平岡昇 (〒71 東京都江東区亀戸1丁目14番4号 日鉄ハード株式会社内 Tokyo, 〒1360071, JP)
MIGITA, Atsushi (14-4, Kameido 1-chome, Koto-k, Tokyo 71, 〒1360071, JP)
日鉄ハード株式会社 (〒71 東京都江東区亀戸1丁目14番4号 Tokyo, 〒1360071, JP)
HIRAOKA, Noboru (14-4, Kameido 1-chome, Koto-k, Tokyo 71, 〒1360071, JP)
平岡昇 (〒71 東京都江東区亀戸1丁目14番4号 日鉄ハード株式会社内 Tokyo, 〒1360071, JP)
| 複数のプレートを固定面に並設することにより、塊鉱物の搬送路を形成する搬送用構造体であって、 各前記プレートは、基板とこの基板上に肉盛り溶接された溶接層とを有しており、各前記プレートにおける前記基板及び前記溶接層は、前記塊鉱物の搬送方向に並んで位置していることを特徴とする搬送用構造体。 |
| 各前記プレートのうち、前記搬送方向の下流側の端部は前記固定面に対して隅肉溶接されており、上流側の端部は前記固定面から離間していることを特徴とする請求項1に記載の搬送用構造体。 |
| 前記固定面に対する前記プレートの角度は、30度以下であることを特徴とする請求項2に記載の搬送用構造体。 |
| 各前記プレートにおいて、前記溶接層は、前記基板よりも前記搬送方向の上流側に位置することを特徴とする請求項1乃至3のうちいずれか一つに記載の搬送用構造体。 |
| 前記複数のプレートのうち前記搬送方向の最も下流に位置する前記プレートを、前記搬送方向の上流側に付勢する付勢手段を有することを特徴とする請求項1乃至4のうちいずれか一つに記載の搬送用構造体。 |
| 前記基板は、前記肉盛溶接層よりも熱膨張率が高いことを特徴とする請求項1乃至5のうちいずれか一つに記載の搬送用構造体。 |
| 前記搬送方向において隣接する前記プレートは、互いに接合されることなく離間又は接触していることを特徴とする請求項1乃至6のうちいずれか一つに記載の搬送用構造体。 |
| 前記搬送用構造体は、高炉の炉頂部に配置される分配シュートであることを特徴とする請求項1乃至7のうちいずれか一つに記載の搬送用構造体。 |
本発明は、製鉄機械の高炉などに配設さ る製鉄原料の鉄鉱石、コークス、石灰石な を搬送または分配するための設備内で用い れている雨樋状の半円筒管や角平板の搬送 構造体に関するものである。
製鉄所のコークス工場、焼結工場、高炉 場などの上工程では、製鉄原料の鉄鉱石、 ークス、石灰石などを搬送するための設備 数多く設けられている。それらの設備は、 鉄原料の搬送時に、製鉄原料が当接するこ によって摩耗又は欠損するため、所定周期 保守点検する必要がある。
特に高炉内に配備されている鉄鉱石、コ クス、石灰石などを分配する旋回シュート 摩耗又は欠損すると、所望の分散挙動が得 れなくなり、生産品質の低下や、高炉の操 に悪影響を及ぼすおそれがある。
一方、高生産を維持する方法として、保 点検の周期や、修理期間などを短縮化する が有効である。そのため、製鉄原料の搬送 は分散に用いられる設備の長寿命化が重要 課題とされている。
従来の旋回シュートについて説明する。 回シュートは、ホッパーから供給される鉄 石、コークス、石灰石など(以下、高炉装入 物という)を炉内下方に向かって搬送する(滑 させる)。旋回シュートは、炉幅方向の外側 に向かって漸次下方に傾斜する傾斜部を有し ており、ホッパーから供給された高炉装入物 は、傾斜部の傾斜面に衝突した後、転動しな がら高炉内の空間に向かって移動する。この とき、傾斜面は、高炉装入物から激しい衝撃 と摺動摩耗を受けるため、欠損及び摺動摩耗 対策として、耐摩耗性及び耐衝撃性を備えた 保護ライナーが用いられている。
保護ライナーとして、高炉装入物が衝突 は転動する面にC;5.5wt%、Cr;22wt%、Mo;7.0wt%、Nb; 6.5wt%、W;2.0wt%、V;1.0wt%、残部がFeからなる高炭 素高クロム鋳鉄系の肉盛材料を溶接した構成 が知られている。この肉盛材料は、極めて高 温硬度が高い反面、非常に脆いため肉盛溶接 の厚みを15mm以上に積層するのが難しかった また、厚みが15mm以下の一枚ライナーの構造 使用すると、1~2月程度で剥離し、短期間で 換しなければならなかった。
その対策として2枚以上のライナーを重ね た保護ライナーが提案されており、その概略 構成を図5に示す。耐摩耗プレート301は、基 301Aの表面に肉盛溶接層301Bを溶接することに より構成されている。肉盛溶接層301Bには、 炭素高クロム鋳鉄系の肉盛材料を用いるこ ができる。各耐摩耗プレート301のうち、高 装入物の滑落方向上流側の端部にはフラン 形状の曲部3001Aが形成されており、この曲部 3001Aは、ボルト303を用いて底板部302と締結固 されている。一方、高炉装入物の滑落方向 流側の端部はフリーな状態になっている。 の保護ライナーは、外観が魚の鱗のように えることから、フィッシュプレートタイプ 呼ばれている。
しかしながら、ホッパーから落下供給さ る高炉装入物の衝突部分が、2~3月で衝撃荷 により破損し、補修の必要が生じる。また 隣接する耐摩耗プレート301の境界部分が段 となって、高炉装入物の流れを乱すおそれ ある。
このフィッシュプレートタイプの保護ラ ナーの欠点を補うものとして、図6に図示す る構成が知られている。図6は、スムーズラ ナーと呼ばれるタイプの保護ライナーを開 する。この保護ライナーは、一般構造用普 鋼製の容器401とこの容器401の底面に立設さ た複数のスタッド402とを含む。容器401には 高炭素高クロム鋳鉄系の材料を溶解させた 解物を鋳込んだ40~60mmの保護層403が形成され いる。
スムーズライナーは、見かけ上保護層の みが増加し、表面がフラットであるため高 装入物の流れが乱れるというフィッシュプ ートの欠点を補うことができる。しかしな 、鋳かけ品であるため、成分を同様にした 接品よりも硬さが低く、炭化物粒子も粗大 ため、耐摩耗性、耐衝撃性に欠け、特にホ パーの直下に位置する高炉装入物の衝突部 において、寿命が低下するおそれがある。
そこで、図7に図示するように、図6の保 ライナーの表面に超硬金属のW炭化物を散在 せた保護層404を形成した構成が提案されて る。しかしながら、この保護ライナーは、 の底に超硬金属のW炭化物を敷き詰め、その 上から溶湯の高炭素高クロム材を流し込むと いう方法で製造するため、W炭化物の厚みが 大10mmに制約される。また、素地が高炭素高 ロム鋳鉄のため脆く、鉱石等の落下による 撃割れ、欠損に対しては十分とはいえなか た。
また、図8に図示する保護ライナーが開示 されている。この保護ライナーは、普通鋼若 しくはステンレス鋼の容器501と、この容器501 の底面に立設されたスタッド502とを含む。こ の容器501の内部には、炭素高クロム鋳鉄系の 材料を溶解させた溶解物を鋳込んだ鋳物503が 充填されている。容器501には、所定方向に延 びる収容部501Aが形成されている。この収容 501Aには、多数の高炉装入物504が積載されて る。
しかしながら、耐摩耗性及び耐衝撃性を めるためには、収容部501Aを深く形成しなけ ればならないため、保護ライナーを厚くしな ければならなかった。その結果、保護ライナ ー上に形成される高炉装入物の搬送路が狭く なり、高炉装入物の供給量が低下するおそれ があった。また、旋回動作中に、高炉装入物 が保護ライナーの側方から落下するおそれが あった。
この改善策として、特許文献1は、図9に 示する構成を開示する。図9は、特許文献1の 保護ライナーの構造を部分的に図示した斜視 図である。図9に図示するように、特許文献1 、低炭素鋼、合金鋼またはステンレス鋼か なるプレート601に千鳥状に複数の開口部601A を形成し、これらの開口部601Aに高炭素高ク ム溶接材又はこれに炭化物を分散させた材 (耐摩耗・耐衝撃材料602)を溶接した保護ライ ナーを開示する。開口部601Aは、板厚方向視 おいて、六角形状に形成されている。
特許文献1の構成によれば、耐摩耗・耐衝 撃材料602からなる溶接層の厚みが30mm以上に り、高い耐摩耗性及び耐衝撃性を得ること できる。しかしながら、溶接層を30mm以上の みにするためには、エンクローズ溶接法や レクトロスラグ溶接法等を用いて、アーク 溶融プール内に溶けすぎて割れないように 化物の添加時期を調整しながら複数の肉盛 接層を積層しなければならないため、手間 かかる。また、プレート601及び耐摩耗・耐 撃材料602の熱膨張率が異なるため、プレー 601の開口部601Aに割れが生じるおそれがある 。
そこで、本願発明は、耐衝撃性及び耐摩 性を備え、製造が容易な保護プレートを提 することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明の 送用構造体は、(1)複数のプレートを固定面 並設することにより、塊鉱物の搬送路を形 する搬送用構造体であって、各前記プレー は、基板とこの基板上に肉盛り溶接された 接層とを有しており、各前記プレートにお る前記基板及び前記溶接層は、前記塊鉱物 搬送方向に並んで位置していることを特徴 する。
(2)(1)の構成において、各前記プレートの ち、前記搬送方向の下流側の端部は前記固 面に対して隅肉溶接されており、上流側の 部は前記固定面から離間していることを特 とする。
(2)の構成によれば、固定方法として隅肉 接を用いることにより、塊鉱物の当接時に ける衝撃力を緩和することができる。また プレートと固定面との間に形成されたスペ スを利用して、このプレートに隣接する他 プレートを固定面に簡単に肉盛溶接するこ ができ、製造効率を向上させることができ 。
(3)(2)の構成において、前記固定面に対す 前記プレートの角度(図4のθ)は、30度以下に 設定するのが好ましい。
(3)の構成によれば、落下供給される塊鉱 に対して、肉盛溶接層の厚みを十分に厚く て、耐衝撃・耐摩耗性をより一層高めるこ ができる。
(4)(1)~(3)の構成において、各前記プレート において、前記溶接層は、前記基板よりも前 記搬送方向の上流側に位置させるとよい。
(5)(1)~(4)の構成において、前記複数のプレ ートのうち前記搬送方向の最も下流に位置す る前記プレートを、前記搬送方向の上流側に 付勢する付勢手段を設けるとよい。
(5)の構成によれば、塊鉱物の当接時に受 る衝撃力を簡易な構成で緩和することがで る。
(6)(1)~(5)の構成において、前記基板は、前 記肉盛溶接層よりも熱膨張率が高い。
(7)(1)~(6)の構成において、前記搬送方向に おいて隣接する前記プレートは、互いに接合 されることなく離間又は接触している。隣接 するプレートを非接合とすることにより、熱 膨張に伴う割れの発生を抑制できる。
(8)(1)~(7)の構成において、前記搬送用構造 体は、高炉の炉頂部に配置される分配シュー トに用いることができる。
本発明によれば、耐衝撃性、耐摩耗性を え、製造が容易な保護プレートを提供する とができる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実 例について説明する。図1は、高炉炉頂部の 概略図である。旋回シュート11は、垂直シュ ト12に対して傾き調整軸部13を介して取り付 けられている。垂直シュート12には、図示し い傾動装置が設けられている。この傾動装 を作動させると、傾き調整軸部13を回転軸 して旋回シュート11が回転し、X軸に対する 回シュート11の傾きが調整される。なお、X は、傾き調整軸部13を通って、垂直に延びる 軸部である。
垂直シュート12は、図示しない回転駆動 置に連結されている。回転駆動装置を作動 せると、X軸を回転軸として、旋回シュート1 1及び垂直シュート12が一体的に回転する。垂 直シュート12は、ホッパー部14に接続されて る。ホッパー部14は、炉頂バンカー16に接続 れている。ホッパー部14と炉頂バンカー16と の間には、ゲート15が設けられている。ゲー 15は、ゲート回転軸17周りに回転する。
炉頂バンカー16には、高炉装入物(塊鉱物) Aが貯留されている。ゲート15が閉じ状態から 開き状態に切り替わると、それまで炉頂バン カー16に貯留されていた高炉装入物Aがホッパ ー部14に流入する。なお、高炉装入物Aには、 鉄鉱石、コークス、石灰石が含まれるが、必 要に応じて他の副原料(たとえば、廃プラス ック)を含めることもできる。
ホッパー部14に流入した高炉装入物Aは、 直シュート12を介して旋回シュート11に供給 される。旋回シュート11に供給された高炉装 物Aは、旋回シュート11内を摺動しながら移 し、高炉1内の空間に投入される。ここで、 旋回シュート11を用いることにより、高炉装 物Aの堆積位置を容易に変更することができ る。これにより、高炉装入物Aを高炉1内に均 に分散させることができる。
次に、図2を参照しながら、旋回シュート 11の構造を詳細に説明する。図2は、旋回シュ ートのライナーの概略図であり、矢印は高炉 装入物Aの移動する方向を示している。ホッ ー部14から落下供給された高炉装入物Aは、 イナー(搬送用構造体)110の表面を滑落しなが ら高炉1の内部に向かって移動する。なお、 炉装入物Aの滑落方向が特許請求の範囲に記 の「搬送方向」に相当する。
ライナー110は、滑落部111、この滑落部111 溶接固定される底板部(固定面)121及びエン プレート131を含む。滑落部111は、耐衝撃・ 摩耗プレート112を高炉装入物Aの滑落方向に べて配置することにより構成されている。 衝撃・耐摩耗プレート112は、基板112Aとこの 基板112A上に肉盛り溶接された肉盛溶接層112B からなる。
基板112Aには、一般構造用圧延鋼板(JIS:SS )、溶接構造用圧延鋼材(JIS:SM材)などの普通 板(通称;軟鋼板)を用いることができる。肉 溶接層112Bとして溶接される肉盛溶接材料に 、高クロム鋳鉄、W、Cr、Mo、V、Nb、Tiの1種 上の炭化物を含む炭素鋼、合金鋼、ステン ス鋼、Ni、Co金属のサーメットを用いること できる。
さらに、マンガンを主成分とするオース ナイト系マンガン鋼を用いることもできる 代表的には14%マンガン鋼をマトリックスと て、その中にタングステン炭化物粒子を断 積比率で20~70%占めるように分散混合させた 合材が好ましい。タングステン炭化物粒子 、コバルトを3~15%含有するものが好ましく 粒径としては最大8mm以下、平均で0.5~1.5mmが ましい。
この複合材は、マトリックスに14%マンガ 鋼を使用しているために、高所から塊状の 耗媒体が落差をもって落下して摩耗面に衝 荷重を与える摩耗状況に対しても、非常に 切な肉盛り材料であることが確認されてい 。
高炉原料については、高炉内の諸化学的変 のバラツキを抑制するために鉄鉱石を30~50mm 程度に整粒して使用することが好ましいとさ れている。このことから、少なくとも鉄鉱石 の一つの塊の重量は100~600g程度となり、この がホッパー部14から落差をもって落下し、 落部111に直撃した際に与える面圧は、490N/cm 2 以上に達すると推察される。上述した複合材 は、このような衝撃荷重に対しても適した特 性を有するため、耐衝撃・耐摩耗プレート112 を構成する材料としては最適である。
耐衝撃・耐摩耗プレート112は、高炉装入 Aの滑落方向に向かって基板112A及び肉盛溶 層112Bが並ぶように配置されている。基板112A は、肉盛溶接層112Bよりも高炉装入物Aの滑落 向下流側に位置する。耐衝撃・耐摩耗プレ ト112の滑落方向下流側の端部は、底板部121 プレート溶接面(固定面)121Aに対して溶接さ ており、滑落方向上流側の端部は、底板部1 21のプレート溶接面121Aから離間している。
つまり、耐衝撃・耐摩耗プレート112は、 レート溶接面121Aに対して傾斜した状態で溶 接(隅肉溶接)されている。なお、隅肉溶接さ た溶接部分を、隅肉溶接部201というものと る。
このように、耐摩耗・耐衝撃プレート112 プレート溶接面121Aに対して傾けて配置する ことにより、隅肉溶接を施すスペースを確保 することができる。これにより、各耐衝撃・ 耐摩耗プレート112をより強固に固定すること ができる。
耐衝撃・耐摩耗プレート112に高炉装入物A が落下衝突すると、隅肉溶接部201を中心とし て、耐衝撃・耐摩耗プレート112が僅かに揺動 する(耐衝撃・耐摩耗プレート112の滑落方向 流側の端部がプレート溶接面121Aに対して接 したり、離間したりする)。これにより、高 炉装入物Aから受ける衝撃荷重を緩和するこ ができる。
また、耐衝撃・耐摩耗プレート112の滑落 向下流側の端部を隅肉溶接することにより これに隣接する他の耐衝撃・耐摩耗プレー 112の溶接作業を容易化することができる。 の点について、参考例を示して、具体的に 明する。図3は参考例の溶接工程を模式的に 示した模式図であり、溶接工程は(A)、(B)、(C) の順序で進むものとする。
図3を参照して、耐衝撃・耐摩耗プレート 112を縦向きにして、耐衝撃・耐摩耗プレート 112の下端面をプレート溶接面121Aに接触させ 状態で、耐衝撃・耐摩耗プレート112の基板 分112Aをプレート溶接面121Aに対して隅肉溶接 する(図3A参照)。なお、隅肉溶接した部分を 肉溶接部201と称するものとする。
図3(A)に図示するように、隅肉溶接部201は 、耐衝撃・耐摩耗プレート112の基板部分112A ら張り出しており、この張り出した部分を 示しないグラインダーで切除する(図3(B)参照 )。次に、別の耐衝撃・耐摩耗プレート112を 接済の耐衝撃・耐摩耗プレート112の基板部 112Aの端面に押し当てた状態で、プレート溶 面121Aに対して隅肉溶接する(図3A参照)。
このように、参考例の工程では、一旦プ ート溶接面121Aに溶接された隅肉溶接部を部 分的に切除する必要がある。そのため、作業 効率が低下して、ライナー110の交換作業に時 間がかかる。これに対して、本実施例では、 隅肉溶接された溶接部分を削除する工程を省 略できるため、ライナー110の製造効率を向上 させることができる。なお、参考例の構成が 本願発明に含まれる点は、いうまでもない。
背景技術で説明したように、肉盛溶接層 層厚を厚くするためには、大変な労力がか る。この労力を削減する方法として、本実 例では、高炉装入物Aの滑落方向に基板112A び肉盛溶接層112Bが並ぶように耐衝撃・耐摩 プレート112の固定角度を設定している。こ により、肉盛溶接層112Bの深さ(滑落面に対 て直交する方向の深さ)が増すため、耐衝撃 耐摩耗性を高めることができる。
また、肉盛溶接層112Bを溶接する際に、肉 盛溶接層112Bの厚み(耐衝撃・耐摩耗プレート1 12の板厚方向の厚み)を厚くする必要がないた め、肉盛溶接作業を簡素化することができる 。さらに、耐衝撃・耐摩耗プレート112を略縦 向きにして隅肉溶接を行うだけで、肉盛溶接 層の厚いライナー110を得ることができる。こ れにより、作業工程を簡素化しながら、高い 耐衝撃性及び耐摩耗性を得ることができる。
耐衝撃・耐摩耗プレート112は、細長状の 枚のプレートから切り出すことによって製 してもよいし、一枚毎個別に製造してもよ 。
高炉装入物Aの滑落方向において、互いに 隣接する耐衝撃・耐摩耗プレート112は、接合 されることなく僅かに離間している。ここで 、隣接する耐衝撃・耐摩耗プレート112におい て、下流側に位置する耐衝撃・耐摩耗プレー ト112の肉盛溶接層112Bと上流側に位置する耐 撃・耐摩耗プレート112の基板112Aとを接合し 場合には、基板112A及び肉盛溶接層112Bの熱 張率が互いに異なるため、接合部分に割れ どが発生するおそれがある。これに対して 本実施例では、隣接配置される耐衝撃・耐 耗プレート112を接合していないため、この うな問題は発生しない。
また、耐衝撃・耐摩耗プレート112が熱膨 することにより、これに隣接する別の耐衝 ・耐摩耗プレート112に押し込み負荷が加わ 。押し込み負荷を受けた耐衝撃・耐摩耗プ ート112は、隅肉溶接部201を中心として僅か 揺動するため、押し込み負荷を緩和するこ ができる。なお、隣接する耐衝撃・耐摩耗 レート112を互いに接合することなく、接触 せてもよい。
ここで、図4に図示するように、耐衝撃・ 耐摩耗プレート112のプレート溶接面121Aに対 る角度をθとしたときに、θ≦30°に設定する のが好ましい。θ≦30°に設定することにより 、肉盛溶接層112Bの厚み(プレート溶接面121Aの 法線方向の厚み)が厚くなり、耐衝撃・耐摩 性をより一層高めることができる。なお、 の角度θが請求項3に記載の「前記固定面に する前記プレートの角度」に相当する。
エンドプレート131は、底板部121の下流側 端面に取り付けられている。エンドプレー 131の高炉装入物Aの滑落方向の一端面には、 凹部131Aが形成されている。この凹部131Aには 付勢バネ141の一端部が固定されている。付 バネ141の他端部は、耐衝撃・耐摩耗プレー 112の基板112Aに当接している。付勢バネ141は 、圧縮方向にチャージされている。
ライナー110に供給された高炉装入物Aが耐 衝撃・耐摩耗プレート112に衝突すると、耐衝 撃・耐摩耗プレート112は、隅肉溶接部201を中 心として時計周り方向に僅かに揺動する。こ のとき、付勢バネ141によって、耐衝撃・耐摩 耗プレート112が時計周り反対方向に押し戻さ れるため、耐衝撃・耐摩耗プレート112に加わ る負荷を軽減することができる。
上述の実施例では、高炉の炉頂部に設け れる旋回シュート11について説明したが、 発明はこれに限られるものではなく、他の 送用構造体に適用することもできる。ここ 、他の搬送用構造体として、転炉工場に設 られる副原料投入シュート、焼結工場に設 られる鬼歯クラッシャー下の盲板ライナー ど交換の困難な長寿命を必要とする構造体 例示することができる。
1 高炉
11 旋回シュート
12 垂直シュート
13 傾き調整軸部
14 ホッパー部
15 ゲート
16 バンカー
17 ゲート回転軸
110 ライナー
111 滑落部
112A 基板
112B 肉盛溶接層
121 底板部
