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Title:
DESICCANT COMPOSITION, MOLDED DESICCANT, METHOD OF CONTROLLING EQUILIBRIUM HUMIDITY FOR THE SAME, AND METHOD OF CONTROLLING EQUILIBRIUM HUMIDITY RETENTION TIME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/026597
Kind Code:
A1
Abstract:
A desiccant composition and a molded desiccant each comprising a thermoplastic resin compounded with a desiccant. The composition and the molded desiccant can be formulated so as to attain a different equilibrium humidity by replacement with a resin which is of the same kind but has a different specific gravity. Environments suitable for the preservation of a variety of products can be easily formed. The desiccant composition comprises a thermoplastic resin compounded with a desiccant having an equilibrium vapor pressure, the desiccant being magnesium sulfate represented by the formula MgSO4 nH2O (wherein 0≤n≤3). The surface of the desiccant is coated with a fatty acid metal salt before the desiccant is kneaded together with the thermoplastic resin so that the desiccant comes to have a secondary-particle diameter of 1-40 µm when dispersed in the thermoplastic resin. It has become possible to increase/reduce the equilibrium humidity by a given value with an increase/decrease in specific gravity by a certain value without changing the kind of the thermoplastic resin.

Inventors:
UEGAKI, Katsuhiko (10, Nishikitade-cho, Kansyuji, Yamashina-k, Kyoto-shi Kyoto 25, 6078225, JP)
上垣 勝彦 (〒25 京都府京都市山科区勧修寺西北出町10 佐々木化学薬品株式会社内 Kyoto, 6078225, JP)
Application Number:
JP2007/066678
Publication Date:
March 06, 2008
Filing Date:
August 28, 2007
Export Citation:
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Assignee:
SASAKI CHEMICALS CO., LTD. (10 Nishikitade-cho, Kansyuji Yamashina-k, Kyoto-shi Kyoto 25, 6078225, JP)
佐々木化学薬品株式会社 (〒25 京都府京都市山科区勧修寺西北出町10 Kyoto, 6078225, JP)
TOMITA PHARMACEUTICAL CO., LTD. (85-1, Aza-Maruyama Akinokami, Seto-ch, Naruto-shi Tokushima 60, 7710360, JP)
富田製薬株式会社 (〒60 徳島県鳴門市瀬戸町明神字丸山85-1 Tokushima, 7710360, JP)
International Classes:
C08L101/00; C08J3/20; C08K3/30; C08K9/04
Attorney, Agent or Firm:
UCHIYAMA, Minako (Suntory Annex Building 1304, 1-5 Dojima, 2-chome, Kita-k, Osaka-shi Osaka 03, 5300003, JP)
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Claims:
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデン、ポリアクリロニトリル、PBT、ABS、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、エチレン-メタアクリレート共重合体、ポリアセタール、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリ乳酸、ポリイミド、メタクリル酸メチル、セルロースアセテート、ニトロセルロースから選ばれる熱可塑性樹脂に、平衡蒸気圧を有する乾燥剤を混練してなる乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物であって、
該乾燥剤が、式MgSO 4 ・nH 2 O(但し0≦n≦3)で表される硫酸マグネシウムであり、
乾燥剤の表面を脂肪酸金属塩で被覆処理して、熱可塑性樹脂への分散時における2次粒子径が1~40μmとなるように、乾燥剤を混練してなり、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデン、ポリアクリロニトリル、PBTの場合には、熱可塑性樹脂の比重を0.01だけ上げる/下げるごとに、平衡湿度をRH12%程度上昇/下降させ、
ABS、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、エチレン-メタアクリレート共重合体、ポリアセタール、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリ乳酸、ポリイミド、メタクリル酸メチル、セルロースアセテート、ニトロセルロースの場合には、熱可塑性樹脂の比重を0.01だけ上げる/下げるごとに、平衡湿度をRH3%程度上昇/下降させることを可能とした乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物。
該脂肪酸金属塩が金属石けんである請求項1に記載の乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物。
該2次粒子径の熱可塑性樹脂の膜厚に対する比率が0.0003~4となるように、乾燥剤を混練してなる請求項1乃至2の何れかに記載の乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物。
40℃及びRH90%における水蒸気透過度が0.1~50g/m 2 ・24hr・atmである第1熱可塑性樹脂又は40℃及びRH90%における水蒸気透過度が80~10,000g/m 2 ・24hr・atmである第2熱可塑性樹脂に、平衡蒸気圧を有する乾燥剤を混練してなる乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物であって、
該乾燥剤が、式MgSO 4 ・nH 2 O(但し0≦n≦3)で表される硫酸マグネシウムであり、
乾燥剤の表面を脂肪酸金属塩で被覆処理して、第1熱可塑性樹脂又は第2熱可塑性樹脂への分散時における2次粒子径が1~40μmとなるように、乾燥剤を混練してなる乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物。
第1熱可塑性樹脂の場合には、該熱可塑性樹脂の比重を0.01だけ上げる/下げるごとに、平衡湿度をRH12%程度上昇/下降させ、
第2熱可塑性樹脂の場合には、該熱可塑性樹脂の比重を0.01だけ上げる/下げるごとに、平衡湿度をRH3%程度上昇/下降させることを可能とした請求項4に記載の乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物。
請求項1乃至5の何れかに記載の乾燥剤含有熱可塑性組成物を用いて形成された乾燥剤含有熱可塑性樹脂成型品。
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデン、ポリアクリロニトリル、PBT、ABS、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、エチレン-メタアクリレート共重合体、ポリアセタール、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリ乳酸、ポリイミド、メタクリル酸メチル、セルロースアセテート、ニトロセルロースから選ばれる熱可塑性樹脂に、平衡蒸気圧を有する乾燥剤を混練してなる乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物における平衡湿度の制御方法であって、
該乾燥剤が、式MgSO 4 ・nH 2 O(但し0≦n≦3)で表される硫酸マグネシウムであり、
乾燥剤の表面を脂肪酸金属塩で被覆処理して、熱可塑性樹脂への分散時における2次粒子径が1~40μmとなるように、乾燥剤を混練する工程、
を有し、これにより、
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデン、ポリアクリロニトリル、PBTの場合には、熱可塑性樹脂の比重を0.01だけ上げる/下げるごとに、平衡湿度をRH12%程度上昇/下降させ、
ABS、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、エチレン-メタアクリレート共重合体、ポリアセタール、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリ乳酸、ポリイミド、メタクリル酸メチル、セルロースアセテート、ニトロセルロースの場合には、熱可塑性樹脂の比重を0.01だけ上げる/下げるごとに、平衡湿度をRH3%程度上昇/下降させることを可能とした平衡湿度制御方法。
ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデン、ポリアクリロニトリル、PBT、ABS、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、エチレン-メタアクリレート共重合体、ポリアセタール、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリ乳酸、ポリイミド、メタクリル酸メチル、セルロースアセテート、ニトロセルロースから選ばれる熱可塑性樹脂に、平衡蒸気圧を有する乾燥剤を混練してなる乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物における平衡湿度維持時間の制御方法であって、
該乾燥剤が、式MgSO 4 ・nH 2 O(但し0≦n≦3)で表される硫酸マグネシウムであり、
乾燥剤の表面を脂肪酸金属塩で被覆処理して、熱可塑性樹脂への分散時における2次粒子径が1~40μmとなるように、乾燥剤を混練する工程、
を有し、これにより、
熱可塑性樹脂中の乾燥剤の含有率(重量%)の上昇に伴って、平衡湿度の維持時間を長期化することを可能とした平衡湿度維持時間の制御方法。
Description:
乾燥剤組成物、乾燥剤成型品、 びその平衡湿度制御方法、並びに平衡湿度 持時間の制御方法

 本発明は、乾燥剤組成物、乾燥剤成型品 関し、特に湿度を一定湿度に保持し得る調 機能のある乾燥剤組成物、乾燥剤成型品、 らにはその平衡湿度の制御方法、平衡湿度 持時間の制御方法に関する。

 従来、食品、医薬品、電子部品、精密機械 のあらゆる分野において吸湿に起因する酸 等による商品等の品質劣化を防ぐ目的で、 リカゲル、塩化カルシウム、生石灰、ゼオ イト等の乾燥剤が使用されている。これら 乾燥剤は、粒状あるいは粉状の状態で、紙 不織布等によって包装されるか、もしくは 容器等に封入された状態で商品とともに包 へ投入されて用いられている。
 これに対して、熱可塑性樹脂に特定の乾燥 (例えば硫酸マグネシウム)を混練して、高 吸湿力及び保水力を有するとともに、飛散 、吸湿性、潮解性による液体漏洩等の欠点 生じないようにした乾燥剤組成物、及び乾 剤成型品を提供しようとしたものとして、 えば特許文献1、2がある。

 一方、近年の商品ニーズの多様化、製造 術の高度化等によって、様々な商品の開発 進んでおり、それに伴って商品等の保存環 も多様化する傾向に有る。例えば、穀物の は、含有水分が低すぎると割れ等が発生し 逆に水分が多すぎると酵素反応が進んで品 の劣化が生じるため、その平衡湿度域(RH50% 後)で保存できる環境が望ましい保存環境と いえる。また、茶葉の様に水分をある程度飛 ばした製品は、吸湿により含水率が上昇する と酵素反応や酸化で品質劣化が生じてしまう ため、その平衡湿度域(RH20%前後)で保存でき 環境が望ましい保存環境となる。

 ところが、従来より乾燥剤として使用され いるシリカゲル、塩化カルシウム、生石灰 ゼオライト等の乾燥剤はその物理的、化学 性質により乾燥力や吸湿力が強く、密封し 容器及び袋等に入れると短期間にその内部 水分を取り、湿度0%になるまで限りなく内 の水分を取り続けるものであり、湿度調節 能を有しておらず、多様化する商品の保存 対応できないという問題があった。
 これに対して、熱可塑性樹脂に特定の乾燥 (硫酸マグネシウム)を混練して、調湿機能 有する調湿性組成物、及び調湿性成形品を 供しようとしたものとして、例えば特許文 3がある。

特公平7-53222

特公平7-96092

特開平5-39379

 熱可塑性樹脂に特定の乾燥剤として硫酸マ ネシウムを練り込んだ場合、樹脂と硫酸マ ネシウムの複合体が一定の蒸気圧を示すよ になるが、上記特許文献3においては、この 時の蒸気圧が、硫酸マグネシウム単体による ものとは異なり、練り込まれた樹脂によって 影響を受けるという点に着眼している。そし て、樹脂の種類を変えることによって、保持 すべき一定湿度を適宜制御するようにしてい た。
 つまり、上記特許文献3に記載されるものは 、樹脂の種類によってその透湿度が異なると いうことを利用して、樹脂の種類を変更する ことにより、平衡湿度の違う組成物や成型品 を得るという考え方に基いたものであり、樹 脂の比重そのものについては何ら着眼し得な かったものである。これは、以下の理由に拠 るものと考えられる。

 気体透過量は、一般に次のような計算式、( 気体透過量)=(気体透過係数)×(気体の圧力差) (面積)×(時間)í(膜厚)によって求められる。 の式において圧力差、面積、時間、膜厚を 定にして測定したものが気体透過度(透湿度 )である。
 気体透過度は気体透過係数によって違いが る値であり、更に気体透過係数は、一般に のような計算式、(気体透過係数)=(拡散係数 )×(溶解度係数)によって求められる。従って 樹脂の膜を通して気体が移動する量(気体透 過量)は、膜厚が等しく、同一面積、同一時 、同一気体の分圧差で比較するとき、膜へ 気体の取り込まれやすさ(溶解度係数)と膜内 での移動のしやすさ(拡散係数)の積によって まることとなる。
 溶解度係数は、気体の種類が定まれば、樹 (高分子)の種類が変わっても大きくは変わ ないが、所定の高分子膜に対しては気体に って桁違いに変化する値である。
 拡散係数は、同一の気体に対して高分子膜 構成する樹脂(高分子)の種類によって桁外 に変化する値であり、同一種の高分子膜で 気体の種類、すなわち分子径、分子量とは 量的な関係を持たない値である。

 さらに、樹脂内にヒドロキシループ(-OH)や ミドループ(-CONH-)を有する樹脂は、水素結合 によりポリマー同士が強固に結合しているが 、水蒸気には敏感である。
 この様な樹脂中に水が入ると、水素結合は 壊されて無くなり、樹脂の分子間力はきわ て弱いものとなる。即ち、樹脂鎖は水によ て可塑化され、ガス透過度が大きくなって 樹脂鎖の運動も活発になる為、ガスが拡散 易くなる。表1は水に敏感なポリマーが水を 吸収した場合にガス透過度がどのように大き くなるかを示している(社団法人日本包装技 協会「食品包装便覧」より抜粋)。他方、疎 性の構造のポリマー(ポリエチレン、ポリプ ロピレン)及び極性の低いポリマー(PVC,PVCD,PET) 、双極子相互作用によりガス透過性の低いポ リマー(PAN)などは、水分吸収量も低く、水分 含有してもガス透過度は変化しない。

 表2には、現在一般に使用されている樹脂の O 2 及びH 2 O透過度を示す(社団法人日本包装技術協会「 品包装便覧」より抜粋)。これから明らかな ように、O 2 透過度とH 2 O透過度との間には何ら一般化されるような 係は無い。
 ガス透過度の場合には、拡散がコントロー ファクターであり、水蒸気透過度の場合に 水と樹脂との親和性がコントロールファク ーとなる。即ち、疎水性の樹脂は常に水蒸 透過度が小さく、親水性の樹脂は常に水蒸 透過度が大きい。

 以上のように、気体透過度、特に水蒸気 過度は、気体と樹脂の種類によって値が変 するものであり、樹脂の比重の違いとは無 係な値であることが理解される。このため 従来、平衡湿度の異なる組成物や成型品を ようとする際に、樹脂の比重について考慮 れることがなかったものと考えられる。

 また、樹脂メーカーの技術資料(住友化学 (株)「ポリエチレンフィルムの透湿度」PE技 資料3-4.1)によれば、例えば図18に示すように (検体:LDPE60μ単層フィルム、測定条件:40℃、RH 90%)、同一樹脂内での比重差で比重の大きい のほど透湿度が小さいということは一応推 され得るが、「比重の差による透湿度の差 きわめて小さい為、比重に関しては考慮す 必要が無い」とするのが従来の技術常識で り、同一樹脂内の比重差について明確な関 式が無く、比重差で大きな差異を生じない とから、樹脂の比重について殆ど顧みられ い状況であった。

 かかる状況の下、従来技術では、樹脂一種 付き一つの平衡湿度しか設定することがで ず、保持すべき一定湿度(平衡湿度)を変更 たい場合には、樹脂の種類を変更する必要 あった。
 しかしながら、樹脂の種類を変更すること 、ガスバリア性や物性等の異なるものがで てしまい、保存すべき商品に要求される風 いを確保することが困難となる場合や、加 方法が複雑になりすぎてコスト的、技術的 弊害が発生する場合が多々あり、多様化す 商品の好適な保存環境を形成し難いという 題が生じていた。

 そこで、本発明は上記問題に鑑みてなさ たものであり、熱可塑性樹脂に乾燥剤を混 してなる乾燥剤組成物、乾燥剤成型品にお て、同一種の樹脂でも比重の異なるものを 択することによって、異なる平衡湿度を発 させ、多様化する商品の好適な保存環境を 易に形成可能とする技術を提供することを 的としたものである。

 上記の課題を解決するために、請求項1に記 載の乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物は、ポリ エチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテ レフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビ リニデン、ポリアクリロニトリル、PBT、ABS、 ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニルアル コール、ポリカーボネート、エチレン-メタ クリレート共重合体、ポリアセタール、エ レン-酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル酸 ステル、ポリ乳酸、ポリイミド、メタクリ 酸メチル、セルロースアセテート、ニトロ ルロースから選ばれる熱可塑性樹脂に、平 蒸気圧を有する乾燥剤を混練してなる乾燥 含有熱可塑性樹脂組成物であって、該乾燥 が、式MgSO 4 ・nH 2 O(但し0≦n≦3)で表される硫酸マグネシウムで あり、乾燥剤の表面を脂肪酸金属塩で被覆処 理して、熱可塑性樹脂への分散時における2 粒子径が1~40μmとなるように、乾燥剤を混練 てなり、ポリエチレン、ポリプロピレン、 リエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビニ 、ポリ塩化ビリニデン、ポリアクリロニト ル、PBTの場合には、熱可塑性樹脂の比重を0 .01だけ上げる/下げるごとに、平衡湿度をRH12% 程度上昇/下降させ、ABS、ポリアミド、ポリ チレン、ポリビニルアルコール、ポリカー ネート、エチレン-メタアクリレート共重合 、ポリアセタール、エチレン-酢酸ビニル共 重合体、ポリアクリル酸エステル、ポリ乳酸 、ポリイミド、メタクリル酸メチル、セルロ ースアセテート、ニトロセルロースの場合に は、熱可塑性樹脂の比重を0.01だけ上げる/下 るごとに、平衡湿度をRH3%程度上昇/下降さ ることを可能としたことを要旨とする。

 また、請求項2に記載の乾燥剤含有熱可塑 性樹脂組成物は、請求項1に記載の構成にお て、該脂肪酸金属塩が金属石けんであるこ を要旨とする。

 また、請求項3に記載の乾燥剤含有熱可塑 性樹脂組成物は、請求項1乃至2の何れかに記 の構成において、該2次粒子径の熱可塑性樹 脂の膜厚に対する比率が0.0003~4となるように 乾燥剤を混練してなることを要旨とする。

 また、請求項4に記載の乾燥剤含有熱可塑性 樹脂組成物は、40℃及びRH90%における水蒸気 過度が0.1~50g/m 2 ・24hr・atmである第1熱可塑性樹脂又は40℃及 RH90%における水蒸気透過度が80~10,000g/m 2 ・24hr・atmである第2熱可塑性樹脂に、平衡蒸 圧を有する乾燥剤を混練してなる乾燥剤含 熱可塑性樹脂組成物であって、該乾燥剤が 式MgSO 4 ・nH 2 O(但し0≦n≦3)で表される硫酸マグネシウムで あり、乾燥剤の表面を脂肪酸金属塩で被覆処 理して、第1熱可塑性樹脂又は第2熱可塑性樹 への分散時における2次粒子径が1~40μmとな ように、乾燥剤を混練してなることを要旨 する。

 また、請求項5に記載の乾燥剤含有熱可塑 性樹脂組成物は、請求項4に記載の構成にお て、第1熱可塑性樹脂の場合には、該熱可塑 樹脂の比重を0.01だけ上げる/下げるごとに 平衡湿度をRH12%程度上昇/下降させ、第2熱可 性樹脂の場合には、該熱可塑性樹脂の比重 0.01だけ上げる/下げるごとに、平衡湿度をRH 3%程度上昇/下降させることを可能としたこと を要旨とする。

 また、請求項6に記載の乾燥剤含有熱可塑 性樹脂成型品は、請求項1乃至5の何れかに記 の構成の乾燥剤含有熱可塑性組成物を用い 形成されたことを要旨とする。

 また、請求項7に記載の平衡湿度制御方法は 、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチ レンテレフタレート、ポリ塩化ビニル、ポリ 塩化ビリニデン、ポリアクリロニトリル、PBT 、ABS、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニ ルアルコール、ポリカーボネート、エチレン -メタアクリレート共重合体、ポリアセター 、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアク ル酸エステル、ポリ乳酸、ポリイミド、メ クリル酸メチル、セルロースアセテート、 トロセルロースから選ばれる熱可塑性樹脂 、平衡蒸気圧を有する乾燥剤を混練してな 乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物における平 湿度の制御方法であって、該乾燥剤が、式M gSO 4 ・nH 2 O(但し0≦n≦3)で表される硫酸マグネシウムで あり、乾燥剤の表面を脂肪酸金属塩で被覆処 理して、熱可塑性樹脂への分散時における2 粒子径が1~40μmとなるように、乾燥剤を混練 る工程、を有し、これにより、ポリエチレ 、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタ ート、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデ 、ポリアクリロニトリル、PBTの場合には、 可塑性樹脂の比重を0.01だけ上げる/下げる とに、平衡湿度をRH12%程度上昇/下降させ、AB S、ポリアミド、ポリスチレン、ポリビニル ルコール、ポリカーボネート、エチレン-メ アクリレート共重合体、ポリアセタール、 チレン-酢酸ビニル共重合体、ポリアクリル 酸エステル、ポリ乳酸、ポリイミド、メタク リル酸メチル、セルロースアセテート、ニト ロセルロースの場合には、熱可塑性樹脂の比 重を0.01だけ上げる/下げるごとに、平衡湿度 RH3%程度上昇/下降させることを可能とした とを要旨とする。

 また、請求項8に記載の平衡湿度維持時間の 制御方法は、ポリエチレン、ポリプロピレン 、ポリエチレンテレフタレート、ポリ塩化ビ ニル、ポリ塩化ビリニデン、ポリアクリロニ トリル、PBT、ABS、ポリアミド、ポリスチレン 、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート 、エチレン-メタアクリレート共重合体、ポ アセタール、エチレン-酢酸ビニル共重合体 ポリアクリル酸エステル、ポリ乳酸、ポリ ミド、メタクリル酸メチル、セルロースア テート、ニトロセルロースから選ばれる熱 塑性樹脂に、平衡蒸気圧を有する乾燥剤を 練してなる乾燥剤含有熱可塑性樹脂組成物 おける平衡湿度維持時間の制御方法であっ 、該乾燥剤が、式MgSO 4 ・nH 2 O(但し0≦n≦3)で表される硫酸マグネシウムで あり、乾燥剤の表面を脂肪酸金属塩で被覆処 理して、熱可塑性樹脂への分散時における2 粒子径が1~40μmとなるように、乾燥剤を混練 る工程、を有し、これにより、熱可塑性樹 中の乾燥剤の含有率(重量%)の上昇に伴って 平衡湿度の維持時間を長期化することを可 としたことを要旨とする。

 本発明によれば、熱可塑性樹脂に乾燥剤 混練してなる乾燥剤組成物において、乾燥 の分散時における2次粒子径が1~40μmとなる うに、乾燥剤を混練して、熱可塑性樹脂の 重を選定することにより、平衡湿度を制御 るようにしたため、同一種の樹脂であって 、容易に異なる平衡湿度を発現させること できる。従って、保存する商品に適した平 湿度を具備させるために、樹脂の種類を変 したり、それに応じた新たな加工方法や弊 の除去等を検討する必要がなく、保存する 品に最適な保存環境を容易に形成すること 可能となる。

実施例1に係る平衡湿度の測定結果を示 す図である。 実施例2に係る能力消費率の測定結果を 示す図である。 実施例3に係る平衡湿度の測定結果を示 す図である。 実施例4に係る能力消費率の測定結果を 示す図である。 参考例(検体P)に係る平衡湿度の測定結 を示す図である。 参考例(検体Q)に係る平衡湿度の測定結 を示す図である。 実施例5に係る平衡湿度の測定結果を示 す図である。 実施例6に係る平衡湿度の測定結果を示 す図である。 実施例7(試験体a)に係る乾燥剤の分散状 態を示す拡大写真である。 実施例7(試験体a)に係る乾燥剤の分散 態を示す拡大写真である。 実施例7(試験体b)に係る乾燥剤の分散 態を示す拡大写真である。 実施例7(試験体b)に係る乾燥剤の分散 態を示す拡大写真である。 実施例7(試験体c)に係る乾燥剤の分散 態を示す拡大写真である。 実施例7(試験体c)に係る乾燥剤の分散 態を示す拡大写真である。 実施例7(試験体d)に係る乾燥剤の分散 態を示す拡大写真である。 実施例7(試験体d)に係る乾燥剤の分散 態を示す拡大写真である。 実施例7(試験体i)に係る乾燥剤の分散 態を示す拡大写真である。 樹脂の比重と透湿度との関係を示す図 である。

 本発明は、熱可塑性樹脂に乾燥剤を混練し なる乾燥剤組成物において、熱可塑性樹脂 比重を選定することにより、平衡湿度を制 するようにしたものである、
 本発明により得られる乾燥剤組成物は、フ ルム状、シート状、プレート状、更には袋 、ペレット状、容器状等用途に応じ任意の 状に容易に加工成型することができる。こ して得られる成型品は、それ自体乾燥剤で り、しかも包材となり得るものである。

 熱可塑性樹脂としては、選定可能な二以 の比重グレードを有するものであれば、特 限定されず公知のものを使用できる。例え ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリカー ネート、ポリアミド、エチレン-酢酸ビニル 共重合体、エチレン-メタアクリレート共重 体、ポリ塩化ビニル、ポリスチレン、ポリ ステル、ポリアクリル酸エステル、ポリ塩 ビニリデン、ABS、ポリ乳酸、ポリアセター 、ポリアクリロニトリル、ポリイミド、ポ ブチレンテレフタレート(PBT)等のうち一種又 は二種以上を用いることができる。

 また、熱可塑性樹脂の基本比重によって異 るが、発現する平衡湿度に十分な差異が出 ように、熱可塑性樹脂としては概ね、比重 0.01以上、より好ましくは0.02以上のものを いることが好ましい。
 このような観点から、例えばLLDPE、LDPE、ABS PS、PA等を好適に用いることができ、特にLLD PE、ABSが好ましい。中でもLLDPEは、現在市販 れている樹脂の中では比重幅が広く、加工 来る製品の種類も多く、さらに簡便な方法 加工が可能であるため適している。

 例えば、LLDPEであれば、比重幅0.900~0.930で あり、ABSであれば比重幅1.07~1.15であり、ポリ アミド(6ナイロン)であれば比重幅1.09~1.17であ り、ポリプロピレンであれば比重幅0.90~0.92で あり、ポリスチレンであれば比重幅1.04~1.10で あり、メタクリル酸メチル樹脂であれば比重 幅1.17~1.20であり、塩化ビニル樹脂(硬質)であ ば比重幅1.35~1.45であり、塩化ビニル(軟質) あれば比重幅1.15~1.70であり、塩化ビリニデ 樹脂であれば比重幅1.7~1.8であり、ポリビニ アルコールであれば比重幅1.17~1.18であり、 ルロースアセテートであれば比重幅1.22~1.34 あり、ニトロセルロースであれば比重幅1.35 ~1.40であり、いずれも本発明に用いることが きる。

 上記列挙した熱可塑性樹脂は、前述の表2等 からも明らかなように、一般に、水バリヤー 性が優れるグループ(ポリエチレン、ポリプ ピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポ 塩化ビニル、ポリ塩化ビリニデン、ポリア リロニトリル、PBT等)と水バリヤー性が劣る ループ(ABS、ポリアミド、ポリスチレン、ポ リビニルアルコール、ポリカーボネート、エ チレン-メタアクリレート共重合体、ポリア タール、エチレン-酢酸ビニル共重合体、ポ アクリル酸エステル、ポリ乳酸、ポリイミ 、メタクリル酸メチル、セルロースアセテ ト、ニトロセルロース等)とに分類すること ができる。
 水バリヤー性が優れる熱可塑性樹脂(第1熱 塑性樹脂)とは、40℃及びRH90%における水蒸気 透過度が0.1~50、より好ましくは、1~50g/m 2 ・24hr・atmのものであり、水バリヤー性が劣 熱可塑性樹脂(第2熱可塑性樹脂)とは、40℃及 びRH90%における水蒸気透過度が80~10,000、より ましくは、80~3,000g/m 2 ・24hr・atmのものである。表3に、既往文献(東 洋経済新報社「包装材料の実際知識 第2版」 他)より得られる各樹脂の水蒸気透過度を示 。

 本発明の大きな特徴のひとつは、熱可塑性 脂の比重を選定することにより、乾燥剤組 物の平衡湿度を制御するようにした点にあ 。
 「熱可塑性樹脂の比重を選定する」とは、 可塑性樹脂が有する二以上の比重グレード 中から所定の比重のものを選択して用いる とをいうものとする。
 樹脂に平衡蒸気圧を持つ物質(乾燥剤)を練 込んだ場合、樹脂と乾燥剤とによる組成物 樹脂の影響を受け、乾燥剤単体の場合とは なった平衡蒸気圧を有することとなるが、 脂と乾燥剤とによる組成物の蒸気圧と外部 境の水蒸気分圧とが等しくなる分圧を平衡 気圧といい、このときの水蒸気分圧が示す 対湿度を「平衡湿度」というものとする。

 本発明に係る乾燥剤組成物が具備すべき 平衡湿度」は、保存される商品や製品等の 保存物を、その本来の性能を発揮し得る状 で保存するための最適な湿度(相対湿度)に づくものであり、被保存物に対応して固有 定めることができる。このような最適な湿 は、被保存物によって相違するものである 、概ねRH10%~RH60%である。上記具備すべき「平 衡湿度」は、この最適な湿度に対して±10%の 囲内にあることが好ましく、さらに±5%の範 囲内にあればより好ましい。このような範囲 内にあれば、被保存物にとって非常に好都合 な保存環境を形成することが可能となる。

 「平衡湿度を制御する」とは、「平衡湿 」を、乾燥剤組成物が具備すべき「平衡湿 」に保持し得るようにすることをいうもの する。被保存物にとって最適な湿度にも、 料管理幅、加工時の季節要因等によって、 る程度の幅があり、「平衡湿度」の幅を余 小さく制御しすぎると、1つの被保存物に対 し数種の組成物(成型品)で対応せねばならな なり、製品管理や包材選定等が複雑になり ぎて、好ましくない。

 熱可塑性樹脂に混練される乾燥剤としては 平衡蒸気圧(平衡湿度)を有するもので、結 水を取る物質の無水物であればよく、例え 硫酸マグネシウム、硫酸銅、塩化コバルト 塩化カルシウム、塩化マグネシウム等を用 ることができるが、樹脂に対する卓越した 散性、吸湿効率、吸湿最終段階での状態(潮 が無い)、熱安定性等の点で、特に、式MgSO 4 ・nH O(但し0≦n≦3)で表される硫酸マグネシウム、 中でも無水硫酸マグネシウムが適している。
 3水和物をこえた硫酸マグネシウム水和物は 樹脂に混練するときに、混練時の加温によっ て自己の持つ水和水を放出し、製造中の障害 が生じ、有効な機能を発揮し得る調湿性組成 物を得ることができず、また、この組成物か らフィルム、シ-ト、容器等の成形品を作製 ようとしても、商品価値のある成形品を得 ことができない。無水硫酸マグネシウムを いることとすれば、樹脂加工温度域(100℃~400 ℃)において、加工時の放湿量を少なくでき 成型品での吸湿量を向上させることが可能 なり、熱安定性が高い(加工時に分解しない) ため特に好ましい。

 本発明において熱可塑性樹脂に混練される 燥剤が果たす役割を、特に硫酸マグネシウ の場合を例にして説明すると、以下の通り ある。
 本発明で用いる硫酸マグネシウムは、恒温 件で吸湿を出発していくと、水和段階が進 につれて蒸気圧が上昇し、これに伴い環境 水蒸気の分圧との差が小さくなり、したが て吸湿速度が低下していき、その結果一定 湿度を保ち調湿機能を有する組成物とする とができる。また、本発明で用いる硫酸マ ネシウムは、湿気を吸収すると、最初に6水 塩が生成し、吸湿量の増加に従い6水塩のみ 増え、その間に1~5水塩の生成はなく、無水 硫酸マグネシウムが僅かになった時点、す わち吸水率が43~48%の時に7水塩に変化する。 の事実により、他の水和物形成性の塩を利 した乾燥剤と異なり、高吸湿時においても 水物が存在し、吸湿力を一定に保持し調湿 能のある組成物となる。

 さらに、本発明で用いる硫酸マグネシウ は、それ自体がある一定の蒸気圧を示し、 界の水蒸気の分圧と、自己の蒸気圧とが平 となるところまで吸湿を行うことができる 上記の硫酸マグネシウムを樹脂に練り込ん 場合、硫酸マグネシウムと樹脂との複合体 一定の蒸気圧を示すようになる。この時の 気圧は、硫酸マグネシウム単体のものとは なり、練り込まれた樹脂の透湿度によって 響を受け、樹脂によって異なつた値となる そして、本発明ではさらに、同一種の樹脂 あっても、樹脂の比重が異なったものを選 することによって、当該蒸気圧を異なった に制御し得ることを見出したものである。 の場合当然、平衡に至る点も異なったもの なり、吸湿できなくなる平衡湿度も異なつ ものとなり、したがって、保持すべき一定 度(平衡湿度)を樹脂の比重を適宜選定する とによって、制御可能としたものである。

 乾燥剤は、吸湿前後の寸法変化が小さい(あ るいは無い)ことが好ましい。吸湿後の膨張 有ると成型品自体が膨張し、製品としての 態を保てなくなるためである。
 また、乾燥剤は空気中において帯電や吸湿 圧力等の要因により凝集物が生じるが、本 明では、乾燥剤を樹脂に練り込む段階にお て、乾燥剤の2次粒子を所定の大きさに保ち 、且つできるだけ均一に分散させるようにす る。

 樹脂の比重幅程度の差で性能(平衡湿度) 差異を生じさせるために、より具体的には 樹脂に練り込んで分散させた際の乾燥剤の2 粒子径を、1~40μmの範囲内とすることが好ま しい。特に平均粒子径20μm、最大粒子径-最小 粒子径=30μmとなるように構成することが好ま しい。そのため、乾燥剤の1次粒子の粒子径 1~30μmの範囲で、平均粒子径を4~6μmとするこ が好ましい。

 乾燥剤を混練させるために使用可能な熱 塑性樹脂の膜厚は、通常、10μm~3mmの範囲で る。乾燥剤の分散時における2次粒子径の、 熱可塑性樹脂の膜厚に対する比率は、好まし くは0.0003~4、より好ましくは0.0004~1の範囲で る。当該比率がこのような範囲にあり、且 乾燥剤の2次粒子径が上記した範囲内にある 合には、乾燥剤を、熱可塑性樹脂に十分に 覆させることができ、本発明の効果をより 実に得ることが可能となる。

 硫酸マグネシウム等の乾燥剤は、上述の通 、分散が困難な強固な凝集物を生じる傾向 あるが、従来、乾燥剤を樹脂に練り込み分 させる段階において、2次粒子を一定の大き さに小さく揃えるという点については注目さ れていなかった。このため、1次粒子段階で 仮に乾燥剤の粒子径が1~40μm程度であっても 練り込みを行う際に、凝集が発生し易く、 大で数百μm程度の塊状物が生じていた。
 そして、このような凝集物を樹脂内に分散 て組成物、成型品を得ていたが、かかる分 状態の下では、乾燥剤が練り込まれた樹脂 の界面において、乾燥剤の粗大な2次粒子が 、練り込まれた樹脂層内に収まりきらずに飛 び出している部分が多く生じていた。
 また、乾燥剤の2次粒子が樹脂層内に収まっ ている部分でも、粒子の大きさに差があり過 ぎ、樹脂層表面から、練り込まれた乾燥剤ま での距離にばらつきが生じるため、樹脂内で の乾燥剤の吸湿能力についてもばらつきが生 じていた。
 このような状況にあっては、樹脂内での乾 剤の性能が不均一となり、樹脂の比重差で の性能差を発揮し得る状態ではなかった。

 本発明では、乾燥剤が熱可塑性樹脂に練 込まれ分散された際における、乾燥剤の2次 粒子径の均一化を図るようにしたものであり 、吸湿を抑えて細かい1次粒子をつくること より、凝集物が生じ難く、生じても崩れ易 状態に管理しておき、さらに練り込み段階 おいて、樹脂成分と乾燥剤との親和性を高 、乾燥剤をより馴染み易い状態で樹脂に練 込むことで、2次粒子が粒子径1~40μmの範囲で 均一に分散されるようにしたものである。そ のため、界面活性剤系の分散剤(例えば金属 けん等の脂肪酸の金属塩)など、樹脂との相 性の高い物質を用いて、乾燥剤の表面を被 しておくことが好ましい。

 より具体的には、脂肪酸金属塩と乾燥剤 を、脂肪酸金属塩の融点以上の温度条件下 、乾燥剤100重量部に対して脂肪酸金属塩15 量部以上となる割合で混合して、乾燥剤粒 の表面を被覆する。

 分散される乾燥剤の2次粒子径を所定の大き さにコントロールすることで、乾燥剤を熱可 塑性樹脂に十分に被覆させることができ、樹 脂表面から乾燥剤までの距離も略均一とする ことができる。そしてこのような分散状況を 得ることによってはじめて、樹脂の比重差と いう微妙な差異で、その性能(平衡湿度)に違 を持たせることが可能となったものである
 乾燥剤の2次粒子が、練り込まれた樹脂に被 覆されずにその表面から飛び出している場合 、その粒子は樹脂の影響を受けず、乾燥剤自 体の平衡湿度(無水硫酸マグネシウムであれ RH4%)で吸湿活動を行う。分散不良の乾燥剤が 多くなると、このように樹脂の影響を受けな いものが多くなり、樹脂の影響を受けたもの との割合によっては、組成物全体として、全 ての乾燥剤粒子が樹脂に十分に被覆された状 態での平衡湿度とは著しく異なった平衡湿度 を発現することとなる。また、その性能も一 定せず、製造する毎に分散状況等に影響され 、性能の異なった製品が形成されてしまうこ ととなる。

 乾燥剤の熱可塑性樹脂への練り込み加工 際しては、乾燥剤と樹脂とが流動状態にさ るが、双方の流動性の違いに起因してか、 大粒子は、流路内壁面との摩擦等によって 脂表面から浮き上がる傾向がある。本発明 らの実験観察によれば、乾燥剤の2次粒子径 が40μmを超えると、この傾向が顕著となり、 に30μm以下であれば粒子が樹脂表面付近に 散され得る場合であっても、全ての粒子を 脂によって十分に被覆できることが明らか なった。

 本発明において混練する原料の割合は、 可塑性樹脂100重量部に対し、乾燥剤5~400重 部程度の範囲であり、組成物の用途に応じ 宜変更してよい。乾燥剤の割合が上記範囲 ある場合には、乾燥剤の樹脂中での分散性 よく、高い吸湿性及び保水性を有し、しか 成型適性に優れた乾燥剤組成物を得ること できる。

 また、本発明の乾燥剤組成物には、上記 可塑性樹脂及び乾燥剤のほかに、所定の発 剤や添加剤を、本発明の目的を阻害しない 度に適宜加えることとしてもよい。発泡剤 しては、例えばアゾイソブチルニトリル、 ゾジカルボンアミド、4,4’-オキシベンゼン スルホニルヒドラジッド等、添加剤としては 、可塑剤、安定剤、滑剤、着色剤等の公知の ものを用いることができる。

 本発明の乾燥剤組成物の製造方法について 特に制限はないが、通常次のような方法で 造することができる。即ち、熱可塑性樹脂 乾燥剤及びその他の添加剤をミキシングロ ル等を用い約100~350℃のもと約5~40分間混練 る。ただし、高分散で高濃度のペレットを るために、特にペレット段階での分散性が い加工機を用いて製造することが好ましい
 また、上記によって得られる組成物は、押 成型、共押出成型、射出成型、中空成型、 出コーティング成型、架橋発泡成型等によ 、任意の形状に加工成型することができる さらに、必要に応じて、他の積層材を積層 たラミネート体とすることもできる。積層 としては、上記の熱可塑性樹脂等の樹脂類 紙類、繊維類、金属類、各種塗料、各種接 剤の他、組成の異なる本発明乾燥剤成型品 が使用できる。

 LLDPE(リニア低密度ポリエチレン)(比重0.909)10 0重量部、及び1次粒子の平均粒子径が4~6μmの 水硫酸マグネシウム50重量部を混合し、実 用ミキシングロールにて180℃で10分間加熱混 練して、ペレットを試作した。混練時に脂肪 酸金属塩を添加することによって硫酸マグネ シウムの表面を被覆処理し、分散時の硫酸マ グネシウムの2次粒子径を1~40μm(平均10~20μm)と した。硫酸マグネシウムと脂肪酸金属塩との 重量比は、100:15とした。
 このペレットを用い、インフレーション成 機により、外層をLLDPE、中間層を上記試作 レット、内層をLLDPEとして、3層インフレー ョンフィルム(LLDPE20μm/試作ペレット30μm/LLDPE 10μm)を得た。
 次に、上記3層インフレーションフィルムを 用い、プレスロールによって、ポリエチレン とアルミニウム箔でドライラミネート加工し て、厚さ0.81mmのシート(PET 12μm/D/AL9μm/D/LLDPE20 μm/試作ペレット30μm/LLDPE10μm:Dはドライラミ )を得た。そして、このシートを加工してA4 の大きさ(容量2.4リットル)の包装用袋を作製 し、検体Aとした。

 LLDPE(リニア低密度ポリエチレン)(比重0.920)10 0重量部、及び1次粒子の平均粒子径が4~6μmの 水硫酸マグネシウム50重量部を混合し、以 検体Aと同様にしてペレットを試作し、3層イ ンフレーションフィルム(LLDPE20μm/試作ペレッ ト30μm/LLDPE10μm)を得た。混練時に脂肪酸金属 を添加することによって硫酸マグネシウム 表面を被覆処理し、分散時の硫酸マグネシ ムの2次粒子径を1~40μm(平均10~20μm)とした。 酸マグネシウムと脂肪酸金属塩との重量比 、100:15とした。
 そして、この3層インフレーションフィルム により、検体Aと同様にして、ポリエチレン アルミニウム箔とでラミネートされたシー (PET12μm/D/AL9μm/D/LLDPE20μm/試作ペレット30μm/LLD PE10μm:Dはドライラミ層)を得、このシートを 工して検体Aと同じ大きさの包装用袋を作製 、検体Bとした。
 なお、検体Aと検体Bとにおいて、試作ペレ トを挟層するLLDPEとしては、同一のもの(比 0.922)を用いて加工を行った。

 上記検体A、Bを試料として、25℃恒温の条 件下にて、それぞれ袋内に温湿度センサーを 設置し、RH100%からの吸湿を行わせて、平衡湿 度を測定した。測定は、平衡湿度に到達後再 びRH100%の状態に戻し、吸湿を繰り返させるこ とにより行った。その結果を図1に示す。

 図1から明らかなように、検体Aでは平衡 度16~17%、検体Bでは平衡湿度29~30%を発現した このように、硫酸マグネシウムの含有率が 一であっても、硫酸マグネシウムを練り込 樹脂LLDPEの比重として異なったものを選択 ることで、異なった平衡湿度を発現する乾 剤組成物を得ることができた。本実施例に いては、LLDPEの比重0.011の差異で、平衡湿度1 3~14%の差異が生じ、LLDPEの比重のより小さい が、より低湿度で平衡が保たれた。つまり LLDPEの比重を0.01だけ上げる/下げるごとに、 衡湿度を12%程度上昇/下降させ得ることが明 らかとなった。

 本実施例によれば、LLDPEの比重として適宜 ものを選択することで、具備すべき平衡湿 を容易に制御できるため、被保存物に応じ 好適な保存環境を容易に得ることが可能と る。
 例えば、本実施例に係る検体Aの組成を持つ 包装用袋を用いて、抗体、酵素を用いた薬剤 や診断薬、ソフトカプセル等を被保存物とし 、検体Bの組成を持つ包装用袋を用いて、経 吸収薬剤、ソフトカプセル(平衡湿度が近い )等を被保存物とする用途に有効に用いるこ とができる。従来、これらの最適な保存環境 の形成に際しては、樹脂の種類を変更して対 応する必要があったが、本実施例によれば、 被保存物に応じて樹脂の比重を変更するだけ で、被保存物に適した平衡湿度の発現を制御 することが可能となり、利便性が高い。

 実施例1における検体Aの作製途中で得ら る3層インフレーションフィルム(LLDPE20μm/試 ペレット30μm/LLDPE10μm)を、検体Cとした。

 実施例1における検体Bの作製途中で得ら る3層インフレーションフィルム(LLDPE20μm/試 ペレット30μm/LLDPE10μm)を、検体Dとした。

 上記検体C、Dを試料として、温度25℃で、RH2 0%、50%、75%の3種類の恒温恒湿の条件下に、試 料をそれぞれ設置し、重量変化を測定した。 図2は、その測定結果を能力消費率で表した のである。
 一般に、乾燥剤の能力を表す表示は吸湿率( 増加重量を初期重量で割り100を掛けた値(%)) 表されることが多いが、同じ厚さの吸湿層 も吸湿剤の含有率や他の層の構成で吸湿率 異なってくるため、本実施例では、組成物 成型品の持つ全能力を100%と換算してその消 状況を表した能力消費率を用いて、比較を 易にしている。

 図2において、RH20%条件下での能力消費状態 みると、検体Cでは重量変化があり能力消費 があったことが伺えるが、これに対し、検体 Dでは終始重量変化が無く能力の消費が無か たことが伺える。本テストは、環境条件が 湿条件であるため、その環境で吸湿が行え ということは検体の吸湿限界である平衡湿 が環境条件以下にあることを示し、その逆 、その環境条件で吸湿を行えないというこ は検体の吸湿限界である平衡湿度が環境条 以上にあることを示すものである。
 このことから、検体Cは、平衡湿度がRH20%以 、検体Dは、平衡湿度がRH20~50%の間にあるも であり、従って、検体C,Dは異なった平衡湿 を発現し得るものであることが理解される

 以上、本実施例からも、硫酸マグネシウ の含有率が同一であっても、硫酸マグネシ ムを練り込む樹脂LLDPEの比重として異なっ ものを選択することで、異なった平衡湿度 発現する乾燥剤組成物が得られることを裏 けることができると考えられる。

 LDPE(低密度ポリエチレン)(比重0.922)100重量部 、及び1次粒子の平均粒子径が4~6μmの無水硫 マグネシウム150重量部を混合し、以下実施 1と同様にしてペレットを試作し、3層インフ レーションフィルム(LDPE20μm/試作ペレット30μ m/LDPE10μm)を得た。混練時に脂肪酸金属塩を添 加することによって硫酸マグネシウムの表面 を被覆処理し、分散時の硫酸マグネシウムの 2次粒子径を1~40μm(平均10~20μm)とした。硫酸マ グネシウムと脂肪酸金属塩との重量比は、100 :15とした。
 そして、この3層インフレーションフィルム により、実施例1と同様にして、ポリエチレ とアルミニウム箔とでラミネートされたシ ト(PET12μm/D/AL9μm/D/LDPE20μm/試作ペレット30μm/L DPE10μm:Dはドライラミ層)を得、このシートを2 1×30cmの大きさに切断して、検体Eとした。

 LDPE(比重0.922)100重量部、及び1次粒子の平均 子径が4~6μmの無水硫酸マグネシウム50重量 を混合し、以下検体Eと同様にしてペレット 試作し、3層インフレーションフィルム(LDPE2 0μm/試作ペレット30μm/LDPE10μm)を得た。混練時 に脂肪酸金属塩を添加することによって硫酸 マグネシウムの表面を被覆処理し、分散時の 硫酸マグネシウムの2次粒子径を1~40μm(平均10~ 20μm)とした。硫酸マグネシウムと脂肪酸金属 塩との重量比は、100:15とした。
 そして、この3層インフレーションフィルム により、検体Eと同様にして、ポリエチレン アルミニウム箔とでラミネートされたシー (PET12μm/D/AL9μm/D/LDPE20μm/試作ペレット30μm/LDPE 10μm:Dはドライラミ層)を得、このシートを検 Eと同じ大きさに加工して、検体Fとした。

 上記検体E、Fを試料として、別々のガラ 容器(容量0.9リットル)に詰め、25℃恒温の条 下にて、それぞれ容器内に温湿度センサー 設置し、RH100%からの吸湿を行わせて、平衡 度を測定した。測定は、平衡湿度到達後再 RH100%の状態に戻し、吸湿を繰り返させるこ により行った。その結果を図3に示す。

 図3から明らかなように、検体E、Fは、互い 略等しい平衡湿度26~29%を発現した。
 このように、硫酸マグネシウムの含有率を 化させても、硫酸マグネシウムを練り込む 脂LDPEの比重が同一であれば、略同一の平衡 湿度を発現する乾燥剤組成物となった。

 実施例3における検体Eの作製途中で得ら る3層インフレーションフィルム(LDPE20μm/試 ペレット30μm/LDPE10μm)を、検体Gとした。

 実施例3における検体Fの作製途中で得ら る3層インフレーションフィルム(LDPE20μm/試 ペレット30μm/LDPE10μm)を、検体Hとした。

 上記検体G、Hを試料として、温度25℃で、 RH20%、50%、75%の3種類の恒温恒湿の条件下に、 試料をそれぞれ設置し、重量変化を測定した 。図4は、その測定結果を能力消費率で表し ものである。

 図4から明らかなように、検体G、Hは共に 境湿度がRH20%の場合は吸湿が無く、環境湿 がRH50%で有れば吸湿があり能力を消費してい る。能力消費率の進行時間は異なるものの、 吸湿の有無の状態は同じ動きを示しており、 両検体の吸湿限界である平衡湿度は、RH20%以 でRH50%以下であることがわかる。

 以上、本実施例からも、硫酸マグネシウ の含有率を変化させても、硫酸グネシウム 練り込む樹脂LDPEの比重が同一であれば、平 衡湿度に差異を生じさせることは困難である ことを裏付けることができると考えられる。

参考例

 LDPE(低密度ポリエチレン)(比重0.920)100重量部 、及び1次粒子の平均粒子径が4~6μmの無水硫 マグネシウム150重量部を混合し、以下実施 1と同様にしてペレットを試作し、3層インフ レーションフィルム(LDPE20μm/試作ペレット30μ m/LDPE10μm)を得た。硫酸マグネシウムの分散状 態としては、2次粒子を小さくコントロール る管理を行わず、粒子径が40μ超~100μm程度の 粗大な2次粒子を約30%含んだものである。つ り、この参考例では、硫酸マグネシウムの 子表面を脂肪酸金属塩で被覆する処理を行 ていない。
 次に、上記3層インフレーションフィルムを 用い、プレスロールによって、ポリエチレン とアルミニウム箔でドライラミネート加工し て、厚さ0.81mmのシート(PET 12μm/D/AL9μm/D/LDPE20 m/試作ペレット30μm/LDPE10μm:Dはドライラミ層) を得た。そして、このシートを加工してA4版 大きさ(容量2.4リットル)の包装用袋を作製 、検体Pとした。

 また、上記試作ペレットを用い、射出成 を行ってプレート(85mm×54mm、厚さ1.5mm)を作 し、これを検体Qとした。

 上記検体Pを試料として、25℃恒温の条件 にて、袋内に温湿度センサーを設置し、RH10 0%からの吸湿を行わせて、平衡湿度を測定し 。測定は、平衡湿度に到達後再びRH100%の状 に戻し、吸湿を繰り返させることにより行 た。その結果を図5に示す。

 上記検体Qを試料として、ガラス容器(容 0.9リットル)に詰め、25℃恒温の条件下にて 容器内に温湿度センサーを設置し、RH100%か の吸湿を行わせて、平衡湿度を測定した。 定は、平衡湿度到達後再びRH100%の状態に戻 、吸湿を繰り返させることにより行った。 の結果を図6に示す。

 図5、6から明らかなように、検体P,Qは、最 RH20%程度の平衡湿度を発現するが、その後の 吸湿降下では、RH30%以上の平衡までの繰り返 となっている。
 硫酸マグネシウムの2次粒子径が1~40μmであ 場合には、本来約30%前後の平衡湿度を安定 て発現するはずであるが、上記測定では、 回の平衡湿度が著しく不安定な結果となっ 。

 これは、樹脂表面に存在する硫酸マグネ ウムの粗大粒子が、樹脂の影響を受けるこ なく吸湿を行い、全体として最初の平衡湿 が下がったものである。2回目以降の吸湿は 、粗大粒子が既に吸湿能力を失ったことで、 樹脂に被覆された硫酸マグネシウム粒子のみ によって平衡湿度が左右されたものと考えら れる。

 このように、硫酸マグネシウムの2次粒子 径として40μmを超える粗大なものを含むと、2 段~数段階の平衡湿度を持つ組成物、成型品 なってしまう。この状況は粗大粒子の含有 や成型品の厚さ等によっても異なり、安定 た性能のものを得ることは困難である。結 として、樹脂の比重差程度の微妙な差で平 湿度に違いを持たせることも不可能となる

 ABS(比重1.05)100重量部、及び1次粒子の平均粒 子径が4~6μmの無水硫酸マグネシウム50重量部 混合し、以下実施例1と同様にしてペレット を試作した。混練時に脂肪酸金属塩を添加す ることによって硫酸マグネシウムの表面を被 覆処理し、分散時の硫酸マグネシウムの2次 子径を1~40μm(平均10~20μm)とした。硫酸マグネ シウムと脂肪酸金属塩との重量比は、100:15と した。
 このペレットを用い、射出成型を行ってプ ート(54mm×84mm、厚さ2mm)を作製し、これを検 Iとした。

 ABS(比重1.01)100重量部、及び1次粒子の平均粒 子径が4~6μmの無水硫酸マグネシウム50重量部 混合し、以下実施例1と同様にしてペレット を試作した。混練時に脂肪酸金属塩を添加す ることによって硫酸マグネシウムの表面を被 覆処理し、分散時の硫酸マグネシウムの2次 子径を1~40μm(平均10~20μm)とした。硫酸マグネ シウムと脂肪酸金属塩との重量比は、100:15と した。
 このペレットを用い、射出成型を行ってプ ート(54mm×84mm、厚さ2mm)を作製し、これを検 Jとした。

 上記検体I、Jを試料として、別々のガラ 容器(容量0.9リットル)に同種のものを2枚ず 詰め、25℃恒温の条件下にて、それぞれ容器 内に温湿度センサーを設置し、RH100%からの吸 湿を行わせて、平衡湿度を測定した。測定は 、平衡湿度到達後再びRH100%の状態に戻し、吸 湿を繰り返させることにより行った。その結 果を図7に示す。

 図7から明らかなように、検体Iでは平衡湿 20~21%、検体Jは平衡湿度8~9%を発現した。
 なお、検体Iにおいて、1,2回目と3回目とで 衡湿度が10%程度異なっているように見える 、これは今回の検体のように厚さが厚く表 積の少ない場合に見られる現象であり、吸 が表面から進行し、徐々に検体内側で吸湿 行われるようになって、次第に平衡までの 達時間が長くなるためである。つまり、平 湿度が上昇したのではなく降下速度が遅く ったものであり、より長時間のデータを取 ば、1、2回目と同程度の平衡(20~21%)まで降下 ることとなる。

 このように、実施例1と同様、硫酸マグネ シウムを練り込む樹脂ABSの比重として異なっ たものを選択することで、異なった平衡湿度 を発現する乾燥剤組成物を得ることができた 。本実施例においては、ABSの比重0.04の差異 、平衡湿度11~13%の差異が生じ、ABSの比重の り小さい方が、より低湿度で平衡が保たれ 。つまり、ABSの比重を0.01だけ上げる/下げる ごとに、平衡湿度をRH3%程度上昇/下降させ得 ことが明らかとなった。

 本実施例は、実施例3における検体E、検 Fを用いて、実施例3と同様の試験を行い、能 力初期段階と、能力50%消費段階とにおける、 平衡湿度への到達状況をそれぞれ観察したも のである。その結果を図8に示す。

 図8から明らかなように、硫酸マグネシウ ムの含有率(重量%)が高い検体Eの方が、検体F 比べて、平衡湿度に到達する時間が短い。 らに、通常、平衡湿度には一定の幅があり この幅内において、能力消費が進行するに れて平衡湿度は上昇する傾向があるが、検 Eでは、吸湿が進み能力消費が進行しても、 初期と殆ど同じ状態で、平衡湿度を長時間維 持可能となっている。

 このように、乾燥剤としての硫酸マグネシ ムの含有率を上昇させることによって、能 消費段階が進行しても、平衡湿度の上昇を く抑え、初期の平衡湿度と実質的に同一の を長時間維持することが可能となる。逆に えば、乾燥剤の含有率を低下させることに って、初期の平衡湿度の維持時間を短くす ことができる。
 つまり、乾燥剤が所定の分散状態にある下 は、乾燥剤の含有率を変更することにより 平衡湿度の維持時間を制御し得るというこ が明らかとなった。このことは、本発明に って、乾燥剤の2次粒子の分散状態が改良さ れたことによって、はじめて導き出すことが できたものである。

 本実施例は、従来技術に係る乾燥剤の分散 況と、本発明に係る乾燥剤の分散状況とを 後述する試験体a~jを用いて、電子顕微鏡で 察し測定分析したものである。
 表4は、その測定結果を示したものであり、 乾燥剤が混練される樹脂(吸湿層)の膜厚の測 結果(α)、乾燥剤の2次粒子径の測定結果(β) 及びその比率(β/α)を記載している。また、 図9~図17には、各試験体における乾燥剤の分 状況を示す拡大写真のうち、代表的なもの 示した。

 上記において、試験体a、bが、従来技術に るものであり、乾燥剤の粒子表面を脂肪酸 属塩で被覆処理せず、乾燥剤の2次粒子径を 定の大きさにコントロールしていないもの ある。試験体c~jは、本発明に係るものであ 、乾燥剤の粒子表面を脂肪酸金属塩で被覆 理して、乾燥剤の2次粒子径を所定の大きさ にコントロールしたものである。
 各試験体は、以下によって構成した。なお 乾燥剤は全て無水硫酸マグネシウムを用い 吸湿層の厚みは設計値を示している。
・試験体a
LDPE20μ/吸湿層30μ/LDPE10μ
(吸湿層:LDPE(比重=0.922)ベース、乾燥剤含有率( 重量%:以下同様)33%)
・試験体b
PET12μ//AL9μ//LDPE17μ/吸湿層50μ/LDPE17μ
(吸湿層:LDPE(比重=0.920)ベース、乾燥剤含有率3 3%)
・試験体c
LDPE20μ/吸湿層30μ/LDPE10μ
(吸湿層:LDPE(比重=0.922)ベース、乾燥剤含有率3 3%)
・試験体d
PET12μ//AL9μ//LDPE17μ/吸湿層50μ/LDPE17μ
(吸湿層:LDPE(比重=0.922)ベース、乾燥剤含有率3 3%)
・試験体e
吸湿層単層50μ
(吸湿層:LDPE(比重=0.922)ベース、乾燥剤含有率3 3%)
・試験体f
吸湿層単層60μ
(吸湿層:LLDPE(比重=0.909)ベース、乾燥剤含有率 33%)
・試験体g
吸湿層単層1.5mm
(吸湿層:LLDPE(比重=0.909)ベース、乾燥剤含有率 33%)
・試験体h
吸湿層単層2.5mm
(吸湿層:LDPE(比重=0.922)ベース、乾燥剤含有率3 3%)
・試験体i
吸湿層単層1.5mm
(吸湿層:ABS(比重1.05)ベース、乾燥剤含有率33%)
・試験体j
吸湿層単層2.5mm
(吸湿層:ABS(比重1.05)ベース、乾燥剤含有率33%)

 図9~図17に示すように、従来技術に係る試 験体a、bにおいては、硫酸マグネシウムの粒 が吸湿層を突き破り表面に露出しているも が観察されたが、その一方で、本発明に係 試験体c~jにおいては、全ての試験体におい 硫酸マグネシウムの粒子が、吸湿層内に包 されていた。

 表4から明らかなように、本発明に係る試験 体c~jにおいては、硫酸マグネシウムの粒子径 (2次粒子径)は1~30μmの範囲内である。また、 酸マグネシウムの粒子径(2次粒子径)の樹脂( 湿層)の膜厚に対する比率は、最大で0.4、最 小で0.00192である。
 但し、試験体c~jにおいて、硫酸マグネシウ の樹脂への練り込み・分散は、全て同一の 法によって行っていることから、現実には 樹脂の膜厚が最も薄い試験体c(30μm)におい も、30μm程度の粒子径の硫酸マグネシウムが 分散され、同様に、樹脂の膜厚が最も厚い試 験体h(2.6mm)においても、1μm程度の粒子径の硫 酸マグネシウムが分散されているものと予測 される。従って、本実施例において、硫酸マ グネシウムの粒子径(2次粒子径)の樹脂(吸湿 )の膜厚に対する比率は、最大で1(=30μm/30μm) 最小で0.00038(=1μm/2.6mm)程度と予測できる。

 本発明は、熱可塑性樹脂に乾燥剤を混練 てなる乾燥剤組成物、乾燥剤成型品におい 、同一種の樹脂でも樹脂の比重を選定する とによって異なる平衡湿度を発現させ、多 化する商品の好適な保存環境を容易に形成 能とする技術を提供するものであって、食 、電子部品、精密機械等の様々な分野にお て利用することができるものであり、産業 の利用可能性を有する。