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Patent Searching and Data


Title:
DECORATIVE FILM
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2020/175628
Kind Code:
A1
Abstract:
The present invention provides a decorative film that has both a delustering feature and a good hand feel. This decorative film includes, in order, a base film, a thermoplastic resin layer, and a top coating layer. The top coating layer includes a urethane resin containing silica particles and resin beads, and the resin beads includes acrylic beads and/or urethane beads.

Inventors:
UOZUMI HIROKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2020/008062
Publication Date:
September 03, 2020
Filing Date:
February 27, 2020
Export Citation:
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Assignee:
BANDO CHEMICAL IND (JP)
International Classes:
B32B27/00
Foreign References:
JP2018171883A2018-11-08
JP2004017617A2004-01-22
Attorney, Agent or Firm:
YASUTOMI & ASSOCIATES (JP)
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Claims:
\¥0 2020/175628 20 卩(:17 2020 /008062

請求の範囲

[請求項 1 ] ベースフィルム、 熱可塑性樹脂層及びトップコート層を順に有する化 粧フィルムであって、

前記トップコート層は、 ウレタン樹脂中に、 シリカ粒子及び樹脂ビー ズが含まれるものであり、

前記樹脂ビーズは、 アクリルビーズ及びウレタンビーズの少なくとも 一方を含む

ことを特徴とする化粧フィルム。

[請求項 2] 前記樹脂ビーズの平均粒径は、 5〜 5〇 であることを特徴とする 請求項 1 に記載の化粧フィルム。

[請求項 3] 前記樹脂ビーズの含有量は、 前記トップコート層の樹脂固形分 1 〇〇 重量部に対して、 1 〇〜 3 0重量部であることを特徴とする請求項 1 又は 2に記載の化粧フィルム。

[請求項 4] 前記シリカ粒子の平均粒径は、 〇. 1〜 1 0 であることを特徴と する請求項 1〜 3のいずれかに記載の化粧フィルム。

[請求項 5] 前記シリカ粒子の含有量は、 前記トップコート層の樹脂固形分 1 〇〇 重量部に対して、 2 . 5〜 3 0重量部であることを特徴とする請求項 1〜 4のいずれかに記載の化粧フィルム。

[請求項 6] 前記ウレタン樹脂は、 シリコーン共重合型ポリウレタン樹脂であるこ とを特徴とする請求項 1〜 5のいずれかに記載の化粧フィルム。

[請求項 7] 更に、 前記べースフィルムと前記熱可塑性樹脂層との間に、 印刷層を 有することを特徴とする請求項 1〜 6のいずれかに記載の化粧フィル ム〇

[請求項 8] 更に、 前記べースフィルムの前記熱可塑性樹脂層と隣接する側とは反 対側に、 粘着層を有することを特徴とする請求項 1〜 7のいずれかに 記載の化粧フィルム。

[請求項 9] 前記化粧フィルムは、 前記トップコート層側の表面に、 エンボス加工 が施されたものであることを特徴とする請求項 1〜 8のいずれかに記 \¥0 2020/175628 21 卩(:17 2020 /008062

載の化粧フイルム。

Description:
\¥0 2020/175628 1 卩(:17 2020 /008062 明 細 書

発明の名称 : 化粧フィルム

技術分野

[0001 ] 本発明は、 化粧フィルムに関する。

背景技術

[0002] 化粧フィルムは、 意匠性を付与する目的で、 基材の表面に貼り付けて用いら れる樹脂フィルムである。 化粧フィルムに関係する先行技術を開示した 文献 としては、 例えば、 特許文献 1〜 5が挙げられる。

先行技術文献

特許文献

[0003] 特許文献 1 :特開 2 0 1 7 - 6 5 2 6 1号公報

特許文献 2 :特許第 6 4 1 3 1 8 8号明細書

特許文献 3 :特開 2 0 1 0 - 2 3 4 8 1 3号公報

特許文献 4 :特開 2 0 1 4 _ 6 9 4 4 5号公報

特許文献 5 :特開 2 0 1 8 _ 1 9 9 2 4 0号公報

発明の概要

発明が解決しようとする課題

[0004] 装飾性に優れた化粧フィルムとして、 樹脂以外の素材を表現することのでき る化粧フィルムが要望されていた。 そのような化粧フィルムを実現するため に、 高い艶消し性を示し、 かつ樹脂以外の素材の手触り感を再現するこ とが 求められていた。

[0005] 本発明は、 上記現状に鑑みてなされたものであり、 艶消し性及び手触り感を 両立した化粧フィルムを提供することを目的 とする。

課題を解決するための手段

[0006] 本発明の化粧フィルムは、 ベースフィルム、 熱可塑性樹脂層及びトップコー 卜層を順に有する化粧フィルムであって、 上記トップコート層は、 ウレタン 樹脂中に、 シリカ粒子及び樹脂ビーズが含まれるもので あり、 上記樹脂ビー 〇 2020/175628 2 卩(:171? 2020 /008062

ズは、 アクリルビーズ及びウレタンビーズの少なく とも一方を含むことを特 徴とする。

[0007] 上記樹脂ビーズの平均粒径は、 5〜 5 0 であることが好ましい。

[0008] 上記樹脂ビーズの含有量は、 上記トップコート層の樹脂固形分 1 〇〇重量部 に対して、 1 0〜 3 0重量部であることが好ましい。

[0009] 上記シリカ粒子の平均粒径は、 〇. 1〜 1 0 であることが好ましい。

[0010] 上記シリカ粒子の含有量は、 上記トップコート層の樹脂固形分 1 0 0重量部 に対して、 2 . 5〜 3 0重量部であることが好ましい。

[001 1 ] 上記ウレタン樹脂は、 シリコーン共重合型ポリウレタン樹脂である ことが好 ましい。

[0012] 更に、 上記べースフィルムと上記熱可塑性樹脂層と の間に、 印刷層を有する ことが好ましい。

[0013] 更に、 上記べースフィルムの上記熱可塑性樹脂層と 隣接する側とは反対側に 、 粘着層を有することが好ましい。

[0014] 上記化粧フィルムは、 上記トップコート層側の表面に、 エンボス加工が施さ れたものであることが好ましい。

発明の効果

[0015] 本発明の化粧フィルムによれば、 艶消し性及び手触り感を両立することがで きる。

図面の簡単な説明

[0016] [図 1 ]本発明の化粧フィルムの一例を模式的に示 た断面図である。 発明を実施するための形態

[0017] 本発明の化粧フィルムは、 ベースフィルム、 熱可塑性樹脂層及びトップコー 卜層を順に有する化粧フィルムであって、 上記トップコート層は、 ウレタン 樹脂中に、 シリカ粒子及び樹脂ビーズが含まれるもので あり、 上記樹脂ビー ズは、 アクリルビーズ及びウレタンビーズの少なく とも一方を含むことを特 徴とする。 なお、 本明細書において、 「フィルム」 は、 「シート」 と同義で あり、 厚さによって両者を区別していない。 また、 ベースフィルムと熱可塑 〇 2020/175628 3 卩(:171? 2020 /008062

性樹脂層との間、 及び、 熱可塑性樹脂層とトップコート層との間には 、 印刷 層 (インク層) 、 プライマー層 (接着剤層) 等が配置されていてもよい。

[0018] 図 1は、 本発明の化粧フィルムの一例を模式的に示し た断面図である。 図 1 に示した化粧フィルム 1 0は、 トップコート層 1、 熱可塑性樹脂層 2、 印刷 層 3、 ベースフィルム 4、 及び、 粘着層 5の順に積層された構造を有する。 粘着層 5が基材と接着することにより、 化粧フィルム 1 0を基材に貼り付け ることができる。 その結果、 基材は化粧フィルム 1 0に覆われ、 トップコー 卜層 1が空間と接する表面を構成することになる

[0019] [トップコート層]

トップコート層 1は、 化粧フィルム 1 〇の最表面に位置し、 ウレタン樹脂中 に、 シリカ粒子及び樹脂ビーズが含まれるもので ある。 シリカ粒子が含まれ ることにより艶消し性を付与することができ 、 樹脂ビーズが含まれることに よりザラザラした手触り感を付与することが できる。 また、 ウレタン樹脂が 用いられることによって耐擦傷性 (耐摩耗性) を有しており、 シリカ粒子の 添加によってトップコート層 1の硬さが向上することによって、 更に耐擦傷 性が高められている。 特に印刷層 3の模様に合わせて、 トップコート層 1 に より艶消し性及び手触り感を付与することで 、 化粧フィルム 1 〇の装飾性を 大きく高めることができる。 化粧フィルム 1 〇の装飾性を高めるために利用 される印刷層 3の模様としては、 例えば、 木材、 土壁、 コンクリート等の樹 脂以外の素材の表面状態を再現した意匠が挙 げられる。 従来、 艶消し性と耐 久性を両立することは困難であったが、 上記構成を有するトップコート層 1 によれば、 艶消し性と耐久性を両立することができるの で、 成形加工時の艶 の変化や、 化粧フィルム 1 0の施工時 (基材への貼り付け時) における艶消 し性の低下を防止することができる。

[0020] 上記ウレタン樹脂としては特に限定されない が、 熱可塑性のウレタン樹脂が 好ましく、 シリコーン共重合型ポリウレタン樹脂が特に 好ましい。 熱可塑性 のウレタン樹脂を用いれば、 トップコート層 1の形成後にエンボス加工を行 うことができるので、 多様な意匠の化粧フィルム 1 0を作製することが可能 〇 2020/175628 4 卩(:171? 2020 /008062

である。 また、 シリコーン共重合型ポリウレタン樹脂が用い られることによ り、 特に優れた防汚性 (指紋付着防止性) 及び耐傷性を併せ持つことができ る。 また、 シリコーン共重合型ポリウレタン樹脂の膜は 滑らかな手触り感を 生じさせるが、 トップコート層 1 にアクリルビーズ及びウレタンビーズを含 有させていることで、 所望のザラザラした手触り感を付与すること ができる

[0021 ] 上記シリカ粒子は、 二酸化ケイ素で構成された粒子であればよく 、 その形状 及び平均粒径は特に限定されない。 シリカ粒子の平均粒径は、 艶消し性の付 与の観点から、 〇. 1 以上であることが好ましく、 〇. 8 01以上であ ることがより好ましい。 添加量が同じであれば、 平均粒径が小さい方が高い 艶消し性を付与することができる。 また、 シリカ粒子の平均粒径は、 トップ コート層 1の透明性の低下を防止する観点から、 1 〇 以下であることが 好ましく、 7 未満であることがより好ましく、 2 以下であることが 更に好ましい。 なお、 トップコート層 1の透明性が低下し過ぎると、 印刷層 3により付与される模様の視認性が低下し、 化粧フィルム 1 0の意匠性が損 なわれてしまう。 また、 印刷層 3が設けられない化粧フィルム 1 0について は、 着色された熱可塑性樹脂層 2の視認性が低下することで化粧フィルム 1 0の意匠性が損なわれてしまう。 シリカ粒子としては、 堺化学工業社製の 「 丨 9 3 3シリーズ」 、 水澤化学工業社製の 「ミズカシル」 等の市販品を 利用することができる。

[0022] トップコート層 1 におけるシリカ粒子の含有量は、 艶消し性の付与の観点か ら、 樹脂固形分 1 〇〇重量部に対して、 1重量部以上であることが好ましく 、 2 . 5重量部以上であることがより好ましく、 1 0重量部以上であること が更に好ましい。 また、 シリカ粒子の含有量は、 トップコート層 1の透明性 の低下やヘイズの過度な増大を防止する観点 から、 樹脂固形分 1 〇〇重量部 に対して、 3 0重量部以下であることが好ましく、 2 0重量部以下であるこ とがより好ましい。

[0023] 上記樹脂ビーズは、 アクリルビーズ及びウレタンビーズの少なく とも一方を 〇 2020/175628 5 卩(:171? 2020 /008062

含む。 アクリルビーズは、 アクリル樹脂成分を含有する粒子であればよ く、 その形状及び平均粒径は特に限定されない。 ウレタンビーズは、 ウレタン樹 脂成分を含有する粒子であればよく、 その形状及び平均粒径は特に限定され ない。 アクリルビーズ及びウレタンビーズによれば 、 例えば、 木材、 土壁又 はコンクリートのような手触り感を再現する ことができる。 また、 手触り感 を付与する方法としては、 ガラスビーズ等の無機材料からなる無機系ビ ーズ を添加することも考えられるが、 アクリルビーズ及びウレタンビーズは、 卜 ップコート層 1の主材であるウレタン樹脂との密着性や相 性に優れ、 比重 も近いことから、 トップコート層 1からの脱落やトップコート層 1下部への 沈降が無機系ビーズより起こりにくいという 利点がある。 アクリルビーズと しては、 綜研化学社製の 「ケミスノー (登録商標) 」 、 根上工業社製の 「ア —トパール」 、 アイカエ業社製の 「ガンツパール」 等の市販品を利用するこ とができる。

[0024] 上記樹脂ビーズの平均粒径は、 手触り感の付与の観点から、 1 以上であ ることが好ましく、 5 以上であることがより好ましく、 1 0 以上で あることが更に好ましい。 また、 樹脂ビーズの平均粒径は、 加工性及びトッ プコート層 1からの脱落を防止する観点から、 5〇 以下であることが好 ましく、 3〇 以下であることがより好ましい。 なお、 樹脂ビーズの粒径 によって、 得られる手触り感を調整することができ、 小さいビーズ (1 〇 以下) を用いれば、 サラサラ感と微粒子感がでるため、 コンクリートのよ うな手触り感が得られる。 大きいビーズ (1 〇〜 3 0 ) を用いれば、 ザ ラザラした感触が付与されるので、 土壁や木くずのような手触り感が得られ る。 更に大きいビーズ (3 0 以上) を用いれば、 粗削りな木のような手 触り感が得られる。

[0025] トップコート層 1 における樹脂ビーズの含有量は、 手触り感の付与の観点か ら、 樹脂固形分 1 〇〇重量部に対して、 1 0重量部以上であることが好まし い。 1 0重量部未満であると、 トップコート層 1表面に充分な量の樹脂ビー ズが分布しないために異物感がでてしまうお それがある。 1 〇〜 2 0重量部 〇 2020/175628 6 卩(:171? 2020 /008062 の範囲内では、 トップコート層 1 の表面の凹凸がはっきり感じられる。 2 0 〜 3 0重童部の範囲内では、 トップコート層 1表面に樹脂ビーズが密に分布 することから、 ザラツキ感が抑制された手触り感となる。 また、 樹脂ビーズ の含有量は、 樹脂固形分 1 〇〇重量部に対して、 3 0重量部以下であること が好ましい。 3 0重量部を超えると、 樹脂ビーズ同士の重なりの頻度が増え 、 トップコート層 1の表面から脱落する樹脂ビーズが増加する それがある

[0026] トップコート層 1の厚さは特に限定されないが、 1〜 1 0 であることが 好ましい。

[0027] トップコート層 1は、 印刷層 3の意匠性をより高めるために、 透明性が高い ことが好ましく、 具体的には、 全光線透過率が 7 0 %以上であることが好ま しく、 8 0 %以上であることがより好ましく、 9 0 %以上であることが更に 好ましい。 なお、 本明細書において、 全光線透過率は、 」 丨 3 < 7 3 7 5 に基づく値である。

[0028] トップコート層 1は、 例えば、 トップコート層形成用組成物を塗工すること によって形成できる。 上記トップコート層形成用組成物としては、 例えば、 ウレタン樹脂、 シリカ粒子、 樹脂ビーズ、 溶剤、 添加剤等を含有するものが 挙げられる。 添加剤としては、 紫外線吸収剤、 安定剤等を用いることができ る。

[0029] [熱可塑性樹脂層]

熱可塑性樹脂層 2に用いられる熱可塑性樹脂の種類は特に限 されず、 塩化 ビニル樹脂、 ポリエチレンテレフタレート ( 巳丁) 樹脂が挙げられ、 なか でも塩化ビニル樹脂が好適に用いられる。 すなわち、 熱可塑性樹脂層 2は、 ポリ塩化ビニルフイルム ( 〇フイルム) と一般に呼ばれるものであって もよい。 熱可塑性樹脂層 2は、 印刷層 3の表面を保護する役割を有し、 高い 透明性を有することが好ましい。

[0030] 上記塩化ビニル樹脂としては、 例えば、 塩化ビニルの単独重合体、 塩化ビニ ルと他の単量体との共重合体を挙げることが できる。 〇 2020/175628 7 卩(:171? 2020 /008062

[0031 ] 上記他の単量体としては、 例えば、 酢酸ビニル、 プロピオン酸ビニル等のビ ニルェステル;ェチレン、 プロピレン、 スチレン等のオレフイン; アクリル 酸メチル、 アクリル酸ェチル、 メタクリル酸メチル等の (メタ) アクリル酸 ェステル;マレイン酸ジブチル、 マレイン酸ジェチル等のマレイン酸ジェス テル; フマル酸ジブチル、 フマル酸ジェチル等のフマル酸ジェステル; アク リロニトリル、 メタクリロニトリル等のシアン化ビニル;塩 化ビニリデン、 臭化ビニル等のハロゲン化ビニル; メチルビニルェーテル、 ェチルビニルェ —テル等のビニルェーテル等を挙げることが できる。 これらは、 単独で用い てもよく、 2種以上を併用してもよい。

[0032] 上記他の単量体の共重合体における含有量は 、 通常、 5 0重量%以下であり 、 好ましくは 1 0重量%以下である。 5 0重量%を超えると、 耐屈曲性が低 下するおそれがある。 上記塩化ビニル樹脂のなかでも、 寸法安定性が得られ る点から、 塩化ビニルの単独重合体が好ましい。

[0033] 上記塩化ビニル樹脂の平均重合度は特に限定 されず、 求められるフィルムの 硬さや、 硬さの調整に用いられる可塑剤の量に応じて 調整されるものであり 、 例えば、 7 5 0 ~ 1 3 0 0とされる。 上記平均重合度の好ましい上限は 1 0 5 0である。 上記平均重合度が 7 5 0〜 1 3 0 0の範囲内であると、 比較 的低温での成形性が特に良好である。 本明細書において、 塩化ビニル樹脂の 平均重合度は、 」 丨 3 [< 6 7 2 1 「塩化ビニル樹脂試験方法」 に準拠して 測定した平均重合度を意味する。

[0034] 熱可塑性樹脂層 2は、 可塑剤を含有してもよい。 上記可塑剤としては特に限 定されず、 従来から塩化ビニル樹脂に配合されているも のを用いることがで き、 例えば、 フタル酸オクチル (ジー 2 -ェチルヘキシルフタレート (〇〇 9) ) , フタル酸ジブチル、 フタル酸ジノニル、 フタル酸ジイソノニル (口 I ) 等のフタル酸ジェステル; アジピン酸ジオクチル、 セバシン酸ジオ クチル等の脂肪族二塩基酸ジェステル; トリクレジルホスフェート、 トリオ クチルホスフェート等のリン酸トリェステル ;ェポキシ化大豆油、 ェポキシ 樹脂等のェポキシ系可塑剤;高分子ポリェス テル可塑剤等を挙げることがで 〇 2020/175628 8 卩(:171? 2020 /008062

きる。

[0035] 上記高分子ポリェステル可塑剤としては、 例えば、 フタル酸のポリェチレン グリコールジェステル、 ポリプロピレングリコールジェステル、 ポリェチレ ングリコールポリプロピレングリコールジェ ステル等のポリアルキレングリ コールジェステル; アジピン酸、 セバシン酸等の脂肪族二塩基酸のポリェチ レングリコールジェステル、 ポリプロピレングリコールジェステル、 ポリェ チレングリコールポリプロピレングリコール ジェステル等のポリアルキレン グリコールジェステルを挙げることができる 。 これらは、 単独で用いてもよ く、 2種以上を併用してもよい。 上記可塑剤の数平均分子量は、 例えば、 3 5 0〜 3 0 0 0である。

[0036] 可塑剤の含有量は、 上記塩化ビニル樹脂 1 0 0重量部に対して、 1 〇〜 3 0 重量部であることが好ましい。 上記含有量が 1 〇重量部未満では、 熱可塑性 樹脂層 2が硬くなり過ぎることで、 成形性が低下し、 成形時にフィルムが破 れてしまうおそれがある。 一方、 3 0重量部を超えると、 熱可塑性樹脂層 2 が柔らかくなり過ぎることで、 強度が低下するため、 基材に貼り付けた後、 上記基材から剥がれ易くなるおそれがある。 上記可塑剤の含有量のより好ま しい下限は、 1 5重量部である。

[0037] 熱可塑性樹脂層 2は、 必要に応じて、 安定剤、 紫外線吸収材、 着色剤、 発泡 剤、 滑剤、 改質剤、 無機粒子や無機繊維等の充填剤、 希釈剤等の添加剤を含 有してもよい。 これらの添加剤としては、 熱可塑性樹脂に一般的に配合され るものを使用することができる。

[0038] 上記安定剤としては、 例えば、 脂肪酸カルシウム、 脂肪酸亜鉛、 脂肪酸バリ ウム等の金属石ケン;ハイ ドロタルサイ ト等が挙げられる。 上記金属石ケン の脂肪酸成分としては、 例えば、 ラウリン酸カルシウム、 ステアリン酸カル シウム、 リシノール酸カルシウム、 ラウリン酸亜鉛、 リシノール酸亜鉛、 ス テアリン酸亜鉛、 ラウリン酸バリウム、 ステアリン酸バリウム、 リシノール 酸バリウム等が挙げられる。 また、 上記安定剤としては、 ェポキシ系安定剤 ;バリウム系安定剤;カルシウム系安定剤; ズ系安定剤;亜鉛系安定剤; 〇 2020/175628 9 卩(:171? 2020 /008062

カルシウムー亜鉛系 (〇 8— |-|系) 、 バリウムー亜鉛系 (巳 8— 系) 等の複合安定剤も使用することができる。

[0039] 上記安定剤を含有する場合、 その含有量は、 熱可塑性樹脂 1 0 0重量部に対 して、 〇. 3〜 5 . 0重量部が好ましい。 また、 上記紫外線吸収材を含有す る場合、 その含有量は、 熱可塑性樹脂 1 〇〇重量部に対して、 〇. 3〜 2 .

0重量部が好ましい。

[0040] 熱可塑性樹脂層 2の厚さは特に限定されないが、 4 0〜 2 0 0 であるこ とが好ましい。 上記厚さが 4 0 未満では、 意匠性が低下するおそれがあ る。 一方、 上記厚さが 2 0 0 を超えると、 化粧フィルム 1 0の総発熱量 が増加するおそれがある。 熱可塑性樹脂層 2の厚さのより好ましい下限は 5 〇 であり、 より好ましい上限は 1 5 0 である。

[0041 ] 熱可塑性樹脂層 2は、 印刷層 3の意匠性をより高めるために、 透明性が高い ことが好ましく、 具体的には、 全光線透過率が 8 0 %以上であることが好ま しく、 9 0 %以上であることがより好ましい。

[0042] [印刷層]

印刷層 3は、 染料又は顔料を含有する加飾層である。 印刷層 3を配置するこ とで、 化粧フィルム 1 0の意匠性を高めることができる。 印刷層 3は、 樹脂 組成物に染料又は顔料を添加した有色フィル ムであってもよいし、 樹脂組成 物からなるフィルムの表面の少なくとも一部 に文字、 図柄等が印刷されたも のであってもよい。 上記染料又は上記顔料は、 特に限定されず、 化粧フィル ムの分野において通常使用されるものを用い ることができる。

[0043] 印刷層 3に用いられる樹脂組成物としては、 例えば、 塩化ビニル、 酢酸ビニ ル、 プロピオン酸ビニル等のビニルェステル;ェ チレン、 プロピレン、 スチ レン等のオレフィン; アクリル酸メチル、 アクリル酸ェチル、 メタクリル酸 メチル等の (メタ) アクリル酸ェステル;マレイン酸ジブチル、 マレイン酸 ジェチル等のマレイン酸ジェステル; フマル酸ジブチル、 フマル酸ジェチル 等のフマル酸ジェステル; アクリロニトリル、 メタクリロニトリル等のシア ン化ビニル;塩化ビニリデン、 臭化ビニル等のハロゲン化ビニル; メチルビ 〇 2020/175628 10 卩(:171? 2020 /008062

ニルエーテル、 エチルビニルエーテル等のビニルエーテル等 を挙げることが できる。 これらは、 単独で用いてもよく、 2種以上を併用してもよい。 また 、 これらは、 単独重合体であってもよいし、 2種以上の共重合体であっても よい。

[0044] [ベースフイルム]

ベースフイルム 4は、 化粧フイルム 1 0の支持体としての役割を有するもの であり、 印刷層 3の下地材としての役割も有する。

[0045] ベースフィルム 4の材質は特に限定されず、 塩化ビニル樹脂、 ポリエチレン テレフタレート樹脂が挙げられ、 なかでも塩化ビニル樹脂を含有することが 好ましい。 塩化ビニル樹脂は、 難燃性が高いため、 化粧フィルム 1 〇の支持 体として用いることで、 総発熱量の上昇を抑制することができる。 ベースフ ィルム 4中の塩化ビニル樹脂は、 組成及び平均分子量等の点で、 熱可塑性樹 脂層 2に用いられる塩化ビニル樹脂と同じであっ もよいし、 異なっていて もよい。

[0046] ベースフイルム 4は、 可塑剤を含有していてもよい。 ベースフイルム 4に用 いられる可塑剤は、 組成及び数平均分子量等の点で、 熱可塑性樹脂層 2に用 いられる可塑剤と同じであってもよいし、 異なっていてもよい。

[0047] ベースフィルム 4に用いられる可塑剤の含有量は、 塩化ビニル樹脂 1 0 0重 量部に対して、 1 〇〜 3 0重量部であることが好ましい。 上記含有量が 1 0 重量部未満では、 ベースフィルム 4が硬くなり過ぎることで、 成形時にフィ ルムが破れてしまうおそれがある。 一方、 3 0重量部を超えると、 ベースフ イルム 4が柔らかくなり過ぎることで、 ベースフイルム 4上に印刷層 3を形 成し難くなるおそれがある。 上記可塑剤の含有量のより好ましい下限は、 1 5重量部である。 なお、 熱可塑性樹脂層 2及びべースフィルム 4は、 積層さ れることから、 基本的には同じ硬さであることが好ましい。 そのため、 熱可 塑性樹脂層 2及びべースフィルム 4がともに塩化ビニル樹脂で構成され、 か つ厚さが同じであれば、 可塑剤の含有量も同じであることが好ましい 。

[0048] ベースフィルム 4は、 必要に応じて、 安定剤、 紫外線吸収材、 着色剤、 発泡 〇 2020/175628 1 1 卩(:171? 2020 /008062

剤、 滑剤、 改質剤、 無機粒子や無機繊維等の充填剤、 希釈剤等の添加剤を含 有してもよい。 これらの添加剤は、 熱可塑性樹脂層 2中の添加剤と同じであ ってもよいし、 異なっていてもよい。 なお、 ベースフィルム 4は、 インキ層 3よりも下層に配置されるため、 ベースフィルム 4に添加剤を添加しても、 添加剤に起因する化粧フィルム 1 〇の色調変化が視認され難い。 このため、 ベースフィルム 4は、 化粧フィルム 1 0全体の特性を調整するための添加剤 を添加するのに適しており、 例えば、 難燃剤を配合してもよい。

[0049] ベースフィルム 4の厚さは特に限定されないが、 4 0〜 2 0 0 〇1であるこ とが好ましい。 上記厚さが 4 0 未満では、 化粧フィルム 1 0が柔軟にな り過ぎて施工性が低下するおそれや、 耐候性が低下するおそれがある。 一方 、 上記厚さが 2 0 0 を超えると、 化粧フィルム 1 0の総発熱量が増加す るおそれがある。 ベースフィルム 4の厚さのより好ましい下限は 6 0 で あり、 より好ましい上限は 1 5 0 である。

[0050] ベースフィルム 4の表面には、 印刷層 3との密着性を向上させるために表面 処理が施されてもよい。 表面処理の種類としては、 例えば、 コロナ放電処理 、 プラズマ処理、 オゾン処理等が挙げられる。

[0051 ] [粘着層]

粘着層 5は、 粘着剤を含有する。 上記粘着剤としては、 アクリル系粘着剤、 ゴム系粘着剤、 シリコーン系粘着剤等が挙げられる。 なかでも、 粘着性、 加 エ性、 耐熱老化性、 耐湿老化性、 耐候性に優れるとともに、 比較的安価であ る点から、 アクリル系粘着剤が好適に用いられる。

[0052] 上記アクリル系粘着剤は、 アクリル系重合体を含む粘着剤である。 上記アク リル系重合体としては、 例えば、 (メタ) アクリル酸アルキルエステルの単 独重合体又はその共重合体等が挙げられる。

[0053] 粘着層 5は、 例えば、 粘着剤、 架橋剤 (硬化剤) 等を含有する粘着剤組成物 を支持体上に塗工して塗膜を形成した後、 該塗膜を加熱乾燥することによっ て硬化させる方法によって形成できる。 上記架橋剤 (硬化剤) は、 粘着剤中 の官能基と化学反応又は相互作用をして架橋 させる化合物である。 上記架橋 〇 2020/175628 12 卩(:171? 2020 /008062

剤としては、 イソシアネート系硬化剤、 エポキシ系硬化剤等の公知の架橋剤 を用いることができる。

[0054] 上記粘着剤組成物は、 必要に応じて、 安定剤、 可塑剤、 軟化剤、 充填剤、 粘 着付与剤、 染料、 顔料、 無機フィラー等の各種添加剤が添加されてい てもよ い。

[0055] 上記粘着剤組成物の塗工量は、 5〜 9 0 9 /〇! 2 (乾燥時重量換算) であるこ とが好ましい。 言い換えれば、 上記粘着剤組成物を乾燥させた粘着剤層 5の 塗工量が 5〜 9 0 9 / 2 であることが好ましい。 上記塗工量のより好ましい 下限は 1 〇 9 / |11 2 である。 上記塗工量のより好ましい上限は 6 0 9 2 で ある。

[0056] 粘着層 5の厚さは、 1 〇〜 6 0 が好ましい。 上記厚さが 1 〇 未満で は、 充分な粘着性を得ることができない場合があ る。 一方、 上記厚さが 6 0 を超えると、 化粧フィルム 1 0の総発熱量が増加するおそれがある。 粘 着剤層 5の厚さのより好ましい下限は 2〇 であり、 より好ましい上限は 5 0 である。 上記粘着層 5の厚さは、 乾燥後の厚さである。

[0057] [セパレーター]

化粧フィルム 1 〇は、 粘着層 5のべースフィルム 4と反対側にセパレーター を設けてもよい。 上記セパレーターを設けることにより、 化粧フィルム 1 0 の製造、 運搬、 保存中に粘着層 5が露出しないようにして、 粘着層 5の劣化 防止や、 化粧フィルム 1 〇の取扱い性向上が可能となる。 セパレーターは、 基材への貼付の直前に剥離すればよい。

[0058] 上記セパレーターは、 特に限定されず、 化粧フィルムの分野において通常使 用されるものを用いることができる。 上記セパレーターは、 粘着層 5を損傷 することなく容易に剥離できるものが好適で あり、 樹脂フィルム (離型フィ ルム) 、 紙 (離型紙) 、 紙と被覆層との積層フィルム等が挙げられる 。 上記 離型フィルムとしては、 ポリエステル、 ポリ塩化ビニル、 ポリ塩化ビニリデ ン、 ポリエチレンテレフタレート、 ポリプロピレン等の樹脂フィルムが挙げ られる。 上記樹脂フィルムは、 粘着層 5と接触する面にシリコーン樹脂、 フ 〇 2020/175628 13 卩(:171? 2020 /008062

ッ素樹脂等を塗布することによって易剥離 処理が施されることが好ましい。 上記離型紙としては、 上質紙、 グラシン紙等が挙げられる。

[0059] 化粧フィルム 1 0は、 トップコート層 1側の表面には、 必要に応じて、 エン ボス加工等の表面加工が施されていてもよい 。 エンボス加工により化粧フィ ルム 1 0の表面にエンボス形状 (凹凸形状) を付与すれば、 視覚及び触感に おける質感を更に向上することができる。 エンボス加工は、 トップコート層 1の表面に対して行ってもよいし、 トップコート層 1の形成前に熱可塑性樹 脂層 2の表面に対して行ってもよい。 トップコート層 1が熱可塑性のウレタ ン樹脂で構成される場合には、 トップコート層 1の形成後にエンボス加工を 行うことができるので、 多様な意匠の化粧フィルム 1 0を作製することが可 能である。

[0060] 化粧フィルム 1 0は、 有機樹脂層の総厚が 1 0 0〜 5 0 0 であることが 好ましい。 上記総厚が 1 〇〇 未満であると、 施工性が低下するおそれや 、 耐候性が低下するおそれがある。 一方、 上記総厚が 5 0 0 を超えると 、 総発熱量を抑制することが困難となるおそれ がある。 上記有機樹脂層の総 厚とは、 トップコート層 1、 熱可塑性樹脂層 2、 印刷層 3、 ベースフィルム 4、 及び、 粘着層 5の厚さの合計をいう。 上記有機樹脂層の総厚には、 セパ レーターの厚さは含まない。 上記有機樹脂層の総厚のより好ましい下限は 1 2 0 であり、 より好ましい上限は 3 0 0 〇!である。

[0061 ] 化粧フィルム 1 0は、 総発熱量が 7 . 以下であることが好ましい 。 上記総発熱量は、 建築基準法第 2条第 9号および建築基準法施行令第 1 0 8条の 2に基づく防耐火試験方法と性能評価規格に うコーンカロリーメー 夕一試験機による発熱性試験における総発熱 量である。 上記総発熱量の測定 は、 (財) 建材試験センターの 「防耐火性能試験 ·評価業務方法書」 の 「発 熱性試験方法」 に準じて行われる。 具体的には、 厚さ 1 以上の石膏ボ —ドを下地材として、 防火材料の発熱性試験装置 (コーンカロリーメーター ) を用いて行う。 上記石膏ボードは、 原紙/石膏/原紙の順に積層されてお り、 不燃材料の中では、 最も発熱量が高い。 そのため、 石膏ボードを用いた 〇 2020/175628 14 卩(:171? 2020 /008062

発熱性試験に適合すれば、 他の不燃材料についても発熱性試験に適合し たと みなすことができる。 加熱開始後 2 0分間の総発熱量が 7 .

であると、 防火材料としての総発熱量の基準 以下) を充分に満 たす。 なお、 本発明の化粧フィルム 1 0は、 上記 「防耐火性能試験 ·評価業 務方法書」 に記載の 「加熱開始後 2 0分間、 防火上有害な裏面まで貫通する 亀裂及び穴がないこと」 及び 「加熱開始後 2 0分間、 最高発熱速度が、 1 0 秒以上継続して 2 0 0 を超えないこと」 の基準も満たすことが好ま しい。

[0062] 化粧フィルム 1 0は、 従来公知の製造方法を利用して製造すること ができる 。 トップコート層 1は、 例えば、 熱可塑性樹脂層 2上に、 バーコート法、 口 —ルコート法、 ブレードコート法、 リバースコート法、 グラビアコート法、 ダイコート法等を用いて、 トップコート層形成用組成物を塗工して塗膜 を形 成した後、 加熱乾燥、 紫外線照射等により該塗膜を硬化させる方法 等の従来 公知の方法を用いることができる。

[0063] 熱可塑性樹脂層 2及びべースフィルム 4は、 例えば、 カレンダー成形、 押出 成形、 射出成形等の従来公知の成形法によって作製 することができる。 上記 カレンダー成形に用いられるカレンダー形式 としては、 例えば、 逆!-型、 型、 直立 2本型、 !_型、 傾斜 3本型等が挙げられる。

[0064] 印刷層 3は、 インクジェッ ト印刷、 グラビア印刷等の従来公知の印刷法によ り形成することができる。

[0065] 粘着層 5の形成方法は特に限定されず、 例えば、 セパレーター上に直接パー コーター等を用いて、 粘着剤組成物を塗工し、 乾燥させる方法等の従来公知 の方法を用いることができる。 この場合、 セパレーター上に形成した粘着層 5を、 ベースフィルム 4に貼り合わせることで化粧フィルム 1 0を製造する ことができる。 化粧フィルム 1 0は、 更に、 必要に応じて、 裁断、 口ール状 への巻き取り等の処理が行われる。

[0066] 化粧フィルム 1 0にエンボス加工を施す場合には、 例えば、 以下のように実 施してもよい。 〇 2020/175628 15 卩(:171? 2020 /008062

トップコート層 1、 熱可塑性樹脂層 (塩化ビニル樹脂層) 2、 印刷層 3、 及 び、 ベースフィルム 4の順で積層された積層体を、 予熱口ールにて加熱し、 トップコート層 1及び熱可塑性樹脂層 2を軟化させた後、 予熱口ールから剥 がしてエンボスロールとゴムロールで挟み込 み凹凸をつける。 挟み込み時の 圧力は、 例えば、 2 0 9 /〇 2 とする。 上記方法により、 例えば平均粒径

3 0 111のアクリルビーズをトップコート層中の樹 脂固形分 1 0 0重童部に 対して 1 7重量部添加した場合、

、 [¾ソ : 2 4〜 3 5 (」 丨 3 1 9 9 4) 程度の表面粗さが得られ、 エ ンボス加工を実施しない場合よりもザラザラ 感の強い手触り感を得すことが できる。

[0067] 本発明の化粧フィルムの用途としては特に限 定されないが、 例えば、 壁面に 取り付ける化粧板 (壁装材) 、 室内ドア、 クローゼッ トやキッチンの扉、 家 具、 フローリング等の内装材が挙げられる。 また、 浴室、 台所、 洗面所、 卜 イレ等の水回りの壁装に用いてもよい。 本発明の化粧フィルムによれば、 塗 装よりも簡易かつ安全な方法で、 塗装品と同等の意匠性が得られる。

実施例

[0068] 以下、 本発明について実施例を掲げて更に詳しく説 明するが、 本発明はこれ らの実施例のみに限定されるものではない。

[0069] (実施例 1)

平均重合度 1 0 0 0のポリ塩化ビニル ( 〇 1 0 0重量部に対して、 可 塑剤としてフタル酸ジイソノニル (口 丨 ) を 2 7重量部添加し、 〇 コンパウンドを得た。 得られた 〇コンパウンドを、 バンバリーミキサー で溶融混練した後、 逆!-字型カレンダーにて厚さ 8 0 のシート状に成形 し、 〇フィルムを作製した。 得られた 〇フィルムをトップフィルム (熱可塑性樹脂層) 及びべースフィルムとして使用した。

[0070] 次に、 ベースフィルムの一方の面に、 インクジェッ トプリンターにより、 塩 化ビニルー酢酸ビニル共重合体 · アクリル系インクを用いて印刷層を形成し た。 続いて、 ベースフィルムの印刷層が形成された面に、 トップフィルムを 〇 2020/175628 16 卩(:171? 2020 /008062

熱ラミネートにて貼り合わせ、 積層フィルムを作製した。

[0071 ] シリコーン共重合型ポリウレタン樹脂を含有 するウレタン系表面処理剤 (大 日精化工業社製、 製品名 : レザロイ ド1_ 11 _ 5 0 4 3 ?、 不揮発分 1 8 . 4 ± 1 . 5 %) 1 0 0重量部に対して、 平均粒径〇. 1 のシリカ粒子 (堺 化学工業社製、 製品名 : 3〇 丨 9 3 3シリーズ) 1重量部、 及び、 平均粒径 〇. 8 のアクリルビーズ (綜研化学社製、 製品名 :ケミスノー) 2 0重 量部を添加し、 希釈用のメチルエチルケトンにより粘度を調 整してトップコ 卜層用組成物を得た。 得られたトップコート層用組成物をバーコー ターに て上記積層フィルムのトップフィルム上に塗 工し、 8 5 ° 〇で 2分間乾燥し、 厚さ 6 のトップコート層を形成した。 その結果、 トップコート層、 トッ プフィルム (熱可塑性樹脂層) 、 印刷層、 及び、 ベースフィルムの順で積層 された積層体を得た。

[0072] また、 厚さ 1 〇〇 のセパレーター (二軸延伸ポリエステル ( 巳丁) フ ィルム) の一方の面に、 バーコーターにて乾燥厚さが 4 0 〇1となるように アクリル系粘着剤溶液を塗工し、 塗膜を形成した。 アクリル系粘着剤溶液は 、 アクリル系粘着剤 (綜研化学社製 「3 < 2 0 9 4」 ) 1 0 0重量部に対し て、 エポキシ系硬化剤 (綜研化学社製 「巳_八乂!\/1」 ) を 1 . 2重量部配合 したものであった。 上記塗膜を乾燥炉にて 8 0 ° 〇で 1分間、 加熱乾燥するこ とによって、 塗膜中の溶剤を除去し、 粘着層を作製した。

[0073] 次に、 粘着層を介してセパレーターと上記積層体と を貼り合わせ、 セパレー 夕一上に形成された粘着層を上記積層体のベ ースフィルム側に転写した。 こ れにより、 実施例 1の化粧フィルムを得た。

[0074] (実施例 2〜 2 1及び比較例 1)

トップコート層に添加するシリカ粒子及び樹 脂ビーズについて、 下記表 1 に 示すように変更したこと以外は、 実施例 1 と同様にして、 実施例 2〜 2 1及 び比較例 1の化粧フィルムを作製した。

[0075] (評価試験)

実施例及び比較例で作製した化粧フィルムに ついて、 下記の方法により評価 〇 2020/175628 17 卩(:171? 2020 /008062

した。 その結果を下記表 1 に示した。

[0076] (1 ) ヘイズ及び透過率

実施例及び比較例で作製した化粧フィルムに ついて、 トップコート層の組成 の違いによる光学特性への影響を評価するた めに、 巳丁基材 (ユニチカ社 製、 製品名 : 3 - 25 ) 上に、 各実施例及び比較例で使用したトップコート 層用組成物を塗工することによって、 巳丁基材上にトップコート層が設け られた測定用試料を作製した。 この測定用試料のヘイズ及び透過率を、 日本 電色工業社製の濁度計 5000」 を用いて測 定した。 ヘイズは、 「」 丨 3 < 7 1 36」 に準拠した方法で測定した。 透過率は、 「」 1 3 < 736 1 - 1」 に準拠した方法で測定した。

[0077] (2) 透明性

化粧フィルムをトップコート層側から目視に て観察し、 下記基準により評価 した。

〇:印刷層の意匠に対する見え方の低下が小 さい

△ :印刷層の意匠に対する見え方の低下が懸念 れる

X :印刷層の意匠に対する見え方の低下が認め れる

[0078] (3) 艶消し性

化粧フィルムをトップコート層側から目視に て観察し、 下記基準により評価 した。

◎ :高い艶消し性あり

〇:艶消し性あり

X :艶消し性無し

[0079] (4) 手触り感

化粧フィルムのトップコート層の表面を手で 触り、 下記基準により評価した

〇:通常の樹脂フィルムとは異なり、 木材、 土壁又はコンクリートのような 高い質感の手触り感が得られた

△ :通常の樹脂フィルムとは異なる手触り感が 与されていた \¥0 2020/175628 18 卩(:17 2020 /008062

X :手触り感が通常の樹脂フィルムと大差なか た

[0080] [表 1 1

〇 2020/175628 19 卩(:171? 2020 /008062

[0081 ] 上記表 1中、 樹脂ビーズ及びシリカ粒子の添加量の単位 「 「」 は、 トッ プコート層中の樹脂固形分 1 0 0重量部に対する重量部数を表している。

[0082] 上記表 1 に示した結果から、 シリカ粒子の平均粒径が〇. 1〜 1 0 の範 囲で艶消し性が得られており、 〇. 8〜 1 〇 の範囲で高い艶消し性が得 られることが分かった。 なお、 シリカ粒子の添加量は多い方が艶消し性を向 上できるが、 多く し過ぎるとヘイズの増大や透明性の低下が生 じることが分 かった。 また、 樹脂ビーズの平均粒径が 5〜 5 0 の範囲で手触り感が得 られた。

符号の説明

[0083] 1 : トップコート層

2 :熱可塑性樹脂層

3 :印刷層

4 :ベースフイルム

5 :粘着層

1 0 :化粧フイルム




 
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