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Patent Searching and Data


Title:
DIFFERENTIAL PRESSURE SENSOR
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2008/093526
Kind Code:
A1
Abstract:
In order to reduce hysteresis and other noise component contained in an output signal characteristic of a differential sensor, an elastic reaction member (302) operating together with a diaphragm arranged in a chamber of the differential sensor includes: a contact portion (304) which is brought into contact with the diaphragm; and a plurality of springs (306, 308) arranged symmetrically about the contact portion (304). Each of the springs (306, 308) is a plate or line bent into a C, U, J, or V shape and has one end fixed to the wall of the chamber and the other end connected to the contact portion (304). When the contact portion (304) moves together with the diaphragm, deformation of the springs (306, 308) are mutually balanced so as to suppress the lateral shift of the contact portion (304) with respect to the diaphragm.

Inventors:
KAGEYAMA MASATO (JP)
AKASHI MITSUMASA (JP)
Application Number:
PCT/JP2008/050238
Publication Date:
August 07, 2008
Filing Date:
January 11, 2008
Export Citation:
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Assignee:
KOMATSU MFG CO LTD (JP)
KAGEYAMA MASATO (JP)
AKASHI MITSUMASA (JP)
International Classes:
G01L13/02; G01L9/14
Foreign References:
JPS6160135U1986-04-23
JP2000082369A2000-03-21
JPH02145750U1990-12-11
JPH1125826A1999-01-29
Attorney, Agent or Firm:
Willfort International (3-2 Kajicho 2-chom, Chiyoda-ku Tokyo 44, JP)
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Claims:
第1のチャンバ(104)を画成する第1の壁(106)と第2のチャンバ(108)を画成する第2の壁(110)とを有するハウジング(102)と、
 前記ハウジング内で前記第1と第2のチャンバ間に配置され、前記第1と第2のチャンバ間の差圧を受けて所定の移動軸(X)に沿って移動可能な可動部(114)をもつダイアフラム(112)と、
 前記可動部に弾性的な反力を加える弾性反力部材(118、1182、1184、1186、302、3022、3024または3026)と、
 前記可動部の前記移動軸に沿った位置に応じた電気信号を出力するトランスデューサ(126と128)と
を備え、
 前記弾性反力部材(118、1182、1184、1186、302、3022、3024または3026)が、
 前記可動部に接触し、前記可動部と一緒に移動可能な接触部(120または304)と、
 前記接触部に接続された遊動端(122A、306Aまたは308A)と、前記ハウジングに接続された固定端(122B、306Bまたは308B)とをもつ板状又は線状のバネ(122、306、308または310)と
を有し、
 前記バネは、前記遊動端と前記固定端の間で互いに直列接続された第1バネ部(122C、306Cまたは308C)と第2バネ部(122D、306Dまたは308D)を有し、前記第1バネ部は前記遊動端から前記第1と第2バネ部の相互接続点まで第1方向へ伸び、前記第2バネ部は前記相互接続点から前記固定端まで第2方向へ伸び、
 前記第1方向と前記第2方向が、前記移動軸に直交する2次元座標平面(Y-Z)上で互いに鈍角をなすように、前記第1バネ部と第2バネ部が配置された差圧センサ。
請求項1記載の差圧センサにおいて、
 前記バネがC、U、VまたはJ字形状に形成された差圧センサ。
請求項1記載の差圧センサにおいて、
 前記弾性反力部材(302、3022、3024または3026)が、前記接触部(304)に共通に接続された前記遊動端をそれぞれもつ複数の前記バネ(306と308、または306と308と310)を有し、
 前記複数のバネ中の各一つのバネ(306)と別の少なくとも一つのバネ(308または310)の前記接触部からそれぞれ伸びる方向が、前記2次元座標平面上で互いに鈍角をなすように、前記複数のバネが配置された差圧センサ。
請求項1記載の差圧センサにおいて、
 前記複数のバネが、前記接触部について対称に配置された差圧センサ。
請求項1記載の差圧センサにおいて、
 前記第2バネ部(122D、306Dまたは308D)の長さが、前記第1バネ部(122C、306Cまたは308C)の長さより長い差圧センサ。
請求項1~5のいずれか一項記載の差圧センサにおいて、
 前記弾性反力部材は、前記バネとは別の、前記接触部に接続された枝部(124または312)を更に有し、
 前記トランスデューサは、前記枝部の位置に応じて前記電気信号を出力するようになった差圧センサ。
請求項6記載の差圧センサにおいて、
 前記弾性反力部材は、前記第1または第2のチャンバ内に配置され、
 前記トランスデューサは、
 前記第1または第2のチャンバ内の前記枝部に取り付けられた移動子(126)と、
 前記第1および第2のチャンバの外に配置され、前記第1または第2のチャンバ内の前記移動子の位置を、前記第1または第2の壁を介し非接触的に検出する検出素子(128)と
を有する差圧センサ。
請求項1~5のいずれか一項記載の差圧センサにおいて、
 前記バネが枝部(124または312)を有し、前記枝部上に前記トランスデューサの一部(126)が取り付けられた差圧センサ。
 請求項3記載の差圧センサにおいて、
 前記第1のチャンバ(104)は低圧チャンバであり、前記第2のチャンバ(108)は高圧チャンバであり、
 前記弾性反力部材(302、3022、3024または3026)が、前記低圧チャンバ(104)内に配置され、
 前記弾性反力部材(302、3022、3024または3026)が、前記バネとは別の、前記接触部(304)に接続された枝部(312)を更に有し、
 前記トランスデューサ(126と128)は、
  前記枝部(312)に取り付けられた移動子(126)と、
  前記低圧及び高圧チャンバ(104と108)の外に配置され、前記移動子(126)の位置を、前記低圧チャンバ(104)の壁を介し非接触的に検出する検出素子(128)と
を有し、
 前記複数のバネ(306と308、または306と308と310)の各々が、C、U、VまたはJ字形状に形成され、
 前記複数のバネ(306と308、または306と308と310)の各々が、前記遊動端と前記固定端の間で互いに直列接続された第1バネ部(306Cまたは308C)と第2バネ部(306Dまたは308D)を有し、前記第1バネ部は前記遊動端から前記第1と第2バネ部の相互接続点まで第1方向へ伸び、前記第2バネ部は前記相互接続点から前記固定端まで第2方向へ伸び、前記第2バネ部(122D、306Dまたは308D)の長さが、前記第1バネ部(122C、306Cまたは308C)の長さより長く、
 前記複数のバネ(306と308、または306と308と310)が、前記接触部について対称に配置された差圧センサ。
Description:
差圧センサ

 本発明は、2つのチャンバ間に配置された ダイアフラムの変位量を検出して差圧信号を 出力する差圧センサに関する。

 2つのチャンバ間に配置されたダイアフラ ムの変位量を検出して差圧信号を出力する差 圧センサが、例えば特許文献1及び2に開示さ ている。特許文献1に開示された差圧センサ は、一端にてハウジングに固定され他端にて ダイアフラムに接触する片持ち板バネを有し 、チャンバ間の差圧に応じてその片持ち板バ ネとダイアフラムとの接触点の位置が変わり 、その接触点の位置に応じたレベルをもった 電気信号が差圧信号として出力される。上記 片持ち板バネは、全体として、固定端からダ イアフラムとの接点まで単一の方向へ伸び出 た形状に形成されている。

 特許文献2に開示された差圧センサでは、 ダイアフラムにピストンが接触しており、こ のピストンはコイルバネによりダイアフラム の方へ弾性的に押されており、このピストン の位置に応じたレベルをもつ電気信号が差圧 信号として出力される。コイルバネを常に真 っ直ぐな形に維持するために、コイルバネは 狭い筒の中に挿入されている。

特開昭61-230037号公報(例えば図2および図8 )

実開平4-113044号公報

 差圧センサから出力される差圧信号の差 -出力信号特性には、差圧の検出精度の支障 となるようなノイズ成分がある程度含まれる 。特に、微小な差圧を高精度に検出しようと する用途では、このようなノイズ成分特性を 非常に小さくすることが要求される。そのよ うなノイズ成分の一つはヒステリシス特性( 圧が上昇するときの出力信号レベルの変化 ーブと、差圧が加工するときの出力信号レ ルの変化カーブとの間の相違)である。ヒス リシス特性のようなノイズ成分の主たる原 として、ダイアフラムが動く時に発生する 品間の摺動摩擦やダイアフラムの不必要な 形が挙げ得る。

 例えば、特許文献1に開示された差圧セン サでは、ダイアフラムが動く時、片持ち板バ ネがその固定端を中心に回動し(傾き)、片持 板バネのダイアフラムに対する相対的な位 が変化する(つまり、片持ち板バネとダイア フラムとの間に摺動が生じる)。それにより 片持ち板バネとダイアフラムとの間の摺動 擦が生じる。これに加えて、上述した片持 板バネの回動は、片持ち板バネのダイアフ ムに対する相対的な角度を変化させ、片持 板バネからダイアフラムに加わる反力の方 を変化させる。それにより、ダイアフラム その移動方向と相対する方向とは異なる方 への反力を受けて、無用な変形を生じる。

 特許文献2に開示された差圧センサでは、 ダイアフラムが動く時、コイルバネが伸縮し 、コイルバネはそれを終了した狭い筒の壁面 に接触して両者間に摺動摩擦が生じる。

 従って、本発明の目的は、差圧センサの 力信号特性に含まれるノイズ成分を低減す ことにある。

 本発明のまた別の目的は、ダイアフラム 動く時の部品間の摺動摩擦を低減すること ある。

 本発明のさらに別の目的は、ダイアフラ が動く時のダイアフラムの無用な変形を低 することにある。

 本発明の一つの側面に従えば、差圧セン は、第1のチャンバを画成する第1の壁と第2 チャンバを画成する第2の壁とを有するハウ ジングと、前記ハウジング内で前記第1と第2 チャンバ間に配置され、前記第1と第2のチ ンバ間の差圧を受けて所定の移動軸に沿っ 移動可能な可動部をもつダイアフラムと、 記可動部に弾性的な反力を加える弾性反力 材と、前記可動部の前記移動軸に沿った位 に応じた電気信号を出力するトランスデュ サとを備える。前記弾性反力部材は、前記 動部に接触し、前記可動部と一緒に移動可 な接触部と、前記接触部に接続された遊動 と、前記ハウジングに接続された固定端と もつ板状又は線状のバネとを有する。前記 ネは、前記遊動端と前記固定端の間で互い 直列接続された第1バネ部と第2バネ部を有し 、前記第1バネ部は前記遊動端から前記第1と 2バネ部の相互接続点まで第1方向へ伸び、 記第2バネ部は前記相互接続点から前記固定 まで第2方向へ伸びる。前記第1方向と前記 2方向が、前記移動軸に直交する2次元座標平 面上で互いに鈍角をなすように、前記第1バ 部と第2バネ部が配置される。

 この差圧センサにおいては、上記弾性反 部材のバネを構成する上記第1と第2のバネ が、上記のような方向関係で配置される。 するに、上記第1と第2のバネ部が、上記2次 座標平面上で概略的に逆方向になるように 置される。このような配置を採用したバネ 構造を、本明細書では「バネのバランス構 」と呼ぶ。この「バネのバランス構造」弾 反力部材に採用することにより、ダイアフ ムの可動部と弾性反力部材の接触部とが一 に移動するときに、第1と第2のバネ部と互い に逆方向へ回動しようとして双方の回動が相 互にある程度バランスし、それにより、接触 部のダイアフラムに対する回動が抑制される 。その結果、ダイアフラムの無用な変形が抑 制され、ダイアフラムの変形に起因する差圧 信号のノイズが低減され、差圧検出精度が向 上する。

 「バネのバランス構造」が採用されたバ の典型例は、C、U、VまたはJ字形状に形成さ れた板状または線状のバネである。

 好適な実施形態では、前記第2バネ部の長 さが、前記第1バネ部の長さより長い。これ より、ダイアフラムのストローク長をより くして差圧検出の分解能を向上させること 、より容易になる。

 好適な実施形態では、前記弾性反力部材 、前記接触部に共通に接続された前記遊動 をそれぞれもつ複数の前記バネを有し、前 複数のバネ中の各一つのバネと別の少なく も一つのバネの前記接触部からそれぞれ伸 る方向が、前記2次元座標平面上で互いに鈍 角をなすように、前記複数のバネが配置され る。

 このような複数のバネの配置関係を、本 細書では、「複数のバネの組み合わせのバ ンス構造」と呼ぶ。この「複数のバネの組 合わせのバランス構造」を弾性反力部材に 用することにより、ダイアフラムの可動部 弾性反力部材の接触部とが一緒に移動する きに、複数のバネ部と互いに逆方向へ接触 を回動および横ずれさせようとして、それ の回動および横ずれが相互にある程度バラ スし、それにより、接触部のダイアフラム 対する回動および横ずれが抑制される。そ 結果、ダイアフラムと弾性反力部材のとの の無用な摺動が抑制され、その摺動の摩擦 起因する差圧信号のヒステリシス特性が低 され、差圧検出精度が向上する。

 「複数のバネの組み合わせのバランス構 」の典型例は、前記複数のバネが、前記接 部について対称に配置されることである。

 好適な実施形態では、前記弾性反力部材 、前記バネとは別の、前記接触部に接続さ た枝部を更に有し、前記トランスデューサ 、前記枝部の位置に応じて前記電気信号を 力するようになっている。このような構成 採用することで、枝部のような、トランス ューサによる位置検出のために付加される 品が、弾性反力部材の弾性特性に実質的な 響を与えないので、検出精度に支障を与え い。変形例として、上記バネに上記枝部が けられていてもよい。

 好適な実施形態では、前記弾性反力部材 、前記第1または第2のチャンバ内に配置さ 、前記トランスデューサは、前記第1または 2のチャンバ内の前記枝部に取り付けられた 移動子と、前記第1および第2のチャンバの外 配置され、前記第1または第2のチャンバ内 前記移動子の位置を、前記第1または第2の壁 を介し非接触的に検出する検出素子とを有す る。このような構成によれば、検出素子をチ ャンバの外に配置することができるので、検 出素子に直接触れることが好ましくない例え ば油や水のような流体がチャンバ内に導入さ れる用途にも、この差圧センサを適用するこ とが可能である。

 本発明の第2の側面に従えば、差圧センサ は、第1のチャンバを画成する第1の壁と第2の チャンバを画成する第2の壁とを有するハウ ングと、前記ハウジング内で前記第1と第2の チャンバ間に配置され、前記第1と第2のチャ バ間の差圧を受けて所定の移動軸に沿って 動可能な可動部をもつダイアフラムと、前 可動部に弾性的な反力を加える弾性反力部 と、前記可動部の前記移動軸に沿った位置 応じた電気信号を出力するトランスデュー とを備える。前記弾性反力部材は、前記ダ アフラムの前記可動部に接触し、前記可動 と一緒に移動可能な接触部と、前記接触部 共通に接続された遊動端と、前記ハウジン に接続された固定端とをそれぞれもつ板状 は線状の複数のバネとを有する。前記複数 バネ中の各一つのバネと別の少なくとも一 のバネの前記接触部からそれぞれ伸びる方 が、前記移動軸に直交する2次元座標平面上 で互いに鈍角をなすように、前記複数のバネ が配置される。

 この差圧センサでは、弾性反力部材に、 述した「複数のバネの組み合わせのバラン 構造」が採用される。この「複数のバネの み合わせのバランス構造」により、ダイア ラムと弾性反力部材のとの間の無用な摺動 抑制され、その摺動の摩擦に起因する差圧 号のヒステリシス特性が低減され、差圧検 精度が向上する。

 本発明によれば、差圧センサの出力信号 性に含まれるノイズ成分が低減されて、そ 差圧検出精度が向上する。

 以下、図面を参照して、本発明の好適な つかの実施形態を説明する。

 図1は、本発明の第1の実施形態にかかる 圧センサの断面図である。図2は、この実施 態にかかる差圧センサに組み込まれた弾性 力部材の斜視図である。

 図1に示すように、差圧センサ100は、剛性 材料製のハウジング102を有し、ハウジング102 は、第1のチャンバ104を画成する第1の壁106と 第2のチャンバ108を画成する第2の壁110とを する。第1のチャンバ104は、そこに低圧の流 (例えば、油圧回路の低圧の作動油)が導入 れる低圧チャンバであり、これに対し、第2 チャンバ108は、そこに導入穴109から高圧の 体(例えば、油圧回路の高圧の作動油)が導 される高圧チャンバである。差圧センサ100 使い方の一例として、ハウジング102が直接 に供試体(例えば、油圧回路の或るオイルフ ルタ)に取り付けられ、その供試体内の異な る圧力の流体(例えば、オイルフィルタ内の ィルタエレメントを通過する前の作動油と 過後の作動油)がチャンバ104、108にそれぞれ 入される。

 低圧チャンバ104と高圧チャンバ108との間 、ほぼ円盤形のダイアフラム112が配置され 。ダイアフラム112は、その中央部に可動部1 14を有し、可動部114は低圧チャンバ104と高圧 ャンバ108との間の差圧を受けて図1中の水平 方向へ移動可能である。ここで、説明の都合 上、X-Y-Z直交座標系200を定義する。この座標 200に従えば、可動部114はX軸方向に移動可能 である。

 ダイアフラム112の材料は、典型的にはゴ のような可撓性と弾性に富む材料であるが 可動部114が移動可能なように作られていれ 、金属のように可撓性の若干少ない材料で ってもよい。ダイアフラム112が自立できる と、すなわち、差圧センサ100が重力に対し る姿勢が変わっても、ダイアフラム112が重 の作用で変形しないこと、が望ましい。ダ アフラム112の可動部114は、その先頭部に磨 に強い材料製のボール116を有し、ボール116 、可動部114の先頭部から低圧チャンバ104の へ突出している。

 低圧チャンバ104内に、ダイアフラム112の 動部114にその移動方向と逆方向へ弾性的な 力を加えるための弾性反力部材118が配置さ ている。図1と図2に示すように、弾性反力 材118は、接触部120とバネ122とを有する。バ 122は、その薄い厚みの方向へ概略C字形また U字形に曲げられた細長い板バネであり、そ の一端(以下、遊動端という)122Aにて接触部120 に接続され、その他端(以下、固定端という)1 22Bにてハウジング102に、例えばボルトによっ て、固定されている。なお、バネ122として、 板バネの代わりに、線状のバネが用いられて もよい。バネ122は、接触部120がダイアフラム 112の可動部114のボール116に常に接触し続ける ように、可動部114へ向かう弾性的な反力を接 触部120に加えている。

 図2に示すように、弾性反力部材118は、更 に、接触部120に接続された枝部124を、上述し たバネ122とは別に有する。枝部124上には移動 子126が固定されており、移動子126は、接触部 120のX軸に沿った位置つまり変位量に応じた 気的な差圧信号を生成するためのトランス ューサの一部品である。図1に示すように、 動子126(永久磁石)は、低圧チャンバ104内で 第1の壁106のX軸に平行になった肉薄部106Aの 傍に配置される。可動部114と接触部120が一 にX軸に沿って移動する時、移動子126は、第1 の壁106の肉薄部106Aの内面に平行に移動する 低圧チャンバ104外であって第1の壁106の肉薄 106Aの近傍に、トランスデューサのもう一つ の部品である非接触検出素子128が配置されて いる。非接触検出素子128は、枝部124上の移動 子126(永久磁石)のX軸に沿った位置(換言すれ 、ダイアフラム112の可動部114の位置)を、第1 の壁106を介して非接触的に検出して、検出さ れた位置に応じた電圧レベルをもつ電圧信号 (差圧信号)を生成する。なお、変形例として バネ122の或る箇所に、そこに移動子126が取 付けられた枝部が設けられていてもよい。

 非接触検出素子128から出力された差圧信 は、配線130を通じて、差圧センサ100の外部 出力される。この差圧信号のレベルは、チ ンバ104,108間の差圧の大きさを示すことにな る。

 本実施形態では、上記トランスデューサ して、ホール効果を利用して磁界強度を電 信号に変換するという非接触検出原理を用 たものが採用され、移動子126は、磁界を生 する永久磁石とし具現化され、非接触検出 子128はホールICとして具現化されている。 接触検出素子128としてのホールICは、移動子 126としての永久磁石の形成する磁界の強度を 感知し、その強度に応じた電圧レベルをもつ 差圧信号としての電圧信号を出力する。上記 トランスデューサとして、他の非接触検出原 理を用いたものが採用されてもよい。

 ホールICのような非接触検出素子128は、 ャンバ104および108の外に配置される。その め、チャンバ104および108に、圧力流体とし 、油圧回路の作動油や水圧回路の作動水の うな液体を導入しても、その液体は非接触 出素子128に接触しないから、非接触検出素 128の電気回路に悪影響が出ない。従って、 実施形態にかかる差圧センサ100は、空気圧 路だけでなく、油圧回路や水圧回路のよう 液体圧回路での差圧検出に使用可能である

 次に、上述した弾性反力部材118の構造、 に、接触部120に接続されたバネ122の構造に いて、詳細に説明する。

 弾性反力部材118のバネ122には、この明細 で「バランス構造」と言う構造が採用され いる。すなわち、バネ122のバランス構造と 、ダイアフラム112の可動部114と弾性反力部 118の接触部120とがX軸に沿って移動すること によりバネ122が変形する時、バネ122の或る部 分の変形と別の部分の変形とが互いにバラン ス(相殺)することにより、接触部120の可動部1 14に対する相対的な回動(傾き)が抑制される うになった構造をいう。このバランス構造 ついて、以下、具体的に説明する。

 図2に示すように、バネ122は、遊動端122A 固定端122Bとの間に互いに直列接続された第1 バネ部122Cと第2バネ部122Dを有する。第1バネ 122Cは、遊動端122Aから第1と第2のバネ部122C、 122D間の相互接続点122Eまで、矢印202で示す方 (以下、第1方向という)へ伸びている。他方 第2バネ部122Dは、相互接続点122Eから固定端1 22Bまで、矢印204で示す方向(以下、第2方向と う)へ伸びている。図3Aに示すように、第1方 向202と第2方向204が、可動部114の移動軸(つま 、X軸)に直交する座標平面(つまり、Y-Z平面) 上で、互いになす角度206は、180度(つまり、 全に逆方向)である。なお、第1方向202と第2 向204がY-Z平面上で互いになす角度206は、必 しも180度である必要はなく、図3Bに示すよう に鈍角(つまり、概略的に逆方向)であっても い。このように、バネ122のバランス構造は 第1バネ部122Cと第2バネ部122Dとが概略的に逆 方向に配置されることで、具現化されている 。

 図4は、上述したバネ122のバランス構造の 作用を説明するための、弾性反力部材118の簡 略側面図である。

 図4に示すように、ダイアフラム112から矢 印208で示すようなX軸方向の押圧力が接触部12 0に加わった場合を想定する。この場合、バ 122は実線で示す形から、一点鎖線で示す形 と変形する。この場合、第2バネ部122Cは、固 定端122Bから見て矢印210で示すような左回り 回動する。同時に、第1バネ部122Dは、相互接 続点122Eから見て矢印212で示すように右回り 回動する。このように、第1バネ部122Cと第2 ネ部122Dは互いに反対方向へ回動する。従っ 、接触部120では、第1バネ部122Cの回動と第2 ネ部122Dの回動とが、(完全ではないかもし ないが或る程度は)バランスして、接触部120 ダイアフラム112に対する相対的な回動(傾き )が非常に小さく抑制される。換言すれば、 触部120は殆ど回動せずにX軸方向へほぼ平行 動することができる。結果として、接触部1 20が殆ど回動せずにほぼ平行移動することに り、接触部120がダイアフラム112に加える反 の方向はほぼX軸方向に維持され、接触部120 の回動又は傾きに起因するダイアフラム112の 不必要な変形が防止される。その結果、トラ ンスデューサから出力される差圧信号の差圧 -信号レベル特性に含まれるダイアフラム112 変形に起因するノイズ成分が低減され、差 検出の精度が改善される。

 バネ122のバランス構造には種々の変形例 存在する。図5は、バネ122のバランス構造の 1つの変形例を採用した弾性反力部材1182を示 。

 図5に示された弾性反力部材1182では、バネ12 2はJ字形に形成されており、そこでは、第2バ ネ部122Dの長さが第1バネ部122Cの長さよりも長 い。これに対し、図1および図2に示された弾 反力部材118では、バネ122はC字形またはU字 に形成されており、そこでは、第1バネ部122C と第2バネ部122Dの長さがほぼ同じである。図5 に示されたようなバネ122の形状としてのJ字 は、図1および図2に示されたC字形やU字形に べて、同じ大きさの力が接触部120に加えら た時の接触部120のX軸方向への移動距離(ス ローク長)がより長くなるように、バネ122を 計することを容易にする。接触部120ストロ ク長が長くなれば、差圧検出の分解能が向 する。
図6は、バネ122のバランス構造の別の変形例 採用した弾性反力部材1184を示す。

 図6に示された弾性反力部材1184では、バ 122は全体としてV字形に形成され、そこでは 第1バネ122Cと第2バネ部122Dはいずれもほぼ真 っ直ぐの形状を有する。これに対し、図1お び図2に示された弾性反力部材118、または図5 に示された弾性反力部材1182では、バネ122は 体としてC字形、U字形またはJ字形に形成さ 、そこでは、第1バネ部122Cと第2バネ部122Dは ずれもほぼ円弧状に湾曲している。バラン 構造のバネ122は、その具体的な形状がC字形 、U字形、J字形またはV字形のいずれであるか にかかわらず、図4を参照して説明したよう 、接触部120の回動を抑制する作用を奏する とができる。

 図7は、バネ122のバランス構造のまた別の 変形例を採用した弾性反力部材1186の斜視図 ある。図8は、図7に示されたバランス構造の 作用を説明する弾性反力部材1186の側面図で る。

 前述した弾性反力部材118,1182および1184の ずれにおいても、バネ122は、その薄い厚み 方向へ曲げられた(換言すれば、接触部120の 移動軸(X軸)に直交する軸を中心とした回転方 向へ曲げられた)板バネである。これに対し 図7に示された弾性反力部材1186では、バネ122 は、厚みより広い幅の方向へ曲げられた(換 すれば、接触部120の移動軸(X軸)に平行な軸 中心とする回転方向へ曲げられた)板バネで る。しかし、図7に示された弾性反力部材118 6においても、第1バネ部122Cと第2バネ部122Dが 略的に逆方向に配置されている点は、前述 た弾性反力部材118,1182および1184と同様であ 。ダイアフラム112(図示省略)から接触部120 、矢印208で示すようなX軸方向の押圧力が加 ることになる。

 図8に示されるように、矢印208で示すよう な押圧力が接触部120に加わると、第2バネ部12 2Dが固定端122Bから見て矢印210に示すように右 回りに回動し、同時に、第1バネ部122Cが相互 続点122Eから見て矢印212で示すように左回り に回動する。従って、(特に、押圧方向の移 距離が小さい時に)第1バネ部122Cと第2バネ部1 22Dの回動が、(完全ではないかもしれないが る程度は)バランスし、接触部120のダイアフ ム112(図示省略)に対する相対的な回動が抑 される。

 以上のように、弾性反力部材で採用され るバネのバランス構造の具体的な構成には 々なバリエーションがあり得る。また、弾 反力部材をハウジング内の何処に配置する についても、異なるバリエーションがあり る。例えば、図1に示された例では、弾性反 力部材118が低圧チャンバ104内に配置される。 変形例として、高圧チャンバ108内に弾性反力 部材が配置されるという設計も採用し得る。

 図9は、本発明の第2の実施形態にかかる 圧センサの断面図である。図10は、図9のA-A に沿ったこの差圧センサの断面図である。 11は、この差圧センサに組み込まれる弾性反 力部材の斜視図である。

 図9~図11に示すように、第2の実施形態に かる差圧センサ300の、図1および2に示した第 1の実施形態にかかる差圧センサ100との相違 は、主に、弾性反力部材の構造にある。す わち、第2の実施形態にかかる差圧センサ300 組み込まれた弾性反力部材302は、図11に端 に示されているように、構造、サイズおよ 弾性特性において実質的に同じである2つの ネ306と308が、1つの接触部304に共通に接続さ れた構造を有している。2つのバネ306と308は 接触部304の移動軸(X軸)に直交する座標平面(Y -Z平面)上で接触部308について対称になるよう に、配置されている。バネ306と308の各々は、 図5に示されたようなJ字形に形成された板状 たは線状のバネである(或いは、図1および 2に示されたようなCまたはU字形、或いは、 6に示されたようなV字形のバネでもよい)。 ネ306と308は、それぞれの遊動端306Aと308Aにて 接触部304に共通に接続され、それぞれの固定 端306Bと306Aにてハウジング102に、例えばボル により、固定される。接触部304には、更に 移動子126が取り付けられる枝部312が、2つの バネ306と308とは別に接続されている。なお、 変形例として、バネ306または308の或る箇所に 、そこに移動子126が取り付けられた枝部が設 けられていてもよい。

 図11に示された弾性反力部材302では、2種 の「バランス構造」が採用されている。第1 の種類の「バランス構造」は、バネ306と308の 各々に採用された、既に説明したような「バ ネのバランス構造」である。すなわち、バネ 306では、第1と第2のバネ部306Cと306DがY-Z平面 で互いに概略的に逆方向になるように配置 れている。バネ308でも、第1と第2のバネ部308 Cと308DがY-Z平面上で互いに概略的に逆方向に るように配置されている。よって、バネ306 308の各々は単独で、図4を参照して既に説明 したような作用を奏することができる。これ に加えて、第2の種類の「バランス構造」と て、「複数のバネの組み合わせのバランス 造」が採用されている。すなわち、「複数 バネの組み合わせのバランス構造」は、2つ バネ306と308がY-Z平面上で接触部308について 称に配置された構造として、具現化されて る。このような2つのバネ306と308の対称配置 は、換言すれば、2つのバネ306と308(特に、接 部304に接続された第2バネ部306Cと308C)の接触 部304からそれぞれ伸び出る方向402と404がY-Z平 面上でなす角度が、180度である、ということ である。なお、2つのバネ306と308の方向402と40 4のY-Z平面上でなす角度は、必ずしも180度(つ り、完全に逆方向)である必要はなく、鈍角 (つまり、概略的に逆方向)であればよい。

 図12は、上述した複数のバネ(例えば、2つ のバネ)の組み合わせのバランス構造の作用 説明するための弾性反力部材302の簡略側面 である。

 図12に示すように、ダイアフラム112(図示 略)から矢印208で示すような押圧力が接触部 304に加わった場合、2つのバネ306と308は、実 で示される形状から、一点鎖線で示される 状へ変形する。このとき、2つのバネ306と308 接触部304に接続された部分(第1バネ部)306Cと 308Cが、固定端306Bと308Bから見て、矢印406と408 に示すように互いに逆方向に回動しようとし 、両方の回動が、(完全ではないかもしれな が或る程度は)バランス(相殺)して、接触部30 4のダイアフラム112に対する回動が抑制され 。その結果、接触部304は、矢印410に示すよ に、実質的にX軸の方向へ平行移動する。

 さらに、接触部304のダイアフラム112に対 る回動が抑制されるだけでなく、接触部304 ダイアフラム112に対する横ずれ(つまり、X と直交する方向への移動)も抑制される。す わち、図4を参照して既に説明した「バネの バランス構造」だけでは、図4に矢印214で示 れるような接触部120の若干の横ずれが発生 るので、接触部120とダイアフラム112との間 若干の摺動摩擦が発生する。これに対し、 11に示されるように、「複数のバネの組み合 わせのバランス構造」によれば、複数のバネ 306と308がX軸と直交する互いに逆方向へ移動 ようとするので、双方の移動が(完全ではな かもしれないが或る程度は)バランスして、 接触部304の横ずれが抑制され、接触部120とダ イアフラム112との間の摺動が抑制される。結 果として、接触部120とダイアフラム112との間 の摺動摩擦が抑制され、この摺動摩擦に起因 する差圧信号のヒステリシス特性が非常に小 さく抑制されて、差圧検出精度が向上する。

 「複数のバネの組み合わせのバランス構 」にも多くのバリエーションがあり得る。 13は、複数のバネの組み合わせのバランス 造の一つの変形例を採用した弾性反力部材30 22を示す。

 図13に示されるように、2つのバネ306と308 各々は、図7に示されたように幅の方向にC U、JまたはV字形に曲げられた板バネである この2つのバネ306と308が、接触部304に共通に 続され、Y-Z平面上で互いに鈍角をなす方向 (例えば、接触部304について対称に)配置さ ている。

 図14は、複数のバネの組み合わせのバラ ス構造の別の変形例を採用した弾性反力部 3024を示す。

 図14に示された弾性反力部材3024では、2つ のバネ306と308の各々には、既に説明したよう な「バネのバランス構造」は採用されていな い。しかし、第1と第2のバネ部306Cと306Dは、 触部304に共通に接続され、Y-Z平面上で互い 鈍角をなす方向に(例えば、接触部304につい 対称に)配置されている。このように「バネ のバランス構造」ではなく、「複数のバネの 組み合わせのバランス構造」だけが採用され ている場合でも、図12を参照して説明したよ な作用が得られる。

 図15は、複数のバネの組み合わせのバラ ス構造のさらに別の変形例を採用した弾性 力部材3026を示す。

 図15に示された弾性反力部材3026では、3つ のバネ306、308および310が、接触部304に共通に 接続され、Y-Z平面上で互いに鈍角をなす方向 に(例えば、接触部304について対称に)配置さ ている。接触部304がX軸に沿って移動する時 、3つのバネ306、308および310の間でそれぞれ バネの回動と横ずれがバランスして、接触 304が実質的にX軸に沿って平行移動すること なる。

 また別の変形例として、図示してないが 4つ以上のバネを組み合わせたバランス構造 も採用可能である。すなわち、4つ以上のバ が、1つの接触部に共通に接続され、各1つの バネと別の少なくとも1つのバネとが、Y-Z平 上で互いに鈍角をなす方向に(例えば、接触 304について対称に)配置される。各バネには 、バネのバランス構造が採用されてもよいし 、採用されなくてもよい。

 以上、本発明の幾つかの好適な実施形態 説明したが、本発明の範囲は上述の実施形 にのみ限定されるものではなく、その要旨 変更することなしに、他の種々の形態で実 することが可能である。

本発明の第1の実施形態にかかる差圧セ ンサの断面図。 第1の実施形態にかかる差圧センサに組 み込まれている弾性反力部材の斜視図。 第1と第2のバネ部の概略的逆方向配置 より具現化されたバネのバランス構造を説 する図。 バネのバランス構造の作用を説明する めの、弾性反力部材の側面図。 バネのバランス構造の一つの変形例を 用した弾性反力部材の側面図。 バネのバランス構造の別の変形例を採 した弾性反力部材の側面図。 バネのバランス構造のまた別の変形例 採用した弾性反力部材の斜視図。 図6に示されたバランス構造の作用を説 明する弾性反力部材1186の側面図。 本発明の第2の実施形態にかかる差圧セ ンサの断面図。 図9のA-A線に沿った第2の実施形態にか る差圧センサの断面図。 第2の実施形態にかかる差圧センサに み込まれた弾性反力部材の斜視図。 複数のバネの組み合わせのバランス構 造の作用を説明するための弾性反力部材簡略 化された側面図。 複数のバネの組み合わせのバランス構 造の一つの変形例を採用した弾性反力部材の 斜視図。 複数のバネの組み合わせのバランス構 造の別の変形例を採用した弾性反力部材の側 面図。 複数のバネの組み合わせのバランス構 造のまた別の変形例を採用した弾性反力部材 の側面図。

符号の説明

100 差圧センサ
102 ハウジング
104 第1のチャンバ(低圧チャンバ)
106 第1の壁
106A 第1の壁の肉薄部
108 第2のチャンバ(高圧チャンバ)
110 第2の壁
112 ダイアフラム
114 ダイアフラムの可動部
118 弾性反力部材
118,1182,1184,1186 弾性反力部材
120 接触部
122 バネ
122A 遊動端
122B 固定端
122C 第1バネ部
122D 第2バネ部
122E 相互接続点
124 枝部
126 移動子
128 非接触検出素子
130 配線
200 参照番号
300 差圧センサ
302,3022,3024,3026 弾性反力部材
304 接触部
306,308,310 バネ
306A,308A 遊動端
306B,308B 固定端
306C,308C 第1バネ部
306D,308D 第2バネ部
312 枝部