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Title:
DEODORIZED SOYBEANS, DEODORIZED SOYBEAN MEAL, APPARATUS FOR DEODORIZING SOYBEANS, APPARATUS AND METHOD FOR PRODUCING DEODORIZED SOYBEAN MEAL AND FOOD
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/141902
Kind Code:
A1
Abstract:
It is intended to provide deodorized soybeans, in which nutritional components such as protein contained in the soybeans are prevented from thermal changes followed by denaturation or elution, which thus sustain the highly nutritional components such as protein contained in the soybeans and exert the potential health-promoting effects inherent to soybeans and from which the greenish smell of soybeans has been exclusively eliminated; a deodorized soybean meal; an apparatus for deodorizing soybeans to be used for producing the deodorized soybeans as described above; an apparatus for producing a deodorized soybean meal to be used for producing the deodorized soybean meal as described above; a method of producing the deodorized soybean meal as described above; and a food containing the deodorized soybeans or deodorized soybean meal as described above. While rotating and heating an inner pot (2) containing soybeans having been fed thereinto, the moisture and greenish smell components of the soybeans are evaporated off to give deodorized soybeans. The heating is conducted at about 100oC for 20 to 30 minutes. After cooling, the deodorized soybeans are dehulled and then the dehulled soybeans are ground to give a deodorized soybean meal.

Inventors:
UESUGI KAZUHIKO (JP)
UESUGI TERUAKI (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/059336
Publication Date:
November 26, 2009
Filing Date:
May 21, 2008
Export Citation:
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Assignee:
UESUGI KAZUHIKO (JP)
UESUGI TERUAKI (JP)
International Classes:
A23L11/00; A23L11/30; F26B17/20
Foreign References:
JPS623754A1987-01-09
JP2005318850A2005-11-17
JP2005124406A2005-05-19
JPS626648A1987-01-13
JPH06323728A1994-11-25
Attorney, Agent or Firm:
KOHNO, Takao (JP)
Takao Kono (JP)
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Claims:
 大豆を投入した容器を回転させつつ加熱し、前記大豆の水分及び生臭成分を蒸発させてなることを特徴とする脱臭大豆。
 請求項1に記載の脱臭大豆を粉砕してなることを特徴とする脱臭大豆粉末。
 大豆の生臭成分を蒸発させて脱臭大豆を製造する大豆脱臭装置において、
 大豆が投入され、排気口を有する内釜と、
 該内釜を被包するように構成され、該内釜との間に通流させる流体を導入する導入管、及び流体を排出する排出管を有する外釜と、
 前記内釜を回転させる回転手段と
 を備えることを特徴とする大豆脱臭装置。
 前記内釜は、撹拌羽根を備える請求項3に記載の大豆脱臭装置。
 大豆の生臭成分を蒸発させて脱臭する大豆脱臭装置と、該大豆脱臭装置により脱臭した大豆を粉砕する粉砕装置とを備え、脱臭大豆粉末を製造する脱臭大豆粉末装置において、
 前記大豆脱臭装置は、請求項3又は4に記載の大豆脱臭装置であり、
 該大豆脱臭装置により脱臭された大豆が投入される内釜、並びに
 該内釜を被包するように構成され、該内釜との間に通流させる流体を導入する導入管、及び流体を排出する排出管を有する外釜を備える大豆冷却装置と、
 前記内釜を回転させる回転手段と
 を備え、
 前記大豆脱臭装置により脱臭された大豆が前記大豆冷却装置により冷却された後、前記粉砕装置により粉砕されるように構成されていることを特徴とする脱臭大豆粉末製造装置。
 大豆を容器へ投入する工程と、
 前記容器を回転させ、前記大豆を攪拌しつつ加熱し、略100℃で20~30分、前記大豆の水分及び生臭成分を排気しつつ加熱を続ける加熱工程と、
 該加熱工程により加熱した大豆を冷却する工程と、
 該工程により冷却した大豆の表皮を除去する工程と、
 該工程により表皮を除去した大豆を粉砕する工程と
 を有することを特徴とする脱臭大豆粉末の製造方法。
 前記加熱工程は、前記容器を水蒸気により加熱する工程である請求項6に記載の脱臭大豆粉末の製造方法。
 前記加熱工程は、前記容器を20~30分かけて略100℃まで昇温して加熱する工程である請求項6又は7に記載の脱臭大豆粉末の製造方法。
 請求項1に記載の脱臭大豆、又は請求項2に記載の脱臭大豆粉末を含有してなることを特徴とする食品。
 デンプン、デキストリン、及びシクロデキストリンからなる群から選択される少なくとも1種を含有してなる請求項9に記載の食品。
 野菜粉末を含有する顆粒状のスープ、又は野菜粉末を含有し、凍結乾燥してなるスープを構成する請求項10に記載の食品。
 穀類、及び調味液を含有し、粥、雑炊、又はリゾットを構成する請求項9に記載の食品。
 卵、野菜類、肉・魚介類、きのこ、クリーム及びごまからなる群から選択される少なくとも1種を含有してなる請求項12に記載の食品。
 凍結乾燥してなる請求項12又は13に記載の食品。
 豆乳、穀類、及び調味液を含有して、粥、雑炊、又はリゾットを構成し、前記粥、雑炊、又はリゾットを凍結乾燥してなることを特徴とする食品。
 請求項1に記載の脱臭大豆、又は請求項2に記載の脱臭大豆粉末を含有してなる豆乳、穀類、及び調味液を含有して、粥、雑炊、又はリゾットを構成し、前記粥、雑炊、又はリゾットを凍結乾燥してなることを特徴とする食品。
Description:
脱臭大豆、脱臭大豆粉末、大豆 臭装置、脱臭大豆粉末製造装置、脱臭大豆 末の製造方法、及び食品

 本発明は、生臭成分が除去された脱臭大 、脱臭大豆粉末、前記脱臭大豆を製造する めの大豆脱臭装置、前記脱臭大豆粉末を製 するための脱臭大豆粉末製造装置、脱臭大 粉末の製造方法、及び前記脱臭大豆又は脱 大豆粉末を含有する食品に関する。

 大豆には、蛋白質のほか、脂質、糖質、 ソフラボン、食物繊維、ビタミン、カルシ ム等のミネラル、サポニン等の栄養成分が 富に含まれているので、栄養源として重要 ある。大豆ペプチドは、筋肉づくりに最適 ある。筋肉が使用された場合に筋繊維が修 されるが、運動直後の30分後、又は就寝後 1~3時間後の成長ホルモンが分泌されるタイ ングに蛋白質が補給されると、効率的に筋 が増強される。他の蛋白原と異なり、体内 の吸収スピードが速いので、大豆ペプチド このタイミングに合わせて補給することが きる。そして、大豆は低カロリーであるの 、就寝前でも余分な脂肪及び糖質を摂取す ことなく、蛋白質を摂取することができる

 ゲニステイン、ダイゼイン、グリシテイン のイソフラボンは大豆イソフラボンと総称 れ、弱い女性ホルモン作用を示すことから 粗鬆症、及び更年期障害の軽減等が期待さ ている。従って、大豆イソフラボンはサプ メントにも用いられている。
 さらに、大豆の胚芽に含まれるサポニンは コレステロールの吸収を抑制し、血液の流 を正常に保ち、老化防止作用、抗ガン作用 有することが知られている。
 レシチンは、善玉コレステロールの増加作 、脂質代謝の改善作用、記憶力・集中力の 加作用を有することが知られている。
 また、大豆の1種である黒豆は、動脈硬化及 び脳梗塞を防止するという抗酸化作用を有す るポリフェノールを多く含有する。
 以上のように、大豆が含有する蛋白質及び の栄養素には、潜在的な健康効果があるこ が医療・及び保険専門家によって広く認め れており、低カロリーであることもあって 近年の健康ブームにより、大豆を原料とし 、豆腐,納豆,菓子等の加工食品や健康食品 広く製造されている。上述の作用から、大 製品の中には特定保健用食品に指定されて るものもある。

 ところで、生大豆には独特の生臭みがあり 加工食品等の原料にする場合、この生臭み 除去することが必要不可欠である。
 この独特の生臭みの原因は、生大豆に含ま ている酸化酵素リポキシゲナーゼが不飽和 肪酸に作用することにより生成されるヘキ ナール、及びヘキサノール等にあり、これ の物質を除去する、又は発生を防止する必 がある。
 この生臭成分を除去する方法として、蒸気 熱による脱臭方法等が提案されている(例え ば、特許文献1)。

特開昭53-29951号公報

 しかしながら、上述の特許文献1等の蒸気加 熱による脱臭方法によれば、長時間、水蒸気 を直接大豆に当てるので、大豆が含有する蛋 白質等の栄養成分が熱変化を受けて変質し、 又は溶出して、大豆に潜在する健康効果が奏 されなくなるという問題があった。
 また、特許文献1に記載された方法において は、アルコール類を噴霧する脱臭過程も有し ているが、大豆に含有する栄養成分に化学的 変化を与え、大豆に潜在する健康効果の損失 を生じさせ、ひいては大豆を原料とした加工 食品等を食した者の人体に影響を与えること になり、好ましくない。

 本発明は、斯かる事情に鑑みてなされた のであり、大豆が含有する蛋白質等の栄養 分が熱変化を受けて変質し、又は溶出する とを抑制し、大豆が含有する蛋白質等の豊 な栄養成分を保有して、大豆に潜在する健 効果を奏する一方、大豆の生臭みが除去さ た脱臭大豆、脱臭大豆粉末、前記脱臭大豆 製造するための大豆脱臭装置、前記脱臭大 粉末を製造するための脱臭大豆粉末製造装 、前記脱臭大豆粉末を製造する方法、及び 記脱臭大豆又は脱臭大豆粉末を含有する食 を提供することを目的とする。

 第1発明に係る脱臭大豆は、大豆を投入し た容器を回転させつつ加熱し、前記大豆の水 分及び生臭成分を蒸発させてなることを特徴 とする。

 本発明においては、直接、水蒸気を大豆 当てて大豆を加熱するのではなく、容器を 熱して間接的に大豆を加熱するので、大豆 含有する蛋白質等の栄養成分が熱変化を受 て変質し、溶出することが抑制されている そして、生臭成分は蒸発して大豆から除去 れる。加熱時に容器は回転させられるので 大豆は容器の内壁に焼き付くことがなく、 一に加熱され、大豆は効率良く脱臭される

 第2発明に係る脱臭大豆粉末は、第1発明 脱臭大豆を粉砕してなることを特徴とする

 第3発明に係る大豆脱臭装置は、大豆の生 臭成分を蒸発させて脱臭大豆を製造する大豆 脱臭装置において、大豆が投入され、排気口 を有する内釜と、該内釜を被包するように構 成され、該内釜との間に通流させる流体を導 入する導入管、及び流体を排出する排出管を 有する外釜と、前記内釜を回転させる回転手 段とを備えることを特徴とする。

 本発明においては、直接、水蒸気を大豆 当てて大豆を加熱するのではなく、内釜を 熱して間接的に大豆を加熱するので、大豆 含有する栄養成分が熱変化を受けて変質し 溶出することが抑制されている。そして、 臭成分は蒸発して大豆から除去される。加 時に内釜は回転させられるので、大豆は内 の内壁に焼き付くことがなく、均一に加熱 れ、大豆は効率良く脱臭される。

 第4発明に係る大豆脱臭装置は、第3発明 おいて、前記内釜は、撹拌羽根を備えるこ を特徴とする。

 本発明においては、大豆が良好に撹拌さ 、均一に加熱され、大豆は効率良く脱臭さ る。

 第5発明に係る脱臭大豆粉末製造装置は、 大豆の生臭成分を蒸発させて脱臭する大豆脱 臭装置と、該大豆脱臭装置により脱臭した大 豆を粉砕する粉砕装置とを備え、脱臭大豆粉 末を製造する脱臭大豆粉末装置において、前 記大豆脱臭装置は、第3発明又は第4発明の大 脱臭装置であり、該大豆脱臭装置により脱 された大豆が投入される内釜、並びに該内 を被包するように構成され、該内釜との間 通流させる流体を導入する導入管、及び流 を排出する排出管を有する外釜を備える大 冷却装置と、前記内釜を回転させる回転手 とを備え、前記大豆脱臭装置により脱臭さ た大豆が前記大豆冷却装置により冷却され 後、前記粉砕装置により粉砕されるように 成されていることを特徴とする。

 本発明においては、脱臭された大豆を大 冷却装置により急冷することができ、大豆 脱臭工程と冷却工程とを連続して行うこと でき、効率良く脱臭大豆粉末を製造するこ ができる。

 第6発明に係る脱臭大豆粉末の製造方法は 、大豆を容器へ投入する工程と、前記容器を 回転させ、前記大豆を攪拌しつつ加熱し、略 100℃で20~30分、前記大豆の水分及び生臭成分 排気しつつ加熱を続ける加熱工程と、該加 工程により加熱した大豆を冷却する工程と 該工程により冷却した大豆の表皮を除去す 工程と、該工程により表皮を除去した大豆 粉砕する工程とを有することを特徴とする

 本発明においては、直接、水蒸気を大豆に てて大豆を加熱するのではなく、容器を加 して間接的に大豆を加熱するので、大豆が 有する栄養成分が熱変化を受けて変質し、 出することが抑制されている。そして、生 成分は蒸発して大豆から除去される。加熱 に容器は回転させられるので、大豆は容器 内壁に焼き付くことがなく、均一に加熱さ 、大豆は効率良く脱臭される。
 また、本発明においては、脱臭後に表皮を 去しており、脱臭の前処理として脱皮する 合と異なり、胚芽が除去されないので、胚 に含まれるサポニン等の有用な栄養成分が 終製品に残留する。

 第7発明に係る脱臭大豆粉末の製造方法は、 第6発明において、前記加熱工程は、前記容 を水蒸気により加熱する工程であることを 徴とする。
 本発明においては、安価に生大豆を加熱す ことができる。

 第8発明に係る脱臭大豆粉末の製造方法は 、第6又は第7発明において、前記加熱工程は 前記容器を20~30分かけて略100℃まで昇温し 加熱する工程であることを特徴とする。

 第9発明に係る食品は、第1発明の脱臭大豆 又は第2発明の脱臭大豆粉末を含有してなる とを特徴とする。
 本発明においては、低カロリーであり、良 な蛋白質等の豊富な栄養成分を含有し、し も生臭みがない。

 第10発明に係る食品は、第9発明において、 ンプン、デキストリン、及びシクロデキス リンからなる群から選択される少なくとも1 種を含有してなることを特徴とする。
 本発明においては、大豆由来の健康効果を する、サプリメント等の健康食品が得られ 。

 第11発明に係る食品は、第10発明において、 野菜粉末を含有する顆粒状のスープ、又は野 菜粉末を含有し、凍結乾燥してなるスープを 構成することを特徴とする。
 本発明においては、大豆に含有される蛋白 等の栄養成分に加えて、野菜に含有される 養成分も摂取することができる。

 第12発明に係る食品は、第9発明において、 類、及び調味液を含有し、粥、雑炊、又は ゾットを構成することを特徴とする。
 本発明においては、大豆に含有される蛋白 等の栄養成分に加えて、炭水化物も摂取す ことができ、主食とすることができる。

 第13発明に係る食品は、第12発明において、 卵、野菜類、肉・魚介類、きのこ、クリーム 及びごまからなる群から選択される少なくと も1種を含有してなることを特徴とする。
 本発明においては、大豆に含有される蛋白 等の栄養成分、及び炭水化物に加えて、卵 野菜類、肉・魚介類、きのこ、クリーム及 ごま等に含有される栄養成分も摂取するこ ができる。

 第14発明に係る食品は、第12又は第13発明に いて、凍結乾燥してなることを特徴とする
 本発明においては、乾燥による収縮、亀裂 の形態の変化が少なく、栄養成分、及び風 の変化が少なく、多孔質で水及び熱湯が侵 しやすいので、復元性及び溶解性が良く、 温で長期保存ができ、低水分であるため軽 、輸送性が良好である。

 第15発明に係る食品は、豆乳、穀類、及び 味液を含有して、粥、雑炊、又はリゾット 構成し、前記粥、雑炊、又はリゾットを凍 乾燥してなることを特徴とする。
 本発明においては、豆乳を含有するので、 カロリーであり、大豆由来の良質な蛋白質 の豊富な栄養成分を有する。

 第16発明に係る食品は、第1発明の脱臭大豆 又は第2発明の脱臭大豆粉末を含有してなる 豆乳、穀類、及び調味液を含有して、粥、雑 炊、又はリゾットを構成し、前記粥、雑炊、 又はリゾットを凍結乾燥してなることを特徴 とする。
 本発明においては、生臭みがない豆乳を含 するので、低カロリーであり、大豆由来の 質な蛋白質等の豊富な栄養成分を有すると もに、食品自体も生臭みを有しない。

 本発明によれば、大豆が含有する蛋白質 の栄養成分が熱変化を受けて変質し、又は 出することが抑制され、大豆が含有する蛋 質等の豊富な栄養成分が保有されて、大豆 潜在する健康効果が奏され、しかも大豆の 臭みがない脱臭大豆、脱臭大豆粉末、及び 品が得られる。

本発明の実施の形態に係る脱臭大豆粉 製造装置の構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態に係る大豆脱臭装 を示す模式的断面図である。 本発明の実施の形態に係る大豆冷却装 を示す模式的断面図である。

符号の説明

 1 大豆脱臭装置
 2、8 内釜
 21 排気口
 22、82 レール
 23、83 撹拌羽根
 3、9 外釜
 31、91 導入管
 32、92 排出管
 4、10 ローラ
 5、11 脚部
 6 ボイラ
 7、13 連結管
 12 冷却機
 14 大豆冷却装置
 15 表皮分離装置
 16 粉砕装置
 20 脱臭大豆粉末製造装置

 以下、本発明をその実施の形態を示す図面 基づいて具体的に説明する。
 図1は、本発明の実施の形態に係る脱臭大豆 粉末製造装置20の構成を示すブロック図であ 。
 脱臭大豆粉末製造装置20は、生大豆から水 及び生臭成分を蒸発させて脱臭する大豆脱 装置1と、脱臭された大豆を冷却する大豆冷 装置14と、冷却された大豆から表皮を除去 る表皮分離装置15と、表皮が除去された大豆 を粉砕する装置16とを備えている。

 図2は、本発明の実施の形態に係る大豆脱臭 装置1を示す模式的断面図である。
 大豆脱臭装置1は、ステンレス製であり、ド ラム状をなし、生大豆が投入される内釜2と ステンレス製であり、内釜2を被包するよう 構成された外釜3と、外釜3の側面の軸方向 両端部側に設けられ、外釜3を支持する脚部5 ,5とを備えている。
 外釜3の一端面には、ボイラ6から連結管7を し水蒸気が導入される導入管31が設けられ おり、他端面には、前記外釜3と内釜2との間 を通流された水蒸気が排出される排出管32が けられている。
 内釜2には、排出管32に対向させて、生大豆 加熱したときに生じる水分及び生臭成分を 気するための排気口21が設けられている。 釜2には、軸方向に2箇所、各1対のレール22,22 が並設されており、各レール22,22内を一対の ーラ4,4が回転するように構成されている。 釜2は、モータ(図示せず)により、前記レー 22,22内をローラ4,4が回転して、軸周りに回 されるように構成されている。内釜2の内面 は、生大豆を掻き回すための複数の撹拌羽 23,23,…が設けられている。

 図3は、本発明の実施の形態に係る大豆冷却 装置14を示す模式的断面図である。
 大豆冷却装置14は、ステンレス製であり、 ラム状をなし、大豆脱臭装置1により脱臭さ た大豆が投入される内釜8と、ステンレス製 であり、内釜8を被包するように構成された 釜9と、外釜9の側面の軸方向の両端部側に設 けられ、外釜9を支持する脚部11,11とを備えて いる。
 外釜9の一端面には、冷却機12から連結管13 介し冷却風が導入される導入管91が設けられ ており、他端面には、外釜9と内釜8との間を 流された冷却風が排出される排出管92が設 られている。
 内釜8には、軸方向に2箇所、各1対のレール8 2,82が並設されており、各レール82,82内を一対 のローラ10,10が回転するように構成されてい 。内釜8は、モータ(図示せず)により、前記 ール82,82内をローラ10,10が回転して、軸周り に回転されるように構成されている。内釜8 内面には、大豆脱臭装置1により脱臭された 豆を掻き回すための複数の撹拌羽根83,83,… 設けられている。

 以下に、上述の脱臭大豆粉末製造装置20を いて、本発明の脱臭大豆粉末を製造する方 について説明する。
 まず、生大豆を大豆脱臭装置1の内釜2に投 する。大豆として、黒豆(黒大豆)、赤豆、青 大豆、白大豆等を用いることも可能である。
 そして、内釜2を回転させて、生大豆を攪拌 しつつ、温度100℃以上の水蒸気をボイラ6か 導入管31に導入し、内釜2と外釜3との間を通 させて、内釜2を加熱する。略20~30分かけて 釜2を室温から略100℃まで昇温させる。
 内釜2を略100℃まで昇温した後、生大豆を略 20~30分加熱し続け、生大豆に含まれていた水 と、ヘキサナール及びヘキサノール等の生 成分とを蒸発させ、排気口21から排出させ 水蒸気とともに排出管32から外部へ排出させ る。

 次に、大豆脱臭装置1により脱臭された大豆 を大豆冷却装置14の内釜8に移す。
 そして、内釜8を回転させて、大豆を攪拌し つつ、冷却風を冷却機12から導入管91に導入 、内釜8と外釜9との間を通流させて、内釜8 冷却する。これにより、大豆を10~15℃まで急 冷させる。

 大豆冷却装置14により冷却した脱臭大豆は 表皮分離装置15へ送り、送風により、表皮を 吹き飛ばして、脱臭大豆から分離する。
 その後、例えば高速スイングハンマー微粉 等の粉砕装置16により粉砕して500メッシュ 度の大きさの脱臭大豆粉末を得る。
 得られた脱臭大豆粉末は、生臭みがなく、 ぼ無臭であることが確認されている。

 なお、上述の脱臭大豆粉末製造装置20の大 脱臭装置1においては、内釜2を水蒸気により 加熱する場合につき説明しているがこれに限 定されるものではなく、電熱によって加熱す るものであってもよい。
 また、大豆脱臭装置1,大豆冷却装置14の内釜 2,8の内面に、複数の攪拌羽根23,83が設けられ いる場合につき説明しているがこれに限定 れず、複数の羽根が設けられた攪拌軸を内 2,8に挿入することにしてもよい。

 上述のようにして得られた脱臭大豆粉末 、例えば蒲鉾、天ぷら、コンニャク、素麺 うどん、パン、菓子等の食品に用いること できる。脱臭大豆粉末を、前記食品の他の 料と配合し、練り込んだ状態で蒸す、揚げ 、茹でる、焼く等することにより前記食品 得られる。なお、脱臭大豆は粉末のものに 定されるものではなく、大豆脱臭装置1によ り脱臭された後、粉砕化しなかったものを前 記食品の他の原料と配合して製造することに してもよい。

 また、脱臭大豆粉末は、豆乳にも用いる とができる。豆乳は、脱臭大豆粉末、水、 び例えば牛脂エステル等の消泡剤を混合し これらの混合物を、温度略95~100℃で、略20~3 0分間、加熱することにより得られる。

 そして、脱臭大豆粉末は、デンプン、デ ストリン、及びシクロデキストリンからな 群から選択される少なくとも1種と配合して サプリメントを構成することができる。一例 として、脱臭大豆粉末とシクロデキストリン とを、質量比で略6:4配合して製造するものが 挙げられる。

 さらに、脱臭大豆粉末を、デンプン、デ ストリン、及びシクロデキストリンからな 群から選択される少なくとも1種、及び野菜 粉末等と配合して、顆粒状のスープを構成す ることができる。また、凍結乾燥してスープ を構成することにしてもよい。さらに、味噌 も含有して味噌汁を構成することにしてもよ い。脱臭大豆粉末のスープ全質量に対する含 有量は10質量%以上25質量%以下であるのが好ま しく、豆乳換算体積%で10%以下であるのがよ 好ましい。

 そして、脱臭大豆粉末は、穀類、及び調味 と配合して、粥、雑炊、又はリゾットを構 することができる。粥、雑炊、又はリゾッ は、卵、野菜類、肉・魚介類、きのこ、ク ーム及びごまからなる群から選択される少 くとも1種を含有することにしてもよい。リ ゾットの例としては、きのこリゾット、クリ ームリゾット、野菜リゾット、及び海鮮リゾ ット等が挙げられる。
 粥、雑炊、又はリゾットは、レトルトパウ 食品、缶詰、及びフリーズドライ品のいず であってもよい。中でもフリーズドライ品 場合、乾燥による収縮、亀裂等の形態の変 が少ない、栄養成分、及び風味の変化が少 い、多孔質で水及び熱湯が侵入しやすいの 、復元性及び溶解性が良い、常温で長期保 ができる、低水分であるため軽く、輸送性 良好であるという観点から好ましい。また 脱臭大豆粉末の粥、雑炊、又はリゾットの 質量に対する含有量は、2質量%以上7質量%以 下であるのが好ましい。

 粥、雑炊、又はリゾットには、脱臭大豆 末に代えて豆乳を用いることができる。こ 粥、雑炊、又はリゾットは、上述した観点 らフリーズドライ品とするのが好ましい。 た、豆乳は、上述した脱臭大豆粉末を含有 て製造したものを用いるのが好ましい。こ により粥、雑炊、又はリゾットも生臭みを しないことになる。

[実施例]

 以下、本発明を好適な実施例を用いて説 するが、本発明は、本実施例により、何ら 定されるものではなく、その主旨を変更し い範囲において、適宜変更して実施するこ ができる。

[実施例1]
 精白米20.0質量部と、本発明の脱臭大豆粉末 5.0質量部と、調味液115.0質量部とを混合し、 熱処理した後、真空凍結乾燥して実施例1の 粥を製造した。
[実施例2]
 精白米に代えて発芽玄米20.0質量部を配合し たこと以外は、実施例1と同様にして実施例2 玄米粥を製造した。
[実施例3]
 実施例1の配合物に、さらに卵7.0質量部を配 合したこと以外は、実施例1と同様にして実 例3の卵粥を製造した。
[実施例4]
 精白米20.0質量部と、前記脱臭大豆粉末5.0質 量部と、調味液124.7質量部と、鮭3.0質量部と 三つ葉2.0質量部と、ごま0.3質量部とを混合 、加熱処理した後、真空凍結乾燥して実施 4の雑炊を製造した。

 下記の表1に、実施例1乃至4の粥、又は雑 の組成を示す。

[実施例5]
 下記の表2に示す配合に従って配合したもの を圧延成形した後、粉末化して、実施例5の ンジンスープを製造した。

[実施例6]
 下記の表3に示す配合に従って配合したもの を圧延成形した後、粉末化して、実施例5の テトスープを製造した。

[実施例7]
 前記表3に示す配合のうち、ポテトパウダー に代えてカボチャパウダーを20.00質量%配合し たこと以外は、実施例6と同様にして、実施 7のカボチャスープを製造した。
[実施例8]
 前記表3に示す配合のうち、ポテトパウダー に代えてコーンパウダーを20.00質量%配合した こと以外は、実施例6と同様にして、実施例8 コーンスープを製造した。

 上述した実施例1乃至8の食品を食したと ろ、大豆特有の生臭みがなく、ほぼ無臭で ることが確認された。

 以上のように、本発明の脱臭大豆又は脱 大豆粉末は生臭みがなく、しかも大豆が含 する蛋白質等の栄養成分が熱変化を受けて 質し、又は溶出することが抑制されている で、食品の原料として用いた場合に、生臭 がなく、しかも大豆が含有する蛋白質等の 富な栄養成分を保有して、該栄養成分に起 する健康効果が奏される食品が得られる。

 本発明の脱臭大豆又は脱臭大豆粉末は、 鉾、天ぷら、コンニャク、素麺、うどん、 ン、菓子、豆乳、スープ、粥、雑炊、リゾ ト、サプリメント等の健康食品等、各種の 品に用いることが可能である。




 
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