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Patent Searching and Data


Title:
CURABLE COMPOSITION FOR NANOIMPRINT AND PATTERN-FORMING METHOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/101913
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a curable composition for nanoimprint, which is characterized by containing a polymerizable monomer having a polycyclic aromatic structure and a photopolymerization initiator. The curable composition for nanoimprint has excellent mold releasability, etching resistance and solvent resistance.

Inventors:
KODAMA KUNIHIKO (JP)
FUJITA AKINORI (JP)
OOMATSU TADASHI (JP)
GOTOU AKIYOSHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/052139
Publication Date:
August 20, 2009
Filing Date:
February 09, 2009
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Assignee:
FUJIFILM CORP (JP)
KODAMA KUNIHIKO (JP)
FUJITA AKINORI (JP)
OOMATSU TADASHI (JP)
GOTOU AKIYOSHI (JP)
International Classes:
H01L21/027; B29C59/02; C08F12/32; C08F20/10; C08F26/12
Foreign References:
JP2008202022A2008-09-04
JP2008019292A2008-01-31
JP2008512281A2008-04-24
JP2005520007A2005-07-07
JPH03121484A1991-05-23
JPS62212401A1987-09-18
US5772905A1998-06-30
US5956216A1999-09-21
US5259926A1993-11-09
JP2005197699A2005-07-21
JP2005301289A2005-10-27
JP2004240241A2004-08-26
JP2000143924A2000-05-26
JP2007186570A2007-07-26
JPH11100378A1999-04-13
JP2906275B21999-06-14
JP2926262B21999-07-28
Other References:
See also references of EP 2244281A4
S. CHOU ET AL., APPL. PHYS. LETT., vol. 67, 1995, pages 3114
M. COLBUN ET AL., PROC. SPIE, vol. 3676, 1999, pages 379
YOSHIMURA, ADHESIVE, vol. 29, no. 12, 1985, pages 32
YOSHIMURA, ADHESIVE, vol. 30, no. 5, 1986, pages 42
YOSHIMURA, ADHESIVE, vol. 30, no. 7, 1986, pages 42
STEPHEN. C. LAPIN, POLYMERS PAINT COLOUR JOURNAL, vol. 179, no. 4237, 1988, pages 321
Attorney, Agent or Firm:
SIKs & Co. (Kyobashi-Nisshoku Bldg.8-7, Kyobashi 1-chome, Chuo-k, Tokyo 31, JP)
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Claims:
 多環芳香族構造を有する重合性単量体(Ax)と、
 光重合開始剤(B)と、
を含むことを特徴とするナノインプリント用硬化性組成物。
 前記重合性単量体(Ax)の多環芳香族構造が、炭化水素系多環芳香族構造であることを特徴とする請求項1に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
 前記重合性単量体(Ax)の多環芳香族構造が、ナフタレン構造であることを特徴とする請求項1または2に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
 前記重合性単量体(Ax)が、ラジカル重合性官能基を含むことを特徴とする請求項1~3のいれずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
 前記重合性単量体(Ax)が、(メタ)アクリル基、ビニル基およびアリル基から選ばれる少なくとも1種を含むことを特徴とする請求項1~4のいずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
 前記重合性単量体(Ax)が、下記式(I)で表される化合物であることを特徴とする請求項1~5のいずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
(式(I)中、R 1 は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基またはハロゲン原子を示し、Xは、単結合または有機連結基を示し、Lは、置換基を有していてもよいm価の多環芳香族基を示し、mは1~3の整数を示す。)
 前記重合性単量体(Ax)が、下記式(IA)で表される化合物であることを特徴とする請求項1~6のいずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
(式(IA)中、R 1 は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基またはハロゲン原子を示し、Xは単結合または有機連結基を示し、mは1~3の整数を示し、R 2 有機置換基を示し、nは0~6の整数を示す。)
 前記重合性単量体(Ax)が、下記一般式(IC)または(ID)の少なくとも1種であることを特徴とする請求項1~7のいずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
(式(IC)および(IC)中、R 1 は水素原子、置換基を有していてもよいアルキル基またはハロゲン原子を表す。)
 さらに、前記重合性単量体(Ax)と異なる他の重合性単量体を含むことを特徴とする請求項1~8のいずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
 全重合性単量体に対し、分子量2000以上のポリマー成分の含有量が30質量%以下であることを特徴とする請求項1~9のいずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
 さらに、フッ素系界面活性剤、シリコーン系界面活性剤、フッ素・シリコーン系界面活性剤、並びに、酸化防止剤から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1~10のいずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
 さらに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、2-ヘプタノン、ガンマブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテル、並びに、乳酸エチルから選ばれる少なくとも1種の溶剤を含有することを特徴とする請求項1~11のいずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物。
 請求項1~12のいずれか1項に記載のナノインプリント用硬化性組成物を基材上に塗布してパターン形成層を形成する工程と、
 前記パターン形成層表面にモールドを圧接する工程と、
 前記パターン形成層に光を照射する工程と、
 を含むことを特徴とするパターン形成方法。
Description:
ナノインプリント用硬化性組成 およびパターン形成方法

 本発明は、ナノインプリント用硬化性組 物に関する。より詳しくは、半導体集積回 、フラットスクリーン、マイクロ電気機械 ステム(MEMS)、センサ素子、光ディスク、高 度メモリーディスク等の磁気記録媒体、回 格子ヤレリーフホログラム等の光学部品、 ノデバイス、光学デバイス、フラットパネ ディスプレイ製作のための光学フィルムや 光素子、液晶ディスプレイの薄膜トランジ 、有機トランジスタ、カラーフィルタ、オ バーコート層、柱材、液晶配向用のリブ材 マイクロレンズアレイ、免疫分析チップ、D NA分離チップ、マイクロリアクター、ナノバ オデバイス、光導波路、光学フィルター、 ォトニック液晶、等の作製に用いられる光 射を利用した微細パターン形成のためのイ プリント用硬化性組成物に関するものであ 。

 ナノインプリント法は、光ディスク製作 はよく知られているエンボス技術を発展さ 、凹凸のパターンを形成した金型原器(一般 的にモールド、スタンパ、テンプレートと呼 ばれる)を、レジストにプレスして力学的に 形させて微細パターンを精密に転写する技 である。モールドを一度作製すれば、ナノ 造等の微細構造が簡単に繰り返して成型で るため経済的であるとともに、有害な廃棄 排出物が少ないナノ加工技術であるため、 年、さまざまな分野への応用が期待されて る。

 ナノインプリント法には、被加工材料と て熱可塑性樹脂を用いる熱インプリント法( 例えば、非特許文献1参照)と、光硬化性組成 を用いる光インプリント法(例えば、非特許 文献2参照)の2通りの技術が提案されている。 熱ナノインプリント法の場合、ガラス転移温 度以上に加熱した高分子樹脂にモールドをプ レスし、冷却後にモールドを離型することで 微細構造を基板上の樹脂に転写するものであ る。この方法は多様な樹脂材料やガラス材料 にも応用可能であるため、様々な方面への応 用が期待されている。例えば、特許文献1お び2には、熱可塑性樹脂を用いて、ナノパタ ンを安価に形成するナノインプリントの方 が開示されている。

 一方、透明モールドや透明基材を通して を照射し、光ナノインプリント用硬化性組 物を光硬化させる光ナノインプリント方で 、モールドのプレス時に転写される材料を 熱する必要がなく室温でのインプリントが 能になる。最近では、この両者の長所を組 合わせたナノキャスティング法や3次元積層 構造を作製するリバーサルインプリント法な どの新しい展開も報告されている。

 このようなナノインプリント法においては 以下のような応用技術が提案されている。
 第一の技術としては、成型した形状(パター ン)そのものが機能を持ち、様々なナノテク ロジーの要素部品、あるいは構造部材とし 応用できる場合である。例としては、各種 マイクロ・ナノ光学要素や高密度の記録媒 、光学フィルム、フラットパネルディスプ イにおける構造部材などが挙げられる。第 の技術は、マイクロ構造とナノ構造との同 一体成型や、簡単な層間位置合わせにより 層構造を構築し、これをμ-TAS(Micro - Total An alysis System)やバイオチップの作製に応用しよ うとするものである。第3の技術としては、 成されたパターンをマスクとし、エッチン 等の方法により基板を加工する用途に利用 れるものである。かかる技術では高精度な 置合わせと高集積化とにより、従来のリソ ラフィ技術に代わって高密度半導体集積回 の作製や、液晶ディスプレイのトランジス への作製、パターンドメディアと呼ばれる 世代ハードディスクの磁性体加工等に応用 きる。前記の技術を始め、これらの応用に するナノインプリント法の実用化への取り みが近年活発化している。

 ナノインプリント法の適用例として、ま 、高密度半導体集積回路作製への応用例を 明する。近年、半導体集積回路は微細化、 積化が進んでおり、その微細加工を実現す ためのパターン転写技術としてフォトリソ ラフィ装置の高精度化が進められてきた。 かし、さらなる微細化要求に対して、微細 ターン解像性、装置コスト、スループット 3つを満たすのが困難となってきている。こ れに対し、微細なパターン形成を低コストで 行うための技術としてナノインプリントリソ グラフィ(光ナノインプリント法)が提案され 。例えば、下記特許文献1および3にはシリ ンウエハをスタンパとして用い、25nm以下の 細構造を転写により形成するナノインプリ ト技術が開示されている。本用途において 数十nmレベルのパターン形成性と基板加工 にマスクとして機能するための高いエッチ グ耐性とが要求される。

 ナノインプリント法の次世代ハードディ クドライブ(HDD)作製への応用例を説明する HDDは、ヘッドの高性能化とメディアの高性 化とを両輪とし、大容量化と小型化との歴 を歩んできた。HDDは、メディア高性能化と う観点においては、面記録密度を高めるこ で大容量化を達成してきている。しかしな ら記録密度を高める際には、磁気ヘッド側 からの、いわゆる磁界広がりが問題となる 磁界広がりはヘッドを小さくしてもある値 下には小さくならないため、結果としてサ ドライトと呼ばれる現象が発生してしまう サイドライトが発生すると、記録時に隣接 ラックへの書き込み生じ、既に記録したデ タを消してしまう。また、磁界広がりによ て、再生時には隣接トラックからの余分な 号を読みこんでしまうなどの現象が発生す 。このような問題に対し、トラック間を非 性材料で充填し、物理的、磁気的に分離す ことで解決するディスクリートトラックメ ィアやビットパターンドメディアといった 術が提案されている。これらメディア作製 おいて磁性体あるいは非磁性体パターンを 成する方法としてナノインプリントの応用 提案されている。本用途においても数十nmレ ベルのパターン形成性と基板加工時にマスク として機能するための高いエッチング耐性と が要求される。

 次に、液晶ディスプレイ(LCD)やプラズマデ スプレイ(PDP)などのフラットディスプレイへ のナノインプリント法の応用例について説明 する。
 LCD基板やPDP基板の大型化や高精細化の動向 伴い、薄膜トランジスタ(TFT)や電極板の製 時に使用する従来のフォトリソグラフィ法 代わる安価なリソグラフィとして光ナノイ プリントリ法が、近年注目されている。そ ため、従来のフォトリソグラフィ法で用い れるエッチングフォトレジストに代わる光 化性レジストの開発が必要になってきてい 。
 さらにLCDなどの構造部材としては、下記特 文献4および5に記載される透明保護膜材料 、あるいは下記特許文献5に記載されるスペ サなどに対する光ナノインプリント法の応 も検討され始めている。このような構造部 用のレジストは、前記エッチングレジスト は異なり、最終的にディスプレイ内に残る め、“永久レジスト”、あるいは“永久膜 と称されることがある。
 また、液晶ディスプレイにおけるセルギャ プを規定するスペーサも永久膜の一種であ 、従来のフォトリソグラフィにおいては、 脂、光重合性モノマーおよび開始剤からな 光硬化性組成物が一般的に広く用いられて た(例えば、特許文献6参照)。スペーサは、 般には、カラーフィルタ基板上に、カラー ィルタ形成後、もしくは、前記カラーフィ タ用保護膜形成後、光硬化性組成物を塗布 、フォオトリソグラフィにより10μm~20μm程 の大きさのパターンを形成し、さらにポス ベイクにより加熱硬化して形成される。

 さらに、マイクロ電気機械システム(MEMS)、 ンサ素子、回折格子やレリーフホログラム の光学部品、ナノデバイス、光学デバイス フラットパネルディスプレイ製作のための 学フィルムや偏光素子、液晶ディスプレイ 薄膜トランジタ、有機トランジスタ、カラ フィルタ、オーバーコート層、柱材、液晶 向用のリブ材、マイクロレンズアレイ、免 分析チップ、DNA分離チップ、マイクロリア ター、ナノバイオデバイス、光導波路、光 フィルター、フォトニック液晶などの永久 形成用途においてもナノインプリントリソ ラフィは有用である。
 これら永久膜用途においては、形成された ターンが最終的に製品に残るため、耐熱性 耐光性、耐溶剤性、耐擦傷性、外部圧力に する高い機械的特性、硬度など主に膜の耐 性や強度に関する性能が要求される。
 このように従来フォトリソグラフィ法で形 されていたパターンのほとんどがナノイン リントで形成可能であり、安価に微細パタ ンが形成できる技術として注目されている

 これらの用途においては良好なパターン 形成されることが前提であるが、パターン 成においてナノインプリント法に関しては モールドとナノインプリント用硬化性組成 との剥離性が重要である。マスクと感光性 成物とが接触しないフォトリソグラフィ法 対し、ナノインプリント法においてはモー ドとナノインプリント用硬化性組成物とが 触する。モールド剥離時にモールドに組成 の残渣が付着すると以降のインプリント時 パターン欠陥となってしまう問題がある。 れに対しモールドの表面処理、具体的には フロロアルキル鎖含有シランカップリング をモールド表面に結合させる方法や、モー ドのフッ素プラズマ処理、フッ素含有樹脂 ールドを用いる方法などにより付着問題を 決するなどの試みがこれまでになされてき 。しかしながら、量産時にはモールドには 万回のインプリント耐久性が求められてお 、モールド表面処理だけでなく、ナノイン リント用硬化性組成物からのモールド剥離 改良が求められている。

 下記特許文献7には、モールドとの剥離性 をよくするために、フッソ含有硬化性材料を 用いたパターン形成方法が開示されている。 また、下記特許文献8には、ドライエッチン 性を付与する為に、環状構造を含む(メタ)ア クリレートモノマーを用いるナノインプイリ ント用の光硬化性樹脂組成物が開示されてい る。

米国特許第5,772,905号公報

米国特許第5,956,216号公報

米国特許第5,259,926号公報

特開2005-197699号公報

特開2005-301289号公報

特開2004-240241号公報

特開2000-143924号公報

特開2007-186570号公報 S.Chouet al., Appl.Phys.Lett.Vol.67,3114(1995) M.Colbun et al., Proc.SPIE,Vol. 3676,379 (1999)

 上述のようにナノインプリント法を工業 に利用する上では、ナノインプリント用硬 性組成物のパターン形成性、特にモールド 離性が極めて重要である。さらに、ナノイ プリント用硬化性組成物には、エッチング 性やパターン耐久性といった用途に応じた 特性が要求される。しかし、上記特許文献7 に提案されるパターン形成方法においては、 フッ素系材料はエッチング耐性が低く、エッ チングの際にパターンの劣化が大きいといっ た問題があった。また、上記特許文献8に提 にされる光硬化性樹脂組成物においても、 ターン形成性や耐溶剤性が十分ではなく、 来の技術では、ナノインプリント用硬化性 脂のパターン形成性と膜特性とを同時に達 することは困難であった。

 本発明の目的は、光硬化性はもちろんの と、ナノメートルパターンに対応可能な微 パターン形成性、特にモールド剥離性に優 、且つ、基板加工用途に求められる高いエ チング耐性、および、永久膜に求められる 溶剤性を有するナノインプリントリソグラ ィに用いられるナノインプリント用硬化性 成物およびこれを用いたパターン形成方法 提供することにある。

 本発明は、以下の通りである。
[1] 多環芳香族構造を有する重合性単量体(Ax) と、光重合開始剤(B)と、を含むことを特徴と するナノインプリント用硬化性組成物である 。

[2] 前記重合性単量体(Ax)の多環芳香族構造 が、炭化水素系多環芳香族構造であることを 特徴とする[1]に記載のナノインプリント用硬 化性組成物である。

[3] 前記重合性単量体(Ax)の多環芳香族構造 が、ナフタレン構造であることを特徴とする [1]または[2]に記載のナノインプリント用硬化 性組成物である。

[4] 前記重合性単量体(Ax)が、ラジカル重合 性官能基を含むことを特徴とする[1]~[3]のい ずれか1つに記載のナノインプリント用硬化 組成物である。

[5] 前記重合性単量体(Ax)が、(メタ)アクリ 基、ビニル基およびアリル基から選ばれる なくとも1種を含むことを特徴とする[1]~[4] いずれか1つに記載のナノインプリント用硬 性組成物である。

[6] 前記重合性単量体(Ax)が、下記式(I)で表 される化合物であることを特徴とする[1]~[5] いずれか1つに記載のナノインプリント用硬 性組成物である。

(式(I)中、R 1 は水素原子、置換基を有していてもよいアル キル基またはハロゲン原子を示し、Xは、単 合または有機連結基を示し、Lは、置換基を していてもよいm価の多環芳香族基を示し、 mは1~3の整数を示す。)

[7] 前記重合性単量体(Ax)が、下記式(IA)で される化合物であることを特徴とする[1]~[6] いずれか1つに記載のナノインプリント用硬 化性組成物である。

(式(IA)中、R 1 は水素原子、置換基を有していてもよいアル キル基またはハロゲン原子を示し、Xは単結 または有機連結基を示し、mは1~3の整数を示 、R 2 有機置換基を示し、nは0~6の整数を示す。)
[8] 前記重合性単量体(Ax)が、下記一般式(IC) たは(ID)の少なくとも1種であることを特徴と する[1]~[7]のいずれか1項に記載のナノインプ ント用硬化性組成物。
(式(IC)および(IC)中、R 1 は水素原子、置換基を有していてもよいアル キル基またはハロゲン原子を表す。)

[9] さらに、前記重合性単量体(Ax)と異なる 他の重合性単量体を含むことを特徴とする[1] ~[8]のいずれか1つに記載のナノインプリント 硬化性組成物である。

[10] 全重合性単量体に対し溶剤を除く成分 中、分子量2000以上のポリマー成分の含有量 30質量%以下であることを特徴とする[1]~[9]の ずれか1つに記載のナノインプリント用硬化 性組成物である。

[11] さらに、フッ素系界面活性剤、シリコー ン系界面活性剤、フッ素・シリコーン系界面 活性剤、並びに、酸化防止剤から選ばれる少 なくとも1種を含有することを特徴とする[1]~[ 10]のいずれか1つに記載のナノインプリント 硬化性組成物である。
[12] さらに、プロピレングリコールモノメチ ルエーテルアセテート、シクロヘキサノン、 2-ヘプタノン、ガンマブチロラクトン、プロ レングリコールモノメチルエーテル、並び 、乳酸エチルから選ばれる少なくとも1種の 溶剤を含有することを特徴とする[1]~[11]のい れか1つに記載のナノインプリント用硬化性 組成物。

[13] [1]~[12]のいずれか1つに記載のナノイン プリント用硬化性組成物を基材上に塗布して パターン形成層を形成する工程と、前記パタ ーン形成層表面にモールドを圧接する工程と 、前記パターン形成層に光を照射する工程と 、を含むことを特徴とするパターン形成方法 である。

 本発明によれば、モールド剥離性、エッ ング耐性および耐溶剤性に優れたパターン 形成可能なナノインプリント用硬化性組成 を提供することができる。また、本発明の ノインプリント用硬化性組成物を用いた本 明のパターン形成方法によれば、モールド 離性、エッチング耐性および耐溶剤性に優 たパターンを提供することができる。

 以下において、本発明の内容について詳 に説明する。尚、本願明細書において「~」 とはその前後に記載される数値を下限値およ び上限値として含む意味で使用される。

 なお、本明細書中において、“(メタ)アク レート”はアクリレートおよびメタクリレ トを表し、“(メタ)アクリル”はアクリルお よびメタクリルを表し、“(メタ)アクリロイ ”はアクリロイルおよびメタクリロイルを す。また、本明細書中において、“単量体 と“モノマー”とは同義である。本発明に ける単量体は、オリゴマーおよびポリマー 区別され、重量平均分子量が1,000以下の化 物をいう。本明細書中において、“官能基 は重合反応に関与する基をいう。
なお、本発明でいう“ナノインプリント”と は、およそ数nmから数μmのサイズのパターン 写をいう。
 尚、本明細書における基(原子団)の表記に いて、置換および無置換を記していない表 は、置換基を有さないものと共に置換基を するものをも包含するものである。例えば 「アルキル基」とは、置換基を有さないア キル基(無置換アルキル基)のみならず、置換 基を有するアルキル基(置換アルキル基)をも 含するものである。

[本発明のナノインプリント用硬化性組成物]
 本発明のナノインプリント用硬化性組成物( 以下、単に「本発明の組成物」と称する場合 もある)は、少なくとも、多環芳香族構造を する重合性単量体(Ax)と、光重合開始剤(B)と を含む。通常、光ナノインプリント法に用 られる硬化性組成物は、重合性官能基を有 る重合性単量体と、光照射によって前記重 性単量体の重合反応を開始させる光重合開 剤と、を含み、さらに必要に応じて、溶剤 界面活性剤または酸化防止剤等を含んで構 される。本発明のナノインプリント用硬化 組成物においては、重合性官能基を有する 合性単量体(以下、本発明の組成物に含有さ れる重合性単量体を総称して「光重合性単量 体(A)」と称する場合がある)として少なくと 前記重合性単量体(Ax)を含む。本発明のナノ ンプリント用硬化性組成物は、多環芳香族 造を有する重合性単量体(Ax)を含むことで、 ナノインプリント法によってモールド剥離性 、エッチング耐性および耐溶剤性に優れたパ ターンを形成することができる。

(重合性単量体)
-重合性単量体(Ax)-
 本発明における重合性単量体(Ax)は、重合性 官能基を含む化合物である。前記重合性官能 基としては、カチオン重合性官能基、ラジカ ル重合性官能基が挙げられ、ラジカル重合性 官能基が好ましい。前記カチオン重合性官能 基としては、エポキシ基、オキセタン基が好 ましい。また、前記ラジカル重合性官能基と しては、エチレン性不飽和結合を有する官能 基が挙げられ、(メタ)アクリル基、ビニル基 アリル基が好ましい。本発明における重合 単量体(Ax)中に含まれる重合性官能基の数は 、硬化性、粘度の観点から1~4が好ましく、1~2 がさらに好ましい。
 また、本発明における重合性単量体(Ax)は多 環芳香族構造、即ち、少なくとも2以上の環 造が縮合している縮合多環式の芳香族構造 有する。したがって、前記多環芳香族構造 は、ビスフェノール等の2以上の単独の芳香 が単結合や有機連結基で連結されている環 合構造は含まれない。また、本発明におい 「多環芳香族」とは、ナフタレン等の縮合 ている環が全て芳香環であるもののみでは く、芳香環と非芳香環とが縮合した、例え 、ベンゼンとシクロヘキサンとが融合した1 ,2,3,4-テトラヒドロナフタレン構造等なども まれる。また、本発明における多環芳香族 造は、2~4の縮合環構造であることが好まし 、2~3の縮合環構造であることがさらに好ま く、2つの縮合環構造であることが特に好ま い。ナノインプリント用硬化性組成物中に 多環芳香族構造を有する重合性単量体が含 れていない、即ち、ナノインプリント用硬 組成物中の全ての重合化合物が、1以下の環 芳香族構造を有する化合物であると、ドライ エッチング時においてパターンの劣化が大き く(すなわち、ドライエッチング耐性が低い) また、パターン現像時における溶剤耐性も 分ではなく、さらにモールドとパターンと 剥離性も低くなってしまい、これらの性能 十分に高いレベルで同時に発揮することが きない。本発明のナノインプリント用硬化 組成物は、特にナノメートルオーダーのパ ーンを形成する際であっても、モールドと 剥離性が良好である。

 本発明における重合性単量体(Ax)の多環芳 香族構造としては、ナフタレン、アントラセ ン、フェナントレン、ピレン、1,2,3,4-テトラ ドロナフタレンなどの炭化水素系多環芳香 構造のほか、インドール、カルバゾール、 ノリン、ベンソイソキノリンなどのヘテロ 環芳香族構造などが挙げられる。本発明に ける多環芳香族構造としては、炭化水素系 環芳香族構造が好ましく、さらに好ましく ナフタレン構造、アントラセン構造であり 特に好ましくはナフタレン構造である。

 本発明における重合性単量体(Ax)の炭素数 としては、粘度、耐溶剤性の観点から10~30が ましく、10~20がさらに好ましく、11~16が特に 好ましい。また、重合性単量体(Ax)の分子量 、粘度、耐溶剤性の観点から150~400が好まし 、150~300がさらに好ましく、190~300が特に好 しい。

 多環芳香族構造を有する重合性単量体(Ax) は、下記式(I)で表される化合物であることが 好ましい。

(式(I)中、R 1 は水素原子、置換基を有していてもよいアル キル基またはハロゲン原子を示し、Xは、単 合または有機連結基を示し、Lは、置換基を していてもよいm価の多環芳香族基を示し、 mは1~3の整数を示す。)

 前記式(I)において、R 1 は水素原子、置換基を有していてもよいアル キル基、ハロゲン原子を示す。前記置換基を 有していてもよいアルキル基としては、硬化 性の観点から、炭素数1~4のアルキル基が好ま しく、炭素数1~3のアルキル基がさらに好まし い。前記アルキル基としては、メチル基、エ チル基、プロピル基が好ましく、より好まし くはメチル基である。前記アルキル基が有し ていてもよい置換基としては、好ましくはハ ロゲン原子、水酸基、アルコキシ基、アシル オキシ基が挙げられる。
 R 1 および前記アルキル基の置換基としてのハロ ゲン原子としては、フッ素、塩素、臭素、ヨ ウ素原子が挙げられ、好ましくはフッ素原子 である。

 前記式(I)において、Xは単結合または有機連 結基を示す。前記有機連結基としては、-O-、 -C(=O)O-、-C(=O)NRx-(Rxは、水素原子または有機基 を示し、前記有機基としては、アリール基、 アルキル基が好ましい)、アルキレン基、お びこれらの複数が組み合わさった連結基が ましく、-C(=O)O-、-C(=O)O-アルキレン-がさらに 好ましい。
 また、式(I)中、mは1~3の整数を示し、粘度、 硬化性の観点から、1または2が好ましい。mが 2以上のとき、複数存在するX、R 1 は同一であってもよいし異なっていてもよい 。

 前記式(I)において、Lは、置換基を有して いてもよいm価の多環芳香族基を示す。該前 多環芳香族基は、上述の多環芳香族構造を する基を意味し、ナフタレン構造を有する であることが好ましい。前記Lの置換基とし は、アルキル基、アリール基、ハロゲン原 、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル 、ニトロ基、シアノ基等が挙げられる。

 本発明における多環芳香族構造を有する 合性単量体(Ax)としては、下記式(IA)で表さ る化合物であることがさらに好ましい。

(式(IA)中、R 1 は水素原子、置換基を有していてもよいアル キル基またはハロゲン原子を示し、Xは単結 または有機連結基を示し、mは1~3の整数を示 、R 2 有機置換基を示し、nは0~6の整数を示す。)

 式(IA)中のR 1 、X、mは、上述の式(I)におけるものと同義で り、好ましい範囲も同様である。また、mが 2以上の時、複数存在するXおよびR 1 は同一でもよいし、異なっていてもよい。
 式(IA)中、R 2 は有機置換基を示す。前記有機置換基として は、アルキル基、アリール基、ハロゲン原子 、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基 、ニトロ基、シアノ基、アルコキシ基が好ま しい

 式(IA)中、nは0~6の整数を示し、0~3が好まし 。nが2以上の時、複数存在するR 2 は同一でもあってもよいし異なっていてもよ い。前記式(IA)で表される化合物として、好 しくは、ナフタレン構造を有する(メタ)アク リル酸エステル類またはナフタレン構造を有 するアクリルアミド類であり、特に好ましく は式(IB)で表される化合物である

 前記式(IB)中、Yは単結合または鎖中にヘテ 原子を含んでいてもよいアルキレン基を示 。該アルキレン基としては、例えば、メチ ン基、エチレン基、-(CH 2 CH 2 O)-が挙げられ、メチレン基が好ましい。前記 Yとしては、エッチング耐性、耐溶剤性の観 から、単結合、メチレン基が好ましい。mが2 以上の時、複数存在するYおよびR 1 は同一でもよいし、異なっていてもよい

 前記重合性単量体(Ax)としては、下記式(IC )または(ID)で表される化合物であることが、 粘度で他の成分との相溶性に優れ、且つ、 ールド充填性が良好となる観点から、さら 好ましい。なお、モールド充填性が向上す と、ナノインプリント法によるパターン量 時においてモールド圧接圧力を高くしなく も速やかにモールドに硬化性組成物が充填 れ、モールド耐久性およびスループットの 点からより好ましいこととなる。

  

 前記式(IB)中、R 1 は、上述の式(IA)におけるものと同義であり 好ましい範囲も同様である。

 以下に本発明における重合性単量体(Ax)の 具体例(化合物(I-1)~(I-29)を示す。

 

 本発明の組成物に用いられる重合性単量 (Ax)は常法により合成可能である。例えば式 (IB)の化合物は一般的なエステル化合物の合 法により合成可能である。具体的には下記Sc hme1に示すようなカルボン酸とアルコールを 条件下反応させる方法、下記Scheme2に示すよ なカルボン酸エステルとアルコールのエス ル交換法、下記Scheme3に示すようなカルボン 酸と脱離基(好ましくはハロゲン原子、アル ルスルホニルオキシ基、アリールスルホニ オキシ基)を有する化合物を塩基性条件下で 応させる方法等により合成することができ 。

 本発明のナノインプリント用硬化性組成 中における重合性単量体の総含有量は、硬 性の観点から、溶剤を除く全成分中、50~99.5 質量%が好ましく、70~99質量%がさらに好まし 、90~99質量%が特に好ましい。本発明におけ 重合性単量体(Ax)の含有量は、重合性単量体( Ax)が重合性官能基を1つ有する化合物である 合には、ドライエッチング耐性、耐溶剤性 パターン形成性の観点から、全重合性単量 中5~100質量%が好ましく、より好ましくは20~10 0質量%、さらに好ましくは30~100質量%である。 また、重合性単量体(Ax)が重合性官能基を2つ する化合物である場合には、本発明におけ 重合性単量体(Ax)の含有量は全重合性単量体 中1~70質量%が好ましく、より好ましくは5~60質 量%、さらに好ましくは10~40質量%である。ま 、重合性単量体(Ax)が重合性官能基を3つ以上 有する化合物である場合には、本発明におけ る重合性単量体(Ax)の含有量は、全重合性単 体中1~70質量%が好ましく、より好ましくは3~5 0質量%、さらに好ましくは5~40質量%である。 ち、組成物粘度、ドライエッチング耐性、 ンプリント適性、硬化性等の改良の観点か 、特に重合性単量体(Ax)が2以上の重合性官能 基を有する場合には、重合性単量体(Ax)と、 下に説明する重合性単量体(Ax)とは異なる他 重合性単量体と、を併用することが好まし 。

-他の重合性単量体-
 上述のように本発明のナノインプリント用 化性組成物は、さらに、組成物粘度、ドラ エッチング耐性、インプリント適性、硬化 等の改良を目的に、重合性単量体として、 らに、重合性単量体(Ax)とは異なる他の重合 性単量体を含んでいてもよい。前記他の重合 性単量体としては、例えば、エチレン性不飽 和結合含有基を1~6個有する重合性不飽和単量 体;オキシラン環を有する化合物(エポキシ化 物);ビニルエーテル化合物;スチレン誘導体; フッ素原子を有する化合物;プロペニルエー ルまたはブテニルエーテル等を挙げること でき、硬化性の観点から、エチレン性不飽 結合含有基を1~6個有する重合性不飽和単量 が好ましい。

 前記エチレン性不飽和結合含有基を1~6個有 る重合性不飽和単量体(1~6官能の重合性不飽 和単量体)について説明する。
 まず、エチレン性不飽和結合含有基を1個有 する重合性不飽和単量体(1官能の重合性不飽 単量体)としては具体的に、2-アクリロイロ シエチルフタレート、2-アクリロイロキシ2- ヒドロキシエチルフタレート、2-アクリロイ キシエチルヘキサヒドロフタレート、2-ア リロイロキシプロピルフタレート、2-エチル -2-ブチルプロパンジオールアクリレート、2- チルヘキシル(メタ)アクリレート、2-エチル ヘキシルカルビトール(メタ)アクリレート、2 -ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、2-ヒ ロキシエチル(メタ)アクリレート、2-ヒドロ キシプロピル(メタ)アクリレート、2-メトキ エチル(メタ)アクリレート、3-メトキシブチ (メタ)アクリレート、4-ヒドロキシブチル( タ)アクリレート、アクリル酸ダイマー、ベ ジル(メタ)アクリレート、ブタンジオール ノ(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メ )アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート セチル(メタ)アクリレート、エチレンオキシ ド変性(以下「EO」という。)クレゾール(メタ) アクリレート、ジプロピレングリコール(メ )アクリレート、エトキシ化フェニル(メタ) クリレート、エチル(メタ)アクリレート、イ ソアミル(メタ)アクリレート、イソブチル(メ タ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリ レート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート イソボルニル(メタ)アクリレート、ジシク ペンタニル(メタ)アクリレート、ジシクロペ ンタニルオキシエチル(メタ)アクリレート、 ソミリスチル(メタ)アクリレート、ラウリ (メタ)アクリレート、メトキシジプロピレン グリコール(メタ)アクリレート、メトキシト プロピレングリコール(メタ)アクリレート メトキシポリエチレングリコール(メタ)アク リレート、メトキシトリエチレングリコール (メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレ ト、ネオペンチルグリコールベンゾエート( タ)アクリレート、ノニルフェノキシポリエ チレングリコール(メタ)アクリレート、ノニ フェノキシポリプロピレングリコール(メタ )アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート 、パラクミルフェノキシエチレングリコール (メタ)アクリレート、エピクロロヒドリン(以 下「ECH」という)変性フェノキシアクリレー 、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フ ェノキシジエチレングリコール(メタ)アクリ ート、フェノキシヘキサエチレングリコー (メタ)アクリレート、フェノキシテトラエ レングリコール(メタ)アクリレート、ポリエ チレングリコール(メタ)アクリレート、ポリ チレングリコール-ポリプロピレングリコー ル(メタ)アクリレート、ポリプロピレングリ ール(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ) アクリレート、EO変性コハク酸(メタ)アクリ ート、tert-ブチル(メタ)アクリレート、トリ ロモフェニル(メタ)アクリレート、EO変性ト リブロモフェニル(メタ)アクリレート、トリ デシル(メタ)アクリレート、p-イソプロペニ ルフェノール、スチレン、α-メチルスチレン 、アクリロニトリル、が例示される。
 これらの中で特に、ベンジル(メタ)アクリ ート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレー ト、ジシクロペンタニルオキシエチル(メタ) クリレート、イソボロニル(メタ)アクリレ ト、アダマンチル(メタ)アクリレートが本発 明に好適に用いられる。

 他の重合性単量体として、エチレン性不飽 結合含有基を2個有する多官能重合性不飽和 単量体を用いることも好ましい。
 本発明で好ましく用いることのできるエチ ン性不飽和結合含有基を2個有する2官能重 性不飽和単量体の例としては、ジエチレン リコールモノエチルエーテル(メタ)アクリレ ート、ジメチロールジシクロペンタンジ(メ )アクリレート、ジ(メタ)アクリル化イソシ ヌレート、1,3-ブチレングリコールジ(メタ) クリレート、1,4-ブタンジオールジ(メタ)ア リレート、EO変性1,6-ヘキサンジオールジ(メ )アクリレート、ECH変性1,6-ヘキサンジオー ジ(メタ)アクリレート、アリロキシポリエチ レングリコールアクリレート、1,9-ノナンジ ールジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフェ ールAジ(メタ)アクリレート、PO変性ビスフ ノールAジ(メタ)アクリレート、変性ビスフ ノールAジ(メタ)アクリレート、EO変性ビスフ ェノールFジ(メタ)アクリレート、ECH変性ヘキ サヒドロフタル酸ジアクリレート、ヒドロキ シピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メ )アクリレート、ネオペンチルグリコールジ( メタ)アクリレート、EO変性ネオペンチルグリ コールジアクリレート、プロピレンオキシド (以後「PO」という。)変性ネオペンチルグリ ールジアクリレート、カプロラクトン変性 ドロキシピバリン酸エステルネオペンチル リコール、ステアリン酸変性ペンタエリス トールジ(メタ)アクリレート、ECH変性フタル 酸ジ(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリ コール-テトラメチレングリコール)ジ(メタ) クリレート、ポリ(プロピレングリコール-テ トラメチレングリコール)ジ(メタ)アクリレー ト、ポリエステル(ジ)アクリレート、ポリエ レングリコールジ(メタ)アクリレート、ポ プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート 、ECH変性プロピレングリコールジ(メタ)アク レート、シリコーンジ(メタ)アクリレート トリエチレングリコールジ(メタ)アクリレー ト、テトラエチレングリコールジ(メタ)アク レート、ジメチロールトリシクロデカンジ( メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコー 変性トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリ レート、トリプロピレングリコールジ(メタ) クリレート、EO変性トリプロピレングリコ ルジ(メタ)アクリレート、トリグリセロール ジ(メタ)アクリレート、ジプロピレングリコ ルジ(メタ)アクリレート、ジビニルエチレ 尿素、ジビニルプロピレン尿素が例示され 。

 これらの中で特に、ネオペンチルグリコ ルジ(メタ)アクリレート、1,9-ノナンジオー ジ(メタ)アクリレート、トリプロピレング コールジ(メタ)アクリレート、テトラエチレ ングリコールジ(メタ)アクリレート、ヒドロ シピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メ タ)アクリレート、ポリエチレングリコール (メタ)アクリレート等が本発明に好適に用い られる。

 エチレン性不飽和結合含有基を3個以上有 する多官能重合性不飽和単量体の例としては 、ECH変性グリセロールトリ(メタ)アクリレー 、EO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレー ト、PO変性グリセロールトリ(メタ)アクリレ ト、ペンタエリスリトールトリアクリレー 、EO変性リン酸トリアクリレート、トリメチ ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、カ ロラクトン変性トリメチロールプロパント (メタ)アクリレート、EO変性トリメチロール プロパントリ(メタ)アクリレート、PO変性ト メチロールプロパントリ(メタ)アクリレート 、トリス(アクリロキシエチル)イソシアヌレ ト、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ) クリレート、カプロラクトン変性ジペンタ リスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ジ ペンタエリスリトールヒドロキシペンタ(メ )アクリレート、アルキル変性ジペンタエリ リトールペンタ(メタ)アクリレート、ジペ タエリスリトールポリ(メタ)アクリレート、 アルキル変性ジペンタエリスリトールトリ( タ)アクリレート、ジトリメチロールプロパ テトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリス トールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、 ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレ ト等が挙げられる。

 これらの中で特に、EO変性グリセロール リ(メタ)アクリレート、PO変性グリセロール リ(メタ)アクリレート、トリメチロールプ パントリ(メタ)アクリレート、EO変性トリメ ロールプロパントリ(メタ)アクリレート、PO 変性トリメチロールプロパントリ(メタ)アク レート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メ タ)アクリレート、ペンタエリスリトールエ キシテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリ スリトールテトラ(メタ)アクリレート等が本 明に好適に用いられる。

 前記オキシラン環を有する化合物(エポキ シ化合物)としては、例えば、多塩基酸のポ グリシジルエステル類、多価アルコールの リグリシジルエーテル類、ポリオキシアル レングリコールのポリグリシジルエーテル 、芳香族ポリオールのポリグリシジルエテ テル類、芳香族ポリオールのポリグリシジ エーテル類の水素添加化合物類、ウレタン リエポキシ化合物およびエポキシ化ポリブ ジエン類等を挙げることができる。これら 化合物は、その一種を単独で使用すること できるし、また、その二種以上を混合して 用することもできる。

 本発明に好ましく使用することのできる 記オキシラン環を有する化合物(エポキシ化 合物)としては、例えばビスフェノールAジグ シジルエーテル、ビスフェノールFジグリシ ジルエーテル、ビスフェノールSジグリシジ エーテル、臭素化ビスフェノールAジグリシ ルエーテル、臭素化ビスフェノールFジグリ シジルエーテル、臭素化ビスフェノールSジ リシジルエーテル、水添ビスフェノールAジ リシジルエーテル、水添ビスフェノールFジ グリシジルエーテル、水添ビスフェノールS グリシジルエーテル、1,4-ブタンジオールジ リシジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジ グリシジルエーテル、グリセリントリグリシ ジルエーテル、トリメチロールプロパントリ グリシジルエーテル、ポリエチレングリコー ルジグリシジルエーテル、ポリプロピレング リコールジグリシジルエーテル類;エチレン リコール、プロピレングリコール、グリセ ンなどの脂肪族多価アルコールに1種または2 種以上のアルキレンオキサイドを付加するこ とにより得られるポリエーテルポリオールの ポリグリシジルエーテル類;脂肪族長鎖二塩 酸のジグリシジルエステル類;脂肪族高級ア コールのモノグリシジルエーテル類;フェノ ール、クレゾール、ブチルフェノールまたは これらにアルキレンオキサイドを付加して得 られるポリエーテルアルコールのモノグリシ ジルエーテル類;高級脂肪酸のグリシジルエ テル類などを例示することができる。

 これらの中で特に、ビスフェノールAジグ リシジルエーテル、ビスフェノールFジグリ ジルエーテル、水添ビスフェノールAジグリ ジルエーテル、水添ビスフェノールFジグリ シジルエーテル、1,4-ブタンジオールジグリ ジルエーテル、1,6-ヘキサンジオールジグリ ジルエーテル、グリセリントリグリシジル ーテル、トリメチロールプロパントリグリ ジルエーテル、ネオペンチルグリコールジ リシジルエーテル、ポリエチレングリコー ジグリシジルエーテル、ポリプロピレング コールジグリシジルエーテルが好ましい。

 グリシジル基含有化合物として好適に使 できる市販品としては、UVR-6216(ユニオンカ バイド社製)、グリシドール、AOEX24、サイク ロマーA200、(以上、ダイセル化学工業(株)製) エピコート828、エピコート812、エピコート1 031、エピコート872、エピコートCT508(以上、油 化シェル(株)製)、KRM-2400、KRM-2410、KRM-2408、KRM -2490、KRM-2720、KRM-2750(以上、旭電化工業(株)製 )などを挙げることができる。これらは、1種 独で、または2種以上組み合わせて用いるこ とができる。

 また、これらのオキシラン環を有する化 物はその製法は問わないが、例えば、丸善K K出版、第四版実験化学講座20有機合成II、213~ 、平成4年、Ed.by Alfred Hasfner,The chemistry of h eterocyclic compounds-Small Ring Heterocycles part3 Oxi ranes,John & Wiley and Sons,An Interscience Public ation,New York,1985、吉村、接着、29巻12号、32、1 985、吉村、接着、30巻5号、42、1986、吉村、接 着、30巻7号、42、1986、特開平11-100378号公報、 特許第2906245号公報、特許第2926262号公報など 文献を参考にして合成できる。

 本発明で用いる他の重合性単量体として、 ニルエーテル化合物を併用してもよい。
ビニルエーテル化合物は公知のものを適宜選 択することができ、例えば、2-エチルヘキシ ビニルエーテル、ブタンジオール-1,4-ジビ ルエーテル、ジエチレングリコールモノビ ルエーテル、ジエチレングリコールモノビ ルエーテル、エチレングリコールジビニル ーテル、トリエチレングリコールジビニル ーテル、1,2-プロパンジオールジビニルエー ル、1,3-プロパンジオールジビニルエーテル 、1,3-ブタンジオールジビニルエーテル、1,4- タンジオールジビニルエーテル、テトラメ レングリコールジビニルエーテル、ネオペ チルグリコールジビニルエーテル、トリメ ロールプロパントリビニルエーテル、トリ チロールエタントリビニルエーテル、ヘキ ンジオールジビニルエーテル、テトラエチ ングリコールジビニルエーテル、ペンタエ スリトールジビニルエーテル、ペンタエリ リトールトリビニルエーテル、ペンタエリ リトールテトラビニルエーテル、ソルビト ルテトラビニルエーテル、ソルビトールペ タビニルエーテル、エチレングリコールジ チレンビニルエーテル、トリエチレングリ ールジエチレンビニルエーテル、エチレン リコールジプロピレンビニルエーテル、ト エチレングリコールジエチレンビニルエー ル、トリメチロールプロパントリエチレン ニルエーテル、トリメチロールプロパンジ チレンビニルエーテル、ペンタエリスリト ルジエチレンビニルエーテル、ペンタエリ リトールトリエチレンビニルエーテル、ペ タエリスリトールテトラエチレンビニルエ テル、1,1,1-トリス〔4-(2-ビニロキシエトキ )フェニル〕エタン、ビスフェノールAジビニ ロキシエチルエーテル等が挙げられる。

 これらのビニルエーテル化合物は、例え 、Stephen.C.Lapin,Polymers Paint Colour Journal.179(42 37)、321(1988)に記載されている方法、即ち多価 アルコールもしくは多価フェノールとアセチ レンとの反応、または多価アルコールもしく は多価フェノールとハロゲン化アルキルビニ ルエーテルとの反応により合成することがで き、これらは1種単独あるいは2種以上を組み わせて用いることができる。

 また、本発明で用いる他の重合性単量体 しては、スチレン誘導体も採用できる。ス レン誘導体としては、例えば、スチレン、p -メチルスチレン、p-メトキシスチレン、β-メ チルスチレン、p-メチル-β-メチルスチレン、 α-メチルスチレン、p-メトキシ-β-メチルスチ レン、p-ヒドロキシスチレン、等を挙げるこ ができる。

 また、モールドとの剥離性や塗布性を向 させる目的で、トリフルオロエチル(メタ) クリレート、ペンタフルオロエチル(メタ)ア クリレート、(パーフルオロブチル)エチル(メ タ)アクリレート、パーフルオロブチル-ヒド キシプロピル(メタ)アクリレート、(パーフ オロヘキシル)エチル(メタ)アクリレート、 クタフルオロペンチル(メタ)アクリレート パーフルオロオクチルエチル(メタ)アクリレ ート、テトラフルオロプロピル(メタ)アクリ ート等のフッ素原子を有する化合物も併用 ることができる。

 本発明で用いる他の重合性単量体として 、プロペニルエーテルおよびブテニルエー ルを用いることもできる。前記プロペニル ーテルまたはブテニルエーテルとしては、 えば1-ドデシル-1-プロペニルエーテル、1-ド デシル-1-ブテニルエーテル、1-ブテノキシメ ル-2-ノルボルネン、1-4-ジ(1-ブテノキシ)ブ ン、1,10-ジ(1-ブテノキシ)デカン、1,4-ジ(1-ブ ノキシメチル)シクロヘキサン、ジエチレン グリコールジ(1-ブテニル)エーテル、1,2,3-ト (1-ブテノキシ)プロパン、プロペニルエーテ プロピレンカーボネート等が好適に適用で る。

 上述の他の重合性単量体は、本発明にお る重合性単量体の含有量によってその好ま い含有量が変わるが、例えば、本発明の組 物中に含まれる全重合性単量体に対して0~90 質量%の範囲で含むことが好ましく、5~80質量% の範囲で含むことがより好ましく、10~50質量% の範囲で含むことがさらに好ましい。

 次に、本発明における重合性単量体(Ax)およ び他の重合性単量体(以下、これらを併せて 重合性不飽和単量体」ということがある)の ましいブレンド形態について説明する。
 1官能の重合性不飽和単量体は、通常、反応 性希釈剤として用いられ、本発明のナノイン プリント硬化性組成物の粘度を低下させる効 果を有し、重合性単量体の総量に対して、15 量%以上添加されることが好ましく、20~80質 %がさらにこのましく、25~70質量%がより好ま しく、30~60質量%が特に好ましい。
 不飽和結合含有基を2個有する単量体(2官能 合性不飽和単量体)は、全重合性不飽和単量 体の好ましくは90質量%以下、より好ましくは 80質量%以下、特に好ましくは70質量%以下の範 囲で添加される。1官能および2官能重合性不 和単量体の割合は、全重合性不飽和単量体 、好ましくは10~100質量%、より好ましくは30~ 95質量%、特に好ましくは50~90質量%の範囲で添 加される。不飽和結合含有基を3個以上有す 多官能重合性不飽和単量体の割合は、全重 性不飽和単量体の、好ましくは80質量%以下 より好ましくは70質量%以下、特に好ましく 、60質量%以下の範囲で添加される。重合性 飽和結合含有基を3個以上有する重合性不飽 単量体の割合を80質量%以下とすることによ 、組成物の粘度を下げられるため好ましい
 本発明における重合性単量体(Ax)および他の 重合性単量体の更に好ましいブレンド形態と しては全重合性単量体中、1官能の重合性単 体(Ax)を20~90質量%、重合性単量体(Ax)以外の1 能の重合性単量体を0~50質量%、重合性単量体 (Ax)以外の2及び/又は3官能の重合性単量体を10 ~50質量%、4官能以上の重合性単量体を0~30質量 %含有する形態である。最も好ましいブレン 形態としては、1官能の重合性単量体(Ax)を40~ 80質量%、重合性単量体(Ax)以外の1官能の重合 単量体を0~40質量%、重合性単量体(Ax)以外の2 及び/又は3官能の重合性単量体を20~50質量%、4 官能以上の重合性単量体を0~10質量%含有する 態である。更に、上記ブレンド形態に加え 、重合性官能基としてアクリレート基を有 る重合性単量体が全重合性単量体中90~100質 %である形態である。これにより、光硬化性 、モールド充填性、ドライエッチング耐性、 モールド剥離性を高いレベルで両立すること ができる。

(光重合開始剤(B))
 本発明のナノインプリント硬化性組成物に 、光重合開始剤が含まれる。本発明に用い れる光重合開始剤は、光照射により上述の 合性単量体を重合する活性種を発生する化 物であればいずれのものでも用いることが きる。光重合開始剤としては、光照射によ ラジカルを発生するラジカル重合開始剤、 照射により酸を発生するカチオン重合開始 が好ましく、より好ましくはラジカル重合 始剤であるが、前記重合性単量体の重合性 の種類に応じて適宜決定される。即ち、本 明における光重合開始剤は、使用する光源 波長に対して活性を有するものが配合され 反応形式の違い(例えばラジカル重合やカチ オン重合など)に応じて適切な活性種を発生 せるものを用いる必要がある。また、本発 において、光重合開始剤は複数種を併用し もよい。

 本発明に用いられる光重合開始剤の含有量 、組成物に含まれる全重合性単量体に対し 、例えば、0.01~15質量%であり、好ましくは0. 1~12質量%であり、さらに好ましくは0.2~7質量% ある。2種類以上の光重合開始剤を用いる場 合は、その合計量が前記範囲となる。
 光重合開始剤の含有量が0.01質量%以上であ と、感度(速硬化性)、解像性、ラインエッジ ラフネス性、塗膜強度が向上する傾向にあり 好ましい。一方、光重合開始剤の含有量を15 量%以下とすると、光透過性、着色性、取り 扱い性などが向上する傾向にあり、好ましい 。これまで、染料および/または顔料を含む ンクジェット用組成物や液晶ディスプレイ ラーフィルタ用組成物においては、好まし 光重合開始剤および/または光酸発生剤の添 量が種々検討されてきたが、ナノインプリ ト用等の光ナノインプリント用硬化性組成 についての好ましい光重合開始剤および/ま たは光酸発生剤の添加量については報告され ていない。すなわち、染料および/または顔 を含む系では、これらがラジカルトラップ として働くことがあり、光重合性、感度に 響を及ぼす。その点を考慮して、これらの 途では、光重合開始剤の添加量が最適化さ る。一方で、本発明のナノインプリント硬 性組成物では、染料および/または顔料は必 成分でなく、光重合開始剤の最適範囲がイ クジェット用組成物や液晶ディスプレイカ ーフィルタ用組成物等の分野のものとは異 る場合がある。

 本発明で使用されるラジカル光重合開始 としては、アシルホスフィンオキシド系化 物、オキシムエステル系化合物が硬化感度 吸収特性の観点から好ましい。光重合開始 は例えば市販されている開始剤を用いるこ ができる。これらの例としてはCiba社から入 手可能なIrgacure(登録商標)2959(1-[4-(2-ヒドロキ エトキシ)フェニル]-2-ヒドロキシ-2-メチル-1 -プロパン-1-オン、Irgacure(登録商標)184(1-ヒド キシシクロヘキシルフェニルケトン)、Irgacu re(登録商標)500(1-ヒドロキシシクロヘキシル ェニルケトン、ベンゾフェノン)、Irgacure(登 商標)651(2,2-ジメトキシ-1,2-ジフェニルエタ -1-オン)、Irgacure(登録商標)369(2-ベンジル-2-ジ メチルアミノ-1-(4-モルフォリノフェニル)ブ ノン-1)、Irgacure(登録商標)907(2-メチル-1[4-メ ルチオフェニル]-2-モルフォリノプロパン-1- ン、Irgacure(登録商標)819(ビス(2,4,6-トリメチ ベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサ ド、Irgacure(登録商標)1800(ビス(2,6-ジメトキシ ベンゾイル)-2,4,4-トリメチル-ペンチルフォス フィンオキサイド,1-ヒドロキシ-シクロヘキ ル-フェニル-ケトン)、Irgacure(登録商標)1800( ス(2,6-ジメトキシベンゾイル)-2,4,4-トリメチ -ペンチルフォスフィンオキサイド,2-ヒドロ キシ-2-メチル-1-フェニル-1-プロパン-1-オン) Irgacure(登録商標)OXE01(1,2-オクタンジオン,1-[4- (フェニルチオ)フェニル]-2-(O-ベンゾイルオキ シム)、Darocur(登録商標)1173(2-ヒドロキシ-2-メ ル-1-フェニル-1-プロパン-1-オン)、Darocur(登 商標)1116、1398、1174および1020、CGI242(エタノ ,1-[9-エチル-6-(2-メチルベンゾイル)-9H-カル ゾール-3-イル]-1-(O-アセチルオキシム)、BASF から入手可能なLucirin TPO(2,4,6-トリメチルベ ゾイルジフェニルホスフィンオキサイド)、 Lucirin TPO-L(2,4,6-トリメチルベンゾイルフェニ ルエトキシホスフィンオキサイド)、ESACUR日 シイベルヘグナー社から入手可能なESACURE 10 01M(1-[4-ベンゾイルフェニルスルファニル]フ ニル]-2-メチル-2-(4-メチルフェニルスルホニ )プロパン-1-オン、N-1414旭電化社から入手可 能なアデカオプトマー(登録商標)N-1414(カルバ ゾール・フェノン系)、アデカオプトマー(登 商標)N-1717(アクリジン系)、アデカオプトマ (登録商標)N-1606(トリアジン系)、三和ケミカ ル製のTFE-トリアジン(2-[2-(フラン-2-イル)ビニ ル]-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジ ン)、三和ケミカル製のTME-トリアジン(2-[2-(5- チルフラン-2-イル)ビニル]-4,6-ビス(トリク ロメチル)-1,3,5-トリアジン)、三和ケミカル のMP-トリアジン(2-(4-メトキシフェニル)-4,6- ス(トリクロロメチル)-1,3,5-トリアジン)、ミ リ化学製TAZ-113(2-[2-(3,4-ジメトキシフェニル) エテニル]-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5-ト リアジン)、ミドリ化学製TAZ-108(2-(3,4-ジメト シフェニル)-4,6-ビス(トリクロロメチル)-1,3,5 -トリアジン)、ベンゾフェノン、4,4’-ビスジ エチルアミノベンゾフェノン、メチル-2-ベン ゾフェノン、4-ベンゾイル-4’-メチルジフェ ルスルフィド、4-フェニルベンゾフェノン エチルミヒラーズケトン、2-クロロチオキサ ントン、2-メチルチオキサントン、2-イソプ ピルチオキサントン、4-イソプロピルチオキ サントン、2,4-ジエチルチオキサントン、1-ク ロロ-4-プロポキシチオキサントン、2-メチル オキサントン、チオキサントンアンモニウ 塩、ベンゾイン、4,4’-ジメトキシベンゾイ ン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾイン エチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエ ーテル、ベンゾインイソブチルエーテル、ベ ンジルジメチルケタール、1,1,1-トリクロロア セトフェノン、ジエトキシアセトフェノンお よびジベンゾスベロン、o-ベンゾイル安息香 メチル、2-ベンゾイルナフタレン、4-ベンゾ イルビフェニル、4-ベンゾイルジフェニルエ テル、1,4-ベンゾイルベンゼン、ベンジル、 10-ブチル-2-クロロアクリドン、[4-(メチルフ ニルチオ)フェニル]フェニルメタン)、2-エチ ルアントラキノン、2,2-ビス(2-クロロフェニ )4,5,4‘,5’-テトラキス(3,4,5-トリメトキシフ ニル)1,2‘-ビイミダゾール、2,2-ビス(o-クロ フェニル)4,5,4’,5’-テトラフェニル-1,2’- イミダゾール、トリス(4-ジメチルアミノフ ニル)メタン、エチル-4-(ジメチルアミノ)ベ ゾエート、2-(ジメチルアミノ)エチルベンゾ ート、ブトキシエチル-4-(ジメチルアミノ) ンゾエート、等が挙げられる。

 なお、本発明において「光」には、紫外 近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波 の光や、電磁波だけでなく、放射線も含ま る。前記放射線には、例えばマイクロ波、 子線、EUV、X線が含まれる。また248nmエキシ レーザー、193nmエキシマレーザー、172nmエキ シマレーザーなどのレーザー光も用いること ができる。これらの光は、光学フィルターを 通したモノクロ光(単一波長光)を用いてもよ し、複数の波長の異なる光(複合光)でもよ 。露光は、多重露光も可能であり、膜強度 エッチング耐性を高めるなどの目的でパタ ン形成した後、全面露光することも可能で る。

 本発明で使用される光重合開始剤は、使 する光源の波長に対して適時に選択する必 があるが、モールド加圧・露光中にガスを 生させないものが好ましい。ガスが発生す と、モールドが汚染されるため、頻繁にモ ルドを洗浄しなければならなくなったり、 硬化性組成物がモールド内で変形し、転写 ターン精度を劣化させるなどの問題を生じ 。

 本発明のナノインプリント硬化性組成物 、重合性単量体(A)がラジカル重合性単量体 あり、光重合開始剤(B)が光照射によりラジ ルを発生するラジカル重合開始剤であるラ カル重合性組成物であることが好ましい。

(その他成分)
 本発明のナノインプリント硬化性組成物は 上述の重合性単量体(A)および光重合開始剤( B)の他に種々の目的に応じて、本発明の効果 損なわない範囲で、界面活性剤、酸化防止 、溶剤、ポリマー成分等その他の成分を含 でいてもよい。本発明のナノインプリント 化性組成物としては、フッ素系界面活性剤 シリコーン系界面活性剤、フッ素・シリコ ン系界面活性剤、並びに、酸化防止剤から ばれる少なくとも1種を含有することが好ま しい。

-界面活性剤-
 本発明のナノインプリント硬化性組成物に 、界面活性剤を含有することが好ましい。 発明に用いられる界面活性剤の含有量は、 組成物中、例えば、0.001~5質量%であり、好 しくは0.002~4質量%であり、さらに好ましくは 、0.005~3質量%である。2種類以上の界面活性剤 を用いる場合は、その合計量が前記範囲とな る。界面活性剤が組成物中0.001~5質量%の範囲 あると、塗布の均一性の効果が良好であり 界面活性剤の過多によるモールド転写特性 悪化を招きにくい。

 前記界面活性剤としては、フッ素系界面活 剤、シリコーン系界面活性剤およびフッ素 シリコーン系界面活性剤の少なくとも1種を 含むことが好ましく、フッ素系界面活性剤と シリコーン系界面活性剤との両方または、フ ッ素・シリコーン系界面活性剤を含むことが より好ましく、フッ素・シリコーン系界面活 性剤を含むことが最も好ましい。尚、前記フ ッ素系界面活性剤およびシリコーン系界面活 性剤としては、非イオン性の界面活性剤が好 ましい。
 ここで、“フッ素・シリコーン系界面活性 ”とは、フッ素系界面活性剤およびシリコ ン系界面活性剤の両方の要件を併せ持つも をいう。
 このような界面活性剤を用いることによっ 、半導体素子製造用のシリコンウエハや、 晶素子製造用のガラス角基板、クロム膜、 リブデン膜、モリブデン合金膜、タンタル 、タンタル合金膜、窒化珪素膜、アモルフ スシリコーン膜、酸化錫をドープした酸化 ンジウム(ITO)膜や酸化錫膜などの、各種の が形成される基板上に本発明のナノインプ ント硬化性組成物を塗布したときに起こる トリエーションや、鱗状の模様(レジスト膜 乾燥むら)などの塗布不良の問題を解決する が可能となる。また、モールド凹部のキャビ ティ内への本発明の組成物の流動性の向上、 モールドとレジストとの間の剥離性の向上、 レジストと基板間との密着性の向上、組成物 の粘度を下げる等が可能になる。特に、本発 明のナノインプリント組成物は、前記界面活 性剤を添加することにより、塗布均一性を大 幅に改良でき、スピンコーターやスリットス キャンコーターを用いた塗布において、基板 サイズに依らず良好な塗布適性が得られる。

 本発明で用いることのできる、非イオン性 フッ素系界面活性剤の例としては、商品名 フロラード FC-430、FC-431(住友スリーエム(株) 製)、商品名サーフロン S-382(旭硝子(株)製)、 EFTOP EF-122A、122B、122C、EF-121、EF-126、EF-127、MF -100((株)トーケムプロダクツ製)、商品名 PF-63 6、PF-6320、PF-656、PF-6520(いずれもOMNOVA Solutions , Inc.)、商品名フタージェントFT250、FT251、DFX 18 (いずれも(株)ネオス製)、商品名ユニダイ DS-401、DS-403、DS-451 (いずれもダイキン工業( 株)製)、商品名メガフアック171、172、173、178K 、178A、(いずれも大日本インキ化学工業(株) )が挙げられる。
 また、非イオン性の前記シリコーン系界面 性剤の例としては、商品名SI-10シリーズ(竹 油脂(株)製)、メガファックペインタッド31( 日本インキ化学工業(株)製)、KP-341(信越化学 工業(株)製)が挙げられる。
 また、前記フッ素・シリコーン系界面活性 の例としては、商品名 X-70-090、X-70-091、X-70 -092、X-70-093、(いずれも、信越化学工業(株)製 )、商品名メガフアックR-08、XRB-4(いずれも、 日本インキ化学工業(株)製)が挙げられる。

-酸化防止剤-
 さらに、本発明のナノインプリント硬化性 成物には、公知の酸化防止剤を含有するこ が好ましい。本発明に用いられる酸化防止 の含有量は、重合性単量体の総量に対し、 えば、0.01~10質量%であり、好ましくは0.2~5質 量%である。2種類以上の酸化防止剤を用いる 合は、その合計量が前記範囲となる。
 前記酸化防止剤は、熱や光照射による退色 よびオゾン、活性酸素、NO x 、SO x (Xは整数)などの各種の酸化性ガスによる退色 を抑制するものである。特に本発明では、酸 化防止剤を添加することにより、硬化膜の着 色を防止や、分解による膜厚減少を低減でき るという利点がある。このような酸化防止剤 としては、ヒドラジド類、ヒンダードアミン 系酸化防止剤、含窒素複素環メルカプト系化 合物、チオエーテル系酸化防止剤、ヒンダー ドフェノール系酸化防止剤、アスコルビン酸 類、硫酸亜鉛、チオシアン酸塩類、チオ尿素 誘導体、糖類、亜硝酸塩、亜硫酸塩、チオ硫 酸塩、ヒドロキシルアミン誘導体などを挙げ ることができる。この中でも、特にヒンダー ドフェノール系酸化防止剤、チオエーテル系 酸化防止剤が硬化膜の着色、膜厚減少の観点 で好ましい。

 前記酸化防止剤の市販品としては、商品  Irganox1010、1035、1076、1222(以上、チバガイ ー(株)製)、商品名 Antigene P、3C、FR、スミラ イザーS、スミライザーGA80(住友化学工業(株) )、商品名アデカスタブAO70、AO80、AO503((株)AD EKA製)等が挙げられる。これらは単独で用い もよいし、混合して用いてもよい。

-溶剤-
 本発明のナノインプリント用硬化性組成物 は、種々の必要に応じて、溶剤を用いるこ ができる。特に膜厚500nm以下のパターンを 成する際には溶剤を含有していることが好 しい。好ましい溶剤としては常圧における 点が80~200℃の溶剤である。溶剤の種類とし は組成物を溶解可能な溶剤であればいずれ 用いることができるが、好ましくはエステ 構造、ケトン構造、水酸基、エーテル構造 いずれか1つ以上を有する溶剤である。具体 に、好ましい溶剤としてはプロピレングリ ールモノメチルエーテルアセテート、シク ヘキサノン、2-ヘプタノン、ガンマブチロ クトン、プロピレングリコールモノメチル ーテル、乳酸エチルから選ばれる単独ある は混合溶剤であり、プロピレングリコール ノメチルエーテルアセテートを含有する溶 が塗布均一性の観点で最も好ましい。
 本発明の組成物中における前記溶剤の含有 は、溶剤を除く成分の粘度、塗布性、目的 する膜厚によって最適に調整されるが、塗 性の観点から、組成物の0~95質量%が好まし 、0~90質量%がさらに好ましい。特に膜厚500nm 下のパターンを形成する際には10~95質量%が ましく、30~90質量%がさらに好ましく、40~90 量%が特に好ましい。

-ポリマー成分-
 本発明の組成物では、架橋密度をさらに高 る目的で、前記多官能の他の重合性単量体 りもさらに分子量の大きい多官能オリゴマ を、本発明の目的を達成する範囲で配合す こともできる。光ラジカル重合性を有する 官能オリゴマーとしてはポリエステルアク レート、ウレタンアクリレート、ポリエー ルアクリレート、エポキシアクリレート等 各種アクリレートオリゴマーが挙げられる オリゴマー成分の添加量としては、組成物 溶剤を除く成分に対し、0~30質量%が好まし 、より好ましくは0~20質量%、さらに好ましく は0~10質量%、最も好ましくは0~5質量%である。
 本発明のナノインプリント用硬化性組成物 ドライエッチング耐性、インプリント適性 硬化性等の改良を観点からも、さらにポリ ー成分を含有していてもよい。前記ポリマ 成分としては側鎖に重合性官能基を有する リマーが好ましい。前記ポリマー成分の重 平均分子量としては、重合性単量体との相 性の観点から、2000~100000が好ましく、5000~500 00がさらに好ましい。ポリマー成分の添加量 しては、組成物の溶剤を除く成分に対し、0 ~30質量%が好ましく、より好ましくは0~20質量% 、さらに好ましくは0~10質量%、最も好ましく 2質量%以下である。本発明の組成物におい 溶剤を除く成分中、分子量2000以上のポリマ 成分の含有量が30質量%以下であると、パタ ン形成性が向上する。また、パターン形成 の観点から樹脂成分はできる限り少ない法 好ましく、界面活性剤や微量の添加剤を除 、樹脂成分を含まないことが好ましい。

 本発明のナノインプリント用硬化性組成 には前記成分の他に必要に応じて離型剤、 ランカップリング剤、重合禁止剤、紫外線 収剤、光安定剤、老化防止剤、可塑剤、密 促進剤、熱重合開始剤、着色剤、エラスト ー粒子、光酸増殖剤、光塩基発生剤、塩基 化合物、流動調整剤、消泡剤、分散剤等を 加してもよい。

 本発明のナノインプリント用硬化性組成物 、上述の各成分を混合して調整することが きる。また、前記各成分を混合した後、例 ば、孔径0.05μm~5.0μmのフィルターで濾過す ことによって溶液として調製することもで る。光ナノインプリント用硬化性組成物の 合・溶解は、通常、0℃~100℃の範囲で行われ る。濾過は、多段階で行ってもよいし、多数 回繰り返してもよい。また、濾過した液を再 濾過することもできる。濾過に使用するフィ ルターの材質は、ポリエチレン樹脂、ポリプ ロピレン樹脂、フッソ樹脂、ナイロン樹脂な どのものが使用できるが特に限定されるもの ではない。
 本発明のナノインプリント用硬化性組成物 おいて、溶剤を除く成分の25℃における粘 は1~100mPa・sであることが好ましい。より好 しくは2~50mPa・s、更に好ましくは5~30mPa・sで る。粘度を適切な範囲とすることで、パタ ンの矩形性が向上し、更に残膜を低く抑え ことができる。

[パターン形成方法]
 次に、本発明のナノインプリント用硬化性 成物を用いたパターン(特に、微細凹凸パタ ーン)の形成方法について説明する。本発明 パターン形成方法では、本発明のナノイン リント用硬化性組成物を基板または支持体( 材)上に塗布してパターン形成層を形成する 工程と、前記パターン形成層表面にモールド を圧接する工程と、前記パターン形成層に光 を照射する工程と、を経て本発明の組成物を 硬化することで、微細な凹凸パターンを形成 することができる。
 ここで、本発明のナノインプリント用硬化 組成物は、光照射後にさらに加熱して硬化 せることが好ましい。具体的には、基材(基 板または支持体)上に少なくとも本発明の組 物からなるパターン形成層を塗布し、必要 応じて乾燥させて本発明の組成物からなる (パターン形成層)を形成してパターン受容体 (基材上にパターン形成層が設けられたもの) 作製し、当該パターン受容体のパターン形 層表面にモールドを圧接し、モールドパタ ンを転写する加工を行い、微細凹凸パター 形成層を光照射により硬化させる。本発明 パターン形成方法による光インプリントリ グラフィは、積層化や多重パターニングも き、通常の熱インプリントと組み合わせて いることもできる。

 本発明のナノインプリント用硬化性組成 は、光ナノインプリント法により微細なパ ーンを低コスト且つ高い精度で形成するこ 可能である。このため、従来のフォトリソ ラフィ技術を用いて形成されていたものを らに高い精度且つ低コストで形成すること できる。例えば、基板または支持体上に本 明の組成物を塗布し、該組成物からなる層 露光、硬化、必要に応じて乾燥(ベーク)さ ることによって、液晶ディスプレイ(LCD)など に用いられる、オーバーコート層や絶縁膜な どの永久膜や、半導体集積回路、記録材料、 あるいはフラットパネルディスプレイなどの エッチングレジストとして適用することも可 能である。特に本発明のナノインプリント用 硬化性組成物を用いて形成されたパターンは 、エッチング性にも優れ、フッ化炭素等を用 いるドライエッチングのエッチングレジスト としても好ましく用いることができる。

 液晶ディスプレイ(LCD)などに用いられる 久膜(構造部材用のレジスト)や電子材料の基 板加工に用いられるレジストにおいては、製 品の動作を阻害しないようにするため、レジ スト中の金属あるいは有機物のイオン性不純 物の混入を極力避けることが望ましい。この ため、本発明のナノインプリント用硬化性組 成物中における金属または有機物のイオン性 不純物の濃度としては、1000ppm以下、望まし は10ppm以下、さらに好ましくは100ppb以下にす ることが好ましい。

 以下において、本発明のナノインプリント 硬化性組成物を用いたパターン形成方法(パ ターン転写方法)について具体的に述べる。
 本発明のパターン形成方法においては、ま 、本発明の組成物を基材上に塗布してパタ ン形成層を形成する。
 本発明のナノインプリント用硬化性組成物 基材上に塗布する際の塗布方法としては、 般によく知られた塗布方法、例えば、ディ プコート法、エアーナイフコート法、カー ンコート法、ワイヤーバーコート法、グラ アコート法、エクストルージョンコート法 スピンコート方法、スリットスキャン法、 ンクジェット法などを挙げることができる また、本発明の組成物からなるパターン形 層の膜厚は、使用する用途によって異なる 、0.05μm~30μm程度である。また、本発明の組 成物を、多重塗布により塗布してもよい。尚 、基材と本発明の組成物からなるパターン形 成層との間には、例えば平坦化層等の他の有 機層などを形成してもよい。これにより、パ ターン形成層と基材とが直接接しないことか ら、基材に対するごみの付着や基材の損傷等 を防止したり、パターン形成層と基材との密 着性を向上したりすることができる。尚、本 発明の組成物によって形成されるパターンは 、基材上に有機層を設けた場合であっても、 有機層との密着性に優れる。

 本発明のナノインプリント用硬化性組成 を塗布するための基材(基板または支持体) 、種々の用途によって選択可能であり、例 ば、石英、ガラス、光学フィルム、セラミ ク材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni,Cu,Cr,Fe などの金属基板、紙、SOG(Spin On Glass)、ポリ ステルフイルム、ポリカーボネートフィル 、ポリイミドフィルム等のポリマー基板、T FTアレイ基板、PDPの電極板、ガラスや透明プ スチック基板、ITOや金属などの導電性基材 絶縁性基材、シリコーン、窒化シリコーン ポリシリコーン、酸化シリコーン、アモル ァスシリコーンなどの半導体作製基板など に制約されない。また、基材の形状も特に 定されるものではなく、板状でもよいし、 ール状でもよい。また、後述のように前記 材としては、モールドとの組み合わせ等に じて、光透過性、または、非光透過性のも を選択することができる。

 次いで、本発明のパターン形成方法におい は、パターン形成層にパターンを転写する めに、パターン形成層表面にモールドを押 する。これにより、モールドの押圧表面に らかじめ形成された微細なパターンをパタ ン形成層に転写することができる。
 本発明で用いることのできるモールド材に いて説明する。本発明の組成物を用いた光 ノインプリントリソグラフィは、モールド および/または基材の少なくとも一方に、光 透過性の材料を選択する。本発明に適用され る光インプリントリソグラフィでは、基材の 上に本発明のナノインプリント用硬化性組成 物を塗布してパターン形成層を形成し、この 表面に光透過性のモールドを押接し、モール ドの裏面から光を照射し、前記パターン形成 層を硬化させる。また、光透過性基材上に光 ナノインプリント用硬化性組成物を塗布し、 モールドを押し当て、基材の裏面から光を照 射し、光ナノインプリント用硬化性組成物を 硬化させることもできる。
 前記光照射は、モールドを付着させた状態 行ってもよいし、モールド剥離後に行って よいが、本発明では、モールドを密着させ 状態で行うのが好ましい。

 本発明で用いることのできるモールドは、 写されるべきパターンを有するモールドが われる。前記モールド上のパターンは、例 ば、フォトリソグラフィや電子線描画法等 よって、所望する加工精度に応じてパター が形成できるが、本発明では、モールドパ ーン形成方法は特に制限されない。
 本発明において用いられる光透過性モール 材は、特に限定されないが、所定の強度、 久性を有するものであればよい。具体的に 、ガラス、石英、PMMA、ポリカーボネート樹 脂などの光透明性樹脂、透明金属蒸着膜、ポ リジメチルシロキサンなどの柔軟膜、光硬化 膜、金属膜等が例示される。

 本発明において光透過性の基材を用いた 合に使われる非光透過型モールド材として 、特に限定されないが、所定の強度を有す ものであればよい。具体的には、セラミッ 材料、蒸着膜、磁性膜、反射膜、Ni、Cu、Cr Feなどの金属基板、SiC、シリコーン、窒化 リコーン、ポリシリコーン、酸化シリコー 、アモルファスシリコーンなどの基板など 例示され、特に制約されない。また、モー ドの形状も特に制約されるものではなく、 状モールド、ロール状モールドのどちらで よい。ロール状モールドは、特に転写の連 生産性が必要な場合に適用される。

 本発明のパターン形成方法で用いられる ールドは、光ナノインプリント用硬化性組 物とモールド表面との剥離性を向上させる めに離型処理を行ったものを用いてもよい このようなモールドとしては、シリコーン やフッソ系などのシランカップリング剤に る処理を行ったもの、例えば、ダイキン工 (株)製のオプツールDSXや、住友スリーエム( )製のNovec EGC-1720等、市販の離型剤も好適に 用いることができる。

 本発明の組成物を用いて光インプリント ソグラフィを行う場合、本発明のパターン 成方法では、通常、モールド圧力を10気圧 下で行うのが好ましい。モールド圧力を10気 圧以下とすることにより、モールドや基板が 変形しにくくパターン精度が向上する傾向に ある。また、加圧が低いため装置を縮小でき る傾向にある点からも好ましい。モールド圧 力は、モールド凸部の光ナノインプリント用 硬化性組成物の残膜が少なくなる範囲で、モ ールド転写の均一性が確保できる領域を選択 することが好ましい。

 本発明のパターン形成方法中、前記パター 形成層に光を照射する工程における光照射 照射量は、硬化に必要な照射量よりも十分 きければよい。硬化に必要な照射量は、光 ノインプリント用硬化性組成物の不飽和結 の消費量や硬化膜のタッキネスを調べて適 決定される。
 また、本発明に適用される光インプリント ソグラフィにおいては、光照射の際の基板 度は、通常、室温で行われるが、反応性を めるために加熱をしながら光照射してもよ 。光照射の前段階として、真空状態にして くと、気泡混入防止、酸素混入による反応 低下の抑制、モールドと光ナノインプリン 用硬化性組成物との密着性向上に効果があ ため、真空状態で光照射してもよい。また 本発明のパターン形成方法中、光照射時に ける好ましい真空度は、10 -1 Paから常圧の範囲である。

 本発明のナノインプリント用硬化性組成 を硬化させるために用いられる光は特に限 されず、例えば、高エネルギー電離放射線 近紫外、遠紫外、可視、赤外等の領域の波 の光または放射線が挙げられる。高エネル ー電離放射線源としては、例えば、コック ロフト型加速器、ハンデグラーフ型加速器 リニヤーアクセレーター、ベータトロン、 イクロトロン等の加速器によって加速され 電子線が工業的に最も便利且つ経済的に使 されるが、その他に放射性同位元素や原子 等から放射されるγ線、X線、α線、中性子 、陽子線等の放射線も使用できる。紫外線 としては、例えば、紫外線螢光灯、低圧水 灯、高圧水銀灯、超高圧水銀灯、キセノン 、炭素アーク灯、太陽灯等が挙げられる。 射線には、例えばマイクロ波、EUVが含まれ 。また、LED、半導体レーザー光、あるいは24 8nmのKrFエキシマレーザー光や193nmArFエキシマ ーザーなどの半導体の微細加工で用いられ いるレーザー光も本発明に好適に用いるこ ができる。これらの光は、モノクロ光を用 てもよいし、複数の波長の異なる光(ミック ス光)でもよい。

 露光に際しては、露光照度を1mW/cm 2 ~50mW/cm 2 の範囲にすることが望ましい。1mW/cm 2 以上とすることにより、露光時間を短縮する ことができるため生産性が向上し、50mW/cm 2 以下とすることにより、副反応が生じること による永久膜の特性の劣化を抑止できる傾向 にあり好ましい。露光量は5mJ/cm 2 ~1000mJ/cm 2 の範囲にすることが望ましい。5mJ/cm 2 未満では、露光マージンが狭くなり、光硬化 が不十分となりモールドへの未反応物の付着 などの問題が発生しやすくなる。一方、1000mJ /cm 2 を超えると組成物の分解による永久膜の劣化 の恐れが生じる。
 さらに、露光に際しては、酸素によるラジ ル重合の阻害を防ぐため、チッソやアルゴ などの不活性ガスを流して、酸素濃度を100m g/L未満に制御してもよい。

 本発明のパターン形成方法においては、 照射によりパターン形成層を硬化させた後 必要におうじて硬化させたパターンに熱を えてさらに硬化させる工程を含んでいても い。光照射後に本発明の組成物を加熱硬化 せる熱としては、150~280℃が好ましく、200~25 0℃がより好ましい。また、熱を付与する時 としては、5~60分間が好ましく、15~45分間が らに好ましい。

 また、本発明のパターン形成方法によって 成されたパターンは、エッチングレジスト しても有用である。本発明のナノインプリ ト用組成物をエッチングレジストとして利 する場合には、まず、基材として例えばSiO 2 等の薄膜が形成されたシリコンウエハ等を用 い、基材上に本発明のパターン形成方法によ ってナノオーダーの微細なパターンを形成す る。その後、ウェットエッチングの場合には フッ化水素等、ドライエッチングの場合には CF 4 等のエッチングガスを用いてエッチングする ことにより、基材上に所望のパターンを形成 することができる。本発明のナノインプリン ト用硬化性組成物は、特にドライエッチング に対するエッチング耐性が良好である。

 上述のように本発明のパターン形成方法 よって形成されたパターンは、液晶ディス レイ(LCD)などに用いられる永久膜(構造部材 のレジスト)やエッチングレジストとして使 用することができる。製造後にガロン瓶やコ ート瓶などの容器にボトリングし、輸送、保 管されるが、この場合に、劣化を防ぐ目的で 、容器内を不活性なチッソ、またはアルゴン などで置換しておいてもよい。また、輸送、 保管に際しては、常温でもよいが、より永久 膜の変質を防ぐため、-20℃から0℃の範囲に 度制御してもよい。勿論、反応が進行しな レベルで遮光することが好ましい。

 以下に実施例を挙げて本発明をさらに具 的に説明する。以下の実施例に示す材料、 用量、割合、処理内容、処理手順等は、本 明の趣旨を逸脱しない限り、適宜、変更す ことができる。従って、本発明の範囲は以 に示す具体例に限定されるものではない。

[合成例1]
-化合物(I-1A)の合成-
 α-ナフトール150gを酢酸エチル600mlに溶解さ 、これにトリエチルアミン158gを加えた。こ の溶液に氷冷下アクリル酸クロリド113gを1時 かけて加えた。室温で5時間反応させた後、 水100mlを加え1時間攪拌した。攪拌後、有機相 を1N-塩酸水溶液で洗浄し、次いで飽和炭酸水 素ナトリウム水溶液、飽和食塩水で洗浄した 。有機相を硫酸ナトリウムで乾燥した後、濃 縮すると粗生成物が得られた。これをカラム クロマトグラフィーで精製し、下記化合物(I- 1A)を100g得た。化合物(I-1A)は室温で液体であ 25℃における粘度は27.8mPa・sであった。
1 H-NMR(CDCl 3 ):δ6.1(d,1H)、δ6.5(dd,1H)、δ6.75(d,1H)、δ7.3(d,1H)、 δ7.5(m,3H)、δ7.8(d,1H)、δ7.8-7.9(m,2H)
 また、上記合成例において、アクリル酸ク リドをメタクリル酸クロリドに変えて合成 ることにより、化合物(I-1M)を合成した。

[合成例2]
-化合物(I-2A)の合成-
 β-ナフトール70gをアセトン400mlに溶解させ これにトリエチルアミン69gを加えた。この 液に氷冷下アクリル酸クロリド53gを1時間か て加えた。室温で5時間反応させた後、水300 mlを加え1時間攪拌した。これを酢酸エチルで 2回抽出し、有機相を1N-塩酸水溶液で洗浄し 次いで飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽 食塩水で洗浄した。有機相を硫酸ナトリウ で乾燥後、濃縮すると粗生成物が得られた これをカラムクロマトグラフィーで精製し 化合物(I-2A)を51g得た。
1 H-NMR(CDCl 3 ):δ6.05(d,1H)、δ6.4(dd,1H)、δ6.65(d,1H)、δ7.3(d,1H) δ7.5(m,2H)、δ7.6(s,1H)、δ7.8-7.9(m,3H)

[合成例3]
-化合物(I-3A)の合成-
 1-ヒドロキシメチルナフタレン30gをアセト 200mlに溶解させ、これにトリエチルアミン31g を加えた。この溶液に氷冷下アクリル酸クロ リド22gを30分かけて加えた。室温で5時間反応 させた後、水100mlを加え1時間攪拌した。これ を酢酸エチルで2回抽出し、有機相を1N-塩酸 溶液で洗浄し、次いで飽和炭酸水素ナトリ ム水溶液、飽和食塩水で洗浄した。有機相 硫酸ナトリウムで乾燥後、濃縮すると粗生 物が得られた。これをカラムクロマトグラ ィーで精製し、化合物(I-3A)を32g得た。化合 (I-3A)は室温で液体であり25℃における粘度は 26.0mPa・sであった。
1 H-NMR(CDCl 3 ):δ6.05(d,1H)、δ6.4(dd,1H)、δ6.65(d,1H)、δ7.3(d,1H) δ7.5(m,2H)、δ7.6(s,1H)、δ7.8-7.9(m,3H)

[合成例4]
-化合物(I-4A)の合成-
 上記化合物(I-3A)の合成において1-ヒドロキ メチルナフタレンを2-ヒドロキシメチルナフ タレンに変えた以外は合成例3と同様の手法 用いて合成した。化合物(I-4A)は0℃にて保管 ると固体状となり、融点は23~25℃であった 、25℃で保管している限りは液体であり25℃ おける粘度は11.0mPa・sであった。

[合成例5]
-化合物(I-8A)の合成-
 β-ナフトールを1,5-ジヒドロキシナフタレン に変えた以外は、合成例2と同様の手法を用 て合成した。
1 H-NMR(CDCl 3 ):δ6.1(d,2H)、δ6.5(dd,2H)、δ6.75(d,2H)、δ7.35(d,2H) δ7.5(t,2H)、δ7.8(d,2H)

[合成例6]
-化合物(I-9A)の合成-
 β-ナフトールを2,7-ジヒドロキシナフタレン に変えた以外は、合成例2と同様の手法を用 て合成した。
1 H-NMR(CDCl 3 ):δ6.05(d,2H)、δ6.4(dd,2H)、δ6.65(d,2H)、δ7.25(d,2H) δ7.6(s,2H)、δ7.85(d,2H)

[合成例7]
-化合物(I-10A)の合成-
 β-ナフトールを1,3-ジヒドロキシナフタレン に変えた以外は、合成例2と同様の手法を用 て合成した。
1 H-NMR(CDCl 3 ):δ6.05(d,1H)、δ6.1(d,1H)、δ6.4(dd,1H)、δ6.45(dd,1H) δ6.7(d,1H)、δ6.75(d,1H)、δ7.25(s,1H)、δ7.5-7.6(m,3H )、δ7.8-7.9(m,2H)

[合成例8]
-化合物(I-11A)の合成-
  β-ナフトールを2,3-ジヒドロキシナフタレ に変えた以外は、合成例2と同様の手法を用 いて合成した。
1 H-NMR(CDCl 3 ):δ6.0(d,2H)、δ6.5(dd,2H)、δ6.6(d,2H)、δ7.5(m,2H)、 7.75(s,2H)、δ7.8(m,2H)

 化合物(I-1A)、(I-3A)および(I-4A)は室温にお て液状であり、且つ粘度が低く、特に好適 ある。また、化合物(I-2A)は室温において固 状ではあるが、他の重合性単量体との相溶 が良好であり、好適に用いることができる これらの中でも特に化合物(I-4A)は最も粘度 低く、モールド充填性が良好となり、好適 用いることが出来る。

(ナノインプリント用硬化性組成物の調製)
 下記表1に示す重合性単量体に、下記重合開 始剤P-1(2質量%)、下記界面活性剤W-1(0.1質量%) 下記界面活性剤W-2(0.04質量%)、下記酸化防止 A-1およびA-2(各1質量%)を加えてナノインプリ ント用硬化性組成物を調製した。溶解性の悪 いものについては少量のアセトンまたは酢酸 エチルを加えて溶解させた後、溶媒を留去し た。なお、化合物(I-16A)はアルドリッチ社製 化合物を用いた。

       

<その他の1官能単量体>
 R-1A:ベンジルアクリレート(ビスコート#160: 阪有機化学(株)製)
 R-1M:ベンジルメタクリレート(ライトエステ BZ:共栄社化学(株)製)
    R-PA:フェニルアクリレート
    R-PM:フェニルメタクリレート
<その他の2官能単量体>
 R-2:ネオペンチルグリコールジアクリレート
<その他の3官能以上の単量体>
 R-3:トリメチロールプロパントリアクリレー ト
     (アロニックスM-309:東亞合成(株)製)
 R-4:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ ート
     (カヤラッドDPHA:日本化薬(株)製)

<光重合開始剤>
 P-1:2,4,6-トリメチルベンゾイル-エトキシフ ニル-ホスフィン
     オキシド(Lucirin TPO-L:BASF社製)

<界面活性剤>
 W-1:フッ素系界面活性剤(トーケムプロダク (株)製:フッ素系界面活性剤)
 W-2:シリコーン系界面活性剤
     (大日本インキ化学工業(株)製:メガフ ックペインタッド31)

<酸化防止剤>
 A-1:スミライザーGA80(住友化学工業(株)製)
 A-2:アデカスタブAO503((株)ADEKA製)

(評価)
 得られた組成物について以下の評価を行っ 。結果を下記表2に示す。

<ドライエッチング耐性>
 Siウェハ上に硬化後の膜厚が1μmとなるよう レジスト(ナノインプリント用組成物)を塗 した後、モールドを圧着せず、窒素雰囲気 で露光量240mJ/cm 2 で露光し硬化膜を得た。これを、日立ハイテ クノロジー(株)製ドライエッチャー(U-621)を用 いてAr/C 4 F 6 /O 2 =100:4:2のガスで2分間プラズマドライエッチン グを行い、残膜量を測定し、1 秒間当りのエ ッチングレートを算出した。得られたエチン グレートを比較例2の値が1となるように規格 し、これとの比較において各実施例および 較例を評価した。値が小さいほどドライエ チング耐性が良好であることを示す。

<耐溶剤性試験>
 各組成物を膜厚3.0μmとなるようにガラス基 上にスピンコートし、モールドを圧着せず 窒素雰囲気下で露光量240mJ/cm 2 で露光し、その後オーブンで230℃、30分間加 して硬化させた膜を25℃のN-メチルピロリド ン溶媒に30分間浸漬させ、浸漬前後での硬化 の変化を下記のように評価した。膜厚変化 少ないものが耐溶剤性に優れていることを す。
 A:膜厚変化 1%未満
 B:膜厚変化 1%以上、2%未満
 C:膜厚変化 2%以上、10%未満
 D:面状荒れが発生

<モールド剥離性の評価>
-剥離性10μm-
 各組成物を、膜厚3.0μmとなるようにガラス 板上にスピンコートした。スピンコートし 塗布基膜に10μmのライン/スペースパターン 有し、溝深さが4.0μmのポリジメチルシロキ ン(東レ・ダウコーニング(株)製の「SILPOT184 を80℃60分で硬化させたもの)を材質とする ールドをのせ、ナノインプリント装置にセ トした。装置内を真空とした後窒素パージ 行い装置内を窒素置換した。25℃で1.5気圧の 圧力でモールドを基板に圧着させ、これにモ ールドの裏面から240mJ/cm 2 の条件で露光し、露光後、モールドを離し、 パターンを得た。パターン形成に使用したモ ールドに組成物成分が付着しているか否かを 走査型電子顕微鏡および光学顕微鏡にて観察 し、10μmのライン/スペースパターンを有する モールドを用いた場合の剥離性(剥離性10μm) 以下のように評価した。
 A:モールドに硬化性組成物の付着がまった 認められなかった。
 B:モールドにわずかな硬化性組成物の付着 認められた。
 C:モールドの硬化性組成物の付着が明らか 認められた。

-剥離性200nm-
 各組成物をプロピレングリコールモノメチ エーテルアセテートに溶解し、これをシリ ン基板上にスピンコートし、60℃で60秒加熱 し、膜厚200nmの塗布膜を得た。得られた塗布 に200nmのライン/スペースパターンを有し、 深さが200nmの石英を材質とするパターン表 がフッ素系処理されたモールドをのせ、ナ インプリント装置にセットした。装置内を 空とした後窒素パージを行い装置内を窒素 換した。25℃で1.5気圧の圧力でモールドを基 板に圧着させ、これにモールドの裏面から240 mJ/cm 2 の条件で露光し、露光後、モールドを離し、 パターンを得た。パターン形成に使用したモ ールドに組成物成分が付着しているか否かを 走査型電子顕微鏡および光学顕微鏡にて観察 し、200nmのライン/スペースパターンを有する モールドを用いた場合の剥離性(剥離性200nm) 同様に評価した。

  

 表2からわかるように本発明のナノインプリ ント用硬化性組成物を用いて形成せれたパタ ーンは、ドライエッチング耐性、耐溶剤性、 剥離性10μm、剥離性200nmがいずれにおいても 好であった。比較例1は、実施例1の化合物(I- 1A)に代えて、多環芳香族構造を有さないベン ジルアクリレート(化合物R-1A)を用いたもので あるが、比較例1の組成物は光照射により硬 しなかった。また、比較例2も同様に、実施 2~4および15の多環芳香族構造を有する化合 に代えて、多環芳香族構造を有さないベン ルアクリレート(化合物R-1A)を用いたもので るが、エッチング耐性、耐溶剤性、剥離性20 0nmの結果が劣っていた。比較例3も同様に、 施例2~4および15の多環芳香族構造を有する化 合物に代えて、多環芳香族構造を有さないベ ンジルメタクリレート(化合物R-1M)を用いたも のであるが、これも、エッチング耐性、耐溶 剤性、剥離性200nmの結果が劣っていた。また 比較例4は、実施例6の化合物(I-1A)および実 例16の化合物(I-4A)に代えて、多環芳香族構造 を有さないベンジルアクリレート(化合物R-1A) を用いたものであるが、全ての評価において 不十分な結果となった。比較例5は、特開2007- 186570の実施例1記載の組成物を用いたもので るが、特にエッチング耐性および耐溶剤に り、剥離性200nmもやや低いものであった。
 以上のように、各比較例の組成物を用いた ターンは、実施例13と比較例2との比較から わかるように、エッチング耐性、耐溶剤性 剥離性200nmの結果に劣り、特に、耐溶剤性 剥離性200nmの結果がよくなかった。実施例で は、特にナノメートルオーダーのパターン形 成時におけるモールド剥離性に優れていた。




 
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