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Patent Searching and Data


Title:
CYLINDER HEAD CLEANING METHOD AND CYLINDER HEAD CLEANING DEVICE
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/075254
Kind Code:
A1
Abstract:
A cylinder head cleaning method capable of cleaning a cylinder head with an enhanced foreign matter removing rate. The method is used to clean a cylinder head (1) having therein a water jacket (15) including a narrow space (Z) having a narrow flow path and a large space (Y) having a flow path wider than the narrow space (Z), and the cylinder head (1) further having holes (12A-12R, 13, 14, 16A-16C) communicating with the water jacket (15). Cleaning nozzles (28A, 28C) are inserted into the water jacket (15) from the holes (16A, 16C) selected from the holes (12A-12R, 13, 14, 16A-16C), cleaning liquid is ejected from the cleaning nozzles (28A, 28C) toward the narrow space (Z), and the cleaning liquid flowing from the narrow space (Z) to the large space (Y) is discharged to the outside of the cylinder head (1) from the hole (16B) communicating with the large space (Y).

Inventors:
NODA HIROSHI (JP)
AMAIKE KATSUHIRO (JP)
YOSHIDA MASATO (JP)
OOURA TAKASHI (JP)
HARADA HIROMI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/072287
Publication Date:
June 18, 2009
Filing Date:
December 09, 2008
Export Citation:
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Assignee:
TOYOTA MOTOR CO LTD (JP)
KITO MACHINE INDUSTRY CO LTD (JP)
NODA HIROSHI (JP)
AMAIKE KATSUHIRO (JP)
YOSHIDA MASATO (JP)
OOURA TAKASHI (JP)
HARADA HIROMI (JP)
International Classes:
F02B77/04; B08B3/02; F02F1/36
Foreign References:
JPS5559876A1980-05-06
JPS62279256A1987-12-04
JP2005111444A2005-04-28
JP2589637B21997-03-12
JPS61153187A1986-07-11
JP2005111444A2005-04-28
Other References:
See also references of EP 2230392A4
Attorney, Agent or Firm:
COSMOS PATENT OFFICE (Nagoya Center Building 2-22, Nishiki 2-chome, Naka-ku, Nagoya-sh, Aichi 03, JP)
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Claims:
 流路を狭くする狭小空間部と、前記狭小空間部より前記流路を広くする大空間部とを含むウォータジャケットが内部に形成され、前記ウォータジャケットに連通する複数の孔部が設けられたシリンダヘッドを洗浄するシリンダヘッド洗浄方法において、
 前記複数の孔部のうち選択した孔部から前記ウォータジャケット内に洗浄ノズルを挿入し、前記洗浄ノズルから前記狭小空間部へ向けて前記洗浄液を噴出し、前記狭小空間部から前記大空間部へ流れた洗浄液を、前記大空間部に連通する前記孔部から前記シリンダヘッドの外部へ排出する
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄方法。
 請求の範囲第1項に記載するシリンダヘッド洗浄方法において、
 前記大空間部を挟んで前記洗浄液を対向させるように前記孔部を選択する
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄方法。
 請求の範囲第1項又は第2項に記載するシリンダヘッド洗浄方法において、
 前記シリンダヘッドは、スパークプラグを取り付ける複数のスパークプラグ孔と、前記複数のスパークプラグ孔に対応して設けた複数の燃焼室にそれぞれ連通して吸気を行うインテークポートと、前記複数の燃焼室に連通して排気を行うエキゾーストポートとを備え、
 前記狭小空間部は、前記スパークプラグ孔の孔壁と前記インテークポートの壁或いは前記エキゾーストポートの壁との間に形成された空間であり、
 前記大空間部は、前記スパークプラグ孔の孔壁間に形成された空間である
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄方法。
 請求の範囲第1項乃至第3項の何れか一つに記載するシリンダヘッド洗浄方法において、
 前記洗浄ノズルは、前記ウォータジャケット内で回転する
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄方法。
 請求の範囲第1項乃至第4項の何れか一つに記載するシリンダヘッド洗浄方法において、
 前記選択した孔部に前記洗浄ノズルを挿入して洗浄を実施した後、選択しなかった前記孔部に前記洗浄ノズルを挿入して洗浄を実施する
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄方法。
 請求の範囲第1項乃至第5項の何れか一つに記載するシリンダヘッド洗浄方法において、
 前記大空間部に連通する孔部の一つを前記洗浄液の排出孔部とした場合に、前記排出孔部の両側に設けた孔部を前記洗浄ノズルを挿入する孔部として選択する
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄方法。
 請求の範囲第1項乃至第6項の何れか一つに記載するシリンダヘッド洗浄方法において、
 前記シリンダヘッドを洗浄する際に下面となる面に設けた孔部から前記ウォータジャケットに前記洗浄液を供給する
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄方法。
 請求の範囲第1項乃至第7項の何れか一つに記載するシリンダヘッド洗浄方法において、
 前記洗浄ノズルが貫通される第1流路と、前記第1流路から分岐して前記シリンダヘッドの側面側に開口する第2流路とを備える洗浄液排出部材を、前記シリンダヘッドの上面に開口する孔部に前記第1流路を連通させるように前記シリンダヘッドの上面に配置し、前記選択した孔部に対応する前記洗浄ノズルを前記第1流路から前記ウォータジャケット内に突出させた第1停止位置で停止させ、前記選択した孔部以外の孔部に対応する前記洗浄ノズルを前記第2流路が前記第1流路から分岐する第2停止位置で停止させる
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄方法。
 請求の範囲第1項乃至第8項の何れか1つに記載するシリンダヘッド洗浄方法において、
 前記複数の孔部のうち前記シリンダヘッドの側面に開口する孔部に近接する洗浄ノズルを揺動させることにより、前記狭小空間部へ向けて前記洗浄液を噴出し、前記狭小空間部から前記大空間部へ流れた洗浄液を、前記大空間部に連通する前記孔部から前記シリンダヘッドの外部へ排出する
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄方法。
 流路を狭くする狭小空間部と、前記狭小空間部より前記流路を広くする大空間部とを含むウォータジャケットが内部に形成され、前記ウォータジャケットに連通する複数の孔部が設けられたシリンダヘッドを洗浄するシリンダヘッド洗浄装置において、
 前記シリンダヘッドを位置決め保持する載置台と、
 前記載置台の上方に、前記載置台に保持される前記シリンダヘッドの上面に開口する前記孔部に対応して配置される第1洗浄ノズルと、
 前記第1洗浄ノズルを前記載置台に対して上下垂直方向に直線往復運動させる駆動手段と、
を有することを特徴とするシリンダヘッド洗浄装置。
 請求の範囲第10項に記載するシリンダヘッド洗浄装置において、
 前記駆動手段は、前記洗浄液を噴出する前記第1洗浄ノズルを回転させるものである
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄装置。
 請求の範囲第10項又は第11項に記載するシリンダヘッド洗浄装置において、
 前記載置台に保持される前記シリンダヘッドの下面に開口する前記孔部に前記洗浄液を供給する第2洗浄ノズルを有する
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄装置。
 請求の範囲第10項乃至第12項の何れか一つに記載するシリンダヘッド洗浄装置において、
 前記シリンダヘッドの上面に配置され、前記第1洗浄ノズルが貫通する第1流路と、前記第1流路から分岐して側方に開口する第2流路とを有する洗浄液排出部材を有し、
 前記駆動手段は、前記第1洗浄ノズルを前記第1流路から前記ウォータジャケット内に突出させる第1停止位置と、前記第2流路が前記第1流路から分岐する第2停止位置とで停止させるものである
ことを特徴とするシリンダヘッド洗浄装置。
 請求の範囲第10項乃至第13項の何れか1つに記載するシリンダヘッド洗浄装置において、
 前記シリンダヘッドの側面に開口する前記孔部に近接可能に設けられた第3洗浄ノズルと、
 前記第3洗浄ノズルを揺動させる揺動装置と、
を有することを特徴とするシリンダヘッド洗浄装置。
Description:
シリンダヘッド洗浄方法及びシ ンダヘッド洗浄装置

 本発明は、シリンダヘッド内のウォータ ャケットを洗浄するシリンダヘッド洗浄方 及びシリンダヘッド洗浄装置に関する。

 自動車のエンジンには、重量の軽減や冷 性能の構造その他の目的で、アルミニウム 金製のシリンダヘッドや、シリンダブロッ が広く採用されている。このうち、シリン ヘッドは、その内部に、吸気バルブが取り けられる吸気ポートや、排気バルブが取り けられる排気ポート、スパークプラグが取 付けられるスパークプラグ孔、燃料を爆発 せる燃料室の一部、冷却水を流通させるウ ータジャケット等を備える複雑な構造をな 。シリンダヘッドは、通常、吸気ポートや 気ポート、ウォータジャケットなどを一体 形するために、多数の砂中子を用いて鋳造 よって形成される。このため、シリンダヘ ドには、鋳型から取り出された後、中子を いて除去するために、砂抜き穴が設けられ いる。中子が除去されたシリンダヘッドは ドリル等でボルト孔を開設されたり、ポー の表面を研磨するなど、機械加工が施され 。中子の砂や機械加工で発生した切削屑な の異物がシリンダヘッドの内部に残ってい と、エンジンの製品品質を低下させる恐れ ある。そこで、従来より、加工済みシリン ヘッドは異物除去のために洗浄されている

 例えば、特許文献1には、シリンダヘッド をクランプで把持して回転させ、シリンダヘ ッドの周りに配置した洗浄ノズルからシリン ダヘッドに向けて洗浄液を吐出することによ り、シリンダヘッドを洗浄する技術が開示さ れている。特許文献1記載のシリンダヘッド 浄方法及びシリンダヘッド洗浄装置は、洗 ノズルをシリンダヘッドに対して近づけた 遠退かせたりするように設け、洗浄ノズル シリンダヘッドとの距離を常に一定に維持 るので、各洗浄ノズルから噴射する洗浄液 シリンダヘッドの全ての洗浄面に効果的に 用し、より優れた洗浄効果を得ることがで る。

 ところが、特許文献1記載のシリンダヘッ ド洗浄方法は、回転するシリンダヘッドの外 側から洗浄液を噴出する。そのため、ウォー タジャケット内に浸入する洗浄液は、流速が 0.5m/sと小さい上に、流量も少なく、ウォータ ジャケット内に流れを形成することができな かった。洗浄されたシリンダヘッドは、通常 、人がミクロスコープなどでシリンダヘッド 内部に残存する異物の有無を確認する目視検 査が行われ、発見された異物が1個ずつ手作 で取り除かれる。特許文献1記載のシリンダ ッド洗浄方法で洗浄されたシリンダヘッド 、1個のシリンダヘッドから発見される異物 のうち、約80%がウォータジャケット内から発 見されていた。よって、特許文献1記載のシ ンダヘッド洗浄方法及びシリンダヘッド洗 装置では、ウォータジャケットを十分に洗 できていなかった。

 これに対して、特許文献2及び特許文献3 は、異物が残存しやすいウォータジャケッ 内を洗浄する技術を提案している。

 特許文献2記載のシリンダヘッド洗浄方法 及びシリンダヘッド洗浄装置は、図24A~図24C 示す第1~第3洗浄工程のように、シリンダヘ ド101の内部に形成したウォータジャケット10 2の凹部102a,102b,102cに連通する孔部103c,103d,103e 圧縮空気を送った状態で、ウォータジャケ ト102に連通する孔部103a,103b,103fに洗浄ノズ 104,105,106を順番に切り替えて密着させ、密着 した洗浄ノズル104,105,106から洗浄液Wを噴出す る。これにより、ウォータジャケット102の凹 部102a,102b,102cの近傍には、異なる流れが形成 れ、凹部102a,102b,102cに残存する異物が洗浄 Wと共にシリンダヘッド101の外部へ排出され 除去される。

 また、特許文献3記載のシリンダヘッド洗 浄方法及びシリンダヘッド洗浄装置は、図25 示すように、移動手段209によって、洗浄槽2 01に設けた複数のノズル204,205,206,207,208とシー ルパッド213を、シリンダヘッド210に開設した 複数の孔部210b~210jのうち、選択した孔部210b~2 10gに密着させる。そして、洗浄液処理装置202 においてフィルタ212で濾過された洗浄液Wを 洗浄液供給ポンプ203から各ノズル204~208へ送 、孔部210b~210gへ高圧で噴出する。洗浄液Wは 、ウォータジャケット210a内で乱流を生じな ら流れを形成し、ウォータジャケット210a内 洗浄する。ウォータジャケット210aに残存す る異物は、洗浄液Wの流れに巻き込まれ、孔 210h,210i,210jから洗浄液Wと共に洗浄槽201に排 される。

特許第2589637号公報

特開昭61-153187号公報

特開2005-111444号公報

 しかしながら、特許文献2及び特許文献3 載のシリンダヘッド洗浄方法及びシリンダ ッド洗浄装置は、洗浄ノズル104~106,204~208か 噴出した洗浄液が、ウォータジャケット102,2 10aの流路が狭くなる部分(以下「狭小空間部 という。)に到達する前に流速や流体圧を低 させ、狭小空間部に引っ掛かった異物を除 することができなかった。具体的に説明す と以下の通りである。

 ウォータジャケット102,210aは、例えば、 パークプラグ孔の孔壁とインテークポート 壁との間で形成される流路幅が4.67mm程度、 パークプラグ孔の孔壁とエキゾーストポー の壁との間で形成される流路幅が3.50mm程度 なり、流路が狭くなる狭小空間部を多数備 る。砕いた中子には、上記流路幅3.50mmより きいものがある。また、切削屑には、カー や三日月型などをしているものが多い。そ ため、ウォータジャケット102,210aの狭小空間 部には、砕いた中子や切削屑などの異物が引 っ掛かかりやすく、取れにくい。

 これに対して、特許文献2記載のシリンダ ヘッド洗浄方法及びシリンダヘッド洗浄装置 は、図24B、図24Cに示すように、シリンダヘッ ド101の上面に開口する孔部103a,103bに洗浄ノズ ル104~105をそれぞれ密着させて、洗浄液Wをウ ータジャケット102の下面側に向かって噴出 る。洗浄ノズル104~106から噴出された洗浄液 Wは、ウォータジャケット102の下壁にぶつか てエネルギーを大きく減衰させてから、孔 103f,103g側に流れる。また、特許文献2記載の リンダヘッド洗浄方法及びシリンダヘッド 浄装置は、図24A、図24Cに示すように、シリ ダヘッド101の側面に開口する孔部103fに洗浄 ノズル106を密着させて洗浄液Wを噴出する場 にも、洗浄液Wが最初にウォータジャケット1 02の内壁にぶつかってエネルギーを大きく減 させてから、孔部103fから離れた孔部103a,103b ,103gへ流れる。このため、特許文献2記載のシ リンダヘッド洗浄方法及びシリンダヘッド洗 浄装置は、洗浄液が狭小空間部に到達する前 にエネルギーを減衰して流速や流体圧を低下 させ、狭小空間部に引っ掛かった異物を押し 流して除去することができなかった。

 また、特許文献3記載のシリンダヘッド洗 浄方法及びシリンダヘッド洗浄装置は、シリ ンダヘッド201の上面と側面に開口する孔部210 b,210d~210gに洗浄ノズル204~208を密着させ、洗浄 液Wを噴出する。この場合にも、洗浄液は、 出直後にウォータジャケット210aの内壁にぶ かってエネルギーを減衰させ、狭小空間部 到達するころには、流速や流体圧が噴出時 り著しく低下させるため、狭小空間部に引 掛かった異物を押し流して除去することが きなかった。

 本発明は、上記問題点を解決するために されたものであり、異物の除去率を向上さ ることができるシリンダヘッド洗浄方法及 シリンダヘッド洗浄装置を提供することを 的とする。

 本発明に係るシリンダヘッド洗浄方法及び リンダヘッド洗浄装置は、次のような構成 有している。
 (1)本発明の一態様に係り、流路を狭くする 小空間部と、前記狭小空間部より前記流路 広くする大空間部とを含むウォータジャケ トが内部に形成され、前記ウォータジャケ トに連通する複数の孔部が設けられたシリ ダヘッドを洗浄するシリンダヘッド洗浄方 において、前記複数の孔部のうち選択した 部から前記ウォータジャケット内に洗浄ノ ルを挿入し、前記洗浄ノズルから前記狭小 間部へ向けて前記洗浄液を噴出し、前記狭 空間部から前記大空間部へ流れた洗浄液を 前記大空間部に連通する前記孔部から前記 リンダヘッドの外部へ排出する。

 (2)(1)に記載の発明において、前記大空間 を挟んで前記洗浄液を対向させるように前 孔部を選択することが好ましい。

 (3)(1)又は(2)に記載の発明において、前記 リンダヘッドは、スパークプラグを取り付 る複数のスパークプラグ孔と、前記複数の パークプラグ孔に対応して設けた複数の燃 室にそれぞれ連通して吸気を行うインテー ポートと、前記複数の燃焼室に連通して排 を行うエキゾーストポートとを備え、前記 小空間部は、前記スパークプラグ孔の孔壁 前記インテークポートの壁或いは前記エキ ーストポートの壁との間に形成された空間 あり、前記大空間部は、前記スパークプラ 孔の孔壁間に形成された空間であることが ましい。

 (4)(1)乃至(3)の何れか一つに記載の発明に いて、前記洗浄ノズルは、前記ウォータジ ケット内で回転することが好ましい。

 (5)(1)乃至(4)の何れか一つに記載の発明に いて、前記選択した孔部に前記洗浄ノズル 挿入して洗浄を実施した後、選択しなかっ 前記孔部に前記洗浄ノズルを挿入して洗浄 実施することが好ましい。

 (6)(1)乃至(5)の何れか一つに記載の発明に いて、前記大空間部に連通する孔部の一つ 前記洗浄液の排出孔部とした場合に、前記 出孔部の両側に設けた孔部を前記洗浄ノズ を挿入する孔部として選択することが好ま い。

 (7)(1)乃至(6)の何れか一つに記載の発明に いて、前記シリンダヘッドを洗浄する際に 面となる面に設けた孔部から前記ウォータ ャケットに前記洗浄液を供給することを特 とすることが好ましい。

 (8)(1)乃至(7)の何れか一つに記載の発明に いて、前記洗浄ノズルが貫通される第1流路 と、前記第1流路から分岐して前記シリンダ ッドの側面側に開口する第2流路とを備える 浄液排出部材を、前記シリンダヘッドの上 に開口する孔部に前記第1流路を連通させる ように前記シリンダヘッドの上面に配置し、 前記選択した孔部に対応する前記洗浄ノズル を前記第1流路から前記ウォータジャケット に突出させた第1停止位置で停止させ、前記 択した孔部以外の孔部に対応する前記洗浄 ズルを前記第2流路が前記第1流路から分岐 る第2停止位置で停止させることが好ましい

 (9)(1)乃至(8)の何れか1つに記載の発明にお いて、前記複数の孔部のうち前記シリンダヘ ッドの側面に開口する孔部に近接する洗浄ノ ズルを揺動させることにより、前記狭小空間 部へ向けて前記洗浄液を噴出し、前記狭小空 間部から前記大空間部へ流れた洗浄液を、前 記大空間部に連通する前記孔部から前記シリ ンダヘッドの外部へ排出することが好ましい 。

 (10)本発明の一態様に係り、流路を狭くす る狭小空間部と、前記狭小空間部より前記流 路を広くする大空間部とを含むウォータジャ ケットが内部に形成され、前記ウォータジャ ケットに連通する複数の孔部が設けられたシ リンダヘッドを洗浄するシリンダヘッド洗浄 装置において、前記シリンダヘッドを位置決 め保持する載置台と、前記載置台の上方に、 前記載置台に保持される前記シリンダヘッド の上面に開口する前記孔部に対応して配置さ れる第1洗浄ノズルと、前記第1洗浄ノズルを 記載置台に対して上下垂直方向に直線往復 動させる駆動手段と、を有する。

 (11)(10)に記載の発明において、前記駆動 段は、前記洗浄液を噴出する前記第1洗浄ノ ルを回転させるものであることが好ましい

 (12)(10)又は(11)に記載の発明において、前 載置台に保持される前記シリンダヘッドの 面に開口する前記孔部に前記洗浄液を供給 る第2洗浄ノズルを有することが好ましい。

 (13)(10)乃至(12)の何れか一つに記載の発明 おいて、前記シリンダヘッドの上面に配置 れ、前記第1洗浄ノズルが貫通する第1流路 、前記第1流路から分岐して側方に開口する 2流路とを有する洗浄液排出部材を有し、前 記駆動手段は、前記第1洗浄ノズルを前記第1 路から前記ウォータジャケット内に突出さ る第1停止位置と、前記第2流路が前記第1流 から分岐する第2停止位置とで停止させるも のであることが好ましい。

 (14)(10)乃至(13)の何れか1つに記載の発明に おいて、前記シリンダヘッドの側面に開口す る前記孔部に近接可能に設けられた第3洗浄 ズルと、前記第3洗浄ノズルを揺動させる揺 装置と、を有することが好ましい。

 上記態様のシリンダヘッド洗浄方法及び リンダヘッド洗浄装置は、シリンダヘッド 複数の孔部のうち選択した孔部に洗浄ノズ (第1洗浄ノズル)を挿入又は近接させ、ウォ タジャケットの狭小空間部に引っ掛かった 物に向けて洗浄液を直接噴出する。洗浄液 、洗浄ノズルから噴射された際の初速や流 、流体圧などを維持したまま異物に当たり 異物を狭小空間部から大空間部へ押し流す 大空間部へ流れた異物は、洗浄液とともに 空間部に連通する孔部からシリンダヘッド 外部へ排出され、除去される。このように 上記態様のシリンダヘッド洗浄方法及びシ ンダヘッド洗浄装置によれば、ウォータジ ケットの狭小空間部に引っ掛かった異物で 十分に除去することが可能なので、異物の 去率を向上させることができる。

 これによって、人が上記態様のシリンダ ッド洗浄方法及びシリンダヘッド洗浄装置 洗浄したシリンダヘッドの内部を目視検査 たときに、異物の発見率が減少し、手作業 異物を除去する手間が大幅に軽減する。

 上記態様のシリンダヘッド洗浄方法は、 空間部を挟んで洗浄液を対向させるように 択した孔部に洗浄ノズルを挿入又は近接さ 、洗浄ノズルから噴出した洗浄液を大空間 で合流させて大空間部に連通する孔部から 出するので、異物を別の狭小空間部に再侵 させることなく、シリンダヘッドの外部へ 出することができる。

 上記態様のシリンダヘッド洗浄方法は、 パークプラグ孔の孔壁とインテークポート 壁或いはエキゾーストポートの壁との間に 成された狭小空間部から、スパークプラグ の孔壁間に形成された大空間部へ向けて洗 液を噴出するので、狭小空間部と大空間部 が短距離で連通しており、異物を他の狭小 間部に再侵入させることなく除去すること できる。

 上記態様のシリンダヘッド洗浄方法及び リンダヘッド洗浄装置は、選択した孔部に 入又は近接させた洗浄ノズルを回転或いは 動させて洗浄を行うので、1個の孔部から複 数の狭小空間部を狙って洗浄液を噴出して洗 浄することができ、洗浄効率が良い。

 上記態様のシリンダヘッド洗浄方法は、 択した孔部に洗浄ノズルを挿入してウォー ジャケットの洗浄を実施し、所定の洗浄空 から異物を除去した後、選択しなかった孔 に洗浄ノズルを挿入してウォータジャケッ の洗浄を実施し、別の洗浄空間から異物を 去する。このように、上記態様のシリンダ ッド洗浄方法は、ウォータジャケットを複 の洗浄空間に分けて間欠的に洗浄し、ウォ タジャケット内を満遍なく洗浄するので、 る狭小空間部から取り除いた異物が他の狭 空間部に引っ掛かってウォータジャケット に残ることを防止できる。

 上記態様のシリンダヘッド洗浄方法は、 空間部に連通する孔部の一つを洗浄液の排 孔部とした場合に、その排出孔部の両側に けた孔部を洗浄ノズルを挿入する孔部とし 選択するので、洗浄ノズルから噴出した洗 液が大空間部で対向してぶつかり合い、排 孔部からシリンダヘッドの外部へ流れやす 。

 上記態様のシリンダヘッド洗浄方法及び リンダヘッド洗浄装置は、シリンダヘッド 洗浄する際に下面となる面に設けた孔部に 浄液を供給し、ウォータジャケットを水中 疑似状態にする。これにより、ウォータジ ケットに残存する異物に浮力が作用し、狭 空間部などから異物を取り除きやすくなる また、洗浄ノズルから噴出された洗浄液は ウォータジャケット内を水浸させない気中 態と比べて、狭小空間部から大空間部へ流 る間にエネルギーを減衰させにくい。この うな上記態様のシリンダヘッド洗浄方法及 シリンダヘッド洗浄装置によれば、洗浄液 噴出後から狭小空間部を通過して大空間部 到達するまでの間に流速や流体圧が減少し くく、異物を狭小空間部から大空間部へ押 流して除去しやすいので、異物の除去率を り一層向上させることができる。

 上記態様のシリンダヘッド洗浄方法及び リンダヘッド洗浄装置は、シリンダヘッド 洗浄時にシリンダヘッドの上面に開口する 部に洗浄液排出部材の第1流路を接続し、第 1洗浄ノズルを第1流路に挿入する。そして、 択した孔部に対応する第1洗浄ノズルをウォ ータジャケット内に挿入して第1停止位置で 止させる一方、選択しなかった孔部に対応 る第1洗浄ノズルを第2流路が第1流路から分 する第2停止位置で停止させる。それから、 択した孔部に挿入した第1洗浄ノズルから洗 浄液を噴出する。選択されなかった孔部に連 通する第1流路は、上方開口部が第1洗浄ノズ に塞がれている。そのため、洗浄液は、選 されたかった孔部に接続する第1流路から第 2流路を流れて、シリンダヘッドの側面側に 出する。よって、上記態様のシリンダヘッ 洗浄方法及びシリンダヘッド洗浄装置によ ば、シリンダヘッドの外部に除去した異物 シリンダヘッド内に再侵入することを防止 きる。

本発明の実施形態に係り、シリンダヘ ドのシリンダカバーに接触する面(上面)側 ら見た上面図である。 図1に示すシリンダヘッドのシリンダボ ディに接触する面(下面)側から見た下面図で る。 図1に示すシリンダヘッドを図1に示す 印A方向から見た側面図である。 図3のB-B断面図である。 図4のC-C断面図である。 図1に示すシリンダヘッドを洗浄する洗 浄装置の概略構成図である。 図6のD-D断面図である。 図6に示す洗浄液排出部材の外観斜視図 である。 図8のE-E断面図である。 図1に示すシリンダヘッドと図6に示す 1~第3洗浄ノズルとの位置関係を示す図であ 。 図1に示すシリンダヘッドと図6に示す 1~第3洗浄ノズルとの位置関係を示す図であ 。 図1に示すシリンダヘッドのウォータ ャケットを洗浄する動作の概略を示すタイ ングチャートである。 第1工程における駆動モータの動作関 を詳細に示すタイミングチャートである。 第2工程における駆動モータと揺動装 の動作関係を詳細に示すタイミングチャー である。 図6に示す洗浄装置がシリンダヘッド 洗浄する洗浄パターンの一例を概念的に示 図である。洗浄工程毎に段を変えて洗浄液 噴出する方向を矢印で示し、洗浄方法を記 する。 図1に示すシリンダヘッドを気中洗浄 た場合の洗浄液の流速をシュミレーション た結果を示す図である。 図1に示すシリンダヘッドを気中洗浄 た場合の洗浄液の流れ分布をシュミレーシ ンした結果を示す図である。 図1に示すシリンダヘッドを疑似水中 浄した場合の洗浄液の流速をシュミレーシ ンした結果を示す図である。 図1に示すシリンダヘッドを疑似水中 浄した場合の洗浄液の流れ分布をシュミレ ションした結果を示す図である。 図19のF-F断面図である。 図6に示す洗浄装置によって3気筒のシ ンダヘッドを洗浄する洗浄パターンの一例 示す概念図である。洗浄工程毎に段を変え 洗浄液を噴出する方向を矢印で示し、洗浄 法を記載する。 図6に示す洗浄装置によって5気筒のシ ンダヘッドを洗浄する洗浄パターンの一例 示す概念図である。洗浄工程毎に段を変え 洗浄液を噴出する方向を矢印で示し、洗浄 法を記載する。 図6に示す洗浄装置によって6気筒のシ ンダヘッドを洗浄する洗浄パターンの一例 示す概念図である。洗浄工程毎に段を変え 洗浄液を噴出する方向を矢印で示し、洗浄 法を記載する。 従来のシリンダヘッド洗浄方法を説 する図であって、第1洗浄工程を示す。 従来のシリンダヘッド洗浄方法を説 する図であって、第2洗浄工程を示す。 従来のシリンダヘッド洗浄方法を説 する図であって、第3洗浄工程を示す。 従来のシリンダヘッド洗浄装置の概略 構成図である。

符号の説明

1 シリンダヘッド
2A,2B,2C,2D スパークプラグ孔
7A,7B,7C,7D 燃焼室
8A,8B,8C,8D インテークポート
10A,10B,10C,10D エキゾーストポート
12A,12B,12C,12D,12E,12F 冷却水連通路(孔部)
13 ウォータジャケット口(孔部)
14 冷却水出力口(孔部)
15 ウォータジャケット
16A,16B,16C 砂抜き孔(孔部)
20 シリンダヘッド洗浄装置
22 載置台
23 洗浄液排出部材
25A,25B,25C 第1流路
26A,26B,26C 第2流路
28A,28B,28C 第1洗浄ノズル
30A,30B,30C 駆動モータ(駆動手段)
32A,32B,32C,32D,32E,32F 第2洗浄ノズル
34A,34B 第3洗浄ノズル
40A,40B 揺動装置
ZA1~ZD4 狭小空間部
YA~YE 大空間部
X1 第1停止位置
X2 第2停止位置

 次に、本発明に係るシリンダヘッド洗浄 法及びシリンダヘッド洗浄装置の一実施形 について図面を参照して説明する。

 <シリンダヘッドの概略構成>
 図1は、本発明の実施形態に係り、シリンダ ヘッド1のシリンダカバー(図示せず)に接触す る面(上面)1A側から見た上面図である。図2は 図1に示すシリンダヘッド1のシリンダボデ (図示せず)に接触する面(下面)1B側から見た 面図である。図3は、図1に示すシリンダヘッ ドを図1に示す矢印A方向から見た側面図であ 。図4は、図3のB-B断面図である。図5は、図4 のC-C断面図である。

 図1~図5に示すシリンダヘッド1は、4気筒 ンジンに使用されるものである。シリンダ ッド1は、アルミ合金を材質とし、複数の燃 室7Aに連通するように形成された部品の取 孔2A,3A,4A,5A,6A…や、冷却水が流れるウォータ ジャケット15などを備える複雑な形状をなす

 図2に示すように、シリンダヘッド1は、 リンダブロック(図示せず)に接触する下面1B 、エンジンの気筒数に対応して4個の燃焼室 7A,7B,7C,7Dが形成されている。図1及び図2、図4 図5に示すように、シリンダヘッド1は、各 焼室7A,7B,7C,7Dに対応して、スパークプラグ( 示せず)を取り付けるためのスパークプラグ 2A,2B,2C,2Dが、上面1Aから下面1Bに貫通して設 られている。そして、シリンダヘッド1は、 各スパークプラグ孔2A,2B,2C,2Dの周りに、吸気 ルブを取り付けるための一対の吸気ポート3 A,3B,3C,3D,4A,4B,4C,4Dと、排気バルブを取り付け ための一対の排気ポート5A,5B,5C,5D,6A,6B,6C,6Dが 、上面1Aから下面1Bに貫通して設けられてい 。図2に示すように、シリンダヘッド1の下面 1Bには、位置決め孔9,9が対角位置に設けられ いる。

 図4に示すように、一対の吸気ポート3A,3B, 3C,3D,4A,4B,4C,4Dは、インテークマニホールド(図 示せず)に接続されるインテークポート8A,8B,8C ,8Dに連通している。また、一対の排気ポート 5A,5B,5C,5D,6A,6B,6C,6Dは、エキゾーストマニホー ド(図示せず)に接続されるエキゾーストポ ト10A,10B,10C,10Dに連通している。

 図4及び図5に示すように、シリンダヘッ 1の内部(上面1Aと下面1Bとの間)には、スパー プラグ孔2A,2B,2C,2Dの孔壁やインテークポー 8A,8B,8C,8Dの壁、エキゾーストポート10A,10B,10C, 10Dの壁の間に、ウォータジャケット15が形成 れている。ウォータジャケット15は、シリ ダヘッド1の右側面1Cに開口するウォータジ ケット口13(「孔部」の一例)と、シリンダヘ ド1の左側面1Dに開口する冷却水出力口14に 通している。図2に示すように、シリンダヘ ド1の下面には、エンジン組立時に、シリン ダブロック(図示せず)に形成したウォータジ ケット(図示せず)に接続されて連通する冷 水連通路12A~12R(「孔部」の一例)が開口して る。

 図5に示すように、ウォータジャケット15 、スパークプラグ孔2A,2B,2C,2Dの孔壁とイン ークポート8A,8B,8C,8Dの壁との間に形成される 流路の幅が4.67mm、スパークプラグ孔2A,2B,2C,2D 孔壁とエキゾーストポート10A,10B,10C,10Dの壁 の間に形成される流路の幅が3.50mmと狭くな ており、流路が狭い複数の狭小空間部ZA1,ZA2 ,ZA3,ZA4,ZB1,ZB2,ZB3,ZB4,ZC1,ZC2,ZC3,ZC4,ZD1,ZD2,ZD3,ZD4が けられている。狭小空間部ZA1,ZA2…には、そ れらの狭小空間部ZA1,ZA2,ZA3…より流路幅を広 する大空間部YA,YB,YC,YD,YEがそれぞれ連通し いる。大空間部YA,YB,YC…には、冷却水連通路 12A~12Rがそれぞれ連通している。また、大空 部YB,YC,YDには、砂抜き孔16A,16B,16C(図1参照)が 通している。

 図1~図5に示すシリンダヘッド1は、複数の 砂中子を用いた鋳造や機械加工などによって 、ウォータジャケット15やスパークプラグ孔2 A…、吸気ポート3A,4A…、排気ポート5A,6A…、 ォータジャケット口13、冷却水出力口14、冷 却水連通路12A~12Rなどが形成されている。ウ ータジャケット15を形成するための砂中子は 、鋳造後に砕かれて、砂抜き孔16A,16B,16C(「孔 部」の一例)等から除去される。本実施形態 は、シリンダヘッド1は、下面1Bに設けた冷 水連通路12D,12E,12Fのほぼ真上(同軸上)に砂抜 孔16A,16B,16Cが設けられている。

 <シリンダヘッド洗浄装置>
 図6は、図1に示すシリンダヘッド1を洗浄す シリンダヘッド洗浄装置20の概略構成図で る。図7は、図6のD-D断面図である。図10及び 11は、図1に示すシリンダヘッド1と図6に示 第1~第3洗浄ノズル28A,28B,28C,32A~32F,34A,34Bとの 置関係を示す図である。尚、図10のPは、狭 空間部ZA1,ZA2…に引っ掛かった異物を示す。

 図6及び図7に示すように、シリンダヘッ 洗浄装置20は、外枠21が下段枠21Aと上段枠21B で構成されている。下段枠21Aには、シリン ヘッド1を載置する載置台22が地面に対して 平に架設されている。シリンダヘッド1は、 下面1Bを載置台22に接触させるように、載置 22にセットされる。

 載置台22の下方には、可動プレート31が配 置されている。可動プレート31は、油圧シリ ダ33に連結して図中上下垂直方向に直線往 運動する。可動プレート31には、6本の第2洗 ノズル32A,32B,32C,32D,32E,32Fが立設されている 図10及び図11に示すように、第2洗浄ノズル32A ~32Fは、シリンダヘッド1の冷却水連通路12A~12F に対応して可動プレート31に配置されている 第2洗浄ノズル32A~32Fは、断面形状がシリン ヘッド1の冷却水連通路12A~12Fに内接可能な円 柱形状をなし、先端部に洗浄液を噴出する噴 出口38A,38B,38Cが設けられている。第2洗浄ノズ ル32A~32Fは、図示しない制御バルブに接続さ 、洗浄液の供給と停止を制御されている。

 図6及び図7に示すように、載置台22は、油 圧シリンダ33によって上昇した可動プレート3 1が挿入される開口部22aを備える。載置台22は 、開口部22aの外側の対角位置に位置決めピン 39,39が立設され、その位置決めピン39,39をシ ンダヘッド1の位置決め孔9,9に挿入すること よりシリンダヘッド1を位置決め保持する。 油圧シリンダ33は、載置台22に位置決めされ シリンダヘッド1の冷却水連流路12A~12Fの開口 部に第2洗浄ノズル32A~32Fを近接させる位置ま 、可動プレート31を上昇させる。

 図6及び図7に示すように、載置台22の上方 には、第1洗浄ノズル28A,28B,28Cが配置されてい る。図10及び図11に示すように、第1洗浄ノズ 28A,28B,28Cは、載置台22に位置決め保持される シリンダヘッド1の上面1Aに開口する砂抜き孔 16A,16B,16Cに対応して設けられている。第1洗浄 ノズル28A,28B,28Cは、図11に示すように、先端 側面に洗浄液を噴出する噴出口29A,29B,29Cが設 けられている。第1洗浄ノズル28A,28B,28Cは、図 示しない制御バルブに接続され、洗浄液の供 給と停止を制御される。

 図6及び図7に示すように、上段枠21Bには 第1洗浄ノズル28A,28B,28Cを図中上下垂直方向 直線運動させる直動装置41A,41B,41Cが固定され ている。そして、第1洗浄ノズル28A,28B,28Cは、 駆動モータ30A,30B,30Cに連結し、正方向K又は逆 方向-Kに回転可能にされている。

 また、載置台22の上方には、洗浄液排出 材23が配置されている。油圧シリンダ27は、 段枠21Aに固定され、洗浄液排出部材23に連 されている。油圧シリンダ27は、洗浄液排出 部材23を載置台22に対して図中上下垂直方向 直線往復運動させ、洗浄液排出部材23をシリ ンダヘッド1の上面1Aに当接又は離間させる。

 洗浄液排出部材23は、底面積がシリンダ ッド1より大きい薄い直方体板状をなす。洗 液排出部材23は、シリンダヘッド1に当接す 面(底面)に、挿入部24A,24B,24Cが突設されてい る。挿入部24A,24B,24Cは、シリンダヘッド1の上 面1Aに開口する砂抜き孔16A,16B,16Cに嵌合可能 形状(円柱形状)をなす。挿入部24A,24B,24Cは、 抜き孔16A,16B,16Cに対応するように洗浄液排 部材23に設けられている。

 図8は、図6に示す洗浄液排出部材23の外観斜 視図である。図9は、図8のE-E断面図である。
 洗浄液排出部材23には、第1流路25A,25B,25Cと 2流路26A,26B,26Cが形成されている。第1流路25A, 25B,25Cは、洗浄液排出部材23の上面から挿入部 24A,24B,24Cを介して下面側に開口するように、 浄液排出部材23に貫通して形成されている 一方、第2流路26A,26B,26Cは、第1流路25A,25B,25C ら分岐して洗浄液排出部材23の側面に開口す るように、洗浄液排出部材23に形成されてい 。

 図9に示すように、洗浄液排出部材23の第1 流路25A,25B,25Cには、第1洗浄ノズル28A,28B,28Cが 動可能に挿通される。直動装置41A,41B,41C(図6 及び図7参照)は、シリンダヘッド1の洗浄作業 中には、図9に示すように、第1洗浄ノズル28A, 28B,28Cの先端部を挿入部24A,24B,24Cの下面からウ ォータジャケット15内に突出させる「第1停止 位置X1」、又は、第2流路26A,26B,26Cが第1流路25A ,25B,25Cから分岐する「第2停止位置X2」に停止 せる。尚、直動装置41A,41B,41Cは、シリンダ ッド1を洗浄しない間、第1洗浄ノズル28A,28B,2 8Cを第1流路25A,25B,25Cから抜き出した「退避位 」で停止させる(図6及び図7参照)。

 図6に示すように、シリンダヘッド洗浄装 置20は、シリンダヘッド1を挟んで左右両側に 、第3洗浄ノズル34A,34Bが配置されている。第3 洗浄ノズル34A,34Bは、下段枠21Aに固定された 圧シリンダ35A,35Bと揺動装置40A,40Bに連結され ている。油圧シリンダ35A,35Bは、第3洗浄ノズ 34A,34Bを載置台22に対して図中左右水平方向 直線往復運動させ、シリンダヘッド1のウォ ータジャケット口13と冷却水出力口14に近接 は退避させる。一方、揺動装置40A,40Bは、図1 1に示すように、第3洗浄ノズル34A,34Bの先端に 設けた噴出口36A,36Bの向きを変えるように第3 浄ノズル34A,34Bを揺動させる。第3洗浄ノズ 34A,34Bは、図示しない制御バルブに接続され 洗浄液の供給と停止を制御される。

 <シリンダヘッド洗浄方法>
 続いて、シリンダヘッド洗浄装置20を用い シリンダヘッド1の洗浄方法について説明す 。図12は、図1に示すシリンダヘッド1のウォ ータジャケット15を洗浄する動作の概略を示 タイミングチャートである。図13は、第1洗 工程S1における駆動モータの動作関係を詳 に示すタイミングチャートである。図14は、 第2洗浄工程S2における駆動モータと揺動装置 の動作関係を詳細に示すタイミングチャート である。図15は、図6に示すシリンダヘッド洗 浄装置20がシリンダヘッド1を洗浄する洗浄パ ターンの一例を概念的に示す図である。図15 記載するS1,S2は、第1洗浄工程S1と第2洗浄工 S2を示し、図中矢印は、第1洗浄ノズル28A,28B ,28Cが反転位置で洗浄液を噴出する方向と、 3洗浄ノズル34A,34Bがウォータジャケット口13 冷却水出力口14と同軸上に洗浄水を噴出す 方向を示す。

 図12に示すように、シリンダヘッド洗浄 置20は、シリンダヘッド1を洗浄しない間、 動装置41A,41B,41Cが第1洗浄ノズル28A,28B,28Cを上 昇させて洗浄液排出部材23から抜き出し、退 位置で停止させている。また、油圧シリン 33は、可動プレート31を下降させて、載置台 22の下方に第2洗浄ノズル32A~32Fを退避させて る。更に、油圧シリンダ35A,35Bは、第3洗浄ノ ズル34A,34Bをシリンダヘッド1から離間する方 に退避させている。

 その後、シリンダヘッド洗浄装置20は、 リンダヘッド1の位置決め孔9,9に載置台22の 置決めピン39,39を挿通するように、シリンダ ヘッド1が載置台22にセットされる。これによ り、シリンダヘッド1が載置台22に位置決め保 持される。

 すると、図12のT0に示すように、油圧シリ ンダ27が、洗浄液排出部材23を下降させ、洗 液排出部材23の挿入部24A,24B,24Cをシリンダヘ ド1の砂抜き孔16A,16B,16Cに嵌合させる。これ より、洗浄液排出部材23は、シリンダヘッ 1を載置台22に対して押さえつけ、シリンダ ッド1のがたつきを防ぐ。

 それから、図12のT1に示すように、シリンダ ヘッド洗浄装置20は、油圧シリンダ33が可動 レート31を上昇させ、第2洗浄ノズル32A~32Fを リンダヘッド1の冷却水連通路12A~12Fにそれ れ近接させる。
 そして、図12のT2に示すように、第2洗浄ノ ル32A~32Fから洗浄液を低圧(0.15MPa)で噴出する とにより、図3のウォータジャケット口13内 点線で示すように、ウォータジャケット15 半分程度(シリンダヘッド1の下面1Aから30mm程 度の深さ)まで洗浄液を溜めてウォータジャ ット15内を水中状態と同様の状態(以下「疑 水中状態」とする。尚、第2洗浄ノズル32A~32F からの洗浄液の供給は、シリンダヘッド1の 浄が終わるまで継続し、シリンダヘッド1を 浄する間、ウォータジャケット15内に規定 の洗浄液を溜めるようにする。

 その後、シリンダヘッド洗浄装置20は、第1 浄工程S1を開始する。
 具体的には、図12のT3に示すように、直動装 置41A,41B,41Cが第1洗浄ノズル28A,28B,28Cを下降さ る。第1洗浄工程S1では、例えば、砂抜き孔1 6A,16Cを選択して洗浄を実施する。この場合、 直動装置41A,41Cは、第1洗浄ノズル28A,28Cを第1 止位置X1で停止させ、第1洗浄ノズル28A,28Cの 端部をウォータジャケット15内に挿入する( 9及び図11参照)。このとき、駆動モータ30A,30 Cは、第1洗浄ノズル28A,28Cの噴出口29A,29Cを対 させるように真横に向けて停止している(以 、この第1洗浄ノズル28A,28Cの位置を「第1反 位置」という。)。一方、直動装置41Bは、第 1洗浄ノズル28Bを第2停止位置X2で停止させて ォータジャケット15内に配置せず、第1流路25 Bの上面開口部を第1洗浄ノズル28Bで塞ぐ(図9 照)。

 その後、図12のT4に示すように、駆動モー タ30A,30Cを回転させ、第1洗浄ノズル28A,28Cを回 転させる。第1洗浄ノズル28A,28Cは、駆動モー 30A,30Cによって回転される間、高圧(例えば10 ~30MPa)の洗浄液を噴出し続ける。

 具体的には、図13及び図15に示すように、 駆動モータ30A,30Cは、第1洗浄ノズル28A,28Cを第 1反転位置から正方向Kと逆方向-Kにそれぞれ18 0度ずつ同じ回転速度で回転させ、噴出口29A,2 9Cを相反する方向に向けると、回転方向をそ ぞれ反転させる(以下、この第1洗浄ノズル28 A,28Cを反転させる位置を「第2反転位置」とい う。)。

 第1洗浄ノズル28A,28Cは、回転しながら洗 液を噴出し、洗浄液を噴出する空間を連続 に変える。例えば、図13及び図15に示すよう 、第1洗浄ノズル28A,28Cは、第1反転位置から 方向Kと逆方向-Kにそれぞれ回転して噴出口2 9A,29Cの向きを約90度ずらすまでの間、図10に す狭小空間部ZB3,ZB1,ZC4,ZC2に向けて洗浄液を 出する。第1洗浄ノズル28A,28Cから噴出された 洗浄液は、狭小空間部ZB3,ZB1,ZC4,ZC2からZB4,ZB2,Z C3,ZC1を介して大空間部YCへ対向して流れ込ん ぶつかり合い、大空間部YCに連通する砂抜 孔16Bから吹き上がる。

 ここで、砂抜き孔16Bには、洗浄液排出部 23の挿入部24Bが嵌合し、第1流路25Bが連通し いる。第1流路25Bは、第1洗浄ノズル28Bによ て上面開口部が塞がれているため、砂抜き 16Bから吹き上がった洗浄液は、第1流路25Bか 第2流路26Bへ流れ、シリンダヘッド1の側方 異物Pと一緒に排出される。洗浄液排出部材2 3は、シリンダヘッド1より大きく、第2流路26B の開口部がシリンダヘッド1の側面より外側 位置しているため、異物Pを含む洗浄液をシ ンダヘッド1にかけることなく排出する。

 図15に示すように、第1洗浄ノズル28A,28Cは 、第1反転位置に対して約90度ずれた位置から 第2反転位置まで回転して噴出口29A,29Cの向き 更に正方向Kに約90度ずらすまでの間、図10 示す狭小空間部ZA2,ZA4,ZD1,ZD3に向けて洗浄液 噴出する。第1洗浄ノズル28A,28Cから噴出され た洗浄液は、狭小空間部ZA2,ZA4,ZD1,ZD3からZA1,ZA 3,ZD2,ZD4を介して大空間部YA,YEへ流れ、冷却水 力口14とウォータジャケット口13とからそれ ぞれ排出される。ウォータジャケット口13と 却水出力口14は、シリンダヘッド1の側面1C,1 Dにそれぞれ開口しているため、ウォータジ ケット口13と冷却水出力口14から排出された 物Pを含む洗浄液が、ウォータジャケット15 再侵入しない。

 第2反転位置まで正方向Kと逆方向-Kに回転 された第1洗浄ノズル28A,28Cは、反転され、上 と逆手順で狭小空間部ZA4,ZA2,ZB1,ZB3,ZD3,ZD1,ZC2, ZC4に向けて洗浄液を噴出する。そして、第1 転位置まで逆方向-Kと正方向Kに回転した第1 浄ノズル28A,28Cは、反転され、上記と同様の 手順で狭小空間部ZB3,ZB1,ZA2,ZA4,ZC4,ZC2,ZD1,ZD3に けて洗浄液を噴出する。このように、第1洗 ノズル28A,28Cは、洗浄液を噴出する空間と洗 浄液を排出する孔部16A,13,14を連続的に変え、 狭小空間部ZA2,ZA4,ZB1,ZB3,ZC2,ZC4,ZD1,ZD3に引っ掛 っている異物Pを直接狙って洗浄液を噴出し 狭小空間部ZA2,ZA4,ZB1,ZB3,ZC2,ZC4,ZD1,ZD3から大空 間部YA,YC,YEに異物Pを押し流してシリンダヘッ ド1の外部へ排出する。

 図12のT5に示すように、駆動モータ30A,30C 第1洗浄ノズル28A,28Cを第1及び第2反転位置の で規定数回転させると、第1洗浄ノズル28A,28 Cは洗浄液の噴出を停止する。これにより、 1洗浄工程S1が終了する。

 続いて、シリンダヘッド洗浄装置20は、第2 浄工程S2を開始する。
 すなわち、図12のT6に示すように、直動装置 41A,41Cは、第1洗浄工程S1で選択した砂抜き孔16 A,16Cに挿入した第1洗浄ノズル28A,28Cを第1停止 置から上昇させて第2停止位置に配置する一 方、直動装置41Bは、第1洗浄ノズル28Bを第2停 位置から下降させ、第1停止位置に配置する 。これにより、第1洗浄工程S1で選択されなか った砂抜き孔16Bに第1洗浄ノズル28Bが挿入さ る。このとき、第1洗浄ノズル28Bは、第3洗浄 ノズル34A側の真横に噴出口29Bを向けるように 、砂抜き孔16Bに配置される(以下、この第1洗 ノズル28Bの位置を「第3反転位置」という。 )。また、油圧シリンダ35A,35Bは、第3洗浄ノズ ル34A,34Bをシリンダヘッド1に近づける方向に 出させ、第3洗浄ノズル34A,34Bの噴出口36A,36B ウォータジャケット口13と冷却水出力口14に それぞれ近接させる。

 それから、図12のT7において、駆動モータ 30Bを回転させる。第1洗浄ノズル28Bは、駆動 ータ30Bによって回転される間、噴出口29Bか 高圧(例えば10~30MPa)の洗浄液を連続して噴出 る。また、第3洗浄ノズル34A,34Bは、駆動モ タ30Bが第1洗浄ノズル28Cを回転させる間、高 (例えば10~30MPa)の洗浄液を噴出口36A,36Bから 続して噴出する。揺動装置40A,40Bは、第3洗浄 ノズル34A,34Bが洗浄液を噴出するタイミング 同期して、第3洗浄ノズル34A,34Bをそれぞれ揺 動させる。

 具体的には、図14及び図15に示すように、 駆動モータ30Bは、第1洗浄ノズル28Bを第3反転 置から180度正方向Kに回転させ、第3洗浄ノ ル34B側の真横に噴出口29Bを向けると、反転 る(以下、この第1洗浄ノズル28Bの反転位置を 「第4反転位置」という。)。揺動装置40Aは、 動モータ30Bが第1洗浄ノズル28Bを第3反転位 から約90度正方向Kに回転させるまでの間、 3洗浄ノズル34Aを揺動させる。一方、揺動装 40Bは、駆動モータ30Bが第3反転位置に対して 約90度ずれた位置から第4反転位置まで第1洗 ノズル28Bを回転させる間、第3洗浄ノズル34B 揺動させる。

 例えば、図14及び図15に示すように、第1 浄ノズル28Bは、第3反転位置から約90度正方 Kに回転して噴出口29Bの向きを約90度ずらす での間、図10に示す狭小空間部ZC3,ZC1に向け 洗浄液を噴出する。これに対応して、第3洗 ノズル34Aは、揺動装置40Aによって第1洗浄ノ ズル28Bの回転方向Kと逆位相になるように図 J方向に揺動されながら、図10に示す狭小空 部ZD4,ZD2に向けて洗浄液を噴出する。第1洗浄 ノズル28Bと第3洗浄ノズル34Aから噴出された 浄液は、狭小空間部ZC3,ZC1,ZD4,ZD2から狭小空 部ZC4,ZC2,ZD3,ZD1を介して大空間部YDへ対向して 流れ込んでぶつかり合い、大空間部YDに連通 る砂抜き孔16Cから吹き上げられる。そして 砂抜き孔16Cから吹き上げられた洗浄液は、 浄液排出部材23を介してシリンダヘッド1の 部に排出される。この洗浄液の排出方法は 上述した砂抜き孔16Bから洗浄液を排出する 法と同様であるので、説明を省略する。

 図15に示すように、第1洗浄ノズル28Bは、 3反転位置に対して約90度ずれた位置から第4 反転位置まで回転して噴出口29Bの向きを更に 約90度正方向Kにずらすまでの間、図10に示す 小空間部ZB2,ZB4に向けて洗浄液を噴出する。 第1洗浄ノズル28Bが第3反転位置に対して90度 れた位置を過ぎると、第3洗浄ノズル34Aが、 浄液の噴出を停止し、揺動装置40Aによる揺 を停止されるのに対し、第3洗浄ノズル34Bが 、揺動装置40Bによって第1洗浄ノズル28Bと逆 相で揺動するように図中J方向に揺動されな ら、図10に示す狭小空間部ZA1,ZA3に向けて洗 液を噴出する。第1洗浄ノズル28Bと第3洗浄 ズル34Bから噴出された洗浄液は、狭小空間 ZB2,ZB4,ZA1,ZA3から狭小空間部ZB1,ZB3,ZA2,ZA4を介 て大空間部YBへ対向して流れ込んでぶつかり 合い、大空間部YBに連通する砂抜き孔16Aから き上げられる。そして、砂抜き孔16Aから吹 上げられた洗浄液は、洗浄液排出部材23を してシリンダヘッド1の外部に排出される。 の洗浄液の排出方法は、上述した砂抜き孔1 6Bから洗浄液を排出する方法と同様であるの 、説明を省略する。

 第4反転位置まで正方向Kに回転された第1 浄ノズル28Bは、反転され、上記と逆手順で 小空間部ZB4,ZB2,ZC1,ZC3に向けて洗浄液を噴出 る。そして、第3洗浄ノズル34A,34Bは、第1洗 ノズル28Bの回転方向-Kと逆位相になるよう 第1洗浄ノズル28Bの回転角度に応じて-J方向 揺動し、狭小空間部ZA3,ZA1,ZD2,ZD4に洗浄液を れぞれ噴出する。そして、第3反転位置まで 方向-Kに回転した第1洗浄ノズル28Bは、更に 転され、上記と同様の手順で狭小空間部ZC3, ZC1,ZB2,ZB4に向けて洗浄液を噴出する。これに 応して、第3洗浄ノズル34A,34Bも上記と同様 手順でJ方向に揺動しながら洗浄液を噴出す 。このように、第1洗浄ノズル28Bと第3洗浄 ズル34A,34Bは、洗浄液を噴出する空間と洗浄 を排出する孔部16B,16Cを連続的に変えてウォ ータジャケット15内に乱流を生じさせながら 狭小空間部ZA1,ZA3,ZB2,ZB4,ZC1,ZC3,ZD2,ZD4に引っ掛 かっている異物Pを直接狙って洗浄液を噴出 、狭小空間部ZA1,ZA3,ZB2,ZB4,ZC1,ZC3,ZD2,ZD4から大 間部YB,YDに異物Pを押し流してシリンダヘッ 1の外部へ排出する。

 図12のT8に示すように、駆動モータ30Bが第 1洗浄ノズル28Bを正方向Kと逆方向-Kに規定数 転させると、第1~第3洗浄ノズル28A,28B,28C,32A~3 2F,34A,34Bは、洗浄液の噴出を停止する。また 駆動モータ30Bの回転停止と同時に、揺動装 40A,40Bは、第3洗浄ノズル34A,34Bを揺動しなく る。

 その後、図12のT9に示すように、直動装置 41A,41B,41Cが、第1洗浄ノズル28A,28B,28Cを退避位 まで上昇させる。また、油圧シリンダ35A,35B が、第3洗浄ノズル34A,34Bをシリンダヘッド1か ら離間する方向へ後退させる。これにより、 第2洗浄工程S2が終了する。

 そして、図12のT10において、油圧シリンダ33 が、可動プレート32を下降させ、第2洗浄ノズ ル32A~32Fをシリンダヘッド1から離間させる。
 そして、図12のT11において、油圧シリンダ27 が、洗浄液排出部材23を上昇させ、挿入部24A, 24B,24Cを砂抜き孔16A,16B,16Cから外す。
 その後、シリンダヘッド1は、位置決め孔9,9 から位置決めピン39,39を抜くように持ち上げ れ、次の作業場所に搬送される。

 洗浄されたシリンダヘッド1は、異物検査 場所へ移動され、人によってウォータジャケ ット15等に異物Pが残っていないか目視検査さ れる。

 <流体解析シュミレーション>
 次に、発明者らが行った流体解析シュミレ ションについて説明する。
 発明者らは、第2洗浄ノズル32A,32B,32C,32D,32E,3 2Fからウォータジャケット15に洗浄液を供給 ずに、第1洗浄ノズル28A,28Cからスパークプラ グ孔2B,2C側に向けて洗浄液を10~30MPaで噴射し 、シリンダヘッド1を洗浄する場合(以下、本 明細書において「気中洗浄」という。)と、 2洗浄ノズル32A,32B,32C,32D,32E,32Fからウォータ ャケット15に洗浄液を0.15MPaで供給しながら 第1洗浄ノズル28A,28Cからスパークプラグ2B,2C に向けて洗浄液を10~30MPaで噴射し、シリン ヘッド1を洗浄する場合(以下、本明細書にお いて「疑似水中洗浄」という。)について、 体解析ソフトを用いて、ウォータジャケッ 15を流れる洗浄液の流速と流れをシュミレー ションした。このシュミレーションの結果を 図16~図19に示す。尚、図16~図19は、ウォータ ャケット15内の洗浄液の流速や流れを記載す るが、解析結果を表示する関係で図4に示す 面形状と形状が完全に一致していない。

 図16は、図1に示すシリンダヘッド1を気中洗 浄した場合の洗浄液の流速をシュミレーショ ンした結果を示す図である。
 気中洗浄されるシリンダヘッド1は、狭小空 間部ZB1,ZB3,ZC2,ZC4と大空間部YCにおいて、洗浄 の流速を2m/sec程度確保している。特に、狭 空間部ZB1,ZB3,ZC2,ZC4では、洗浄液が初速で噴 され、流速が4m/sec以上になっている。また 洗浄液を排出する砂抜き孔16B付近の流速は 1m/sec程度確保できている。

 図17は、図1に示すシリンダヘッド1を気中洗 浄した場合の洗浄液の流れ分布をシュミレー ションした結果を示す図である。
 気中洗浄されるシリンダヘッド1は、第1洗 ノズル28A,28Cが挿入される砂抜き孔16A,16Cから 、大空間部YCの砂抜き孔16Bへ向かって、2L/min 度の洗浄液の流れがウォータジャケット15 形成されている。

 従って、シリンダヘッド1は、気中洗浄し た場合には、第1洗浄ノズル28A,28Cが狭小空間 ZB1,ZB3,ZC2,ZC4に向かって対向して噴出した洗 液が、大空間部YCにおいて合流し、砂抜き 16Bから排出される流れを形成する。

 図18は、図1に示すシリンダヘッド1を疑似水 中洗浄した場合の洗浄液の流速をシュミレー ションした結果を示す図である。
 疑似水中洗浄されるシリンダヘッド1は、狭 小空間部ZB1,ZB3,ZC2,ZC4に加え、狭小空間部ZB2,ZB 4,ZC1,ZC3も、洗浄液の流速が4m/sec以上になって いる。更に、大空間部YCは、砂抜き孔16B付近 おける洗浄液の流速が4~5m/sec以上になって り、大空間部全体としても、流速が2.5m/sec以 上になっている。

 図19は、図1に示すシリンダヘッド1を疑似水 中洗浄した場合の洗浄液の流れ分布をシュミ レーションした結果を示す図である。図20は 図19のF-F断面図である。
 水中洗浄されるシリンダヘッド1は、狭小空 間部ZB1~ZB4,ZC1~ZC4から大空間部YCまでの流路全 に亘って、2.5L/min~5.0L/minの洗浄液の流れが 成されている。特に、大空間部YCで衝突した 洗浄液は、砂抜き孔16Bから約3L/min勢いよく噴 出している。

 従って、シリンダヘッド1は、疑似水中洗 浄した場合には、第1洗浄ノズル28A,28Cから噴 された洗浄液が、初速を保って狭小空間部Z B1~ZB4,ZC1~ZC4を流れて大空間部YCへ流れ込む。 空間部YCで対向してぶつかった洗浄液は、大 空間部YCに開口する砂抜き孔16Bに向かって勢 よく流れる。

 疑似水中洗浄を気中洗浄と比べると、図1 8に示す疑似水中洗浄は、図16に示す気中洗浄 と比べ、第1洗浄ノズル28A,28Cから噴出した洗 液が初速を維持する範囲が広く、第1洗浄ノ ズル28A,28C間に配置される狭小空間部ZB1~ZB4,ZC1 ~ZC4をほぼカバーしている(黒塗り部参照)。流 速の2乗が流体圧となるため、流速が大きい 囲が広いほど、異物Pを押し流す力が大きい とを意味する。また、疑似水中洗浄では、 浄液を排出する砂抜き孔16B付近において、 速が5m/sec以上確保しており、気中洗浄の約5 倍の流速を得ている。

 また、図19及び図20に示す疑似水中洗浄は 、図17に示す気中洗浄と比べ、第1洗浄ノズル 28A,28Cから洗浄液を噴出される狭小空間部ZB1,Z B3,ZC2,ZC4からその間の大空間部YCまでの流路を 流れる洗浄液の流量が多い。よって、疑似水 中洗浄は、気中洗浄と比べ、洗浄液の噴出位 置から排出位置までの流れが勢いよく形成さ れ、異物Pをウォータジャケット15の底部に沈 ませることなく、シリンダヘッド1の外部へ 出しやすい。

 このように疑似水中洗浄が、気中洗浄よ 流速が早い範囲や流量が多い範囲を確保で る理由は、第2洗浄ノズル32A~32Fからウォー ジャケット15に洗浄液を供給することにより 、第1洗浄ノズル28A,28Cから噴出した洗浄液が 小空間部ZB1~ZB4,ZC1~ZC4を向きを変えながら流 る際にウォータジャケット内壁との間でエ ルギーを損失しにくく、流速や流体圧を減 させないためと考えられる。また、疑似水 洗浄では、洗浄液を排出する砂抜き孔16Bの 下から洗浄液が上向きに噴出し、狭小空間 ZB1,ZB3,ZC2,ZC4から大空間部YCに対向して流入 る洗浄液と砂抜き孔16Bの真下で合流し、砂 き孔16B側への流速や流れを促進するためと えられる。

 <実機による異物の排出確認>
 次に、実機による異物の排出確認実験につ て説明する。
 この実験では、シリンダヘッド1のウォータ ジャケット15に切り粉等の異物の代用としてO リングを使用した。そして、スパークプラグ 孔2の周りに形成される狭小空間部Zで構成す 各狭小ゾーン(例えば、スパークプラグ孔2A 対応する狭小ゾーンは、狭小空間部ZA1,ZA2,ZA 3,ZA4で構成される。)にOリングを7個ずつそれ れ設置した(合計28個)。そして、実験では、 各狭小ゾーンにOリングを設置したシリンダ ッドをシリンダヘッド洗浄装置20にセットし 、セットしたシリンダヘッド1を気中洗浄又 疑似水中洗浄して、Oリングの移動率と除去 を調べた。実験は、気中洗浄と疑似水中洗 のそれぞれについて5回ずつ行い、Oリング 移動率と除去率の平均値を求めた。

 この結果、シリンダヘッド1を気中洗浄した 場合には、Oリングの除去率が57.1%、移動率が 78.6%であった。
 一方、シリンダヘッド1を疑似水中洗浄した 場合には、Oリングの移動率が97.9%、除去率が 94.3%であった。
 更に、発明者らが、シリンダヘッド1を洗浄 槽に水没させた状態で疑似水中洗浄と同様に してシリンダヘッドを洗浄したところ(以下 水中洗浄」という。)、Oリングの移動率が100 %、除去率が92.9%であった。

 よって、気中洗浄は、異物の除去率が低 ものの、異物の移動率が80%と高く、狭小空 部Zから異物を効率的に移動できることが判 明した。また、疑似水中洗浄では、ウォータ ジャケット15を疑似水中状態とすることによ 、異物移動率を気中洗浄より大幅に向上さ 、水中洗浄に近づけられることが判明した そして、気中洗浄でも、異物を80%近く移動 きるが、さらに疑似水中洗浄によって、異 移動率をほぼ100%にできることが判明した。 しかも、疑似水中洗浄は、水中洗浄より異物 除去率が高いことが判明した。

 この実験では、気中洗浄と疑似水中洗浄 何れも、スパークプラグ孔2Aを含む狭小ゾ ンに設置したOリングを冷却水出力口14から 出でき、スパークプラグ孔2B,2Cを含む狭小ゾ ーンに設置したOリングを砂抜き孔16Bから排 でき、スパークプラグ孔2Dを含む狭小ゾーン に設置したOリングをウォータジャケット口13 から排出できることを確認した。

 すなわち、狭小空間部Zに引っ掛かった異 物は、気中洗浄と疑似水中洗浄と関わらず、 第1洗浄ノズル28A,28B,28Cの噴出口29A,29B,29Cの向 を変えて、異なる狭小空間部Zを狙って洗浄 液を噴出することにより、第1洗浄ノズル28A,2 8B,28Cを挿入した孔部の両側にあって、第1洗 ノズル28A,28B,28Cを挿入されていない孔部から 、排出できることを確認できた。

 <作用効果>
 以上説明したように、本実施形態のシリン ヘッド洗浄方法及びシリンダヘッド洗浄装 20は、シリンダヘッド1の複数の孔部12A~12R,13 ,14,16A,16B,16Cのうち、例えば砂抜き孔16A,16Cを 択し、砂抜き孔16A,16Cからウォータジャケッ 15内に第1洗浄ノズル28A,28Cを挿入して、ウォ ータジャケットの狭小空間部ZB1,ZB3,ZC2,ZC4に引 っ掛かった異物Pへ向けて洗浄液を直接噴出 る。洗浄液は、第1洗浄ノズル28A,28Cから噴射 された際の流速や流量、流体圧などを維持し たまま異物Pに当たり、異物Pを狭小空間部ZB1, ZB2,ZB3,ZB4,ZC1,ZC2,ZC3,ZC4から大空間部YCへ押し流 。大空間部YCへ流れた異物Pは、洗浄液とと に大空間部YCに連通する砂抜き孔16Bからシ ンダヘッド1の外部へ排出され、除去される このように、本実施形態のシリンダヘッド 浄方法及びシリンダヘッド洗浄装置20によ ば、ウォータジャケット15の狭小空間部ZB1,ZB 2,ZB3,ZB4,ZC1,ZC2,ZC3,ZC4に引っ掛かった異物Pでも 分に除去することが可能なので、異物Pの除 去率を向上させることができる。

 これによって、人が、本発明のシリンダ ッド洗浄方法及びシリンダヘッド洗浄装置2 0で洗浄したシリンダヘッド1の内部を目視検 したときに異物Pの発見率が減少し、手作業 で異物を除去する手間が大幅に軽減する。

 本実施形態のシリンダヘッド洗浄方法は 例えば、大空間部YCを挟んで洗浄液を対向 せるように選択した砂抜き孔16A,16Cに第1洗浄 ノズル28A,28Cを挿入し、第1洗浄ノズル28A,28Cか ら噴出した洗浄液を大空間部YCで合流させて の砂抜き孔16Bから排出するので、異物Pを別 の狭小空間部ZA2,ZA4,ZD1,ZD3…に再侵入させるこ となく、シリンダヘッド1の外部へ排出する とができる。

 本実施形態のシリンダヘッド洗浄方法は 例えば、スパークプラグ孔2B,2Cの孔壁とイ テークポート8B,8Cの壁或いはエキゾーストポ ート10B,10Cの壁との間に形成された狭小空間 ZB1,ZB2,ZB3,ZB4,ZC1,ZC2,ZC3,ZC4から、スパークプラ 孔2B,2Cの孔壁間に形成された大空間部YCへ向 けて洗浄液を噴出するので、狭小空間部ZB1,ZB 2,ZB3,ZB4,ZC1,ZC2,ZC3,ZC4と大空間部YCとが短距離で 連通しており、異物Pを他の狭小空間部ZA1,ZA2, ZA3,ZA4,ZD1,ZD2,ZD3,ZD4に再侵入させることなく除 することができる。

 本実施形態のシリンダヘッド洗浄方法及 シリンダヘッド洗浄装置20は、例えば、砂 き孔16A,16Cからウォータジャケット15内へ挿 した第1洗浄ノズル28A,28Cを回転させて洗浄を 行う。また例えば、砂抜き孔16Bからウォータ ジャケット15内へ挿入した第1洗浄ノズル28Bを 回転させ、ウォータジャケット口13と冷却水 力口14に近接させた第3洗浄ノズル34A,34Bを揺 動させて洗浄を行う。よって、本実施形態の シリンダヘッド洗浄方法及びシリンダヘッド 洗浄装置20は、各砂抜き孔16A,16Cが複数の狭小 空間部ZA2,ZA4,ZB1,ZB3,ZC2,ZC4,ZD1,ZD3を狙って洗浄 を噴出して洗浄することができ、洗浄効率 良い。

 本実施形態のシリンダヘッド洗浄方法は 例えば、砂抜き孔16A,16Cに第1洗浄ノズル28A,2 8Cを挿入してウォータジャケット15の洗浄を 施し(第1洗浄工程S1)、所定の洗浄空間(大空 部YA,YC,YE)から異物Pを除去した後、選択しな った別の砂抜き孔16Bに第1洗浄ノズル28Bを挿 入してウォータジャケット15の洗浄を実施し( 第2洗浄工程S2)、別の洗浄空間(大空間部YB,YD) ら異物Pを除去する。このように、本実施形 態のシリンダヘッド洗浄方法は、ウォータジ ャケット15を複数の洗浄空間に分けて間欠的 洗浄し、ウォータジャケット15内を満遍な 洗浄するので、例えば、狭小空間部ZB1から り除いた異物が他の狭小空間部ZA2に引っ掛 ってウォータジャケット15内に残ることを防 止できる。

 本実施形態のシリンダヘッド洗浄方法は 例えば、大空間部YCに連通する砂抜き孔16B 洗浄液の排出孔部とした場合に、その排出 部の両側に設けた砂抜き孔16A,16Cを第1洗浄ノ ズル28A,28Cを挿入する孔部として選択するの 、第1洗浄ノズル28A,28Cから噴出した洗浄液が 大空間部YCで対向してぶつかり合い、排出孔 16Bからシリンダヘッド1の外部へ流れやすい 。

 本実施形態のシリンダヘッド洗浄方法及 シリンダヘッド洗浄装置20は、シリンダヘ ド1を洗浄する際に下面1Bとなる面に設けた 却水連通路12A~12Fに洗浄液を供給し、ウォー ジャケット15を水中と疑似状態にする。ウ ータジャケット15は、図5に示すように、ス ークプラグ孔2A,2B,2C,2Dの周りにおいてシリン ダヘッド1の下面1B側に近いほど流路幅が狭く 、狭小空間部ZA1,ZA2,ZA3…が形成されている。 ォータジャケット15を疑似水中状態にする 、異物Pに浮力が作用して異物Pに作用する重 力の影響が小さくなり、異物Pが狭小空間部P ら外れやすくなる。しかも、第1洗浄ノズル 28A,28Cから噴出した洗浄液は、ウォータジャ ット15に溜まっている洗浄液によって狭小空 間部ZA1,ZA2…を流れる際にウォータジャケッ 15の内壁との間でエネルギーを損失しにくく なる。これにより、洗浄液は、第1洗浄ノズ 28A,28Cから噴出された際の初速を保ったまま 狭小空間部ZA1,ZA2…を流れることが可能にな る。また、洗浄液が噴出される狭小空間Zと 空間部Yとの間の流量変動が小さいため、洗 液を排出する砂抜き孔16B付近でも大流量を 保することができ、洗浄液が狭小空間部Zか ら大空間部Yへ流れ込んだ後も流速を低下さ にくい。よって、本実施形態のシリンダヘ ド洗浄方法及びシリンダヘッド洗浄装置20に よれば、異物Pを狭小空間部Zから取り除いて 他の狭小空間部Zに引っ掛かることなく砂抜 き孔16Bへ押し流す洗浄液の流れを形成しやす く、異物Pの除去率がより一層向上する。

 しかも、本実施形態のシリンダヘッド洗 方法及びシリンダヘッド洗浄装置20は、疑 水中洗浄することによって水中洗浄と同等 上の異物除去率を得ることができるので、 リンダヘッド1を洗浄液に水没させるための ンクが必要でなく、コストやスペースの面 メリットがある。

 本実施形態のシリンダヘッド洗浄方法及 シリンダヘッド洗浄装置20は、シリンダヘ ド1の洗浄時にシリンダヘッド1の上面に開口 する砂抜き孔16A,16B,16Cに洗浄液排出部材23の 1流路25A,25B,25Cを接続し、第1洗浄ノズル28A,28B ,28Cを第1流路25A,25B,25Cに挿入する。そして、 えば、砂抜き孔16A,16Cに対応する第1洗浄ノズ ル28A,28Cをウォータジャケット15内に挿入して 第1停止位置X1で停止させる一方、砂抜き孔16B に対応する第1洗浄ノズル28Bを第2流路26Bが第1 流路25Bから分岐する第2停止位置X2で停止させ る。それから、第1洗浄ノズル28A,28Cから洗浄 を噴出する。砂抜き孔16Bに連通する第1流路 25Bは、上方開口部が第1洗浄ノズル28Cに塞が ている。そのため、洗浄液は、砂抜き孔16B 接続する第1流路25Bから第2流路26Bを流れて、 シリンダヘッド1の側面側に流出する。よっ 、本実施形態のシリンダヘッド洗浄方法及 シリンダヘッド洗浄装置20によれば、シリン ダヘッド1の外部に除去した異物Pがシリンダ ッド1内に再侵入することを防止できる。

 特に、洗浄液排出部材23は、平面積がシ ンダヘッド1より大きく、シリンダヘッド1の 外部に第2流路26A,26B,26Cの開口部が位置してい るので、排出した洗浄液がシリンダヘッド1 かからず、異物Pがシリンダヘッド1に再付着 しない。

 <変形例>
 以上、本発明の実施形態について説明した 、本発明は、上記実施形態に限定されるこ なく、色々な応用が可能である。

 例えば、上記実施形態では、4気筒エンジ ンに使用されるシリンダヘッドの洗浄方法に ついて説明した。これに対して、図21~図23に す3気筒又は5気筒エンジンに使用されるシ ンダヘッド51,52,53の洗浄に上記実施形態のシ リンダヘッド洗浄装置20やシリンダヘッド洗 方法を適用しても良い。この場合にも、図2 1~図23の図中矢印に示すように、大空間部に 通する砂抜き孔16を排出孔部とした場合に、 その排出孔部の両側にある砂抜き孔16を選択 て第1洗浄ノズル28を第1停止位置まで挿入す ると共に、排出孔部の第1洗浄ノズル28を第2 止位置で停止させ、洗浄を実施すると良い そして、洗浄時には、選択した砂抜き孔16に 挿入した第1洗浄ノズル28を正方向Kと逆方向-K に切り替えて回転(但し、第3洗浄ノズル34A,34B については揺動)させることによって、複数 狭小空間部を狙って洗浄液を噴出して洗浄 ると良い。このようにして選択した砂抜き 16から第1洗浄ノズル28を挿入して洗浄を実施 したら、選択した砂抜き孔16の第1洗浄ノズル 28を第1停止位置から第2停止位置まで後退さ 、選択しなかった砂抜き孔16の第1洗浄ノズ 28を第2停止位置から第1停止位置まで進行さ 、洗浄を実施すると良い。このようにして 第1洗浄ノズル28を順次砂抜き孔16に挿入し 洗浄を行うことにより、シリンダヘッド51~53 のウォータジャケット全体が満遍なく洗浄さ れる。

 例えば、上記実施形態では、第1洗浄ノズ ル28A,28B,28Cを砂抜き孔16A,16B,16Cに対応して設 、上下垂直方向にのみ移動させるようにし 。これに対して、第1洗浄ノズル28を上下垂 方向と左右及び前後水平方向に移動可能に け、第1洗浄ノズル28を左右及び前後水平方 に移動させて選択した孔部上に配置し、第1 浄ノズル28を下降させて選択した孔部に挿 するようにしても良い。