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Patent Searching and Data


Title:
CURABLE COMPOSITION
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/107537
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a curable composition which can be cured by heating or an active energy ray at room temperature. A cured product produced by using the composition is also disclosed. Specifically disclosed are an active energy ray-curable composition exhibiting adequate adhesion to a base and excellent curability, and a cured product thereof. The curable composition contains (a) a vinyl polymer having at least one group represented by the following general formula (1): -OC(O)C(R)=CH2 (wherein R represents a hydrogen or an organic group having 1-20 carbon atoms) per one molecule at an end of the molecule, and (b) a vinyl monomer having a phosphate group.

Inventors:
TAMAI, Hitoshi (1-1 Torikainishi 5-chome Settsu-sh, Osaka 72, 56600, JP)
玉井 仁 (〒72 大阪府摂津市鳥飼西5丁目1-1 株式会社カネカ内 Osaka, 56600, JP)
Application Number:
JP2009/052869
Publication Date:
September 03, 2009
Filing Date:
February 19, 2009
Export Citation:
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Assignee:
KANEKA CORPORATION (2-4 Nakanoshima 3-chome, Kita-ku Osaka-sh, Osaka 88, 53082, JP)
株式会社カネカ (〒88 大阪府大阪市北区中之島三丁目2-4 Osaka, 53082, JP)
TAMAI, Hitoshi (1-1 Torikainishi 5-chome Settsu-sh, Osaka 72, 56600, JP)
International Classes:
C08F290/04; C09J4/00; C09J125/00; C09J127/12; C09J133/00; C09J133/20; C09J143/02; C09J143/04; C09J201/02; C09K3/10
Foreign References:
JP2003096143A2003-04-03
JP2006169412A2006-06-29
JP2007016145A2007-01-25
JPH10287718A1998-10-27
JP2000044810A2000-02-15
JP2008133326A2008-06-12
JP2000154370A2000-06-06
JPH03203960A1991-09-05
JPS64112A1989-01-05
JP2000072816A2000-03-07
JP2000095826A2000-04-04
JP2005232419A2005-09-02
JP2006291073A2006-10-26
JP2004203932A2004-07-22
JP20062654884A
JP2006265488A2006-10-05
JPH03111402A1991-05-13
JPH05194619A1993-08-03
US4414370A1983-11-08
JPS596207A1984-01-13
JPH0558005B21993-08-25
JPH01313522A1989-12-19
US5010166A1991-04-23
JP2006274084A2006-10-12
JP4069659B
JPH07108928B21995-11-22
JPS63254149A1988-10-20
JPS6422904A1989-01-25
Other References:
See also references of EP 2248835A1
Attorney, Agent or Firm:
KANEKA CORPORATION (2-4 Nakanoshima 3-chome, Kita-ku Osaka-sh, Osaka 88, 53082, JP)
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Claims:
 (a) 下記一般式(1)で表される基を、1分子あたり少なくとも1個、分子末端に有するビニル系重合体:
  -OC(O)C(R)=CH 2    (1)
(式中、Rは水素、または、炭素数1~20の有機基を表す。)、および、
(b)リン酸基を有するビニル系単量体
を含有する、硬化性組成物。
 さらに、(c)環構造を有するビニル系単量体を含有する、請求項1に記載の硬化性組成物。
 前記(b)ビニル系単量体が(メタ)アクリル酸系単量体である、請求項1または2に記載の硬化性組成物。
 前記(c)ビニル系単量体が(メタ)アクリル酸系単量体である、請求項2または3に記載の硬化性組成物。
 前記(a)ビニル系重合体の重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)の値が1.8未満である、請求項1~4のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
 前記(a)ビニル系重合体の主鎖がリビングラジカル重合により製造されたものである、請求項1~5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
 前記リビングラジカル重合が原子移動ラジカル重合である、請求項6に記載の硬化性組成物。
 前記原子移動ラジカル重合は、触媒として銅の錯体を用いる、請求項7に記載の硬化組成物。
 前記(a)ビニル系重合体の主鎖が、連鎖移動剤を用いたビニル系モノマーの重合により製造されたものである、請求項1~5のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
 前記(a)ビニル系重合体の主鎖が、(メタ)アクリル系モノマー、アクリロニトリル系モノマー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系モノマーからなる群から選ばれる少なくとも一種を主として重合して製造されたものである、請求項1~9のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
 前記(a)ビニル系重合体の主鎖が(メタ)アクリル酸エステルを主として重合して製造されたものである、請求項10記載の硬化性組成物。
 前記(a)ビニル系重合体の主鎖がアクリル酸エステルを主として重合して製造されたものである、請求項11記載の硬化性組成物。
 前記(a)ビニル系重合体の数平均分子量が3000以上である、請求項1~12のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
 さらに、(d)開始剤を含有する、請求項1~13のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
 前記(d)開始剤が、熱重合開始剤、光重合開始剤およびレドックス開始剤からなる群から選ばれる少なくとも一種である、請求項14に記載の硬化性組成物。
 請求項1~15のいずれか一項に記載の硬化性組成物を硬化させて得られる硬化物。
 前記硬化物が、加熱および/または活性エネルギー線により硬化させて得られる、請求項16に記載の硬化物。
 前記活性エネルギー線がUVおよび/または電子線である、請求項17記載の硬化物。
 シール材、電気・電子部品材料、電気絶縁材、接着剤、粘着剤、ポッティング剤、放熱材、防振・制振・免振材、フィルム、または注型材料に用いられる、請求項1~18のいずれか一項に記載の硬化性組成物。
Description:
硬化性組成物

 本発明は、常温で、加熱または活性エネ ギー硬化できる硬化性組成物および該組成 を用いて製造される硬化物に関する。より しくは、分子末端に(メタ)アクリロイル系 を有するビニル重合体を必須成分とする組 物および該組成物を用いて製造される硬化 に関する。

 従来、シール材料として、シリコーン材 や、アクリル系樹脂や、ウレタン(メタ)ア リレート樹脂を始めとするアクリレート系 脂を主成分としたものが使用されている。

 近年、高性能エンジンオイルであるSJグ ードエンジンオイルやオートマチック車用 トランスミッションオイルやギヤーオイル 一部が使用される部位付近にシール材が適 されることがあり、当該部位に適用できる ール材として、耐油性や耐熱性が要求され いる。

 しかし、シリコーン材料をこのような耐 性が要求されるシール材に適用すると、上 オイルによるダメージが大きい傾向がある そこで、イミノキシシランと水酸化亜鉛を5 ~ 50重量%含有する塩基性炭酸亜鉛を配合する 方法(例えば、特許文献2)などの発明が開示さ れているものの、所望される程度の要求特性 を実現するのは困難な状況にある。

 それに対し、耐油性、耐熱性に優れるア リル系樹脂は、従来、建築用シール、接着 、粘着材のみならず、自動車のエンジン周 を中心とした機能部品、保安部品など幅広 用途に使用されている。

 しかし、アクリルゴムは、未加硫ゴムに充 材、加硫剤などの配合剤を混線したのちに 硫成形することにより得られるものである 、混練時にロールに付着したり、シーティ グ時に平滑になりにくかったり、あるいは 形時に非流動性であるなどの加工性のわる と加硫速度の遅さ、あるいは長時間のポス キュアが必要であるなど、硬化性の悪さに 題がある。また、シールの信頼性、フラン 面の精密加工の必要性などの問題もある。
そこで、加工性や硬化性を向上させたものも 開発されているが(例えば、特許文献1)、速硬 化を実現でき、生産性を向上させることがで きる、光硬化性であるものではない。

 また、速硬化可能なアクリレート系樹脂 して、ウレタン(メタ)アクリレート樹脂を 成分としたものでは、耐油性に優れるもの 開発されているが(例えば、特許文献3)、主 中にエーテル結合やエステル結合を有する め、長期耐熱性に問題がある。

 優れた耐熱性、耐油性を有し、かつ、速硬 が可能な光硬化性のアクリレート系樹脂と て、本発明者らは、主鎖がリビングラジカ 重合により得られ、その末端に(メタ)アク ロイル基を有するビニル系重合体を開発し いる(例えば、特許文献4、5)。

特開2000-1 54370 号公報

特開平3-20 3960 号公報

特開昭64-112 号公報

特開2000- 72816号公報

特開2000- 95826号公報

 本発明は、基材との適度な接着性を有し かつ、硬化性に優れた活性エネルギー硬化 組成物および該硬化物を提供することを目 とする。

 本発明者らは末端に(メタ)アクリロイル を有するビニル系重合体を鋭意検討したと ろ、末端に(メタ)アクリロイル基を有するビ ニル系重合体は耐熱性、耐油性が優れるもの の、用途によっては基材に対する接着性が不 十分であることに気づいた。そこで、文献、 書籍、メーカーカタログなどの記載から接着 性改善効果を期待できる、一般的な接着性付 与剤として知られる、カップリング剤や、カ ルボン酸基を有する重合性モノマーや、極性 基をはじめとする官能基を有する化合物を使 用して接着性改善を試みたが、基材接着性に 顕著な効果が見られなかった。さらに、検討 を重ねた結果、リン酸基を有するビニル系単 量体を使用すれば基材接着性が改善されるこ とを突き止めるとともに、さらに環構造を有 するビニル系単量体を併用することも有効で あることも見出し、本発明を完成するに至っ た。

 すなわち、本発明は、(a)下記一般式(1)で表 れる基(以下、単に「(メタ)アクリロイル基 と称することがある。)を、1分子あたり少 くとも1個分子末端に有するビニル系重合体( 以下、単に「(a)ビニル系重合体」と称するこ とがある。):
 -OC(O)C(R)=CH 2    (1)
(式中、Rは水素、または、炭素数1~20の有機基 を表す。)、および、
(b)リン酸基を有するビニル系単量体を含有す る硬化性組成物である。

 上記(a)ビニル系重合体において、一般式( 1)中のRは、水素、または、メチル基であるこ とが好ましい。

 本発明の硬化性組成物には、さらに(c)環 造を有するビニル系単量体を含有すること より、基材に対する接着性を更にアップす ことができる。

 上記(b)リン酸基を有するビニル系単量体 よび/または(c)環構造を有するビニル系単量 体が、反応性の観点から(メタ)アクリル酸系 量体であることが好ましい。

 本発明の硬化性組成物は、(a)ビニル系重 体の総量100重量部に対して(b)リン基を有す ビニル系単量体を0.1重量部以上100重量部以 含有するのが好ましい。

 上記(a)ビニル系重合体は、重量平均分子 (Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)の値が1.8未 であることが好ましい。

 上記(a)ビニル系重合体は、主鎖がリビン ラジカル重合により製造されたものが好ま く、原子移動ラジカル重合がより好ましい 上記原子移動ラジカル重合は、触媒として の錯体を用いることが好ましい。また、上 (a)ビニル系重合体は、主鎖が連鎖移動剤を いたビニル系モノマーの重合により製造さ たものも好ましい。

 上記(a)ビニル系重合体は、主鎖が(メタ) クリル系モノマー、アクリロニトリル系モ マー、芳香族ビニル系モノマー、フッ素含 ビニル系モノマー及びケイ素含有ビニル系 ノマーからなる群から選ばれる少なくとも 種を主として重合して製造されたものであ ことが好ましく、(メタ)アクリル酸エステル を主として重合して製造されたものがより好 ましく、アクリル酸エステルを主として重合 して製造されたものがさらに好ましい。

 上記(a)ビニル系重合体は、数平均分子量が3 000以上であることが好ましく、5000以上であ ことがより好ましく、8000以上であることが らに好ましい。上記(a)ビニル系重合体には 下記一般式(2):
    -CR 1 R 2 X   (2)
(式中、R 1 、R 2 は、ビニル系モノマーのエチレン性不飽和基 に結合した基。Xは、塩素、臭素、又は、ヨ 素を表す。)で表されるビニル系重合体の末 ハロゲン基を、下記一般式(3)
    M +- OC(O)C(R)=CH 2    (3)
(式中、Rは水素、または、炭素数1~20の有機基 を表す。M + はアルカリ金属、または4級アンモニウムイ ンを表す。)で示される化合物で置換するこ により製造されたもの、及び/又は、末端に 水酸基を有するビニル系重合体と、一般式(4)
   XC(O)C(R)=CH 2    (4)
(式中、Rは水素、または、炭素数1~20の有機基 を表す。Xは塩素、臭素、または水酸基を表 。)で示される化合物との反応を行って製造 れたもの、を好ましく使用できる。

 上記(a)ビニル系重合体には、末端に水酸基 有するビニル系重合体に、ジイソシアネー 化合物を反応させ、残存イソシアネート基 下記一般式(5)
   HO-R’-   OC(O)C(R)=CH 2    (5)
(式中、Rは水素、または、炭素数1~20の有機基 を表す。R’は炭素数2~20の2価の有機基を表す 。)で示される化合物との反応を行って製造 れたものを使用してもよい。

 本発明の硬化性組成物には、さらに(d)開 剤を含有することができる。(d)開始剤には 熱重合開始剤、光重合開始剤およびレドッ ス開始剤からなる群から選ばれる少なくと 一種を使用することができる。

 本発明の硬化物は、上記硬化性組成物を 化させて得られる。

 上記硬化物は、加熱および/または活性エ ネルギー線により硬化して得られうる。活性 エネルギー線には、UVおよび/または電子線を 使用することができる。

 本発明の硬化性組成物は、シール材、電 ・電子部品材料、電気絶縁材、接着剤、粘 剤、ポッティング剤、放熱材、防振・制振 免振材、フィルム、または注型材料に好適 ある。

 本発明の硬化性組成物によれば、(a)ビニ 系重合体から得られる硬化物が本来有して る優れた耐熱性、耐侯性、耐油性、圧縮永 歪、機械物性に加え、基材被着面に対して れた接着性を発揮する硬化物を得ることが きる。

 以下に、本発明の硬化性組成物に含有さ る各成分について、詳細に説明する。

 <<(a)ビニル系重合体>>
 <主鎖>
 本発明における(a)ビニル系重合体は、速硬 が可能な、下記一般式(1)で表される基((メ )アクリロイル系基)を1分子あたり少なくと 1個、分子末端に有するビニル系重合体であ 。
一般式(1):
 -OC(O)C(R)=CH 2    (1)
(式中、Rは水素、または、炭素数1~20の有機基 を表す。)
 (a)ビニル系重合体における(メタ)アクリロ ル系基の数は、架橋させるという観点から1 子あたり2個以上有することが好ましく、よ り好ましくは2~3個、さらには2個である。

 (a)ビニル系重合体は(メタ)アクリロイル 基を、1分子あたり少なくとも1個をビニル系 重合体の分子末端に有するものであるが、架 橋点間分子量を大きくすることでゴム弾性を 得るという観点から、(メタ)アクリロイル系 を2個以上有する場合には両末端に有するこ とが好ましい。

 上記一般式(1)中のRは水素原子または炭素 数1~20の有機基であるが、好ましくは水素原 または炭素数1~20の炭化水素基である。

 上記炭素数1~20の有機基としては、炭素数 1~20のアルキル基、炭素数6~20のアリール基、 素数7~20のアラルキル基、ニトリル基などが あげられ、これらは水酸基などの置換基を有 していてもよい。

 前記炭素数1~20のアルキル基としては、た とえばメチル基、エチル基、プロピル基、ブ チル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル 基、デシル基など、炭素数6~20のアリール基 しては、たとえばフェニル基、ナフチル基 ど、炭素数7~20のアラルキル基としては、た えばベンジル基、フェニルエチル基などが げられる。

 Rの具体例としては、たとえば-H、-CH 3 、-CH 2 CH 3 、-(CH 2 ) n CH 3 (nは2~19の整数を表わす)、-C 6 H 5 、-CH 2 OH、-CNなどがあげられ、好ましくは-H、-CH 3 である。

 (a)ビニル系重合体の主鎖を構成するビニ 系モノマーとしては特に限定されず、各種 ものを用いることができる。具体的には特 2005-232419公報段落[0018]記載の各種モノマー ような、(メタ)アクリル酸系モノマー、芳香 族ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モ ノマー、ケイ素含有ビニル系モノマー、マレ イミド系モノマー、ニトリル基含有ビニル系 モノマー、アミド基含有ビニル系モノマー、 ビニルエステル類、アルケン類、共役ジエン 類、塩化ビニル、塩化ビニリデン、塩化アリ ル、アリルアルコール等が挙げられる。これ らは、単独で用いても良いし、複数を共重合 させても構わない。ここで、(メタ)アクリル とは、アクリル酸及び/又はメタクリル酸を 表す。

 本発明の硬化性組成物に使用される(a)ビ ル系重合体の主鎖は、(メタ)アクリル系モ マー、アクリロニトリル系モノマー、芳香 ビニル系モノマー、フッ素含有ビニル系モ マー及びケイ素含有ビニル系モノマーから る群より選ばれる少なくとも1つのモノマー 主として重合して製造されるものであるこ が好ましい。ここで「主として」とは、(a) ニル系重合体を構成するモノマー単位のう 、50モル%以上が上記モノマーであることを 味し、好ましくは70モル%以上である。

 なかでも、生成物の物性等から、芳香族 ニル系モノマー及び/または(メタ)アクリル 系モノマーが好ましく、アクリル酸エステ モノマー及び/又はメタクリル酸エステルモ ノマーがより好ましくアクリル酸エステルモ ノマーがさらに好ましい。特に好ましいアク リル酸エステルモノマーとしては、アクリル 酸アルキルエステルモノマーが挙げられ、具 体的には、アクリル酸エチル、アクリル酸2- トキシエチル、アクリル酸ステアリル、ア リル酸ブチル、アクリル酸2-エチルヘキシ 、アクリル酸2-メトキシブチルなどが挙げら れる。

 本発明においては、これらの好ましいモ マーを他のモノマーと共重合、更にはブロ ク共重合させても構わなく、その際は、こ らの好ましいモノマーが重量比で40重量%以 含まれていることが好ましい。

 本発明における(a)ビニル系重合体の分子 分布、即ち、ゲルパーミエーションクロマ グラフィー(GPC)で測定した重量平均分子量(M w)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)は、特に限定 れないが、好ましくは1.8未満であり、より ましくは1.7以下であり、さらに好ましくは1. 6以下であり、よりさらに好ましくは1.5以下 あり、特に好ましくは1.4以下であり、最も ましくは1.3以下である。分子量分布が大き ぎると同一架橋点間分子量における粘度が 大し、取り扱いが困難になる傾向にある。 発明でのGPC測定は、移動相としてクロロホ ムを用い、測定はポリスチレンゲルカラム て行い、数平均分子量等はポリスチレン換 で求めることができる。

 本発明における(a)ビニル系重合体の数平 分子量は特に制限はないが、GPCで測定した 合に、500~1,000,000の範囲であることが好まし く、3,000~100,000がより好ましく、5,000~80,000が らに好ましく、8,000~50,000がなおさら好まし 。分子量が低くなりすぎると、(a)ビニル系 合体の本来の特性が発現されにくい傾向が り、一方、高くなりすぎると、取扱いが困 になる傾向がある。

 <(a)ビニル系重合体の合成法>
 本発明で使用する(a)ビニル系重合体は、種 の重合法により得ることができ、特に限定 れないが、モノマーの汎用性、制御の容易 等の点からラジカル重合法が好ましく、ラ カル重合の中でも制御ラジカル重合がより ましい。この制御ラジカル重合法は「連鎖 動剤法」と「リビングラジカル重合法」と 分類することができる。得られる(a)ビニル 重合体の分子量、分子量分布の制御が容易 あるリビングラジカル重合がさらに好まし 、原料の入手性、重合体末端への官能基導 の容易さから原子移動ラジカル重合が特に ましい。上記ラジカル重合、制御ラジカル 合、連鎖移動剤法、リビングラジカル重合 、原子移動ラジカル重合は公知の重合法で あるが、これら各重合法については、たと ば、特開2005-232419公報や、特開2006-291073公報 などの記載を参照できる。

 本発明における(a)ビニル系重合体の好ま い合成法の一つである、原子移動ラジカル 合について以下に簡単に説明する。

 原子移動ラジカル重合では、有機ハロゲ 化物、特に反応性の高い炭素-ハロゲン結合 を有する有機ハロゲン化物(例えば、α位にハ ロゲンを有するカルボニル化合物や、ベンジ ル位にハロゲンを有する化合物)、あるいは ロゲン化スルホニル化合物等が開始剤とし 用いられることが好ましい。具体的には特 2005-232419公報段落[0040]~ [0064]記載の化合物が 挙げられる。

 (メタ)アクリロイル系基を1分子内に2つ以 上有するビニル系重合体を得るためには、2 以上の開始点を持つ有機ハロゲン化物、又 ハロゲン化スルホニル化合物を開始剤とし 用いるのが好ましい。具体的に例示するな ば、

等が挙げられる。

 原子移動ラジカル重合において用いられ ビニル系モノマーとしては特に制約はなく 上述した例示したビニル系モノマーをすべ 好適に用いることができる。

 重合触媒として用いられる遷移金属錯体 しては特に限定されないが、好ましくは周 律表第7族、8族、9族、10族、又は11族元素を 中心金属とする金属錯体でありより好ましく は0価の銅、1価の銅、2価のルテニウム、2価 鉄又は2価のニッケルを中心金属とする遷移 属錯体、特に好ましくは銅の錯体が挙げら る。銅の錯体を形成するために使用される1 価の銅化合物を具体的に例示するならば、塩 化第一銅、臭化第一銅、ヨウ化第一銅、シア ン化第一銅、酸化第一銅、過塩素酸第一銅等 である。銅化合物を用いる場合、触媒活性を 高めるために2,2″-ビピリジル若しくはその 導体、1,10-フェナントロリン若しくはその誘 導体、テトラメチルエチレンジアミン、ペン タメチルジエチレントリアミン若しくはヘキ サメチルトリス(2-アミノエチル)アミン等の リアミン等が配位子として添加される。

 重合反応は、無溶媒でも可能であるが、各 の溶媒中で行うこともできる。溶媒の種類 しては特に限定されず、特開2005-232419公報 落[0067]記載の溶剤が挙げられる。これらは 単独でもよく、2種以上を併用してもよい。 た、エマルジョン系もしくは超臨界流体CO 2 を媒体とする系においても重合を行うことが できる。

 重合温度は、限定はされないが、0~200℃ 範囲で行うことができ、好ましくは、室温~1 50℃の範囲である。

 <重合性の炭素-炭素二重結合導入法>
得られたビニル系重合体への重合性の炭素- 素二重結合((メタ)アクリロイル系基)の導入 法としては、公知の方法を利用することが きる。例えば、特開2004-203932公報段落[0080]~[ 0091]記載の方法が挙げられる。これらの方法 中でも制御がより容易である点から、一般 (2):-CR 1 R 2 X(式中、R 1 、R 2 は、ビニル系モノマーのエチレン性不飽和基 に結合した基。Xは、塩素、臭素、又は、ヨ 素を表す。)で表されるビニル系重合体の末 ハロゲン基を、下記一般式(3): M +- OC(O)C(R)=CH 2 (式中、Rは水素、または、炭素数1~20の有機基 を表す。M + はアルカリ金属、または4級アンモニウムイ ンを表す。)で示される化合物で置換するこ により製造されたものであることが好まし 。

 上記一般式(2)で表される末端構造を有す (メタ)アクリル系重合体は、上述した有機 ロゲン化物、またはハロゲン化スルホニル 合物を開始剤、遷移金属錯体を触媒として ニル系モノマーを重合する方法、あるいは ハロゲン化合物を連鎖移動剤としてビニル モノマーを重合する方法により製造される 、好ましくは前者である。

 上記一般式(3)で表される化合物としては特 限定されないが、Rの具体例としては、例え ば、-H、-CH 3 、-CH 2 CH 3 、-(CH 2 ) n CH 3 (nは2~19の整数を表す)、-C 6 H 5 、-CH 2 OH、-CN、等が挙げられ、好ましくは-H、-CH 3 である。

 M + はオキシアニオンの対カチオンであり、M + の種類としてはアルカリ金属イオン、具体的 にはリチウムイオン、ナトリウムイオン、カ リウムイオン、および4級アンモニウムイオ が挙げられる。4級アンモニウムイオンとし はテトラメチルアンモニウムイオン、テト エチルアンモニウムイオン、テトラベンジ アンモニウムイオン、トリメチルドデシル ンモニウムイオン、テトラブチルアンモニ ムイオンおよびジメチルピペリジニウムイ ン等が挙げられ、好ましくはナトリウムイ ン、カリウムイオンである。上記一般式(3) オキシアニオンの使用量は、上記一般式(2) ハロゲン基に対して、好ましくは1~5当量、 に好ましくは1.0~1.2当量である。この反応を 実施する溶媒としては特に限定はされないが 、求核置換反応であるため極性溶媒が好まし く、例えば、テトラヒドロフラン、ジオキサ ン、ジエチルエーテル、アセトン、ジメチル スルホキシド、ジメチルホルムアミド、ジメ チルアセトアミド、ヘキサメチルホスホリッ クトリアミド、アセトニトリル、等が用いら れる。反応を行う温度は限定されないが、一 般に0~150℃で、重合性の末端基を保持するた に好ましくは室温~100℃で行う。

 <<(b)リン酸基を有するビニル系単量体&g t;>
本発明の硬化性組成物は、(b)リン酸基を有す るビニル系単量体が含有される。(b)リン酸基 を有するビニル系単量体としては、リン酸基 を含有するものであればよく、特に限定され るわけではないが、例えば2-((メタ)アクリロ ルシエチルホスフェート)、2-(メタ)アクリ イルオキシプロピルホスフェート、2-(メタ) クリロイルオキシ-3-クロロプロピルフォス ェート、2-(メタ)アクリロイルオキシエチル フェニルフォスフェート等が挙げられる。な かでも、反応性の観点から、リン酸基を有す る(メタ)アクリル酸系単量体が好ましい。

 本発明の(b)リン酸基を有するビニル系単 体は、2個以上の重合性基を有してしても構 わない。

 本発明の硬化性組成物における(b)リン酸基 有するビニル系単量体の添加量としては、( a)ビニル系重合体100重量部に対して、0.1~100重 量部であることが好ましい。機械強度、相溶 性、揺変性のバランスの点で0.5~70重量部が好 ましく、1~50重量部がより好ましい。
本発明の硬化性組成物においては、(b)リン酸 基を有するビニル系単量体を1種または2種以 を組み合わせて使用してもよい。

 <<(c)環構造を有するビニル系単量体>& gt;
 本発明の硬化性組成物には、さらに(c)環構 を有するビニル系単量体を含有させること できる。(b)リン酸基を有するビニル系単量 と(c)環構造を有するビニル系単量体とを併 すると、基材に対する接着性が向上する利 がある。
(c)環構造を有するビニル系単量体としては、 特に限定はないが、反応性の点から環構造を 有する(メタ)アクリル系が好ましい。また、 構造としては、脂環構造、芳香環が挙げら るが、接着性付与の点から脂環構造、更に ましくは多環式構造が好ましい。
(c)環構造を有するビニル系単量体の具体例と しては、スチレン、α-メチルスチレン、シク ロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボロニ (メタ)アクリレート、ジシクロペンテニル( タ)アクリレ-ト、ジシクロペンテニルオキ エチル(メタ)アクリレ-ト、 ジシクロペンタ ニル(メタ)アクリレ-ト、ベンジル(メタ)アク レート、ノニルフェノキシポリエチレング コール(メタ)アクリレート、ノニルフェノ シポリエチレングリコール(メタ)アクリレー ト、ペンタメチルピペリジル(メタ)アクリレ- トなどが挙げられる。

 また、(c)環構造を有するビニル系単量体と ては、2個以上の重合性基を有していても構 わない。
(c)環構造を有するビニル系単量体の添加量と しては、(a)ビニル系重合体100重量部に対して 、0.1~1000重量部である。機械強度、相揺変性 バランスの点で0.5~500重量部が好ましく、1~1 00重量部がより好ましい。

 <<(d)開始剤>>
 本発明の硬化性組成物には、さらに(d)開始 を含有させることができる。(d)開始剤とし は特に限定はないが、熱重合開始剤、光重 開始剤、および、レッドクス開始剤等が挙 られる。

 なお、熱重合開始剤、光重合開始剤、レ ドクス開始剤はそれを単独で用いてもよい 、2種以上の混合物として使用してもよいが 、混合物として使用する場合には、各開始剤 の使用量は、後述のそれぞれの範囲内にある ことが好ましい。

 熱重合開始剤としては、特に制限はない 、アゾ系開始剤、過酸化物開始剤、過硫酸 開始剤等が挙げられる。これら熱重合開始 としては公知のものを使用することができ 。例えば、特開2006-2654884公報段落[0104]~[0106] 記載のものが挙げられる。

 熱重合開始剤としては、特にアゾ系開始 及び過酸化物開始剤からなる群から好適に ばれる。更に好ましいものは、2,2″-アゾビ ス(メチルイソブチレ-ト)、t-ブチルパーオキ ピバレート、ジ(4-t-ブチルシクロヘキシル) ーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオ シイソプロピルモノカーボネート、ベンゾ ルパーオキサイド並びにこれらの混合物で る。

 熱重合開始剤は、単独で用いても、2種以 上を併用してもよい。

 (d)成分として熱重合開始剤を使用する場 、熱重合開始剤は触媒的に有効な量で存在 、その添加量は特に限定されないが、本発 の(a)成分および(b)成分((c)成分を含有する場 合は(a)成分、(b)成分および(c)成分)合計100重 部に対して好ましくは約0.01~5重量部、より ましくは約0.025~2重量部である。

 レドックス(酸化還元)系開始剤は、幅広 温度領域で使用できる。特に、下記開始剤 は常温で使用できることが有利である。適 なレドックス系開始剤としては、限定され わけではないが、例えば特開2006-2654884公報 落[0109]記載のものが挙げられる。

 レドックス開始剤系では有機過酸化物と 3級アミンの組み合わせ、有機化酸化物と遷 移金属の組み合わせが好ましく、クメンハイ ドロパーオキサイドとアニリン類の組み合わ せ、クメンハイドロパーオキサイドとコバル トナフテートの組み合わせがさらに好ましい 。

 レドックス系開始剤は、単独で用いても 2種以上を併用してもよい。

 (d)成分としてレドックス系開始剤を使用 る場合、レドックス系開始剤は触媒的に有 な量で存在し、その添加量は特に限定され いが、本発明の(a)成分および(b)成分((c)成分 を含有する場合は(a)成分、(b)成分および(c)成 分)合計100重量部に対して好ましくは約0.01~5 量部、より好ましくは約0.025~2重量部である

 活性エネルギー線より硬化させる場合に 、光重合開始剤を含有することが好ましい 光重合開始剤としては、光ラジカル開始剤 光アニオン開始剤とが挙げられる。光ラジ ル開始剤としては、例えば、特開2006-265488 報段落[0097]記載のものが挙げられる。さら 、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フ ォスフィンオキサイド、ビス(2,4,6-トリメチ ベンゾイル)-フェニルフォスフィンオキサイ ド、ビス(2,6-ジメチルベンゾイル)-2,4,4-トリ チル-ペンチルフォスフィンオキサイド、2,4, 6-トリメチルベンゾイル-ジフェニル-フォス ィンオキサイド等のアシルフォスフィンオ サイド系光ラジカル開始剤が挙げられる。

 光ラジカル開始剤としては、本発明の硬 性組成物の硬化性と貯蔵安定性のバランス 点で、1-ヒドロキシ-シクロヘキシル-フェニ ル-ケトン、2-ヒドロキシ-2-メチル-1-フェニル -プロパン-1-オン、ビス(4-ジメチルアミノフ ニル)ケトン、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジ フェニル-フォスフィンオキサイド、ビス(2,4, 6-トリメチルベンゾイル)-フェニルフォスフ ンオキサイド、ビス(2,6-ジメチルベンゾイル )-2,4,4-トリメチル-ペンチルフォスフィンオキ サイド、2,4,6-トリメチルベンゾイル-ジフェ ル-フォスフィンオキサイドがより好ましい

 光アニオン開始剤としては、例えば、1,10 -ジアミノデカン、4,4’-トリメチレンジピペ ジン、カルバメート類及びその誘導体、コ ルト-アミン錯体類、アミノオキシイミノ類 、アンモニウムボレート類等が挙げられる。

 近赤外光重合開始剤としては、近赤外光 収性陽イオン染料等を使用しても構わない 近赤外光吸収性陽イオン染料としては、650~ 1500nmの領域の光エネルギーで励起する、例え ば特開平3-111402号公報、特開平5-194619号公報 に開示されている近赤外光吸収性陽イオン 料-ボレート陰イオン錯体等を用いるのが好 しく、ホウ素系増感剤を併用することがさ に好ましい。

 これらの光重合開始剤は、単独、又は2種 以上混合して用いても、他の化合物と組み合 わせて用いてもよい。

 他の化合物との組み合わせとしては、具 的には、ジエタノールメチルアミン、ジメ ルエタノールアミン、トリエタノールアミ 等のアミンとの組み合わせ、さらにこれに フェニルヨードニウムクロリド等のヨード ウム塩を組み合わせたもの、メチレンブル 等の色素及びアミンと組み合わせたもの等 挙げられる。

 なお、前記光重合開始剤を使用する場合 必要により、ハイドロキノン、ハイドロキ ンモノメチルエーテル、ベンゾキノン、パ ターシャリーブチルカテコール等の重合禁 剤類を添加することもできる。

 (d)成分として光重合開始剤を使用する場 、その添加量は特に制限はないが、硬化性 貯蔵安定性の点から、(a)成分および(b)成分( (c)成分を含有する場合は(a)成分、(b)成分およ び(c)成分)合計100重量部に対して、0.001~10重量 部が好ましい。

 <<硬化性組成物>>
 本発明の硬化性組成物は、上記(a)および(b) 合によってさらに(c)成分を含有してなるも であるが、物性を調整するために、さらに 種の添加剤、例えば、重合性のモノマー及 /またはオリゴマー硬化調整剤、金属石鹸、 充填材、微小中空粒子、可塑剤、接着性付与 剤、溶剤、難燃剤、酸化防止剤、光安定剤、 紫外線吸収剤、物性調整剤、ラジカル禁止剤 、金属不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン 系過酸化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、光 硬化性樹脂等を、必要に応じて適宜配合して もよい。これらの各種添加剤は、単独で用い てもよく、2種類以上を併用してもよい。

 <重合性のモノマー及び/またはオリゴマ >
 本発明の硬化性組成物は、本発明の効果を なわない範囲でモノマー及び/またはオリゴ マーを添加することができる。ラジカル重合 性の基を有する、モノマー及び/又はオリゴ ー、あるいは、アニオン重合性の基を有す 、モノマー及び/又はオリゴマーが、硬化性 点から好ましい。

 前記ラジカル重合性の基としては、(メタ )アクリル基等の(メタ)アクリロイル系基、ス チレン基、アクリロニトリル基、ビニルエス テル基、N-ビニルピロリドン基、アクリルア ド基、共役ジエン基、ビニルケトン基、塩 ビニル基等が挙げられる。なかでも、本発 に使用するビニル系重合体と類似する(メタ )アクリロイル系基を有するものが好ましい

 前記アニオン重合性の基としては、(メタ )アクリル基等の(メタ)アクリロイル系基、ス チレン基、アクリロニトリル基、N-ビニルピ リドン基、アクリルアミド基、共役ジエン 、ビニルケトン基等が挙げられる。なかで 、本発明に使用するビニル系重合体と類似 る(メタ)アクリロイル系基を有するものが ましい。

 前記モノマーの具体例としては、特開2006 -265488公報段落[0123]~[0131]記載のものが挙げら る。

 前記オリゴマーとしては、特開2006-265488 報段落[0132]記載のものが挙げられる。

 上記のうち、(メタ)アクリロイル系基を する、モノマー及び/又はオリゴマーが好ま い。また、(メタ)アクリロイル系基を有す モノマー及び/又はオリゴマーの数平均分子 は、5000以下であることが好ましい。さらに 、表面硬化性の向上や、作業性向上のための 粘度低減のために、モノマーを用いる場合に は、分子量が1000以下であることが、相溶性 良好であるという理由からさらに好ましい

 重合性のモノマー及び/又はオリゴマーの 使用量としては、表面硬化性の向上、タフネ スの付与、粘度低減による作業性の観点から 、(a)成分および(b)成分((c)成分を含有する場 は(a)成分、(b)成分および(c)成分)合計100重量 (以下、単に部ともいう)に対して、1~200部が 好ましく、5~100部がより好ましい。

 <金属石鹸>
 本発明の硬化性組成物には、金型離型性を めるために必要に応じて金属石鹸をさらに 有させることができる。

 金属石鹸としては、特に制限はないが、 般に長鎖脂肪酸と金属イオンが結合したも であり、脂肪酸に基づく無極性あるいは低 性の部分と、金属との結合部分に基づく極 の部分を一分子中に合わせて持っているも であれば、公知のものを任意に使用できる

 長鎖脂肪酸としては、例えば炭素数1~18の 飽和脂肪酸、炭素数3~18の不飽和脂肪酸、脂 族ジカルボン酸等が挙げられる。これらの では、入手性の点から炭素数1~18の飽和脂肪 が好ましく、離型性の効果の点から炭素数6 ~18の飽和脂肪酸が特に好ましい。金属イオン としては、アルカリ金属(リチウム、ナトリ ム、カリウム)、アルカリ土類金属(マグネシ ウム、カルシウム、バリウム)、亜鉛、鉛、 バルト、アルミニウム、マンガン、ストロ チウム等が挙げられる。

 具体的に例示すれば、特開2005-232419公報 落[0155]記載の金属石鹸が挙げられる。

 これらの金属石鹸の中では、入手性、安 性の点からステアリン酸金属塩類が好まし 、特に経済性の点から、ステアリン酸カル ウム、ステアリン酸マグネシウム、ステア ン酸亜鉛からなる群から選択される1つ以上 のものが最も好ましい。

 この金属石鹸の添加量としては特に制限 ないが、(a)成分および(b)成分((c)成分を含有 する場合は(a)成分、(b)成分および(c)成分)合 100重量部に対して0.025~5重量部の範囲で使用 ることが好ましく、0.05~4重量部使用するの より好ましい。配合量が5重量部より多いと 硬化物の物性が低下する傾向があり、0.025重 部より少ないと金型離型性が得られにくい 向がある。

 <充填材>
 充填材としては、特に限定されないが特開2 005-232419公報段落[0158]記載の充填材が挙げら る。

 これら充填材のうちでは、結晶性シリカ 溶融シリカ、ドロマイト、カーボンブラッ 、炭酸カルシウム、酸化チタン、タルク等 好ましい。

 特に、これら充填材で強度の高い硬化物を たい場合には、主に結晶性シリカ、溶融シ カ、無水ケイ酸、含水ケイ酸、カーボンブ ック、表面処理微細炭酸カルシウム、焼成 レー、クレー及び活性亜鉛華等から選ばれ 充填材を添加できる。なかでも、比表面積( BET吸着法による)が50m 2 /g以上、通常50~400m 2 /g、好ましくは100~300m 2 /g程度の超微粉末状のシリカが好ましい。ま その表面が、オルガノシランやオルガノシ ザン、ジオルガノポリシロキサン等の有機 イ素化合物で予め疎水処理されたシリカが に好ましい。

 また、低強度で伸びが大である硬化物を たい場合には、主に酸化チタン、炭酸カル ウム、タルク、酸化第二鉄、酸化亜鉛及び ラスバルーン等から選ばれる充填材を添加 きる。なお、一般的に、炭酸カルシウムは 比表面積が小さいと、硬化物の破断強度、 断伸びの改善効果が充分でないことがある 比表面積の値が大きいほど、硬化物の破断 度、破断伸びの改善効果はより大きくなる

 更に、炭酸カルシウムは、表面処理剤を いて表面処理を施してある方がより好まし 。表面処理炭酸カルシウムを用いた場合、 面処理していない炭酸カルシウムを用いた 合に比較して、本発明の硬化性組成物の作 性を改善し、該硬化性組成物の貯蔵安定性 果がより向上すると考えられる。

 前記の表面処理剤としては、公知のもの 使用でき、例えば、特開2005-232419公報段落[0 161]記載の表面処理剤が挙げられる。

 この表面処理剤の処理量は、炭酸カルシ ムに対して、0.1~20重量%の範囲で処理するの が好ましく、1~5重量%の範囲で処理するのが り好ましい。処理量が0.1重量%未満の場合に 、作業性の改善効果が充分でないことがあ 、20重量%を越えると、硬化性組成物の貯蔵 定性が低下することがある。

 特に限定はされないが、炭酸カルシウム 用いる場合、配合物のチクソ性や硬化物の 断強度、破断伸び等の改善効果を特に期待 る場合には、膠質炭酸カルシウムを用いる が好ましい。

 一方、重質炭酸カルシウムを配合物の増 、コストダウン等を目的として添加するこ がある特開2005-232419公報段落[0163]記載のも を使用することができる。

 上記充填材は、目的や必要に応じて単独 使用してもよく、2種以上を併用してもよい 。充填材を用いる場合の添加量は、(a)成分お よび(b)成分((c)成分を含有する場合は(a)成分 (b)成分および(c)成分)合計100重量部に対して 充填材を5~1000重量部の範囲で使用するのが ましく、20~500重量部の範囲で使用するのが り好ましく、40~300重量部の範囲で使用する が特に好ましい。配合量が5重量部未満の場 合には、硬化物の破断強度、破断伸び、接着 性と耐候接着性の改善効果が充分でないこと があり、1000重量部を越えると該硬化性組成 の作業性が低下することがある。

 <微小中空粒子>
 物性の大きな低下を起こすことなく軽量化 低コスト化を図ることを目的として、微小 空粒子をこれら補強性充填材に併用して添 することができる。

 このような微小中空粒子(以下において、「 バルーン」と称することがある。)には、特 限定はされないが、「機能性フィラーの最 技術」(CMC)に記載されているように、直径が 1mm以下、好ましくは500μm以下、更に好ましく は200μm以下の無機質あるいは有機質の材料で 構成された中空体(無機系バルーンや有機系 ルーン)が挙げられる。特に、真比重が1.0g/cm 3 以下である微小中空体を用いることが好まし く、更には0.5g/cm 3 以下である微小中空体を用いることが好まし い。

 前記無機系バルーン及び有機系バルーン しては、特開2005-232419公報段落[0168]~[0170]に 載されているバルーンを使用することがで る。

 上記バルーンは単独で使用しても良く、2 種類以上混合して用いても良い。さらに、こ れらバルーンの表面を脂肪酸、脂肪酸エステ ル、ロジン、ロジン酸リグニン、シランカッ プリング剤、チタンカップリング剤、アルミ カップリング剤、ポリプロピレングリコール 等で、分散性及び配合物の作業性を改良する ために処理したものも使用することができる 。これらのバルーンは、配合物を硬化させた 場合の物性のうち、柔軟性及び伸び・強度を 損なうことなく、軽量化させコストダウンす るために使用される。

 バルーンの添加量は、特に限定されない 、(a)成分および(b)成分((c)成分を含有する場 合は(a)成分、(b)成分および(c)成分)合計100重 部に対して、好ましくは0.1~50重量部、更に ましくは0.1~30重量部の範囲で使用できる。 の量が0.1重量部未満では軽量化の効果が小 く、50重量部より多いとこの配合物を硬化さ せた場合の機械特性のうち、引張強度の低下 が認められることがある。また、バルーンの 比重が0.1以上の場合は、その添加量は好まし くは3~50重量部、更に好ましくは5~30重量部で る。

 <酸化防止剤>
 本発明の硬化性組成物には、各種酸化防止 を必要に応じて用いてもよい。これらの酸 防止剤としては、p-フェニレンジアミン系 化防止剤、アミン系酸化防止剤、ヒンダー フェノール系酸化防止剤や、二次酸化防止 としてリン系酸化防止剤、イオウ系酸化防 剤等が挙げられる。

 <可塑剤>
 本発明の硬化性組成物には、必要に応じて 塑剤を配合することができる。

 可塑剤としては特に限定されないが、物 の調整、性状の調節等の目的により、例え 、特開2005-232419公報段落[0173]記載の可塑剤 挙げられる。これらの中では、粘度の低減 果が顕著であり、耐熱性試験時における揮 率が低いという点から、ポリエステル系可 剤、ビニル系重合体が好ましい。また、数 均分子量500~15000の重合体である高分子可塑 が、添加することにより、該硬化性組成物 粘度及び該硬化性組成物を硬化して得られ 硬化物の引張り強度、伸び等の機械特性が 整できるとともに、重合体成分を分子中に まない可塑剤である低分子可塑剤を使用し 場合に比較して、初期の物性を長期にわた 維持できるため好適である。なお、限定は れないがこの高分子可塑剤は、官能基を有 ても有しなくても構わない。

 上記高分子可塑剤の数平均分子量は、500~ 15000と記載したが、好ましくは800~10000であり より好ましくは1000~8000である。分子量が低 ぎると熱にさらされたり液体に接した場合 可塑剤が経時的に流出し、初期の物性を長 にわたり維持できないことがある。また、 子量が高すぎると粘度が高くなり、作業性 低下する傾向がある。

 これらの高分子可塑剤のうちで、ビニル 重合体と相溶するものが好ましい。中でも 溶性及び耐候性、耐熱老化性の点からビニ 系重合体が好ましい。ビニル系重合体の中 も(メタ)アクリル系重合体が好ましく、ア リル系重合体がさらに好ましい。このアク ル系重合体の合成法は、従来からの溶液重 で得られるものや、無溶剤型アクリルポリ ー等を挙げることができる。後者のアクリ 系可塑剤は溶剤や連鎖移動剤を使用せず高 連続重合法(USP4414370、特開昭59-6207号公報、 公平5-58005号公報、特開平1-313522号公報、USP50 10166)にて作製されるため、本発明の目的には より好ましい。その例としては特に限定され ないが、東亞合成品UPシリーズ等が挙げられ (工業材料1999年10月号参照)。勿論、他の合 法としてリビングラジカル重合法をも挙げ ことができる。この方法によれば、その重 体の分子量分布が狭く、低粘度化が可能な とから好ましく、更には原子移動ラジカル 合法がより好ましいが、これに限定される のではない。

 高分子可塑剤の分子量分布は特に限定さ ないが、狭いことが好ましく、1.8未満が好 しい。1.7以下がより好ましく、1.6以下がな 好ましく、1.5以下がさらに好ましく、1.4以 が特に好ましく、1.3以下が最も好ましい。

 上記高分子可塑剤を含む可塑剤は、単独 使用してもよく、2種以上を併用してもよい が、必ずしも必要とするものではない。また 必要によっては高分子可塑剤を用い、物性に 悪影響を与えない範囲で低分子可塑剤を更に 併用しても良い。

 なおこれら可塑剤は、重合体製造時に配 することも可能である。

 可塑剤を用いる場合の使用量は、限定さ ないが、(a)成分および(b)成分((c)成分を含有 する場合は(a)成分、(b)成分および(c)成分)合 100重量部に対して、好ましくは1~100重量部、 より好ましくは5~50重量部である。1重量部未 では可塑剤としての効果が発現しにくい傾 があり、100重量部を越えると硬化物の機械 度が不足する傾向がある。

 上記可塑剤以外に、本発明においては、 に述べる反応性希釈剤を用いても構わない

 反応性希釈剤として、硬化養生中に揮発 得るような低沸点の化合物を用いた場合は 硬化前後で形状変化を起こしたり、揮発物 より環境にも悪影響を及ぼしたりすること ら、常温での沸点が100℃以上である有機化 物が特に好ましい。

 反応性希釈剤の具体例としては、1-オク ン、4-ビニルシクロヘキセン、酢酸アリル、 1,1-ジアセトキシ-2-プロペン、1-ウンデセン酸 メチル、8-アセトキシ-1,6-オクタジエン等が げられるが、これらに限定されるものでは い。

 反応性希釈剤の添加量は、(a)成分および( b)成分((c)成分を含有する場合は(a)成分、(b)成 分および(c)成分)合計100重量部に対し、好ま くは0.1~100重量部、より好ましくは0.5~70重量 、さらに好ましくは1~50重量部である。

 <光安定剤>
 本発明の硬化性組成物には、必要に応じて 安定剤を添加しても良い。光安定剤は各種 ものが知られており、例えば大成社発行の 酸化防止剤ハンドブック」、シーエムシー 学発行の「高分子材料の劣化と安定化」(235 ~242)等に記載された種々のものが挙げられる 、これらに限定されるわけではない。

 特に限定はされないが、光安定剤の中で 、紫外線吸収剤が好ましく、具体的には、 えば、チヌビンP、チヌビン234、チヌビン320 、チヌビン326、チヌビン327、チヌビン329、チ ヌビン213(以上いずれも日本チバガイギー製) のようなベンゾトリアゾール系化合物やチ ビン1577等のようなトリアジン系、CHIMASSORB81 等のようなベンゾフェノン系、チヌビン120( 本チバガイギー製)等のようなベンゾエート 化合物等が例示できる。

 また、ヒンダードアミン系化合物も好ま く、そのような化合物の具体的には2006-27408 4号公報記載のものが挙げられるが、これら 限定されるものではない。

 更には紫外線吸収剤とヒンダードアミン 化合物の組合せはより効果を発揮すること あるため、特に限定はされないが併用して 良く、併用することが好ましいことがある

 光安定剤は前述した酸化防止剤と併用し もよく、併用することによりその効果を更 発揮し、特に耐候性が向上することがある め特に好ましい。予め光安定剤と酸化防止 を混合してあるチヌビンC353、チヌビンB75( 上いずれも日本チバガイギー製)などを使用 ても良い。

 光安定剤の使用量は、(a)成分および(b)成 ((c)成分を含有する場合は(a)成分、(b)成分お よび(c)成分)合計100重量部に対して0.1~10重量 の範囲であることが好ましい。0.1重量部未 では耐候性を改善の効果が少なく、10重量部 超では効果に大差がなく経済的に不利である 。

 <接着性付与剤>
 本発明の硬化性組成物にさらに基材接着性 向上させる目的で接着性付与剤を添加する とができる、接着性付与剤としては、架橋 シリル基含有化合物が好ましく、更にはシ ンカップリング剤が好ましい。

 これらを具体的に例示すると、特開2005-23 2419公報段落[0184]記載の接着性付与剤が挙げ れる。

 また、ヒドロシリル化反応を阻害しない 囲において、分子中にエポキシ基、イソシ ネート基、イソシアヌレート基、カルバメ ト基、アミノ基、メルカプト基、カルボキ ル基、ハロゲン基、(メタ)アクリル基等の 炭素原子及び水素原子以外の原子を有する 機基と、架橋性シリル基を併せ持つシラン ップリング剤を用いることができる。

 これらを具体的に例示すると、特開2005-23 2419公報段落[0185]記載の炭素原子及び水素原 以外の原子を有する有機基と、架橋性シリ 基を併せ持つシランカップリング剤が挙げ れる。

 これらの中でも、硬化性及び接着性の点 ら、分子中にエポキシ基あるいは(メタ)ア リル基を有するアルコキシシラン類がより ましい。

 これらは、単独で用いてもよく、また2種 以上を併用してもよい。

 シランカップリング剤以外の接着性付与 の具体例としては、特に限定されないが、 えば、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、変 フェノール樹脂、シクロペンタジエン-フェ ノール樹脂、キシレン樹脂、クマロン樹脂、 石油樹脂、テルペン樹脂、テルペンフェノー ル樹脂、ロジンエステル樹脂硫黄、アルキル チタネート類、芳香族ポリイソシアネート等 が挙げられる。

 また、接着性を更に向上させるために、 橋性シリル基縮合触媒を上記接着性付与剤 ともに併用することができる。架橋性シリ 基縮合触媒としては、例えば、特開2005-23241 9公報段落[0187]記載されているものが挙げら る。

 上記接着性付与剤は、(a)成分および(b)成 ((c)成分を含有する場合は(a)成分、(b)成分お よび(c)成分)合計100重量部に対して、0.01~20重 部配合するのが好ましい。0.01重量部未満で は接着性の改善効果が小さく、20重量部を越 ると硬化物物性が低下し易い傾向がある。 ましくは0.1~10重量部であり、更に好ましく 0.5~5重量部である。

 上記接着性付与剤は1種類のみで使用して も良いし、2種類以上混合使用しても良い。

 <溶剤>
 本発明の硬化性組成物には、必要に応じて 剤を配合することができる。

 配合できる溶剤としては、例えばトルエ 、キシレン等の芳香族炭化水素系溶剤;酢酸 エチル、酢酸ブチル、酢酸アミル、酢酸セロ ソルブ等のエステル系溶剤;アセトン、メチ エチルケトン、メチルイソブチルケトン、 イソブチルケトン等のケトン系溶剤等が挙 られる。これらの溶剤は重合体の製造時に いてもよい。

 <その他の添加剤>
 本発明の硬化性組成物には、硬化性組成物 はその硬化物の諸物性の調整を目的として 必要に応じて各種添加剤を添加してもよい このような添加物の例としては、たとえば 難燃剤、老化防止剤、ラジカル禁止剤、金 不活性化剤、オゾン劣化防止剤、リン系過 化物分解剤、滑剤、顔料、発泡剤、などが げられる。これらの各種添加剤は単独で用 てもよく、2種類以上を併用してもよい。

 このような添加物の具体例は、たとえば 特公平4-69659号、特公平7-108928号、特開昭63-2 54149号、特開昭64-22904号の各明細書などに記 されている。

 <<硬化物の作製方法>>
 本発明の硬化性組成物は、全ての配合成分 予め配合密封した1液型として調製でき、ま た、開始剤だけを抜いたA液と、開始剤を充 材、可塑剤、溶剤等と混合したB液を成形直 に混合する2液型としても調製できる。
<<硬化物>>
本発明の硬化物は、上記硬化性組成物を硬化 させて得られるものである。
当該硬化性組成物を硬化させる方法としては 、特に限定されない。

 (d)成分として熱重合開始剤を用いる場合 その硬化温度は、使用する熱重合開始剤、( a)ビニル系重合体、(b)リン酸基を有するビニ 系単量体および(c)環構造を有するビニル系 量体、添加される他の化合物等の種類によ 異なるが、通常50℃~250℃が好ましく、70℃~2 00℃がより好ましい。

 (d)成分として光重合開始剤を用いる場合 活性エネルギー線源により光又は電子線を 射して、硬化させることができる。

 活性エネルギー線源としては特に限定は いが、用いる光重合開始剤の性質に応じて 例えば高圧水銀灯、低圧水銀灯、電子線照 装置、ハロゲンランプ、発光ダイオード、 導体レーザー、メタルハライド等が挙げら る。

 (d)成分として光重合開始剤を用いる場合 その硬化温度は、0℃~150℃が好ましく、5℃~ 120℃がより好ましい。

 (d)成分としてレドックス系開始剤を用い 場合、その硬化温度は、-50℃~250℃が好まし く、0℃~180℃がより好ましい。

 <<成形方法>>
 本発明の硬化性組成物を成形体として用い 場合の成形方法としては、特に限定されず 一般に使用されている各種の成形方法を用 ることができる。例えば、注型成形、圧縮 形、トランフファー成形、射出成形、押し し成形、回転成形、中空成形、熱成形等が げられる。特に自動化、連続化が可能で、 産性に優れるという観点から、ロール成形 カレンダー成形、押出し成形、液状射出成 、射出成形によるものが好ましい。

 <<用途>>
 本発明の硬化性組成物は、特に限定はされ いが、シール材(建築用シール材、オイルシ ール材、ガスケットを含む)、電気・電子部 材料、電線・ケーブル用絶縁被覆材等の電 絶縁材、接着剤、粘着剤、電気電子用ポッ ィング剤、放熱材、防振・制振・免振材、 ィルム、注型材料に好ましく用いられる。 のほか、防水材、マリンデッキコーキング 自動車用材料、コーティング材、発泡体、O ング、パッキン、ホース・チューブ類、ロ ル、ダイヤフラム、各種成形材料等の様々 用途にも利用可能である。

 例えば自動車分野では、ボディ部品とし 、気密保持のためのシール材、ガラスの振 防止材、車体部位の防振材、特にウインド ールガスケット、ドアガラス用ガスケット 使用することができる。シャーシ部品とし 、防振、防音用のエンジン及びサスペンジ ンゴム、特にエンジンマウントラバーに使 することができる。エンジン部品としては トランスミッションオイルクーラーホース エンジンオイルクーラーホース、エアダク ホース、ターボインタークーラーホース、 ットエアーホース、ラジエターホース、パ ーステアリングホース、燃料ホース、ドレ ンホース等の冷却用、燃料供給用、吸気及 排気用等のホース類、エンジンカムカバー オイルパンのガスケット、オイルポンプ用 スケット、パワーステアリングベーンポン 用ガスケット、インテークマニホールド用 スケット、スロットルボディ用ガスケット コンプレッサー用ガスケット、タイミング ルトカバー用ガスケット、クランクシャフ シールガスケット、カムシャフトシールガ ケット、トランスミッションシールガスケ ト、等のガスケット類、各種Oリング、オイ ルシール、パワーステアリングシールベルト カバーシール、シールワッシャ-、オイルレ ーバ、プラグチューブシール、スクイーズ ッキン、リップシールパッキン、ボアプラ 、インジェクションパイプシール、ブレー ドラムシール、ワイヤーハーネス等のコネ タシール、オイルレベルゲージ、ブリーザ バルブ、ダイアフラム等各種ゴム部品、燃 噴射装置、燃料加熱装置、エアダンパ、圧 検出装置、熱交換器用樹脂タンクのオイル ーラー、可変圧縮比エンジン、シリンダ装 、圧縮天然ガス用レギュレータ、圧力容器 筒内直噴式内燃機関の燃料供給システムも くは高圧ポンプ用のOリング、イグナイタHIC しくは自動車用ハイブリッドIC用のポッテ ング材、等速ジョイントブーツ材及びラッ &ピニオンブーツ材、エンジンコントロー ル基板用のコーティング材、モール、ヘッド ランプレンズ、サンルーフシールもしくはミ ラー用の接着剤に使用することができる。ま た、排ガス清浄装置部品、ブレーキ部品にも 使用できる。

 電気分野では、コーティング、ポッティ グ、パッキン、Oリング、ベルト等に使用で きる。具体的には、高電圧用厚膜抵抗器、ハ イブリッドICの回路素子、HIC、電気絶縁部品 半導電部品、導電部品、モジュール、印刷 路、セラミック基板、ダイオード、トラン スタもしくはボンディングワイヤーのバッ ァー材、半導電体素子、または光通信用オ ティカルファイバー等のコーティング材、 ランス高圧回路、プリント基板、可変抵抗 付き高電圧用トランス、電気絶縁部品、半 電部品、導電部品、太陽電池またはテレビ フライバックトランス等のポッティング材 重電部品、弱電部品、太陽電池の裏面封止 電気・電子機器の回路や基板等のシーリン 材、照明器具用の飾り類、防水パッキン類 防振ゴム類、防虫パッキン類、クリーナ用 防振・吸音と空気シール材、電気温水器用 防滴カバー、ヒータ部パッキン、電極部パ キン、安全弁ダイアフラム、酒かん器用の ース類、防水パッキン、電磁弁、スチーム ーブンレンジ及びジャー炊飯器用の防水パ キン、給水タンクパッキン、吸水バルブ、 受けパッキン、接続ホース、ベルト、保温 ータ部パッキン、蒸気吹き出し口シール等 燃焼機器用のオイルパッキン、Oリング、ド レインパッキン、加圧チューブ、送風チュー ブ、送・吸気パッキン、防振ゴム、給油口パ ッキン、油量計パッキン、送油管、ダイアフ ラム弁、送気管等、音響機器用のスピーカー ガスケット、スピーカーエッジ、ターンテー ブルシート、ベルト、プーリー等のゴム部品 が挙げられる。また、ブラウン管ウェッジ、 ネック、電気絶縁部品、半導電部品または導 電部品等の接着剤、電線被覆の補修材、電線 ジョイント部品の絶縁シール材、OA機器用ロ ル、インク用ワイパ、振動吸収剤、ゲル等 も使用できる。

 建築分野では、構造用ガスケット(ジッパ ーガスケット)、空気膜構造屋根材、防水材 定形シーリング材、防振材、防音材、セッ ィングブロック、摺動材等に使用できる。

 スポーツ分野では、スポーツ床として全 候型舗装材、体育館床等、スポーツシュー として靴底材、中底材等、球技用ボールと てゴルフボール等に使用できる。

 防振ゴム分野では、自動車用防振ゴム、 道車両用防振ゴム、航空機用防振ゴム、防 材等に使用できる。

 以下に、具体的な実施例を挙げて本発明を り詳細に説明するが、本発明は、下記実施 に限定されるものではない。
また、下記実施例中、「数平均分子量」及び 「分子量分布(重量平均分子量と数平均分子 の比)」は、ゲルパーミエーションクロマト ラフィー(GPC)を用いた標準ポリスチレン換 法により算出した。ただし、GPCカラムとし ポリスチレン架橋ゲルを充填したもの(shodex GPC K-804およびK-802.5;昭和電工(株)製)、GPC溶 としてクロロホルムを用いた。

 下記実施例中、「平均末端(メタ)アクリロ ル基数」は、「重合体1分子当たりに導入さ た(メタ)アクリロイル基数」であり、 1 H-NMR分析及びGPCにより求められた数平均分子 より算出した。
(ただし、 1 H-NMRはBruker社製ASX-400を使用し、溶媒として重 クロロホルムを用いて23℃にて測定した。)
 なお、下記実施例及び比較例中の「部」及 「%」は、それぞれ「重量部」及び「重量% を表す。
(製造例1、2)
各原料の使用量を表1に示す。

 (1)重合工程
 アクリル酸エステル(予め混合されたアクリ ル酸エステル)を脱酸素した。攪拌機付ステ レス製反応容器の内部を脱酸素し、臭化第 銅、全アクリル酸エステルの一部(表1では初 期仕込みモノマーとして記載)を仕込み、加 攪拌した。アセトニトリル(表1では重合用ア セトニトリルと記載)、開始剤としてジエチ 2,5-ジブロモアジペート(DBAE)を添加、混合し 混合液の温度を約80℃に調節した段階でペ タメチルジエチレントリアミン(以下、トリ ミンと略す)を添加し、重合反応を開始した 。残りのアクリル酸エステル(表1では追加モ マーとして記載)を逐次添加し、重合反応を 進めた。重合途中、適宜トリアミンを追加し 、重合速度を調整した。重合時に使用したト リアミンの総量を重合用トリアミンとして表 1に示す。重合が進行すると重合熱により内 が上昇するので内温を約80℃~約90℃に調整し ながら重合を進行させた。

 (2)酸素処理工程
モノマー転化率(重合反応率)が約95%以上の時 で反応容器気相部に酸素‐窒素混合ガスを 入した。内温を約80℃~約90℃に保ちながら ながら反応液を数時間加熱攪拌して反応液 の重合触媒と酸素を接触させた。アセトニ リル及び未反応のモノマーを減圧脱揮して 去し、重合体を含有する濃縮物を得た。濃 物は著しく着色していた。

 (3)第一粗精製
 トルエンを重合体の希釈溶媒として使用し 。重合体100kgに対して100~150kg程度のトルエ で(2)の濃縮物を希釈し、ろ過助剤(ラジオラ トR900、昭和化学工業製)、吸着剤(キョーワ ド700SEN、キョーワード500SH)を添加した。反 容器気相部に酸素‐窒素混合ガスを導入し 後、約80℃で数時間加熱攪拌した。不溶な 媒成分をろ過除去した。ろ液は重合触媒残 によって着色および若干の濁りを有してい 。

 (4)第二粗精製
 ろ液を攪拌機付ステンレス製反応容器に仕 み、吸着剤(キョーワード700SEN、キョーワー ド500SH)を添加した。気相部に酸素-窒素混合 スを導入して約100℃で数時間加熱攪拌した 、吸着剤等の不溶成分をろ過除去した。ろ はほとんど無色透明な清澄液であった。ろ を濃縮し、ほぼ無色透明の重合体を得た。

 (5)(メタ)アクリロイル基導入工程
 重合体100kgをN,N-ジメチルアセトアミド(DMAC) 100kgに溶解し、アクリル酸カリウム(末端Br に対して約2モル当量)、熱安定剤(H-TEMPO:4-ヒ ロキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン-n-オ シル)、吸着剤(キョーワード700SEN)、を添加 、約70℃で数時間加熱攪拌した。DMACを減圧 去し、重合体濃縮物を重合体100kgに対して 100kgのトルエンで希釈し、ろ過助剤を添加し て固形分をろ別し、ろ液を濃縮し、末端にア クリロイル基を有する重合体[P1]を得た。得 れた重合体の1分子あたりに導入されたアク ロイル基数、数平均分子量、分子量分布を せて表1に示す。

・重合工程:モノマー100kgあたりの各使用量( 位kg)
・第一粗精製~(メタ)アクリロイル基導入工程 :重合体100kgあたりの各使用量(単位kg)開始剤:2 ,5-ジブロモアジピン酸ジエチル(DBAE)
・数平均分子量(Mn)、分子量分布(Mw/Mn):ゲルパ ーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用 た標準ポリスチレン換算法により算出した GPCカラム(shodex GPC K-804、K-802.5昭和電工(株) 製)、GPC溶媒(クロロホルム)を用いた。
・重合体1分子当たりの数:1H-NMRによる濃度分 を行い、GPCにより求まる数平均分子量によ 算出した。

 (実施例1)
 (a)成分として製造例1で得られた重合体[P1]10 0部、(b)成分としてリン酸基含有メタアクリ 単量体(商品名;ライトエステルP-1M(2-メタア リロイルオキシエチルアシッドホスフェー )共栄社化学製))10部、酸化防止剤としてテト ラキス[メチレン-3-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロ キシフェニル)プロピオネート]メタン(商品名 IRGANOX1010:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ 製)1部、光ラジカル開始剤として、2-ヒドロ シ-2-メチル-1-フェニル-プロパン-1-オン(DAROCU R1173;チバ・スペシャルティ・ケミカルズ製)0. 2部、ビス(2、4,6-トリメチルベンゾイル)-フェ ニルフォスフィンオキサイド(IRGACURE819;チバ スペシャルティ・ケミカルズ製)0.1部を加え 十分に溶解・混合後、60℃で1時間加熱脱泡 行った。さらに型枠に流し込んでUV照射装 に(LH-6;フュージョン・ジャパン社製)ランプ ネルギー=184W/cm、照射距離54cm、1m/分の速度 1回通して(積算光量=3030mJ/cm 2 )硬化させて2mmの厚のシートを得た。得られ 硬化物を用いて、引張り物性、DuroA硬度を測 定した。また、各種基材にビード状の硬化性 組成物を塗工後、上記と同様の条件で硬化さ せ、得られたサンプルの接着物性を180°ピー 法で測定した。硬化物組成を表2に、結果を 表3に示す。

 <測定方法>
引張り特性
得られたシートを、JIS K 6251に準じて、(1/3 ダンベル)サイズに切り出し、引張り特性を 価した。
DuroA硬度
また、得られたシートから、JIS K 6253に準じ て、20*20mm幅のシートを切り出し、当該切り したシートを3枚重ねて硬度を測定し、ゴム 度を測定した。
基材接着性
25*100mmサイズの各基材に、重量で1~2g、約1cmφ ビードを塗工し、上記条件でUV硬化させ、 られた硬化物サンプルの基材/硬化物の境界 にカッターで5mm幅の切れ込みを入れ、手剥 で180ピール試験を実施した。
表3に記載の評価は下記のとおり:
AF;界面破壊
CF;凝集破壊。
一般的に破壊モードとしてはCFの方が接着性 優れる結果である。

 (実施例2~4)
実施例1のリン酸含有メタクリル単量体を表 記載している量に変更した以外は、実施例1 同様の方法により硬化性組成物および硬化 を作製し、その物性を評価した。

 (実施例5)
実施例1のリン酸含有メタクリル単量体に替 て、リン酸アクリル単量体(品名;ライトアク リレートP-1A(2-アクリロイルオキシエチルア ッドホスフェート)共栄社化学製)を用いた以 外は、実施例1と同様の方法により硬化性組 物および硬化物を作製し、その物性を評価 た。

 (実施例6~8)
実施例5のリン酸含有アタクリル単量体を表 記載している量に変更した以外は、実施例5 同様の方法により硬化性組成物および硬化 を作製し、その物性を評価した。

 (実施例9)
実施例1のリン酸含有メタクリル単量体に替 て、リン酸アクリル単量体(品名;ライトアク リレートP-1A(2-アクリロイルオキシエチルア ッドホスフェート)共栄社化学製)2部、(c)成 として(メタ)アクリル単量体(FA-512A(ジシクロ ペンテニルオキシエチルアクリレート)日立 成工業製)10部を用いた以外は、実施例1と同 の方法により硬化性組成物および硬化物を 製し、その物性を評価した。

 (実施例10)
実施例9の重合体[P1]を重合体[P2]に変更し、(c) 成分の(メタ)アクリル単量体(FA-512A(ジシクロ ンテニルオキシエチルアクリレート)日立化 成工業製)20部とした以外は実施例9を同様の 法により硬化性組成物および硬化物を作製 、その物性評価を実施した。

 (比較例1)
実施例1のリン酸含有メタクリル単量体を添 しない以外は、実施例1と同様の方法により 化性組成物および硬化物を作製し、その物 を評価した。

 (比較例2)
実施例1のリン酸含有メタクリル単量体に替 て脂環構造含有アクリル単量体(FA-512A(ジシ ロペンテニルオキシエチルアクリレート)日 化成工業製)を10部加えた以外は、実施例1と 同様の方法により硬化性組成物および硬化物 を作製し、その物性を評価した。

 (比較例3)
実施例1のリン酸含有メタクリル単量体に替 て脂環構造およびカルボキシル基を併せ持 アクリル単量体(HOA-HH(2-アクリロイルオキシ チルヘキサヒドロフタル酸)日立化成工業製 )を10部加えた以外は、実施例1と同様の方法 より硬化性組成物および硬化物を作製し、 の物性を評価した。

・硬化物作成方法
 ビニル系重合体に150℃条件下でIRGANOX1010を 定量融解混合、50℃まで冷却後アクリル系モ ノマーおよび光ラジカル開始剤を各々所定量 今後、十分に混合後、50℃で1日放置して脱泡 した。
・硬化条件
(1)シートサンプル;50℃条件で100*140*2(厚み)mm イズ型枠に流し込み、十分にレベリングさ てから、エネルギー=184W/cm、コンベアースピ ード=1m/分条件でUV照射装置に1回通して硬化 を作成した(積算光量=3030mJ/cm 2 )。
(2)各種基材上に、硬化性組成物を1~2g、約1cmφ のビード状に塗布し、上記と同様の条件で硬 化させた。

・引張り特性;M50(50%伸張時の強度)、M100(100%伸 張時の強度)、TB(破断時の強度)、EB(破断時の び)、JIS K 6251準拠して測定。
・DuroA;ゴム硬度(JIS K 6253に準拠して測定)
 実施例1~8と比較例1との比較から(b)成分のリ ン酸基含有単量体の添加により、アルミ、鋼 板、ステンレス等の金属基材に対する接着性 が顕著に向上しているあることがわかる。そ の他基材では、水準よって若干のばらつきは あるが、ガラス、ポリカーボネートに対する 接着性も向上している。また、一般的に接着 性に効果があると言われている脂環式単量体 を添加した比較例2および脂環式構造とカル キシル基とを併せ持つ単量体を添加した比 例3と比較しても、本発明では顕著に接着性 向上することが明らかである。さらに、実 例9の、(b)リン酸基含有単量体に加え、(c)成 分として脂環構造を有する単量を併用した場 合には、上記の金属基材に加え、電気・電子 用途での汎用基材であるポリフェニレンサル ファイトへの接着性も顕著に向上している。 上記結果より、(a)ビニル系重合体を用いた硬 化物において、一般に接着性改善が謳われて いる単量体の中でもリン酸基含有ビニル系単 量体、さらに環構造含有ビニル系単量体との 組み合わせで劇的に改善されることがわかる 。

 本発明の硬化性組成物は、ビニル系重合 にリン酸基含有ビニル系単量体、または、 らには環構造含有ビニル系単量体を添加し 硬化させることで、ビニル系重合体硬化物 基材に対する接着性改善できることから、 材接着性が要求されるシール材、電気・電 部品材料、電気絶縁材、接着剤、粘着剤、 ッティング剤、放熱材、防水材、防振・制 ・免振材、フィルム、マリンデッキコーキ グ、注型材料、成形材料等の用途に好適で る。