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Title:
DETECTION OF BACTERIA BELONGING TO THE GENUS CAMPYLOBACTER TARGETING CELL EXPANSION LETHAL TOXIN
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/028218
Kind Code:
A1
Abstract:
Multiplex PCR primers, whereby cdt genes of C. jejuni, C. coli and C. fetus can be species-specifically amplified, are constructed and the multiplex PCR is evaluated by using bacteria belonging to the genus Campylobacter and other cdt gene-positive bacteria and typical intestinal infection-causative bacteria. As a result, it has been proved that the multiplex PCR using the cdtB amplification primers as described above enable simultaneous detection of multiple kinds of bacteria belonging to the genus Campylobacter at a high specificity. According to this method, campylobacters can be identified at the species level by a single operation in the case of mixed infection of livestock animals or humans with bacteria belonging to the genus Campylobacter.

Inventors:
YAMASAKI, Shinji (1-1 Gakuen-cho,Naka-ku, Sakai-sh, Osaka 31, 5998531, JP)
山崎 伸二 (〒31 大阪府堺市中区学園町1-1 公立大学法人大阪府立大学内 Osaka, 5998531, JP)
Application Number:
JP2008/053215
Publication Date:
March 05, 2009
Filing Date:
February 26, 2008
Export Citation:
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Assignee:
OSAKA PREFECTURE UNIVERSITY (1-1 Gakuen-cho, Naka-ku Sakai-sh, Osaka 31, 5998531, JP)
公立大学法人大阪府立大学 (〒31 大阪府堺市中区学園町1-1 Osaka, 5998531, JP)
FUSO PHARMACEUTICAL INDUSTRIES, LTD. (7-10, Dosho-machi 1-chome Chuo-ku, Osaka-sh, Osaka 45, 5410045, JP)
扶桑薬品工業株式会社 (〒45 大阪府大阪市中央区道修町1丁目7番10号 Osaka, 5410045, JP)
International Classes:
C12Q1/68; C12N15/09; C12Q1/04; C12Q1/68; C12N15/09; C12Q1/04
Attorney, Agent or Firm:
SHIMIZU, Hatsushi et al. (Kantetsu Tsukuba Bldg. 6F, 1-1-1 Oroshi-mach, Tsuchiura-shi Ibaraki 47, 3000847, JP)
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Claims:
被験試料中のカンピロバクター属細菌を検出する方法であって、カンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合しうる2つのポリヌクレオチドからなる下記(a)および(b)記載のプライマー対のうちいずれか1以上のプライマー対を用いて被験試料に対し核酸増幅反応を行う工程を含む方法。
(a)配列番号:1および2記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
(b)配列番号:3および4記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
前記核酸増幅反応を前記(a)および(b)記載のプライマー対、および下記(c)記載のプライマー対を用いて行う、請求項1記載の方法。
(c)配列番号:5および6記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
前記核酸増幅反応を行う工程の前または後に、カンピロバクター属細菌のcdtA~CのいずれかのゲノムDNAまたはmRNAに共通に結合しうる2つのポリヌクレオチドからなる共通プライマー対を用いて核酸増幅反応を行う工程を含む、請求項1または2記載の方法。
前記共通プライマー対が、配列番号:7および8に記載の配列からなるプライマー対、配列番号:9および10に記載の配列からなるプライマー対、配列番号:11、12、配列番号:13、および14に記載の4配列から2つの配列を組み合わせてなるプライマー対、配列番号:15および16に記載の配列からなるプライマー対、配列番号:17および18に記載の配列からなるプライマー対のいずれかである、請求項3記載の方法。
請求項1記載の方法に用いるためのキットであって、使用説明書と、カンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合しうる2つのポリヌクレオチドからなる下記(a)および(b)記載のプライマー対のうち少なくとも1のプライマー対を含むキット。
(a)配列番号:1および2記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
(b)配列番号:3および4記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
さらに下記(c)のプライマー対を含む、請求項5記載のキット。
(c)配列番号:5および6記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
被験試料中のカンピロバクター属細菌を検出する方法であって、カンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合しうる2つのポリヌクレオチドからなる下記プライマー対(a)を用いて被験試料に対し核酸増幅反応を行う工程を含む方法。
(a)配列番号:19および20記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
前記核酸増幅反応を、前記プライマー対(a)、および下記プライマー対(b)および(c)を用いて行う、請求項7記載の方法。
(b)配列番号:21および22記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
(c)配列番号:23および24記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
請求項7記載の方法に用いるためのキットであって、使用説明書と、カンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合しうる2つのポリヌクレオチドからなる下記(a)のプライマー対を含むキット。
(a)配列番号:19および20記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
さらに下記(b)および(c)のプライマー対を含む、請求項9記載のキット。
(b)配列番号:21および22記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
(c)配列番号:23および24記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
被験試料中のカンピロバクター属細菌を検出する方法であって、カンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合しうる2つのポリヌクレオチドからなる下記プライマー対(a)を用いて被験試料に対し核酸増幅反応を行う工程を含む方法。
(a)配列番号:25および26記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
前記核酸増幅反応を、前記プライマー対(a)、および下記プライマー対(b)および(c)を用いて行う、請求項11記載の方法。
(b)配列番号:27および28記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
(c)配列番号:29および30記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
請求項11記載の方法に用いるためのキットであって、使用説明書と、カンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合しうる2つのポリヌクレオチドからなる下記(a)のプライマー対を含むキット。
(a)配列番号:25および26記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
さらに下記(b)および(c)のプライマー対を含む、請求項13記載のキット。
(b)配列番号:27および28記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
(c)配列番号:29および30記載の配列からなるプライマー対によって増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対
Description:
細胞膨張化致死毒を標的とした ンピロバクター属細菌の検出

 本発明は、カンピロバクター(Campylobacter) に属する細菌の細胞膨張化致死毒を標的と た、検体中のカンピロバクター属細菌の存 の有無を判定するための方法に関する。

 カンピロバクター属細菌の菌種同定には 通常培養検査が用いられるが、本属菌が微 気性であること、菌種によっては異なる温 での培養が必要であることに加え、生化学 性状を調べるだけでは困難な菌株があり、 雑かつ多大な労力を要する。通常、カンピ バクター属細菌の培養検査は、分離、同定 で含めると7から10日という長い時間を要す 。

 現在、下痢症患者から分離されるカンピ バクター属細菌は約94%がカンピロバクター ジェジュニ(Campylobacter jejuni、以下において 「C. ジェジュニ」と称す)、4%がカンピロバ ター・コリ(Campylobacter coli、以下において「 C. コリ」と称す)と両菌種でそのほとんどを めている。よって、通常、検査現場で行っ いるカンピロバクター属細菌の検査は、食 毒細菌に指定されているC. ジェジュニとC. コリのみを対象にしていることがほとんど ある。また、検査によく使用されている選 培地も、主としてC. ジェジュニおよびC. コ リ用に開発された物であり、通常42℃で培養 ている。その為、温度感受性が異なるカン ロバクター・フィータス(Campylobacter fetus、 下において「C. フィータス」と称す)や他 カンピロバクター属細菌すべてを対象とし いるとは言い難い。一方、2005年に大阪にお てC. フィータスによる集団食中毒も発生し ている。C. フィータスによる感染はヒトに して下痢等の胃腸炎のみではなく敗血症や 膜炎などの重篤な症状を引き起こし、また 動物の感染症においてもウシなどの不妊や 産などの原因となる。そのため、C. フィー スも含めたカンピロバクター属細菌の検査 制を整えることが重要である。

 生化学的性状に基づくカンピロバクター 細菌の菌種同定は、迅速性に欠けるだけで く、カンピロバクター属細菌の生化学的性 は菌種間で酷似しているため、生化学的性 での鑑別は困難なことが多い。特にC. ジェ ジュニとC. コリの鑑別は、馬尿酸水解酵素 性の有無で行っている為、酵素活性が弱い 合など、C. ジェジュニをC. コリと誤判定し やすいなどの問題がある。そのため検査現場 では、PCR法で馬尿酸水解酵素遺伝子の有無を 調べる方法が採り入れられている。遺伝子レ ベルで菌種同定を行う方法として、近年、16S  rRNA遺伝子の解析がよく用いられている。し かしながら、16S rRNA遺伝子の解析においても 、C. ジェジュニとC. コリでは、極めて相同 が高く、鑑別できない場合が多い。

 上記問題を解決すべく、本願発明者等は、 ンピロバクター属細菌の細胞膨張化致死毒( Cytolethal Distending Toxin: CDT)に着目してCDTの学 術的研究を進めるとともに(非特許文献1、2) 細胞膨張化性致死毒遺伝子(cdtA、cdtB、およ cdtC)を利用したカンピロバクター属細菌の検 出方法を開発した(特許文献1)。しかし、カン ピロバクター属細菌の発生件数、患者数がと もに増加傾向にあることから(厚生労働省「 因物質別食中毒発生状況」)、カンピロバク ー属細菌の簡便かつ迅速な同定法について さらなる開発が期待される。

WO2005/054472 Asakura M. et al., Microbial Pathogenesis 42(200 7) 174-183 Yamasaki S. et al., Toxin Reviews, 25:61-88, 20 06

 本発明は上記状況を鑑みてなされたもの あり、本発明が解決しようとする課題は、c dt遺伝子を利用したカンピロバクター属細菌 新規検出方法の提供である。

 上記課題を解決すべく、本発明者等は鋭意 究を行った。C. ジェジュニ、C. コリ、お びC. フィータスのcdt遺伝子を菌種特異的に 幅できるマルチプレックスPCR用プライマー 作製し、多くの臨床分離株を含むカンピロ クター属細菌および他のcdt遺伝子陽性細菌 また、代表的な腸管感染症起因菌を用いて ルチプレックスPCRの評価を行った。また本 明者等は、cdtB増幅用プライマーを用いたマ ルチプレックスPCRによって、複数のカンピロ バクター属細菌を同時に検出することを試み た。その結果、本発明者等によるcdtB増幅用 ライマーを用いたマルチプレックスPCRは、 い特異性をもって、複数のカンピロバクタ 属細菌を同時に検出可能なことが証明され 。本発明の方法は、家畜やヒトが複数のカ ピロバクター属細菌種に混合感染している 合に、一回の操作によって菌種レベルでカ ピロバクター属細菌を同定できる。すなわ 本発明は、カンピロバクター属細菌のcdt遺 子増幅によるカンピロバクター属細菌の検 方法に関し、具体的には以下の発明を提供 るものである。
(1)被験試料中のカンピロバクター属細菌を検 出する方法であって、カンピロバクター属細 菌のcdtBゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合し る2つのポリヌクレオチドからなる下記(a)お よび(b)記載のプライマー対のうちいずれか1 上のプライマー対を用いて被験試料に対し 酸増幅反応を行う工程を含む方法
(a)配列番号:1および2記載の配列からなるプラ イマー対によって増幅されるカンピロバクタ ー属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅 れる前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領 を増幅しうるプライマー対
(b)配列番号:3および4記載の配列からなるプラ イマー対によって増幅されるカンピロバクタ ー属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅 れる前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領 を増幅しうるプライマー対、
(2)前記核酸増幅反応を前記(a)および(b)記載の プライマー対、および下記(c)記載のプライマ ー対を用いて行う、上記(1)記載の方法
(c)配列番号:5および6記載の配列からなるプラ イマー対によって増幅されるカンピロバクタ ー属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅 れる前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領 を増幅しうるプライマー対、
(3)前記核酸増幅反応を行う工程の前または後 に、カンピロバクター属細菌のcdtA~Cのいずれ かのゲノムDNAまたはmRNAに共通に結合しうる2 のポリヌクレオチドからなる共通プライマ 対を用いて核酸増幅反応を行う工程を含む 上記(1)または(2)記載の方法、
(4)前記共通プライマー対が、配列番号:7およ 8に記載の配列からなるプライマー対、配列 番号:9および10に記載の配列からなるプライ ー対、配列番号:11、12、配列番号:13、および 14に記載の4配列から2つの配列を組み合わせ なるプライマー対、配列番号:15および16に記 載の配列からなるプライマー対、配列番号:17 および18に記載の配列からなるプライマー対 いずれかである、上記(3)記載の方法、
(5)上記(1)記載の方法に用いるためのキットで あって、使用説明書と、カンピロバクター属 細菌のcdtBゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合 うる2つのポリヌクレオチドからなる下記(a) および(b)記載のプライマー対のうち少なくと も1のプライマー対を含むキット
(a)配列番号:1および2記載の配列からなるプラ イマー対によって増幅されるカンピロバクタ ー属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅 れる前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領 を増幅しうるプライマー対
(b)配列番号:3および4記載の配列からなるプラ イマー対によって増幅されるカンピロバクタ ー属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅 れる前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領 を増幅しうるプライマー対、
(6)さらに下記(c)のプライマー対を含む、上記 (5)記載のキット
(c)配列番号:5および6記載の配列からなるプラ イマー対によって増幅されるカンピロバクタ ー属細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅 れる前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領 を増幅しうるプライマー対、
(7)被験試料中のカンピロバクター属細菌を検 出する方法であって、カンピロバクター属細 菌のcdtAゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合し る2つのポリヌクレオチドからなる下記プラ イマー対(a)を用いて被験試料に対し核酸増幅 反応を行う工程を含む方法
(a)配列番号:19および20記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対、
(8)前記核酸増幅反応を、前記プライマー対(a) 、および下記プライマー対(b)および(c)を用い て行う、上記(7)記載の方法
(b)配列番号:21および22記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対
(c)配列番号:23および24記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対、
(9)上記(7)記載の方法に用いるためのキットで あって、使用説明書と、カンピロバクター属 細菌のcdtAゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合 うる2つのポリヌクレオチドからなる下記(a) のプライマー対を含むキット
(a)配列番号:19および20記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対、
(10)さらに下記(b)および(c)のプライマー対を む、上記(9)記載のキット
(b)配列番号:21および22記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対
(c)配列番号:23および24記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対、
(11)被験試料中のカンピロバクター属細菌を 出する方法であって、カンピロバクター属 菌のcdtCゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合し うる2つのポリヌクレオチドからなる下記プ イマー対(a)を用いて被験試料に対し核酸増 反応を行う工程を含む方法
(a)配列番号:25および26記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対、
(12)前記核酸増幅反応を、前記プライマー対(a )、および下記プライマー対(b)および(c)を用 て行う、上記(11)記載の方法
(b)配列番号:27および28記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対
(c)配列番号:29および30記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対、
(13)上記11記載の方法に用いるためのキットで あって、使用説明書と、カンピロバクター属 細菌のcdtCゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合 うる2つのポリヌクレオチドからなる下記(a) のプライマー対を含むキット
(a)配列番号:25および26記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対、
(14)さらに下記(b)および(c)のプライマー対を む、上記(13)記載のキット
(b)配列番号:27および28記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対
(c)配列番号:29および30記載の配列からなるプ イマー対によって増幅されるカンピロバク ー属細菌のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅 される前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの 域を増幅しうるプライマー対。

cdtA、cdtB、およびcdtC遺伝子を標的とし マルチプレックスPCRの結果を示す写真であ 。各菌株のボイルテンプレートを用いてcdtA 遺伝子(A)、cdtB遺伝子(B)、およびcdtC遺伝子(C) マルチプレックスPCRを行い、PCR産物を2% ア ガロースゲル電気泳動で解析した。PCR産物及 び分子量マーカーはそれぞれ5 μLアプライし た。レーン1, 16: 100 bp Ladder marker、レーン2 : C. ジェジュニ ATCC33560、レーン3: C. ジェ ュニ ATCC43432、レーン4: C. コリ ATCC33559、 ーン5: C. コリ ATCC43478、レーン6: C. フィ タス ATCC27374、レーン7: C. フィータス ATCC 19438、レーン8: C. hyointestinalisis ATCC35217、レ ン9: C. lari ATCC43675、レーン10: C.upsaliensis  ATCC43954、レーン11: C. helveticus ATCC51209、レー ン12: H. へパティカス ATCC51449、レーン13:  性下疳菌(H. ducreyi) ATCC700724、レーン14: A.  クチノミセテムコミタンス S01、レーン15:  E. coli C600。 cdtB遺伝子を標的とした共通プライマー による各種カンピロバクター属細菌に対する PCRの結果を示す写真である。各菌株のボイル テンプレートを用いてcdtB遺伝子を標的とし 共通プライマーを用いてPCRを行った。PCR産 は2% アガロースゲル電気泳動にて解析した PCR産物及び分子量マーカーは、それぞれ5  Lアプライした。 複数菌種を鋳型DNAとして用いたcdtB遺伝 子を標的としたマルチプレックスPCRの結果を 示す写真である。C. ジェジュニ Co1-008、C.  リ Co1-192、C. フィータス Co1-187のボイルテ ンプレートを1 μLずつ様々な組み合わせで混 合したものを用いて、cdtB遺伝子を標的とし マルチプレックスPCRを行った。PCR産物は2%  ガロースゲル電気泳動にて解析した。PCR産 及び分子量マーカーはそれぞれ5 μLアプラ した。 cdtB遺伝子を標的としたマルチプレックスPCR 検出限界を示す写真である。1PCRチューブ当 り10 0  colony forming unit (cfu) から10 3  cfu になるように調製した各菌株のボイル ンプレートを用いて、cdtB遺伝子を標的とし マルチプレックスPCRを行った。PCR産物は2%  アガロースゲル電気泳動にて解析した。PCR産 物及び分子量マーカーはそれぞれ5 μLアプラ イした。 C.ジェジュニ81-176のcdtBゲノムDNA配列 の、配列番号:1記載の配列からなるプライマ ー(プライマー名:Cj-CdtBU5)および配列番号:2記 の配列からなるプライマー(プライマー名:Cj -CdtBR6)が結合する位置を示す図である。各プ イマーが結合する位置を下線で示した。ア タリスク(*)は終止コドンを示す。塩基配列 下のアミノ酸配列は、それぞれ順に、cdtA、 cdtB、cdtCによってコードされるCDTサブユニッ のアミノ酸配列である。 図5-1の続きを示す図である。 図5-2の続きを示す図である。 C.フィータス Co1-187のcdtBゲノムDNA配 上の、配列番号:3記載の配列からなるプライ マー(プライマー名:Cf-CdtBU6)および配列番号:4 載の配列からなるプライマー(プライマー名 :Cf-CdtBR3)が結合する位置を示す図である。各 ライマーが結合する位置を下線および各プ イマー名で示した。プライマー名の付いて ない下線はSD配列を示す。アスタリスク(*) 終止コドンを示す。塩基配列の下のアミノ 配列は、それぞれ順に、cdtA、cdtB、cdtCによ てコードされるCDTサブユニットのアミノ酸 列である。矢印はコードされたポリペプチ の翻訳の方向を示す。 図6-1の続きを示す図である。 C.コリCo1-243のcdtBゲノムDNA配列上の、 列番号:5記載の配列からなるプライマー(プ イマー名:(Cc-CdtBU5)および配列番号:6記載の 列からなるプライマー(プライマー名:Cc-CdtBR5 )が結合する位置を示す図である。各プライ ーが結合する位置を下線および各プライマ 名で示した。プライマー名の付いていない 線はSD配列を示す。アスタリスク(*)は終止コ ドンを示す。塩基配列の下のアミノ酸配列は 、それぞれ順に、cdtA、cdtB、cdtCによってコー ドされるCDTサブユニットのアミノ酸配列であ る。矢印はコードされたポリペプチドの翻訳 の方向を示す。 図7-1の続きを示す図である。

 本明細書において「細胞膨張化致死毒」 は、cytolethal distending toxin (CDTまたはCLDT)と 呼ばれる、蛋白性のA-B型ホロトキシンのグル ープに属する毒素因子を指す。このものは、 ほかに細胞膨化致死毒(素)、細胞膨潤化致死 (素)などと称されることもある。細胞膨張 致死毒は、A,B,Cの3ユニットからなるサブユ ット構造を有し、Bサブユニットが毒素活性 心ユニットであり、AおよびBサブユニット 細胞接着に関わっていると考えられている 細胞に作用すると細胞が大きく膨らむ等の 形が生じ、最終的に細胞死を引き起こす。 素原性大腸菌が産生する易熱性エンテロト シン(LT)などを実験的に細胞に作用させた場 にも細胞が大きく膨らむ等の変形が見られ が、毒素を取り除いた場合、細胞は回復し 致死することはない。しかしながら、CDTを 去しても細胞は回復せず、死に至る。

 本明細書において用いられる「ポリヌク オチド」とは、複数の塩基または塩基対か なるリボヌクレオチドもしくはデオキシヌ レオチドの重合体を意味する。ポリヌクレ チドは、RNA、一本鎖型および二本鎖型のDNA 含む。ポリヌクレオチドは、天然に存在す 状態から修飾されていないもの、および修 されているものの双方を含む意である。修 された塩基としては、例えば、トリチル化 れた塩基およびイノシンのような特殊な塩 がある。

 本明細書において用いられる「ポリペプ ド」は、複数のアミノ酸からなる重合体を 味する。従って、オリゴペプチドおよびタ パク質もまた、ポリペプチドの概念に含ま る。ポリペプチドは、天然に存在する状態 ら修飾されていないもの、および修飾され いるものの双方を含む意である。修飾とし は、アセチル化、アシル化、ADP-リボシル化 、アミド化、フラビンの共有結合、ヘム部分 の共有結合、ヌクレオチドまたはヌクレオチ ド誘導体の共有結合、脂質または脂質誘導体 の共有結合、ホスファチジルイノシトールの 共有結合、架橋、環化、ジスルフィド結合の 形成、脱メチル化、共有架橋の形成、シスチ ンの形成、ピログルタメートの形成、ホルミ ル化、γ-カルボキシル化、グリコシル化、GPI アンカー形成、ヒドロキシル化、ヨウ素化、 メチル化、ミリストイル化、酸化、タンパク 質分解処理、リン酸化、プレニル化、ラセミ 化、セレノイル化、硫酸化、アルギニル化の ようなタンパク質へのアミノ酸の転移RNA媒介 付加、ユビキチン化などが含まれる。

 本明細書において用いられる「変異」と 、アミノ酸配列におけるアミノ酸の変化ま は塩基配列における塩基の変化(すなわち単 一または複数のアミノ酸またはヌクレオチド 置換、欠失、付加または挿入)を指す。従っ 、本明細書において用いられる「変異体」 、一つ以上のアミノ酸が変化しているアミ 酸配列または一つ以上の塩基が変化してい 塩基配列を指す。この変異体の塩基配列の 化は、基準ポリヌクレオチドによってコー されるポリペプチドのアミノ酸配列を変更 ても、しなくてもよい。変異体はアレリッ 変異体のように天然に存在するものでも、 然に存在することが知られていない変異体 あってもよい。変異体は、置換されたアミ 酸が類似の構造的または化学的特性を有す 保存的変化を有しうる。まれに、変異体は 非保存的置換を有しうる。生物学的または 疫学的活性を阻害することなく、いずれの およびどれほど多くのアミノ酸残基を置換 挿入、または欠失するかを決定する手引き 、当技術分野において周知のコンピュータ プログラム、例えばDNAスター・ソフトウェ を用いて発見することができる。

 「欠失」はその中で1つ以上のアミノ酸ま たはヌクレオチド残基がそれぞれ、天然に存 在する細胞膨張化致死毒ポリペプチドのアミ ノ酸配列またはヌクレオチド配列と比較して 存在しない、アミノ酸またはヌクレオチド配 列のいずれかの変化である。

 「挿入」または「付加」は、天然に存在 る細胞膨張化致死毒ポリペプチドのアミノ 配列またはヌクレオチド配列と比較して、 れぞれアミノ酸またはヌクレオチド残基1つ 以上が付加されたアミノ酸またはヌクレオチ ド配列の変化である。

 「置換」とは、天然に存在する細胞膨張 致死毒ポリペプチドのアミノ酸配列または クレオチド配列と比較して、アミノ酸また ヌクレオチド1つ以上がそれぞれ異なるアミ ノ酸またはヌクレオチドに入れ替えられたア ミノ酸またはヌクレオチド配列の変化である 。

 本明細書において用いられる「ハイブリ イズ」とは、核酸鎖が塩基対形成を通じて 補鎖と結合するプロセスを意味する。

 本明細書において「検出」とは、定性お び定量の両方の意味を含む。また、「定量 には半定量も含まれる。

<被検試料中のカンピロバクター属細菌の 在の検出>
 本発明は、被検試料中のカンピロバクター 細菌の存在の検出方法を提供する。被検試 中のカンピロバクター属細菌の存在の検出 、カンピロバクター感染症の診断、カンピ バクター属細菌に汚染された食品の迅速診 、食品加工工程のバリデーション、食中毒 生時における起因菌の同定など種々の目的 おいて有用である。

 本発明の検出方法の第一の態様は、被験 料中のカンピロバクター属細菌を検出する 法であって、カンピロバクター属細菌のcdtB ゲノムDNAまたはmRNAに特異的に結合しうる2つ ポリヌクレオチドからなる「(a)配列番号:1 よび2記載の配列からなるプライマー対によ て増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtB ゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノ ムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しう プライマー対」および「(b)配列番号:3および 4記載の配列からなるプライマー対によって 幅されるカンピロバクター属細菌のcdtBゲノ DNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNA 領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプラ イマー対」のうちいずれか1以上のプライマ 対を用いて被験試料に対し核酸増幅反応を う工程を含む方法である。

 上記方法は、C.ジェジュニおよびC.フィー タスについて、それぞれのcdtBゲノムDNAまた mRNAに特異的な領域を増幅することにより、 菌を検出する方法である。上記方法におい 使用するプライマーとしては、C.ジェジュ については、第一に「配列番号:1および2記 の配列からなるプライマー対(実施例プライ ー:Cj-CdtBU5およびCj-CdtBR6)」を挙げることが きるが、上記配列そのものに限られず、C.ジ ェジュニのcdtBゲノムDNAまたはmRNAに特異的に 合しうる2つのポリヌクレオチドからなるプ ライマー対であって、C.ジェジュニのcdtBゲノ ムDNAを鋳型として「配列番号:1および2記載の 配列からなるプライマー対」によって増幅さ れる領域または相当するmRNA領域を増幅可能 プライマー対であれば、他の配列であって 使用することができる。本明細書において 特異的に結合」とは、「結合」から、偶発 な結合(非特異的な結合)を排除する意図であ る。「配列番号:1および2記載の配列からなる プライマー対」が結合するC.ジェジュニ 81-17 6株のcdtBゲノムDNA(配列番号:31)の位置を図5に す。また配列番号:1および2記載の配列から るプライマー対によって、C.ジェジュニ ATC C33560株(DDBJ Accession No.:AB274783)またはC.ジェジ ュニ ATCC43432株(DDBJ Accession No.:AB274784)のゲノ ムDNAを増幅すると、714bpの増幅産物が得られ 。

 また、C.フィータスについては、第一に 配列番号:3および4記載の配列からなるプラ マー対(実施例プライマー:Cf-CdtBU6およびCf-Cdt BR3)」を挙げることができるが、上記配列そ ものに限られず、C.フィータスのcdtBゲノムDN Aを鋳型として「配列番号:3および4記載の配 からなるプライマー対」によって増幅され 領域または相当するmRNA領域を増幅可能なプ イマー対であれば、他の配列であっても使 することができる。「配列番号:3および4記 の配列からなるプライマー対」が結合するC .フィータス Co1-187株のcdtBゲノムDNA(配列番号 :32)の位置を図6に示す。また配列番号:3およ 4記載の配列からなるプライマー対によって C.フィータス ATCC27374株(DDBJ Accession No.:AB274 802)、ATCC19438株(DDBJ Accession No.:AB274803)のゲノ DNAを増幅すると、553bpの増幅産物が得られ 。

 本発明の方法は、「(a)配列番号:1および2 載の配列からなるプライマー対によって増 されるカンピロバクター属細菌のcdtBゲノム DNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの 領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプラ マー対」と「(b)配列番号:3および4記載の配 からなるプライマー対によって増幅される ンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNAの領域 または増幅される前記ゲノムDNAの領域に相 するmRNAの領域を増幅しうるプライマー対」 とを別々に用いてもよいが、単一の核酸増幅 反応において両方のプライマー対を同時に使 用することもできる。実施例のように、複数 のPCRプライマーを単一の反応系で使用するPCR は、マルチプレックスPCR法と呼ばれ、PCR産物 を電気泳動し、バンドのサイズを見ることで 複数の菌種を同時に鑑別することができる。 本発明は、このマルチプレックスPCR法を代表 とする、複数の核酸領域の増幅に好適に用い られるプライマーおよびその組み合わせを用 いた核酸増幅法によるカンピロバクター属細 菌の検出方法を提供する。本発明における核 酸増幅の方法は、目的とする増幅物が得られ る限り種類は問わない。PCR法は、本発明にお いて好ましい核酸増幅法の具体例である。本 発明の方法は、リアルタイムPCR法などによっ て、定量法として実施してもよい。

 本発明の方法は、上記「(a)配列番号:1お び2記載の配列からなるプライマー対によっ 増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtBゲ ノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノム DNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうる ライマー対」および/または「(b)配列番号:3 よび4記載の配列からなるプライマー対によ て増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtB ゲノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノ ムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しう プライマー対」とともにC.コリのcdtBゲノムDN Aに特異的な領域を増幅するプライマー:「(c) 列番号:5および6記載の配列からなるプライ ー対によって増幅されるカンピロバクター 細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅され る前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域 増幅しうるプライマー対」を単一の核酸増 反応系において使用することができる。す わち本発明は、被験試料中のC.ジェジュニ、 C.フィータス、およびC.コリの3種カンピロバ ター属細菌を同時に検出可能な方法を提供 る。本発明者等は、上記3種のプライマーを 同時に用いて核酸増幅反応を行い、C.ジェジ ニ、C.フィータス、およびC.コリの3種カン ロバクター属細菌を一度に検出可能である とを確認した。実施例に示すように、本発 の方法は、目的とするカンピロバクター属 菌を確実に検出する一方、他の種のカンピ バクター属細菌を誤検出することなく、極 て特異性が高い方法である。「配列番号:5お よび6記載の配列からなるプライマー対(実施 プライマー:Cc-CdtBU5およびCc-CdtBR5)」が結合 るC.コリ Co1-243株のcdtBゲノムDNA(配列番号:33) の位置を図7に示す。

 本発明の方法は、上述した、C.ジェジュ 、C.フィータス、C.コリに対する特異的プラ マーを用いて核酸増幅反応を行う工程の後 、「カンピロバクター属細菌のcdtBゲノムDNA またはmRNAの増幅断片の有無または該増幅断 の分子量から、カンピロバクター属細菌の 在を判定する工程」または「カンピロバク ー属細菌のcdtBゲノムDNAまたはmRNAの増幅断片 量を定量する工程」を含む。

 また本発明の方法は、C.ジェジュニ、C.フ ィータス、C.コリに対する特異的プライマー 用いて核酸増幅反応を行う工程の前または に、「カンピロバクター属細菌のcdtA~Cのい れかのゲノムDNAまたはmRNAに共通に結合しう る2つのポリヌクレオチドからなる共通プラ マー対を用いて核酸増幅反応を行う工程」 行うことができる。上記「カンピロバクタ 属細菌のcdtA~CのいずれかのゲノムDNAまたはmR NAに共通に結合しうる2つのポリヌクレオチド からなる共通プライマー対」とは、C.ジェジ ニ、C.フィータス、およびC.コリの全ての細 菌について、cdtA、cdtB、およびcdtCのいずれか のcdtをコードするゲノムDNAを増幅しうるプラ イマー対、またはC.ジェジュニ、C.フィータ 、およびC.コリの全ての細菌について、cdtA cdtB、およびcdtCのいずれかのcdtをコードする mRNAを増幅しうるプライマー対を意味する。 のようなプライマーの具体例としては、本 実施例で使用した配列番号:7および8に記載 配列からなるプライマー対(実施例cdtB共通プ ライマー:C-CdtBcom1および(C-CdtBcom2)を挙げるこ ができる。上記プライマー対のほか、配列 号:9(WO2005/054472 配列番号:7)および10(WO2005/054 472 配列番号:8)に記載の配列からなるプライ ー対(cdtB共通プライマー対)、配列番号:11(WO2 005/054472 配列番号:47)、12(WO2005/054472 配列番 :48)、配列番号:13(WO2005/054472 配列番号:49)、 よび14(WO2005/054472 配列番号:50)に記載の4配列 から2つの配列を組み合わせてなるプライマ 対(cdtB共通プライマー対)、配列番号:15(WO2005/ 054472 配列番号:64)および16(WO2005/054472 配列番 号:65)に記載の配列からなるプライマー対(cdtA 共通プライマー対)、配列番号:17(WO2005/054472  列番号:66)および18(WO2005/054472 配列番号:67) 記載の配列からなるプライマー対(cdtC共通プ ライマー対)、も好適に使用できる共通プラ マー対である。上記共通プライマー対がC.ジ ェジュニ、C.フィータス、およびC.コリの全 の細菌について、cdtA、cdtB、およびcdtCのい れかのcdtをコードするゲノムDNAを増幅しう ことについては、WO2005/054472において詳細に 明されている。上記「カンピロバクター属 菌のcdtA-CゲノムDNAまたはmRNAに共通に結合し うる2つのポリヌクレオチドからなる共通プ イマー対」を用いた核酸増幅反応を、C.ジェ ジュニ、C.フィータス、C.コリに対する特異 プライマーを用いた核酸増幅反応と組み合 せて行うことにより、カンピロバクター属 菌検出における感度向上が期待できる。上 したとおり、上記プライマー対は少なくと C.コリ、C.ジェジュニ、およびC.フィータス3 種の細胞膨張化致死毒をコードするゲノムD NAまたはmRNAを共通して増幅する共通プライマ ー対である。上記共通プライマー対は、上記 3菌種のみならず、その他のカンピロバクタ 属細菌の細胞膨張化致死毒をコードするゲ ムDNAまたはmRNAを増幅すると期待できる。ま 同様に、該プライマー対と同一のゲノムDNA 域または相当するmRNA領域を増幅しうるプラ イマー対についても、上記3菌種を共通して ゲノム領域または相当するmRNA領域を増幅す ことができ、その他のカンピロバクター属 菌の該ゲノム領域または相当するmRNA領域を 増幅することができると考えられる。

 本発明の方法の第二の態様は、被験試料 のカンピロバクター属細菌を検出する方法 あって、カンピロバクター属細菌のcdtAゲノ ムDNAまたはmRNAに特異的に結合しうる2つのポ ヌクレオチドからなるプライマー対「(a)配 番号:19および20記載の配列からなるプライ ー対によって増幅されるカンピロバクター 細菌のcdtAゲノムDNAの領域、または増幅され 前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を 増幅しうるプライマー対」を用いて被験試料 に対し核酸増幅反応を行う工程を含む方法、 である。上記方法は、C.コリのcdtAゲノムDNAま たはmRNAに特異的に結合するプライマー対に ってcdtAゲノムDNAまたはmRNAの一部を増幅し、 増幅断片の有無または増幅断片の分子量から 、C.コリの検出を可能とする。上記プライマ の具体例は、「配列番号:19および20に記載 配列からなるプライマー対(実施例プライマ :Cc-CdtAU1およびCc-CdtAR1)」である。上記第二 態様の方法は、上記プライマー対(a)に加え カンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNAまた mRNAに特異的に結合しうる2つのポリヌクレ チドからなるプライマー対「(b)配列番号:21 よび22記載の配列からなるプライマー対(実 例プライマー:Cj-CdtAU2およびCj-CdtAR2)によって 増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲ ムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDN Aの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプ イマー対」、および/または「(c)配列番号:23 および24記載の配列からなるプライマー対(実 施例プライマー: Cf-CdtAU1およびCf-CdtAR1)によ て増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtA ノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノ DNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうる プライマー対」を同時に使用することにより 、C.コリと同時に、C.ジェジュニおよびC.フィ ータスのいずれかまたは両方をも検出するこ とが可能である。

 本発明の方法は、上述した、C.ジェジュ 、C.フィータス、C.コリに対する特異的プラ マーを用いて核酸増幅反応を行う工程の後 、「カンピロバクター属細菌のcdtAゲノムDNA またはmRNAの増幅断片の有無または該増幅断 の分子量から、カンピロバクター属細菌の 在を判定する工程」または「カンピロバク ー属細菌のcdtAゲノムDNAまたはmRNAの増幅断片 量を定量する工程」を含む。本発明における 増幅断片は、DNAでもRNAでもよい。

 本発明の方法の第三の態様は、被験試料 のカンピロバクター属細菌を検出する方法 あって、カンピロバクター属細菌のcdtCゲノ ムDNAまたはmRNAに特異的に結合しうる2つのポ ヌクレオチドからなるプライマー対「(a)配 番号:25および26記載の配列からなるプライ ー対(実施例プライマー:Cc-CdtCU1およびCc-CdtCR1 )によって増幅されるカンピロバクター属細 のcdtCゲノムDNAの領域、または増幅される前 ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅 しうるプライマー対」を用いて被験試料に対 し核酸増幅反応を行う工程を含む方法、であ る。上記方法は、C.コリのcdtCゲノムDNAまたは mRNAに特異的に結合するプライマー対によっ cdtCゲノムDNAまたはmRNAの一部を増幅し、増幅 断片の有無または増幅断片の分子量から、C. リの検出を可能とする。上記第三の態様の 法は、上記プライマー対(a)に加え、カンピ バクター属細菌のcdtAゲノムDNAまたはmRNAに 異的に結合しうる2つのポリヌクレオチドか なるプライマー対「(b)配列番号:27および28 載の配列からなるプライマー対(実施例プラ マー:Cj-CdtCU1およびCj-CdtCR2)によって増幅さ るカンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNAの 域、または増幅される前記ゲノムDNAの領域 相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマー 対」、および/または「(c)配列番号:29および30 記載の配列からなるプライマー対(実施例プ イマー:Cf-CdtCU2およびCf-CdtCR1)によって増幅さ れるカンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNA 領域、または増幅される前記ゲノムDNAの領 に相当するmRNAの領域を増幅しうるプライマ 対」を同時に使用することにより、C.コリ 同時に、C.ジェジュニおよびC.フィータスの ずれかまたは両方をも検出することが可能 ある。

 本発明の方法は、上述した、C.ジェジュ 、C.フィータス、C.コリに対する特異的プラ マーを用いて核酸増幅反応を行う工程の後 、「カンピロバクター属細菌のcdtCゲノムDNA またはmRNAの増幅断片の有無または該増幅断 の分子量から、カンピロバクター属細菌の 在を判定する工程」または「カンピロバク ー属細菌のcdtCゲノムDNAまたはmRNAの増幅断片 量を定量する工程」を含む。

 本発明の方法により、ヒトまたは動物の 種生体試料(例えば、糞便、直腸等のスワブ 検体)、食品中のC.コリ、C.ジェジュニ、およ C.フィータスの存在について、簡便かつ迅 に、菌種毎に知ることができる。本発明の 法を実施する際は、カンピロバクター属細 の存在が疑われる生体試料や食品等から当 者に周知のポリヌクレオチド調製方法(ボイ 法等)によってポリヌクレオチドを調製し、 得られたポリヌクレオチドを本発明の被験試 料とすることができる。

<キット>
 本発明は、上記本発明の検出方法に用いる めのキットを提供する。これらキットは、 発明のプライマー対の他、使用説明書を含 ものである。さらなる他の要素、例えば、 光プローブ、インターカレーター、ポリヌ レオチド調製用の試薬、陽性または陰性プ イマー対などを含んでいてもよい。

 本発明のキットの第一の態様は、「(a)配 番号:1および2記載の配列からなるプライマ 対によって増幅されるカンピロバクター属 菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅される 前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を 幅しうるプライマー対」、および「(b)配列 号:3および4記載の配列からなるプライマー によって増幅されるカンピロバクター属細 のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅される前 ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅 しうるプライマー対」のうち、少なくとも1 プライマー対を含むキットである。上記プ イマー対(a)はC.ジェジュニについて、上記プ ライマー対は(b)C.フィータスについて、それ れのcdtBゲノムDNAまたはmRNAに特異的な領域( 徴的に存在する領域)を増幅する。

 上記プライマーとしては、C.ジェジュニ ついては、第一に「配列番号:1および2記載 配列からなるプライマー対(実施例プライマ :Cj-CdtBU5およびCj-CdtBR6)」を挙げることがで るが、上記配列そのものに限られず、C.ジェ ジュニのcdtBゲノムDNAまたはmRNAを鋳型として 配列番号:1および2記載の配列からなるプラ マー対」によって増幅される領域または相 するmRNA領域を増幅可能なプライマー対であ れば、他の配列のポリヌクレオチドであって も使用することができる。

 同様に、C.フィータスについては、第一 「配列番号:3および4記載の配列からなるプ イマー対(実施例プライマー:Cf-CdtBU6およびCf- CdtBR3)」を挙げることができるが、上記配列 のものに限られず、C.フィータスのcdtBゲノ DNAまたはmRNAを鋳型として「配列番号:3およ 4記載の配列からなるプライマー対」によっ 増幅される領域または相当するmRNA領域を増 幅可能なプライマー対であれば、他の配列の ポリヌクレオチドであっても使用することが できる。

 このような本発明のプライマー対を構成 る「他の配列のポリヌクレオチド」は、C. ェジュニまたはC.フィータスのcdtBゲノムDNA たはmRNAに相補的な、少なくとも15塩基また 20塩基以上の鎖長を有するポリヌクレオチド 、例えば、15~100塩基、20~100塩基、15~35塩基長 20~35塩基長のポリヌクレオチドである。こ で「相補鎖」とは、A:T(ただしRNAの場合は U) 、G:Cの塩基対からなる2本鎖核酸の一方の鎖 対する他方の鎖を指す。また、「相補的」 は、少なくとも15個の連続したヌクレオチド 領域で完全に相補配列である場合に限られず 、少なくとも70%、好ましくは少なくとも80%、 より好ましくは90%、さらに好ましくは95%以上 の塩基配列上の相同性を有すればよい。相同 性を決定するためのアルゴリズムは本明細書 に記載したものの他、当業者が相同性を決定 するために通常使用するアルゴリズムを使用 することができる。上記「本発明のプライマ ー対を構成する他のポリヌクレオチド」は、 ハイブリダイゼーション条件下、好ましくは ストリンジェントな条件下で、cdtBゲノムDNA ハイブリダイズし、他のポリペプチドをコ ドするDNAとはハイブリダイズしない。また 発明のプライマー対は、通常のハイブリダ ゼーション条件下、好ましくはストリンジ ントな条件下で、各種カンピロバクター属 菌のcdtBゲノムDNAに共通する領域にはハイブ ダイズしない。上記「本発明のプライマー を構成する他の配列のポリヌクレオチド」 、例えば、配列番号:1、2、配列番号:3およ 4のいずれかの記載の塩基配列に1または複数 の塩基(例えば1~10個または1~5個、好ましくは1 ~4個、より好ましくは1~3個、最も好ましくは1 または2個の塩基)が付加、欠失、置換および/ または挿入した塩基配列からなる、少なくと も15塩基または20塩基以上の鎖長を有するポ ヌクレオチドである。

 上記「本発明のプライマー対を構成する の配列のポリヌクレオチド」は、当業者で れば、上記配列番号に記載のポリヌクレオ ド配列、および/または公知cdtBゲノムDNA配 にもとづき、適宜設計し、合成により調製 ることができる。また、上記のように調製 たポリヌクレオチドが、変異前のプライマ 対と同一のゲノムDNA領域を増幅しうるかは 該調製した変異プライマーを用いて核酸増 反応を行い、その増幅産物を分析すること より、簡便に評価することができる。

 本発明のキットは、C.ジェジュニcdtBゲノ DNAまたはmRNAに特異的な領域を増幅する上記 プライマー対(a)、およびC.フィータスcdtBゲノ ムDNAまたはmRNAに特異的な領域を増幅する上 プライマー対に加え、C.コリcdtBゲノムDNAま はmRNAに特異的な領域を増幅するプライマー を含むことができる。このように、C.ジェ ュニ、C.フィータス、C.コリの3種それぞれに ついて特異的なプライマー対をすべて含む本 発明のキットは、マルチプレックスPCR法等に より、上記カンピロバクター属細菌の混合感 染を一度に検出することができる。上記C.コ cdtBゲノムDNAに特異的な領域を増幅するプラ イマー対としては、「配列番号:5および6記載 の配列からなるプライマー対(実施例プライ ー:Cc-CdtBU5およびCc-CdtBR5)」、および該「配列 番号:5および6記載の配列からなるプライマー 対」によって増幅されるカンピロバクター属 細菌のcdtBゲノムDNAの領域、または増幅され 前記ゲノムDNAの領域に相当するmRNAの領域を 幅しうるその他のプライマー対を挙げるこ ができる。

 本発明のキットの第二の態様は、本発明 プライマー対として、「(a):配列番号:19およ び20記載の配列からなるプライマー対(実施例 プライマー:Cc-CdtAU1およびCc-CdtAR1)によって増 されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲノム DNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの 領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプラ マー対」を含むキットである。上記プライ ー対(a)は、C.コリのcdtAに特異的に結合する 上記第二の態様のキットは、上記プライマ 対(a)に加え、プライマー対「(b)配列番号:21 よび22記載の配列からなるプライマー対(実 例プライマー:Cj-CdtAU2およびCj-CdtAR2)によって 増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲ ムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDN Aの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプ イマー対」、および/または「(c)配列番号:23 および24記載の配列からなるプライマー対(実 施例プライマー:Cf-CdtAU1およびCf-CdtAR1)によっ 増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtAゲ ノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノム DNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうる ライマー対」を含むことができる。上記プ イマー対(a)に加え、プライマー対(b)および/ たは(c)を含むキットは、マルチプレックスP CR法等により、上記カンピロバクター属細菌 混合感染を一度に検出することができると えられる。

 本発明のキットの第三の態様は、本発明 プライマー対として、「(a)配列番号:25)およ び26記載の配列からなるプライマー対(実施例 プライマー:Cc-CdtCU1およびCc-CdtCR1)によって増 されるカンピロバクター属細菌のcdtCゲノム DNAの領域、または増幅される前記ゲノムDNAの 領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプラ マー対」を含むキットである。上記プライ ー対(a)は、C.コリのcdtCに特異的に結合する 上記第三の態様のキットは、上記プライマ 対(a)に加え、プライマー対「(b)配列番号:27 よび28記載の配列からなるプライマー対(実 例プライマー:Cj-CdtCU1およびCj-CdtCR2)によって 増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtCゲ ムDNAの領域、または増幅される前記ゲノムDN Aの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうるプ イマー対」、および/または「(c)配列番号:29 および30記載の配列からなるプライマー対(実 施例プライマー:Cf-CdtCU2およびCf-CdtCR1)によっ 増幅されるカンピロバクター属細菌のcdtCゲ ノムDNAの領域、または増幅される前記ゲノム DNAの領域に相当するmRNAの領域を増幅しうる ライマー対」を含むことができる。上記プ イマー対(a)に加え、プライマー対(b)および/ たは(c)を含むキットは、マルチプレックスP CR法等により、カンピロバクター属細菌の混 感染を一度に検出することができると考え れる。

 さらに本発明のキットは、上述した共通 ライマー対のいずれか1つ以上を含むことが できる。

 本発明のキットを用いて行う核酸増幅反 の種類は、目的とする増幅産物が得られる り、特に制限はない。例えば、PCR(ポリメラ ーゼ連鎖反応)法(RT-PCR法を含む)、ICAN法、LAMP 、SDA法、LCR法、NASBA法等、公知の核酸増幅 応の中から選択することができる。好適な 法としては、PCR法を示すことができる。

 本発明のキットは、上記プライマー対およ 使用説明書の他に、他の構成要素を含むこ ができる。他の構成要素として、たとえば 陽性プライマー、陰性プライマー、ポリヌ レオチド調製用試薬、蛍光標識プローブ等 含むことができるが、これらに限定されな 。陽性プライマーは、当業者であればカン ロバクター属細菌の公知配列から適宜設計 て作ることができる。カンピロバクター属 菌の公知配列はデータベースから容易に入 でき、例えば、C.ジェジュニ ATCC 33560株の1 6SrRNA配列はアクセッション番号:M59298(配列番 :34)によって、C.コリ ATCC 33559株16SrRNA配列 アクセッション番号:M59073(配列番号:35)によ て、C.フィータス ATCC 27374株16SrRNA配列はア セッション番号:M65012(配列番号:36)によって 入手可能である。
 なお本明細書において引用された全ての先 技術文献は、参照として本明細書に組み入 られる。

 以下、実施例により本発明をさらに詳細 説明するが、本発明はこれら実施例に制限 れるものではない。

[1.材料と方法]
(1-1 菌株)
 ATCC、患者および動物由来のカンピロバクタ ー属細菌、カンピロバクター属細菌以外のcdt 遺伝子陽性菌およびその他の腸管感染症菌を 使用した(表1)。また、PCRの陽性コントロール としてC.ジェジュニ(C. jejuni)Co1-008株、C.コリ( C. coli) Co1-243株、C.フィータス(C. fetus Co1-187 株)を使用し、陰性コントロールとして大腸  E. coli C600株を使用した。

[表1]
(CdtB遺伝子を標的としたマルチプレックスPCR 評価に用いたカンピロバクター属細菌、カ ピロバクター属細菌以外のCdt陽性細菌、お びその他の腸管感染症菌)

(1-2 培地および培養条件、試薬、酵素)
 カンピロバクター属細菌および大腸菌、Shig ella属細菌の培養は、以下のように行った。 ンピロバクター属細菌の培養には、CM271 BLOO D AGAR BASE No.2 (Oxoid、Basingstoke、UK) [7.5 g Pr oteose peptone、1.25 g Liver digest、2.5 g Yeast ex tract、2.5 g NaCl、6.0 g Agar/500 mL distilled wate r (DW)、pH 7.4±0.2 at 25℃] に馬無菌脱繊血( 本生物材料センター、東京)を5%となるよう 添加した馬血液寒天培地およびCampylobacter se lective supplement (Skirrow) (OXOID) (5 mg Vancomycin 2.5 mg Trimethoprim Lactate、1,250 i.u. Polymyxin B /500 mL) を加えた培地 (以下Skirrow培地) を用 いた。カンピロバクター属細菌の培養は37℃ 2から 4日間、LOW TEMPERATURE O 2 /CO 2  INCUBATER MODEL-9200(和研薬、東京)を用いた微 気条件下(10%CO 2 、5%O 2 、85%N 2 )で行った。大腸菌は、LB-Lenox液体培地 (Difco Laboratories、Detroit、MI、USA) (5.0 g Bacto trypton e、2.5 g Bacto yeast extract、2.5 g NaCl/500 mL DW ) 、LB-Lenox寒天培地 (Difco Laboratories) (5.0 g  Bacto tryptone、2.5 g Bacto yeast extract、2.5 g Na Cl、Agar 7.5 g/500 mL DW) を使用し、37℃で16か ら20時間培養した。

 ヘリコバクター・ へパティカス(H. hepaticus )は、Brucella Agar (Becton Dickinson、Franklin Lakes NJ、 USA) (5 g Proteose peptone、5 g Pancreatic  digest of casein、0.5 g Dextrose、1 g Yeast extract 、2.5 g NaCl、6.0 g Agar/500 mL DW、 pH 7.4±0.2 at 25℃) に終濃度が5%となるように羊無菌脱 繊血(日本生物材料センター)を添加した羊血 寒天培地を用いて、37℃で12日間、微好気条 件下(10%CO 2 、5%O 2 、85%N 2 )で行った。

 軟性下疳菌 Haemophilus ducreyi(H. ducreyi)は、So lution A [25 g Heart infusion broth (Difco Laborator ies)、15 g Agar /500 mL DW、 pH 7.4±0.2 at 25℃ ] とSolution B [10 g Hemoglobin (Becton Dickinson)  /500 mL DW] を121℃ 15分間高圧蒸気滅菌した とSolution C [Fetal bovine serum 100 mL (Invitrogen )、IsoVitaleX (Becton Dickinson) 10 mL] をフィル ー濾過した物を混合して調製した培地を用 て37℃で7日間、微好気条件下(10%CO 2 、5%O 2 、85%N 2 )で行った。

 アクチノバチルス・アクチノミセテムコミ ンス Actinobacillus actinomycetemcomitans(A. actinomy cetemcomitans )は、 Trypticace soy agar (Becton Dick inson) (2.5 g Papaic digest of soybean meal、7.5 g Pancreatic digest of casein、2.5 g NaCl、7.5g Agar/ 500 mL DW、 pH 7.3±0.2 at 25℃) に0.6% Yeast ex tract (Difco Laboratories) を加えた培地で 10%CO と90%の空気を含む条件下で37℃、2日間培養し た。 

 サルモネラ菌(Salmonella spp.) は、Trypticace so y broth (Becton Dickinson) (1.5 g Papaic digest of  soybean meal、8.5 g Pancreatic digest of casein、2.5  g NaCl、1.25g K 2 HPO 4 、1.25 g Dextrose/500 mL DW、 pH 7.3±0.2 at 25℃ ) を用いて37℃ で16から20時間振とう培養し 。

 またエルシニア エンテロコリチカ(Yersini a enterocolitica)はTrypticace soy broth (Becton Dickin son) で30℃、2日間振とう培養した。

 コレラ菌(Vibrio chorelae)は、LB-Lenox Broth (D ifco Laboratories) で37℃、24時間培養した。

 腸炎ビブリオ菌Vibrio parahaemolyticus(V. parah aemolyticus) は3%NaClを含むアルカリペプトン水 「ニッスイ」 (日水製薬、東京)(5g Peptone、5 g NaCl/500 mL DW、pH8.8±0.2 at 25℃) を用いて37 ℃で24時間培養した。

(1-3 PCRおよびアガロースゲル電気泳動、塩基 配列の解析)
 PCRの鋳型DNAは、ボイル法にて調製した。具 的には、プレートから掻き取ったコロニー TE 200 μLに加え、10 分間加熱処理し、12,800  × gで 10分間遠心して(Himac CT13R、HITACHI、 下、特に記載のないものは本機器を使用し )得られた上清をPCR用の鋳型DNAとして用いた

 PCRはすべてGeneamp PCR System 2400 (PerkinElmer 、Wellesley、MA、USA) もしくはGeneamp PCR System  9700 (PerkinElmer) を用いて行った。なお、PCRプ ライマー及びPCR条件は、表2に示した。すな ち、Degenerated PCRプライマー GNW、LPF-D (10 pm ol/μL) 各 5 μL、調製したゲノムDNA 40 ng、2. 5 mM dNTP 4 μL、10×Ex Taq Buffer 5 μL、Takara  Ex Taq (5 U/μL) 0.25 μLを滅菌DWで50 μLにし、 PCRを行った。PCR産物は、1%アガロースゲルで 気泳動した。アガロースゲル電気泳動は、 ューピッド(アドバンス、東京)を用いて1X T AE Buffer [40 mM Tris-acetate (pH8.5) 、1 mM EDTA] 100Vの条件で行った。電気泳動後、1.0 μg/mL のエチジウムブロマイド (Sigma) で15分間染 し、DWで脱色した後、ゲルドキュメンテー ョン解析システム Gel Doc 2000 (Bio-Rad、Hercul es、CA、USA) を用いて、PCR産物を紫外線下(260 nm)で撮影した。

 塩基配列の解析は以下のとおりに行った プラスミドDNA 100 ngに、表4に示した塩基配 列解析用プライマー (3.2 pmol)  を各1 μL、B ig Dye terminator 4 μL、5× sequence buffer 2 μL 加え、DWで20 μLにメスアップした。96℃ 5 間反応後、96℃ 30 秒、50℃ 15 秒、60℃ 4 の反応を25回繰り返した。PCR産物をCENTRI SPIN  20 Spin Columns (Princeton Separations、Adelphia、NJ 、USA) によって精製し、TOMY CENTRIFUGAL CONCENTR ATOR CC-105(トミー精工、東京)にて減圧乾燥さ 、Template Suppression Reagent (Applied Biosystems、 Foster City、CA、USA) 20 μLに溶解した。これを 3分間煮沸後氷上で急冷し、ABI PRISM 310 Geneti c Analyzer (Applied Biosystems) を用いて塩基配列 の解析を行った。得られた塩基配列は、DNASIS  (HitachiSoft、東京)、Lasergene software (DNAstar、W I、USA) を用いて解析した。また、相同性検 はBLAST (DDBJ、http://www.ddbj.nig.ac.jp /search/blast-  j.html) を用いて行った。

[表2]
(C. ジェジュニ、C. コリ、およびC. フィー スのcdtA、cdtB、およびcdtC遺伝子に対するマ チプレックスPCRプライマーとcdtB遺伝子に対 る共通プライマーおよびそれらのPCR条件)

[実施例1]cdt遺伝子のマルチプレックスPCR
 cdtA遺伝子に対するマルチプレックスPCRでは 、陽性コントロールと同様、C. ジェジュニ C. コリ、およびC. フィータスで約630 bp、33 0 bpおよび490 bpの菌種特異的な断片がそれぞ れ増幅された。cdtB遺伝子に対するマルチプ ックスPCRでも、陽性コントロールと同様、C.  ジェジュニ、C. コリ、およびC. フィータ で約710 bp、410 bpおよび550 bpの菌種特異的 断片がそれぞれ増幅された。さらにcdtC遺伝 に対するマルチプレックスPCRでも、陽性コ トロールと同様、C. ジェジュニ、C. コリ およびC. フィータスで約500 bp、300 bpおよ 400 bpの菌種特異的な断片がそれぞれ増幅さ た(図1)。一方、cdt遺伝子陽性のC. hyointestina lisis、C. lari、C. upsaliensis、C. helveticus等の他 のカンピロバクター属細菌や、H. へパティ ス、軟性下疳菌(H. ducreyi)、A. アクチノミセ テムコミタンス、Shigella spp. や異なる5種類 cdt遺伝子 (I、II、III、IV、V) をそれぞれ保 する大腸菌のcdtA、cdtB、cdtC遺伝子のいずれ 増幅されず、C. ジェジュニ、C. コリ、お びC. フィータスの3菌種のcdt遺伝子にのみ特 異的であった(図1、表3)。さらに、その他の 表的な腸管感染症菌であるSalmonella spp.、エ シニア エンテロコリチカ、Vibrio spp.でも 幅バンドは見られなかった(表3)。

[表3]
(患者および動物から分離したcdt遺伝子陽性 およびその他の腸管感染症菌のマルチプレ クスPCRと共通プライマーによるPCRの結果)

[実施例2]cdtB遺伝子に対する共通プライマー よるカンピロバクター属細菌の検出
 カンピロバクター属細菌をcdt遺伝子を標的 した一度のPCRで検出できるかどうかについ 、菌種間を越えて最も相同性が高かったcdtB 遺伝子を標的とした共通プライマーを設計し 、検討した。共通プライマーでPCRを行ったと ころ、C. ジェジュニ、C. コリ、およびC. フ ィータスのcdtB遺伝子由来の約720 bpの特異的 バンドが増幅された。さらに、C. ジェジュ ニ、C. コリ、C. フィータス以外の他のカン ロバクター属細菌、すなわち、C. hyointestina lis、C. lari、C, upsaliensisおよびC. helveticusに いても、約720 bpの断片が増幅された(図2)。C . ジェジュニ、C. コリ, C. フィータス以外 カンピロバクター属細菌で得られたPCR産物 塩基配列を解析した結果、それぞれC. ジェ ジュニのcdtB遺伝子に相同性の高い遺伝子が 認された。一方、カンピロバクター属細菌 外のcdt遺伝子陽性細菌及びその他の腸管感 症菌においては、カンピロバクター属細菌 最も高い相同性を有するcdt遺伝子を保持し いたH. ヘパティカスにおいても、共通プラ マーで増幅断片は得られなかった(図2、表3) 。以上の結果から、カンピロバクター属細菌 のcdtB遺伝子には菌種間を越えて保存されて る領域があり、カンピロバクター属細菌のcd tB遺伝子を標的することによって、少なくと 7菌種のカンピロバクター属細菌を一度のPCR で検出することが可能であった。

[実施例3]cdtB遺伝子を標的としたマルチプレ クスPCRによる複数のカンピロバクター属細 の同時検出
 混合感染を想定して、複数菌種のカンピロ クター属細菌を一度に検出できるかどうか ついてcdtB遺伝子を標的としたマルチプレッ クスPCRの評価を行った。前項において、cdtA cdtB、およびcdtC遺伝子を対象としたマルチプ レックスPCRすべてにおいて、その特異性は確 認できたが、各サブユニット遺伝子の保存性 はcdtB遺伝子が最も高かったので、以後の実 ではcdtB遺伝子を標的としたマルチプレック PCRを用いた。

 C. ジェジュニ、C. コリ、およびC. フィ タスのゲノムDNAをそれぞれ2種類、あるいは 3種類混ぜた系で、cdtB遺伝子に対するマルチ レックスPCRを行った。その結果、図3に示し たように、C. ジェジュニ、C. コリ、およびC . フィータス単独の場合のみならず、それぞ れ2菌種、3菌種存在した場合でもそれぞれに して特異的なバンドを増幅することができ 。よって、cdtB遺伝子を対象としたマルチプ レックスPCRは混合感染の検査にも適用出来る と考えられた。

[実施例4]cdtB遺伝子を標的としたマルチプレ クスPCRのC. ジェジュニ、C. コリ、およびC. フィータスの検出限界
 cdtB遺伝子を標的としたマルチプレックスPCR の検出限界をC. ジェジュニ、C. コリ、およ C. フィータスを用いて調べた。その結果、 C. ジェジュニとC. コリにおいては、特異的 増幅断片を検出するにPCRチューブあたり、1 0 1  colony forming unit (cfu) の菌数が必要であっ 。一方、C. フィータスでは、特異的な増幅 断片を検出するにPCRチューブあたり、10 2  cfuの菌数が必要であった(図4)。

 本願のプライマーは、設計した他のプラ マー(WO2005/054472 配列番号:11-16)と比較して 感度および特異性の向上が確認された。以 のプライマーセットで非特異的な増幅が認 られた9検体のboil templateを用いて本願のプ イマーセットでPCRを行ったところ、全ての 体において非特異的な増幅が見られなくな た。また、116検体の健常小児便を本願のプ イマーセットでPCRを行ったところ、1検体に み非常に弱い非特異的増幅が認められたの であった。

 本発明によって、カンピロバクター属細 の新規検出方法および該検出方法用キット 提供された。本発明の方法は、従来法と比 、簡便かつ迅速な検査を可能とする。特に 本発明の方法は、複数種のカンピロバクタ 属細菌存在下においてマルチプレックスPCR 行い、各種細菌を菌種まで同定できること 確認された。上述のとおり、カンピロバク ー属細菌は食中毒の起因菌として公衆衛生 重要な細菌である。実際の感染患者や食品 染では、複数種の細菌が混合して存在して る場合が少なくない。本発明の方法は、各 種毎に分離せず一度に検出できるため、簡 かつ迅速に食中毒等の起因菌をいち早く突 止めることを可能にする。本発明の方法は 臨床上のみならず、食品等の製造工程管理 工場衛生管理などにおいて極めて有用性が い。