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Patent Searching and Data


Title:
DECORATIVE SHEET, DECORATIVE OPERATING PANEL AND MANUFACTURING METHOD THEREOF
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/147991
Kind Code:
A1
Abstract:
Disclosed is a decorative sheet that is capable of clearly displaying translucent patterns without leakage of light from an opaque portion and that is used to obtain a capacitive switch operating panel that does not cause malfunctions or inactivation of the capacitive switches. A translucent portion enclosed by an opaque portion is formed as a translucent pattern on a substrate sheet, the opaque portion is formed with insulating black ink, and the insulating black ink contains multiple coloring pigments, of which one type is a carbonaceous powder that comprises 30 wt% or less of the nonvolatile component in the entirety of the insulating black ink.

Inventors:
WATASE TOMOYA (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/059768
Publication Date:
December 10, 2009
Filing Date:
May 28, 2009
Export Citation:
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Assignee:
NISSHA PRINTING (JP)
WATASE TOMOYA (JP)
International Classes:
H01H13/02; B29C45/16; B32B27/00; H01H9/18; H01H11/00; H01H13/00; H01H36/00
Domestic Patent References:
WO2006134843A12006-12-21
Foreign References:
JP2005190950A2005-07-14
JPH0784533A1995-03-31
Attorney, Agent or Firm:
UEKI, Kyuichi et al. (JP)
Hisakazu Ueki (JP)
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Claims:
 基体シート上に遮光部に囲まれた透光部が透光表示柄として形成され、前記遮光部が絶縁性黒色インクで形成され、その絶縁性黒色インクが複数の着色顔料を含有し、そのうちの1種が前記絶縁性黒色インク全体の不揮発成分中30重量%以下の炭素質粉体からなることを特徴とする静電容量スイッチ操作パネル形成用の加飾シート。
 前記絶縁性黒色インクが少なくとも4種以上の着色顔料を含有し、そのうちの1種が前記炭素質粉体からなり、残りの少なくとも3種以上がそれぞれ色調の異なる顔料からなる請求項1記載の加飾シート。
 前記遮光部が、グラビア印刷によって前記絶縁性黒色インクを2層以上積層することによって形成されている請求項1または2のいずれか1項に記載の加飾シート。
 請求項1~3のいずれか1項に記載の前記加飾シートを、前記遮光部が形成されていない前記基体シートの面が金型キャビティに面するように金型内に配置し、前記金型内に成形樹脂を流し込み、冷却固化後に前記基体シートを前記加飾シートから剥離することを特徴とする加飾操作パネルの製造方法。
 請求項1~3のいずれか1項に記載の前記加飾シートと樹脂成形品とを粘着剤で貼り合せて一体化することを特徴とする加飾操作パネルの製造方法。
 樹脂成形品の表面に透光表示柄を形成する透光部と遮光部とが形成され、前記遮光部が絶縁性黒色インクで形成されたものであることを特徴とする加飾操作パネル。
 前記透光表示柄の表面上に隣接する2箇所のスイッチタッチ面の間のLCRメーターによる直列等価抵抗値(ESR)が10Mω以上である請求項6に記載の加飾操作パネル。
 静電容量スイッチと、この静電容量スイッチに対向して設けられる加飾操作パネルとから構成され、
 前記加飾操作パネルは、
 樹脂成形品と、前記樹脂成形品の表面に形成される透光表示柄とを有し、この透光表示柄は、透光部と遮光部とによって形成されるとともに、前記遮光部が絶縁性黒色インクで形成されたものであることを特徴とする電子機器。
Description:
加飾シートおよび加飾操作パネ 並びにその製造方法

 本発明は、例えば携帯電話やデジタル音 プレーヤーといった電子機器の操作パネル 製造するために使用される加飾シートおよ 加飾操作パネル並びにその製造方法に関す 。

 従来、電化製品などに使用される表示パ ルとして、パネル裏面に設けられたLEDなど 光源から光が照射されることによって、パ ル表面に柄を表示するものがある。

 図6に示すように、この種の表示パネルは 、加飾シートの一種である転写シート101を使 用して形成することができる。

 図7に示すように、転写シート101を使用し て形成される表示パネル111は、樹脂成形品109 の表面に、柄を形成するための透光部103と遮 光部104を少なくとも備えており、さらに、剥 離層105、加飾層106および接着層107を備えるこ ともある。

 表示パネル111は、パネル裏面から照射さ る光が透光部103を通過する一方で遮光部104 ついては通過しないようにしてパネル表面 柄を表示するように構成されているため、 光部104には光を完全に遮る隠蔽性が必要と れる。

 遮光部104が効果的に遮光できるようにす には黒色インクを用いるとよい。また、デ イン面においても操作パネルを黒色にする 合が多い。

 グラビア印刷によって遮光部104を形成し 加飾フィルムを用い、表示パネル111を作製 る場合、遮光部104の膜厚は通常、数μm程度 薄いため、遮光部104を形成する際には遮光 の高いインクを使用する必要がある。

特開平7-84533号公報

 近年、携帯電話やデジタル音楽プレーヤ などの電子機器において、内部に静電容量 イッチと呼ばれる入力デバイスを搭載する とが増えてきている。静電容量スイッチと 、指を電極に近づけると電極の静電容量が 化する現象を利用したスイッチである。

 このような電子機器151に対して、静電容 スイッチの検出部121の上部に、従来の表示 ネル111を操作パネルとして配置し、透光部1 03と遮光部104からなる操作アイコンなどの透 表示柄を形成すると(図7参照)、スイッチに れたところと別のスイッチが作動したり(誤 動作)、スイッチに触れてもスイッチが作動 ないこと(不動作)が発生する場合がある。

 これは、表示パネル111の遮光部104が炭素 粉体を含むインクで形成されていて導電性 有することに起因しており、指131が触れる 位の電極122とは別の電極123に微弱電流が流 て指131が触れた部位として検出してしまう めである。

 本発明は、遮光部に十分な隠蔽性を備え つ静電容量スイッチに誤動作や不動作を生 させない、加飾シートおよび加飾操作パネ 並びにその製造方法を提供することを目的 する。

 前記目的を達成するための本発明は、以 のような特徴を備える。

 本発明の静電容量スイッチ操作パネル形 用の加飾シートは、基体シート上に遮光部 囲まれた透光部が透光表示柄として形成さ 、前記遮光部が絶縁性黒色インクで形成さ 、その絶縁性黒色インクが複数の着色顔料 含有し、そのうちの1種が前記絶縁性黒色イ ンク全体の不揮発成分中30重量%以下の炭素質 粉体からなることを要旨とする。

 また、上記の発明において、絶縁性黒色 ンクが少なくとも4種以上の着色顔料を含有 し、そのうちの1種が前記炭素質粉体からな 、残りの少なくとも3種以上がそれぞれ色調 異なる顔料からなることが好ましい。

 また、上記の発明において、遮光部がグ ビア印刷によって絶縁性黒色インクを2層以 上の積層することによって形成することが好 ましい。

 本発明の加飾操作パネルの製造方法は、 記のいずれかの構成からなる加飾シートを 前記遮光部が形成されていない前記基体シ トの面が金型キャビティに面するように金 内に配置し、前記金型内に成形樹脂を流し み、冷却固化後に前記基体シートを前記加 シートから剥離することを要旨とする。

 本発明の加飾操作パネルの製造方法は、 記のいずれかの構成からなる加飾シートと 脂成形品とを粘着剤で貼り合せて一体化す ことを要旨とする。

 本発明の加飾操作パネルは、樹脂成形品 表面に透光表示柄を形成する透光部と遮光 とが形成され、前記遮光部が絶縁性黒色イ クで形成されていることを要旨とする。

 また、上記加飾パネルにおいて、前記透 表示柄の表面上に隣接する2箇所のスイッチ タッチ面の間のLCRメーターによる直列等価抵 抗値(ESR)を10Mω以上とすることが望ましい。

 本発明の電子機器は、静電容量スイッチと この静電容量スイッチに対向して設けられ 加飾操作パネルとから構成され、
 前記加飾操作パネルは、樹脂成形品と、前 樹脂成形品の表面に形成される透光表示柄 を有し、この透光表示柄は、透光部と遮光 とによって形成されるとともに、前記遮光 が絶縁性黒色インクで形成されたものであ ことを要旨とする。

 本発明の加飾シートによれば、遮光部が 縁性黒色インクで形成されているため、遮 部から光を漏らすことなく透光表示柄を明 に表示することができる。

 本発明の加飾シートを用いた加飾操作パ ルによれば、静電容量スイッチに誤動作や 動作を生じさせない操作パネルを得ること できる。

本発明に係る加飾シートの縦断面図で る。 (a)および(b)は成形同時転写法により本 明の操作パネルを製造する一工程を示す縦 面図である。 本発明に係る操作パネルの縦断面図で る。 本発明に係る操作パネルの正面図であ 。 本発明に係る電子機器の縦断面図であ 。 従来の表示パネルの縦断面図である。 従来の電子機器の縦断面図である。

 以下、図面を参照しながらこの発明の実 の形態について詳しく説明する。

 まず、本発明の静電容量スイッチ操作パ ルを形成するための加飾シートについて説 する。

 図1において、上記加飾シートとは、樹脂 成形品の表面を加飾するために用いられるシ ートであり、例えば転写シート1を使用する とができる。

 転写シート1は少なくとも転写層8が形成 れたものであり、その転写層8は、基体シー 2上(図では基体シート2の下側)に透光表示柄 として形成されており、遮光部4に囲まれた 光部3が備えられている。

 図2(a)に示す成形同時転写法によって、樹 脂成形品9の成形と同時にその樹脂成形品9に 写シート1を融着させ、脱型後、転写シート 1の基体シート2を剥離すれば、図2(b)に示すよ うに、転写シート1の転写層8が樹脂成形品9の 表面に転写され、静電容量スイッチ操作パネ ルを形成することができる。なお、成形同時 転写法については後述する。

 上記基体シート2としては、ポリエステル 系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、塩化ビニル 樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリエチレンテレ フタレート樹脂、ポリカーボネート樹脂、ナ イロン樹脂、ビニロン樹脂、アセテート樹脂 、ポリエチレン系樹脂、ポリアミド系樹脂、 ポリアクリル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂 などのプラスチックシートを使用することが できる。

 基体シート2の厚さは、10~100μmのものを使 用するとよい。

 基体シート2はそれ自体、剥離性を備えて いるものを用いるとよい。また、より剥離性 を安定させるために、転写層8との間に離型 を形成してもよい。

 離型層は転写工程後に基体シート2ととも に除去される層である。

 離型層の材質としては、シリコーン樹脂 メラミン樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ 脂などの硬化性樹脂を用いるとよい。

 離型層の形成方法としては、ロールコー 法、スプレーコート法などのコート法、グ ビア印刷法、スクリーン印刷法などの印刷 がある。

 また、基体シート2あるいは上記離型層と の剥離をより確実にするために、必要に応じ て加飾層6との間に剥離層5を形成してもよい

 剥離層5は、成形同時転写後に基体シート 2を剥離した際に、基体シート2または離型層 ら剥離して転写層6側に残り、被転写物の最 外面となる層を形成する。

 剥離層5の材質としては、アクリル系樹脂 、ポリエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹 脂、セルロース系樹脂、ゴム系樹脂、ポリウ レタン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂などの ほか、塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体系樹 、エチレン-酢酸ビニル共重合体系樹脂など コポリマーを用いるとよい。

 剥離層5に硬度が必要な場合には、紫外線 硬化性樹脂などの光硬化性樹脂、電子線硬化 性樹脂などの放射線硬化性樹脂、熱硬化性樹 脂などを選定して用いるとよい。

 剥離層5の形成方法としては、グラビアコ ート法、ロールコート法、コンマコート法な どのコート法、グラビア印刷法、スクリーン 印刷法などの印刷法がある。

 また、意匠性を付与するため転写層8に加 飾層6を付加してもよい。

 加飾層6の材質としては、ポリビニル系樹 脂、ポリアミド系樹脂、ポリエステル系樹脂 、アクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポ リビニルアセタール系樹脂、ポリエステルウ レタン系樹脂、セルロースエステル系樹脂、 アルキド樹脂などの樹脂をバインダーとし、 適切な色の顔料または染料を着色剤として含 有する着色インクを用いるとよい。

 加飾層6の形成方法としては、グラビア印 刷法、スクリーン印刷法、オフセット印刷法 などの通常の印刷法などを用いるとよい。加 飾層6の厚さとしては、1~30μmが好ましい。

 遮光部4に囲まれた透光部3が透光表示柄 なるように、遮光部4の平面形状を決定する

 詳しくは、透光表示柄とは操作パネル裏 からの光の照射有無によって、表示された 表示されなかったり表示状態が切り換えら る柄のことである。

 上記透光表示柄としては三角形や四角形 どの単純な幾何学模様に限らず、例えば操 アイコンの柄を形成するようにしてもよい

 上記遮光部4は絶縁性黒色インクで形成さ れる。

 絶縁性黒色インクは、裏面から光を照射 ても遮光部4に光漏れを起こさない隠蔽性と 、操作パネルの操作中に静電容量スイッチの 誤動作や不動作を引き起こさないための絶縁 性とを操作パネルに付与するためのインクで ある。

 上記絶縁性黒色インクは少なくとも4種以 上の着色顔料からなり、そのうちの1種が絶 性黒色インク全体の不揮発成分中30重量%以 の濃度の炭素質粉体からなることが好まし 。

 上記炭素質粉体の濃度を30重量%以下にす ば、印刷用黒色インクに絶縁性が得られ、 作パネルの静電容量スイッチが、誤動作や 動作を引き起こさないようにすることがで る。

 炭素質粉体の粒子径は1~200nmであることが 望ましい。200nmより大きいと文字再現性につ て印刷適性が悪くなり、1nmより小さいと黒 度や隠蔽性が落ちてしまうからである。

 残りの少なくとも3種の着色顔料は青色系 、赤色系、黄色系の顔料を使用することが望 ましい。混ぜることによって黒色となるから である。

 青色系顔料としては、例えば、Pigment Blue  15(銅フタロシアニン)等が、赤色系顔料とし ては、例えば、Pigment Red 149(パーマネントレ ッドBL)、Pigment Red 144(Cromophtal Red typel)等が 黄色系顔料としては、例えば、Pigment Yellow 12(ジスアゾイエロー)等を使用できる。

 青色系、赤色系、黄色系以外の顔料とし は、例えば、黒色系顔料としてPigment Black  1(アニリンブラック)、Pigment Black 11(鉄黒)等 使用してもよい。

 絶縁性黒色インクに使用する樹脂バイン ーは、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂、 化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂のいずれ か、あるいはこれらの組み合わせを主成分と するものである。

 遮光部4をグラビア印刷で形成する場合は 2層以上に積層すると十分な隠蔽性を得るこ ができる。

 また、遮光部4におけるインク層全体の膜 厚は20μm以下であるのが好ましい。この膜厚 20μmより大きいと、樹脂成形品9に対しロー 転写法などで転写層8を転写する後転写加工 によって操作パネル11を形成する場合に、遮 部4のインキ層膜厚と遮光部4以外の部分の 厚との間で段差が生じ、外観の見栄えが悪 なるからである。

 また、後述する貼り合せ法で操作パネル1 1を形成する場合にも上記と同様の段差が生 て目立ちやすい。

 さらにまた、成形同時転写法で操作パネ 11を形成する場合においてインク層の膜厚 厚いと、溶融した成形樹脂32の熱圧によりイ ンクが溶融して流動しやすくなり、遮光部4 形成パターンが歪んだりするいわゆるイン 流れが起こりやすくなる。

 また、必要に応じて転写層8に接着層7を 加してもよい。

 上記接着層7は、成形同時転写法により転 写シートを樹脂成形品9に接着させるための である。

 樹脂成形品9の材質がポリアクリル系樹脂 の場合は、接着層7の材質としてポリアクリ 系樹脂を用いるとよい。また、樹脂成形品9 材質がポリフェニレンオキシド・ポリスチ ン系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、スチ ン共重合体系樹脂、ポリスチレン系ブレン 樹脂の場合は、これらの樹脂と親和性のあ ポリアクリル系樹脂、ポリスチレン系樹脂 ポリアミド系樹脂などを、接着層7の材質と して使用すればよい。

 接着層7の形成方法としては、グラビアコ ート法、ロールコート法、コンマコート法な どのコーティングや、グラビア印刷、スクリ ーン印刷法などを用いるとよい。

 接着層7の乾燥膜厚は、1~5μmとするのが一 般的である。

 次に、図2を参照しながら成形同時転写法 によって操作パネル11を製造する方法につい 説明する。

 まず、可動型と固定型とからなる成形用 型31内に転写シート1を送り込む。

 その際、枚葉の転写シート1を1枚ずつ送 込んでもよいし、長尺の転写シート1の転写 部分を間欠的に送り込んでもよい。

 上記長尺の転写シート1を使用する場合、 位置決め機構を備えた送り装置を使用して、 転写シート1と成形用金型31との見当が一致す るようにするとよい。

 また、転写シート1を間欠的に送り込む際 に、転写シート1に印刷されたマークをセン ーで検出することにより、転写シート1の送 量をコントロールし、転写柄部分と金型キ ビティとの位置合せを行い、転写シート1を 可動型と固定型とで固定するようにしてもよ い。

 転写シート1は転写層8が形成されていな 基体シート2の面が金型キャビティに面する うにして成形用金型31内に配置する。

 成形用金型31を閉じた後、金型のゲート ら成形樹脂32を成形用金型31内に射出充填し 樹脂成形品9を形成するのと同時にその成形 面に転写シート1を接着させる(図2(a)参照)。

 樹脂成形品9を冷却固化した後、成形用金 型31を開いて基体シート2を剥がすと、転写層 8が樹脂成形品9の表面に転写され、転写工程 完了する(図2(b)参照)。こうして成形表面に 写層8を有する操作パネル11が形成される(図 3参照)。

 操作パネル11を形成するための樹脂成形品9 用いられる成形樹脂32としては、例えばポ エチレン、ポリプロピレン等のポリオレフ ン系樹脂、
 ポリスチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹 、ポリ(メタ)アクリレート系樹脂、アクリ 系樹脂、ポリアセタール樹脂、
 ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレ テレフタレート等のポリエステル樹脂、
 ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、 リフェニレンサルファイド樹脂、ポリイミ 樹脂等の公知の熱可塑性樹脂がいずれも使 できる。これらの樹脂は単独あるいは2種以 上を混合して使用することも可能である。

 本発明の加飾シートは、先に説明した転 シート1に限らず、貼り合せシート(図示せ )を使用することもできる。

 上記貼り合せシートは、転写シート1の層 構成から剥離層5と接着層7を除いたものであ 、樹脂成形品の表面に接着されて一体とな 、樹脂成形品からはみ出た外周部分が切り されるものである。

 貼り合せシートを用いた貼り合せ法によ 静電容量スイッチ操作パネルを形成するに 、まず、樹脂成形品の表面に粘着剤を塗布 その上に上記貼り合せシートを樹脂成形品 表面に接着し、その後樹脂成形品からはみ た外周部分を切り離せばよい。

 上記転写シート1または上記貼り合せシー トを用いて形成された操作パネル11は、透光 示柄を備えるだけでなく、電子機器51を操 するために触れるべき箇所を示すスイッチ ッチ面41、42も備えている(図4、図5参照)。

 また、図5において、操作パネル11は、静 容量スイッチの指を検出するための基板で る検出部21の上面側に配置される。

 上記検出部21は基材24上に電極22、23が形 された構成からなり、スイッチタッチ面41、 42は、電極22、23に対応してそれらの上面に位 置しているが、必ずしも透光表示柄である透 光部3の位置と重ねて配置する必要はない。

 なお、図中52は電子機器筐体を示してい 。

 静電容量スイッチ用の操作パネルには、 面だけでなく内部の層にも絶縁性が要求さ る。しかし、内部の層が絶縁性であるかど かは、通常の絶縁抵抗計では確認できない

 そこで、測定物(操作パネル)を抵抗値、 気容量、インダクタンスの等価回路とみな 、それぞれを独立に測定できるLCRメーター 使用して、直列等価抵抗値(ESR)を測定すれば 、絶縁性を評価することができる。

 LCRメーターで操作パネル11のESRを測定す には、操作パネル11の操作部、詳しくはパネ ル表面上の隣接する2箇所のスイッチタッチ 41、42(図5の破線で示した円)に、LCRメーター 2本のテスター棒をそれぞれ接触させればよ い。

 このスイッチタッチ面41、42の位置は電極 22、23の上方の位置である。測定条件によっ ESRの値が大きく変わるものではないが、本 施形態においては、周波数(FREQ)20kHz、定電圧 印加(CV)1.25Vの条件で測定するものとする。

 LCRメーターで測定したESRが10Mω以上にな ことが好ましい。ESRが10Mω以上であれば、操 作パネル11の静電容量スイッチが誤動作や不 作を引き起こす虞れがないようにすること できる。

 厚さ38μmのポリエチレンテレフタレート ィルムを基体シート2とし、次いで、剥離層5 、加飾層6、および遮光部4に囲まれた透光部3 が透光表示柄となるように遮光部4、および 着層7を順次グラビア印刷法により形成して 転写シート1を得た。

 剥離層5、加飾層6は、それぞれアクリル 樹脂からなるインキを用いて形成した。遮 部4は、下記の絶縁性黒色インクを用い、グ ビア印刷機で2層刷り重ねた。

 接着層7は塩化ビニル-酢酸ビニル共重合体 樹脂からなるインキを用いて形成した。
 a絶縁性黒色インクの組成
  顔料(不揮発成分)           10.0%
  アクリル樹脂(不揮発成分)       18.0%
  ビニル樹脂(不揮発成分)         4.0%
  分散剤(不揮発成分)           0.4%
  MEK(揮発成分)            約31%
  トルエン(揮発成分)           約35%
 a″上記顔料の組成
  三菱化学株式会社製カーボンブラック MA8  40%
  青色系顔料                 21%
  赤色系顔料                 16%
  黄色系顔料                 23%

 絶縁性黒色インクは上記したように4種の 着色顔料a″を含有しており、そのうちの1種 すなわちカーボンブラックは、黒色インク 体の不揮発成分(10.0+18.0+4.0+0.4=32.4%)中の40%で あるから約13%(0.324×0.4)となり、黒色インク全 体の不揮発成分中30重量%以下となる。

 成形同時転写法により図3に示した操作パ ネル11を得た。得られた操作パネル11の操作 の抵抗値を、日置電機株式会社製3532-50 LCR  HiTESTERを使用し、周波数(FREQ)20kHz、定電圧印 (CV)1.25Vの条件で測定したところ、直列等価 抗値(ESR)は150Mωであり、静電容量スイッチ用 の操作パネルとして使用したところ、スイッ チの誤動作や不動作は生じなかった。

 また、操作パネル11の裏側からLED光源12の 光を照らしたところ、透光部3から透光表示 が明瞭に浮かび上がり遮光部4からの光漏れ なかった。

 (比較例1)
 遮光部4を以下の黒色インクとしたこと以外 は実施例1と同様にして形成した転写シート 用い、成形同時転写法により操作パネルを た。
 b黒色インクの組成
  顔料                   10.0%
  アクリル樹脂               18.0%
  ビニル樹脂                 4.0%
  分散剤                   0.4%
  MEK                   約31%
  トルエン                  約35%
 b″上記顔料の組成
  三菱化学株式会社製カーボンブラック MA8  100%

 この場合のカーボンブラックは、黒色イ ク全体の不揮発成分(32.4%)中の100%であるか 約32.4%となり、黒色インク全体の不揮発成分 中30重量%以下という条件を満足しない。

 得られた操作パネルの操作部の抵抗値を 実施例1と同条件で測定したところ、直列等 価抵抗値(ESR)は0.5Mωであり、静電容量スイッ 用の操作パネルとして使用したところ、ス ッチの誤動作が生じてしまった。

 厚さ50μmのポリエチレンテレフタレート ィルムを基体シート2とし、次いで、加飾層6 および遮光部4に囲まれた透光部3が透光表示 となるように、遮光部4を順次グラビア印刷 法により形成して、貼り合せシートを得た。

 遮光部は下記の絶縁性黒色インクを用い、 ラビア印刷機で2層刷り重ねた。
 c絶縁性黒色インクの組成
  顔料                  10.0%
  アクリル樹脂              18.0%
  ビニル樹脂                4.0%
  分散剤                  0.4%
  MEK                  約31%
  トルエン                 約35%
 c″上記顔料の組成
  三菱化学株式会社製カーボンブラック MA8  40%
  青色系顔料                 21%
  赤色系顔料                 16%
  黄色系顔料                 23%

 得られた貼り合せシートを貼り合せ法に って厚さ1mmのポリカーボネート透明板に貼 合せ、一体化することで、操作パネルを得 。

 得られた操作パネルの操作部の抵抗値を 日置電機株式会社製3532-50 LCR HiTESTERを使用 し、周波数(FREQ)20kHz、定電圧印加(CV)1.25Vの条 で測定したところ、直列等価抵抗値(ESR)は86 Mωであった。

 静電容量スイッチ用の操作パネルとして 用したところ、スイッチの誤動作や不動作 生じなかった。また、操作パネルの裏側か LED光源12の光を照らしたところ、透光部3か 透光表示柄が明瞭に浮かび上がり遮光部4か らの光漏れはなかった。

 上述した通り、本発明は、添付図面を参 しながら好ましい実施形態に関連して充分 記載しているが、当該技術分野の熟練者に っては種々の変形や修正を加えて実施する とは可能である。そのような変形や修正は 本発明の技術的範囲を逸脱しない限りにお て、本発明に含まれると理解されるべきで る。

 本発明の加飾シートは、静電容量スイッ を備えた操作パネルの製造に好適であり、 の加飾シートによって加飾された操作パネ は、携帯電話やデジタル音楽プレーヤー等 電子機器に適用することができる。

  1 転写シート
  2 基体シート
  3 透光部
  4 遮光部
  5 剥離層
  6 加飾層
  7 接着層
  8 転写層
  9 樹脂成形品
 11 操作パネル
 12 光源
 21 検出部
 22,23 電極
 24 基材
 31 成形用金型
 32 成形樹脂
 41,42 スイッチタッチ面
 51 電子機器
 52 電子機器筐体




 
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