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Title:
COVER SECURED TO ENGINE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/034685
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] Noise and vibration of a cover, such as a chain cover, secured to an engine are further reduced. [PROBLEMS] Circularly demarcated sections (17) having circular outer peripheries are arranged in the center portion of the chain cover (7). The circularly demarcated sections (17) are recessed on a front surface (7a) of the chain cover (7), projected on a rear surface (7b) of the chain cover (7), and formed, at least on the front surface side, in a continuous curved surface made up of continuing curved surfaces. Since the circularly demarcated sections on the front surface of the cover are made up of the recessed curved surfaces, the proportion of a flat surface part (flat part) of the cover is reduced. This suppresses sound radiation from the cover to reduce noise. Further, when three adjacent circularly demarcated sections are arranged in a triangular pattern where their outer peripheries are in contact with each other, the circularly demarcated sections are most densely arranged on the front surface of the cover, which reduces the area of a flat surface which is a portion (18) surrounded by the three adjacent circularly demarcated sections. As a result, sound radiation from the front surface of the cover is reduced.

Inventors:
KOYAMA YOSHIAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/002280
Publication Date:
March 19, 2009
Filing Date:
August 22, 2008
Export Citation:
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Assignee:
HONDA MOTOR CO LTD (JP)
KOYAMA YOSHIAKI (JP)
International Classes:
F02B77/13; B22D17/22; F02B67/06
Foreign References:
JP3412759B22003-06-03
JP2003245725A2003-09-02
JPH10220287A1998-08-18
JP2002038944A2002-02-06
JP2002339759A2002-11-27
JP2005342745A2005-12-15
Other References:
See also references of EP 2187018A4
None
Attorney, Agent or Firm:
OSHIMA, Yoichi (2-20 Kanda-Jimbocho Chiyoda-k, Tokyo 51, JP)
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Claims:
 クランク軸の回転を被駆動軸に伝える無端伝動部材を覆うようにエンジンに固設されたカバーであって、
 前記カバーにおける前記エンジンの外方に臨む表面に、円形状に区画された円形区画部が設けられ、かつ当該円形区画部が、凹面または凸面からなる連続湾曲面として形成されていることを特徴とするエンジンに固設されたカバー。
 前記カバーの裏面に、少なくとも前記円形区画部に掛かるリブが突設されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンに固設されたカバー。
 前記円形区画部が、前記凹面でありかつ前記カバーの前記裏面に突出する連続湾曲面に形成され、
 前記リブが、前記エンジンの車体搭載状態で鉛直方向に対して傾いて延在していることを特徴とする請求項2に記載のエンジンに固設されたカバー。
 前記円形区画部を少なくとも3つ備え、かつ当該3つの円形区画部は互いに外周を接して配置されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンに固設されたカバー。
 前記カバーが金型加工により形成され、
 前記金型加工における型離れのための押しピン用ボス部が、前記3つの円形区画部により囲まれた部分に形成されていることを特徴とする請求項4に記載のエンジンに固設されたカバー。
 前記円形区画部は、厚さ一定に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のエンジンに固設されたカバー。
 前記カバーにおける前記エンジンの外方に臨む表面は、前記カバーの幅方向長さよりも大きな曲率半径の幅方向で略全体にわたる湾曲状部を備え、
 前記円形区画部が前記湾曲状部に設けられたことを特徴とする請求項1に記載のエンジンに固設されたカバー。
 前記円形区画部が、前記凹面でありかつ前記カバーの前記裏面に突出する連続湾曲面に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のエンジンに固設されたカバー。
 前記円形区画部を少なくとも3つ備え、かつ当該3つの円形区画部は互いに外周を接して配置されていることを特徴とする請求項7に記載のエンジンに固設されたカバー。
 前記カバーが金型加工により形成され、
 前記金型加工における型離れのための押しピン用ボス部が、前記3つの円形区画部により囲まれた部分に形成されていることを特徴とする請求項9に記載のエンジンに固設されたカバー。
 前記円形区画部は、厚さ一定に形成されていることを特徴とする請求項7に記載のエンジンに固設されたカバー。
Description:
エンジンに固設されたカバー

 本発明は、クランク軸の回転を被駆動軸 伝える無端伝動部材を覆うようにエンジン 固設されたカバーに関するものである。

 従来、自動車のエンジンにおいて、クラ ク軸から動力を取り出して、カムシャフト 補機類を駆動するようにしたものがある。 の駆動力伝達構造にあっては、クランク軸 軸端部をシリンダブロックの外方に突出さ 、その軸端部にスプロケットやプーリを同 に固設し、被駆動部材としての例えばカム ャフトにも同軸にスプロケットやプーリを 設し、両スプロケットや両プーリにチェー またはベルトを掛け渡すなどしている。そ て、チェーンやベルトを覆うカバー(チェー ンカバーやベルトカバー:以下、チェーンカ ーと記す)がエンジンにおけるクランク軸線 向端面に固設されている。

 しかしながら、チェーンカバーがクランク の振動等に共振したり、チェーン(ベルトも 同様)の音がチェーンカバーを介して外方に 達されたりするため、チェーンカバーから せられる音をできるだけ抑えることが望ま る。その対策の一つとして、例えばチェー カバーの表面に多数の多角形状に区画され 凹凸面を形成し、振動抑制効果を高めたも がある(例えば特許文献1参照)。

特許3412759号公報

 上記構造により、振動抑制効果が得られ が、凹面または凸面に平坦部が残っている め膜共振による放射音が生じる虞があった そのため、振動や騒音をより一層低減する とが望まれている。

 このような課題を解決して、チェーンカ ーなどのエンジンに固設されたカバーにお て振動や騒音をより一層低減することを実 するために本発明においては、クランク軸( 6)の回転を被駆動軸(13)に伝える無端伝動部材 (14)を覆うようにエンジン(1)に固設されたカ ー(7)であって、前記カバー(7)における前記 ンジン(1)の外方に臨む表面(7a)に、円形状に 画された円形区画部(17)が設けられ、かつ当 該円形区画部(17)が、凹面または凸面からな 連続湾曲面として形成されているものとし 。

 特に、前記カバー(7)の裏面(7b)に、少なく とも前記円形区画部(17)に掛かるリブ(18)が突 されていること、さらに、前記円形区画部( 17)が、前記凹面でありかつ前記カバー(7)の前 記裏面(7b)に突出する連続湾曲面に形成され 前記リブ(18)が、前記エンジン(1)の車体搭載 態で鉛直方向に対して傾いて延在している と、また、前記円形区画部(17)を少なくとも 3つ備え、かつ当該3つの円形区画部(17)は互い に外周を接して配置されていること、さらに 、前記カバー(7)が金型加工により形成され、 前記金型加工における型離れのための押しピ ン用ボス部(21)が、前記3つの円形区画部(17)に より囲まれた部分に形成されていること、ま た、前記円形区画部(17)は、厚さ一定に形成 れていると良い。

 あるいは、クランク軸(6)の回転を被駆動 (13)に伝える無端伝動部材(14)を覆うように ンジン(1)に固設されたカバー(7)であって、 記カバー(7)における前記エンジン(1)の外方 臨む表面(7a)は、前記カバー(7)の幅方向長さ 逆数よりも小さな曲率の湾曲状部(7c)を備え 、該湾曲状部(7c)に、円形状に区画された円 区画部(17)が設けられ、かつ当該円形区画部( 17)が、凹面または凸面からなる連続湾曲面に 形成されているものとした。

 特に、前記円形区画部(17)が、前記凹面で ありかつ前記カバー(7)の前記裏面に突出する 連続湾曲面に形成されていること、また、前 記円形区画部(17)を少なくとも3つ備え、かつ 該3つの円形区画部(17)は互いに外周を接し 配置されていること、さらに、前記カバー(7 )が金型加工により形成され、前記金型加工 おける型離れのための押しピン用ボス部(21) 、前記3つの円形区画部(17)により囲まれた 分に形成されていること、また、前記円形 画部(17)は、厚さ一定に形成されていると良 。

 第1の発明によれば、カバーの主面に対し て凹または凸面となる円形状の円形区画部が 連続する曲面で形成されているので、カバー における平面部(平坦部)が減少するため、カ ーからの放射音が抑制されるため騒音を低 することができる。

 特に第2の発明によれば、カバーの裏面で あって円形区画部に掛かるリブが突設されて いることにより、カバーに対する円形区画部 の凹または凸面形状の強度が補強され、より 騒音が低下する。さらに第3の発明によれば エンジンの車体搭載状態で鉛直方向に対し リブが傾いていることにより、カバー内の イル(潤滑油)が円形区画部に掛かるリブ上に 溜まるようになり、リブに溜まったオイルを 、円形区画部に伝わらせて垂れ落とすことが でき、オイルの貯留部(オイルパン)への戻り 促進されるため、リブを設けても何等問題 生じることがない。

 また第4の発明によれば、少なくとも3つ 円形区画部を互いに外周を接して配置する とにより、円形区画部による凹または凸面 カバーの面上に最も密となる状態に並べる とができ、円形区画部間に残る平面を極力 なくすることができるため、放射音の低減 促進し得る。さらに第5の発明によれば、カ ーを金型加工する場合に型離れさせるため 押しピンを当てる押しピン用ボス部が、例 ば円形区画部内すなわち湾曲面上に位置す 場合には押しピンによる力が型離れ方向以 の分力をもってしまうのに対して、3つの円 形区画部により囲まれた部分である平坦部に 設けることから、上記分力が生じることが無 く、型離れを正確に行うことができ、放射音 を抑制するべく少なくとも3つの円形区画部 好適に配置した形状のカバーを金型加工に り容易に制作することができる。また第6の 明によれば、円形区画部の厚さを一定にす ことにより、カバーに凹または凸面を形成 る形状において重量増となることがなく、 分的に強度が低下することもないため、振 や騒音の抑制を促進し得る。

 また、第7の発明によれば、カバー表面が 外方に凸となる湾曲状部を幅方向で略全体に わたり備えていることにより、カバーの剛性 が高まって放射音発生に対する剛性が高まり 、放射音が抑制され、さらにその表面に円形 区画部を形成することで、より一層放射音を 抑制することができる。

 特に第8の発明によれば、カバーの外方に 凸となる湾曲状に形成された表面に対して円 形区画部が内側の裏面に凸となるように形成 されていることにより、円形区画部がカバー 表面に凸となるように形成されるものあるい は円形区画部が一切形成されないものに対し て、エンジンのクランク軸方向の長さを短く することができる。これにより、例えばメン テナンス時に取り外す可能性のあるカバーに 対してその取り外しスペースの確保において 、カバー周辺の車体部材等を相対的にできる だけカバー側に近接させることができ、レイ アウトの制約をできるだけ小さくすることが できる。

 また第9の発明によれば、少なくとも3つ 円形区画部を互いに外周を接して配置する とにより、円形区画部による凹または凸面 カバーの面上に最も密となる状態に並べる とができ、円形区画部間に残る平面を極力 なくすることができるため、放射音の低減 促進し得る。さらに第10の発明によれば、カ バーを金型加工する場合に型離れさせるため に押しピンを当てる押しピン用ボス部が、例 えば円形区画部内すなわち湾曲面上に位置す る場合には押しピンによる力が型離れ方向以 外の分力をもってしまうのに対して、3つの 形区画部により囲まれた部分である平坦部 設けることから、上記分力が生じることが く、型離れを正確に行うことができ、放射 を抑制するべく少なくとも3つの円形区画部 好適に配置した形状のカバーを金型加工に り容易に制作することができる。また第11 発明によれば、円形区画部の厚さを一定に ることにより、カバーに凹凸面を形成する 状において重量増となることがなく、部分 に強度が低下することもないため、振動や 音の抑制を促進し得る。

 以下、本発明の実施の形態を、図面を参 しながら説明する。図1は本発明が適用され たエンジン1の正面図であり、補機類を二点 線で示している。

 図示例のエンジン1は直列4気筒エンジン あり、シリンダブロック2、シリンダヘッド3 、オイルパン4、ヘッドカバー5等による構成 公知のエンジンと同様である。

 図2に併せて示されるように、エンジン1 おけるクランク軸6の軸線方向一端側(上記正 面)に、カバーとしてのチェーンカバー7が取 付けられている。クランク軸6の軸端部には クランクプーリ8が同軸に固着されており、 ランクプーリ8に掛け渡されたベルト9を介し て各補機類が回転駆動されるようになってい る。

 また、クランク軸6の軸端部におけるエン ジン1の本体とチェーンカバー7との間にあっ は、図2および図3に示されるように、小径 プロケット11と大径スプロケット12とが同軸 固着されており、ヘッドカバー5内に設けら れているカムシャフト13には同軸にカムドリ ンスプロケット13aが固着されている。クラ ク軸6の回転をカムシャフト13に伝達するた の無端伝動部材としてのカムチェーン14が 径スプロケット11とカムドリブンスプロケッ ト13aとに掛け渡されていると共に、大径スプ ロケット12と、オイルパン4内に設けられたオ イルポンプ軸15に同軸に固着されたオイルド ブンスプロケット15aとにもポンプ駆動用チ ーン16が掛け渡されている。

 なお、図示例のチェーンカバー7にあって は、その適所に設けられた開口を覆うチェー ンメンテナンス用蓋20がボルト止めされてい 。このチェーンメンテナンス用蓋20を外す とにより、カムチェーン14の張り調整など、 チェーンカバー7を外す必要の無いメンテナ スに容易に対応し得る。

 次に、本発明に基づくチェーンカバー7に ついて以下に示す。チェーンカバー7は、そ 外周部の複数の適所にてシリンダブロック2 よびシリンダヘッド3にボルト止めされる。 なお、各ボルトの軸線方向はクランク軸6の 線方向に平行な方向である。

 図4はチェーンカバー7のエンジン1の外方 臨む表面7aを示す図であり、図5はシリンダ ロック2側(カムチェーン14側)となる裏面7bを 示す図である。図に示されるように、チェー ンカバー7の中央部分には複数の円形区画部17 が配設されている。円形区画部17は、その外 は円形状であり、また本図示例では、図6に 示されるように、チェーンカバー7の表面7aに 対しては凹面で、裏面7bに対しては凸面にな と共に、少なくとも表面7a側では凹状の連 曲面からなる連続湾曲面に形成されている ここで、連続曲面とは、曲面が連続する途 に平坦面が無く曲面のみで形成されている とを意味する。

 これにより、チェーンカバー7における平 面部(平坦部)が減少するため、チェーンカバ 7からの放射音が抑制され、カムチェーン14 が駆動されて生じる騒音を低減することが きる。さらに、円形区画部17をチェーンカ ー7の表面7aに対して凹面に形成することに り、円形区画部17を凹または凸面で形成する 場合に表面7aから外方への突出がなく、エン ン1のクランク軸6の軸線方向長さを短縮化 きる。また、表面7aとチェーンカバー7回り 車体部材等の他の部材(図示せず)との間隔( 6のL)の確保に対して影響を及ぼすことがな ため、メンテナンス時に取り外す可能性が るチェーンカバー7の取り外し作業スペース 確保した上で、周辺の他の部材を相対的に きるだけチェーンカバー7に近接させて配設 することができ、エンジンルーム内のコンパ クト化に貢献し得る。

 また、各円形区画部17にあっては、隣り う3つの円形区画部17が、3つの円の外周が接 るように、互いに隣接して三角形状に配置 れるように並べられており、図示例では全 で蜂巣状に並べられている。ここで、互い 隣接とは、3つの円形区画部17の1つが残りの 2つの円形区画部17と隣接する(外周が接する) いうことである。これにより、互いに隣接 る3つの円形区画部17による凹または凸面(表 面7aでは凹面)をチェーンカバー7の表面7a上に 最も密となる状態に並べることができ、3つ 円形区画部17間に残る(囲まれる)平坦部(平面 )からなる部分18の面積が最小となるため、平 面部分からの放射音を低減することができ、 全体としての音のレベルを低下し得る。

 そして、図5に良く示されるように、チェ ーンカバー7の裏面7bにあっては、複数本のリ ブ19が設けられている。リブ19は、裏面7bにカ ムチェーン14側に向けて突設されており、表 7aまたは裏面7bから見た透視状態で各円形区 画部17に部分的に掛かるように延在している

 また、上記した3つの円形区画部17に囲ま た部分18に対応する部分の何ヶ所かには押 ピン用ボス部21が形成されている。それら押 しピン用ボス部21は、チェーンカバー7を金型 加工した場合の型離れのために押しピンを押 し当てるためのものである。その押しピン用 ボス部21が上記したように3つの円形区画部17 囲まれた部分18に設けられていることによ 、その部分が平坦部であることにより押し ンによる荷重がその押し方向に作用し、型 れを正確に行うことができる。

 一方、凹凸面に形成されている円形区画 17に押しピン用ボス部が設けられている場 には、押しピンによる荷重が型離れ方向以 の分力をもってしまい、確実な型離れを行 せることができ難くなる。それに対して、 しピン用ボス部21を上記部分18に設けること より、良好な型離れを行うことができるた 、放射音の抑制効果を高めるべく3つの円形 区画部17を上記したように配置した形状のチ ーンカバー7を加工容易な金型加工により製 造することができる。

 なお、何本かのリブ19が各押しピン用ボ 部21のいくつかを連結して通るように設けら れており、押しピン用ボス部21およびその回 の強度を高めることができる。それによっ も、剛性が高まり、振動および放射音が抑 される。

 また、各リブ19は、エンジン1の車体搭載 態で鉛直方向に対して傾いた角度をもって 在するようにされている。このように延在 るリブ19にあっては、カバー7の裏面7bを垂 落ちたりカムチェーン14から飛び散ったりし たオイル(潤滑油)がリブ19に引っ掛かるよう なる。図示例のように、リブ19を設けた裏面 17b側に凸面となるように円形区画部17が設け れ、かつその円形区画部17に掛かってリブ19 が設けられていることにより、リブ19の上面 引っ掛かっているオイルは、円形区画部17 伝わって垂れ落ちることができる。

 裏面7b側に凸となる円形区画部17が設けら れていない場合には、鉛直方向に対して傾い て延在するリブ19に引っ掛かったオイルはリ 19上に溜まり易く、リブを設ける場合に図 例のように鉛直方向に対して傾いて延在さ るとオイル回収率の低下につながるため、 ブの延在方向に制約があった。例えばオイ が引っ掛かる虞のない鉛直方向にのみリブ 延在させる場合にはオイルの引っ掛かりの 題は生じないが、リブによる剛性向上部分 自由に設計することが困難になる。

 それに対して、裏面7b側に凸となる円形 画部17を設け、円形区画部17に掛かってリブ1 9を設けることにより、例えば水平方向に延 するリブであってもその上に引っ掛かった イルが円形区画部17に伝わって垂れ落ちるこ とができるため、鉛直方向に対して傾いて延 在するリブ19を設けても、オイルパン4への回 収率の低下を防止し得る。これにより、水平 方向も含めたあらゆる方向へリブ19を延在さ ることができるため、リブ19による剛性を める設計をリブの延在方向の制約を受ける となく自由に行うことができ、振動および 射音の抑制を促進し得る。なお、リブ19の上 面位置の辺りに円形区画部17の裏面7b側へ凸 なる部分があるようにすると、より一層リ 19上へのオイルの引っ掛かりを減少すること ができる。

 また、図6に示されるように、各円形区画 部17の肉厚は一定になるようにされている。 れにより、単純に表面7aに凹面または凸面 形成した場合には肉厚の厚い部分ができて まい、その場合には重量増となってしまう に対して、肉厚一定に形成することにより 量化を促進し得る。さらに、部分的に強度 低下することもないため、振動や騒音の抑 を促進し得る。

 また、図6に示されるように、チェーンカ バー7におけるエンジン1の外方に臨む表面7a は、エンジン1の外方に凸となる湾曲状に形 された湾曲状部が幅方向で略全体にわたり( 概ね図4の7cの範囲)で設けられている。この うにすることにより、チェーンカバー7の表 7aの剛性が平坦面のものに対して高まり、 射音が抑制された。さらに、その湾曲状部7c に、上記した複数の円形区画部17を配設する とにより、より一層放射音を抑制すること できた。なお、図示例の湾曲状部7cは、表 7aの長手方向(シリンダ軸線方向)に直交する 向に湾曲するようにされるとともに、その 率半径(図6のR)がチェーンカバー7の幅方向 さ(図6のb)より大きくなる(R>b)程度の緩や な湾曲面で形成されている。このような大 な曲率半径に設定することにより、エンジ 外方への突出量を抑制しつつ、カバー表面 剛性を向上させることができる。

 また、チェーンカバー7の表面7aであって ランク軸6の貫通部位を囲繞する部分には、 複数枚の鋼板を積層した制振プレート22が適 でボルト止めされている。これにより、チ ーンカバー7の振動による制振プレート22の 板間の摩擦により振動が低減され、チェー カバー7からの放射音の発生が効果的に抑制 される。

 上記図示例にあっては円形区画部17の凹 面形状を、表面7aに対して凹面となるものに ついて示したが、本発明によれば凸面になる ようにしても良く、また凹面と凸面とを組み 合わせても良い。また、表面7aに対して凹面 設け、裏面7bを平坦面としても良い。いず にしても、チェーンカバー7の平面部(平坦部 )は減少し、放射音の低減効果が得られる。

 なお、本発明は、クランク軸を鉛直方向 した船外機などのような船舶推進機用エン ンにも適用可能である。

本発明が適用されたエンジン1の正面図 である。 図1の矢印II-II線に沿って見た要部側断 図である。 チェーンカバーを取り外して見た図1に 対応する図である。 チェーンカバーの表面を示す図である チェーンカバーの裏面を示す図である 図4の矢印IV-IV線に沿って見た断面図で る。

符号の説明

1 エンジン
6 クランク軸(駆動軸)
7 チェーンカバー(カバー)
7a 表面
7b 裏面
7c 湾曲状部
13 カムシャフト(被駆動軸)
14 カムチェーン(無端伝動部材)
17 円形区画部
19 リブ
21 押しピン用ボス部