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Patent Searching and Data


Title:
CORD, PROCESS FOR PRODUCING THE SAME, AND COMPOSITE OF CORD WITH RUBBER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/011397
Kind Code:
A1
Abstract:
A cord obtained by twisting strands each composed of filaments, wherein the peripheral surface of the filaments has been coated with an unvulcanized rubber. The cord hence has improved suitability for rubber infiltration and improved corrosion resistance and is reduced in twist shrinkage.

Inventors:
NISHIMURA MITSUHIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/062944
Publication Date:
January 22, 2009
Filing Date:
July 17, 2008
Export Citation:
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Assignee:
BRIDGESTONE CORP (JP)
NISHIMURA MITSUHIRO (JP)
International Classes:
D07B1/06; D07B1/16
Foreign References:
JPS4740188Y11972-12-05
JP2002302885A2002-10-18
JP2004068213A2004-03-04
JP2992783B21999-12-20
JPH08158275A1996-06-18
Other References:
See also references of EP 2184401A4
Attorney, Agent or Firm:
SUGIMURA, Kenji et al. (3-2-1 Kasumigasek, Chiyoda-ku Tokyo 13, JP)
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Claims:
 1本または複数本のフィラメントを撚り合せてなるコアの周囲に、複数本のフィラメントを撚り合わせてなる少なくとも1層のシースを配したストランドの複数本をさらに撚り合わせたコードであって、該ストランドの少なくともコアの周面に、未加硫ゴムを被覆してなることを特徴とするコード。
 請求項1において、前記ストランドは、複数本のフィラメントを同一方向かつ同一ピッチにて撚り合わせて成ることを特徴とするコード。
 請求項1または2において、前記コードは、複数本のフィラメントによるコアストランドの周囲に、複数本のフィラメントによるシースストランドの複数本を巻き付けてなることを特徴とするコード。
 請求項3において、前記コアストランドの周面に未加硫ゴムを被覆したことを特徴とするコード。
 請求項3または4において、前記コードは、1本からなるコアストランドの周囲に6本のシースストランドを有することを特徴とするコード。
 請求項1ないし5のいずれかに記載のコードの複数本を並置してゴムで被覆して成ることを特徴とするコードおよびゴムの複合体。
 1本または複数本のフィラメントを撚り合せたコアの周囲に、複数本のフィラメントを撚り合せた少なくとも1層のシースからなるストランドの複数本をさらに撚り合わせてコードを作製するに先立ち、該ストランドの少なくともコアの周面に未加硫ゴムを被覆することを特徴とするコードの製造方法。
 請求項7において、コアストランドの周囲に複数本のシースストランドを撚り合わせてコードを製造するに際し、前記コアストランドの周面に未加硫ゴムを被覆することを特徴とするコードの製造方法。
Description:
コードおよびその製造方法並び 、コードおよびゴムの複合体

 本発明は、タイヤや工業用ベルト等のゴ 物品の補強に供するコードおよびその製造 法並びに、コードおよびゴム複合体に関す 。

 タイヤ、中でも建設車両用タイヤの補強 供するコードには、高い強力が必要とされ いるところから、複数本のフィラメントを り合わせたストランドの複数本を更に撚り わせた、いわゆる複撚り構造を有するコー が使用されている。

 しかし、複撚り構造を有するコードは、 数本のフィラメントを用いてストランドと 、このストランドの複数本をさらに撚り合 せるため、例えば乗用車用タイヤの補強に する単撚り構造を有するコードと比べて、 ィラメントの使用本数が多く、また撚り構 が複雑であること等から、フィラメントの 張り強さの合計よりコードの引張り強さが 少してしまい、より減りが大きくなってし う。

 この撚り減りについて例えば、クレーンに 表される荷役機械に使用されているワイヤ ロープの分野では、ストランドを構成する ィラメントの本数が多いことと、ワイヤー ープを構成するストランド同士の噛み合い 作用による圧痕とがあいまって、より減り 大きくなることから、ワイヤーロープの芯 部と側ストランドとの間に、エラストマー たは熱可塑性樹脂を充填することによって より減りを抑制させる技術が提案されてい (特許文献1および特許文献2参照)。

特許第2992783号公報

特開平8-158275号公報

 上記の技術より、より減りの抑制が可能 あるが、特にタイヤの補強に供するコード は、さらに補強材としてのコードにおける 腐食性の確保が要求される。すなわち、タ ヤは、傷を受けるとその外傷からタイヤ内 水分が浸入し、この水分がコードに達して ードを腐食するが、コードの内部に隙間が ると、この隙間を介して水分がコード軸方 に伝播して腐食域がコードに沿って拡大す ことになる。その結果、腐食部を起点とし 、セパレーション故障に到ることから、か うな腐食の伝播を回避するために、コード 部への水分の浸入を抑制し得る性能、つま 耐腐食性がとりわけタイヤ補強用コードに 求されるのである。

 特に、耐腐食性は、上記した複撚り構造 有するコードにおいて、強く希求されてい 。そして、この種の複撚り構造を有するコ ドの耐腐食性を向上させるためには、コー を構成するストランドの内部にゴムを十分 浸入させることが必要となる。

 コードを構成するストランド内へのゴム 浸入性を向上させるためには、ストランド 外部から内部へ至る十分な隙間を設けて、 イヤの製造工程の加硫成形時に、ストラン の内部までゴムを十分に浸入させる手法が 般的になされている。

 しかし、複撚り構造を有するコードは、 数本のフィラメントを撚り合わせてストラ ドとし、このストランドの複数本をさらに り合わせて構成されているため、コード構 が複雑である。そのため、ゴムをストラン 内部まで十分に浸入させるための隙間を設 ることが難しく、タイヤの製造工程の加硫 形時において、ストランド内部にゴムが十 に浸入しない結果、耐腐食性を向上させる とが困難であった。

 そこで、本発明は、特にコード構造が複 な複撚り構造を有するコードにおいて、コ ドを構成するストランドの内部にゴムを十 に浸入させ、より減りの抑制に併せて耐腐 性を向上させるコード構造を与えることを 的とする。

 発明者は、コード構造が複雑な複撚り構 を有するコードの耐腐食性を向上させる手 を鋭意検討した結果、複数本のストランド 撚り合わせてコードとする際に、ストラン の製造に供するフィラメントに予め、未加 ゴムを被覆しておくことが、タイヤ製造の 硫成形時において、ストランド内部にまで ムを十分に浸入させるのに有効であること 見出し、本発明を完成するに至った。

 すなわち、本発明の要旨構成は次の通りで る。
(1)1本または複数本のフィラメントを撚り合 てなるコアの周囲に、複数本のフィラメン を撚り合わせてなる少なくとも1層のシース 配したストランドの複数本をさらに撚り合 せたコードであって、該ストランドの少な ともコアの周面に、未加硫ゴムを被覆して ることを特徴とするコード。

(2)上記(1)において、前記ストランドは、複 数本のフィラメントを同一方向かつ同一ピッ チにて巻き付けて成ることを特徴とするコー ド。

(3)上記(1)または(2)において、前記コードは 、複数本のフィラメントによるコアストラン ドの周囲に、複数本のフィラメントによるシ ースストランドの複数本を巻き付けてなるこ とを特徴とするコード。

(4)上記(3)において、前記コアストランドの 周面に未加硫ゴムを被覆したことを特徴とす るコード。

(5)上記(3)または(4)において、前記コードは 、1本からなるコアストランドの周囲に6本の ースストランドを有することを特徴とする ード。

(6)上記(1)ないし(5)のいずれかに記載のコー ドの複数本を並置してゴムで被覆して成るこ とを特徴とするコードおよびゴムの複合体。

(7)1本または複数本のフィラメントを撚り せたコアの周囲に、複数本のフィラメント 撚り合せた少なくとも1層のシースからなる トランドの複数本をさらに撚り合わせてコ ドを作製するに先立ち、該ストランドの少 くともコアの周面に未加硫ゴムを被覆する とを特徴とするコードの製造方法。

(8)上記(7)において、コアストランドの周囲 に複数本のシースストランドを撚り合わせて コードを製造するに際し、前記コアストラン ドの周面に未加硫ゴムを被覆することを特徴 とするコードの製造方法。

 本発明によれば、ストランドを構成する ィラメントに予め、未加硫ゴムを被覆する とによって、タイヤ製造の加硫成形時にお て、この未加硫ゴムを流動させてストラン 内部フィラメント相互の隙間にゴムを行き らせることができる。従って、ストランド 内部にまでゴムが十分に浸入するため、耐 食性が改善され、併せてより減りが抑制さ たコードを提供することが可能となる。

本発明に従うコードの断面を示す図で る。 本発明に従うコードの断面を示す図で る。 本発明に従うコードの製造工程を示す である。 本発明に従うコードの製造工程を示す である。 比較例のコードの断面を示す図である 本発明に従うコードの断面を示す図で る。 本発明に従うコードの断面を示す図で る。 比較例のコードの断面を示す図である 本発明に従うコードの断面を示す図で る。 本発明に従うコードの断面を示す図で ある。 比較例のコードの断面を示す図である 。 本発明に従うコードの断面を示す図で ある。 本発明に従うコードの断面を示す図で ある。 比較例のコードの断面を示す図である 。 従来例のコードの断面図を示す図であ る。 従来例のコードの断面図を示す図であ る。 従来例のコードの断面図を示す図であ る。 従来例のコードの断面図を示す図であ る。

符号の説明

1  コード
2  コアストランド
3  シースストランド
4  コアフィラメント
4a シースフィラメント
4b シースフィラメント
5  コア
6  最外層シース
6a 第1シース
7  未加硫ゴム
8  未加硫ゴム被覆装置
9  ワイヤー集束器
10 撚り線機
11 巻出しリール

 次に、本発明のコードについて図を用いて しく説明する。
 図1に、本発明に従うコードの断面を示す。 図示のコード1はコアストランド2の周囲に6本 のシースストランド3を撚り合わせて成る。 示例において、コアストランド2およびシー ストランド3は同様の構造を有する。すなわ ち、各ストランドは、3本のコアフィラメン 4によるコア5の周囲に、9本のシースフィラ ント4aによるシース6を撚り合わせた3+9構造 有する。ここで、コアストランド2およびシ スストランド3を構成する少なくともコア5 周面に未加硫ゴム7を被覆してなることが肝 である。

 なぜなら、コアストランド2およびシース ストランド3を構成するコア5の周囲に未加硫 ム7を被覆したことによって、各ストランド の内部が未加硫ゴムで満たされるため、タイ ヤの外傷から浸入した水分がコードの内部に 至ることが回避されることから、耐腐食性が 向上する。また、フィラメント同士の接触も 回避される結果、より減りも抑制される。

 なお、コアストランド2およびシーススト ランド3は、複数本のフィラメントを撚り合 せたものであれば、図示の構造に限定する 要はないが、各ストランドは、複数本のフ ラメントを同一方向かつ同一ピッチにて撚 合わせたコンパクト構造とすることが好ま い。

 なぜなら、コンパクト構造とすることに って、コード内のフィラメント同士が線接 となり、フィラメント同士の点接触が回避 れるため、フレッティング摩耗が抑制され 結果、耐腐食性が向上する。さらに、スト ンドを製造する工程において、コンパクト 造とすることによって、1工程で撚り上げる ことが可能となり、生産性が向上する。

 次に、上記した図1のコードにおいて、図 2に示すように、さらにコアストランド2の周 に未加硫ゴム7を被覆することが好ましい。

 すなわち、各ストランドの少なくともコ 5の周面に未加硫ゴム7を被覆することに加 て、コアストランド1の周面に未加硫ゴムを 覆することによって、コアストランド2と各 シースストランド3との接触がより確実に回 される結果、更なるより減りの抑制が可能 なる。また、コードの内部が未加硫ゴムで たされるため、コードの耐腐食性も向上す 。

 図1および図2に示した、1本のコアストラ ドの周囲に6本のシースストランドを巻き付 けたコードは、代表的な複撚り構造のコード であり、同構造のストランド同士を撚り合わ せる際に、コード全体のバランスを保持し易 い利点を有する。

 なお、図示のコードは同径のフィラメン から成るが、異径のフィラメントを組み合 すことも可能である。

 さらに、図示はしないが、ストランドを 束する必要がある際には、ラッピングコー またはラッピングフィラメントを使用して 良い。

 以上のコードは、その複数本を並置して ゴムで被覆して成るコードおよびゴムの複 体としてタイヤの補強に供する。具体的に 、コードおよびゴムの複合体を、タイヤの ルトまたはカーカスのプライとして適用し タイヤの補強に供する。

 次に、本発明のコードを製造する方法につ て図3に示すコード製造設備を用いて詳しく 説明する。
 すなわち、図3に示すコード製造設備は、コ アフィラメント4を巻出す巻出しリール11およ びシースフィラメント4aを巻出す巻出しリー 11の所定数を設置し、各々の巻出しリール11 より巻き出したフィラメントを集束させるワ イヤー集束器9と、この集束したフィラメン 同士を撚り合わせる撚り線機10を設けている 。そして、巻出しリール11とワイヤー集束器9 との間に、コアフィラメント4に未加硫ゴム 被覆する未加硫ゴム被覆装置8が設置されて る。この撚り線機を用いてコードを製造す には、まず、コアとなるフィラメント4およ びシースとなるフィラメント4aを巻出しリー 11から送り出し、未加硫ゴム被覆装置8にて フィラメント4の周面に未加硫ゴムを被覆す る。その後、ワイヤー集束器9にてコアフィ メント4およびシースフィラメント4aを集合 せ撚り合わせて、1本のコアストランド2を製 造する。
 次に、同様の手順によって、6本のシースス トランド3を製造し、図3に示す撚り線機10を いて、コアストランド2およびシースストラ ド3を撚り合せることによってコード1を製 することができる。

 ここで、本発明のコードを製造するにあ り、巻出しリール11とワイヤー集束器9との にゴム被覆装置8を設け、ストランドの少な くともコアの周面に未加硫ゴムを被覆するこ とが肝要である。

 なぜならば、コードの製造工程である巻 しと巻取りの間に未加硫ゴム被覆装置を組 込むことによって、従来通りの一連のコー 製造工程内でコードを製造することが可能 なり、生産性の向上や作業スペースを確保 る上で極めて有効な方法となるからである

 さらに、図4に示すように、図3に示した 造設備と同様の製造設備を用いて、巻出し ール11とワイヤー集束器9との間に未加硫ゴ 被覆装置8を設け、コアストランド2の周面に さらに未加硫ゴム7を被覆したのち、このコ ストランド2の周囲に複数本のシースストラ ド3を撚り合わせてコード1を製造すること 好ましい。

 なぜならば、コアストランド1の周面に被 覆したこの未加硫ゴムが緩衝材となるからで ある。そのため、コアストランド2とシース トランド3を撚り合わせる際の張力負担時に 各ストランド同士の接触による撚り締りが 和される。その結果、より減りが抑制され コードとなる。

 そして、本発明のコードを構成するスト ンドはバンチャー撚り線機にて撚り合わせ ため、例えば3+9構造または1+6+12構造のスト ンドを、12ccまたは19ccである、いわゆるコ パクト構造とすることによって、工程数が 減され、ストランドの生産性を向上させる とが可能となる。

 表1および表2に示す種々の仕様の下に、 ードを作製した。これらのコード構造につ て図1、図2および図5~図18に示す。なお、図15 ~図18は従来のコードの断面図であり、図1、 2および図5~図14は本発明に従うコードの断面 図である。

 そして、本発明のコードの複数本を所定 間隔を置いて互いに並行に配列してゴムシ トに埋設してなるプライをベルトプライに 用して、このベルトを用いた試作タイヤを 製した。かような試作タイヤについて、補 に供したコードにおけるコアストランド内 のゴム浸入率(%)、シースストランド内部の ム浸入率(%)、コアストランドとシーススト ンド間のゴム浸入率(%)、撚りロス(%)を調査 た。また、本発明のコードを製造する過程 おいて、工程数を調査した。

 コアストランド内部のゴム浸入率(%)、シー ストランド内部のゴム浸入率(%)およびコア トランドとシースストランド間のゴム浸入 (%)について、まず、試作タイヤを解剖して 出したコードを各ストランドに分離した。 して、コアストランドの周面を拡大鏡によ 4方向から観察することによって、コアスト ランド周面のゴムが被覆した面積を画像処理 解析装置で測定した。
 次に、各ストランドの構成が2層撚り構造の 場合は、各ストランドのシースを除去し、コ アの周面を拡大鏡により4方向から観察する とによって、ゴムが被覆した面積を画像処 解析装置で測定した。さらに、各ストラン の構成が3層撚り構造の場合は、まず、各ス ランドの最外層のシースを除去して、コア 最外層のシースの中間に位置する第1シース 6aの周面を拡大鏡より4方向から観察すること によって、ゴムが被覆した面積を画像処理解 析装置で測定し、次に、第1シースを除去し 、コアの周面を4方向から観察することによ て、ゴムが被覆した面積を画像処理解析装 で測定した。
 なお、各ストランドの表面積については、 加硫ゴム被覆処理をしていないコードを用 て、同様の画像処理を行うことによって、 ストランドの表面積を測定した。

 そして、上記で測定した値を、下記式(1)、( 2)および(3)に代入し、コアストランドのゴム 入率(%)、シースストランドのゴム浸入率(%) よびコアストランドとシースストランド間 ゴム浸入率(%)を算出した。
 その結果を表1および表2に併記する。
            記
 コアストランドとシースストランド間のゴ 浸入率=(コアストランド周面のゴム被覆面  / コアストランド周面の表面積)×100 ------- (1)
 各ストランド内部のゴム浸入率(2層撚り構 )=(コア周面のゴム被覆面積 / コア周面の表 面積)×100 -------(2)
 コアストランド内部とシースストランド内 のゴム浸入率(3層撚り構造)={(第1シース周面 のゴム被覆面積 / 第1シース周面の表面積)× 第1シースフィラメント本数+(コア周面のゴム 被覆面積 / コア周面の表面積)×コアフィラ ント本数}×100 / 第1シースフィラメントと アフィラメント本数 -------(3)

 撚りロスは、コードを構成するフィラメ トの強力の総和と、試作タイヤを解剖して 出したコードにJIS Z 2241に準拠した引張り 験を行って測定したコードの強力との差を 出し、コードを構成するフィラメントの強 の総和に対する差の割合として算出した。 の結果を表1および表2に併記する。

 撚り工程数は、下記式(4)にて算出したもの ある。その結果を表1および表2に併記する ただし、本発明における複撚り工程数は、 て1とする。
           記
 撚り工程数=ストランド撚り工程数+複撚り 程数 -------(4)

 本発明の表1および表2において、従来例1~ 4および比較例1~4と各ストランド内部に未加 ゴムを被覆した発明例1~8を比較すると、各 トランドの内部におけるゴムの浸透率が顕 に向上している。そのため、ストランドの 腐食性および、フレッティング摩耗が抑制 る効果が向上する。

 コアストランドおよびシースストランド のゴムの浸入性を向上させるには、発明例1 ~8の評価に現れるように、コアストランドの 面に未加硫ゴムを被覆したのち、シースス ランドを撚り合わせる手段が効果的である

 コアストランドとシースストランドとの撚 締りによる接触圧を低減することに関し、 来例1~4と比較して、コアストランドの周面 未加硫ゴムを被覆した発明例2、4、6、8は、 未加硫ゴムが緩衝材となり、撚りロスを大き く抑制することが可能となることが注目され る。さらに、コアストランドとシースストラ ンド間のゴムの浸入性も向上するため、強力 発揮率とコード全体の耐腐食性を同時に改善 することが可能となる。ここで、強力発揮率 とは、鋼材、線径、素線数から算出した計算 値を基準とした、実際のコード強力の割合と 定義する。