Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
DECORATIVE SHEET
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/129667
Kind Code:
A1
Abstract:
[PROBLEMS] To provide a decorative sheet that is used for decoration of the surface of interior material, furniture and household equipment, home electric appliance, etc., and that as visual and touch sensations on its surface, imparts uneven, sedate matte and soft sensations, and that excels in abrasion, scratch and organic solvent resistances, and that can maintain matte sensation for a prolonged period of time, ensuring excellent durability. [MEANS FOR SOLVING PROBLEMS] In decorative sheet (1), a protective layer composed mainly of a transparent resin component is superimposed on the surface of print layer (4) of print sheet (5). The protective layer consists of first protective layer (7) superimposed on the print layer (4) of the print sheet (5) and second protective layer (9) containing transparent or semi-transparent spherical particles (8) and superimposed on given areas of the first protective layer (7). The luster of the salient surface of the first protective layer is lower than the luster of the surface of the second protective layer.

Inventors:
FURUKAWA RAITA (JP)
Application Number:
PCT/JP2007/058364
Publication Date:
October 30, 2008
Filing Date:
April 17, 2007
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
SAKAE GRAVURE PRINTING CO LTD (JP)
FURUKAWA RAITA (JP)
International Classes:
E04F13/07; B32B27/00
Foreign References:
JPH02108539A1990-04-20
JPH02103141A1990-04-16
JPH08132583A1996-05-28
JPH09136393A1997-05-27
JP2003266611A2003-09-24
JPH0952339A1997-02-25
JP2007111928A2007-05-10
Attorney, Agent or Firm:
TAMARI, Fujiro et al. (12-19 Nishihommachi 1-chome, Nishi-k, Osaka-shi Osaka 05, JP)
Download PDF:
Claims:
 印刷シートに設けた印刷層の表面に、透明な樹脂成分を主成分とする保護層が設けられてなる化粧シートにおいて、前記保護層が、印刷シートの印刷層上に設けられた第1保護層と、透明又は半透明の球状粒子を含有し前記第1保護層上の所定部分に設けられた第2保護層とからなり、第1保護層の突出した表面の艶が第2保護層表面の艶より低くなっていることを特徴とする化粧シート。
 透明又は半透明なフィルムの裏面に印刷層と隠蔽層を順次設けたフィルム又は着色フィルムを用い、このフィルムの表面に透明な樹脂成分を主成分とする保護層が設けられてなる化粧シートにおいて、前記保護層が、第1保護層と、透明又は半透明の球状粒子を含有し前記第1保護層上の所定部分に必要に応じて設けられた第2保護層とからなり、第1保護層の突出した表面の艶が第2保護層表面の艶より低くなっていることを特徴とする化粧シート。
 上記第2保護層を形成するグラビア印刷版深度が45~120μmであり、上記球状粒子の平均粒径が5~40μmであり、この球状粒子の含有量が前記第2保護層の主成分である樹脂組成物100重量部当たり10~150重量部であることを特徴とする請求項1又は2に記載の化粧シート。
Description:
化粧シート

 この発明は、住宅等の建築物の内装材や 作材、建具等の建築資材、家具什器類、住 機器や家電製品等の表面化粧に使用するた の化粧シート、更に詳しくは、表面は視覚 及び手触り感として凹凸感のある落ち着い 艶消し感があり、しかも、耐摩耗性や耐傷 及び耐有機溶剤性に優れ、艶消し感を長期 わたり維持することのできる耐久性に優れ 化粧シートに関する。

 従来、上述した特殊化粧シートは、次に べるような印刷方法によって製作されてい 。

 先ず第1の方法は、基材の上に木目模様を 形成し、この木目模様の上に透明又は半透明 の艶のある反応性硬化型樹脂塗膜層による表 面保護層を形成し、前記表面保護層の上に艶 消しインキ組成物による導管溝模様層を形成 し、視覚的にエンボス効果を現出させる方法 である(例えば、特許文献1参照)。

 次に第2の方法は、化粧用紙上に木目模様 層を形成し、この木目模様層上に透明又は半 透明の反応性硬化型樹脂による表面保護層を 形成し、前記表面保護層上に反応性硬化型イ ンキによる導管溝模様層を形成し、この導管 溝模様層を形成しない印刷版により透明又は 半透明の表面保護層を前記導管溝模様層に印 刷見当を合わせる方法である(例えば、特許 献2参照)。

 更に、第3の方法は、着色フィルムに木目 模様を印刷し、その上に透明なフィルムを貼 り合わせた後、導管溝等の柄模様をエンボス 版により表面にエンボス加工して凹部を形成 し、更にこの凹部をワイピング手法により谷 染めし、透明又は半透明の表面保護層をグラ ビア方式で全面に形成する方法である。

 ところで、化粧用シートに対する需要者 要望はますます高度になりつつあり、表面 上げによって視覚的エンボス効果、又は、 質的に凹凸があり、かつ、導管溝以外の部 においても落ち着いた艶消し仕上げ表面で り、手触り感として木質感を表現するソフ な仕上げが好まれている。

 また、品質においては、耐摩耗性や耐傷 及び耐有機溶剤性に優れ、かつ、艶消し感 長期にわたり維持することのできる耐久性 優れた化粧シートが要望されている。

 一方、従来よりスエード調を現出させるた に利用されていたビーズを含む塗料による 面保護層により、耐スクラッチ性が良好な 消し化粧材も提案されている。また、表面 護層に凹凸を形成する方法としては、通常 熱エンボス法や賦形シート上へのキャステ ング法が提案されている(例えば、特許文献 3)。

特開昭52-38002号公報

特許第2884842号公報

特開平6-79831号公報

 しかしながら、このような要望を満たす めに提案されている第1と第2の方法による 粧シートは、導管模様部等の所望の部分を 覚的または手触り感として凹部に現出でき が、前記導管模様部等の所望の部分以外の 触り感として木質感を表現するソフトな仕 がりには不十分である。

 また、第3の方法による化粧シートは、エ ンボス版によりエンボス加工して凹部を形成 した後、この凹部をワイピング手法によりイ ンキにて谷染めするために、全ての凹部は同 一色調になり、意匠性において需要者の要望 を満たすことが困難であると共に、他のエン ボスされない部分の手触り感は現出できない 。

 また、前述の特許文献3のビーズ顔料を用 いたものについても、木目模様層上にビーズ 顔料を含有する表面保護層を設け、さらにそ の表面保護層に木目導管溝などの木目板表面 の凹凸を表現する凹凸は、熱エンボス法や賦 形シート上へのキャスティング法が提案され ているが、加工機としてグラビア印刷機以外 に熱エンボス加工機又はキャスティング法の 設備が必要となる。

 そこで、この発明は、グラビア印刷方式 より、表面が耐摩耗性、耐傷性及び耐有機 剤性に優れ、天然木を艶消し塗装した手触 感と視覚的に天然木の木質感が得られ、し も、十分な凹凸感が再現された木目模様の る意匠性に優れたプレコート化粧シートを 供することにある。

 上記のような課題を解決するため、請求 1の発明は、印刷シートに設けた印刷層の表 面に、透明な樹脂成分を主成分とする保護層 が設けられてなる化粧シートにおいて、前記 保護層が、印刷シートの印刷層上に設けられ た第1保護層と、透明又は半透明の球状粒子 含有し前記第1保護層上の所定部分に設けら た第2保護層とからなり、第1保護層の突出 た表面の艶が第2保護層表面の艶より低くな ている構成を採用したものである。

 次に、請求項2の発明は、透明又は半透明 なフィルムの裏面に印刷層と隠蔽層を順次設 けたフィルム又は着色フィルムを用い、この フィルムの表面に透明な樹脂成分を主成分と する保護層が設けられてなる化粧シートにお いて、前記保護層が、第1保護層と、透明又 半透明の球状粒子を含有し前記第1保護層上 所定部分に設けられた第2保護層とからなり 、第1保護層の突出した表面の艶が第2保護層 面の艶より低くなっている構成を採用した のである。

 上記請求項1又は2の発明において、印刷 とは、例えば木目模様等の意匠性のある模 が印刷される層をいい、模様は木目に限ら ず、各種幾何学模様、陰影模様により凹凸 金属表面を表現したもの等各種模様が印刷 れたものも含み、更に単一色に印刷された 模様のものも含まれる。

 上記請求項2の発明において、着色フィル ムとは、前者の透明又は半透明なフィルムの 裏面に印刷層と隠蔽層を設けることに代えて 、フィルム内に予め顔料等の着色剤を練り込 んだりフィルムの表面に印刷を行って着色さ れたフィルムをいう。

 また、上記請求項1又は2の発明において 透明又は半透明の球状粒子としては、微細 樹脂ビーズや無機ビーズを用いたものがあ 、樹脂ビーズとしては、アクリル樹脂ビー 、ポリウレタン樹脂ビーズ、ポリエチレン 脂ビーズ、ポリスチレン樹脂ビーズ、メラ ン樹脂ビーズ等の透明な有機化合物の樹脂 状ビーズがあり、無機ビーズとしてはアル ナやシリカ粉末、ガラス粒子等の透明無機 の球状粒子ビーズなどがある。

 なお、球状粒子として透明又は半透明な のに限ったのは、保護層の下部の印刷層や 色フィルムの色彩に視覚的な影響を与えな ようにするためである。

 また、第2保護層が設けられる第1保護層 の所定部分とは、化粧シート表面に現そう する凹凸表現のうち凸部分をいい、例えば 木目模様なら導管溝の凹部、年輪模様の凹 及び微細繊維組織等の凹部を表現するため 印刷層の前記模様以外の部分に見当合わせ 行って設ける部分である。しかし、この所 部分は必ずしも印刷層の模様と一致させる 要はなく、模様と一致しないランダムな凹 表現とすることもできる。要するに、印刷 の模様と第2保護層が設けられることによる 凸とが一致しなくても、見た目の模様と、 触り感(凹凸による)により、リアル感は十 に現出することができる。

 また、上記請求項1又は2の発明において 第1保護層の突出した表面の艶が第2保護層表 面の艶より低くなっているとは、第1保護層 うち第2保護層に覆われていない外側に現れ 部分である凹部と、第2保護層の表面である 凸部の表面の艶に差があり、凹部の艶が凸部 より艶消しになっている状態をいい、この状 態を得るためには第1保護層と第2保護層にお て艶消剤を含有しない樹脂の艶差によって あるいはその塗布量によって艶差を生じさ 、第2保護層は第1保護層より艶を現出させ 又は、第1保護層にのみ艶消剤を含有させる 、或いは第1保護層及び第2保護層の両者に 有させる艶消剤の材料や分量を調整して、 1保護層を第2保護層より艶消し状態とする等 の適宜手段にて行うことができる。

 次に、請求項3の発明は、上記請求項1又 2の発明において、上記第2保護層を形成する グラビア印刷版深度が45~120μmであり、上記球 状粒子の平均粒径が5~40μmであり、この球状 子の含有量が前記第2保護層の主成分である 脂組成物100重量部当たり10~150重量部である うにしたものである。

 更に、上記請求項1乃至3の発明において 第1保護層および耐傷性を良好にする球状粒 を含有している第2保護層の樹脂に、反応性 硬化型樹脂や紫外線・電子線硬化型樹脂を用 いることにより耐溶剤性にも優れた品質のシ ートとなった。

 上記第1保護層及び第2保護層の主成分で る反応性硬化型樹脂組成物としては、アク ルポリオールまたはポリエステルポリオー とポリイソシアネートからなる生成物、ア ノアルキッド樹脂にパラトルエンスルホン のような触媒を加えたものを使用する。必 に応じて可塑剤、安定剤、分散剤、艶消し 、希釈剤を添加してもよいのはもちろんの とである。

 ここで、上記請求項1における印刷シート は、不透明な化粧シートを基材とし、この基 材上に隠蔽ベタ層と印刷層を設けて形成され 、第1保護層がこの印刷層の上に設けられ、 明又は半透明な球状粒子を含有する第2保護 は、第1保護層上の所定の位置に設けられて いる。

 また、上記請求項2における印刷シートは 、透明又は半透明なフィルムを基材とし、こ の基材上の裏面に印刷層と隠蔽ベタ層とを順 次設けて形成されたフィルムか、又は基材の 段階で最初から着色が施されている着色フィ ルムを用い、その表面には第1保護層がこの 刷層の上に設けられ、透明又は半透明な球 粒子を含有する第2保護層は、第1保護層上の 所定の部分に設けられている。

 この発明によると、第1及び第2保護層に り、表面が耐摩耗性、耐傷性及び耐有機溶 性に優れたものとなり、例えば木目模様の 刷層を有する化粧シートに適用すれば、天 木を艶消し塗装した感じの仕上がりとなり 手触り及び視覚的な木質感が天然木に近づ 、しかも、第2保護層が無い部分と第2保護層 がある部分との視覚的な凹凸感及び手触り感 としての段差、及び、さらに球状粒子を含有 する第2保護層の球状粒子の突出によって、 凸の段差が十分得られると共に、種々の寸 の段差のある微細な凹凸ができ、種々の凹 感が再現された木目模様のある意匠性に優 た木目模様を現出させることができる。

 即ち、この発明で得られたシートは、第2 保護層に透明又は半透明の球状粒子を含有し ているために、落ち着いた艶消表面であり、 レンズ効果によりソフトな外観が得られ、更 に第2保護層の表面は微細な凹凸があり、材 感の手触り感に酷似し、意匠性の高いシー が得られた。

 更に、第2保護層が無い部分が凹部となり 、この凹部における第1保護層の突出した表 の艶が第2保護層表面の艶より低くなってい ことで、凹部が凸部より艶消し状態となり 凹凸部の艶の差によって、視覚的な凹凸感 得られるようになる。

 なお、一般的に化粧シートの表面全体の 沢度は、JIS Z-8741に準じた鏡面光沢度測定 により測定されるグロス値(60°入射)が40程度 までかそれ以下の値、好ましくは20以下が、 ち着いた艶消し感があり、又、第1保護層が 突出している部分のグロス値と第2保護層の ロス値に差を付けると、視覚的に凹凸感が 現されるが、そのグロス値差が大きすぎる ソフト感が表現できず、そのグロス値差は01 ~20の範囲が好ましい。

 更に、第1保護層の効果として、紙等の繊 維質基材の場合には塗布した反応性硬化型樹 脂により繊維質基材特有の吸収性が場所によ って異なる、所謂地合ムラによる第2保護層 含まれる球状粒子が埋没することなく表面 ら突出する球状粒子が安定して、凹凸によ 手触り感や艶消し効果の安定性が向上する また、第1保護層が表面に突出している即ち 第2保護層の無い部分の耐摩耗性や耐傷性及 び耐溶剤性である物性を確保している。

 以下、この発明の実施の形態を添付図面 基づいて説明する。

 図1に示すように、化粧シート1は、基材 不透明な化粧用紙2を用い、グラビア印刷機 よってこの化粧用紙2上に隠蔽ベタ層3と、 トロセルロース系、ウレタン系、アクリル 、塩化ビニール-酢酸ビニル共重合体、ポリ ステル等をバインダーとした通常インキに り、例えば木目模様の印刷層4を設けて印刷 シート5を形成する。

 上記化粧用紙2としては、薄葉紙、強化紙 、含浸紙、合成紙、着色ポリエステルフィル ム、着色塩化ビニルフィルム、着色オレフィ ン系フィルム、アルミ泊等を挙げることがで きる。

 なお、この木目模様の印刷層4を形成する 着色インキとしては、パール顔料、金属粉末 等インキ等による光輝性顔料を含有するイン キで形成することにより、木目板の木目固有 の光沢、即ち「照り」が表現され、より天然 木の木質感が得られる。

 更に、前記印刷シート5の表面に、保護層 6として、適宜艶消剤を含有する第1保護層7と 、適宜艶消剤と球状粒子8を含有する第2保護 9を設けた構造になっている。

 上記第1保護層7は、印刷シート5の木目模 の印刷層4の上に所定の厚みで印刷されて設 けられ、第2保護層9は、導管溝模様部とその の模様部が形成されない部分を有する所望 木目模様の印刷版を用い、印刷シート5の前 記木目模様の印刷層4の木目模様の所定部分 合わせて第1保護層7上に印刷されて設けられ ている。

 上記第1保護層7と第2保護層9は、高強度の 塗膜を形成する反応性硬化型樹脂で、アミノ アルキッド系樹脂、不飽和ポリエステル系樹 脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アク リル樹脂等を主成分としており、両者は同一 の樹脂であっても異なった樹脂であってもよ い。

 第1保護層には上記樹脂に適宜艶消剤を添 加するが、その艶消剤としては、一般的な従 来のシリカ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム 、クレイ、タルク等の無機質微粉末でよい。

 第2保護層9に関しても、前記樹脂に球状 子8を添加して形成される。ここでいう球状 子とは、離心率の小さい楕円体状や、面数 多いか又は角の丸まった多面体状の外形が 状に近い粒子であればよい。この角のない 状粒子であると、グラビア印刷方式による 脂塗装時にドクターブレードを痛める率も なく、かつ、得られた化粧シートの表面は っ掻き傷や擦り傷等の耐傷性及び耐摩耗性 優れ、しかも粒子の脱落に対する耐性が得 れて表面形状が変化しにくい。

 上記球状粒子8は、アクリル系樹脂、ウレ タン系樹脂、アルミナ、メラミン粒子、シリ カ等のビーズを用い、その平均粒径が5~40μm 真球が好ましく、第2保護層9は、この球状粒 子8の含有量が前記第2保護層9の主成分である 樹脂組成物100重量部当たり10~150重量部に設定 され、この球状粒子8は第2保護層9の表面に一 部突出することになる。

 第1保護層及び第2保護層の耐傷性や耐摩 性をさらに向上させるために、スリップ剤 添加して、樹脂の潤滑性を与えることは有 である。スリップ剤としては、脂肪酸アミ 、高級脂肪酸等の脂肪酸誘導体やオレフィ ワックス、シリコーンオイルを主成分の樹 組成物100重量部当たり0.1~5重量部程度を適宜 選定し添加すればよい。

 また、第2保護層9は、例えば木目模様の 合、導管溝模様部と微細繊維模様部及びそ 他の模様部が形成されない部分を有する所 の木目模様が設けられ、そのグラビア印刷 深度が45~120μmであるグラビア印刷版を用い 印刷シート5の前記木目模様の印刷層4の所定 部分に合わせて第2保護層より艶の低い第1保 層7上に印刷されているので、第1保護層と 2保護層の艶差による視覚的凹凸感と、第2保 護層9の厚みによって発生した段差とその表 への球状粒子8の突出により、凹凸感が再現 れた意匠性に優れた木目模様を現出させる とができることになる。

 このようにして製作された化粧シート1は 、住宅等の建築物の内装材や造作材、建具等 の建築資材、家具什器類、住宅機器や家電製 品等の表面化粧に使用するものであり、この 化粧シート1は、木質感をよりリアルに現出 べく、視覚的な凹凸感及び手触りとしてソ トである凹凸感のある落ち着いた艶消し感 備えており、しかも、耐摩耗性や耐傷性及 耐有機溶剤性に優れ、艶消し感を長期にわ り維持することのできる耐久性に優れてい 。

 図2は、透明フィルムを基材とした化粧シ ートの実施の形態を示すものである。

 図示のように、化粧シート1″は、基材に 透明フィルム10を用い、グラビア印刷機によ てこの透明フィルム10の裏面上にウレタン 樹脂、アクリル系樹脂、塩化ビニール-酢酸 ニル共重合体樹脂、ポリエステル系樹脂等 バインダーとした通常着色インキを適宜選 して形成された木目模様の印刷層4と、隠蔽 ベタ層3を設けて印刷フィルム11を形成し、前 記印刷フィルム11の基材の表面に、保護層6と して、艶消剤を含有する第1保護層7と、球状 子8を含有する第2保護層9を設けた構造にな ている。

 上記透明フィルム10としては、ポリエス ルフィルム、塩化ビニルフィルム、オレフ ン系フィルム等を挙げることができる。

 上記第1保護層7は、印刷フィルム11の上に 所定の厚みで印刷されて設けられ、第2保護 9は、導管溝模様部と微細繊維組織模様部及 その他の模様部が形成されない部分を有す 所望の木目模様の印刷版を用い、印刷フィ ム11の前記木目模様の印刷層4の木目模様の 定部分に第1保護層7上に印刷されて設けら ている。

 その他、上記第1保護層7と第2保護層9、及 び球状粒子8の構成、材料、厚み、及び印刷 段等は、図1の実施形態とほぼ同様であり説 を省略する。

 この実施形態の化粧シート1″は、図1の 粧シート1と同様、表面が耐摩耗性、耐傷性 び耐有機溶剤性に優れたものとなり、天然 を視覚的及び手触り感として凹凸のある落 着いた艶消し塗装した状態と球状粒子によ レンズ効果によって、視覚的にソフト感の る仕上がり表面が得られる。

 また、このようにして製作された化粧シ ト1″は、住宅等の建築物の内装材や造作材 、建具等の建築資材、家具什器類、住宅機器 や家電製品等の表面化粧に使用するものであ り、この化粧シート1″は、表面が視覚的及 手触り感として凹凸感のある落ち着いた艶 し感があり、しかも、耐摩耗性や耐傷性及 耐有機溶剤性に優れ、艶消し感を長期にわ り維持することのできる耐久性に優れてい 。

 グラビア印刷方式により、坪量30g/m 2 の薄葉紙に硝化綿系通常インキにて木目柄模 様の印刷(下地ベタ版、木肌版、調子版、導 版)を施した。木肌模様版には雲母からなる ール顔料インキを使用した。その上に第1保 護層としてアクリルポリオールにポリイソシ アネートを添加した2液硬化型アクリルウレ ン樹脂を乾燥後のグロス値が10及び塗布量が 3g/m 2 になるように全面に塗布し、第2保護層とし 、導管模様部及び微細繊維組織部が形成さ ない版深度90μmの印刷版により前記模様部に 合わせて下記配合の透明樹脂ビーズ入り樹脂 塗料を塗布し、乾燥させて巻き取りをした。

 第2保護層部分のグロス値は18~20であり、 の化粧紙を巻き取り状態で60℃に保たれた 生室で3日放置し、各層の密着強化促進、樹 の硬化促進、ブロッキング防止のための養 を行い、本発明の化粧材である化粧紙を得 。

[透明印刷塗料組成]
(1)透明架橋型アクリル樹脂ビーズ(平均粒径30 μm)         25部
(2)バインダー(ポリエステルポリオール樹脂/ クリルポリオール樹脂) 20部
(3)スリップ剤(シリコーンオイル)                    1部
(4)硬化剤(ヘキサメチレンジイソシアネート レポリマー)       20部
(5)ブロッキング防止剤(アマイド系ワックス)              1部
(6)溶剤(酢酸エチル、酢酸ブチル)                   50部

 グラビア方式両面印刷機にて、厚み0.1mmの 明オレフィンフィルムの裏面に通常のウレ ン系インキにて皺溝模様のある皮革模様印 (柄模様版、下地ベタ版)を施し、フィルムを 反転後、第1保護層として、微細な凹凸が処 された艶消し状態の表面には艶消剤が配合 れた透明なアクリルポリオールにポリイソ アネートを添加した2液硬化型アクリルウレ ン系樹脂を乾燥後のグロス値が01及び塗布 が2g/m 2 になる様に全面に塗布し、第2保護層として 皺溝模様が形成されない版深度70μmの印刷板 により皺溝模様部と印刷見当を合わせ下記配 合の透明樹脂ビーズ入り樹脂塗料を塗布し、 乾燥して巻き取りをした。

 第2保護層部分のグロス値06~07であり、こ 化粧シートを20℃に保たれた養生室に5日間 置し、各層の密着強化促進、樹脂の硬化促 、ブロッキング防止のための養生を行い、 発明の化粧材である化粧シートを得た。

[透明艶消印刷塗料組成]
(1)透明メラミン樹脂ビーズ(平均粒径10μm)            20部
(2)艶消剤(シリカ 平均粒径1.5μm)                2部
(3)バインダー(アクリルポリオール樹脂)               18部
(4)硬化剤(ヘキサメチレンジイソシアネート レポリマー)       10部
(5)溶剤(酢酸エチル、酢酸ブチル)                   40部

 グラビア印刷方式により、厚み0.1mmの塩化 ニル樹脂フィルム(可塑剤の含有量20重量部) 裏面に塩化ビニール-酢酸ビニール共重合体 インキにて木目模様印刷(柄模様版、下地ベ 版)を施し巻き取りをした。再度グラビア印 機にて、第1保護層として、表面には艶消剤 が添加されたアクリルポリオールにポリイソ シアネートを添加した2液硬化型アクリルウ タン系樹脂を乾燥後グロス値が04及び塗布量 が2g/m 2 になる様に全面に塗布し、第2保護層として 目状の導管模様及び微細繊維組織模様部が 成されない版深度60μmの印刷版にて下記配合 の透明樹脂ビーズ入り樹脂塗料所定の部分に 塗布し、乾燥させて巻き取りをした。

 第2保護層部分のグロス値は20であり、こ 化粧シートを実施例2と同様に養生室に放置 し、本発明の化粧材である化粧シートを得た 。

[透明艶消印刷塗料配合例]
(1)透明架橋型アクリルビーズ(平均粒径12μm)            20部
(2)艶消剤(シリカ 平均粒径2μm)                  2部
(3)バインダー(アクリルポリオール樹脂)               18部
(4)硬化剤(キシリレンジイソシアネート)               10部
(5)溶剤(酢酸エチル、酢酸ブチル)                   40部

化粧シートを拡大した縦断面図 化粧シートの他の例を拡大した縦断面

符号の説明

1    化粧シート
2    化粧用紙
3    隠蔽ベタ層
4    木目模様の印刷層
5    印刷シート
6    保護層
7    第1保護層
8    球状粒子
9    第2保護層
10   透明フィルム
11   印刷フィルム




 
Previous Patent: DATA PROCESSING CIRCUIT

Next Patent: BRAKE SYSTEM FOR ELEVATOR