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Patent Searching and Data


Title:
DIFFERENTIAL PRESSURE TRANSMITTER
Document Type and Number:
WIPO Patent Application WO/2009/096224
Kind Code:
A1
Abstract:
When the damping time constant Dτ is changed to Dτ=0, the sampling period Ts is automatically changed from 100 ms to 50 ms. The sampling time ts is automatically changed from 60 ms to 30 ms. Thus, when the damping time constant Dτ is changed to Dτ=0, a processing unit (3) samples an electrical signal corresponding to the pressure difference of a fluid detected by a differential pressure sensor (1) for the sampling time ts=30ms in every sampling period Ts=50 ms, and finds the measurement value ΔP of the differential pressure by performing a variety of operation processing including a linearization operation and a square root operation on the sampled electrical signal. In the operation processing, the processing unit (3) does not perform a damping operation.

Inventors:
SHIMAKATA TETSUYA (JP)
KONDO KOICHI (JP)
Application Number:
PCT/JP2009/050367
Publication Date:
August 06, 2009
Filing Date:
January 14, 2009
Export Citation:
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Assignee:
YAMATAKE CORP (JP)
SHIMAKATA TETSUYA (JP)
KONDO KOICHI (JP)
International Classes:
G08C13/00; G01L13/00
Foreign References:
JP2003162790A2003-06-06
JPH0421977U1992-02-24
JPH04177599A1992-06-24
JPH03500717A1991-02-14
US5909188A1999-06-01
JP2002048663A2002-02-15
JPH0288921A1990-03-29
Other References:
See also references of EP 2239716A4
Attorney, Agent or Firm:
YAMAKAWA, Masaki et al. (4th Floor Sanno Park Tower,11-1, Nagatacho 2-chome, Chiyoda-ku Tokyo 04, JP)
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Claims:
 流体の圧力差を検出する差圧センサと、
 この差圧センサが検出する流体の圧力差に応じた電気信号を所定のサンプリング周期毎に所定のサンプリング時間のあいだサンプリングするサンプリング手段と、
 このサンプリング手段によってサンプリングされた電気信号に少なくとも1次遅れ演算を含む演算処理を施して差圧の計測値を求める差圧計測値演算手段と、
 前記サンプリング周期および前記サンプリング時間の少なくとも一方をサンプリング条件とし、前記演算処理のスピードを決定するパラメータに基づいて、前記演算処理のスピードが速くなる場合には短くなるように前記サンプリング条件を自動的に変更するサンプリング条件自動変更手段と
 を備えることを特徴とする差圧発信器。
 請求項1に記載された差圧発信器において、
 前記演算処理のスピードを決定するパラメータは、
 前記1次遅れ演算に際して用いられるダンピング時定数とされ、
 前記ダンピング時定数の設定変更を可能とするダンピング時定数設定変更手段を備える
 ことを特徴とする差圧発信器。
 請求項2に記載された差圧発信器において、
 前記ダンピング時定数および前記サンプリング条件の少なくとも一方を設定条件として表示する設定条件表示手段
 を備えることを特徴とする差圧発信器。
Description:
差圧発信器

 この発明は、差圧センサが検出する流体 圧力差に応じた電気信号に少なくとも1次遅 れ演算を含む演算処理を施して差圧の計測値 を求める差圧発信器に関するものである。

 従来より、流体の圧力差を検出し伝送す 装置として、差圧発信器が用いられている( 例えば、文献1(特開平2-88921号公報)参照)。こ 差圧発信器は、差圧センサと、A/D変換器と 処理装置と、D/A変換器とを備えており、差 センサのセンサ部内には、圧力変形体であ 測定ダイヤフラムが設けられ、この測定ダ ヤフラムの両面に圧力室Aと圧力室Bとが設 られている。

 この差圧発信器では、圧力室Aに非圧縮性 流体(シリコンオイル等)を介して流体圧力Pa 導く一方、圧力室Bに非圧縮性流体(シリコン オイル等)を介して流体圧力Pbを導く。これに より、流体圧力の低い圧力室の側に測定ダイ ヤフラムが差圧|Pa-Pb|に応じて撓み、この測 ダイヤフラムの撓み具合をひずみゲージで 出し、更に変換器で差圧に応じた電気信号( ナログ値)を発生させ、この発生した電気信 号をA/D変換器に送り、デジタル値に変換する 。

 処理装置は、A/D変換器でデジタル値に変 された電気信号を所定のサンプリング周期T s毎に所定のサンプリング時間tsのあいだサン プリングし、このサンプリングした電気信号 にリニアライズ演算,開平演算,一次遅れ演算 どの様々な演算処理を施して差圧の計測値 Pを求め、この求めた差圧の計測値δPをD/A変 器を介して出力する。

 なお、上述において、一次遅れ演算はダ ピング演算とも呼ばれ、出力のふらつきを 制するために行われる。ダンピング演算に しては、ダンピング時定数Dτが用いられる ダンピング時定数Dτは設定変更可能とされ ダンピング時定数Dτを大きくするほど、安 した出力が得られる。ただし、ダンピング 算を行うと演算処理のスピードは遅くなる

 また、上述において、サンプリング周期T sは、リニアライズ演算,開平演算,ダンピング 演算などの様々な演算処理が全て行われた場 合に掛かる最大演算時間tmaxを考慮して、サ プリング時間ts+最大演算時間tmax以上の一定 として長めに定められている。また、A/D変 器から安定的にサンプリング値を得るため はサンプリング時間tsを長くすることが有 であるから、サンプリング時間tsは安定性を 重視して長め(一定値)に定められている。

 図10にサンプリング周期Ts、サンプリング 時間ts、最大演算時間tmaxの関係を示す。差圧 の計測値δPは、サンプリング周期Ts毎に、サ プリング時間ts+最大演算時間tmax以上経過し た後に得られる。

 上述した差圧発信器では、サンプリング 期Tsやサンプリング時間tsが長いと応答性が 悪くなるというデメリットがあり、測定値の 安定性と応答性は二律背反の関係にある。現 実には、差圧発信器が用いられるアプリケー ションでは、測定値の安定性と応答性の要求 は様々であり、安定性が重視される場合もあ る一方で、応答性が重視される場合もある。

 そこで、応答性が重視されるアプリケー ョンで差圧発信器を使用する場合は、ダン ング演算で用いるダンピング時定数Dτを小 くし、ダンピング演算を速く完了するよう して高速化を図ろうとする。しかしながら 従来においては、サンプリング周期Tsやサ プリング時間tsが一定値として長めに定めら れているので、高速応答性が要求されても抜 本的に改善することができない。このため、 ガスタービン発電の燃料制御等、高速応答性 が要求されるアプリケーションに対応できな いという問題があった。

 本発明は、このような課題を解決するた になされたもので、その目的とするところ 、高速応答性の要求に応えることが可能な 圧発信器を提供することにある。

 このような目的を達成するために、本発 は、流体の圧力差を検出する差圧センサと この差圧センサが検出する流体の圧力差に じた電気信号を所定のサンプリング周期毎 所定のサンプリング時間のあいだサンプリ グするサンプリング手段と、このサンプリ グ手段によってサンプリングされた電気信 に少なくとも1次遅れ演算を含む演算処理を 施して差圧の計測値を求める差圧計測値演算 手段とを備えた差圧発信器において、サンプ リング周期およびサンプリング時間の少なく とも一方をサンプリング条件とし、前記演算 処理のスピードを決定するパラメータに基づ いて、前記演算処理のスピードが速くなる場 合には短くなるようにサンプリング条件を自 動的に変更するサンプリング条件自動変更手 段を設けたものである。

 この発明によれば、差圧の計測値を求め 際の演算処理のスピードを決定するパラメ タが演算処理のスピードが速くなる方向に 更されると、サンプリング周期およびサン リング時間の少なくとも一方が短くなるよ に自動的に変更される。

 例えば、差圧の計測値を求める際の演算 理のスピードを決定するパラメータをダン ング時定数Dτとし、演算処理のスピードが くなる方向に変更されたことを判断する閾 をDτ=0とし、ダンピング時定数DτがDτ=0に変 更された場合、サンプリング周期Tsが100msか 50msに、サンプリング時間tsが60msから30msに自 動的に変更されるようにする。

 本発明によれば、サンプリング周期およ サンプリング時間の少なくとも一方をサン リング条件とし、演算処理のスピードを決 するパラメータに基づいて、演算処理のス ードが速くなる場合には短くなるようにサ プリング条件を自動的に変更するようにし ので、例えば、応答性を重視してダンピン 時定数が小さくされる場合には、サンプリ グ周期およびサンプリング時間の少なくと 一方を自動的に短くして、高速応答性の要 に応えることが可能となる。

図1は、本発明に係る差圧発信器の一実 施例の要部を示すブロック図である。 図2は、この差圧発信器の処理装置が有 するサンプリング条件自動変更機能に従う処 理動作の一例(実施例1)を示すフローチャート である。 図3は、この差圧発信器の処理装置が有 するサンプリング条件自動変更機能に従う処 理動作の他の例(実施例2)を示すフローチャー トである。 図4は、この差圧発信器の処理装置が有 するサンプリング条件自動変更機能に従う処 理動作の他の例(実施例3)を示すフローチャー トである。 図5は、実施例1における標準モード時 よび高速モード時のサンプリング動作を説 するためのタイムチャートである。 図6は、実施例2における標準モード時 よび高速モード時のサンプリング動作を説 するためのタイムチャートである。 図7は、実施例3における標準モード時 よび高速モード時のサンプリング動作を説 するためのタイムチャートである。 図8は、処理装置で使用するダンピング 時定数やサンプリング条件(サンプリング周 、サンプリング時間)を設定条件として表示 る表示部を設けた例を示す図である。 図9は、差圧発信器における処理装置内 の機能ブロック図である。 図10は、従来の差圧発信器におけるサ プリング動作を説明するためのタイムチャ トである。

 以下、本発明を図面に基づいて詳細に説 する。図1はこの発明に係る差圧発信器の一 実施例の要部を示すブロック図である。同図 において、1は差圧センサ、2はA/D変換器、3は 処理装置(MPU)、4はD/A変換器、5は処理装置3に いて使用されるダンピング時定数Dτの設定 ユーザからの操作に応じて変更可能とする ンピング時定数設定変更部(ダンピング時定 数設定変更手段)である。

 この差圧発信器100において、差圧センサ1 は流体の圧力差を検出し、この圧力差に応じ た電気信号(アナログ値)をA/D変換器2に送る。 A/D変換器2は、電源電圧Vccの供給を受けて常 動作し、差圧センサ1からの圧力差に応じた 気信号をデジタル値に変換する。

 処理装置3は、プロセッサや記憶装置から なるハードウェアと、これらのハードウェア と協働して処理装置としての各種機能を実現 させるプログラムとによって実現され、本実 施例特有の機能としてサンプリング条件自動 変更機能を有している。以下、図2,図3,図4に すフローチャートに従って、処理装置3が有 するサンプリング条件自動変更機能の具体例 について説明する。

〔実施例1:サンプリング周期を自動変更する 〕
 処理装置3は、定期的に、現在設定されてい るダンピング時定数Dτをチェックする(図2:ス テップS101)。ここで、ダンピング時定数DτがD τ≠0であれば(ステップS101のNO)、サンプルモ ドを標準モードとして(ステップS102)、サン リング周期TsをTs=100msとする(ステップS103)。

 これに対し、ダンピング時定数DτがDτ=0 あれば(ステップS101のYES)、サンプルモード 高速モードとして(ステップS104)、サンプリ グ周期TsをTs=50msとする(ステップS105)。

 なお、この実施例1において、サンプリン グ時間tsは、ダンピング時定数Dτに拘わらず 常に一定値(例えば、ts=30ms)とされるものと る。すなわち、ダンピング時定数Dτが変更 れても、サンプリング時間tsはts=30msを維持 るものとする。

〔標準モード〕
 処理装置3は、ダンピング時定数DτがDτ≠0 、標準モードとされている場合、A/D変換器2 デジタル値に変換された電気信号をサンプ ング周期Ts=100ms毎にサンプリング時間ts=30ms あいだサンプリングし、このサンプリング た電気信号にリニアライズ演算,開平演算な どの様々な演算処理を施して差圧の計測値δP を求め、この求めた差圧の計測値δPをD/A変換 器4を介して出力する(図5(a)参照)。この演算 理において、処理装置3は、ダンピング時定 Dτを使用して、ダンピング演算を実行する

〔高速モード〕
 処理装置3は、ダンピング時定数設定変更部 5からのユーザの操作によって、ダンピング 定数DτがDτ=0に変更された場合、サンプルモ ードを標準モードから高速モードに移行する 。この場合、処理装置3は、A/D変換器2でデジ ル値に変換された電気信号をサンプリング 期Ts=50ms毎にサンプリング時間ts=30msのあい サンプリングし、このサンプリングした電 信号にリニアライズ演算,開平演算などの様 な演算処理を施して差圧の計測値δPを求め この求めた差圧の計測値δPをD/A変換器4を介 して出力する(図5(b)参照)。この演算処理にお いて、処理装置3は、ダンピング演算を実行 ない。

 図5(c)に、ダンピング時定数DτがDτ=0に変 された場合、サンプリング周期TsをTs=100msと したままで、ダンピング演算のみを実行しな いようにした場合のタイムチャートを示す。

 図5(b)と図5(c)のタイムチャートを比較し 分かるように、サンプリング周期Tsを100msか 50msに変更すると(図5(b))、短周期で差圧の計 測値δPが得られるようになり、高速応答性の 要求に応えることができるようになる。

〔実施例2:サンプリング時間を自動変更する 〕
 処理装置3は、定期的に、現在設定されてい るダンピング時定数Dτをチェックする(図3:ス テップS201)。ここで、ダンピング時定数DτがD τ≠0であれば(ステップS201のNO)、サンプルモ ドを標準モードとして(ステップS202)、サン リング時間tsをts=60msとする(ステップS203)。

 これに対し、ダンピング時定数DτがDτ=0 あれば(ステップS201のYES)、サンプルモード 高速モードとして(ステップS204)、サンプリ グ時間tsをts=30msとする(ステップS205)。

 なお、この実施例2において、サンプリン グ周期Tsは、ダンピング時定数Dτに拘わらず 常に一定値(例えば、Ts=100ms)とされるものと する。すなわち、ダンピング時定数Dτが変更 されても、サンプリング周期TsはTs=100msを維 するものとする。

〔標準モード〕
 処理装置3は、ダンピング時定数DτがDτ≠0 、標準モードとされている場合、A/D変換器2 デジタル値に変換された電気信号をサンプ ング周期Ts=100ms毎にサンプリング時間ts=60ms あいだサンプリングし、このサンプリング た電気信号にリニアライズ演算,開平演算な どの様々な演算処理を施して差圧の計測値δP を求め、この求めた差圧の計測値δPをD/A変換 器4を介して出力する(図6(a)参照)。この演算 理において、処理装置3は、ダンピング時定 Dτを使用して、ダンピング演算を実行する

〔高速モード〕
 処理装置3は、ダンピング時定数設定変更部 5からのユーザの操作によって、ダンピング 定数DτがDτ=0に変更された場合、サンプルモ ードを標準モードから高速モードに移行する 。この場合、処理装置3は、A/D変換器2でデジ ル値に変換された電気信号をサンプリング 期Ts=100ms毎にサンプリング時間ts=30msのあい サンプリングし、このサンプリングした電 信号にリニアライズ演算,開平演算などの様 々な演算処理を施して差圧の計測値δPを求め 、この求めた差圧の計測値δPをD/A変換器4を して出力する(図6(b)参照)。この演算処理に いて、処理装置3は、ダンピング演算を実行 ない。

 図6(c)に、ダンピング時定数DτがDτ=0に変 された場合、サンプリング時間tsをts=60msと たままで、ダンピング演算のみを実行しな ようにした場合のタイムチャートを示す。

 図6(b)と図6(c)のタイムチャートを比較し 分かるように、サンプリング時間tsを60msか 30msに変更すると(図6(b))、サンプリング周期T sの開始後、短時間で差圧の計測値δPが得ら るようになり、高速応答性の要求に応える とができるようになる。

〔実施例3:サンプリング周期およびサンプリ グ時間を自動変更する例〕
 処理装置3は、定期的に、現在設定されてい るダンピング時定数Dτをチェックする(図4:ス テップS301)。ここで、ダンピング時定数DτがD τ≠0であれば(ステップS301のNO)、サンプルモ ドを標準モードとして(ステップS302)、サン リング周期TsをTs=100msとし(ステップS303)、サ ンプリング時間tsをts=60msとする(ステップS304) 。

 これに対し、ダンピング時定数DτがDτ=0 あれば(ステップS301のYES)、サンプルモード 高速モードとして(ステップS305)、サンプリ グ周期TsをTs=50msとし(ステップS306)、サンプ ング時間tsをts=30msとする(ステップS307)。

〔標準モード〕
 処理装置3は、ダンピング時定数DτがDτ≠0 、標準モードとされている場合、A/D変換器2 デジタル値に変換された電気信号をサンプ ング周期Ts=100ms毎にサンプリング時間ts=60ms あいだサンプリングし、このサンプリング た電気信号にリニアライズ演算,開平演算な どの様々な演算処理を施して差圧の計測値δP を求め、この求めた差圧の計測値δPをD/A変換 器4を介して出力する(図7(a)参照)。この演算 理において、処理装置3は、ダンピング時定 Dτを使用して、ダンピング演算を実行する

〔高速モード〕
 処理装置3は、ダンピング時定数設定変更部 5からのユーザの操作によって、ダンピング 定数DτがDτ=0に変更された場合、サンプルモ ードを標準モードから高速モードに移行する 。この場合、処理装置3は、A/D変換器2でデジ ル値に変換された電気信号をサンプリング 期Ts=50ms毎にサンプリング時間ts=30msのあい サンプリングし、このサンプリングした電 信号にリニアライズ演算,開平演算などの様 な演算処理を施して差圧の計測値δPを求め この求めた差圧の計測値δPをD/A変換器4を介 して出力する(図7(b)参照)。この演算処理にお いて、処理装置3は、ダンピング演算を実行 ない。

 図7(c)に、ダンピング時定数DτがDτ=0に変 された場合、サンプリング周期TsをTs=100ms、 サンプリング時間tsをts=60msとしたままで、ダ ンピング演算のみを実行しないようにした場 合のタイムチャートを示す。

 図7(b)と図7(c)のタイムチャートを比較し 分かるように、サンプリング周期Tsを100msか 50msに変更し、サンプリング時間tsを60msから 30msに変更すると(図7(b))、短周期で差圧の計 値δPが得られるようになり、また、サンプ ング周期Tsの開始後、短時間で差圧の計測値 δPが得られるようになり、高速応答性の要求 に応えることができるようになる。

 この実施例3では、サンプリング時間tsと ンプリング周期Tsがともに短くなり、差圧 計測値δPが求められるタイミングが速まる で、標準モードに比べ、より高速化を実現 ることができる。

 また、上述した実施例1~3のように、ダン ング時定数Dτに基づいてサンプリング周期T sやサンプリング時間tsを自動的に変更するこ とで、ユーザはサンプリング周期やサンプリ ング時間を意識することなく、高速応答性を 実現できるようになる。また、1台の差圧発 器で様々なアプリケーションに対応できる で、顧客での予備品の低減にも大きく貢献 きる。

 なお、上述した実施例1~3では、ダンピン 時定数DτがDτ=0とされた場合を高速モード し、サンプリング周期Tsを100msから50msに自動 的に変更したり、サンプリング時間tsを60msか ら30msに自動的に変更するようにしたが、高 モードへの変更を判断するための閾値はDτ=0 に限られるものではない。例えば、Dτ=1sを閾 値とし、Dτ≦1sではダンピング時定数Dτを使 してダンピング演算を行う一方、サンプリ グ周期Tsを100msから50msに自動的に変更した 、サンプリング時間tsを60msから30msに自動的 変更したりして、高速応答性の要求に応え ようにしてもよい。

 また、上述した実施例1~3では、標準モー でのサンプリング周期Tsを100ms、高速モード でのサンプリング周期Tsを50msとしたり、標準 モードでのサンプリング時間tsをts=60ms、高速 モードでのサンプリング時間tsを30msとしたり するようにしたが、標準モードや高速モード でのサンプリング周期Tsやサンプリング時間t sはこれらの値に限られるものでないことは うまでもない。

 また、上述した実施例1~3において、ダン ング時定数Dτに従っていくつかの領域に分 てサンプリング周期Tsやサンプリング時間ts を変更し、サンプルモードを増やすようにし てもよい。例えば、(1)高速モード(差圧発信 の応答性を特に重視するアプリケーション け)、(2)標準モード(ある程度の応答性は保ち つつ、外来ノイズ(例えば、商用ノイズ)は除 したいアプリケーション向け)、(3)高安定モ ード(低速モード:差圧発信器の出力の安定性 重視され、標準モードの外来ノイズに加え プロセス入力のふらつきを押さえたアプリ ーション向け)というような3つのモードを 備し、Dτ=0の場合を高速モード(サンプリン 周期Ts=50ms、サンプリング時間ts=30ms)、Dτ≦1s の場合を標準モード(サンプリング周期Ts=100ms 、サンプリング時間ts=60ms)、Dτ>1sの場合を 安定モード(サンプリング周期Ts=200ms、サン リング時間ts=120ms)というように、ダンピン 時定数Dτの値によってモードを切り換える うにすることも可能である。

 また、回路は複雑になるが、ダンピング 定数Dτの値により、A/D変換器2へ電気信号を 入力する際のA/Dフィルタ定数(抵抗、コンデ サ)、D/A変換器4から電気信号を出力する際の D/Aフィルタ定数(抵抗、コンデンサ)を切り換 るような機能を追加すれば、更なる高速化 安定化を図ることが可能になる。例えば、D τ=0のとき、サンプリング周期Ts=50ms、サンプ ング時間ts=30msとし、A/Dフィルタ定数および D/Aフィルタ定数を小さくする。Dτ>1sのとき 、サンプリング周期Ts=100ms、サンプリング時 ts=60msとし、A/Dフィルタ定数およびD/Aフィル タ定数を大きくする。このような機能を追加 することによって、更なる高速化や安定化を 図ることが可能となる。

 また、上述した実施例1~3において、図8に 示すように表示部(設定条件表示手段)6を設け 、処理装置3で使用するダンピング時定数Dτ サンプリング条件(サンプリング周期Ts、サ プリング時間ts)を設定条件として表示部6に 示するようにしてもよい。これにより、現 の設定条件が分かり、また、ダンピング時 数Dτやサンプリング条件を設定変更すると の参考にもなる。

 また、上述した実施例1~3では、差圧の計 値を求める際の演算処理のスピードを決定 るパラメータをダンピング時定数Dτとし、 のダンピング時定数Dτに基づいてサンプリ グ周期Tsやサンプリング時間tsを自動的に変 更するようにしたが、差圧の計測値を求める 際の演算処理のスピードを決定するパラメー タはダンピング時定数Dτに限られるものでは ない。例えば、差圧の計測値を求める際の演 算処理で使用する補正演算の多項式の次数を パラメータとし、その多項式の次数に基づい てサンプリング周期Tsやサンプリング時間ts 自動的に変更するようにしてもよい。

 図9に上述した差圧発信器100の処理装置3 の機能ブロック図を示す。差圧発信器1にお て、処理装置3は、サンプリング部(サンプ ング手段)3Aと、差圧計測値演算部(差圧計測 演算手段)3Bと、サンプリング条件自動変更 (サンプリング条件自動変更手段)3Cとを備え ている。サンプリング部3Aは、差圧センサ1が 検出する流体の圧力差に応じた電気信号をサ ンプリング周期Ts毎にサンプリング時間tsの いだサンプリングする。差圧計測値演算部3B は、サンプリング手段3Aによってサンプリン された電気信号に少なくともダンピング演 を含む演算処理を施して差圧の計測値δPを める。サンプリング条件自動変更部3Cは、 在設定されているダンピング時定数Dτに基 き、ダンピング時定数DτがDτ=0とされた場合 には短くなるように、サンプリング部3Aにお るサンプリング周期Tsやサンプリング時間ts を自動的に変更する。

 本発明の差圧発信器は、流体の圧力差を 出し伝送する装置として、ガスタービン発 の燃料制御など様々な分野で利用すること 可能である。