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Title:
COOKING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/090886
Kind Code:
A1
Abstract:
A cooking device in which, when the user does not intend to operate a touch key, operation based on a control command assigned to the touch key is prevented from being executed. The cooking device includes an electrode section having both a key electrode (3a) provided on the lower face of a top plate and a contact electrode (3b) electrically connected to the key electrode and inputting an assigned control command; a cancellation electrode (5a) provided in the periphery of the contact electrode so that the distance between the electrodes is less than the width of a user's finger; and a control section (8) which, upon detecting that a portion near the electrode section is touched, controls conduction of electricity to a heating source based on the control command assigned to the electrode section. The control section (8) limits, while it detects a portion near the cancelation electrode is being touched, operation which is based a control command.

Inventors:
ISODA KEIKO
TOMINAGA HIROSHI
IZUTANI TAMOTSU
TABUCHI SADATOSHI
SAKAKIBARA KUNIAKI
Application Number:
PCT/JP2008/050812
Publication Date:
July 31, 2008
Filing Date:
January 22, 2008
Export Citation:
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Assignee:
MATSUSHITA ELECTRIC IND CO LTD (JP)
ISODA KEIKO
TOMINAGA HIROSHI
IZUTANI TAMOTSU
TABUCHI SADATOSHI
SAKAKIBARA KUNIAKI
International Classes:
H05B6/12; F24C15/00; H01H13/00; H01H13/70; H01H36/00
Foreign References:
JP2005300030A2005-10-27
JPS5810335A1983-01-20
JP2005038739A2005-02-10
JP2003303674A2003-10-24
JP2003279055A2003-10-02
JP2007120857A2007-05-17
JP2005166392A2005-06-23
JP2003303673A2003-10-24
JPH10214677A1998-08-11
JP2006207843A2006-08-10
Other References:
See also references of EP 2107855A4
Attorney, Agent or Firm:
TANAKA, Mitsuo et al. (IMP Building3-7, Shiromi,1-chome, Chuo-ku, Osaka-shi, Osaka 01, JP)
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Claims:
 被加熱物を加熱する加熱源と、
 機器上面に設けられたトッププレートと、
 前記トッププレートの下面に設けられたキー電極と、前記キー電極と電気的に接続するように前記トッププレートの下面に設けられた接触電極とを含み、前記キー電極近傍の前記トッププレートに指で触れられることにより、割り当てられた制御命令を入力する電極部と、
 前記接触電極と接触された導電性の接続部材を介して前記接触電極と電気的に接続されて、前記電極部に高周波信号を加えると共に、前記電極部近傍が触れられたことを検知して、前記制御命令に基づき前記加熱源への通電を制御する制御部と、
 前記接触電極との間隔が使用者の指の幅より小さい間隔になるようにして、前記接触電極の周辺に設けられたキャンセル電極と、
 を備え、
 前記制御部は、別の導電性の接続部材を介して前記キャンセル電極と電気的に接続されて前記キャンセル電極に高周波信号を加え、前記キャンセル電極の近傍が触れられたことを検知しているときに、前記制御命令に基づいた動作を制限することを特徴とする加熱調理器。
 前記キャンセル電極の近傍が触れられたことを検知しているときの前記制御命令に基づいた動作の制限とは、前記制御命令に基づく前記加熱源への通電を無効にすることを含む、請求項1に記載の加熱調理器。
 前記キャンセル電極の近傍が触れられたことを検知しているときの前記制御命令に基づいた動作の制限とは、前記キー電極の近傍に触れられたことを検出しにくくすることを含む、請求項1に記載の加熱調理器。
 前記制御部は、前記電極部の近傍が触れられている状態から触れられていない状態に変化したことを検知した後の所定時間以内に前記キャンセル電極の近傍が触れられていることを検知したとき、及び/又は前記キャンセル電極の近傍が触れられている状態から触れられていない状態に変化したことを検知した後の所定時間以内に前記電極部の近傍が触れられていることを検知したとき、前記電極部から伝達される制御命令に基づく前記加熱源への通電制御を無効にする、請求項2に記載の加熱調理器。
 前記制御部は、前記キャンセル電極の近傍が触れられている状態から触れられていない状態に変化したことを検知した後の所定時間以内は前記キー電極の近傍に触れられたことを検知しにくくする、請求項3に記載の加熱調理器。
 前記制御部は、前記キー電極の近傍が触れられたことを検知する基準となるキー入力検知基準値を有し、前記キャンセル電極近傍が触れられたことを検知したときは、前記キー入力検知基準値を前記キー電極の近傍に触れられたことを検知しにくい値に変更する、請求項1に記載の加熱調理器。
 前記制御部は、前記キャンセル電極の近傍が触れられたことを検知する基準となるキャンセル入力検知基準値を有し、前記キー電極の近傍に触れられたこと検知したときは、前記キャンセル入力検知基準値を前記キャンセル電極が触れられたことを検知しにくい値に変更する、請求項1に記載の加熱調理器。
 前記キャンセル電極は、前記トッププレートの手前側を開放して、前記キー電極と前記接触電極とを囲むように配置された、請求項1に記載の加熱調理器。
 前記キー電極の下方に設けられた光源をさらに有し、
 前記光源は、前記キー電極の一部が切り抜かれることにより形成された切り抜き部に光を照射する、請求項1に記載の加熱調理器。
 前記キャンセル電極の近傍が触れられたことの検知と前記キー電極の近傍が触れられたことの検知とが同時にされたときに、そのことを報知する報知部をさらに備える、請求項1に記載の加熱調理器。
 前記キャンセル電極の近傍が触れられたことを検知している状態が所定時間以上継続しているときに、そのことを報知する報知部をさらに備える、請求項1に記載の加熱調理器。
 前記制御部は、前記キー電極の近傍が第1の所定時間以上継続して触れられたことを検知したときに、前記制御命令に基づいて前記加熱源への通電を制御し、一つのキー電極の近傍に触れられてから前記第1の所定時間より長い第2の所定時間が経過する前に、他のキー電極の近傍が触れられたことを検知すると、前記一つのキー電極と前記他のキー電極の組み合わせに対応した制御命令に基づく前記加熱源への通電制御を無効にする、請求項1に記載の加熱調理器。
Description:
加熱調理器

 本発明は、調理容器などの被加熱物を加 する加熱調理器に関し、特にトッププレー 上にタッチキーを備えた加熱調理器に関す 。

 近年、鍋などの調理容器を、加熱コイル より誘導加熱する誘導加熱調理器及びガス より加熱するガス調理器などの加熱調理器 、一般家庭や業務用のキッチンなどで広く いられている。これらの加熱調理器には、 ッププレートの上面にタッチキーなどの操 部を備えているものがある(例えば、特許文 献1~3参照)。

 特許文献1の操作部は、1以上の静電容量 のタッチキーを有する。タッチキーは、ト ププレートの上面と下面に設けられた一対 キー電極である。トッププレートの下面側 キー電極は、接触電極に電気的に接続され いる。接触電極には、制御部に接続された 電性の接続部材の端部が接触されており、 御部は接続部材を介してキー電極に高周波 号を出力するとともに、キー電極に出力さ ている信号の大きさを測定している。タッ キーに使用者の指が触れると、キー電極の 地に対する静電容量の増加に対応して、キ 電極に出力される高周波信号の大きさの低 が接触電極及び接続部材を介して制御部に 達される(例えば、特許文献1の図4~図6)。

 特許文献2の加熱調理器は、トッププレー ト下方に平面状電極を銅箔で形成した操作回 路基板を設け、タッチキーの接触範囲を確定 するために、前記平面状電極の周囲に操作信 号を検出する回路のコモン電位に接続された シールド用の電極を設けている。これにより 、平面状電極の外縁近傍に触れたとき、平面 状電極とシールド用電極の近傍にともに触れ ることになるので平面状電極の電位が下がり 、タッチキーが動作し易くなるようにしてい る。

 特許文献3の加熱調理器は、安全性を向上さ せるために、操作部周辺の上に物が置かれて いるときは、加熱を開始しないようにしてい る。具体的には、物が上に置かれていること を検知するための周辺状態検知手段を操作部 の近傍に設けている。周辺状態検知手段が周 辺状態検知手段の上に物が置かれていること を検知すると、加熱を開始しないようにして いる。

特開2003-303673号公報

特開平10-214677号公報

特開2006-207843号公報

 特許文献1の加熱調理器において、制御部 と電気接続するための接触電極は、触れたこ とを検知するためのキー電極と電気的に接続 しているため、接触電極の上が押されたとき であっても、すなわち、接触電極に対向する トッププレートの上面に使用者が触れたとき であっても、タッチキーに触れたときと同様 の信号が制御部に伝達されてしまう。そのた め、タッチキーの範囲外にある接触電極に対 向するトッププレートの上面が押されたとき に、使用者が意図していない誤動作が生じる という問題があった。

 特許文献2や特許文献3は、タッチキーの 触範囲を確定するために、タッチキーの外 に触れたときにタッチキーの動作を受け付 易くすることや、安全性向上のためタッチ ーの上に物が置かれたときに加熱を開始し いことを開示しているが、タッチキーと制 部とを電気的に接続する接触電極の上が押 れたときに生じる誤動作を防ぐ手段を開示 ていない。そのため、特許文献2のシールド の電極や特許文献3の周辺状態検知手段では 、タッチキーの範囲外である接触電極に対向 するトッププレート上に触れた場合の誤動作 を適正に防ぐことはできない。よって、接触 電極に対向するトッププレート上に触れたと きには、タッチキーが使用者の意図しない信 号を制御部に伝達してしまう場合がある。

 このように、従来の加熱調理器では、使 者がタッチキーを操作しようと意図してい いときにも、タッチキーが作動して、タッ キーに割り当てられた制御命令に基づく動 を実行してしまう場合があった。

 本発明は、上記問題を解決するものであ て、使用者がタッチキーを操作しようと意 していないときに、タッチキーに割り当て れた制御命令に基づく動作を実行してしま ことを防ぐ、加熱調理器を提供することを 的とする。特に、使用者が、接触電極など タッチキーの範囲外に触れた場合に誤動作 起こることを防止する加熱調理器を提供す ことを目的とする。

 本発明の加熱調理器は、被加熱物を加熱 る加熱源と、機器上面に設けられたトップ レートと、トッププレートの下面に設けら たキー電極と、キー電極と電気的に接続す ようにトッププレートの下面に設けられた 触電極とを含み、キー電極近傍のトッププ ートに指で触れられることにより、割り当 られた制御命令を入力する電極部と、接触 極と接触された導電性の接続部材を介して 触電極と電気的に接続されて、電極部に高 波信号を加えると共に、電極部近傍に触れ れたことを検知して、制御命令に基づき加 源への通電を制御する制御部と、接触電極 の間隔が使用者の指の幅より小さい間隔に るようにして、接触電極の周辺に設けられ キャンセル電極と、を備える。制御部は、 の導電性の接続部材を介してキャンセル電 と電気的に接続されてキャンセル電極に高 波信号を加え、キャンセル電極の近傍が触 られたことを検知しているときに、制御命 に基づいた動作を制限することを特徴とす 。

 キャンセル電極の近傍が触れられたこと 検知しているときの制御命令に基づいた動 の制限とは、制御命令に基づく加熱源への 電を無効にすることを含んでもよい。

 キャンセル電極の近傍が触れられたこと 検知しているときの制御命令に基づいた動 の制限とは、キー電極の近傍に触れられた とを検出しにくくすることを含んでもよい

 制御部は、電極部の近傍が触れられてい 状態から触れられていない状態に変化した とを検知した後の所定時間以内にキャンセ 電極の近傍が触れられていることを検知し とき、及び/又はキャンセル電極の近傍が触 れられている状態から触れられていない状態 に変化したことを検知した後の所定時間以内 に電極部の近傍が触れられていることを検知 したとき、電極部から伝達される制御命令に 基づく加熱源への通電制御を無効にしてもよ い。

 制御部は、キャンセル電極の近傍が触れ れている状態から触れられていない状態に 化したことを検知した後の所定時間以内は ー電極の近傍に触れられたことを検知しに くしてもよい。

 制御部は、キー電極の近傍が触れられた とを検知する基準となるキー入力検知基準 を有し、キャンセル電極近傍が触れられた とを検知したときは、キー入力検知基準値 キー電極の近傍に触れられたことを検知し くい値に変更してもよい。

 制御部は、キャンセル電極の近傍が触れ れたことを検知する基準となるキャンセル 力検知基準値を有し、キー電極の近傍に触 られたことを検知したときは、キャンセル 力検知基準値をキャンセル電極が触れられ ことを検知しにくい値に変更してもよい。

 キャンセル電極は、トッププレートの手 側を開放して、キー電極と接触電極とを囲 ように配置されることが好ましい。

 上記加熱調理器は、キー電極の下方に設 られた光源をさらに有し、光源はキー電極 一部が切り抜かれることにより形成された り抜き部に光を照射してもよい。

 上記加熱調理器は、キャンセル電極の近 が触れられたことの検知とキー電極の近傍 触れられたことの検知とが同時にされたと に、そのことを報知する報知部をさらに備 てもよい。

 上記加熱調理器は、キャンセル電極の近 が触れられたことを検知している状態が所 時間以上継続しているときに、そのことを 知する報知部をさらに備えてもよい。

 上記制御部は、キー電極の近傍が第1の所 定時間以上継続して触れられたことを検知し たときに、制御命令に基づいて加熱源への通 電を制御し、一つのキー電極の近傍に触れら れてから第1の所定時間より長い第2の所定時 が経過する前に、他のキー電極の近傍が触 られたことを検知すると、一つのキー電極 他のキー電極の組み合わせに対応した制御 令に基づく加熱源への通電制御を無効にし もよい。

 本発明の加熱調理器によれば、タッチキ を構成するトッププレート下面のキー電極 電気的に接続される接触電極の周辺に、キ ンセル電極を設けて、接触電極近傍のトッ プレートの上面に指が触れたとき、キャン ル電極の近傍に指が近接したことを検知す ようにしている。また、キャンセル電極近 のトッププレート表面に対する指の接触状 に基づいて、タッチキーに割り当てられた 御命令に基づく加熱源の動作を制限してい 。これにより、使用者がタッチキーを操作 ようと意図していないときに、タッチキー 割り当てられた制御命令に基づく動作を実 してしまうことを防ぐことができる。例え 、使用者の指がタッチキーの入力操作領域 範囲外に設けられた接触電極近傍に触れた 合に、誤って使用者の意図しない加熱動作 起こることを防止することができる。

本発明の実施形態1の加熱調理器の構成 を示す側面図 本発明の実施形態1の加熱調理器の構成 の一部を示す分解斜視図 本発明の実施形態1のキー電極、接触電 極、及びキャンセル電極の形状を示す図 本発明の実施形態1の加熱調理器の動作 を示すフローチャート 本発明の実施形態2の加熱調理器の全体 の構成図 本発明の実施形態2のトッププレートの 平面図 本発明の実施形態2のタッチキーとキャ ンセル電極の検知信号の波形図 本発明の実施形態2の加熱調理器のフロ ーチャート

符号の説明

 1   トッププレート
 2   操作領域
 3   電極部
 3a  キー電極
 3b  接触電極
 3c  操作電極
 3d  領域表示枠
 3e  キー表示
 4   被加熱物
 5a  キャンセル電極
 5b  キャンセル電極
 6   接続部材
 7   接続部材
 8   制御部
 8a  抵抗
 8b  コンデンサ
 9   光源
 10  加熱コイル
 11  フレーム
 12  報知部
 13  タッチキー
 14  加熱部
 15  非塗装領域
 20  機器上面
 130 操作部

 以下、本発明の実施形態について、図面 参照して説明する。

《実施形態1》
 本発明の実施形態1の加熱調理器は、機器上 面に設けられたトッププレート上の被加熱物 を誘導加熱する誘導加熱コイルを加熱源とし て備える誘導加熱調理器であり、使用者がタ ッチキーの操作範囲として表示される操作領 域の範囲外に、特にタッチキーと制御部との 電気接続を行うため、トッププレート下面に 形成される接触電極に対向するトッププレー ト上に触れた場合に誤動作が起こることを防 止する機能を有する。

1.1 誘導加熱調理器の構成
 図1及び図2に、本発明の実施形態1の誘導加 調理器の構成を示す。図1は誘導加熱調理器 の全体構成の側面図であり、図2は誘導加熱 理器の構成の一部の分解斜視図である。

 本実施形態の誘導加熱調理器は、鍋など 被加熱物4を載置するトッププレート1を機 上面に有する。トッププレート1は、ガラス どの電気絶縁物からなり、光を透過する。 ッププレート1の周囲には、金属製の枠体で あるフレーム11が設けられている。フレーム1 1は、大地に接地された機器外筐体(図示せず) に接続され、同電位となっている。

 機器外筐体内において、トッププレート1 の下方には、被加熱物4を誘導加熱する加熱 イル10が設けられている。被加熱物4は、加 コイル10に対応させて、トッププレート1の 面に載置される。加熱コイル10は、制御部8 接続されており、制御部8により通電制御さ る。

 トッププレート1の上面には、被加熱物4 加熱制御を指示する制御命令を操作により 力するための操作領域2が設けられており、 作領域2に対向するトッププレート1の下面 、キー電極3aが設けられている。本実施形態 において、静電容量式のタッチキー13は、操 領域2とキー電極3aとにより構成される。な 、操作領域2には、操作感度を高めるために 電極を設けてもよい。タッチキー13は、使用 が操作し易いように、加熱コイル10より手 に、すなわち使用者側になるように配置さ る。本実施形態の誘導加熱調理器は、図2に すように複数のタッチキー13a~13c(まとめて タッチキー13という)を備えており、各タッ キー13には、例えば、加熱の開始/停止や火 の上げ下げを制御する制御命令がそれぞれ り当てられている。

 導電性の接続部材6を接触させるための接 触電極3bが、トッププレート1下面に設けられ る。接触電極3bはキー電極3aに接続されてお 、キー電極3aと接触電極3bとは、電気的に導 している。以下、キー電極3aと接触電極3bと を合わせて、電極部3と呼ぶ。電極部3は、上 から見て加熱コイル10側の外縁が凸形状に るように導電性の印刷膜が設けられること より、形成されている。接触電極3bは、その 幅と長さがキー電極3aより短く、キー電極3a り奥側(使用者より加熱コイル10側)に突き出 ように設けられる。導電性の接続部材6の一 端が接触電極3bと接触し、他端が制御部8に接 続されることにより、キー電極3aと制御部8と が電気的に接続される。

 キー電極3aの下方に、キー電極3aを照射す る光源9が設けられる。キー電極3aは、所定の 幅の領域表示枠3dを有する。領域表示枠3dは キー電極3a内で、キー電極3aの外縁の近傍を り抜くことにより形成される。光源9からの 光は、領域表示枠3dを通って、トッププレー 1の上方に放射される。領域表示枠3dにより タッチキー13の操作領域2が使用者に示され 。領域表示枠3dは、完全な枠状に切り抜い も、その外側と内側の電極は容量で電気的 接続される。また、領域表示枠3dは、一部切 り抜かない部分を設けて全体として枠状とな るように切り抜いてもよい。電極部3と制御 8とを電気的に接続する接続部材6は、操作領 域2の外側に設けられる。キー電極3aの下方に 光源9が設けられているため、キー電極3aの下 方から光を照射して、領域表示枠3dと文字や 号であるキー表示3eを操作領域2内で発光さ て表示することができる。

 制御部8は、商用電源に接続されており、 整流器、スイッチング素子を含むインバータ 回路、及びマイクロコンピュータを含む制御 回路などにより構成される。制御部8は、接 部材6を介して、接触電極3b及びキー電極3aに 例えば約300kHzの高周波信号を印加する発振部 (図示せず。)を有する。高周波信号の周波数 10kHz以上で無線周波数帯域より低い周波数 用い、キー電極3aの近傍を指で触れることに より電極の静電容量の変化を測定できればよ い。この発振部は、トランスなどで電源供給 される。発振部の共通電位は、大地電位(例 ば、接地される機器筐体)と、抵抗8a(例えば1 00ω)及びコンデンサ8b(例えば1000pF)の直列回路 を介して接続されて、発振部と大地との間の インピーダンスが確定される。なお、インピ ーダンスの設定方法はこれに限定されるもの ではなく、制御部8の構成により省略するこ もできる。使用者が指で操作領域2に触れる 、使用者の指、トッププレート1、及び指で 触れた操作領域2に対向するキー電極3aにより 、コンデンサが形成され、大地に人体を通じ て高周波信号がバイパスされる。これにより 、キー電極3aと大地間の静電容量が指で触れ ない場合に比べて大きくなる、すなわちキ 電極3aと大地間のインピーダンスが指で触 てない場合に比べて小さくなるので、当該 ー電極3aに出力される高周波信号の電圧が低 下する。制御部8は、キー電極3aの電圧が所定 の電圧以下に低下すると、タッチキー13が押 れたと判断して、当該タッチキー13に割り てられた制御命令に基づいて加熱コイル10へ の通電を制御する。例えば、タッチキー13に 力された制御命令に従って、加熱の開始、 止、火力の調節などを行う。

 なお、本明細書において、タッチキー13 キー電極3a、接触電極3b及びキャンセル電極5 aについて、「押し下げる」、「押す」、「 作する」の文言は、いずれも同様の意味で 用され、入力操作のために各電極に対向す トッププレート1の表面部分に触れることを 味するものである。また、キー電極3a、接 電極3b及びキャンセル電極5aについて用いる 近傍」の文言は、各電極に対向するトップ レート1の表面部分を意味するものである。

 タッチキー13を構成するキー電極3aは、接 触電極3bに接続されているため、接触電極3b 対向するトッププレート1の上面に使用者が れた場合、操作領域2に触れた場合と同様に 、キー電極3a及び接触電極3bを含む電極部3の 圧が下がり、制御部8は制御命令が入力され たと判断してしまう可能性がある。そこで、 操作領域2の範囲外である、接触電極3bに対向 するトッププレート1の上面に触れたときは 電極部3に割り当てられた制御命令に従って 作しないように制御するために、トッププ ート1の下面で且つ接触電極3bの周囲にキャ セル電極5aが設けられている。制御部8とキ ンセル電極5aとは、接続部材6とは別の導電 の接続部材7により、電気的に接続されてい る。

 図3に、キャンセル電極5aと、電極部3を構 成するキー電極3a及び接触電極3bの平面形状 を示す。キャンセル電極5aは、各キー電極3a 接続されている接触電極3bの周辺に、それ を囲むように設けられると共に、同一直線 に並べられたキー電極3aの群の両側及び加熱 コイル10側を囲むように設けられる。接触電 3bとキャンセル電極5aとの間隔d1は、使用者 指がトッププレート1に触れたときの標準の 大人の指とトッププレート1との接触部分の (約7~10mm)より小さくなるように設けられてい る。これにより、接触電極3bの縁のトッププ ート1の上面に触れたとき、同時にキャンセ ル電極5aに対向するトッププレート1の上面近 傍にも触れるようにしている。また、キー電 極3aの上部のトッププレート1の上面に明らか に触れていないと判断される位置で接触電極 3bの上部のトッププレート1の上面に触れたと きにキャンセル電極5aの上部または上部近傍 触れ、キャンセル電極5aに触れたと検知で るように接触電極3bの幅d2又は接触電極の長 d4と間隔d1とを設定することが好ましい。接 触電極3bの幅d2、または長さd4を短くすればす るほど接触電極3bの近傍に触れたとき、キャ セル電極5aが指の近接をより検知し易くな 。例えば、d1を2mmとし、d2を3mmと設定するこ ができる。また、d1を2mmとし、d4を3mmとする ことができる。少なくとも接触電極3bの外周 (キー電極3aとの接続部分を除く。)に対向す るトッププレート1の上面に触れたとき、同 にキャンセル電極5aに対向するトッププレー ト1の上面にも触れるようにしているので、 御部8は接触電極3bの上部のトッププレート1 上面に触れられたことを検出して、使用者 違和感が生じないようにタッチキー13の動 を制御することができる。本実施形態にお ては、キー電極3aとキャンセル電極5aとの間 についても、使用者の指とトッププレート1 との接触部分の幅より小さくなるように設け られている。その間隔は、例えば2mmである。 これにより、操作領域2の範囲を明確に設定 ることができる。なお、接触電極3bは、図3 示すようにキー電極3aの加熱コイル10側の辺 略中央部(幅d3の略中央部)に設ける必要はな く、左右に偏った位置に設けてもよい。

 トッププレート1の下面に設けられるキー 電極3a、接触電極3b、及びキャンセル電極5aは 、銅やカーボンなどの導電性物質により形成 されており、例えば、導電性塗料の塗布膜、 スクリーン印刷膜、又は金属の蒸着膜により 形成される。

 制御部8は、キャンセル電極5aについても 様に、高周波電圧を印加して、キャンセル 極5aの電圧が所定の電圧以下に低下したこ あるいは所定の電圧差以上の電圧低下を検 したときに、キャンセル電極5aに対向するト ッププレート1の上面が押されたと判断する 制御部8は、キャンセル電極5aと接触電極3bに 対向するトッププレート1の上面が同時に押 れたことを検知すると、その接触電極3bに接 続されているキー電極3aから伝達される制御 令に基づく動作を制限する。本実施形態に いては、具体的には、制御命令に基づく加 コイル10への通電を無効にすることにより 制御命令に基づく動作を制限する。

 図1に示すように、本実施形態の誘導加熱 調理器は、報知部12をさらに有する。報知部1 2は、キー電極部3aとキャンセル電極5aが同時 押されたことにより、制御命令が無効にな た場合に、通常の報知形態と異なる報知形 でそのことを報知する。報知部12は、例え ブザー又は音声を発生する音声報知装置で る。

1.2 誘導加熱調理器の動作
 上記のように構成される本実施形態の誘導 熱調理器の動作について、以下に説明する 図4は、制御部8が実行する動作のフローチ ートである。制御部8は、キャンセル電極5a 押されているかどうかを判定する(S101)。具 的には、キャンセル電極5aの電圧を検知し、 キャンセル電極5aの電圧が所定の電圧より低 ときに、キャンセル電極5aに対向するトッ プレート1の上面が押されたと判断する。制 部8は、キャンセル電極5aの電圧を検知し、 ャンセル電極5aの電圧がキャンセル電極5aに 対向するトッププレート1の上面を押してい いときの電圧よりも所定の電圧差以上低下 たときに、キャンセル電極5aに対向するトッ ププレート1の上面が押されたと判断しても い。

 キャンセル電極5aが押されていた場合、 御命令が入力されたかどうかを判断する(S102 )。具体的には、電極部3の電圧が所定の電圧 り低いかどうかを判断し、電極部3の電圧が 所定の電圧より低いときに、電極部3から制 命令が入力されたと判断する。制御部8は、 極部3の電圧を検知し、電極部3の電圧が電 部3に対向するトッププレート1の上面を押し ていないときの電圧よりも所定の電圧差以上 低下したときに、電極部3に対向するトップ レート1の上面が押されたと判断してもよい

 キャンセル電極5aの押下と同時に電極部3 ら制御命令が入力されれば、その制御命令 無効にする(S103)。例えば、火力を上げるた の制御命令が入力されている場合は、その 御命令に従って、火力を上げないように加 コイル10を制御する。ステップ102において キャンセル電極5aの押下と同時に入力されて いる制御命令がなければ、何もせずに、ステ ップ101に戻る。

 ステップ101において、キャンセル電極5a 押されていない場合は、電極部3から制御命 が入力されたかどうかを判断する(S104)。制 命令が入力されていれば、その制御命令を 効にする(S105)。すなわち、制御部8は、その 制御命令に従って、加熱コイル10を通電制御 る。制御部8は、電極部3からの制御命令の 力操作が有効となっている状態が継続する 間を測定し、当該継続時間が所定時間(例え 0.1秒)に満たない場合に、その制御命令に従 った加熱コイル10に対する通電制御の実行を 止し、当該継続時間が所定以上となる場合 、その制御命令に従った加熱コイル10に対 る通電制御の実行を行うようにしてもよい なお、制御回路8は、ステップ104で、電極部3 の電圧が所定の電圧より低いかどうかを判断 し、電極部3の電圧が所定の電圧より低い状 が所定時間(例えば0.1秒)継続したときに、電 極部3から制御命令が入力されたと判断して よい。同様に、制御部8は、電極部3の電圧を 検知し、電極部3の電圧が電極部3に対向する ッププレート1の上面を押していないときの 電圧よりも所定の電圧差以上低下した状態が 所定時間(例えば0.1秒)継続したときに、電極 3から制御命令が入力されたと判断してもよ い。この場合には、ステップ102、103を削除し 、ステップ101でキャンセル電極5aが押されて る場合には、何もせずに、ステップ101に戻 。そして、ステップ105で制御命令を有効と た時点でその制御命令に従った加熱コイル1 0に対する通電制御の実行を行う。

 以上のように、本実施形態の誘導加熱調 器は、制御部8がキャンセル電極5aに対向す トッププレート1の上面が押されていると判 断していなければ、電極部3からの制御命令 入力されたときに、タッチキー13の操作領域 2が操作されたと判断して、入力された制御 令に従って加熱コイル10を通電制御する。一 方、制御部8がキャンセル電極5aに対向するト ッププレート1の上面が押されていると判断 ている場合は、電極部3からの制御命令が入 されたとしても、タッチキー13の操作領域2 操作されていないと判断して、電極部3から の制御命令に従った加熱源の動作設定の変更 を行わないで、加熱源の動作を以前のまま継 続する。

1.3 まとめ
 使用者は、機器上面に設けられたトッププ ート1に被加熱物4を載置して、加熱調理を うときに、キー電極3aに対向するトッププレ ート1の表面部分(以下、「キー電極の近傍」 いう。)に形成される操作領域2に触れるこ によって、制御命令を入力する。しかし、 作領域2以外である、接触電極3bと対向する ッププレート1の上面部分(以下、「接触電極 の近傍」という。)に触れたときは操作領域2 触れたときと同様に、電極部3のインピーダ ンスが低下し、制御部8から加えられた高周 信号の電圧が触れない時に比べ下がるため 触れたと検知され、制御命令が制御部8に伝 されてしまう可能性がある。本実施形態に れば、接触電極3bとキャンセル電極5aとの間 隔が標準の大人の指とトッププレート1との 触部分より小さくなる位置にキャンセル電 5aを設けているため、操作領域2の範囲外で る、接触電極3bに対向するトッププレート1 上面と、キャンセル電極5aに対向するトップ プレート1の上面と同時に指で触れるように ることができる。同時に触れる部分を増加 せるには、適宜間隔を狭くすればよい。な 、間隔は0.5mm以上とすることが好ましく、1mm 以上とすることがさらに好ましい。印刷のば らつきや電極間相互の干渉を考慮して設定す ればよい。同時に接触電極3bとキャンセル電 5aを指で触れると、接触電極3bとキャンセル 電極5aの両方の大地に対するインピーダンス 小さくなり、高周波信号の電圧が下がるの 、キャンセル電極5aの近傍に触れたと検知 たとき、制御部8は使用者がタッチキー13を 作したものではないと判断することができ 。よって、このような使用者が意図しない 電極部3の電圧が所定の電圧以下となる場合 は、タッチキー13に割り当てられた制御命 に従った動作を行わないようにすることが きる。このように制御することによって、 実施形態の誘導加熱調理器は、使用者がタ チキー13の操作領域2内に触れたと認識でき 場合にのみ加熱コイル10への通電制御を行う ようにしており、明らかにタッチキー13の操 領域2の範囲外に触れた場合に制御命令が入 力されて制御動作が行われ、使用者に違和感 を生じさせることを防止している。また、タ ッチキー13の操作領域2の範囲が明確化される ため、使用者は、タッチキー13の操作をし易 なる。

 また、報知部12により、タッチキー13の操 作が無効になったことを使用者に知らせるこ とで、使用者がタッチキー13が故障している 誤認してしまうことを防止できる。

 また、キャンセル電極5aをキー電極3aの周 辺にも設けているため、いずれかの操作領域 2に何らかの導電性物体が置かれたときは、 応するキー電極3aの近傍に設けられているキ ャンセル電極5に対向するトッププレート1の 面にも同じ物体が存在することが多い。よ て、タッチキー13の操作領域2に手を触れた 態で調理器具などが置かれた場合や、鍋か のふきこぼれや水などが付着しそれを手で れた場合、あるいは鍋からのふきこぼれな を使用者が布巾などで拭いたときに操作領 2内に触れた場合は、キャンセル電極5aと同 に触れられたことが検知されたタッチキー1 3の操作を無効にするか、そのタッチキー13の 操作を受付けにくくすることができる。これ により、使用者が意図しない動作をすること なく加熱を継続でき、安全性と使用者の利便 性を向上できる。

 操作領域2に対して指で操作する場合に、 図1に示すように指先で接触し指全体が手前 に斜めに傾斜して位置することになるので 前側の方がトッププレート1により多く接触 かつ近接度合いが高くなる。しかし、本実 形態によれば、使用者側を開放してキャン ル電極5aを設けることによって、すなわち キー電極3aの使用者側に、キャンセル電極5a 設けないことによって、タッチキー13の操 領域2を操作するときに誤ってキャンセル電 5aに対向するトッププレート1の上面に触れ しまうことを防止することができる。また 操作領域2は使用者が操作し易いように、ト ッププレート1の手前側(使用者側)に配置され ているため、操作時にキャンセル電極5aに意 せず触れるあるいは近接することがない。

 また、キャンセル電極5aを、使用者側を んで操作領域2の全体を囲むように設けると キャンセル電極5aが金属製のフレーム11に近 すぎてしまう。フレーム11は、アースに接続 れるため、キャンセル電極5aが金属製のフ ーム11に近いと、キャンセル電極5aの電圧が がったままとなってしまい、制御部8は、キ ャンセル電極5aが押されたままであると誤っ 判断をしてしまう。しかし、本実施形態に れば、キャンセル電極5aは、使用者側を開 して設けられているため、キャンセル電極5a の電圧がフレーム11に近づいて下がったまま なることはない。なお、キャンセル電極5a キー電極3aの使用者側に設ける場合は、加熱 コイル10側におけるキャンセル電極5aとキー 極3a間の距離よりも、使用者側におけるキャ ンセル電極5aとキー電極3a間の距離を大きく ることが好ましい。

1.4 変形例
 なお、本実施形態においては、キャンセル 極5aは、使用者側を開放して、キー電極3aと 接触電極3bとを囲むように設けていたが、少 くとも接触電極3bを囲むように設けていれ 良い。少なくとも接触電極3bを囲むようにキ ャンセル電極5aを設けていれば、トッププレ ト1上のタッチキー13の操作領域2の範囲外に 触れた場合の誤動作を防ぐことができる。

 なお、本実施形態においては、キャンセ 電極5aと電極部3とが同時に押されていると は、制御部8が電極部3から伝達される制御 令を無効になるようにしたが(図4のステップ 103)、制御命令を無効にせずに、タッチキー13 の利き具合をキャンセル電極5aと電極部3とが 同時に押されていない場合に比べ、利きにく くなるように変更するようにしても良い。タ ッチキー13を利きにくくすることにより、制 命令に基づく動作が制限される。これによ 、本実施形態と同様の効果を得ることがで る。

 このとき、タッチキー13が押下されたか うかを、電極部3aの電圧がキー押下検知レベ ルの基準となる所定の電圧(キー入力検知基 値)より小さくなったかどうかで判断する場 には、当該キー入力検知基準値となる所定 電圧をキャンセル電極5aの押下がされてい 場合には、されていない場合に比べて低く るように変更する。例えば、キャンセル電 5aが押されていないときは、第1の所定の電 と電極部3の電圧とを比較し、キャンセル電 5aが押されているときは、第1の所定の電圧 り低い第2の所定の電圧と電極部3の電圧と 比較する。これにより、キャンセル電極5aが 押されているときは、判断基準となる所定の 電圧(キー入力検知基準値)が低い値になって タッチキー13を利きにくくすることができ 。

 また、タッチキー13が押下されたかどう を、電極部3aの電圧が、キャンセル電極5aの 下がされていない場合に比べて、キー押下 知レベルの基準となる所定の電圧低下量(キ ー入力検知基準値)以上に低下したかどうか 判断する場合には、当該キー入力検知基準 となる所定の電圧低下量をキャンセル電極5a の押下がされている場合にはされていない場 合に比べて大きくするように変更する。例え ば、キャンセル電極5aが押されていないとき 、第1の所定の電圧低下量と電極部3の電圧 低下量とを比較し、キャンセル電極5aが押さ れているときは、第1の所定の電圧低下量よ 大きい第2の所定の電圧低下量と電極部3の電 圧の低下量とを比較する。これにより、キャ ンセル電極5aが押されているときは、押され いない場合に比べて、電極部3の押下判断基 準となる所定の電圧低下量(キー入力検知基 値)が大きい値になって、タッチキー13を利 にくくすることができる。

 電極部3への出力電圧は、タッチキー13の 作領域2と使用者の指との接触部分の面積に よって変化し、接触部分の面積が大きいほど 、電極部3の電圧が下がる。よって、使用者 意図的にタッチキー13の操作領域2に触れて るとき、すなわち、使用者の指とタッチキ 13の操作領域2との接触部分の面積が大きい きは、電極部3の電圧が電圧値の低い第2の所 定の電圧以下となる、または低下量の大きい 第2の所定の電圧低下量以上になる。これに り、制御部8は、タッチキー13が意図的に押 されていると判断することができる。一方 使用者の指とタッチキー13の操作領域2との 触部分の面積が小さいときは、電極部3の電 が電圧値の低い第2の所定の電圧以下に達し ない。これにより、制御部8は、タッチキー13 が意図的に押下されていないと判断すること ができる。このように、キャンセル電極5aの 下状態によって、キャンセル電極5aが押下 態にあるときは、キャンセル電極5aが押下状 態にないときよりも、電極部3のキー入力検 基準値を受け付けにくくなるように変更す ことにより、タッチキー13を反応しにくくな るように変更し、操作領域2以外に触れたと に誤動作することを防いでも良い。

 また、上記キー入力検知基準値の変更を 図4のステップ101とステップ102との間に行っ ても良い。すなわち、キャンセル電極5aが押 されたと判断されたときにキー入力検知基 値を変更して、タッチキー13が利きにくく るようにする。それでもタッチキー13が押さ れていると判断したときに、押されたタッチ キー13による制御命令を無効にしても良い。 ャンセル電極5aとタッチキー13の押下が同時 に行なわれて無効となると報知を行う場合に おいて、当該報知をする機会を少なくするこ とができる。

 また、同様に、キャンセル電極5aに対向 るトッププレート1の上面が押下されている どうか判断するためのキャンセル検知レベ となる所定の電圧(キャンセル入力検知基準 値)を、タッチキー13の状態に基づいて変更し 、タッチキー13が押下されているときはタッ キー13が押下されていないときよりもキャ セル電極5aが利きにくくなるようにしても良 い。キャンセル電極5aとタッチキー13の押下 同時に行なわれると報知を行う場合におい 、当該報知をする機会を少なくすることが きる。

 なお、本実施形態においては、キャンセ 電極5aと接触電極3bとが同時に押下操作され ていることを検知しているときに、すなわち 、キャンセル電極5aと接触電極3bとに対向す トッププレート1の上面に同時に触れている とを検知しているときに、その接触電極3b 接続されるキー電極3aから伝達される制御命 令を無効にするとして説明したが、同時に触 れられているときに限らず、キャンセル電極 5aと接触電極3bとが同時に触れられていない きにも制御命令を無効にしてもよい。具体 には、キャンセル電極5aが触れられている状 態から触れられていない状態に変化したこと を検知してから所定時間(例えば、0.5秒)以内 接触電極3bが触れられたことを検知する場 、及び/又は接触電極3bが触れられている状 から触れられていない状態に変化してから 定時間(例えば、0.5秒)以内にキャンセル電極 5aが触れられたことを検知した場合であって 、キャンセル電極5aと接触電極3bとが同時に 触れられているとみなして、その接触電極3b 接続されるキー電極3aから伝達される制御 令を無効にするか、又はキャンセル電極5aが 触れられていない状態に切り替わった後の所 定時間以内にそのキー電極3aの近傍に触れら たことを検知しにくくしても良い。これに り、同様の効果を得ることができる。

 なお、キー電極3aと接触電極3bとを含む電 極部3の外縁の形状は凸形状でなくても良い 例えば、長方形や正方形であっても良い。 続部材6と接触する接触電極3bの近傍にキャ セル電極5aが設けられていれば良い。また、 接続部材6と接触する接触電極3bが図3に示す うな位置より、さらに遠くに離して設けた 合すなわち図3のd4が長くなる場合には、接 部材6と接触する部分近傍の幅d2よりも、電 部3a側の電極部3aとの接続配線部分の幅を細 してくびれた形状とすることにより、キャ セル電極5aの作用をより大きくすることが ましい。

 なお、タッチキー13に割り当てられた制 命令を示す記号や文字について、キー電極3a を切り抜いて、下方から光源9の光を照射し 浮かび上がらせる構成に代えて、トッププ ート1の上面または下面の操作領域2に記号や 文字が印刷されていても良い。

 なお、本実施形態においては、キー電極3 aの下方に光源9を設けていたが、光源9はなく ても良い。この場合であっても、接触電極3b キー電極3aの後方側に設けることにより、 ー電極3aを手前側に配置し易くすることがで きる。

 なお、本実施形態においては、タッチキ 13を構成するキー電極3aは、トッププレート 1の下面に設けられていたが、トッププレー 1の上面にもキー電極3aと対向する電極を設 ても良い。同様に、キャンセル電極5aは下面 に設けたが、トッププレート1の上面と下面 両方に設けられた一対の電極により、キャ セル電極5aを形成しても良い。

 なお、トッププレート1は、ガラスの代わ りに結晶化セラミックなどの光透過性の電気 絶縁物により形成されても良い。

 また、報知部12は、ブザーや音声報知装 に限らず、液晶などの表示装置、LEDなどの 源や、振動を発生する装置であっても良い

 なお、本実施形態の加熱調理器は、キー 極及びキャンセル電極に出力した高周波信 の出力電圧を検知してその電圧値あるいは 圧低下量を検知する静電容量式のタッチキ を用い、操作部に触れられたことを検知し が、他の方式の静電式タッチキーを用いて 作されたことを検知した場合でも本発明を 用できる。当該他の方式の静電式タッチキ の構成で同様にキャンセル電極に触れられ かどうかを検知すればよい。

 また、本実施形態の加熱調理器は、電極 3と大地間のインピーダンスが、指で触れら れていない場合に比べて低下すると、電極部 3が指で触れられたと検知し、キャンセル電 5aと大地間のインピーダンスが、指で触れら れていない場合に比べて低下すると、キャン セル電極5aが指で触れられたと検知する構成 したが、電極部3近傍に指で触れられたこと を検知する構成と、キャンセル電極5a近傍に で触れられたことを検知する構成とは、こ に限定されない。例えば、電極部3近傍に制 御部8のコモン電位に接続されたコモン電極 形成して、電極部3とコモン電極間の静電容 が増大したことを検知して電極部3が触れら れたことを検知するようにしても良い。同様 に、キャンセル電極5a近傍に制御部8のコモン 電位に接続されたコモン電極を形成して、キ ャンセル電極5aとコモン電極間の容量が増大 たことを検知してキャンセル電極5aが触れ れたことを検知するようにしても良い。

 本発明の加熱調理器は、接触電極などの ー電極と制御部との接続のために設けられ 導電性接続部近傍のタッチキーの操作領域 に触れた場合に生じる誤動作を防ぐことが きるため、本体上面に設けられた静電式タ チキーに入力される制御命令が接触電極を して制御部に伝達される構成を有する加熱 理器に有用である。本実施形態においては 加熱源が加熱コイルである誘導加熱調理器 ついて説明したが、本発明のタッチキーの 成及び制御は、機器上面にタッチキーを有 る加熱コイル以外の加熱源を備えた加熱調 器にも適応できる。例えば、加熱源がガス ーナであるガス加熱調理器や、加熱源がハ ゲンランプであるハロゲン調理器、加熱源 ラジエントやシーズヒータなどのヒータ式 理器などにも適用できる。

《実施形態2》
 本発明の実施形態2の誘導加熱調理器は、被 加熱物を加熱中に、被加熱物からのふきこぼ れなどを使用者が布巾などで拭いたときにタ ッチキーに触れた場合、タッチキーが押下さ れたと誤って判断して、誤動作することを防 ぐ機能を有する。

2.1 誘導加熱調理器の構成
 図5に本発明の実施形態2の誘導加熱調理器 構成を示す。図5において、図1と同一の構成 要素については、同一の符合を付し、説明を 省略する。本実施形態の誘導加熱調理器は、 タッチキー13の電極の構成と、接触電極3bを していないことと、光源9を有していないこ が実施形態1と異なる。また、接触電極3bを していないため、キャンセル電極5bの形状 、実施形態1のキャンセル電極5aと異なる。 施形態1と異なる構成について、具体的に以 に説明する。

 本実施形態においては、操作電極3cがト ププレート1の上面に設けられ、その操作電 3cに対向するトッププレート1の下面にキー 極3aが設けられている。このようにトップ レート1の上面と下面に設けられた一対の電 3c、3aにより静電容量式のタッチキー13を構 している。操作電極3cは安定した操作感度 得るために設けているが省略することがで る。その場合には操作領域がキー電極3aと対 向するトッププレート上面に印刷表示される 。トッププレート1の下面に設けられたキー 極3aは、図1の接続部材3bと同様、他端が制御 部8に接続された導電性の接続部材(図示せず )と直接接触し、制御部8に電気的に接続さ ている。なお、図1の接触電極3bの構成を採 して電気接続してもよい。

 制御部8は、商用電源に接続されており、 操作検出回路8cを有する。操作検出回路8cは 操作電極3cに対向するキー電極3aに高周波数 交流信号を印加する発振回路(図示せず)、 作電極3cに加えられた電圧を入力し整流する 整流回路(図示せず)、整流回路の電圧を測定 る電圧検出回路(図示せず)を含む。操作検 回路8cの共通電位は、大地に、抵抗8aとコン ンサ8bの直列回路を介して、接続されてい 。使用者の指がトッププレート1の上面に設 られた操作電極3cに触れると、電極3aから人 体をバイパスして大地に流れる高周波電流の 経路ができる。すなわち、電極3aと大地間の ンピーダンスが低下する(容量値が大きくな る)。このため、キー電極3aと大地間のインピ ーダンスが低下し、キー電極3aに出力された 流信号の電圧が下がり、その電圧による信 が制御部8に伝送される。制御部8は、この 号を、操作検出回路8cにより直流電圧に変換 してそのレベルの低下量を検出する。これに より、制御部8は、タッチキー13が触れられて いない場合の検知電圧からの低下量が所定値 以上となるとタッチキー13が押された(操作さ れた)ことを検知して、押されたタッチキー13 に割り当てられた制御命令を実行して加熱コ イルへ10の通電を制御する。

 制御部8は、タッチキー13が押されると、 された状態が継続する時間を測定し、測定 間が所定時間(第1の所定時間、例えば0.1秒) 達すると、割り当てられた制御命令を実行 るように加熱コイル10への通電を制御する( 7(a))。例えば、制御部8は、加熱停止中に、 り/入りキー13cが押されたことを検知(図7(a) 時点t1)後、0.1秒経過すると(図7(a)の時点t3) 加熱コイル10の加熱動作を開始する。

 図5に示すように、本実施形態の誘導加熱 調理器は、トッププレート1の下面で且つタ チキー13の近傍にキャンセル電極5bを有する 制御部8の操作検出回路8cは、交流信号をキ ンセル電極5bに出力している。使用者の指 使用者が手で持った状態でトッププレート1 に載置された調理器具、またはトッププレ ト1上にこぼれ接地電位であるフレーム11に れた水などが、キャンセル電極5bに対向す トッププレート1の上面に触れると、キャン ル電極5bへの出力電圧が下がる(図7(b)~(d))。 の電圧の低下量が所定以上になることを検 することにより、制御部8は、キャンセル電 極5b近傍のトッププレート1上面が触れられた ことを検知する。制御部8は、キャンセル電 5bに対向するトッププレート1の上面とタッ キーの操作電極3cとが同時に触れられたこと を検知すると、そのタッチキーの操作による 加熱コイル10の通電状態を変更する制御命令 無効にする。キャンセル電極5bが押された きの動作の詳細については、後述する。

 タッチキー13を構成する操作電極3c、キー 電極3aやキャンセル電極5bは、導電性塗料の 布膜、スクリーン印刷膜、又は金属の蒸着 等の導電性材料により形成される。操作電 3c、キー電極3aやキャンセル電極5bを、接続 線とともに銅箔で形成したフレキシブルプ ント配線板を、粘着材によりトッププレー 下面に貼付して形成し、制御部8に接続して よい。操作電極3c、キー電極3a及びキャンセ ル電極5bを、印刷配線板に接続配線とともに 箔で形成し、トッププレート1下面に押し当 てて制御部8に接続するようにしてもよい。

 図6に、図5に示す本実施形態の誘導加熱 理器の機器上面20に設けられたトッププレー ト1の平面図を示す。トッププレート1の上面 るいは下面に、被加熱物を載置する場所を す加熱部14が表示されている。加熱部14は、 下方に設けられた加熱コイルに対応する位置 に、印刷膜を円形に形成することにより、表 示される。図6においては、二つの加熱部14が 設けられており、その加熱部14にそれぞれ対 するように操作部130が設けられている。

 各操作部130は、複数のタッチキー13a~13cに より構成される。タッチキー13a~13cは、図5に すタッチキー13の構成を有し、一対の電極3a 、3cにより構成されている。複数のタッチキ 13a~13cには、例えば、加熱の開始/停止や火 の上げ下げを制御する制御命令がそれぞれ り当てられている。操作部130は、使用者が 作し易いように、加熱部14より手前に、すな わち使用者側になるように配置される。

 キャンセル電極5bは、操作部130にそれぞ 対応するように設けられており、トッププ ートの手前側(使用者側)を開放して、操作部 130の両側と加熱コイル10側(奥側)に、操作部13 0を囲むように配置され、上方から見てコの 状に形成される。

 遮光塗料が塗装されていない非塗装領域 あり且つ火力設定表示などの表示がなされ 操作表示窓15が、操作部130及びキャンセル 極5bを含むように設けられている。操作表示 窓15には、黒色の光透過性膜が印刷される。 作表示窓15を除いて、下方から光を透過さ る必要のないトッププレート1の上面又は下 はトッププレート1の下方に配置されている 加熱コイル10などが見えないように、着色塗 により塗装または印刷されている。

 このように構成される誘導加熱調理器に いて、加熱コイル10が被加熱物4を加熱中に 布巾などでトッププレート1のキャンセル電 極5bに対向する部分とキー電極3aに対向する 分が拭かれた場合に、キャンセル電極5bの電 圧がキー電極3aと略同時に変化する。制御部8 は、このキャンセル電極5bの電圧の変化が同 に起きたことを検知すると、キャンセル電 5bと同時に電圧変化が起きたと判断された ッチキー13のキー電極3aに割り当てられた制 命令に従って、加熱コイル10の動作設定を 更しないように誘導加熱調理器を制御する

 また、加熱中にタッチキー13a~13c上にまた がって、被加熱物4からのふきこぼれなどで が付着した場合に布巾などでタッチキー13が 拭かれた場合には、タッチキー13の、複数の ー電極3aの電圧が同時に変化する。そこで 本実施形態の誘導加熱調理器は、2つ以上の ッチキー13が同時に押されていると判断し 場合についても、それらのタッチキー13に割 り当てられた制御命令に従って動作しないよ うに制御している。このような、誘導加熱調 理器の動作について、図7及び図8を用いて、 下に説明する。

2.2 誘導加熱調理器の動作
 図7(a)~(d)は、制御部8の操作検出回路8cに含 れる整流回路の出力電圧変化を示す、タッ キーとキャンセル電極の検知信号の波形で る。図7(a)~(d)において、横軸は時間を示して おり、タッチキーとキャンセル電極の縦軸は 電圧の値を示している。制御命令の縦軸は、 タッチキーに割り当てられた制御命令に基づ いて、加熱コイル10への通電制御が変更され か否か(制御命令が実行されたか無効にされ たか)をHighとLowの状態によって模式的に示す のである。

 図7(a)は、タッチキー13が押されたときに 御命令が実行されるタイミングを示してい 。操作検出回路8cは、タッチキー13が触れら れていない場合の検知電圧からの低下量が所 定値以上となると、タッチキー13が操作され ことを検知する(時点t1)。制御部8は、タッ キー13が操作されてから操作状態が継続して いる時間を測定し、その測定時間が第1の所 時間(例えば0.1秒)に達すると、押されたタッ チキーに割り当てられている制御命令に従っ て、加熱コイル10の動作状態を変更するよう 制御する(時点t3)。例えば、加熱停止中に、 切り/入りキー13cが押されたことを検知後、 ャンセル電極5bが押されてなければ、切り/ りキー13cの押されたことを検知している状 が0.1秒継続すると、加熱コイル10の加熱動作 を開始する。また、加熱動作中に、切り/入 キー13cが押されたことを検知後、押された とを検知している状態が、0.1秒継続すると 加熱コイル10の加熱を停止させる。

 図7(b)は、キャンセル電極5bが押されてい ときに、タッチキー13が押された場合に制 命令が無効になる場合を示している。すな ち、タッチキー13a~13cのいずれかが押される (時点t0)に、キャンセル電極5bが押され、当 タッチキーと同時にキャンセル電極5bが押 れる状態となる場合を示している。操作検 回路8cは、キャンセル電極5bの電圧の低下量 所定以上になることを検知すると、キャン ル電極5b近傍のトッププレート1上面が触れ れたことを検知する(時点t0)。制御部8は、 ャンセル電極5bに対向するトッププレート1 上面が触れられたことを検知すると、キャ セル電極5bが押されたと検知したときの加熱 コイル10の加熱動作を継続する。また、キャ セル電極5bに対向するトッププレート1の上 が触れられている間、タッチキー13に入力 れた制御命令に基づく加熱コイル10への通電 状態の変更ができないように制御する。よっ て、タッチキー13が押されたことが検知され( 時点t1)、その後、当該タッチキーが押された と検知してから押されたことを検知している 状態が第1の所定時間(例えば、0.1秒)継続して も、制御部8は、当該タッチキーに割り当て れた制御命令を実行しない(時点t3)。

 図7(c)は、キャンセル電極5bが押される前 、タッチキー13が押されて制御命令が実行 れたときの状態を示している。制御部8は、 ャンセル電極5bに対向するトッププレート1 上面が触れられたことを検知すると(時点t5) 、検知時の加熱コイル10の通電状態を継続す ため、実行されている制御命令に基づく動 を継続させる(時点t5)。すなわち、タッチキ ー13a~13cのいずれかが押されたことを検知し から第1の所定時間経過した後で、キャンセ 電極5bが押され(時点t5)、当該タッチキーと 時にキャンセル電極5bが押される状態とな 場合には、キャンセル電極5bと同時に押され た状態となった当該タッチキーについて、キ ャンセル電極5bが押されたと検知したときの 熱コイル10の加熱動作を継続するとともに 同時に押された状態となった以降の当該タ チキーに割り当てられた制御命令の実行が れない。

 図7(d)は、キャンセル電極5bが押されてい 状態で、タッチキー13が押され、その後、 ャンセル電極5bが押されていない状態に戻っ た場合の波形を示している。タッチキー13が された時点(時点t1)では、キャンセル電極5b 押された状態であるため、時点t1~t2までの は、タッチキー13が押されたとは判断されず 、タッチキー13が押されて0.1秒経過しても、 御命令は実行されない(時点t3)。しかし、キ ャンセル電極5bが押されていない状態に戻っ から0.1秒が経過すると、制御命令は実行さ る(時点t4)。すなわち、タッチキー13a~13cの ずれかが押されたことを判断し(時点t2)かつ ャンセル電極5bが押されていない状態が第1 所定時間経過すると、当該タッチキー13a~13c のいずれかに割り当てられた制御命令が実行 される(時点t4)。

 図7(a)~(d)に示すように、制御命令が実行 れるか、又は無効にされるかに関するフロ を、図8を用いて説明する。図8は、制御部8 実行する動作のフローチャートである。図8 フローチャートについて、図7(a)~(d)の検知 号波形を参照しながら、図6の左側に設けら た加熱部14により、被加熱物4を加熱してい 場合の動作を例として、説明する。

 制御部8は、加熱中の加熱コイル10に対応 たキャンセル電極5bが押されているかどう を判定する(S201)。キャンセル電極5bが押され ている(キャンセル電極5b近傍上部のトッププ レート1上面に指で触れられている)場合(図7(b )時点t0以降、図7(c)時点t5以降、図7(d)時点t0~t2 )、加熱中の加熱コイル10に対応した操作部130 を構成する複数のタッチキー13a~13cの中で、 されたタッチキーがあるかどうかを判定す (S202)。キャンセル電極5bが押されていること を検知している場合(S201でYES)に、押されたタ ッチキーがあれば(S202でYES)(図7(b)及び(d)時点t 1)、押されたタッチキーによる操作を無効に る(S203)(図7(b)及び(d)時点t3)。すなわち、押 れたタッチキーに割り当てられている制御 令に従って、加熱コイル10の動作状態を変更 しないように制御する。例えば、加熱中に加 熱を停止するためのタッチキー13cが押された 場合には、加熱を停止せず、加熱状態を継続 する。また、火力を上げるためのタッチキー 13bが押されたことを検知した場合は、タッチ キー13bが押されたことに従って、火力を上げ ないように加熱コイル10を制御する。ステッ 202において、キャンセル電極5bが押されて ても、タッチキー13bが押されなければ、何 せずに、ステップ201に戻る。

 以上のように、キャンセル電極5bが押さ たことを検知すると、当該検知時の加熱源 制御状態を継続する。また、キャンセル電 5bが押されたことを検知していると、タッチ キー13が押されたことを検知しても、当該タ チキーに割り当てられた制御命令は実行さ ない。また、タッチキー13のいずれかが押 れたことを検知しかつキャンセル電極5bが押 されていない状態が所定時間継続したときに 、適正にタッチキー13のいずれかが操作され と判断して当該タッチキー13に割り当てら た制御命令が実行される。なお、第1の所定 間を設けることは、誤動作を防止するため 有効である。

 ステップ201において、キャンセル電極5b 押されていない場合は、加熱中の加熱コイ に対応した操作部130を構成する複数のタッ キー13a~13cのいずれかのタッチキーが押され かどうかを判定する(S204)。タッチキー13a~13c のいずれかが押された場合、別のタッチキー が同時に押されたかどうかを判定する(S205)。 同時に押された別のタッチキーがあれば、押 された全てのタッチキーによる操作を無効に し(S206)、別のキーが同時に押されていなけれ ば、押されたタッチキーによる操作を有効に する(S207)。

2.3 まとめ
 このように、本実施形態の誘導加熱調理器 よれば、加熱コイル10が被加熱物4を加熱中 、キャンセル電極5bが押された場合、又は キャンセル電極5bに対向するトッププレート 1の上面に使用者又は接地された部分が触れ いる何らかの物体がある場合、キャンセル 極5bと同時に押されたタッチキーの操作によ る加熱コイル10の加熱動作の変更を無効にし いる。キャンセル電極5bはタッチキー13a~13c 近傍に設けられているため、タッチキー13a~ 13cのいずれかの上に何らかの物体が触れると 、タッチキー13a~13cの近傍に設けられている ャンセル電極5bの上方にも当該物体が同時に 触れることが多い。よって、1つ以上のタッ キーの上面に手で触れられた調理器具が置 れた場合や、被加熱物4からのふきこぼれや などがタッチキーと通常接地されるフレー 11に付着した場合、あるいは被加熱物4から ふきこぼれなどを使用者が布巾などで拭い 場合は、キャンセル電極5bにより、同時に されたタッチキーの操作を無効にすること できる。これにより、使用者が意図しない 作をすることなく、加熱コイルへの通電制 の変動を防ぐことができる。例えば、意図 ない加熱の開始、又は意図しない加熱の停 を防いで、加熱調理を継続させることがで る。よって、安全性と使用者の利便性を向 できる。

 また、本実施形態によれば、2つ以上のタ ッチキーが同時に押された場合についても、 それらのタッチキーに従った操作を無効とし ている。これにより、キャンセル電極5bに対 するトッププレート1の上面には触れずに、 複数のタッチキー上に何らかの物体が触れて 操作された場合、例えば調理器具が置かれた 場合や、被加熱物4からのふきこぼれや水な が付着した場合、あるいは被加熱物4からの きこぼれなどを使用者が布巾などで拭いた 合であっても、使用者が意図しない動作を ることなく加熱を継続することができる。 れにより、安全性と利便性の向上を効果的 図ることができ、タッチキーによる操作性 向上させることができる。

 また、使用者側(手前側)を開放して操作 130の周辺を囲むように、キャンセル電極5bを 設ける、すなわち、操作部130の使用者側に、 キャンセル電極5bを設けないことによって、 作部130を操作するときに誤ってキャンセル 極5bに触れてしまうことを防止することが きる。操作部130に対して指で操作する場合 、指先で接触し指全体が手前側に斜めに傾 して位置することになるので手前側の方が ッププレート1により多く接触しかつ近接度 いが高くなる。また、操作部130は使用者が 作し易いように、トッププレート1の使用者 側に配置されているため、もし、キャンセル 電極5bを、使用者側を含んで操作部130の全体 囲むように設けると、使用者が調理中に誤 て触れてしまう可能性が高く、またキャン ル電極5bが金属製のフレーム11に近すぎてし まう。フレーム11は、機器本体やキッチンに 続されることにより、大地(アース)に接続 れるため、キャンセル電極5bが金属製のフレ ーム11に近いと、キャンセル電極5bの電圧が がったままとなってしまい、制御部8は、キ ンセル電極5bが押されたままであると誤っ 判断をしてしまうおそれがある。しかし、 実施形態によれば、キャンセル電極5bは、使 用者側を開放して設けられているため、操作 時にキャンセル電極5bに意図せず触れるある は近接することがなく、また、キャンセル 極5bの電圧が下がったままとなることはな 。したがって、キャンセル電極5bを操作部130 の使用者側に設ける場合は、加熱コイル10側 おけるキャンセル電極5bと操作部130間の距 よりも、使用者側におけるキャンセル電極5a と操作部130間の距離を大きくすることが好ま しい。

2.4 変形例
 なお、本実施形態においては、電極部3と大 地間のインピーダンス、及びキャンセル電極 5aと大地間のインピーダンスのいずれもが、 で触れられていない場合に比べて低下する 、電極部3とキャンセル電極5aが同時に指で れられたと検知する構成としたが、同時に れられたことを検知する構成はこれに限定 れない。例えば、電極部3とキャンセル電極 5a間の容量が増大したことにより電極部3とキ ャンセル電極5aが同時に触れられたことを検 してもよい。また、電極部3近傍に制御部8 コモン電位に接続されたコモン電極を形成 て電極部3とコモン電位間の容量が増大した とを検知して、電極部3が触れられたことを 検知するようにしても良い。同様に、キャン セル電極5a近傍に制御部8のコモン電位に接続 されたコモン電極を形成してキャンセル電極 5aとコモン電位間の容量が増大したことを検 して、キャンセル電極5bが触れられたこと 検知するようにしても良い。

 なお、本実施形態においては、キャンセ 電極5bに対向するトッププレート1の上面に かが触れていると検知している間は、キャ セル電極5bと同時に押されているタッチキ の操作を無効にしたが、キャンセル電極5bと 同時に押されているタッチキーだけでなく、 操作部130を構成する全てのタッチキー13a~13c 操作を無効にしても良い。これにより、誤 作を防ぎ、さらに安全性を向上させること できる。

 また、本実施形態の誘導加熱調理器は、 作部130内において、同時に2つ以上のタッチ キーが押された場合は、押されたタッチキー のみが無効になるように動作したが、操作部 130を構成する全てのタッチキー13a~13cの操作 無効になるようにしても良い。

 また、本実施形態においては、キャンセ 電極5bとタッチキーが同時に押されたとき 、そのタッチキーによる操作を無効にする して説明したが、同時に限らず、所定時間( 2の所定時間、例えば、0.5秒)以内に、キャ セル電極5bからタッチキー13又はタッチキー1 3からキャンセル電極5bという順で押された場 合であっても、そのタッチキーによる操作を 無効にしても良い。すなわち、制御部8は、 ャンセル電極5b近傍のトッププレート1の部 が指で触れられたことを検知している状態 ら、キャンセル電極5b近傍のトッププレート 1の部分が指で触れられていないことを検知 た後、所定時間以内にタッチキー13a~13cのい れかに入力された制御命令に基づく加熱コ ル10への通電状態の変更ができないように 御することで、同様の効果を得ることがで る。

 同様に、2つ以上のタッチキーが同時に押 されたときに限らず、所定時間(第2の所定時 、例えば、0.5秒)以内に、あるタッチキーか ら別のタッチキーが押された場合であっても 、そのタッチキーによる操作を無効にしても 良い。例えば、複数のタッチキーのうちのい ずれか1つが押されてから、第2の所定時間が 過する前に、別のタッチキーが押されると 最初に押されたタッチキーによる操作と後 押されたタッチキーによる操作のどちらも 効にする、又は押されたタッチキーを含む 作部を構成する全てのキーを無効にする。 なわち、最初に押されたタッチキーによる 電制御が既に行われていた場合には、既に っている通電制御を停止するようにしても い。例えば、制御部8が、タッチキーが第1 所定時間(例えば、0.1秒)押されたときに加熱 コイル10の通電を制御する場合、第1の所定時 間が第2の所定時間より短いときに、最初に されたタッチキーに基づく通電制御が既に われてしまう。この場合には、最初に押さ たタッチキーに基づく通電制御を停止する このようにすることで、被加熱物4からのふ こぼれや水などがトッププレートに付着し それを使用者が布巾などで、隣り合うタッ キーが順番に押されるように拭いた場合で っても、タッチキーが動作してしまうこと 防ぐことができる。これにより、使用者が 図しない動作をすることなく安全に加熱を 続でき、さらに使い勝手が向上する。

 なお、あるタッチキーが押されなくなっ から所定時間(第3の所定時間、例えば、0.4 )以内に他のタッチキーが押されたときに、 のタッチキーによる操作を無効にしても同 の効果が得られる。なお、第3の所定時間は 、上記第2の所定時間と同じ長さであっても く、第2の所定時間より長くても短くてもよ 。

 なお、本実施形態においては、いずれか2 つ以上のキーが同時に押されている場合に、 キー操作が無効であるとしたが、いずれか2 以上のキーは同一線上に並べられた隣り合 タッチキー(例えば、タッチキー13aとタッチ ー13b)であっても良いし、隣り合わないタッ チキー(例えば、タッチキー13aとタッチキー13 c)であっても良い。

 なお、図6においては、キャンセル電極5b 、使用者側を開放して、タッチキー13a~13cを 囲むように設けていたが、タッチキー13aと13c の横に配置された部分を削除して、加熱部14 だけに設けるようにしても良い。

 なお、本実施形態においては、キャンセ 電極5bは、トッププレート1の下面のみに設 られていたが、トッププレート1の上面と下 面とに電極を設けることにより構成しても良 い。また、トッププレート1の上面のみにキ ンセル電極5bを設けても良い。同様に、タッ チキー13は、トッププレート1の上面に形成さ れた電極を削除しても良い。

 また、キャンセル電極5bが配置されてい 位置を可視にしても良い。使用者にキャン ル電極5bの位置を認識させることにより、キ ャンセル電極5bが押されると、タッチキー13 よる操作が無効になることを認識し易くす ことができる。

 また、キャンセル電極5bが押されている 態が所定時間以上継続している場合に、報 部12により報知しても良い。これにより、タ ッチキー13による操作が無効であることを使 者に認識し易くすることで、使用者にとっ より使いやすくなる。

 なお、本実施形態において、キャンセル 極5bに対向するトッププレート1上に触れた きとは、キャンセル電極5bの真上に触れた きだけでなく、キャンセル電極5bの外縁近傍 を触れたときも含んでも良い。

 なお、本実施形態においては、3つのタッ チキー13a~13cにより操作部130を構成している 、操作部130を構成するタッチキーの数は任 である。例えば、キャンセル電極5bにより、 タッチキー13の操作を無効にする誘導加熱調 器において、操作部130を構成するタッチキ 13は、1つ以上であれば良い。

 なお、キャンセル電極5bを設けない構成 あっても、2つ以上のタッチキー13が同時に は所定時間以内に押されることにより、タ チキー13による操作を無効にすることができ る。

 本実施形態においては、同じ構成を持つ 熱部14、操作部130、キャンセル電極5bを2つ つ有していたが、これらの数は単なる例で って、1つ以上であれば良い。

 なお、本実施形態においては誘導加熱調 器について説明したが、本発明のタッチキ の構成及び制御については、タッチキーを する他の加熱調理器にも適応できる。例え 、ガス加熱調理器や、ハロゲン調理器、ラ エント調理器などにも適用できる。

 本発明は、何らかの要因でタッチキーが 用意に押された場合でも、使用者の意図し い動作を防止して、安全性および利便性を 果的に向上させることができるため、タッ キーを有する誘導加熱調理器に有用である また、加熱源として加熱コイル以外の電気 熱体を使用した電気ヒータ加熱調理器や、 スを熱源としたガス調理器に適用すること できる。ガス調理器の場合には、トッププ ートに穴を設けてガスバーナを配設するこ ができる。

 なお、実施形態1と実施形態2とを組み合 せても良い。例えば、実施形態2の図8に示す 制御を実施形態1の構成と共に行っても良い 又は、実施形態2においても接触電極3bを有 る構成とし、実施形態2のキャンセル電極5b 実施形態1のキャンセル電極5aと同一の形状 しても良い。これにより、実施形態1と実施 態2により得られる両方の効果が得られる。 よって、使用者がタッチキーを操作しようと 意図していないときに、加熱コイル10への通 制御が行われてしまうことをできる限り防 ことができる。

 本発明の加熱調理器は、使用者がタッチ ーを操作しようと意図していないときに、 ッチキーに割り当てられた制御命令に基づ 動作を実行してしまうことを防ぐことがで るため、タッチキーを有する加熱調理器に 用である。