧Pc1の調圧制御が実行される ことになるため、第1クラッチC1の半係合状態 が維持される場合に比して調圧制御が完了す るまでに多大に時間がかかってしまう。その 点、この別の実施形態では、上記のような問 題の発生を抑制できる。

 ・実施形態において、ステップS41では、 動油圧Pc1を第1油圧D1だけ減圧させるように てもよい。また、ステップS41では、ステッ S39の判定結果が肯定判定である場合、安定 差回転Nsと油圧変動後差回転Naとの減算結果 の絶対値が大きいほど、作動油圧Pc1の減圧量 が多くなるようにしてもよい。

 ・実施形態において、ステップS29では、 テップS26の判定結果が肯定判定である場合 油圧変動前差回転Nbが大きいほど、作動油 Pc1の減圧量が多くなるようにしてもよい。

 ・実施形態において、ステップS34以降の 理を実行しなくてもよい。すなわち、ステ プS31の判定結果が肯定判定である場合には ブレーキスイッチSW1が「オン」である間、 動油圧Pc1を維持し続けるようにしてもよい このように構成しても、インニュートラル 御開始後に油圧変動前差回転Nbが第1差回転 値KN1を超えた場合には、作動油圧Pc1が減圧 れる。そのため、ニュートラル制御の実行 よって第1クラッチC1にて発生する摩擦力を 好に低減できる。

 ・実施形態において、ステップS26~S29の各 処理を実行しなくてもよい。このように構成 しても、インニュートラル制御中において、 安定後差回転Nsが第1差回転閾値KN1を超えると 共に、油圧変動後差回転Naと安定後差回転Ns の減算結果の絶対値が第3差回転閾値KN3を超 た場合には、作動油圧Pc1が減圧される。そ ため、ニュートラル制御の実行によって第1 クラッチC1にて発生する摩擦力を良好に低減 きる。

 ・実施形態において、油圧変動前差回転N bは、インニュートラル制御が開始された時 からストロークエンド確認処理が終了した において作動油圧Pc1が減圧されるまでの間 あれば、任意のタイミングで設定されても い。

 ・実施形態において、第1クラッチC1の係脱 、作動油以外の他の流体(例えば、気体)の 力を調圧制御することにより実行してもよ 。
 ・実施形態では、自動変速機11を、他の自 変速機(例えば、前進4段後進1段の自動変速 )に具体化してもよい。また、自動変速機11 、変速機構にベルトが設けられてなる無段 変速機に具体化してもよい。

 ・実施形態において、自動変速機11は、 気自動車やハイブリッド車両に搭載しても い。この場合、電気自動車やハイブリッド 両の駆動源となるモータが、原動機として 能することになる。