Login| Sign Up| Help| Contact|

Patent Searching and Data


Title:
DEVICE STRUCTURE AND METHOD FOR MANUFACTURING THE SAME
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/022578
Kind Code:
A1
Abstract:
A polyimide resin is applied over the surface of a first substrate (5) in a uniform thickness and then heated thereon, thereby forming a semi-cured polyimide layer. Then, the polyimide layer is cured, thereby forming a first polyimide layer (6A) in a cured state. Meanwhile, a polyimide resin is applied over the surface of a second substrate (7A) in a uniform thickness and then heated thereon, thereby forming a semi-cured polyimide layer. Then, the polyimide layer is cured, thereby forming a second polyimide layer (8A) in a cured state. The first and second polyimide layers (6A, 8A) in a cured state are pressed against each other and heated to a bonding temperature, thereby being bonded and integrated with each other. Consequently, the first substrate (5) and the second substrate (7A) are bonded and integrated together through a polyimide layer (11A) which is a bonded body of the polyimide layers (6A, 8A).

Inventors:
YOSHIDA KAZUHIRO (JP)
MIYAZAKI SHIKOU (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/064026
Publication Date:
February 19, 2009
Filing Date:
August 05, 2008
Export Citation:
Click for automatic bibliography generation   Help
Assignee:
MURATA MANUFACTURING CO (JP)
YOSHIDA KAZUHIRO (JP)
MIYAZAKI SHIKOU (JP)
International Classes:
G01P15/08; H01L29/84; H01L41/09; H03H3/08
Foreign References:
JP2006189418A2006-07-20
JPH1019924A1998-01-23
JP2000031349A2000-01-28
JP2005158975A2005-06-16
JP2006179679A2006-07-06
JPH08317670A1996-11-29
JP2002231920A2002-08-16
JPH0682474A1994-03-22
JPH06132414A1994-05-13
Other References:
See also references of EP 2178127A4
Attorney, Agent or Firm:
IGARASHI, Kiyoshi (Cesar Machida Nakamachi12-19, Nakamach i 3-chome,Machida-sh, Tokyo 21, JP)
Download PDF:
Claims:
 第1の基板と、当該第1の基板の表面に形成された硬化状態の厚みが均等な第1のポリイミド層と、第2の基板と、当該第2の基板の表面に形成された硬化状態の厚みが均等な第2のポリイミド層とを有し、前記第1と第2のポリイミド層のうちの少なくとも一方には、表側から裏側に貫通する孔部が設けられており、前記第1と第2のポリイミド層が、互いに押圧するように加圧され、かつ、接合温度に加熱されたことによって接合されて、前記第1と第2の基板は、前記第1および第2のポリイミド層を介して接合一体化されており、当該第1と第2の基板の接合体はその内部に前記孔部による空間を持つ構成と成しており、前記第1の基板と前記第2の基板との間の間隔は、当該第1と第2の基板が向き合っている全領域に渡ってほぼ等しいことを特徴とする素子構造。
 基板の端縁部分を避けた部位に稼働部が形成されている稼働部形成基板と、当該稼働部形成基板の表面上に配設されているポリイミド層と、当該ポリイミド層を介して前記稼働部形成基板に接合一体化されている蓋基板とを有し、前記ポリイミド層には前記稼働部の形成部位に向き合う部分に凹部が形成されており、当該凹部によって前記稼働部の形成部位と前記ポリイミド層との間に空間が形成されている構成と成し、前記凹部の内部の側壁面は、前記稼働部形成基板の表面に対して直交する切り立った壁面であり、かつ、凹部の内部の底壁面は前記稼働部形成基板の表面に一定の間隔で対向した平滑平面であることを特徴とした素子構造。
 ポリイミド層は、稼働部の形成部位を囲む稼働部形成基板表面部分に形成された硬化状態の厚みが均等な稼働部形成基板側ポリイミド層と、蓋基板の稼働部形成基板側の表面全面に形成された硬化状態の厚みが均等な蓋基板側ポリイミド層とが接合一体化して構成されていることを特徴とする請求項2記載の素子構造。
 硬化状態の稼働部形成基板側ポリイミド層と、硬化状態の蓋基板側ポリイミド層とは、互いに押圧するように加圧され、かつ、接合温度に加熱されたことによって接合一体化されていることを特徴とする請求項3記載の素子構造。
 稼働部形成基板の裏面上に配設されたポリイミド層を介して蓋基板が稼働部形成基板に接合一体化されており、その裏面側のポリイミド層における前記稼働部形成基板の稼働部の形成部位に向き合う部分には凹部が形成され、当該凹部によって前記稼働部の形成部位と前記裏面側のポリイミド層との間に空間が形成されている構成と成し、前記裏面側のポリイミド層における前記凹部の内部の側壁面は、前記稼働部形成基板の裏面に対して直交する切り立った壁面であり、かつ、前記凹部の内部の底壁面は前記稼働部形成基板の裏面に一定の間隔で対向した平滑平面であることを特徴とした請求項2又は請求項3又は請求項4記載の素子構造。
 稼働部は、振動又は変位する可動部や、電気回路、あるいは、高周波回路であることを特徴とする請求項2又は請求項3又は請求項4記載の素子構造。
 基板の端縁部分を避けた部位に稼働部が形成されている稼働部形成基板における前記稼働部の形成部位を囲む表面部分にポリイミド樹脂をパタン形成した後にキュアして硬化状態のポリイミド層とし、また、蓋基板にポリイミド樹脂を表面全面に形成、もしくは表面部分にパタン形成した後に、キュアして硬化状態のポリイミド層とし、然る後に、前記稼働部形成基板の硬化状態の前記ポリイミド層と、前記蓋基板の硬化状態の前記ポリイミド層を間にして前記稼働部形成基板と前記蓋基板を配置し、前記稼働部形成基板の前記ポリイミド層と前記蓋基板の前記ポリイミド層を、互いに押圧するように加圧し、かつ、接合温度に加熱することによって、前記稼働部形成基板の前記ポリイミド層と前記蓋基板の前記ポリイミド層を接合させて、前記稼働部形成基板と前記蓋基板を接合一体化することを特徴とした素子構造の製造方法。
Description:
素子構造およびその製造方法

 本発明は、内部に空間を持つ素子構造お びその製造方法に関するものである。

 図5aには、加速度センサ40が模式的な断面 図により示されている。この加速度センサ40 、内部に空間を持つ素子構造の一例である また、図5bには、加速度センサ40を構成して いるSOI(Silicon-On-Insulator)基板5の模式的な上面 が示されている。なお、図5aは、図5bのA-A位 置に対応する加速度センサ40の部分の断面図 ある。

 この加速度センサ40は、浮いた状態の重 部2を有する。重り部2の周囲には、重り部2 空間を介して、固定部3が配設されている。 り部2は、その固定部3に、梁4を介して支持 定されている。梁4には、応力変化に応じて 電気抵抗値が変化するピエゾ抵抗部(図示せ )が形成されている。また、梁4や固定部3の 面部分には、配線パターン(図示せず)が形成 されている。この配線パターンは、上記ピエ ゾ抵抗部に電気的に接続されている。

 上記した重り部2と、固定部3と、梁4とは、 通のSOI基板5にエッチング加工等を施すこと により、一体に形成されたものである。その SOI基板5は、詳細には図示されていないが、 側から、シリコンから成る支持基板層と、 化シリコンから成る絶縁層と、シリコンか 成るSOI層とが順に積層されている構成を有 ている。当該SOI基板5の表面には、ポリイミ 層6Aが形成されている。また、SOI基板5の裏 には、ポリイミド層6Bが形成されている。 れらのポリイミド層6A,6Bには、それぞれ、重 り部2および梁4の形成部位に向き合う部分に 孔部U A ,U B が形成されている。ポリイミド層6Aの上側に 、ポリイミド層8Aを形成したガラス基板7Aが 設けられている。ポリイミド層6Aは、ポリイ ド層8Aに、接着剤9Aによって接着接合されて いる。また、ポリイミド層6Bの下側には、ポ イミド層8Bを形成したガラス基板7Bが設けら れている。ポリイミド層6Bは、ポリイミド層8 Bに、接着剤9Bによって接着接合されている。 これらポリイミド層6Aとポリイミド層8Aとの 着接合および、ポリイミド層6Bとポリイミド 層8Bとの接着接合によって、SOI基板5と、ガラ ス基板7A,7Bとは、一体化されている。

 接着剤9Aによるポリイミド層6A,8Aの接着体10A には、ポリイミド層6Aの孔部U A による凹部が形成されている。また、接着剤 9Bによるポリイミド層6B,8Bの接着体10Bには、 リイミド層6Bの孔部U B による凹部が形成されている。これらの凹部 によって、ポリイミド層8Aと、重り部2および 梁4との間に空間が形成され、また、ポリイ ド層8Bと、重り部2との間に空間が形成され いる。重り部2と梁4は、そのような空間によ って、図5aおよび図5bに示すZ軸方向に変位可 な状態で、SOI基板5とガラス基板7A,7Bとの接 接合体の内部に収容封止されている。この 容封止により、重り部2と梁4は、外部環境 悪影響から保護されている。また、ポリイ ド層8A,8Bによって重り部2の変位量が制限さ るので、過剰な変位に起因した梁4の異常な 性変形や破損が防止される構成となってい 。

 この加速度センサ40では、Z軸方向の加速 が発生したときに、梁4が撓み変形し、これ により、重り部2がZ軸方向に変位する。このZ 軸方向の重り部2の変位量および梁4の撓み変 量は、Z軸方向の加速度が大きくなるに従っ て大きくなるというように、Z軸方向の加速 の大きさに応じたものである。このことか 、梁4に形成されているピエゾ抵抗部の電気 抗値に応じた信号を梁4の撓み変形量の情報 として検出し、当該検出値に基づいてZ軸方 の加速度の大きさを検出することができる

特開2002-231920号公報

特開平6-82474号公報

特開平6-132414号公報

 ところで、上記した加速度センサ40の構 では、ポリイミド層6A,8Aは、接着剤9Aによっ 接着接合されており、ポリイミド層6B,8Bは 接着剤9Bによって接着接合されている。しか しながら、接着剤9A,9Bは、製造上の問題から 設定通りの量をポリイミド層6A,6B(8A,8B)上に 布することは非常に難しい。また、ポリイ ド層6A,8Aや、ポリイミド層6B,8Bを接着剤9A,9B よって接着接合させる工程において、ポリ ミド層6A,8Aや、ポリイミド層6B,8Bへの加圧の 大きさは、ばらつく。それらの原因によって 、接着剤9A,9Bの厚みが、ばらつく。このため 接着剤9A,9Bの厚みが薄いと、重り部2とポリ ミド層8A,8Bとの間の間隔が狭くなり、接着 9A,9Bの厚みが厚いと、重り部2とポリイミド 8A,8Bとの間の間隔が広くなる。つまり、接着 剤9A,9Bの厚みのばらつきによって、重り部2と ポリイミド層8A,8Bとの間の間隔がばらついて まうという問題が発生する。重り部2とポリ イミド層8A,8Bとの間の間隔は、重り部2の変位 量を規制するものであり、加速度検出の性能 や耐久性に関与する。このことから、重り部 2とポリイミド層8A,8Bとの間の間隔がばらつく と、加速度検出の性能や耐久性に悪影響を与 えてしまう。

 また、加速度センサ40の製造工程でポリ ミド層6A,6B(8A,8B)上に形成する接着剤9A,9Bの塗 布量が少ないと、ポリイミド層6A,8Aや、ポリ ミド層6B,8Bの接合強度が弱くなってしまう いう問題が発生する。さらに、接着剤9A,9Bの 塗布量が多すぎると、余分な接着剤9A,9Bが、 リイミド層6A,8A間や、ポリイミド層6B,8B間か ら、重り部2の周囲の空間に流れ込んで不具 を発生させてしまうという問題が発生する さらに、接着剤9A,9Bには有機溶剤が含有され ているので、その有機溶剤の揮発によって、 硬化後の接着剤9A,9B内にボイドができる。当 ボイドのためにポリイミド層6A,8Aや、ポリ ミド層6B,8Bの接着強度が弱くなったりする。 また、ボイドの形成量や潰れ具合によって、 接着剤9A,9Bの厚みがばらついて、重り部2とポ リイミド層8A,8Bとの間の間隔がばらつくとい 問題が発生する。

 上記したような問題点を解決するために この発明は次に示す構成を有して構成され いる。すなわち、この発明の素子構造は、 1の基板と、当該第1の基板の表面に形成さ た硬化状態の厚みが均等な第1のポリイミド と、第2の基板と、当該第2の基板の表面に 成された硬化状態の厚みが均等な第2のポリ ミド層とを有し、前記第1と第2のポリイミ 層のうちの少なくとも一方には、表側から 側に貫通する孔部が設けられており、前記 1と第2のポリイミド層が、互いに押圧するよ うに加圧され、かつ、接合温度に加熱された ことによって接合されて、前記第1と第2の基 は、前記第1および第2のポリイミド層を介 て接合一体化されており、当該第1と第2の基 板の接合体はその内部に前記孔部による空間 を持つ構成と成しており、前記第1の基板と 記第2の基板との間の間隔は、当該第1と第2 基板が向き合っている全領域に渡ってほぼ しいことを特徴としている。

 また、この発明の素子構造は、基板の端 部分を避けた部位に稼働部が形成されてい 稼働部形成基板と、当該稼働部形成基板の 面上に配設されているポリイミド層と、当 ポリイミド層を介して前記稼働部形成基板 接合一体化されている蓋基板とを有し、前 ポリイミド層には前記稼働部の形成部位に き合う部分に凹部が形成されており、当該 部によって前記稼働部の形成部位と前記ポ イミド層との間に空間が形成されている構 と成し、前記凹部の内部の側壁面は、前記 働部形成基板の表面に対して直交する切り った壁面であり、かつ、凹部の内部の底壁 は前記稼働部形成基板の表面に一定の間隔 対向した平滑平面であることをも特徴とし いる。

 さらに、この発明の素子構造の製法方法 、基板の端縁部分を避けた部位に稼働部が 成されている稼働部形成基板における前記 働部の形成部位を囲む表面部分にポリイミ 樹脂をパタン形成した後にキュアして硬化 態のポリイミド層とし、また、蓋基板にポ イミド樹脂を表面全面に形成、もしくは表 部分にパタン形成した後に、キュアして硬 状態のポリイミド層とし、然る後に、前記 働部形成基板の硬化状態の前記ポリイミド と、前記蓋基板の硬化状態の前記ポリイミ 層を間にして前記稼働部形成基板と前記蓋 板を配置し、前記稼働部形成基板の前記ポ イミド層と前記蓋基板の前記ポリイミド層 、互いに押圧するように加圧し、かつ、接 温度に加熱することによって、前記稼働部 成基板の前記ポリイミド層と前記蓋基板の 記ポリイミド層を接合させて、前記稼働部 成基板と前記蓋基板を接合一体化すること 特徴としている。

 本発明において、以下の構成を有して、 働部の形成部位に向き合う部分のポリイミ 層に、凹部が形成されている構成のものは 以下の理由によって、設計通りの凹部を形 できる。つまり、この凹部を有する本発明 構成においては、稼働部形成基板と蓋基板 ポリイミド層を介して接合一体化され、そ ポリイミド層における稼働部形成基板の稼 部の形成部位に向き合う部分には凹部が形 されている。また、その凹部の内部の側壁 は稼働部形成基板の表面に対して直交する り立った壁面であり、凹部の内部の底壁面 稼働部形成基板の表面に対して一定の間隔 対向した平滑平面である。このように、凹 の内部の側壁面を切り立った壁面に、また 凹部の内部の底壁面を稼働部形成基板の表 に対して一定の間隔で対向した平滑平面に それぞれ、形成するためには、寸法精度の い製造技術が必要である。このことから、 のような製造技術でもって形成された凹部 、設計通りの寸法を持つことができる。

 なお、具体的には、例えば、ポリイミド は、稼働部の形成部位を囲む稼働部形成基 表面部分に形成された硬化状態の稼働部形 基板側ポリイミド層と、蓋基板の稼働部形 基板側の表面全面に形成された硬化状態の 基板側ポリイミド層とが接合一体化されて る構成とする。それら稼働部形成基板側ポ イミド層と蓋基板側ポリイミド層は、それ れ、稼働部形成基板や蓋基板の表面へのポ イミド樹脂の塗布形成技術の精度の高さや ポリイミド層に孔部を形成するための、例 ばフォトリソ技術の精度の高さによって、 ぼ設計通りに形成することが可能である。

 さらに、稼働部形成基板側ポリイミド層 、蓋基板側ポリイミド層とを、接着剤を用 て接合するのではなく、以下の接合構成と ることにより、接着剤の悪影響を受けるこ を防げる。その接合構成は、キュアされた 化状態の稼働部形成基板側ポリイミド層と キュアされた硬化状態の蓋基板側ポリイミ 層とが、互いに押圧するように加圧され、 つ、接合温度に加熱されることによって、 圧着接合されている構成である。この接合 成により、接着剤の悪影響を防げるので、 働部形成基板の稼働部の形成部位と、凹部 内部の底壁面との間の間隔を高精度に設計 りの寸法とすることができる。

 また、仮に、接着剤を用いて、稼働部形 基板側ポリイミド層と、蓋基板側ポリイミ 層とを接合一体化したとすると、以下の問 が発生する。つまり、接着剤が多すぎると 余分な接着剤がポリイミド層の凹部内の空 に流れ込んでしまって稼働部に不具合を発 させてしまうという問題が発生する。また 接着剤が少ないと、稼働部形成基板側ポリ ミド層と蓋基板側ポリイミド層との接合強 (換言すれば、稼働部形成基板と蓋基板との 接合強度)が弱くなってしまうという問題が 生する。これに対して、稼働部形成基板側 リイミド層と、蓋基板側ポリイミド層とを 圧着接合することによって、そのような接 剤に起因した問題の発生を回避することが きる。さらに、接着剤の塗布工程を削減す ことができて、素子の製造工程の簡略化を ることができる。さらにまた、接着剤に含 されている有機溶剤の揮発に起因した接合 分のボイドによって接合強度が弱くなる問 を防止することができる。また、そのボイ の形成量や潰れ具合によって、稼働部形成 板の稼働部の形成部位と凹部の内部の底壁 との間の間隔がばらつくという問題の発生 、防止することができる。

 上記のように、硬化状態の稼働部形成基 側ポリイミド層と、硬化状態の蓋基板側ポ イミド層とを熱圧着により接合一体化する とによって、接合強度を強め、また、接合 度のばらつきを抑えることができる。これ より、素子の耐久性に対する信頼性を向上 きる。その上に、ほぼ設計通りの寸法でポ イミド層に凹部を形成することができるた に、その凹部内の空間の大きさが関与する 働部の性能のばらつきを抑制できる。これ より、素子の性能に対する信頼性をも高め ことができる。

 ところで、稼働部形成基板と蓋基板を、 えば陽極接合によって直接的に接合するこ が考えられる。しかしながら、この場合に 、蓋基板との接合対象の稼働部形成基板表 部分に、配線パターンが、導体材料のパタ ン形成によって設けられていると、その配 パターンの形成部分とその周囲は蓋基板と 極接合できず稼働部形成基板と蓋基板との 極接合の強度が弱くなるという問題が生じ 。また、配線パターンの厚みによって、稼 部形成基板における稼働部の形成部位と、 基板との間の間隔がばらつくという問題も 生する。これに対して、この発明では、稼 部形成基板と蓋基板をポリイミド層を介し 接合一体化する構成としたことで、配線パ ーンが形成されていてもポリイミド層によ て隙間無く稼働部形成基板と蓋基板を接合 きる。このため、上記したような問題を回 でき、その上、この発明において特有な前 構成を持つことで上述したような優れた効 を得ることができるものである。

 また、第1と第2の基板が、第1と第2のポリ イミド層を介して接合一体化されており、そ れら第1と第2のポリイミド層は、それぞれが 化状態で、互いに押圧するように加圧され かつ、接合温度に加熱されることによって 圧着接合されている構成を有するものにあ ても、以下の構成を有する。つまり、第1と 第2のポリイミド層の熱圧着接合によって、 記同様に、第1の基板と第2の基板との間の間 隔は、第1と第2の基板が向き合っている全領 に渡ってほぼ等しくすることができる。こ ため、その間隔が関与する素子の性能のば つきを抑制することができ、素子の性能に する信頼性を高めることができる。また、 1と第2のポリイミド層の接合強度を強める とができるので、素子の耐久性に対する信 性も高めることができる。

本発明に係る素子構造を持つ第1実施 における加速度センサを説明するための図 ある。 図1aにおけるP領域を本発明者が撮影し た断面写真である。 図1aに示される加速度センサの製造工 の一例を説明するための図である。 図1aに示される加速度センサの製造工 の一例を説明するための図である。 図1aに示される加速度センサの製造工 の一例を説明するための図である。 図1aに示される加速度センサの製造工 の一例を説明するための図である。 本発明に係る素子構造を持つ第2実施 におけるSAWフィルタを説明するための図で る。 本発明に係る素子構造を持つ第2実施 におけるSAWフィルタの製造方法を説明する めの図である。 本発明に係るその他の実施例を説明す ための図である。 従来例を説明するための断面図である 。 図5aの加速度センサを構成しているSOI 板の模式的な上面図である。

符号の説明

 1 加速度センサ
 5 SOI基板
 7A,7B,20,27 ガラス基板
 6A,6B,8A,8B,11A,11B ポリイミド層
 12A,12B,23,32 凹部
 17 SAWフィルタ
 18 圧電基板
 26 化合物半導体基板
 U A ,U B ,U 21 ,U 30  孔部

 以下に、この発明に係る実施例を図面に づいて説明する。

 図1aには、本発明に係る素子構造を持つ 1実施例が模式的な断面図により示されてい 。この第1実施例は、加速度センサである。 図1bには、図1aにおけるP領域を本発明者が撮 した断面写真が示されている。なお、この 1実施例の説明において、図5aの加速度セン 40と同一構成部分には同一符号を付し、そ 共通部分の重複説明は省略する。

 この第1実施例の加速度センサ1では、SOI 板(稼働部形成基板(第1の基板))5によって、 動部である重り部2および梁4が、稼働部とし て形成されている。SOI基板5の表面には、硬 状態の厚みがほぼ均等なポリイミド層(稼働 形成基板側ポリイミド層(第1のポリイミド ))6Aが形成されている。また、ガラス基板(蓋 基板(第2の基板))7Aには、SOI基板5側の面に、 化状態の厚みがほぼ均等なポリイミド層(蓋 板側ポリイミド層(第2のポリイミド層))8Aが 成されている。それらポリイミド層6A,8Aは それぞれが硬化している状態で、熱圧着に り接合一体化されている。これにより、ポ イミド層11Aが形成され、また、SOI基板5とガ ス基板7Aとが接合一体化されている。同様 、SOI基板5の裏面には、硬化状態の厚みが均 なポリイミド層6Bが形成されている。また ガラス基板(蓋基板(第3の基板))7Bには、硬化 態の厚みが均等なポリイミド層(蓋基板側ポ リイミド層(第3のポリイミド層))8Bが形成され ている。それらポリイミド層6B,8Bは、それぞ が硬化している状態で、熱圧着により接合 体化されている。これにより、ポリイミド 11Bが形成され、また、SOI基板5とガラス基板 7Bとが接合一体化されている。なお、ポリイ ド層6A,6B,8A,8Bは、同じポリイミド樹脂によ 構成されている。そのポリイミド樹脂は、 硬化性のものであってもよいし、熱可塑性 ものであってもよい。

 上記のように厚みが均等な硬化状態のポ イミド層6A,8Aや、ポリイミド層6B,8Bの熱圧着 接合体である各ポリイミド層11A,11Bは、それ れ、厚みが均等である。この結果、SOI基板5 ガラス基板7Aとの間の間隔は、当該SOI基板5 ガラス基板7Aが向き合っている全領域に渡 てほぼ等しくなっている。また、同様に、SO I基板5とガラス基板7Bとの間の間隔は、当該SO I基板5とガラス基板7Bが向き合っている全領 に渡って、ほぼ等しくなっている。

 また、各ポリイミド層11A,11Bには、重り部2 よび梁4の形成部位と向き合う部分に、ポリ ミド層6A,6Bの孔部U A ,U B に起因した凹部12A,12Bが形成されている。図1b の断面写真にも示されているように、それら 各凹部12A,12Bの内部の底壁面12Aa,12Baは、それ れ、SOI基板5の基板面に一定の間隔で対向し 平滑平面と成している。また、各凹部12A,12B の内部の側壁面12Ab,12Bbは、それぞれ、SOI基板 5の基板面に対して直交する切り立った壁面 成している。

 以下に、この第1実施例の加速度センサ1 製造工程の一例を説明する。まず、SOI基板5 表面部分にピエゾ抵抗部を形成し、また、 のピエゾ抵抗部に電気的に接続する配線パ ーンを形成する。SOI基板5の表面部分に形成 される配線パターンの形態としては、例えば 、SOI基板5の表面上に導体材料をパターン形 したものや、SOI基板5の表面部分を部分的に 抵抗にして形成したもの等がある。予め定 られた配線パターンの設計に基づいて、そ ら複数種の形態のうちの何れか一つの形態 配線パターンをSOI基板5に形成したり、複数 種の形態の配線パターンをそれぞれSOI基板5 形成する。

 然る後に、SOI基板5の表面全面にポリイミ ド樹脂を全体に渡って均等な厚みとなるよう に塗布する。当該ポリイミド樹脂の予め定め られた設定の厚みは、重り部2とポリイミド 8Aとの間の予め定められた空間の高さ寸法( まり、重り部2の予め定められた変位の限界 )である。その設定の厚みは、例えば3μm~20μ mの範囲内の設定値となっている。上記のよ に全体に渡ってポリイミド樹脂を均等な厚 に塗布する技術の一例として、スピン塗布 術を挙げることができる。

 ポリイミド樹脂の塗布後には、そのポリイ ド樹脂を加熱して半硬化状態のポリイミド を形成する。そして、その半硬化状態のポ イミド層に孔部U A をフォトリソ技術を利用して形成する。然る 後に、そのポリイミド層を加熱してキュアす る。このキュア工程でのポリイミド層の加熱 は、イナートオーブン等の窒素雰囲気中で行 われる。その加熱温度は、ポリイミド層のイ ミド化が製造に適した速さで進む温度である ことはもちろんのことである。また、その加 熱温度は、ポリイミド層に含有されている溶 剤が熱により十分に揮発し、また、SOI基板5 表面部分の配線パターンの熱による損傷を 避できる温度となっている。上記加熱温度 、例えば、約250℃~約450℃の範囲内の温度と っている。このようにして、硬化状態の均 な厚みを持つポリイミド層6Aが、SOI基板5に 成される。なお、スクリーン印刷手法を用 て、ポリイミド層6Aをパタン形成してもよ 。また、ポリイミドの硬化状態とは、熱硬 性の場合には、可溶可融性の比較的低分子 の物質が、熱や触媒によって化学反応を起 し、空間網状高分子(共有結合で立体的に複 な網状に結ばれた状態)となっている状態で ある。また、ポリイミドの硬化状態とは、熱 可塑性の場合には、分子が鎖状に絡み合った 状態である。

 然る後に、図2aの模式的な断面図に示され ように、ポリイミド層6Aの孔部U A によって露出しているSOI基板5のSOI層に、フ トリソ技術を利用して、重り部2と固定部3と 梁4を形成するための溝15を形成する。そのフ ォトリソ技術の一具体例を述べる。まず、ポ リイミド層6Aが形成されているSOI基板5の表面 全面にフォトレジスト膜を形成する。そして 、そのフォトレジスト膜の上方側に、重り部 2と固定部3と梁4の形成パターンの開口部を持 つマスクを配置する。そのマスクを通して、 重り部2と固定部3と梁4の形成領域に形成され ているフォトレジスト膜部分に光を照射して 硬化させる。その後、フォトレジスト膜の未 硬化な部分を除去して貫通孔を形成する。こ れにより、SOI基板5の表面の一部分を露出さ る。然る後に、そのフォトレジスト膜の貫 孔からSOI基板5のSOI層をドライエッチングあ いはウェットエッチングにより除去するこ によって溝15を形成する。その後、フォト ジスト膜を洗浄等により取り除く。このよ なフォトリソ工程でもって、SOI基板5のSOI層 溝15を形成することができる。

 一方、別工程で、ガラス基板7Aの表面全 にポリイミド樹脂を塗布する。この工程で 、前述したSOI基板5へのポリイミド樹脂の塗 と同様に、ガラス基板7Aの表面全面に均等 予め定められた設定値の厚みを持つように 例えばスピン塗布技術を利用して塗布する その後、ポリイミド樹脂を加熱して半硬化 態のポリイミド層を形成する。その半硬化 態のポリイミド層も、前述したポリイミド のキュア工程と同様に、イナートオーブン やリフロー炉内の窒素雰囲気中で加熱して ュアする。このようにして、硬化状態の均 な厚みを持つポリイミド層8Aがガラス基板7A 形成される。

 そして、図2bに示されるように、硬化状 のポリイミド層6A,8Aが当接するように、SOI基 板5とガラス基板7Aを配置する。そして、ポリ イミド層6A,8Aを互いに押圧するように加圧し また、予め定めた接合温度に加熱してポリ ミド層6A,8Aを熱圧着させる。この熱圧着工 でのポリイミド層6A,8Aの加圧の大きさは、ポ リイミド層6A,8Aを構成しているポリイミド樹 の種類によって定まる最適値となっている また、熱圧着工程でのポリイミド層6A,8Aの 熱温度(接合温度)は、ポリイミド層6A,8Aを構 しているポリイミド樹脂の種類に固有のガ ス転移温度よりも高く、かつ、加熱に因る リイミド層6A,8Aの溶融やポリイミド樹脂量 減少を防止できる温度である。熱圧着工程 のポリイミド層6A,8Aの加熱温度(接合温度)は 好ましくは、ガラス転移温度よりも50℃~150 程度高めの温度である。なお、加熱に因る リイミド層6A,8Aの溶融やポリイミド樹脂量 減少を防止できる温度とは、以下の温度で る。つまり、ポリイミド層6A,8Aが熱硬化性ポ リイミド樹脂により構成されている場合には 、その熱硬化性ポリイミド樹脂の熱分解温度 よりも低い温度である。また、ポリイミド層 6A,8Aが熱可塑性ポリイミド樹脂により構成さ ている場合には、その熱可塑性ポリイミド 脂の融点よりも低い温度である。また、熱 着工程では、SOI基板5も加熱されるので、SOI 基板5の表面に形成されている配線パターン 熱損傷を考慮する必要があり、加熱温度の 限としては約450℃程度である。このことか 、その配線パターンの熱損傷を防止できる 熱温度でもって良好に熱圧着できるガラス 移温度(例えば、100℃~400℃の範囲内の温度) 持つ、ポリイミド樹脂がポリイミド層6A,8Aの 構成材料として選定されることとなる。

 図1bの断面写真は、ガラス転移温度が230 であるポリイミド層6A,8Aを、1.5MPaの圧力で加 圧し、また、300℃の接合温度で加熱して熱圧 着させた後の状態例である。この断面写真か らも明らかなように、ポリイミド層6A,8Aを熱 着してポリイミド層11Aを形成することによ て、以下の効果を奏する。つまり、ポリイ ド層11Aの凹部12Aの内部の底壁面12Aaは、SOI基 板5と一定の間隔を介して対向している平滑 面と成し、凹部12Aの内部の側壁面12Abは、切 立った壁面と成している。

 ポリイミド層6A,8Aの熱圧着工程の後には、SO I基板5の裏面全面にポリイミド樹脂を塗布す 。この塗布は、前述したポリイミド樹脂と 様に、例えばスピン塗布技術を利用して、 等な厚みとなるように行う。その後、その リイミド樹脂を加熱して半硬化状態のポリ ミド層を形成する。そして、そのポリイミ 層にフォトリソ技術を利用して孔部U B を形成する。その後、前記同様にそのポリイ ミド層をキュアする。このようにして、SOI基 板5の裏面に硬化状態の均等な厚みを持つポ イミド層6Bが形成される。なお、SOI基板5の 面側のポリイミド層6Aと、裏面側のポリイミ ド層6Bとは、同じ厚みでもよいし、それぞれ 々の厚みでもよい。

 然る後に、図2cに示されるように、SOI基板5 、重り部2と固定部3と梁4を形成する。この 成は、裏面側のポリイミド層6Bの孔部U B を通して、SOI基板5の裏面側からSOI基板5の支 基板層および絶縁層をフォトリソ技術を利 してエッチングすることにより行う。然る に、SOI基板5の裏面側にガラス基板7Bを配置 る。そのガラス基板7Bの表面全面には、ガ ス基板7Aのポリイミド層8Aの製造工程と同様 工程でもって、硬化状態のポリイミド層8B 形成しておく。そして、図2dに示されるよう に、当該ガラス基板7Bのポリイミド層8Bと、SO I基板5の裏面側のポリイミド層6Bとを当接さ る。また、それらポリイミド層6B,8Bも、前記 同様に熱圧着により接合一体化する。これに より、ポリイミド層11Bを形成し、また、SOI基 板5とガラス基板7Bを接合一体化する。この熱 圧着工程では、前の熱圧着工程で形成された ポリイミド層11Aに熱による悪影響が出ないよ うに、ポリイミド層6B,8Bの加熱温度は、前の 圧着工程での加熱温度と同じ、又は、それ りも低い温度であることが好ましい。

 上記のような製造工程を経て、第1実施例 の加速度センサ1を製造することができる。

 以下に、第2実施例を説明する。本発明に 係る素子構造を持つ第2実施例における素子 、SAWフィルタ(弾性表面波フィルタ)である。 図3aに、そのSAWフィルタ17の模式的な断面図 示されている。この第2実施例のSAWフィルタ1 7は、圧電基板(稼働部形成基板(第1の基板))18 有する。当該圧電基板18における端縁部を けた表面部分(例えば中央部)には、稼働部と してのフィルタ主要部(例えば弾性表面波に り振動するすだれ状電極)(図示せず)が形成 れている。また、圧電基板18の表面には、そ のフィルタ主要部に電気的に接続されている 配線パターン(図示せず)が形成されている。 の圧電基板18の表面には、ポリイミド層19を 介して蓋基板であるガラス基板(第2の基板)20 接合一体化されている。

 そのポリイミド層19は、ポリイミド層21と ポリイミド層22とが熱圧着により接合一体化 れたものである。ポリイミド層21は、圧電 板18の表面上に形成された均等な厚みを持つ 、硬化状態の稼働部形成基板側ポリイミド層 (第1のポリイミド層)である。ポリイミド層22 、ガラス基板20の基板面上に形成された均 な厚みを持つ、硬化状態の蓋基板側ポリイ ド層(第2のポリイミド層)である。これらの リイミド層21,22の接合一体化により、ポリイ ミド層19は、厚みが均等となっている。この リイミド層19によって、圧電基板18とガラス 基板20との間の間隔は、圧電基板18とガラス 板20が向き合っている全領域に渡ってほぼ等 しくなっている。

 ポリイミド層19を構成しているポリイミド 21において、フィルタ主要部に向き合う部分 には、孔部U 21 が形成されている。この孔部U 21 によって、ポリイミド層19は、圧電基板18の ィルタ主要部の形成部位に向き合う部分に 部23が形成されている形態を有する。その凹 部23によって、圧電基板18とガラス基板20との 接合体は内部に空間を有する構造と成し、凹 部23の内部の空間にフィルタ主要部が収容封 された状態となっている。

 この第2実施例では、凹部23の内部の側壁 23aは、圧電基板18の表面に対して直交する り立った壁面である。また、凹部23の内部の 底壁面23bは、圧電基板18の表面に一定の間隔 対向した平滑平面となっている。

 この第2実施例のSAWフィルタ17の製造工程 は、例えば、図3bに示されるように、ガラ 基板20の基板面全面にポリイミド樹脂を塗布 する。この塗布は、ポリイミド樹脂を、基板 面全体に渡って均等の厚みとなるように、例 えばスピン塗布技術を利用して行う。その後 、塗布したポリイミド樹脂を加熱して、半硬 化状態のポリイミド層を形成する。その後、 半硬化状態のポリイミド層を、第1実施例で べたポリイミド層のキュア工程と同様の工 でキュアする。このようにして、ガラス基 20に硬化状態のポリイミド層22が形成される

 また、別工程では、圧電基板18の表面に配 パターンとフィルタ主要部のパターンを形 する。然る後に、その圧電基板18の表面全面 にポリイミド樹脂を全体に渡って厚みが均等 となるように塗布する。その後、そのポリイ ミド樹脂を加熱して半硬化状態のポリイミド 層を形成する。そして、そのポリイミド層に おけるフィルタ主要部の形成部位に向き合う 部分に、フォトリソ技術を利用して孔部U 21 を形成する。その後、その圧電基板18のポリ ミド層を前記同様にキュアする。このキュ 工程でのポリイミド層の加熱温度は、圧電 板18に形成されている配線パターンやフィ タ主要部の熱損傷を回避できる温度となっ いる。このようにして、圧電基板18の表面に 硬化状態のポリイミド層21が形成される。

 然る後に、ポリイミド層21,22が当接する うに圧電基板18とガラス基板20を配置し、そ 後、第1実施例で述べた熱圧着工程と同様に してポリイミド層21,22を熱圧着させて圧電基 18とガラス基板20を接合一体化する。

 このようにして、第2実施例のSAWフィルタ 17を製造することができる。

 なお、この発明は、第1や第2の各実施例 形態に限定されるものではなく、様々な実 の形態を採り得る。例えば、第1と第2の各実 施例では、ガラス基板7A,7B,20に形成されてい ポリイミド層8A,8B,22には凹部や孔部が形成 れていなかった。しかし、必要に応じてポ イミド層8A,8B,22に凹部や孔部が形成されてい てもよい。この場合には、製造工程において 、ガラス基板7A,7B,20にポリイミド樹脂を塗布 、当該ポリイミド樹脂を加熱して半硬化状 のポリイミド層を形成する。そして、当該 硬化状態のポリイミド層に凹部や孔部を形 した後に、ポリイミド層のキュアが行われ 。このようにして、硬化状態のポリイミド 8A,8B,22をガラス基板7A,7B,20に形成することが できる。

 また、第1実施例では加速度センサを例に して、また、第2実施例ではSAWフィルタを例 して、それぞれ、本発明に係る実施の形態 を説明した。しかし、本発明は、それら加 度センサやSAWフィルタの素子構造に限定さ るものではなく、基板と、別の基板とがポ イミド層を介して接合一体化され、当該基 の接合体は、その内部に、ポリイミド層に 成されている凹部又は孔部による空間を有 ている素子構造であれば、適用することが きる。

 例えば、図4の模式的な断面図に示されるよ うな高周波回路素子の構造に、本発明を適用 することができる。この高周波回路素子25は 基板の端縁部を避けた部分に高周波回路(図 示せず)が稼働部として形成されている化合 半導体基板(稼働部形成基板(第1の基板))26と ガラス基板(蓋基板(第2の基板))27とがポリイ ミド層28を介して接合一体化されている構成 有している。ポリイミド層28は、化合物半 体基板26に形成された均等な厚みを持つ硬化 状態のポリイミド層(稼働部形成基板側ポリ ミド層(第1のポリイミド層))30と、ガラス基 27に形成された均等な厚みを持つ硬化状態の ポリイミド層(蓋基板側ポリイミド層(第2のポ リイミド層))31とが熱圧着により接合一体化 れたものである。当該ポリイミド層28は全体 に渡って厚みが均等となっており、そのポリ イミド層28には、ポリイミド層30に形成され いる孔部U 30 による凹部32が形成されている。これにより 化合物半導体基板26とガラス基板27との接合 体は、その内部に、凹部32による空間を有す 構造と成している。

 この高周波回路素子25においても、キュ された後の硬化状態のポリイミド層30,31が熱 圧着接合されたことで、ポリイミド層28が形 されている。そのため、凹部32の内部の側 面32aは、化合物半導体基板26の表面に対して 直交する切り立った壁面と成している。また 、凹部32の内部の底壁面32bは、化合物半導体 板26の表面に一定の間隔で対向する平滑平 と成している。さらに、ポリイミド層28の厚 みは全体に渡ってほぼ均等である結果、化合 物半導体基板26とガラス基板27との間の間隔 、化合物半導体基板26とガラス基板27が向き っている全領域に渡ってほぼ等しくなって る。なお、図4の例では、稼働部として高周 波回路が形成されていたが、高周波回路に代 えて、高周波回路以外の電気回路を形成して もよい。

 さらに、第1や第2の各実施例では、蓋基 としてガラス基板が用いられていたが、蓋 板は、例えば半導体基板等のガラス基板以 の基板により構成されていてもよく、適宜 材料の基板により構成されるものである。 た、稼働部形成基板として、SOI基板や圧電 板や化合物半導体基板を例に挙げたが、稼 部形成基板は、例えば稼働部の形成に適し 上記以外の基板であってもよい。さらに、 1や第2の各実施例では、ポリイミド層11A,11B,1 9には凹部12A,12B,23が一つ形成されているだけ あったが、本発明は、例えば、ポリイミド 11A,11B,19に凹部が二つ以上形成されていて複 数の空間を内部に有する素子構造にも適用す ることができるものである。

 本発明において特有な構成を備えること よって、素子の耐久性や性能に対する信頼 を高めることができるので、本発明は、加 度センサやSAWフィルタ、高周波回路素子と て適用することが可能である。