株式会社島精機製作所 (〒11 和歌山県和歌山市坂田85番地 Wakayama, 6418511, JP)
| 歯口を挟んで対向する少なくとも一対の針床を有し、対向する針床間でのラッキングおよび目移しが可能で、かつ、両方の針床を使用して筒状の編地を編成する際に、対向する一方の針床の編針で係止する編目を、対向する針床の編針のフックに係止する編目には影響しないで歯口を往復させて、該一方の針床の他の編針に移動可能な横編機を使用し、対向する両方の針床でそれぞれ編地を編成しながら編幅の両端で連結して筒状の編地を編成する方法であって、 各針床での編成を、編幅内の編針間に空き針を生じさせない総針配置から、編幅内の編針間に空き針を生じさせる針抜き配置へ変更する際に、 各針床で係止する編地にそれぞれ給糸口を割当て、 各針床で、部分的に編目を形成して給糸口を形成した編目の近傍に留めながら、形成した編目または形成した編目に隣接する編目から編幅の一端側までの編目のすべてを、対向する針床の編針のフックに係止する編目には影響しない状態で歯口を往復させて、各編目を、該編目を係止している編針から該一端側に隣接する編針にそれぞれ移動させて、形成した編目に隣接する空き針を生じさせることを、部分的に編目を形成する位置を変えながら繰返し、 順次編針間に空き針を生じさせることを特徴とする筒状編地の編成方法。 |
| 前記総針配置から前記針抜き配置への変更を、単一の編成コース内で行うことを特徴とする請求項1記載の筒状編地の編成方法。 |
| 前記総針配置から前記針抜き配置への変更を、複数の編成コース内で行うことを特徴とする請求項1記載の筒状編地の編成方法。 |
| 前記形成した編目に隣接する空き針を生じさせる方向を、編幅の一方側と他方側とに、均等に切換えることを特徴とする請求項1~3のいずれか一つに記載の筒状編地の編成方法。 |
| 前記部分的な編目の形成を、一目ずつ行い、一目の編目を形成する毎に前記空き針を生じさせる編目の移動を行うことを特徴とする請求項1~4のいずれか一つに記載の筒状編地の編成方法。 |
| 請求項1~5のいずれか一つに記載の筒状編地の編成方法によって編成されていることを特徴とする筒状編地。 |
本発明は、横編機を使用して筒状編地を 成する方法、特に、編幅内の編針を空き針 く使用する総針配置から、編幅内の編針間 空き針を設ける針抜き配置への変更を伴う 状編地の編成方法と、その方法で編成され 筒状編地に関する。
従来から、図7に示すような手袋1のベー 編地は、基本的に、編幅内の編針を空き針 く使用する総針配置で平編み組織として編 することができる。平編み組織は、横編機 編糸の供給を受ける歯口を挟んで対向する 後の針床の編針をそれぞれ使用して、表目 みで編成する。各針床で編成する平編み組 の編地を、編幅の両端で連結すれば、筒状 編地を得ることができる。総針配置で伸縮 のある手首部2を編成するためには、ゴム糸 どを補助糸として平編地に挿入する手法が られている(たとえば、特許文献1参照。)。 首部2は、編地自体を、平編み組織よりも伸 縮性を有するリブ編み組織に変更して編成す る方が好ましい。ただし、リブ編み組織は表 目と裏目とを交互に編成する必要があるので 、歯口を挟んで対向する針床の両方の編針を 使用する。一方の針床の編針で表目を編成す るリブ組織の編地は、他方の針床の編針で裏 目を編成する。このときに、他方の針床の編 針で表目を編成するリブ編み組織の編地は、 一方の針床の編針で編成する裏目を、他方の 針床の空き針に目移しして退避する必要があ る。このような退避を可能とするためには、 各針床では表目の編成に使用する編針の間に 、裏目を退避するための編空き針とともに、 対向する針床で編成する表目に続く裏目を編 成するための空き針とを用意しておく必要が ある。したがって、手袋1の他の部分は平編 組織で編成し、手首部2をリブ編み組織で編 するためには、各針床で編成に使用する編 の配置を、総針配置から空き針を設ける針 き配置へ変更する必要がある。
横編機の編針としては、フックを開閉する
ライダを備え、スライダの先端のタングに
目を預け置くことが可能な複合針を使用す
場合がある。このような場合は、総針配置
ら編幅を増大させて、編針間に空き針を形
しながら針抜き配置に変更することを、タ
グへの預け置きを利用し、さらにトランス
ァジャックを使用して可能にしている(たと
えば、特許文献2参照。)。特許文献2には、セ
ーターの衿ぐりの部分で、部分的に針抜き配
置を得る手順が開示されている。また、タン
グへの預け置きを利用しないで、トランスフ
ァジャックのみを経由しても、総針配置から
針抜き配置への変更が可能な旨も記載されて
いる。なお、針抜き配置から総針配置への変
更を伴う1×1リブ編み組織からなる裾ゴム部
ら平編み組織の身頃への移行には、対向す
針床の編針で編成する裏目を、表目を編成
る針床側に目移しすればよい(たとえば、特
文献3参照。)。
特許文献2に示す総針配置から針抜き配置 への変更は、まず形成する空き針を形成する 側の編目全体をいったん係止している編針か らトランスファジャックベッドなどに移行さ せる。トランスファジャックベッドに編目を 移行させ、トランスファベッドを1目分ずつ 動させながら、編目を1目分ずつ戻すことに って、編幅を広げて、1目ずつ空き針を形成 することができる。しかしながら、編幅を広 げても新たな編目を編成することはない。編 幅を広げる際には、編糸が伸縮される。新た な編目を形成しないで、すでに編成された編 目として存在する限られた糸長の範囲で目移 しに必要な編糸の伸縮を繰返すと、糸切れの おそれがある。このため、編幅を広げること が可能な目数には制限がある。特許文献2で 、筒状の編地全体ではなく、衿ぐりの部分 のみ、総針配置から針抜き配置への変更を っており、いったんトランスファジャック ッドに移行した編目の残部も、空き針を形 しないで針床に戻すようにしている。
図7の手袋1でも、手首部2を先に編成すれ 、特許文献3と同様に、リブ組織から平編み 組織のベース編地に移行することができる。 しかしながら、手袋1では、5本の指袋でそれ れ編み終りの処理を行わなければならなく る。
平編み組織の編地は針抜き配置でも編成 能なので、手袋1のベース編地を、針抜き配 置で編成すれば、手首部2をリブ組織などで 成するための空き針を確保しておくことが きる。しかしながら、ベース編地としては 編針の配列ピッチに相当するゲージの約半 のゲージに相当するような、粗い風合いの 地しか編成することができない。
本発明の目的は、総針配置から針抜き配 へ、糸切れや風合いの変化なく、円滑に変 することができる筒状編地の編成方法およ 筒状編地を提供することである。
本発明は、歯口を挟んで対向する少なくと
一対の針床を有し、対向する針床間でのラ
キングおよび目移しが可能で、かつ、両方
針床を使用して筒状の編地を編成する際に
対向する一方の針床の編針で係止する編目
、対向する針床の編針のフックに係止する
目には影響しないで歯口を往復させて、該
方の針床の他の編針に移動可能な横編機を
用し、対向する両方の針床でそれぞれ編地
編成しながら編幅の両端で連結して筒状の
地を編成する方法であって、
各針床での編成を、編幅内の編針間に空き
を生じさせない総針配置から、編幅内の編
間に空き針を生じさせる針抜き配置へ変更
る際に、
各針床で係止する編地にそれぞれ給糸口
割当て、
各針床で、部分的に編目を形成して給糸
を形成した編目の近傍に留めながら、形成
た編目または形成した編目に隣接する編目
ら編幅の一端側までの編目のすべてを、対
する針床の編針のフックに係止する編目に
影響しない状態で歯口を往復させて、各編
を、該編目を係止している編針から該一端
に隣接する編針にそれぞれ移動させて、形
した編目に隣接する空き針を生じさせるこ
を、部分的に編目を形成する位置を変えな
ら繰返し、
順次編針間に空き針を生じさせることを特
とする筒状編地の編成方法である。
また本発明では、前記総針配置から前記 抜き配置への変更を、単一の編成コース内 行うことを特徴とする。
また本発明では、前記総針配置から前記 抜き配置への変更を、複数の編成コース内 行うことを特徴とする。
また本発明では、前記形成した編目に隣 する空き針を生じさせる方向を、編幅の一 側と他方側とに、均等に切換えることを特 とする。
また本発明では、前記部分的な編目の形 を、一目ずつ行い、一目の編目を形成する に前記空き針を生じさせる編目の移動を行 ことを特徴とする。
さらに本発明は、前述のいずれか一つに 載の筒状編地の編成方法によって編成され いることを特徴とする筒状編地である。
本発明によれば、歯口を挟んで対向する 対の針床を使用する筒状編地の編成を、総 配置から編幅内の編針間に空き針を生じさ る針抜き配置へ変更する際に、各針床で係 する編地にそれぞれ給糸口を割当てる。各 床では、部分的に編目を形成し、給糸口を 成した編目の近傍に留めておく。形成した 目または形成した編目に隣接する編目から 幅の一端側までの編目のすべてを、対向す 針床の編針のフックに係止する編目には影 しない状態で歯口を往復させて、各編目を 止している編針から一端側に隣接する編針 それぞれ移動させるので、形成した編目に 接する空き針を生じさせることができる。 成した編目に隣接する空き針を生じさせる には、すでに編成された編目として存在す 限られた糸長の範囲だけではなく、近傍に められている給糸口から供給される編糸も めて伸縮するので、糸切れのおそれは低減 れる。編目の移動を、複合針のタングへの け置きの利用、トランスファジャックベッ の使用などで、対向する針床の編針のフッ に係止する編目には影響しないように行え 、総針配置から針抜き配置へ、糸切れや風 いの変化なく、円滑に変更することができ 。
また本発明によれば、単一の編成コース で総針配置から針抜き配置への変更のため 編目形成を行うので、編地の外観にはほと ど影響なく、平編み組織などからリブ編み 織などに変更することができる。
また本発明によれば、総針配置から前記 抜き配置への変更を、複数の編成コース内 行うので、たとえば編目の移動回数を制限 たり、編幅を変更したりすることができる 編目の移動回数の上限を糸切れのおそれが い範囲に定めておき、移動回数が上限を超 るような場合、編成コースの追加を行えば 総針配置から針抜き配置への変更を糸切れ おそれなく行うことができる。
また本発明によれば、編目を他の編針に 動して編針間に空き針を生じさせる方向を 編針の針列方向の一方と他方とに、均等に 換える。形成した編目の両側にバランスを って編幅を広げるので、編目の移動回数を らし、編目の向きを偏らせないで、編幅を げることができる。
また本発明によれば、部分的な編目の形 を、一目ずつ行い、一目の編目を形成する に編目を他の編針へ移動して空き針を生じ せながら、編幅を広げることができる。空 針を生じさせるために必要な編糸は、形成 た編目の近傍に留まる給糸口からも供給さ るので、安定して空き針を生じさせること できる。
さらに本発明によれば、前後の針床で編 する筒状編地に、総針配置の編針で編成す 編地と、針抜き配置の編針で編成する編地 、各針床で異なる編糸で部分的な編目を形 しながら編針配置を変更する部分とを含ま ることができる。
10 手袋
11 ベース編地
12 手首部
13 編針配置変更部
15,16 給糸口
図1は、本発明の実施の一形態である筒状 編地の編成方法を使用して編成することがで きる手袋10の概略的な構成、および前後の針 での編成状態を示す。なお、以下の各図で 、前針床および後針床をF,Bでそれぞれ示す また、各針床での枡目は、編針を示す。枡 内の点は、空き針であることを示す。枡目 に丸印があれば、編目が係止されているこ を示す。黒丸印は、新たに形成されるニッ などの編目を示す。枡目外の三角印は、給 口を示す。
図1(a)に示す外観構成を有する手袋10は、 口を挟んで対向する前後一対の針床を備え 横編機を使用し、筒状の編地として編成さ る。このような横編機では、対向する前後 針床間でのラッキングおよび目移しが可能 ある。手袋10のベース編地11には、五本の指 をそれぞれ挿入する指袋を含む。手袋10は、 本的に、総針配置でベース編地11の指袋側 ら編出し、針抜き配置で手首部12を形成して 編成を終了する。ベース編地11から手首部12 移行する部分には、編針配置変更部13を設け る。
図1(b)は、図1(a)のベース編地11を前後の針 床で筒状に編成する際の編針の使用状態を示 す。前後の針床で編成する編地を、編幅の両 側で連結して、編糸を周回させれば、筒状編 地を得ることができる。ベース編地11は、基 的に総針配置の編針で編成する総針編成編 となる。総針配置では、編幅内に空き針を けないで、隣接する編針で連続して編目を 成する。
図1(c)は、図1(a)の編針配置変更部13を編成 する途中の状態を示す。総針配置での隣接す る編針間に空き針を設けるように、順次編幅 を広げる。本実施形態の編針配置変更部13の 成の際には、ヤーンフィーダなどの給糸口1 5,16を、各針床にそれぞれ割当てて、編目の 動を行う近傍に留めておく。
図1(d)および図1(e)は、図1(a)の手首部12を 1×1リブ編み組織として編成している状態を す。(d)および(e)の編針配置は、図1(c)の編針 配置で、たとえば前針床を1ピッチ分右にず して実現することができる。このような針 きの編針配置で、一方では対向する針床で 目として編成する編目を他方では表目とし 編成する編目を係止する針床側に戻して退 することを繰返して、針抜き編成編地とな リブ組織の筒状編地を得ることができる。
図2~図4は、図1(a)に示すような編針配置変 更部13を、単一の編成コースのラインで形成 る一例の概略的な手順を示す。前後の針床 枡目には、各編針を便宜的に区別するため 、A~T、a~tの記号を付加している。大文字のA ~Tは、前針床の編針を示す。小文字のa~tは、 針床の編針を示す。
枡目内に点を入れて示す空き針は、編目 係止する手順の後で空き針となる場合を示 。先行する手順で編目を係止していない空 針は、空白の枡目で示す。枡目内で丸印にx 印が付加されている編目は、黒丸印で示す編 目編成の直後であることを示す。編針配置変 更部13の編成は、前後の針床にそれぞれ給糸 を割当てて編成する。前針床に割当てる給 口は黒塗りの三角印で示す。後針床に割当 る給糸口は白抜きの三角印で示す。編針は スライダのタングへの編目の預け置きが可 な複合針を使用する。枡目中の二重丸印は フックに編目を係止しているとともに、ス イダにも編目が預け置かれている状態を示 。枡目内の矢印は、フックに係止している 目を対向する針床の編針に移している状態 示す。針床間の歯口に示されている矢印は スライダのタングに預け置かれている編目 対向する針床の編針に移している状態を示 。なお、スライダに編目を預け置くことが 能な複合針を使用する代りに、トランスフ ジャックベッドを備える横編機などを使用 ることもできる。
針床の表示の右側は、前後の針床間のラ キングや編成動作を示す。前後の針床間で 、たとえば後針床を前針床に対し、編針の 列ピッチを単位として左右にずらすラッキ グが可能であり、L0.5Pが基準の状態を表す のとする。また、前後の針床の左右方向に 、キャリッジが走行可能に設けられ、キャ ッジには編針を選択的に駆動するカムシス ムが搭載されている。キャリッジは、給糸 を選択的に連行可能である。針床の表示の 側では、左右の矢印でキャリッジの走行方 を示す。この矢印にKが付加されている場合 、給糸口を連行して編目を形成することを す。給糸口は、最後に形成した編目の近傍 留まる。左右の矢印に短い矢印が付加され いる場合は、給糸口を蹴り返すことを示す 左右の矢印に付加される上下の矢印は、目 しの方向を示す。上下の矢印が白抜きの場 は、編目をスライダのタングに預け置くこ を示す。
図2のSは、図1(a)に示すベース編地11のよ な、総針配置の編針で編成する編地の最終 ースの編目を係止している状態を示す。た し、編幅は便宜的なものであり、実際に編 する編地の大きさや使用する横編機のゲー に応じて選択される。針抜き編成で使用す 編幅の範囲は、後述するように、編針A~T,a~t 範囲よりも大きくなる。
以下、ステップa1~ステップa19の各ステッ は、キャリッジに複数のカムシステムが搭 されていれば、複数のステップを一行程で 行することが可能な場合もある。また、単 のステップとして記載されていても、キャ ッジは複数の行程を必要とする場合もある
ステップa1では、後針床に割当てる給糸 で、後針床の左端側の編針d,eに給糸し、編 を形成する。ステップa2では、前針床に割当 てる給糸口で、前針床の左端側の編針D,Eに給 糸し、編目を形成する。ステップa3では、両 の給糸口を蹴り返して左方に移動させ、後 床の編針e~qのフックに係止している編目を 前針床の編針E~Qのスライダに預け置くよう 移動させる。給糸口の蹴り返しは、この移 の邪魔にならないようにするために行う。 テップa4では、後針床を前針床に対して左 一ピッチ分ラッキングでずらし、L1.5Pの状態 とする。前針床の編針E~Qのスライダに預け置 かれている編目を後針床の編針f~rにそれぞれ 目移しすると、編針eを空き針にすることが きる。
すなわち、ステップa3~a6では、ステップa1 ,a2で編目を形成した編針D,E;d,eのうち、右側 編針E,eと、さらに右側の編針F~Q;f~qに係止す 編目を右側にそれぞれ移動させている。こ ような編目の移動で、編針D,F間および編針d ,f間にそれぞれ空き針となる編針e,Eを生じさ ている。
ステップa5では、L1.5Pの状態で、前針床の 編針E~Qのフックに係止している編目を、後針 床の編針f~rのスライダに預け置くように移動 させる。ステップa6では、後針床を右に一ピ チ分戻してL0.5Pの状態として、後針床の編 f~rのスライダに預け置かれている編目を前 床の編針F~Rのフックにそれぞれ目移しする 前針床の編針Eは、空き針となる。
図3のステップa7では、前針床の編針Gに新 たに編目を形成し、後針床では給糸口のみ蹴 り返して右側に移動させる。ステップa8では 新たに編目を形成した編針Gの左側の編針F,D のフックに係止している編目を、後針床の編 針f,dのスライダにそれぞれ預け置くように移 動させる。ステップa9では、後針床を前針床 対して左に一ピッチ分だけラッキングしてL 1.5Pの状態とし、後針床の編針f,dのスライダ ら前針床の編針E,Cのフックに編目を目移し る。編針Fが空き針となる。ステップa10では L1.5Pの状態のまま、後針床に割当てている 糸口を蹴り返していったん左側に移動させ さらに右側に移動させて、編針gに編目を形 する。この場合の蹴り返しは、編針gに対す る編目形成を、給糸口を右に移動させながら 行うことを目的としている。ステップa11では 、新たに編目を形成した後針床の編針gの左 の編針f,dのフックに係止している編目を、 針床の編針E,Cのスライダに預け置くために 動させる。ステップa12では、後針床を右に1 ッチ分戻してL0.5Pの状態とし、前針床の編 E,Cのスライダから後針床の編針e,cのフック 編目を目移しする。これによって、後針床 も、編針fを空き針にすることができる。
すなわち、ステップa7からa12では、編針G, gに左から右へ編糸を給糸して編目を形成し 形成した編目の左側の編目を左側に移動さ る。このような給糸方向と逆方向の編目の 動によって、編目を形成した編針G,gの左側 隣接する編針F,fを空き針にすることができ 。
以下同様に、図3のステップa13から図4の テップa15まででは、前針床の編針Hへの新た 編目形成に続ける右側への移動で、編針Hを 空き針にすることができる。ステップa16から ステップa18までは、後針床の編針hへの新た 編目形成に続ける右側への移動で、編針hを き針にすることができる。すなわち、ステ プa13からステップa18では、編針H,hに左から へ編糸を給糸して編目を形成し、形成した 目とその右側の編目を右側に移動させる。 のような給糸方向と同方向の編目の移動に って、編目を形成した編針H,hを空き針にす ことができる。
なお、前針床と後針床とにそれぞれ割当 る二つの給糸口のうちの一方は、ベース編 11の編成に使用しているものをそのまま用 ることもできる。この場合、編針配置変更 13は、ベース編地11に連なる編糸と、新たに 加した編糸とで編成する。
図4のステップa18からステップa19までの途 中の手順は省略するけれども、新たな編目の 形成箇所を順次右に移動しながら、空き針を 編目形成箇所の左右に形成すればよい。ステ ップa19は、実質的に空き針の生成を終了した 状態であり、実質的に図1(c)と同等の状態を す。
図2の状態Sから図4のステップa19までの手 で、総針配置から針抜き配置への変更を同 編成コース内で行うことができる。ステッ a19で示す配置では、前後の針床で隣接する 針間に空き針を設け、編目を係止する編針 士、および空き針同士が対向する。この状 から、ラッキングで一ピッチ分左右にずら ば、図1(c)に示すような編目を係止する編針 と空き針とが対向する配置に、容易に変更す ることができる。なお、同一の編成コースで 編幅内の一端から他端へ新たな編目を一目ず つ形成しながら左右交互に編幅を広げて空き 針を設けるようにしているけれども、複数目 の編目形成に対して、複数回編幅を広げる手 順を繰返すこともできる。新たな編目を形成 し、給糸口を近くに留めれば、複数回、編目 を移動して編幅を広げても、糸切れが生じに くくすることができる。一回に形成する編目 は、たとえば五目程度にすることができる。 複数目の編目形成や、複数回の編目の移動で 、効率良く、総針配置から針抜き配置への変 更を行うことができる。空き針を形成して編 幅を広げる方向は、左右交互に変化させるこ とを繰返すばかりではなく、複数回同一の方 向へ広げてから他の方向へ切換えて複数回広 げることを繰返してもよい。空き針を形成す る方向を左右が均等となるように切換えるこ とによって、バランスよく編針配置の変更を 行うことができる。
図5および図6は、図1(a)に示すような編針 置変更部13を、複数の編成コースで形成す 一例の概略的な手順を示す。図2~図4では単 の編目形成であるけれども、図5および図6で は、複数目の編目を形成する。図5のSは、図2 のSと基本的に同等であり、図1(a)に示すベー 編地11のような、総針配置の編針で編成す 編地の最終コースの編目を係止している状 を示す。ステップb1~b7間のステップには、図 2~図4のステップa1~a19間のステップよりも、さ らにまとめて編針の配置変更を行う手順を示 すステップが含まれる。たとえばステップb2 は、図2のステップa2~a4とステップa5~a6とに すような片側の針床での空き針生成のため 編目の移動を、両側での移動として、一つ ステップで示す。また、給糸口の表示は省 する。
図5のステップb1では、図2のステップa1お びステップa2と同様に、各針床で隣接する つの編針D,E;d,eに新たな編目を形成する。ス ップb2では、編目を形成した直後の編針E,e 、その右側の編針F~Q;f~qで係止する編目を、 側に一目分だけ移動する。これによって、 針E,eを空き針にすることができる。編針G~R; g~rに移動した編目は、初期状態Sに含まれる 目形成後、一回目の移動を行ったことにな 。ステップb3では、編針G,H,I;g,h,iに、新たに 目を形成する。編針G,H,I;g,h,iでは、初期の 態Sでは編針F,G,H;f,g,hに係止されていた編目 ノックオーバされる。ステップb4では、編目 を形成した直後の編針G,H,I;g,h,iよりも左側の 針F,D;f,dに係止されている編目を、左に一目 分だけ移動する。これによって、編針F,fを空 き針にすることができる。編針C,E;c,eに移動 た編目は、ステップb1での編目形成後、一回 目の移動を行ったことになる。ステップb5で 、すでに編目を形成している編針H,I;h,iとそ の右側の編針J~R;j~rで係止する編目を、右側 一目分だけ移動する。これによって、編針H, hを空き針にすることができる。ステップb6で は、すでに編目を形成している編針J,jと、そ の右側の編針K~S;k~sで係止する編目を、右側 一目分だけ移動する。これによって、編針J, jを空き針にすることができる。編針K~T;k~tに 動した編目は、編目形成後二回目の移動を ったことになる。
図6のステップb7は、図5に示すような編目 形成と編目の移動とを繰返して、針抜き配置 への変更を終了した状態を示す。編目形成後 に移動を繰返すと編糸が伸縮し、移動回数が 多くなると糸切れのおそれがある。ステップ b1~b7のような、編幅の左端側から右端側への 目形成箇所の移動と、形成した編目に隣接 る空き針の生成の手順では、左端や右端の 目の移動回数が多くなる。
編成に使用する編糸などの条件によって 、移動を繰返すと、糸切れを起す可能性が る。編目形成後の編目移動の回数に上限を 定して、回数が上限を超えるときは、新た コース全体の編目を編成すれば、次の編目 移動は初回の移動となり、移動回数が多く ることによる糸切れのおそれを解消させる とができる。たとえば、編針配置変更のた の編目形成位置が編幅の途中にある状態で 編端の編目での編目移動回数が上限に達す と、その編目形成位置を起点として往復す ように、前後の針床でそれぞれ編目を編成 る。編成する編目は、往路と復路とでコー 全体の編目が形成されるように、一目を空 るスムース編みとすることが望ましい。各 床に割当てられる給糸口は、対向する針床 編端にも給糸して、前後の針床でそれぞれ なる給糸口から給糸される編糸で編成する ースをタックで連結する。編成コースを追 し、編針配置変更部13を複数の編成コース 編成することによって、編目の移動回数を 限内に制限することができる。移動回数の 限は、たとえば五回程度に設定することが きる。
編成コース数を多くすれば、移動の制限 数の上限を小さく設定し、糸切れのおそれ 解消させることができる。ただし、編針配 変更部13の編成コース数が多くなると、編 の外観が損われるおそれがあるので、五コ ス程度に留めることが好ましい。また、編 配置変更部13を、一または複数コースで編成 する場合は、編幅を変更して、総針編成編地 と針抜き編成編地との目数を変化させること もできる。特に、目数を減少させる場合の配 置変更は、総針配置の編針に係止される編目 の一部を重ねて空き針を生成する手法を併用 して行うこともできる。すなわち、編針配置 の変更の際に、部分的な編目形成と編幅を増 大させる編目移動との組合せで空き針を生じ させるとともに、部分的に編目を重ねて空き 針を生じさせることができる。空き針を生成 する手法の割合を変化させれば、総針編成編 地の目数よりも針抜き編成編地の目数を少な くする程度を調整することができる。
本発明を適用すれば、図1(a)に示すような 手袋10ばかりではなく、種々の筒状編地で、 針配置での編成から空き針を設けて針抜き 置での編成に変更することができる。この め、従来では制限されていた、平編み組織 ら、リブ組織や、リンクス組織、フリンジ どの編成を可能とし、従来にはなかった編 や編地デザインの形成が可能となる。
Next Patent: METAL-LAMINATED POLYIMIDE SUBSTRATE, AND METHOD FOR PRODUCTION THEREOF
