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Title:
CUTTING DEVICE AND METHOD FOR CONTROLLING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/099703
Kind Code:
A1
Abstract:
A cutting device and a method for controlling the same, in which the blade edge of a cutter can be set surely in the initialization direction. The cutting device comprises a cutter (8) where the blade edge is held to perform eccentric rotation freely about the axis of rotation perpendicular to media (50); and a blade edge direction initialization means for setting the blade edge direction of the cutter (8) in the initialization direction along a predetermined direction when the blade edge abuts against the media (50) at the cutting start position. The blade edge direction initialization means comprises an actuator for elevating/lowering the cutter (8) relatively to the media (50); a media feed mechanism (10) and a cutter head moving mechanism (30) for moving the cutter (8) relatively in two axial directions in a plane parallel with the media (50); and a cutter blade direction reset means (9) for setting the blade edge direction of the cutter (8) in the direction intersecting the initialization direction under a state where the blade edge is separated from the media (50).

Inventors:
HACHIYA MASATAKA (JP)
IOKA TSUNEJIRO (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/051786
Publication Date:
August 21, 2008
Filing Date:
February 04, 2008
Export Citation:
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Assignee:
SEIKO I INFOTECH INC (JP)
HACHIYA MASATAKA (JP)
IOKA TSUNEJIRO (JP)
International Classes:
B26D5/00
Foreign References:
JPH06246685A1994-09-06
JPH01183397A1989-07-21
JPH11309694A1999-11-09
Attorney, Agent or Firm:
MATSUSHITA, Yoshiharu (11-2 Hiroo 1-chome Shibuya-ku Tokyo, 12, JP)
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Claims:
刃先が、被カット媒体に垂直な回転軸を中心として偏心回転自在に保持されたカッタと、該カッタの刃先方向を、前記刃先が前記被カット媒体に対してカット開始位置で当接したときに一定方向に沿う初期化方向に設定する刃先方向初期化手段とを有するカッティング装置であって、
 前記刃先方向初期化手段は、
 前記カッタを前記被カット媒体に対して相対昇降する昇降機構と、
 前記カッタを、前記被カット媒体に平行な面内の2軸方向に相対移動する水平移動機構と、
 前記カッタの刃先方向を、前記刃先が前記被カット媒体から離れた状態で、前記初期化方向に対して交差する方向に設定する刃先方向設定機構と、を備えることを特徴とするカッティング装置。
前記水平移動機構は、
 前記被カット媒体を第1の方向に沿って移動させる第1移動機構と、
 前記カッタを前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って移動させる第2移動機構とからなり、
 前記初期化方向は、
 前記第2の方向に沿った方向であることを特徴とする請求項1に記載のカッティング装置。
前記初期化方向は、
 前記第2移動機構がカット開始時に移動する方向に一致する方向であることを特徴とする請求項2に記載のカッティング装置。
前記刃先方向設定機構は、
 前記カッタを磁力によって回転させる機構からなることを特徴とする請求項1~3のいずれかに記載のカッティング装置。
刃先が、被カット媒体に垂直な回転軸を中心として偏心回転自在に保持されたカッタを有し、該カッタの刃先方向を、前記刃先がカット開始位置で前記被カット媒体に当接したときに一定方向に沿う初期化方向に設定してから、カット方向に向けカットを行うカッティング装置の制御方法であって、
 前記カッタの刃先を前記被カット媒体の上方に離して配置し、
 前記カッタの刃先方向を前記初期化方向と交差する方向に設定し、
 前記カッタを下降させて、前記カッタの刃先が前記被カット媒体に触れる状態とし、
 前記刃先が前記被カット媒体に触れた状態のカッタを、前記初期化方向に相対移動させて、前記カッタの刃先を前記初期化方向に方向づけることを特徴とするカッティング装置の制御方法。
前記カッタの刃先を前記初期化方向に方向づけた後、
 前記カッタを前記被カット媒体に対して相対的に上昇させ、
 前記被カット媒体から離した状態で、前記カッタの刃先を前記カット開始位置上に移動してから、
 前記カッタの刃先を前記カット開始位置に当接させることを特徴とする請求項5に記載のカッティング装置の制御方法。
画像作成装置をさらに有する請求項1に記載のカッティング装置。
Description:
カッティング装置およびその制 方法

 本発明は、カッティング装置およびその 御方法に関する。

 従来、カッタの刃先がカッタホルダに偏 回転自在に取り付けられ、シート状の被カ ト媒体上に刃先を当接させた状態で、カッ ホルダを被カット媒体に対して相対移動さ て被カット媒体を2次元形状にカットするカ ッティング装置が知られている。

 このようなカッティング装置では、カッ の刃先方向がカット開始時に確定していな と、刃先の位置がばらついてカット開始位 がずれてしまう。そのため、カット開始時 カッタの刃先方向を確定するための手段が 々提案されている。

 このような従来のカッティング装置として 例えば、特許文献1には、カット線の始点の 近くの位置において、刃先をカッティング媒 体(被カット媒体)に接触させ、その状態で始 に向けて移動させることで、刃先方向を移 方向に一致させてから、刃先を始点に配置 、刃先が移動した始点位置を中心として刃 を回転させてカット方向に合わせるように たカッティングプロッタが記載されている

特開2001-9783号公報

 しかしながら、上記のような従来のカッ ィング装置およびその制御方法には、以下 ような問題があった。

 特許文献1に記載の技術では、刃先を被カ ット媒体上で移動する過程で刃先方向を移動 方向と一致させて刃先方向を確定するように しているため、刃先を最初に被カット媒体に 接触させる時の刃先方向が未確定となってい る。そのため、例えば、刃先方向が刃先の移 動方向と180°ずれた逆方向である場合、カッ ホルダを移動させても、刃先が回転せず、 期化方向と逆方向に設定されてしまい、カ ト開始位置では刃先が形成されていない逆 向に推進されるため、被カット媒体をカッ できなくなるという問題がある。また、こ 状態で、カット方向への移動を続けた場合 被カット媒体につかえて表面を削り取って まったり破いてしまったりするおそれがあ という問題がある。

 本発明は、上記のような問題に鑑みてな れたものであり、被カット媒体を傷つける と無く、カッタの刃先を初期化方向に確実 設定することができるカッティング装置お びその制御方法を提供することを目的とす 。

 上記の課題を解決するために、本発明の 一の態様は、刃先が、被カット媒体に垂直 回転軸を中心として偏心回転自在に保持さ たカッタと、該カッタの刃先方向を、前記 先が前記被カット媒体に対してカット開始 置で当接したときに一定方向に沿う初期化 向に設定する刃先方向初期化手段とを有す カッティング装置であって、前記刃先方向 期化手段は、前記カッタを前記被カット媒 に対して相対昇降する昇降機構と、前記カ タを、前記被カット媒体に平行な面内の2軸 方向に相対移動する水平移動機構と、前記カ ッタの刃先方向を、前記刃先が前記被カット 媒体から離れた状態で、前記初期化方向に対 して交差する方向に設定する刃先方向設定機 構と、を構成とする。

 この発明によれば、刃先方向設定機構に り、刃先が被カット媒体から離れた状態で 刃先を初期化方向に対して交差する方向に 定し、その状態で、昇降機構によって、被 ット媒体に傷をつけない程度に、刃先を当 させ、水平移動機構によって、カッタを被 ット媒体に対して初期化方向に相対移動さ ることで、刃先方向を初期化方向に設定す ことができる。水平移動機構で移動開始す 際には、刃先方向が移動方向と交差する方 に設定されているため、刃先には、確実に 転軸回りのモーメントが作用し、移動中に 実に刃先方向を回転させることができる。

 本発明の第二の態様は、第一の態様に記 のカッティング装置において、前記水平移 機構は、前記被カット媒体を第1の方向に沿 って移動させる第1移動機構と、前記カッタ 前記第1の方向に直交する第2の方向に沿って 移動させる第2移動機構とからなり、前記初 化方向は、前記第2の方向に沿った方向であ 構成とする。

 この発明によれば、第2移動機構のみを動 作させることで、刃先方向を初期化方向に向 けることできるので、刃先方向初期化手段の 制御が容易となる。

 本発明の第3の態様は、第二の態様に記載 のカッティング装置において、前記初期化方 向は、前記第2移動機構がカット開始時に移 する方向に一致する方向である構成とする

 この発明によれば、初期化方向が、第2移 動機構がカット開始時に移動する方向と一致 する方向となっているので、刃先を中心とし てカッタの位置を回転して、刃先方向を初期 化方向からカット方向に一致させる場合に、 カッタの回転角が常に90°以下となるため、 先を初期化方向に設定し終えてから、カッ 開始するまでの時間が短縮され迅速なカッ を行うことができる。

 なお、カット方向が、第1の方向に沿った 方向である場合には、第2の移動機構は移動 ないが、この場合、初期化方向は、第2の方 に沿う2つの方向のいずれであっても、カッ タの回転角が90°となるため、初期化方向は 第2の方向に沿ういずれの方向に設定しても い。

 本発明の第四の態様は、第一の態様から 三の態様のいずれかに記載のカッティング 置において、前記刃先方向設定機構は、前 カッタを磁力によって回転させる機構から る構成とする。

 この発明によれば、カッタを磁力によっ 回転させるので、刃先方向を迅速に設定す ことができるとともに、刃先方向設定機構 可動部を有しないため、簡素かつ信頼性の い構成とすることができる。

 本発明の第五の態様は、刃先が、被カッ 媒体に垂直な回転軸を中心として偏心回転 在に保持されたカッタを有し、該カッタの 先方向を、前記刃先がカット開始位置で前 被カット媒体に当接したときに一定方向に う初期化方向に設定してから、カット方向 向けカットを行うカッティング装置の制御 法であって、前記カッタの刃先を前記被カ ト媒体の上方に離して配置し、前記カッタ 刃先方向を前記初期化方向と交差する方向 設定し、前記カッタを下降させて、前記カ タの刃先が前記被カット媒体に触れる状態 し、前記刃先が前記被カット媒体に触れた 態のカッタを、前記初期化方向に相対移動 せて、前記カッタの刃先を前記初期化方向 方向づける方法とする。

 この発明によれば、第一の態様に記載の ッティング装置を使用する方法の発明とな ており、第一の態様に記載の発明と同様の 用効果を奏する。

 本発明の第六の態様は、第五の態様に記 のカッティング装置の制御方法において、 記カッタの刃先を前記初期化方向に方向づ た後、前記カッタを前記被カット媒体に対 て相対的に上昇させ、前記被カット媒体か 離した状態で、前記カッタの刃先を前記カ ト開始位置上に移動してから、前記カッタ 刃先を前記カット開始位置に当接させる方 とする。

 この発明によれば、刃先方向を初期化方 に設定した状態で、被カット媒体から相対 に上昇させてカット開始位置に移動するの 、刃先方向初期化動作を行う領域をカット 始位置から離して設定することができる。

 本発明のカッティング装置およびその制 方法によれば、刃先方向を被カット媒体か 離した状態で初期化方向に交差する方向に 定してから、刃先を被カット媒体に当接さ て初期化方向に向けて移動させることがで るので、被カット媒体を傷つけること無く カッタの刃先を初期化方向に確実に設定す ことができるという効果を奏する。

本発明の実施形態に係るカッティング 置の概略構成を模式的に示す平面図および のA-A断面図である。 本発明の実施形態に係るカッティング 置のカッタヘッドの概略構成を模式的に示 正面視断面図、その部分的な平面図、およ 刃先方向設定機構の作動時の様子を示す部 的な平面図である。 本発明の実施形態に係るカッティング 置の制御部の構成を示す構成ブロック図で る。 本発明の実施形態に係るカッティング 置の刃先方向初期化動作のフローチャート ある。 本発明の実施形態に係るカッティング 置の刃先方向初期化動作を示す模式的な動 説明図である。 図5に続く刃先初期化動作を示す模式的 な動作説明図である。 図6に続く刃先初期化動作を示す模式的 な動作説明図である。 図7に続く刃先初期化動作の模式的な動 作説明図である。 本発明の実施形態の変形例に係るカッ ィング装置のカッタヘッドの概略構成を模 的に示す正面視断面図および部分的な平面 、並びに本発明の実施形態の変形例に係る ッティング装置の刃先方向設定機構の作動 の様子を示す部分的な平面図である。 本発明の実施形態の変形例に係るカッ ティング装置の概略構成を模式的に示す平面 図およびそのA-A断面図である。 本発明の実施形態の変形例に係るカッ ティング装置の制御部の構成を示す構成ブロ ック図である。

符号の説明

1、1A カッティング装置
2 カッタヘッド
3 ガイドレール
4 カッタキャリッジ
5 ベルト
7、10c モータ
8 カッタ
8b、8c 磁性体片
9、20 カッタ刃方向リセット手段(刃先方向設 定機構)
9a、9b 磁極部
9c コイル
10 メディア送り機構(第1移動機構)
10a、10b 駆動ローラ
12 アクチュエータ
14 プラテン
30 カッタヘッド移動機構(第2移動機構)
50 メディア(被カット媒体)
100 制御部
101 CPU
104 ホストI/F
105 ROM
109A、109B カッタ刃方向リセット回路
P 刃先
Q 刃
O 回転軸
T カット線
U カット方向

 以下では、本発明の実施形態について添 図面を参照して説明する。すべての図面に いて、実施形態が異なる場合であっても、 一または相当する部材には同一の符号を付 、共通する説明は省略する。

 本発明の実施形態に係るカッティング装 について説明する。

 図1(a)、(b)は、本発明の実施形態に係るカ ッティング装置の概略構成を模式的に示す平 面図およびそのA-A断面図である。図2(a)、(b) 、本発明の実施形態に係るカッティング装 のカッタヘッドの概略構成を模式的に示す 面視断面図および部分的な平面図である。 2(c)は、本発明の実施形態に係るカッティン 装置の刃先方向設定機構の作動時の様子を す部分的な平面図である。図3は、本発明の 実施形態に係るカッティング装置の制御部の 構成を示す構成ブロック図である。

 なお、図中に記載したXYZ座標系は、相対 な方向を参照するために便宜的に設けたも で、XY面が水平面に、Z軸正方向が鉛直上方 にそれぞれ一致されており、各図共通の姿 で配置している(以下の各図も同様)。以下 はこのような位置関係に基づき、水平方向 上下方向などを、XY面に平行な方向、Z軸方 などと称する場合がある。

 本実施形態のカッティング装置1は、例え ば、紙、合成紙、プラスチックフィルムなど のシート状のメディア50(被カット媒体)をX軸 方向側から搬入して、XY面上で、必要に応 てX軸方向に往復搬送する過程で、メディア5 0を2次元形状にカットするものである。

 カッティング装置1の概略構成は、図1(a) (b)に示すように、プラテン14、メディア送り 機構10(第1移動機構)、カッタ8、カッタヘッド 2、カッタヘッド移動機構30(第2移動機構)、お よび制御部100(図3参照)を備える。メディア送 り機構10とカッタヘッド移動機構30とは、カ タ8を、メディア50に平行な面内の2軸方向に 対移動する水平移動機構を構成している。

 プラテン14は、メディア50の搬送時および カット時に裏面側から支持して、メディア50 カットする際の受け台となるもので、XY平 でY方向に延ばされた板部材からなる。

 メディア送り機構10は、メディア50をX軸 向(第1の方向)に沿って移動させるもので、 ラテン14の近傍のX軸負方向側に配置されて る。

 本実施形態では、各回転軸がY軸方向に延 ばされメディア50をZ軸方向から挟持する駆動 ローラ10a、10bと、駆動ローラ10a、10bと不図示 の伝動機構を介して接続され、駆動ローラ10a 、10bを正逆回転可能に回転させるモータ10cと からなる。

 モータ10cは、図3に示すように、制御部100 のX軸駆動回路106と電気的に接続され、制御 100からの制御信号に応じて正逆方向に回転 が制御されるようになっている。

 カッタ8は、図2(a)に示すように、Z軸方向 沿って延びる棒状のカッタ本体の下端部に ディア50をカットするための刃部8aが形成さ れ、上端部の側方に、略対向した状態で磁性 体片8b、8cが突出されたものであり、カッタ ッド2によって、カッタ本体の中心軸に一致 る回転軸Oを中心に回転可能に保持されてい る。なお、以下では、回転軸OとXY平面に平行 な平面との交点を点Oと称する場合がある。

 刃部8aは、断面V字状の刃Qの最下端に刃先 Pを有する三角錐状に形成されている。そし 、刃Qは、回転軸Oを通り、XY平面に直交する 上に形成されている。また、刃先Pは、回転 軸Oから、水平方向距離がr(ただし、r>0)だ 偏心した位置に形成されている。このため 刃先Pでカットを行うには、カット方向が刃 Pから回転軸Oに向かう方向になるように、 先Pの位置を合わせる必要がある。以下では 刃先Pが位置する水平面上で、刃先Pから点O 向かう方向を刃部8aの刃先方向と称する。

 偏心量rは、必要に応じて適宜設定すれば よいが、例えば、0.5mm~1.0mm程度に設定するこ が好ましい。

 磁性体片8bは、本実施形態では、図2(b)に すように、平面視扇形状の鉄片が、XY平面 で、点Oをとおり、刃Qと交差する軸Dに対し 、わずかに偏心した方向に突出されている 軸Dは、本実施形態では、刃先方向POと略直 して交差されている。

 磁性体片8cは、磁性体片8bより小さな棒状 の鉄片が、磁性体片8bに略対向する位置で軸D を中心軸として突出されたものである。

 磁性体片8b、8cは、このような各鉄片の大 きさ、形状の差異により、磁界中に配置され たときに回転軸O回りの一定方向の回転モー ントが作用するようになっている。このた 、軸Dは、略磁界の方向に移動し、磁界の方 に略直交した状態でバランスを保って停止 るようなことがないものである。

 カッタヘッド2は、図1、2に示すように、 ッタホルダ11、アーム13、アクチュエータ12( 昇降機構)、およびカッタ刃方向リセット手 9(刃先方向設定機構)が、下面側に刃部8aを突 出させる不図示の開口を備える筐体2aに収め れてなる。

 カッタホルダ11は、その上端部および下 部にそれぞれラジアル軸受からなる軸受11a 11aを備え、カッタ8をこれらの軸受11aの内輪 対してZ軸方向の一定位置で固定することで 、回転軸Oを中心に回転可能に保持する筒状 材である。

 カッタホルダ11は、軸方向の中間部にお て、アーム13に保持されており、アーム13の 面側に、アクチュエータ12が固定されてい 。

 アクチュエータ12は、アーム13をZ軸方向 昇降移動するもので、本実施形態では、図2( a)に示すように、筐体2a上に固定されたベー 12a上に鉄心12bがZ軸正方向に向けて立設され ムービングコイル部12cが鉄心12bに沿って、 降移動するようにしたムービングコイルア チュエータを採用している。

 アクチュエータ12は、図3に示すように、 御部100のZ軸駆動回路108と電気的に接続され 、制御部100によってムービングコイル部12cに 供給する電流値が制御されることで、Z軸方 における駆動力、駆動方向を変化すること できるようになっている。

 カッタ刃方向リセット手段9は、カッタ8 回動させ、カッタ8の刃先方向をY軸方向に交 差する方向に設定するものである。

 本実施形態では、カッタ刃方向リセット 段9は、平面視円弧状に湾曲され、両端部に 、カッタ8の上端部を挟んで、Y軸方向に対向 る磁極部9a、9bが形成されたヨーク9dに、コ ル9cを巻き回してなる着磁ヨークを用いて る。

 コイル9cは、カッタ刃方向リセット回路10 9Aと電気的に接続され、カッタ刃方向リセッ 回路109Aから着磁電流が供給されるオン状態 では、磁極部9a、9bの間に、Y軸方向に沿う磁 が形成されるようになっている。また、オ 状態では、着磁電流が停止され、磁界は消 する。

 カッタ刃方向リセット手段9は、カッタ8 磁力によって回転させるので、刃先方向を 速に設定することができる。また、可動部 有しないため、簡素かつ信頼性の高い構成 することができる。

 カッタヘッド移動機構30は、図1(a)、(b)に すように、カッタヘッド2を、プラテン14の 方において、メディア50を搬送する方向(X軸 方向)に直交する方向(第2の方向)、すなわちY 方向に移動可能に保持するものである。

 本実施形態では、Y軸方向に延ばされたガ イドレール3と、ガイドレール3に沿ってY軸方 向に移動可能とされたカッタキャリッジ4と カッタキャリッジ4にY軸方向の駆動力を伝達 するためガイドレール3の延設方向の両側部 配置されたベルトプーリ6、6に巻き掛けられ た無端ベルトからなるベルト5と、ベルトプ リ6を回転駆動するモータ7とからなる。

 カッタキャリッジ4には、カッタ8が刃部8a を下側に向けてZ軸方向に沿って配置された 態で、カッタヘッド2の筐体2aが固定されて る。

 また、モータ7は、図3に示すように、制 部100のY軸駆動回路107と電気的に接続され、 御部100を用いて、正逆方向に回転できるよ になっている。

 制御部100は、カッティング装置1全体の動 作を制御するものであり、図3に示すように CPU101、RAM102、I/O103、ホストI/F104、ROM105、X軸 動回路106、Y軸駆動回路107、Z軸駆動回路108 およびカッタ刃方向リセット回路109Aを備え いる。

 CPU101は、RAM102、I/O103、ホストI/F104が電気 に接続され、ROM105に記憶された制御用プロ ラム、制御用データをRAM102にロードして、 御用プログラムを実行するものである。そ て、適宜の入出力インターフェースから構 されるI/O103を介して、I/O103に電気的に接続 れたX軸駆動回路106、Y軸駆動回路107、Z軸駆 回路108、カッタ刃方向リセット回路109Aと通 信を行って、それぞれに制御信号を送出した り、それぞれから制御に必要な情報を含む信 号を受信できるようになっている。

 ホストI/F104は、例えば、パソコンなどか なるホスト装置110と適宜の通信回線を通し データ通信を行うための通信インターフェ スである。

 ホスト装置110は、カッティング装置1に対 して、カットするためのカット線の形状を表 す加工データを供給するものである。

 X軸駆動回路106は、CPU101から送出される制 御信号に応じて、メディア50をX軸方向の目標 位置に目標速度で移動させるようにモータ10c を回転駆動するものである。

 Y軸駆動回路107は、CPU101から送出される制 御信号に応じて、カッタヘッド2をY軸方向の 標位置に目標速度で移動させるようにモー 7を回転駆動するものである。

 X軸方向移動、Y軸方向移動のそれぞれ目 位置、目標速度は、メディア50に対するカッ タ8の相対移動軌跡が、後述する刃先方向初 化動作やメディア50のカット動作に必要な軌 跡を描くように、それぞれCPU101によって設定 される。

 Z軸駆動回路108は、CPU101から送出される制 御信号に応じて、アクチュエータ12のムービ グコイル部12cに供給する電流値を制御し、 ッタ8の刃先Pのメディア50に対する当接状態 と離間状態とを切り換えるとともに、当接状 態においてはメディア50に対する押圧力を制 するものである。

 カッタ刃方向リセット回路109Aは、CPU101か ら送出される制御信号に応じて、カッタ刃方 向リセット手段9のコイル9cに着磁電流を供給 し、磁極部9a、9b間に磁界を発生させるもの ある。

 次に、カッティング装置1の動作について 、カット開始時までに行う刃先方向初期化動 作を中心に説明する。

 図4は、本発明の実施形態に係るカッティ ング装置の刃先方向初期化動作のフローチャ ートである。図5(a-1)、(a-2)、(b-1)、(b-2)は、本 発明の実施形態に係るカッティング装置の刃 先方向初期化動作を示す模式的な動作説明図 である。図6(a)、(b)は、図5(a-2)、(b-2)に続く刃 先初期化動作を示す模式的な動作説明図であ る。図7は、図6(a)に続く刃先初期化動作を示 模式的な動作説明図である。図8(a)、(b)は、 図7に続く刃先初期化動作の模式的な動作説 図である。

 カッティング装置1によるカット動作は、 まず、メディア50をメディア送り機構10にセ トし、CPU101によって、ホスト装置110からメ ィア50をカットするための加工データを取得 する。

 CPU101は、取得された加工データを解析し 、カット動作に必要なメディア50に対する ッタ8の相対移動軌跡であるカット線を算出 、カット開始位置の座標を設定し、カット 始位置におけるカット方向を求める。

 以下の説明では、一例として、図7に示す ように、カット開始位置R(x0,y0)の近傍のカッ 線Tが、Y軸正方向からX軸負方向側に図示反 計回りに角度φだけ回転した傾斜を有する 線からなり、最初のカット方向が、カット 向Uの矢印で示されるようにY軸正方向かつX 負方向に進む斜め方向である場合の例で説 する。

 このとき、カッタ8は、例えば、Y軸方向 端部の待機位置に待機されている。

 このような状態から、CPU101によって制御 プログラムを実行することで、図4のフロー にしたがい、刃先方向を、一定方向に沿う初 期化方向に交差する方向、初期化方向、カッ ト方向に、順次変化させ、その後カットを開 始する。

 本実施形態では、初期化方向は、カッタ ッド移動機構30の移動方向に合わせて、Y軸 方向またはY軸負方向としている。

 ステップS1では、待機位置からカッタ8を 昇させ、カッタ8の刃先Pをメディア50の表面 の高さよりも上側に位置させる。すなわち、 Z軸駆動回路108によって、アクチュエータ12の ムービングコイル部12cを上昇させることで、 カッタホルダ11が固定されたアーム13をZ軸正 向に移動する。

 そして、刃先方向の初期化を行うための ディア50の領域にカッタ8を移動させる。刃 方向を初期化する領域は、本実施形態では ット開始位置Rの近傍とする例で説明するが 、他の領域、例えば、メディア50の試し切り 行うためにメディア50上に確保された一定 域などであってもよい。

 このステップS1では、カッタ刃方向リセ ト手段9はオフ状態とされており、カッタ8は 、回転軸O回りの回転が可能となっている。 のため、回転軸Oに対する刃先P位置は、回転 軸Oを中心とする半径rの円周上のどこに位置 るか不明であり、カッタ8を下降させた場合 に刃先Pの着地位置の座標および刃先方向が からない状態である。

 次に、ステップS2では、カッタ刃方向リ ット手段9のオン状態として、カッタ8の刃先 方向を強制的に変更し、Y軸方向に交差する 向に方向づける。

 カッタ刃方向リセット手段9をオン状態と すると、コイル9cに着磁電流が供給され、磁 部9a、9bが着磁され、磁極部9a、9bの間にY軸 向に沿う磁界が発生する。

 このため、磁極部9b、8cにそれぞれ働く磁 力により、カッタ8に回転軸O回りの回転モー ントが作用し、カッタ8が回転軸O回りに回 する。そのため、例えば、図2(b)に示すよう 軸DがY軸方向に交差する方向から、図2(c)に すようなY軸方向に略沿う方向に回動し、あ る程度の角度範囲で振動しつつ、やがて略X 方向に沿う方向に向いて停止する。

 図5(a-1)に示すように、刃先PがY軸正方向 ら図示反時計回りに角度θ1だけ回転した位 にある状態で、カッタ刃方向リセット手段9 オンされると、図5(a-2)に示すように、刃先 向POは、略X軸正方向に変化される。

 図5(b-1)に示すように、刃先PがY軸正方向 ら図示時計回りに角度θ2だけ回転した位置 ある状態で、カッタ刃方向リセット手段9が ンされると、図5(b-2)に示すように、刃先方 POは、略X軸負方向に変化される。その際、 先方向POはX軸負方向に対してプラスマイナ 15度の範囲に入ることが好ましい。刃先方 POがX軸負方向から離れる方向になればなる ど刃先を移動させたときにメディア50に掛か る可能性がでる。

 次に、ステップS3では、アクチュエータ12 を下降させ、刃先Pがメディア50に軽く接触す るようにする。ここで軽く接触するとは、カ ット方向に移動した場合でも、メディア50上 許容できない傷が残らない程度の押圧力で 触することを意味する。この許容限度は、 ディア50の材質や刃先Pの鋭さなどに応じて 適宜設定することができる。

 次に、ステップS4では、カット開始位置R おける最初のカット方向が、Y軸正方向成分 を含むかどうか判定する。すなわち、最初の カット動作において、カッタヘッド移動機構 30がY軸正方向に移動されるかどうか判定する 。例えば、図7の例では、カット方向UがY軸正 方向の成分を有している。

 このように、Y軸正方向成分を含む場合は 、ステップS5に移行する。

 また、Y軸正方向成分を含まない場合は、 ステップS6に移行する。

 ステップS5では、刃先Pがメディア50に軽 接触した状態で、カッタ8をY軸正方向に所定 距離だけ移動させる。すなわち、X軸駆動回 106によって、モータ10cを駆動し、ベルト5に ってカッタキャリッジ4に駆動力を伝達し、 カッタキャリッジ4をガイドレール3に沿ってY 軸正方向に移動させる。これにより、カッタ キャリッジ4に固定されたカッタヘッド2とと にカッタ8が移動される。

 このときの、刃先方向の変化を図6(a)に示 す。まず、移動開始時には、刃先方向POは、 5(a-2)のように、X軸正方向を向いているとす る。この状態から、カッタ8が、例えば距離A1 だけY軸正方向に移動されると、その移動行 で、刃先Pはメディア50から摩擦力を受ける め、回転軸O回りの回転モーメントが発生し 刃先方向が図示反時計回りに回転する。そ ため、刃先方向P’O’のように、Y軸正方向 近づいていく。さらに、移動を続け、距離A 2だけ移動すると、刃先方向P’’O’’のよう に、完全にY軸正方向に一致する。

 ステップS5における移動の所定距離は、 離A2以上に設定しておく。ここで、距離A2は 移動開始時の刃先方向のぶれ量や、メディ 50からの摩擦力の大きさなどによっても異 るので、例えば、予め実験するなどして、 分余裕のある距離に設定しておく。

 このような所定距離の移動が終了すると ステップS7に移行する。

 なお、図6(a)では、図5(a-2)の状態から移動 した例で説明したが、図5(b-2)の状態から移動 しても、回転方向が図示時計回りとなるのみ で、上記と同様に、刃先方向はY軸正方向に 致される。

 ステップS6では、ステップS5と同様に、カ ッタキャリッジ4をY軸負方向に移動させる。 して、図6(b)に示すように、例えば、刃先方 向が図5(a-2)の状態から、距離A2だけ移動させ 刃先方向P’’O’’のように、完全にY軸負 向に一致させる。このような所定距離の移 が終了すると、ステップS7に移行する。

 ステップS7では、ステップS1と同様にして 、刃先Pを上昇させ、メディア50から離間させ る。

 次に、ステップS8では、図7に示すように 刃先方向POがY軸正方向に一致した状態から メディア送り機構10、およびカッタヘッド 動機構30を駆動して、刃先Pがカット開始位 R上に位置するようにメディア50とカッタキ リッジ4とを移動させる。このとき、刃先Pは メディア50から離されているのでメディア50 ら摩擦力を受けず、刃先方向POは移動中もY 正方向に保たれる。

 すなわち、ステップS7におけるカッタ8の 転軸Oの座標が(x1,y1)であるとすると、メデ ア送り機構10によってメディア50を、δx=x1-x0 け移動させ、カッタヘッド移動機構30によ てカッタヘッド2を、δy=y1+r-y0だけ移動させ ことで、刃先Pとカット開始位置RのXY座標を 致させることができる(図8(a)の破線参照)。

 次に、ステップS9では、アクチュエータ12 を下降させ、刃先Pがカット開始位置Rでメデ ア50に接触するようにする。刃先Pのメディ 50に対する押圧力は、刃先Pを中心としてカ タ8を円滑に回転できる程度の押圧力とする 。

 次に、ステップS10では、図8(a)に示すよう に、刃先Pが接触しているカット開始位置を 心として、カッタ8の回転軸Oを点O’のよう 図示反時計回りに回転していく。そして、 8(b)に示すように、角度φだけ回転したカッ 線T上の点O’’で停止する。

 カッタ8の回転移動は、CPU101により、円弧 OO’’の軌跡を描くための移動座標のデータ 算出し、この移動座標に合わせて、メディ 送り機構10、カッタヘッド移動機構30を同時 駆動することで実現される。

 以上で、刃先方向初期化動作が終了する これによりカット開始の準備段階が終了す 。

 この後、必要に応じてアクチュエータ12 下降させて、刃先Pのメディア50に対する押 力をカットに必要な大きさに調整し、カッ 線Tの軌跡に沿って、メディア送り機構10、 ッタヘッド移動機構30を駆動して、メディア 50をカットしていく。

 このようなカッティング装置1によれば、 カッタ8を下降させて刃先Pがメディア50に軽 触れる状態とする(ステップS3)のに先だって 刃先Pをメディア50の上方に離して配置し(ス テップS1)、刃先方向を初期化方向と交差する 方向に設定する(ステップS2)ため、ステップS3 では、刃先方向が、ステップS5(S6)で移動する Y軸方向と交差する方向に確実に設定されて る。そのため、刃先方向が、ステップS5(S6) 移動するY軸方向に沿うことがないので、ス ップS5(S6)で、確実に刃先方向を移動方向に う方向に変化させて、刃先方向POおよび刃 Pの位置を確定することができる。

 したがって、カット開始位置Rに正確に刃 先Pを位置させて、刃先方向POをカット方向U 確実に合わせることが可能となる。

 一方、従来技術のように、ステップS1、S2 を行わずに、刃先Pをメディア50に接触させ、 ステップS5(S6)のような動作を行う場合、刃先 方向POが刃先Pの移動方向と180°ずれた方向に 置する場合が出てくるが、この状態でステ プS5(S6)を実行すると、刃先Pを回転させるこ とができないため、ステップS5(S6)が終了した 時点で刃先方向POが初期化方向と逆方向のま である。そのため、刃先方向POが逆方向で 先Pの位置が2rずれた状態で、カッタ8を移動 てカットを開始することになり、カット開 位置がずれたり、カットが行えなくなった 、さらには、メディア50にっかえて表面を り取ってしまったり破いてしまったりする それもある。

 本実施形態のカッティング装置1によれば 、このような不具合を防止することができる 。

 また、本実施形態のカッティング装置1に よれば、刃先方向を初期化方向に向ける場合 、ステップS4を行うことで、カッタヘッド移 機構30がカット開始時に移動する方向を初 化方向として選択するようにしている。そ ため、ステップS10における回転角が常に90° 下となり、90°より大きな回転が必要となる 場合も発生する、初期化方向を一方向に限定 する場合に比べて、ステップS10に要する時間 を短縮することができる。

 次に、本実施形態のカッティング装置の 形例について説明する。

 図9(a),(b)は、本発明の実施形態の変形例 係るカッティング装置のカッタヘッドの概 構成を模式的に示す正面視断面図および部 的な平面図である。図9(c)は、本発明の実施 態の変形例に係るカッティング装置の刃先 向設定機構の作動時の様子を示す部分的な 面図である。図10(a)、(b)は、本発明の実施 態の変形例に係るカッティング装置の概略 成を模式的に示す平面図およびそのA-A断面 である。図11は、本発明の実施形態の変形例 に係るカッティング装置の制御部の構成を示 す構成ブロック図である。

 本変形例のカッティング装置1Aは、上記 施形態のカッティング装置1において、カッ 8の磁性体片8b、8cに代えて、フック23を備え 、カッタ刃方向リセット手段9、カッタ刃方 リセット回路109Aに代えてカッタ刃方向リセ ト手段20(刃先方向設定機構)、カッタ刃方向 リセット回路109Bを備えるものである。以下 上記実施形態と異なる点を中心に説明する

 フック23は、カッタ8の上端部において、 平面内で点Oから点Pに向かう線上において 方から延ばされたアーム部23bの先端が屈曲 れてZ軸正方向に向く丸棒状の軸部23aが形成 れてなるL字状の部材である。

 カッタ刃方向リセット手段20は、位置決 アーム21と、カッタ8上のフック23の軸部23aが 位置する水平面内で位置決めアーム21をY軸方 向と交差する方向に進退させるアクチュエー タ22とからなる。図9では、一例として、Y軸 向と交差する方向がX軸方向である場合の配 を示している。

 位置決めアーム21は、軸部23aの軸径より ずかに広い開口幅を有する平面視U字状の溝 、回転軸Oを通りアクチュエータ22の進退方 に延ばされた位置決め溝部21bと、位置決め 部21bの開口部から開口幅の外側に向けてそ ぞれ徐々に拡幅するように設けられたガイ 部21a、21aとからなる。

 アクチュエータ22の構成は、適宜の進退 構、例えばソレノイド型のアクチュエータ どを採用することができる。

 また、アクチュエータ22は、図11に示すよ うに、アクチュエータ22の進退動作を制御す カッタ刃方向リセット回路109Bと電気的に接 続されている。

 本変形例によれば、図9(b)に示すように、 アクチュエータ22が退避位置にある場合は、 ッタ8は回転可能となっている。一方、図9(c )に示すように、アクチュエータ22が進出され ると、軸部23aがガイド部21aに沿って移動し、 位置決め溝部21bに案内されることで、アクチ ュエータ22の進退方向に直交する位置が位置 めされる。そのため、軸部23aと回転軸Oを結 ぶ直線がアクチュエータ22の進退方向に整列 れる。これにより、刃先方向POをY軸方向に 差する方向に設定することができる。

 そして、アクチュエータ22を退避させる とで、カッタ8の回転軸O回りの回転が可能と なる。

 したがって、位置決めアーム21をカッタ8 に進出させ、軸部23aを位置決め溝部21bに案 した後、退避させることで、図4のステップ S4までの動作を行うことができる。

 なお、図9(b)、図9(C)では、軸部23aが回転 Oに対してX軸負方向側に位置決めされる例、 すなわち、刃先方向POが図5(a-2)の状態となる 合の例で説明したが、軸部23aがよりX軸正方 向側に位置している場合には、図5(b-2)の状態 となる場合も生じる。そのため、位置決めア ーム21を一定距離進退させる場合には、位置 め溝部21bの長さは、回転軸Oから軸部23aの外 形までの距離の2倍以上長さに設定する。

 なお、上記の説明では、刃先方向を設定 る初期化方向が、カッタヘッド移動機構30 移動方向に一致する場合の例で説明したが 初期化方向はこれに限定されない。例えば メディア送り機構10の移動方向に一致させて もよい。これらの場合には、水平移動機構が 第1移動機構、第2移動機構からなる場合に、 方のみを移動させることで、刃先方向の設 が行えるため、制御が容易となる。

 また、第1移動機構、第2移動機構を同時 移動させることで、XY平面内での任意方向へ の相対移動が可能とされているので、任意の 斜め方向を初期化方向としてもよい。

 また、上記の説明では、初期化方向に対 て交差する方向が、略直交する方向である 合の例で説明したが、初期化方向に対して 差させることができれば、交差角度は限定 れない。ただし、例えば、カッタ刃方向リ ット手段9のように、振動などにより刃先方 向がぶれる可能性がある場合には、見込まれ るぶれ量よりも大きな交差角度に設定する。

 交差角度が略90°となる設定とすれば、交 差角度の設定精度を緩めることができるので 、簡素な機構を用いることができる。

 また、上記の説明では、カッタと被カッ 媒体とをそれぞれ異なる水平移動機構を用 て、直交する2軸方向に移動させ、昇降機構 によりカッタを昇降させる場合の例で説明し たが、カッタと被カット媒体との移動は、上 記の説明のような相対移動が可能であればよ く、水平移動機構、昇降機構は、上記の例に 限定されない。

 例えば、昇降機構は、被カット媒体を昇 させるものであってもよく、水平移動機構 、カッタのみ、あるいは被カット媒体のみ 水平面内に移動するものや、両者とも水平 内に移動するものでもよい。

 また、上記の説明では、初期化方向が、 2移動機構の移動方向である第2の方向に沿 方向であり、かつ第2移動機構がカット開始 に移動する方向に一致されている場合の例 説明したが、ステップS10におけるカッタの 転時間の長さが許容できる場合には、初期 方向を一方向のみに設定してもよい。この 合、図4のステップS4を省略し、ステップS5 たはS6を実行するように、工程を簡素化する ことができる。

 また、上記の説明では、刃先方向を初期 方向に設定してから、カット開始位置に移 する例で説明したが、刃先方向を初期化方 に設定する終点位置をカット開始位置に一 させる制御方法を採用してもよい。すなわ 、図4のステップS3で下降させる位置を、カ ト開始位置から、ステップS3で移動するの 逆方向に所定距離だけ離れた位置に設定し ステップS7~S9を省略するようにしてもよい。

 また別の態様として、画像作成装置とし 例えばインクジェットプリンタのインクジ ットヘッドをカッタキャリッジ4に搭載する ことで、画像の作成とカッティングをするカ ッティング装置ができる。インクジェットヘ ッドはカッタキャリッジ4と同じガイドレー を使う別のキャリッジに搭載してもよい。

 カッタの刃先がカッタホルダに偏心回転 在に取り付けられ、シート状の被カット媒 上に刃先を当接させた状態で、カッタホル を被カット媒体に対して相対移動させて被 ット媒体を2次元形状にカットするカッティ ング装置およびその制御方法に利用できる。