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Patent Searching and Data


Title:
COSMETIC FOR EYELASHES
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/078451
Kind Code:
A1
Abstract:
A cosmetic for eyelashes which is excellent in the effect of imparting a feeling of volumiousness to eyelashes and which exerts high cosmetic base transparency without damage to the color inherent in the cosmetic base. A cosmetic for eyelashes which comprises (a)a silicone resin powder composed of particles having such a pointed-sugar -candy-ball-like shape that small protrusions are present over the whole surface of each particle, (b) a volatile oil (such as low-boiling isoparaffinic hydrocarbon oil or low-boiling silicone oil), and (c) an oily gelling agent. It is preferable that the contents of the components (a), (b), and (c) be 1 to 20mass%, 10 to 80mass %, and 1 to 25mass% respectively. The cosmetic may further contain (d) a film-forming agent at need.

Inventors:
IDE NOBUYUKI (JP)
TATSUTA AMANE (JP)
SATO FUMITAKA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/073016
Publication Date:
June 25, 2009
Filing Date:
December 17, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SHISEIDO CO LTD (JP)
IDE NOBUYUKI (JP)
TATSUTA AMANE (JP)
SATO FUMITAKA (JP)
International Classes:
A61K8/891; A61K8/31; A61K8/60; A61K8/73; A61Q1/10
Foreign References:
JPH1112132A1999-01-19
JP2004359592A2004-12-24
JP2003342370A2003-12-03
JP2008094790A2008-04-24
JP2008137953A2008-06-19
JP2003246710A2003-09-02
JP2004315420A2004-11-11
JPH1112132A1999-01-19
JPH0543420A1993-02-23
Attorney, Agent or Firm:
HASEGAWA, Yoko (Horiguchi Bldg.2-3, Nihombashi Ningyocho,2-chome, Chuo-k, Tokyo 13, JP)
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Claims:
 (a)粉末表面全面に亘って微小突起を有する金平糖形状のシリコーン系樹脂粉末と、(b)揮発性油分と、(c)油性ゲル化剤を含有する、まつ毛用化粧料。
 (b)成分が低沸点イソパラフィン系炭化水素油、低沸点シリコーン油の中から選ばれる1種または2種以上である、請求項1記載のまつ毛用化粧料。
 (a)成分を1~20質量%、(b)成分を10~80質量%、(c)成分を1~25質量%含有する、請求項1または2記載のまつ毛用化粧料。
 さらに(d)被膜剤を含有する、請求項1記載のまつ毛用化粧料。
 (d)成分を1~50質量%含有する、請求項4記載のまつ毛用化粧料。
Description:
まつ毛用化粧料

 本発明はまつ毛用化粧料に関する。さら 詳しくは、まつ毛にボリューム感を与える 果に優れるとともに、基剤の透明性が高く 化粧料基剤がもつ本来の色合いを損なわな 油性タイプのまつ毛用化粧料に関する。

 マスカラ等に代表されるまつ毛用化粧料 、まつ毛を濃く長くみせる、まつ毛にボリ ーム感を与える等の効果のほか、基剤の透 性が高く、化粧料基剤がもつ本来の色合い( 例えば、黒さ)を損なわないことが求められ いる。

 まつ毛にボリューム感を与える手段とし 、基剤中に粉末を配合することが知られて り、例えば、特開2003-246710号公報(特許文献1 )では、特定板径の板状窒化硼素と特定粒径 無機粉体からなる崩壊性球状窒化硼素粒子 、油溶性樹脂を含有するまつ毛用化粧料が 載され、特開2004-315420号公報(特許文献2)では 、揮発性シリコーンに重合体が分散された非 水系ポリマーディスパージョンと、中空粉末 を含有するマスカラが記載されている。

 しかし一般に、基剤中に粉末を配合する 、まつ毛塗布後の外観(塗膜)が曇ったマッ な質感となったり、白っぽくなったり、ぼ ぼそしたりして、マスカラ本来の色合い(黒 、等)を損なう傾向がみられるため、多量に 配合することはできなかった。

 なお、粉末としてシリコーン系粉末を用 た例として、特開平11-12132号公報(特許文献3 )では、仕上がり膜の均一性、べたつきのな 等の使用性向上を図ってシリコーン系樹脂 末を配合したまつ毛用化粧料が記載され、 開平5-43420号公報(特許文献4)では、感触性向 を図ってポリメチルシルセスキオキサン粉 と疎水化処理粉体を配合した化粧料が記載 れているが、これら特許文献3、4に記載の リコーン系粉末はいずれも真球状のものを いており、表面に微小突起を有する金平糖 状のシリコーン系粉末を用いることについ はなんら示されていない。

特開2003-246710号公報

特開2004-315420号公報

特開平11-12132号公報

特開平5-43420号公報

 本発明は、まつ毛にボリューム感を与え 効果に優れるとともに、基剤の透明性が高 、化粧料基剤がもつ本来の色合いを損なわ いまつ毛用化粧料を提供することを目的と る。

 本発明者らは、上記課題を解決するため 鋭意研究を重ねた結果、油性タイプのまつ 用化粧料に、特定形状のシリコーン系粉末 配合することにより、上記課題を解決し得 ことを見出し、本発明を完成するに至った

 すなわち本発明は、(a)粉末表面全面に亘 て微小突起を有する金平糖形状のシリコー 系樹脂粉末と、(b)揮発性油分と、(c)油性ゲ 化剤を含有するまつ毛用化粧料に関する。

 また本発明は、さらに(d)被膜剤を含有す 、上記まつ毛用化粧料に関する。

 本発明により、まつ毛にボリューム感を える効果に優れるとともに、基剤の透明性 高く、化粧料基剤がもつ本来の色合いを損 わない油性タイプのまつ毛用化粧料が提供 れる。

 以下、本発明のまつ毛用化粧料について 述する。

 本発明では(a)成分として、粉末表面全面 亘って微小突起を有する金平糖形状のシリ ーン系樹脂粉末を用いる。シリコーン系樹 粉末としては、特に限定されるものでない 、使用性の点からポリメチルシルセスキオ サン粉末が好ましい。

 本発明で用いるシリコーン系樹脂粉末は その形状に特徴があり、粉末表面全面に亘 て微小突起を有し、金平糖形状をなす。平 粒径は特に限定されるものでないが3.5~6.5μm 程度が好ましい。このような金平糖形状のシ リコーン系樹脂粉末は、例えば「トスパール 150KA」(モメンティブ社製)等として市販され いる製品を好適に用いることができる。た しこれに限定されるものでない。「トスパ ル150KA」粉末粒子の電子顕微鏡写真(SEM)を図1 に示す。

 なお、モメンティブ社から「トスパール1 45A」等として、表面に微小突起がなく真球状 のポリメチルシルセスキオキサン粉末が販売 されているが、上記金平糖状の「トスパール 150KA」とこの真球状の「トスパール145A」とを 比べると、吸油量(油分としてスクワラン使 )は、「トスパール150KA」では61.3(100ml/mg)、「 トスパール145A」では48.4(100ml/mg)であった。屈 折率(n)、まつ毛への付着量、ボリュームアッ プ効果等については後掲の実施例欄に示す。

 (a)成分の配合量は、化粧料全量中に1~20質 量%が好ましく、より好ましくは3~15質量%、特 に好ましくは5~10質量%である。配合量が1質量 %未満では、ボリューム効果を付与するのに 分ではないため、まつ毛用化粧料としての 果を発現することが難しい。一方、20質量% 超えて配合すると、硬度が高くなりすぎ、 つ毛への均一な付着性が損なわれるおそれ ある。

 (b)成分である揮発性油分(常温で揮発性を 有する油分)としては、低沸点(常圧における 点260℃以下)イソパラフィン系炭化水素油や 低沸点シリコーン油等が好ましく用いられる 。

 低沸点イソパラフィン系炭化水素油(軽質 イソパラフィン)としては、具体的には、ア ソパーA、同C、同E、同G、同H、同K、同L、同M (以上、いずれもエクソン社製)、シェルゾー 71(シェル社製)、ソルトロール100、同130、同 220(以上、いずれもフィリップ社製)等として 販されており、商業的に入手可能である。

 低沸点シリコーン油としては、例えば下 式(I)で表される鎖状シリコーン油、下記式( II)で表される環状シリコーン油(シクロメチ ン)が好ましく用いられる。

(式中、mは0~3の整数を表す)

(式中、nは3~7の整数を表す)
 上記低沸点シリコーン油としては、ヘキサ チルシクロトリシロキサン、オクタメチル トラシクロシロキサン、デカメチルシクロ ンタシロキサン、ドデカメチルシクロヘキ シロキサン、テトラデカメチルシクロヘプ シロキサンなどが好ましいものとして挙げ れる。

 本発明では(b)成分として、例えば「アイ パーH」等の軽質イソパラフィンを主成分と して含むのが好ましいが、デカメチルシクロ ペンタシロキサン等の低沸点シリコーン油を 併用してもよい。軽質イソパラフィンと低沸 点シリコーン油は、100:0~50:50(質量比)の割合 混合して用いるのが好ましい。(b)成分は1種 たは2種以上を用いることができる。

 (b)成分の配合量は、化粧料全量中に10~80 量%が好ましく、より好ましくは20~70質量%、 に好ましくは30~60質量%である。配合量が10 量%未満では、溶媒としての機能が十分果た ず、化粧料を構成する他の配合成分を溶解 るのに十分ではなく、均一で使用に耐え得 化粧料を得ることができない。一方、80質 %を超えて配合すると、化粧料としての適度 硬度が出ずに液状となり、まつ毛に均一に 布することができず、また系の安定性を保 ことも難しい。

 (c)成分の油性ゲル化剤としては、特に限 されるものでなく、例えば、デキストリン 肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、有 変性粘土鉱物、12-ヒドロキシステアリン酸 金属石鹸等が挙げられる。

 上記デキストリン脂肪酸エステルは、デ ストリンまたは還元デキストリンと高級脂 酸とのエステルである。上記デキストリン たは還元デキストリンの平均糖重合度は3~10 0、好ましくは10~50のものを用いるのが好まし い。また上記高級脂肪酸は炭素数8~24、好ま くは14~18の飽和脂肪酸を用いるのが好ましい 。デキストリン脂肪酸エステルの具体例とし ては、パルミチン酸デキストリン、パルミチ ン酸/2-エチルヘキサン酸デキストリン、ステ アリン酸デキストリン、パルミチン酸/ステ リン酸デキストリン、オレイン酸デキスト ン、イソパルミチン酸デキストリン、イソ テアリン酸デキストリン等が挙げられ、こ らの1種または2種以上を用いることができる 。市販品としてはパルミチン酸デキストリン (「レオパールKL」、「レオパールTL」)やパル ミチン酸/2-エチルヘキサン酸デキストリン( レオパールTT」)(いずれも千葉製粉社製)等が 挙げられる。

 上記ショ糖脂肪酸エステルとしては、ス アリン酸スクロースや酢酸ステアリン酸ス ロース等があり、具体的には、「シュガー ックスS-10E」、「DKエステルS-160」、「シュ ーワックスA-10E」(いずれも第一工業製薬社 」等が挙げられる。

 上記有機変性粘土鉱物は、粘土鉱物(例え ばモンモリロナイト、サポナイト、ヘクトラ イト、ベントナイトなど)の結晶層間に介在 る変換性カチオンを有機極性化合物や有機 チオンで置換したものなどが挙げられる。 体的には、ジメチルジステアリルアンモニ ムヘクトライト(=クオタニウム-18ヘクトライ ト)、ジメチルジステアリルアンモニウムベ トナイト(=クオタニウム-18ベントナイト)、 ンジルジメチルジステアリルアンモニウム クトライトや、ジオクタデシルジメチルア モニウム塩変性モンモリロナイト、オクタ シルジメチルベンジルアンモニウム塩変性 ンモリロナイト、ジヘキサデシルジメチル ンモニウム塩変性モンモリロナイト等が挙 られる。本発明に用いられる有機変性粘土 物は、例えば「ベントン38」(=クオタニウム- 18ヘクトライト)、「ベントン34」(=クオタニ ム-18ベントナイト)、「ベントン27」(=ベンジ ルジメチルジステアリルアンモニウムヘクト ライト)(いずれもレオックス社製)、「クレイ トーン40」、「クレイトーンSO」(いずれもサ ン・クレイ社製)等として市販されており、 商業的に入手可能である。

 なお、あらかじめ有機変性された粘土鉱 を用いる以外に、合成スメクタイト(ケイ酸 アルミニウムマグネシウム)などの未変性粘 鉱物とカチオン界面活性剤を別々に組成物 に配合し、ゲル状組成物製造工程中で粘土 物を有機変性させてもよい。

 上記金属石鹸としては、イソステアリン酸 ルミニウム、ステアリン酸カルシウム等が げられる。
(c)成分は1種または2種以上を用いることがで る。(c)成分の配合量は、本発明化粧料全量 に1~25質量%が好ましく、より好ましくは3~20 量%、特に好ましくは5~15質量%である。(c)成 の配合量が1質量%未満では化粧料としての 度な硬度が出ずに液状となり、まつ毛に均 に塗布することができず、また系の安定性 保つことも難しい。一方、25質量%を超えて 合すると逆に硬度が高すぎて、均一で使用 耐え得る化粧料を得ることができないおそ がある。

 本発明では、上記(a)~(c)成分に加え、さら に、(d)被膜剤を配合することができる。(d)成 分を配合することにより、汗、涙、皮脂等に 対する抵抗性を高めたり、まつ毛のカール持 続性を高める効果を付与したり、他の部位( 髪や皮膚への)2次付着(転写)を抑制する効果 向上を図ることができる。(d)成分としては 通常、化粧料に被膜形成剤として配合され 樹脂であれば、特に限定されるものでない 具体的には、ポリビニルアルコール、ポリ ニルピロリドン、ポリ酢酸ビニル、ポリア リル酸アルキル等のラテックス類、デキス リン、アルキルセルロースやニトロセルロ ス等のセルロース誘導体、トリメチルシロ シケイ酸等のシリコーン樹脂、トリメチル ロキシシリルプロピルカルバミド酸、フッ 変性シリコーン樹脂、アクリルシリコーン 重合樹脂等のシリコーン系樹脂、フッ素樹 、芳香族系炭化水素樹脂、ポリマーエマル ョン樹脂、テルペン系樹脂、ポリブテン、 リイソプレン、アルキド樹脂、ポリビニル ロリドン変性ポリマー、ロジン変性樹脂、 リウレタン等が用いられる。フッ素樹脂と ては、パーフルオロアルキル基含有アクリ 樹脂、パーフルオロアルキル基含有メタク ル樹脂など炭化水素系の主鎖にペンダント にパーフルオロアルキル基をもつもの;ポリ フッ化ビニリデンなどのように主鎖自身がフ ルオロカーボンであるもの;フルオロエチレ と炭化水素系ビニルエーテルのラジカル共 合により得られる主鎖に、炭化水素部分と ルオロカーボン部分の両方をもつもの等が げられるが、これら例示に限定されるもの はない。

 これらの中でも特に、シリコーン系の樹 が好ましく、中でもトリメチルシロキシケ 酸〔市販品としては、「KF7312J」、「X-21-5250 」(ともに信越シリコーン社製)等〕やトリ(ト リメチルシロキシ)シリルカルバミド酸(信越 リコーン社製)を用いることができるが、こ れらに限定されるものではない。(d)成分は1 または2種以上を用いることができる。

 (d)成分を配合する場合、その配合量は本 明化粧料全量中に1~50質量%が好ましく、よ 好ましくは5~40質量%、特に好ましくは10~30質 %である。配合量が1質量%未満では十分なカ ル効果、カール保持効果が得られず、また 水性、耐汗、耐皮脂性等の化粧持ちの効果 乏しい。一方、配合量が50質量%を超えて配 すると、油性ゲルの硬度が柔らかくなる傾 にあり、均一に毛髪へ塗布することが困難 なる。また、乾燥までに時間がかかり毛髪 士が束になりやすく(=セパレート効果がな )、べたつきが顕著になるため好ましくない

 本発明まつ毛化粧料にはさらに、通常ま 毛用化粧料に配合し得る成分として、常温 固形である油分、常温で液状である油分(常 温で揮発しない流動油分)、色材等を適宜配 することができる。

 上記固形油分としては、例えば、パラフ ン、マイクロクリスタリンワックス、ポリ チレンワックス、キャンデリラロウ、カル バロウ、ミツロウ、モクロウ、ホホバエス ル、合成ワックス等が挙げられる。これら 分を配合することにより温度安定性や、毛 化粧料でのボリューム効果、カール効果等 より向上させることができる。これら固形 分を配合する場合、配合量は1~20質量%程度 するのが好ましい。

 上記液状油分としては、例えば、重質イ パラフィン、スクワラン、流動パラフィン の炭化水素油;セチル-2-エチルヘキサノエー ト、2-エチルヘキシルパルミテート、2-オク ルドデシルミリステート、ネオペンチルグ コールー2-エチルヘキサノエート、イソプロ ピルミリステート、ミリスチルミリステート 等のエステル類;オリーブ油、アボカド油、 ホバ油、ヒマワリ油、サフラワー油、椿油 マカデミアナッツ油、ミンク油、液状ラノ ン、酢酸ラノリン、ヒマシ油等の油脂;ジメ ルポリシロキサン、メチルフェニルポリシ キサン、高重合度のガム状ジメチルポリシ キサン、ポリエーテル変性シリコーン、ア ノ変性シリコーン等のシリコーン系油分;フ ッ素変性ジメチルポリシロキサン、フッ素変 性メチルフェニルポリシロキサン、パーフロ ロポリエーテル、パーフロロカーボン等のフ ッ素系油分等が挙げられる。これら成分を配 合することにより特に乾燥後の塗膜のつやを 向上させ、被膜強度を高めることができる。 これら液状油分を配合する場合、配合量は0.1 ~10質量%程度とするのが好ましい。

 上記色材としては、一般にメーキャップ 粧料に用いられるものであれば特に制限さ るものではないが、疎水性のものが好適に いられる。例えばタルク、マイカ、カオリ 、炭酸カルシウム、亜鉛華、二酸化チタン 赤酸化鉄、黄酸化鉄、黒酸化鉄、群青、カ ボンブラック、低次酸化チタン、コバルト イオレット、酸化クロム、水酸化クロム、 タン酸コバルト、オキシ塩化ビスマス、チ ン-マイカ系パール顔料等の無機顔料;赤色20 1号、赤色202号、赤色204号、赤色205号、赤色22 0号、赤色226号、赤色228号、赤色405号、橙色20 3号、黄色205号、黄色4号、黄色5号、青色1号 青色404号、緑色3号等のジルコニウム、バリ ムまたはアルミニウムレーキ等の有機顔料; クロロフィル、β-カロチン等の天然色素;ナ ロン、セルロース、ポリエチレン等の樹脂 末類;染料等が挙げられる。これら色材の配 量は0.1~30質量%程度とするのが好ましい。

 本発明まつ毛用化粧料は、固形状、ペー ト状、あるいは粉末や顔料を安定に分散さ 得る程度の粘度を有する範囲内で液状をな ものが好ましい。

 本発明のまつ毛用化粧料には、さらに、 的に応じて、本発明の効果を損なわない量 、質的範囲内でメーキャップ化粧料に通常 合し得る成分を添加してもよい。このよう 成分としては、例えば、繊維、アルコール 、多価アルコール、薬剤、界面活性剤、高 子、防腐剤、香料、酸化防止剤、紫外線吸 剤、保湿剤、水などが挙げられるが、これ に限定されるものではない。

 本発明について以下に実施例を挙げてさ に詳述するが、本発明はこれによりなんら 定されるものではない。配合量は特記しな 限り、その成分が配合される系に対する質 %で示す。

 (実施例1)
 本発明まつ毛化粧料の主溶媒として用いら る(b)成分に、各種粉末を配合・混合した場 の、透明性、性状について調べた。

 すなわち、軽質イソパラフィン(「アイソパ ーH」、エクソン社製)と、下記表1に示す各粉 末を、軽質イソパラフィン:粉末=2:1(質量比) 割合で混合し、性状を目視により観察した 透明性については下記基準により評価した 結果を表1に示す。
(透明性評価基準)
優:透明性が高い
可:半透明である
不可:透明性が低い

 表1の結果から明らかなように、粉末とし て本発明の(a)成分である金平糖形状のポリメ チルシルセスキオキサン(「トスパール150KA」 )を用いた場合のみ、外観が白濁せず透明性 優れ、軽質イソパラフィン溶媒に均一に分 した。

 (実施例2)
 真球状のポリメチルシルセスキオキサン(「 トスパール145A」、モメンティブ社製)と、本 明で用いられる金平糖形状のポリメチルシ セスキオキサン(「トスパール150KA」、モメ ティブ社製)とを用いて、粉末の屈折率を測 定した。

 すなわち、上記各粉末2gを軽質イソパラ ィン(「アイソパーH」、エクソン社製。屈折 率(n)=1.423)10gに分散させ、そこへ低沸点シリ ーン油であるデカメチルシクロペンタシロ サン(屈折率(n)=1.398)を0.1gずつ滴下していき 最も透明になった混合油分の屈折率を測定 、その値を粉末の屈折率とした。

 その結果、真球状のポリメチルシルセス オキサンの屈折率(n)=1.410、金平糖形状のポ メチルシルセスキオキサンの屈折率(n)=1.419 あった。

 すなわち、本発明の(a)成分の屈折率は、 スカラの主溶媒である軽質イソパラフィン 屈折率と極めて近い値であった。よって金 糖状のシリコーン系樹脂粉末を用いること 極めて基剤の透明性の高いまつ毛用化粧料 得られる。

 (実施例3)
 真球状のポリメチルシルセスキオキサン(「 トスパール145A」、モメンティブ社製)と、本 明で用いられる金平糖形状のポリメチルシ セスキオキサン(「トスパール150KA」、モメ ティブ社製)とを用いて、以下の方法で粉末 のまつ毛への付着比較実験を行った。

 塗布サンプル(試料)として、粉末:軽質イ パラフィン(「アイソパーH」使用)=1:1(質量 )で分散したものを用意した。

 まつ毛サンプルとして、髪の毛(ストランド )を30本程度にまとめ、それを2.5cmにカットし ものを用いた。
〈測定方法〉
 試料をマスカラブラシで適量とり、まつ毛 ンプルに3回塗布し、それを37℃、15分間乾 させた前後の質量により、試料の付着量を 出した。その結果、真球状のポリメチルシ セスキオキサン(「トスパール145A」)では付 量76.3mgであったのに対し、本発明で用いら る金平糖形状のポリメチルシルセスキオキ ン(「トスパール150KA」)では付着量147.0mgで、 付着量が格段に高かった。

 (実施例4)
 下記(1)~(5)に示す各粉末をそれぞれ5質量%配 した下記組成のマスカラを試作し、それら まつ毛サンプル〔髪の毛(ストランド)を30本 程度にまとめ、それを2.5cmにカットしたもの に3回塗布して、37℃で30分間乾燥させた。 の乾燥前後の質量差を残存量として計算し 。なお対照として粉末を配合しない試料に いても実験を行った。結果を図2に示す。
(用いた粉末)
(1)金平糖形状のポリメチルシルセスキオキサ ン(「トスパール150KA」)、
(2)真球状のポリメチルシルセスキオキサン( トスパール145A」)、
(3)セルロース粉末、
(4)ボリューム効果の高い中空ナイロン繊維(0. 5mm品)、
(5)中空粉末〔「MFL-50SCA」(松本油脂製薬社製) 上記特許文献2(=特開2004-315420号公報)で使用 。

 図2に示す結果から明らかなように、粉末 として本発明の(a)成分である金平糖形状のポ リメチルシルセスキオキサン(「トスパール15 0KA」)を配合した場合の残存量が最も多く、 リュームアップ効果に優れることが示唆さ た。

 (実施例5)
 実施例4で用いたマスカラのうち、粉末を配 合しないマスカラ(=対照試料)、「トスパール 150KA」を5質量%配合したマスカラ、ボリュー 感が感じられる中空ナイロン繊維(0.5mm品)を5 質量%配合したマスカラ、および中空粉末(「M FL-50SCA」)を5質量%配合したマスカラを、それ れ透明なエナメル瓶に充填し、外観の黒さ 明度、および官能により評価した。

 明度(L値)の測定は、Macbeth COLOR-EYE7000 分 光度計システムを用いた。明度(L値)が低い ど基剤の黒さを阻害しないことを示す。

 官能評価は以下の基準に従った。
(評価基準)
優:対照試料に対して、外観の黒さが同程度
良:対照試料に対して、やや外観の黒さが減
可:対照試料に対して、少し外観の黒さが減 、やや灰色がかった外観を呈する
不可:対照試料に対して、灰色がかった外観 呈する
 結果を表2に示す。

 表2に示す結果から明らかなように、「ト スパール150KA」を配合したマスカラは、粉末 配合しない試料と同様な明度であり、「黒 を阻害しない」ことが確認された。また、 記特許文献2(=特開2004-315420号公報)に記載の 従来ボリュームおよびカール効果を両立さ る効果を目的として配合している中空粉末( 「MFL-50SCA」)を配合したマスカラと比べても 基剤を白くさせないことが確認された。ボ ューム感が感じられる中空ナイロン繊維を 合したマスカラでは官能評価に劣っていた

 (実施例5)
 実施例4で用いたマスカラのうち、「トスパ ール150KA」を配合した本発明マスカラを、-20 、-5℃、0℃、室温(25℃)、37℃、50℃の各温 で4週間経過した後の、色調、外観を、製造 後のものと対比させて評価した(3ロット)。 の結果、外観、色調ともにほとんど変化が られず、温度安定性に優れていることが確 された。

 以下にさらに処方例を示す。

本発明で用いられる金平糖形状のシリ ーン系樹脂粉末粒子の形状を示す電子顕微 写真(SEM)である。 実施例4で行ったマスカラ残存量の試験 結果を示すグラフである。

 本発明のまつ毛用化粧料は、油性タイプ 、まつ毛にボリューム感を与える効果に優 るとともに、基剤の透明性が高く、化粧料 剤がもつ本来の色合いを損なわないという れた効果を奏する。